JP2020007706A - 仮設防護柵及びその施工方法 - Google Patents

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正英 吉原
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Abstract

【課題】本発明は、連結及びその解除が容易であり、短期間で安全に設置・撤去が可能な仮設防護柵及びその施工方法を提供するものである。【解決手段】通行車両の路外逸脱を防止する、連結して使用される自立型又はアンカー併用型の仮設防護柵であって、一方端部に長手方向に突出する連結部を備え、他方端部に、隣接して連結される前記仮設防護柵の長手方向に突出する連結部が挿入される挿入部を備える、又は他方端部が、隣接して連結される前記仮設防護柵の長手方向に突出する連結部により挟み込まれるように形成されていることを特徴とする仮設防護柵。【選択図】図1

Description

本発明は、道路の車両通行のある場所に隣接する箇所で工事を行う場合、通行車両が何等かの原因で路外逸脱し、工事区域に入り込むことを防止するための防護柵機能を持つ仮設防護柵及びその施工方法に関する。
従来より、車両の通行路線の路側等で工事を行う場合或いは左右の通行路線を一時的に仕切って工事を行う場合等において、工事の安全及び通行車両の通行に支障が生じないように仮設としての仕切りを設置している。仮設用仕切りとしてはカラーコーン(登録商標)や鋼製・木製・樹脂製・FRP製等或いはそれらの材料を組み合わせたバリケードのような簡易なものの他、一定の強度を有し車両の衝突に耐えることができるものとして、コンクリート製のもの、コンクリート製の基礎にH型鋼やガードレール等を組み合わせたもの、コンクリートブロックとガードレールとを組み合わせたもの、鋼板を独自の形状に加工したもの、複数のH型鋼や覆工板などの鋼材を組み立ててその道路側にガードレールを取り付けたもの等が仮設防護柵として使用されている。
既設の通行路線を有する施工現場での仮設防護柵の設置作業は、交通規制を伴う場合が多く、場合によっては夜間の所定の時間の限られた時間内により多くの作業を行うことが強いられている。そこで、作業の短縮化を図り、労働災害の発生を抑え、工事価格を抑えるために、一定の強度を有し車両の衝突に耐えることができながら、簡易に設置、撤去できる仮設防護柵が求められている。特に、仮設防護柵は、同種のものを多数連結して使用するものであるため、連結作業や撤去作業に多くの時間を要し、簡易に連結、撤去できる仮設防護柵が求められている。
しかしながら、従来の仮設防護柵は、例えば特許文献1に示されているように、設置後、隣接する仮設防護柵に別に用意したボルト挿入孔を設けたプレートを掛け渡し、プレートと各仮設防護柵とをボルトで螺合するものであったため、連結作業や撤去作業に多くの人手と時間を要していた。
特開2015−78590号公報
本発明は、上記課題を解決するものであり、連結及びその解除が容易であり、短期間で安全に設置・撤去が可能な仮設防護柵及びその施工方法を提供するものである。
本発明者らは、連結及びその解除が容易である仮設防護柵の検討を進めたところ、仮設防護柵の一方の端部に長手方向に伸びる連結部を設け、他方の端部に、仮設防護柵を連結する際、隣接する仮設防護柵の一方の端部に設けられた長手方向に伸びる連結部が挿入される挿入部を設けるか、あるいは他方の端部を、隣接する仮設防護柵の一方の端部に設けられた長手方向に伸びる連結部により挟み込まれるように形成することにより、簡易に連結やその解除ができる仮設防護柵が得られることを見出した。すなわち、本発明は以下に示す事項により特定されるものである。
