JP2020011247A - モールドパウダー及びそれを用いた連続鋳造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
まず、第1に、溶鋼湯面上にてモールドパウダーが溶融して形成された溶融モールドパウダー層およびその上の未溶融のモールドパウダー層が溶鋼湯面を被覆することにより、空気との接触を遮断するため、溶鋼の再酸化を防止して保温する効果が得られる。
第2に、溶融したモールドパウダーは、鋳型と凝固シェルとの間に流入して潤滑剤として働く必要があるため、モールドパウダーが常に適当量供給され、モールドパウダーの消費速度に合わせて、適正量の溶融モールドパウダープール厚となる溶融速度を有していることが要求される。
第3に、溶融モールドパウダー層が溶鋼中を浮上してきた非金属介在物を吸収し、非金属介在物を吸収することによって溶融モールドパウダーの物性(粘度、溶融温度、凝固温度など)の変化が小さいことが要求される。
第4に、溶融したモールドパウダーが鋳型と凝固シェルとの間に流れ込み、均一なパウダーフィルムを形成して、パウダーフィルムが鋳型と凝固シェルとの間で潤滑作用を有するとともに、鋳造する鋼の特性によっては凝固シェルの緩冷却化特性が要求されることもある。
第5に、溶融したモールドパウダーが適度な粘度、界面張力を持ち、溶融したモールドパウダーが溶鋼中へ巻き込まれないことが必要である。
(1)Na2Oの含有量が5質量%以下、B2O3の含有量が1.5質量%以下であり、塩基度(T.CaO)/(SiO2)が1.1〜1.4で、かつ1300℃における粘度が2.0poise以下であり、以下の式(1)および式(2)を満たすことを特徴とするモールドパウダー。
((T.CaO)−1.47×f)/f<3.5 ・・・(1)
f=(F)−0.61×(Na2O) ・・・(2)
ここで、(T.CaO)、(SiO2)、(Na2O)、(F)は、それぞれの成分の濃度(質量%)を表す。
(2)上記(1)に記載のモールドパウダーを用い、鋳造速度が1.8m/min以上の条件で連続鋳造を行うことを特徴とする連続鋳造方法。
(3)鋳型内で浸漬ノズルから吐出する溶融金属の流れを制動する電磁ブレーキ装置を使用することを特徴とする上記(2)に記載の連続鋳造方法。
まず、Fの含有量を多くしてNa2Oの含有量を少なくする。FはCaF2としてパウダー主結晶であるCuspidine(3CaO・2SiO2・CaF2)を構成する成分である。そこで、Cuspidineの純組成におけるCaOとCaF2のモル比よりもさらにCaF2すなわちF量を多くすることで、Cuspidineが析出しにくい状態となり、凝固温度が低下するとともに粘度も低下し、さらに高T.CaO組成を実現することができる。前述の式(1)および式(2)は、F量を規定する条件である。
(CaO)/(CaF2)<2.15となるため、以下の式(3)が導き出される。
(CaO)/(CaF2中のF量)<4.42 ・・・(3)
f=(F)−2×19/62×(Na2O)
=(F)−0.61×(Na2O) ・・・(4)
(CaO)=(T.CaO)−56/19/2×f
=(T.CaO)−1.47×f ・・・(5)
((T.CaO)−1.47×f)/f<4.42 ・・・(6)
モールドパウダーの塩基度(T.CaO)/(SiO2)は、1.1〜1.4とする。塩基度が1.1未満では、巻き込み防止効果が得られず、塩基度が1.4超では潤滑不良に陥りやすくなる。好ましくは、1.2〜1.3の範囲である。
前述したように、本発明のモールドパウダーは、Fの含有量を多くしてNa2Oの含有量を少なくしている。具体的には、Na2Oは5質量%以下とする。Na2Oが5質量%を超えると、モールドパウダーが溶鋼に巻き込まれやすくなる。好ましくは4質量%以下である。なお、下限については特に規定しないが、潤滑性を確保するために、0.1質量%以上含有することが好ましい。
