JP2020000983A - 純水製造装置、純水の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[2]前記電気脱イオン装置から排出された第2の濃縮水を前記逆浸透膜の入側に返送する返送路を備えた前記[1]に記載の純水製造装置。
[3]原水に酸を添加する酸添加工程と、前記酸が添加された原水を脱炭酸塔により脱炭酸処理する脱炭酸工程と、前記脱炭酸処理された原水を逆浸透処理膜により第1の処理水と第1の濃縮水に分離する分離工程と、前記第1の処理水を脱気膜により脱気処理する脱気工程と、前記脱気処理された第1の処理水を電気脱イオン装置によりイオン性物質を除去し、第2の処理水と第2の濃縮水に分離する脱イオン工程と、を有する純水の製造方法。
[4]前記酸添加工程において、前記原水のpHを4〜6に調整する前記[3]に記載の純水の製造方法。
[5]前記脱イオン工程において得られた第2の濃縮水を、前記原水に返送する返送工程を有する前記[3]または前記[4]に記載の純水の製造方法。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る純水製造装置を示す模式図である。
図1に示すように、本実施形態の純水製造装置1は、酸添加手段2と、脱炭酸塔3と、逆浸透原水槽4と、逆浸透膜5と、脱気膜6と、電気脱イオン装置7と、処理水槽8とを、この順に備えている。
酸添加手段2は、脱炭酸塔3に導入される原水が流れる原水路11の途中であって、脱炭酸塔3の直前に、配管12を介して接続されている。
脱炭酸塔3は、水路13を介して、逆浸透原水槽4に接続されている。
逆浸透原水槽4は、水路14を介して、逆浸透膜5に接続されている。
逆浸透膜5は、水路15を介して、脱気膜6に接続されている。
また、逆浸透膜5は、第1の濃縮水を系外に排出するための排水管21を備えている。
脱気膜6は、水路16を介して、逆浸透膜5に接続されている。
また、脱気膜6は、脱気管22を介して、真空ポンプ10に接続されている。真空ポンプ10は、脱気膜6で除去された二酸化炭素を系外に排出するためのものである。
電気脱イオン装置7は、水路17を介して、処理水槽8に接続されている。
本実施形態の純水の製造方法は、原水に酸を添加する酸添加工程と、前記酸が添加された原水を脱炭酸塔により脱炭酸処理する脱炭酸工程と、前記脱炭酸処理された原水を逆浸透処理膜により第1の処理水と第1の濃縮水に分離する分離工程と、前記第1の処理水を脱気膜により脱気処理する脱気工程と、前記脱気処理された第1の処理水を電気脱イオン装置によりイオン性物質を除去し、第2の処理水と第2の濃縮水に分離する脱イオン工程と、を有する。
酸添加手段2により、原水路11を流れている、脱炭酸塔3に導入される前の原水に酸を添加する(酸添加工程)。
酸添加工程において、酸としては、塩酸または硫酸が好適に用いられる。酸の添加量は、原水を酸化して、原水のpHが所定の範囲となる量とする。
酸添加工程において、原水のpHを4〜6に調整することにより、平衡状態を変化させて、例えば、炭酸イオンの70%以上を二酸化炭素とする。また、原水のpHを4〜6に調整することにより、原水は、二酸化炭素の存在割合が高くなる一方、炭酸イオンの存在割合が低くなる。
例えば、脱炭酸工程では、pHが4〜6に調整された原水を脱炭酸塔3へ送り込み、脱炭酸塔3の上部に設けられた噴射ノズルにより、原水を多数の微小液滴に細分して脱炭酸塔3の内部(充填材塔の内部)に噴霧して、充填材に原水を付着させる。この際、散気手段により、充填材塔の内部に空気が送り込まれる。すると、充填材に付着した原水と空気が接触することにより、原水に溶存する二酸化炭素が空気中に放散されて、原水中の二酸化炭素(CO2)の大部分が除去される。
逆浸透原水槽4では、二酸化炭素の大部分が除去された原水が収容される。
脱炭酸工程後の原水は、二酸化炭素が減少した状態にある。また、原水のpHが4〜6に調整されているため、pHが7の場合に比べて、原水中の炭酸イオンが少ない状態にある。
逆浸透膜5に供給される原水は、二酸化炭素の大部分が除去されている。また、pHが4〜6に調整されたことで、pHが7の場合に比べて、原水における炭酸イオン量が少なくなっている。すなわち、原水は、二酸化炭素および炭酸イオンの両方が少ない状態にある。
この原水を逆浸透膜5によって処理すると、逆浸透膜5を透過する第1の処理水には二酸化炭素が含まれ、一方、逆浸透膜5を透過しない第1の濃縮水には、炭酸イオンやカルシウムイオン等のイオン性物質が含まれる。ここで、第1の濃縮水中の炭酸イオン量は少ない状態にあるため、濃縮水中にカルシウムイオンが比較的多く存在していたとしても、炭酸カルシウムの析出量は少なくなり、炭酸カルシウムのスケールの発生が抑制される。
脱炭酸工程において、原水に含まれていた二酸化炭素の大部分は除去されるが、除去しきれなかったものが第1の処理水に溶存している。そこで、脱気工程において、第1の処理水に溶存している二酸化炭素を除去する。
また、脱気膜6で除去された二酸化炭素は、脱気管22を介して、真空ポンプ10によって吸引され、系外に排出される。
脱気膜6からの第1の処理水が電気脱イオン装置7の脱塩室に供給されると、第1の処理水中の陰イオンは、アニオン交換膜を通過して陽極側の濃縮室に移動し、第1の処理水中の陽イオンは、カチオン交換膜を通過して陰極側の濃縮室に移動する。これにより、脱塩室から処理水槽8へ排出される第2の処理水は、イオン性物質が除去されたものとなる。これにより、純水を製造することができる。
2 酸添加手段
3 脱炭酸塔
4 逆浸透原水槽
5 逆浸透膜
6 脱気膜
7 電気脱イオン装置
8 処理水槽
10 真空ポンプ
11 原水路
12 配管
13,14,15,16,17 水路
18 返送路
21 排水管
22 脱気管
Claims (5)
- 原水に酸を添加する酸添加手段と、
前記酸が添加された原水を脱炭酸処理する脱炭酸塔と、
前記脱炭酸塔より供給された原水を第1の処理水と第1の濃縮水に分離する逆浸透膜と、
前記第1の処理水を脱気処理する脱気膜と、
前記脱気処理された第1の処理水中のイオン性物質を除去し、第2の処理水と第2の濃縮水に分離する電気脱イオン装置と、を備えたことを特徴とする純水製造装置。 - 前記電気脱イオン装置から排出された第2の濃縮水を前記逆浸透膜の入側に返送する返送路を備えたことを特徴とする請求項1に記載の純水製造装置。
- 原水に酸を添加する酸添加工程と、
前記酸が添加された原水を脱炭酸塔により脱炭酸処理する脱炭酸工程と、
前記脱炭酸処理された原水を逆浸透処理膜により第1の処理水と第1の濃縮水に分離する分離工程と、
前記第1の処理水を脱気膜により脱気処理する脱気工程と、
前記脱気処理された第1の処理水を電気脱イオン装置によりイオン性物質を除去し、第2の処理水と第2の濃縮水に分離する脱イオン工程と、を有することを特徴とする純水の製造方法。 - 前記酸添加工程において、前記原水のpHを4〜6に調整することを特徴とする請求項3に記載の純水の製造方法。
- 前記脱イオン工程において得られた第2の濃縮水を、前記原水に返送する返送工程を有することを特徴する請求項3または4に記載の純水の製造方法。
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