JP2014224783A - 焼却灰の放射能測定システムおよび処理システム - Google Patents

焼却灰の放射能測定システムおよび処理システム Download PDF

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代 亮 千
野 雅 弘 河
Masahiro Kono
野 雅 弘 河
仲 五 月 武
Satsuki Takenaka
仲 五 月 武
之 内 壽 彦 山
Yoshihiko Yamanouchi
之 内 壽 彦 山
エル ブロンソン フレージャー
L Bronson Frazier
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Abstract

【課題】放射能測定のために焼却灰の搬送処理プロセスを途中で止める必要がなく、焼却灰を一時的に貯留するための追加設備も必要なく、処理中にリアルタイムで放射能測定ができ、必要に応じてセメント混練できる焼却灰の処理/放射能測定システムを提供すること。
【解決手段】本システムは、焼却灰の処理/放射能測定システムであって、予め設定された所定量の焼却灰を予め設定された所定時間をかけて連続的に搬送する搬送手段10と、搬送中の焼却灰を所定の断面形状に成形する搬送中焼却灰断面形状成形手段24と、搬送中焼却灰断面形状成形手段24により断面が成形された焼却灰の放射能を搬送中にゲルマニウム半導体検出器11を用いて連続的に測定する搬送中焼却灰放射能測定手段11とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射性物質を含む廃棄物を焼却処理する際に生じる焼却灰の放射能測定システムおよび処理システムに関する。
従来より、原子力発電所等の原子力施設から排出された放射性廃棄物を固化処理することが行われており、固化処理に際して放射性廃棄物からの放射線を計測し、その計測値に応じて適切な処理を実施するための方法が提案されている(特許文献1)。
また、袋詰めされた放射性廃棄物の放射線量を自動的に測定する方法が提案されている(特許文献2)。
ところで、東日本大震災による被害からの早期の復興のために、都市ゴミや瓦礫等の大量の廃棄物の迅速な処理が求められており、大量の廃棄物の減容処理のために焼却処理が必要とされている。
しかし、処理対象である廃棄物は、福島第一原子力発電所から放出された放射性物質により汚染されている可能性がある。そのため、焼却処理された廃棄物については、放射能の有無およびその程度(レベル)を測定して汚染のレベルに応じた処分(保管や管理)が必要となるが、放射能汚染状況調査(測定)については、環境省により定められた厳格な基準(ガイドライン)に基づいて実施しなければならない。
そして、この環境省ガイドラインでは、放射能の測定をゲルマニウム半導体検出器を用いて行う必要があり、この測定のために1試料の測定に1〜4時間程度かかる。なお、測定対象の核種はセシウム134、137である。
また、環境省ガイドラインでは、ゲルマニウム半導体検出器の代替手段として、NaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータを使用することも認められている。このNaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータは、ゲルマニウム半導体検出器に比べて安価であり、測定に要する時間も比較的短いが、それでもなお1試料に対して10〜30分程度の時間を要する。
なお、NaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータでは、セシウム134とセシウム137とを区別して測定することができない。環境省のガイドラインでは、セシウム134とセシウム137とで廃棄処理に関する濃度基準が異なるため、NaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータを用いる場合には、別途核種の定量作業が必要となる。このため、廃棄物中の放射能濃度の測定には、ゲルマニウム半導体検出器が主として用いられている。
