JP2020006678A - 積層体およびそれを用いてなる回路基板 - Google Patents

積層体およびそれを用いてなる回路基板 Download PDF

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Abstract

【課題】高周波伝送特性、耐屈曲性、回路加工性に優れる積層体およびそれを用いてなる回路基板を提供する。【解決手段】ポリアリーレンスルフィド系樹脂を主成分とする層(A層)と、金属を主成分とする層(M層)を少なくとも1層以上含み、かつA層とM層が接してなる積層体であって、耐屈曲試験において耐折回数が100回以上である積層体。【選択図】 なし

Description

本発明は、高周波伝送特性、耐屈曲性、回路加工性に優れる積層体および積層体を用いてなる回路基板に関する。
電気、電子部品分野において高速・大容量化の流れから、伝送損失の小さい材料が求められている。従来、電気・電子機器の部品として用いられる回路基板(配線基板)としては、ガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸した基材(以下、ガラエポ基材と略称する)、ポリイミドフィルム、フッ素系フィルムおよびガラスクロスにフッ素系樹脂を含浸した基材などが用いられている。しかしながら、これらの基材は、それぞれ下記のような問題点を有している。ガラエポ基材は、高周波特性に劣り、また吸湿特性に問題があるため周波数が高くなると伝送特性がさらに悪化するという問題点があり、さらにスルーホール加工としてレーザー法が適用できずファイン化に限界がある。また、ポリイミドフィルムは、耐熱性に優れているが、高周波特性に劣る。また、フッ素系フィルムやガラスクロスにフッ素樹脂を含浸した基材は、回路形成時の印刷や金属箔の積層加工や、スルーホール加工時のペースト、メッキが乗りにくいという問題がある。
そこで近年では、低伝送損失材料として液晶ポリマーフィルムを用いた回路基板が知られている(特許文献1)。しかし、液晶ポリマーを用いた場合には、分子鎖が極度に配向している構造を有し伸度が低いため割れ易く耐屈曲性が十分ではなく、またスルーホール加工時にバリが発生する課題がある。
ポリフェニレンサルファイド(以下、PPSと略称することがある。)に代表されるポリアリーレンスルフィドフィルムは、その伝送損失性や低吸湿性の高さを活かし、電気絶縁材料への適用が進められている。例えば、回路基板用途としてPPSフィルムの寸法安定性を向上する技術が開示されているが(特許文献2)、p−フェニレンスルフィドを主成分としており金属との密着性が低く回路加工性が十分ではないという問題があった。また、p−フェニレンスルフィド単位以外の少なくとも1種以上の共重合単位を含有する共重合ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる層を介して金属層に積層されてなる金属ベース回路基板に関する技術が開示されているが、金属を支持層としており積層体として耐屈曲性が十分ではないという課題があった(特許文献3)。
特開2011−60449号公報 特開2002−47360号公報 特開平6−91812号公報
本発明の課題は、上記した問題点を解決することにある。すなわち、高周波伝送特性、耐屈曲性、回路加工性に優れる積層体およびそれを用いてなる回路基板を提供することにある。
本発明の積層体は、上記課題を解決するために次の構成を有する。すなわち、ポリアリーレンスルフィド系樹脂を主成分とする層(A層)と、金属を主成分とする層(M層)を少なくとも1層以上含み、かつA層とM層が接してなる積層体であって、耐屈曲試験において耐折回数が100回以上である積層体である。
本発明の積層体は、高周波伝送特性、耐屈曲性、回路加工性に優れることから、各種電気・電子回路や特に高周波用回路材として好適に用いることができる。
積層体の耐屈曲試験を評価する際のパターンの概略図である。
以下に具体例を挙げつつ、本発明の積層体について詳細に説明する。
本発明の積層体は、ポリアリーレンスルフィド系樹脂を主成分とする層(A層)と金属を主成分とする層(M層)を少なくとも1層以上含み、かつA層とM層が接してなることを特徴とする。ここで主成分とは、当該層を構成する原料の80質量%以上を占めることをいう。上記する構成とすることで、導体であるM層と絶縁層であるA層が接し、伝送経路である導体表面をA層が接するため伝送損失が小さく、かつ温度や湿度による経時変化が小さいため伝送特性保持に優れた特性を発現することができる。
本発明の積層体の積層構成としては、M層の組成をm、A層の組成をaとした場合、m/aの2層、m/a/mやa/m/a、m/a/m/a、m/a/m/a/m、a/m/a/m/aなどの多層構造が挙げられるがこれに限定されない。また、A層とは異なる組成の樹脂をcとした場合、m/a/cやm/a/c/a/m、m/a/c/m/a/cのような構成にすることで、さらに異なる特性を発現することも可能である。
本発明の積層体は、耐屈曲試験において耐折回数が100回以上であることが重要である。積層体の耐折回数を上記範囲とすることで、回路基板として装置に組み込む際の裁断加工や折り曲げた際に導体の断線を抑制でき、ヒンジ部の繰り返し屈曲部分に使用した場合に信頼性が得られる。耐折回数が100回未満であると、回路として挿入した際に断線が発生し導通不良となる場合がある。
ここで、耐折回数とは、MIT屈曲試験機を用いてJIS C6471に沿って、耐屈曲試験を実施した際の積層体の導通回数を測定した値である。本発明における耐折回数の測定条件は、例えば積層体に回路パターン(図1)を形成し、MIT試験機において曲率半径0.38mm、荷重4.9N、折り曲げ角度135°、曲げ頻度175回/分において試料の導通を測定したものとする。また、5回の測定を行い、これらの平均値をフィルムの耐折れ回数として採用する。
本発明の積層体は、耐屈曲性と信頼性の観点から、耐折回数はより好ましくは200回以上、さらに好ましくは300回以上である。本発明において耐折回数を上記範囲とするには後述する製膜条件の中でも樹脂組成、樹脂積層によって制御することができる。
本発明の積層体のA層に用いるポリアリーレンスルフィド系樹脂とは、−(Ar−S)−の繰り返し単位を有するコポリマーである。Arとしては下記の式(1)〜式(11)などであらわされる単位などがあげられる。
Figure 2020006678
(R1,R2は、水素、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基から選ばれた置換基であり、R1とR2は同一でも異なっていてもよい)
本発明の積層体に用いるポリアリーレンスルフィド系樹脂の繰り返し単位としては、上記の式(1)で表されるp−アリーレンスルフィド単位が好ましく、これらの代表的なものとして、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルフィドケトンなどが挙げられ、特に好ましいp−アリーレンスルフィド単位としては、フィルム物性と経済性の観点から、p−フェニレンスルフィド単位が好ましく例示される。
本発明の積層体のA層に用いるポリアリーレンスルフィド樹脂は、下記構造式で示されるp−フェニレンスルフィド単位が全繰り返し単位の75〜100モル%、より好ましくは75〜98モル%、さらに好ましくは85〜98モル%を占めることが好ましい。かかる主成分が75モル%未満では、耐久性が低下する場合がある。
Figure 2020006678
本発明の積層体は、断面方向のレーザーラマン分光法から得られるA層の配向パラメーターIが、A層の長手方向、幅方向のいずれの方向においても6未満であることが好ましく、より好ましくは3以上6未満、さらに好ましくは4以上5.5以下であり、さらに好ましくは4.5以上5以下である。上記範囲とすることで、A層の配向が緩和されていることを示し、M層との密着性が向上しと回路加工性を両立することが可能となる。配向パラメーターIが上記範囲を超えると、残存している配向応力によって回路加工時にA層の収縮が大きくなり、M層とA層の収縮差から剥離が起こる場合がある。また、配向パラメーターIが上記範囲未満であるとA層の配向緩和が進み非晶化していることを示し、A層が脆化し耐屈曲性が低下する場合がある。本発明におけるA層の配向パラメーターIは後述する製造方法の中でも樹脂組成を変更することで得ることができる。
本発明における配向パラメーターIとは、下記式(i)により算出される。本発明において積層体の長手方向とは、ロール状の積層体であれば、ロールの巻き方向を長手方向とし、ロールの幅方向が幅方向に相当する。一方、積層体がカットされたシート状である場合には、積層体の長辺方向を長手方向とみなし算出する。積層体の形状が略正方形である場合は、各辺に平行な方向の任意の一方向のいずれかを長手方向、幅方向とみなし算出する。
(i)配向パラメーターI=I1080/I740
1080:フィルム面に平行な偏光配置での1080cm−1ラマンバンドの強度
740:フィルム面に平行な偏光配置での745cm−1ラマンバンドの強度
上記レーザーラマン分光による測定方法は特に限定されないが、例えば、レーザーラマン装置(PDP320(フォトンデザイン社製))を用い、マイクロプロ−ブ対物レンズ100倍、対物レンズは、近赤外域(1064〜1300nm)に透過性を有し、NA0.95、色収差補正されているものを使用することができる。クロススリット1mm、スポット径1μm、光源Nd−YAG(波長1064nm、出力:1W)、回折格子 Spectrograph300g/mm、スリット:100μm、検出器InGaAs(Roper Scientific 512)が好ましく用いられる。測定に用いる積層体は、サンプリングしてエポキシ樹脂に包埋後、ミクロト−ムで積層体断面を作製した。各試料の中央点を測定点として5個の試料を測定して平均値を算出した。測定は、入射光の偏光方向に平行な偏光方向に配置した偏光子を通して検出し、試料を回転させ、レーザー光の偏光方向に対して、フィルム面に平行な偏光方向でスペクトルを得た。
また、A層は加工性の観点から前述するA層を構成するポリアリーレンスルフィド系樹脂の融点は275℃以下が好ましく、より好ましくは220℃以上275℃以下、更に好ましくは245℃以上265℃以下である。上記の融点とすることで積層体として使用した際に、M層との密着性が高まり回路加工性を向上することができる。上記融点の範囲を超えると積層体の密着性が低下し、回路加工時にM層とA層が剥離する場合がある。上記融点を下回ると、非晶性が高まることが示され吸湿性が高まり高周波伝送特性が低下する場合がある。A層を構成するポリアリーレンスルフィド系樹脂の融点は、後述する手法によって得ることができる。またA層を構成する樹脂の融点は後述する手法によって確認できる。
本発明の積層体のA層に用いるポリアリーレンスルフィド系樹脂は、上記のポリアリーレンスルフィド樹脂の繰り返し単位の2〜25モル%、好ましくは2〜15モル%の範囲で共重合単位と共重合することにより得ることが好ましい。かかる共重合単位が2モル%未満では、ポリアリーレンスルフィド樹脂の融点を前述する範囲とすることができず、加工性が低下する場合がある。また、共重合単位が25モル%を超えると、ポリアリーレンスルフィド樹脂の重合度が低くなり、高分子量化が困難となるため機械特性が低下する場合がある。
好ましい共重合単位は、
Figure 2020006678
Figure 2020006678
Figure 2020006678
(ここでXは、アルキレン、CO、SO単位を示す。)
Figure 2020006678
Figure 2020006678
(ここでRはアルキル、ニトロ、フェニレン、アルコキシ基を示す。)が挙げられ、特に好ましい共重合単位は、m−フェニレンスルフィド単位である。
共重合成分との共重合の態様は特に限定はないが、ランダムコポリマーであることが好ましい。ポリフェニレンスルフィド樹脂の融点は後述する手法を用いることで確認できる。
本発明の積層体を構成するポリアリーレンスルフィド樹脂の組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤やブロッキング防止剤などの各種添加剤を含有させてもよい。
本発明の積層体は、A層とM層以外に他の樹脂からなる層を含んでも構わない。積層体を構成する樹脂の例としてはポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂や、ポリスチレン、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリケトン、エポキシ樹脂などが挙げられるがこれに限定されない。また、上記およびポリアリーレンスルフィドから選択される2種以上を、ブレンドして用いることもできる。
本発明の積層体のM層に用いる金属としては導電性を有するものであれば特に限定されないが、金、銀、銅、ステンレス、ニッケル、アルミニウムなどの金属または、2種以上の合金などをあげることができる。また本発明のM層は上記金属が2層以上積層されてあっても良い。好ましく用いられる金属としては、銅が挙げられる。銅としては、例えば、蒸着法やめっき法によってA層に直接形成する方法、圧延法や電解法によって製造される銅箔をA層にラミネートする方法のいずれのものでも使用することができる。
本発明の積層体のM層の厚さは、0.3〜150μmであることが好ましい。より好ましくは1〜80μm、さらに好ましくは5〜50μmの範囲である。上記範囲内とすることで柔軟性を発現できる。また、M層の厚みが150μmを超えると金属層の剛性が高まり耐屈曲性が低下する場合がある。M層の厚みが0.3μm未満であると欠点により導通不良となる場合がある。
本発明の積層体の素材としてポリアリーレンスルフィドフィルムを用いる場合、そのポリアリーレンスルフィドフィルムは、A層とポリアリーレンスルフィド系樹脂を主成分としA層よりも配向パラメーターの高いB層を少なくとも含むことが好ましい。配向パラメーターの異なる2層以上の層を構成することで耐屈曲性と回路加工性など複数の特性を併せ持つことができる。積層構成としては、層の組成をA、Bとした場合、A/Bの2層、A/B/A、A/B/A/B、A/B/A/B/Aなどの多層構成が挙げられるが、これに限定されない。また、A層、B層とは異なる組成からなる層をさらに追加した層構成にすることもできる。
本発明の積層体のB層の配向パラメーターIは、B層の長手方向、幅方向のいずれの方向においても6以上12以下であることが好ましく、より好ましくは7以上12以下である。上記範囲内とすることで、B層の配向を制御し耐屈曲性を向上することができる。B層の配向パラメーターIが6未満であるとA層との配向差が無くなり剛性が低下することから耐屈曲性が低下する場合がある。B層の配向パラメーターIが12以上であると配向が高く、収縮応力が高まり回路加工時にかかる熱によって収縮し剥離する場合がある。本発明においてB層の配向パラメーターIは後述する成形条件によって制御することができる。B層の配向パラメーターは上述した手法により評価することができる。
本発明の積層体のB層は、後述するB層(I)あるいはB層(II)からなることが好ましい。
本発明の積層体のB層(I)は空孔を有することが好ましい。B層(I)が空孔を有することで積層体を構成する樹脂密度が低下し収縮応力を低減することができ回路加工性を向上することができる。B層の空孔は20%以上70%以下であることが好ましく、より好ましくは30%以上60%以下である。空孔率が70%を超えると機械特性が低下し回路加工時に破断する場合がある。空孔を形成する手法としては、工程を簡略化でき生産性に優れることから乾式法(樹脂を溶融し、シート状に押出したものを延伸により多孔化する方法)を用いることが出来る。また、乾式法の中でも滞留安定性と生産性を考慮して、多孔化させる層に無機粒子を添加して延伸することで、粒子の周囲にボイドを形成させ多孔化する手法が好適に用いられる。
本発明の積層体のB層(I)に用いる粒子濃度は、構成する樹脂やその他の添加物からなる当該層の原料組成を100質量%とした際に、5質量%以上であることが好ましく、5〜60質量%がより好ましく、5〜50質量%であることがより好ましく、10〜40質量%であることが特に好ましい。粒子濃度を上記の範囲とすることで効率よく空孔を形成することができ、かつ、最表層からの粒子の脱落を抑制することができる。粒子濃度が5質量%未満であると、後述するフィルム製造時に粒子濃度が低いため空孔が形成されにくく、熱可塑性樹脂フィルムを積層体の構成部材として用いた際に電気特性が低下する場合がある。また粒子濃度が50質量%を上回ると熱可塑性樹脂フィルムの製造時に延伸が困難となり、生産性が低下する場合がある。
本発明の積層体にB層(I)に用いる粒子としてはアルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、セリア、イットリア、酸化亜鉛、酸化鉄などの酸化物系セラミックスや窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の窒化物系セラミックス、シリコンカーバイド、炭酸カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、チタン酸カリウム、タルク、カオリンクレー、カオリナイト、ハロイサイト、パイロフィライト、モンモリロナイト、セリサイト、マイカ、アメサイト、ベントナイト、アスベスト、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ藻土、ケイ砂等のセラミックス、ガラス繊維等のなどの無機化合物があげられる。用いる粒子は1種でもよく、複数種を混合して用いてもかまわない。上記の中でも分散性の観点から炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、シリカが好ましく、低コストの観点から炭酸カルシウムが最も好ましい。
本発明の積層体のB層(I)に用いる粒子の体積平均粒径は、0.5〜10μmであることが好ましく、1〜5μmであることがより好ましい。上記の体積平均粒径の粒子を用いることで、粒子を高濃度で配合した際に発生しやすくなる粒子同士の凝集を抑制し、延伸した際に粒子の周囲に応力が集中するため、B層中に効率よく空孔を形成させることができる。粒子の体積平均粒径が0.5μm未満であると、延伸時に空孔が形成しにくくなったり、空孔の大きさが小さくなるため空孔率が低下したり、粒子の表面積が増えるため凝集を起こす場合がある。また、体積平均粒径が10μmより大きいと空孔の大きさが大きくなるため、伝送特性にバラツキが発生する場合がある。
本発明の積層体のB層(II)は、ポリアリーレンスルフィド系樹脂を主成分とし、ポリアリーレンスルフィド系樹脂とは異なる下記化学式のいずれかを有する熱可塑性樹脂(α)を含むことが好ましい。B層(II)が、下記化学式のいずれかを有する熱可塑性樹脂(α)を有することで、分子鎖の相互作用によってポリアリーレンスルフィド樹脂の非晶鎖を拘束し熱劣化を抑制し積層体とした場合の屈曲耐久性を向上することができる。より好ましくは化学式(L)、(M)、(N)、(O)を含み、さらに好ましくは化学式(L)、(O)を含むことが好ましい。なお、熱可塑性樹脂(α)に下記化学式の構造が含まれない場合、十分な耐久性が得られなくなるだけでなく、ポリアリーレンスルフィド樹脂の相互作用がなく、耐久性が低下する場合がある。
Figure 2020006678
(ただし、式中のR〜RはそれぞれH、OH、メトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメチル基、炭素数1〜13の脂肪族基、炭素数6〜10の芳香族基のいずれかである。)
なお、熱可塑性樹脂(α)としては、例えばポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリスルホン、ポリフェニレンエーテル、ポリエステル、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン等の各種ポリマーおよびこれらのポリマーの少なくとも一種類を含むブレンド物を用いることができる。屈曲耐久性の観点から熱可塑性樹脂(α)として、より好ましくはポリフェニルスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミドから選ばれる樹脂であり、さらに好ましくはポリフェニルスルホンであることが好ましい。
本発明の積層体のB層(II)に用いる熱可塑性樹脂(α)は、スルホニル基を有することが好ましい。スルホニル基を有することで、ポリアリーレンスルフィド樹脂の相互作用が高まり非晶鎖を拘束し熱劣化を抑制によって積層体とした場合の屈曲耐久性を向上することができる。
本発明において、ポリアリーレンスルフィド系樹脂と熱可塑性樹脂(α)を混合する方法は特に限定されないが、溶融押出前に、ポリアリーレンスルフィド系樹脂と熱可塑性樹脂の混合物を予備溶融混練(ペレタイズ)してマスターペレット化する方法や、溶融押出時に混合して溶融混練させる方法がある。中でも、二軸押出機などの剪断応力のかかる装置を用いてマスターペレット化する方法などが好ましい。この場合、混練部ではポリアリーレンスルフィド系樹脂の融点+5℃以上80℃以下の樹脂温度範囲となる様に混練することが好ましく、より好ましくはポリアリーレンスルフィド系樹脂の融点+10℃以上〜80℃以下であり、さらに好ましくはポリアリーレンスルフィド系樹脂の融点+15℃以上〜70℃以下の温度範囲である。
本発明の積層体のB層(II)に用いる熱可塑性樹脂(α)の濃度は、当該層の原料組成を100質量%とした際に、0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましい。より好ましくは0.5質量%以上15質量%以下である。熱可塑性樹脂(α)の濃度を上記範囲とすることで、分子鎖の相互作用が効率的に作用し、積層体の屈曲耐久性を向上することができる。熱可塑性樹脂(α)の含有量が30質量%を超える場合、熱可塑性樹脂(α)が支配的となり屈曲耐久性が低下する場合や延伸時に破れが多発して安定的に製膜できなくなる場合がある。また、熱可塑性樹脂(α)の含有量が0.1重量%よりも少ないと、非晶拘束作用が小さくなり屈曲耐久性が低下する場合がある
本発明の積層体のB層(II)は、ポリアリーレンスルフィド系樹脂に熱可塑性樹脂(α)が分散相として存在する層であることが好ましい。ここでいう分散相とは、ポリアリーレンスルフィド系樹脂と熱可塑性樹脂(α)が構成する海島構造の島成分のことを指す。また、その形状として、熱可塑性樹脂(α)が円形、楕円形、紡錘形、不定形などの状態として本発明のポリアリーレンスルフィドフィルム中に存在することを指し、該フィルムの断面を透過型電子顕微鏡(TEM)観察や走査電子顕微鏡(SEM)観察などによりその形態を確認することができる。
本発明の積層体のB層(II)は、ポリアリーレンスルフィド系樹脂中に分散相として存在する熱可塑性樹脂(α)の分散径において、長径と短径の比が1.20以上であることが好ましい。より好ましくは、2.00以上であり、さらに好ましくは3.50以上であり、最も好ましくは4.00以上である。長径と短径の比が1.20未満の場合、フィルム延伸時にポリアリーレンスルフィド系樹脂と熱可塑性樹脂(α)の界面で剥離が生じ、相互作用による非晶拘束が起こらず、屈曲耐久性が向上しない場合がある。長径と短径の比は大きいほどポリアリーレンスルフィド系樹脂と熱可塑性樹脂(α)の相互作用が強いと考えられ、耐熱屈曲性の向上に寄与するため好ましい。そのため、上限値は特に設けないが延伸倍率から想定するに長径と短径の比は20.00程度が実質的な上限値となると推定される。
本発明の積層体を構成するA層は積層体を形成する際にM層上に押出する方法やその樹脂が溶解可能な溶媒に溶かしてM層上に塗布する方法を用いることで形成することもできるし、別途作製したA層を少なくとも最表層に1層以上含むフィルムを用いてM層を熱ラミネートによって張り合わせることもできる。また、蒸着法やめっき法によってA層に直接M層を形成することも好ましい。上記の中でもフィルムを用いて熱ラミネートによって張り合わせることが生産性の観点から好ましい。熱ラミネート法によって張り合わせる方法は特に限定されないが、加熱ロールプレス法、熱版プレス法、真空熱板プレス法が通常用いられる。
本発明においてM層とA層の密着性を向上させる観点から、A層にコロナ処理や大気圧プラズマ、真空プラズマ処理、エンボス加工を行ってもよい。
本発明において、熱ラミネート温度は、A層の融点をTmとした場合に、Tm−20℃以上Tm+50℃以下であることが好ましい。上記の温度範囲で熱ラミネートすることでM層との密着性が高まるため積層体としての柔軟性が向上する。熱ラミネート温度がTm下回る場合、密着性が低くなる場合があり回路加工時にM層の剥離し加工性が低下する場合がある。また、熱ラミネート温度がTm+50℃を超えると温度により樹脂が分解や架橋が起こるため、A層が脆化し、柔軟性が低下する場合がある。熱ラミネート温度はより好ましくは、Tm以上Tm+30℃以下であり、さらに好ましくはTm+5℃以上Tm+20℃以下である。
本発明において、熱ラミネート圧力は0.1MPa以上10MPa以下であることが好ましい。上記の圧力範囲で熱ラミネートすることでA層がM層表面の微細な凹凸に潜り込みアンカー効果によって密着性が高まるため積層体としての耐屈曲性が向上する。熱ラミネート圧力が0.1MPa未満であると樹脂がM層表面の凹凸まで流動せず密着性が低下する場合がある。また、熱ラミネート圧力が10MPaを超えると樹脂が流動・変形することではみ出しなどによる工程汚染や樹脂層が薄くなるため耐屈曲性が低下する場合がある。熱ラミネート圧力はより好ましくは0.5MPa以上8MPa以下であり、さらに好ましくは1MPa以上5MPa以下である。
本発明の積層体の厚みは、10〜300μmであることが好ましく、40〜200μmであることがより好ましい。上記の厚みとすることで、高周波伝送特性と柔軟性を両立することができる。積層体の厚みが10μm以下であると、積層体を折り曲げた際にコシがなく、折れ曲がったり破損したりする場合がある。また、300μm以上であると剛性が強く柔軟性が低下する場合がある。積層体の厚みは積層体を切削や研磨し断面方向から偏光顕微鏡による断面画像から算出する方法や、断面方向から走査型電子顕微鏡を用いて算出する方法で確認することができるが、特に限定されない。積層体の厚みは成形条件を調整したり、フィルムや金属箔を用いる場合はフィルム・金属箔の厚みを調整することで調節可能である。
本発明の積層体は、特に回路基板のベース基材として最適である。本発明の回路基板は、上記の積層体を回路加工することによって、少なくとも片面に電気回路が形成されたものである。電気回路とは、導電体をパターン化した電気の通路で、その導電体としては、銅、アルミニウム、鉄、銅、銀などの金属またはカーボンなどを含有する導電性塗料などが通常用いられる。また、電気回路に電気部品や電子部品が実装されていてもよい。また、該回路基板が2層以上積層されてあってもよい。かかる回路基板にはドリル、レーザー、溶融貫通法などで穴加工が容易である。回路の形成方法は、積層体に感光性樹脂を塗布し、回路形状を光で焼き付けた後未露光部分の樹脂を除去し、銅箔の場合には塩化第二鉄水溶液でエッチングする方法が例として挙げられる。
本発明の積層体を製造する方法を、素材としてポリアリーレンスルフィドフィルムおよび銅箔を用いた場合を例にとって説明するが、本発明は、この例に限定されるものではない。
硫化ナトリウムとp−ジクロロベンゼンおよびm−ジクロロベンゼンを本発明でいう比率で配合し、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などのアミド系極性溶媒中で重合助剤の存在下、高温高圧下で反応させる。必要によって、トリハロベンゼンなどの共重合成分を含ませることもできる。重合度調整剤として、苛性カリやカルボン酸アルカリ金属塩などを添加し、200〜290℃の温度で重合反応させる。重合後にポリマーを冷却し、ポリマーを水スラリーとしてフィルターで濾過後、粒状ポリマーを得る。これを30〜100℃の高温水で洗浄した後、酢酸水溶液や酢酸塩水溶液(たとえば酢酸ナトリウムや酢酸カルシウム)にて、2回以上、より好ましくは3回以上洗浄処理したのち、30〜80℃のイオン交換水にて洗浄、乾燥して共重合ポリフェニレンスルフィド(以下、共重合PPS)の粒状ポリマーを得る。
また、硫化ナトリウムとp−ジクロロベンゼンのみを、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などのアミド系極性溶媒中で重合助剤の存在下、高温高圧下で反応させる。必要によって、トリハロベンゼンなどの共重合成分を含ませることもできる。重合度調整剤として、苛性カリやカルボン酸アルカリ金属塩などを添加し、200〜290℃の温度で重合反応させる。重合後にポリマーを冷却し、ポリマーを水スラリーとしてフィルターで濾過後、粒状ポリマーを得る。これを30〜100℃の高温水で洗浄した後、酢酸水溶液や酢酸塩水溶液(たとえば酢酸ナトリウムや酢酸カルシウム)にて、2回以上、より好ましくは3回以上洗浄処理したのち、30〜80℃のイオン交換水にて洗浄、乾燥してポリフェニレンスルフィド(PPS)の粒状ポリマーを得る。
上記で得られた共重合PPSの粒状ポリマーおよびPPSの粒状ポリマーのみ、または粒状ポリマーと無機粒子や添加剤などを任意の割合で混合し、それぞれ別々に300〜330に加熱されたベント付き押出機に投入してストランド状に溶融押出し、温度25℃の水で冷却した後、カッティングしてチップを作製する。
本発明において、A層を構成する樹脂としては、上記で得られた共重合PPSチップに対しPPSチップを0〜15質量%ブレンドすることが好ましい。上記範囲とするとことでA層の配向パラメーターIを所定の範囲とすることができる。より好ましくは1〜12質量%であり、さらに好ましくは5〜10質量%である。
A層を構成する樹脂チップおよびB層を構成する樹脂チップを、それぞれ別々に180℃で3時間減圧乾燥した後、300〜320℃に加熱された2台の押出機に別々に供給する。溶融状態で口金上部にある積層装置で3層(積層構成は、A層/B層/A層、積層比は、A層:B層=1〜5:1〜5になるように導き、続いてTダイ型口金から吐出する。このシート状物を表面温度20〜70℃の冷却ドラム上に密着させて冷却固化し、実質的に無配向状態の未延伸フィルムを得る。
次いで、二軸延伸する場合は、上記で得られた未延伸フィルムを、共重合PPS樹脂のガラス転移点以上〜PPSの冷結晶化温度以下の範囲で、逐次二軸延伸機または同時二軸延伸機により二軸延伸した後、150〜280℃の範囲の温度で1段もしくは多段熱処理を行い、二軸配向したPPSフィルムを得る。その後、好ましくは35℃以下、より好ましくは25℃以下の温度に冷却後、フィルムエッジを除去しコア上に巻き取る。ここで、分子構造のひずみを取り除き、熱ラミネート時のシワやうねりを低減するために弛緩アニール処理を施してもよい。 得られたPPSフィルムと銅箔をA層の融点Tm−20℃以上Tm+50℃以下の温度に制御されたロール郡を用いて、圧力0.2MPa〜10MPaで銅箔と張り合わせ積層体を得る。
このようにして得られた積層体に電気回路を形成する。電気回路の形成方法は周知の方法、例えば、回路パターンエッチングすることによって形成できる。エッチングは塩化第2鉄水溶液等が通常用いられる。更に回路基板はドリル、レーザー、溶融貫通法などでスルーホールを形成し回路基板を得る。
本発明の積層体は高周波特性、耐屈曲性、加工性に優れることから高周波アンテナ基板、高速伝送ケーブルなどとして有用である。
[特性の測定方法]
(1)積層体の耐折試験
積層体に回路パターン(図1)を形成する。その際、最外層の一方の面のみにM層がある場合は該当層にパターンを形成する。最外層の両面がM層である場合は一方の面にパターンを形成させ、もう一方の最外層は全面をエッチングによってM層を除去する。続いて、MIT耐屈曲試験機を用いてJIS C6471に準拠し、曲率半径0.38mm、荷重4.9N、折り曲げ角度135°、曲げ頻度175回/分において試料の導通を測定したものとする。また、各試料5回の測定を行い、これらの平均値をフィルムの耐折れ回数として採用する。
(2)積層体厚みおよび各層の厚み
積層体の全体の厚みを測定する際は、ダイヤルゲージを用いて、積層体から切り出した試料の任意の場所5箇所の厚みを測定子、平均値を求めた。また、各層の厚みを測定する際は積層体断面をミクロトームで切り出し、該断面をライカマイクロシステムズ(株)製金属顕微鏡LeicaDMLMを用いて、フィルムの断面を倍率100倍の条件で透過光を写真撮影し、積層フィルムの各層の層厚みについて、各層ごとに任意の5ヶ所を測定し、その平均値を各層の層厚みとした。
(3)空孔の有無
(2)で作製した断面サンプルを走査型電子顕微鏡で倍率5000倍観察し、ボイドの有無を観察画像より確認し、下記基準で評価した。
A:ボイド有
B:ボイド無
(4)分散相の確認
フィルムを長手方向に平行かつフィルムに垂直な方向に切断し、凍結超薄切片法で断面試料を作成した。なお、長手方向が判断できない場合は、いずれかの方向を0°とし、フィルム面内に―90℃から90℃まで10°毎に方向を変えて測定し、最もヤング率の高い方向を長手方向とする。分散相のコントラストを明確にするために、オスミウム酸やルテニウム酸、リンタングステン酸などで染色しても良い。切断面を透過型電子顕微鏡(日立製HT7700)を用いて、加速電圧100kVの条件下で観察し、2000倍で写真を撮影し分散相の形状を確認した。得られた写真をイメージアナライザー(Leica MICROSYSTEMS社製Leica Application Suite LAS ver4.6)に画像として取り込み、任意の20個の分散相を選択し、各分散相の外接円をとりその直径の平均値を分散相の大きさとした。また、分散相の長径と短径を読み取りその比を算出した。
(5)積層体を構成する樹脂の融点
積層体からマイクロプレーンを用いて、測定を行いたい任意の層について(2)で確認した厚みを超えない範囲で削り取りサンプリングを行う。サンプリングを行う際に、M層は必要に応じてエッチングによって除去してもよい。削り取ったサンプルについてJIS K7121−1987に従って示差走査熱量計として、セイコーインスツルメンツ社製DSC(RDC220)、データ解析装置として同社製ディスクステーション(SSC/5200)を用いて、上記のサンプル5mgをアルミニウム製受皿上、室温から350℃まで昇温速度20℃/分で昇温する(1st Run)。同試料を取り出し急冷したのち、室温から350℃まで昇温速度20℃/分で昇温する(2nd Run)。
樹脂の融点は2nd RunのDSCチャートで確認される融解の吸熱ピークのピーク温度を融点(Tm)とする。
(6)積層体を構成する樹脂の配向パラメーター
積層体をエポキシ樹脂に包埋後、ミクロト−ムで積層体断面を作製した。作製した積層体断面において、レーザーラマン装置(PDP320(フォトンデザイン社製))を用い、下記条件にて配向パラメーターを求めた。
マイクロプロ−ブ対物レンズ:100倍
クロススリット:1mm
スポット径:1μm
光源:Nd−YAG(波長1064nm、出力:1W)
回折格子:Spectrograph300g/mm
スリット:100μm
検出器:InGaAs(Roper Scientific 512)
測定は、入射光の偏光方向に平行な偏光方向に配置した偏光子を通して検出し、試料を回転させ、レーザー光の偏光方向に対して、フィルム面に平行な偏光方向でスペクトルを得た。得られたスペクトルにつき下記式(i)に各試料の中央点を測定点として5個の試料を測定して平均値を算出した。
(i)配向パラメーターI=I1080/I740
1080:フィルム面に平行な偏光配置での1080cm−1ラマンバンドの強度
740:フィルム面に平行な偏光配置での745cm−1ラマンバンドの強度
(7)積層体の高周波伝送損失の保持率
積層体の伝送特性を評価するために、マイクロストリップ構造にて、線路長100mm、特性インピーダンスが50Ωとなるように回路を形成した。形成した回路を、温度85℃、湿度80%、2000時間処理を行い、処理前後でネットワークアナライザ(Agilent E8363B,N4420B)を用いてSパラメータ法によって得られる20GHzの伝送損失から下記式によって伝統特性の保持率を算出した。評価Bが不合格である。
処理前の伝送損失をE0、耐湿熱性試験後の伝送損失をE1とし、下記式により伝送特性の保持率を算出する。伝送損失の保持率を以下の基準で判定をした。
接着強度保持率=E1/E0×100
A:伝送損失の保持率が80%以上。
B:伝送損失の保持率が80%未満。
(8)積層体の回路加工性(I)
積層体の回路加工性をモデル的に評価するために、UV−YAGレーザー(ESI MODEL5335)を用いてレーザー波長355nmにて貫通孔を形成した。形成した貫通孔の中心を通るように積層体を切断し、電子顕微鏡を用いて観察を行い下記判定基準に従って評価する。評価Cが不合格である。
A:バリ、M層界面剥離が無い。
B:バリがあるもののM層界面剥離が無く使用できる。
C:バリが発生しM層界面で剥離が発生し、導通不良で使用不可
(9)積層体の回路加工性(II)
積層体から150mm×150mmの試料を切り出し表面にドライフィルム(日立化成製フォテックRD−2015)を温度105℃でラミネート後、パターンが形成されたマスクを解して露光し、現像液(炭酸ナトリウム水溶液)を用いて現像した。これを、塩化第2鉄溶液でエッチングして幅0.2mm、長さ100mmのパターンを10本形成した。最外層の一方の面にM層がある場合は該当層にパターンを形成する。最外層の両面がM層である場合は一方の面にパターンを形成させ、もう一方の最外層はエッチングによってM層を除去する。回路の形成状況について下記の基準に従って評価する。評価Cが不合格である。
AA:剥離、カールが無い。
A:パターンの剥離は無く、積層体が少しカールするが使用できる。
B:パターンが一部剥離およびまたは積層体がカールするが導通しており使用できる。
C:パターンの剥離および/または積層体が大きくカールし導通不良で使用不可。
(10)屈曲加工性
回路基板として曲げや折り加工によって機器への挿入をモデル的に評価するために、引張試験機を使用し、積層体をある特定の伸び量で引っ張った後、微分干渉顕微鏡にて表面状態を観察する。条件は下記のとおりとする。
(引張試験機)
・測定装置:オリエンテック(株)製フィルム強伸度自動測定装置“テンシロンAMF/RTA−100”
・試料サイズ:支持体幅方向5mm×支持体長手方向100mm、
・引張り速度:10%/分
・引張り伸度:0.5%〜5%の範囲で0.5%刻みで10点測定
・測定環境:温度23℃、湿度65%RH
(微分干渉顕微鏡)
・測定装置:ライカDMLB HC ライカマイクロシステムズ(株)製
・観察倍率:1,000倍
各伸度で引っ張ったサンプルを10個作製し、各々のサンプルについて無作為に10視野を観察し、割れが合計8カ所以上観察される場合を割れ有りとする。そして、次の基準でフレキシブル性を評価する。Cを不合格とする。
AA:伸度3%でM層表面に割れが発生しない場合
A:伸度2%以上3%未満でM層表面に割れが発生した場合
B:伸度1%以上2%未満でM層表面に割れが発生した場合
C:伸度1%未満でM層表面に割れが発生した場合
(11)屈曲耐久性
200℃に設定したADVANTEK社製のオーブン(DRV420DA)中に、上述した耐折試験用に回路パターン(図1)を形成した積層体を1000hr静置し、熱処理された積層体を(1)と同様の方法で測定した。耐久試験前の耐折回数と耐久試験後の耐折回数から下記式により保持率を算出しその値を屈曲耐久性とした。屈曲耐久性を以下の基準に従って判定をした。
耐折回数保持率=耐久試験後の耐折回数/耐久試験後の耐折回数×100
AA:耐折回数保持率が80%以上
A:耐折回数保持率が70%以上80%未満
B:耐折回数保持率が60%未満
(参考例1)共重合PPS樹脂の製造方法
オートクレ−ブに100モルの硫化ナトリウム9水塩、45モルの酢酸ナトリウムおよび25リットルのN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略称する。)を仕込み、撹拌しながら徐々に220℃の温度まで昇温して、含有されている水分を蒸留により除去した。脱水の終了した系内に、主成分モノマとして90モルのp−ジクロロベンゼン、副成分モノマとして10モルのm−ジクロロベンゼンを5リットルのNMPとともに添加し、170℃の温度で窒素を3kg/cmで加圧封入後、昇温し、260℃の温度にて4時間重合した。重合終了後冷却し、蒸留水中にポリマーを沈殿させ、150メッシュ目開きを有する金網によって、小塊状ポリマーを採取した。このようにして得られた小塊状ポリマーを90℃の蒸留水により2回洗浄した後、酢酸ナトリウム水溶液で3回洗浄した後、蒸留水により1回洗浄し、減圧下120℃の温度にて乾燥して融点が255℃の共重合PPS樹脂の顆粒を得た。得られた顆粒を300℃に加熱されたベント付き同方向回転式二軸混練押出機(日本製鋼所製、スクリュー直径30mm、スクリュー長さ/スクリュー直径=45.5)に投入し、滞留時間90秒、スクリュー回転数150回転/分で溶融押出してストランド状に吐出し、温度25℃の水で冷却した後、直ちにカッティングして共重合PPS(I)のチップを作製した。
(参考例2)PPS樹脂(顆粒)の製造方法
オートクレ−ブに100モルの硫化ナトリウム9水塩、45モルの酢酸ナトリウムおよび25リットルのN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略称する。)を仕込み、撹拌しながら徐々に220℃の温度まで昇温して、含有されている水分を蒸留により除去した。脱水の終了した系内に、主成分モノマとして100モルのp−ジクロロベンゼンを5リットルのNMPとともに添加し、170℃の温度で窒素を3kg/cmで加圧封入後、昇温し、260℃の温度にて4時間重合した。重合終了後冷却し、蒸留水中にポリマーを沈殿させ、150メッシュ目開きを有する金網によって、小塊状ポリマーを採取した。このようにして得られた小塊状ポリマーを90℃の蒸留水により2回洗浄した後、酢酸ナトリウム水溶液で3回洗浄した後、蒸留水により1回洗浄し、減圧下120℃の温度にて乾燥して融点が280℃のPPS樹脂の顆粒を得た。
(参考例3)
参考例2で得られたPPS樹脂の顆粒を330℃に加熱されたベント付き同方向回転式二軸混練押出機(日本製鋼所製、スクリュー直径30mm、スクリュー長さ/スクリュー直径=45.5)に投入し、滞留時間90秒、スクリュー回転数150回転/分で溶融押出してストランド状に吐出し、温度25℃の水で冷却した後、直ちにカッティングしてPPS(I)のチップを作製した。
(参考例4)
参考例1で得られた共重合PPS樹脂(I)のチップ90質量%と参考例3で得られたPPS樹脂(I)のチップ10質量%をブレンダー((株)川田製作所製)で15分間、攪拌後取出し共重合PPS(II)のチップとした。
(参考例5)
参考例2で得られたPPS樹脂の顆粒80質量%と炭酸カルシウム(CS−3NA(平均粒径1.5μm、宇部マテリアルズ(株)製))20質量%を、320℃に加熱されたベント付き同方向回転式二軸混練押出機(日本製鋼所製、スクリュー直径30mm、スクリュー長さ/スクリュー直径=45.5)に投入し、滞留時間90秒、スクリュー回転数150回転/分で溶融押出してストランド状に吐出し、温度25℃の水で冷却した後、直ちにカッティングしてチップを作製し、PPS(II)のチップとした。
(参考例6)
参考例2で得られたPPS樹脂の顆粒95質量%とポリフェニルスルホン樹脂(PPSU:ソルベイアドバンストポリマーズ株式会社、レーデル R5800−NT))5質量%を、320℃に加熱されたベント付き同方向回転式二軸混練押出機(日本製鋼所製、スクリュー直径30mm、スクリュー長さ/スクリュー直径=45.5)に投入し、滞留時間90秒、スクリュー回転数150回転/分で溶融押出してストランド状に吐出し、温度25℃の水で冷却した後、直ちにカッティングしてチップを作製し、PPS(III)のチップとした。
(参考例7)
参考例2で得られたPPS樹脂の顆粒95質量%とポリエーテルスルホン樹脂(PES:ソルベイアドバンストポリマーズ株式会社、ベラデル A201)5質量%を、320℃に加熱されたベント付き同方向回転式二軸混練押出機(日本製鋼所製、スクリュー直径30mm、スクリュー長さ/スクリュー直径=45.5)に投入し、滞留時間90秒、スクリュー回転数150回転/分で溶融押出してストランド状に吐出し、温度25℃の水で冷却した後、直ちにカッティングしてチップを作製し、PPS(IV)のチップとした。
(参考例8)
参考例2で得られたPPS樹脂の顆粒95質量%とポリエーテルイミド樹脂(PEI:SABICイノベーティブプラスチック社製ウルテム1010)5質量%を、320℃に加熱されたベント付き同方向回転式二軸混練押出機(日本製鋼所製、スクリュー直径30mm、スクリュー長さ/スクリュー直径=45.5)に投入し、滞留時間90秒、スクリュー回転数150回転/分で溶融押出してストランド状に吐出し、温度25℃の水で冷却した後、直ちにカッティングしてチップを作製し、PPS(V)のチップとした。
(実施例1)
参考例1で作製した共重合PPS(I)のチップを、180℃で3時間減圧乾燥した後、溶融部が300℃に加熱された押出機1(A層)に供給した。また、参考例3で作製したPPS(I)のチップを、180℃で3時間減圧乾燥した後、溶融部が320℃に加熱された押出機2(B層)に供給した。
次いで、これらの2台の押出機で溶融したポリマーを繊維焼結ステンレス金属フィルター(14μmカット)に通過させた後、310℃に設定した3層用の合流ブロックを用いて3層積層(A/B/A)とした。合流ブロックを通過させるポリマー流量は、積層比率はA:B:A=1:4.25:1となるよう各層の厚さをそれぞれのラインに設置されたギアポンプの回転数を調節し、押出量を制御することによって合わせた。このように溶融ポリマーを3層積層状態にし、温度310℃に設定したTダイの口金から溶融押出した後、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化し、厚み700μmの未延伸フィルムを得た。次いで、得られた未延伸フィルムを、表面温度90℃に加熱された複数の加熱ロールで予熱した後、表面温度95℃に加熱された加熱ロールと、加熱ロールの次に設けられた周速の異なる30℃の冷却ロールとの間で、長手方向(MD方向)に3.5倍延伸した。このようにして得られた1軸延伸シートを、テンターを用いて長手方向と垂直方向(TD方向)に100℃の温度で3.5倍に延伸し、続いて240℃で熱処理を行った。引き続き、240℃の弛緩処理ゾーンで4秒間横手方向(TD方向)に5%弛緩処理を行った後、室温まで冷却した後、フィルムエッジを除去し、厚み50μmの二軸延伸PPSフィルムを得た。
次に、銅箔として電解銅箔FLEQ HD2(福田金属箔粉工業(株)製、12μm)との張り合わせを行う。表1に示す構成に重ね合わせるが、その際、電解銅箔の粗化処理されたマット面とPPSフィルムとが重なるようにした状態で、真空プレス機(ミカドテクノス(株)製)を用いて、真空に脱気した状態で温度260℃、圧力1MPa、時間5分でラミネートし接合し積層体を得た。
(実施例2)
参考例1で作製した共重合PPS(I)のチップを180℃で3時間減圧乾燥した後、300℃に加熱された押出機に供給し、溶融状態で温度300℃に加熱した繊維焼結ステンレス金属フィルター(14μmカット)に通過させた後、温度300℃に設定したTダイの口金から溶融押出し、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化し、厚み700μmの未延伸フィルムを得た。次いで、実施例1と同様にして2軸延伸し、共重合PPS(I)のみで構成された50μmの共重合PPSフィルムを得た。次に、実施例1と同様にして銅箔とラミネートし、銅箔と共重合PPSで構成された積層体を得た。
(実施例3)
参考例4で作製した共重合PPS(II)のチップをA層に用いる以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
(実施例4)
参考例5で作製したPPS(II)のチップをB層に用いる以外は、実施例3と同様にして積層体を得た。
(実施例5)
参考例3で作製したPPS(I)のチップを180℃で3時間減圧乾燥した後、330℃に加熱された押出機に供給し、溶融状態で温度330℃に加熱した繊維焼結ステンレス金属フィルター(14μmカット)に通過させた後、温度330℃に設定したTダイの口金から溶融押出し、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化し、厚み700μmの未延伸フィルムを得た。次いで、実施例1と同様にして2軸延伸し、PPS(I)のみで構成された50μmの二軸延伸PPSフィルムを得た。次に、温度を290℃とした以外は実施例1と同様にして銅箔とラミネートし、銅箔とPPSで構成された積層体を得た。
(実施例6)
参考例6で作製したPPS(III)のチップをB層に用い、製膜安定性の観点からMD方向の延伸倍率を3.0倍とした以外は、実施例3と同様にして積層体を得た。
(実施例7)
参考例7で作製したPPS(IV)のチップをB層に用いる以外は、実施例6と同様にして積層体を得た。
(実施例8)
参考例8で作製したPPS(V)のチップをB層に用いる以外は、実施例6と同様にして積層体を得た。 (比較例1)
実施例5と同様にして二軸延伸PPSフィルムを得た。得られたPPSフィルムの両面にエポキシ系接着剤“ ケミットT E 2 3 0 1 ” ( 東レファインケミカル製) を厚み5 μ m に調整してグラビアロールで塗布し、1 0 0 ℃3分間乾燥させ、接着剤層を有するPPSフィルムを作製した。得られた接着剤つきPPSフィルムと銅箔を表1に示す構成に重ね合わせ温度120℃、1MPa、5分でラミネートした後、150℃で2時間の熱処理を行って接着剤を硬化させて銅箔、接着剤、PPSで構成された積層体を得た。
(比較例2)
参考例3で得たPPS(I)のチップを180℃で3時間減圧乾燥した後、330℃に加熱された押出機に供給し、溶融状態で温度330℃に加熱した繊維焼結ステンレス金属フィルター(14μmカット)に通過させた後、温度330℃に設定したTダイの口金から溶融押出し、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化し、厚み50μmの未延伸PPSフィルムを得た。得られた未延伸PPSフィルムを、温度を290℃とした以外は実施例1と同様にして銅箔とラミネートし、銅箔とPPSで構成された積層体を得た。
(比較例3)
樹脂層を構成するフィルムとして液晶ポリマー(LCP)フィルム VecstarCT−Z(クラレ(株)製、50μm)を用いて、表1に示す構成に重ね合わせ、真空プレス機を用いて温度340℃、圧力1MPa、時間5分でラミネートし接合し樹脂層がLCPで構成された積層体を得た。
実施例1〜5、比較例1〜3で得た積層体の特性評価結果を表1に示す。
Figure 2020006678
本発明の積層体およびそれを用いた回路基板は、高周波伝送特性、耐屈曲性、回路加工性に優れることから、電気・電子機器などに使用される高周波アンテナ基板、高速伝送ケーブルとして好適に用いることができる。
1 回路パターン(L/S=1mm/1mm)

Claims (10)

  1. ポリアリーレンスルフィド系樹脂を主成分とする層(A層)と、金属を主成分とする層(M層)を少なくとも1層以上含み、かつA層とM層が接してなる積層体であって、耐屈曲試験において耐折回数が100回以上である積層体。
  2. 該A層の断面方向からのレーザーラマン分光で得られる配向パラメーターIが6未満であることを特徴とする請求項1に記載の積層体
  3. 該積層体が、ポリアリーレンスルフィドを主成分とするA層とA層よりも配向パラメーターの高いB層を少なくとも含むことを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
  4. 該B層の断面方向からのレーザーラマン分光で得られる配向パラメーターIが6以上10以下であることを特徴とする請求項3に記載の積層体。
  5. 該B層が、空孔を有するB層(I)からなる請求項3または4に記載の積層体。
  6. 該B層が、ポリアリーレンスルフィド系樹脂を主成分とし、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂とは異なる熱可塑性樹脂(α)を有し、熱可塑性樹脂(α)が下記骨格のいずれかを有するB層(II)からなる請求項3または4に記載の積層体。
    Figure 2020006678
  7. 熱可塑性樹脂の分散径において長径および短径の比が2.0以上である、請求項6に記載の積層体。
  8. 該A層の融点が275℃以下である請求項1〜7のいずれかに記載の積層体。
  9. 請求項1〜6のいずれかに記載の積層体を用いてなる回路基板。
  10. ポリアリーレンスルフィド系樹脂を主成分とする層(A層)を少なくとも1層以上含み、金属を主成分とする回路を少なくとも1層以上含む回路基板であって、かつA層と回路が接してなり、耐屈曲試験において耐折回数が100回以上である回路基板。
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