JP6150321B2 - 低発煙性ポリ塩化ビニル系シート - Google Patents

低発煙性ポリ塩化ビニル系シート Download PDF

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Description

本発明は柔軟性を有する低発煙性ポリ塩化ビニル系シートに関する。
ポリ塩化ビニル樹脂にフタル酸エステル等の可塑剤を添加した軟質ポリ塩化ビニルシートは、建築材料、工業用フィルム等として使用されている。また、この軟質ポリ塩化ビニルシートは柔軟性を有し、施工性や接着性に優れる等の点から、建築物、鉄道車輌、航空機等の内装材として広く用いられている。
一方、ポリ塩化ビニル樹脂は、燃焼時において多量の煙が発生するために避難や消火活動に支障をきたすとの難点がある。このためポリ塩化ビニルの低発煙化に関する検討が行われ、各種添加剤を使用する方法が提案されている。
例えば、水酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト、酸化アンチモン化合物、モリブデン化合物及び臭素化合物を含有するポリ塩化ビニル樹脂組成物が使用されている(特許文献1)。
特開平6−306232号公報
ここで、内装材等として使用される軟質ポリ塩化ビニルシートには可塑剤が添加されている。この可塑剤の添加によって軟質ポリ塩化ビニルシートの発煙量が増加するために軟質ポリ塩化ビニルシートにおける発煙性の低減は十分なものではなかった。
そこで上記のような状況に鑑み、本発明は柔軟性を有し、燃焼時の発煙量を低減させた低発煙性ポリ塩化ビニル系シートを提供することを目的とする。
前述の課題を解決するために本発明が用いた手段は、ポリ塩化ビニル系シートに含有されるフタル酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤の含有量を抑えることをその要旨とする。すなわち、フタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤の合計量の比率が可塑剤の含有量に対し50重量%以下である低発煙性ポリ塩化ビニル系シートとすることである。
より具体的には、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤10〜50重量部、充填剤5〜80重量部を含有する樹脂組成物からなる表層と、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤4570重量部、充填剤100〜400重量部を含有する樹脂組成物からなる基材層とを備え、表層および/または基材層において、可塑剤の含有量に対する、可塑剤として含有されるフタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤の含有量の合計の比率が50重量%以下である低発煙性ポリ塩化ビニル系シートとすることであり、低発煙性ポリ塩化ビニル系シートに含有される可塑剤の総重量に対する、可塑剤として含有されるフタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤の含有量の合計の比率が23重量%以下であり、低発煙性ポリ塩化ビニル系シートにスルフォン酸エステル系可塑剤およびポリエステル系可塑剤のうち少なくとも1種が含有され、低発煙性ポリ塩化ビニル系シートに含有される可塑剤の総重量に対する、スルフォン酸エステル系可塑剤とポリエステル系可塑剤の含有量の合計の比率が70重量%以上である低発煙性ポリ塩化ビニル系シートである。
また、ASTM E662に準拠して測定された最大発煙濃度(Ds(max))が300以下である低発煙性ポリ塩化ビニル系シートとすることがより好ましい。
さらに本発明の低発煙性ポリ塩化ビニル系シートは床材にも好適に使用でき、低発煙性ポリ塩化ビニル系シートの厚みが1mm以上3mm以下である低発煙性ポリ塩化ビニル系床材としてもよい。
本発明の低発煙性ポリ塩化ビニル系シートは柔軟性を有するとともに、燃焼時の発煙量が低減されるとの効果が得られる。
本発明の実施形態に係る表層と基材層を備える低発煙性ポリ塩化ビニル系シートの断面図である。 表層と中間層と基材層を備える本発明の他の実施形態に係る低発煙性ポリ塩化ビニル系シートの断面図である。
以下、本発明の実施形態について詳述する。図1に表層1と基材層2を備える本発明の低発煙性ポリ塩化ビニル系シートに係る実施形態の断面図を示した。
本実施形態の表層は、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤10〜50重量部、充填剤5〜80部を含有する樹脂組成物からなる。これにより表面が滑らかで柔軟性を有する表層が得られる。
また本実施形態の基材層は、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤30〜100重量部、充填剤50〜400部を含有する樹脂組成物からなる。これにより適度な柔軟性と下地との接着性や施工性に優れた基材層が得られる。
<可塑剤>
表層および基材層に用いられる可塑剤は、燃焼時の発煙量の少ないものを使用することが好ましい。ここで、フタル酸エステル系可塑剤やリン酸エステル系可塑剤を含有したポリ塩化ビニル系樹脂が燃焼された場合には発煙量が多くなる傾向にある。したがって、このフタル酸エステル系可塑剤やリン酸エステル系可塑剤の含有量を制限することが発煙量を低減するのに重要であると考えられる。
