JP2020012887A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 使用する用紙に応じた調整を簡易に行える画像形成装置を提供する。【解決手段】 実施形態によれば、画像形成装置は、スキャナとプリンタとメモリとディスプレイとプロセッサとを有する。スキャナは、画像を読取る。プリンタは、スキャナで読み取った画像を用紙にプリントする。メモリは、用紙のサイズを記憶する第1記憶領域を有し、第1記憶領域に記憶するサイズの第1の用紙を用いた画像調整によって調整された設定値を記憶する。ディスプレイは、メモリが記憶する設定値を再調整する場合、スキャナを用いて再調整用の用紙のサイズを取得するための操作ガイダンスを表示する。プロセッサは、ディスプレイに操作ガイダンスとして表示する操作に応じてスキャナが読取る画像から再調整用の用紙のサイズを取得する処理を実行し、再調整用の用紙のサイズと第1記憶領域に記憶するサイズとの差分に基づいてメモリが記憶する設定値を補正する。【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は、画像形成装置に関する。
従来、デジタル複合機などの画像形成装置は、所定の画像パターンを利用して画像位置調整を実行する。しかしながら、定型サイズの用紙であっても実際に使用する用紙の大きさが必ずしも一定ではないため、画像調整の再調整が必要となることがある。また、用紙の大きさは、同じ定型サイズであっても種類によって異なることがあるだけでなく、湿度などの影響を受けて変化することもある。このため、画像形成装置は、製造現場において実際に使用される用紙に合った画像調整を予め実施しておくことは難しい。従来の画像形成装置は、製造現場から出荷した後は、サービスマンが個別に使用状況等を確認しながら再調整を実施する必要がある。また、従来の画像形成装置は、サービスマンが熟練の高度なスキルを持っていなければ再調整を正確に実施するものが難しいという問題もある。
本発明は、上記した課題を解決するために、使用する用紙に応じた調整を簡易に行える画像形成装置を提供することを目的とする。
実施形態によれば、画像形成装置は、スキャナとプリンタとメモリとディスプレイとプロセッサとを有する。スキャナは、画像を読取る。プリンタは、スキャナで読み取った画像を用紙にプリントする。メモリは、用紙のサイズを記憶する第1記憶領域を有し、第1記憶領域に記憶するサイズの第1の用紙を用いた画像調整によって調整された設定値を記憶する。ディスプレイは、メモリが記憶する設定値を再調整する場合、スキャナを用いて再調整用の用紙のサイズを取得するための操作ガイダンスを表示する。プロセッサは、ディスプレイに操作ガイダンスとして表示する操作に応じてスキャナが読取る画像から再調整用の用紙のサイズを取得する処理を実行し、再調整用の用紙のサイズと第1記憶領域に記憶するサイズとの差分に基づいてメモリが記憶する設定値を補正する。
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、実施形態に係る画像形成装置としてのデジタル複合機(MFP,Multi−Functional Peripheral)1の構成について説明する。
図1は、実施形態に係る画像形成装置としてのデジタル複合機1の外観構成例を示す斜視図である。また、図2は、デジタル複合機1における制御系の構成例を概略的に示す断面図である。
まず、実施形態に係る画像形成装置としてのデジタル複合機(MFP,Multi−Functional Peripheral)1の構成について説明する。
図1は、実施形態に係る画像形成装置としてのデジタル複合機1の外観構成例を示す斜視図である。また、図2は、デジタル複合機1における制御系の構成例を概略的に示す断面図である。
図1に示すように、デジタル複合機1は、スキャナ2、プリンタ3、操作パネル4を有する。
スキャナ2は、デジタル複合機の本体上部に設置する。スキャナ2は、原稿の画像を光学的に読み取る装置である。スキャナ2は、スキャンする原稿を載置する原稿台ガラス11を有する。スキャナ2は。原稿台ガラス11のガラスを介して原稿台ガラス11上の原稿をスキャンする画像読取機構を有する。
スキャナ2は、デジタル複合機の本体上部に設置する。スキャナ2は、原稿の画像を光学的に読み取る装置である。スキャナ2は、スキャンする原稿を載置する原稿台ガラス11を有する。スキャナ2は。原稿台ガラス11のガラスを介して原稿台ガラス11上の原稿をスキャンする画像読取機構を有する。
スキャナ2は、キャリッジ12および光電変換部13などを有する。キャリッジ12および光電変換部13などは、原稿台ガラス11の下方に設置される。キャリッジ12は、照明62(図3参照)およびミラーなどの光学系を搭載する。照明62は、発光する光が原稿台ガラス11における読取位置を照明するようにキャリッジ12に設置する。照明62が光を照射する原稿台ガラス11上の読取位置は、主走査方向における1ライン分(又は複数ライン分)の画像となる。キャリッジ12に搭載されたミラー等の光学系は、照明62が光を照射した読取位置からの光(反射光)を光電変換部13へ導く。
また、キャリッジ12は、ステッピングモータなどを含む移動機構63(図3参照)により原稿台ガラス11の下方を副走査方向に移動する。キャリッジ12は、イニシャル動作において位置が確定され、確定した位置に基づいて副走査方向の移動が制御される。例えば、キャリッジ12は、副走査方向に移動することによって原稿台ガラス11上の原稿が載置される領域(原稿読取領域)における主走査方向のラインごとの画像を連続的に光電変換部13へ導く。
光電変換部13は、レンズ、光電変換センサ、および、カバーなどを有する。レンズは、キャリッジ12の光学系によって導かれる光を集光し、光電変換センサへ導く。光電変換センサは、光電変換素子により構成する。光電変換センサは、たとえば、光電変換素子としてのCCD又はCISをライン状に並べたラインセンサである。光電変換センサとしてのラインセンサは、主走査方向の1ライン分の画像(原稿面の反射光)を、1ライン分の画素データに変換する。
キャリッジ12は、露光ランプおよびミラーなどの光学系を搭載し、原稿台ガラス11の下方を副走査方向に移動する。キャリッジ12は、光電変換部13へ導く原稿台ガラス11上における読取位置を副走査方向に移動させる。つまり、スキャナ2は、キャリッジ12の移動を制御することにより副走査方向における画像の読取りが調整される。スキャナ2は、キャリッジ12を副走査方向に移動させながら光電変換部13で主走査方向の画像データを取得することにより原稿全体の画像を読み取る。
スキャナ2は、自動原稿送り装置(ADF:Auto Document Feeder)14を有する。ADF14は、原稿台カバーとしても機能し、開閉自在に設置される。ADF14を閉じた状態において、ADF14は、原稿台ガラス11における原稿読取領域全体を覆う。また、ADF14は、給紙トレイおよび搬送系などを含む。ADF14の給紙トレイは、読取対象とする原稿を保持する。ADF14の搬送系は、給紙トレイにセットされた原稿を1枚ずつ取出し、取り出した原稿の読取面が所定の読取位置を通過するように原稿を搬送する。
プリンタ3は、給紙カセット21A、21B、21Cを有する。これらの給紙カセット21A、21B、21Cは、画像をプリントする被画像形成媒体としての用紙を収納する。たとえば、各給紙カセット21A、21B、21Cは、デジタル複合機本体の下部に着脱可能である。各給紙カセット21A、21B、21Cは、それぞれ給紙ローラ22A,22B,22Cを有する。各給紙ローラ22A,22B,22Cは、各給紙カセット21A、21B、21Cから用紙を一枚ずつ取り出す。
搬送系23は、プリンタ3内で用紙を搬送する。搬送系23は、複数の搬送ローラ23a〜23dおよびレジストローラ24などを含む。搬送系23は、各給紙ローラ22A,22B,22Cが取り出した用紙をレジストローラ24へ用紙を搬送する。上記レジストローラ24は、画像を転写するタイミングで用紙を転写位置へ搬送する。
複数の画像形成部25(25Y、25M、25C、25K)は、それぞれ各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像を形成する。露光装置26は、各画像形成部25(25Y、25M、25C、25K)における各像担持体に各色で現像される画像としての静電潜像を形成する。露光装置26は、画像データに応じて発光する光で像担持体上を走査することにより像担持体に静電潜像を形成する。例えば、露光装置26は、発光部が発光する光を回転させるポリゴンミラーを介して像担持体としての感光体ドラムに照射することにより主走査方向に走査させる。また、露光装置26からの光の照射位置は、感光体ドラムが回転することにより副走査方向に移動する。すなわち、画像形成部25が形成する画像は、露光装置26を制御することにより位置および倍率が調整される。
