JP2020007878A - 車両用ドア開閉制御装置 - Google Patents

車両用ドア開閉制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ドアの開閉時における利便性のより一層の向上を図ることが可能な車両用ドア開閉制御装置を提供する。【解決手段】車両1のドア2を開閉動作させるドア駆動部20と、ドア駆動部を制御する制御部40とを備える。制御部40は、運転席ドア2dの開閉に応じて他のドアが自動開閉するようにドア駆動部を制御する。【選択図】 図2

Description

本発明は、車両のドアの開閉を制御する車両用ドア開閉制御装置(以下、ドア開閉制御装置という)に関する。
従来から、ドア開閉制御装置を搭載した車両が知られている(特許文献1および特許文献2参照)。かかる車両は、必要に応じてドアが自動で開閉される。その際、例えば特許文献1に開示されたドア開閉制御装置では、ドアの開閉速度が状況に応じて変更可能とされている。これにより、降雨時にはドアを素早く開閉させたり、高齢者の乗降時にはドアをゆっくり開閉させたりすることを可能としている。しかしながら、これらの開閉制御には、乗員による携帯端末などの操作が必要であり、両手が塞がっているような状況では開閉制御を行うことが困難である場合もある。この点を考慮して、特許文献2に開示されたドア開閉制御装置では、乗員の着座を検出し、検出結果に応じてドアを自動で閉じ、例えば両手が塞がっているような状況での利便性の向上を図っている。
特開2005−226444号公報 特開2017−150160号公報
しかしながら、特許文献2に開示されたドア開閉制御装置では、ドアを開く場合に対応しておらず、利便性の向上を図る上で十分ではない。
本発明は、これを踏まえてなされたものであり、その目的は、ドアの開閉時における利便性のより一層の向上を図ることが可能な車両用ドア開閉制御装置を提供することにある。
本発明の車両用ドア開閉制御装置は、車両のドアを開閉動作させるドア駆動部と、ドア駆動部を制御する制御部とを備える。制御部は、運転席ドアの開閉に応じて他のドアが自動開閉するようにドア駆動部を制御する。
車両用ドア開閉制御装置は、車両の各座席への乗員の着座を検出可能な着座検出部を有する。制御部は、着座検出部の検出結果に基づいて自動開閉するドアを選択する。
また、車両用ドア開閉制御装置は、座席に着座した乗員のシートベルトの着脱を検出可能なシートベルト検出部を有する。制御部は、着座検出部およびシートベルト検出部の検出結果に基づいて自動開閉するドアを選択する。
制御部は、着座検出部が着座を検出し、かつシートベルト検出部がシートベルトを外していることを検出した座席に対応するドアを自動で開く。そして、制御部は、着座検出部が着座を検出しかつシートベルト検出部がシートベルトを着用していることを検出した座席に対応するドア、および着座が検出されていない座席に対応するドアを自動で閉める。
車両用ドア開閉制御装置は、車両の周辺状況を検出する周辺状況検出部を有する。制御部は、周辺状況検出部の検出結果に基づいて、ドアを自動開閉するか否かを判定する。
周辺状況検出部は、車両周辺の対象物を検出する。制御部は、対象物までの距離が所定範囲内に位置するドアの自動開閉を抑止する。
また、周辺状況検出部は、対象物が車両に接近しているか否かを検出する。制御部は、対象物が車両に接近していることを検出した場合、対象物までの距離が所定範囲内に位置するドアの自動開閉を抑止する
制御部は、車両のシフトポジションが走行レンジである場合、ドアの自動開閉を抑止する。
本発明の車両用ドア開閉制御装置によれば、ドアの開閉時における利便性のより一層の向上を図ることができる。
本発明の実施形態に係る車両用ドア開閉制御装置が搭載された車両の模式図。 本発明の実施形態に係る車両用ドア開閉制御装置の概略構成を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る車両用ドア開閉制御装置によって行われるドア自動開閉時の制御フローを示す図。 本発明の実施形態に係る車両用ドア開閉制御装置によって行われるドア自動開閉制御におけるドア開制御処理の制御フローを示す図。 本発明の実施形態に係る車両用ドア開閉制御装置によって行われるドア開制御処理におけるドアの開状態の遷移の一例を示す図であって、(a)はドア開制御処理の実行開始前の状態、(b)はドア開制御処理が実行された一状態(障害物が存在しない場合)、(c)はドア開制御処理が実行された他状態(障害物が存在する場合)をそれぞれ示す図。 本発明の実施形態に係る車両用ドア開閉制御装置によって行われるドア自動開閉制御におけるドア閉制御処理の制御フローを示す図。 本発明の実施形態に係る車両用ドア開閉制御装置によって行われるドア閉制御処理におけるドアの閉状態の遷移の一例を時系列に示す図であって、(a)はドア閉制御処理の実行開始前の状態、(b)はドア閉制御処理が実行された状態、(c)はドア閉制御処理がさらに実行された状態をそれぞれ示す図。 本発明の実施形態に係る車両用ドア開閉制御装置によって行われるドア閉制御処理におけるドアの閉状態の遷移の一例を時系列に示す図であって、(a)はドア閉制御処理の実行開始前の状態、(b)はドア閉制御処理が実行された状態(接近者が存在する場合)、(c)はドア閉制御処理がさらに実行された状態をそれぞれ示す図(接近者が存在しない場合)。 本発明の実施形態に係る車両用ドア開閉制御装置によって行われるドア閉制御処理におけるドアの閉状態の遷移の一例を時系列に示す図であって、(a)はドア閉制御処理の実行開始前の状態、(b)はドア閉制御処理が実行された状態(シートベルトが着用されていない場合)、(c)はドア閉制御処理がさらに実行された状態をそれぞれ示す図(シートベルトが着用された場合)。