環境省方針によれば、放射能濃度が8,000Bq/kgを超えるものについては、飛散防止策として、フレコンバックに梱包する前に廃棄物をセメントと混練することが求められている。また、放射能濃度が8,000Bq/kg以下のものについては、特に追加の処理を施すことなく、フレコンバックに梱包して処理することが認められている。
廃棄物の焼却処理について補足して説明すると、瓦礫等の大量の廃棄物を減容処理するために焼却すると、焼却炉(たとえばロータリーキルン)で焼却した際に発生する焼却灰は、焼却炉から排出される主灰と燃焼ガスと一緒に飛散する焼却飛灰とに分かれる。ここで、セシウムおよびその化合物はその融点が比較的低いため、焼却時には主として飛灰中に交じって気流に乗って飛翔し、バグフィルタによって捕捉される。
廃棄物を焼却処理すると、廃棄物に含まれる放射性物質の大半は飛灰中に移行するため、焼却前に比べて、飛灰中に存在する放射性物質(セシウム134、137)の濃度は高められている。このため、特にこのバグフィルタで捕捉された飛灰について、上述の環境省ガイドラインで規定された放射能レベルごとの選別処理が必要となる。
ところが、ゲルマニウム半導体検出器による放射能測定は、測定対象物の形状および密度に敏感であるため、一般的に現場での測定には適しておらず、現場からサンプリングした試料を外部環境(特に放射線)から隔離された測定室に持込み、測定する必要があるとともに、上述したように約1〜4時間の測定時間を要し、比較的測定時間が短いNaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータにおいても約10〜30分を要する。このように放射能測定を行っている間は梱包を行えず、焼却処理プロセスを一時的に停止しておく必要があり、処理効率が低下してしまうという問題がある。
焼却処理プロセスを停止せずに放射能測定を行うためには、例えば、バグフィルタから搬送されてきた所定量の飛灰を、一時的に貯留することが考えられるが、設備対応のための追加の費用が必要であり、コスト高となってしまう。
簡易な測定が可能な放射線測定器としてサーベイメータがあり、このサーベイメータによってcpm、Bq、μSv/h等の測定を比較的短時間で行うことができる(特許文献3)。
しかしながら、ここで得られる放射能(Bq)は簡易的なものであり、放射性物質を含んだ焼却灰の処理方法を決める放射能測定方法としては認められていない(「汚染状況調査方法ガイドライン」環境省平成23年12月発行)。
特開平8−75899号公報 特開2007−78568号公報 特開2005−257524号公報
「現場における焼却灰の簡易測定法の検討」(独)国立環境研究所、富士電機株式会社、京都大学(環境放射能除去学会・要旨集、平成24年5月19日〜21日に開催の発表会にて発表)
そこで、本発明の目的は、放射性物質を含む廃棄物を処理する際に、焼却灰の搬送処理プロセスを止める必要がなく、また、焼却灰を一時的に貯留するための追加設備の設置も必要なく、環境省ガイドラインに基づき、ゲルマニウム半導体検出器を使用して、飛灰の処理中にリアルタイムで放射能測定を行うことができる、焼却灰の放射能測定システムおよび当該放射能測定システムを利用した焼却灰の処理システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、第1の特徴による本発明は、放射性物質を含む焼却灰の放射能を測定するための焼却灰の放射能測定システムであって、予め設定された所定量の前記焼却灰を予め設定された所定時間をかけて連続的に搬送するための搬送手段と、前記搬送手段で搬送中の焼却灰を所定の断面形状に成形するための搬送中焼却灰断面形状成形手段と、前記搬送中焼却灰断面形状成形手段により断面が成形された前記焼却灰の放射能を前記搬送手段にて搬送中にゲルマニウム半導体検出器を用いて連続的に測定するための搬送中焼却灰放射能測定手段と、を備える。
また、好ましくは、前記搬送中焼却灰断面形状成形手段は、前記搬送手段にて搬送中の前記焼却灰の搬送路を絞り込むことにより、前記焼却灰に前記所定の断面形状を付与するための焼却灰寸法調整部材を含む。
