JP2020012635A - 放射能汚染物の分別処理システム及び分別処理方法 - Google Patents
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- Combined Means For Separation Of Solids (AREA)
Abstract
Description
本発明の実施形態に係る放射能汚染物の分別処理システム及び分別処理方法は、破袋可能な容器に収容された放射能汚染物を分別処理施設に搬入して、放射能汚染物の管理基準に基づいた管理体制の下で分別するとともに、分別後の残留物をその性状に応じて適切な処理を行うためのシステム及び方法に関するものである。
本発明の実施形態に係る放射能汚染物の分別処理システム100は、図1に示すように、破袋可能な容器に収容された放射能汚染物を分別して処理するための手段として、搬入手段10と、破袋手段20と、第1の分別手段30と、改質材混合手段40と、第2の分別手段50と、第3の分別手段60と、搬出手段70とを備えている。そして、本発明の実施形態に係る放射能汚染物の分別処理方法は、これらの手段を用いて放射能汚染物の分別処理を行うようになっている。
搬入前処理工程では、例えば、フレキシブルコンテナバッグ11に収納され、ダンプトラック12に積載して運び込まれた放射能汚染物の搬入元を特定したり、搬入量を計測したりする。具体的には、フレキシブルコンテナバッグ11の外部に取り付けられた識別標識(バーコードタグ)等を識別標識読取手段(ハンディPCやスマートフォン等に内蔵されたバーコード読取機能)により読み取ることにより、放射能汚染物の搬入元や搬入量を把握することができる。放射能汚染物の搬入元や搬入量等に関するデータは、管理室等に設置された管理コンピュータシステムにより管理される。
搬出後処理工程では、分別処理された収納袋の残渣、汚染土壌、草木や根、土砂等を、所定の基準(可燃物又は不燃物、放射能濃度等)に基づいて、ホイールローダ15等の重機を用いてダンプトラック12に積み込み、それぞれ所定の処理施設(埋め立て場所、最終貯蔵施設、焼却施設等)へ搬出する。この際、ダンプトラック12のタイヤや車体の汚染の程度を測定し、汚染が確認された場合は洗車したり、積載物の飛散等への対策としてシート掛けを行ったりして、放射能汚染物が周辺環境に漏れ出すことを防止する。分別処理後の放射能汚染物の種別、搬出先、搬出量等に関するデータは、管理室等に設置された管理コンピュータシステムにより管理される。
搬入手段10は、容器(フレキシブルコンテナバッグ11)に収容された放射能汚染物を搬入するための手段であり、搬入工程は、容器(フレキシブルコンテナバッグ11)に収容された放射能汚染物を搬入するための工程である。容器(フレキシブルコンテナバッグ11)に収容された放射能汚染物は、搬入前処理工程においてダンプトラック12から荷下ろしされたものである。
破袋手段20は、搬入された放射能汚染物の容器(フレキシブルコンテナバッグ11)を破袋して、放射能汚染物を取り出すための手段であり、破袋手段20は、搬入された放射能汚染物の容器(フレキシブルコンテナバッグ11)を破袋して、放射能汚染物を取り出すための工程である。この破袋手段20は、例えば、処理容器の中に一組の回転軸を設け、回転軸の外周に複数のせん断刃を取り付け、一組の回転軸を互いに反対方向に回転させることにより、容器(フレキシブルコンテナバッグ11)を破袋して、内部に収容された放射能汚染物を取り出す。
第1の分別手段30は、破袋手段20で破袋された放射能汚染物から、所定粒径以上の残渣と容器の残渣を分別除去するための手段であり、第1の分別工程は、破袋工程で破袋された放射能汚染物から、所定粒径以上の残渣と容器の残渣を分別除去するための工程である。この第1の分別手段30は、例えば、円筒状の回転ドラム式のふるいの内壁に螺旋状の搬送突起を複数設けた装置からなる。この第1の分別手段30では、ドラムを回転させると、搬送突起により破袋された容器と土壌等がドラムの長手方向に移動しながら、所定粒径(例えば、100mm)以上の残渣と容器の残渣とが分別して回収される。
