JP2020007973A - 車両の制御装置及び車両の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動輪から伝達される力に対する自動変速機の保護をより確実に行う。【解決手段】コントローラ10は、車速Vが閾値車速Vr以下になると電動オイルポンプ7へ予備動作指示を行うと共に、予備動作指示に伴い電動オイルポンプ7が回転したことを判定するまで車両100の走行中におけるエンジン1の自動停止を禁止する。【選択図】図3
Description
本発明は、車両の制御装置及び車両の制御方法に関する。
特許文献1には、車両の走行中に駆動源の自動停止を行うことが開示されている。
特許文献1に記載された発明では、走行中の駆動源の自動停止中は、駆動源によって駆動されるオイルポンプも停止してしまうため、自動変速機への供給油圧が電動オイルポンプによってまかなわれている。
駆動源の自動停止中は、車両が慣性走行するため、駆動輪から伝達される力が自動変速機に作用する。このとき、自動変速機を保護するために、自動変速機への供給油圧が確実に行われる必要がある。
特許文献1に記載された発明において、例えば、電動オイルポンプが正常動作しない状況が発生した場合、自動変速機への供給油圧が不足し、駆動輪から伝達される力に対する自動変速機の保護が充分に行われないおそれがあった。
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたもので、駆動輪から伝達される力に対する自動変速機の保護をより確実に行うことを目的とする。
本発明のある態様では、駆動源と、駆動源の下流に配置された自動変速機と、駆動源の自動停止中に自動変速機への油圧供給を行う電動オイルポンプと、を有する車両を制御する車両の制御装置は、車速が閾値車速以下になると電動オイルポンプへ駆動指示を行うと共に、駆動指示に伴い電動オイルポンプが回転したことを判定するまで車両の走行中における駆動源の自動停止を禁止する制御部を有することを特徴とする。
本発明の別の態様では、駆動源と、駆動源の下流に配置された自動変速機と、駆動源の自動停止中に自動変速機への油圧供給を行う電動オイルポンプと、を有する車両を制御する車両の制御方法は、車速が閾値車速以下になると電動オイルポンプへ駆動指示を行うと共に、駆動指示に伴い電動オイルポンプが回転したことを判定するまで車両の走行中における駆動源の自動停止を禁止することを特徴とする。
これらの態様によれば、電動オイルポンプが回転したことを判定するまで車両の走行中における駆動源の自動停止を禁止する、つまり、電動オイルポンプが回転したことを判定した後に、車両の走行中における駆動源の自動停止を実行する。これにより、駆動源の自動停止中、電動オイルポンプから油圧が確実に供給されるので、駆動輪から伝達される力に対する自動変速機の保護をより確実に行うことができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両100の概略構成図である。車両100は、駆動源としてエンジン1と、自動変速機TMと、差動装置4と、駆動輪5と、制御装置としてのコントローラ10と、を備える。エンジン1の動力は、自動変速機TM、差動装置4を介して、駆動輪5へと伝達される。
エンジン1は、ガソリンまたは軽油を燃料とする内燃機関であり、コントローラ10からの指令に基づいて回転速度、トルク等が制御される。
自動変速機TMは、ベルト式の無段変速機であり、トルクコンバータ2と変速機構3とを有する。自動変速機TMは、レンジとして、ドライブ(D)レンジ、リバース(R)レンジ、ニュートラル(N)レンジ、駐車(P)レンジ等を有し、そのいずれか一つを設定レンジとして設定することができる。DレンジとRレンジとは走行レンジを構成し、NレンジとPレンジとは非走行レンジを構成する。なお、以下では、自動変速機TMがベルト式の無段変速機である場合を例に説明するが、自動変速機TMは、有段変速機やトロイダル式の無段変速機であってもよい。
自動変速機TMの設定レンジは、運転者がシフトレバー50を操作することによって設定される。シフトレバー50に代えて、例えば、操作後に中立位置に自動的に復帰するモーメンタリ式のシフトレバーや、ボタン式のシフトスイッチ等であってもよい。シフトレバー50によってどのレンジが選択されたかは、インヒビタスイッチ52によって検出される。