また、好ましくは、前記焼却灰寸法調整部材は、前記焼却灰の搬送路を、少なくともその幅方向において絞り込む機能を有する。
また、好ましくは、前記搬送中焼却灰放射能測定手段の測定対象である前記焼却灰の密度を測定するための密度測定部をさらに備える。
また、好ましくは、前記密度測定部は、前記搬送手段にて搬送中の前記焼却灰の重量を測定するための重量計を含む。
また、好ましくは、前記密度測定部は、前記搬送手段にて搬送中の前記焼却灰の密度を放射線を用いて測定するための密度計を含む。
また、好ましくは、前記搬送中焼却灰放射能測定手段による測定対象領域の周囲に、前記焼却灰からの放射線以外の放射線を遮蔽するための放射線遮蔽体をさらに備える。
また、好ましくは、前記搬送手段は、前記焼却灰を載せて搬送するコンベヤを含み、前記放射線遮蔽体は、少なくとも前記コンベヤの下方に設けられている。
上記課題を解決するために、第2の特徴による本発明は、放射性物質を含む焼却灰を処理するための焼却灰の処理システムであって、予め設定された所定量の前記焼却灰を予め設定された所定時間をかけて連続的に搬送するための搬送手段と、前記搬送手段で搬送中の焼却灰を所定の断面形状に成形するための搬送中焼却灰断面形状成形手段と、前記搬送中焼却灰断面形状成形手段により断面が成形された前記焼却灰の放射能を前記搬送手段にて搬送中にゲルマニウム半導体検出器を用いて連続的に測定するための搬送中焼却灰放射能測定手段と、前記搬送中焼却灰放射能測定手段により測定された放射能濃度に応じて、前記搬送手段により搬送された前記焼却灰を梱包する梱包手段と、を備える。
また、好ましくは、前記搬送中焼却灰断面形状成形手段は、前記搬送手段にて搬送中の前記焼却灰の搬送路を絞り込むことにより、前記焼却灰に前記所定の断面形状を付与するための焼却灰寸法調整部材を含む。
また、好ましくは、前記焼却灰寸法調整部材は、前記焼却灰の搬送路を、少なくともその幅方向において絞り込む機能を有する。
また、好ましくは、前記搬送中焼却灰放射能測定手段の測定対象である前記焼却灰の密度を測定するための密度測定部をさらに備える。
また、好ましくは、前記搬送中焼却灰放射能測定手段により測定された放射能濃度に応じて、前記梱包手段による梱包に先立って、前記焼却灰をセメントと混練する混練手段をさらに備える。
本発明による焼却灰の放射能測定システムおよび処理システムによれば、連続的に処理されている焼却灰に対してリアルタイムで放射線測定を行うことができると共に、放射性物質を含む瓦礫等の焼却処理を迅速に行うことができるため、作業コスト・作業時間の低減および作業員の被ばく量の低減を図ることができる。
本発明の一実施形態による焼却灰の放射能測定システムを利用した処理システムを示した概略系統図。 図1に示した焼却灰の放射能測定システムを利用した処理システムにおけるゲルマニウム半導体検出器およびその周辺を拡大して示した斜視図。 図1に示した焼却灰の放射能測定システムを利用した処理システムにおける測定形状成形部を示した斜視図。 図1に示した焼却灰の放射能測定システムを利用した処理システムにおける処理手順を示したフローチャート。 図1に示した焼却灰の放射能測定システムを利用した処理システムの一変形例における密度測定部を示した模式図。
以下、本発明の一実施形態による焼却灰の放射能測定システムを利用した処理システムについて、図面を参照して説明する。
図1に示したように、放射性物質を含む瓦礫等の廃棄物を焼却処理した際に生じる焼却飛灰はバグフィルタ1にて捕捉され、このバグフィルタ1から飛灰移送コンベア2によって飛灰受入ホッパ3に搬送される。
この飛灰受入ホッパ3には飛灰定量供給機4が併設されており、この飛灰定量供給機4を介して予め設定された所定量の飛灰が重量測定器5に供給される。飛灰定量供給機4は、テーブルフィーダやスクリューフィーダによって構成することができる。
重量測定器5による測定値が重量指示器6に送られ、この重量指示器6からの信号が速度指示制御器7に送られる。重量測定器5は、例えばロードセルによって構成することができる。
この速度指示制御器7は、重量指示器6からの信号に基づいて飛灰定量供給機4の駆動モータ8を制御し、重量測定器5に所定量の飛灰が供給されるようにする。