各画像形成部25(25Y、25M、25C、25K)は、それぞれ各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナーで各像担持体上の静電潜像を現像する。中間転写ベルト27は、中間転写体である。各画像形成部25は、それぞれの像担持体において各色のトナーで現像した各色のトナー像を中間転写ベルト27上に転写する(1次転写する)。
中間転写ベルト27は、転写されたトナー像を保持して2次転写位置へ送る。2次転写位置は、中間転写ベルト27上のトナー像を用紙に転写する位置である。2次転写位置は、支持ローラ28aおよび2次転写ローラ28bが対向する位置である。支持ローラ28aおよび2次転写ローラ28bは転写部28を構成する。レジストローラ24は、中間転写ベルト27上のトナー画像にタイミングを合わせて用紙を2次転写位置へ搬送する。転写部28は、中間転写ベルト27上に保持されているトナー画像を2次転写位置において用紙に転写する。
例えば、カラー画像を形成する場合、各画像形成部25Y、25M、25Cおよび25Kは、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナーで現像したトナー像を中間転写ベルト27上に重ねて転写する。中間転写ベルト27は、各色のトナー像が重なり合ったカラー画像を保持する。転写部28は、中間転写ベルト27上の複数色のトナーによるカラー画像を2次転写位置において用紙に転写する。レジストローラ24は、中間転写ベルト27上のトナー画像にタイミングを合わせて用紙を2次転写位置へ搬送する。これにより、用紙には、カラー画像が転写される。
転写部28は、トナー像が転写された用紙を定着器29へ供給する。定着器29は、トナー像を用紙に定着する。定着器29は、加熱部29a、ヒートローラ29bおよび加圧ローラ29cを有する。加熱部29aは、ヒートローラ29bを加熱する。ヒートローラ29bおよび加圧ローラ29cは、転写部28によってトナー像を転写した用紙を加圧状態で加熱する定着処理を行う。定着器29におけるヒートローラ29bおよび加圧ローラ29cは、定着処理した用紙を搬送ローラ23dへ送る。搬送ローラ23dは、定着器29からの用紙を排紙部30へ搬送する。
操作パネル4は、ユーザインターフェースである。操作パネル4は、案内を表示したり、操作ボタンあるいはアイコンの入力を受け付けたりする。たとえば、ユーザは、操作パネル4において設定情報を入力する。操作パネル4は、表示部(ディスプレイ)41、タッチパネル42、および、複数の操作ボタン43を有する。例えば、タッチパネル42は、表示部41の表示画面上に設ける。タッチパネル42は、表示部41の表示画面上においてユーザがタッチした部位を検知する。
なお、本実施形態において、ユーザとは、市場でデジタル複合機1を操作する者であるものとし、一般のユーザ、管理者およびサービスマンなどを含むものとする。
なお、本実施形態において、ユーザとは、市場でデジタル複合機1を操作する者であるものとし、一般のユーザ、管理者およびサービスマンなどを含むものとする。
次に、上記のように構成されるデジタル複合機における制御系の構成について説明する。
図3は、デジタル複合機1における制御系の構成例を説明するブロック図である。
デジタル複合機1は、装置全体を制御するシステム制御部5を有する。システム制御部5は、スキャナ2、プリンタ3、および、操作パネル4に接続する。図3に示す構成例において、システム制御部5は、プロセッサ50、メモリ51、画像メモリ52、画像処理部53、記憶装置54、および、通信インターフェース(I/F)55などを有する。
図3は、デジタル複合機1における制御系の構成例を説明するブロック図である。
デジタル複合機1は、装置全体を制御するシステム制御部5を有する。システム制御部5は、スキャナ2、プリンタ3、および、操作パネル4に接続する。図3に示す構成例において、システム制御部5は、プロセッサ50、メモリ51、画像メモリ52、画像処理部53、記憶装置54、および、通信インターフェース(I/F)55などを有する。
プロセッサ50は、インターフェースを介して、スキャナ2のプロセッサ60、プリンタ3のプロセッサ70、および操作パネル4のプロセッサ80に接続する。プロセッサ50は、メモリ51あるいは記憶装置54に記憶したプログラムを実行することにより種々の処理機能を実現する。例えば、プロセッサ50は、メモリ51に記憶するプログラムを実行することによって、各部へ動作指示を出力したり、各部から種々の情報を処理したりする。
メモリ51は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリーメモリ)、NVMなどのメモリを含む。RAMは、ワーキングメモリ或はバッファメモリとして機能する。ROMは、書換え不可な不揮発性メモリである。ROMは、プログラムメモリとして機能する。NVMは、書換え可能な不揮発性のメモリである。NVMは、設定データなどを記憶する。
本実施形態において、メモリ51は、記憶領域(第1記憶領域)51aおよび記憶領域(第2記憶領域)51bを有する。記憶領域51aおよび記憶領域51bは、書換え可能な不揮発性のメモリであるものとする。記憶領域51aは、後述する保存している設定値を得た画像調整に用いられた用紙のサイズを示す情報を記憶する。記憶領域51bは、画像調整の設定値を補正するための用紙情報を記憶する。記憶領域51aおよび記憶領域51bが記憶する情報については後で詳細に説明する。
画像メモリ52は、画像データを記憶する。例えば、画像メモリ52は、処理の対象とする画像データを展開するためのページメモリとして機能する。画像処理部53は、画像データを処理する。画像処理部53は、例えば、入力した画像データに対して、補正、圧縮あるいは伸張などの画像処理を施した画像データを出力する。
記憶装置54は、制御データ、制御プログラム、および、設定情報などのデータを記憶する。記憶装置54は、書換え可能な不揮発性のメモリで構成する。例えば、記憶装置54は、HDD(ハードディスクドライブ)あるいはSSD(ソリッドステートドライブ)などの記憶装置で構成する。
通信I/F55は、外部装置とデータ通信を行うためのインターフェースである。たとえば、通信I/F55は、用紙に印刷する画像をPCなどの外部装置から取得する画像取得部として機能する。また、通信I/F55は、後述するサーバと通信するためのインターフェースとしても機能する。
通信I/F55は、外部装置とデータ通信を行うためのインターフェースである。たとえば、通信I/F55は、用紙に印刷する画像をPCなどの外部装置から取得する画像取得部として機能する。また、通信I/F55は、後述するサーバと通信するためのインターフェースとしても機能する。
次に、スキャナ2における制御系の構成例について説明する。
図3に示すように、スキャナ2は、プロセッサ60、メモリ61、ADF14、照明62、移動機構63、および、光電変換部13を有する。
プロセッサ60は、メモリ61が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理を実現する。例えば、プロセッサ60は、プログラムを実行することによりスキャナ2内の各部の動作制御、および、各部の動作状況の監視などを行う。また、プロセッサ60は、インターフェースを介して、システム制御部5のプロセッサ50に接続される。プロセッサ60は、システム制御部5からの動作指示に応じて、スキャン処理を実行する。
図3に示すように、スキャナ2は、プロセッサ60、メモリ61、ADF14、照明62、移動機構63、および、光電変換部13を有する。
プロセッサ60は、メモリ61が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理を実現する。例えば、プロセッサ60は、プログラムを実行することによりスキャナ2内の各部の動作制御、および、各部の動作状況の監視などを行う。また、プロセッサ60は、インターフェースを介して、システム制御部5のプロセッサ50に接続される。プロセッサ60は、システム制御部5からの動作指示に応じて、スキャン処理を実行する。
メモリ61は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリーメモリ)、データメモリなどのメモリを含む。RAMは、ワーキングメモリ或はバッファメモリとして機能する。ROMは、書換え不可な不揮発性メモリである。ROMは、プログラムメモリとして機能する。データメモリは、書換え可能な不揮発性メモリである。
