JP2020001567A - 表示灯の取付構造 - Google Patents

Abstract

【課題】他の部材との干渉によって表示灯の水密性が低下することを抑制する。【解決手段】表示灯の取付構造６０は、キャブの屋根３の一部に設けられ、サイドミラーのミラー部７ａをキャブに固定するミラー固定部７ｄと、ミラー固定部７ｄとの接触可能領域１５ｃを切り欠いて形成されているパッキン１５を含むクリリアランス・ランプ１０と、を備える。【選択図】図２

Description

本発明は、表示灯の取付構造に関する。

車両のキャブの屋根には、車両の外郭を認識できるように表示灯が取付けられることがある。表示灯は、雨風等による水分の浸入を防止して水密性を高めるため、パッキンを用いて屋根に取付けられる（例えば、特許文献１参照）。

特開平０９−１１８１７６号公報

キャブの屋根には、サイドミラー等の部材を取付けるための固定部が設けられることがある。この場合、当該固定部が表示灯のパッキンと干渉して、表示灯の水密性が低下する懸念があった。

本開示の技術は、他の部材との干渉によって表示灯の水密性が低下することを抑制できる表示灯の取付構造を提供することを目的とする。

本開示の技術は、車両のキャブの屋根の一部に設けられ、所定の部材を前記キャブに固定する部材固定部と、前記部材固定部との接触可能領域を切り欠いて形成されているパッキンを含む表示灯と、を備える表示灯の取付構造である。

前記接触可能領域は、前記屋根の端部の上側に位置していることが好ましい。

前記表示灯は、光源と、該光源を支持する本体部と、該本体部の下面に当接される前記パッキンと、前記本体部の上側を覆うレンズと、を含むことが好ましい。

本開示の技術によれば、他の部材との干渉によって表示灯の水密性が低下することを抑制することができる

本実施形態に係る表示灯の取付構造が適用される車両前側の斜視図である。 本実施形態に係る表示灯の取付構造を示す図であり、（Ａ）は平面図、（Ｂ）は、（Ａ）のＢ-Ｂ線断面図である。 比較例としての表示灯の取付構造を示す図であり、（Ａ）は平面図、（Ｂ）は、（Ａ）のＢ-Ｂ線断面図である。

以下、添付図面に基づいて、本実施形態に係る表示灯の取付構造について説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。

（全体構成）
図１は、本実施形態に係る表示灯の取付構造が適用される車両前側の斜視図である。トラック等の車両において、キャブ１の屋根３には、車両を識別するための表示灯としてのルーフマーカーランプ（以下、ルーフマーカーランプと記す）が取付けられている。

ルーフマーカーランプは、例えば、屋根３の前側の車体幅方向の左右両端に取付けられるクリリアランス・ランプ１０（図では左側のみを示す）と、屋根３の前側の中央部に複数個（図では３個）取付けられるアイデンティフィケーション・ランプ１２に区分される。

クリリアランス・ランプ１０は、夜間等において車両の前方または上方から車幅を認識するためのものである。また、アイデンティフィケーション・ランプ１２は、車両の前方または上方から車種等を認識するためのものである。

また、キャブ１の車体幅方向の両端には、一対のサイドミラー７が設けられている（図では左側のみを示す）。このサイドミラー７では、ミラー部７ａが２箇所でキャブ１に固定されている。即ち、ミラー部７ａは一方でスティ７ｂ及びメインアーム７ｃを介し屋根３とミラー固定部７ｄで固定され、他方でスティ７ｂ及びサイドアーム７ｅを介してピラー５に固定される。以下、キャブ１の屋根３の車体幅方向端部におけるミラー固定部７ｄとクリリアランス・ランプ１０を中心とした取付構造について説明する。

（表示灯の取付構造６０）
図２は、本実施形態に係る表示灯の取付構造６０を示す図であり、（Ａ）は平面図、（Ｂ）は、（Ａ）のＢ-Ｂ線断面図である。

表示灯の取付構造６０は、キャブ１の屋根３の左前側隅部に取付けられるクリリアランス・ランプ１０と、屋根３の前側でかつ左側端部に取付けられるミラー固定部７ｄとを備えている。なお、キャブ１の屋根３の前側部分は左右対象な構造を有しており、右側部分にも同様にクリリアランス・ランプ及びミラー固定部を備えているが、以下、左側部分のみについて説明し、右側部分については説明を省略する。

また、屋根３には、同図（Ａ）、（Ｂ）に示すように、車体前後方向に所定間隔を置いて複数本（図では２本）のスタッド６が上方へ突出するように設けられている。スタッド６は、屋根３の裏面側で溶接部６ａによって屋根３の平坦部３ａに固定されている。

（クリリアランス・ランプ１０）
クリリアランス・ランプ１０は、光源１１を支持する本体部１３と、本体部１３の上側を覆う透明なレンズ部１４と、本体部１３の下面に当接されるパッキン１５と、を備えている。また、光源１１から２本の端子導線４が、本体部１３とパッキン１５と屋根３の各孔を経て不図示のワイヤハーネスへと接続されている。

本体部１３は、例えば、合成樹脂製で円板状に形成されている。本体部１３には、光源１１を中心として車体前後方向に対称に、スタッド６が挿通される２つの貫通孔１３ａが設けられている（なお、図２（Ｂ）では前側の貫通孔１３ａのみ示す）。また、本体部１３は、光源１１を中心として車体幅方向に対称に、ボルト９が挿通される２つのネジ穴１３ｂが設けられている。

レンズ部１４は、例えば、合成樹脂製であり、光源１１の光がムラなく放射されるようにドーム型に形成されている。しかし、レンズ部１４は、図２（Ａ）のライン１８の上側部分に黒色塗料を塗布する等して、光源１１の光がライン１８の下側（即ち、車体前後方向前側）の透明な部分から投射されるようにされている。

また、レンズ部１４には、光源１１を中心として車体幅方向に対称に、くぼみ部１６が設けられるとともに、水平な壁部１７が連続的に形成されている。壁部１７には、ボルト９が挿通される貫通孔１７ａが設けられている。

パッキン１５は、例えば、ゴム製で円板状の形状を有しており、同じく円板状の本体部１３よりも大径に形成されている。パッキン１５は、本体部１３の外周よりも外側に位置する外周部１５ａと、ミラー固定部７ｄ側に位置するエッジ部１５ｂと、本体部１３の外周よりも内側に位置する内周部１５ｄとを含んでいる。また、パッキン１５には、スタッド６が挿入される貫通孔１５ｅが形成されている。

さらに、パッキン１５のエッジ部１５ｂは、屋根３のＲ部３ｂの上面において、ミラー固定部７ｄとの接触可能領域１５ｃを切り欠いて形成されている。接触可能領域１５ｃは、ミラー固定部７ｄとパッキン１５とが接触する可能性のある領域を意味しており、本例では、上面視で円弧の一部（半円弧）と直線部分とで形成された領域である。接触可能領域１５ｃの形状は、ミラー固定部７ｄの形状を考慮して、適宜定めることができる。また、接触可能領域１５ｃの車体幅方向における寸法は、例えば、２ｍｍ程度とすることができるが、クリリアランス・ランプ１０とミラー固定部７ｄと間の距離等を考慮して適宜設定することができる。

（クリリアランス・ランプ１０の取付方法）
クリリアランス・ランプ１０は、例えば以下のようにして屋根３に取付けることができる。
（１）屋根３の平坦部３ａにパッキン１５を載置し、貫通孔１５ｅに平坦部３ｂから突出するスタッド６を挿入する。
（２）パッキン１５の上に本体部１３を載置し、貫通孔１３ａにスタッド６を挿入する。
（３）スタッド６にナット８を螺合することによって、パッキン１５及び本体部１３を屋根３の平坦部３ａに固定する。
（４）本体部１３の上に、レンズ部１４を載置して、ネジ穴１３ｂと貫通孔１７ａとの位置を合わせて、ボルト９を挿入し、本体部１３のネジ穴１３ｂと螺合することにより、レンズ部１４を本体部１３に固定する。

（本実施形態の効果）
上記のように構成された本実施形態に係る表示灯の取付構造６０では、クリリアランス・ランプ１０のパッキン１５のエッジ部１５ｂが屋根３のＲ部３ｂの上面において、ミラー固定部７ｄとの接触可能領域１５ｃを切り欠いて形成されている。このため、ルーフマーカーランプ１０のパッキン１５がミラー固定部７ｄと干渉することを防止できる。