重量測定器5に供給された所定量の飛灰は、さらに、コンベアが所定速度で移動するように駆動モータ9により駆動される飛灰移送コンベア(搬送手段)10に供給される。
そして、飛灰移送コンベア10によって移送中の飛灰は、測定形状成形部(搬送中焼却灰断面形状成形手段)24によって所定の断面形状に成形される。したがって、測定形状成形部24を通過した飛灰の体積流量は(ほぼ)一定となっている。なお、測定形状成形部24の詳細については後述する。
さらに、飛灰移送コンベア10によって移送中の飛灰は、測定形状成形部24によって所定の断面形状とされた後、密度測定部25によってその密度が測定される。
密度測定部25は、例えば、飛灰移送コンベア10に付設されたロードセルを含んでおり、このロードセルによる重量測定値が演算処理機23に送られる。演算処理機23は、予め分かっている飛灰の断面積と、飛灰移送コンベア10の搬送速度と、密度測定部25にて測定された飛灰重量とに基づいて、飛灰の密度を算出する。
密度測定部25にて密度が測定された移送中の飛灰は、ゲルマニウム半導体検出器(搬送中焼却灰放射能測定手段)11によって、その放射能濃度も測定される。
なお、密度測定部25は、ゲルマニウム半導体検出器11と同一位置またはその近傍(上流または下流)に設置することが好ましい。
なお、飛灰移送コンベア10上においてゲルマニウム半導体検出器11による測定位置と密度測定位置が異なる場合には、放射能測定値と密度測定値が同一の試料(焼却飛灰)のものであるように、飛灰移送コンベア10の搬送速度と放射能測定位置・密度測定位置の距離に基づいて算出された試料の移動時間(放射能測定位置と密度測定位置の間の移動時間)に基づいて、放射能測定と密度測定のタイミングが調整・制御されることが好ましい。
ゲルマニウム半導体検出器11による放射能濃度の測定値は、演算処理機23に送られ、その値によってセメント移送コンベア13用の駆動モータ14の速度指示制御器12に動作の命令を送る。この速度指示制御器12は、セメント移送コンベア(セメント混入手段)13の駆動モータ14を制御する。セメント移送コンベア13には、セメント受入ホッパ15から適宜セメントが供給される。
飛灰移送コンベア10により移送された飛灰は、飛灰混練機16に供給され、セメント移送コンベア13を介して供給されたセメントと混練される。飛灰混練機16にてセメントと混練された飛灰は、フレコン自動梱包機(梱包手段)17に供給され、フレコンバック18に梱包される。
上述したセメント移送コンベア13の駆動モータ14に対する速度指示制御機12は、ゲルマニウム半導体検出器11による放射能濃度の測定値に応じて焼却灰の処理方法を選択する。
具体的には、演算処理機23が、焼却灰の放射能濃度の測定値が8,000Bq/kg以下であるか否かを判定し、8,000Bq/kgを超える場合にはセメント移送コンベア13の駆動モータ14を起動してセメントを飛灰混練機16に供給する。一方、焼却灰の放射能濃度の測定値が8,000Bq/kg以下の場合には、セメント移送コンベア13によるセメントの供給を行わず、飛灰をそのままフレコンバック18に梱包するようにする。
本実施形態による焼却灰の処理システムは、図2に示したように、ゲルマニウム半導体検出器11による検出対象領域の周囲には、焼却灰20からの放射線以外の放射線を遮蔽するための放射線遮蔽体21、22が設けられている。
具体的には、飛灰移送コンベア10の上方に配置されたゲルマニウム半導体検出器11を包囲するようにして配置された箱状の放射線遮蔽体(鉄箱等)21と、ゲルマニウム半導体検出器11の下方で且つ飛灰移送コンベア10の下方に設けられた板状の放射線遮蔽体(鉄板等)22とが設置されている。
特に東日本大震災の被災地においては、バックグラウンドの放射線レベルが高い場合があるので、上述した放射線遮蔽体21、22によってバックグラウンドの放射線を遮蔽することが測定精度を高める上で極めて有効である。
なお、バックグラウンドの放射線レベルの寄与をさらに小さくするために、コリメータを併用することもできる。