ADF14は、制御系の構成として、ピックアップローラおよび搬送系を有する。プロセッサ60は、ビックアップローラおよび搬送系を駆動させて原稿を1枚ずつ読取位置へ搬送する。
ADF14は、制御系の構成として、ピックアップローラおよび搬送系を有する。プロセッサ60は、ビックアップローラおよび搬送系を駆動させて原稿を1枚ずつ読取位置へ搬送する。
照明62は、キャリッジ12に搭載され、原稿台ガラス11における読取位置に光を照射する。照明62は、プロセッサ60からの点灯指示に従って発光する光源を有する。光源は、特定の構成に限定されるものでは無い。照明62が照射する光は、原稿台ガラス11に載置された原稿からの反射光となってミラーおよびレンズなどの光学系を介して光電変換部へ入射する。
移動機構63は、キャリッジ12を移動させる機構である。移動機構63は、駆動源としてのステッピングモータなどを有し、ステッピングモータの駆動によりキャリッジ12を移動させる。移動機構63は、プロセッサ60又はシステム制御部5のプロセッサ50からの動作指示に従ってキャリッジ12を移動させる。例えば、プロセッサ60は、原稿台ガラス11上の原稿をスキャンする場合、キャリッジ12を読取開始位置から副走査方向(FWD方向)へ移動させる。
光電変換部13は、入射光を電気信号に変換する光電変換素子からなる光電変換センサにより構成する。光電変換部13は、例えば、主走査方向の読取ライン分の画素データを生成するラインセンサで構成する光電変換センサを有する。また、光電変換部13は、キャリッジ12に搭載された光学系によって導かれる光を光電変換センサへ入力するためのレンズなども有する。すなわち、光電変換部13の光電変換センサは、キャリッジ12が副走査方向に移動するのに応じて、主走査方向の読取ライン分の画素データを順次出力する。
次に、プリンタ3における制御系の構成例について説明する。
図3に示すように、プリンタ3は、プロセッサ70、メモリ71、搬送系23、画像形成部25、露光装置26、転写部28、および、定着器29などを有する。
プロセッサ70は、メモリ71が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理を実現する。例えば、プロセッサ70は、プログラムを実行することによりプリンタ3内の各部の動作制御、および、各部の動作状況の監視などを行う。また、プロセッサ70は、インターフェースを介して、システム制御部5のプロセッサ50に接続される。プロセッサ70は、システム制御部5からの動作指示に応じて、プリント処理などを実行する。
図3に示すように、プリンタ3は、プロセッサ70、メモリ71、搬送系23、画像形成部25、露光装置26、転写部28、および、定着器29などを有する。
プロセッサ70は、メモリ71が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理を実現する。例えば、プロセッサ70は、プログラムを実行することによりプリンタ3内の各部の動作制御、および、各部の動作状況の監視などを行う。また、プロセッサ70は、インターフェースを介して、システム制御部5のプロセッサ50に接続される。プロセッサ70は、システム制御部5からの動作指示に応じて、プリント処理などを実行する。
メモリ71は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリーメモリ)、データメモリなどのメモリを含む。RAMは、ワーキングメモリ或はバッファメモリとして機能する。ROMは、書換え不可な不揮発性メモリである。ROMは、プログラムメモリとして機能する。データメモリは、書換え可能な不揮発性メモリである。
搬送系23は、プロセッサ70の制御によってプリンタ3内において用紙を搬送させる。すなわち、搬送系23は、プロセッサ70からの動作指示に応じて各部の搬送ローラを駆動させることにより用紙を搬送させる。
搬送系23は、プロセッサ70の制御によってプリンタ3内において用紙を搬送させる。すなわち、搬送系23は、プロセッサ70からの動作指示に応じて各部の搬送ローラを駆動させることにより用紙を搬送させる。
露光装置26は、プロセッサ70からの動作指示に応じて、画像形成部25の各感光体ドラムに静電潜像を形成するための光(レーザ光)を照射する。プロセッサ70は、露光装置26による感光体ドラムに対するレーザ光の照射位置を制御することで印字位置および倍率などを調整する。プロセッサ70は、後述する印字基準を起点として印刷範囲に応じて動作制御によって所望の印刷範囲となるように画像調整を実行する。
画像形成部25は、プロセッサ70からの動作指示に応じて感光体ドラムに形成された静電潜像を各色のトナーで現像する。また、画像形成部25は、感光体ドラム上に形成したトナーを中間転写ベルトへ転写(1次転写)する。
転写部28は、プロセッサ70からの動作指示に応じて中間転写ベルト27に転写されたトナー像を用紙に転写(2次転写)する。定着器29は、プロセッサ70からの動作指示に応じてヒートローラ29bおよび加圧ローラ29cを駆動させる。また、定着器29の加熱部29aは、プロセッサ70による制御に従ってヒートローラ29bの表面温度を所望の定着温度にする。定着器29は、定着温度に制御されている状態において、用紙に転写されているトナー像を用紙に定着させる。
次に、操作パネル4における制御系の構成例について説明する。
図3に示すように、操作パネル4は、プロセッサ80、メモリ81、表示部(ディスプレイ)41、タッチパネル42および操作ボタン43などを有する。
プロセッサ80は、メモリ81が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理を実現する。例えば、プロセッサ80は、プログラムを実行することにより操作パネル4の各部の動作制御、および、各部の動作状況の監視などを行う。また、プロセッサ80は、インターフェースを介して、システム制御部5のプロセッサ50に接続される。例えば、プロセッサ80は、ユーザが入力した情報をシステム制御部5へ通知する。
図3に示すように、操作パネル4は、プロセッサ80、メモリ81、表示部(ディスプレイ)41、タッチパネル42および操作ボタン43などを有する。
プロセッサ80は、メモリ81が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理を実現する。例えば、プロセッサ80は、プログラムを実行することにより操作パネル4の各部の動作制御、および、各部の動作状況の監視などを行う。また、プロセッサ80は、インターフェースを介して、システム制御部5のプロセッサ50に接続される。例えば、プロセッサ80は、ユーザが入力した情報をシステム制御部5へ通知する。
メモリ81は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリーメモリ)、データメモリなどのメモリを含む。RAMは、ワーキングメモリ或はバッファメモリとして機能する。ROMは、書換え不可な不揮発性メモリである。ROMは、プログラムメモリとして機能する。データメモリは、書換え可能な不揮発性メモリである。
表示部41は、プロセッサ80からの動作指示に応じて表示内容が制御される。タッチパネル42は、表示部41の表示画面上に設けられ、表示画面上におけるタッチされた位置を検知する。例えば、プロセッサ80は、操作案内と共にタッチパネル42で選択可能なアイコンを表示部41の表示画面に表示する。プロセッサ80は、タッチパネル42が検知するタッチ位置に応じてユーザが入力する情報を判別する。操作ボタン43は、スタートキー、リセットキーなどのハードキーなどにより構成する。
次に、デジタル複合機1が製造工場で画像調整された後に市場において使用可能な状態となるまでの流れについて概略的に説明する。
図4は、デジタル複合機1が市場において使用可能となるまでの流れを説明するためのフローチャートである。
デジタル複合機1は、製造工場において、図1乃至図3に示すハードウエア構成を有する画像形成装置として製造される。デジタル複合機1は、製造工場における作業工程(製造工程)において、各種の設定および調整が施される。以下、本実施形態においては、主として、デジタル複合機1に対する画像調整に関する処理および作業について説明するものとする。
図4は、デジタル複合機1が市場において使用可能となるまでの流れを説明するためのフローチャートである。
デジタル複合機1は、製造工場において、図1乃至図3に示すハードウエア構成を有する画像形成装置として製造される。デジタル複合機1は、製造工場における作業工程(製造工程)において、各種の設定および調整が施される。以下、本実施形態においては、主として、デジタル複合機1に対する画像調整に関する処理および作業について説明するものとする。
