JP2020007406A - ポリヒドロキシウレタン樹脂、該樹脂を利用したホットメルト接着剤、成形体及び積層体 - Google Patents
ポリヒドロキシウレタン樹脂、該樹脂を利用したホットメルト接着剤、成形体及び積層体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020007406A JP2020007406A JP2018127275A JP2018127275A JP2020007406A JP 2020007406 A JP2020007406 A JP 2020007406A JP 2018127275 A JP2018127275 A JP 2018127275A JP 2018127275 A JP2018127275 A JP 2018127275A JP 2020007406 A JP2020007406 A JP 2020007406A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- compound
- polyhydroxyurethane resin
- polyhydroxyurethane
- polyol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Abstract
Description
[1]五員環環状カーボネート化合物とアミン化合物とを反応して得られるポリヒドロキシウレタン樹脂であって、水酸基価が80〜200mgKOH/g、ガラス転移点が40〜60℃、破断強度が5〜20MPa・s及び破断伸度が100〜500%であることを特徴とするポリヒドロキシウレタン樹脂。
[2]さらに、その構造中に、数平均分子量が400〜3000の、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及びポリカーボネートポリオールからなる群から選ばれる少なくとも1つのポリオールに由来する構造を10〜50質量%の範囲で含有する上記[1]に記載のポリヒドロキシウレタン樹脂。
[3]その数平均分子量が10000〜100000である上記[1]又は[2]に記載のポリヒドロキシウレタン樹脂。
[4]ホットメルト接着剤用である上記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリヒドロキシウレタン樹脂。
ポリヒドロキシウレタン樹脂は、五員環環状カーボネート化合物と、アミン化合物、例えば、ジアミン化合物などのポリアミン化合物(以下、ポリアミン化合物で説明する)とを、例えば、以下に示すようなスキームにしたがって重付加反応することで製造することができる。五員環カーボネートが開裂することにより、反応物は、その構造中に、水酸基と、ウレタン結合とをもつものになる。また、開裂の仕方は2種類あり、それにより1級水酸基と2級水酸基の両方が存在することとなる。このため、反応物中には式(1)〜(4)の構造が混在することになる。
本発明で使用する五員環環状カーボネート化合物は、例えば、下記式のように、エポキシ化合物と二酸化炭素とを反応させることによって合成することができる。具体的には、原材料であるエポキシ化合物を、触媒の存在下、0〜160℃、大気圧〜1MPa程度に加圧した二酸化炭素雰囲気下で、4〜24時間反応させることにより、五員環環状カーボネート化合物を得ることができる。
本発明のポリヒドロキシウレタン樹脂の重合に使用するアミン化合物は、2以上の1級アミノ基を有するポリアミン化合物であれば、従来公知のものをいずれも用いることができる。好適なアミン化合物としては、下記に挙げるようなものが使用できる。例えば、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノへキサン、1,8−ジアミノオクタン、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカンなどの鎖状脂肪族ポリアミン;イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、1,6−シクロヘキサンジアミン、ピペラジンなどの環状脂肪族ポリアミン;キシリレンジアミンなどの芳香環を持つ脂肪芳香族ポリアミン;メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタンなどの芳香族ポリアミン、2,5−ジアミノピリジンなどを挙げることができる。これらのアミン化合物は、最終的に得られるポリウレタン樹脂の機械物性に合わせて適宜選択して用いることができる。また、2種類以上のアミン化合物を併用してもよい。
本発明のポリヒドロキシウレタン樹脂は、ホットメルト接着剤として適切な柔軟性を付与させるために、さらに、ソフトセグメントとして、ポリオールを共重合させた構造とすることが好ましい。その際におけるポリオールの使用量は、ポリヒドロキシウレタン樹脂の構造中に、ポリオール由来の構造が10〜50質量%の範囲内の量で存在するように構成することが好ましい。使用量がこれより多くなると、強度が低下し、樹脂単独でシートやフィルムに加工することが困難となる。また、ホットメルト接着剤として用いたときに樹脂の強度が弱くなるため、凝集破壊を起こし、十分な接着強度を維持できなくなる場合がある。一方、使用量がこれより少なくなると凝集力が強くなり、樹脂が硬く、脆くなってしまい、ホットメルト接着剤として適さない場合がある。
なお、上記に列挙したいずれのポリオールも、市場から入手したポリオールを用いてもよい。また、上記したポリオールは、2種類以上を併用して使用することができる。
