JP2020018144A - ステータユニット、および電動アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】コイル引出線とバスバーとを容易に接続できる構造を有するステータユニット、およびそのようなステータユニットを有するモータを備える電動アクチュエータを提供する。【解決手段】ステータ23は、ステータコア24と、インシュレータ25と、複数のコイル26と、を有する。バスバーユニット130は、インシュレータ25の軸方向一方側においてバスバーを保持するバスバーホルダ140を有する。バスバー150は、バスバーホルダ140よりも軸方向一方側に延びる端子部155と、コイル26から軸方向一方側に引き出されるコイル引出線26aと接続されるコイル接続部153、154と、を有する。バスバーホルダ140とインシュレータ25とのうちの一方は、径方向に突出する爪部を有する。バスバーホルダ140とインシュレータ25とのうちの他方は、爪部が軸方向に引っ掛けられて固定される引掛部25dを有する。【選択図】図3
Description
本発明は、ステータユニット、および電動アクチュエータに関する。
巻線から引き出された巻線端がバスバーと接続されるモータが知られる。例えば、特許文献1には、巻線端がベアリングを保持する絶縁プレートの貫通穴に通されてバスバーの端子と接続される構成が記載される。
上記のような構成において、巻線から引き出された巻線端は、比較的剛性が低く、位置が移動しやすい。そのため、巻線端を位置合わせしにくく、巻線端を絶縁プレートの貫通穴に通しにくい。これにより、巻線端とバスバー端子との接続に要する手間が増大する問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みて、コイル引出線とバスバーとを容易に接続できる構造を有するステータユニット、およびそのようなステータユニットを有するモータを備える電動アクチュエータを提供することを目的の一つとする。
本発明のステータユニットの一つの態様は、中心軸を中心として回転するモータシャフト、および前記モータシャフトに固定されるロータ本体を有するモータのステータユニットであって、前記ロータ本体と隙間を介して径方向に対向するステータと、前記ステータと電気的に接続されるバスバーを有するバスバーユニットと、を備える。前記ステータは、周方向に沿った環状のステータコアと、前記ステータコアに装着されるインシュレータと、前記インシュレータを介して前記ステータコアに装着される複数のコイルと、を有する。前記バスバーユニットは、前記インシュレータの軸方向一方側において前記バスバーを保持するバスバーホルダを有する。前記バスバーは、前記バスバーホルダよりも軸方向一方側に延びる端子部と、前記コイルから軸方向一方側に引き出されるコイル引出線と接続されるコイル接続部と、を有する。前記バスバーホルダと前記インシュレータとのうちの一方は、径方向に突出する爪部を有する。前記バスバーホルダと前記インシュレータとのうちの他方は、前記爪部が軸方向に引っ掛けられて固定される引掛部を有する。
本発明の電動アクチュエータの一つの態様は、中心軸を中心として回転するモータシャフト、前記モータシャフトに固定されるロータ本体、および上記のステータユニットを有するモータと、前記モータシャフトの軸方向他方側の部分に連結される減速機構と、前記減速機構を介して前記モータシャフトの回転が伝達される出力部と、前記モータを収容し、軸方向他方側に開口する第1開口部を有する第1ケースと、前記第1ケースの軸方向他方側に位置し、軸方向一方側に開口する第2開口部を有する第2ケースと、前記バスバーと電気的に接続される回路基板と、を備える。前記第1ケースは、軸方向に延びる筒状のケース筒部と、前記ケース筒部の内周面から径方向内側に拡がる仕切壁部と、を有する。前記ステータは、前記ケース筒部の内周面のうち前記仕切壁部よりも軸方向他方側の部分に固定される。前記回路基板は、前記ケース筒部の内部のうち前記仕切壁部よりも軸方向一方側の部分に収容される。前記仕切壁部は、前記仕切壁部を軸方向に貫通する孔部を有する。前記端子部は、前記孔部を介して前記仕切壁部よりも軸方向一方側に突出し、前記回路基板と接続される。
本発明の一つの態様によれば、ステータユニットにおいて、コイル引出線とバスバーとを容易に接続できる。
各図においてZ軸方向は、正の側を上側とし、負の側を下側とする上下方向である。各図に適宜示す中心軸J1の軸方向は、Z軸方向、すなわち上下方向と平行である。以下の説明においては、中心軸J1の軸方向と平行な方向を単に「軸方向Z」と呼ぶ。また、各図に適宜示すX軸方向およびY軸方向は、軸方向Zと直交する水平方向であり、互いに直交する方向である。以下の説明においては、X軸方向と平行な方向を「第1方向X」と呼び、Y軸方向と平行な方向を「第2方向Y」と呼ぶ。
また、中心軸J1を中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸J1を中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。本実施形態において、上側は、軸方向一方側に相当し、下側は、軸方向他方側に相当する。なお、上下方向、水平方向、上側および下側とは、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
図1に示すように、本実施形態の電動アクチュエータ10は、ケース11と、ベアリングホルダ100と、中心軸J1の軸方向Zに延びるモータシャフト21を有するモータ20と、制御部70と、コネクタ部80と、減速機構30と、出力部40と、回転検出装置60と、配線部材90と、第1ベアリング51と、第2ベアリング52と、第3ベアリング53と、ブッシュ54と、を備える。第1ベアリング51、第2ベアリング52および第3ベアリング53は、例えば、ボールベアリングである。
ケース11は、モータ20および減速機構30を収容する。ケース11は、モータ20を収容するモータケース12と、減速機構30を収容する減速機構ケース13と、を有する。モータケース12は、第1ケースに相当する。減速機構ケース13は、第2ケースに相当する。すなわち、電動アクチュエータ10は、第1ケースとしてのモータケース12と、第2ケースとしての減速機構ケース13と、を備える。モータケース12は、ケース筒部12aと、仕切壁部12bと、制御基板収容部12fと、上蓋部12cと、端子保持部12dと、第1配線保持部14と、を有する。モータケース12の各部は、後述する金属部材110を除いて樹脂製である。
ケース筒部12aは、中心軸J1を中心として軸方向Zに延びる円筒状である。ケース筒部12aは、軸方向Zの両側に開口する。ケース筒部12aは、下側に開口する第1開口部12gを有する。すなわち、モータケース12は、第1開口部12gを有する。ケース筒部12aは、モータ20の径方向外側を囲む。
仕切壁部12bは、ケース筒部12aの内周面から径方向内側に拡がる円環状である。仕切壁部12bは、モータ20の後述するステータ23の上側を覆う。仕切壁部12bは、仕切壁部12bを軸方向Zに貫通する貫通孔12hを有する。本実施形態において貫通孔12hは、中心軸J1を中心とする円形状である。貫通孔12hの内径は、後述するホルダ筒部101の外径よりも大きい。仕切壁部12bは、樹脂製の壁部本体12iと、金属製の金属部材110と、を有する。壁部本体12iは、ケース筒部12aの内周面から径方向内側に拡がる円環状の部分である。仕切壁部12bは、仕切壁部12bを軸方向Zに貫通する孔部12jを有する。本実施形態において孔部12jは、壁部本体12iに設けられる。
金属部材110は、円環状であり、内周面に雌ネジ部を有する。金属部材110は、例えば、ナットである。金属部材110は、壁部本体12iに埋め込まれる。より詳細には、金属部材110は、壁部本体12iのうち径方向内縁部に埋め込まれる。金属部材110は、貫通孔12hの径方向内側面よりも径方向外側に離れた位置に位置する。金属部材110の上側の面は、壁部本体12iの上側の面よりも上側に位置する。金属部材110の上側の面は、軸方向Zと直交する平坦な面である。図示は省略するが、本実施形態において金属部材110は、複数設けられる。複数の金属部材110は、周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置される。金属部材110は、例えば、3つ設けられる。