図3に示したように、本実施形態における測定形状成形部24は、飛灰移送コンベア10にて搬送中の焼却灰20の搬送路を絞り込むための飛灰高さ調整板(焼却灰寸法調整部材)26および飛灰幅調整板(焼却灰寸法調整部材)27を備えている。
飛灰移送コンベア10によって搬送中の焼却灰20は、飛灰高さ調整板26および飛灰幅調整板27によって形成された狭隘部を通過することにより、所定の断面形状が付与される。
ここで、重量測定器5から飛灰移送コンベア10上に落下させただけの状態の焼却灰20は、その内部に多数のボイド(空間)を有しており、またその密度は一様・一定ではない。
そこで、本実施形態においては、上述したように飛灰移送コンベア10の搬送路の途中に飛灰幅調整板27を設け、焼却灰20の搬送路を、その高さ方向のみならず幅方向においても絞り込むようにした。
これにより、移送中の焼却灰20に対して、飛灰幅調整板27によって幅方向の内側に向けて圧縮する力が作用し、焼却灰20が押し固められてその内部のボイドが減少し、均一化される。
また、飛灰幅調整板27には、オーバーフロー回収ポート30が形成されており、このオーバーフロー回収ポート30は、飛灰高さ調整板26から少し離れた位置に設けられている。
そして、飛灰幅調整板27によって飛灰移送コンベア10の幅が徐々に狭められた結果、コンベア上の飛灰高さがコンベアベルト上縁を超えた場合には、オーバーフローした焼却灰20がオーバーフロー回収ポート30を介して回収される。
次に、本実施形態による焼却灰の処理システムにおける処理手順について、図4を用いて説明する。
本実施形態による焼却灰の放射能測定システムおよび処理システムにおいては、図4に示したように、バグフィルタ1から焼却飛灰を回収し(ステップ1)、飛灰定量供給機4から一定量の飛灰を重量測定器5に供給し、重量測定工程(ステップ2)にて重量測定器5によって飛灰の重量を測定して、飛灰移送コンベア10に供給する。
飛灰移送コンベア10上にて移送中の飛灰は、飛灰高さ調整板26および飛灰幅調整板27によって形成された狭隘部を通過することにより、所定の断面形状に成形されると共に、その内部のボイドが減少し、均一化される(測定形状成形工程:ステップ3)。
次に、測定形状成形工程S3において所定の断面形状に成形された飛灰の密度を、密度測定部25によって測定する(飛灰密度測定工程:ステップ4)。
具体的には、飛灰移送コンベア10に付設されたロードセルによってコンベア上の飛灰の重量を測定し、その測定結果を演算処理機23に送る。演算処理機23は、予め分かっている飛灰の断面積と、飛灰移送コンベア10の搬送速度と、密度測定部25にて測定された飛灰重量とに基づいて、飛灰の密度を算出する。
次に、飛灰移送コンベア10によって移送中の飛灰20に対して、ゲルマニウム半導体検出器11を用いてオンラインにて放射能濃度を直接的に測定する(搬送中飛灰放射能測定工程:ステップ5)。
ここで、測定対象の飛灰20は、測定形状成形部24によって所定の断面形状に成形されると共に、その内部のボイドが減少し、均一化されており、また、密度測定部25によって飛灰20の密度を測定し、密度により放射能測定値の補正を行っているので、測定対象物の形状および密度に敏感なゲルマニウム半導体検出器11においても、試料のバラツキの影響を抑制して飛灰20の放射能濃度を正確に測定することができる。
さらに、所定量の飛灰を飛灰移送コンベア10上で一定流量を連続的に流しつつ測定を行うため、1試料の測定データを得るために相当の時間を必要とするゲルマニウム半導体検出器11を使用するにもかかわらず、所定量の飛灰の処理に支障を与えることなく測定を完了することができる。
ゲルマニウム半導体検出器11による放射能濃度の測定値は演算処理機23に送られ、演算処理機23は、放射能濃度の測定値が8,000Bq/kgを超えるか否かを判定し(ステップ6)、8,000Bq/kgを超える場合には、飛灰20をセメントと混練し(ステップ7)、しかる後にフレコンバック18に詰める(ステップ8:梱包工程)。
一方、放射能濃度の測定値が8,000Bq/kg以下の場合には、セメントと混練せずに飛灰20をそのままフレコンバック18に詰める(ステップ8)。