本発明で使用するイソシアネート化合物としては、2以上のイソシアネート基を有する化合物であればよく、従来公知のジイソシアネートなどのポリイソシアネートを用いることができる。上記で使用する好適なイソシアネート化合物としては、例えば、下記に挙げるような芳香族ジイソシアネートや、脂肪族ジイソシアネートや、脂環式ジイソシアネートや、さらには、末端がイソシアネートとなるように反応させて得られるポリウレタンプレポリマーなどが使用できる。
芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、トルエン−2,4−ジイソシアネート、4−メトキシ−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−イソプロピル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−クロル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−ブトキシ−1,3−フェニレンジイソシアネート、2,4−ジイソシアネートジフェニルエーテル、4,4’−メチレンビス(フェニレンイソシアネート)(MDI)、トリレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ベンジジンジイソシアネート、o−ニトロベンジジンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアネートジベンジルなどが挙げられる。
本発明のポリヒドロキシウレタン樹脂(以下、単に「本発明の樹脂」とも呼ぶ)は、その水酸基価が、80〜200mgKOH/gのものであることを要する。110〜180mgKOH/gであることがより好ましい。水酸基価が上記範囲よりも小さいと、例えば、接着剤として使用した場合に、十分な接着力が得られなくなる。一方、上記範囲より大きいと、水素結合の凝集力により、例えば、接着剤として使用した場合に、接着剤として適切な柔軟性が得られなくなる。
・装置:HLC−8320GPC(商品名、東ソー社製)
・カラム:TSKgel SuperMulipore HZ−M(商品名、東ソー社製)
・溶離液:THF(テトラヒドロフラン)
・試料溶液:0.2wt%THF溶液
・溶液注入量:20μL
・流量:0.2mL/min
・測定温度:40℃
・検出装置:屈折率検出器
・標準物質:標準ポリメチルメタクリル酸
(シート又はフィルム等への加工)
本発明の樹脂は、加工性に優れ、樹脂単独で、或いは、必須成分として用いて、シート状もしくはフィルム状等に加工してなる成形体を提供することができる。フィルム状もしくはシート状に加工する方法は、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。具体的には、Tダイ法、インフレーション法、カレンダー法などが挙げられる。また、別な方法として本発明の樹脂を有機溶剤に溶解させた後、離型紙などの支持体に塗工・乾燥後、支持体を除去する方法などを挙げることができる。加工する形状は、使用する状況に応じて最適な形状を選択することが可能である。本発明のポリヒドロキシウレタン樹脂は、例えば、上記で説明したシート状、フィルム状以外にも、テープ状、ひも状、チップ状、フレーク状、粉状などの適宜な形状に加工することができる。
(基材への塗布、塗工方法)
本発明の樹脂は、基材の片面もしくは両面に塗布等することにより、積層体とすることができる。本発明の樹脂を基材に塗工する方法は特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。具体的には、樹脂を溶融させ基材上に直接塗工する方法や、有機溶剤に溶解させた後、基材に塗工し、乾燥によって溶剤を除去する方法など、従来公知の方法を挙げることができる。なお、溶融塗工する方法は特に限定されず、従来公知の塗工方法を用いることができる。
本発明の樹脂は、必要に応じて、他の樹脂とブレンドして使用してもよい。使用できる他の樹脂としては、例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フェノール樹脂、ロジンやテルペンなどの粘着付与性樹脂などが挙げられる。
撹拌機、温度計、ガス導入管及び還流冷却器を備えた反応容器に、エポキシ当量187g/eqのビスフェノールAジグリシジルエーテル(商品名「YD−128」、新日鉄住金化学社製)100部、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)100部、及び、ヨウ化ナトリウム(和光純薬社製)20部を入れて均一に溶解した。撹拌下、炭酸ガス(CO2ガス)を0.5L/minの速度で導入しながら、100℃で10時間反応した。反応後、イソプロピルアルコールを2000部加えて、析出した白色沈殿をろ取し、乾燥機で乾燥して白色の粉末を得た。
製造例1で使用したビスフェノールAジグリシジルエーテルに替えて、エポキシ当量138g/eqのネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(商品名「デナコールEX−211」、ナガセケムテックス社製)を用いた以外は同様にして反応を行った。反応終了後、酢酸エチル400部及び水800部を加え1時間撹拌した。その後、酢酸エチル相を回収し、エバポレーターにて溶剤除去を行い、粘稠液体状の化合物を得た。製造例1と同様の方法で、得られた化合物が下記式(I−B)で表される構造の化合物であることを確認した。