製造工程において、デジタル複合機1は、スキャナ2の調整を実行する(ACT11)。スキャナ2の調整としては、原稿台ガラス11上の読取画像データが基準(標準)状態となるように調整する。スキャナ2は、原稿台ガラス11にセットされた高精度に作成された基準チャートをスキャンすることにより自身を調整する。基準チャートは、スキャナ2が読取可能な副走査方向および主走査方向における基準位置を示すパターンが形成されたものであれば良い。例えば、基準チャートは、湿度および温度(生活環境での温度範囲)の変化で大きさが変化しない部材で構成された媒体に誤差を所定値未満として基準位置を示すパターンを形成したものである。
スキャナ2のプロセッサ60は、初期設定値で駆動することにより原稿台ガラス11にセットされた基準チャートを読取る。プロセッサ60は、初期設定値での基準チャートの読取画像に基づいて副走査方向および主走査方向におけるずれ量を解析する。例えば、プロセッサ60は、基準チャートの読取画像から副走査方向におけるずれ量を検出する。プロセッサ60は、検出した副走査方向におけるずれ量に基づいて移動機構63を駆動制御するための設定値を調整する。これにより、プロセッサ60は、副走査方向において基準チャートを基準のドット数で読み取るように移動機構63による副走査方向への移動速度を調整する。また、スキャナ2のプロセッサ60は、主走査方向におけるずれ量に基づいて読取り画像としての出力データに対する設定値を調整する。プロセッサ60は、主走査方向において基準チャートを規定のドット数で読み取るように出力データを調整する。
スキャナ2を調整した後、システム制御部5のプロセッサ50は、当該製造工場(製造工程)での画像調整に用いる用紙(第1の用紙)のサイズを読込む(ACT12)。例えば、プロセッサ50は、スキャナ2を用いて画像調整に用いる用紙(白紙)をスキャンすることにより第1の用紙のサイズを読込む。また、プロセッサ50は、オペレータが操作パネル4で入力するサイズを第1の用紙のサイズとして読込むようにしても良い。第1の用紙のサイズを読込むと、プロセッサ50は、読込んだ第1の用紙のサイズをメモリ51の記憶領域51aに記憶する(ACT13)。
第1の用紙(製造工程での画像調整に用いる用紙)のサイズを記憶すると、システム制御部5のプロセッサ50は、第1の用紙を用いてスキャナ2による画像調整を実行する(ACT14)。画像形成装置における画像調整方法は、一般にはいくつかの種類がある。本実施形態に係るデジタル複合機1では、用紙のセンタと用紙に印刷する画像のセンタとが一致するように画像調整を行う。すなわち、デジタル複合機1は、用紙の中心に画像を印刷するように用紙の全周におけるボイドが均一となるような画像調整を実施する。
ここで、本実施形態に係るデジタル複合機1における画像調整について具体的に説明する。
デジタル複合機1の画像調整において、プリンタ3は、画像調整用のパターン(調整パターン)を用紙に印刷する。スキャナ2は、調整パターンを印刷した用紙を読み取る。システム制御部5は、スキャナ2による調整パターンを印刷した用紙の読取画像に基づいて画像調整を実行する。システム制御部5のプロセッサ50は、スキャナ2による調整パターンの読取画像に基づいて、用紙に画像を印刷するための設定値(画像調整の設定値)を特定する。プロセッサ50は、スキャナ2の読取画像に基づいて特定した設定値(画像調整の設定値)をメモリ51に保存する。本実施形態において、製造工程における画像調整では、画像調整の設定値として第1の用紙に対する画像の印刷範囲を調整するための設定値を特定するものとする。
デジタル複合機1の画像調整において、プリンタ3は、画像調整用のパターン(調整パターン)を用紙に印刷する。スキャナ2は、調整パターンを印刷した用紙を読み取る。システム制御部5は、スキャナ2による調整パターンを印刷した用紙の読取画像に基づいて画像調整を実行する。システム制御部5のプロセッサ50は、スキャナ2による調整パターンの読取画像に基づいて、用紙に画像を印刷するための設定値(画像調整の設定値)を特定する。プロセッサ50は、スキャナ2の読取画像に基づいて特定した設定値(画像調整の設定値)をメモリ51に保存する。本実施形態において、製造工程における画像調整では、画像調整の設定値として第1の用紙に対する画像の印刷範囲を調整するための設定値を特定するものとする。
図5は、デジタル複合機1が用紙に対して設定する印刷範囲PAを説明するための図である。
デジタル複合機1は、画像調整において、用紙の搬送タイミングおよび用紙の大きさなどに応じて印刷基準Rpを起点する印刷範囲PAを設定する。印刷範囲PAは、用紙Pにおいて当該用紙の端部から一定の距離Voの範囲が余白となるように設定する。印刷基準Rpは、用紙Pの搬送方向における印刷範囲PAの先端Topと左端Leftとにより設定される。システム制御部5は、用紙Pの搬送方向に対して、用紙Pの先端から距離Voの位置を印刷範囲PAの先端Topとし、用紙Pの左端から距離Voとなる位置を印刷範囲PAの左端Leftとする。露光装置26は、印刷画像の書込みを開始する位置が印刷基準Rpとなるように用紙Pの搬送タイミングに応じて画像形成部25の感光体ドラムに対する露光が制御される。
デジタル複合機1は、画像調整において、用紙の搬送タイミングおよび用紙の大きさなどに応じて印刷基準Rpを起点する印刷範囲PAを設定する。印刷範囲PAは、用紙Pにおいて当該用紙の端部から一定の距離Voの範囲が余白となるように設定する。印刷基準Rpは、用紙Pの搬送方向における印刷範囲PAの先端Topと左端Leftとにより設定される。システム制御部5は、用紙Pの搬送方向に対して、用紙Pの先端から距離Voの位置を印刷範囲PAの先端Topとし、用紙Pの左端から距離Voとなる位置を印刷範囲PAの左端Leftとする。露光装置26は、印刷画像の書込みを開始する位置が印刷基準Rpとなるように用紙Pの搬送タイミングに応じて画像形成部25の感光体ドラムに対する露光が制御される。
また、印刷範囲PAは、印刷基準Rpを示す先端Topと左端Leftとに加え、搬送方向における右端Rightと後端Bottomとで設定される。印刷範囲PAの右端Rightは、印刷基準Rpからの主走査方向における倍率(搬送方向に対する垂直方向における倍率)で調整される。また、印刷範囲PAの後端Bottomは、印刷基準Rpからの副走査方向における倍率(用紙の搬送方向における倍率)で調整される。
図6は、画像調整に用いられる第1の調整パターンの例である。また、図7は、画像調整に用いられる第2の調整パターンの例である。
本実施形態の画像調整において、プリンタ3は調整パターンを用紙(第1の用紙)に印刷する。スキャナ2はプリンタ3が調整パターンを印刷した用紙の画像を読取る。システム制御部5は、スキャナ2の読取画像から用紙における実際の印刷範囲を特定し、特定する印刷範囲に基づいて画像調整の設定値を判定する。
本実施形態の画像調整において、プリンタ3は調整パターンを用紙(第1の用紙)に印刷する。スキャナ2はプリンタ3が調整パターンを印刷した用紙の画像を読取る。システム制御部5は、スキャナ2の読取画像から用紙における実際の印刷範囲を特定し、特定する印刷範囲に基づいて画像調整の設定値を判定する。
調整パターンの読取画像から印刷範囲を特定するため、システム制御部5は、用紙の全周において用紙の端部から印刷範囲までの距離(余白量)を判定する。図5に示す例では、用紙Pにおける印刷範囲PAは、先端Top、左端Left、右端Right、後端Bottomの各位置で特定される。従って、プロセッサ50は、調整パターンの読取画像において、用紙Pの先端から印刷範囲PAの先端Topまでの距離、用紙Pの左端から印刷範囲PAの左端Leftまでの距離、用紙Pの右端から印刷範囲PAの右端Rightまでの距離、用紙Pの後端から印刷範囲PAの後端Bottomまでの距離をそれぞれ測定する。
例えば、図6に示す第1の調整パターンは、印刷領域において所定間隔で主走査方向と副走査方向(搬送方向)とに直線(ライン)を並べて構成した格子状のパターンである。第1の調整パターンを印刷した用紙では、用紙の端部から所定の本数目のラインとの距離を測定すれば、用紙の端部から印刷範囲までの距離が特定できる。プロセッサ50は、スキャナ2の読取画像において用紙の端部から所定の本数目のラインまでの距離を測定する。例えば、プロセッサ50は、第1の調整パターンの読取画像において用紙の端部から用紙の端部に最も近いラインまでの距離を測定する。このような測定結果に基づいて、プロセッサ50は、用紙端部から印刷範囲までの距離を判定する。
また、図7に示す第2の調整パターンは、印刷領域を示す矩形のラインと搬送方向を示すマークとを有するパターンである。第2の調整パターンを印刷した用紙では、用紙の端部から印刷範囲を示すラインまでの距離を測定すれば、用紙の端部から印刷範囲までの距離が特定できる。