制御基板収容部12fは、後述する回路基板71を収容する部分である。制御基板収容部12fは、ケース筒部12aの上側部分の径方向内側に構成される。制御基板収容部12fの底面は、仕切壁部12bの上面である。制御基板収容部12fは、上側に開口する。上蓋部12cは、制御基板収容部12fの上端開口を塞ぐ板状の蓋である。端子保持部12dは、ケース筒部12aから径方向外側に突出する。端子保持部12dは、径方向外側に開口する円筒状である。端子保持部12dは、後述する端子81を保持する。
第1配線保持部14は、ケース筒部12aから径方向外側に突出する。図1では、第1配線保持部14は、ケース筒部12aから第1方向Xの負の側に突出する。第1配線保持部14は、軸方向Zに延びる。第1配線保持部14の上端部の軸方向位置は、仕切壁部12bの軸方向位置とほぼ同じである。第1配線保持部14の周方向位置は、例えば、コネクタ部80の周方向位置と異なる。
減速機構ケース13は、モータケース12の下側に位置する。減速機構ケース13は、減速機構ケース本体13iと、円筒部材16と、を有する。本実施形態において減速機構ケース本体13iは、第2ケース本体に相当する。減速機構ケース本体13iは、樹脂製である。減速機構ケース本体13iは、底壁部13aと、筒部13bと、突出筒部13cと、第2配線保持部15と、を有する。底壁部13aは、中心軸J1を中心とする円環状である。底壁部13aは、減速機構30の下側を覆う。
筒部13bは、底壁部13aの径方向外縁部から上側に突出する円筒状である。筒部13bは、上側に開口する。筒部13bの上端部は、ケース筒部12aの下端部に接触して固定される。突出筒部13cは、底壁部13aの径方向内縁部から下側に突出する円筒状である。突出筒部13cは、軸方向両側に開口する。
第2配線保持部15は、筒部13bから径方向外側に突出する。図1では、第2配線保持部15は、筒部13bから第1方向Xの負の側、すなわち第1配線保持部14が突出する側と同じ側に突出する。第2配線保持部15は、第1配線保持部14の下側に配置される。第2配線保持部15は、例えば、中空で上側に開口する箱状である。第2配線保持部15の内部は、筒部13bの内部と繋がる。第2配線保持部15は、底壁部15aと、側壁部15bと、を有する。底壁部15aは、底壁部13aから径方向外側に延びる。図1では、底壁部15aは、底壁部13aから第1方向Xの負の側に延びる。側壁部15bは、底壁部15aの外縁部から上側に延びる。
本実施形態においては、底壁部13aと底壁部15aとによって減速機構ケース本体13iの底部13jが構成される。底部13jは、底部13jの下側の面から上側に窪む収容凹部17を有する。本実施形態において収容凹部17は、底壁部13aと底壁部15aとに跨って設けられる。
円筒部材16は、軸方向Zに延びる円筒状である。より詳細には、円筒部材16は、中心軸J1を中心とし、軸方向両側に開口する多段の円筒状である。円筒部材16は、金属製である。本実施形態において円筒部材16は、板金製である。そのため、金属板をプレス加工することにより円筒部材16を作ることができ、円筒部材16の製造コストを低減できる。本実施形態において円筒部材16は、非磁性材である。
円筒部材16は、減速機構ケース本体13iに埋め込まれる。円筒部材16は、大径部16aと、円環部16bと、小径部16cと、を有する。大径部16aは、円筒部材16の上側部分である。大径部16aは、筒部13bに埋め込まれる。大径部16aの内周面のうち上側の端部は、減速機構ケース13の内部に露出する。図2に示すように、大径部16aは、内周面に、径方向外側に窪む位置決め凹部16dを有する。なお、図2においては、減速機構ケース本体13iの図示を省略する。
図1に示すように、円環部16bは、大径部16aの下側の端部から径方向内側に延びる円環状の部分である。本実施形態において円環部16bは、中心軸J1を中心とする円環板状である。円環部16bは、底壁部13aに配置される。本実施形態において円環部16bは、底壁部13aの上側の面に位置する。円環部16bの径方向外縁部は、筒部13bに埋め込まれる。円環部16bの上面のうち径方向内側寄りの部分は、減速機構ケース13の内部に露出する。円環部16bは、後述する第1マグネット63の下側を覆う。円環部16bの上面は、軸方向Zと直交する平坦な面である。
小径部16cは、円筒部材16の下側部分である。小径部16cは、円環部16bの径方向内縁部から下側に延びる。小径部16cの外径および内径は、大径部16aの外径および内径よりも小さい。小径部16cは、突出筒部13cの径方向内側に嵌め合わされる。小径部16cの内部には、軸方向Zに延びる円筒状のブッシュ54が配置される。ブッシュ54は、小径部16cに嵌め合わされて、突出筒部13c内に固定される。ブッシュ54は、上端部に径方向外側に突出するブッシュフランジ部54aを有する。ブッシュフランジ部54aは円環部16bの上面に接触する。これにより、ブッシュ54が小径部16cの内部から下側に抜けることが抑制される。
減速機構ケース13は、上側に開口する第2開口部13hを有する。本実施形態において第2開口部13hは、筒部13bの上側の開口と第2配線保持部15の上側の開口とによって構成される。モータケース12と減速機構ケース13とは、第1開口部12gと第2開口部13hとが軸方向Zに対向した状態で互いに固定される。モータケース12と減速機構ケース13とが互いに固定された状態において、第1開口部12gの内部と第2開口部13hの内部とは、互いに繋がる。
本実施形態においてモータケース12および減速機構ケース13は、例えば、それぞれインサート成形によって作られる。モータケース12は、金属部材110と配線部材90のうち後述する第1配線部材91とをインサート部材としたインサート成形によって作られる。減速機構ケース13は、円筒部材16と配線部材90のうち後述する第2配線部材92とをインサート部材としたインサート成形によって作られる。
ベアリングホルダ100は、モータケース12に固定される。ベアリングホルダ100は、金属製である。本実施形態においてベアリングホルダ100は、板金製である。そのため、金属板をプレス加工することによりベアリングホルダ100を作ることができ、ベアリングホルダ100の製造コストを低減できる。ベアリングホルダ100は、筒状のホルダ筒部101と、ホルダフランジ部102と、を有する。本実施形態においてホルダ筒部101は、中心軸J1を中心とする円筒状である。ホルダ筒部101は、径方向内側に第1ベアリング51を保持する。ホルダ筒部101は、貫通孔12hに挿入される。ホルダ筒部101は、制御基板収容部12fの内部から貫通孔12hを介して仕切壁部12bよりも下側に突出する。
ホルダ筒部101の外径は、貫通孔12hの内径よりも小さい。そのため、ホルダ筒部101の径方向外側面のうち周方向の少なくとも一部は、貫通孔12hの径方向内側面から径方向内側に離れた位置に位置する。図1に示す例では、ホルダ筒部101の径方向外側面は、全周に亘って貫通孔12hの径方向内側面から径方向内側に離れた位置に位置する。
本実施形態においてホルダ筒部101は、外側筒部101aと、内側筒部101bと、を有する。外側筒部101aは、ホルダフランジ部102の径方向内縁部から下側に延びる円筒状である。外側筒部101aの径方向外側面は、ホルダ筒部101の径方向外側面である。内側筒部101bは、外側筒部101aの径方向内側において外側筒部101aの下側の端部から上側に延びる円筒状である。内側筒部101bの径方向外側面は、外側筒部101aの径方向内側面と接触する。このように、2つの筒部を径方向に重ねてホルダ筒部101を構成することで、ホルダ筒部101の強度を向上できる。内側筒部101bの径方向内側には、第1ベアリング51が保持される。内側筒部101bの上側の端部は、第1ベアリング51よりも上側に位置する。内側筒部101bの上側の端部は、外側筒部101aの上側の端部よりも僅かに下側に位置する。
ホルダフランジ部102は、ホルダ筒部101から径方向外側に延びる。本実施形態においてホルダフランジ部102は、ホルダ筒部101の上側の端部から径方向外側に延びる。ホルダフランジ部102は、中心軸J1を中心とする円環板状である。ホルダフランジ部102は、仕切壁部12bの上側に位置する。ホルダフランジ部102は、仕切壁部12bに固定される。これにより、ベアリングホルダ100がモータケース12に固定される。
本実施形態においてホルダフランジ部102は、仕切壁部12bに軸方向Zに締め込まれる複数のネジ部材によって仕切壁部12bに固定される。本実施形態においてホルダフランジ部102を固定するネジ部材は、仕切壁部12bのうち金属部材110の雌ネジ部に締め込まれる。図示は省略するが、ホルダフランジ部102を固定するネジ部材は、例えば、3つ設けられる。
ネジ部材によって固定されたホルダフランジ部102は、金属部材110の上側の面に接触する。より詳細には、ホルダフランジ部102の下側の面のうちネジ部材が貫通する貫通部の周縁部が、金属部材110の上側の面に接触する。ホルダフランジ部102は、壁部本体12iから上側に離れた位置に位置する。そのため、金属部材110によってホルダフランジ部102を精度よく軸方向Zに位置決めできる。また、ホルダフランジ部102が軸方向Zに対して傾くことを抑制できる。また、ホルダフランジ部102が壁部本体12iに直接的には接触しない。そのため、線膨張係数の違いによって樹脂製の壁部本体12iと金属製の金属部材110との間に熱変形量の差が生じた場合であっても、壁部本体12iに応力が加えられることを抑制できる。これにより、壁部本体12iが破損すること、および金属部材110が壁部本体12iから抜けること等を抑制できる。
モータ20は、モータシャフト21と、ロータ本体22と、ステータユニット120と、を有する。モータシャフト21は、中心軸J1を中心として回転する。モータシャフト21は、第1ベアリング51と第2ベアリング52とによって、中心軸J1回りに回転可能に支持される。第1ベアリング51は、ベアリングホルダ100に保持され、モータシャフト21のうちロータ本体22よりも上側の部分を回転可能に支持する。第2ベアリング52は、モータシャフト21のうちロータ本体22よりも下側の部分を減速機構ケース13に対して回転可能に支持する。
モータシャフト21の上端部は、貫通孔12hを通って仕切壁部12bよりも上側に突出する。モータシャフト21は、中心軸J1に対して偏心した偏心軸J2を中心とする偏心軸部21aを有する。偏心軸部21aは、ロータ本体22よりも下側に位置する。偏心軸部21aには、第3ベアリング53の内輪が嵌め合わされて固定される。ロータ本体22は、モータシャフト21に固定される。図示は省略するが、ロータ本体22は、モータシャフト21の外周面に固定される円筒状のロータコアと、ロータコアに固定されるマグネットと、を有する。
図3に示すように、ステータユニット120は、ステータ23と、バスバーユニット130と、を備える。図1に示すように、ステータ23は、ロータ本体22と隙間を介して径方向に対向する。ステータ23は、ロータ本体22の径方向外側においてロータ本体22を囲む。ステータ23は、ステータコア24と、インシュレータ25と、複数のコイル26と、を有する。
ステータコア24は、ケース筒部12aの内周面に固定される。より詳細には、ステータコア24は、ケース筒部12aの内周面のうち仕切壁部12bよりも下側の部分に固定される。すなわち、ステータ23は、ケース筒部12aの内周面のうち仕切壁部12bよりも下側の部分に固定される。これにより、モータ20は、モータケース12に保持される。図3および図4に示すように、ステータコア24は、周方向に沿った環状である。本実施形態においてステータコア24は、中心軸J1を中心とする円環状である。ステータコア24は、コアバック部24aと、複数のティース部24bと、を有する。コアバック部24aは、周方向に沿った環状である。本実施形態においてコアバック部24aは、中心軸J1を中心とする円環状である。複数のティース部24bは、コアバック部24aから径方向に延びる。本実施形態において複数のティース部24bは、コアバック部24aから径方向内側に延びる。複数のティース部24bは、周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置される。本実施形態においてティース部24bは、例えば、12個設けられる。
本実施形態においてステータコア24は、複数のステータコアピースが周方向に連結されて構成される。複数のステータコアピースのそれぞれは、コアバック部24aの周方向の一部を構成する1つのコアバックピースと、コアバックピースから径方向内側に延びる1つのティース部24bと、を有する。コアバックピースの周方向両端部は、周方向に隣り合うコアバックピースの周方向端部と接触して連結される。
インシュレータ25は、ステータコア24に装着される。より詳細には、インシュレータ25は、ティース部24bに装着される。本実施形態においてインシュレータ25は、ティース部24bごとに設けられる。これにより、本実施形態においては、複数のインシュレータ25が、周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置される。インシュレータ25は、例えば、12個設けられる。インシュレータ25は、例えば、樹脂製である。
図5に示すように、インシュレータ25は、筒状部25aと、外側突出部25bと、内側突出部25cと、引掛部25dと、を有する。筒状部25aは、径方向に延びる筒状である。各インシュレータ25の筒状部25aには、各ティース部24bがそれぞれ通される。筒状部25aのそれぞれには、コイル26が巻き回されて装着される。これにより、コイル26は、インシュレータ25を介してステータコア24に装着される。
外側突出部25bは、コイル26よりも径方向外側において筒状部25aから上側に突出する。内側突出部25cは、コイル26よりも径方向内側において筒状部25aから上側に突出する。外側突出部25bは、筒状部25aよりも径方向外側に突出しており、コアバック部24aの上側の面に接触する。図3に示すように、外側突出部25bは、中央凹部25fと、嵌合凹部25eと、を有する。すなわち、インシュレータ25は、中央凹部25fと、嵌合凹部25eと、を有する。中央凹部25fは、外側突出部25bの径方向外側面から径方向内側に窪む。中央凹部25fは、外側突出部25bの周方向の中央に位置する。中央凹部25fは、軸方向両側に開口する。
嵌合凹部25eは、外側突出部25bの上側の端部から下側に窪む。嵌合凹部25eは、外側突出部25bを径方向に貫通する。嵌合凹部25eの内側面のうち下側の面は、径方向に沿って視て、下側に凹となる円弧状である。本実施形態において嵌合凹部25eは、中央凹部25fを周方向に挟んで一対設けられる。
本実施形態において引掛部25dは、外側突出部25bから径方向外側に突出する。より詳細には、引掛部25dは、外側突出部25bの上側の端部における周方向両側の端部のそれぞれから径方向外側に突出する。一対の引掛部25dは、外側突出部25bのうち一対の嵌合凹部25eが設けられた部分と周方向に隣り合う部分のそれぞれから径方向外側に突出する。本実施形態において一対の嵌合凹部25eは、外側突出部25bのうち一対の引掛部25dが設けられた部分同士の周方向の間に位置する。引掛部25dの径方向外側の端部は、コアバック部24aの径方向外側面よりも径方向内側に位置する。本実施形態において引掛部25dは、例えば、直方体状である。
コイル26は、導線が筒状部25aに巻き回されて構成される。本実施形態においてコイル26は、例えば、12個設けられる。複数のコイル26のうち一部のコイル26からは、コイル引出線26aが上側に引き出される。コイル引出線26aは、コイル26を構成する導線の端部である。本実施形態では、6つのコイル26のそれぞれから1本のコイル引出線26aが引き出される。なお、各図においては、コイル26の図示を簡略化している。
バスバーユニット130は、バスバーホルダ140と、バスバー150と、を有する。バスバーホルダ140は、インシュレータ25の上側においてバスバー150を保持する。バスバーホルダ140は、例えば、樹脂製である。本実施形態においてバスバーホルダ140は、バスバー150をインサート部材とするインサート成形によって作られる。
バスバーホルダ140は、バスバーホルダ本体部141と、複数の固定部142と、を有する。バスバーホルダ本体部141は、インシュレータ25の上側において周方向に延びる。図4に示すように、バスバーホルダ本体部141の概略形状は、中心軸J1を中心とする円弧状である。バスバーホルダ本体部141の中心角は、180°以上である。本実施形態においてバスバーホルダ本体部141の中心角は、例えば、190°程度である。バスバーホルダ本体部141の径方向内縁は、軸方向Zに沿って視て、中心軸J1を中心とする円弧状である。バスバーホルダ本体部141の径方向外縁は、軸方向Zに沿って視て、周方向に沿った折れ線状である。