製造例1で使用したビスフェノールAジグリシジルエーテルに替えて、エポキシ当量117g/eqのレゾルシノールジグリシジルエーテル(商品名「デナコールEX201」、ナガセケムテックス社製)を用いたこと以外は、前述の製造例1と同様にして、下記式(I−C)で表される化合物を得た。なお、得られた化合物が下記の構造であることは、製造例1と同様の方法で確認した。
撹拌機、温度計及び還流冷却器を備えた反応容器に、ポリオールとして、数平均分子量500(水酸基価224.44mgKOH/g)のポリカーボネートポリオール(商品名「エタナコールUH50」、宇部興産社製)100部と、イソシアネート化合物として、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)67.28部を入れた。そして、固形分30%になるように、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を入れて均一に溶解した後、60℃で、7時間反応させた。そして、イソシアネート%(NCO%)が3.01%となったことを確認した後、グリセリンカーボネートを47.23部加え、さらに5時間反応した。IR分析によって、2260cm-1付近のNCOピークが消失していることで反応の終了を確認した。最後に加熱減圧によって溶剤を除去して、化合物(II−A)を得た。
撹拌機、温度計及び還流冷却器を備えた反応容器に、ポリオールとして、数平均分子量2000(水酸基価56.11mgKOH/g)のポリテトラメチレンエーテルグリコール100部と、イソシアネート化合物として、イソホロンジイソシアネート(IPDI)22.22部を入れた。そして、固形分30%になるように、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を入れて均一に溶解した後、60℃で、7時間反応させた。そして、イソシアネート%(NCO%)が1.03%となったことを確認した後、グリセリンカーボネートを11.81部加え、さらに5時間反応した。IR分析によって、2260cm-1付近のNCOピークが消失していることで反応の終了を確認した。最後に加熱減圧によって溶剤を除去して、化合物(II−B)を得た。
撹拌機、温度計及び還流冷却器を備えた反応容器に、ポリオールとして、数平均分子量1000(水酸基価112.22mgKOH/g)のポリエステルポリオール(製品名「クラレポリオール P−1020」、クラレ社製)100部と、イソシアネート化合物として、キシレンジイソシアネート(XDI)37.64部を入れた。そして、固形分30%になるように、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を入れて均一に溶解した後、60℃で、7時間反応させた。そして、イソシアネート%(NCO%)が1.83%となったことを確認した後、グリセリンカーボネートを23.62部加え、さらに5時間反応した。IR分析によって、2260cm-1付近のNCOピークが消失していることで反応の終了を確認した。最後に加熱減圧によって溶剤を除去して、化合物(II−C)を得た。
撹拌機、温度計及び還流冷却器を備えた反応容器に、ポリオールとして、数平均分子量1000(水酸基価112.22mgKOH/g)のポリカーボネートポリオール(商品名「エタナコールUC100」、宇部興産社製)100部と、イソシアネート化合物として、HDIを33.64部入れた。そして、固形分30%になるように、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を入れて均一に溶解した後、60℃で、7時間反応させた。そして、イソシアネート%(NCO%)が1.88%となったことを確認した後、グリセリンカーボネートを23.62部加え、さらに5時間反応した。IR分析によって、2260cm-1付近のNCOピークが消失していることで反応の終了を確認した。最後に加熱減圧によって溶剤を除去して、化合物(II−D)を得た。
撹拌機、温度計、及び還流冷却器を備えた反応容器を用意して内部を窒素置換した後、製造例2で得た化合物I−Bを50部、製造例4で得た化合物II−Aを335部、及びメタキシレンジアミン(MXDA)61.24部を入れた。撹拌しながら80℃で10時間反応させてポリヒドロキシウレタン樹脂を得た。得られた樹脂をIR分析したところ、1800cm-1付近のカーボネート基(カルボニル基)由来の吸収ピークが消失しており、新たに1760cm-1付近にウレタン結合のカルボニル基由来の吸収ピークが生じていることが分かった。以上より、目的とするポリヒドロキシウレタン樹脂が得られていることを確認した。なお、テトラヒドロフラン(THF)を移動相とするGPCにより測定した樹脂の数平均分子量は25000であった。また、得られた樹脂の水酸基価は113.09mgKOH/gであった。
製造例3で得た化合物I−Cを50部、製造例5で得た化合物II−Bを27.00部、及び1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン(1,3−BAC)23.52部を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にしてポリヒドロキシウレタン樹脂を得た。得られた樹脂の数平均分子量は40000であり、水酸基価は184.60mgKOH/gであった。
