JP4170800B2 - 防護柵設置対応型擁壁ブロック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、垂直壁と底盤とがL字形またはT字形等略垂直に一体成型された通称L型擁壁ブロックに関し、垂直壁の天端部分に防護柵の構成部材である支柱を挿入できるポケットを設け、このポケットに防護柵支柱を建立し、この間に横ビームを結合して車両の衝突時における転落防止機能を備えた車両用防護柵を設置可能の防護柵設置対応型擁壁ブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、道路路側に沿って設置される防護柵は、基盤コンクリートに支柱を立て、その内側に波状鋼板等のレール部材を張って建設されていた。基盤コンクリートに支柱挿入用の穴を穿設し、これに支柱を立てる場合と、基盤コンクリート投設時に支柱挿入用の穴を形成し、これに支柱を立てる場合がある。
【0003】
これら、従来よりの防護柵の設置では、多くの場合、後付けで、車両の衝突に対し、十分品質保証するのが難しい。また、品質保証できる設計をするためには、現場コンクリート投設によるしかなく、これが難しい場所もあり、さらに工期が長引く欠点がある。
【0004】
そこで、現場を選ばず工期短縮できる手段として、通称L型擁壁ブロックに支柱立設可能なポケット孔を設けた防護柵設置対応型の擁壁ブロックが提案されるようになってきた。
【0005】
従来の防護柵設置対応型擁壁ブロックの例としては、例えば特開2002―309594号公報(ガードレール用基礎構造及びその構築方法)に示されるものの例がある。
【0006】
この公報には、単位ブロックをガードレールの長手方向に沿って相互に連結し、一体的な高強度擁壁構造を得る点と、各ブロックにガードレールの支柱を建て込むためのポケットを設けること等が示されている。
【0007】
しかしながら、これら従来より提案されている防護壁設置対応型の擁壁ブロックにあっては、高強度擁壁構造の剛性防護柵となり実際の衝突時に生ずる防護柵の変形量に対する配慮が何ら為されておらず、防護柵の機能が果せず実用的でないという問題点があった。
【0008】
例えば、上記公報の図3に示されるように、天端部における支柱支持部分が擁壁部分より外方に突出されており、支柱内側に設置されるガードレールのビームが擁壁外表面と略一致した位置となるよう設計されている。これでは、防護柵が変形性防護柵とした時に、衝突時の最大進入行程が30cmとなる場合、変形した防護柵の内側に路面から大きく外れた空間が作られ、その空間にタイヤが嵌り、タイヤの勢でビームを押し倒してガードレール全体を破壊し、時としてそのまま転落させてしまう恐れが生ずる。或は、タイヤが空間に嵌ることによる急停車によって、車両に過大な衝撃荷重を与え、乗員の死亡事故等に繋がる恐れがある等防護柵としての機能確保ができない問題を招く。
【0009】
そもそも、防護柵設置対応型擁壁ブロックの条件について示すと、第一に、車両の衝突時に防護柵が突破されないこと、また、その際、破損した部材の一部が飛散しないことが必要である。また、第二に、設置された防護柵は、車両衝突時に脱輪等によって車両が急停車することなく、防護柵に沿って円滑に離れるよう安全に離脱誘導させることが必要である。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−309594号公報、第1頁、図3
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術に鑑みてなされたのもで、防護柵衝突時に脱輪等による車両の急停車をなくし安全に誘導させることができる防護柵設置対応型擁壁ブロックを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明は、多数の衝突実験を繰り返し行い、多数の衝突実験データを得た上で、特許請求の範囲に記載の通りの防護柵設置対応型擁壁ブロックを構成した。