第1の可燃物分離手段80は、ベルトコンベアの上方に設置された装置であり、回転軸と、回転軸の表面から突出して設けたレーキとからなる。そして、回転軸を回転させることにより、ベルトコンベア上を搬送される分別対象物である所定粒径(例えば、100mm)以上の残渣と容器の残渣にレーキが接触して、レーキにより軽量な可燃物を引っ掛けて可燃物搬送路に移動させて、所定の貯留場所に貯留される。一方、レーキに引っ掛からなかった不燃物(石等)は、そのままベルトコンベア上を搬送されて、所定の貯留場所に貯留される。
磁性体分別手段110は、第1の分別手段30で分別された残留物から、磁性体を除去するための手段である。磁性体分別手段110は、例えば、電磁石及びその付帯装置からなり、電磁石を励磁させることにより残留物に含まれる磁性体を吸着して除去する。電磁石に付着した磁性体は、電磁石の励磁を解除することにより取り除くことができる。
改質材混合手段40は、第1の分別手段30で分別された残留物に対して、改質材を加えて均一に混合するための手段であり、改質材混合工程は、第1の分別工程で分別された残留物に対して、改質材を加えて均一に混合するための工程である。改質材混合手段40は、例えば、改質材を貯留する改質材タンク41と、改質材タンク41に貯留した改質材を送出する送出装置42と、残留物と改質材とを混合する撹拌装置(例えば、二軸パドルミキサー)43とからなる。また、撹拌装置43内に圧縮空気を送気するブロアを備えていてもよい。改質材としては、例えば、石膏系改質材や高分子系改質材を用いることができる。
第2の分別手段50は、改質材が混合された残留物に対して、第1の分別手段30における分別粒径よりも小さな粒径を基準として、基準粒径以上の残留物と、基準粒径未満の残留物とに分別するための手段であり、第2の分別工程は、改質材が混合された残留物に対して、第1の分別工程における分別粒径よりも小さな粒径を基準として、基準粒径以上の残留物と、基準粒径未満の残留物とに分別するための工程である。第2の分別手段50は、例えば、メッシュ状の回転筒の内部に回転軸を配設し、回転軸の外周面に羽根状の突起を複数設け、羽根状の突起の先端部が回転筒の内周面に接触するように配設した装置である。
また、所定の粒径(例えば、20mm)以上の残留物は、第2の可燃物分離手段90により草木、根等の可燃物と、石等の不燃物とに分別する。この第2の可燃物分離手段90は、第1の分別手段30の後段に配設された第1の可燃物分離手段80とほぼ同様の構成とすることができる。
第3の分別手段60は、第2の分別手段50で分別した基準粒径未満の残留物について所定の放射能濃度を基準として、基準値以上の残留物と、基準値未満の残留物とに分別すための手段であり、第3の分別工程は、第2の分別工程で分別した基準粒径未満の残留物について所定の放射能濃度を基準として、基準値以上の残留物と、基準値未満の残留物とに分別するための工程である。
搬出手段70は、各分別手段で分別した残留物を、それぞれの分別基準に基づいて搬出するための手段であり、搬出工程は、各分別手段で分別した残留物を、それぞれの分別基準に基づいて搬出するための工程である。本発明の実施形態で分別処理した後の残留物は、石等の残渣、容器の残渣、草木・根等、低濃度土壌、高濃度土壌とに大別することができる。これらの残留物はホイールローダ15等によりダンプトラック12に積みこまれ、各残留物の性状に応じて、焼却処理、埋立処理、貯蔵施設での貯蔵処理等が行われる。
また、本発明に係る放射能汚染物の分別処理システム100において、各手段は、外部環境と遮断可能な建屋内に設置されていることが好ましい。例えば、分別処理施設の建屋内の入口及び出口には、ダンプトラック12の出入りに伴って開閉する二重シャッターを設置し、ダンプトラック12の出入り時には、必ず一方のシャッターが閉じた状態として、分別処理施設を外部環境と遮断する。
また、本発明に係る放射能汚染物の分別処理システム100では、少なくとも、破袋手段20、第1の分別手段30、第2の分別手段50、改質材混合手段40、第3の分別手段60は、放射能濃度に対する安全基準を満たした操作室内から遠隔操作及び動作監視することが好ましい。すなわち、分別処理施設の適宜箇所に監視カメラを設置するとともに、操作室内には、各手段を構成する機器類の操作装置、モニタ、計器等を設置する。
本発明の実施形態に係る放射能汚染物の分別処理方法は、図5に示すように、容器に収容された放射能汚染物を搬入し(S1)、搬入された放射能汚染物の容器を破袋して、放射能汚染物を取り出す(S2)。