製造例1で得た化合物I−Aを50部、製造例6で得た化合物II−Cを20.50部、及びヘキサメチレンジアミン(HMD)14.05部を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にしてポリヒドロキシウレタン樹脂を得た。得られた樹脂の数平均分子量は30000であり、水酸基価は160.48mgKOH/gであった。
撹拌機、温度計、及び還流冷却器を備えた反応容器に、ネオペンチルグリコール(NPG)を50部、エタナコールUH50を71.55部、XDIを117.27部入れた。撹拌しながら、80℃で10時間反応させて、従来のポリウレタン樹脂を得た。得られた樹脂の数平均分子量は20000であった。
製造例3で得た化合物I−Cを50部、製造例5で得た化合物II−Bを89部、及び、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン(1,3−BAC)26.81部を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にしてポリヒドロキシウレタン樹脂を得た。得られた樹脂の数平均分子量は28000であり、水酸基価は127.57mgKOH/gであった。
製造例1で得た化合物I−Aを50部、HMDを12.58部用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にしてポリヒドロキシウレタン樹脂を得た。得られた樹脂の数平均分子量は35000であり、水酸基価は194.14mgKOH/gであった。
製造例1で得た化合物I−Aを50部、製造例7で得た化合物II−Dを11.87部、及びHMDを13.45部用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にしてポリヒドロキシウレタン樹脂を得た。得られた樹脂の数平均分子量は33000であり、水酸基価は172.46mgKOH/gであった。
比較例5の樹脂として、先に従来技術として挙げた特許文献2である特開2017−222760号公報に記載の実施例1で得たと同様のポリヒドロキシウレタン樹脂を用いた。具体的には、上記で得た化合物I−Aを35部と、下記の方法で得た化合物(II−E)を65部と、ヘキサメチレンジアミンを13.61部用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にしてポリヒドロキシウレタン樹脂を得た。得られた樹脂の水酸基価は115.7mgKOH/gで、ガラス転移点が25℃であり、その数平均分子量14000であった。
上記した実施例及び比較例のポリウレタン樹脂について、それぞれ、下記の評価及び測定を行い、結果を表2にまとめて示した。
ポリオール含有量は、それぞれのポリウレタン樹脂の合成で使用した化合物の配合量より、樹脂中に占めるポリオール成分由来の構造の質量%を算出して求めた。
実施例及び比較例の樹脂について、JIS K−1557 に準拠した滴定法により測定し、樹脂1g当たりの各官能基の含有量を、KOHのmg当量(単位は、mgKOH/g)で表わした。
実施例及び比較例の樹脂の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、以下の条件で測定し、PMMA換算値として示した。
・装置:HLC−8320GPC(商品名、東ソー社製)
・カラム:TSKgel SuperMulipore HZ−M(商品名、東ソー社製)
・溶離液:THF
・試料溶液:0.2wt%THF溶液
・溶液注入量:20μL
・流量:0.2mL/min
・測定温度:40℃
・検出装置:屈折率検出器
・標準物質:標準ポリメチルメタクリル酸(PMMA)
実施例及び比較例のそれぞれの樹脂を用い、卓上プレス機で、130℃にて熱プレスを行うことで、厚み100μmのシートを作製した。
得られた各樹脂のシートについて、オートグラフ「AGS−J」(商品名、島津製作所社製)を使用して、JIS K−6251に準拠した測定方法によって、室温(25℃)における破断強度(MPa)及び破断伸度(%)を測定した。
自動示差捜査熱量計「DSC−60A Plus」(商品名、島津製作所社製)を用いて、以下の手順で測定した。先のようにして作製した樹脂シートを用い、測定用試料0.01〜0.02gをアルミパンにそれぞれ計量し、窒素雰囲気下で150℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/minで−50℃まで冷却し、5分維持した。次いで、昇温速度10℃/minで、150℃まで昇温しながら測定した。吸熱の最大ピーク温度以下のベースラインの延長線と、ピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度を、ガラス転移点(Tg)とした。
先のようにして作製した樹脂シートを用い、JIS K 6863に準拠した方法で、軟化点測定を行った。
先のようにして作製した樹脂シートを25mm角に2枚カットした。カットされた2枚のシートを重ね合わせ、荷重1kgをかけた状態で、25℃で24時間静置した。その後、2枚のシートを手で剥離し、シートの状態を確認した。評価基準は以下のとおりである。
<評価基準>
◎:容易に剥離できる。
○:やや接着しているが、界面で、剥がすことができる。
×:剥がすと凝集破壊が生じる。もしくは剥がせない。
引っ張りせん断接着強さは、JIS K 6850に準拠する手法にて測定を行った。被着材にはアルミ板を用い、接着剤に、先のようにして作製した各樹脂シートを用いた。試験片は、アルミ板と樹脂シートを重ね合わせた状態で、110℃で熱圧着することで作製した。得られた測定値をもとに、以下の基準で、3段階で評価した。表2中に、「せん断接着強さ」と記載した。