【0013】
本発明の防護柵設置対応型擁壁ブロックは、垂直壁と、これと略直交する底盤とを有すると共に、前記垂直壁の天端部またはその背後近傍に支柱収納用のポケットを有し、道路路側に沿って列状に連結されて配列され、前記ポケットに立設された支柱の内側にビームを張って防護柵を形成するプレキャストコンクリート製の防護柵設置対応型擁壁ブロックであって、
前記相隣り合う各ブロックの垂直壁を継ぎ手金具によって、底盤を継ぎ手金具によってそれぞれ相互に独立して結合する一方、
前記擁壁ブロックの天端部は、前記ポケットに立設される支柱の外表面位置PPを基準として衝突時の最大進入行程MAXLで定まる傾斜変形時の防護柵と接触し合うタイヤ痕跡検証位置PTより外側の安全位置PNまで拡幅された形状となっていることを特徴とする。
【0014】
本発明では、垂直壁の両端部をつなぐ継ぎ手金具と垂直壁と略直交する底盤の両端部をつなぐ継ぎ手金具による固定梁構造によって従来の土圧対応専用に限られた擁壁ブロックを、衝突荷重にも対応できる防護柵設置対応型としたことが1つの特徴である。
【0015】
一方、通常ガードレールと呼称されるものには、機能上の区分として変形性防護柵と剛性防護柵とがある。ここで変形性防護柵は、変形を許容することによって、衝突車両のエネルギーを一定の範囲で車両の衝突時の加速度エネルギーの吸収機能の強化を図るものである。従って、衝突時にある程度の変形量が許容されており、これを最大進入行程として表し、日本道路協会が平成10年11月に定めた防護柵の設置基準で、コンクリート構造物上に設置される変形性防護柵における最大進入行程は30cmであると規定されている。
【0016】
ここに、ビーム最外位置PMAX、及びビーム構造により定まる一定寸法ΔL等として示すモデル数値は、実験により求める以外ない。本発明者らは、擁壁ブロックの上端部に「B種防護柵」を設置した後、規定の性能実験方法に準じて多数の衝突実験を行った。その結果、衝突車両の挙動は全て規定の範囲内であって、例えば基準値とされる防護柵から円滑に離れるよう離脱させる離脱速度所定の角度をもって離れるよう離脱させる離脱角度の範囲内で安全に誘導し、路外逸脱による脱輪もなく防護柵も突破されない、即ち転落の恐れがないことを確認し、また、設置した擁壁ブロック部分が転倒したり、前面に滑動もしくは傾斜、破損、などを生じないことを確認した。
【0017】
従って、本発明の防護柵設置型擁壁ブロックによれば、車両の衝突によって、当該ブロックが転倒又は滑動し、或は、擁壁ブロックが部分破壊を起こすことなどが原因となって防護柵が突破されず、また、その際、破損した部材の一部が飛散せず、衝突車両が脱輪などにより急停車することなく、防護柵に与えられた性能規定、つまり規定を満足する離脱速度と、離脱角度をもって防護柵から安全に離脱誘導できる。
【0018】
前記底盤の継ぎ手金具は連結体BOXによって、湿った土中にあっても金具の耐久性を永続できる。
【0021】
なお、ビームの最外位置PMAXは、最大進入行程MAXLに誤差を加味した値である。即ち、最大進入行程は、全設計に対して論ぜられるべきであるから、実験により定まる誤差を規定値、例えば30cmに、誤差として例えば2cmを加えた値で計算されなければならない。
【0022】
ビームの構造により定まる一定寸法ΔLは、ビームがたとえば波状鋼板である場合、これが衝突され、潰れたときの平面幅として、例えば2cm等と実験値により得られる。
【0023】
タイヤ痕跡検証位置PTは、実験により実タイヤ痕跡で実証されるが、計算上は前記ビームの最外位置PMAXと略一致する値として求められる。衝突車両のタイヤが、仮にビームと平行になった場合には、その痕跡は計算上のものと一致する。
【0024】