スキャナ2による画像調整が完了すると、システム制御部5のプロセッサ50は、市場で使用される用紙(第2の用紙)に関する用紙情報をメモリ51の記憶領域51bに記憶する(ACT16)。本実施形態において、記憶領域51bは、市場での初期セットアップ処理において参照される用紙情報を格納するメモリ領域である。また、記憶領域51bに記憶する用紙情報は、市場で使用される用紙(第2の用紙)のサイズを示す情報を含むものとする。
また、記憶領域51bに記憶する用紙情報は、製造工程での画像調整に用いた第1の用紙に対する第2の用紙の差分(ずれ量)を示す情報であっても良い。また、用紙情報は、自己診断コードに対応づけて記憶するようにしても良い。用紙情報は、デジタル複合機1の出荷ごとに出荷先の地域に応じて個別に設定しても良い。記憶領域51bには、複数の地域ごとの複数種類の用紙情報を記憶しておき、市場で指定される地域に応じた用紙情報を参照できるようにしても良い。
なお、第2の用紙に関する用紙情報は、当該デジタル複合機1が出荷後に市場で用紙情報による補正を実行する前にメモリ51の記憶領域51bに記憶されていれば良い。このため、ACT16の処理は、ACT17の前であればいつ実行しても良い。
なお、第2の用紙に関する用紙情報は、当該デジタル複合機1が出荷後に市場で用紙情報による補正を実行する前にメモリ51の記憶領域51bに記憶されていれば良い。このため、ACT16の処理は、ACT17の前であればいつ実行しても良い。
画像調整および市場での用紙情報の設定が完了すると、当該デジタル複合機1は、市場へ出荷するための梱包が施される。梱包が完了したデジタル複合機1は、市場における各出荷先(客先)へ搬送される。出荷先に到着すると、デジタル複合機1は、出荷先において開梱される。開梱されたデジタル複合機1は、ユーザが希望する場所に設置され、電源に接続される。
出荷先に設置されたデジタル複合機1のシステム制御部5は、まず、初期セットアップ処理が実行される。例えば、システム制御部5のプロセッサ50は、初期セットアップ処理として、現像剤の調整、画像濃度の調整、各部のエラーチェックなどを含む一連の処理を実行する。本実施形態において、プロセッサ50は、初期セットアップ処理において、市場での画像調整として第2記憶領域に記憶した用紙情報による補正処理を実行する(ACT17)。なお、市場での画像調整(補正処理)については、後で詳細に説明するものとする。
市場での画像調整は、市場で使用する用紙に応じて製造工程での画像調整で設定された設定値を補正(調整)する処理である。初期セットアップ処理において市場での画像調整を実施することで、デジタル複合機は、製造現場での調整結果をユーザが使用する直前に使用環境に合わせた設定に変更できる。例えば、製造現場の温湿度環境がユーザの使用環境と著しく異なる場合に生じる用紙サイズの変化に対する微調整を容易に実施することがきる。
市場での画像調整を含む初期セットアップ処理が終了すると、プロセッサ50は、当該デジタル複合機1を使用可能な状態とする(ACT18)。これにより、デジタル複合機1は、市場で使用する用紙を想定して記憶領域51bに記憶した用紙情報に基づいて補正された設定値による印刷が可能となる。
なお、市場での画像調整(用紙情報による補正処理)は、当該デジタル複合機1を出荷する直前に実施しても良い。この場合、出荷先で使用される用紙に関する情報を用紙情報として第2記憶領域51bに記憶し、出荷前に市場での画像調整(用紙情報による補正処理)を実行すれば良い。
初期セットアップ処理が完了して使用可能な状態となった後、デジタル複合機1は、ユーザの指示に応じて画像調整の設定値に対する再調整を行う機能を有する。すなわち、プロセッサ50は、操作パネル4への操作によって再調整の要求を受付ける。例えば、ユーザは、操作パネル4において調整モードの一つとしての画像調整の設定値に対する再調整を指示する。
操作パネル4において画像調整の設定値に対する再調整が指示されると(ACT19、YES)、プロセッサ50は、現在の設定値を補正(調整)する再調整処理を実行する(ACT20)。再調整処理では、市場においてオペレータ(ユーザ)が指定する再調整用の用紙のサイズを取得し、取得した用紙のサイズに基づいて設定値と補正する。市場におけるオペレータの操作に応じた再調整処理については、後で詳細に説明するものとする。
次に、デジタル複合機1における市場での画像調整としての用紙情報による補正処理について説明する。
図8は、デジタル複合機1における市場での画像調整としての用紙情報による補正処理を説明するためのフローチャートである。
上述したように、デジタル複合機1は、初期セットアップ処理において、市場で使用される用紙(第2の用紙)に関する用紙情報によって画像調整の設定値を補正する補正処理を実施する。すなわち、デジタル複合機1は、製造工程での画像調整による設定値を市場で調整する必要がある場合、市場での画像調整(補正処理)のための用紙情報を第2記憶領域51bに記憶しておく。
図8は、デジタル複合機1における市場での画像調整としての用紙情報による補正処理を説明するためのフローチャートである。
上述したように、デジタル複合機1は、初期セットアップ処理において、市場で使用される用紙(第2の用紙)に関する用紙情報によって画像調整の設定値を補正する補正処理を実施する。すなわち、デジタル複合機1は、製造工程での画像調整による設定値を市場で調整する必要がある場合、市場での画像調整(補正処理)のための用紙情報を第2記憶領域51bに記憶しておく。
第2記憶領域51bに記憶する用紙情報は、市場での使用が想定される用紙(第2の用紙)に関する情報である。例えば、第2記憶領域51bに記憶する用紙情報は、市場で使用される用紙(第2の用紙)のサイズを示す情報を含む。また、第2記憶領域51bに記憶する用紙情報は、製造工程での画像調整に用いた用紙(第1の用紙)と第2の用紙との差分(ずれ量)を示す情報であっても良い。
システム制御部5のプロセッサ50は、初期セットアップ処理において、第2記憶領域51bに記憶する用紙情報に基づく補正処理を実行するか否かを判断する(ACT31)。例えば、第1記憶領域51aに記憶する第1の用紙のサイズと第2記憶領域51bに記憶する用紙情報が示す用紙のサイズとが同一である場合、プロセッサ50は、現在の画像調整の設定値に対する補正(調整)が不要であると判断する(ACT31、NO)。
補正処理を実行すると判断した場合(ACT31、YES)、プロセッサ50は、画像調整の設定値を補正するための用紙情報を第2記憶領域51bから読込む(ACT32)。第2記憶領域から用紙情報を読込むと、プロセッサ50は、現在の画像調整の設定値に対応する用紙サイズ(第1の用紙の用紙サイズ)を第1記憶領域51aから読込む(ACT33)。
プロセッサ50は、現設定の用紙サイズと補正処理に用いる用紙情報から得られる用紙サイズとの差分(ずれ量)を取得する(ACT34)。たとえば、プロセッサ50は、現設定の用紙サイズと補正処理に用いる用紙情報から得られる用紙サイズとの差を算出することにより差分を取得する。ただし、用紙情報としては、現設定の用紙(第1の用紙)のサイズと補正に用いる用紙(第2の用紙)のサイズとの差分(ずれ量)を示す情報であっても良い。この場合、プロセッサ50は、用紙情報からサイズの差分としてのずれ量を取得する。
差分を取得すると、プロセッサ50は、サイズの差分に応じて現在の画像調整の設定値を補正する(ACT35)。用紙情報に基づく補正(市場での画像調整)は、現在の設定値をサイズの差分に応じて補正すれば良い。製造工程では、専門の作業員による正確な画像調整が期待できる。このため、製造工程での画像調整の設定値を用紙のサイズの差分に応じて補正すれば、補正後の設定値は、用紙のサイズに応じた正確な設定値であることが期待できる。
図9は、製造工程での画像調整に用いる用紙(第1の用紙)P1と市場で使用される用紙(第2の用紙)P2との具体例を示す図である。
図9に示す例では、第1の用紙P1のサイズは、用紙の搬送方向に対して、長さ(A)が422mmで、幅(B)が298mmである。また、第2の用紙P2のサイズは、用紙の搬送方向に対して、長さ(E)が420mmで、幅(F)が297mmである。
図9に示す例では、第1の用紙P1のサイズは、用紙の搬送方向に対して、長さ(A)が422mmで、幅(B)が298mmである。また、第2の用紙P2のサイズは、用紙の搬送方向に対して、長さ(E)が420mmで、幅(F)が297mmである。
図5に示すような4つの位置の情報で印刷範囲が設定される場合、プロセッサ50は、市場での画像調整(微調整)において、以下のように画像調整の設定値を補正する。
まず、先端Topの位置は、用紙が先端を基準に搬送制御されるものであれば、用紙のサイズにかかわらず変更されないものとする。このため、先端Topの位置は、用紙のサイズが変わっても、市場での画像調整では補正不要となる。
