JP2020017588A - 金属部品の結合構造 - Google Patents

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洸史 舘
Koji Tachi
洸史 舘
吉川 浩
Hiroshi Yoshikawa
浩 吉川
尚武 南田
Naotake Minamida
尚武 南田
裕人 佐藤
Hiroto Sato
裕人 佐藤
貴哉 谷川
Takaya Tanigawa
貴哉 谷川
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Abstract

【課題】半田による適切なバックフィレットを有する金属部品の結合構造を提供する。【解決手段】金属部品の結合構造10は、基板11と、基板11のスルーホール21に挿入されたバスバー12とが半田13によって結合されてなる。基板11の第1の面11aには、バスバー12を囲むかたちで半田13によるトップフィレット13aが設けられている。基板11の第1の面11aと反対側の第2の面11bには、バスバー12を囲むかたちで半田13によるバックフィレット13bが設けられている。バスバー12における基板11の第2の面11bから突出する部分において、バックフィレット13bが形成されるべき理想的な範囲Lのすぐ外(直下)には、孔31が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、金属部品の結合構造に関する。
従来、プリント配線板の環状端子(ランド)に電子部品の棒状端子を半田により結合する技術が知られている。たとえば特許文献1では、プリント配線板の環状端子で取り囲まれたスルーホール内に電子部品の棒状端子を挿入した状態で、半田付け装置のヘッドからプリント配線板に向けてレーザー光を投射する。このレーザー光の熱で半田を溶融させることによって、電子部品の棒状端子をプリント配線板の環状端子に結合する。
ちなみに、半田付け装置には、レーザー光ではなく、半田ごてのこて先の部分を有するものも存在する。この半田付け装置では、加熱されたこて先を使用して半田を溶融させる。また、プリント配線板の環状端子には、電子部品の棒状端子以外にも、たとえばバスバーが半田により結合されることも考えられる。バスバーとは、配線用の金属部品であって、絶縁被覆を施していない銅などの金属材料により板状に設けられる導体をいう。
特開2010−10589号公報
プリント配線板のスルーホールに電子部品の端子あるいはバスバーを挿入して半田付けを行う場合、基板の表面(半田面)にトップフィレットが形成されることはもとより、スルーホールの内部に半田が充填され、かつ基板の裏面に適切なバックフィレットが形成されることが求められる。フィレットとは、プリント配線板の表面および裏面において、半田が電子部品の端子あるいはバスバーを囲むかたちで傾斜して盛られた部分をいう。
図4(a)に示すように、基板51のスルーホール52に設けられたランド53に対してバスバー54が正常に半田付けされている場合、溶融した半田55が基板51の表面(図4(a)中の上面)からスルーホール52を通過して基板51の裏面(図4(a)中の下面)まで供給されている。基板51の表面にはトップフィレット55aが、基板51の裏面にはバックフィレット55bが形成されている。
ところが、半田付け条件などによっては、適切なバックフィレット55bが形成されないおそれがある。スルーホール52(ランド53)に対してバスバー54が正常に半田付けされない状況の一例は、つぎの通りである。
図4(b)に示すように、半田温度が高すぎたり、加熱時間が長すぎたりすることに起因して、基板の表面側から裏面側へ向けて流れる半田55が、基板51の裏面側において、バスバー54におけるバックフィレット55bが形成されるべき範囲を越えて基板51から離れる方向へ向けて流れ去る状況が想定される。その結果、たとえばスルーホール52(ランド53)の内周面における基板51の裏面側の部分(図4(b)中の下側の部分)と半田55との間に隙間56が形成される。すなわち、基板51の表面にはトップフィレット55aが形成されるものの、基板51の裏面にはバックフィレット55bが形成されない。この状態では、バスバー54とランド53とは電気的に導通するものの、機械的な強度が不十分となる。
本発明の目的は、半田による適切なバックフィレットを有する金属部品の結合構造を提供することにある。
