JP2020014307A - 開閉式管路構造、トラフ、開閉式管路形成装置、電線共同溝、及び、共同溝を構築する方法 - Google Patents

開閉式管路構造、トラフ、開閉式管路形成装置、電線共同溝、及び、共同溝を構築する方法 Download PDF

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祐介 北村
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Abstract

【課題】より簡単且つ迅速に、地中に埋設されたトラフの内部の所定箇所を地上部に臨ませることを可能とする開閉式管路構造を提供することにある。【解決手段】開閉式管路構造101は、配線・配管経路に沿って延びるトラフ本体111、及び、トラフ本体111の内部を所定位置で地上部に臨ませるための貫通孔116が形成されたトラフ蓋115から構成され、配線・配管経路に沿って地中に埋設されたトラフ110と、高さ方向に延在するとともに上下両端で開口した周壁121から構成され、トラフ蓋115から地上部側に立ち上がるとともに貫通孔116を介して地上部とトラフ本体111の内部とを連通させるようにトラフ蓋115の上に載置された開口枠120と、地上部に露出した状態で開口枠120を開閉自在に閉塞するように設置された開閉蓋130と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、地中に配線・配管材を配設するための共同溝に関する。
昨今、無電柱化を目的として、電柱に架設されていた電線を地中に埋設して配線するための電線共同溝(C.C.BOX)の設置が行われている。電線共同溝は、電力線や通信線などの電線類を共同して道路の下などの地下部に収容する設備である。一般的に、電線共同溝は、通信接続枡、電力分岐枡、地上機器枡等の構造物を含む特殊部と、該特殊部に連設され、主要な配線経路に沿って電力や通信用途の電線を収容する管路を形成する一般部とを備えてなる。この一般部は、長手方向にU字断面が連続し、内部に電線類を収容可能なトラフが連設されることによって構築され得る。
例えば、特許文献1は、トラフ方式の電線共同溝を開示する。以下、当該段落において、()内に特許文献1の符号を示す。電線共同溝は、一般部を構成するケーブルトラフ(11)と、特殊部を構成し、電線の接続機器(45)が収容される収容ボックス(12)とを備える。ケーブルトラフ(11)は、プレキャストコンクリート製のブロックからなり、舗装道路(R)の舗装材(Ra)中に埋設される。ケーブルトラフ(11)は、底壁(23)、及び、底壁(23)の幅方向両端部から上方に延びる一対の側壁(24)を有し、かつ上端において開放された内部空間(S1)を有するトラフ本体(13)と、トラフ本体(13)の上端の開放部分を開閉自在に閉鎖する、コンクリート製の板材からなる蓋部材(22)とを備える。ケーブルトラフ(11)のトラフ部材(21)の側壁(24)には、ノックアウト部(24a)が形成されている。ノックアウト部(24a)は、側壁(24)を部分的に薄く形成することによって、当該側壁(24)の貫通する開口を形成しやすくするものである。側壁(24)に形成された開口は、ケーブルトラフ(11)内の電線(K)を外部へ引き出すときに利用される。
特開2017−127067号公報
特許文献1の電線共同溝では、特殊部(収容ボックス)だけでなく、一般部を構成するトラフにおいて電線を接続させたり分岐させたりすることができる。しかしながら、当該電線共同溝では、電線の接続、分岐又は点検作業の際、トラフ本体の上端開放部分全体を覆う蓋部材を取り外してトラフ内部を完全に地上部に露出させた上で作業を行う必要があった。蓋部材は、一般に、コンクリート製の板材等からなる重量物であることから、トラフの蓋部材をトラフ本体から着脱することは容易ではなく、作業効率の低下を招くことが課題であった。また、電線共同溝の設置後にトラフ内部を露出させるには、トラフの蓋部材全体を地上に露出させることが必要であり、トラフを地中に埋設できないという設計上の制限が生じることも問題であった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、より簡単且つ迅速に、地中に埋設されたトラフの内部の所定箇所を地上部に臨ませることを可能とする開閉式管路構造、トラフ、開閉式管路形成装置、電線共同溝、及び、共同溝を構築する方法を提供することにある。
請求項1に記載の開閉式管路構造は、共同溝の少なくとも一部を構成する開閉式管路構造であって、
配線・配管経路に沿って延びる底壁と前記底壁の幅方向端部から立設する一対の側壁とからなるトラフ本体、及び、前記底壁に対向して配置されているとともに、前記トラフ本体の内部を所定位置で地上部に臨ませるための貫通孔が形成されたトラフ蓋から構成され、前記配線・配管経路に沿って地中に埋設されたトラフと、
高さ方向に延在するとともに上下両端で開口した周壁から構成され、前記トラフ蓋から地上部側に立ち上がるとともに前記貫通孔を介して地上部と前記トラフ本体の内部とを連通させるように前記トラフ蓋の上に載置された開口枠と、
地上部に露出した状態で前記開口枠を開閉自在に閉塞するように設置された開閉蓋と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の開閉式管路構造は、請求項1に記載の開閉式管路構造において、前記トラフ本体には、前記配線・配管経路から前記トラフの外部に分岐する配線分岐路に沿って電線を配線するための分岐部が形成され、前記分岐部は、前記開口枠を介して地上部に臨む位置に配置されていることを特徴とする。
請求項3に記載の開閉式管路構造は、請求項2に記載の開閉式管路構造において、前記トラフ本体には、内部を幅方向に2つの配線・配管空間に区分する隔壁部が設けられ、
前記隔壁部には、前記分岐部が配置されていない一方の配線・配管空間から、前記分岐部が配置された他方の配線空間へと前記隔壁部を越えて配線・配管材を配設するために、前記一方及び他方の配線・配管空間を繋ぐ連通部が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の開閉式管路構造は、請求項1から3のいずれか一項に記載の開閉式管路構造において、前記トラフは合成樹脂からなることを特徴とする。
請求項5に記載の共同溝を構築する方法は、
配線・配管経路に沿って延びる底壁と前記底壁の幅方向端部から立設する一対の側壁とからなるトラフ本体、及び、前記底壁に対向して配置されたトラフ蓋から構成された複数のトラフを前記配線・配管経路に沿って連なって共同溝を形成するように地下部に設置する工程と、
前記複数のトラフの少なくとも一部のトラフにおいて、前記トラフ本体の内部を所定位置で地上部に臨ませるように前記トラフ蓋に貫通孔を形成する工程と、
高さ方向に延在するとともに上下両端で開口した周壁から構成された開口枠を前記トラフ蓋から地上部側に立ち上がるように前記トラフ蓋の上に載置し、前記開口枠により、前記貫通孔を介して地上部と前記トラフ本体の内部とを連通させる工程と、
前記開口枠を開閉可能に閉塞するとともに、地上部に露出するように開閉蓋を前記開口枠に設置する工程と、を含むことを特徴とする。
請求項6に記載の開閉式管路形成装置は、開閉機構を備えた管路を形成する開閉式管路形成装置であって、