以上により、最大進入行程MAXLで規定される変形性防護柵において、想定最大荷重で衝突が生じた場合、衝突車両のタイヤは、絶対にタイヤ痕跡検証位置より外に出る可能性が無く、安全が確保される。
【0025】
実証によると、防護柵が最大進入行程を30cmとする変形性防護柵であり、ビームが波状鋼板である場合、前記支柱の外表面位置PPと、前記安全位置PNとの間の設計距離Nは、N≧8cmが必要で、好ましくはN≧11cmである。
【0027】
また、さらに、本発明の防護柵設置対応型擁壁ブロックでは、前記プレキャストコンクリートには、その上端位置から前記支柱の底部より深い位置にかけて土圧対応の主鉄筋に加えて衝突強度対応用の主鉄筋を追加して設け、
各擁壁ブロックの背面で前記衝突強度対応用の主鉄筋の終端位置付近には、相隣り合う擁壁ブロックに対し相互を連結して拘束する継ぎ手金具が設けられる。さらに、これら主鉄筋は、両端固定端に対して延伸されるので、前記3方向固定梁構造が確実なものとなり、丈夫で耐久性の有る防護柵設置対応型擁壁ブロックとすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の防護柵設置対応型擁壁ブロックの1例を示す斜視図である。図2は、図1のものに対し、支柱を含め、道路に設置した状態で示す側面図である。図3はその内1つの擁壁ブロックを中心として、路側に沿って複数連結配置した状態で示す平面モデルである。
【0029】
図1及び図2に示すように、本発明の防護柵設置対応型擁壁ブロック1は、その天端部2の高さを路面3に合わせて設置している。
【0030】
擁壁ブロック1は、垂直壁4と、これと略直交する底盤5とを有すると共に、前記垂直壁4の天端部2又はその背後近傍に支柱収納用ポケット6を有し、道路路側に沿って列状に継ぎ手金具7、8を介して連結されて配置されている。垂直壁4の継ぎ手金具7については図5〜図8で詳細に説明する。底盤5の継ぎ手金具については、図4で詳細に説明する。前記ポケット6に立設された支柱9の内側に、例えば波状鋼板によるビーム10を張って防護柵を設置可能としている。
【0031】
前記底盤5は、カーブ対応のため、垂直壁4の位置から遠ざかるにつれて狭小化される。底盤間に生ずるクリアランスC1、C2には、セメントを詰めない。このため、所要の土圧による抵抗モーメントを得るため、底盤5の長さを寸法Δ5Lだけ延長し、クリアランス相当の不足する抵抗モーメントを補うようにしている。これにより、クリアランスへのセメント詰めが不要となり、水捌けを良くし、かつ、設置コストの低下を図ることができる。
【0032】
前記支柱9は、ポケット6に挿入され、モルタル等充填によって垂直に固定される。前記支柱9の最外位置をPPとする。前記天端部2の最外位置は、安全位置PNで定める。両位置PP、PN間の距離をNとする。この距離Nを適切に定めたことが本発明の1つの特徴点である。即ち、距離N、位置PP、PNは、車両がビーム10に衝突し、防護柵の設置基準となる最大進入行程MAXLを呈したとき、支柱9及びビーム10は、2点鎖線で示すように傾倒し、支柱間に位置するビーム10は外方へ突出するが、当該車両のタイヤ11は、その間に生ずる空間に嵌る、即ち脱輪することなく、安全位置PNより外へは絶対出ない構成となっている。
【0033】
図3のモデルを用いて、位置PN、寸法Nの重要性を詳細に説明する。まず、擁壁ブロック1が路側に沿って配列され、継ぎ手金具7、8等を用いて列状に連結されている。これらモデルは、本発明者等が所有する実験場において、実際の道路設備と同様の設備として建設され、60点以上の計測ひずみゲージを用い、衝突によりもたらされる構造物の挙動を調べつつ実験している。前記擁壁ブロック1のポケット6には支柱9が立設され、その内側にビーム10を張り、実車として大型トラックを所定の進入角度及び速度で衝突させ、繰り返しの実験を行っている。
【0034】
