JP2020010477A - 同期電動機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】正しい位相にチューニング電流を流すことを可能にする、同期電動機の制御装置を提供すること。【解決手段】電力変換器により同期電動機に供給する電流及び電圧を、前記同期電動機の回転子磁極方向に平行なd軸と、このd軸に直交するq軸とからなるd,q直交回転座標に一致するように制御されるγ,δ直交回転座標上で制御する演算装置を備え、前記演算装置は、前記γ,δ直交回転座標のγ軸とδ軸のうちチューニング電流を流す軸の対向軸に発生する振動電流を検出し、前記振動電流の検出値に基づいて、チューニング電流を流す位相を補正する、同期電動機の制御装置。【選択図】図1

Description

本発明は、同期電動機の制御装置が行うチューニングに関する。
埋め込み永久磁石型同期電動機(以下、IPMSM)において、d,q軸間の干渉を含む磁気飽和を考慮した磁束モデルを、オートチューニングにより最適化する方法が知られている。その一例として、回転子が停止した状態で、d軸とq軸とに、高周波の正弦波交番電流(以下、チューニング電流)を流すことで、IPMSMの磁気飽和特性に関するパラメータをチューニングする方法がある(例えば、特許文献1参照)。
なお、磁気飽和特性とは、電流の増加に伴う電動機鉄心の磁気飽和により、d,q軸磁束とこれらに対応する各軸電流との線形性が崩れる特性をいい、d,q軸間の干渉とは、他軸電流の影響により自軸磁束が変化する特性をいう。
特開2015‐144502号公報
従来のオートチューニング方法では、チューニング電流が流れている間、同期電動機の回転子が停止していることを前提にしている。しかし、チューニング中の同期電動機にはチューニング電流に起因する高周波の振動トルクが発生することにより、磁極位置がチューニング開始時の位置からずれる場合がある。この位置ずれは、特に、慣性モーメントが小さい電動機で発生しやすい。
同期電動機が位置検出器または速度検出器を備えている場合、磁極位置ずれの検出は容易である。しかしながら、これらの検出器を使用せずに同期電動機を制御する位置・速度センサレス制御の場合、磁極位置ずれを直接検出することができないので、チューニング電流がd軸またはq軸からずれた位相に流れ、正しいチューニング結果が得られないおそれがある。
そこで、本開示は、正しい位相にチューニング電流を流すことを可能にする、同期電動機の制御装置を提供する。
本開示の技術の一態様として、
同期電動機の回転子磁極方向に平行なd軸とこのd軸に直交するq軸とにより定められるd,q直交回転座標系とは別に定義される座標系であってγ軸とδ軸とにより定められるγ,δ直交回転座標系において、電力変換器により前記同期電動機に供給する電流及び電圧を制御する制御装置であって、
電動機鉄心の磁気飽和特性を少なくとも考慮した磁束モデルに基づいて演算する演算装置を備え、
前記演算装置は、
前記同期電動機のγ軸電流の直流成分を指令値に制御し、
前記γ軸に正弦波の交番電圧を印加し、
前記d軸のインダクタンスの演算と前記磁束モデルのパラメータの演算との少なくとも一方を行い、
前記同期電動機のγ軸電圧の基本波成分のフーリエ係数を演算し、
前記同期電動機のδ軸電流の基本波成分のフーリエ係数を演算し、
前記γ軸電圧の基本波成分のフーリエ係数と、前記δ軸電流の基本波成分のフーリエ係数とを用いて、前記d軸と前記γ軸が一致するように前記γ,δ直交回転座標系の位相を制御することを特徴とする、同期電動機の制御装置が提供される。
また、本開示の技術の一態様として、
同期電動機の回転子磁極方向に平行なd軸とこのd軸に直交するq軸とにより定められるd,q直交回転座標系とは別に定義される座標系であってγ軸とδ軸とにより定められるγ,δ直交回転座標系において、電力変換器により前記同期電動機に供給する電流及び電圧を制御する制御装置であって、
電動機鉄心の磁気飽和特性を少なくとも考慮した磁束モデルに基づいて演算する演算装置を備え、
前記演算装置は、
前記同期電動機のγ軸電流の直流成分を指令値に制御し、
前記δ軸に正弦波の交番電圧を印加し、
前記q軸のインダクタンスの演算と前記磁束モデルのパラメータの演算との少なくとも一方を行い、
前記同期電動機のδ軸電圧の基本波成分のフーリエ係数を演算し、
前記同期電動機のγ軸電流の基本波成分のフーリエ係数を演算し、
前記δ軸電圧の基本波成分のフーリエ係数と、前記γ軸電流の基本波成分のフーリエ係数とを用いて、前記d軸と前記γ軸が一致するように前記γ,δ直交回転座標系の位相を制御することを特徴とする、同期電動機の制御装置が提供される。
また、本開示の技術の一態様として、