配線・配管経路に沿って延びる底壁と前記底壁の幅方向端部から立設する一対の側壁とからなるトラフ本体、及び、前記底壁に対向して配置されているとともに、前記トラフ本体の内部を所定位置で地上部に臨ませるための貫通孔が形成されたトラフ蓋から構成されたトラフと、
高さ方向に延在するとともに上下両端で開口した周壁から構成され、前記トラフ蓋から地上部側に立ち上がるように前記トラフ蓋の上に載置され、前記貫通孔を介して地上部と前記トラフ本体の内部とを連通させるための開口枠と、
前記開口枠を開閉自在に閉塞するとともに、地上部に露出する高さで前記開口枠に保持される開閉蓋と、を備えることを特徴とする。
請求項7に記載のトラフは、管路を形成すべく地中に埋設されるトラフであって、
配線・配管経路に沿って延びる底壁と前記底壁の幅方向端部から立設する一対の側壁とからなるトラフ本体と、
前記底壁に対向して配置されるトラフ蓋と、を備え、
前記トラフ蓋には、前記トラフ本体の内部を地上部に臨ませるための貫通孔の穿設を指示する表示部が形成され、
前記表示部は、穿孔具によって前記貫通孔の角隅に対応する円孔を穿孔するための穿孔中心を示す中心指示部と、前記貫通孔の外周縁を示す外形線とを含み、前記外形線は、穿孔予定の複数の円孔の円弧部位と、前記円弧部位を繋ぐ直線部位からなることを特徴とする。
請求項8に記載のトラフは、請求項7に記載のトラフにおいて、前記貫通孔が穿設されたとき、前記貫通孔の周囲には、高さ方向に延在するとともに上下両端で開口した周壁から構成された開口枠が前記トラフ蓋から地上部側に立ち上がるように前記トラフ蓋の上に載置され、前記開口枠は、前記貫通孔を介して地上部と前記トラフ本体の内部とを連通させるように配置され、
前記表示部は、前記トラフ蓋に前記開口枠をボルトで固定するためのボルト孔を形成するためのボルト孔位置指示部をさらに備え、前記ボルト孔位置指示部は、前記トラフ蓋上の前記外形線の外側に位置することを特徴とする。
請求項9に記載のトラフは、請求項7又は8に記載のトラフにおいて、前記トラフ本体には、内部を幅方向に複数の配線・配管空間に区分する隔壁部が設けられ、前記隔壁部のトラフ蓋側端縁の前記表示部に対応する位置には、区分けした前記複数の配線・配管空間を繋ぐ連通部が形成されていることを特徴とする。
請求項10に記載の電線共同溝は、電線の分岐接続を行う機器を収容したり、地上機器を設置するための枡状の特殊部、及び、前記特殊部に連設された一般部を備える電線共同溝であって、
前記一般部は、電線の配線経路に沿って延びる底壁と前記底壁の幅方向端部から立設する一対の側壁とからなるトラフ本体、及び、前記底壁に対向して配置されているトラフ蓋から構成され、前記配線経路に沿って連なって地中に埋設された複数のトラフを備え、
前記複数のトラフの少なく一部のトラフのトラフ蓋には、前記トラフ本体の内部を所定位置で地上部に臨ませるための貫通孔が形成され、
前記貫通孔が形成されたトラフにおいて、高さ方向に延在するとともに上下両端で開口した周壁から構成された開口枠が、前記トラフ蓋から地上部側に立ち上がるとともに前記貫通孔を介して地上部と前記トラフ本体の内部とを連通させるように前記トラフ蓋の上に載置され、
閉塞蓋が地上部に露出した状態で前記開口枠を開閉自在に閉塞していることを特徴とする。
請求項1に記載の開閉式管路構造によれば、トラフの所定位置でトラフ蓋に貫通孔を形成し、開口枠をトラフ蓋から地上部側に立ち上がるようにしてトラフ蓋の上に載置し、開口枠の上下開口を貫通孔を介してトラフ本体内部に連通させ、地上部に露出する開閉蓋で開口枠を閉塞したことにより、トラフのトラフ蓋をトラフ本体から取り外すことなく、地上部で開閉蓋を操作するだけでトラフ本体内部を簡単且つ迅速に地上部に臨ませることが可能となった。すなわち、地上部に露出した開閉蓋を開口枠から取り外す作業は、トラフ本体全体を覆うトラフ蓋を取り外す作業よりも極めて容易であり、作業者の負担を従来よりも大幅に軽減することができる。また、トラフを地中に埋設させたとしても、トラフ蓋から立ち上がった開口枠を介して、トラフ内部を地上部に臨ませることができる。したがって、本発明の開閉式管路構造は、電線の接続、分岐、点検等の作業効率を大幅に改善するとともに、管路設計の自由度を改善したものである。
請求項2に記載の開閉式管路構造によれば、請求項1の発明の効果に加えて、トラフ本体に分岐部が形成されていることにより、配線・配管材を分岐部を介してトラフの外部に引き出すことが可能であり、トラフに沿った主要な配線・配管経路からトラフの外部に分岐する配線・配管分岐路に沿って配線・配管材を配設することができる。さらに、作業者が、開閉蓋を開口枠を取り外すことにより、分岐部を開口枠の開口及び貫通孔を介して地上部に臨ませることができるため、配線・配管材の分岐作業を容易に行うことが可能となる。
請求項3に記載の開閉式管路構造によれば、請求項1又は2の発明の効果に加えて、隔壁部に区分けされた2つの配線・配管空間に配線・配管材を分別して配設することができる。さらに、連通部を介して、配線・配管材を分岐部が配置されていない一方の配線・配管空間から、他方の配線・配管空間へと配線し、そのまま分岐部へと導くことができる。このとき、分岐部を開口枠の開口及び貫通孔を介して地上部に臨ませることができるため、一方の配線・配管空間からの分岐作業を容易に行うことが可能となる。
請求項4に記載の開閉式管路構造によれば、請求項1から3のいずれかの発明の効果に加えて、トラフがコンクリート製のものと比べて軽量な合成樹脂製であることから、電線共同溝を構築する際の運搬作業が大幅に容易となる。
請求項5に記載の共同溝を形成する方法によれば、トラフの所定位置でトラフ蓋に貫通孔を形成し、開口枠をトラフ蓋から地上部側に立ち上がるようにしてトラフ蓋の上に載置し、開口枠の開口を貫通孔を介してトラフ本体内部に連通させ、地上部に露出する開閉蓋で開口枠の開口を閉塞したことにより、トラフのトラフ蓋をトラフ本体から取り外すことなく、地上部で開閉蓋を操作するだけでトラフ本体内部を簡単且つ迅速に地上部に臨ませることが可能となった。すなわち、地上部に露出した開閉蓋を開口枠から取り外す作業は、トラフ本体全体を覆うトラフ蓋を取り外す作業よりも極めて容易であり、作業者の負担を従来よりも大幅に軽減することができる。また、トラフを地中に埋設させたとしても、トラフ蓋から立ち上がった開口枠を介して、トラフ内部を地上部に臨ませることができる。したがって、本発明の方法は、地上部に露出した開閉蓋を開口枠から着脱し、開口枠の開口及びトラフ蓋の貫通孔を介してトラフ本体部の内部を地上部に開放可能である、電線の接続、分岐、点検等の作業効率を大幅に改善する電線共同溝を提供するとともに、共同溝設計の自由度を改善したものである。
ものである。
請求項6に記載の開閉式管路形成装置によれば、トラフの所定位置でトラフ蓋に貫通孔を形成し、開口枠をトラフ蓋から地上部側に立ち上がるようにしてトラフ蓋の上に載置し、開口枠の開口を貫通孔を介してトラフ本体内部に連通させ、地上部に露出する高さで開閉蓋を開口枠の開口に保持可能である。これにより、開閉式管路形成装置によって構築した管路において、トラフのトラフ蓋をトラフ本体から取り外すことなく、地上部で開閉蓋を操作するだけでトラフ本体内部を簡単且つ迅速に地上部に臨ませることが可能となった。すなわち、地上部に露出した開閉蓋を開口枠から取り外す作業は、トラフ本体全体を覆うトラフ蓋を取り外す作業よりも極めて容易であり、作業者の負担を従来よりも大幅に軽減することができる。また、トラフを地中に埋設させたとしても、トラフ蓋から立ち上がった開口枠を介して、トラフ内部を地上部に臨ませることができる。したがって、本発明の開閉式管路形成装置は、設置した状態において、電線の接続、分岐、点検等の作業効率を大幅に改善するとともに、管路設計の自由度を改善したものである。