まず、先端Topの位置は、用紙が先端を基準に搬送制御されるものであれば、用紙のサイズにかかわらず変更されないものとする。このため、先端Topの位置は、用紙のサイズが変わっても、市場での画像調整では補正不要となる。
左端Leftの位置は、用紙の幅方向におけるサイズの差分に応じて調整する。これにより、露光装置26による画像の書き出し位置が調整される。図9に示す例であれば、用紙の幅方向におけるサイズの差分は、298mm(B)−297mm(F)=1.0mmとなる。本デジタル複合機1では、用紙のセンタを基準として調整を行うため、左端Leftの位置は、サイズの差分に対して半分の距離分を移動させる。従って、図9に示す例では、左端Leftの位置は、{298mm(B)−297mm(F)}/2=0.5mmだけずらすように補正する。
右端Rightの位置は、用紙の幅方向におけるサイズの差分に応じて調整する。右端Rightの位置は、露光装置26が画像形成部25の感光体ドラム(像担持体)上に形成する画像の主走査方向の倍率で調整される。図9に示す例では、用紙の幅方向における差分は1.0mmであるから、右端Rightの位置も、サイズの差分に対して半分の距離分を移動させる。従って、図9に示す例では、右端Rightの位置は、0.5mmだけ小さくなるように主走査方向の倍率を補正する。
後端Bottomの位置は、用紙の長さ方向におけるサイズの差分に応じて調整する。後端Bottomの位置は、露光装置26が画像形成部25の感光体ドラム(像担持体)上に形成する画像の副走査方向の倍率で調整される。図9に示す例では、用紙の長さ方向におけるサイズの差分は、422mm(A)−420mm(E)=2.0mmとなる。上記のように先端Topの位置は変更されないため、後端Bottomの位置は、長さ方向におけるサイズの差分を移動させる。従って、図9に示す例では、後端Bottomの位置は、{422mm(A)−420mm(E)}=2.0mmだけ小さくなるように副走査方向の倍率を補正する。
第2記憶領域51bに記憶した用紙情報に基づいて画像調整の設定値を補正した後、プロセッサ50は、第1記憶領域51aに記憶する用紙のサイズを第2の用紙のサイズ(用紙情報に基づく用紙サイズ)に更新する(ACT36)。つまり、プロセッサ50は、画像調整の設定値を補正した場合、補正処理に用いた用紙のサイズを第1記憶領域51aに上書きする保存する。これにより、第1記憶領域51aには、現在の設定値に対応する用紙のサイズが記憶される。
次に、デジタル複合機1における市場のオペレータによる画像調整の設定値に対する再調整処理について説明する。
図10は、デジタル複合機1における画像調整の設定値に対する再調整処理を説明するためのフローチャートである。また、図11〜18は、デジタル複合機1における操作パネル4のディスプレイ41に表示する表示例を示す図である。
デジタル複合機1は、初期セットアップ処理において、出荷前に第2記憶領域51bに記憶されている用紙情報に基づいて画像調整の設定値が補正される。ただし、出荷前に第2記憶領域51bに記憶した用紙情報が実際に当該デジタル複合機1を使用する用紙にマッチしない場合も有りうる。このような場合、実施形態に係るデジタル複合機1では、におけるオペレータ(ユーザ)の操作によって画像調整の設定値を再度調整する機能を有する。
図10は、デジタル複合機1における画像調整の設定値に対する再調整処理を説明するためのフローチャートである。また、図11〜18は、デジタル複合機1における操作パネル4のディスプレイ41に表示する表示例を示す図である。
デジタル複合機1は、初期セットアップ処理において、出荷前に第2記憶領域51bに記憶されている用紙情報に基づいて画像調整の設定値が補正される。ただし、出荷前に第2記憶領域51bに記憶した用紙情報が実際に当該デジタル複合機1を使用する用紙にマッチしない場合も有りうる。このような場合、実施形態に係るデジタル複合機1では、におけるオペレータ(ユーザ)の操作によって画像調整の設定値を再度調整する機能を有する。
再調整を実行したい場合、オペレータは、操作パネル4を用いて再調整処理を指示する。再調整処理が指示されると、システム制御部5のプロセッサ50は、再調整処理に伴うユーザによる操作(作業)を案内する操作ガイダンスをディスプレイ41に表示する。本実施形態においては、再調整に用いる用紙(再調整用の用紙)のサイズが、スキャナ2の読取画像から取得するものとして説明する。ただし、再調整用の用紙のサイズは、操作パネル4において直接的にオペレータが入力するようにしても良い。
再調整が指示されると、プロセッサ50は、再調整用の用紙をスキャナ2にセットしてスキャンを開始するまでの操作を示す操作ガイダンス(案内)をディスプレイ41に表示する(ACT41)。例えば、プロセッサ50は、用紙を原稿台ガラス11にセットしてスキャン開始を指示までの各操作を案内する複数の操作ガイダンスを順番にディスプレイ41に表示する。この場合、プロセッサ50は、まず、再調整用の用紙をスキャナ2の原稿台ガラス11にセットする作業を案内する操作ガイダンスをディスプレイ41に表示する。
図11は、再調整用の用紙をスキャナ2にセットする作業を案内する操作ガイダンスの表示例である。図11に示す表示例では、原稿台ガラス11に白紙の状態である再調整用の用紙を置く旨の案内111と用紙を原稿台ガラス11に置いた状態を示すイラスト112とが表示される。例えば、プロセッサ50は、再調整処理が指示されると、図11に示す操作ガイダンスをディスプレイ41に表示する。
図12は、原稿台ガラス11における再調整用の用紙のセット位置を案内する操作ガイダンスの表示例である。図12に示す表示例では、原稿台ガラス11上の所定位置に白紙(用紙)を確実に置く旨の案内121と用紙を原稿台ガラス11の所定位置に置いた状態を示すイラスト122とが表示される。例えば、デジタル複合機1は、原稿台ガラス11上における原稿の有無を検知する原稿検知センサを有する。原稿検知センサを有する場合、プロセッサ50は、原稿台ガラス11上の原稿を検知した際に図12に示す操作ガイダンスをディスプレイ41に表示するようにしても良い。
図13は、原稿台ガラス11上にある原稿カバーとしてのADF14を閉じてスキャンを開始する操作を案内する操作ガイダンスの表示例である。図13に示す表示例では、カバーとしてのADF14を閉じてスタートボタン(操作ボタン43)を指示する旨の案内131とADF14を閉じる作業をイメージさせるイラスト132とが表示される。プロセッサ50は、原稿台ガラス11上の所定位置に用紙をセットする旨の案内を表示した後に図13に示す操作ガイダンスをディスプレイ41に表示する。例えば、プロセッサ50は、図12に示す操作ガイダンスを表示してから所定時間後に図13に示す操作ガイダンスをディスプレイ41に表示するようにしても良い。
スキャン開始が指示するスタートボタンが入力されると(ACT42、YES)、プロセッサ50は、スキャナ2に対して原稿台ガラス11上のスキャンを指示する(ACT43)。スキャナ2は、プロセッサ50からの指示に応じて原稿台ガラス11上をスキャンする。この場合、プロセッサ50は、原稿台ガラス11にセットされる白紙を検出しやすいスキャン設定で画像を読取るようにしても良い。スキャナ2は、スキャンした画像をシステム制御部5へ供給する。
システム制御部5のプロセッサ50は、スキャナ2からスキャン画像を取得すると、取得したスキャン画像から再調整用の用紙のサイズを判定する処理を実行する(ACT44)。例えば、プロセッサ50は、スキャン画像において原稿台ガラス11にセットされた白紙(再調整用の用紙)の端部を検出することにより再調整用の用紙のサイズを検出する。また、プロセッサ50は、スキャン画像から用紙のサイズを判定する処理を実行中、用紙のサイズを判定中である旨の案内をディスプレイ41に表示するようにしても良い。
用紙のサイズを判定すると、プロセッサ50は、判定した用紙のサイズと補正の要否をオペレータに確認するための案内画面をディスプレイ41に表示する(ACT45)。プロセッサ50は、補正の要否を確認するための案内画面を表示した後、オペレータの指示に従って再調整用の用紙のサイズによる補正を実行するか否かを判断する。補正の要否を確認する案内画面がディスプレイ41に表示された後、オペレータは、操作パネル4において補正を実行するか否かを指示する。
図14は、再調整用の用紙のサイズによる補正の要否を確認するための案内画面の表示例を示す図である。
図14に示す表示例において、ディスプレイ41は、メッセージ141、「補正実行」アイコン142および「キャンセル」アイコン143を表示する。メッセージ141は、判定した用紙のサイズ、現在の設定値(現設定)のサイズ、ずれ量(差分)、および、補正の要否を確認する旨のメッセージなどを含む。例えば、プロセッサ50は、現設定のサイズを第1記憶領域から読込んで表示し、判定した用紙のサイズと現設定のサイズとの差分をずれ量として表示する。