図3において、トラックがビーム10に衝突すると、変形性防護柵である支柱9は傾倒し、支柱9、9の中間位置、即ち継ぎ手部分では、ビーム10が外方に押し出され、最大進入行程MAXLが具現化される。このときのタイヤ痕跡は、進入角度が60°の場合には路面3の内側に位置するが、進入角度を種々変えて道路進行方向と略平行なときの痕跡までも含めてタイヤ痕跡最外位置PTを求めると、潰されたビーム10の内側位置と略一致する。計算のものは2cm程度外側に位置するが、この値は安全係数の一部とみて、計算上の値をタイヤ痕跡検証位置PTとする。これに、さらに、安全係数ΔS(1〜2cm)を加えて安全位置PNを定める。これにより、波状鋼板を使用した変形性防護柵で、最大進入行程30cmのとき、支柱外側位置PPと安全位置PNとの間の距離Nを、N≧8cm、好ましくはN≧11cmと求めた。
【0035】
このN値を用いて擁壁ブロック1をプレキャストすれば、図1に示す状態にて、最大進入行程MAXLのときタイヤ11は路面3の延長上に残るようになり、ビーム10で受け止められて転落等の事故に発展する恐れがない。また、タイヤ11が嵌り込む空間が作られる恐れがない。
【0036】
図1に示すように、垂直壁4の天端面は、必ずしも面一に作る必要は無い。天端部2の最外位置PNを守れば良い。図示の擁壁ブロック1では、箱部12の天端高さを垂直壁4の天端高さと一致させ、また、垂直壁4の天端部2は、高さ幅Aにおいて幅Bだけ拡幅した例で示している。距離Nは、1〜2cmの安全係数ΔSが含まれるので、これを無闇に大きくする必要はない。実用的には、天端部の最外位置は、設計上の指定安全距離をN=11cmとして、これより±1〜3cmの範囲、即ち8〜13cmとして本発明の設計とする。いわば丁度(JUST)Nとする。
【0037】
図4に詳細に示すように、前記継ぎ手金具8は、底盤5に設けた切欠け部13内に金具本体14を潜在させるようになっている。被り厚さDは少なくとも15mm、部材厚みによっては20mm以上とする。これにより、継ぎ手金具8の金属部分は、厚さ15〜20mmのコンクリート又はモルタル内に潜在するので数十年の長期に亘って錆びず、高度の連結機能を果すことができる。
【0038】
さらに本例では、金具本体14を潜在させるに止まらず、金具14、14間を連結する鉄筋15をも潜在させるものとし、前記切欠け部15の内側で前期金具本体14を挟み込む形で一体の型枠を立て、モルタル又はコンクリート等セメントを打ち、図1に示したような箱状の連結体BXを形成するようになっている。鉄筋15の両端には、ねじが切られ、ナット掛けによって金具14間を固定できる。金具14の形状を適切とし、かつ鉄筋15の数を複数とすることにより、連結体BXの連結強度を所要のものにすることができる。
【0039】
図4に示した継ぎ手構造により、金具類をセメント内に潜在させた高強度の連結構造とすることができ、3方向固定梁構造を確実なものとすることができる。
【0040】
図5〜図8は、前記継ぎ手金具7の具体例を示す説明図である。図5に示すように、本例の継ぎ手金具7は、U字形の本体16を有し、その底部にボルト締結用の穴17を有し、両端アーム部分にプレキャストコンクリート中への生め込み固定用の鉄筋18を備え、かつアーム部19−1、19−2の一方19−2の外側には、ねじ穴方向をU字面と直交させて1つのナット部材20が溶接止めされている。一対の継ぎ手金具7は、後で図7及び図8で詳細に示すように、一方のものを図5に示す通りに配置した場合、他方のものは、同一平面上で180°旋回させて穴17を相互に対峙させる形で使用される。
【0041】
図6は、図5に示す継ぎ手金具7一対に対応して使用される矩形の平板状連結金具21に関する。厚みは9mm以上12mm程度の高強度のものが使用される。平板状連結金具21の対面位置には、前記一対の継ぎ手金具7の前記ナット部材20に対応すべく、一対のボルト穴21Hが明けられている。また、上面の中間位置には、ここからモルタルを注入するため、幅5〜10cmにわたり正面から見て略V字形のモルタル注入口21Vが設けられている。さらに、前記ナット部材20が位置する方向には、前記モルタル中に埋設されて相互を強固に保持させるための補強鉄筋21Tが、その両端を末広がりの形で外方(モルタル内面)に突出するよう突設されている。
