JP2001226655A - ラミネート接着剤用ポリイソシアネート硬化剤及びその製造方法 - Google Patents
ラミネート接着剤用ポリイソシアネート硬化剤及びその製造方法Info
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Abstract
グ時間を短縮し、かつ、接着性が良好なラミネート接着
剤用ポリイソシアネート硬化剤を提供する。 【解決手段】 (a)芳香族ジイソシアネートと(b)
数平均分子量500〜2,000のジオール化合物から
得られる、イソシアヌレート基とウレタン基を有するイ
ソシアネート基末端プレポリマーを含有するラミネート
接着剤用ポリイソシアネート硬化剤により解決する。
Description
用硬化剤及びその製造方法に関する。更に詳細には、ポ
ットライフを短くすることなしに、エージング時間を短
縮でき、かつ、接着性が良好なラミネート接着剤用硬化
剤及びその製造方法に関する。
保護性、包装時の作業適性、包装による宣伝効果、プラ
スチック材料の大量、安価な供給による包装コストの低
減等の理由から、複合フレキシブルパッケージングが著
しく発展してきている。このようなフィルムやシートの
ラミネートに用いられる接着剤としては、接着性能や耐
寒、耐熱性に優れている点、各種プラスチック、金属箔
等の基材への適応範囲の広さ等から、一般には、水酸基
等の活性水素基を有する主剤とイソシアネート基を有す
る硬化剤からなる二液型ポリウレタン系接着剤が主流と
なっている。このようなラミネート接着剤として、特開
平5−51574号公報には、ポリエステルポリウレタ
ンポリオール、分子末端にカルボキシル基を含有するポ
リエステル樹脂よりなる混合物、オルトリン酸又はその
エステル化合物、及び有機イソシアネート化合物、更に
必要であればシランカップリング剤を含有してなる接着
剤組成物が挙げられ、有機イソシアネートにはトリレン
ジイソシアネートのウレタン変性体やイソシアヌレート
変性体が使用できる旨の記載がある。
着剤層の硬化時間の短縮が求められているにもかかわら
ず、従来のラミネート接着剤用硬化剤は、主剤と硬化剤
の反応性を考慮したものが少ない。すなわち、塗布後の
接着剤の硬化反応が非常に遅いため、いわゆるエージン
グと称する硬化促進工程が必要となっている。具体的に
いえば、ラミネート加工したフィルムを35〜60℃の
保温室にて3〜5日間程度保管してエージングすること
により接着剤を硬化させることが必要となってくる。こ
の際、エージング条件によって接着剤の硬化の度合いが
変ってくるため、ラミネートフィルムの接着強度に影響
を及ぼすことがあり、エージングが不十分な場合には、
接着剤の硬化不良によるデラミネーション(層剥離)を
引き起こすことがある。特に脂肪族ポリウレタン系接着
剤では、この硬化反応にかなりの長時間を要する。従っ
て、このようなエージング工程は、ドライラミネーショ
ンプロセスにおいて不可欠の工程であり、短納期化への
対応を困難としていた。また,エージング用の保温室設
置のための設備投資及びその後の保温のためのユーティ
リティー等の費用が必要であった。
の添加が効果的である。このような技術としては、特開
平9−316422号公報記載の技術が挙げられる。し
かしながら、特開平9−316422号公報では、単に
ポリウレタン樹脂(溶液)に触媒を配合したものである
ため、エージング時間は短縮されたが、今度は、主剤と
硬化剤を配合した後のポットライフ(可使時間)まで短
くなってしまうという新たな問題が発生してしまう。ポ
ットライフが短いと、接着剤にロスが出るだけでなく、
しばしば固化した接着剤による塗布装置の故障の原因に
なりやすい。
は、トリレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性
体と数平均分子量5,000以下の多価アルコールとを
反応させて得られるポリイソシアネート樹脂に関する記
載がある。特開平5−51574号公報に記載されてい
る硬化剤としての有機ポリイソシアネートとしては、低
分子量イソシアネート化合物、低分子量イソシアネート
化合物と水もしくは多価アルコールとを反応させて得ら
れるポリウレタンイソシアネート、低分子量イソシアネ
ート化合物の二量体や三量体、が挙げられている。
は、このポリイソシアネート樹脂は、塗料用硬化剤とし
て有用である旨の記載はあるが、ラミネート接着剤の硬
化剤として用いることを示唆する記載はない。特開平5
−51574号公報には、ジイソシアネートと高分子ポ
リオールからなる、ウレタン基及びイソシアヌレート基
を有するポリイソシアネートを示唆する記載はない。特
開平5−51574号公報記載のポリイソシアネート硬
化剤では、ポットライフを短くすることなしにエージン
グ時間を短縮するという問題を解決することは困難であ
った。
フを短くすることなしにエージング時間を短縮し、か
つ、接着性が良好なラミネート接着剤用のポリイソシア
ネート硬化剤を提供することを目的とする。
た結果、特定のポリイソシアネートと特定のポリオール
から得られるポリイソシアネート硬化剤が上記目的を達
成することができることを見いだし、本発明を完成させ
るに至った。
に示されるものである。 (1)(a)芳香族ジイソシアネートと(b)数平均分
子量500〜2,000のジオール化合物から得られ
る、イソシアヌレート基とウレタン基を有するイソシア
ネート基末端プレポリマーを含有するラミネート接着剤
用ポリイソシアネート硬化剤。
前記(1)のラミネート接着剤用ポリイソシアネート硬
化剤の製造方法。 (イ):(a)芳香族ジイソシアネートと、(b)数平
均分子量500〜2,000のジオール化合物を反応さ
せて、ウレタン変性ポリイソシアネートを得る工程。 (ロ):(イ)で得られたポリイソシアネートをイソシ
アヌレート化して、イソシアネート基末端プレポリマー
を得る工程。
前記(1)のラミネート接着剤用ポリイソシアネート硬
化剤の製造方法。 (ハ):(a)芳香族ジイソシアネートをイソシアヌレ
ート化して、イソシアヌレート変性ポリイソシアネート
を得る工程。 (ニ):(ハ)で得られたポリイソシアネートと、
(b)数平均分子量500〜2,000のジオール化合
物を反応させて、イソシアネート基末端プレポリマーを
得る工程。
前記(1)のラミネート接着剤用ポリイソシアネート硬
化剤の製造方法。 (ニ):(a)芳香族ジイソシアネートと(b)数平均
分子量500〜2,000のジオール化合物の存在下
で、ウレタン化反応とイソシアヌレート化反応を併行し
て行う工程。
ついて説明する。
アネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネー
ト、2,6−トリレンジイソシアネート、キシレン−
1,4−ジイソシアネート、キシレン−1,3−ジイソ
シアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、
4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−
ニトロジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,
2′−ジフェニルプロパン−4,4′−ジイソシアネー
ト、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−
ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルプロパンジイ
ソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−
フェニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,4−ジ
イソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネー
ト、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイ
ソシアネート、(a)のウレタン変性体(但し、ポリオ
ールは後述する(b)以外)、ウレア変性体、ビウレッ
ト変性体、ダイマー変性体、トリマー変性体、ダイマー
・トリマー変性体、カルボジイミド変性体、ウレトンイ
ミン変性体等が挙げられ、これらは単体又は2種類以上
の混合物として用いられる。
ネートは、主剤との反応性、硬化剤の生産性、接着性等
を考慮すると、2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート単品又は任意の混合
物であり、特に好ましくは2,4−トリレンジイソシア
ネート単品である。
機ポリイソシアネートを併用することができ、例えば、
ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート、クル
ードトリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシア
ネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネー
ト、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジ
イソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、
水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメ
チルキシレンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネ
ート等のジイソシアネート、(a)以外のポリイソシア
ネートのウレタン変性体、ウレア変性体、ビウレット変
性体、ダイマー変性体、トリマー変性体、ダイマー・ト
リマー変性体、カルボジイミド変性体、ウレトンイミン
変性体等が挙げられる。
は、数平均分子量500〜2,000、好ましくは50
0〜1,800であり、1分子中に水酸基を実質的に2
個有する化合物である。このようなジオール化合物とし
ては、ポリエステルジオール、ポリエステルアミドジオ
ール、ポリエーテルジオール、ポリエステルエーテルジ
オール、ポリカーボネートジオール、ポリカーボネート
エステルジオール、ポリカーボネートエーテルジオー
ル、ポリオレフィンジオール等が挙げられる。これらは
単独で又は2種以上混合して使用してもよい。
限未満の場合は、接着剤の接着性が低下しやすい。ま
た、上限を越える場合は、接着時間が長くなりやすい。
は、1分子中に水酸基をほぼ2個有するということであ
る。例えばポリエステルの場合、厳密には、末端の一部
はカルボキシル基となっているが、通常、カルボキシル
基は水酸基のモル数の1%以下程度となっており、実質
上、完全ジオール化合物と見なして差し支えない。
を越える場合は、ポリイソシアネート硬化剤の製造中に
ゲル化する場合がある。1個未満の場合は、ラミネート
接着剤の物性が低下する場合がある。
ドジオールとしては、公知のコハク酸、アジピン酸、セ
バシン酸、アゼライン酸、テレフタル酸、イソフタル
酸、オルソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキ
サヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロオルソフタル酸、
ナフタレンジカルボン酸等のジカルボン酸、酸エステ
ル、又は酸無水物等の1種以上と、エチレングリコー
ル、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオ
ール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2
−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−
ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチ
ル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メ
チル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオ
ール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、
2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオー
ル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオー
ル、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−n−
ヘキサデカン−1,2−エチレングリコール、2−n−
エイコサン−1,2−エチレングリコール、2−n−オ
クタコサン−1,2−エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのアルキレン
オキサイド付加物、水素添加ビスフェノールA、水素添
加ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等の
低分子ジオール類、ヘキサメチレンジアミン、キシリレ
ンジアミン、イソホロンジアミン等の低分子ジアミン類
と低分子ジオール類との混合物、モノエタノールアミ
ン、N−メチルエタノールアミン等の低分子アミノアル
コール類(但し、1分子に有する水酸基とアミノ基の和
は2)の1種以上又は低分子アミノアルコールと低分子
ジオール類との混合物、との脱水縮合反応で得られるも
のが挙げられる。また、低分子ジオール、低分子ジアミ
ン、低分子アミノアルコールを開始剤として、ε−カプ
ロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル(ラ
クトン)モノマーの開環重合で得られるラクトン系ポリ
エステルジオールが挙げられる。
のポリエステルジオールの合成に用いられる低分子ジオ
ールと、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート
等、分子中にカーボネート基を1個有する低分子化合物
との脱アルコール反応、脱フェノール反応等で得られる
ものが挙げられる。
リエステルジオールに用いられる低分子ジオール、低分
子ジアミン、低分子アミノアルコール(但し、1分子に
有する水酸基とアミノ基の和は2)を開始剤として、エ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒド
ロフラン等を開環重合させたポリ(オキシエチレン)ジ
オール、ポリ(オキシプロピレン)ジオール、ポリ(オ
キシテトラメチレン)ジオール等、及びこれらを共重合
したポリエーテルジオール、更に、前述のポリエステル
ジオール、ポリカーボネートジオールを開始剤としたポ
リエステルエーテルジオールが挙げられる。
中に水酸基を実質的に2個有する、ポリブタジエン、水
素添加ポリブタジエン、ポリイソプレン、水素添加ポリ
イソプレン、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレ
ン等が挙げられる。
性等を考慮すると、側鎖アルキル基を有するものであ
る。このようなジオール化合物は、側鎖を有する低分子
ジオールとジカルボン酸から得られるポリエステルジオ
ール、側鎖を有する低分子ジオールとエチレンカーボネ
ート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、
ジフェニルカーボネート等との脱アルコール反応、脱フ
ェノール反応等で得られるポリカーボネートジオール、
2官能の活性水素基含有化合物に炭素数3以上のアルキ
レンオキサイドを含むアルキレンオキサイドを付加させ
たポリエーテルジオール等が挙げられる。特に好ましい
ジオール化合物は、3−メチル−1,5−ペンタンジオ
ールとアジピン酸から得られるポリエステルジオール、
ポリ(オキシプロピレン)ジオールである。
改良等のため、必要に応じて(b)以外の活性水素基含
有化合物、例えば前述の低分子ジオールそのもの、低分
子ジアミン、低分子アミノアルコール、グリセリン、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の低分
子ポリオール、これらを用いたポリオール、数平均分子
量2,000超のポリオール等を併用することができ
る。
ネート硬化剤のイソシアヌレート基含有量は、固形分換
算で5〜25質量%が好ましく、更には7〜23質量%
がより好ましい。イソシアヌレート基含有量が少なすぎ
る場合、接着剤の硬化速度が遅くなり、ひいてはエージ
ングが長くなりやすい。また、多すぎる場合は、ポリイ
ソシアネート硬化剤の粘度が大きくなり、作業性が低下
しやすい。
ネート硬化剤のイソシアネート含量は、固形分換算で5
〜15質量%が好ましく、更には7〜13質量%がより
好ましい。イソシアネート含量が小さすぎる場合は、接
着強度が不十分となりやすい。イソシアネート含量が大
きすぎる場合は、接着剤の柔軟性が低下したり、接着剤
の硬化速度が遅くなりやすい。
ネート硬化剤において、(b)の含有量は、固形分換算
で10〜90質量%が好ましく、更には15〜85質量
%がより好ましい。(b)の含有量がこの範囲外の場合
は、接着強度が低下しやすくなる。
ネート硬化剤には、必要に応じて、各種添加剤を配合し
てもよい。添加剤としては例えば、顔料、染料、溶剤、
揺変剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、消泡剤、増粘剤、
分散剤、界面活性剤、防かび剤、抗菌剤、防腐剤、触
媒、充填剤等が挙げられる。配合方法は特に制限はな
く、公知の方法が用いられる。
本発明のラミネート接着剤用ポリイソシアネート硬化剤
の製造手順は以下に示す工程を含むものである。
均分子量500〜2,000のジオール化合物を反応さ
せて、ウレタン変性ポリイソシアネートを得る工程。 (ロ):(イ)で得られたポリイソシアネートをイソシ
アヌレート化して、イソシアネート基末端プレポリマー
を得る工程。
ート化して、イソシアヌレート変性ポリイソシアネート
を得る工程。 (ニ):(ハ)で得られたポリイソシアネートと、
(b)数平均分子量500〜2,000のジオール化合
物を反応させて、イソシアネート基末端プレポリマーを
得る工程。
分子量500〜2,000のジオール化合物の存在下
で、ウレタン化反応とイソシアヌレート化反応を併行し
て行う工程。
(イ)ウレタン化反応工程後、(ロ)イソシアヌレート
化反応工程に進む方法である。
族ジイソシアネートと、(b)数平均分子量500〜
2,000のジオール化合物を反応させる工程である。
この際、公知のウレタン化触媒を用いることができる
が、本発明においては特に用いることなく反応は進行す
る。これは、ウレタン化反応時には、活性水素基よりイ
ソシアネート基が過剰に存在し、かつ、このイソシアネ
ート基は、芳香族環に直結しているため反応性が高いた
めである。なお、ウレタン化の反応温度は0〜120
℃、好ましくは20〜100℃である。
程に進む。(b)イソシアヌレート化反応工程は、
(イ)で得られたポリイソシアネートにイソシアヌレー
ト化触媒を添加して行う。
トラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエ
チルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルア
ンモニウムハイドロオキサイド等のテトラアルキルアン
モニウムハイドロオキサイド、酢酸テトラメチルアンモ
ニウム塩、酢酸テトラエチルアンモニウム塩、酢酸テト
ラブチルアンモニウム塩等の有機弱酸塩、トリメチルヒ
ドロキシプロピルアンモニウムハイドロオキサイド、ト
リメチルヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキサ
イド、トリエチルヒドロキシプロピルアンモニウムハイ
ドロオキサイド、トリエチルヒドロキシエチルアンモニ
ウムハイドロオキサイド等のトリアルキルヒドロキシキ
ルアンモニウムハイドロオキサイド、酢酸トリメチルヒ
ドロキシプロピルアンモニウム塩、酢酸トリメチルヒド
ロキシエチルアンモニウム塩、酢酸トリエチルヒドロキ
シプロピルアンモニウム塩、酢酸トリエチルヒドロキシ
エチルアンモニウム塩等の有機弱酸塩、トリエチルアミ
ン、トリエチレンジアミン、1,5−ジアザ−ビシクロ
[4.3.0]ノネン−5、1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]−ウンデセン−7、2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノール等の三級アミン、
酢酸、カプロン酸、オクチル酸、ミリスチン酸等のアル
キルカルボン酸の金属塩等、公知の物は全て使用可能で
ある。
系に対して10〜10,000ppmの範囲から選択さ
れる。触媒の添加方法としては、一括仕込みの他に、分
割添加等が挙げられる。分割添加の場合、各触媒仕込量
は、同量でもよいし、異なっていてもよい。なお、イソ
シアヌレート化反応の反応温度は0〜120℃、好まし
くは20〜100℃である。
ろで、イソシアヌレート化反応の停止剤を添加して、反
応を停止させる。この停止剤としては、リン酸、塩酸等
の無機酸、スルホン酸、スルファミン酸基等を有する有
機酸及びこれらのエステル類、アシルハライド等公知の
物が使用できる。
に対して0.5〜2倍モル、更には0.8〜1.8倍モ
ルが好ましい。停止剤の添加量が少なすぎる場合は、イ
ソシアヌレート化反応が停止せず、ポリイソシアネート
硬化剤のイソシアネート含量の低下や、ゲル化を起こす
可能性がある。また、多すぎる場合はポリイソシアネー
ト硬化剤の濁りや接着強度の低下を引き起こす可能性が
ある。
(ハ)イソシアヌレート化反応工程後、(ニ)ウレタン
化反応工程に進む方法である。
(a)芳香族ジイソシアネートにイソシアヌレート化触
媒を添加して行う。
加量、停止剤の添加時機及び添加量については、前述の
(ロ)と同様である。
む。(ニ)ウレタン化反応工程は、(ハ)で得られたポ
リイソシアネートに、(b)数平均分子量500〜2,
000のジオール化合物を仕込んで反応させる工程であ
る。
媒を用いることができるが、本発明では特に用いなくて
もよい。また、ウレタン化反応時におけるイソシアネー
ト基と活性水素基のモル比は、前述の(イ)の場合と同
様である。
ヌレート化反応を同時に行う工程を含む方法である。
(b)数平均分子量500〜2,000のジオール化合
物を仕込んだ後、イソシアヌレート化触媒を添加するこ
とで行う。ウレタン化反応は、A法、B法のところで述
べたように、ウレタン化触媒は特に存在しなくても進む
ので、イソシアヌレート化反応とウレタン化反応が同時
に進行することになる。
加量、停止剤の添加時機及び添加量については、前述の
(ロ)と同様である。
芳香族ジイソシアネートと(b)ジオール化合物との根
本的な仕込みモル比は、(a)/(b)=2/1〜10
0/1、好ましくは3/1〜50/1である。(b)が
多すぎる場合は、硬化剤の粘度が大きくなりすぎやす
い。また、(b)が少なすぎる場合は、接着剤の接着性
が低下しやすい。
仕込んでから、イソシアヌレート化反応を行うのが好ま
しい。これは、イソシヌレート化反応は、生成物が三次
元化して溶剤に溶解しにくくなっているためである。こ
の有機溶剤としては、イソシアネート基と不活性であれ
ばよく、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶
剤、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
系溶剤、エチレングリコールエチルエーテルアセテー
ト、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、
エチル−3−エトキシプロピオネート等のグリコールエ
ーテルエステル系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル系溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、N−メチルピロリドン、フルフラール
等の非プロトン性極性溶剤の単品又は2種以上の混合物
が挙げられる。なお、固形分は、10〜90質量%、好
ましくは20〜80質量%である。固形分が低すぎる場
合は、反応時間が長くなりやすい。固形分が高すぎる場
合は、生成物が固化しやすくなり、作業性が低下する。
本発明においては、ラミネート後の残留溶剤の少ないエ
ステル系溶剤、特に酢酸エステル系溶剤が好ましい。
ト硬化剤における遊離(未反応)のジイソシアネート含
有量は、1質量%以下が好ましい。遊離のジイソシアネ
ート含有量が多すぎる場合は、臭気のため作業環境が低
下する場合がある。
前に各種添加剤を配合してもよい。添加剤としては、前
述のものが挙げられる。配合方法は特に制限はなく、公
知の方法が用いられる。
性水素基含有樹脂に、前述の硬化剤を配合してから、被
着体に塗布して用いる。この主剤に用いられる樹脂とし
ては、活性水素基を有しているものであれば特に制限は
なく、具体的には、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹
脂、飽和又は不飽和ポリエステル樹脂、飽和脂肪酸又は
不飽和脂肪酸で変性したアルキッド樹脂、アクリル樹
脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂等が挙
げられる。好ましい主剤用樹脂は、他種類の被着体との
接着性が良好であり、耐久性にも優れるポリウレタン樹
脂である。
樹脂では、更にはポリエステル系ポリウレタン樹脂の有
機溶剤の溶液タイプが好ましい。また、このポリウレタ
ン樹脂は、ラミネート時において塗布のしやすさや接着
強度等を考慮すると、塗布直前の時点で数平均分子量は
1,000〜100,000、固形分は5〜80質量
%、粘度は25℃で10,000mPa・s以下が好ま
しい。
基とイソシアネート基のモル比換算で活性水素基/イソ
シアネート基=90:10〜10:90の範囲が好まし
い。
した接着剤の塗布装置としては、エアレススプレー機、
エアスプレー機、浸漬、ロール塗布機、刷毛等公知のも
のが挙げられる。
した接着剤の貼り合わせ条件は、10〜180℃で0.
1〜1MPaが好ましく、特に20〜150℃で0.2
〜0.8MPaが好ましい。
した接着剤を用いたラミネートフィルムの製造におい
て、用いられるフィルムは特に制限はなく、ポリエチレ
ンテレフタレート等のポリエステル系フィルム、ポリエ
チレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系フィル
ム、ナイロン等のポリアミド系フィルム、アルミ箔や銅
箔等の金属箔、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びその
ケン化物、セロファン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリスチレン、紙等が挙げられる。また、これ
らの延伸処理物や、コロナ放電処理や各種コート処理等
の表面処理を施したものも好適に使用できる。
を配合した接着剤は、2層のフィルム間だけではなく、
3層又はそれ以上の多層のフィルム間の接着剤として好
適に用いることができる。
した接着剤のラミネート後のエージング条件は、20〜
70℃で5時間以上、好ましくは、25〜50℃で10
時間以上である。なお、従来のラミネート接着剤におけ
るエージングは、48時間以上要していた。
詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定され
るものではない。なお、実施例、比較例において、
「%」は全て「質量%」を意味する。
例1〜8に用いられる原料の略記号は以下の通り。 TDI(1):2,4−トリレンジイソシアネート TDI(2):2,4−トリレンジイソシアネート/2,6−トリレンジイソシ アネート=80/20(質量比)の混合物 HDI:ヘキサメチレンジイソシアネート ジオールA :1,2−プロパンジオールにプロピレンオキサイドを付加させた ポリエーテルジオール 数平均分子量=500 ジオールB :1,2−プロパンジオールにプロピレンオキサイドを付加させた ポリエーテルジオール 数平均分子量=1,000 ジオールC :1,2−プロパンジオールにプロピレンオキサイドを付加させた ポリエーテルジオール 数平均分子量=1,500 ジオールD :3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸から得られ るポリエステルジオール 数平均分子量=1,000 ジオールE :3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸から得られ るポリエステルジオール 数平均分子量=3,000 モノオールA:メタノールにエチレンオキサイドを付加させたポリエーテルモノ オール 数平均分子量=400
量:1Lの反応器の内部を窒素に置換した後、TDI
(1)を100g、酢酸エチルを140g仕込み、均一
に攪拌した。ナフテン酸マグネシウムを0.5g仕込
み、75℃にて5時間イソシアヌレート化反応させた。
その後、リン酸を0.05g仕込み、60℃で1時間攪
拌してイソシアヌレート化反応を停止した。赤外吸収
(IR)分析により、イソシアネート基とイソシアヌレ
ート基の存在が確認された。このポリイソシアネートの
イソシアネート含量は9.2%であり、よってイソシア
ヌレート基含有量は10.7%となった。次いで、ジオ
ールAを37.8g仕込み75℃で3時間反応させて、
ポリイソシアネート硬化剤NCO−A1を得た。NCO
−A1をIR分析したところ、イソシアネート基、イソ
シアヌレート基、ウレタン基の存在は確認されたが水酸
基は確認されなかった。NCO−A1のイソシアネート
含量は5.7%であり、よってイソシアヌレート基含有
量は9.3%となった。固形分は50.0%であった。
また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)分析により、遊離のジイソシアネートの含有量は
0.2%であった。
DI(1)を100g、酢酸エチルを175g仕込み、
均一に攪拌した。ナフテン酸マグネシウムを0.5g仕
込み、75℃にて5時間イソシアヌレート化反応させ
た。その後、リン酸を0.05g仕込み、60℃で1時
間攪拌してイソシアヌレート化反応を停止した。IR分
析により、イソシアネート基とイソシアヌレート基の存
在が確認された。このポリイソシアネートのイソシアネ
ート含量は7.6%であり、よってイソシアヌレート基
含有量は9.9%となった。次いで、ジオールBを7
3.9g仕込み75℃で3時間反応させて、ポリイソシ
アネート硬化剤NCO−A2を得た。NCO−A2をI
R分析したところ、イソシアネート基、イソシアヌレー
ト基、ウレタン基の存在は確認されたが水酸基は確認さ
れなかった。NCO−A2のイソシアネート含量は4.
2%であり、よってイソシアヌレート基含有量は7.8
%となった。固形分は49.9%であった。また、GP
C分析により、遊離のジイソシアネートの含有量は0.
3%であった。
DI(1)を100g、酢酸エチルを214g仕込み、
均一に攪拌した。ジオールCを113.5g仕込み、7
5℃で3時間反応させた。IR分析により、イソシアネ
ート基とウレタン基の存在は確認されたが、水酸基は確
認されなかった。このポリイソシアネートのイソシアネ
ート含量は9.8%であった。次いで、ナフテン酸マグ
ネシウムを0.5g仕込み、75℃にて5時間イソシア
ヌレート化反応させた。その後、リン酸を0.05g仕
込み、60℃で1時間攪拌してイソシアヌレート化反応
を停止して、ポリイソシアネート硬化剤NCO−A3を
得た。NCO−A3をIR分析したところ、イソシアネ
ート基、イソシアヌレート基、ウレタン基の存在は確認
されたが水酸基は確認されなかった。NCO−A3のイ
ソシアネート含量は3.7%であり、よってイソシアヌ
レート基含有量は6.1%となった。固形分は50.0
%であった。また、GPC分析により、遊離のジイソシ
アネートの含有量は0.3%であった。
DI(1)を100g、酢酸エチルを176g仕込み、
均一に攪拌した。ジオールDを73.9g、ナフテン酸
マグネシウムを0.5g仕込み、75℃にて5時間、イ
ソシアヌレート化反応及びウレタン化反応させた。その
後、リン酸を0.05g仕込み、60℃で1時間攪拌し
てイソシアヌレート化反応を停止して、ポリイソシアネ
ート硬化剤NCO−A4を得た。NCO−A4をIR分
析したところ、イソシアネート基、イソシアヌレート
基、ウレタン基の存在は確認されたが水酸基は確認され
なかった。NCO−A4のイソシアネート含量は4.2
%であり、よってイソシアヌレート基含有量は7.8%
となった。固形分は50.0%であった。また、GPC
分析により、遊離のジイソシアネートの含有量は0.4
%であった。
DI(1)を100g、酢酸エチルを172g仕込み、
均一に攪拌した。ナフテン酸マグネシウムを0.5g仕
込み、75℃にて5時間イソシアヌレート化反応させ
た。その後、リン酸を0.05g仕込み、60℃で1時
間攪拌してイソシアヌレート化反応を停止した。IR分
析により、イソシアネート基とイソシアヌレート基の存
在が確認された。このポリイソシアネートのイソシアネ
ート含量は7.6%であり、よってイソシアヌレート基
含有量は10.1%となった。次いで、ジオールBを6
1.6g、モノオールAを10.0g仕込み、75℃で
3時間反応させて、ポリイソシアネート硬化剤NCO−
A5を得た。NCO−A5をIR分析したところ、イソ
シアネート基、イソシアヌレート基、ウレタン基の存在
は確認されたが水酸基は確認されなかった。NCO−A
5のイソシアネート含量は4.2%であり、よってイソ
シアヌレート基含有量は8.0%となった。固形分は5
0.0%であった。また、GPC分析により、遊離のジ
イソシアネートの含有量は0.3%であった。
DI(2)を100g、酢酸エチルを176g仕込み、
均一に攪拌した。ナフテン酸マグネシウムを0.5g仕
込み、75℃にて5時間イソシアヌレート化反応させ
た。その後、リン酸を0.05g仕込み、60℃で1時
間攪拌してイソシアヌレート化反応を停止した。IR分
析により、イソシアネート基とイソシアヌレート基の存
在が確認された。このポリイソシアネートのイソシアネ
ート含量は7.5%であり、よってイソシアヌレート基
含有量は9.8%となった。次いで、ジオールBを7
3.9g仕込み、75℃で3時間反応させて、ポリイソ
シアネート硬化剤NCO−A6を得た。NCO−A6を
IR分析したところ、イソシアネート基、イソシアヌレ
ート基、ウレタン基の存在は確認されたが水酸基は確認
されなかった。NCO−A6のイソシアネート含量は
4.2%であり、よってイソシアヌレート基含有量は
7.8%となった。固形分は50.0%であった。ま
た、GPC分析により、遊離のジイソシアネートの含有
量は0.4%であった。
DI(1)を100g、酢酸エチルを199g仕込み、
均一に攪拌した。ナフテン酸マグネシウムを0.5g仕
込み、75℃にて5時間イソシアヌレート化反応させ
た。その後、リン酸を0.05g仕込み、60℃で1時
間攪拌してイソシアヌレート化反応を停止した。IR分
析により、イソシアネート基とイソシアヌレート基の存
在が確認された。このポリイソシアネートのイソシアネ
ート含量は8.0%であり、よってイソシアヌレート基
含有量は8.2%となった。次いで、ジオールBを9
8.8g仕込み、75℃で3時間反応させて、ポリイソ
シアネート硬化剤NCO−A7を得た。NCO−A7を
IR分析したところ、イソシアネート基、イソシアヌレ
ート基、ウレタン基の存在は確認されたが水酸基は確認
されなかった。NCO−A7のイソシアネート含量は
3.9%であり、よってイソシアヌレート基含有量は
6.1%となった。固形分は50.0%であった。ま
た、GPC分析により、遊離のジイソシアネートの含有
量は0.2%であった。
DI(1)を100g、酢酸エチルを106g仕込み、
均一に攪拌した。ナフテン酸マグネシウムを0.5g仕
込み、75℃にて5時間イソシアヌレート化反応させ
た。その後、リン酸を0.05g仕込み、60℃で1時
間攪拌してイソシアヌレート化反応を停止した。IR分
析により、イソシアネート基とイソシアヌレート基の存
在が確認された。このポリイソシアネートのイソシアネ
ート含量は10.7%であり、よってイソシアヌレート
基含有量は12.7%となった。次いで、1,2−プロ
ピレングリコールを5.8g仕込み、75℃で3時間反
応させて、ポリイソシアネート硬化剤NCO−B1を得
た。NCO−B1をIR分析したところ、イソシアネー
ト基、イソシアヌレート基、ウレタン基の存在は確認さ
れたが水酸基は確認されなかった。NCO−B1のイソ
シアネート含量は7.4%であり、よってイソシアヌレ
ート基含有量は12.3%となった。固形分は50.1
%であった。また、GPC分析により、遊離のジイソシ
アネートの含有量は0.2%であった。
DI(1)を100g、酢酸エチルを329g仕込み、
均一に攪拌した。ジオールEを227.1g仕込み、7
5℃で3時間反応させた。IR分析により、イソシアネ
ート基とウレタン基の存在は確認されたが、水酸基は確
認されなかった。このポリイソシアネートのイソシアネ
ート含量は7.4%であった。次いで、ナフテン酸マグ
ネシウムを0.5g仕込み、75℃にて5時間イソシア
ヌレート化反応させた。その後、リン酸を0.05g仕
込み、60℃で1時間攪拌してイソシアヌレート化反応
を停止して、ポリイソシアネート硬化剤NCO−B2を
得た。NCO−B2をIR分析したところ、イソシアネ
ート基、イソシアヌレート基、ウレタン基の存在は確認
されたが水酸基は確認されなかった。NCO−B2のイ
ソシアネート含量は2.4%であり、よってイソシアヌ
レート基含有量は4.0%となった。固形分は50.0
%であった。また、GPC分析により、遊離のジイソシ
アネートの含有量は0.4%であった。
DIを200g、ジオールBを98.8g仕込み、75
℃で3時間反応させた。IR分析により、イソシアネー
ト基とウレタン基の存在は確認されたが、水酸基は確認
されなかった。このポリイソシアネートのイソシアネー
ト含量は30.7%であった。次いで、カプリン酸カリ
ウムを0.22g、フェノールを0.03g仕込み、5
0℃にて5時間イソシアヌレート化反応させた。その
後、リン酸を0.3g仕込み、60℃で1時間攪拌して
イソシアヌレート化反応を停止した。このときのイソシ
アネート含量は、26.1%であった。その後、120
℃、13kPaの条件で薄膜蒸留して、遊離のHDIを
除去して、ポリイソシアネート硬化剤NCO−B3を得
た。収率は55%であった。NCO−B3をIR分析し
たところ、イソシアネート基、イソシアヌレート基、ウ
レタン基の存在は確認されたが水酸基は確認されなかっ
た。NCO−B3のイソシアネート含量は5.2%であ
り、よってイソシアヌレート基含有量は9.7%となっ
た。固形分は100.0%であった。また、GPC分析
により、遊離のジイソシアネートの含有量は0.4%で
あった。
DI(1)を100g、酢酸エチルを101g仕込み、
均一に攪拌した。次いで、ナフテン酸マグネシウムを
0.5g仕込み、75℃にて5時間イソシアヌレート化
反応させた。その後、リン酸を0.05g仕込み、60
℃で1時間攪拌してイソシアヌレート化反応を停止し
て、ポリイソシアネート硬化剤NCO−B4を得た。N
CO−B4をIR分析したところ、イソシアネート基、
イソシアヌレート基の存在は確認された。NCO−B4
のイソシアネート含量は8.5%であり、よってイソシ
アヌレート基含有量は15.5%となった。固形分は4
9.9%であった。また、GPC分析により、遊離のジ
イソシアネートの含有量は0.3%であった。
ついた、容量:1Lの反応器の内部を窒素に置換した
後、ジオールGを350g、ジオールHを75g、酢酸
エチルを215g仕込み、均一に攪拌した。次いで、M
DIを75g、DOTDLを0.1g仕込み、75℃に
て反応させた。IR分析で、イソシアネート基が確認さ
れなくなったところで、酢酸エチルを285g仕込み、
均一に攪拌してPU−1を得た。固形分は50.0%で
あった。
調製し、各種試験を実施した。実施例1〜7の結果を表
1に、比較例1〜6の結果を表2示す。
で約100μmになるようにキャストし、25℃で2時
間静置した後、80℃の熱風乾燥機に5分入れ、取り出
してから35℃で16時間静置してフィルムを作成し
た。このフィルムをJISK6301の2号形ダンベル
状に打ち抜き、試験片とした。この試験片に荷重:49
kPaをかけて、昇温速度:10℃/分で軟化点を測定
した。軟化点は、試験片が急激に伸びる時点の温度又は
切れた時点の温度とした。
5℃の恒温水槽に保存してから1時間後に、B型粘度計
で粘度を測定した。これを初期粘度とする。その後更に
24時間25℃の恒温水槽で保存してから、B型粘度計
で粘度を測定した。この24時間経時後の粘度の、初期
粘度に対する増加率(%、下記式参照)で評価した。 ◎:粘度増加率10%未満 ○:粘度増加率10〜30% △:粘度増加率30〜100% ×:粘度増加率100%超又はゲル化
ム、コロナ処理低密度ポリエチレン(LLDPE)フィ
ルムをドライラミネータにセットした。接着剤をグラビ
アロールでNYフィルムのコロナ処理面に塗布する。接
着剤塗布量はドライで3.5g/m2 である。接着剤を
塗布されたNYフィルムは、80℃の熱風乾燥機内を通
過し、ニップロールにてLLDPEのコロナ処理面と接
着される。ニップ条件は、100℃、0.3MPaであ
る。その後、35℃で16時間養生してラミネートフィ
ルムを得た。得られたラミネートフィルムを15mm幅
にカットして、T型剥離試験を行った。剥離条件は、引
張速度:300mm/分、測定雰囲気:25℃、50%
RHである。また、得られたラミネートフィルムを25
cm×30cmの長方形にカットし、NY面を外側にし
て、220℃、0.3MPa、1秒の条件で、1つの短
辺以外の三方をヒートシールして袋を作り、この中に市
販の家庭用弱アルカリ性衣料用液体合成洗剤(商品名:
アタック(登録商標)、花王製)を入れ、未シールの辺
を220℃、0.3MPa、1秒の条件でヒートシール
した。これを50℃、2週間保存した後、外観観察、及
びラミネートフィルムを15mm幅にカットして、T型
剥離試験を行った。剥離条件は、引張速度:300mm
/分、測定雰囲気:25℃、50%RHである。
ソシアネート イソシアネート含量=13.2%、固形分=75%、酢
酸エチル溶液 TEA:トリエチルアミン PEe:LLDPEフィルム伸び デラミ:デラミネーション(一部剥離)発生
ポリイソシアネート硬化剤は、主剤/硬化剤配合後でも
粘度増加率が小さく、ポットライフが十分なものであっ
た。一方、軟化点は高かったので、フィルム作成条件
(25℃×2時間+80℃×5分+35℃×16時間)
下において、架橋反応は十分進行したものと考えられ
る。更に実際のラミネート接着においては、16時間と
いう短いエージング時間(従来のエージング時間の1/
3以下)で十分な接着性能を発揮した。
点が高いことから、架橋反応は十分進行したものと考え
られる。しかし、ポリオールの分子量が適当でないため
に接着性能が低いものとなった。また、ポリオールを用
いていない比較例4も比較例1、2と同様な傾向であっ
た。比較例3、5では、軟化点が低いことから、前述の
フィルム作成条件では架橋反応が十分進行していないと
考えられる。また、接着強度は良好であるが、真に硬化
していないため耐洗剤性が不十分であった。比較例6
は、比較例5の硬化剤と触媒を併用したものであるが、
反応性は改善されたが、ポットライフまで短くなり、実
際の接着剤塗布工程を考慮すると使用は困難である。
アネート硬化剤は、ポットライフを短くすることなし
に、エージング時間の短縮を図ることができる。本発明
により、ラミネートフィルムの生産効率が著しく向上す
る。また、本発明のポリイソシアネート硬化剤は、ラミ
ネート接着剤だけではなく、通常の二液タイプの接着
剤、塗料、磁気記録媒体、コーティング剤、プライマ
ー、印刷インキ、シーリング材等に適用できる。
Claims (4)
- 【請求項1】 (a)芳香族ジイソシアネートと(b)
数平均分子量500〜2,000のジオール化合物から
得られる、イソシアヌレート基とウレタン基を有するイ
ソシアネート基末端プレポリマーを含有するラミネート
接着剤用ポリイソシアネート硬化剤。 - 【請求項2】 以下の工程を含むことを特徴とする請求
項1記載のラミネート接着剤用ポリイソシアネート硬化
剤の製造方法。 (イ):(a)芳香族ジイソシアネートと、(b)数平
均分子量500〜2,000のジオール化合物を反応さ
せて、ウレタン変性ポリイソシアネートを得る工程。 (ロ):(イ)で得られたポリイソシアネートをイソシ
アヌレート化して、イソシアネート基末端プレポリマー
を得る工程。 - 【請求項3】 以下の工程を含むことを特徴とする請求
項1記載のラミネート接着剤用ポリイソシアネート硬化
剤の製造方法。 (ハ):(a)芳香族ジイソシアネートをイソシアヌレ
ート化して、イソシアヌレート変性ポリイソシアネート
を得る工程。 (ニ):(ハ)で得られたポリイソシアネートと、
(b)数平均分子量500〜2,000のジオール化合
物を反応させて、イソシアネート基末端プレポリマーを
得る工程。 - 【請求項4】 以下の工程を含むことを特徴とする請求
項1記載のラミネート接着剤用ポリイソシアネート硬化
剤の製造方法。 (ニ):(a)芳香族ジイソシアネートと(b)数平均
分子量500〜2,000のジオール化合物の存在下
で、ウレタン化反応とイソシアヌレート化反応を併行し
て行う工程。
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