JP2020006529A - ポリ塩化ビニル系シート - Google Patents
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Abstract
Description
本実施形態の基材層は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、ポリエステル系可塑剤5〜100重量部と、モリブデン酸系化合物および錫酸亜鉛化合物のうち少なくとも一種の難燃剤5〜100重量部と、無機充填剤50〜300重量部とを含有する樹脂組成物からなる。これにより適度な柔軟性と下地との接着性や施工性に優れた基材層が得られる。
脂肪族二塩基酸としては、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルタミン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸などが挙げられる。また、ジオールとしては、1,2−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,12−オクタデカンジオールなどが挙げられる。
なかでも、アジピン酸系ポリエステル可塑剤が好適に用いられる。可塑化効率に優れ、発煙量が少ないとの効果を有するからである。
錫酸亜鉛化合物としては錫酸亜鉛、ヒドロシキ錫酸亜鉛等が挙げられる。
モリブデン酸系化合物としては酸化モリブデン、三酸化モリブデン、モリブデン酸、モリブデン酸カリウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛カルシウム、モリブデン酸アンモニウム、ジモリブデン酸アンモニウム、ヘプタモリブデン酸アンモニウム、オクタモリブデン酸アンモニウム、デカモリブデン酸アンモニウム、二硫化モリブデン、リンモリブデン酸、リンモリブデン酸カリウム、リンモリブデン酸カルシウム、リンモリブデン酸亜鉛、β モリブデン酸メラミン等を挙げることができ、これらはそれぞれ単独で、あるいは適宜の組み合わせによる2種以上を混合して使用することができる。
また、モリブデン酸系化合物および錫酸亜鉛化合物はそれぞれ単独で用いてもよいが、併用することにより特に、塩化水素ガスの抑制効果が向上するため好ましい。これらを併用する場合には、モリブデン酸系化合物の添加量が5〜95重量部であり、なおかつ錫酸亜鉛化合物の添加量が5〜95重量部であることが好ましく、モリブデン酸系化合物の添加量が5〜50重量部であり、なおかつ錫酸亜鉛化合物の添加量が5〜50重量部であることがより好ましい。
基材層に添加される無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩の他、クレー、タルク、マイカなどの層状ケイ酸塩、フライアッシュバルーン、シラスバルーン、ガラスバルーンなどの中空バルーンなどが挙げられる。
上記の光透過性無機充填剤の中でも霞石閃長岩は透明層に添加した際にシートが濁りにくく、透明性も維持できるため好ましい。また光透過性無機充填剤の粒径は細かい方が透明層に添加した際に濁りにくい傾向があり好ましい。具体的には平均粒径が10μm以下であることが好ましく、より好ましくは5μm以下であり、3μm以下がさらに好ましい。
また光透過性無機充填剤は、本発明のポリ塩化ビニル系シートの性能に影響がない範囲であれば、透明層以外の各層にも添加することは可能である。
塩化ビニル系樹脂:ポリ塩化ビニル 重合度1000
フタル酸エステル系可塑剤:DOP
ポリエステル系可塑剤:アジピン酸系ポリエステル可塑剤 粘度150mPa・s/25℃ 分子量750
安定剤:バリウム亜鉛系安定剤
光透過性無機充填剤1:霞石閃長岩 平均粒径1.5μm(レーザー回折法による累積粒度分布の50%径)
光透過性無機充填剤2:酸化珪素 平均粒径4.9μm(レーザー回折法による累積粒度分布の50%径)
無機充填剤:炭酸カルシウム 平均粒径3.5μm(レーザー回折法による累積粒度分布の50%径)
錫酸亜鉛化合物:ヒドロキシ錫酸亜鉛
モリブデン酸系化合物:モリブデン酸カルシウムおよびモリブデン酸亜鉛の混合物
<シート製造方法>
表1の配合に基づき配合物を混練し、得られたコンパウンドを175℃の2本ロールを使用して0.5mmのシートを作製した。
<全光線透過率とヘーズの測定>
日本電色工業株式会社のHaze Meter NDH−2000により、JIS−K7361−1「プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法−第1部:シングルビーム法」に準拠した試験によって全光線透過率を、JIS−K7136「プラスチック−透明材料のヘーズの求め方」に準拠した試験によってヘーズを評価した。試験には50mm角の試験片を使用した。