請求項7に記載のトラフによれば、トラフのトラフ蓋には、トラフ本体の内部を地上部に臨ませるための貫通孔を穿設するための表示部が形成されている。そして、表示部の中心指示部に基づいて、穿孔具で貫通孔の角隅に対応する位置に円孔を穿孔した上で、外形線に沿ってトラフ蓋を切断することにより、トラフ蓋に貫通孔を容易に形成することができる。結果として、トラフを地中に埋設したときに当該貫通孔を介して、トラフ本体の内部を地上部に臨ませることができる。したがって、本発明のトラフは、電線の接続や分岐等の作業を容易に行うことを可能とするものである。
請求項8に記載のトラフによれば、請求項7の発明の効果に加えて、トラフ蓋における外形線の外側に設けられたボルト孔位置指示部に基づいて、ボルト孔を穿設することで、トラフ蓋に開口枠をボルトで容易に固定することが可能となる。
請求項9に記載の電線共同溝構造によれば、請求項7又は8の発明の効果に加えて、隔壁部によって区分けされた一方の配線・配管空間から他方の配線・配管空間へと連通部を介して配線・配管材を容易に配設することが可能となる。
請求項10に記載の電線共同溝によれば、一般部を構成する複数のトラフのうちの少なくとも一部のトラフの所定位置でトラフ蓋に貫通孔を形成し、開口枠をトラフ蓋から地上部側に立ち上がるようにしてトラフ蓋の上に載置し、開口枠の上下開口を貫通孔を介してトラフ本体内部に連通させ、地上部に露出する開閉蓋で開口枠を閉塞したことにより、トラフのトラフ蓋をトラフ本体から取り外すことなく、地上部で開閉蓋を操作するだけでトラフ本体内部を簡単且つ迅速に地上部に臨ませることが可能となった。これにより、特殊部だけでなく、一般部においても電線の接続や分岐などの作業を行うことが容易となった。したがって、本発明の電線共同溝は、地上部に露出した開閉蓋を開口枠から着脱し、開口枠の開口及びトラフ蓋の貫通孔を介してトラフ本体部の内部を地上部に開放可能であることから、電線の接続、分岐、点検等の作業効率を大幅に改善するとともに、電線共同溝の多様な設計可能性を提供するものである。
本発明に係る一実施形態の電線共同溝の概略斜視図。 図1の電線共同溝の開閉式管路形成装置の概略斜視図。 図2の開閉式管路形成装置の(a)平面図、(b)正面図、(c)右側面図及び(d)左側面図。 図3の開閉式管路形成装置の(a)A−A断面図、及び、(b)B−B断面図。 図2の開閉式管路形成装置の分解斜視図。 図5の開閉式管路形成装置を構成するトラフの概略斜視図。 図6のトラフの(a)平面図、(b)正面図、(c)右側面図及び(d)左側面図。 図7のトラフの(a)C−C断面図、及び、(b)D−D断面図。 図1の電線共同溝の一般部を形成する通常のトラフの概略斜視図。 図9のトラフの(a)平面図、(b)正面図、(c)右側面図及び(d)左側面図。 図10のトラフの(a)E−E断面図、及び、(b)F−F断面図。 図9のトラフのトラフ蓋に貫通孔を穿設する工程を示す概略図。 図1の電線共同溝における特殊部と一般部との接続構造を示す分解斜視図。 図13の接続構造を構成する妻壁部材の(a)正面(特殊部側)から見た概略斜視図、及び、(b)背面(一般部側)から見た概略斜視図。 図14の妻壁部材の(a)平面図、(b)正面図、(c)側面図、(d)底面図及び(e)背面図。 図16の妻壁部材の(a)G−G断面図、及び、(b)H−H断面図。 図1の電線共同溝における特殊部と一般部との接続構造を示す概略斜視図。 図17の電線共同溝の(a)平面図、及び、(b)正面図。 図18の電線共同溝の(a)I−I断面図、及び、(b)J−J断面図。 図18の電線共同溝のK−K断面図。 本発明の一実施形態の設置後の電線共同溝を模式的に示す平面図。 図21の電線共同溝を模式的に示す正面図。 図21の電線共同溝の(a)L−L断面図、(b)M−M断面図、及び、(c)N−N断面図。 図21の電線共同溝のO−O断面図。 図21の電線共同溝において、開閉蓋を取り外してトラフ内部を開放した状態を模式的に示す部分拡大平面図。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において参照する各図の形状は、好適な形状寸法を説明する上での概念図又は概略図であり、寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。つまり、本発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。また、本実施形態の説明は本発明の例示にすぎず、本発明の用途は当該実施形態に限定されることはない。
図1は、本発明の一実施形態の電線共同溝10を示す概略斜視図である。図1において、説明の便宜上、舗装材や掘削された凹溝などは省略される。図1に示すとおり、本実施形態の電線共同溝10は、地上面から掘り下げた地下部に設置された特殊部11と、特殊部11に連設されて地中で管路を形成する一般部12とを備えてなる。つまり、電線共同溝10は、全体として電線Xを配線する管路を形成するものである。本実施形態では、特殊部11は、電力ケーブルの接続分岐を行うための接続分岐枡である。特殊部11は、U字溝や枡状のコンクリート構造物であり、内部又は地上に電力供給や分岐用の機器を配設するものである。特殊部11は、コンクリート枡11aと、その上を閉塞するコンクリート蓋11bとを備える。特殊部11内部の詳細な説明はここでは省略する。他方、一般部12は、電線を内挿する長尺の管路を形成するように、電線の配線経路に沿って連なった複数の中空のトラフ110(又は開閉式管路形成装置100)によって構成されている。そして、特殊部11及び一般部12は、接続構造15(妻壁部材150)によって、その内部空間で連通するように接続されている。なお、本実施形態では、一般部12は、主要な配線経路を定める本線路を構成しているが、目的とするシステムに応じて、本線路から枝状に分かれた複数の配線分岐路を任意に追加してもよい。あるいは、本実施形態の一般部12が本線路から分岐した配線分岐路に適用されてもよい。
まず、図2乃至図5を参照して、本発明の一実施形態の開閉式管路形成装置100の構成を説明する。本実施形態において、開閉式管路形成装置100は、トラフ110、開口枠120及び開閉蓋130を備え、一般部12の少なくとも一部を構成するアセンブリ(集合体)である。図2は、開閉式管路形成装置100の概略斜視図である。図3(a)〜(d)は、開閉式管路形成装置100の平面図、正面図、右側面図及び左側面図である。図4(a),(b)は、開閉式管路形成装置100のA−A断面図及びB−B断面図である。図5は、開閉式管路形成装置100の分解斜視図である。
本実施形態の開閉式管路形成装置100は、地中に埋設される一般部12の一部を構成し、隣接する1又は複数のトラフ110を介して特殊部11内部に連通する管路を形成する。また、開閉式管路形成装置100は、内部で電線を分岐することが可能であり、開閉蓋130を取り外すことで内部を地上部に露出させることが可能である。図2乃至図5に示すように、開閉式管路形成装置100は、長手方向に延びるトラフ110と、トラフ110上面に設けられた開口枠120と、該開口枠120に設置された開閉蓋130とを備える。以下、開閉式管路形成装置100を構成する各構成要素について説明する。