11 フレキシブルコンテナバッグ
12 ダンプトラック
13 クレーン
14 ベルトコンベア
15 ホイールローダ
20 破袋手段
30 第1の分別手段
40 改質材混合手段
41 改質材タンク
42 送出装置
43 撹拌装置
50 第2の分別手段
60 第3の分別手段
61 ベルトコンベア
62 敷き均し装置
63 放射線量検出装置
64 振り分け装置
65 重量測定装置
70 搬出手段
80 第1の可燃物分離手段
90 第2の可燃物分離手段
100 分別処理システム
110 磁性体分別手段
120 集塵装置
Claims (6)
- 破袋可能な容器に収容された放射能汚染物を分別して処理するためのシステムであって、
容器に収容された放射能汚染物を搬入する搬入手段と、
搬入された放射能汚染物の容器を破袋して、放射能汚染物を取り出す破袋手段と、
破袋手段で破袋された放射能汚染物から、所定粒径以上の残渣と容器の残渣を分別除去する第1の分別手段と、
第1の分別手段で分別された残留物に対して、改質材を加えて均一に混合する改質材混合手段と、
改質材が混合された残留物に対して、第1の分別手段における分別粒径よりも小さな粒径を基準として、基準粒径以上の残留物と、基準粒径未満の残留物とに分別する第2の分別手段と、
第2の分別手段で分別した基準粒径未満の残留物について所定の放射能濃度を基準として、基準値以上の残留物と、基準値未満の残留物とに分別する第3の分別手段と、
前記各分別手段で分別した残留物を、それぞれの分別基準に基づいて搬出する搬出手段と、
を備えたことを特徴とする放射能汚染物の分別処理システム。 - 前記各手段は、外部環境と遮断可能な建屋内に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の放射能汚染物の分別処理システム。
- 少なくとも、前記破袋手段、前記第1の分別手段、前記第2の分別手段、前記改質材混合手段、前記第3の分別手段は、放射能濃度に対する安全基準を満たした操作室内から遠隔操作及び動作監視することを特徴とする請求項1又は2に記載の放射能汚染物の分別処理システム。
- 破袋可能な容器に収容された放射能汚染物を分別して処理するための方法であって、
容器に収容された放射能汚染物を搬入する搬入工程と、
搬入された放射能汚染物の容器を破袋して、放射能汚染物を取り出す破袋工程と、
破袋工程で破袋された放射能汚染物から、所定粒径以上の残渣と容器の残渣を分別除去する第1の分別工程と、
第1の分別工程で分別された残留物に対して、改質材を加えて均一に混合する改質材混合工程と、
改質材が混合された残留物に対して、第1の分別工程における分別粒径よりも小さな粒径を基準として、基準粒径以上の残留物と、基準粒径未満の残留物とに分別する第2の分別工程と、
第2の分別工程で分別した基準粒径未満の残留物について所定の放射能濃度を基準として、基準値以上の残留物と、基準値未満の残留物とに分別する第3の分別工程と、
前記各分別工程で分別した残留物を、それぞれの分別基準に基づいて搬出する搬出工程と、
を含むことを特徴とする放射能汚染物の分別処理方法。 - 前記各工程は、外部環境と遮断可能な建屋内で実施されることを特徴とする請求項4に記載の放射能汚染物の分別処理方法。
- 少なくとも、前記破袋工程、前記第1の分別工程、前記第2の分別工程、前記改質材混合工程、前記第3の分別工程は、放射能濃度に対する安全基準を満たした操作室内から機器を遠隔操作するとともに各工程における動作を監視する、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の放射能汚染物の分別処理方法。
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A521 | Request for written amendment filed |
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A02 | Decision of refusal |
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