(1)通行車両の路外逸脱を防止する、連結して使用される自立型又はアンカー併用型の仮設防護柵であって、一方端部に長手方向に突出する連結部を備え、他方端部に、隣接して連結される前記仮設防護柵の長手方向に突出する連結部が挿入される挿入部を備える、又は他方端部が、隣接して連結される前記仮設防護柵の長手方向に突出する連結部により挟み込まれるように形成されていることを特徴とする仮設防護柵。
(2)ボルト又はピンで固定する連結部を更に備えることを特徴とする上記(1)記載の仮設防護柵。
(3)長手方向に突出する連結部より上方に、ボルト又はピンで固定する連結部を備えることを特徴とする上記(2)記載の仮設防護柵。
(4)仮設防護柵の正面及び/又は裏面が勾配を有し、他方端部に前記正面及び/又は裏面の勾配よりも勾配の急な段差を設けて、長手方向に突出する連結部により挟み込まれるように形成されていることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか記載の仮設防護柵。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか記載の仮設防護柵の施工方法であって、先に設置した前記仮設防護柵の側面と隣接する位置の上方あるいは斜め上方から次に設置する前記仮設防護柵を降下させて、先に設置した前記仮設防護柵の端部を、次に設置する前記仮設防護柵の長手方向に突出する連結部により挟み込む、又は先に設置した前記仮設防護柵の挿入部に次に設置する前記仮設防護柵の長手方向に突出する連結部を挿入することを特徴とする仮設防護柵の施工方法。
本発明の仮設防護柵は、連結が容易であり、短期間で安全に設置できる。連結の解除も容易であり、短期間で安全に撤去できる。また、本発明の仮設防護柵は、連結部の構造も簡易である。
本発明の一実施態様の仮設防護柵の正面図。 本発明の一実施態様の仮設防護柵の断面図。 本発明の一実施態様の仮設防護柵を連結する様子を示す図。 本発明の一実施態様の仮設防護柵を連結した様子を示す図。 本発明の他の実施態様の仮設防護柵の正面図と断面図。 本発明の他の実施態様の仮設防護柵における突出連結部と挿入部を示す図。 本発明の他の実施態様の仮設防護柵における突出連結部と挿入部を示す図。 本発明の他の実施態様の仮設防護柵における突出連結部と挿入部を示す図。
本発明の仮設防護柵は、通行車両の路外逸脱を防止する、連結して使用される自立型又はアンカー併用型の仮設防護柵であって、一方端部に長手方向に突出する連結部を備え、他方端部に、隣接して連結される前記仮設防護柵の長手方向に突出する連結部が挿入される挿入部を備える、又は他方端部が、隣接して連結される前記仮設防護柵の長手方向に突出する連結部により挟み込まれるように形成されていることを特徴とする。本願明細書において、道路に設置したときに車両が通行する側となる面を正面、その反対側の面を裏面、隣接して連結される他の仮設防護柵と向かい合う面を側面、道路面と向かい合う面を下面、その反対側の面を上面という。長手方向とは、正面に沿った方向であり、側面に沿った方向を短手方向という。前記一方端部とは側面側の端部であり、他方端部とは前記一方端部と反対側の側面側の端部である。
本発明の仮設防護柵において、一方端部に備えられる長手方向に突出する連結部(以下、突出連結部ともいう。)は、その形状、形成方法等、特に限定されるものではないが、その形状としては、例えば、板状、棒状等を挙げることができ、棒状としては、円柱状、断面が三角形、四角形、五角形以上の多角形等である柱状を挙げることができる。連結部の形成方法としては、例えば、板状体や棒状体をその一方端部が側面から突出するように仮設防護柵の側面に埋め込む、螺合する、あるいは板状体や棒状体をその一方端部が側面から突出するように仮設防護柵の正面、裏面、下面及び上面の少なくとも一つの面に螺合等により取り付ける、側面の形成時に板状や棒状の凹凸を形成するなどを挙げることができる。