変速機構3は、バリエータ30と、コントロールバルブ部31と、タンク部32と、締結要素(図示せず)と、を有する。締結要素(図示せず)は、トルクコンバータ2とバリエータ30との間の動力伝達経路上に配置され、図示しない前進クラッチ及び後進ブレーキを備える。
バリエータ30は、車速やアクセル開度等に応じて変速比を無段階に変更する。バリエータ30は、プライマリプーリ30aと、セカンダリプーリ30bと、両プーリ30a,30bに巻き掛けられたベルト30cと、を備える。プーリ圧によりプライマリプーリ30aの可動プーリとセカンダリプーリ30bの可動プーリとを軸方向に動かし、ベルト30cのプーリ接触半径を変化させることで、変速比を無段階に変更する。なお、プライマリプーリ30aに作用するプーリ圧及びセカンダリプーリ30bに作用するプーリ圧は、オイルポンプ6または電動オイルポンプ7からの吐出圧を元圧としてコントロールバルブ部31によって調圧される。
コントロールバルブ部31は、油圧を制御するための複数のソレノイドバルブを備える。コントロールバルブ部31は、オイルポンプ6または電動オイルポンプ7から供給される油圧を調圧してライン圧を生成する。また、コントロールバルブ部31は、ライン圧を元圧として締結要素の油圧を制御する。オイルポンプ6または電動オイルポンプ7から供給された作動油は、自動変速機TM内の各部を潤滑するための潤滑油としても使用される。
オイルポンプ6は、ベルト及びプーリからなる伝達機構を介してエンジン1の出力軸と接続される。オイルポンプ6は、エンジン1の動力の一部を利用して駆動され、タンク部32に貯留された作動油を吸い込んで、コントロールバルブ部31に作動油(油圧)を供給する。
電動オイルポンプ7は、バッテリ8を電力源として駆動用モータMによって駆動される。電動オイルポンプ7は、エンジン1が停止している場合に作動する。駆動用モータMとして、例えば、ブラシレスDCモータが用いられる。コントローラ10は、駆動用モータMを、インバータ9を用いて、例えば、矩形波駆動により制御する。電動オイルポンプ7は、タンク部32に貯留された作動油を吸い込んで、コントロールバルブ部31に作動油(油圧)を供給する。なお、駆動用モータMを正弦波駆動(疑似正弦波電圧)によって制御してもよい。
図2は自動変速機TMに係る油圧回路の一部を示す図である。図2に示すように、オイルポンプ6は、タンク部32から吸い込んだ作動油をライン圧供給油路33に吐出する。電動オイルポンプ7は、タンク部32から吸い込んだ作動油を流路34に吐出する。流路34は、合流点37においてライン圧供給油路33に合流する。
ライン圧供給油路33には、上流側から、逆止弁35及びコントロールバルブ部31が設けられる。逆止弁35は、オイルポンプ6の停止時に、ライン圧供給油路33内の作動油がオイルポンプ6に向かって逆流することを防止する。
流路34には、逆止弁36が設けられる。逆止弁36は、ライン圧供給油路33から電動オイルポンプ7に向かって作動油が逆流することを防止する。
コントローラ10は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラ10は、複数のマイクロコンピュータで構成することも可能である。具体的には、コントローラ10は、自動変速機TMを制御するATCU、シフトレンジを制御するSCU、エンジン1の制御を行うECU等によって構成することもできる。なお、後述するコーストストップ制御を行う制御部とは、電動オイルポンプ7の制御を行うためのコントローラ10の機能を仮想的なユニットとしたものである。
コントローラ10には、エンジン1の回転速度を検出するエンジン回転速度センサ51、自動変速機TMのセレクトレンジ(前進、後進、ニュートラル及びパーキングを切り替えるセレクトレバー又はセレクトスイッチの状態)を検出するインヒビタスイッチ52、アクセル開度APOを検出するアクセル開度センサ53、ブレーキの踏力を検出する踏力センサ54、セカンダリプーリ30bの回転速度を検出する出力軸センサ55、プライマリプーリ30aの回転速度を検出する入力軸センサ56、車速を検出する車速センサ57等からの信号が入力される。コントローラ10は、入力されるこれら信号に基づき、エンジン1及び自動変速機TMの各種動作を制御する。
次に、コーストストップ制御について説明する。コントローラ10は、燃料消費量を抑制するために、以下に説明するコーストストップ制御を行う。
コーストストップ制御とは、車両100が低車速域で走行している間、エンジン1を自動的に停止(コーストストップ)させて燃料消費量を抑制する制御である。アクセルオフ時に実行される燃料カット制御とは、エンジン1への燃料供給が停止される点で共通するが、トルクコンバータ2のロックアップクラッチを解放してエンジン1と駆動輪5との間の動力伝達経路を絶ち、エンジン1の回転を完全に停止させる点において相違する。なお、アクセルオフ時に実行される燃料カット制御は、ロックアップクラッチが解放されると解除され、エンジン1の自立状態を維持するために燃料噴射が再開される。
コーストストップ制御を実行するにあたっては、コントローラ10は、まず、以下に示すコーストストップ条件(a)〜(d):
(a):アクセルペダルから足が離されている(アクセル開度APO=0)
(b):ブレーキペダルが踏み込まれている(ブレーキ踏力またはブレーキ圧が所定値以上)
(c):車速が第2所定車速Vp以下
(d):第1所定車速Ve以上を経験
を判断する。
(a):アクセルペダルから足が離されている(アクセル開度APO=0)
(b):ブレーキペダルが踏み込まれている(ブレーキ踏力またはブレーキ圧が所定値以上)
(c):車速が第2所定車速Vp以下
(d):第1所定車速Ve以上を経験
を判断する。
(a)〜(c)の条件は、運転者に停車意図があるかを判断するための条件であり、(d)の条件は、頻繁にコーストストップ制御が実行されることを抑制するための条件である。コントローラ10は、これらの条件(a)〜(d)が全て成立した場合に、コントローラ10は、コーストストップ条件成立と判断する。
第1所定車速Veは、渋滞中(若しくは、駐車動作中)において徐行しているときにコーストストップ制御(エンジン停止)が実行されないようにするため、徐行速度(例えば、4km/h)よりも大きい速度で且つなるべく小さい速度に設定される。
第1所定車速Veを徐行速度との乖離が小さすぎる値に設定すると、渋滞中(若しくは、駐車中) にコーストストップ制御が実行される可能性が高まるので、ある程度徐行速度との乖離を大きく設定することが望ましい。よって、例えば、第1所定車速Veは、徐行速度より大きく、10〜30km/hの範囲で適宜設定される。なお、第1所定車速Veの設定値が小さいほど、渋滞中(若しくは、駐車動作中)以外のときにコーストストップ制御の実行頻度を上げることができ燃費の向上に貢献することになるので好ましい。
第2所定車速Vpは、10〜30km/hの間で任意の値にそれぞれ設定される。第1所定車速Ve及び第2所定車速Vpは、上記範囲内にあれば同じ値であっても異なる値であってもよい。
ところで、コーストストップ制御が実行されると、エンジン1が停止するため、エンジン1の動力を利用して駆動されるオイルポンプ6が停止するので、オイルポンプ6からの油圧の供給が停止する。コーストストップ制御の実行中は、駆動輪5側から慣性力によるトルクが自動変速機TMに入力される。このため、オイルポンプ6が停止してしまうとベルト30cを挟持するための油圧が確保できなくなりベルト滑り等が発生するおそれがある。また、自動変速機TMが有段変速機である場合には、クラッチの締結圧が低下してクラッチに滑り等が発生するおそれがある。これらの滑りは、自動変速機TMの耐久性に影響を及ぼすおそれがある。
このため、コーストストップ制御を実行する際には、コントローラ10は、電動オイルポンプ7を駆動する。これにより、自動変速機TMの制御及び保護に必要な油圧を確保する。
しかしながら、コーストストップ制御を実行する際に、何らかの原因により電動オイルポンプ7が正常に作動しない場合、自動変速機TMの制御に必要な油圧を確保できず、上述のような滑り等の異常が発生するおそれがある。そこで、本実施形態では、電動オイルポンプ7が正常に作動することを確認した後、コーストストップ制御を実行する。以下に、図3に示すフローチャートを参照しながら、本実施形態のコーストストップ制御について説明する。
ステップS1では、第1所定車速Veを経験したか否かを判定する。具体的には、コントローラ10は、車両100が発進してから車速Vが第1所定車速Ve以上になった経験があるか否かを判定する。第1所定車速Veを経験していればステップS2に進み、第1所定車速Veを経験していなければ、ステップS1の判定を繰り返す。
ステップS2では、車速Vが閾値車速Vr以下であるか否かを判定する。閾値車速Vrは、電動オイルポンプ7の後述する予備動作を実行するか否かを決定する閾値となる車速である。コントローラ10は、車速センサ57によって検出された車速Vが、閾値車速Vr以下であるか否かを判定する。車速Vが閾値車速Vr以下であればステップS3に進み、車速Vが閾値車速Vrより大きければ、ステップS1に戻る。
ステップS3では、電動オイルポンプ7の予備動作を開始する。予備動作とは、電動オイルポンプ7から吐出される作動油の圧力を逆止弁36が開放しない程度になるようにして、電動オイルポンプ7を駆動することである。つまり、予備動作時には、電動オイルポンプ7からライン圧供給油路33に作動油(油圧)は供給されない。
コントローラ10は、駆動用モータMを制御して、電動オイルポンプ7から吐出される作動油の圧力が逆止弁36が開放しない程度の圧力P1となるように、電動オイルポンプ7の回転速度を制御する。
ステップS4では、駆動判定を行う。具体的には、コントローラ10は、電動オイルポンプ7が回転したか否かを判定する。コントローラ10は、誘起電圧検出部によって駆動用モータMの各相コイルの誘起電圧検出を行い、駆動用モータMのロータの回転速度(回転速度情報)を求めることで、電動オイルポンプ7が回転したか否かを判定する。
電動オイルポンプ7が回転していれば、電動オイルポンプ7が吐出していると判定してステップS5に進み、電動オイルポンプ7が回転していなければ、電動オイルポンプ7が吐出していないと判定して、ステップS7に進む。
なお、この駆動判定は、例えば、電動オイルポンプ7の吐出口に油圧センサを取り付けて、この油圧センサが検出した圧力に基づいて判定を行ってもよい。また、駆動用モータMに印加する制御信号を監視して、この制御信号に基づいて電動オイルポンプ7が回転しているか否かを判定してもよい。さらに、駆動用モータMのロータの位置を直接的に検出するセンサ(例えば、ホールセンサ)を設け、このセンサの検出信号に基づいて、回転速度情報を取得し、電動オイルポンプ7が回転したか否かを判定してもよい。
ステップS7では、車速Vが閾値車速Vr以上に上昇していないか否かを判定する。車速Vが閾値車速Vr以上に上昇していなければ、コントローラ10は、ステップS4に戻ってステップS4の判定を繰り返す。これに対し、車速Vが閾値車速Vr以上に上昇していれば、ステップS9において第1所定車速Veの経験をリセットした後、ステップS1に戻る。つまり、コントローラ10は、予備動作の駆動指示の後に、車速Vが閾値車速Vrを超えた場合には、コーストストップ制御を禁止する。なお、ステップS4における判定が、所定時間T1内に肯定判定にならなければ、電動オイルポンプ7の予備動作を停止してステップS1に戻る。
ステップS5では、他のコーストストップ条件が成立したか否かを判定する。具体的には、コントローラ10は、上記条件(a)〜(c)の全てが成立したか否かを判定する。上記条件(a)〜(c)の全てが成立していれば、ステップS6に進む。これに対し、上記条件(a)〜(c)のいずれかが成立していなければ、ステップS8に進む。
ステップS6では、コーストストップ制御を実行する。このとき、コントローラ10は、電動オイルポンプ7の吐出圧が圧力P2になるように、電動オイルポンプ7を駆動する。なお、圧力P2は、予備動作時の吐出圧(圧力P1)よりも高い値であり、自動変速機TMの動作及び保護に必要な圧力を確保できる値に設定される。
ステップS8では、車速Vが閾値車速Vr以上に上昇していないか否かを判定する。車速Vが閾値車速Vr以上に上昇していなければ、コントローラ10は、ステップS5に戻ってステップS5の判定を繰り返す。これに対し、車速Vが閾値車速Vr以上に上昇していれば、ステップS9において第1所定車速Veの経験をリセットした後、ステップS1に戻る。つまり、コントローラ10は、予備動作の駆動指示の後に、車速Vが閾値車速Vrを超えた場合には、コーストストップ制御を禁止する。なお、ステップS5における判定が、所定時間T2内に肯定判定にならなければ、電動オイルポンプ7の予備動作を停止してステップS1に戻る。
このように、本実施形態では、コーストストップ制御を実行する前に、電動オイルポンプ7の予備動作のための駆動指示を行って、電動オイルポンプ7の動作確認を行う。さらに、電動オイルポンプ7が回転したことを判定するまで車両100のコーストストップ制御の実行、具体的には、走行中におけるエンジン1の自動停止を禁止する。つまり、本実施形態では、電動オイルポンプ7の駆動を確認した後、コーストストップ制御を実行するので、コーストストップ制御中、電動オイルポンプ7から油圧を自動変速機TMに確実に供給することができる。よって、駆動輪5から伝達される慣性力(トルク)が自動変速機TMに入力されたときに、自動変速機TMの保護をより確実に行うことができる。
また、上記禁止条件(ステップS1など)はあくまで走行中のエンジン1の自動停止の禁止であり、停車中のエンジン1の自動停止(アイドリングストップ制御)については上記禁止条件が成立している場合であっても実行してもよい。
なお、コーストストップ制御(エンジン1の自動停止)の禁止は、電動オイルポンプ7がフェールしているか否かに関わらず(電動オイルポンプ7のフェールが確定しているか否かに関わらず)行うことができる。
以上のように構成された本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
制御装置(コントローラ10)は、駆動源(エンジン1)と、駆動源(エンジン1)の下流に配置された自動変速機TMと、駆動源(エンジン1)の自動停止中に自動変速機TMへの油圧供給を行う電動オイルポンプ7と、を有する車両100を制御する。
制御装置(コントローラ10)は、車速Vが閾値車速Vr以下になると電動オイルポンプ7へ駆動(予備動作)指示を行うと共に、駆動(予備動作)指示に伴い電動オイルポンプ7が回転したことを判定するまで車両100の走行中における駆動源(エンジン1)の自動停止を禁止する制御部(コントローラ10)を有する。
電動オイルポンプ7が回転したことを判定するまで車両100の走行中における駆動源(エンジン1)の自動停止を禁止する、つまり、電動オイルポンプ7が回転することを確認することを駆動源(エンジン1)の自動停止の許可条件とすることにより、走行中の自動停止中の期間における自動変速機TMへの油圧供給を確実にすることができる。よって、駆動輪5から伝達される力(トルク)に対する自動変速機TMの保護をより確実に行うことができる(請求項1、9に対応する効果)。
また、車速Vが閾値車速Vrより高い車速から閾値車速Vrまで下がったことを条件とすることで、常に駆動源(エンジン1)の自動停止直前に電動オイルポンプ7の駆動判定を行うことができるので、判定の精度が増し、駆動輪5から伝達される力(トルク)に対する自動変速機TMの保護をより確実に行うことができる(請求項1、9に対応する効果)。
さらに、実際に電動オイルポンプ7が回転しているか否かを直接的に判定することで、より確実に制御を実行することができる。
電動オイルポンプ7は、駆動用モータMと、駆動用モータMの回転速度情報の検知部(誘起電圧検出部)と、を有する。制御部(コントローラ10)は、検知部(誘起電圧検出部)から出力される回転速度情報を用いて電動オイルポンプ7が回転したか否かを判定する。
電動オイルポンプ7が回転したか否かを判定のためには、電動オイルポンプ7の吐出口に油圧センサを取り付けて判定を行うことも考えられる。しかしながら、この方法では油圧センサの追加が必要となりコスト増加となる。そこで、駆動制御のために使用される検知部(誘起電圧検出部)を利用することでコストの増加を抑制できる(請求項2に対応する効果)。
駆動用モータMは、ブラシレスモータであり、制御部(コントローラ10)は、駆動用モータMの制御信号に基づき回転速度情報を取得する。
駆動用モータMの正常/異常の自己判断用のマイコン(自己診断専用回路)を設けて判定する方法も考えられるが、マイコン追加によりコスト増加となる。そこで、ブラシレスモータの場合は、制御信号を確認する、あるいは、制御信号に基づいて駆動用モータMが駆動したときに生じる誘起電圧等を取得することにより、電動オイルポンプ7が回転したか否かを判定することができる。これにより、マイコンを追加する必要がないので、コストアップを抑制できる(請求項3に対応する効果)。
