JP2020018978A - 凝集条件評価装置、凝集条件評価方法、凝集処理システム、および凝集処理方法 - Google Patents

凝集条件評価装置、凝集条件評価方法、凝集処理システム、および凝集処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】凝集処理における凝集条件を迅速に選定することができる凝集条件評価装置、凝集条件評価方法、その凝集条件評価装置または凝集条件評価方法を用いる凝集処理システム、および凝集処理方法を提供する。【解決手段】凝集剤が添加された被処理水を撹拌する撹拌装置14を備える撹拌槽10と、凝集剤が添加された被処理水の水質を測定する水質測定装置12と、を備え、凝集剤による凝集の条件を段階的に変化させながら被処理水の水質を経時的に測定することによって凝集条件を選定する、凝集条件評価装置1である。【選択図】図1

Description

本発明は、凝集処理における凝集条件の選定を行うための、凝集条件評価装置、凝集条件評価方法、その凝集条件評価装置または凝集条件評価方法を用いる凝集処理システム、および凝集処理方法に関する。
水処理において、被処理水中に無機凝集剤や高分子凝集剤等の凝集剤を添加して、懸濁物質等を凝集させてフロックを形成し、固液分離する凝集処理が行われる。
凝集処理における凝集条件は、従来、回転数を制御できる複数の撹拌翼を備えるジャーテスタと呼ばれる試験装置を用い、凝集、固液分離に最適な凝集剤の添加量等を決定する試験(ジャーテスト)によって決めていた(特許文献1参照)。また、このジャーテストを自動化したオートジャーテスタも知られている(特許文献2参照)。
オートジャーテスタは部品点数が多く、メンテナンス性が悪い、高価になるという課題がある。また、ジャーテスタは、同時に4条件〜6条件の試験が可能であるが、1回の試験には、通常、凝集剤の混和、フロック形成、重力による沈降分離、処理水質の測定に合計30分以上要する。
実際の凝集処理において、被処理水の処理水質に応じてジャーテストで凝集条件を決める場合、急激な被処理水の水質変動があった場合に、合計30分以上要するジャーテストでは時間遅れが生じてしまい、急激な被処理水の水質変動に追従できず、処理水質が悪化する場合がある。また、ジャーテストによる凝集条件の選定には、ある程度の経験が必要であり、測定者によって凝集条件の選定までの時間に差異が生じることがあった。
特開2015−016415号公報 特開2011−011107号公報
本発明の目的は、凝集処理における凝集条件を迅速に選定することができる凝集条件評価装置、凝集条件評価方法、その凝集条件評価装置または凝集条件評価方法を用いる凝集処理システム、および凝集処理方法を提供することにある。
本発明は、凝集剤が添加された被処理水を撹拌する撹拌手段と、前記凝集剤が添加された被処理水の水質を測定する水質測定手段と、を備え、前記凝集剤による凝集の条件を段階的に変化させながら前記被処理水の水質を経時的に測定することによって凝集条件を選定する、凝集条件評価装置である。
前記凝集条件評価装置において、前記変化させる凝集の条件は、凝集剤の添加率および凝集pHのうち少なくとも1つであることが好ましい。
前記凝集条件評価装置において、前記水質測定手段は、前記凝集剤が添加された被処理水中の粒子数を測定する手段であることが好ましい。
前記凝集条件評価装置において、前記水質測定手段は、画像解析によって、前記凝集剤が添加された被処理水の水質を測定する手段であることが好ましい。
本発明は、凝集剤が添加された被処理水を撹拌する撹拌工程と、前記凝集剤が添加された被処理水の水質を測定する水質測定工程と、を含み、前記凝集剤による凝集の条件を段階的に変化させながら前記被処理水の水質を経時的に測定することによって凝集条件を選定する、凝集条件評価方法である。
前記凝集条件評価方法において、前記変化させる凝集の条件は、凝集剤の添加率および凝集pHのうち少なくとも1つであることが好ましい。
前記凝集条件評価方法において、前記水質測定工程は、前記凝集剤が添加された被処理水中の粒子数を測定する工程であることが好ましい。