図6は、トラフ110の概略斜視図である。図7(a)〜(d)は、トラフ110の平面図、正面図、右側面図及び左側面図である。図8(a),(b)は、トラフ110のC−C断面図及びD−D断面図である。
トラフ110は、配線経路(又は配線方向)に沿って長手状に延設されたU字溝状のトラフ本体111、及び、該トラフ本体111の上方開口を閉塞するように配置されたトラフ蓋115を備えてなる。トラフ110は、地上部からコ字状に掘削された凹溝の底面に水平に配設される。本実施形態では、トラフ110の長辺が電線の配線経路に沿うように定められているが、トラフ110の(配線経路に直交する)幅方向が相対的に長辺であってもよい。
トラフ本体111は、配線経路に沿って長手状に延びる平板状の底壁と、該底壁の(配線方向に直交する)幅方向の両端部から立設する一対の側壁とから構成され、上方、及び、長手方向両端で開放されている。また、側壁の上端には段差が形成されている。さらに、底壁の上面には、幅方向の延びる複数のリブが凸設されている。これら複数のリブは、所定間隔で平行に配置され、トラフ本体111を構造的に補強するものである。なお、トラフ本体111は硬質性の合成樹脂製である。本実施形態のトラフ本体111は、合成樹脂を採用したことにより、一般的なコンクリート製のものよりも軽量である。
トラフ蓋115は、トラフ本体111の上方開口を閉塞可能に長手状に延在する所定厚の板状体である。トラフ蓋115は硬質性の合成樹脂製である。本実施形態のトラフ蓋115は、合成樹脂を採用したことにより、一般的なコンクリート製のものよりも軽量となる。トラフ蓋115は、一対の側壁上に載架されて、底壁に対向するように配置される。なお、本発明において、トラフ蓋は、底壁に対向して配置されて、上方を向いた開口を(少なくとも部分的に)閉塞できればよく、側壁に直接に支持されなくてもよい。例えば、トラフ蓋は、他の部材を介して、底壁と対向するようにトラフ本体上に載置されてもよい。
トラフ蓋115の略中央には、トラフ本体111の内部を所定位置で地上部に臨ませるための貫通孔116が形成されている。貫通孔116は、略矩形(正方形)状の透孔である。より詳細には、貫通部116の周縁は、4隅で円弧状の曲面を形成し、隣接する円弧の間を直線部位が繋いでいる。貫通孔116の大きさは、作業者が電線の接続、分岐、点検作業などをすることに適したサイズに設計され得る。また、トラフ蓋115の貫通孔116の外側には、開口枠120を固定するための複数(本実施形態では4つ)のボルト孔117が設けられている。
本実施形態では、トラフ蓋115の周縁には段差が形成されている。図8(b)に示すように、トラフ蓋115の周縁の段差と側壁上端の段差が組み合うことにより、トラフ蓋115がトラフ本体111の幅方向にずれることが規制される。また、図8(a)に示すように、トラフ蓋115の長手方向の両端部も段状に形成されている。トラフ蓋115の一端では、縦断面において上面側部位に凸状の段部が形成され、トラフ蓋115の他端では、縦断面において上面側部位及び下面側部位に凹状の段部が形成されている。これらの段部は長手方向に対向して互いに組み合うことが可能な形状を有している。すなわち、トラフ110は、トラフ蓋115がトラフ本体111に取着した形態で、長手方向の一端に凸部を有し、他端に凸部を収容可能な凹部を有する。これにより、互いに隣接するトラフ110同士が端部で係合することが可能である。
また、トラフ本体111には、地中の配線経路からトラフ110の外部に分岐する配線分岐路に沿って電線を配線するための分岐部112が設けられている。分岐部112は、トラフ本体111の側壁に穿設された壁孔に対して管継ぎ手が一体的に取り付けられることによって構成されている。分岐部112は、後述するトラフ蓋115の貫通孔116に近接して配置されている。特には、分岐部112の基端を定める壁孔が、長手方向(配線方向)においてトラフ蓋115の貫通孔116に重複するように位置している。
さらに、トラフ本体111には、 トラフ110の内部を幅方向に2つの配線空間に区分する隔壁部113が設けられている。すなわち、異なる種類の電線を隔壁部113を介して仕分けして配線することが可能である。隔壁部113は、底壁の幅方向の略中央から立設し、長手方向の一端近傍から他端近傍にかけて延在している。また、隔壁部113の高さは、トラフ蓋115がトラフ本体111に設置されているときに、トラフ蓋115の底面が隔壁部113の上面に当接するように定められている。また、隔壁部113によって隔てられた片側の配線空間側のみに、分岐部112が配置されている。そして、隔壁部113には、分岐部112が配置されていない一方の配線空間から、分岐部112が配置された他方の配線空間へと隔壁部113を越えて電線を配線するために、一方及び他方の配線空間を繋ぐ連通部114が設けられている。この連通部114は、隔壁部113の上縁に形成された切り欠きである。
開口枠120は、図5に示すとおり、平面視矩形(略正方形)状の合成樹脂製の枠体である。開口枠120は、高さ(垂直)方向に筒状に延在するとともに上下両端で開口した周壁121と、周壁121の下端で径方向内外に張り出したフランジ123とを備える。開口枠120の上下開口は矩形(略正方形)状を有しているが、上方の開口は周壁121上端によって縁取られ、下方の開口はフランジ123の内周縁によって縁取られていることから、その寸法が異なる。図4に示すように、下方の開口の形状寸法は、貫通孔116とほぼ等しく、上方の開口が貫通孔116よりも大きい。周壁121の高さは、トラフ110が地中に埋設されたときのトラフ蓋115上面から地表面との距離とほぼ等しくなるように定められることが好ましい。また、周壁121の周囲で延在するフランジ123には、開口枠120をトラフ蓋115にネジなどで固定するため複数(本実施形態では4つ)のボルト孔124が形成されている。該ボルト孔124は、トラフ蓋115に穿設されたボルト孔117に対応している。そして、フランジ123の周壁121の内側の部分は、開閉蓋130を受ける受け部として機能する。
開閉蓋130は、図5に示すとおり、開口枠120に着脱式に取着されて開口枠120の開口を閉塞する平面視矩形(正方形)状の蓋体である。開閉蓋130は、開口枠120の周壁121の内側に嵌入可能な形状寸法を有する外周部131を有する。開閉蓋130は、外周部131の上端で開口し、下端で閉塞部132により閉塞されている。また、開閉蓋130の外周部121の上端面には、閉塞部蓋130を開口枠120から持ち上げるための工具が挿入される凹部133が形成されている。すなわち、開閉蓋130は、開口枠120の周壁121内側のフランジ123上に載置されることで開口枠120を開閉自在に閉塞する。また、閉塞部132の上面の外周部131に包囲された空間には、化粧材充填部134が形成されている。化粧材充填部134には、例えば、インターロッキングブロックや舗装材などの化粧材(図21参照)が充填され得る。