同期電動機の回転子磁極方向に平行なd軸とこのd軸に直交するq軸とにより定められるd,q直交回転座標系とは別に定義される座標系であってγ軸とδ軸とにより定められるγ,δ直交回転座標系において、電力変換器により同期電動機に供給する電流及び電圧を制御する演算装置を備え、
前記演算装置は、
前記γ軸と前記δ軸のうちチューニング電流を流す一方の軸に直交する他方の軸に発生する振動電流を検出し、前記振動電流の検出値に基づいて、チューニング電流を流す位相を補正する、同期電動機の制御装置が提供される。
本開示の技術によれば、正しい位相にチューニング電流を流すことが可能となる。
本開示に係る同期電動機の制御装置の全体構成を例示するブロック図である。 第1の実施形態で使用する軸ずれ補償器の構成例を示すブロック図である。 第2の実施形態で使用する軸ずれ補償器の構成例を示すブロック図である。 本実施形態で使用するγ‐δ軸の説明図である。 制御装置が備える演算装置のハードウェア構成を例示する図である。
以下、図面を参照しながら本開示に係る同期電動機の制御装置の実施形態を説明する。同一の構成要素については同一の符号を付け、重複する説明は省略する。なお、本発明は下記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施することができるものである。
IPMSMやシンクロナスリラクタンスモータ(以下、SynRM)などの同期電動機のトルクを高精度に制御するためには、電動機鉄心の磁気飽和特性を少なくとも考慮した磁束モデルを求め、この磁束モデルに基づいて電流制御を行うことが望ましい。磁束モデルに基づいて電流制御を行うためには、その磁束モデルの各パラメータを算出する必要がある。また、同期電動機の回転を高精度に制御しようとする場合、同期電動機のインダクタンスを算出することが必要になることがある。
本実施形態の同期電動機の制御装置は、同期電動機の回転子が静止した状態で交番電圧を印加し、その印加時に流れる電流の応答に基づいて、磁束モデルの各パラメータと同期電動機のインダクタンスとの少なくとも一方を演算するオートチューニングを行う。本実施形態の制御装置は、IPMSMやSynRMなどの同期電動機の回転子が停止した状態でチューニングを行う際に磁極位置にずれが発生した場合、チューニング電流を流す軸の対向軸に発生する高周波の振動電流を検出する。例えば、γ軸とδ軸のうち、チューニング電流を流す一方の軸がγ軸であれば、γ軸に直交する他方の軸(対向軸)はδ軸であり、チューニング電流を流す一方の軸がδ軸であれば、δ軸に直交する他方の軸(対向軸)はγ軸である。そして、本実施形態の制御装置は、その振動電流の検出値に基づき同期電動機の磁極位置のずれ量を演算し、そのずれ量の演算値に基づいてチューニング電流を流す位相を補正する。
このような補正により、本実施形態の制御装置は、位置・速度検出器を持たない同期電動機の回転子が停止した状態でチューニングを行う際に磁極位置のずれが発生した場合であっても、磁極位置のずれを補償して正しい位相でチューニング電流を流すことができる。その結果、慣性モーメントが小さく磁極位置ずれが発生しやすい電動機が制御対象であっても、正しいチューニング結果を得ることが可能となる。
本実施形態の制御装置は、各パラメータのオートチューニングが完了した磁束モデルを同期電動機の電流制御に利用することで、同期電動機の回転を高精度に制御できる。例えば、制御装置は、オートチューニング後の各パラメータが反映された磁束モデルに基づいて算出されるd軸電流指令値i 及びq軸電流指令値i を用いて、周知のベクトル制御により同期電動機に供給する電流及び電圧を制御する。これにより、同期電動機の回転を高精度に制御することが可能となる。
次に、本実施形態の制御装置の詳細について説明する。最初に、本実施形態の制御装置が制御上で使用するγ‐δ軸について説明する。
<1.γ‐δ軸>
図4は、d‐q軸とγ‐δ軸を表す図である。d‐q軸は、同期電動機の実際の磁極位置と同期するd,q直交回転座標系を定める直交軸あり、d軸を磁極位置方向と定める。電動機の回転子の磁極(N極)方向をd軸、回転子磁極方向に平行なd軸から90°進み方向をq軸と定義する。一方、γ‐δ軸は、d,q直交回転座標系とは別に定義される任意のγ,δ直交回転座標系を定める直交軸である。本実施形態の制御装置は、γ‐δ軸をd‐q軸に追従させることで位置・速度センサレス制御を実現する。
本実施形態の制御装置は、γ‐δ軸上で同期電動機のチューニング電流を制御するが、チューニング電流の制御中に図4に示す軸ずれ量θerrが発生すると、d‐q軸とγ‐δ軸の間にずれが生じ、チューニング電流がd‐q軸とは異なる位置に制御される。次に、d軸とγ軸が一致するように、チューニング中に軸ずれ量θerrを補正する方法について説明する。