以上述べたように本実施形態による焼却灰の放射能測定システムおよび処理システムによれば、焼却灰20の放射能濃度を、ゲルマニウム半導体検出器11によって、焼却灰20の処理工程中にオンラインで直接的且つ正確に測定することができる。
このため、連続的に処理されている焼却灰20に対してリアルタイムで放射線測定を行うことにより、放射性物質を含む瓦礫等の焼却処理を迅速に且つ無人で行うことができるため、作業コスト・作業時間の低減および作業員の被ばく量の低減を図ることができる。
ところで、飛灰の放射能濃度を測定するための手段として、ゲルマニウム半導体検出器に代えて、NaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータを用いることも一応考えられる。
しかしながら、福島第一原子力発電所から放出された放射性物質に汚染された瓦礫のように、半減期が大きく異なる複数の核種(具体的にはセシウム134とセシウム137)が含まれている場合には、NaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータよりもゲルマニウム半導体検出器が適している。
すなわち、NaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータでは、放射能濃度を核種毎に直接測定することができない。そのため、処理対象物の中に複数の核種が混在している場合には、予めそれらの核種の存在比を特定しておいて、この存在比に基づいて核種毎の放射能を算出する必要がある。
そして、処理対象物中の複数の核種の半減期が核種毎に大きく異なる場合には、それら複数の核種の存在比が時間と共に大きく変化してしまう。そのため、NaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータで放射能測定を行うためには、測定時点での複数の核種の存在比を特定して、適宜調整を行う必要がある。
これに対して、ゲルマニウム半導体検出器の場合には、その分解能が高く、核種毎の放射能濃度を直接的に測定することができるので、半減期が大きく異なる複数の核種が存在する場合でも、測定の時期に応じて調整する必要がない。
上述した実施形態の一変形例としては、所定の断面形状に成形した後の焼却灰の密度測定を、焼却灰の重量に基づく測定ではなく、放射線を利用して直接的に行うこともできる。
すなわち、図5に示したように、飛灰移送コンベア10上に積載された飛灰20の上方に放射線源28を配置すると共に、飛灰20および飛灰移送コンベア10を間に挟んで、放射線源28に対向して放射線検出器29を配置する。放射線検出器29の検出出力は、演算処理機23に送られる。
放射線源28から放出された放射線は、飛灰20および飛灰移送コンベア10を透過する際に減衰するので、この減衰量に基づいて飛灰20の密度を特定することができる。
このようなRI利用の密度計を用いることにより、もし仮にコンベア上の飛灰20のバルク中に、或いは飛灰20とコンベア表面との間に空隙が存在するような場合でも、飛灰20の密度を正確に測定することができる。
上述したようにゲルマニウム半導体検出器11は、測定対象物の密度(および形状)に敏感な機器であるため、RI利用の密度計を用いて飛灰20の密度を正確に測定することにより、飛灰20の放射能濃度の測定をより正確に行うことができる。
1 バグフィルタ
2 飛灰移送コンベア
3 飛灰受入ホッパ
4 飛灰定量供給機
5 重量測定器
6 重量指示器
7 飛灰定量供給機の速度指示制御器
8 飛灰定量供給機の駆動モータ
9 飛灰移送コンベアの駆動モータ
10 飛灰移送コンベア(搬送手段)
11 ゲルマニウム半導体検出器(搬送中焼却灰放射能測定手段)
12 速度指示制御器
13 セメント移送コンベア
14 セメント移送コンベアの駆動モータ
15 セメント受入ホッパ
16 飛灰混練機(混練手段)
17 フレコン自動梱包機
18 フレコンバック
20 飛灰(焼却灰)
21、22 遮蔽体
23 演算処理機
24 測定形状成形部(搬送中焼却灰断面形状成形手段)
25 密度測定部
26 飛灰高さ調整板(焼却灰寸法調整部材)