図4に示す開閉式管路形成装置100において、開口枠120は、周壁部121が貫通孔116を包囲するようにトラフ蓋115の上に配置されている。すなわち、開口枠120は、トラフ蓋115から上方(地上部側)に立ち上がるとともに貫通孔116を介して上方空間(地上部)とトラフ本体111内部とを連通させるようにトラフ蓋115の上に載置されて固定されている。そして、開口枠120を開閉自在に閉塞するように開閉蓋130が設置されている。特には、開閉蓋130は、開口枠120のフランジ123上に固定されることなく載置されている。開口枠120がトラフ110のトラフ蓋115から所定高さで立ち上がっていることにより、電線共同溝10が構築された状態において、開閉蓋120が地上部に露出するように配置され得る。すなわち、開閉式管路形成装置100を一般部12の一部に組み込むことによって、地上部からトラフ110内部を必要に応じて簡易に露出させることができる開閉式管路を一般部12に任意に設けることが可能である。
本実施形態の開閉式管路形成装置100を構築するには、図5に示すように、トラフ110のトラフ蓋115上に(開閉蓋130を着脱式に保持する)開口枠120を載置し、トラフ蓋115のボルト孔117と開口枠120のボルト孔124とをそれぞれ合致させる。そして、ボルト孔117,124にボルトを挿入して締め付けることで、トラフ蓋115に開口枠120を固定し、開閉式管路形成装置100を構築することができる。
次に、図9乃至図11を参照して、開閉式管路以外の通常の管路に用いられるトラフ110について説明する。トラフ110は、図1に示すように、開口枠120や分岐部112等を設けない単純な管路を形成することに用いられ、一般部12の一部を構成する。また、トラフ110は、開閉式管路用に加工されたトラフ110の貫通孔116を形成する前段階の構造体でもある。図9は、トラフ110の概略斜視図である。図10(a)〜(d)は、トラフ110の平面図、正面図、右側面図及び左側面図である。図11(a),(b)は、トラフ110のE−E断面図及びF−F断面図である。
トラフ110は、配線経路(又は配線方向)に沿って長手状に延設されたU字溝状のトラフ本体111、及び、該トラフ本体111の上方開口を閉塞するように配置されたトラフ蓋115を備えてなる。トラフ110は、上述した開閉式管路用のトラフ110とほぼ同様の構造を有するが、分岐部112、連通部114及び貫通孔116を備えていない点で相違する。つまり、トラフ110は、トラフ蓋115がトラフ本体111に組み合わさった状態で、その内部が地上部に対して完全に閉塞されるように構成されている。
また、図10(a)に示すように、トラフ110のトラフ蓋115には、貫通孔116の穿設を指示するための表示部118が形成されている。該表示部118は、トラフ蓋115上面に刻まれた浅い溝である。または、該表示部118は、トラフ蓋115上面に描かれた印(マーク)であってもよい。具体的には、表示部118は、穿孔具によって貫通孔116の角隅(四隅)に対応する円孔を穿孔するための穿孔中心を示す中心指示部118aと、貫通孔116の外周縁の位置を示す外形線118bと、外形線118bの外側でボルト孔117を穿設する位置を示すボルト孔位置指示部118cとを含む。外形線118bは、穿孔予定の4つの円孔の円弧部位と、各円弧部位を繋ぐ直線部位からなる。なお、各円弧部位は、貫通孔116の中心から最も離隔した側の略1/4円の弧である。
図12は、トラフ110のトラフ蓋115に穿孔具で貫通孔116を形成する手順を説明する概略図である。例えば、穿孔具は、回転中心軸を円の中心に合わせて、回転中心軸の周りで穿孔刃を回転させることにより、所定の径で円形状の孔を穿孔可能な工具である。例示として、特開平6−91417に記載の穿孔具(コアドリル)を挙げる。まず、穿孔具の回転中心軸を中心指示部118aに宛がって、穿孔具の穿孔刃を外形線118bの円弧部位に合わせる。この状態で穿孔刃を回転駆動させることにより、トラフ蓋115に円孔を穿設することができる。4点の中心指示部118aに基づいて、図12(a)に示すように、4つの円孔を穿設する。次に、電動ソーなどの切断工具を用いて、外形線118bの4つの直線部位に沿ってトラフ蓋115を直線的に切断する。その結果、図12(b)に示すように、トラフ蓋115を貫通孔116の形状に打ち抜くことができる。さらに、ボルト孔位置指示部118cに従って、所定径のドリルでトラフ蓋115を貫通することにより、トラフ蓋115にボルト孔117を形成することができる。すなわち、表示部118の指示に従って、工具を操作することにより、少なくとも貫通孔116を有するトラフ蓋115を形成することができる。これにより、電線共同溝10を構築する段階において、貫通孔116を形成したトラフ蓋115に開口枠120を取り付けて、開閉式管路を追加することが可能となる。
次いで、電線共同溝10における特殊部11と一般部12との接続構造15について説明する。図13は、接続構造15の分解斜視図である。図13では、説明の便宜上、特殊部11のコンクリート蓋を省略した。図13に示すとおり、接続構造15は、一般部11と特殊部12とを妻壁部材150によって接続する構造である。本実施形態では、妻壁部材150は、一般部12のトラフ110を特殊部11に対して保持している。しかしながら、開閉式管路形成装置100(トラフ110)が特殊部11に隣接してもよい。
まず、図14乃至図16を参照して、妻壁部材150の構成を説明する。図14は、妻壁部材150の(a)特殊部11側(正面側)から見た概略斜視図であり、(b)一般部12側(背面側)から見た概略斜視図である。図15(a)〜(e)は、妻壁部材150の平面図、正面図、側面図、底面図及び背面図である。図16(a),(b)は、G−G断面図及びH−H断面図である。
妻壁部材150は、正面視略矩形状の妻壁本体部151と、該妻壁本体部151と特殊部11とを一体的に固定する固定部152と、一般部12端部(トラフ110)を載置して支持するとともに一般部12を包囲する周方向の一部が開放された載置部153と、載置部153を開閉可能に閉塞するための閉塞体154と、を備える。なお、図14では、説明の便宜上、閉塞体154は仮想線で表される、図15,16では閉塞体154が省略される。
妻壁本体部151の正面又は背面形状は、特殊部11の端面(又は接続端)とほぼ同じ形状を有する。また、妻壁本体部151は、特殊部11側を向いた第1外側面151a、及び、一般部12側を向いた第2外側面151bを有する。第1外側面151aは、特殊部11のU字状の端面に隙間なく当接可能な平面形状を有している。妻壁本体部151は、上側部分に厚み方向に貫通する2つの連通口155を有し、且つ、該連通口155よりも下側部分に厚み方向に貫通する2つの接続口156を有している。連通口155は、載置部153の内側に位置し、載置部153上で特殊部11に接続された一般部12の端面開口と連通するように機能する。他方、接続口156は、載置部153の下方に位置し、一般部12よりも深い位置に埋設された地中管を接続するように機能する。そして、トラフ110端部を載置部153で保持したときに、妻壁本体部151の第2外側面151bは、トラフ110端部に当接可能である。つまり、トラフ110が妻壁部材150を通過して特殊部11内部に進入することはない。
固定部152は、第1外側面151aが特殊部11端面に面した状態で妻壁本体部151と特殊部11とを固定して連結するように構成されている。固定部152は、妻壁本体部151の上面に形成された固定孔152aと、細長いプレート状の連結片152bとを備える。図13に示すように、連結片152bは、妻壁本体部151及び特殊部11を跨いで配置され、両者をボルトで連結する。
載置部153は、妻壁本体部151の第2外側面151bから一体的に所定幅で延在している。載置部153は、妻壁本体部151の央部よりも下寄りで水平(幅)方向に延在し、一般部11の周方向下側に位置し得る載置壁153aと、該載置壁153aから垂直(高さ)方向に立設し、所定の高さを有する一対の側壁153bとからなる。そして、載置壁153aに対向する側に開放端153cが設けられている。つまり、載置部153は、一般部12側に突出する上方が開口したコ字状の張り出しであり、一般部12を包囲する周方向の一部(本実施形態ではコ字の上方)が開放されている。また、載置部153は、トラフ110端部を長手方向から受け入れ可能であるように第2外側面151bに対向する側で開放されている。載置部153の突出幅は、一般部12の端部を安定して載置可能に定められている。突出幅は、トラフ110の長手方向の熱伸縮や微動を踏まえると、5cm以上であることが好ましい。なお、本実施形態では、突出幅が8.5cmであり、後述するように、トラフ110端面と第2外側面151bとの距離(空隙Sの幅)が3cmとなるように定められた。また、一対の側壁153bは、トラフ110の幅とほぼ等しい間隔で配置され、且つ、トラフ110の高さとほぼ等しいか、それよりも大きい高さを有する。すなわち、一対の側壁153bは、トラフ110の側壁をその間に収めて保持することが可能な寸法形状を有する。
閉塞体154は、載置部153のコ字型上部の開放端153cを開閉可能に閉塞するように側壁153bの上面に載架される平板形状のプレートである。閉塞体154は、ボルトで載置部153の側壁153bに固定される。すなわち、閉塞体154は、載置部153に取り付けられることにより、載置部153(載置壁153a、側壁153b)と協働して、一般部12端部(トラフ110)を周方向から包囲可能な環状の枠を形成可能である。つまり、載置部153に載置されたトラフ110の径方向(高さ、幅方向)の移動が、載置部153及び閉塞体154によって規制され得る。
図17乃至図20は、特殊部11と一般部12とが接続された接続構造15を示す電線共同溝10の部分拡大図である。具体的には、図17は、接続構造15を示す概略斜視図である。図18(a),(b)は、接続構造15を示す平面図及び正面図である。図19(a),(b)は、I−I断面図及びJ−J断面図である。図20は、K−K断面図である。ここでは、説明の便宜上、特殊部11のコンクリート蓋を省略した。
図17及び図18に示すように、接続構造15は、U字型コンクリート枡の特殊部11の端部と一般部12の端部とを妻壁部材150によって接続してなる。妻壁部材150は、固定部152を介して特殊部11に固定連結されている。また、妻壁部材150は、一般部12の端部(トラフ110)を載置部153によって保持している。
図19に示すように、トラフ110の端部が、妻壁部材150の載置部153の載置壁153a上に載置されている。このとき、妻壁部材150の連通口155を介して特殊部11とトラフ110とが電線を配線可能に連通している。妻壁部材150の2つの連通口155は、トラフ110の隔壁部113で仕切られた2つの配線空間にそれぞれ連通している。また、妻壁部材150の載置部153がトラフ110端部を支持した状態で、閉塞体154が一対の側壁153bにボルトで締結されて載置部153の開放端153cを閉塞している。すなわち、閉塞体154は、上方から着脱操作可能に上側に臨むボルトで載置部153に固定されている。
図20に示すように、載置部153及び閉塞体154が協働してトラフ110端部を周方向において包囲している。トラフ110は、妻壁部材150に対して隙間がほとんどない状態で保持されることが好ましい。そして、図19に示すように、トラフ110端面と妻壁部材150の第2外側面151bとの間には、空隙Sが形成されている。換言すれば、接続構造15において、トラフ110の端面と妻壁部材150の第2外側面151bとが離隔するように、一般部12全体が敷設される。このとき、妻壁部材150は、特殊部11には固定されているが、一般部12(トラフ110)には固定されていないので、空隙Sは、トラフ110の長手方向の僅かな移動(ずれや微動など)を許容するように機能する。すなわち、一般部12全体が熱収縮や震動によって長手方向(配線方向)に変位しても、空隙Sが、トラフ110の長手方向の遊動幅を確保することで、トラフ110の長手方向のずれや微動を吸収し、特殊部11と一般部12との接続を安定的に維持することができる。
次に、本実施形態の接続構造15を構築する方法を説明する。なお、この説明では、トラフ110の上方へのアスファルトなどの舗装材を考慮しない。まず、地下部に設置された特殊部11に対して妻壁部材150を固定部152を用いて固定する。次に、載置部153の開放端153cを介してトラフ110の端部を載置壁153aに載置する。このとき、トラフ110端面と第2外側面151bとの間に空隙Sを適切に形成するように、トラフ110の長手方向の位置を調整する。トラフ110の端面は、載置壁153aの突出幅の中央付近に位置するように調整されることが好ましい。具体的には、突出幅が8.5cmであり、空隙Sの幅が3cmに調整された。一般的に、トラフ110の下面は掘り下げられた凹溝底面によって支持される。そして、閉塞体154を妻壁本体部151の側壁153b上に載架して、地上部又は上方から工具を操作して、閉塞体154を妻壁本体部151にボルトで固定する。以上の工程により、妻壁部材150で特殊部11及び一般部12を接続する接続構造15を構築することができる。なお、接続構造15を構築した後に、トラフ110のトラフ蓋115を開放する場合には、ボルトを上方から操作し、閉塞体154を妻壁本体部151から取り外すことにより、特殊部11に隣接するトラフ110のトラフ蓋115をトラフ本体111から取り外すことができるようになる。
図21乃至図25は、地中に構築され、地中で電線を配線する本実施形態の電線共同溝10を概略的に示している。図21は、電線共同溝10の平面図である。図22は、電線共同溝10を模式的に示す側面図である。図23(a)〜(c)は、電線共同溝10のL−L断面図、M−M断面図、N−N断面図である。図24は、電線共同溝10のO−O断面図である。図25は、開閉蓋130を開口枠120から取り除いた状態の電線共同溝10の平面図である。ここで、開閉式管路形成装置100による設置構造を開閉式管路構造101とする。
図21及び図22に示すように、本実施形態の電線共同溝10では、特殊部11及び一般部12が地上面に掘削された凹溝の底面に設置された状態で舗装材Zが敷設されている。図22において、凹溝の底面を斜線で示した。図22に示すように、特殊部11及一般部12の高さを整合させるために、特殊部11の凹溝底面の方が一般部12の凹溝底面よりも低くなっている。そして、特殊部11において、U字状のコンクリート枡11aの上にコンクリート蓋11bが配置され、コンクリート蓋11bが地上部に露出している。また、一般部12において、地中に埋設されたトラフ110の上方にアスファルトやブロックのような舗装材Zが敷設され、地表面を舗装材Zが覆っている。そして、開閉式管路構造101において、地中のトラフ110の上方に配置された開閉蓋130のみが地上部に露出している。本実施形態において、開閉蓋130の化粧材充填部134には、インターロッキングブロックや舗装材などの化粧材が充填されている。なお、本実施形態の電線共同溝10は、地面を掘削して形成された凹溝底面に、特殊部11、一般部12を接続構造15を介して設置した上で、アスファルトなどの舗装材Zを凹溝に充填することによって構築される。また、舗装材Zは、凹溝の深部に充填される埋め戻し材と、表層の仕上げ層(例えば、アスファルト層やブロック材)との組み合わせでもよく、当業者によって任意に選択され得る。