上記目的を達成し得る金属部品の結合構造は、基板のスルーホールと当該スルーホールに挿入された金属部品とが半田によって結合されてなる。金属部品の結合構造は、前記基板の半田面である第1の面に前記金属部品の周囲を囲んで設けられた半田によるトップフィレットと、前記基板の第1の面と反対側の第2の面に前記金属部品を囲んで設けられた半田によるバックフィレットと、を有している。前記基板の第2の面側において、前記金属部品の前記バックフィレットが設けられるべき範囲の外縁には、前記金属部品の表面に対して凹方向へ向けて延びる交差面が形成されるとともに、当該交差面と前記金属部品の表面とで画成される角部が設けられている。
基板と金属部品とを半田により結合する際、基板の半田面である第1の面において半田付けが行われる。加熱されることにより溶融した半田は、基板のスルーホールの内部へ浸透して基板の第2の面に達する。このとき、半田付け条件などによっては、基板の第2の面に達した溶融状態の半田が金属部品におけるバックフィレットが形成されるべき本来の範囲を越えて第2の面から離れる方向へ向けて流れることが懸念される。この場合、基板の第2の面において適切なバックフィレットが形成されないおそれがある。
この点、上記の構成によれば、基板の第2の面側において、金属部品におけるバックフィレットが設けられるべき範囲の外縁(境界)には、金属部品の表面と当該表面に対して凹方向へ向けて延びる交差面とからなる角部が設けられている。このため、溶融した半田が流れてきて角部の縁部に差し掛かったとき、溶融状態の半田の表面張力(濡れのピン止め効果)によって、溶融した半田の流れが抑制される。これにより、溶融した半田は角部の縁部に溜まりつつも、この溜まった半田が確実にバックフィレットを形成する。したがって、半田による適切なバックフィレットを有する金属部品の結合構造が得られる。
上記の金属部品の結合構造において、前記交差面は、前記金属部品に設けられた貫通孔の内周面であってもよい。
この構成によれば、金属部品に貫通孔を設けるだけでよい。このため、金属部品の結合構造としての構成を複雑にすることなく、基板と金属部品とを半田により結合する際のいわゆる半田流れを抑制することができる。
上記の金属部品の結合構造において、前記金属部品は矩形板状のバスバーであってもよい。この場合、前記貫通孔の内径は前記バスバーの幅の三分の一を上限として設定されることが好ましい。
バスバーには電流が流される。ここで、貫通孔を設けることによりバスバーの断面積が減少するところ、このバスバーの断面積の減少に伴う抵抗値の上昇による発熱を鑑みると、貫通孔の内径はバスバーの幅の三分の一程度を上限として設定することが好ましい。上記の構成によれば、バスバーの断面積の減少に伴う抵抗値の上昇、ひいては抵抗値の上昇に伴う発熱量の増大を極力抑えつつ、いわゆる半田流れを抑制することができる。
上記の金属部品の結合構造において、前記金属部品は矩形板状のバスバーである場合、前記貫通孔の内径は前記バスバーの厚みを下限として設定されることが好ましい。
たとえば貫通孔をパンチによる打ち抜きにより形成することが考えられる。この場合、形成すべき貫通孔の内径がバスバーの厚み以上であればパンチによる打ち抜きが適切に行われる蓋然性が高い。このため、上記の構成によるように、貫通孔の内径はバスバーの厚みを下限として設定することが好ましい。
上記の金属部品の結合構造において、前記金属部品の表面と前記金属部品の表面に対して凹方向へ向けて延びる有底穴の内周面とからなるものであってもよい。
この構成によっても、溶融状態の半田の表面張力(いわゆる濡れのピン止め効果)によって、溶融した半田の流れが抑制される。
上記の金属部品の結合構造において、前記角部は、前記金属部品の表面と前記金属部品の表面に対して凹方向へ向けて延びる有底溝の内側面とからなるものであってもよい。
この構成によっても、溶融状態の半田の表面張力(いわゆる濡れのピン止め効果)によって、溶融した半田の流れが抑制される。
本発明の金属部品の結合構造によれば、半田による適切なバックフィレットを有する金属部品の結合構造を提供することができる。
(a)は、金属部品の結合構造の一実施の形態をバスバーの厚み向に沿って切断した断面図、(b)は、金属部品の結合構造の一実施の形態をバスバーの幅方向に沿って切断した断面図。 (a),(b)は、バスバーにおける溶融した半田の濡れ状態(挙動)を示すために金属部品の結合構造の一実施の形態をバスバーの厚み向に沿って切断した要部断面図。 (a)は他の実施の形態における金属部品の正面図、(b),(c)は他の実施の形態における金属部品の斜視図。 (a)は、従来の金属部品の結合構造において半田付けが良好である状態を示す断面図、(b)は、従来の金属部品の結合構造において半田付けが不良である状態を示す断面図。
以下、金属部品の結合構造の一実施の形態を説明する。