<シート製造方法>
表2の配合に基づき配合物を混練し、得られたコンパウンドを175℃の2本ロールを使用して1.0mmのシートを作製した。
本明細書における発煙量はASTM E662に規定される試験方法に準拠し、有炎燃焼と無炎燃焼での発煙量を測定した。具体的には、密閉したチャンバー内に試料を置き、電熱ヒーター及びガスバーナー(有炎燃焼のみ)により20分間燃焼させた。燃焼中に光電管による透過光の強さから減光係数を求め、この減光係数が最も大きい値の時の比光学密度を算出しこの値に基づいて最大発煙濃度を求めた(Ds(max))。
本明細書における塩化水素ガス量はASTM E662に規定される試験方法に準拠し、有炎燃焼と無炎燃焼での塩化水素ガス量を測定した。具体的には、密閉したチャンバー内に試料を置き、電熱ヒーター及びガスバーナー(有炎燃焼のみ)により20分間燃焼させた。燃焼開始から4分後、チャンバー内の空気を検知管に100cc通気させて有毒ガス(塩化水素ガス)の濃度を測定した(HCl(ppm))。
<シート製造方法>
表3の配合に基づき配合物を混練し、得られたコンパウンドを175℃の2本ロールを使用して1.0mmのシートを作製した。
試験例2と同様に有炎燃焼での発煙量および塩化水素ガス量の評価を行なった。
<シート製造方法>
表4および表5の配合に基づき各層の配合物を混練し、得られたコンパウンドを175℃の2本ロールを使用してシートを作製した。そして、得られた各層のシートをプレス加工(170℃)して、表4、5に示すポリ塩化ビニル系シートを得た。
試験例2と同様に発煙量および塩化水素ガス量の評価を行なった。
2 基材層
3 樹脂層(中間層)
Claims (6)
- 塩化ビニル系樹脂100重量部と、ポリエステル系可塑剤5〜50重量部とを含有するポリ塩化ビニル系樹脂組成物(a)からなる透明層(A)と、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部と、ポリエステル系可塑剤5〜100重量部と、モリブデン酸系化合物および錫酸亜鉛化合物のうち少なくとも一種の難燃剤5〜100重量部と、無機充填剤50〜300重量部とを含有するポリ塩化ビニル系樹脂組成物(b)からなる基材層(B)とを有するポリ塩化ビニル系シート。
- 前記難燃剤がモリブデン酸系化合物5〜95重量部と錫酸亜鉛化合物5〜95重量部からなる請求項1に記載のポリ塩化ビニル系シート。
- 前記透明層(A)が、屈折率が1.42〜1.65である光透過性無機充填剤を1〜100重量部含有する請求項1または2に記載のポリ塩化ビニル系シート。
- 前記透明層(A)のヘーズが70%以下であり、全光線透過率が80%以上である請求項1〜3に記載のポリ塩化ビニル系シート。
- ASTM E662に準拠して測定された有炎燃焼発煙試験における最大発煙濃度(Ds(max))が300以下であり、有炎燃焼有毒ガス試験における塩化水素ガス濃度が300ppm以下である請求項1〜4に記載のポリ塩化ビニル系シート。
- シート全層の厚みが0.5mm以上5.0mm以下であり、
透明層(A)の厚みが0.1mm以上1.0mm以下かつ基材層(B)の厚みが0.4mm〜4.0mmである請求項1〜5に記載のポリ塩化ビニル系シート。
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JP2021008541A (ja) * | 2019-06-28 | 2021-01-28 | リケンテクノス株式会社 | 塩化ビニル系樹脂組成物およびその成形物 |
Citations (3)
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JPH03234749A (ja) * | 1990-02-08 | 1991-10-18 | Lonseal Corp | 耐電子線性良好な塩化ビニルフイルム及び該フイルムを用いたビニル被覆鋼板 |
JPH05331338A (ja) * | 1992-06-01 | 1993-12-14 | Asahi Denka Kogyo Kk | 塩素含有樹脂組成物 |
JP2015063089A (ja) * | 2013-09-25 | 2015-04-09 | ロンシール工業株式会社 | 低発煙性ポリ塩化ビニル系シート |
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JP2021008541A (ja) * | 2019-06-28 | 2021-01-28 | リケンテクノス株式会社 | 塩化ビニル系樹脂組成物およびその成形物 |
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