<2.第1の実施形態>
(2.1)電流及び電圧の制御方法
まず、図1は、本開示に係る制御装置を主回路と共に示したブロック図であり、以下では、永久磁石型同期電動機(以下、単に電動機又はSMともいう)の電圧及び電流の制御方法を制御装置の構成と共に説明する。なお、電力変換器により同期電動機に供給する電圧及び電流の制御演算は、d,q直交回転座標系に一致するように制御されるγ,δ直交回転座標系の上で行うこととする。
第1の実施形態の制御装置100は、γ軸電流の直流成分を指令値に制御してγ軸に正弦波の交番電圧を印加しているときの電流及び電圧に基づき、電動機鉄心の磁気飽和特性を少なくとも考慮した磁束モデルの各パラメータを演算するオートチューニングを行う。あるいは、制御装置100は、γ軸電流の直流成分を指令値に制御してγ軸に正弦波の交番電圧を印加しているときの電流及び電圧に基づき、同期電動機1の磁極の方向に平行な方向のd軸インダクタンスを演算(測定)するオートチューニングを行う。制御装置100は、磁束モデルの各パラメータとd軸インダクタンスとの両方を演算するオートチューニングを行ってもよい。
第1の実施形態において、例えば、γ軸電流直流成分指令値Iγ(0) を、0を含む任意の値に設定し、γ軸交番電流指令値の振幅Iγ(b1) を、0よりも大きい任意の値に設定し、δ軸交番電流指令値の振幅Iδ(b1) を、0に設定する。Iγ(0) ,Iγ(b1) ,Iδ(b1) は、それぞれ、γ軸電流の直流成分の指令値、γ軸に流す交番電流の振幅の指令値、δ軸に流す交番電流の振幅の指令値を表す。
第1の実施形態では、積分器5aは、交番電圧の角周波数ωを積分してd軸交番電流指令値の角度θを演算する。γ軸交番電流指令演算器6aは、γ軸交番電流指令値の交流成分iγh を数式1のように演算する。
Figure 2020010477
加算器7aは、γ軸電流直流成分指令値Iγ(0) とiγh を加算し、γ軸電流指令値iγ を演算する。
電流座標変換器8は、u相電流検出器9u及びw相電流検出器9wによりそれぞれ検出したu,w相電流検出値i,iを、軸ずれ補償器19により演算された同期電動機1の磁極位置推定値θr_estに基づいてγ,δ軸電流検出値iγ,iδに座標変換する。
ローパスフィルタ10aは、γ軸電流検出値iγの高周波成分を除去してγ軸電流検出値iγfを演算する。
γ軸電流指令値iγ とγ軸電流検出値iγfとの偏差を減算器11aにて演算し、この偏差をγ軸電流調節器12aにより増幅してγ軸電圧指令値vγACR(γ軸電圧フィードバック制御値vγACR)を演算する。γ軸電流調節器12aは、γ軸電流指令値iγ とγ軸電流検出値iγfとの偏差が零になるように動作してγ軸電圧フィードバック制御値vγACRを演算する。
磁束モデルのパラメータは、電動機鉄心の磁気飽和に起因して流れる高調波電流を利用して推定される。このため、γ軸電流調節器12aが高調波電流に作用しないようにするため、γ軸電流調節器12aの応答周波数、及び、ローパスフィルタ10aのカットオフ周波数は、交番電圧の角周波数ωの2倍よりも小さく設定される。
直流電機子抵抗補償器13は、γ軸電機子抵抗フィードフォワード補償値vγraを数式2により演算する。
Figure 2020010477
電圧補償値演算器14は、インピーダンス推定器15で演算したd軸リアクタンス推定値Xdhest及びd軸電機子抵抗推定値Rdhestを使用し、γ軸電圧フィードフォワード補償値vγhFFを数式3により演算する。なお、d軸リアクタンス推定値Xdhest及びd軸電機子抵抗推定値Rdhestなどのインピーダンスの推定は、例えば特許文献1等に記載されている公知技術を用いてインピーダンス推定器15により行われることが可能である。
Figure 2020010477
また、d軸インダクタンスの演算は、公知技術を用いてインピーダンス推定器15により行われることが可能である。例えば、インピーダンス推定器15は、d軸リアクタンス推定値Xdhestを角周波数ωで除算することによって、d軸インダクタンスLdestを演算する(Ldest=Xdhest/ω)。
フーリエ係数演算器16は、θ,vγ ,iγに基づき、γ軸電圧及びγ軸電流のそれぞれのフーリエ係数を演算する。フーリエ係数演算器16は、γ軸電圧の基本波成分のフーリエ余弦係数Vγ(a1)、γ軸電圧の基本波成分のフーリエ正弦係数Vγ(b1)、γ軸電流の直流成分のフーリエ係数Iγ(0)、γ軸電流の基本波成分のフーリエ余弦係数Iγ(a1)、γ軸電流の基本波成分のフーリエ正弦係数Iγ(b1)、γ軸電流の2倍高調波成分のフーリエ余弦係数Iγ(a2)、γ軸電流の2倍高調波成分のフーリエ正弦係数Iγ(b2)、γ軸電流の3倍高調波成分のフーリエ余弦係数Iγ(a3)、及び、γ軸電流の3倍高調波成分のフーリエ正弦係数Iγ(b3)を演算する。フーリエ係数の演算は、例えば特許文献1等に記載されている公知技術を用いて行われることが可能である。