図1(a),(b)に示すように、金属部品の結合構造10は、基板11および金属部品としてのバスバー12を有している。基板11とバスバー12とは半田13によって結合されている。
基板11は、プリント配線板であって、絶縁性を有する合成樹脂材料により平板状に設けられている。基板11は、スルーホール21およびランド22を有している。スルーホール21は、基板11の厚み方向(図1中の上下方向)において貫通している。ランド22は、銅などの金属材料により基板11と一体的に設けられている。ランド22は、2つの板状のパッド部22a,22bおよび筒状の連結部22cを有している。パッド部22aは基板11の第1の面(図1中の上面)11aに、パッド部22bは基板11の第2の面(図1中の下面)11bに設けられている。これらパッド部22a,22bは、それぞれ基板11の第1の面11aおよび第2の面11bにおけるスルーホール21の開口した部分の周囲を囲んでいる。連結部22cは、スルーホール21の内周面における全周にわたって設けられている。連結部22cの第1の端部(図1中の上端部)はパッド部22aの内周縁に、連結部22cの第2の端部(図1中の下端部)はパッド部22bの内周縁に連結されている。パッド部22a,22bは、基板11の第1の面11aあるいは第2の面11bに設けられるプリント配線を介して基板11上の電子部品などに接続される。
バスバー12は、絶縁被覆を施していない銅などの金属材料により長尺板状に設けられている。バスバー12は、基板11の第2の面11b側からスルーホール21(ランド22の連結部22c)に挿入されている。
半田13は、スルーホール21(ランド22の連結部22c)の内部に充填されている。また、半田13は、バスバー12における基板11の第1の面11aから突出する部分とパッド部22aとの間において、バスバー12の周囲を囲むトップフィレット13aを形成している。トップフィレット13aは、基板11側(図1中の下側)へ向かうにつれてバスバー12から離れる方向へ向けて滑らかに広がる凹状に湾曲したテーパ形状をなしている。トップフィレット13aとは、基板11の半田付けが行われる面である半田面に現れるフィレットをいう。ここでは第1の面11aが半田面である。また、半田13は、バスバー12における基板11の第2の面11bから突出する部分とパッド部22bとの間において、バスバー12の周囲を囲むバックフィレット13bを形成している。バックフィレット13bは、基板11側(図1中の上側)へ向かうにつれてバスバー12から離れる方向へ向けて滑らかに広がる凹状に湾曲したテーパ形状をなしている。バックフィレット13bとは、基板11の半田面と反対側の面(ここでは、第2の面11b)に現れるフィレットをいう。このように、基板11のスルーホール21と金属部品(バスバー12)とは、スルーホール21に設けられた導体層(ランド22)を介して、半田13によって電気的に接続されている。
ちなみに、フィレットは、半田付けに適した条件(温度条件など)が揃えば自然に形成される。このため、フィレットは半田付けの出来栄えを判断する基準となる。たとえば、半田による接合部分にトップフィレットおよびバックフィレットが形成されていれば接合強度のうえで問題はないといえる。すなわち、たとえトップフィレットが形成されてもバックフィレットが形成されない場合、接合強度が十分に確保されないおそれがある。したがって、本実施の形態では、適切なバックフィレット13bを形成するための構成として、つぎの構成を採用している。
図1(a),(b)に示すように、バスバー12において、基板11の第2の面11bから突出する部分には孔31が設けられている。孔31の内径Dはバスバー12の幅(図1中の左右方向における長さ)Wの1/3を上限として設定される。これは、バスバー12には電流が流されることによる。すなわち、バスバー12に孔31を設けることによりバスバー12の断面積が減少するところ、このバスバー12の断面積の減少に伴う抵抗値の上昇による発熱を考慮している。本実施の形態では、孔31の内径Dは、バスバー12の幅(図1中の左右方向における長さ)Wの1/3程度に設定されている。また、孔31の内径Dはバスバー12の厚みTを下限として設定される。これは、たとえば孔31がパンチによる打ち抜きにより形成されることを考慮したものである。すなわち、形成すべき孔31の内径Dがバスバー12の厚みT以上であればパンチによる打ち抜きが適切に行われる。本実施の形態では、孔31の内径Dは、バスバー12の厚みTと同程度に設定されている。