よって、キャブ１の屋根３の上面とパッキン１５の下面との間の水密性が低下することを抑制でき、ルーフマーカーランプ１０の内部配線等に雨風等による水分が浸入することを防止できる。

これに対して、図３は、比較例としての表示灯の取付構造１００を示す図であり、（Ａ）は平面図、（Ｂ）は、（Ａ）のＢ-Ｂ線断面図である。
この表示灯の取付構造１００では、パッキン５５以外は図２に示す本実施形態に係る表示灯の取付構造６０と同様に形成されている。表示灯の取付構造１００では、パッキン５５のエッジ部５５ｂが切り欠かれていない。このため、パッキン５５ｂとミラー固定部７ｄとの干渉により、屋根３のＲ部３ｂの上面とエッジ部５５ｂの下面との間にクリアランスＣが生じてしまい、ここから雨風等による水分がルーフマーカーランプ１０の内部配線等にまで浸入してしまう。

また、本実施形態に係る表示灯の取付構造６０では、屋根３のＲ部３ｂの上面において、接触可能領域１５ｃが切り欠かれている。
雨風等による水分は、Ｒ部３ｂの曲面形状によって屋根３の端部から側面に沿って下方へと流れる。このため、パッキン１５において、接触可能領域１５ｃを切り欠いても、Ｒ部３ｂよりも上方に位置するエッジ部１５ｂから水分等が逆流して本体部１３の内部へと浸入することがない。

さらに、本実施形態に係る表示灯の取付構造６０によれば、屋根３におけるスタッド６とミラー固定部７ｄとの位置関係が設計上予め決定されている場合であっても、この位置関係を変更することなく、簡易な方法で、パッキン１５とミラー固定部７ｄとの干渉を抑制できる。

［他の実施形態］
以上、本開示の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本開示の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

例えば、上記実施形態では、接触可能領域１５ｃとして、ミラー固定部７ｄが１つ設けられた場合の例を示したが、ミラー固定部７ｄが複数個設けられている場合であってもよい。また、ミラー固定部７ｄの代わりに、ミラー以外の他の部材をキャブに取付けるための固定部が取付けられている場合であってもよい。さらに、屋根３の車体前後方向前端に固定部が設けられている場合であってもよい。

また、屋根３の端部に設けられた固定部のみならず、クリリアランス・ランプ１０の後方から屋根３の略全体に設けられるエアデフレクタやルーフキャリア等の固定部であってもよい。

さらに、上記実施形態では、表示灯としてクリリアランス・ランプ１０の例を説明したが、アイデンティフィケーション・ランプ１２についても同様に適用することができる。

また、上記実施形態では、屋根３の端部として曲面形状に形成されたＲ部３ｂとなっている例を示したが、直角状に屈曲された角部や面取りされた角部であってもよい。

さらに、上記実施形態では、車両としてキャブオーバー型トラックを例として説明したが、この構造には限定されず、ボンネット型トラック、ピックアップ型トラック、スポーツ用多目的車（ＳＵＶ）等にも用いることができる。

１ キャブ
３ 屋根
３ａ 平坦部
３ｂ Ｒ部
７ サイドミラー
７ａ ミラー部
７ｄ ミラー固定部（部材固定部）
１０ クリリアランス・ランプ（表示灯）
１１ 光源
１３ 本体部
１４ レンズ部
１５ パッキン
１５ａ外周部
１５ｂ エッジ部
１５ｃ 接触可能領域
６０ 表示灯の取付構造

Claims (3)

1. 車両のキャブの屋根の一部に設けられ、所定の部材を前記キャブに固定する部材固定部と、
   前記部材固定部との接触可能領域を切り欠いて形成されているパッキンを含む表示灯と、
   を備える表示灯の取付構造。
2. 前記接触可能領域は、前記屋根の端部の上側に位置している
   請求項１に記載の表示灯の取付構造。
3. 前記表示灯は、
   光源と、
   該光源を支持する本体部と、
   該本体部の下面に当接される前記パッキンと、
   前記本体部の上側を覆うレンズと、
   を含む請求項１又は２に記載の表示灯の取付構造。

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