電動オイルポンプ7は逆止弁36を介して自動変速機TMのライン圧供給油路33と接続されている。また、制御部(コントローラ10)は、駆動(予備動作)指示があると逆止弁36が開放しない範囲の回転速度で電動オイルポンプ7を回転させる。
予備動作は駆動判定用の動作であるので、自動変速機TMの動作に影響を与えないような条件で電動オイルポンプ7を回転させることが要件となる。このため、逆止弁36が開放しない範囲の回転速度で電動オイルポンプ7を回転させる。これにより、自動変速機TMの動作に影響を与えずに予備動作を行うことができる(請求項4に対応する効果)。
制御部(コントローラ10)は、停車状態からの発進後に閾値車速Vrより高い第1所定車速Veまで車速が上昇するまでは、車両100の走行中の駆動源(エンジン1)の自動停止を禁止する。
第1所定車速Veを超えずに走行しているということは、例えば、渋滞にはまっている可能性を示唆している。このような状況では、駆動源(エンジン1)の自動停止(コーストストップ制御)が頻繁に実行され、ドライバーに不快感を与える可能性がある。そこで、コントローラ10は、第1所定車速Veを超えたということを経験するまでは駆動源(エンジン1)の自動停止を禁止する。これにより、駆動源(エンジン1)の自動停止(コーストストップ制御)が頻繁に実行されることを抑制でき、ドライバーに不快感を与えることを抑制できる(請求項5に対応する効果)。
制御部(コントローラ10)は、駆動(予備動作)指示の後に車速Vが閾値車速Vrを超えると車両100の走行中の駆動源の自動停止を禁止する。
このような状況は渋滞にはまっている可能性を示唆している(低車速まで落ちた後に若干のスピードアップ)ので、駆動源(エンジン1)の自動停止を禁止する。これにより、ド駆動源(エンジン1)の自動停止(コーストストップ制御)が頻繁に実行されることを抑制でき、ドライバーに不快感を与えることを抑制できる(請求項6に対応する効果)。
制御部(コントローラ10)は、駆動(予備動作)指示の後に車速Vが閾値車速Vrを超えると、閾値車速Vrより高い第1所定車速Veまで車速が上昇した後に、車速Vが閾値車速Vrまで下がると電動オイルポンプ7へ新たに駆動(予備動作)指示を行うと共に、新たな駆動(予備動作)指示に伴い電動オイルポンプ7が回転したことを判定するまで車両100の走行中における駆動源(エンジン1)の自動停止を禁止する。
このような状況は渋滞にはまっている可能性を示唆している(低車速まで落ちた後に若干のスピードアップ)ので、ドライバーに不快感を与えないように駆動源(エンジン1)の自動停止を禁止する。また、車速Vが再度第1所定車速Veまで上昇した後閾値車速Vrまで下がった場合には、駆動源の自動停止を許可する。これにより、駆動源(エンジン1)の自動停止(コーストストップ制御)が頻繁に実行されることを抑制しつつ、燃費を向上することができる(請求項7に対応する効果)。
自動変速機TMはベルト式無段変速機であり、制御部(コントローラ10)は、ブレーキペダルが踏まれていることを含む許可条件が成立した場合に、車両100の走行中の駆動源(エンジン1)の自動停止を実行する。
自動変速機TMがベルト式無段変速機である場合には、コーストストップ制御実行時に、ベルト滑りなどが発生するおそれがある。したがって、自動変速機TMがベルト式無段変速機である場合に当該制御を実行することは特に有効である(請求項8に対応する効果)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上記実施形態では、エンジン1の自動停止としてコーストストップを例に説明したが、上記制御は、駆動輪5から伝達される力から自動変速機TMを保護するものであるので、走行中の駆動源自動停止制御全般に適用可能である。よって、上記制御は、例えば、セーリングストップ制御などにも適用可能である。なお、セーリングストップ許可条件としては、例えば、以下の条件がある。
(e)アクセルペダルから足が離されている(アクセル開度APO=0)
(f)ブレーキペダルから足が離されている(ブレーキオフ)
(g)所定車速範囲内(中車速〜高車速)
なお、これらの条件はドライバーに惰性走行意図があるかどうかを判定する条件である。セーリングストップ制御は、これらの条件(e)〜(g)の全てが成立した場合に実行される。