フーリエ係数演算器16により演算された、γ軸電流の2倍高調波成分のフーリエ余弦係数Iγ(a2)、γ軸電流の2倍高調波成分のフーリエ正弦係数Iγ(b2)、γ軸電流の3倍高調波成分のフーリエ余弦係数Iγ(a3)、γ軸電流の3倍高調波成分のフーリエ正弦係数Iγ(b3)から、電機子抵抗補償器17は、数式4によりγ軸高調波電機子抵抗補償値vγhraを演算する。
Figure 2020010477
磁束モデル係数推定器18には、フーリエ係数演算器16により演算された、γ軸電流直流成分のフーリエ係数Iγ(0)、γ軸電流基本波成分のフーリエ余弦係数Iγ(a1)、γ軸電流基本波成分のフーリエ正弦係数Iγ(b1)、γ軸電流の2倍高調波成分のフーリエ余弦係数Iγ(a2)、γ軸電流の2倍高調波成分のフーリエ正弦係数Iγ(b2)、γ軸電流の3倍高調波成分のフーリエ余弦係数Iγ(a3)、及び、γ軸電流の3倍高調波成分のフーリエ正弦係数Iγ(b3)が入力される。磁束モデル係数推定器18は、例えば数式5のようなd軸磁束モデルの係数(パラメータ)を演算する。
Figure 2020010477
第1の実施形態では、δ軸電流iδは0となるので、磁束モデル係数推定器18は、KLdおよびKsdを、上記のフーリエ係数を使用して、例えば代数演算や最適化演算等の公知の演算方法により演算する。例えば、磁束モデル係数推定器18は、特許文献1等に記載されている公知技術を用いて、KLdおよびKsd等の磁束モデルのパラメータを演算するオートチューニングを行う。
γ軸電圧指令値vγ は、加算器7b,7dにより、γ軸電圧フィードバック制御値vγACR、γ軸電機子抵抗フィードフォワード補償値vγra、γ軸電圧フィードフォワード補償値vγhFF、γ軸高調波電機子抵抗補償値vγhraを加算して算出される。一方、δ軸電圧指令値vδ は、零に固定する。
上述のように演算したγ,δ軸電圧指令値vγ ,vδ は、電圧座標変換器20によって、軸ずれ補償器19により演算された磁極位置推定値θr_estに基づいて、u,v,w相の相電圧指令値v ,v ,v に変換される。
整流回路3は、三相交流電源4からの三相交流電圧を整流して直流電圧に変換し、この直流電圧をインバータ等の電力変換器2に供給する。
PWM(Pulse Width Modulation)回路21は、相電圧指令値v ,v ,v に基づいて、電力変換器2の出力電圧を相電圧指令値v ,v ,v に制御するための複数のゲート信号を生成する。電力変換器2は、PWM回路21からの複数のゲート信号に基づいて、電力変換器2内部の複数の半導体スイッチング素子を制御することにより、IPMSMやSynRMなどの同期電動機1の端子電圧を相電圧指令値v ,v ,v に制御する。
(2.2)軸ずれ補償器の構成
図1の軸ずれ補償器19について、第1の実施形態における構成を説明する。はじめに、γ‐δ軸とd‐q軸により、軸ずれ量θerrの演算原理を説明する。数式6は、軸ずれ発生時のd‐q軸電圧の振幅である。これにより、d‐q軸には、数式7に示す振幅を持つ基本波電流が発生する。ただし、簡単のため電機子抵抗は無視する。
Figure 2020010477
Figure 2020010477
また、γ‐δ軸電流基本波振幅は、d‐q軸電流基本波振幅と軸ずれ量θerrを用いて数式8と表現できる。数式8に数式6及び数式7を代入して整理すると、数式9及び数式10のように、γ軸電流基本波振幅およびδ軸電流基本波振幅が得られる。γ軸電圧振幅Vγを正とすると、数式9より、γ軸電流基本波振幅Iγは、軸ずれ量θerrによらず正となるが、数式10より、δ軸電流基本波振幅Iδは、d軸リアクタンスX、q軸リアクタンスXおよび軸ずれ量θerrによって極性を持つことがわかる。
Figure 2020010477
Figure 2020010477
Figure 2020010477
数式10を変形すると、数式11が得られる。ここで、2θerrが十分小さいものとして、sinθ≒θと近似すると、軸ずれ量θerrは、数式12,13で演算できる。
Figure 2020010477
Figure 2020010477
Figure 2020010477
以上の原理に基づき、軸ずれ量θerrを補正する軸ずれ補償器19について、図2を用いて説明する。
振幅演算器22aは、数式12のδ軸電流基本波振幅Iδ(振動電流)に相当するδ軸基本波電流フーリエ正弦係数補正値Iδ(b1)'を、数式14及び数式15により演算する。これにより、前述の振幅極性を考慮した振幅を算出することが出来る。
Figure 2020010477