前記凝集条件評価方法において、前記水質測定工程は、画像解析によって、前記凝集剤が添加された被処理水の水質を測定する工程であることが好ましい。
本発明は、前記凝集条件評価装置と、前記凝集条件評価装置と同じ被処理水を凝集処理する凝集処理装置と、を備え、前記凝集条件評価装置によって選定された凝集条件を、前記凝集処理装置の凝集条件に反映させる、凝集処理システムである。
本発明は、前記凝集条件評価方法によって選定した凝集条件を、前記凝集条件評価方法と同じ被処理水を凝集処理する凝集処理方法の凝集条件に反映させる、凝集処理方法である。
本発明では、凝集処理における凝集条件を迅速に選定することができる凝集条件評価装置、凝集条件評価方法、その凝集条件評価装置または凝集条件評価方法を用いる凝集処理システム、および凝集処理方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る凝集条件評価装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る凝集条件評価装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る凝集条件評価装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る凝集条件評価装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る凝集条件評価方法の一例を示すフローチャートである。 実施例1におけるPAC注入率[mg/L]と粒子数[個]の経時変化を示すグラフである。 実施例1におけるPAC注入率[mg/L]に対する粒子数[個]と、比較例1におけるPAC注入率[mg/L]に対する処理水濁度[度]とを示すグラフである。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
<凝集条件評価装置および凝集条件評価方法>
本発明の実施形態に係る凝集条件評価装置の一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。
図1に示す凝集条件評価装置1は、凝集剤が添加された被処理水を撹拌する撹拌手段として、モータ等の回転駆動手段および撹拌羽根等を有する撹拌装置14を備える撹拌槽10と、凝集剤が添加された被処理水の水質を測定する水質測定手段として、水質測定装置12とを備える。
図1の凝集条件評価装置1において、撹拌槽10には撹拌装置14が設置され、撹拌槽10の外には、撹拌槽10内の被処理水の水質が測定可能なように水質測定装置12が設置されている。撹拌槽10の前段に被処理水を貯留するための被処理水槽を設置してもよい。
本実施形態に係る凝集条件評価方法および凝集条件評価装置1の動作について説明する。図5に、本発明の実施形態に係る凝集条件評価方法の一例のフローチャートを示す。
図1の凝集条件評価装置1において、被処理水は、撹拌槽10に供給され(S10)、撹拌槽10において、凝集剤の添加(凝集剤添加工程)、およびpH調整剤の添加によるpH調製(pH調製工程)が行われ、凝集剤が添加された被処理水が撹拌装置14により撹拌される(撹拌工程)(S12)。凝集剤の添加およびpH調製は、撹拌装置14により撹拌されながら行われてもよい。凝集剤が添加された被処理水について、水質測定装置12によって水質が測定される(水質測定工程)(S14)。
水質測定工程における水質の測定が完了後、測定した水質に基づいて凝集剤による凝集状態が良好であるかどうかが判断される。凝集状態が良好ではないと判断された場合(No)、例えば処理水の水質が所定の値以下になっていない場合や、処理水の水質の変化量が所定の値以下(例えば、10%以下)になっていない場合等は、凝集剤による凝集の条件、例えば凝集剤の添加が再度行われて撹拌槽10における凝集剤の添加率が上昇され、pH調整が行われた(S12)後、水質測定装置12によって再度水質が測定される(S14)。
S12において、凝集剤による凝集の条件を変化させるが、例えば、凝集剤の添加率、凝集pH、撹拌強度等のうち少なくとも1つを変化させればよく、凝集剤の添加率および凝集pHのうち少なくとも1つを変化させることが好ましい。