本発明の仮設防護柵が他方端部に挿入部を備える場合、その形状、形成方法等は、特に限定されるものではなく、隣接して設置される本発明の仮設防護柵の突出連結部が挿入でき、固定できる形状であればよい。例えば、他方端部の側面に、円形、三角形、四角形、五角形以上の多角形等の凹部を設けることができ、凹部は仮設防護柵の外縁に開口していてもよい。また、本発明の仮設防護柵の他方端部が、隣接して連結される本発明の仮設防護柵の突出連結部により挟み込まれる場合、突出連結部により挟み込まれる部分(以下、被挟持部ともいう。)の形状、形成方法等は、被挟持部が突出連結部の間に挟まるものであれば、特に限定されるものではない。
本発明の仮設防護柵は、その形状、材質等は特に限定されるものでなく、コンクリート製、鋼製、コンクリートと鋼板等の鋼製材料を組み合わせたものなどを挙げることができる。例えば、コンクリート製の仮設防護柵の場合、コンクリートにより一体的に形成され、正面及び裏面に2段階の勾配を形成したものや、正面及び裏面に単一の勾配を形成したものが使用されている。正面及び裏面に2段階の勾配を形成した仮設防護柵は、上側の勾配の急な部分である立ち上がり部と、下側の勾配の緩やかな部分であるベース部とからなる。この場合、例えば、正面の勾配(傾斜)、裏面の勾配とそれぞれ同じ勾配となるように2枚の板状体(連結プレート)を取り付け、仮設防護柵の上面から下面の間の所定の位置において前記2枚の連結プレートの間の幅が仮設防護柵本体の短手方向の幅と一致するようにして突出連結部を形成することができる。このような突出連結部を備えると、先に設置した仮設防護柵の側面に隣接する位置の上方から次に設置する仮設防護柵をほぼ垂直に降下させることにより、先に設置した仮設防護柵が、降下させた仮設防護柵の連結プレートにより前記所定の位置で挟み込まれて、両者が固定され連結される。被挟持部となる前記所定の位置の部分は、仮設防護柵の上面と下面の間であれば特に限定されない。また、板状体の代わりに複数の棒状体を板状体と同様の勾配と間隔で並べてもよく、正面側と裏面側にそれぞれ1本の棒状体を所定の位置における仮設防護柵本体の短手方向の幅と一致するように取り付けてもよい。
また、上記の場合、仮設防護柵の他方端部に正面及び/又は裏面の勾配とは傾斜を変えた部分を形成して被挟持部としてもよい。こうすれば、例えば、2枚の連結プレートを使用する場合、挟み込む力が大きくなる、あるいは挟み込みやすい傾斜角度で被挟持部を挟み込むことができる。例えば、ベース部に突出連結部と被挟持部を設ける場合、ベース部の正面及び裏面で挟み込むと下方が大きく開いた状態で挟み込むため挟み込む力が弱くなる、あるいはベース部表面に連結プレートが露出してしまうため、ベース部の端部の正面及び裏面に勾配の急な段差を設けて被挟持部とすることが好ましい。この場合、被挟持部における勾配は特に限定されないが、挟み込む力や挟み込みやすさ、突出連結部や被挟持部の加工のしやすさ等の観点から、ほぼ垂直の勾配とすることができる。仮設防護柵の正面及び/又は裏面が勾配を有している場合、上部から下部に向かって広がっているので、突出連結部の降下開始時は仮設防護柵の上部との隙間が大きく、降下させるに従い仮設防護柵の正面及び裏面に誘導されながら降下していくので、突出連結部を容易に所定の位置(被挟持部)まで降下させ、被挟持部を突出連結部間に収めることができる。
本発明の仮設防護柵は、突出連結部と挿入部、又は突出連結部と被挟持部を備えていれば、他の方法による連結部を備えていてもよく、備えていなくてもよいが、他の方法による連結部を更に備えることにより、より強固に仮設防護柵相互を連結することができる。他の方法による連結部は、特に限定されるものではないが、例えば、ボルト又はピンで固定する連結部を挙げることができる。ボルトで固定する連結部としては、仮設防護柵の端部にボルト挿入口を設けることができる。この場合、相互の仮設防護柵の端部間に、ボルト挿入口を設けた連結プレートを掛け渡し、ボルトを連結プレートのボルト挿入口より仮設防護柵の端部に設けたボルト挿入口に挿入して固定する。