図14に示す表示例において、ディスプレイ41は、メッセージ141、「補正実行」アイコン142および「キャンセル」アイコン143を表示する。メッセージ141は、判定した用紙のサイズ、現在の設定値(現設定)のサイズ、ずれ量(差分)、および、補正の要否を確認する旨のメッセージなどを含む。例えば、プロセッサ50は、現設定のサイズを第1記憶領域から読込んで表示し、判定した用紙のサイズと現設定のサイズとの差分をずれ量として表示する。
図14に示す表示例において、ディスプレイ41は、タッチパネル42で選択可能なボタンとして、「補正実行」アイコン142および「キャンセル」アイコン143を表示する。「補正実行」アイコン142は、補正の実行を指示するボタンである。「キャンセル」アイコン143は、補正を実行しないこと(キャンセル)を指示するボタンである。図14に示す表示画面において、オペレータは、「補正実行」アイコンを指示することで再調整用の用紙のサイズに応じた補正の実行を指示できる。また、図14に示す表示画面において、オペレータは、「キャンセル」アイコンを指示することで用紙のサイズによる補正を中止できる。
さらに、補正の要否を確認するための案内画面では、スキャンした再調整用の用紙のサイズによる補正の推奨または非推奨を案内しても良い。図14に示す例では、メッセージ141において、ずれ量にとともに補正を推奨する旨の案内が表示されている。例えば、プロセッサ50は、判定した用紙のサイズと現在の設定値のサイズとの差分(ずれ量)が所定閾値以上か否かにより補正を推奨するか否かを判定する。この場合、プロセッサ50は、ずれ量が所定閾値以上であれば補正を推奨する旨のメッセージをディスプレイ41に表示する。また、プロセッサ50は、ずれ量が所定閾値未満であれば補正を推奨しない旨のメッセージをディスプレイに表示する。
なお、ずれ量としては、主走査方向における差分(主走査方向のずれ量)と副走査方向における差分(副走査方向のずれ量)とが得られる。このため、プロセッサ50は、主走査方向のずれ量あるいは副走査方向のずれ量の何れかが所定閾値未満である場合に、補正を推奨するようにしても良い。また、プロセッサ50は、主走査方向のずれ量および副走査方向のずれ量の両方がそれぞれ所定閾値未満である場合に、補正を推奨するようにしても良い。さらには、プロセッサ50は、主走査方向のずれ量と副走査方向のずれ量との和が所定閾値未満である場合に補正を推奨するようにしても良い。
スキャンした用紙のサイズで補正を実行すると判断した場合(ACT46、YES)、プロセッサ50は、判定した用紙のサイズを示す情報を用紙情報として第2記憶領域に記憶する(ACT47)。プロセッサ50は、第2記憶領域にスキャン画像から検出した用紙のサイズを示す情報を上書きすることにより第2記憶領域に記憶する用紙情報を更新する。第2記憶領域に記憶する用紙情報を更新すると、プロセッサ50は、更新した用紙情報に基づいて現在の画像調整の設定値を補正する処理を行う。
第2記憶領域に記憶する用紙情報を更新すると、プロセッサ50は、第1記憶領域に記憶する現設定の用紙サイズを読込む(ACT48)。第1記憶領域に記憶する現設定の用紙サイズを読込むと、プロセッサ50は、現設定の用紙サイズと更新した用紙情報から得られる用紙サイズとの差分(ずれ量)を算出する(ACT49)。
用紙サイズの差分を判定すると、プロセッサ50は、用紙サイズの差分に応じて現在の画像調整の設定値を補正する(ACT50)。用紙情報に基づく補正(市場での画像調整)は、上述したACT35と同様な処理で実現して良い。画像調整の設定値を補正した後、プロセッサ50は、第1記憶領域51aに記憶する用紙のサイズを第2記憶領域に記憶した用紙のサイズ(再調整用の用紙のサイズ)に更新する(ACT51)。
取得した用紙のサイズによる設定値の補正が終了すると、プロセッサ50は、補正後の設定値での印刷状態を確認するための確認印刷の要否を確認する。プロセッサ50は、確認印刷の要否をオペレータに確認するための案内画面をディスプレイ41に表示する(ACT52)。
図15は、再調整用の用紙に応じて設定値を補正した後に確認印刷の要否を確認するための案内画面の表示例を示す図である。
図15に示す例では、ディスプレイ41は、メッセージ151、「確認印刷」アイコン152および「終了」アイコン153を表示する。メッセージ151は、スキャンした用紙のサイズによる設定値の補正を実行した旨の案内と確認印刷の要否をオペレータに選択させるための案内と含む。
図15に示す例では、ディスプレイ41は、メッセージ151、「確認印刷」アイコン152および「終了」アイコン153を表示する。メッセージ151は、スキャンした用紙のサイズによる設定値の補正を実行した旨の案内と確認印刷の要否をオペレータに選択させるための案内と含む。
図15に示す表示例では、ディスプレイ41は、タッチパネル42で選択可能なボタンとして、「確認印刷」アイコン152および「終了」アイコン153を表示する。図15に示す表示画面において、オペレータは、確認印刷の実行を指示する「確認印刷」アイコン152を指示することで、補正後の設定値を用いた確認印刷の実行を指示できる。また、図15に示す表示画面において、オペレータは、終了を指示する「終了」アイコン153を指示することで一連の再調整処理の終了を指示できる。
操作パネル4において確認印刷の不要(再調整処理の終了)が指示されると(ACT53、YES)、プロセッサ50は、一連の再調整処理を終了する。また、操作パネル4において確認印刷が指示されると(ACT53、NO)、プロセッサ50は、プリンタ3を用いて確認印刷を実行する(ACT54)。例えば、プロセッサ50は、プリンタ3において補正後の設定値を用いて調整パターンをプリンタ3内のカセット21から給紙する用紙に印刷する。ここで、確認印刷として用紙に印刷する調整パターンは、図6に示す第1の調整パターンであっても良いし、図7に示す第2の調整パターンであって良い。
確認印刷を実行すると、プロセッサ50は、確認印刷として調整パターンを用紙に印刷した印刷結果の確認する旨の案内をディスプレイ41に表示する(ACT55)。
図16は、確認印刷(印刷結果)の確認を促す案内画面の表示例を示す図である。
図16に示す表示例では、ディスプレイ41は、メッセージ161、「OK」アイコン162、「やり直し」アイコン163および「手動調整」アイコン164を表示する。メッセージ161は、印刷結果を確認して下さいとのメッセージと手動調整の選択が可能である旨の案内とを含む。また、図16に示す表示例において、ディスプレイ41は、タッチパネル42で選択可能なボタンとして、「OK」アイコン162と「やり直し」アイコン163と「手動調整」アイコン164とを表示する。
図16は、確認印刷(印刷結果)の確認を促す案内画面の表示例を示す図である。
図16に示す表示例では、ディスプレイ41は、メッセージ161、「OK」アイコン162、「やり直し」アイコン163および「手動調整」アイコン164を表示する。メッセージ161は、印刷結果を確認して下さいとのメッセージと手動調整の選択が可能である旨の案内とを含む。また、図16に示す表示例において、ディスプレイ41は、タッチパネル42で選択可能なボタンとして、「OK」アイコン162と「やり直し」アイコン163と「手動調整」アイコン164とを表示する。
「OK」アイコン162は、再調整処理の終了を指示するアイコンである。「やり直し」アイコン163は、再調整処理のやり直しを指示するアイコンである。「手動調整」アイコン164は、オペレータが調整値を直接指定する手動調整を指示するアイコンである。オペレータは、確認印刷の結果が満足するものである場合、図16に示す表示画面において「OK」アイコン162を指示することで一連の再調整処理の終了を指示できる。また、図16に示す表示画面において、オペレータは、「やり直し」アイコン163を指示することで再調整処理のやり直しを指示できる。また、図16に示す表示画面において、オペレータは、「手動調整」アイコン164を指示することで調整値を直接指定する手動調整を指示できる。
再調整処理のやり直し(例えば、図16に示す「やり直し」アイコン163)が指示されると(ACT56、YES)、プロセッサ50は、ACT41へ戻り、上述した再調整処理を再度実行する。また、再調整処理の終了(例えば、図16に示す「OK」アイコン162)が指示されると(ACT57、YES)、プロセッサ50は、一連の再調整処理を終了する。