このようにして、例えば凝集剤の添加およびpH調整(S12)と水質測定(S14)とが繰り返され、段階的に(例えば、1分〜10分ごとに)凝集剤の添加率が増やされていく。凝集剤の添加率、凝集pH等の凝集剤による凝集の条件が段階的に変化されながら、被処理水の水質が経時的に測定され、凝集状態が良好であると判断された場合(Yes)、例えば処理水の水質が所定の値以下になった点や、処理水の水質の変化量が所定の値以下になった点等が、最適凝集条件として凝集条件が選定される。選定された凝集条件は、実機の凝集処理システムおよび凝集処理方法にフィードバックされて反映させてもよいし、データとしてアウトプットされてもよい(S16)。その後、撹拌槽10から被処理水が排出され(S18)、凝集条件評価方法は終了する。
従来のジャーテストでは、凝集剤の混和,撹拌(撹拌工程)、フロック形成(フロック形成工程)、重力による沈降分離(沈澱工程)、処理水質の測定(水質測定工程)を行っていたが、本実施形態に係る凝集条件評価方法および凝集条件評価装置では、処理水に凝集物等が混合された状態で水質を測定し、従来のジャーテストのようにフロック形成工程、沈澱工程等を行わなくてもよいため、凝集処理における凝集条件を迅速に選定することができる。凝集条件評価装置をジャーテスタまたはオートジャーテスタとして用いることにより、ジャーテストの高速化が可能となり、水質測定装置によって測定された処理水の水質に基づいて迅速に凝集処理の凝集条件等を選定することができる。そのため、被処理水の水質変動があっても、特に被処理水の急激な水質変動があっても、最適な凝集条件を追従させることができるため、処理水質の悪化が抑制される。ジャーテストをインラインで行うことができ、連続的に最適な凝集分離処理条件を選定することができる。また、測定者によって凝集条件の選定までの時間に差異が生じることが抑制される。
水質測定装置12は、凝集剤が添加された被処理水の水質を測定することができるものであればよく、特に制限はないが、例えば、濁度、色度、有機物濃度、粒子数、粒子径、および粒子径分布のうちの少なくとも1つを測定する装置が挙げられ、これらのうち、ジャーテストの上澄水濁度との相関が高い粒子数を測定する装置が好ましい。水質測定装置12としては、画像解析によって、凝集剤が添加された被処理水の水質を測定する装置であることが好ましく、画像解析によって、凝集剤が添加された被処理水中の粒子数を測定する装置であることがより好ましい。
例えば、凝集剤が添加された被処理水の側面から板状のレーザ光を照射し、高速カメラ(例えば、撮影速度:500フレーム/sec以上)で撮影すればよい。高速カメラの十分な光量を得るために光源にレーザ光を用いることが好ましい。高速カメラを用いることにより、撹拌しながらであっても、撮影ブレを抑制して被処理水中の粒子形状を撮影することができる。撮影により得られた画像から、粒子の数を画像解析によって自動的にカウントすればよい。測定する粒子は、例えば、粒子径0.01mm〜1mmの微小粒子である。
水質測定装置12は、撹拌槽10内に設置してもよい。このような装置の例を、図2に示す。また、水質測定装置12は、凝集剤が添加された被処理水を撹拌槽10から水質測定装置12へサンプリングして撹拌槽10へ循環しながら水質を測定する装置であってもよい。このような装置の例を、図3に示す。
図2に示す凝集条件評価装置2において、撹拌槽10には撹拌装置14と、撹拌槽10内には、撹拌槽10内の被処理水の水質が測定可能なように水質測定装置12と、が設置されており、凝集剤が添加された被処理水について、水質測定装置12によって水質が測定される。撹拌槽10の前段に被処理水を貯留するための被処理水槽を設置してもよい。
水質測定工程における水質の測定が完了後、例えば撹拌槽10における凝集剤の添加率が上昇され、pH調整が行われた後、水質測定装置12によって再度水質が測定される。このようにして、凝集剤の添加率、凝集pH等の凝集剤による凝集の条件の変化と水質測定とが繰り返される。