(f)ブレーキペダルから足が離されている(ブレーキオフ)
(g)所定車速範囲内(中車速〜高車速)
なお、これらの条件はドライバーに惰性走行意図があるかどうかを判定する条件である。セーリングストップ制御は、これらの条件(e)〜(g)の全てが成立した場合に実行される。
1 エンジン
5 駆動輪
6 オイルポンプ
7 電動オイルポンプ
10 コントローラ(制御装置、制御部)
31 コントロールバルブ部
100 車両
TM 自動変速機
5 駆動輪
6 オイルポンプ
7 電動オイルポンプ
10 コントローラ(制御装置、制御部)
31 コントロールバルブ部
100 車両
TM 自動変速機
Claims (9)
- 駆動源と、
前記駆動源の下流に配置された自動変速機と、
前記駆動源の自動停止中に前記自動変速機への油圧供給を行う電動オイルポンプと、を有する車両を制御する車両の制御装置であって、
車速が閾値車速以下になると前記電動オイルポンプへ駆動指示を行うと共に、前記駆動指示に伴い前記電動オイルポンプが回転したことを判定するまで前記車両の走行中における前記駆動源の自動停止を禁止する制御部を有することを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項1に記載の車両の制御装置において、
前記電動オイルポンプは、駆動用モータと、前記駆動用モータの回転速度情報の検知部と、を有し、
前記制御部は、前記検知部から出力される前記回転速度情報を用いて前記電動オイルポンプが回転したか否かを判定することを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項2に記載の車両の制御装置において、
前記駆動用モータは、ブラシレスモータであり、
前記制御部は、前記駆動用モータの制御信号に基づき前記回転速度情報を取得することを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の車両の制御装置において、
前記電動オイルポンプは逆止弁を介して前記自動変速機のライン圧供給油路と接続されており、
前記制御部は、前記駆動指示があると前記逆止弁が開放しない範囲の回転速度で前記電動オイルポンプを回転させることを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の車両の制御装置において、
前記制御部は、停車状態からの発進後に前記閾値車速より高い第1所定車速まで車速が上昇するまでは、前記車両の走行中の前記駆動源の自動停止を禁止することを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の車両の制御装置において、
前記制御部は、前記駆動指示の後に車速が前記閾値車速を超えると前記車両の走行中の前記駆動源の自動停止を禁止することを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項6に記載の車両の制御装置において、
前記制御部は、前記駆動指示の後に車速が前記閾値車速を超えると、前記閾値車速より高い所定車速まで車速が上昇した後に、車速が前記閾値車速まで下がると前記電動オイルポンプへ新たに駆動指示を行うと共に、新たな前記駆動指示に伴い前記電動オイルポンプが回転したことを判定するまで前記車両の走行中における前記駆動源の自動停止を禁止することを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の車両の制御装置において、
前記自動変速機はベルト式無段変速機であり、
前記制御部は、ブレーキペダルが踏まれていることを含む許可条件が成立した場合に前記車両の走行中の前記駆動源の自動停止を実行することを特徴とする車両の制御装置。 - 駆動源と、
前記駆動源の下流に配置された自動変速機と、
前記駆動源の自動停止中に前記自動変速機への油圧供給を行う電動オイルポンプと、を有する車両を制御する車両の制御方法であって、
車速が閾値車速以下になると前記電動オイルポンプへ駆動指示を行うと共に、前記駆動指示に伴い前記電動オイルポンプが回転したことを判定するまで前記車両の走行中における前記駆動源の自動停止を禁止することを特徴とする車両の制御方法。
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