以下、本発明の実施形態に係る車両用ドア開閉制御装置(以下、ドア開閉制御装置という)について、図1から図9を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るドア開閉制御装置10が搭載された車両1の模式図である。本実施形態のドア開閉制御装置10は、乗員が車両1に乗り込んだ後にドア2を自動で閉め、乗り込んだ乗員が車両1から降りるときに自動でドア2を開けることを可能とする装置である。ドア開閉制御装置10は、運転席3(3d)に着座した乗員(運転者)のドア2(2d)の開閉に応じて、それ以外の座席3のドア2を自動で開閉する。本実施形態においては、乗員が車両1に乗り込む前にドア2を自動で開けること、および乗員が車両1から降りた後にドア2を自動で閉めることは想定していない。ただし、これらについても適用対象とすることを排除するものではない。なお、本実施形態のドア開閉制御装置10が搭載される車両1は、自家用の乗用自動車、あるいはトラックやバスなどの事業用自動車のいずれであってもよく、用途や車種は特に問わない。車両1のパワーユニットは、内燃機関(エンジン)であっても、電動モータであっても、これらの双方であってもよい。
図2は、本実施形態に係るドア開閉制御装置10のブロック図である。図1および図2に示すように、ドア開閉制御装置10は、ドア駆動部20と、検出部30と、制御部40とを備えて構成されている。
ドア駆動部20は、ドア2を自動で開閉動作させるための機構であり、電動モータ(アクチュエータ)、減速機、動力変換機、クラッチなど(いずれも図示省略)を含む。電動モータは、その回転出力でドア2を開閉動作させる。その際、電動モータの回転出力は、減速機や動力変換機などを介してドア2のヒンジやスライダなどの開閉機構(図示省略)に伝えられている。これにより開閉機構が作動することで、ドア2が自動で開閉される。なお、電動モータは、クラッチによって減速機や動力変換機と接続および切断が切換可能である。したがって、これらとの接続を切断して回転出力の伝達を断つことで、手動でドア2を開閉させることが可能とされている。
なお、ドア駆動部20は、各ドア2をそれぞれ個別に制御して自動で開閉させる(図1参照)。この場合、ドア駆動部20は、各ドア2にそれぞれ対応して複数設けられていればよいが、例えば前側ドア2(図1ではドア2d,2n)と後側ドア2(図1ではドア2l,2r)とに分かれて設けられていてもよいし、1つですべてのドア2を個別に開閉制御可能に構成されていてもよい。ドア2は、スイングドアでもスライドドアでも構わない。これらは混在していてもよく、例えば、図1に示す前側ドア2d,2nをスイングドア、後側ドア2l,2rをスライドドアとしてもよい。
検出部30は、車両1の走行状況、車両1における乗員の乗込状況および着座状況(以下、まとめて乗員状況という)、ドア2の開閉状況、そして車両1の周辺状況をそれぞれ検出し、これらについての情報(検出データ)を取得する。検出部30は、制御部40と有線もしくは無線により接続され、制御部40によって動作が制御される。制御部40によって制御された検出部30は、上記各種の検出を行い、制御部40に対して検出結果を与える。
検出部30は、シフトポジション検出部31と、ドア検出部32と、着座検出部33と、シートベルト検出部34と、周辺状況検出部35とを含む。
シフトポジション検出部31は、車両1のシフトレバー4の位置を検出するセンサ(以下、シフトポジションセンサ31という)である。本実施形態では、シフトレバー4の位置(シフトポジション)が非走行レンジであるか否か、具体的にはニュートラル(N)もしくはパーキング(P)のいずれであるか否かを検出する。
ドア検出部32は、ドア2と車体(図示省略)との接触を感知することで、車両1の各ドア2の開閉動作および開閉状態をそれぞれ検出するセンサ(以下、ドアセンサ32という)である。ドア2の開閉動作は、ドア2が開いた状態から閉じた状態もしくは閉じた状態から開いた状態への状態遷移である。ドア2の開閉状態は、かかる状態遷移後におけるドア2の状態(現状態)である。すなわち、ドアセンサ32は、ドア2の状態遷移とドア2の現状態を検出する。このため、ドアセンサ32は、運転席3d、助手席3n、および後部座席3l,3rの各ドア2に対応してそれぞれ1つずつ設けられている。
着座検出部33は、シートクッション(座部)3aにかかる荷重により、車両1の各座席(シート)3への乗員の着座有無をそれぞれ検出するセンサ(以下、着座センサ33という)である。着座センサ33は、運転席3d、助手席3n、および後部座席3l,3rの各座部3aに、それぞれ少なくとも1つずつ設けられている。座部3aは、各座席3の座面を構成する部分であり、自動開閉の対象となるドア2に対応する座席3の一部である。なお、本実施形態では、各座席3への乗員の着座有無を着座センサ33によって検出しているが、例えば車内カメラなどによって着座有無を検出してもよい。この場合、車内カメラの撮像画像を制御部40で解析し、各座席3に着座した乗員が映り込んでいるか否かを判定することで、各座席3への乗員の着座有無をそれぞれ検出する。
シートベルト検出部34は、タングプレート3pのバックル3cへの差込有無により、座席3に着座した乗員のシートベルト3bの着脱を検出するセンサ(以下、シートベルトセンサ34という)である。シートベルトセンサ34は、運転席3d、助手席3n、および後部座席3l,3rの各座部3aに、それぞれ1つずつ設けられている。