【0042】
図7及び図8に示すように、図5で示した継ぎ手金具7は、各擁壁ブロック1A、1Bに、U字形の底部を夫々対峙させ、U字開口面が夫々開口された態様で、かつナット部材20のねじ穴方向を擁壁内側面に向けた形で埋設される。従って、この状態で穴17は同一方向に対峙開口しており、両継ぎ手金具7の夫々の開口部を介して締結ボルト22及び締結ナット23で相互に締結できる。このとき、ナット部材20のねじ面が擁壁ブロック1A、1Bの内側に臨んでいる。そこで、これらナット部材20に対し、図6で示した平板状連結金具21を介し、連結ボルト24を用いて相互の連結を行うことができる。その後、モルタル注入口21Vからモルタルを注入し、補強鉄筋21Tを含めてモルタル中に埋設し、相互を強固に固定保持する。
【0043】
図7及び図8に示すように、継ぎ手金具7を用いての各擁壁ブロック1A、1Bの連結状況から明らかなように、本例では、締結ボルト22による連結力に加え、連結ボルト24による連結力が加勢する。連結ボルト24による連結力は、擁壁ブロック4A、4B相互の曲がりやずれ、或は反りを一切防止できる。また、締結ボルト22と協働して、全体を剛性化する。従って、ビーム10に衝突荷重が加わったとき、隣の擁壁ブロックから伝わる力を確実に受け止め、全体擁壁で荷重支持することが可能となり、丈夫な擁壁構造とすることができる。
【0044】
図9及び図10は、防護柵設置対応型擁壁ブロック1のカーブ対応方式を示す平面説明図である。図9は外カーブの場合を、図10は、内カーブの場合を示す。
【0045】
図9に示すように、本発明の擁壁ブロック1(1R、1L)は垂直壁4の前面を外カーブCVOに合わせて配置可能にするため、底盤5の幅を垂直壁4との交点から遠ざかるにつれて寸法L1からL2へ狭小化している。両擁壁ブロック1R、1Lの両端は、垂直壁4に対しては、継ぎ手金具7を用いて接合され、底盤5に対しては、継ぎ手金具8を用いて接合される。底盤面積は、土圧による抵抗モーメントを十分取れるよう定めている。従って、完全な3方向固定梁構造が形成され、転倒、滑動、破壊の無い強固な構造とすることができる。
【0046】
図10に示すように、内カーブCVIの対応では、擁壁ブロック1R、1L間にクリアランスC1、C2が生じるが、ここにはセメント詰めは行わない。土圧による十分な抵抗モーメントが得られるよう、底盤5の受圧面積を設定している。セメント詰めにより受圧面積を確保するのは好ましくない。図9に示すような配置では、そもそもセメント詰めすることが困難であり、現場施工で場合によっては不良、即ち受圧面積不足が生じ得るからである。底盤5の継ぎ手金具8、8間の接合は、鉄筋15を用い、これら金具は全てセメント内に潜在させるので、水分多くとも耐久性が高く、高強度の梁構造とすることができる。
【0047】
図11は、本発明の他の実施の形態に係る防護柵設置対応型擁壁ブロック25の斜視図である。本擁壁ブロック25は、図3に示したものに対し、天端部26の形状と、両端連結方式とが異なる。
【0048】
本擁壁ブロック25は、垂直壁27と、これと直交する底盤28とを有し、垂直壁27の中央縦方向に沿っては、ポケット6を収納するための箱部12が形成されている。ポケット6の最外位置は、垂直壁27の内面位置と略一致されて形成されている。天端部26は、箱部12中央部分に設けたポケット6に挿入設置される支柱9(図3参照)の外表面位置から安全距離N、Mを確保すべく、最外形状が定められている。即ち、支柱9、9間の中央位置となる両端部では、支柱9の外表面位置に対し安全値Nを確保できる位置とされ、支柱9付近では、これより小さな距離Mとして、両位置PN、PMを円弧で結んだ形とされている。これにより、天端部26の平面形状は、波状となる。これらにより、意匠的に優れた、軽量の擁壁ブロック25となる。