27 飛灰幅調整板(焼却灰寸法調整部材)
28 放射線源
29 放射線検出器
30 オーバーフロー回収ポート

Claims (13)

  1. 放射性物質を含む焼却灰の放射能を測定するための焼却灰の放射能測定システムであって、
    予め設定された所定量の前記焼却灰を予め設定された所定時間をかけて連続的に搬送するための搬送手段と、
    前記搬送手段で搬送中の焼却灰を所定の断面形状に成形するための搬送中焼却灰断面形状成形手段と、
    前記搬送中焼却灰断面形状成形手段により断面が成形された前記焼却灰の放射能を前記搬送手段にて搬送中にゲルマニウム半導体検出器を用いて連続的に測定するための搬送中焼却灰放射能測定手段と、を備える、
    焼却灰の放射能測定システム。
  2. 前記搬送中焼却灰断面形状成形手段は、
    前記搬送手段にて搬送中の前記焼却灰の搬送路を絞り込むことにより、前記焼却灰に前記所定の断面形状を付与するための焼却灰寸法調整部材を含む、請求項1記載の焼却灰の放射能測定システム。
  3. 前記焼却灰寸法調整部材は、前記焼却灰の搬送路を、少なくともその幅方向において絞り込む機能を有する、請求項2記載の焼却灰の放射能測定システム。
  4. 前記搬送中焼却灰放射能測定手段の測定対象である前記焼却灰の密度を測定するための密度測定部をさらに備える、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の焼却灰の放射能測定システム。
  5. 前記密度測定部は、前記搬送手段にて搬送中の前記焼却灰の重量を測定するための重量計を含む、請求項4記載の焼却灰の放射能測定システム。
  6. 前記密度測定部は、前記搬送手段にて搬送中の前記焼却灰の密度を放射線を用いて測定するための密度計を含む、請求項4記載の焼却灰の放射能測定システム。
  7. 前記搬送中焼却灰放射能測定手段による測定対象領域の周囲に、前記焼却灰からの放射線以外の放射線を遮蔽するための放射線遮蔽体をさらに備える、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の焼却灰の放射能測定システム。
  8. 前記搬送手段は、前記焼却灰を載せて搬送するコンベヤを含み、前記放射線遮蔽体は、少なくとも前記コンベヤの下方に設けられている、請求項7記載の焼却灰の放射能測定システム。
  9. 放射性物質を含む焼却灰を処理するための焼却灰の処理システムであって、
    予め設定された所定量の前記焼却灰を予め設定された所定時間をかけて連続的に搬送するための搬送手段と、
    前記搬送手段で搬送中の焼却灰を所定の断面形状に成形するための搬送中焼却灰断面形状成形手段と、
    前記搬送中焼却灰断面形状成形手段により断面が成形された前記焼却灰の放射能を前記搬送手段にて搬送中にゲルマニウム半導体検出器を用いて連続的に測定するための搬送中焼却灰放射能測定手段と、
    前記搬送中焼却灰放射能測定手段により測定された放射能濃度に応じて、前記搬送手段により搬送された前記焼却灰を梱包する梱包手段と、を備える、
    焼却灰の処理システム。
  10. 前記搬送中焼却灰断面形状成形手段は、
    前記搬送手段にて搬送中の前記焼却灰の搬送路を絞り込むことにより、前記焼却灰に前記所定の断面形状を付与するための焼却灰寸法調整部材を含む、請求項9記載の焼却灰の処理システム。
  11. 前記焼却灰寸法調整部材は、前記焼却灰の搬送路を、少なくともその幅方向において絞り込む機能を有する、請求項10記載の焼却灰の処理システム。
  12. 前記搬送中焼却灰放射能測定手段の測定対象である前記焼却灰の密度を測定するための密度測定部をさらに備える、請求項9ないし11のいずれか一項に記載の焼却灰の処理システム。
  13. 前記搬送中焼却灰放射能測定手段により測定された放射能濃度に応じて、前記梱包手段による梱包に先立って、前記焼却灰をセメントと混練する混練手段をさらに備える、請求項9ないし12のいずれか一項に記載の焼却灰の処理システム。
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