バスバー12における孔31の位置は、基板11の第1の面11aに対するバスバー12の突出高さが定められた高さとなるようにバスバー12をスルーホール21に挿入した位置決め状態において、バックフィレット13bが形成されるべき理想的な範囲Lの境界(あるいは境界の付近)に設定される。ここでは一例として、バスバー12における孔31の位置は、理想的な範囲Lのすぐ外(図1中の直下)の位置に設定されている。スルーホール21に対するバスバー12の挿入方向(図1中の上下方向)において、基板11の第2の面11b(正確には、パッド部22b)を基準とする理想的な範囲Lの長さは、同じく第2の面11bを基準とする理想的なバックフィレット13bの高さに基づき設定される。
図1(a),(b)に示すように、実際の金属部品の結合構造10において、孔31はバスバー12における第2の面11bから突出する部分のバックフィレット13bが形成されるべき理想的な範囲の外縁、すなわちバックフィレット13bが形成された部分と形成されていない部分との境界に位置している。また、図1(b)に示すように、バックフィレット13bの先端P(図1中の下端)は、孔31の周縁部(エッジ)に沿って若干回り込むようなかたちで設けられている。この半田13の回り込みの程度は半田付け条件などによって変わるところ、ここでは半田13は孔31の半周程度だけ回り込んでいる。
<バスバーにおける孔の作用>
つぎに、基板11とバスバー12とを半田13により結合する際における孔31の作用を半田付け作業の手順と共に説明する。この半田付け作業は、たとえば半田ごてのこて先の部分を有する半田付け装置を使用して行われる。また、半田付け作業は、基板11を半田面である第1の面11aが上を向く姿勢に保持した状態で、第1の面11a側から行われる。
基板11とバスバー12とを半田13により結合する際には、まずバスバー12を基板11の第2の面11b側からスルーホール21(ランド22の連結部22c)に挿入した状態に保持する。バスバー12は、基板11の第1の面11aを基準とする突出高さが、定められた高さとなる位置に位置決めされる。これにより、バスバー12のスルーホール21に対する挿入方向(図1中の上下方向)において、基板11の第2の面11b(より正確には、パッド部22b)とバスバー12の孔31との間には、バックフィレット13bが形成されるべき理想的な範囲Lが確保される。この状態で、加熱したこて先をバスバー12における基板11の第1の面11aから突出した部分およびランド22のパッド部22aの両方に接触させることによって、バスバー12およびパッド部22aを加熱する。これにより、バスバー12およびパッド部22aが半田付けに適した温度に加温(プレヒート)される。
つぎに、溶融前の半田13(たとえばワイヤ状の半田)を定められた量(長さ)だけ、こて先に供給する。すると、溶融した半田13は、基板11のスルーホール21(ランド22の連結部22c)の内部へ浸透して基板11の第2の面11bに達するとともに、パッド部22bに沿って拡散する。
ここで、半田付け条件などによっては、基板11の第2の面11bに達した溶融状態の半田13が、重力による自重でバスバー12におけるバックフィレット13bが形成されるべき理想的な範囲Lを越えて下方へ向けて流れることが懸念される。この場合、たとえ基板11の第1の面11aにおいてトップフィレット13aは形成されたとしても、基板11の第2の面11bにおいて適切なバックフィレット13bが形成されないおそれがある。
この点、本実施の形態では、バスバー12におけるバックフィレット13bが形成されるべき理想的な範囲Lの直下には孔31が設けられている。このため、溶融した半田13が流れてきて孔31の周縁部(エッジ)に差し掛かったとき、溶融状態の半田13の表面張力(後述する濡れのピン止め効果)によって、溶融した半田13の流れが阻害される。溶融した半田13は孔31を通過することができないため、わずかながら孔31の周縁部に沿って孔31の下方へ回り込もうとするものの、孔31の周縁部(図1中の上側の部分)に溜まった半田13が確実にバックフィレット13bを形成する。この後、こて先をバスバー12およびパッド部22aから離して、溶融状態の半田13が冷却されて固化すれば基板11とバスバーとの半田付け作業は完了となる。図1(a),(b)に示されるように、バスバー12とランド22とが半田13により適切に結合される。
つぎに、基板11とバスバー12との半田付け作業時における溶融状態の半田13の濡れの状態(挙動)を説明する。
図2(a)に示すように、基板11とバスバー12とを半田付けする際、重力による自重によって接触角θで進行してきた溶融状態の半田13(進行方向Y)は、やがて孔31の周縁部分、すなわちバスバー12の表面と孔31の内周面とで画成される角部(エッジ部)32に達する。ここで接触角とは、液体面である溶融状態の半田13の表面が固体面であるバスバー12の表面となす角度をいう。接触角は、0度から180度までの範囲内の値となる。
図2(b)に示すように、溶融状態の半田13が角部32に達した以降、溶融状態の半田13は、その表面張力と接触角との関係における濡れのピン止め効果によって、接触角θが次式(A)で示される接触角(前進接触角)θaに達するまで角部32に留まる。
θa=θ+α …(A)
ただし、「θ」は、バスバー12の表面を伝う溶融状態の半田13の接触角である。「α」は屈曲角、すなわち、溶融状態の半田13の進行面であるバスバー12の表面と、当該表面に対して凹方向(図2(a)中の左方向)へ向けて延びる交差面としての孔31の内周面とのなす角度(外角)であって、ここでは90度である。
このように、接触角θが接触角θa(=θ+α)に達するまでの期間、溶融状態の半田13は角部32を通過することができない。このため、孔31の周縁部に付着した溶融状態の半田13は、バスバー12の表面における平面部分に付着した溶融状態の半田13に比べて、濡れ広がりにくい。したがって、溶融した半田13の流れようとする先に孔31が存在することにより、溶融した半田13が孔31を越えて下方へ流れることが抑制される。
<実施の形態の効果>
したがって、本実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)バスバー12における基板11の第2の面11bから突出する部分において、バックフィレット13bが形成されるべき理想的な範囲Lのすぐ外に孔31を設けた。このため、基板11とバスバー12とを半田13により結合する際、スルーホール21を通じて流れてきた溶融状態の半田13が孔31の周縁部に差し掛かったとき、溶融状態の半田13の表面張力(濡れのピン止め効果)によって、溶融状態の半田13が孔31の下方へ流れることが抑制される。そして、孔31の周縁部(上側の部分)に溜まった半田13によりバックフィレット13bが適切に形成される。したがって、いわゆる半田流れによる半田付け不良の発生が抑えられることによって、基板11とバスバー12とが半田13によって適切に結合される。
(2)バスバー12に孔31を設けるだけでよい。このため、金属部品の結合構造10としての構成を複雑にすることなく、基板11とバスバー12とを半田13により結合する際のいわゆる半田流れを抑制することができる。
(3)孔31の内径Dはバスバー12の幅Wの1/3を上限として設定される。このため、バスバー12の断面積の減少に伴う抵抗値の上昇、ひいては抵抗値の上昇に伴う発熱量の増大を極力抑えつつ、いわゆる半田流れを抑制することができる。すなわち、溶融状態の半田13の表面張力が大きいほど、いわゆる半田流れの抑制効果が期待できる。そして、溶融状態の半田13の表面張力をより大きくするためには、孔31の内径Dをより大きく設定することが考えられる。しかし、孔31を設けることによりバスバー12の断面積が減少するところ、このバスバー12の断面積の減少に伴う抵抗値の上昇による発熱を鑑みると、孔31の内径Dはバスバー12の幅Wの1/3程度を上限として設定することが好ましい。
(4)孔31の内径Dはバスバー12の厚みTを下限として設定される。たとえば孔31をパンチ(プレス)による打ち抜きにより形成する場合、形成すべき孔31の内径がバスバー12の厚みT以上であればパンチによる打ち抜きが適切に行われる蓋然性が高い。このため、孔31の内径Dはバスバー12の厚みTを下限として設定することが好ましい。
<他の実施の形態>
なお、本実施の形態は、つぎのように変更して実施してもよい。
・図3(a)に示すように、バスバー12には複数(図3(a)では3つ)の孔41を設けてもよい。この場合、バスバー12におけるバックフィレット13bが形成されるべき理想的な範囲Lのすぐ外(直下)において、たとえば複数の孔41をバスバー12の幅方向(図3(a)中の左右方向)に沿って並べて設ける。
・図1(a),(b)および図3(a)に示される孔31,41の形状は、その貫通方向からみて、三角形、四角形、あるいは楕円形であってもよい。