仮設防護柵のボルト挿入口を設ける部材が鋼製材料の場合は、ボルトを挿通してナットで締めて連結することができ、ボルト挿入口を設ける部材がコンクリートの場合は、コンクリートにねじを切ったインサートを埋め込みこれにボルトを挿入して連結することができる。ボルト挿入口を設けた連結プレートを、一方端側を突出させて予めボルト等により仮設防護柵の一方端部に取り付けておくこともできる。この場合、仮設防護柵を隣接させて、連結プレートの突出させた側に設けられたボルト挿入口と仮設防護柵の他方端部に設けられたボルト挿入口とを合わせてボルトにより固定して連結することができる。また、上記連結プレート及び仮設防護柵のボルト挿入口をピン挿入口として、両挿入口を合わせてピンで篏合固定して連結してもよい。
また、仮設防護柵の一方端部に、一方端側を突出させて連結プレートを予め取り付けておき、前記連結プレートの突出させた部分にボルト挿入口又はピン挿入口を設けておく。そして、仮設防護柵の他方端部に、ボルト形状突起又はピン形状突起を設けてもよい。本発明において「ボルト形状突起」とは、ボルトのねじ部に相当する部分を有する突起のことであり、例えば、ボルト形状突起を設ける部材がコンクリートの場合は、ボルトのねじ部分が外に出るようにボルトをコンクリートに埋め込むことにより設けることができる。この場合、仮設防護柵を隣接させて、連結プレートの突出させた側に設けられたボルト挿入口に仮設防護柵の他方端部に設けられたボルト形状突起を挿通させナットで締めて固定して連結することができる。本発明において「ピン形状突起」とは、連結プレートのピン挿入口と嵌合固定されるように形成された突起のことであり、形状は特に限定されず、例えば、円柱状、角柱状(断面三角形、四角形、断面多角形を含む)等を挙げることができ、例えば、ピン形状突起を設ける部材がコンクリートの場合は、これらの形状の部材をコンクリートに埋め込むことにより設けることができる。この場合、仮設防護柵を隣接させて、連結プレートの突出させた側に設けられたピン挿入口に仮設防護柵の他方端部に設けられたピン形状突起を嵌合固定して連結することができる。
ボルト又はピンで固定する連結部は、仮設防護柵のどの位置に設けてもよいが、固定、連結の安定性、連結作業や解除作業のしやすさの観点から、突出連結部より上方、したがって挿入部又は被挟持部より上方に、設けることが好ましい。特に、ボルト又はピンで固定する連結部を仮設防護柵の上面端部(天端)に設け、突出連結部と挿入部又は被挟持部を仮設防護柵の下方(例えば、半分の高さより下)に設けることが好ましく、ベース部に設けることがより好ましい。ボルト又はピンで固定する連結部を仮設防護柵の天端に設ける場合、通常の平板形状の連結プレートを取り付けてもよいが、連結部の強度をより高める観点から連結プレートの幅を天端の幅以上とし、連結プレートが仮設防護柵の正面及び裏面と重なる部分を有するようにすることが好ましい。前記重なる部分の縦方向の長さは特に制限されず、連結部の強度と仮設防護柵の重量や作業性の観点を考慮して適宜選択することができる。
本発明の仮設防護柵の一実施態様を図1に示す。図1は、仮設防護柵1を正面から見た図である。仮設防護柵1は、正面及び裏面が2段階の勾配を有するように形成され、勾配の急な立ち上がり部1bと勾配の緩いベース部1aからなっている。ベース部1aの一方端部に連結プレート11が、連結プレート11の一方端側が側面から突出するようにボルト11−1によりベース部1aの正面及び裏面端部に取り付けられている。また、連結プレート11が取り付けられた端部と反対側の端部には、連結プレート11(隣接される同種の仮設防護柵における連結プレート)により挟み込まれる被挟持部12が形成されている。仮設防護柵1の上面端部(天端)には、連結プレート13が、その一方端側が側面から突出するようにボルト13−1により取り付けられている。連結プレート13は、断面略逆U字形状をしており、連結プレート13の一部が仮設防護柵1の正面及び裏面と重なるように形成されている。そして、突出させた部分のU字の底に相当する部分の端部にボルト形状突起14が挿通されるボルト挿入口が形成されている。また、連結プレート13が取り付けられた端部と反対側の上面端部には、ボルト形状突起14が設けられている。ボルト13−1とボルト形状突起14は、仮設防護柵1の上面より下の部分は仮設防護柵1の内部にあり実際は外から見えないが、構造が分かりやすいように示してある。図2は、仮設防護柵1のA、B、C各断面を側面側から見た図である。仮設防護柵1は、コンクリートにより一体的に形成され、図2のBで示されるように正面及び裏面が2段階の勾配を有する。そして、図2のA及びCに示されるようにベース部1aの両端部に、ベース部1aにおける正面及び裏面よりも勾配が急であり勾配がほぼ垂直な段差が設けられ、一方端部には連結プレート11が取り付けられ、他方端部は被挟持部12となっている。仮設防護柵1では、連結プレート11と連結プレート13が同じ左側面側に取り付けられているが、お互いを異なる側に取り付けてもよい。また、段差を設けて連結プレート11をボルトで取り付けているが、段差を設けずに連結プレート11をコンクリートに埋め込んで取り付けてもよい。
図3及び図4は、仮設防護柵1を連結する様子を示す図である。図3及び図4における右図は正面から見た図であり、左図は右図のD断面又はE断面を側面から見た図である。図3右図のように、先に設置した仮設防護柵1に隣接する位置の上方から、次に設置する仮設防護柵1’をほぼ垂直に降下させる。この簡単な操作により、図4に示すように仮設防護柵1’の連結プレート11は、仮設防護柵1の被挟持部12を挟み込み、仮設防護柵1’の連結プレート13に設けられたボルト挿入口に、仮設防護柵1のボルト形状突起14が挿通される。この状態で、ボルト形状突起14をナットで締めつける。これにより、上方と下方で仮設防護柵1と仮設防護柵1’は連結される。連結プレート11と被挟持部12とは接することが好ましいが、ボルト又はピンで固定する連結部と併用する場合、こちらの連結部で一定の連結力が得られるので、車両が衝突した場合の短手方向のずれを防止することができればよく、連結プレート11と被挟持部12との間には、ある程度、例えば1cm程度の隙間があってもよい。また、必要に応じて、例えば、仮設防護柵1のベース部にアンカーを取り付ける孔を設けてもよい。
図5は、仮設防護柵1と上面部の構造以外は同じ構造の仮設防護柵2を示す図である。(a)は正面から見た図であり、(b)は(a)図のA’断面を示す図であり、(c)は連結された状態における図4のEに相当する箇所の断面を示す図である。仮設防護柵2では、上面の両端部にインサートを埋め込んでおき、連結プレート13はボルト13−3を連結プレート13のボルト挿入口を挿通させてインサートに挿入し締め付けることにより予め固定されている。また、仮設防護柵2の連結方法は、先に設置した仮設防護柵2に隣接する位置の上方から次に設置する仮設防護柵2を降下させる点は仮設防護柵1と同様であるが、仮設防護柵2の場合、次に設置する仮設防護柵2を降下させた後、連結プレート13の側面から突出した側に設けられたボルト挿入口とインサートの挿入口を合わせここにボルト13−4を挿入して締め付けることにより固定する。