そこで、表層、基材層においては、含有される可塑剤に対するフタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤の含有量の比率が50重量%以下とする。ここで、表層または基材層のいずれかの層において、含有される可塑剤に対するフタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤の含有量の比率を50重量%以下としてもよい。また、表層および基材層の両層において、含有される可塑剤に対するフタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤の含有量の比率を50重量%以下としてもよい。
低発煙性ポリ塩化ビニル系シートが床材等の内装材に用いられる場合において、表層は表出し意匠性を発揮する層であり、基材層は下地との接着や施工性、耐久性等を要求される層である。よって、通常、基材層が表層に比して厚みが厚く構成されている。また、厚い層をより低発煙化することが低発煙性ポリ塩化ビニル系シート全体の発煙量を低減することにつながると考えられる。したがって、基材層に含有される可塑剤について、フタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤の含有量の比率を50重量%以下とすることが好ましい。
一方で、内装材が火災によって燃焼される場合には内装材の表面から燃焼が開始することを考慮して、燃焼の初期段階での発煙量の低減を図るために、表層に含有される可塑剤について、フタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤の含有量の比率を50重量%以下とすることもできる。
また、ポリ塩化ビニル系樹脂組成物の再利用との観点から、基材層が軟質ポリ塩化ビニル系シートを再加工することで得られる場合には、フタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤の含有量の比率を50重量%以下とすることができない場合がある。これは、リサイクルされる軟質ポリ塩化ビニル系シートには既に可塑剤が添加されているために、フタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤以外の可塑剤を添加して、上記比率を50重量%以下とすると、基材層として要求される可塑剤量を超えて可塑剤を含有することとなる場合がある。したがって、フタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤を含む軟質ポリ塩化ビニル系シートをリサイクルすることによって基材層を得る場合には、表層に含有される可塑剤について、フタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤の含有量の比率を50重量%以下とすることが好ましい。
このように、可塑剤に占めるフタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤の割合を制限することで発煙量を抑えることができる。さらに、より発煙量を低減するとの面からはフタル酸エステル系可塑剤およびリン酸エステル系可塑剤を添加せず、またはこれらを実質的に含まないことが好ましい。
したがって、表層、基材層においては、フタル酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤以外の可塑剤を含有することとなる。このような可塑剤としては、燃焼時の発煙性が小さい可塑剤を使用すればよい。例えば、スルフォン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、脂肪族エステル系可塑剤、含塩素系可塑剤が挙げられる。これらの可塑剤は単独で用いても複数を併用してもよい。
なかでも低発煙性に寄与し効果的に柔軟性を付与できるとの面で優れるために、スルフォン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤を用いることがさらに好ましい。
さらにスルフォン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤を可塑剤の主成分とし含有することで、より発煙量を低減することができるために好ましい。すなわち、表層、基材層に含有される可塑剤に対するスルフォン酸エステル系可塑剤とポリエステル系可塑剤の含有量の比率は、50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、80重量%以上がさらに好ましい。また、上記スルフォン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤の含有量の比率を実質的に100%とすることも好ましい態様である。これらの可塑剤を使用する場合には、スルフォン酸エステル系可塑剤およびポリエステル系可塑剤のうち少なくとも1種を使用すればよいが、スルフォン酸エステル系可塑剤およびポリエステル系可塑剤を併用してもよい。さらに同種の可塑剤のうち複数の可塑剤を使用してもよい。
これらスルフォン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤の含有量は塩化ビニル樹脂100重量部に対し、表層においては10〜50重量部、好ましくは15〜45重量部、さらに好ましくは20〜40重量部である。また、基材層においては30〜100重量部、好ましくは40〜80重量部、さらに好ましくは50〜75重量部である。
さらに、表層と基材層を備える低発煙性ポリ塩化ビニル系シートが全体としてフタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤を一定以下となるように制限が設けられていてもよい。すなわち、低発煙性ポリ塩化ビニル系シートに含有される可塑剤の総重量に対し、フタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤の含有量の比率を50重量%以下とすることができる。
上記の場合においてもフタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤以外の可塑剤としては、スルフォン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤が好ましく使用できる。さらに、低発煙性ポリ塩化ビニル系シートに含有される可塑剤の総重量に対し、これらの可塑剤の含有量の比率は、50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、80重量%以上がさらに好ましい。また、低発煙性ポリ塩化ビニル系シートに含有される可塑剤の総重量に対し、スルフォン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤の含有比率を実質的に100%としてもよい。これらの可塑剤を使用する場合には、スルフォン酸エステル系可塑剤およびポリエステル系可塑剤のうち少なくとも1種を使用すればよいが、スルフォン酸エステル系可塑剤およびポリエステル系可塑剤を併用してもよい。さらに同種の可塑剤のうち複数の可塑剤を使用してもよい。
ここで、基材層において再利用された軟質ポリ塩化ビニル樹脂組成物を用いる場合には、低発煙性ポリ塩化ビニル系シートが全体としてフタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤の含有量の比率を50重量%以下とすることで、発煙量を低減できる。
再利用された軟質ポリ塩化ビニル樹脂組成物には、フタル酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤が添加されているために、基材層として必要とされる可塑剤量とするためにフタル酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤以外の可塑剤を充分に添加できない場合がある。このような場合において、表層に含有されるフタル酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤以外の可塑剤の含有量を調整することで、低発煙性ポリ塩化ビニル系シートが全体としてフタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤の含有量を50重量%以下とすることができる。
スルフォン酸エステル系可塑剤としては、下記の一般式(化1)であらわされるアルキルフェニルエステルを使用することができる。
Figure 0006150321
(式中、R1は炭素数が10〜21のアルキル基)
ポリエステル系可塑剤としては、脂肪族二塩基酸およびジオールの重縮合体が好ましい。脂肪族二塩基酸としては、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルタミン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸などが挙げられる。また、ジオールとしては、1,2−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,12−オクタデカンジオールなどが上げられる。
なかでも、アジピン酸系ポリエステル可塑剤が好適に用いられる。可塑化効率に優れ、発煙量が少ないとの効果を有するからである。
リン酸エステル系可塑剤としては、トリクレジルホスフェート(TCP)、トリフェニルホスフェート(TPP)、トリキシレニルホスフェート(TXP)、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート等が挙げられる。
フタル酸エステル系可塑剤としては、フタル酸ジオクチル(DOP)、フタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ジイソノニル(DINP)、等が挙げられる。
以上のように低発煙性の面からはフタル酸エステル系可塑剤を含有しないことが好ましい。しかし、成形機へのプレートアウトを低減する等の面からフタル酸エステル系可塑剤を使用する場合がある。
またTCPやTXP等のリン酸エステル系可塑剤を添加することで難燃性の向上を図る場合もある。
このような場合に表層においてはポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対するフタル酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤の含有量を0.1〜20重量部とすることが好ましく、0.05〜15重量部とすることがより好ましく、0.01〜10重量部とすることがさらに好ましい。
また基材層においてはポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対するフタル酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤の含有量を5〜45重量部とすることが好ましく、1〜35重量部とすることがより好ましく、0.1〜25重量部とすることがさらに好ましい。
この様な範囲でフタル酸エステル系可塑剤を含有することで、柔軟でブルーム、プレートアウトの少ない低発煙性ポリ塩化ビニル系シートを得ることができる。またリン酸エステル系可塑剤を含有することで難燃性の向上が図られる。
<充填剤>
充填剤としては特に限定は無いが、炭酸カルシウム、シリカ、クレー、タルクやマイカなどの無機層状化合物、フライアッシュなどの中空バルーンなどの無機充填剤を使用することができる。
ここで、内装材のようにシートを下地等に貼り付けて使用する場合には、シートの表面積当たりの発煙量が問題となる。したがって、低発煙性ポリ塩化ビニル系シートが建築物、鉄道車両、航空機、船舶等の内装用シートとして用いられる場合においては単位面積当たりの発煙量を低減することが重要となる。
また、一定面積の試料に含まれる無機充填材のような不燃物が多いほど発煙量は小さくなり、無機充填材が少なければ発煙量は大きくなる傾向であると考えられる。
よって、無機充填材を添加することによってポリ塩化ビニル系シートにおける可燃物の添加比率が低減され発煙量を抑えることができる。
したがって、発煙性を低減するとの点からは無機充填材を多量に添加する方が好ましいと考えられる。しかし、低発煙性ポリ塩化ビニルシートが内装材等として使用され、表面層が表出して視認され、意匠性が要求される場合には無機充填材を多量に添加することが制限される場合がある。無機充填材が多量に添加されることによって白味が強くなりすぎて、所望の色に着色し難くなる場合や、表層の表面がかすれたりして意匠性に優れない場合があるからである。
そこで、低発煙性ポリ塩化ビニルシートを少なくとも表層と基材層で構成し、相対的に表層に添加される無機充填材量を少なくし、基材層に添加される無機充填材量を多くすることで、無機充填材を多量に添加して発煙量を抑えつつ、表層による意匠性も優れる低発煙性ポリ塩化ビニルシートを得ることができる。
具体的には、無機充填剤の配合量は表層において5〜80重量部が好ましく、10〜60重量部がより好ましく、20〜50重量部がさらに好ましい。また、基材層において50〜400重量部が好ましく、100〜300重量部がより好ましく、150〜250重量部がさらに好ましい。
さらに、無機充填材を添加することで可塑剤のプレートアウトを防止するとの効果が得られる。ここでフタル酸エステル系可塑剤はブルーム(滲みだし)やプレートアウトといった問題が生じにくいが、中にはこの様な問題を生じやすい可塑剤もある。
そしてスルフォン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤の添加率を50重量%以上とする場合には無機充填材を添加することでプレートアウト、ブルームを防止できるため好ましい。
ここでプレートアウト防止効果が得られ、成形加工性及び機械特性の低下が大きくない等を考慮すると、無機充填剤の配合量は表層において5〜80重量部が好ましく、10〜60重量部がより好ましく、20〜50重量部がさらに好ましい。また、基材層において50〜400重量部が好ましく、100〜300重量部がより好ましく、150〜250重量部がさらに好ましい。
<ポリ塩化ビニル系樹脂>
ポリ塩化ビニル系樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル単独重合樹脂、ポリ塩素化塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル共重合樹脂(例えば、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体等)、塩化ビニルグラフト共重合体(例えば、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合体、ポリウレタン−塩化ビニルグラフト共重合体等)等が挙げられ、これらを単独又は2種類以上を混合して用いることができる。
<その他の添加剤>
低発煙性ポリ塩化ビニル系シートには必要に応じて、難燃剤が添加されてもよい。難燃剤としては、水酸化金属系難燃剤、窒素含有化合物系難燃剤、無機系難燃剤等があげられる。水酸化金属系難燃剤としては水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどがあげられ、窒素含有化合物系難燃剤としてはリン酸アンモン、炭酸アンモン、窒化ホウ素などがあげられる。また、無機系難燃剤として、ホウ酸亜鉛などのホウ酸化合物、酸化モリブデンなどのモリブデン化合物、錫酸亜鉛、ヒドロキシ錫酸亜鉛などの錫酸亜鉛系難燃剤が例示できる。
低発煙性ポリ塩化ビニル系シートには必要に応じて、安定剤、滑剤、紫外線吸収剤、顔料、光安定剤、酸化防止剤、抗菌剤、発泡剤を添加してもよい。
さらに、低発煙性ポリ塩化ビニル系シートには可塑剤のプレートアウトを低減する目的でオリゴマー系滑剤やシリカ等の無機物を添加することができる。オリゴマー系滑剤の添加量は塩化ビニル樹脂100重量部に対し、0.5〜5重量部が好ましく、0.7〜3.0がさらに好ましい。
<発煙量の測定>
本明細書における発煙量はASTM E662等の規格に従って測定することができる。そして、これらの測定方法においては、密閉した発煙箱中に試料を垂直に置き、無炎燃焼試験は電熱ヒーターで輻射熱を与えて加熱発煙させ、有炎燃焼試験は電熱ヒーターとガスバーナーとで燃焼、発煙させるものである。発生した煙は光電管による透過光の強さから減光係数を求め、比光学密度(単位面積あたりの発煙量)を求めるものである。
そして通常、発煙量は4分後の発煙量を示すDs(4.0)や最大値を示すDs(max)で評価される。ここで、Ds(max)は、試験時間内においての最大発煙量である。
試験時間は最大で20分間であるが、最大発煙量を3分間継続した場合はその時点で試験終了となる。
ここで、どの程度の発煙量が許容されるかはその用途によって異なるが、建築物の内装材においてDs(max)は450以下が求められる場合がある。そして、発煙量は当然に少ない方がより好ましいので、これらの用途ではDs(max)を300以下とすることがより好ましい。また鉄道車両や航空機等においてDs(max)は200以下が求められる場合がある。したがって、Ds(max)を200以下とすることがさらに好ましい。
<低発煙性ポリ塩化ビニル系シートの層構成>
ここで表層の厚みは0.1mm〜2.0mmが好ましい。内装用シートして使用される場合には、表面の摩耗特性等にあわせて厚みを設定できる。また、より耐摩耗性が要求される公共施設、商業施設、列車やバス、航空機、船舶などのいわゆる土足で歩行され、あるいは台車やストレッチャーが通行するような重歩行用途の床材において、表層はより厚いことが好ましい。したがって、歩行量が多く耐摩耗性が要求される重歩行用途の場合、表層の厚みは0.3mm〜1.8mmがより好ましい。
また、基材層の厚みは0.3mm〜3.0mmが好ましい。内装用シートして使用される場合には、耐久性や施工性等を考慮して、0.5mm〜2.0mmが好ましい。
また図2のように表層1の下にさらに中間層3を設けることができる。中間層3は表層1と基材層2の間に設けられている。すなわち、通常外観として観察される側から表層1、中間層3、基材層2の順に積層されている。さらに、表層1、基材層2、中間層3以外の層が表層1と中間層3との間や中間層3と基材層2との間に積層されていてもよい。
中間層は少なくとも熱可塑性樹脂からなり表層、基材層との接着性に優れる等の点からポリ塩化ビニル系樹脂からなる層とすることが好ましい。さらに、表層や基材層と同等の層とすることができ、低発煙性との点から可塑剤に対するフタル酸エステル系可塑剤およびリン酸エステル系可塑剤の和が50重量%以下とすることが好ましい。
さらに、表層と基材層および中間層やその他の層を含めて、低発煙性ポリ塩化ビニル系シート全体に含まれる可塑剤に対するフタル酸エステル系可塑剤およびリン酸エステル系可塑剤の和を50重量%以下とすることで、より発煙量を低減できるとの点から好ましい態様である。
ここで中間層の厚みは0.1mm〜1.5mmが好ましい。
低発煙性ポリ塩化ビニル系シートの厚みは0.1mm〜5.0mmが好ましく、内装材特に床材として用いる場合には0.8mm〜4.0mmがより好ましく、1.0mm〜3.0mmがより好ましく、1.2mm〜2.5mmがさらに好ましい。
低発煙性ポリ塩化ビニル系シートには補強層を設けてもよい。補強層は、織布、不織布等が用いられる。織布、不織布を構成する繊維は、天然繊維、化学繊維、合成繊維、ガラス等の無機繊維等が使用できる。補強層は基材層の下側に設けてもよいし、基材層と表層または中間層等の層間に設けてもよい。また基材層の中間に補強層を設け、例えば表層、基材層、補強層、基材層のような構造とすることもできる。
<製造方法>
低発煙性ポリ塩化ビニル系シートを構成する表層や基材層、中間層等の各層は、所定の材料を混合し押出機やカレンダー等の成形機によって成形することで得られる。そして、低発煙性ポリ塩化ビニル系シートはこれらの各層を熱や接着剤でラミネートすることで得ることができる。また、多層押出機を用いて各層を一度に成形するとともに積層を行うことでも得られる。さらに、補強層を積層する場合には、各層を押出機やカレンダー等で成型する際に補強層を積層したり、各層を積層する際に補強層を積層するなどの製造方法を用いることができる。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
実施例を下記表1及び表2に示した。実施例の各層は表1、表2に記載された各層の配合物を混練し、得られたコンパウンドを175℃の2本ロールによりシート化した。そして、得られた各層のシートをプレス加工(180℃)して、図1に示すような表層と基材層を有する低発煙性ポリ塩化ビニル系シートを得た。さらに、これらの低発煙性ポリ塩化ビニル系シートを下記に示した評価方法に従って評価し、その結果を表1、表2に示した。
また比較例については、表3に示した配合と構成によって実施例と同様の方法で製造し、評価結果についても表3に示した。
なお、表に示した配合量は重量部である。
また、表中の「DOP、TCPの割合(重量%)」は、表層または基材層に配合される可塑剤の重量に対する、DOPとTCPの配合量を合計した重量の比率(重量%)を表わしている。同様に、「シート全体のDOP、TCPの割合(重量%)」はシート全体に配合される可塑剤の総重量に対する、シート全体に配合されるDOPとTCPの配合量を合計した重量の比率(重量%)を表わしている。