また、手動調整(例えば、図16に示す「手動調整」アイコン165)が指示されると(ACT58、YES)、プロセッサ50は、オペレータが調整値を指定する手動調整を実行する(ACT59−64)。ここでは、確認印刷を実行した後に手動調整が指示された場合について説明する。確認印刷を実行した後に手動調整が指示されると、プロセッサ50は、確認印刷を読み取るために確認印刷した用紙をスキャナ2でスキャンする旨の案内をディスプレイ41に表示する(ACT59)。
図17は、スキャナ2を用いて確認印刷した用紙をスキャンする旨を案内する案内画面の表示例である。図17に示す表示例では、スキャナ2で確認印刷した用紙をスキャンする旨のメッセージ171と確認印刷した用紙を原稿台ガラス11に置いた状態を示すイラスト172とが表示される。ただし、プロセッサ50は、図11〜図13と同様な操作ガイダンスを順次表示することにより確認印刷した用紙をスキャンするための操作(作業)を案内するようにして良い。
確認印刷した用紙のスキャンの案内を表示した後、プロセッサ50は、スキャン開始の指示に応じてスキャナ2により原稿台ガラス11上をスキャンする(ACT60)。スキャナ2は、プロセッサ50からの指示に応じて原稿台ガラス11上をスキャンし、スキャンした画像をシステム制御部5へ供給する。なお、手動調整において確認印刷の結果を参照しない場合、確認印刷した用紙のスキャンは省略して良い。この場合、ACT59及び60の処理は省略される。
プロセッサ50は、スキャナ2から確認印刷した用紙のスキャン画像を取得すると、調整値の入力画面をディスプレイ41に表示する(ACT61)。手動調整としての調整値の入力画面を表示した状態において、プロセッサ50は、調整値の入力を受付ける(ACT62)。プロセッサ50は、オペレータが用紙における印刷範囲を指定するための調整値を入力するための入力画面をディスプレイ41に表示する。
図18は、手動調整における調整値の入力画面の表示例を示す図である。
図18に示す表示例では、ディスプレイ41は、スキャン画像181、入力欄182、「OK」アイコン183および「キャンセル」アイコン184を表示する。スキャン画像181は、確認印刷した用紙をスキャナ2がスキャンした画像である。調整値の入力画面では、スキャン画像181上における印刷範囲を示す情報が表示される。図18に示す表示例において、確認印刷した用紙のスキャン画像181には、印刷範囲を示す点線181aが重ねて表示される。
図18に示す表示例では、ディスプレイ41は、スキャン画像181、入力欄182、「OK」アイコン183および「キャンセル」アイコン184を表示する。スキャン画像181は、確認印刷した用紙をスキャナ2がスキャンした画像である。調整値の入力画面では、スキャン画像181上における印刷範囲を示す情報が表示される。図18に示す表示例において、確認印刷した用紙のスキャン画像181には、印刷範囲を示す点線181aが重ねて表示される。
また、入力欄182としては、用紙の上下左右における余白(用紙の各端部からの印刷範囲までの距離)を指定するための4つの入力欄182a、182b、182c、182dを表示する。入力欄(上側の入力欄)182aは、用紙の先端から印刷範囲の先端Topまでの距離(上側の余白量)を入力するための入力欄である。入力欄(左側の入力欄)182bは、用紙の左端から印刷範囲の左端Leftまでの距離(左側の余白量)を入力するための入力欄である。入力欄(右側の入力欄)182cは、用紙の右端から印刷範囲の右端Rightまでの距離(右側の余白量)を入力するための入力欄である。入力欄(下側の入力欄)182dは、用紙の後端から印刷範囲の左端Leftまでの距離(後端の余白量)を入力するための入力欄である。
各入力欄182に入力された調整値は、点線181aが示す印刷範囲を指定する情報である。プロセッサ50は、各入力欄182に入力された調整値に応じてスキャン画像181上に点線181aで表示する印刷範囲を随時更新する。また、各入力欄18は、初期値として用紙のサイズから判定した各領域の余白量の示す情報が表示されるようにしても良い。この場合、オペレータは、用紙のサイズが判定された余白に対して調整値を入力することができる。
また、図18に示す表示例において、ディスプレイ41は、タッチパネル42で選択可能なボタンとして、「OK」アイコン183と「キャンセル」アイコン184とを表示する。「OK」アイコン183は、入力した調整値での補正(調整値の入力終了)を指示するボタンである。「キャンセル」アイコン184は、手動調整の中止を指示するボタンである。
調整値での補正(調整値の入力終了)が指示された場合(ACT63、YES)、プロセッサ50は、各入力欄182に入力した調整値による設定値の補正を実行し(ACT64)、一連の処理を終了する。また、手動調整のキャンセルが指示された場合(ACT63、NO)、プロセッサ50は、一連の再調整処理を終了する。
上述した再調整処理によって、デジタル複合機1における画像調整による設定値がユーザの操作によって再調整される。この結果、デジタル複合機は、ユーザが実際に使用する用紙あるいはユーザの好みに応じて画像調整による設定値を調整できる。
上述した再調整処理によって、デジタル複合機1における画像調整による設定値がユーザの操作によって再調整される。この結果、デジタル複合機は、ユーザが実際に使用する用紙あるいはユーザの好みに応じて画像調整による設定値を調整できる。
以上のように、本実施形態に係るデジタル複合機は、メモリが記憶する画像調整の設定値に対する再調整をユーザの操作に応じて受付ける。デジタル複合機は、再調整を実行する場合、スキャナを用いて再調整用の用紙のサイズを取得するための操作ガイダンスをディスプレイに表示する。デジタル複合機は、操作ガイダンスとして表示する操作に応じてスキャナが読取る画像から再調整用の用紙のサイズを取得し、再調整用の用紙のサイズに基づいてメモリが記憶する設定値を補正する。
これにより、実施形態に係るデジタル複合機は、製造工程での画像調整による設定値あるいは所定の初期設定値に基づいて補正された設定値をユーザの操作で実際にセットされる用紙のサイズに応じて補正することができる。また、本実施形態のデジタル複合機は、設定値の再調整を実行する場合のユーザが実行すべき操作内容を操作ガイダンスとして表示することにより、一般のユーザであっても分かりやすい操作を支援できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
2…スキャナ、3…プリンタ、4…操作パネル、5…システム制御部、41…ディスプレイ、50…プロセッサ、51…メモリ、51a…第1記憶領域、51b…第2記憶領域。
Claims (5)
- 画像を読取るスキャナと、
前記スキャナで読み取った画像を用紙にプリントするプリンタと、
用紙のサイズを記憶する第1記憶領域を有し、前記第1記憶領域に記憶するサイズの第1の用紙を用いた画像調整によって調整された設定値を記憶するメモリと、
前記メモリが記憶する前記設定値を再調整する場合、前記スキャナを用いて再調整用の用紙のサイズを取得するための操作ガイダンスを表示するディスプレイと、
前記ディスプレイに操作ガイダンスとして表示する操作に応じて前記スキャナが読取る画像から前記再調整用の用紙のサイズを取得する処理を実行し、前記再調整用の用紙のサイズと前記第1記憶領域に記憶するサイズとの差分に基づいて前記メモリが記憶する設定値を補正するプロセッサと、
を有する画像形成装置。 - 前記ディスプレイは、前記スキャナに前記再調整用の用紙をセットする手順を示す操作ガイダンスを表示する、
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記プロセッサは、前記設定値の補正を実行する場合に前記プリンタを用いて補正後の設定値による確認印刷を実行する、
請求項1又は2の何れか1項に記載の画像形成装置。 - さらに、ユーザが情報を入力するための操作デバイスを有し、
前記ディスプレイは、ユーザが指定する指定値によって印刷位置を調整することが指示された場合に、前記操作デバイスにおいて印刷位置を指定する調整値を入力するための調整画面を表示し、
前記プロセッサは、前記調整画面において入力された調整値に基づいて前記メモリが記憶する設定値を補正する、
請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記メモリは、前記再調整用の用紙のサイズを記憶する第2記憶領域を有し、
前記プロセッサは、前記スキャナが読取る画像から取得した前記再調整用の用紙のサイを前記第2記憶領域に記憶し、前記第2記憶領域に記憶する前記再調整用の用紙のサイズと前記第1記憶領域に記憶するサイズとの差分に基づいて前記メモリが記憶する前記設定値を補正する、
請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
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