・バスバー12には、図1(a),(b)および図3(a)に示される孔31,41に代えて、バスバー12を貫通しない単数または複数の有底穴(凹部)31a,41aを設けてもよい。この場合、バスバー12において、厚み方向において互いに反対側に位置する2つの側面に対して、それぞれ孔31,41に代わる単数または複数の有底穴31a,41aを設けてもよい。また、この孔31,41に代わる有底穴31a,41aの形状は、円形ではなく、三角形、四角形、あるいは楕円形であってもよい。このようにしても、バスバー12の表面とバスバー12の表面に対して凹方向へ向けて延びる有底穴31a,41aの内周面(交差面)とから角部が画成される。このため、溶融状態の半田13の表面張力(いわゆる濡れのピン止め効果)によって、溶融した半田13の流れが抑制される。また、この構成によれば、バスバー12を貫通する孔31を設ける場合に比べて、バスバー12を貫通しない分だけ、バスバー12の断面積の減少が抑えられる。
・図3(b)に示すように、いわゆる半田流れを抑制するための構成として、孔31,41あるいは有底の穴に代えて、溝42を採用してもよい。溝42は、バスバー12におけるバックフィレット13bが形成されるべき理想的な範囲Lのすぐ外(直下)において、たとえばバスバー12の全周にわたって連続して設けられる。このようにすれば、バスバー12の表面とバスバー12の表面に対して凹方向へ向けて延びる交差面としての溝42の内側面(図3(b)中の上側の内側面)とからバスバー12の全周にわたって角部42aが形成される。このため、濡れのピン止め効果によって、バスバー12の全周にわたって、いわゆる半田流れを抑制することができる。ちなみに、溝42は、バスバー12の周方向において複数箇所で分断されたかたちで設けてもよい。
・基板11に結合される金属部品は、板状のバスバー12に限らない。図3(c)に示すように、電子部品の端子(リード)などを含む棒状の端子43が基板11に結合されることもある。この場合、いわゆる半田流れを抑制するための構成として、たとえば端子43の外周面に溝44を設ける。溝44は、端子43におけるバックフィレットが形成されるべき理想的な範囲Lのすぐ外(直下)において、たとえば端子43の全周にわたって連続して設けられる。このようにすれば、端子43の表面と端子43の表面に対して凹方向へ向けて延びる交差面としての溝44の内側面(図3(c)中の上側の内側面)とから端子43の全周にわたって角部44aが形成される。このため、濡れのピン止め効果によって、端子43の全周にわたって、いわゆる半田流れを抑制することができる。また、たとえば端子43の外径などによっては貫通した孔を設けることが困難である。この孔を設けることが困難である端子43などの金属部品においても、いわゆる半田流れを抑制することができる。
10…金属部品の結合構造、11…基板、11a…第1の面、11b…第2の面、21…スルーホール、12…バスバー(金属部品)、13…半田、13a…トップフィレット、13b…バックフィレット、31…孔(貫通孔)、31a…有底穴、32,42a,44a…角部、41…孔(貫通孔)、41a…有底穴、42…溝(有底溝)、43…端子(金属部品)、44…溝(有底溝)。

Claims (6)

  1. 基板のスルーホールと当該スルーホールに挿入された金属部品とが半田によって結合されてなる金属部品の結合構造であって、
    前記基板の半田面である第1の面に前記金属部品の周囲を囲んで設けられた半田によるトップフィレットと、前記基板の第1の面と反対側の第2の面に前記金属部品を囲んで設けられた半田によるバックフィレットと、を有し、
    前記基板の第2の面側において、前記金属部品の前記バックフィレットが設けられるべき範囲の外縁には、前記金属部品の表面に対して凹方向へ向けて延びる交差面が形成されるとともに、当該交差面と前記金属部品の表面とで画成される角部が設けられている金属部品の結合構造。
  2. 請求項1に記載の金属部品の結合構造において、
    前記交差面は、前記金属部品に設けられた貫通孔の内周面である金属部品の結合構造。
  3. 請求項2に記載の金属部品の結合構造において、
    前記金属部品は矩形板状のバスバーであって、前記貫通孔の内径は前記バスバーの幅の三分の一を上限として設定される金属部品の結合構造。
  4. 請求項2または請求項3に記載の金属部品の結合構造において、
    前記金属部品は矩形板状のバスバーであって、前記貫通孔の内径は前記バスバーの厚みを下限として設定される金属部品の結合構造。
  5. 請求項1に記載の金属部品の結合構造において、
    前記角部は、前記金属部品の表面と前記金属部品の表面に対して凹方向へ向けて延びる有底穴の内周面とからなる金属部品の結合構造。
  6. 請求項1に記載の金属部品の結合構造において、
    前記角部は、前記金属部品の表面と前記金属部品の表面に対して凹方向へ向けて延びる有底溝の内側面とからなる金属部品の結合構造。
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