図23(a)及び図24は、接続構造15における電線共同溝10の断面構造を示している。図23(a)及び図24に示すように、特殊部11に隣接する妻壁部材150の上方及び側方には、アスファルトなどの舗装材Zが敷設され、妻壁部材150とともにトラフ110の端部が地中に埋設されている。このとき、トラフ110の先端部は、妻壁部材150の第2外側面151bと空隙Sで離隔している。そして、電線Xが妻壁部材150の連通口155を介して特殊部11から一般部12(トラフ110内部)に配線されている。また、一般部12の下方には、地中管Yが配管されている。電線Xが妻壁部材150の接続口156を介して特殊部11から地中管Yに配線されている。
図23(b)は、(開閉式管路ではない)通常の管路を形成するトラフ110における電線共同溝10の断面構造を示している。図23(b)に示すように、トラフ110は、電線Xを隔壁部113で仕切られた各配線空間にそれぞれ配線している。また、トラフ110が凹溝底面に載置された状態で、その側方及び上方に舗装材Zが充填されている。すなわち、トラフ110のトラフ蓋115の上に舗装材Zが敷設されることで、トラフ110が地上部に露出することなく地中に埋設されている。ここでは、舗装材Zを取り除かない限り、トラフ110の内側を地上部に露出させることができないことから、トラフ110は電線Xを通過させるためだけの管路として機能することが好ましい。
図23(c)は、開閉式管路構造101における電線共同溝10の断面構造を示している。また、図25は、開口枠120から地上部に臨むトラフ110内部の平面構造を示している。図23(c)に示すように、トラフ110が凹溝底面に載置された状態で、トラフ蓋115から立ち上がる開口枠120を除いて、その側方及び上方に舗装材Zが充填されている。開口枠120は、トラフ110のトラフ蓋115の上方に充填される舗装材Zと同様の高さを有していることから、開口枠120の上方には舗装材Zが敷設されていない。
また、開口枠120には、開閉蓋130が地上部に露出するように着脱式に取り付けられている。開閉蓋130は、地上部からの操作で開口枠120から容易に取り外し可能である。より具体的には、開口枠120を開放するには、地上部側から工具を開閉蓋130の凹部133に差し込むことで開閉蓋130を持ち上げることが可能となり、開口枠120から開閉蓋130を容易に取り外すことができる。そして、開閉蓋130を開口枠120から取り外すことにより、開口枠120を介してトラフ110内部を地上部に露出させることが可能である。他方、開放した開口枠120を再び閉塞するには、開口枠120に開閉蓋130を被せるだけで、開口枠120を開閉蓋130で簡単に閉塞することができる。
さらに、開閉式管路構造101のトラフ110では、隔壁部113によって仕切られた2つの配線空間が連通部114によって連通している。図25に示すように、一方の配線空間の電線Xが、他方の配線空間へと連通部114を跨いで分岐部112に向かうように配線されている。すなわち、本実施形態の特殊部11から一般部12の外部へと電線Xが分岐し、トラフ110の外部に分岐する配線分岐路に沿って電線Xが配線される。
以下、本発明に係る一実施形態の電線共同溝10における作用効果について説明する。
本実施形態の電線共同溝10によれば、トラフ110の所定位置でトラフ蓋115に貫通孔116を形成し、開口枠120をトラフ蓋115から地上部側に立ち上がるようにしてトラフ蓋115の上に載置し、開口枠120の上下開口を貫通孔116を介してトラフ本体111内部に連通させ、地上部に露出する開閉蓋130で開口枠120を閉塞したことにより、トラフ110のトラフ蓋115をトラフ本体111から取り外すことなく、地上部で開閉蓋130を操作するだけでトラフ本体111内部を簡単且つ迅速に地上部に臨ませることが可能となった。特に、電線共同溝10では、一般部12に開閉式管路構造101を組み込んだことにより、舗装材Zを敷設してトラフ110を地中に埋設した状態で、一般部12の内部を地上部に臨ませることが可能となった。従来、電線の接続や分岐は上部を開放可能な特殊部に集約されることが作業上望ましいとされたが、本実施形態の開閉式管路構造101によって、トラフ110を地中に埋設させた一般部12においても電線の接続や分岐などの作業を行うことが容易となった。すなわち、本実施形態の電線共同溝10は、電線Xの接続、分岐、点検等の作業効率を大幅に改善するとともに、多様な設計可能性を提供するものである。
[変形例]
本発明は、上記実施形態に限定されずに、例えば、以下のように変形可能である。
(1)本発明のトラフは上記実施形態に限定されない。すなわち、トラフには、隔壁部、分岐部、接続部の一部又は全てが設けられなくてもよい。また、電線共同溝、開閉式管路形成装置、開閉式管路構造に用いられるトラフは、表示部を有するトラフから製造されなくてもよい。さらに、トラフの表示部からボルト孔位置指示部が省略されてもよい。
(2)本発明の電線共同溝及びその構成要素は、上記実施形態に限定されない。例えば、電線共同溝は、トラフが直線的に設置されたものでなく、屈折又は屈曲した管路を形成してもよい。また、トラフは、C字状にカーブさせたものや、L字状に屈折させたものであってもよい。さらに、各構成要素の形状は当業者であれば任意に変更可能である。例えば、貫通孔、開口枠、開閉蓋などの平面形状は、矩形状でなくてもよく、円形、長円形、三角形、他の多角形などであってもよい。また、上記実施形態では、1列のトラフが直接状に配設されている管路を構成しているが、追加のトラフの列を幅方向に併設して、複数列のトラフで管路を構成してもよい。
(3)上記実施形態では、1つのトラフの上に1つの開口枠が設置されたが、1つのトラフ蓋に複数の貫通孔を設けて、複数の開口枠を設けてもよい。
(4)上記実施形態のトラフは、合成樹脂で形成されているが、コンクリート製や金属製などの他の材料で形成されてもよい。
(5)上記実施形態では、開閉蓋が開口枠に載置されるだけであるが、開閉蓋を開口枠に対して、ビスなどを用いて固定したり、ロック機構を設けてロックしてもよい。
(6)上記実施形態の開閉式管路形成装置及び開壁式管路構造は、一般部のトラフに形成されているが、特殊部を構成するトラフに適用されることを除外するものではない。すなわち、特殊部のコンクリート枡(トラフ)のコンクリート蓋(トラフ蓋)に開口枠及び開閉蓋を設けてもよい。
(7)上記実施形態では、電線共同溝について説明したが、本発明の技術的思想は、電線共同溝以外の用途の管路や共同溝を形成することに応用されてもよい。例えば、管路又は共同溝として、ガス管、ダクト、給水管などの地中配管用の管路が挙げられる。
(8)上記実施形態では、接続構造において妻壁本体部に閉塞体が固定されて載置部の開放端を閉塞するが、閉塞体が妻壁本体部でなく特殊部に固定されてもよい。また、載置部は、コ字形状の張り出し壁からなるが、一方又は両方の側壁が省略されてもよい。この場合、閉塞体が、載置部の省略された部分を補完するように、コ字形状やL字形状に形成される。
本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限りにおいて種々の態様で実施しうるものである。
10 電線共同溝
11 特殊部
11a コンクリート枡
11b コンクリート蓋
12 一般部
15 接続構造