<評価基準>
◎:5MPa以上
○:1.0〜5.0MPa
×:1.0MPa以下
実施例及び比較例の樹脂を、それぞれ、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)に固形分35%となるように溶解した後、厚み25μmのアルミ蒸着フィルム(東レフィルム加工社製、製品番号:2203)に、乾燥後の厚みが5μmとなるように塗工した。熱風乾燥機で溶剤を除去した。塗工面に、厚み40μmのアルミ箔を重ね合わせ、SA−1010 小型卓上テストラミネーター(テスター産業社製)を用いて、110℃、線圧40N/cmとなるような条件にてラミネートを行った。その後、50mm×25mmに裁断し、Tピール剥離強度をオートグラフにて測定した。得られた測定値をもとに、以下の基準で、3段階で評価した。
<評価基準>
◎:2N/mm以上
○:0.5〜2.0N/mm
×:0.5N/mm以下
Claims (7)
- 五員環環状カーボネート化合物とアミン化合物とを反応して得られるポリヒドロキシウレタン樹脂であって、水酸基価が80〜200mgKOH/g、ガラス転移点が40〜60℃、破断強度が5〜20MPa・s及び破断伸度が100〜500%であることを特徴とするポリヒドロキシウレタン樹脂。
- さらに、その構造中に、数平均分子量が400〜3000の、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及びポリカーボネートポリオールからなる群から選ばれる少なくとも1つのポリオールに由来する構造を10〜50質量%の範囲で含有する請求項1に記載のポリヒドロキシウレタン樹脂。
- その数平均分子量が10000〜100000である請求項1又は2に記載のポリヒドロキシウレタン樹脂。
- ホットメルト接着剤用である請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリヒドロキシウレタン樹脂。
- 請求項4に記載のポリヒドロキシウレタン樹脂を必須成分としてなることを特徴とするホットメルト接着剤。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリヒドロキシウレタン樹脂からなり、かつ、シート状又はフィルム状に成形されていることを特徴とする成形体。
- 基材の片面もしくは両面に接着剤層を有し、該接着剤層が、請求項4に記載のポリヒドロキシウレタン樹脂を主成分としてなることを特徴とする積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018127275A JP6933610B2 (ja) | 2018-07-04 | 2018-07-04 | ポリヒドロキシウレタン樹脂、該樹脂を利用したホットメルト接着剤、成形体及び積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018127275A JP6933610B2 (ja) | 2018-07-04 | 2018-07-04 | ポリヒドロキシウレタン樹脂、該樹脂を利用したホットメルト接着剤、成形体及び積層体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020007406A true JP2020007406A (ja) | 2020-01-16 |
JP6933610B2 JP6933610B2 (ja) | 2021-09-08 |
Family
ID=69150504
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018127275A Active JP6933610B2 (ja) | 2018-07-04 | 2018-07-04 | ポリヒドロキシウレタン樹脂、該樹脂を利用したホットメルト接着剤、成形体及び積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6933610B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113400743A (zh) * | 2020-03-16 | 2021-09-17 | 株式会社Uacj制箔 | 铝层叠体、包装材料及泡罩包装体 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012111796A (ja) * | 2010-11-19 | 2012-06-14 | Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd | 熱可塑性ポリヒドロキシウレタンの製造方法 |
JP2014099531A (ja) * | 2012-11-15 | 2014-05-29 | Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd | 太陽電池モジュール用バックシート |
JP2017515934A (ja) * | 2014-04-04 | 2017-06-15 | ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェンHenkel AG & Co. KGaA | シクロカーボネート基およびエポキシ基を有する二成分バインダー系 |
JP2017222760A (ja) * | 2016-06-14 | 2017-12-21 | 大日精化工業株式会社 | ポリヒドロキシウレタン樹脂の製造方法 |
-
2018