周辺状況検出部35は、CCDカメラやCMOSカメラなどの撮像装置(以下、カメラ35という)であり、車両1の周辺画像、例えば車両1付近に存在する対象物、すなわち障害物や人の画像(動画や静止画)を撮像する。障害物は、例えば車両1付近の他車両(走行車両、後続車両、駐停車両など)、壁、ガードレール、電柱や人などである。人は、歩行者、通行者、車両1に乗車しようとする人などである。カメラ35は、画角内に撮像対象を収めることができれば、車内および車外のいずれに配置されていてもよい。
制御部40は、CPU、メモリ、記憶装置(不揮発メモリ)、入出力回路、タイマなどを含む演算処理部41を備え、ドア駆動部20および検出部30の動作を制御する。演算処理部41は、各種データを入出力回路により読み込み、記憶装置からメモリに読み出したプログラムを用いてCPUで演算処理し、処理結果に基づいてドア2の自動開閉制御を行う。制御部40は、例えば車両ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)として構成され、車両ECUが実行する制御の一つとして、ドアの自動開閉制御を行う。ただし、制御部40は、車両ECUとは独立して構成されていてもよい。
また、ドア2の自動開閉制御を行うため、制御部40は、検出部制御部42と、開閉条件判定部43と、開閉制御部44とを備える。検出部制御部42、開閉条件判定部43および開閉制御部44は、例えばプログラムとして演算処理部41の記憶装置(不揮発メモリ)に格納されている。なお、これらのプログラムをクラウド上に格納し、演算処理部41をクラウドと適宜通信させて所望のプログラムを利用可能とする構成であってもよい。
検出部制御部42は、検出部30の動作を制御する。検出部制御部42に制御されることで、シフトポジションセンサ31は車両1の走行状況、ドアセンサ32はドア2の開閉状況、着座センサ33およびシートベルトセンサ34は乗員状況、カメラ35は車両1の周辺状況をそれぞれ検出し、その検出結果(取得した各データ)を検出部制御部42に与える。検出部制御部42は、与えられた各データを開閉条件判定部43および開閉制御部44に演算処理部41を介して適宜与える。
開閉条件判定部43は、ドア2を自動開閉する条件(以下、開閉条件という)を判定する。また、開閉条件判定部43は、ドア2の自動開閉を抑止するための条件(以下、抑止条件という)を判定する。開閉条件判定部43は、検出部30(シフトポジションセンサ31、ドアセンサ32、着座センサ33、シートベルトセンサ34、およびカメラ35)の検出結果(検出データ)に基づいて、開閉条件および抑止条件をそれぞれ判定する。
開閉制御部44は、運転席ドア2dの開閉に応じてドア駆動部20の動作を制御し、それ以外の座席3のドア2を適宜開閉させる。その際、開閉制御部44は、開閉条件判定部43による開閉条件の判定結果に基づいて、開閉するドア2を選択する。またその際、開閉制御部44は、開閉条件判定部43による抑止条件の判定結果に基づいてドア2の自動開閉を抑止する。
このような構成をなすドア開閉制御装置10は、ドア2を自動開閉するべく、次のような制御を行う。図3には、本実施形態においてドア開閉制御装置10によって行われるドア自動開閉時の制御フローを示す。以下、図3に示すフローに従って、ドア開閉制御装置10による制御とその作用について説明する。
図3に示すように、ドア開閉制御装置10においてドア2の自動開閉制御を行うにあたって、検出部30は、ドア2の自動開閉制御のための各種検出を行い、情報を取得する(S01)。本実施形態では、検出部制御部42によって動作制御され、シフトポジションセンサ31が車両1の走行状況、ドアセンサ32がドア2の開閉状況、着座センサ33およびシートベルトセンサ34が乗員状況、カメラ35が周辺状況をそれぞれ検出し、各々の検出データを取得する。
次いで、開閉条件判定部43は、シフトポジションセンサ31によって検出されたシフトポジションに基づいて、車両1が停止しているか否かを判定する(S02)。本実施形態では、検出されたシフトポジションが非走行レンジ、具体的にはニュートラル(N)もしくはパーキング(P)のいずれかであれば、開閉条件判定部43は車両1が停止していると判定する。したがって、例えばシフトポジションが前進(D)や後進(R)などであれば、開閉条件判定部43は車両1が停止していないと判定する。すなわち、車両1が停止している場合、換言すれば車両1が走行中ではなく、走行する可能性がない場合にのみ、ドア開閉制御装置10はドア2の開閉制御を実施可能となる。これにより、シフトポジションが走行レンジである場合、ドア2の自動開閉を抑止し、ドア2の自動開閉制御に対する安全性を担保している。
なお、このようなシフトポジションに代えてもしくは加えて、車速や制動状態に基づいて車両1が停止しているか否かを判定してもよい。例えば、車速がゼロであることやパーキングブレーキ(図示省略)が作動されていることなどにより、開閉条件判定部43は、車両1が停止していることを判定してもよい。この場合、検出部30として、車両1の車速を検出する車速センサやパーキングブレーキの作動を検出するブレーキセンサなどのセンサを設け、これらセンサの動作を検出部制御部42によって制御すればよい。
そして、開閉条件判定部43は、運転席3dのドア2dの開閉状況に応じて、ドア開制御処理もしくはドア閉制御処理を次のように行う。運転席3dのドア2dの開閉は、乗員(運転者)の意思によって手動で行われる。ドア開制御処理は、運転席3d以外のドア2n,2l,2rを自動で開けるための制御処理である。ドア閉制御処理は、運転席3d以外のドア2n,2l,2rを自動で閉めるための制御処理である。なお、以下の説明においては、車両1のドア2のうち、運転席3dのドア2dを「運転席ドア2d」、運転席3d以外のドア2n,2l,2rを単に「ドア2」とも称する。
開閉条件判定部43は、ドアセンサ32によって検出された運転席ドア2dの開閉状況に基づいて、運転席ドア開条件を判定する(S03)。運転席ドア開条件は、開閉条件の1つであり、運転席ドア2dが閉じた状態から遷移し、開いた状態となるか否かの判定条件である。運転席ドア2dが閉じた状態から遷移し、開いた状態となれば、運転席ドア開条件は満たされる。それ以外の状態であれば、運転席ドア開条件は満たされない。
S03において運転席ドア開条件が満たされる場合、開閉制御部44は、ドア開制御処理を実行する(S04)。ドア開制御処理の詳細については後述する。この場合、開閉条件判定部43は、ドア開制御処理を実行するためのトリガー(以下、ドア開制御トリガーという)を開閉制御部44に与える。ドア開制御トリガーが与えられることにより、開閉制御部44は、ドア開制御処理の実行を開始する。なお、運転席ドア開条件が満たされる状態とは、乗員(運転者)が運転席3dに着座し、着用していたシートベルト3bを外して運転席ドア2dを開けた状態、つまり降車しようとしている状態に相当する。
これに対し、S03において運転席ドア開条件が満たされない場合、開閉条件判定部43は、ドアセンサ32によって検出された運転席ドア2dの開閉状況に基づいて、運転席ドア閉条件を判定する(S05)。運転席ドア閉条件は、開閉条件の1つであり、運転席ドア2dが開いた状態から遷移し、閉じた状態となるか否かの判定条件である。運転席ドア2dが開いた状態から遷移し、閉じた状態となれば、運転席ドア閉条件は満たされる。それ以外の状態であれば、運転席ドア閉条件は満たされない。
S05において運転席ドア閉条件が満たされる場合、開閉制御部44は、ドア閉制御処理を実行する(S06)。ドア閉制御処理の詳細については後述する。この場合、開閉条件判定部43は、ドア閉制御処理を実行するためのトリガー(以下、ドア閉制御トリガーという)を開閉制御部44に与える。ドア閉制御トリガーが与えられることにより、開閉制御部44は、ドア閉制御処理の実行を開始する。なお、運転席ドア閉条件が満たされる状態とは、乗員(運転者)が運転席3dに乗り込んで着座し、シートベルト3bを着用して運転席ドア2dを閉めた状態、つまり車両1を発進させようとしている状態に相当する。
これに対し、S06において運転席ドア閉条件が満たされない場合、開閉制御部44は、ドア開閉制御処理を終了する。この場合、開閉条件判定部43は、ドア開制御トリガーおよびドア閉制御トリガーをいずれも開閉制御部44に与えない。したがって、開閉制御部44は、開いているドア2は開いた状態のまま、閉じているドア2は閉じた状態のままにそれぞれ維持させる。
図4には、ドア開閉制御装置10によって行われるドア開制御処理の制御フローを示す。以下、図4に示すフローに従って、ドア開制御処理における制御とその作用について説明する。ドア開閉制御装置10は、車両1の運転席ドア2dを除くすべてのドア2(2n,2l,2r)について、ドア開制御処理を行う。
また、図5には、ドア開制御処理におけるドア2の開状態の遷移の一例を示す。図5(a)は、運転者Mdを含めて3名の乗員M(Md,Ml,Mr)が乗車した車両1が停止し、これらの乗員Mが降車する際の状態(ドア開制御処理の実行開始前の状態)を示す図である。図5(b)および(c)は、(a)の状態から運転席3dの乗員(運転者)Mdがシートベルト3bを外して運転席ドア2dを開け(図3のS03において運転席ドア開条件を満たし)、ドア開制御処理が実行された状態(図3のS04)をそれぞれ示す図である。
図4および図5に示すように、開閉制御部44は、着座センサ33によって検出された乗員状況に基づいて、座席3に乗員Mが着座しているか否か(以下、着座条件という)を、運転席3dを除くすべての座席3について開閉条件判定部43にそれぞれ判定させる(S401)。着座条件は、開閉条件の1つである。
図5(a)に示す状態において、左側後部座席3lおよび右側後部座席3rはいずれも着座条件を満たすが、助手席3nは着座条件を満たさない。
S401において乗員Mが着座していると判定した場合、開閉条件判定部43は、シートベルトセンサ34によって検出された乗員状況に基づいて、該座席3(以下、ドア開対象座席という)についてシートベルト3bが外されているか否か(以下、シートベルト条件という)を判定する(S402)。シートベルト条件は、開閉条件の1つであり、乗員Mが車両1から降車する意思、換言すれば乗車を続ける意思の有無を確認するための条件として捉えられる。すなわち、シートベルト条件を満たす場合、座席3のシートベルト3bは外されており、該座席3に着座している乗員Mには降車する意思があるものとする。一方、シートベルト条件を満たさない場合、座席3のシートベルト3bは着用されており、該座席3に着座している乗員Mには降車する意思がなく、乗車を続ける意思があるものとする。
図5(a)に示す状態において、左側後部座席3lはシートベルト条件を満たす(シートベルト3bが外されている)が、右側後部座席3rはシートベルト条件を満たさない(シートベルト3bが着用されている)。なお、助手席3nについては、着座条件を満たさないため、シートベルト条件は判定しない。
S402においてシートベルト3bが外されていると判定した場合、開閉条件判定部43は、ドア開対象座席のドア2を自動で開けることを抑止するか否かの判定条件(以下、ドア開抑止条件という)を判定する。ドア開抑止条件は、抑止条件の1つである。この場合、ドア開抑止条件として、開閉条件判定部43は、カメラ35によって検出された周辺状況に基づいて、車両1周辺の対象物の存在有無を判定する(S403)。この場合の対象物は、例えば車両1に接近している他車両(走行車両、後続車両、駐停車両など)、歩行者、通行者、壁、ガードレール、電柱などである。
ドア開抑止条件の判定にあたって、開閉条件判定部43は、カメラ35が撮像した車両1周辺の画像を解析する。解析した結果、解析画像中のドア開対象座席のドア2からの距離が所定範囲内に対象物が映り込んでいれば、開閉条件判定部43は、車両1の周辺に対象物が存在する、つまりドア開抑止条件を満たすと判定する。この場合、対象物までの距離が所定範囲内に位置するドア2を自動で開けることが抑止される。一方、解析画像中のドア開対象座席のドア2からの距離が所定範囲内に対象物が映り込んでいなければ、開閉条件判定部43は、車両1の周辺に対象物が存在しない、つまりドア開抑止条件を満たさないと判定する。
S403においてドア開抑止条件を満たさないと判定された場合、開閉制御部44は、ドア駆動部20を制御し、ドア開対象座席のドア2を開かせる(S404)。これにより、車両1の周辺に対象物が存在せず、車両1および乗員Mの安全が確保された状態でドア開対象座席のドア2を自動で開けることができる。したがって、降車する乗員Mの利便性の向上を図ることができる。その際、対象物の有無の確認やドア開対象座席の開扉を運転者Mdが行う必要がなくなるため、運転者Mdの利便性の向上も併せて図ることができる。
例えば、図5(b)に示す状態では、左側後部ドア2lから所定範囲内に対象物は存在せず、ドア開抑止条件を満たさない。このため、図5(b)に示すように、左側後部ドア2lは自動で開く。
なお、自動でドア2を開けた場合、開閉制御部44は、該ドア2についての開フラグをONにする。開フラグは、かかるドア2を自動で開けたことを示すフラグであり、運転席ドア2d以外のドア2についてそれぞれ設定されている。開フラグの初期値はOFFである。開フラグの値は、例えば演算処理部41のメモリに保持され、開閉制御部44の引数(プログラムのパラメータ)としてドア開制御処理を行う際に読み出されて適宜更新される。開閉制御部44は、開フラグがOFFであるドア2についてのみ自動開扉する。
これに対し、S401において乗員Mが着座していないと判定された場合、開閉制御部44は、該座席3のドア2を開けることなく閉じた状態のまま維持する。この場合、かかる判定がされた座席3には乗員Mが乗車していない、つまり降車する乗員Mが存在しないため、ドア2を開ける必要はない。
例えば、図5(a)から(c)に示す助手席3nがこの場合に該当し、これら各図に示すように、助手席3nのドア(左側前部ドア)2nは閉じた状態のまま維持される。
また、S402においてシートベルト3bが着用されていると判定された場合、開閉制御部44は、かかる判定がされた座席3(ドア開対象座席)のドア2を開けることなく閉じた状態のまま維持する。この場合、ドア開対象座席には乗員Mが乗車しているが、かかる座席3の乗員Mは、シートベルト3bを着用した状態である。このため、かかる乗員Mには車両1から降車する意思がないものとして、ドア2を開けることなく閉じた状態のままとしている。
例えば、図5(a)から(c)に示す右側後部座席3rがこの場合に該当し、これら各図に示すように、右側後部ドア2rは閉じた状態のまま維持される。
また、S403においてドア開抑止条件を満たすと判定された場合、開閉制御部44は、ドア開対象座席のドア2を自動で開けることを抑止し、ドア2を閉じた状態のまま維持する。この場合、ドア開対象座席の乗員Mは、シートベルト3bを外しており車両1から降車する意思がある。したがって、ドア開抑止条件を満たし、車両1の周辺に対象物が存在している場合、降車する該乗員Mの安全を確保するべく、ドア開対象座席のドア2を自動で開けることを抑止している。これにより、ドア開対象座席のドア2は自動で開くことがなく閉じた状態のままとなるため、乗員Mの降車をとどまらせ、乗員Mの安全を確保することができる。すなわち、ドア開抑止条件を判定するのは、S402においてシートベルト3bが外されていると判定された場合、ドア開対象座席の乗員Mには車両1から降車する意思があるので、該乗員Mの降車時の安全を確保するためである。
例えば、図5(c)に示す状態では、車両1に接近している他車両5が左側後部ドア2lから所定範囲(同図(c)に破線で示すエリアA1)内に存在しており、ドア開抑止条件を満たす。他車両5は、矢印A5の方向に進行している。このため、図5(c)に示すように、左側後部ドア2lは自動で開くことなく、閉じた状態のまま維持される。所定範囲(エリアA1)は、例えば他車両5の車速などに応じて規定される。すなわち、車速が大きくなるほど、エリアA1も大きくなるように規定される。なお、対象物が動いていない場合、例えば停車した他車両や壁などの場合、エリアA1は予め設定された範囲、例えばドア2の可動域となる。
そして、ドア開閉制御装置10は、運転者Mdが運転席3dに着座している間、端的には車両1から降車するまで、ドア開制御処理を繰り返し行う。すなわち、検出部30による各種検出がなされ、車両1が停止した際、運転席ドア開条件が再び満たされれば、開閉条件判定部43は、着座条件、シートベルト条件、ドア開抑止条件の判定を繰り返し、開閉制御部44は、これら条件の判定に応じてドア2を適宜開ける。運転席ドア2d以外のすべてのドア2についてドア開制御処理を終了する際、開閉制御部44は、更新した開フラグの値を初期値(OFF)に戻す。
図6には、ドア開閉制御装置10によって行われるドア閉制御処理の制御フローを示す。以下、図6に示すフローに従って、ドア閉制御処理における制御とその作用について説明する。ドア開閉制御装置10は、車両1の運転席ドア2dを除くすべてのドア2(2n,2l,2r)について、ドア閉制御処理を行う。
また、図7、図8、図9には、ドア開制御処理におけるドア2の閉状態の遷移の一例を時系列にそれぞれ示す。各図(a)は、停止した車両1に運転者Mdを含めて3名の乗員M(Md,Mn,Mr)が乗り込み、車両1が発進しようとしている状態(ドア閉制御処理の実行開始前の状態)を示す図である。各図(b)および(c)は、(a)の状態から運転席3dの乗員(運転者)Mdがシートベルト3bを着用して運転席ドア2dを閉め(図3のS05において運転席ドア閉条件を満たし)、ドア閉制御処理が実行された状態(図3のS06)をそれぞれ示す図である。
図6から図9に示すように、開閉制御部44は、着座センサ33によって検出された乗員状況に基づいて、運転席3dを除くすべての座席3についての着座条件を開閉条件判定部43に判定させる(S601)。
図7、図8、図9の各(a)に示す状態において、助手席3nおよび右側後部座席3rはいずれも着座条件を満たすが、左側後部座席3lは着座条件を満たさない。
S601において乗員Mが着座していると判定した場合、開閉条件判定部43は、シートベルトセンサ34によって検出された乗員状況に基づいて、該座席3(以下、ドア閉対象座席という)についてのシートベルト条件を判定する(S602)。
図7、図8、図9の各(a)に示す状態において、右側後部座席3rはシートベルト条件を満たす(シートベルトが外されている)が、助手席3nはシートベルト条件を満たさない(シートベルトが着用されている)。なお、左側後部座席3lについては、着座条件を満たさないため、シートベルト条件は判定しない。
S602においてシートベルト3bが着用されている(外されていない)と判定された場合、開閉条件判定部43は、ドア閉対象座席のドア2を自動で閉めることを抑止するか否かの判定条件(以下、ドア閉抑止条件という)を判定する。ドア閉抑止条件は、抑止条件の1つである。この場合、ドア閉抑止条件として、開閉条件判定部43は、カメラ35によって検出された周辺状況に基づいて、車両1周辺の対象物の存在有無を判定する(S603)。この場合の対象物は人(歩行者)である。
かかる判定にあたって、開閉条件判定部43は、カメラ35が撮像した車両1周辺の画像を解析する。解析した結果、解析画像中のドア閉対象座席のドア2からの距離が所定範囲内に人が映り込んでいれば、開閉条件判定部43は、人が存在する、つまりドア閉抑止条件を満たすと判定する。この場合、人までの距離が所定範囲内に位置するドア2を自動で閉めることが抑止される。一方、解析画像中のドア閉対象座席のドア2からの距離が所定範囲内に人が映り込んでいなければ、開閉条件判定部43は、人が存在しない、つまりドア閉抑止条件を満たさないと判定する。
なお、検出した人が車両1に接近しているか否かをドア閉抑止条件に加えてもよい。すなわち、ドア閉対象座席のドア2からの距離が所定範囲内に接近する人(以下、接近者という)が解析画像中に映り込んでいれば、開閉条件判定部43はドア閉抑止条件を満たすと判定してもよい。また、解析画像中のドア閉対象座席のドア2から所定範囲内に映り込んだ人が車両1から離れる方向に進んでいる(接近者ではない)場合、開閉条件判定部43はドア閉抑止条件を満たさないと判定してもよい。端的には、接近者は車両1への乗車予定者であると判定している。この場合、人がドア2の可動域内に存在するときは、接近者でないとしても、ドア閉抑止条件を満たすと判定する。
S603においてドア閉抑止条件を満たさないと判定された場合、開閉制御部44は、ドア駆動部20を制御し、ドア閉対象座席のドア2を閉めさせる(S604)。これにより、車両1周辺に人が存在せず、人との接触などが回避された状態でドア閉対象座席のドア2を自動で閉めることができる。したがって、乗車した乗員Mの利便性の向上を図ることができる。その際、人の有無の確認やドア閉対象座席の閉扉を運転者Mdが行う必要がなくなるため、運転者Mdの利便性の向上も併せて図ることができる。
例えば、図7、図8、図9の各(b)に示す状態では、助手席3nのドア2nから所定範囲内に人は存在せず、ドア閉抑止条件を満たさない。このため、各図(b)に示すように、助手席3nのドア2nは自動で閉まる。また、図7および図9の各(b),(c)に示すように、右側後部座席3rは、シートベルト3bが外されている状態から着用されている状態に遷移しており、遷移後の右側後部ドア2rから所定範囲内に人は存在していない。したがってこのような状態遷移後は、図7および図9の各(c)に示すように、右側後部ドア2rは自動で閉まる。
なお、自動でドア2を閉めた場合、開閉制御部44は、該ドア2についての閉フラグをONにする。閉フラグは、かかるドア2を自動で閉めたことを示すフラグであり、運転席ドア2d以外のドア2についてそれぞれ設定されている。閉フラグの初期値はOFFである。閉フラグの値は、例えば演算処理部41のメモリに保持され、開閉制御部44の引数(プログラムのパラメータ)としてドア閉制御処理を行う際に読み出されて適宜更新される。開閉制御部44は、閉フラグがOFFであるドア2についてのみ自動閉扉する。
これに対し、S602においてシートベルト3bが着用されていない(外されている)と判定された場合、開閉制御部44は、かかる判定がされた座席3(ドア閉対象座席)のドア2を閉めることなく開いた状態のまま維持する。この場合、かかる判定がされた座席3(ドア閉対象座席)には乗員Mが乗車しているが、かかる座席3の乗員Mは、シートベルト3bを着用していない状態である。このため、かかる乗員Mには車両1に乗車し続ける意思がなく、降車する可能性があるものとして、開閉制御部44は、該座席3のドア2を閉めることなく開いた状態のままとしている。
例えば、図7(a),(b)、図8(a)から(c)、図9(a),(b)に示す右側後部座席3rがこの場合に該当し、これらに示すように右側後部ドア2rは、開いた状態のまま維持される。
また、S603においてドア閉抑止条件を満たすと判定された場合、開閉制御部44は、ドア閉対象座席のドア2を自動で閉めることを抑止し、ドア2を開いた状態のまま維持する。この場合、ドア閉対象座席には乗員Mが存在しておらず、該座席3に乗車することが可能な状態となっている。したがって、ドア閉抑止条件を満たし、人が存在している場合、乗車する可能性のある接近者のために、ドア閉対象座席のドア2を自動で閉めることを抑止している。これにより、ドア閉対象座席のドア2は自動で閉まることがなく開いた状態のままとなるため、車両1周辺の人の安全を確保しつつ、該人をスムーズに乗車させることができる。すなわち、ドア閉抑止条件を判定するのは、S601において乗員Mが着座していないと判定された場合、ドア閉対象座席は乗車が可能な状態となっているので、該ドア閉対象座席への乗車を促すためである。
例えば、図8(a)に示す状態では、左側後部ドア2lから所定範囲(一例として、同図(a)に破線で示すエリアA2)内に人Maが存在しており、ドア閉抑止条件を満たす。このため、図8(b)に示すように、左側後部ドア2lは自動で閉まることなく、開いた状態のまま維持される。ただし、図8(c)に示すように、人Maが所定範囲(エリアA2)外に出ている場合、ドア閉抑止条件は満たさない。この場合、左側後部ドア2lは自動で閉まる。所定範囲(エリアA2)は、例えば左側後部ドア2lの可動域に応じて規定される。このとき、人が車両1に接近しているか否かを考慮することによって、人の乗車の可能性をより確実に判断することができる。
なお、例えば図9(a)に示す状態では、右側後部座席3rの近傍に人は存在しているが、所定範囲(一例として、同図(a)に破線で示すエリアA3)内には入っていない。この場合、図9(b)において、右側後部ドア2rは、開いた状態のまま維持されている。これは、右側後部座席3rに着座した乗員Mrがシートベルト3bを着用しておらず、降車する可能性があるためである。したがって、図9(c)に示すように、右側後部座席3rに着座した乗員Mrがシートベルト3bを着用すると、所定範囲(エリアA3)内に人が存在していなければ、右側後部ドア2rは自動で閉まる。一方、乗員Mrがシートベルト3bを着用した場合であっても、エリアA3内に人が存在していれば、右側後部ドア2rは開いた状態のまま維持される。所定範囲(エリアA3)は、例えば右側後部ドア2rの可動域に応じて規定される。
また、エリアA2は、エリアA3よりも大きく設定するとよい。すなわち、エリアA2は、接近者の車両1への乗車予定を考慮したものであるため、より広い範囲、例えばドア2の可動域よりも大きな範囲とすることが望ましい。これに対し、エリアA3は、接近者がドアA2に挟み込まれないようにすることを考慮したものであるため、狭い範囲、例えばドア2の可動域とし、ドア閉抑止条件が満たされ難くすることが望ましい。
そして、ドア開閉制御装置10は、車両1が発進するまで、ドア閉制御処理を繰り返し行う。すなわち、検出部30による各種検出がなされ、車両1が停止した際、運転席ドア閉条件が再び満たされれば、開閉条件判定部43は、着座条件、シートベルト条件、ドア開抑止条件の判定を繰り返し、開閉制御部44は、これら条件の判定に応じてドア2を適宜閉める。運転席ドア2d以外のすべてのドア2についてドア閉制御処理を終了する際、開閉制御部44は、更新した閉フラグの値を初期値(OFF)に戻す。
このように本実施形態のドア開閉制御装置10によれば、運転席ドア2dの開閉に応じてそれ以外のドア2(2n,2l,2r)の開閉を自動で制御することができる。すなわち、運転席ドア2dを開閉操作するだけで、例えば開閉のためのボタン操作などを必要とせず、運転席3d以外の座席3のドア2を適当なタイミングで自動開閉させることができる。このため、車両1のドア2の開閉時における利便性のより一層の向上を図ることができる。したがって、乗員M、特に子供や高齢者が車両1に乗り込んだ後にドア2を自動で閉め、これら乗員Mが車両1から降りるときに自動でドア2を開けることができる。これにより、子供や高齢者などの乗り降りがスムーズになり、安全性の確認などへの運転者Mdの負担を格段に軽減させることができる。
また、各座席3における乗員Mの着座有無(着座条件)およびシートベルト3bの着脱(シートベルト条件)をそれぞれ判定し、ドア2の自動開閉制御を行っているため、乗員Mの着座位置および乗降の意思に応じて、必要な座席3のドア2のみを自動で開閉することができる。その際、抑止条件(ドア開抑止条件およびドア閉抑止条件)を満たす場合、例えば接近車両(一例として図5(c)に示す他車両5)などの障害物や接近者Maが存在している場合には、ドア2の開閉を適宜抑止することができる。すなわち、車両1の周辺状況を考慮することで、より安全に、必要な箇所のドア2のみを自動開閉することができる。この結果、例えば他車両とドア2や乗員Mとの衝突や接触などを防止でき、ドア2を自動開閉する場合であっても乗降時における安全性の向上を図ることが可能となる。また例えば、ドア2を自動開閉する際の人の挟み込みなども防止することが可能となる。
