JP2020018119A - 列車制御装置および列車制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】走行時間の延びを抑制しながら、停車の瞬間の乗り心地の悪化を回避する。【解決手段】実施形態にかかる列車制御装置は、目標減速パターンに対して許容される列車の位置ずれの範囲を示す許容範囲を決定するための許容範囲パラメータを保持する許容範囲パラメータ保持部と、列車が所定位置に停車する前に、所定の第1時間後の列車の速度および位置の予測値と、目標減速パターン上で列車の速度の予測値と同じ速度が得られる列車の位置と、の偏差を算出し、算出した偏差と、許容範囲パラメータに基づいて決定される許容範囲と、に基づいて、列車の駆動/制動制御装置に与える制御指令を算出する制御指令算出部と、を備え、制御指令算出部は、列車が所定位置に停車する前に、列車が所定位置に停車するまでの所要時間を推定し、当該所要時間が所定の第2時間より短い場合に、許容範囲を所定位置を基準としてオーバー側に変更する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、列車制御装置および列車制御方法に関する。
従来から、たとえば停車駅に設定される目標停車位置などの所定位置に列車を停車させるための停車制御を実現するための技術が検討されている。
上記のような従来の技術では、走行時間の延びを抑制しながら、停車の瞬間の乗り心地の悪化を回避することが望まれる。
実施形態にかかる列車制御装置は、許容範囲パラメータ保持部と、制御指令算出部と、を備える。許容範囲パラメータ保持部は、列車が所定位置に停車するまでに達成しうる列車の速度および位置の関係を示す目標減速パターンに対して許容される列車の位置ずれの範囲を示す許容範囲を決定するための許容範囲パラメータを保持する。制御指令算出部は、列車が所定位置に停車する前に、所定の第1時間後の列車の速度および位置の予測値と、目標減速パターン上で列車の速度の予測値と同じ速度が得られる列車の位置と、の偏差を算出し、算出した偏差と、許容範囲パラメータに基づいて決定される許容範囲と、に基づいて、列車の駆動/制動制御装置に与える制御指令を算出する。制御指令算出部は、列車が所定位置に停車する前に、列車が所定位置に停車するまでの所要時間を推定し、当該所要時間が所定の第2時間より短い場合に、許容範囲を所定位置を基準としてオーバー側に変更する。
以下、本開示のいくつかの実施形態を図面に基づいて説明する。以下に記載する実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および結果(効果)は、あくまで一例であって、以下の記載内容に限られるものではない。
<第1実施形態>
まず、第1実施形態の構成について説明する。
まず、第1実施形態の構成について説明する。
図1は、第1実施形態にかかる列車制御装置100が搭載された列車TRの構成を示した例示的かつ模式的なブロック図である。図1に示されるように、列車TRは、列車制御装置100の他、速度位置検出装置110、ATC(Automatic Train Control)車上装置120、および駆動/制動制御装置130が搭載されている。
速度位置検出装置110は、列車TRの車輪Wの車軸に設けられる速度発電機(Tachogenerator)140のパルスや、地上子201から車上子150を介して受信される情報などに基づいて、列車TRの速度および位置を検出する。
ATC車上装置120は、列車TRが先行列車TRaに衝突したり脱線したりするのを回避するためのブレーキ指令を出力するものである。ATC車上装置120は、ATC地上装置200と通信可能に構成されている。
ATC地上装置200は、レール(軌道回路)RLを介して各閉塞区間における車両の在線の有無を検知し、在線状況に応じて各閉塞区間の信号現示を決定し、決定した信号現示に関する情報を、各閉塞区間のレール(軌道回路)RLを介してATC車上装置120に送信する。ATC車上装置120は、信号現示に関する情報をATC地上装置200から受電器160を介して受信すると、この信号現示に関する情報に基づく制限速度と、速度位置検出装置110で検出した列車TRの速度とを比較し、列車TRの速度が制限速度を超過している場合に、駆動/制動制御装置130にブレーキ指令を出力する。
列車制御装置100は、列車TRを所定位置(たとえば停車駅に設定される目標停車位置)に停車させる停車制御を実現するために駆動/制動制御装置130に与える制御指令(たとえばブレーキ指令)を算出する。さらに、列車制御装置100は、制限速度を守りながら駅間を走行させるための制御指令(力行指令および/またはブレーキ指令)も算出しうる。なお、列車制御装置100は、たとえば、プロセッサやメモリなどを備えたコンピュータとして構成されている。
駆動/制動制御装置130は、ATC車上装置120からのブレーキ指令と、列車制御装置からの力行指令および/またはブレーキ指令と、運転士の操作に応じて不図示の主幹制御器(マスターコントローラ)から出力される力行指令および/またはブレーキ指令と、に基づいて、モータ170および/またはブレーキ装置180を制御する。
なお、力行指令とは、駆動/制動制御装置130を介してモータ170に与えられることで列車TRの力行を実現し、ブレーキ指令とは、駆動/制動制御装置130を介してモータ170またはブレーキ装置180に与えられることで列車TRの制動を実現する。モータ170に与えられるブレーキ指令は、モータ170の回生を利用した回生ブレーキ(電気ブレーキ)を実現し、ブレーキ装置180に与えられるブレーキ指令は、ブレーキ装置180を利用した空気ブレーキを実現する。
ここで、実施形態において、列車制御装置100は、記憶部101と、特性モデル保持部102と、ブレーキ判定部103と、減速度比率推定部104と、特性パラメータ調整部105と、特性パラメータ保持部106と、許容範囲パラメータ保持部107と、制御指令算出部108と、を有している。これらの構成の一部または全部は、列車制御装置100のプロセッサがメモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することでハードウェアとソフトウェアとの協働により機能的に実現されてもよいし、専用の回路などによってハードウェア的に実現されてもよい。
記憶部101には、路線情報と、運行情報と、が記憶されている。路線情報とは、たとえば、列車TRが走行する路線の勾配および曲線(曲率半径)に関する情報や、各閉塞区間の制限速度に関する情報、閉塞長(閉塞区間の距離)に関する情報、閉塞区間の並びに関する線形情報などである。また、運行情報とは、たとえば、列車TRが走行する路線上に存在する各停車駅の目標停車位置や、列車TRの運転種別ごとに設定される停車駅、各駅間で予め決められた走行時間などである。
特性モデル保持部102には、列車TRの加速特性や減速特性などを含む車両情報が記憶されている。より具体的に、車両情報は、列車TRの列車長や重量、与えられる力行指令およびブレーキ指令にそれぞれ対応した加速特性および減速特性を示すモデル(加速特性モデルおよび減速特性モデル)、空気抵抗の特性、勾配抵抗の特性、曲線抵抗の特性、電気ブレーキ(回生ブレーキ)と空気ブレーキとの切り換えの判断基準となる切換開始速度および切換終了速度などを含んでいる。なお、実施形態では、減速特性モデルとして、回生ブレーキに対応した減速特性モデルと、空気ブレーキに対応した減速特性モデルと、の2つが存在する。
ブレーキ判定部103は、駆動/制動制御装置130から取得される信号(回生有効信号)に基づいて、回生ブレーキと空気ブレーキとのどちらが作動しているかを判定する。
減速度比率推定部104は、速度位置検出装置110で検出された速度および位置と、記憶部101から読み出された路線情報と、特性モデル保持部102から読み出された減速特性モデルと、制御指令算出部108で算出されたブレーキ指令と、に基づいて、列車TRの計算上の減速度合と実際の減速度合との関係(減速度比率、ブレーキの利き具合)を算出する。
特性パラメータ調整部105は、減速度比率推定部104で推定された減速度比率に基づいて、特性パラメータ保持部106に保持された特性パラメータを調整する。特性パラメータとは、減速特性モデルの補正に用いるパラメータである。前述したように、減速特性モデルは、回生ブレーキに対応した減速特性モデルと、空気ブレーキに対応した減速特性モデルと、の2つが存在するので、特性パラメータも、回生ブレーキに対応した減速特性モデルの補正用と、空気ブレーキに対応した減速特性モデル用と、の2つが存在する。
許容範囲パラメータ保持部は、制御指令算出部108でのブレーキ指令の算出時に利用される許容範囲パラメータが保持されている。許容範囲パラメータとは、列車TRが目標停車位置に停車するまでの列車TRの目標速度および目標位置を示す目標減速パターンに対して許容される列車TRの位置ずれの範囲を示す許容範囲を決定するためのパラメータである。なお、目標減速パターン、許容範囲、および許容範囲パラメータの詳細については、後述するため、ここではこれ以上の説明を省略する。
制御指令算出部108は、速度位置検出装置110で検出された速度および位置と、記憶部101から読み出された路線情報および運行情報と、特性モデル保持部102から読み出された車両情報と、特性パラメータ保持部106から読み出された特性パラメータと、許容範囲パラメータ保持部107から読み出された許容範囲パラメータと、に基づいて、列車TRを目標停車位置に停止させるためのブレーキ指令を算出する。なお、2つの減速特性モデルと2つの特性パラメータのうちどれを使用するかは、ブレーキ判定部の判定結果に基づいて決定される。
なお、実施形態では、列車制御装置100が、制限速度に沿って駅間を走行するための目標速度を算出する目標速度算出部や、駅間を所定の時間で走行するための走行計画を算出する走行計画算出手段をさらに備えていてもよい。この場合、制御指令算出部108が、算出された目標速度および走行計画に従って列車TRを次駅まで走行させるための力行指令および/またはブレーキ指令を算出してもよい。
以下、図1に示される列車制御装置100の各部の詳細につき、その動作(処理フロー)とともに説明する。
図2は、第1実施形態にかかる列車制御装置100が実行する処理の流れを示した例示的かつ模式的なフローチャートである。この図2に示される一連の処理は、列車TRを所定位置(たとえば目標停車位置)に停車させる停車制御の開始時に開始する。停車制御の開始の判断は、たとえば、次の目標停車位置までの残りの距離が所定値以下になったか否かや、速度位置検出装置110により検出された速度および位置が目標減速パターンに接近したか否か、速度位置検出装置110により検出された速度および位置と所定のブレーキ指令とから予測される停止位置が目標停車位置に近くなったか否か、などといった基準に従って実施される。
図2に示されるように、第1実施形態では、まず、S201において、特性パラメータ調整部105は、減速度比率推定部104で推定された減速度比率に基づいて、特性パラメータ保持部106に保持された特性パラメータを調整する。特性パラメータ調整部105は、調整すべき特性パラメータを、ブレーキ判定部103の判定結果に基づいて決定する。
そして、S202において、制御指令算出部108は、現在出力中の制御指令に対して加速度/減速度の変化量が所定の範囲内となるブレーキ指令であるブレーキ指令候補を抽出する。なお、たとえば停車制御を開始したばかりで制御指令として力行指令が出力中だった場合、制御指令算出部108は、それ以上力行側に高位の指令をブレーキ指令候補に含めないようにする。また、ブレーキ指令あるいは惰行指令(力行指令もブレーキ指令もゼロ)が出力中だった場合、制御指令算出部108は、惰行指令よりも力行側に高位の指令をブレーキ指令候補に含めないようにする。
そして、S203において、制御指令算出部108は、列車TRの挙動の予測値を算出する。より具体的に、制御指令算出部108は、まず、速度位置検出装置110で検出される列車TRの速度および位置と、記憶部101から読み出される路線情報と、特性モデル保持部102から読み出される車両情報と、特性パラメータ保持部106から読み出される特性パラメータと、を取得する。そして、制御指令算出部108は、取得されたこれらの情報に基づいて、S202で抽出されたブレーキ指令候補と一致するブレーキ指令を所定の第1時間(列車挙動予測時間)だけ出力した場合の列車TRの挙動を予測し、列車挙動予測時間が経過した後の列車TRの速度および位置の予測値を算出する。なお、列車挙動予測時間は、ブレーキ指令の変更に応じた減速度の変化がほぼ完了してからの列車TRの速度および位置の予測値が得られるように、ブレーキ指令の変更に応じて発生する減速度の応答遅れ以上の長さを有する値に設定される。
そして、S204において、制御指令算出部108は、目標減速パターンに対して許容される列車TRの位置ずれの範囲を示す許容範囲を決定する。目標減速パターンとは、次の図3に示されるような情報である。
図3は、第1実施形態にかかる目標減速パターンの一例を示した例示的かつ模式的な図である。図3に示される例において、点P300は、停車制御における列車TRの目標停車位置に対応し、太い実線L300は、列車TRが目標停車位置に停車するまでに達成しうる列車TRの速度および位置の関係を示す目標減速パターンに対応する。
図3に示されるような目標減速パターンは、列車TRが目標停車位置(点P300)で停車するために一定の減速度または一定のブレーキ指令で減速した場合の列車TRの速度および位置の軌跡を、目標停車位置(点P300)を基準として時間をさかのぼる方向に所定の時間刻みで位置と速度のデータとして算出されるものである。目標減速パターンは、停車駅毎に予め記憶部101に記憶されたものが使用されてもよいし、停車駅からの出発や次の停車駅への接近が発生する毎に制御指令算出部108などによって新たに算出されてもよい。実際の減速度に合わせて特性パラメータを調整したうえで、一定のブレーキ指令で目標減速パターンを作成すると、目標減速パターンに追従させながらの減速を実現する際のブレーキ指令の変更回数を抑制することができる。
ところで、図2に示されるS204で決定される許容範囲は、前述したように、目標減速パターンに対して許容される列車TRの位置ずれの範囲を示すものである。したがって、列車TRの目標減速パターンに対する位置ずれが許容範囲から外れない限りは、現在のブレーキ指令をそのまま継続することが許容される。
許容範囲の例として、たとえば次の図4に示される比較例のような固定的な許容範囲が考えられる。
図4は、比較例にかかる固定的な許容範囲の一例を示した例示的かつ模式的な図である。図4に示される例において、太い実線L400は、目標減速パターンに対応し、両向き矢印R400は、目標減速パターン(太い実線L400)に対して固定的に設定された許容範囲に対応する。また、図4に示される例において、点線L400aは、許容範囲(両向き矢印R400)のショート側の限界に対応した減速パターンに対応し、点線L400bは、許容範囲(両向き矢印R400)のオーバー側の限界に対応した減速パターンに対応する。なお、ショート側とは、許容範囲内において列車TRが相対的にショートランする側のことであり、オーバー側とは、許容範囲内において列車TRが相対的にオーバーランする側のことである。
図4の(A)は、列車TRが点P401で示される速度および位置を持っている場合にどのようなブレーキ指令が選択されるかを説明するための図である。図4の(A)において、点P401を起点として延びる実線の矢印は、現在のブレーキ指令を継続した場合における列車TRの速度および位置の変化を示している。この実線の矢印の終点は、許容範囲(両向き矢印R400)を超えないので、図4の(A)に示される例では、ブレーキ指令を変更して列車TRの速度および位置をたとえば点線の矢印に沿って推移させなくても、現在のブレーキ指令をそのまま継続すれば、最終的な到達位置は許容範囲(両向き矢印R400)を超えない。したがって、図4の(A)に示される例においては、次の制御タイミングまで現在のブレーキ指令が継続される。
図4の(B)は、図4の(A)の次の制御タイミングでどのようなブレーキ指令が選択されるかを説明するための図である。図4の(B)に示される例では、列車TRの速度および位置が実線L401に沿って点P401から点P402まで到達している。ここで、図4の(B)において、点P402を起点として延びる実線の矢印は、現在のブレーキ指令を継続した場合における列車TRの速度および位置の変化を示している。この実線の矢印の終点は、許容範囲(両向き矢印R400)を超えないので、図4の(B)に示される例では、ブレーキ指令を変更して列車TRの速度および位置をたとえば点線の矢印に沿って推移させなくても、現在のブレーキ指令をそのまま継続すれば、最終的な到達位置は許容範囲(両向き矢印R400)を超えない。したがって、図4の(B)に示される例においても、上述した図4の(A)に示される例と同様に、次の制御タイミングまで現在のブレーキ指令が継続される。
図4の(C)は、図4の(B)の次の制御タイミングでどのようなブレーキ指令が選択されるかを説明するための図である。図4の(C)に示される例では、列車TRの速度および位置が実線L402に沿って点P402から点P403まで到達している。ここで、図4の(C)において、点P403を起点として延びる実線の矢印は、現在のブレーキ指令を継続した場合における列車TRの速度および位置の変化を示している。この実線の矢印の終点は、許容範囲(両向き矢印R400)を超えないので、図4の(C)に示される例では、ブレーキ指令を変更して列車TRの速度および位置をたとえば点線の矢印に沿って推移させなくても、現在のブレーキ指令をそのまま継続すれば、最終的な到達位置は許容範囲(両向き矢印R400)を超えない。したがって、図4の(C)に示される例においても、上述した図4の(A)および(B)に示される例と同様に、次の制御タイミングまで現在のブレーキ指令が継続される。
このように、許容範囲が目標減速パターンに対して固定的に設定される比較例においては、列車TRが停車する直前までブレーキ指令の変更が行われない場合がある。この場合、停車の間際のブレーキ指令が十分に弱くなっていないことに起因して、停車の瞬間の乗り心地が悪化する可能性がある。
これに対して、通常の減速度に対応した目標減速パターンのうち列車TRが停車する直前の部分を、通常の減速度よりも弱めの減速度に対応した減速パターンに切り換えて作成することが考えられる。しかしながら、この対策では、通常の目標減速パターンから弱めの減速度に対応した減速パターンに切り換わるポイントで許容範囲がオーバー側に急に変化するので、当該ポイントに到達するタイミングよりも前のタイミングで、変化後の許容範囲を満たすように、ブレーキ指令が変更されて減速度が弱まってしまう。したがって、この対策では、弱めの減速度で走行する時間が長くなりやすいので、走行時間の延びにつながりやすい。
そこで、第1実施形態は、前述した図2に示されるS204の許容範囲の決定処理を、次の図5に示されるような処理フローに従って実行し、許容範囲を状況に応じて動的に変更しながら決定することで、走行時間の延びを抑制しながら、停車の瞬間の乗り心地の悪化を回避することを実現する。
図5は、第1実施形態にかかる許容範囲の決定処理の詳細を示した例示的かつ模式的なフローチャートである。
図5に示されるように、第1実施形態では、まず、S501において、制御指令算出部108は、S203(図2参照)で算出された列車TRの速度の予測値がゼロか否かを判断する。
S501において、速度の予測値がゼロではないと判断された場合、S502に処理が進む。そして、S502において、制御指令算出部108は、速度の予測値と、許容範囲パラメータ保持部107に許容範囲パラメータとして保持された許容時間と、に基づいて、計算上の許容範囲を求める。許容時間とは、目標減速パターンに対する許容範囲を時間の次元で表したものである。計算上の許容範囲は、速度の予測値と許容時間とを乗算することで求めることができる。なお、計算上の許容範囲(許容時間)は、目標減速パターンに対してオーバー側とショート側とで非対称であってもよい。
そして、S503において、制御指令算出部108は、許容範囲パラメータ保持部107に許容範囲パラメータとして保持されたショート側の限界範囲(を含む設定上の許容範囲)を取得する。ショート側の限界範囲は、速度の予測値が小さくなった場合にS502で求められた計算上の許容範囲の幅が必要以上に狭くなることでブレーキ指令の変更が必要以上に起こることを回避するために設定されるデータである。
そして、S504において、制御指令算出部108は、S502で求められた計算上の許容範囲と、S503で取得されたショート側の限界範囲とのうち、目標減速パターンから遠い方を、許容範囲として決定する。これにより、許容範囲のショート側の幅を設定値(ショート側の限界範囲)以上に確保することができるので、ブレーキ指令の変更が必要以上に起こることを回避することができる。
ところで、S501において、速度の予測値がゼロであると判断された場合、S505に処理が進む。そして、S505において、制御指令算出部108は、速度の予測値がゼロになるまでの所要時間を推定し、当該所要時間が、許容範囲パラメータ保持部107に許容範囲パラメータとして保持された変更開始時間以下の長さであるか否かを判断する。なお、変更開始時間とは、第1実施形態において実現される許容範囲の動的な変更を開始するか否かの判断基準の一つとして設定されるデータである。この変更開始時間は、制御指令(ブレーキ指令)の変化が列車TRの実際の挙動の変化として表れるまでの応答遅れ時間以上の長さに設定される。
S505において、速度の予測値がゼロになるまでの所要時間が変更開始時間以上の長さであると判断された場合、S506に処理が進む。そして、S506において、制御指令算出部108は、許容範囲パラメータ保持部107に許容範囲パラメータとして保持されたショート側の限界範囲を取得し、当該ショート側の限界範囲を、許容範囲として決定する。つまり、第1実施形態では、速度の予測値がゼロになるまでの所要時間が変更開始時間以上の長さである限り、許容範囲の動的な変更は実施されない。
一方、S505において、速度の予測値がゼロになるまでの所要時間が変更開始時間より短いと判断された場合、S507に処理が進む。そして、S507において、制御指令算出部108は、速度の予測値がゼロになるまでの所要時間が、許容範囲パラメータ保持部107に許容範囲パラメータとして保持された変更終了時間以上の長さであるか否かを判断する。なお、変更終了時間とは、第1実施形態において実現される許容範囲の動的な変更を終了するか否かの判断基準の一つとして設定されるデータである。この変更終了時間は、制御指令(ブレーキ指令)の変化が列車TRの実際の挙動の変化として表れるまでの応答遅れ時間以上の長さで、かつ、変更開始時間よりも短い時間として設定される。
S507において、速度の予測値がゼロになるまでの所要時間が変更終了時間以上の長さであると判断された場合、S508に処理が進む。そして、S508において、制御指令算出部108は、許容範囲を、許容範囲パラメータ保持部107に許容範囲パラメータとして保持されたショート側の限界範囲とオーバー側の限界範囲との間に設定する。
すなわち、S508において、制御指令算出部108は、速度の予測値がゼロになるまでの所要時間が小さくなるにしたがって、許容範囲をオーバー側に(徐々に)変更する。これにより、停車が近くなるにつれてブレーキ指令が徐々に弱くなるような形でブレーキ指令の変更が実施されるので、停車の瞬間の乗り心地の悪化を回避することができる。
なお、ショート側の限界範囲とオーバー側の限界範囲との間のどの位置に許容範囲を設定するかは、たとえば、速度の予測値がゼロになるまでの所要時間の長さに応じて比例的に決定することができるが、これ以外の方法で決定することもできる。
一方、S507において、速度の予測値がゼロになるまでの所要時間が変更終了時間より短い判断された場合、S509に処理が進む。そして、S509において、制御指令算出部108は、許容範囲パラメータ保持部107に許容範囲パラメータとして保持されたオーバー側の限界範囲を許容範囲として決定する。
以上の処理により、第1実施形態では、停車制御の実行時に、たとえば次の図6に示されるような許容範囲の変化が実現される。
図6は、第1実施形態にかかる許容範囲の変化の一例を示した例示的かつ模式的な図である。図6に示される例において、太い実線L600は、目標減速パターンに対応し、両向き矢印R601〜R603は、許容範囲に対応する。また、図6に示される例において、点線L601a、L602a、およびL603aは、それぞれ、両向き矢印R601、R602、およびR603で示される許容範囲のショート側の限界に対応した減速パターンに対応し、点線L601b、L602b、およびL603bは、それぞれ、両向き矢印R601、R602、およびR603で示される許容範囲のオーバー側の限界に対応した減速パターンに対応する。
図6の(A)は、列車TRが点P601で示される速度および位置を持っている場合にどのようなブレーキ指令が選択されるかを説明するための図である。図6の(A)において、点P601を起点として延びる実線の矢印は、現在のブレーキ指令を継続した場合における列車TRの速度および位置の変化を示している。この実線の矢印の終点は、両向き矢印R601で示される許容範囲を超えないので、図6の(A)に示される例では、ブレーキ指令を変更して列車TRの速度および位置をたとえば点線の矢印に沿って推移させなくても、現在のブレーキ指令をそのまま継続すれば、最終的な到達位置は、両向き矢印R601で示される許容範囲を超えない。したがって、図6の(A)に示される例においては、次の制御タイミングまで現在のブレーキ指令が継続される。
ここで、両向き矢印R601で示される許容範囲が許容範囲パラメータとして保持されたショート側の限界範囲である場合を想定する。この場合、図6の(A)に示される例の次の制御タイミングにおいて列車TRが停車するまでの所要時間が変更開始時間より短くなったと判断されると、両向き矢印R601で示される許容範囲が、次の図6の(B)に示されるように変化する。
図6の(B)は、許容範囲の変化に応じてどのようなブレーキ指令が選択されるかを説明するための図である。図6の(B)に示される例では、列車TRの速度および位置が実線L601に沿って点P601から点6P02まで到達している。ここで、図6の(B)において、点P602を起点として延びる実線の矢印は、現在のブレーキ指令を継続した場合における列車TRの速度および位置の変化を示している。この実線の矢印の終点は、両向き矢印R602で示される変化後の許容範囲を超えているので、図6の(B)に示される例では、最終的な到達位置を両向き矢印R602で示される許容範囲内にするために、列車TRの速度および位置がたとえば点線の矢印に沿って推移するように、ブレーキ指令が変更される。
ここで、前述したように、第1実施形態において、許容範囲は、所要時間が小さくなるにしたがってオーバー側に変更される。したがって、第1実施形態では、図6の(B)に示される例の次の制御タイミングにおいて、両向き矢印R602で示される許容範囲が、次の図6の(C)に示されるようにさらに変化する。
図6の(C)は、許容範囲のさらなる変化に応じてどのようなブレーキ指令が選択されるかを説明するための図である。図6の(C)に示される例では、列車TRの速度および位置が実線L602に沿って点P602から点P603まで到達している。ここで、図6の(C)において、点P603を起点として延びる実線の矢印は、現在のブレーキ指令を継続した場合における列車TRの速度および位置の変化を示している。この実線の矢印の終点は、両向き矢印R603で示される変化後の許容範囲を超えているので、図6の(C)に示される例では、最終的な到達位置を両向き矢印R603で示される許容範囲内にするために、列車TRの速度および位置がたとえば点線の矢印に沿って推移するように、ブレーキ指令が変更される。
このように、第1実施形態では、許容範囲の調整を伴って停車制御が実行される。
処理フローの説明に戻り、図5に示されるS504、S508、またはS509の処理が終了すると、図2に示されるS204の処理が終了する。そして、図2に示されるS205において、制御指令算出部108は、次の図6に示されるようなブレーキ指令の選択処理を実行する。
図7は、第1実施形態にかかるブレーキ指令の選択処理の詳細を示した例示的かつ模式的なフローチャートである。
図7に示されるように、第1実施形態では、まず、S701において、制御指令算出部108は、現在のブレーキ指令を維持した場合に発生する位置ずれが許容範囲内か否かを判断する。より具体的に、制御指令算出部108は、列車TRの位置の予測値と、目標減速パターン上で列車TRの速度の予測値と同じ速度が得られる列車TRの位置と、の差分を、目標減速度に対する位置ずれとして算出し、算出した位置ずれが許容範囲を超えていないか否かを判断する。
S701において、現在のブレーキ指令を維持した場合に発生する位置ずれが許容範囲内であると判断された場合、S702に処理が進む。そして、S702において、制御指令算出部108は、現在のブレーキ指令を維持する。
一方、S701において、現在のブレーキ指令を維持した場合に発生する位置ずれが許容範囲を超えていると判断された場合、S703に処理が進む。そして、S703において、制御指令算出部108は、図2に示されるS202で抽出されたブレーキ指令候補の中に、現在のブレーキ指令を維持した場合に発生する位置ずれが許容範囲内となるようなブレーキ指令候補が存在するか否かを判断する。
S703において、現在のブレーキ指令を維持した場合に発生する位置ずれが許容範囲内となるようなブレーキ指令候補が存在しないと判断された場合、S704に処理が進む。そして、S704において、制御指令算出部108は、位置ずれがショート側となるブレーキ指令候補のうち、力行側に最も高位のものを選択する。これにより、少なくともオーバーランを回避しながら、ブレーキ指令の変更に伴う乗り心地の変化(悪化)を抑制することができる。
一方、S703において、現在のブレーキ指令を維持した場合に発生する位置ずれが許容範囲内となるようなブレーキ指令候補が存在すると判断された場合、S705に処理が進む。そして、S705において、制御指令算出部108は、位置ずれが許容範囲内となるブレーキ指令候補のうち、ブレーキ指令の変化量が最も少ないものを選択する。これにより、位置ずれを許容範囲内に抑えながら、ブレーキ指令の変更に伴う乗り心地の変化(悪化)を抑制することができる。
S702、S704、またはS705の処理が終了すると、図2に示されるS205の処理が終了する。そして、図2に示されるS206において、制御指令算出部108は、列車TRが停車目標位置で停車したか否かを判断する。
S206において、列車TRが停車したと判断された場合、処理が終了する。一方、S206において、列車TRがまだ停車していないと判断された場合、S201に処理が戻る。
以上の処理により、第1実施形態では、列車TRが停車目標位置で停車するまで、許容範囲の変更を伴った停車制御が実現される。
以上説明したように、第1実施形態にかかる列車制御装置100は、許容範囲パラメータ保持部107と、制御指令算出部108と、を有している。許容範囲パラメータ保持部107は、列車TRが所定位置に停車するまでに達成しうる列車TRの速度および位置の関係を示す目標減速パターンに対して許容される列車TRの位置ずれの範囲を示す許容範囲を決定するための許容範囲パラメータを保持する。制御指令算出部108は、列車TRが所定位置に停車する前に、所定の第1時間後の列車TRの速度および位置の予測値と、目標減速パターン上で列車TRの速度の予測値と同じ速度が得られる列車TRの位置と、の偏差を算出し、算出した偏差と、許容範囲パラメータに基づいて決定される許容範囲と、に基づいて、列車TRの駆動/制動制御装置130に与える制御指令を算出する。また、制御指令算出部108は、列車TRが所定位置に停車する前に、列車TRが所定位置に停車するまでの所要時間を推定し、当該所要時間が所定の第2時間より短い場合に、許容範囲を、列車TRが停車時にオーバーランするオーバー側に変更する。
第1実施形態にかかる列車制御装置100によれば、停車が近づいたときに許容範囲が変更(調整)されるので、走行時間の延びを抑制しながら、停車の瞬間の乗り心地の悪化を回避することができる。
<第2実施形態>
上述した許容範囲パラメータとしてのショート側の限界範囲およびオーバー側の限界範囲は、調整不能な定数として設定されてもよいし、調整可能な変数として設定されてもよい。以下、第2実施形態として、ショート側の限界範囲およびオーバー側の限界範囲が調整可能な変数として設定される例を説明する。
上述した許容範囲パラメータとしてのショート側の限界範囲およびオーバー側の限界範囲は、調整不能な定数として設定されてもよいし、調整可能な変数として設定されてもよい。以下、第2実施形態として、ショート側の限界範囲およびオーバー側の限界範囲が調整可能な変数として設定される例を説明する。
図8は、第2実施形態にかかる列車制御装置800を含む列車制御システムの構成を示した例示的かつ模式的なブロック図である。以下、第1実施形態(図1参照)と同一の構成については同様の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態では、許容範囲パラメータ保持部807に許容範囲パラメータとして保持されたショート側の限界範囲およびオーバー側の限界範囲が、調整可能な変数として設定されている。そして、第2実施形態では、制御指令算出部808は、停車制御の実行時に算出される列車TRの挙動の予測値を利用して、停車の瞬間に列車TRに発生する減速度を推定し、推定した減速度に基づいて、許容範囲パラメータのうち次の停車制御の実行時に使用するショート側の限界範囲およびオーバー側の限界範囲を調整する。
すなわち、第2実施形態にかかる列車制御装置800の制御指令算出部808は、列車TRの速度がゼロになるタイミングでの列車TRの減速度を推定し、推定結果に基づいて、次の所定位置(たとえば次の停車駅の目標停車位置)への停車時に使用される許容範囲パラメータを調整する。たとえば、推定した減速度が、目標値よりも強かった場合には、許容範囲パラメータをオーバー側に調整する。これにより、直近の停車の瞬間の減速度を学習することで、たとえば次の停車の瞬間の減速度をより低減するなど、停車の瞬間の乗り心地をさらに向上させることができる。
<第3実施形態>
上述した第2実施形態は、停車制御の実行時に算出される列車TRの挙動の予測値を利用して、停車の瞬間に列車TRに発生する減速度を推定する。しかしながら、停車の瞬間の減速度は、以下に説明する第3実施形態のように、推定値ではなく、実測値が使用されてもよい。
上述した第2実施形態は、停車制御の実行時に算出される列車TRの挙動の予測値を利用して、停車の瞬間に列車TRに発生する減速度を推定する。しかしながら、停車の瞬間の減速度は、以下に説明する第3実施形態のように、推定値ではなく、実測値が使用されてもよい。
図9は、第3実施形態にかかる列車制御装置900を含む列車制御システムの構成を示した例示的かつ模式的なブロック図である。以下、第2実施形態(図8参照)と同一の構成については同様の符号を付して説明を省略する。
図9に示されるように、第3実施形態では、列車TRに実際に発生している加速度(減速度)を測定するセンサとしての加速度計190が列車TRに設けられている。第3実施形態にかかる制御指令算出部908は、加速度計190を利用して、停車の瞬間の列車TRの減速度の実測値を取得し、当該実測値に基づいて、許容範囲パラメータ保持部807に保持された許容範囲パラメータのうち次の停車制御の実行時に使用するショート側の限界範囲およびオーバー側の限界範囲を調整する。
すなわち、第3実施形態にかかる列車制御装置900の制御指令算出部908は、列車TRの実加速度を検出する加速度計190の出力に基づいて、列車TRの速度がゼロになるタイミングでの列車の実減速度を取得し、当該実減速度に基づいて、次の所定位置(たとえば次の停車駅の目標停車位置)への停車時に使用される許容範囲パラメータを調整する。たとえば、実減速度が、目標値よりも強かった場合には、許容範囲パラメータをオーバー側に調整する。これにより、加速度計190を利用して、直近の停車の瞬間の減速度の学習を精度よく実施することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、上記実施形態および変形例はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態およびその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100、800、900 列車制御装置
107、807 許容範囲パラメータ保持部
108、808、908 制御指令算出部
130 駆動/制動制御装置
190 加速度計
107、807 許容範囲パラメータ保持部
108、808、908 制御指令算出部
130 駆動/制動制御装置
190 加速度計
Claims (8)
- 列車が所定位置に停車するまでに達成しうる前記列車の速度および位置の関係を示す目標減速パターンに対して許容される前記列車の位置ずれの範囲を示す許容範囲を決定するための許容範囲パラメータを保持する許容範囲パラメータ保持部と、
前記列車が前記所定位置に停車する前に、所定の第1時間後の前記列車の速度および位置の予測値と、前記目標減速パターン上で前記列車の速度の予測値と同じ速度が得られる前記列車の位置と、の偏差を算出し、算出した前記偏差と、前記許容範囲パラメータに基づいて決定される前記許容範囲と、に基づいて、前記列車の駆動/制動制御装置に与える制御指令を算出する制御指令算出部と、
を備え、
前記制御指令算出部は、前記列車が前記所定位置に停車する前に、前記列車が前記所定位置に停車するまでの所要時間を推定し、当該所要時間が所定の第2時間より短い場合に、前記許容範囲を、前記所定位置を基準としてオーバー側に変更する、
列車制御装置。 - 前記制御指令算出部は、前記所要時間が小さくなるにしたがって前記許容範囲を前記オーバー側に変更する、
請求項1に記載の列車制御装置。 - 前記第1時間は、前記第2時間以上の長さに設定されている、
請求項1または2に記載の列車制御装置。 - 前記制御指令算出部は、前記所要時間の推定と前記許容範囲の変更とを所定の制御周期で繰り返し実行し、前記所要時間が前記第2時間より短い所定の第3時間より短くなった場合、前記許容範囲の変更を止めて前記許容範囲を固定する、
請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の列車制御装置。 - 前記第2時間、および前記第3時間は、前記制御指令の変化が前記列車の実際の挙動の変化として表れるまでの応答遅れ時間以上の長さに設定されている、
請求項4に記載の列車制御装置。 - 前記制御指令算出部は、前記列車の速度がゼロになるタイミングでの前記列車の減速度を推定し、推定結果に基づいて、次の所定位置への停車時に使用される前記許容範囲パラメータを調整する、
請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の列車制御装置。 - 前記制御指令算出部は、前記列車の実加速度を検出する加速度計の出力に基づいて、前記列車の速度がゼロになるタイミングでの前記列車の実減速度を取得し、当該実減速度に基づいて、次の所定位置への停車時に使用される前記許容範囲パラメータを調整する、
請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の列車制御装置。 - 列車制御装置において実行される列車制御方法であって、
前記列車制御装置は、
列車が所定位置に停車するまでの前記列車の目標速度および目標位置を示す目標減速パターンに対して許容される前記列車の位置ずれの範囲を示す許容範囲に関する許容範囲パラメータを保持する許容範囲パラメータ保持部と、
前記列車の駆動/制動制御装置に与える制御指令を算出する制御指令算出部と、
を備え、
前記列車制御方法は、
前記列車が前記所定位置に停車する前に、前記制御指令算出部が、所定の第1時間後の前記列車の速度および位置の予測値と、前記目標減速パターン上で前記列車の速度の予測値と同じ速度が得られる前記列車の目標と、の偏差を算出し、算出した前記偏差と、前記許容範囲パラメータに基づいて決定される前記許容範囲と、に基づいて、前記制御指令を前記制御指令算出部が算出する算出ステップを備え、
前記算出ステップにおいて、前記制御指令算出部が、前記列車が前記所定位置に停車する前に、前記列車が前記所定位置に停車するまでの所要時間を推定し、当該所要時間が所定の第2時間より短い場合に、前記許容範囲を、前記所定位置を基準としてオーバー側に変更する、
列車制御方法。
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JP2018140310A JP2020018119A (ja) | 2018-07-26 | 2018-07-26 | 列車制御装置および列車制御方法 |
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