図3に示す凝集条件評価装置3において、撹拌槽10には撹拌装置14が設置され、撹拌槽10の被処理水の出口と入口とは循環配管16により接続され、循環配管16の途中には、凝集剤が添加された被処理水の水質が測定可能なように水質測定装置12が設置されており、凝集剤が添加された被処理水について循環配管16を通して循環され、水質測定装置12によって水質が測定される。撹拌槽10の前段に被処理水を貯留するための被処理水槽を設置してもよい。
水質測定工程における水質の測定が完了後、例えば撹拌槽10における凝集剤の添加率が上昇され、pH調整が行われた後、水質測定装置12によって再度水質が測定される。このようにして、凝集剤の添加率、凝集pH等の凝集剤による凝集の条件の変化と水質測定とが繰り返される。
凝集条件評価装置1,2,3のように撹拌槽10を設けるのでなく、被処理水を移送する配管の途中に撹拌部と水質測定部とを設け、凝集剤が添加された被処理水の水質が連続的に測定されてもよい。このような装置の例を、図4に示す。
図4に示す凝集条件評価装置4は、被処理水を移送する移送手段として配管22と、凝集剤が添加された被処理水を撹拌する撹拌手段として撹拌部18と、凝集剤が添加された被処理水の水質を測定する水質測定手段として、水質測定部20と水質測定装置12とを備える。
図4の凝集条件評価装置4において、配管22の途中には撹拌部18が設置され、撹拌部18の後流側には水質測定部20が設置され、水質測定部20には、凝集剤が添加された被処理水の水質が測定可能なように水質測定装置12が設置されている。
図4に示す凝集条件評価装置4において、被処理水は、配管22を通して移送される。配管22において、凝集剤の添加(凝集剤添加工程)、およびpH調整剤の添加によるpH調製(pH調製工程)が行われ、凝集剤が添加された被処理水が撹拌部18において撹拌される(撹拌工程)。凝集剤の添加およびpH調製は、撹拌部18の上流側において行われてもよいし、撹拌部18において行われてもよい。凝集剤が添加された被処理水について、水質測定部20において水質測定装置12によって水質が測定される(水質測定工程)。
水質測定工程における水質の測定が完了後、例えば凝集剤の添加率が上昇され、pH調整が行われた後、水質測定装置12によって再度水質が測定される。このようにして、凝集剤の添加率、凝集pH等の凝集剤による凝集の条件の変化と水質測定とが繰り返される。
撹拌部18としては、例えば、ラインミキサ、オリフィス等が挙げられる。
水質測定部20において測定される水質としては、例えば、濁度、SS、色度、TOC等が挙げられる。
図1〜図3の凝集条件評価装置1,2,3において、例えば撹拌槽10の前段に被処理水を貯留する被処理水槽を設け、図4の凝集条件評価装置4において、例えば撹拌部18の前段に被処理水を貯留する被処理水槽を設け、被処理水槽に濁度計等の被処理水の水質を測定する被処理水水質測定装置を設置して、被処理水の濁度等の水質に基づいて、凝集条件の選定を開始してもよい。また、以前に選定した凝集条件に基づいて、凝集条件の選定を開始してもよい。これらにより、凝集処理における凝集条件をより迅速に選定することができる。
凝集条件評価装置において用いられる凝集剤としては、凝集処理に用いることができる凝集剤であればよく、特に制限はない。凝集剤としては、無機凝集剤および高分子凝集剤のうちの少なくとも1つが用いられる。
無機凝集剤としては、例えば、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄等の鉄系無機凝集剤、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム(PAC)等のアルミニウム系無機凝集剤等が挙げられる。
無機凝集剤の添加量は、例えば、1〜500mg/Lの範囲である。
高分子凝集剤としては、ノニオン性高分子凝集剤、アニオン性高分子凝集剤またはカチオン性高分子凝集剤等、特に制限されるものではないが、例えば、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリルアミド・アクリル酸塩共重合体、アクリルアミドプロパンスルフォン酸ナトリウム、キトサン、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレートおよびポリアミジン等が挙げられる。高分子凝集剤は、1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
高分子凝集剤の添加量は、例えば、0.1〜5mg/Lの範囲である。
pH調整剤としては、塩酸、硫酸等の酸や、水酸化ナトリウム等のアルカリである。pHは、例えば、4〜11の範囲に調整すればよい。pHは、例えば、撹拌槽10に設置されたpH測定手段であるpH計によって測定される。
凝集処理における液温度は、特に制限はなく、例えば、15〜35℃の範囲である。粘性等によって分離性が変わるため、液温度はできるだけ一定になるように調整することが望ましい。
処理対象である被処理水は、例えば、懸濁物質等を含む水であり、例えば、河川水、工業用水、排水等が挙げられる。
<凝集処理システムおよび凝集処理方法>
本実施形態に係る凝集処理システムは、上記凝集条件評価装置と、上記凝集条件評価装置と同じ被処理水を凝集処理する凝集処理装置と、を備え、上記凝集条件評価装置によって選定された凝集条件を、凝集処理装置の凝集条件に反映させる凝集処理システムである。凝集処理装置は、例えば、混和手段として混和槽と、フロック形成手段としてフロック形成槽と、分離手段として固液分離装置とを備える。
また、本実施形態に係る凝集処理方法は、上記凝集条件評価方法によって選定した凝集条件を、上記凝集条件評価方法と同じ被処理水を凝集処理する凝集処理方法の凝集条件に反映させる凝集処理方法である。凝集処理方法は、例えば、懸濁物質等を含む被処理水に凝集剤を添加して混和する混和工程と、フロックを形成するフロック形成工程と、重力による沈降分離、ろ過等により固液分離を行い、濃縮水と処理水とに分離する分離工程とを含む。
本実施形態に係る凝集処理システムおよび凝集処理方法では、従来のジャーテストのようにフロック形成工程、沈澱工程等を行わなくてもよいため、迅速に凝集条件を選定することができる。上記凝集条件評価装置をジャーテスタまたはオートジャーテスタとして用いることにより、ジャーテストの高速化が可能となり、水質測定装置によって測定された処理水の水質に基づいて迅速に凝集処理システムにおける凝集処理の凝集条件等を選定することができる。そのため、被処理水の水質変動があっても、特に被処理水の急激な水質変動があっても、最適な凝集条件を追従させることができるため、凝集処理システムにおける処理水質の悪化が抑制される。ジャーテストをインラインで行うことができ、連続的に最適な、凝集処理システムにおける凝集分離処理条件を選定することができる。また、測定者によって凝集条件の選定までの時間に差異が生じることが抑制される。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
凝集処理に用いる被処理水(半導体工場放流水、水質:SS=300mg/L、TOC=1mg/L)を撹拌槽に供給した。モータおよび撹拌羽根を有する撹拌装置を用いて撹拌を行いながら、凝集剤の添加とpH調整を行った。凝集剤としてポリ塩化アルミニウム(PAC)を用いた。pH調整は、酸剤として硫酸またはアルカリ剤として水酸化ナトリウムを添加して、撹拌槽に設置したpH計によってpHを測定しながら、pH6.8±0.2に調整した。水質の測定は、ジャーテストの上澄水濁度との相関が高い「微小粒子(粒子径0.01mm〜0.1mm)の粒子数」を測定することによって行った。
粒子数の測定方法は、撹拌槽において撹拌中の凝集フロックに側面から板状のレーザ光(波長532nm)を照射し、高速カメラ(カトウ光研製、USB高速度カメラ k5、撮影速度:500フレーム/sec)で撮影した。光源にレーザ光を用いたのは、高速カメラの十分な光量を得るためであり、高速カメラを使用したのは撹拌中の粒子形状を、撮影ブレを抑制して撮影するためである。撮影して得られた画像から、画像解析を行って、粒子の数を自動的にカウントした。
撮影終了後、凝集剤注入率を増加し、再度高速カメラで画像を測定した。凝集剤注入率を30mg/Lから300mg/Lまで30mg/L刻みで段階的に変化させて試験した。試験結果を図6に示す。図6は、実施例1におけるPAC注入率[mg/L]と粒子数[個]の経時変化を示すグラフである。
<比較例1>
実施例1の方法で凝集条件を迅速に適切に選定することができることを確認するために、実施例1と同じ被処理水に対してジャーテスタを用いて120rpm×3分(急速撹拌)、40rpm×5分(緩速撹拌)、静置10分の条件でジャーテストを実施した。
実施例1と比較例1のジャーテストとの比較を図7に示す。図7は、実施例1におけるPAC注入率[mg/L]に対する粒子数[個]と、比較例1におけるPAC注入率[mg/L]に対する処理水濁度[度]とを示すグラフである。
実施例1および比較例1のいずれも180mg/Lで粒子数または上澄水濁度が最小となっており、実施例1の方法で凝集条件を評価できることが確認された。実施例1の評価時間は、約5分であり、比較例1の評価時間は、約30分であった。
このように実施例1の方法および装置により、凝集処理における凝集条件を迅速に選定することができることがわかった。
1,2,3,4 凝集条件評価装置、10 撹拌槽、12 水質測定装置、14 撹拌装置、16 循環配管、18 撹拌部、20 水質測定部、22 配管。

Claims (10)

  1. 凝集剤が添加された被処理水を撹拌する撹拌手段と、
    前記凝集剤が添加された被処理水の水質を測定する水質測定手段と、
    を備え、
    前記凝集剤による凝集の条件を段階的に変化させながら前記被処理水の水質を経時的に測定することによって凝集条件を選定することを特徴とする凝集条件評価装置。
  2. 請求項1に記載の凝集条件評価装置であって、
    前記変化させる凝集の条件は、凝集剤の添加率および凝集pHのうち少なくとも1つであることを特徴とする凝集条件評価装置。
  3. 請求項1または2に記載の凝集条件評価装置であって、
    前記水質測定手段は、前記凝集剤が添加された被処理水中の粒子数を測定する手段であることを特徴とする凝集条件評価装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の凝集条件評価装置であって、
    前記水質測定手段は、画像解析によって、前記凝集剤が添加された被処理水の水質を測定する手段であることを特徴とする凝集条件評価装置。
  5. 凝集剤が添加された被処理水を撹拌する撹拌工程と、
    前記凝集剤が添加された被処理水の水質を測定する水質測定工程と、
    を含み、
    前記凝集剤による凝集の条件を段階的に変化させながら前記被処理水の水質を経時的に測定することによって凝集条件を選定することを特徴とする凝集条件評価方法。
  6. 請求項5に記載の凝集条件評価方法であって、
    前記変化させる凝集の条件は、凝集剤の添加率および凝集pHのうち少なくとも1つであることを特徴とする凝集条件評価方法。
  7. 請求項5または6に記載の凝集条件評価方法であって、
    前記水質測定工程は、前記凝集剤が添加された被処理水中の粒子数を測定する工程であることを特徴とする凝集条件評価方法。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の凝集条件評価方法であって、
    前記水質測定工程は、画像解析によって、前記凝集剤が添加された被処理水の水質を測定する工程であることを特徴とする凝集条件評価方法。
  9. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の凝集条件評価装置と、
    前記凝集条件評価装置と同じ被処理水を凝集処理する凝集処理装置と、
    を備え、
    前記凝集条件評価装置によって選定された凝集条件を、前記凝集処理装置の凝集条件に反映させることを特徴とする凝集処理システム。
  10. 請求項5〜8のいずれか1項に記載の凝集条件評価方法によって選定した凝集条件を、前記凝集条件評価方法と同じ被処理水を凝集処理する凝集処理方法の凝集条件に反映させることを特徴とする凝集処理方法。
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