(使用材料)
ポリ塩化ビニル:重合度1000
フタル酸エステル系可塑剤:DOP
トリクレジルホスフェート:TCP
スルフォン酸エステル系可塑剤:一般式(化1)であらわされるアルキルフェニルエステル(アルキル基(R1)の炭素数が10〜21の混合物)
ポリエステル系可塑剤1:アジピン酸系ポリエステル可塑剤 粘度150mPa・s/25℃ 分子量750
ポリエステル系可塑剤2:アジピン酸系ポリエステル可塑剤 粘度200mPa・s/25℃ 分子量800
安定剤:バリウム亜鉛系安定剤
充填剤:炭酸カルシウム

(試験方法)
<発煙性> ASTM E662(有炎試験法)
76mm角の試験片を規定のチャンバ内で電熱ヒーター(熱量25KW/m)およびパイロットバーナー(プロパンガス流量50cm/minならびに空気500cm/minの混合ガス)により加熱し、発生した煙による光透過率の減衰量を測定することによって最大発煙濃度(Ds(max))を評価した。
(評価基準)
Ds(max)
300以下:○
300を超える:×

<柔軟性>JIS A 1454 6.19 柔軟性試験
試験片を5℃で24時間以上養生し、地面に対し水平に設定された直径10mmの円筒に試験片を直角に当て、一定速度(3秒から5秒)で180度に巻きつけ、表面のひび・割れを目視で観察した。
(評価基準)
ひびおよび割れ無し:○
ひびまたは割れ有り:×





































Figure 0006150321










Figure 0006150321










Figure 0006150321
実施例1,2はスルフォン酸系可塑剤を使用した場合であって、DOPを使用した比較例1やDOPの割合が75重量%である比較例2、TCPを使用した比較例3と比べて、発煙性は低くなっていた。
実施例3,4,5はポリエステル系可塑剤を使用した場合であって、比較例1,2,3と比べて発煙量は低減されていた。
また、実施例2,5のように可塑剤に占めるDOPの割合を50重量%とすることで発煙量は比較例と比べて低減されていた。
実施例6は表層にはDOPを使用し、その表層における可塑剤に占めるDOPの割合は100重量%であり、基材層にはポリエステル系可塑剤のみを使用した場合であるが、比較例に比べて低発煙性であった。また、実施例6では実施例1〜6と比べ、基材層の可塑剤量を低減し、表層および基材層を薄くすることで、さらに低発煙化が図られた。
実施例7は表層にポリエステル系可塑剤のみを使用し、基材層にDOPを使用した場合であるが、比較例とくらべ発煙量は低減されていた。
実施例8,9は充填剤(炭酸カルシウム)の添加量を増減させた場合であっても比較例と比べて低発煙性であった。
実施例10は厚みを2.7mmにした場合であって、発煙量は比較例と比べて低減されていた。
比較例4,7は充填剤を含有せず、可塑剤を含有した場合の単層シートであるが、発煙量が多く、Ds(max)は750以上であった。
1 表層
2 基材層
3 中間層

Claims (3)

  1. ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤10〜50重量部、充填剤5〜80重量部を含有する樹脂組成物からなる表層と、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤4570重量部、充填剤100〜400重量部を含有する樹脂組成物からなる基材層とを備え、
    前記表層および/または前記基材層において、前記可塑剤の含有量に対する、前記可塑剤として含有されるフタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤の含有量の合計の比率が50重量%以下である低発煙性ポリ塩化ビニル系シートであり、
    前記低発煙性ポリ塩化ビニル系シートに含有される可塑剤の総重量に対する、前記可塑剤として含有されるフタル酸エステル系可塑剤とリン酸エステル系可塑剤の含有量の合計の比率が23重量%以下であり、
    前記低発煙性ポリ塩化ビニル系シートにスルフォン酸エステル系可塑剤およびポリエステル系可塑剤のうち少なくとも1種が含有され、前記低発煙性ポリ塩化ビニル系シートに含有される可塑剤の総重量に対する、スルフォン酸エステル系可塑剤とポリエステル系可塑剤の含有量の合計の比率が70重量%以上である
    低発煙性ポリ塩化ビニル系シート。
  2. ASTM E662に準拠して測定された最大発煙濃度(Ds(max))が300以下である請求項1に記載の低発煙性ポリ塩化ビニル系シート。
  3. 前記低発煙性ポリ塩化ビニル系シートの厚みが1mm以上3mm以下である請求項1または請求項2に記載の低発煙性ポリ塩化ビニル系床材。
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