【0049】
直交する垂直壁27と底盤28との間で、両端部から僅かの距離を控えて両内側には、補強及び連結を行うための一対の三角板状の内フランジ29、30が形成されている。両、内フランジ29、30の上下かつ前後には連結ボルト14挿入用の円形貫通孔31が連結方向に明けられている。
【0050】
図12に示すように、複数の擁壁ブロック25は、道路路側に沿って列状に配置され、対向する内フランジ29、30の貫通孔に長い連結ボルト32を挿通してナット33を掛けることにより、ブロック相互を強固に連結することができる。
【0051】
図13及び図14は、本発明の擁壁ブロック1、25についてモデルを使って鉄筋配置の実施形態を示す平面図及び道路内側から見た正面図である。図示のように、擁壁ブロック1の底盤5及び垂直壁4には、土圧対応用の鉄筋32が配筋される。加えて、本発明では、例えば擁壁ブロック1の上端から900mmの深さにかけて支柱9の装着用のポケット6より外方位置に衝突強度対応用の主鉄筋33が配筋される。主鉄筋33は、両端を内側に曲げた直線状鉄筋33−1と、ポケット6を外方へ迂回した迂回鉄筋33−2とに分けられる。直線状鉄筋33−1と迂回鉄筋33−2は交互に配筋される。主鉄筋33の両端位置で擁壁ブロック1の背面側には図5〜図8で示した継ぎ手金具7が配置される。
【0052】
鉄筋33−1、33−2については図示のものに限定されず、より効果を高めるべく各種配筋できる。例えば、鉄筋4本のうち、2本は支柱の外回りとし、残り2本は内回りとし、外回りの鉄筋を上側、内回りの鉄筋を支柱の受圧部分の下側に配筋することができる。このようにすれば、衝突荷重は、上部において外回り鉄筋で受け、下部において内側で受け、少ない鉄筋で高強度とすることができる。
【0053】
以上の構成の主鉄筋33及び継ぎ手金具7の配置において、支柱9及びポケット6を介して擁壁ブロック1に衝突荷重のような点荷重が加わると、垂直壁4の接触面と、擁壁ブロック1の両端固定端の3方向固定梁構造をモデル化することができ、衝突荷重の耐圧構造をフラットバー等による強制耐圧壁同様に計算により解明することが可能となる。
【0054】
本実施の形態では、主鉄筋33を、直線状鉄筋33−1と迂回鉄筋33−2に分け構成するので、相互補強効果を保ち、比較的少ない量の鉄筋で大きな耐久性向上効果を果すことができる。また、継ぎ手金具7を、主鉄筋33の両端位置付近に設けたので、3方向固定梁構造を確実に構成でき、耐久力の有る衝突強度対応型の土留擁壁構造と成すことができる。
【0055】
以上示した防護柵設置対応型擁壁ブロック1の実施例を示すと、衝突時、瞬間的にこの衝突対応鉄筋33の1本当り作用する応力度は、約800kgの引っ張り応力が働く。そこで、衝突荷重対応鉄筋33−1、33−2としては、直径13mmの鉄筋を4本程度の使用を推奨する。このとき、両端の継ぎ手金具7には最低でもそれぞれ3200kg乃至4000kgのせん断応力が働く。従って、片側1個の継ぎ手金具7は安全を考慮して、約4tの衝突によるせん断荷重に耐える構造が必要である。
【0056】
そこで、本発明の擁壁ブロック1を、次の条件▲1▼〜▲6▼を具備して構成した。
【0057】
▲1▼擁壁ブロック1、25の両端には、両端固定金具7、8を備えており、その金具はそれぞれ隣接する擁壁ブロックとの合結合時において4t以上のせん断応力に耐える構造とした。
【0058】
▲2▼継ぎ手金具7を両固定端とする衝突荷重対応の鉄筋は、図13及び図14に示す33−1及び33−2のような形態で配置されており、これらの鉄筋は4t以上の許容応力度が得られるよう配置した。
【0059】