Figure 2020010477
θ演算器23aは、数式13により、δ軸電流‐軸ずれ量変換ゲインGθδを演算する。この時、d軸リアクタンスXおよびq軸リアクタンスXが未知の場合は、想定値を使用する。また、γ軸電圧振幅Vγは、数式16により演算される。
Figure 2020010477
上記のように演算されたIδ(b1)'とGθδとを数式12のように乗算器24aで乗算して軸ずれ補償量θerrを演算し、演算された軸ずれ補償量θerrが速度推定器25aに入力される。速度推定器25aは、例えばPI制御器で構成されており、数式17のように速度推定値ωr_estを演算する。
Figure 2020010477
積分器5bは、速度推定値ωr_estを積分し、磁極位置推定値θr_estを出力する。以上のように、軸ずれ補償器を構成することで、チューニング中に磁極位置がずれた場合であっても、チューニング電流を適切な位相に流すことが可能となる。つまり、制御装置100は、軸ずれ補償器19による補償により、d軸とγ軸が一致するようにγ,δ直交回転座標系の位相を制御できる。
<3.第2の実施形態>
(3.1)電流及び電圧の制御方法
図1を参照して、第2の実施形態における、同期電動機1の電圧及び電流の制御方法を制御装置の構成と共に説明する。なお、電力変換器により同期電動機に供給する電圧及び電流の制御演算は、d,q直交回転座標系に一致するように制御されるγ,δ直交回転座標系の上で行うこととする。
第2の実施形態の制御装置100は、γ軸電流の直流成分を指令値に制御してδ軸に正弦波の交番電圧を印加しているときの電流及び電圧に基づき、電動機鉄心の磁気飽和特性を少なくとも考慮した磁束モデルの各パラメータを演算するオートチューニングを行う。あるいは、制御装置100は、γ軸電流の直流成分を指令値に制御してδ軸に正弦波の交番電圧を印加しているときの電流及び電圧に基づき、同期電動機1の磁極の方向に直交する方向のq軸インダクタンスを演算(測定)するオートチューニングを行う。制御装置100は、磁束モデルの各パラメータとq軸インダクタンスとの両方を演算するオートチューニングを行ってもよい。
第2の実施形態において、例えば、γ軸電流直流成分指令値Iγ(0) を、0を含む任意の値に設定し、γ軸交番電流指令値の振幅Iγ(b1) を、0に設定し、δ軸交番電流指令値の振幅Iδ(b1) を、0よりも大きい任意の値に設定する。
第2の実施形態では、積分器5aは、交番電圧の角周波数ωを積分してd軸交番電流指令値の角度θを演算する。δ軸交番電流指令演算器6bは、δ軸交番電流指令値の交流成分iδh を数式18のように演算する。
Figure 2020010477
電流座標変換器8は、u相電流検出器9u及びw相電流検出器9wによりそれぞれ検出したu,w相電流検出値i,iを、軸ずれ補償器19により演算された同期電動機1の磁極位置推定値θr_estに基づいてγ,δ軸電流検出値iγ,iδに座標変換する。
ローパスフィルタ10aは、γ軸電流検出値iγの高周波成分を除去してγ軸電流検出値iγfを演算する。ローパスフィルタ10bは、δ軸電流検出値iδの高周波成分を除去してδ軸電流検出値iδfを演算する。
γ軸電流指令値iγ とγ軸電流検出値iγfとの偏差を減算器11aにて演算し、この偏差をγ軸電流調節器12aにより増幅してγ軸電圧指令値vγACR(γ軸電圧フィードバック制御値vγACR)を演算する。γ軸電流調節器12aは、γ軸電流指令値iγ とγ軸電流検出値iγfとの偏差が零になるように動作してγ軸電圧フィードバック制御値vγACRを演算する。また、δ軸電流指令値iδ とδ軸電流検出値iδfとの偏差を減算器11bにて演算し、この偏差をδ軸電流調節器12bにより増幅してδ軸電圧指令値vδACR(δ軸電圧フィードバック制御値vδACR)を演算する。δ軸電流調節器12bは、δ軸電流指令値iδ とδ軸電流検出値iδfとの偏差が零になるように動作してδ軸電圧フィードバック制御値vδACRを演算する。
磁束モデルのパラメータは、電動機鉄心の磁気飽和に起因して流れる高調波電流を利用して推定される。このため、γ軸電流調節器12a及びδ軸電流調節器12bが高調波電流に作用しないようにするため、調節器12a,12bの応答周波数、及び、ローパスフィルタ10a,10bのカットオフ周波数は、交番電圧の角周波数ωの2倍よりも小さく設定される。
直流電機子抵抗補償器13は、第1の実施形態と同様に、γ軸電機子抵抗フィードフォワード補償値vγraを数式2により演算する。
電圧補償値演算器14は、インピーダンス推定器15で演算したq軸リアクタンス推定値Xqhest及びq軸電機子抵抗推定値Rqhestを使用し、δ軸電圧フィードフォワード補償値vδhFFを数式19により演算する。なお、q軸リアクタンス推定値Xqhest及びq軸電機子抵抗推定値Rqhestなどのインピーダンスの推定は、例えば特許文献1等に記載されている公知技術を用いてインピーダンス推定器15により行われることが可能である。