図5に示すように、バスバーホルダ本体部141は、コイル26の上側に位置する。バスバーホルダ本体部141の径方向内縁部は、インシュレータ25およびティース部24bよりも径方向内側に位置する。バスバーホルダ本体部141の径方向外縁部は、コアバック部24aよりも径方向内側に位置する。
図4に示すように、複数の固定部142は、バスバーホルダ本体部141の径方向外縁部に繋がる。複数の固定部142は、周方向に沿って配置される。本実施形態において複数の固定部142は、周方向に沿って等間隔に配置される。固定部142は、例えば、4つ設けられる。4つの固定部142のうち2つの固定部142は、バスバーホルダ本体部141の径方向外縁部のうち周方向両側の端部にそれぞれ繋がる。
図5に示すように、固定部142は、腕部143と、延伸部144と、爪部145と、を有する。すなわち、バスバーホルダ140は、腕部143と、延伸部144と、爪部145と、を有する。腕部143は、バスバーホルダ本体部141から径方向外側に延びる。腕部143の径方向外側の端部は、外側突出部25bよりも径方向外側に位置する。腕部143の径方向外側の端部は、コアバック部24aの径方向外側面よりも径方向内側に位置する。腕部143の下側の面のうち径方向外側の端部は、外側突出部25bの上側の端部と接触する。これにより、バスバーホルダ140は、外側突出部25bによって下側から支持される。図3に示すように、腕部143の周方向の寸法は、径方向外側に向かうに従って大きくなる。腕部143は、軸方向Zに沿って視て、略台形状である。
腕部143は、下側に窪むホルダ凹部143aを有する。ホルダ凹部143aは、腕部143のうち周方向両縁部を除いたほぼ全体に設けられる。ホルダ凹部143aは、径方向外側に開口する。腕部143は、腕部143を軸方向Zに貫通する貫通部143bを有する。本実施形態において貫通部143bは、ホルダ凹部143aの底面における径方向外側の端部に設けられる。ホルダ凹部143aの底面は、上側を向く面であり、ホルダ凹部143aの内側面のうち下側の面である。貫通部143bは、周方向に長い略長方形状である。
図5に示すように、延伸部144は、外側突出部25bの径方向外側において軸方向Zに延びる。本実施形態において延伸部144は、腕部143の径方向外側の端部から下側に延びる。延伸部144の下側の端部は、コアバック部24aの上側に離れて位置する。図3に示すように、延伸部144の周方向の寸法は、腕部143の周方向の寸法よりも小さい。延伸部144は、腕部143の周方向の中央部に繋がる。
図5に示すように、爪部145は、径方向に突出する。本実施形態において爪部145は、延伸部144の下側の端部から径方向内側に突出する。爪部145は、貫通部143bと軸方向Zに沿って視て重なる位置に位置する。そのため、バスバーホルダ140を金型に樹脂を流し込んで成形する場合に、金型のうち爪部145を作る部分を貫通部143bから抜きやすい。これにより、容易に爪部145を作ることができる。
爪部145は、外側突出部25bの径方向外側において引掛部25dに下側から引っ掛けられる。これにより、爪部145が引掛部25dに軸方向Zに引っ掛けられて固定され、バスバーホルダ140がインシュレータ25に固定される。本実施形態では、バスバーホルダ140は、スナップフィットによってインシュレータ25に固定される。具体的には、バスバーホルダ140をインシュレータ25に上側から近づけると、爪部145は、引掛部25dに径方向外側から接触し、引掛部25dによって径方向外側に押される。これにより、延伸部144は、径方向外側に弾性変形する。そして、さらにバスバーホルダ140をインシュレータ25に近づけ、爪部145が引掛部25dよりも下側に位置すると、延伸部144が径方向内側に復元変形し、爪部145が引掛部25dの下側に入り込む。これにより、爪部145が引掛部25dに引っ掛けられ、バスバーホルダ140がインシュレータ25に固定される。このように、本実施形態によれば、バスバーホルダ140をインシュレータ25上に配置することで、他の部材および接着剤等を用いることなく、容易にバスバーホルダ140をインシュレータ25に固定できる。
本実施形態において爪部145は、2つの引掛部25dにまとめて引っ掛けられる。爪部145が引っ掛けられる2つの引掛部25dは、それぞれ周方向に隣り合う一対のインシュレータ25にそれぞれ設けられた引掛部25dであり、互いに隣り合って配置される。すなわち、本実施形態において爪部145は、2つのインシュレータ25に跨って引っ掛けられて固定される。
本実施形態において爪部145は、各固定部142に1つずつ設けられるため、合計で4つ設けられる。4つの爪部145は、周方向に沿って等間隔に配置される。ここで、本実施形態によれば、爪部145は、外側突出部25bの径方向外側において軸方向Zに延びる延伸部144から径方向内側に突出する。そのため、爪部145の径方向位置をより外側としやすい。これにより、複数の爪部145をより周方向に離して配置しやすい。したがって、複数の爪部145によってバスバーホルダ140をより安定してインシュレータ25に固定できる。
本実施形態において爪部145は、バスバーホルダ本体部141に沿った周方向の間隔が互いに180°以上離れた少なくとも2つの爪部145を含む。そのため、径方向において、1つの爪部145が外れる向きにバスバーホルダ140に力が加えられた場合であっても、他のいずれかの爪部145が外れない向きに力を受けやすく、バスバーホルダ140がインシュレータ25から外れることを抑制できる。
具体的に本実施形態では、バスバーホルダ本体部141の周方向両側の端部に繋がる固定部142の爪部145が、互いに中心軸J1を挟んで径方向の反対側に配置され、周方向の間隔が180°離れて配置される。そのため、例えば、当該2つの爪部145のうち一方が引掛部25dから径方向外側に移動する向きにバスバーホルダ140が移動しようとする場合、他方の爪部145は外側突出部25bに径方向外側から押し付けられ、引掛部25dから外れることが抑制される。これにより、バスバーホルダ140がインシュレータ25から外れることを抑制できる。
図6に示すように、固定部142は、位置決め部146をさらに有する。位置決め部146は、腕部143から下側に突出する。位置決め部146は、延伸部144の周方向両側に隙間を介してそれぞれ配置される。位置決め部146は、支持部146aと、嵌合凸部146bと、を有する。すなわち、バスバーホルダ140は、支持部146aと、嵌合凸部146bと、を有する。支持部146aは、腕部143の径方向外側の端部から下側に突出する。支持部146aは、延伸部144と径方向において同じ位置に位置する。
嵌合凸部146bは、支持部146aの径方向内側面に繋がる。嵌合凸部146bは、支持部146aの径方向内側において腕部143から下側に突出する。嵌合凸部146bは、嵌合凹部25eに嵌め合わされる。これにより、本実施形態によれば、バスバーホルダ140をインシュレータ25に対して、精度よく周方向に位置決めできる。
嵌合凸部146bの下側の端部における周方向の寸法は、下側に向かうに従って小さくなる。そのため、バスバーホルダ140をインシュレータ25の上側から近づけて固定する際、バスバーホルダ140とインシュレータ25とが周方向にずれていても、嵌合凸部146bの下側の端部を嵌合凹部25e内に挿入させやすい。これにより、嵌合凸部146bを嵌合凹部25eに嵌め合わせやすく、バスバーホルダ140をインシュレータ25に対して周方向に位置決めしやすい。本実施形態において嵌合凸部146bの下側の面は、径方向に沿って視て、下側に凸となる円弧状である。
図5および図6に示すように、バスバーホルダ140は、支持壁部148をさらに有する。支持壁部148は、バスバーホルダ本体部141の径方向内縁部から下側に突出する。支持壁部148は、周方向に沿って円弧状に延びる。支持壁部148は、内側突出部25cの径方向内側に位置する。そのため、支持壁部148が内側突出部25cに径方向内側から引っ掛かり、バスバーホルダ140が径方向外側に外れることを抑制できる。このように、本実施形態では、延伸部144および爪部145と支持壁部148とによってインシュレータ25を径方向両側から挟むことができ、バスバーホルダ140がインシュレータ25に対して径方向に移動することを抑制できる。
バスバーホルダ140は、被支持部147をさらに有する。被支持部147は、バスバーホルダ本体部141から下側に突出する。被支持部147は、支持壁部148の径方向外側に位置する。被支持部147は、支持壁部148の径方向外側面に繋がる。被支持部147の下側の端部は、支持壁部148の下側の端部よりも上側に位置する。被支持部147は、内側突出部25cの上側に位置する。被支持部147の下側の端部は、内側突出部25cの上側の端部に接触する。これにより、バスバーホルダ140は、内側突出部25cによって下側から支持される。このように、本実施形態によれば、インシュレータ25は、外側突出部25bと内側突出部25cとによって、バスバーホルダ140を下側から支持する。
図4に示すように、本実施形態においてバスバー150は、3つ設けられる。3つのバスバー150は、周方向に沿って配置される。バスバー150は、一部がバスバーホルダ140に埋め込まれて保持される。バスバー150のそれぞれは、バスバー本体部151と、バスバー腕部152と、コイル接続部153,154と、端子部155と、を有する。バスバー本体部151は、周方向に延びる円弧状である。バスバー本体部151は、板面が軸方向Zを向く板状である。バスバー本体部151は、バスバーホルダ本体部141に埋め込まれる。
バスバー腕部152は、バスバー本体部151の周方向両側の端部に繋がる。バスバー腕部152は、第1部分152aと、第2部分152bと、を有する。第1部分152aは、バスバー本体部151の周方向端部から径方向外側に延びる部分である。第1部分152aは、板面が軸方向Zを向く板状である。第1部分152aは、バスバーホルダ本体部141に埋め込まれる。第2部分152bは、第1部分152aの周方向一方側の縁部から径方向外側に延びる部分である。図3に示すように、第2部分152bは、板面が周方向を向く板状である。第2部分152bは、バスバーホルダ本体部141から上側に突出する。第2部分152bの径方向外側の端部は、バスバーホルダ本体部141の径方向外縁部よりも径方向外側に位置する。
コイル接続部153,154は、それぞれバスバー腕部152の径方向外側の端部に繋がる。コイル接続部153とコイル接続部154とは、周方向に並んで配置される。コイル接続部153およびコイル接続部154は、軸方向Zに沿って視て、周方向に隣り合う固定部142における腕部143同士の間に位置する。各バスバー150のコイル接続部153,154は、軸方向Zに沿って視て、それぞれ異なる腕部143同士の間に位置する。コイル接続部153とコイル接続部154とは、周方向に対称な形状である。
図4に示すように、コイル接続部153は、周方向に延びる一対の把持腕部153a,153bと、一対の把持腕部153a,153b同士を繋ぐ基部153cと、を有する。把持腕部153aは、第2部分152bの径方向外側の端部から周方向一方側に延びる。把持腕部153bは、把持腕部153aの径方向外側に対向して配置される。基部153cは、把持腕部153aの周方向一方側の端部と把持腕部153bの周方向一方側の端部とを繋ぐ。コイル接続部153は、軸方向Zに沿って視て、周方向他方側に開口するU字形状である。
なお、本実施形態においては、例えば、周方向一方側は、上側から視て中心軸J1を中心として反時計回りに進む側であり、周方向他方側は、上側から視て中心軸J1を中心として時計回りに進む側である。
コイル接続部154は、コイル接続部153の周方向一方側に位置する。コイル接続部154は、周方向に延びる一対の把持腕部154a,154bと、一対の把持腕部154a,154b同士を繋ぐ基部154cと、を有する。把持腕部154aは、第2部分152bの径方向外側の端部から周方向他方側に延びる。本実施形態においてコイル接続部153の把持腕部153aとコイル接続部154の把持腕部154aとは、各バスバー腕部152から周方向において互いに近づく側に延びる。把持腕部154bは、把持腕部154aの径方向外側に対向して配置される。基部154cは、把持腕部154aの周方向他方側の端部と把持腕部154bの周方向他方側の端部とを繋ぐ。コイル接続部154は、軸方向Zに沿って視て、周方向一方側に開口するU字形状である。すなわち、コイル接続部153とコイル接続部154とは、軸方向Zに沿って視て、周方向において他方のコイル接続部と逆側に開口するU字形状である。
一対の把持腕部153a,153b同士の間と、一対の把持腕部154a,154b同士の間とには、それぞれコイル引出線26aが挟まれて把持される。一対の把持腕部153a,153bとコイル引出線26aとは、溶接により固定される。一対の把持腕部154a,154bとコイル引出線26aとは、溶接により固定される。これにより、コイル接続部153およびコイル接続部154は、コイル26から上側に引き出されるコイル引出線26aとそれぞれ接続される。また、これにより、バスバー150は、ステータ23と電気的に接続される。
なお、コイル接続部153は、一対の把持腕部153a,153bの先端部が径方向両側からカシメられてコイル引出線26aを径方向両側から挟持してもよい。この場合、把持腕部153aの先端部と把持腕部153bの先端部とが接触してもよい。この場合、コイル接続部153の開口は、閉塞された状態となる。これらは、コイル接続部154についても同様である。
図3および図4に示すように、本実施形態において端子部155は、バスバー腕部152から上側に延びる。より詳細には、3つのバスバー150のうち2つのバスバー150においては、端子部155は、第1部分152aから上側に延びる。3つのバスバー150のうち残りの1つのバスバー150においては、端子部155は、第2部分152bから上側に延びる。端子部155は、バスバーホルダ140よりも上側に延びる。端子部155は、細長の四角柱状である。図1に示すように、端子部155は、孔部12jを介して仕切壁部12bよりも上側に突出し、後述する回路基板71と接続される。これにより、回路基板71は、バスバー150と電気的に接続される。
本実施形態によれば、爪部145が引掛部25dに引っ掛けられることで、バスバー150を保持するバスバーホルダ140がインシュレータ25に固定される。そのため、コイル26から引き出されるコイル引出線26aを、仕切壁部12bの孔部12j等に通すことなく、インシュレータ25に対して固定されたバスバー150のコイル接続部153,154に対して固定すればよい。また、バスバー150のコイル接続部153,154をコイル26に近づけて配置できるため、コイル接続部153,154に接続されるコイル引出線26aを短くできる。これにより、コイル引出線26aが長い場合に比べて、コイル引出線26aの位置が移動することを抑制しやすい。したがって、コイル引出線26aをコイル接続部153,154に対して位置決めしやすい。以上により、コイル引出線26aとバスバー150とを容易に接続できる。そのため、ステータユニット120を組み立てる手間を低減できる。
また、本実施形態によれば、バスバー150がバスバーホルダ140よりも上側に延びる端子部155を有する。端子部155は、バスバー150の一部であるため、コイル引出線26aに比べて剛性が比較的高い。そのため、ステータユニット120をモータケース12に下側から挿入する際、端子部155が曲がりにくく、端子部155の位置がずれにくい。これにより、端子部155を仕切壁部12bの孔部12jに通しやすく、端子部155と後述する回路基板71とを接続しやすい。したがって、ステータユニット120をモータケース12の内部に容易に配置させつつ、端子部155を容易に回路基板71に接続することができる。
以上のように、本実施形態によれば、ステータユニット120の組み立てを容易にできると共に、電動アクチュエータ10におけるステータユニット120の組み付けも容易にできる。したがって、電動アクチュエータ10を組み立てる手間を低減できる。
また、本実施形態によれば、バスバーホルダ140がインシュレータ25に固定されることで、バスバーホルダ140に加えられた応力をインシュレータ25によって受けることができる。そのため、コイル引出線26aとコイル接続部153,154との接続部分に応力が加えられることを抑制できる。これにより、コイル引出線26aがコイル接続部153,154から外れにくくできる。したがって、ステータユニット120の信頼性を向上できる。
また、本実施形態によれば、コイル接続部153,154は、軸方向Zに沿って視て、周方向に隣り合う固定部142における腕部143同士の間に位置する。そのため、コイル接続部153,154をコイル26の直上に配置しやすく、コイル接続部153,154にコイル引出線26aを接続しやすい。また、コイル接続部153,154とコイル引出線26aとを接続する空間を確保しやすい。
制御部70は、回路基板71と、第2取付部材73と、第2マグネット74、第2回転センサ72と、を有する。すなわち、電動アクチュエータ10は、回路基板71と、第2取付部材73と、第2マグネット74、第2回転センサ72と、を備える。
回路基板71は、軸方向Zと直交する平面に拡がる板状である。回路基板71は、モータケース12に収容される。より詳細には、回路基板71は、制御基板収容部12f内に収容され、仕切壁部12bから上側に離れて配置される。すなわち、回路基板71は、ケース筒部12aの内部のうち仕切壁部12bよりも上側の部分に収容される。回路基板71は、モータ20と電気的に接続される基板である。回路基板71には、バスバー150を介してステータ23のコイル26が電気的に接続される。回路基板71は、例えば、モータ20に供給される電流を制御する。すなわち、回路基板71には、例えば、インバータ回路が搭載される。
第2取付部材73は、中心軸J1を中心とする円環状である。第2取付部材73の内周面は、モータシャフト21の上端部に固定される。第2取付部材73は、第1ベアリング51およびベアリングホルダ100の上側に配置される。第2取付部材73は、例えば、非磁性材である。なお、第2取付部材73は、磁性材であってもよい。
第2マグネット74は、中心軸J1を中心とする円環状である。第2マグネット74は、第2取付部材73の径方向外縁部の上端面に固定される。第2マグネット74の第2取付部材73への固定方法は、特に限定されず、例えば、接着剤による接着である。第2取付部材73と第2マグネット74とは、モータシャフト21と共に回転する。第2マグネット74は、第1ベアリング51およびホルダ筒部101の上側に配置される。第2マグネット74は、周方向に沿って交互に配置されるN極とS極とを有する。
第2回転センサ72は、モータ20の回転を検出するセンサである。第2回転センサ72は、回路基板71の下面に取り付けられる。第2回転センサ72は、第2マグネット74と隙間を介して軸方向Zに対向する。第2回転センサ72は、第2マグネット74によって生じる磁界を検出する。第2回転センサ72は、例えばホール素子である。図示は省略するが、第2回転センサ72は、周方向に沿って複数、例えば3つ設けられる。第2回転センサ72は、モータシャフト21と共に回転する第2マグネット74によって生じる磁界の変化を検出することで、モータシャフト21の回転を検出することができる。
コネクタ部80は、ケース11外の電気的配線との接続が行われる部分である。コネクタ部80は、モータケース12に設けられる。コネクタ部80は、上述した端子保持部12dと、端子81と、を有する。端子81は、端子保持部12dに埋め込まれて保持される。端子81の一端は、回路基板71に固定される。端子81の他端は、端子保持部12dの内部を介してケース11の外部に露出する。本実施形態において端子81は、例えば、バスバーである。
コネクタ部80には、図示しない電気的配線を介して外部電源が接続される。より詳細には、端子保持部12dに外部電源が取り付けられ、外部電源が有する電気的配線が端子保持部12d内に突出した端子81の部分と電気的に接続される。これにより、端子81は、回路基板71と電気的配線とを電気的に接続する。したがって、本実施形態では、端子81および回路基板71を介して、外部電源からステータ23のコイル26に電源が供給される。
減速機構30は、モータシャフト21の下側の部分の径方向外側に配置される。減速機構30は、減速機構ケース13の内部に収容される。減速機構30は、底壁部13aおよび円環部16bとモータ20との軸方向Zの間に配置される。減速機構30は、外歯ギア31と、複数の突出部32と、内歯ギア33と、出力フランジ部42と、を有する。
外歯ギア31は、偏心軸部21aの偏心軸J2を中心として、軸方向Zと直交する平面に拡がる略円環板状である。図2に示すように、外歯ギア31の径方向外側面には、歯車部が設けられる。外歯ギア31は、偏心軸部21aに第3ベアリング53を介して連結される。これにより、減速機構30は、モータシャフト21の下側の部分に連結される。外歯ギア31は、第3ベアリング53の外輪に径方向外側から嵌め合わされる。これにより、第3ベアリング53はモータシャフト21と外歯ギア31とを、偏心軸J2回りに相対的に回転可能に連結する。
図1に示すように、複数の突出部32は、外歯ギア31から出力フランジ部42に向かって軸方向Zに突出する。突出部32は、下側に突出する円柱状である。図2に示すように、複数の突出部32は、周方向に沿って配置される。より詳細には、複数の突出部32は、偏心軸J2を中心とする周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置される。
内歯ギア33は、外歯ギア31の径方向外側を囲んで固定され、外歯ギア31と噛み合う。内歯ギア33は、中心軸J1を中心とする円環状である。図1に示すように、内歯ギア33は、円筒部材16の上側の端部の径方向内側に位置する。内歯ギア33は、金属製の円筒部材16の内周面に固定される。そのため、減速機構ケース本体13iを樹脂製としつつ、内歯ギア33を減速機構ケース13に強固に固定できる。これにより、内歯ギア33が減速機構ケース13に対して移動することを抑制でき、内歯ギア33の位置がずれることを抑制できる。本実施形態において内歯ギア33は、大径部16aの内周面に圧入によって固定される。このように、減速機構30は、円筒部材16の内周面に固定され、減速機構ケース13に保持される。図2に示すように、内歯ギア33の内周面には、歯車部が設けられる。内歯ギア33の歯車部は、外歯ギア31の歯車部と噛み合う。より詳細には、内歯ギア33の歯車部は、外歯ギア31の歯車部と一部において噛み合う。
内歯ギア33は、径方向外側に突出する位置決め凸部33aを有する。位置決め凸部33aは、大径部16aに設けられた位置決め凹部16dに嵌め合わされる。これにより、位置決め凸部33aが位置決め凹部16dに引っ掛かり、内歯ギア33が円筒部材16に対して周方向に相対回転することを抑制できる。
出力フランジ部42は、出力部40の一部である。出力フランジ部42は、外歯ギア31の下側に位置する。出力フランジ部42は、中心軸J1を中心として径方向に拡がる円環板状である。出力フランジ部42は、後述する出力シャフト41の上側の端部から径方向外側に拡がる。図1に示すように、出力フランジ部42は、ブッシュフランジ部54aに上側から接触する。
出力フランジ部42は、複数の穴部42aを有する。本実施形態において複数の穴部42aは、出力フランジ部42を軸方向Zに貫通する。図2に示すように、穴部42aの軸方向Zに沿って視た形状は、円形状である。穴部42aの内径は、突出部32の外径よりも大きい。複数の穴部42aのそれぞれには、外歯ギア31に設けられた複数の突出部32がそれぞれ挿入される。突出部32の外周面は、穴部42aの内周面と内接する。穴部42aの内周面は、突出部32を介して、外歯ギア31を中心軸J1回りに揺動可能に支持する。言い換えれば、複数の突出部32は、穴部42aの内側面を介して、外歯ギア31を中心軸J1回りに揺動可能に支持する。
出力部40は、電動アクチュエータ10の駆動力を出力する部分である。図1に示すように、出力部40は、減速機構ケース13に収容される。出力部40は、出力シャフト41と、出力フランジ部42と、を有する。すなわち、電動アクチュエータ10は、出力シャフト41と、出力フランジ部42と、を備える。本実施形態において出力部40は、単一の部材である。
出力シャフト41は、モータシャフト21の下側においてモータシャフト21の軸方向Zに延びる。出力シャフト41は、円筒部41aと、出力シャフト本体部41bと、を有する。円筒部41aは、出力フランジ部42の内縁から下側に延びる円筒状である。円筒部41aは、底部を有し上側に開口する円筒状である。円筒部41aは、ブッシュ54の径方向内側に嵌め合わされる。これにより、出力シャフト41は、ブッシュ54を介して円筒部材16に回転可能に支持される。上述したように円筒部材16には、減速機構30が固定される。そのため、金属製の円筒部材16によって、減速機構30と出力シャフト41とを共に支持することができる。これにより、減速機構30と出力シャフト41とを軸精度よく配置することができる。
円筒部41aの内部には、第2ベアリング52が収容される。第2ベアリング52の外輪は、円筒部41aの内部に嵌め合わされる。これにより、第2ベアリング52は、モータシャフト21と出力シャフト41とを互いに相対回転可能に連結する。円筒部41aの内部には、モータシャフト21の下端部が位置する。モータシャフト21の下端面は、円筒部41aの底部の上面と隙間を介して対向する。
出力シャフト本体部41bは、円筒部41aの底部から下側に延びる。本実施形態において出力シャフト本体部41bは、中心軸J1を中心とする円柱状である。出力シャフト本体部41bの外径は、円筒部41aの外径および内径よりも小さい。出力シャフト本体部41bの下端部は、突出筒部13cよりも下側に突出する。出力シャフト本体部41bの下端部には、電動アクチュエータ10の駆動力が出力される他の部材が取り付けられる。
モータシャフト21が中心軸J1回りに回転されると、偏心軸部21aは、中心軸J1を中心として周方向に公転する。偏心軸部21aの公転は第3ベアリング53を介して外歯ギア31に伝達され、外歯ギア31は、穴部42aの内周面と突出部32の外周面との内接する位置が変化しつつ、揺動する。これにより、外歯ギア31の歯車部と内歯ギア33の歯車部とが噛み合う位置が、周方向に変化する。したがって、内歯ギア33に、外歯ギア31を介してモータシャフト21の回転力が伝達される。
ここで、本実施形態では、内歯ギア33は固定されているため回転しない。そのため、内歯ギア33に伝達される回転力の反力によって、外歯ギア31が偏心軸J2回りに回転する。このとき外歯ギア31の回転する向きは、モータシャフト21の回転する向きと反対向きとなる。外歯ギア31の偏心軸J2回りの回転は、穴部42aと突出部32とを介して、出力フランジ部42に伝達される。これにより、出力シャフト41が中心軸J1回りに回転する。このようにして、出力部40には、減速機構30を介してモータシャフト21の回転が伝達される。
出力シャフト41の回転は、減速機構30によって、モータシャフト21の回転に対して減速される。具体的に、本実施形態の減速機構30の構成では、モータシャフト21の回転に対する出力シャフト41の回転の減速比Rは、R=−(N2−N1)/N2で表される。減速比Rを表す式の先頭の負符号は、モータシャフト21の回転する向きに対して、減速される出力シャフト41の回転の向きが逆向きとなることを示している。N1は、外歯ギア31の歯数であり、N2は、内歯ギア33の歯数である。一例として、外歯ギア31の歯数N1が59で、内歯ギア33の歯数N2が60の場合、減速比Rは、−1/60となる。
このように、本実施形態の減速機構30によれば、モータシャフト21の回転に対する出力シャフト41の回転の減速比Rを比較的大きくできる。そのため、出力シャフト41の回転トルクを比較的大きくできる。
回転検出装置60は、出力部40の回転を検出する。回転検出装置60は、第1マグネット63と、被覆部62と、第1回転センサ61と、を有する。第1マグネット63は、中心軸J1を中心とする円環状である。第1マグネット63は、出力部40に取り付けられる。より詳細には、第1マグネット63は、出力フランジ部42の下面に固定される。第1マグネット63は、突出部32の下側に位置する。第1マグネット63の下側の端部は、円環部16bの上側に隙間を介して対向する。
第1回転センサ61は、収容凹部17の内部に位置する。第1回転センサ61は、円環部16bを挟んで第1マグネット63の下側に位置する。第1回転センサ61は、第1マグネット63によって生じる磁界を検出する。第1回転センサ61は、例えばホール素子である。出力部40と共に回転する第1マグネット63によって生じる磁界の変化を検出することで、第1回転センサ61は、出力部40の回転を検出することができる。ここで、本実施形態によれば、円筒部材16は非磁性材である。そのため、第1マグネット63と第1回転センサ61との間に円筒部材16が位置しても、第1回転センサ61による第1マグネット63の磁界の検出精度が低下することを抑制できる。
被覆部62は、収容凹部17の内部に位置する。本実施形態において被覆部62は、収容凹部17の内部に充填される。被覆部62は、樹脂製である。第1回転センサ61は、被覆部62に埋め込まれて覆われる。
配線部材90は、第1回転センサ61に電気的に接続される。本実施形態において配線部材90は、回転検出装置60の第1回転センサ61と制御部70の回路基板71とを繋ぐための部材である。本実施形態において配線部材90は、細長で板状のバスバーである。図示は省略するが、本実施形態において配線部材90は、3つ設けられる。各配線部材90のそれぞれは、第1配線部材91と、第2配線部材92と、が接続されて構成される。
第1配線部材91は、第2配線保持部15の内部から制御基板収容部12fの内部まで延びる。第1配線部材91の一部は、第1配線保持部14、ケース筒部12aおよび壁部本体12iに埋め込まれる。これにより、第1配線部材91は、モータケース12に保持される。
第1配線部材91の下端部91aは、第1配線保持部14から下側に突出し、第2配線保持部15の内部に位置する。第1配線部材91の上端部91bは、壁部本体12iから上側に突出して回路基板71に接続される。これにより、第1配線部材91は、回路基板71に電気的に接続され、コネクタ部80を介してケース11外の電気的配線と電気的に接続される。
第2配線部材92の一部は、底部13jに埋め込まれる。これにより、第2配線部材92は、減速機構ケース13に保持される。第2配線部材92の上端部92aは、底壁部15aから上側に突出する。第2配線部材92の上端部92aは、第1配線部材91の下端部91aと接続される。第2配線部材92の下端部92bは、底部13jを貫通して収容凹部17の内部に突出する。下端部92bは、配線部材90の一端部に相当する。これにより、配線部材90は、ケース11の内部からケース11を貫通して、一端部が収容凹部17の内部に突出する。下端部92bは、第1回転センサ61と接続される。これにより、第1回転センサ61は、配線部材90の一端部と接続される。下端部92bは、被覆部62に埋め込まれて覆われる。このように、配線部材90の一端部および第1回転センサ61が被覆部62に埋め込まれて覆われるため、収容凹部17内に位置する配線部材90の一端部および第1回転センサ61に水分等が接触することを阻止できる。
本実施形態によれば、貫通孔12hの内径は、ホルダ筒部101の外径よりも大きく、ホルダ筒部101の径方向外側面のうち周方向の少なくとも一部は、貫通孔12hの径方向内側面から径方向内側に離れた位置に位置する。そのため、ベアリングホルダ100が仕切壁部12bに固定される前においては、貫通孔12hの径方向内側面とホルダ筒部101の径方向外側面との隙間分だけベアリングホルダ100を径方向に移動させることができる。これにより、モータケース12に対して第1ベアリング51の径方向の位置を調整することができる。したがって、例えば組み付け誤差等によってモータケース12に対する第2ベアリング52の径方向位置がずれた場合であっても、第1ベアリング51の径方向位置を第2ベアリング52の径方向位置に合わせることができ、第1ベアリング51と第2ベアリング52とを軸精度よく配置することができる。そのため、第1ベアリング51および第2ベアリング52に支持されるモータシャフト21が傾くことを抑制でき、モータシャフト21の軸精度を向上できる。これにより、電動アクチュエータ10から生じる騒音および振動が増大することを抑制できる。
なお、各図においては、ホルダ筒部101の中心と貫通孔12hの中心とが共に中心軸J1と一致し、ホルダ筒部101の径方向外側面の全周が貫通孔12hの径方向内側面から径方向内側に離れた構成を示しているが、これに限られない。ベアリングホルダ100の径方向位置の調整量によっては、貫通孔12hの中心は、中心軸J1と一致しない場合もあり得る。また、ホルダ筒部101の径方向外側面の一部が貫通孔12hの径方向内側面と接触することもあり得る。
また、本実施形態によれば、第2ベアリング52は、モータシャフト21と出力シャフト41とを互いに相対可能に連結する。そのため、第1ベアリング51と第2ベアリング52との軸精度を向上できることで、モータシャフト21と出力シャフト41との軸精度を向上させることができる。
また、第2ベアリング52によってモータシャフト21と出力シャフト41とが連結される場合、第2ベアリング52は、減速機構ケース13に対して出力シャフト41を介して間接的に支持される。そのため、第2ベアリング52が減速機構ケース13に対して直接的に支持される場合に比べて、第2ベアリング52の位置が不安定となりやすく、モータシャフト21の軸がぶれやすい。これに対して、本実施形態によれば、上述したようにモータシャフト21の軸精度を向上できるため、モータシャフト21の軸がぶれることを抑制できる。すなわち、第2ベアリング52によってモータシャフト21と出力シャフト41とが連結される場合に、本実施形態におけるモータシャフト21の軸精度を向上できる効果をより有用に得られる。
本発明は上述の実施形態に限られず、他の構成を採用することもできる。引掛部は、内側突出部から径方向内側に突出してもよい。この場合、延伸部は、内側突出部の径方向内側に位置し、爪部は、延伸部から径方向外側に突出する。爪部は、バスバーホルダとインシュレータとのうちの一方が有していればよく、引掛部は、バスバーホルダとインシュレータとのうちの他方が有していればよい。すなわち、インシュレータが爪部を有し、バスバーホルダが引掛部を有してもよい。爪部および引掛部の数は、特に限定されない。嵌合凹部と嵌合凸部とは、設けられなくてもよい。コイル接続部の形状は、特に限定されない。コイル接続部は、それぞれ周方向の同じ側に開口するU字形状であってもよい。
第1凹部は、いずれの位置に設けられてもよい。第1凹部は、減速機構ケースの径方向外側面に設けられてもよいし、モータケースの径方向外側面に設けられてもよいし、モータケースの上側の面に設けられてもよいし、ケースの内側面に設けられてもよい。第1回転センサは、出力部の回転を検出できるならば、特に限定されない。第1回転センサは、磁気抵抗素子であってもよい。被覆部は、配線部材の一端部と第1回転センサとを覆うならば、第1凹部の内部のうち一部のみに設けられてもよい。被覆部は、設けられなくてもよい。円筒部材は、設けられなくてもよい。
ベアリングホルダを壁部に固定するネジ部材の数は、特に限定されない。ベアリングホルダの壁部への固定方法は、ネジ部材に限られず、特に限定されない。例えば、接着剤を用いてベアリングホルダを壁部に固定してもよいし、溶接によってベアリングホルダを壁部に固定してもよい。ベアリングホルダは、板金製でなくてもよい。例えば、ベアリングホルダは、ダイカストによって作られてもよい。
壁部は、金属部材を有しなくてもよい。この場合、例えば、壁部本体を金属製とし、壁部本体に雌ネジ穴を設けてもよい。減速機構は、特に限定されない。上述した実施形態では、複数の突出部32は、外歯ギア31から出力フランジ部42に向かって軸方向Zに突出する構成としたが、これに限られない。複数の突出部は、出力フランジ部から外歯ギアに向かって軸方向Zに突出してもよい。この場合、外歯ギアが複数の穴部を有する。
また、上述した実施形態のステータユニットは、電動アクチュエータ以外の機器に搭載されるモータのステータユニットであってもよい。また、上述した実施形態の電動アクチュエータの用途は限定されず、上述した実施形態の電動アクチュエータは、いかなる機器に搭載されてもよい。上述した実施形態の電動アクチュエータは、例えば、車両に搭載される。また、本明細書において説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
10…電動アクチュエータ、11…ケース、12…モータケース(第1ケース)、12a…ケース筒部、12b…仕切壁部、12g…第1開口部、12j…孔部、13…減速機構ケース(第2ケース)、13h…第2開口部、20…モータ、21…モータシャフト、22…ロータ本体、23…ステータ、24…ステータコア、24a…コアバック部、24b…ティース部、25…インシュレータ、25a…筒状部、25b…外側突出部、25c…内側突出部、25d…引掛部、25e…嵌合凹部、26…コイル、26a…コイル引出線、30…減速機構、40…出力部、71…回路基板、120…ステータユニット、130…バスバーユニット、140…バスバーホルダ、141…バスバーホルダ本体部、142…固定部、143…腕部、144…延伸部、145…爪部、146b…嵌合凸部、148…支持壁部、150…バスバー、153,154…コイル接続部、155…端子部、J1…中心軸、Z…軸方向
Claims (7)
- 中心軸を中心として回転するモータシャフト、および前記モータシャフトに固定されるロータ本体を有するモータのステータユニットであって、
前記ロータ本体と隙間を介して径方向に対向するステータと、
前記ステータと電気的に接続されるバスバーを有するバスバーユニットと、
を備え、
前記ステータは、
周方向に沿った環状のステータコアと、
前記ステータコアに装着されるインシュレータと、
前記インシュレータを介して前記ステータコアに装着される複数のコイルと、
を有し、
前記バスバーユニットは、前記インシュレータの軸方向一方側において前記バスバーを保持するバスバーホルダを有し、
前記バスバーは、
前記バスバーホルダよりも軸方向一方側に延びる端子部と、
前記コイルから軸方向一方側に引き出されるコイル引出線と接続されるコイル接続部と、
を有し、
前記バスバーホルダと前記インシュレータとのうちの一方は、径方向に突出する爪部を有し、
前記バスバーホルダと前記インシュレータとのうちの他方は、前記爪部が軸方向に引っ掛けられて固定される引掛部を有する、ステータユニット。 - 前記ステータコアは、
周方向に沿った環状のコアバック部と、
前記コアバック部から径方向に延びるティース部と、
を有し、
前記インシュレータは、
前記ティース部が通され、前記コイルが装着される筒状部と、
前記コイルよりも径方向外側において前記筒状部から軸方向一方側に突出する外側突出部と、
前記コイルよりも径方向内側において前記筒状部から軸方向一方側に突出する内側突出部と、
を有し、
前記バスバーホルダは、
前記インシュレータの軸方向一方側において周方向に延びるバスバーホルダ本体部と、
前記バスバーホルダ本体部の径方向外縁部に繋がり、周方向に沿って配置される複数の固定部と、
を有し、
前記固定部は、
前記外側突出部の径方向外側において軸方向に延びる延伸部と、
前記延伸部から径方向内側に突出する前記爪部と、
を有し、
前記爪部は、前記外側突出部の径方向外側において前記引掛部に軸方向他方側から引っ掛けられる、請求項1に記載のステータユニット。 - 前記固定部は、前記バスバーホルダ本体部から径方向外側に延びる腕部を有し、
前記延伸部は、前記腕部の径方向外側の端部から軸方向他方側に延び、
前記コイル接続部は、軸方向に沿って視て、周方向に隣り合う前記固定部における前記腕部同士の間に位置する、請求項2に記載のステータユニット。 - 前記バスバーホルダ本体部の中心角は、180°以上であり、
前記爪部は、前記バスバーホルダ本体部に沿った周方向の間隔が互いに180°以上離れた少なくとも2つの爪部を含む、請求項2または3に記載のステータユニット。 - 前記バスバーホルダは、前記バスバーホルダ本体部の径方向内縁部から軸方向他方側に突出する支持壁部を有し、
前記支持壁部は、前記内側突出部の径方向内側に位置する、請求項2から4のいずれか一項に記載のステータユニット。 - 前記インシュレータは、軸方向他方側に窪む嵌合凹部を有し、
前記バスバーホルダは、前記嵌合凹部に嵌め合わされる嵌合凸部を有し、
前記嵌合凸部の軸方向他方側の端部における周方向の寸法は、軸方向他方側に向かうに従って小さくなる、請求項1から5のいずれか一項に記載のステータユニット。 - 中心軸を中心として回転するモータシャフト、前記モータシャフトに固定されるロータ本体、および請求項1から6のいずれか一項に記載のステータユニットを有するモータと、
前記モータシャフトの軸方向他方側の部分に連結される減速機構と、
前記減速機構を介して前記モータシャフトの回転が伝達される出力部と、
前記モータを収容し、軸方向他方側に開口する第1開口部を有する第1ケースと、
前記第1ケースの軸方向他方側に位置し、軸方向一方側に開口する第2開口部を有する第2ケースと、
前記バスバーと電気的に接続される回路基板と、
を備え、
前記第1ケースは、
軸方向に延びる筒状のケース筒部と、
前記ケース筒部の内周面から径方向内側に拡がる仕切壁部と、
を有し、
前記ステータは、前記ケース筒部の内周面のうち前記仕切壁部よりも軸方向他方側の部分に固定され、
前記回路基板は、前記ケース筒部の内部のうち前記仕切壁部よりも軸方向一方側の部分に収容され、
前記仕切壁部は、前記仕切壁部を軸方向に貫通する孔部を有し、
前記端子部は、前記孔部を介して前記仕切壁部よりも軸方向一方側に突出し、前記回路基板と接続される、電動アクチュエータ。
Priority Applications (3)
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