また、ドア2の自動開閉制御をシフトポジションが非走行レンジである場合に限定しているため、走行レンジ、つまり車両1の走行中や走行可能な状態でドア2が自動で開閉される事態を抑止できる。すなわち、車両1が停止している場合にのみ、ドア2の自動開閉制御を実行可能であるため、より一層安全にドア2を自動開閉させることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらは一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。このような新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、図5、図7から図9では、スイングドアを備えた車両1を例に挙げているが、スライドドアを備えた車両であっても、同様のドアの自動開閉制御を行うことは可能である。また、車両1におけるドア2の数も4扉に限定されず、2扉や6扉などであっても構わない。
また、本実施形態では、右側前部座席が運転席3d、左側前部座席が助手席3nである右ハンドル車を例に説明したが、車両は左ハンドル車であってもよい。左ハンドル車であれば、運転席は左側前部座席、助手席は右側前部座席である。したがって、運転席ドア開条件および運転席ドア閉条件は、左側前部座席のドアの開閉状況に基づいて判定される。
1…車両、2…ドア、2d…運転席ドア、2l,2r…後側ドア、2n…助手席ドア、3…座席、3a…座部、3b…シートベルト、3c…バックル、3d…運転席、3l,3r…後部座席、3n…助手席、3p…タングプレート、4…シフトレバー、5…他車両、10…ドア開閉制御装置、20…ドア駆動部、30…検出部、40…制御部、31…シフトポジション検出部(シフトポジションセンサ)、32…ドア検出部(ドアセンサ)、33…着座検出部(着座センサ)、34…シートベルト検出部(シートベルトセンサ)、35…周辺状況検出部(カメラ)、41…演算処理部、42…検出部制御部、43…開閉条件判定部、44…開閉制御部、A1,A2,A3…所定範囲、M…乗員、Ma…接近者、Md…運転者、Ml…左側後部座席乗員、Mn…助手席乗員、Mr…右側後部座席乗員。

Claims (8)

  1. 車両のドアを開閉動作させるドア駆動部と、
    前記ドア駆動部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、運転席ドアの開閉に応じて他の前記ドアが自動開閉するように前記ドア駆動部を制御する
    ことを特徴とする車両用ドア開閉制御装置。
  2. 前記車両の各座席への乗員の着座を検出可能な着座検出部を有し、
    前記制御部は、前記着座検出部の検出結果に基づいて自動開閉する前記ドアを選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用ドア開閉制御装置。
  3. 前記座席に着座した前記乗員のシートベルトの着脱を検出可能なシートベルト検出部を有し、
    前記制御部は、前記着座検出部および前記シートベルト検出部の検出結果に基づいて自動開閉する前記ドアを選択する
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両用ドア開閉制御装置。
  4. 前記制御部は、前記着座検出部が着座を検出し、かつ前記シートベルト検出部がシートベルトを外していることを検出した前記座席に対応する前記ドアを自動で開き、
    前記着座検出部が着座を検出しかつ前記シートベルト検出部がシートベルトを着用していることを検出した前記座席に対応する前記ドア、および着座が検出されていない前記座席に対応する前記ドアを自動で閉める
    ことを特徴とする請求項3に記載の車両用ドア開閉制御装置。
  5. 前記車両の周辺状況を検出する周辺状況検出部を有し、
    前記制御部は、前記周辺状況検出部の検出結果に基づいて、前記ドアを自動開閉するか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の車両用ドア開閉制御装置。
  6. 前記周辺状況検出部は、車両周辺の対象物を検出し、
    前記制御部は、前記対象物までの距離が所定範囲内に位置する前記ドアの自動開閉を抑止する
    ことを特徴とする請求項5に記載の車両用ドア開閉制御装置。
  7. 前記周辺状況検出部は、前記対象物が前記車両に接近しているか否かを検出し、
    前記制御部は、前記対象物が前記車両に接近していることを検出した場合、前記対象物までの距離が所定範囲内に位置する前記ドアの自動開閉を抑止する
    ことを特徴とする請求項6に記載の車両用ドア開閉制御装置。
  8. 前記制御部は、前記車両のシフトポジションが走行レンジである場合、前記ドアの自動開閉を抑止する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の車両用ドア開閉制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115871578A (zh) * 2021-09-26 2023-03-31 比亚迪股份有限公司 车门控制方法、车门系统及车辆
JP2023116298A (ja) * 2022-02-09 2023-08-22 本田技研工業株式会社 車両用警告システム

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