▲3▼擁壁ブロック1、25の天端には、設置された後の防護柵のビーム10中央位置付近において少なくとも30センチメートル以上の最大進入工程相当幅が確保できる位置に支柱装着ポケット6を設けた。
【0060】
▲4▼底盤5には、その両側に切欠け構造13に対応するための継ぎ手金具8が設けてあり、この継ぎ手金具8は結合の後において、少なくとも2t以上の衝撃に耐えられるせん断応力度を備える構造とした。
【0061】
▲5▼垂直壁4との交点付近の底盤5の幅L1及び底盤末端部幅L2との関係を、L1>L2として、カーブ対応とした。
【0062】
▲6▼クリアランスC1、C2には、セメント詰めを行って受圧面積を確保するのは止め、各種カーブに対応して、セメント詰めしなくても十分な受圧面積を確保するよう底盤5を設計した。
【0063】
本実施例による擁壁ブロック1では、垂直壁4の両端部に設ける継ぎ手金具7に衝突時に想定される相応の応力度が負担可能な構造をもってこれを固定端とし、更には垂直壁4と略直交する底盤5部分をもう1つの固定端として、いわゆる3方向固定梁構造とし、従来の土圧対応専用に限られた擁壁ブロックを、衝突荷重にも対応できる防護柵設置対応型とすることができた。
【0064】
本実施例の擁壁ブロック1によれば、車両の衝突によって、当該ブロックが転倒又は滑動し、或は、擁壁ブロックが部分破壊を起こすことなどが原因となって防護柵が突破されない。また、その際、破損した部材の一部が飛散しない。また、設置された防護柵は、衝突車両が脱輪などにより急停車することなく、防護柵に与えられた性能規定、つまり規定を満足する離脱速度と、離脱角度をもって防護柵から安全に離脱誘導できる。
【0065】
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜設計的変更を行うことができ、各種態様で実施できる。
【0066】
【発明の効果】
以上の通り、本発明は、垂直壁を継ぎ手金具によって、底盤を継ぎ手金具によってそれぞれ相互に結合した防護柵設置対応型擁壁ブロックであるので、車両の衝突によって、当該ブロックが転倒又は滑動し、或は、擁壁ブロックが部分破壊を起こすことなどが原因となって防護柵が突破されない。また、その際、破損した部材の一部が飛散しない。また、設置された防護柵は、衝突車両が脱輪などにより急停車することなく、防護柵に与えられた性能規定、つまり規定を満足する離脱速度と、離脱角度をもって防護柵から安全に離脱誘導できる。また、本発明は、擁壁ブロックの天端部を車両衝突時の最大進入行程MAXLで定まるタイヤ痕跡検証位置PTより外側の安全位置PN まで拡幅した形状であるので、衝突車両のタイヤが天端部から外へ飛び出すことがなく、衝突車両を確実にビームで受け止めて、転落事故や乗員死亡事故に発展するのを未然に防止することができる。
【0067】
前記防護柵が最大進入行程を30cmとする変形性防護柵である場合、前記支柱の外表面位置と、前記安全位置との間の距離Nを、N≧8cmとするので、有効幅が確保され、想定最大荷重の範囲でタイヤが天端部外側に食み出すことがなく、衝突車両を確実にビームで受け止めて、転落事故に発展するのを未然に防止することができる。
【0069】
また、擁壁ブロック同士を相互に連結する底盤間の継ぎ手金具を、連結体BOX内に埋設することで継ぎ手金具の耐久性を確実に伸ばすことができる。
【0070】
しかも、プレキャストコンクリートは、その上端位置から前記支柱の底部より深い位置にかけて土圧対応の主鉄筋に加えて衝突強度対応用の主鉄筋を追加して設ければ、比較的厚みが薄く、軽量の擁壁ブロックとすることができ、かつ支柱に加わる衝突加重に十分に耐えることができ、高強度、軽量の擁壁ブロックとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る防護柵設置対応型擁壁ブロックの斜視図である。