Figure 2020010477
また、q軸インダクタンスの演算は、公知技術を用いてインピーダンス推定器15により行われることが可能である。例えば、インピーダンス推定器15は、q軸リアクタンス推定値Xqhestを角周波数ωで除算することによって、q軸インダクタンスLqestを演算する(Lqest=Xqhest/ω)。
フーリエ係数演算器16は、θ,vδ ,iδに基づき、δ軸電圧及びγ軸電流のそれぞれのフーリエ係数を演算する。フーリエ係数演算器16は、δ軸電圧の基本波成分のフーリエ余弦係数Vδ(a1)、δ軸電圧の基本波成分のフーリエ正弦係数Vδ(b1)、δ軸電流の基本波成分のフーリエ余弦係数Iδ(a1)、δ軸電流の基本波成分のフーリエ正弦係数Iδ(b1)、δ軸電流の3倍高調波成分のフーリエ余弦係数Iδ(a3)、及び、δ軸電流の3倍高調波成分のフーリエ正弦係数Iδ(b3)を演算する。フーリエ係数の演算は、例えば特許文献1等に記載されている公知技術を用いて行われることが可能である。
フーリエ係数演算器16により演算された、γ軸電流の2倍高調波成分のフーリエ余弦係数Iγ(a2)、γ軸電流の2倍高調波成分のフーリエ正弦係数Iγ(b2)、δ軸電流の3倍高調波成分のフーリエ余弦係数Iδ(a3)、δ軸電流の3倍高調波成分のフーリエ正弦係数Iδ(b3)から、電機子抵抗補償器17は、数式20によりγ軸高調波電機子抵抗補償値vγhraおよびδ軸高調波電機子抵抗補償値vδhraを演算する。
Figure 2020010477
磁束モデル係数推定器18には、フーリエ係数演算器16により演算された、γ軸電流直流成分のフーリエ係数Iγ(0)、γ軸電流の2倍高調波成分のフーリエ余弦係数Iγ(a2)、γ軸電流の2倍高調波成分のフーリエ正弦係数Iγ(b2)、δ軸電流基本波成分のフーリエ余弦係数Iδ(a1)、δ軸電流基本波成分のフーリエ正弦係数Iδ(b1)、δ軸電流の3倍高調波成分のフーリエ余弦係数Iδ(a3)、及び、δ軸電流の3倍高調波成分のフーリエ正弦係数Iδ(b3)が入力される。磁束モデル係数推定器18は、例えば数式5のようなd軸磁束モデル及び数式12のようなq軸磁束モデルのそれぞれの係数(パラメータ)を演算する。
Figure 2020010477
第2の実施形態では、磁束モデル係数推定器18は、KLd、sd、Ksdq、KLq、KsqおよびKsqdを、上記のフーリエ係数を使用して、例えば代数演算や最適化演算等の公知の演算方法により演算する。例えば、磁束モデル係数推定器18は、特許文献1等に記載されている公知技術を用いて、KLd、sd、Ksdq、KLq、KsqおよびKsqd等の磁束モデルのパラメータを演算するオートチューニングを行う。
γ軸電圧指令値vγ は、加算器7b,7dにより、γ軸電圧フィードバック制御値vγACR、γ軸電機子抵抗フィードフォワード補償値vγra、γ軸高調波電機子抵抗補償値vγhraを加算して算出される。一方、δ軸電圧指令値vδ は、加算器7c,7eにより、δ軸電圧フィードバック制御値vδACR、δ軸電圧フィードフォワード補償値vδhFF、δ軸高調波電機子抵抗補償値vδhraを加算して算出される。
上述のように演算したγ,δ軸電圧指令値vγ ,vδ は、電圧座標変換器20によって、軸ずれ補償器19により演算された磁極位置推定値θr_estに基づいて、u,v,w相の相電圧指令値v ,v ,v に変換される。
整流回路3は、三相交流電源4からの三相交流電圧を整流して直流電圧に変換し、この直流電圧をインバータ等の電力変換器2に供給する。
PWM回路21は、相電圧指令値v ,v ,v に基づいて、電力変換器2の出力電圧を相電圧指令値v ,v ,v に制御するための複数のゲート信号を生成する。電力変換器2は、PWM回路21からの複数のゲート信号に基づいて、電力変換器2内部の複数の半導体スイッチング素子を制御することにより、IPMSMやSynRMなどの同期電動機1の端子電圧を相電圧指令値v ,v ,v に制御する。
(3.2)軸ずれ補償器の構成
図1の軸ずれ補償器19について、第2の実施形態における構成を説明する。はじめに、γ‐δ軸とd‐q軸により、軸ずれ量θerrの演算原理を説明する。数式22は、軸ずれ発生時のd‐q軸電圧の振幅である。これにより、d‐q軸には、数式7に示す振幅を持つ基本波電流が発生する。ただし、簡単のため電機子抵抗は無視する。
Figure 2020010477