100 開閉式管路形成装置
101 開閉式管路構造
110 トラフ
111 トラフ本体
112 分岐部
113 隔壁部
114 連通部
115 トラフ蓋
116 貫通孔
117 ボルト孔
118 表示部
118a 中心指示部
118b 外形線
118c ボルト孔位置指示部
120 開口枠
121 周壁
123 フランジ
124 ボルト孔
130 開閉蓋
131 外周部
132 閉塞部
133 凹部
134 化粧材充填部
150 妻壁部材
151 妻壁本体部
151a 第1外側面
151b 第2外側面
152 固定部
152a ビス孔
152b 連結片
153 載置部
153a 載置壁
153b 側壁
153c 開放端
154 閉塞体
155 連通口
156 接続口
S 空隙
X 電線(配線・配管材)
Y 地中管
Z 舗装材

Claims (10)

  1. 共同溝の少なくとも一部を構成する開閉式管路構造であって、
    配線・配管経路に沿って延びる底壁と前記底壁の幅方向端部から立設する一対の側壁とからなるトラフ本体、及び、前記底壁に対向して配置されているとともに、前記トラフ本体の内部を所定位置で地上部に臨ませるための貫通孔が形成されたトラフ蓋から構成され、前記配線・配管経路に沿って地中に埋設されたトラフと、
    高さ方向に延在するとともに上下両端で開口した周壁から構成され、前記トラフ蓋から地上部側に立ち上がるとともに前記貫通孔を介して地上部と前記トラフ本体の内部とを連通させるように前記トラフ蓋の上に載置された開口枠と、
    地上部に露出した状態で前記開口枠を開閉自在に閉塞するように設置された開閉蓋と、を備えることを特徴とする開閉式管路構造。
  2. 前記トラフ本体には、前記配線・配管経路から前記トラフの外部に分岐する配線分岐路に沿って電線を配線するための分岐部が形成され、前記分岐部は、前記開口枠を介して地上部に臨む位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の開閉式管路構造。
  3. 前記トラフ本体には、内部を幅方向に2つの配線・配管空間に区分する隔壁部が設けられ、
    前記隔壁部には、前記分岐部が配置されていない一方の配線・配管空間から、前記分岐部が配置された他方の配線空間へと前記隔壁部を越えて配線・配管材を配設するために、前記一方及び他方の配線・配管空間を繋ぐ連通部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の開閉式管路構造。
  4. 前記トラフは合成樹脂からなることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の開閉式管路構造。
  5. 配線・配管経路に沿って延びる底壁と前記底壁の幅方向端部から立設する一対の側壁とからなるトラフ本体、及び、前記底壁に対向して配置されたトラフ蓋から構成された複数のトラフを前記配線・配管経路に沿って連なって共同溝を形成するように地下部に設置する工程と、
    前記複数のトラフの少なくとも一部のトラフにおいて、前記トラフ本体の内部を所定位置で地上部に臨ませるように前記トラフ蓋に貫通孔を形成する工程と、
    高さ方向に延在するとともに上下両端で開口した周壁から構成された開口枠を前記トラフ蓋から地上部側に立ち上がるように前記トラフ蓋の上に載置し、前記開口枠により、前記貫通孔を介して地上部と前記トラフ本体の内部とを連通させる工程と、
    前記開口枠を開閉可能に閉塞するとともに、地上部に露出するように開閉蓋を前記開口枠に設置する工程と、を含むことを特徴とする共同溝を構築する方法。
  6. 開閉機構を備えた管路を形成する開閉式管路形成装置であって、
    配線・配管経路に沿って延びる底壁と前記底壁の幅方向端部から立設する一対の側壁とからなるトラフ本体、及び、前記底壁に対向して配置されているとともに、前記トラフ本体の内部を所定位置で地上部に臨ませるための貫通孔が形成されたトラフ蓋から構成されたトラフと、
    高さ方向に延在するとともに上下両端で開口した周壁から構成され、前記トラフ蓋から地上部側に立ち上がるように前記トラフ蓋の上に載置され、前記貫通孔を介して地上部と前記トラフ本体の内部とを連通させるための開口枠と、
    前記開口枠を開閉自在に閉塞するとともに、地上部に露出する高さで前記開口枠に保持される開閉蓋と、を備えることを特徴とする開閉式管路形成装置。
  7. 管路を形成すべく地中に埋設されるトラフであって、
    配線・配管経路に沿って延びる底壁と前記底壁の幅方向端部から立設する一対の側壁とからなるトラフ本体と、
    前記底壁に対向して配置されるトラフ蓋と、を備え、
    前記トラフ蓋には、前記トラフ本体の内部を地上部に臨ませるための貫通孔の穿設を指示する表示部が形成され、
    前記表示部は、穿孔具によって前記貫通孔の角隅に対応する円孔を穿孔するための穿孔中心を示す中心指示部と、前記貫通孔の外周縁を示す外形線とを含み、前記外形線は、穿孔予定の複数の円孔の円弧部位と、前記円弧部位を繋ぐ直線部位からなることを特徴とするトラフ。
  8. 前記貫通孔が穿設されたとき、前記貫通孔の周囲には、高さ方向に延在するとともに上下両端で開口した周壁から構成された開口枠が前記トラフ蓋から地上部側に立ち上がるように前記トラフ蓋の上に載置され、前記開口枠は、前記貫通孔を介して地上部と前記トラフ本体の内部とを連通させるように配置され、
    前記表示部は、前記トラフ蓋に前記開口枠をボルトで固定するためのボルト孔を形成するためのボルト孔位置指示部をさらに備え、前記ボルト孔位置指示部は、前記トラフ蓋上の前記外形線の外側に位置することを特徴とする請求項7に記載のトラフ。
  9. 前記トラフ本体には、内部を幅方向に複数の配線・配管空間に区分する隔壁部が設けられ、
    前記隔壁部のトラフ蓋側端縁の前記表示部に対応する位置には、区分けした前記複数の配線・配管空間を繋ぐ連通部が形成されていることを特徴とする請求項7又は8に記載のトラフ。
  10. 電線の分岐接続を行う機器を収容したり、地上機器を設置するための枡状の特殊部、及び、前記特殊部に連設された一般部を備える電線共同溝であって、
    前記一般部は、電線の配線経路に沿って延びる底壁と前記底壁の幅方向端部から立設する一対の側壁とからなるトラフ本体、及び、前記底壁に対向して配置されているトラフ蓋から構成され、前記配線経路に沿って連なって地中に埋設された複数のトラフを備え、
    前記複数のトラフの少なく一部のトラフのトラフ蓋には、前記トラフ本体の内部を所定位置で地上部に臨ませるための貫通孔が形成され、
    前記貫通孔が形成されたトラフにおいて、高さ方向に延在するとともに上下両端で開口した周壁から構成された開口枠が、前記トラフ蓋から地上部側に立ち上がるとともに前記貫通孔を介して地上部と前記トラフ本体の内部とを連通させるように前記トラフ蓋の上に載置され、
    閉塞蓋が地上部に露出した状態で前記開口枠を開閉自在に閉塞していることを特徴とする電線共同溝。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113847476A (zh) * 2021-09-13 2021-12-28 中车大连机车车辆有限公司 一种电力机车车体配管的密封结构及密封方法

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