本発明のモールドパウダーの主成分は、T.CaOおよびSiO2である。モールドパウダーの本来の機能が十分に発揮されるようにするためには、T.CaO+SiO2が合計で40質量%以上であることが好ましく、より好ましくは合計で60質量%以上である。
MgOは多く含まれていると、Akermaniteなどの結晶が副次的に析出しやすくなる。したがって、MgOは8質量%以下とすることが好ましい。より好ましくは6質量%以下である。
B2O3は潤滑性を向上させる成分であるが、多く含まれているとモールドパウダーが溶鋼に巻き込まれやすくなる。したがって、B2O3は1.5質量%以下とする。好ましくは0.5質量%以下である。
本発明のモールドパウダーは、1300℃における粘度は2.0poise以下とする。粘度は振動片式粘度計により1300℃にて測定することができる。なお、粘度は塩基度やF量、SiO2濃度などによって決まるものであるが、粘度が2.0poiseよりも大きいと、潤滑性が不足してしまう。なお、粘度が低すぎると巻き込みが多発しやすくなるため、粘度は0.5poise以上であることが好ましい。また、前述の式(1)によりF量が規定されると凝固温度が決まるが、凝固温度は1200℃以下が好ましい。凝固温度は2℃/minで降温させて測定することができる。
次に、本発明のモールドパウダーを用いた連続鋳造方法について説明する。モールドパウダーの巻き込み防止性能と潤滑性との双方が高レベルで求められる、鋳造速度(Vc)が1.8m/min以上の条件で本発明のモールドパウダーを用いると、効果が顕著となるため、好ましい。
鋳型サイズは、幅1300〜1700×厚み230mmとし、浸漬ノズルから溶鋼(低炭素鋼で[C]=0.05質量%)を吐出し、総鋳造トン数が2000トン以上の量を連続鋳造した。このとき、モールドパウダーは表1に示すものを用い、鋳造速度(Vc)をサンプルごとに変えた。なお、電磁撹拌装置を用いる場合は、溶鋼湯面における流速最大値が0.2m/s以上の溶鋼流動を形成する電磁撹拌を加えた。
さらに、表1の実施例4,5および比較例2,8について、追加の試験として電磁ブレーキ装置を印加し、それ以外の条件は同じにして鋳造を行った(実施例4′,5′および比較例2′,8′)。電磁ブレーキ装置は複数の鉄心を有し、鋳型の幅方向の左右に並べて2つの鉄心が配置され、さらに該2つの鉄心のそれぞれと鋳型を挟んで対向するように2つの鉄心が配置されており、これらの鉄心に励磁される電磁石の極性は、対向、幅方向で互いに逆とする配置とし、磁束密度が2500gauss以上5000gauss以下となるように印加した。この際、電磁撹拌も同時に印加した。結果を表2に示す。
Claims (3)
- Na2Oの含有量が5質量%以下、B2O3の含有量が1.5質量%以下であり、塩基度(T.CaO)/(SiO2)が1.1〜1.4で、かつ1300℃における粘度が2.0poise以下であり、以下の式(1)および式(2)を満たすことを特徴とするモールドパウダー。
((T.CaO)−1.47×f)/f<3.5 ・・・(1)
f=(F)−0.61×(Na2O) ・・・(2)
ここで、(T.CaO)、(SiO2)、(Na2O)、(F)は、それぞれの成分の濃度(質量%)を表す。 - 請求項1に記載のモールドパウダーを用い、鋳造速度が1.8m/min以上の条件で連続鋳造を行うことを特徴とする連続鋳造方法。
- 鋳型内で浸漬ノズルから吐出する溶融金属の流れを制動する電磁ブレーキ装置を使用することを特徴とする請求項2に記載の連続鋳造方法。
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JP2006192440A (ja) * | 2005-01-11 | 2006-07-27 | Nippon Steel Corp | 鋼の連続鋳造用モールドパウダー |
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