また、γ‐δ軸電流基本波振幅は、d‐q軸電流基本波振幅と軸ずれ量θerrを用いて数式8と表現できる。数式8に数式22及び数式7を代入して整理すると、数式23及び数式24のように、δ軸電流基本波振幅およびγ軸電流基本波振幅が得られる。δ軸電圧振幅Vδを正とすると、数式23より、δ軸電流基本波振幅Iδは、軸ずれ量θerrによらず正となるが、数式24より、γ軸電流基本波振幅Iγは、d軸リアクタンスX、q軸リアクタンスXおよび軸ずれ量θerrによって極性を持つことがわかる。
Figure 2020010477
Figure 2020010477
数式24を変形すると、数式25が得られる。ここで、2θerrが十分小さいものとして、sinθ≒θと近似すると、軸ずれ量θerrは、数式26,27で演算できる。
Figure 2020010477
Figure 2020010477
Figure 2020010477
以上の原理に基づき、軸ずれ量θerrを補正する軸ずれ補償器19について、図3を用いて説明する。
振幅演算器22bは、数式26のγ軸電流基本波振幅Iγ(振動電流)に相当するγ軸基本波電流フーリエ正弦係数補正値Iγ(b1)'を、数式28及び数式29により演算する。これにより、前述の振幅極性を考慮した振幅を算出することが出来る。
Figure 2020010477
Figure 2020010477
θ演算器23bは、数式27により、γ軸電流‐軸ずれ量変換ゲインGθγを演算する。また、δ軸電圧振幅Vδは、数式30により演算される。
Figure 2020010477
上記のように演算されたIγ(b1)'とGθγとを数式26のように乗算器24bで乗算して軸ずれ補償量θerrを演算し、演算された軸ずれ補償量θerrが速度推定器25bに入力される。速度推定器25bは、例えばPI制御器で構成されており、数式17のように速度推定値ωr_estを演算する。
積分器5cは、速度推定値ωr_estを積分し、磁極位置推定値θr_estを出力する。以上のように、軸ずれ補償器を構成することで、チューニング中に磁極位置がずれた場合であっても、チューニング電流を適切な位相に流すことが可能となる。つまり、制御装置100は、軸ずれ補償器19による補償により、d軸とγ軸が一致するようにγ,δ直交回転座標系の位相を制御できる。
図5は、制御装置が備える演算装置のハードウェア構成を例示する図である。制御装置は、電動機鉄心の磁気飽和特性を少なくとも考慮した磁束モデルに基づいて演算する演算装置を備える。図5は、演算装置の一例であるマイクロコンピュータ110を示している。マイクロコンピュータ110は、メモリ121、CPU(Central Processing Unit)122、AD(Analog to Digital)変換部123、PWMモジュール124、通信部125及びタイマ126を備える。CPU122は、制御装置の制御を行うプロセッサである。通信部125は、マイクロコンピュータ110外部の上位コントローラと通信を行う。タイマ126は、タイマ値のカウントを行う。メモリ121は、プログラム等を記憶する。メモリ121内のプログラムによって、CPU122が動作する。図1の各制御ブロックの機能は、メモリ121に読み出し可能に記憶されるプログラムによってCPU122が動作することにより実現される。
図1の各制御ブロックとは、例えば、加算器7a〜7e、減算器11a,11b、交番電流指令演算器6a,6b、電流調節器12b,12c、電圧座標変換器20、電流座標変換器8、直流電機子抵抗補償器13、ローパスフィルタ10b,10c、電圧補償値演算器14、電機子抵抗補償器17、積分器5a、フーリエ係数演算器16、インピーダンス推定器15、磁束モデル係数推定器18及び軸ずれ補償器19である。
図1の各制御ブロックの機能は、コンピュータに各機能を実現させるプログラムによって提供可能である。また、各制御ブロックの機能は、上記のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、又は、上記のプログラム等のコンピュータプログラムプロダクトによって提供可能である。記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
以上、同期電動機の制御装置を実施形態により説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
1 同期電動機
2 電力変換器
3 整流回路
4 三相交流電源
5a〜5c 積分器
6a,6b 交番電流指令演算器
7a〜7e 加算器
8 電流座標変換器
9u,9w 電流検出器
10a,10bローパスフィルタ
11a,11b 減算器
12a,12b 電流調節器
13 直流電機子抵抗補償器
14 電圧補償値演算器
15 インピーダンス推定器
16 フーリエ係数演算器
17 電機子抵抗補償器