図6〜図8は、本発明の他の実施態様である仮設防護柵3、4、5をそれぞれ示す図である。図6〜図8では、ベース部の連結部(長手方向に突出する連結部)のみを示し、他の連結部は省略しているが、例えば、仮設防護柵1と同様に天端にボルト挿入口を有する連結プレート及びボルト形状突起を有することができる。図6において、仮設防護柵3を左側面側から見た図が(a)、正面から見た図の左側端部近傍が(b)、右側面側から見た図が(c)である。仮設防護柵3の左側面には、連結プレート31が、その一方端側が左側面から突出するように埋め込まれている。また、右側面には連結プレート31が挿入される大きさの挿入部(切り込み)35が形成されている。図7において、仮設防護柵4を左側面側から見た図が(a)、正面から見た図の左側端部近傍が(b)、右側面側から見た図が(c)である。仮設防護柵4の左側面には、連結棒41が、その一方端側が左側面から突出するように埋め込まれている。また、右側面には連結棒41が挿入される大きさの挿入部(挿入口)45が形成されている。図8において、仮設防護柵5を左側面側から見た図が(a)、正面から見た図の左側端部近傍が(b)、右側面側から見た図が(c)、正面から見た図の右側端部近傍が(d)である。仮設防護柵5の左側端部の下面に連結プレート51が、その一方端部が左側面から突出するように取り付けられている。連結プレート51には、突出した部分にピン形状突起が上向きに設けられている。仮設防護柵5の右側端部の下面には、ピン形状突起の挿入部(下向きに開口した挿入口)55が設けられている。挿入部55は実際は外からは見えないが、内部の構造を示すため点線で示している。仮設防護柵3〜5においては、先に設置した仮設防護柵に隣接する位置の上方から、あるいは隣接する位置の斜め上方から、次に設置する仮設防護柵を降下させることにより、それぞれの連結プレートを挿入口に挿入することができ、これにより仮設防護柵相互を連結することができる。
本発明の仮設防護柵は、簡易に、しかも強固に仮設防護柵相互を連結できるので、設置が容易であり、車両の衝突に十分に耐えることができる。また、連結の解除も容易であるので、仮設防護柵の撤去も容易である。そのため、道路工事、特に高速道路での工事等の、工事区域を迅速に規制、解除する必要がある工事において好適に使用できる。
1、2、3、4、5 仮設防護柵
11、31、41、51 長手方向に突出する連結部(連結プレート)
11−1 ボルト
12 被挟持部
13 ボルト又はピンで固定する連結部
13−1 ボルト、ナット
13−2 インサート
13−3、13−4 ボルト
14 ボルト形状突起
35、45、55 挿入部


Claims (5)

  1. 通行車両の路外逸脱を防止する、連結して使用される自立型又はアンカー併用型の仮設防護柵であって、一方端部に長手方向に突出する連結部を備え、他方端部に、隣接して連結される前記仮設防護柵の長手方向に突出する連結部が挿入される挿入部を備える、又は他方端部が、隣接して連結される前記仮設防護柵の長手方向に突出する連結部により挟み込まれるように形成されていることを特徴とする仮設防護柵。
  2. ボルト又はピンで固定する連結部を更に備えることを特徴とする請求項1記載の仮設防護柵。
  3. 長手方向に突出する連結部より上方に、ボルト又はピンで固定する連結部を備えることを特徴とする請求項2記載の仮設防護柵。
  4. 仮設防護柵の正面及び/又は裏面が勾配を有し、他方端部に前記正面及び/又は裏面の勾配よりも勾配の急な段差を設けて、長手方向に突出する連結部により挟み込まれるように形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の仮設防護柵。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の仮設防護柵の施工方法であって、先に設置した前記仮設防護柵の側面と隣接する位置の上方あるいは斜め上方から次に設置する前記仮設防護柵を降下させて、先に設置した前記仮設防護柵の端部を、次に設置する前記仮設防護柵の長手方向に突出する連結部により挟み込む、又は先に設置した前記仮設防護柵の挿入部に次に設置する前記仮設防護柵の長手方向に突出する連結部を挿入することを特徴とする仮設防護柵の施工方法。






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