【図2】道路に設置した状態で示す図1の左側面図である。
【図3】図1に示す擁壁ブロックの、波状鋼板によるレール部材を用いた防護柵を設置した状態で示す平面モデルである。
【図4】本発明の一実施形態に係る防護柵設置対応型擁壁ブロックの底盤部分の継ぎ手構造の一例を示す斜視図である。
【図5】図1に示す垂直壁の継ぎ手金具の構造を示す斜視図である。
【図6】図5に示す継ぎ手金具の付属部品としての平板状連結金具を示す斜視図である。
【図7】図5に示す継ぎ手金具の接合状態を示す正面説明図である。
【図8】図5に示す継ぎ手金具の接合状態を示す平面説明図である。
【図9】外カーブ対応方式を示す平面説明図である。
【図10】内カーブ対応方式を示す平面説明図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係る防護柵設置対応型擁壁ブロックの斜視図である。
【図12】図9に示す擁壁ブロックを連結した状態で示す平面説明図である。
【図13】本発明の擁壁ブロックに適用される鉄筋配筋状態を示す平面図である。
【図14】図11に示す擁壁ブロックの正面説明図である。
【符号の説明】
1、1A、1B、25 擁壁ブロック
2、26 天端部
3 路面
4、27 垂直壁
5、28 底盤
6 ポケット
7、8 継ぎ手金具
9 支柱
10 ビーム
11 タイヤ
12 箱部
13 切欠け部
14 継ぎ手金具の本体
15 継ぎ手の鉄筋
17 ボルト締結用の穴
18 埋込み固定用の鉄筋
19−1、19−2 アーム部
20 ナット部材
21 平板状連結金具
21H ボルト穴
21V モルタル注入口
21T 補強鉄筋
22 締結ボルト
23 締結ナット
24 連結ボルト
29、30 内フランジ
31 貫通孔
32 土圧対応用の主鉄筋
33(33−1、33−2) 衝突強度対応用の主鉄筋
MAXL 最大進入行程
PB ビームの最外位置
PP 支柱の外表面位置
ΔL 一定寸法
PT タイヤの痕跡検証位置
ΔS 安全係数
PMAX ビームの最外位置
PN 安全位置
N 設計距離
A、B、D 寸法
L1、L2 底盤の幅
Claims (4)
- 垂直壁と、これと略直交する底盤とを有すると共に、前記垂直壁の天端部またはその背後近傍に支柱収納用のポケットを有し、道路路側に沿って列状に連結されて配列され、前記ポケットに立設された支柱の内側にビームを張って防護柵を形成するプレキャストコンクリート製の防護柵設置対応型擁壁ブロックであって、
前記相隣り合う各ブロックの垂直壁を継ぎ手金具によって、底盤を継ぎ手金具によってそれぞれ相互に独立して結合する一方、
前記擁壁ブロックの天端部は、前記ポケットに立設される支柱の外表面位置PPを基準として衝突時の最大進入行程MAXLで定まる傾斜変形時の防護柵と接触し合うタイヤ痕跡検証位置PTより外側の安全位置PNまで拡幅された形状となっていることを特徴とする防護柵設置対応型擁壁ブロック。 - 前記請求項1記載の防護柵設置対応型擁壁ブロックにおいて、
前記底盤の継ぎ手金具は、全体が連結体BOX内に埋設された構造となっていることを特徴とする防護柵設置対応型擁壁ブロック。 - 請求項1〜2のいずれかに記載の防護柵設置対応型擁壁ブロックにおいて、衝突時の最大進入行程MAXLを30cmとした時、前記支柱の外表面位置P P から前記安全位置P N までの距離Nを、N≧8cmとしたことを特徴とする防護柵設置対応型擁壁ブロック。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の防護柵設置対応型擁壁ブロックにおいて、
前記プレキャストコンクリートには、その上端位置から前記支柱の底部より深い位置にかけて土圧対応の主鉄筋に加えて衝突強度対応用の主鉄筋が追加して設けられることを特徴とする防護柵設置対応型擁壁ブロック。
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