18 磁束モデル係数推定器
19 軸ずれ補償器
20 電圧座標変換器
21 PWM回路
100 制御装置
110 マイクロコンピュータ

Claims (8)

  1. 同期電動機の回転子磁極方向に平行なd軸とこのd軸に直交するq軸とにより定められるd,q直交回転座標系とは別に定義される座標系であってγ軸とδ軸とにより定められるγ,δ直交回転座標系において、電力変換器により前記同期電動機に供給する電流及び電圧を制御する制御装置であって、
    電動機鉄心の磁気飽和特性を少なくとも考慮した磁束モデルに基づいて演算する演算装置を備え、
    前記演算装置は、
    前記同期電動機のγ軸電流の直流成分を指令値に制御し、
    前記γ軸に正弦波の交番電圧を印加し、
    前記d軸のインダクタンスの演算と前記磁束モデルのパラメータの演算との少なくとも一方を行い、
    前記同期電動機のγ軸電圧の基本波成分のフーリエ係数を演算し、
    前記同期電動機のδ軸電流の基本波成分のフーリエ係数を演算し、
    前記γ軸電圧の基本波成分のフーリエ係数と、前記δ軸電流の基本波成分のフーリエ係数とを用いて、前記d軸と前記γ軸が一致するように前記γ,δ直交回転座標系の位相を制御することを特徴とする、同期電動機の制御装置。
  2. 前記演算装置は、
    前記γ軸電流の基本波成分のフーリエ係数を演算し、
    前記γ軸電流の基本波成分のフーリエ係数を更に用いて、前記d軸と前記γ軸が一致するように前記γ,δ直交回転座標系の位相を制御する、請求項1に記載の同期電動機の制御装置。
  3. 前記演算装置は、
    前記δ軸電流の基本波成分のフーリエ係数と前記γ軸電流の基本波成分のフーリエ係数とを用いて、前記δ軸に発生する振動電流を検出し、
    前記γ軸電圧の基本波成分と前記振動電流の検出値とを用いて、前記d軸と前記γ軸が一致するように前記γ,δ直交回転座標系の位相を制御する、請求項2に記載の同期電動機の制御装置。
  4. 同期電動機の回転子磁極方向に平行なd軸とこのd軸に直交するq軸とにより定められるd,q直交回転座標系とは別に定義される座標系であってγ軸とδ軸とにより定められるγ,δ直交回転座標系において、電力変換器により前記同期電動機に供給する電流及び電圧を制御する制御装置であって、
    電動機鉄心の磁気飽和特性を少なくとも考慮した磁束モデルに基づいて演算する演算装置を備え、
    前記演算装置は、
    前記同期電動機のγ軸電流の直流成分を指令値に制御し、
    前記δ軸に正弦波の交番電圧を印加し、
    前記q軸のインダクタンスの演算と前記磁束モデルのパラメータの演算との少なくとも一方を行い、
    前記同期電動機のδ軸電圧の基本波成分のフーリエ係数を演算し、
    前記同期電動機のγ軸電流の基本波成分のフーリエ係数を演算し、
    前記δ軸電圧の基本波成分のフーリエ係数と、前記γ軸電流の基本波成分のフーリエ係数とを用いて、前記d軸と前記γ軸が一致するように前記γ,δ直交回転座標系の位相を制御することを特徴とする、同期電動機の制御装置。
  5. 前記演算装置は、
    前記同期電動機のδ軸電流の基本波成分のフーリエ係数を演算し、
    前記δ軸電流の基本波成分のフーリエ係数を更に用いて、前記d軸と前記γ軸が一致するように前記γ,δ直交回転座標系の位相を制御する、請求項4に記載の同期電動機の制御装置。
  6. 前記演算装置は、
    前記γ軸電流の基本波成分のフーリエ係数と前記δ軸電流の基本波成分のフーリエ係数とを用いて、前記γ軸に発生する振動電流を検出し、
    前記δ軸電圧の基本波成分と前記振動電流の検出値とを用いて、前記d軸と前記γ軸が一致するように前記γ,δ直交回転座標系の位相を制御する、請求項5に記載の同期電動機の制御装置。
  7. 同期電動機の回転子磁極方向に平行なd軸とこのd軸に直交するq軸とにより定められるd,q直交回転座標系とは別に定義される座標系であってγ軸とδ軸とにより定められるγ,δ直交回転座標系において、電力変換器により同期電動機に供給する電流及び電圧を制御する演算装置を備え、
    前記演算装置は、
    前記γ軸と前記δ軸のうちチューニング電流を流す一方の軸に直交する他方の軸に発生する振動電流を検出し、前記振動電流の検出値に基づいて、チューニング電流を流す位相を補正する、同期電動機の制御装置。
  8. 前記演算装置は、
    前記振動電流の検出値に基づいて前記同期電動機の磁極位置のずれ量を演算し、前記ずれ量の演算値に基づいてチューニング電流を流す位相を補正する、請求項7に記載の同期電動機の制御装置。
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