- 2018-07-04 JP JP2018127275A patent/JP6933610B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012111796A (ja) * | 2010-11-19 | 2012-06-14 | Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd | 熱可塑性ポリヒドロキシウレタンの製造方法 |
JP2014099531A (ja) * | 2012-11-15 | 2014-05-29 | Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd | 太陽電池モジュール用バックシート |
JP2017515934A (ja) * | 2014-04-04 | 2017-06-15 | ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェンHenkel AG & Co. KGaA | シクロカーボネート基およびエポキシ基を有する二成分バインダー系 |
JP2017222760A (ja) * | 2016-06-14 | 2017-12-21 | 大日精化工業株式会社 | ポリヒドロキシウレタン樹脂の製造方法 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113400743A (zh) * | 2020-03-16 | 2021-09-17 | 株式会社Uacj制箔 | 铝层叠体、包装材料及泡罩包装体 |
JP7351777B2 (ja) | 2020-03-16 | 2023-09-27 | 株式会社Uacj製箔 | アルミニウム積層体、包装材、及びプレススルーパッケージ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6933610B2 (ja) | 2021-09-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI570145B (zh) | 濕氣硬化型聚胺基甲酸酯熱熔樹脂組成物、接著劑及物品 | |
JP6591354B2 (ja) | ポリヒドロキシウレタン樹脂の製造方法 | |
KR101812359B1 (ko) | 점착 시트 | |
TW474978B (en) | Polyurethane-based adhesives and mixtures thereof | |
CN107429140B (zh) | 耐化学品性聚氨酯粘合剂 | |
CN105121578B (zh) | 粘合剂层、粘合带、以及双面粘合带 | |
JP5682565B2 (ja) | 反応性ホットメルト接着剤組成物 | |
JP6245704B2 (ja) | ポリウレタン系樹脂組成物及びリチウムイオン電池用外装体 | |
TW201816057A (zh) | 胺甲酸乙酯接著劑 | |
CN102597151A (zh) | 粘合剂组合物 | |
JP6275594B2 (ja) | リチウムイオン電池用外装体 | |
JP6341888B2 (ja) | ポリヒドロキシウレタン樹脂及びその製造方法 | |
JP6254933B2 (ja) | 樹脂組成物及びリチウムイオン電池用外装体 | |
JP6365000B2 (ja) | 湿気硬化型ポリウレタンホットメルト樹脂組成物、接着剤及び積層体 | |
JP6933610B2 (ja) | ポリヒドロキシウレタン樹脂、該樹脂を利用したホットメルト接着剤、成形体及び積層体 | |
JP6982411B2 (ja) | 接着剤及びポリウレタン樹脂の製造方法 | |
KR102317626B1 (ko) | 반응성 핫멜트 수지용 박리제 | |
CN111491970B (zh) | 湿气固化型聚氨酯热熔树脂组合物和使用了该组合物的物品 | |
JP6621722B2 (ja) | ポリヒドロキシウレタンウレア樹脂およびポリヒドロキシウレタンウレア樹脂の製造方法 | |
KR102564115B1 (ko) | 접착제용 수지 조성물, 접착제 및 접착 구조체 | |
TWI839605B (zh) | 接著劑用樹脂組成物、接著劑及接著構造體 | |
CN112368312A (zh) | 湿固化型聚氨酯热熔树脂组合物 | |
JP2001226655A (ja) | ラミネート接着剤用ポリイソシアネート硬化剤及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200604 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210226 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210302 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210428 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210803 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210819 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6933610 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |