JP2020000205A - 酸性乳化液状調味料 - Google Patents

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Abstract

【課題】すりおろし野菜本来のフレッシュな風味を有し、かつ保存中にも安定した乳化状態を維持できる酸性乳化液状調味料の提供。【解決手段】本発明は、食用油脂、加工澱粉、およびすりおろし野菜を含有する酸性乳化液状調味料であって、前記食用油脂の含有量が、前記酸性乳化液状調味料の全量に対して3質量%以上40質量%以下であり、前記加工澱粉の含有量が、前記酸性乳化液状調味料の全量に対して0.01質量%以上1.0質量%以下であり、前記酸性乳化液状調味料は、水相中に油相が油滴状に分散しており、油滴の平均粒子径が、15μm以上60μm以下であり、前記酸性乳化液状調味料の粘度が、0.5Pa・s以上10Pa・s以下であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、酸性乳化液状調味料に関し、詳細には、すりおろした野菜のフレッシュな風味を有する、すりおろし野菜含有酸性乳化液状調味料に関する。
従来、すりおろした野菜(特に、香味野菜)はフレッシュな風味を有するため、ドレッシング等の液状調味料の具材として多く用いられてきた。液状調味料が油脂を含む場合には、水相中に油相が油滴状に分散した乳化液状調味料と、水相と油相とが分離した分離液状調味料が存在している。分離液状調味料は、乳化液状調味料に比べて香味野菜由来の風味が良好なものが知られており、消費者から好まれてきた(例えば、特許文献1参照)。但し、分離液状調味料は、使用時に振ってから食材にかける必要があり、煩雑であった。
近年は、ユーザビリティー向上の観点から振らずに使用できる乳化液状調味料が求められている。しかし、乳化液状調味料は、分離液状調味料に比べて風味がこもりやすいという課題があった。このような課題に対しては、液状調味料において野菜酢を配合する方法(例えば、特許文献2参照)や、液状調味料において香味油を配合する方法が検討されているが、乳化液状調味料の風味のこもりを改善するうえでは十分ではなかった。
また、乳化液状調味料は、販売中に分離(乳化液状調味料から油相が分かれる現象)や離水(乳化液状調味料から水相が分かれる現象)を生じる恐れがあり、長期間にわたって乳化状態を保つ必要があった。そのため、工業的に製造される乳化液状調味料の多くは、保存中に離水や分離を起こさないように乳化剤を配合し、乳化機を用いて、乳化液状調味料中の油滴の平均粒子径が10μm以下となるように乳化されている。
特開2008−187976号公報 特開2013−042737号公報
本発明者らは、乳化液状調味料にすりおろした野菜を配合した上で、乳化機を用いて油滴の平均粒子径が10μm以下となるように乳化したところ、味がこもりやすく、すりおろし野菜本来のフレッシュな風味が十分に感じられなかった。そこで、一方、乳化機による乳化の度合いを弱くし、油滴の平均粒子径を従来よりも大きくすることですりおろし野菜の風味がこもらないようにすることを試みたが、保存中に分離や離水を起こしてしまい、乳化状態が十分に保たれなかった。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、驚くべきことに、すりおろし野菜含有乳化液状調味料において、少量の加工澱粉を配合した上で、油滴の平均粒子径を従来よりも大きい特定範囲内に調整することによって、すりおろし野菜本来のフレッシュな風味を有し、かつ保存中にも安定した乳化状態を維持できる酸性乳化液状調味料が得られることを知見した。
すなわち、本発明の一態様によれば、
食用油脂、加工澱粉、およびすりおろし野菜を含有する酸性乳化液状調味料であって、
前記食用油脂の含有量が、前記酸性乳化液状調味料の全量に対して3質量%以上40質量%以下であり、
前記加工澱粉の含有量が、前記酸性乳化液状調味料の全量に対して0.01質量%以上1.0質量%以下であり、
前記酸性乳化液状調味料は、水相中に油相が油滴状に分散しており、油滴の平均粒子径が、15μm以上60μm以下であり、
前記酸性乳化液状調味料の粘度が、0.5Pa・s以上10Pa・s以下であることを特徴とする、
酸性乳化液状調味料が提供される。
本発明の態様においては、前記加工澱粉の食用油脂に対する含有比が、0.005以上0.1以下であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記加工澱粉が、アルケニルコハク酸処理澱粉を含むことが好ましい。
本発明の態様においては、前記アルケニルコハク酸処理澱粉の含有量が、前記加工澱粉の全量に対して80質量%以上であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記すりおろし野菜の含有量が、前記酸性乳化液状調味料の全量に対して5質量%以上であることが好ましい。
本発明の態様においては、卵黄の含有量が、前記酸性乳化液状調味料の全量に対して0.1質量%以下であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記酸性乳化液状調味料が、卵黄を含まないことが好ましい。
本発明の酸性乳化液状調味料は、少量の加工澱粉を配合した上で、油滴の平均粒子径を従来よりも大きい特定範囲内に調整することによって、すりおろし野菜本来のフレッシュな風味を有し、かつ保存中にも安定した乳化状態を維持することができる。これにより、商品の品質を向上しながら、消費者のユーザビリティーも向上させることができる。
<酸性乳化液状調味料>
本発明の酸性乳化液状調味料は、少なくとも、食用油脂、加工澱粉、およびすりおろし野菜を含有するものであり、増粘剤や酸材、及び他の原料等をさらに含んでもよい。
本発明の酸性乳化液状調味料は、水相中に油相が油滴状に分散した液状調味料(水中油滴型(O/W型)液状調味料)を指す。このような液状調味料としては、ドレッシング、ソース、タレ、およびこれらに類する他の食品が挙げられ、ドレッシングが好ましい。
(粘度)
本発明の酸性乳化液状調味料の20℃における粘度は、0.5Pa・s以上であり、好ましくは0.8Pa・s以上であり、より好ましくは1.0Pa・s以上であり、また、10Pa・s以下であり、好ましくは8.0Pa・s以下、さらに好ましくは5.0Pa・s以下である。液状調味料に上記範囲内の粘度を付与することで、酸性乳化液状調味料の風味をより感じることができる。
なお、粘度の測定方法は、BH形粘度計を使用し、品温25℃、回転数10rpmの条件で、粘度が0.7Pa・s未満のとき:ローターNo.1、0.7Pa・s以上2.8Pa・s未満のとき:ローターNo.2、2.8Pa・s以上7Pa・s未満のとき:ローターNo.3、7Pa・s以上のとき:ローターNo.4を使用し、測定開始後ローターが2回転した時の示度により算出した値である。
(平均粒子径)
本発明の酸性乳化液状調味料中の油滴の平均粒子径は、15μm以上であり、好ましくは20μm以上であり、より好ましくは25μm以上であり、また、60μm以下であり、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは40μm以下であり、さらに好ましくは35μm以下である。酸性乳化液状調味料中の油滴の平均粒子径が上記範囲内であれば、すりおろし野菜本来のフレッシュな風味を有しながら、かつ保存中にも安定した乳化状態を維持することができる。
なお、本発明における平均粒子径は、体積平均粒子径を指し、レーザー回折式粒度分布測定装置「粒度分布計MT3300EXII(日機装株式会社製)」を用いて、分析条件:非球形、屈折率1.6で、測定される値であり、酸性乳化液状調味料を5%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)溶液で10倍希釈したものをサンプルとして測定したものである。
(食用油脂)
本発明の水中油型乳化液状調味料に用いる食用油脂としては、特に限定されないが、例えば、菜種油、大豆油、パーム油、綿実油、コーン油、ひまわり油、サフラワー油、胡麻油、オリーブ油、亜麻仁油、米油、椿油、荏胡麻油、グレープシードオイル、ピーナッツオイル、アーモンドオイル、アボカドオイル、魚油、牛脂、豚脂、鶏脂、又はMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリド、硬化油、エステル交換油等のような化学的あるいは酵素的処理等を施して得られる油脂等を挙げることができる。これらの中でも、菜種油、大豆油又はパーム油を用いることが好ましい。
食用油脂の配合量は、酸性乳化液状調味料の全量に対して、3質量%以上であり、好ましくは5質量%以上であり、また、40質量%以下であり、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下である。食用油脂の配合量が上記範囲内であれば、すりおろし野菜の風味や油脂のコクを感じやすく、酸性乳化液状調味料は保存後でも安定した乳化状態を維持することができる。
(加工澱粉)
本発明の酸性乳化液状調味料に用いる加工澱粉とは、食品衛生法で添加物に指定された化学的処理を施された澱粉であって食用として供されるものである。加工澱粉の原料澱粉としては、特に限定されないが、例えば、馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱粉コーンスターチ(例えば、スイートコーン由来、デントコーン由来、ワキシーコーン由来のコーンスターチ)、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、甘藷澱粉、小麦澱粉、及びうるち米澱粉等が挙げられる。本発明においては、アミロース含量が15%以上の澱粉を用いることが好ましく、アミロース含量が15%以上の澱粉としては、例えば、馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱粉、うるち米澱粉、小麦澱粉、及びタピオカ澱粉等が挙げられ、これらの中でアミロース含量が20%以上の澱粉は、馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱粉、及び小麦澱粉等である。
加工澱粉としては、例えば、アルケニルコハク酸処理澱粉を用いることが好ましく、その中でもオクテニルコハク酸処理澱粉(特に、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)がより好ましい。オクテニルコハク酸処理澱粉とは、澱粉を加水して懸濁液とし、これに無水オクテニルコハク酸を添加して反応された後乾燥して得られる乳化性を有する加工澱粉である。加工澱粉としては、他の加工澱粉を用いてもよいが、加工澱粉全体の80質量%以上がアルケニルコハク酸処理澱粉、特にオクテニルコハク酸処理澱粉であることが好ましい。
本発明においては、乳化力を有するアルケニルコハク酸処理澱粉を用いることで、従来乳化剤として使用されてきた卵黄の使用を抑えることができる。卵黄の使用を抑えることで、酸性乳化液状調味料は、すりおろし野菜本来のフレッシュな風味を感じやすくなる。そのため、本発明の酸性乳化液状調味料は、全体に対して卵黄の含有量が0.1質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以下であることがより好ましく、卵黄を含まないことがさらに好ましい。
加工澱粉の配合量は、酸性乳化液状調味料の全量に対して、0.01質量%以上であり、好ましくは0.05質量%以上であり、より好ましくは0.10質量%以上であり、また、1.0質量%以下であり、好ましくは0.70質量%以下であり、より好ましくは0.50質量%以下である。加工澱粉の配合量が上記範囲内であれば、すりおろし野菜本来のフレッシュな風味を感じやすく、酸性乳化液状調味料は保存後でも安定した乳化状態を維持することができる。
(加工澱粉と食用油脂の配合比)
本発明の酸性乳化液状調味料において加工澱粉の食用油脂に対する含有比(加工澱粉/食用油脂)(質量比)が、好ましくは0.005以上であり、より好ましくは0.010以上、さらに好ましくは0.015以上であり、また、好ましくは0.10以下であり、より好ましくは0.050以下であり、さらに好ましくは0.040以下である。加工澱粉の食用油脂に対する含有比が上記範囲内であれば、すりおろし野菜本来のフレッシュな風味が強く感じられ、また保存中にも安定した乳化状態を維持することができる。
(すりおろし野菜)
本発明の酸性乳化液状調味料に用いる野菜としては、特に限定されないが、タマネギ、ネギ、ニンニク、ダイコン、ショウガ、ミョウガ、クレソン、パセリ、セロリ、シソ、リーキ、ミツバ、バジル、レモングラス、フェンネル、ワサビ等の香味野菜が挙げられる。これらの香味野菜の中でも、タマネギを用いることが好ましい。これらの野菜は、単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
本発明においては、上記の野菜を、すりおろし、粉砕、細断、及びみじん切り等の従来公知の方法で処理した状態で用いる。本発明の「すりおろし野菜」には、すりおりし状以外にも、ペースト状や微細片状も含まれる。
すりおろし野菜の配合量は、酸性乳化液状調味料の全量に対して、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは7質量%以上であり、さらにより好ましくは10質量%以上であり、また、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下であり、さらにより好ましくは20質量%以下である。すりおろし野菜の配合量が上記範囲内であれば、酸性乳化液状調味料はすりおろし野菜本来のフレッシュな風味を有しながら、保存後でも安定した乳化状態を維持することができる。
(増粘剤)
本発明の酸性乳化液状調味料は、粘度調節のために増粘剤を配合することが好ましい。増粘剤としては、例えば、キサンタンガム、カラギーナン、グアーガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、およびアラビアガム等が挙げられ、キサンタンガムが好ましい。
増粘剤の配合量は、酸性乳化液状調味料の全量に対して、好ましくは1.0質量%以下であり、より好ましくは0.8質量%以下であり、さらに好ましくは0.5質量%以下であり、さらにより好ましくは0.3質量%以下であり、また、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.03質量%以上であり、さらに好ましくは0.05質量%以上である。増粘剤の配合量が上記範囲内であれば、酸性乳化液状調味料は保存後でも安定した乳化状態を維持することができる。
(酸材)
本発明の酸性乳化液状調味料は、酸材を配合することで、酸性の液状調味料にすることができる。本発明の酸性乳化液状調味料のpHは、特に限定されないが、例えば、好ましくは3.0以上であり、より好ましくは3.3以上であり、さらに好ましくは3.8以上であり、また好ましくは6.5以下であり、より好ましくは5.5以下であり、さらに好ましくは4.6以下である。pHが上記範囲内であれば、酸味により調味料全体の風味を引き立てることができる。
酸材としては、例えば、食酢(酢酸)、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、ソルビン酸、安息香酸、アジピン酸、フマル酸、コハク酸等の有機酸及びそれらの塩、燐酸、塩酸等の無機酸及びそれらの塩、レモン果汁、リンゴ果汁、オレンジ果汁、乳酸発酵乳等を用いることができる。
酸材の配合量は、目的とするpHに応じて適宜調節することができる。例えば、酸材として食酢(酸度4%)を用いる場合、食酢の配合量は、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上であり、さらに好ましくは13質量%以上であり、また、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下であり、さらに好ましくは20質量%以下である。食酢の配合量が上記範囲内であれば、すりおろし野菜本来のフレッシュ風味に悪影響を与えずに、酸味により調味料全体の風味を引き立てることができる。
(他の原料)
本発明の酸性乳化液状調味料は、上述した原料以外に、本発明の効果を損なわない範囲で液状調味料に通常用いられている各種原料を適宜選択し含有させることができる。例えば、醤油、みりん、食塩、胡麻、グルタミン酸ナトリウム、ブイヨン等の調味料、ぶどう糖、果糖、蔗糖、麦芽糖、オリゴ糖、トレハロース等の糖類、からし粉、胡椒等の香辛料、レシチン、リゾレシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の加工澱粉以外の乳化剤、アスコルビン酸、ビタミンE等の酸化防止剤、静菌剤等が挙げられる。
<酸性乳化液状調味料の製造方法>
本発明の酸性乳化液状調味料の製造方法の一例について説明する。例えば、まず、清水、すりおろし野菜、加工澱粉、増粘剤、酸材、及び調味料等の他の水相原料を混合して、水相を調製する。続いて、この水相をミキサー等で撹拌しながら、油相原料である食用油脂を注加して粗乳化し、次にせん断力に優れた処理機等で均質化して、水相中に油相を乳化分散させた液状調味料を得ることができる。
本発明の酸性乳化液状調味料の製造には、通常の乳化食品の製造に使われる装置を用いることができる。このような装置としては、例えば、一般的な攪拌機、スティックミキサー、スタンドミキサー、ホモミキサー等が挙げられる。撹拌機の撹拌羽形状としては、例えばプロペラ翼、タービン翼、パドル翼、アンカー翼等が挙げられる。
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例の内容に限定して解釈されるものではない。
<酸性乳化液状調味料の製造例>
[実施例1〜6、比較例1〜2]
表1に記載の配合割合に準じ、本発明の酸性乳化液状調味料を製造した。具体的には、まず、攪拌タンクに食酢(酸度4%)、ガーリックペースト、醤油、砂糖、食塩、すりおろしタマネギ、キサンタンガム、加工澱粉(オクテニルコハク酸デンプンナトリウム:アミロース約21%のトウモロコシ澱粉を原料澱粉としたもの)、グルタミン酸ナトリウム、及び清水を投入して均一に混合することにより水相を調製した。次に、ミキサーに得られた水相を投入し、次いで、攪拌しながら油相である食用油脂(菜種油)を注加して乳化処理することにより、すりおろし野菜含有酸性乳化液状調味料を製造した。また、比較例1では、表1に記載の配合割合で水相に卵黄を配合した。なお、表1に記載のすりおろし野菜の含有量は、ガーリックペーストの含有量とすりおろしタマネギの含有量の合計である。なお、pHは全て3.8以上4.6以下の範囲内であった。
(油滴の平均粒子径の測定)
上記で得られた酸性乳化液状調味料について、レーザー回折式粒度分布測定装置「粒度分布計MT3300EXII(日機装株式会社製)」を用いて、分析条件:非球形、屈折率1.6で、平均粒子径(体積平均粒子径)を測定した。測定結果を表1に示した。
(粘度の測定)
上記で得られた酸性乳化液状調味料について、BH形粘度計を使用し、品温25℃、回転数10rpmの条件で、粘度が0.7Pa・s未満のとき:ローターNo.1、0.7Pa・s以上2.8Pa・s未満のとき:ローターNo.2、2.8Pa・s以上7Pa・s未満のとき:ローターNo.3、7Pa・s以上のとき:ローターNo.4を使用し、測定開始後ローターが2回転した時の示度により算出した。測定結果を表1に示した。
(官能評価)
上記で得られた酸性乳化液状調味料について、下記の基準で風味を官能評価した。評価結果を表1に示した。評価が3点以上であれば、良好な結果であると言える。
[評価基準]
5:すりおろし野菜本来のフレッシュな風味が非常に強く感じられた。
4:すりおろし野菜本来のフレッシュな風味が強く感じられた。
3:すりおろし野菜本来のフレッシュな風味が感じられた。
2:すりおろし野菜本来のフレッシュな風味が僅かに感じられたが、十分ではなかった。
1:すりおろし野菜本来のフレッシュな風味があまり感じられなかった。
(乳化状態)
上記で得られた酸性乳化液状調味料について、55℃で1日間の保存試験後、下記の基準で乳化状態を目視評価した。評価結果を表1に示した。評価が2点以上であれば、良好な結果であると言える。
[評価基準]
5:離水や分離は全く確認できなかった。
4:離水や分離は僅かに確認されたが、全く問題なかった。
3:離水や分離は多少確認されたが、実用上問題なかった。
2:離水や分離は確認されたが、実用上問題なかった。
1:明らかな離水や分離が確認され、実用上問題であった。
Figure 2020000205
実施例1の酸性乳化液状調味料は、すりおろし野菜本来のフレッシュな風味が強く感じられ、乳化状態は、保存試験後であっても離水や分離は全く確認できず、製造直後と変わらずに保たれていた。実施例2の酸性乳化液状調味料は、すりおろし野菜本来のフレッシュな風味が非常に強く感じられ、乳化状態は、保存試験後であっても離水や分離は全く確認できず、製造直後と変わらずに保たれていた。実施例3の酸性乳化液状調味料は、すりおろし野菜本来のフレッシュな風味が強く感じられ、乳化状態は、保存試験後では離水や分離は僅かに確認されたが、実用上問題なかった。実施例4の酸性乳化液状調味料は、すりおろし野菜本来のフレッシュな風味が強く感じられ、乳化状態は、保存試験後では離水や分離は多少確認されたが、実用上問題なかった。実施例5の酸性乳化液状調味料は、すりおろし野菜本来のフレッシュな風味が感じられたが、実施例1〜4と比べると、加工澱粉の食用油脂に対する配合量が多く、すりおろし野菜本来のフレッシュな風味が多少弱まっていた。また、乳化状態は、保存試験後では離水や分離は確認されたが、実用上問題なかった。実施例6の酸性乳化液状調味料は、すりおろし野菜本来のフレッシュな風味が感じられたが、実施例1〜5と比べると、すりおろし野菜の配合量が少なく、すりおろし野菜本来のフレッシュな風味が多少弱まっていた。乳化状態は、保存試験後であっても離水や分離は全く確認できず、製造直後と変わらずに保たれていた。比較例1の酸性乳化液状調味料は、卵黄を配合しており、油滴の平均粒子径が小さくなり過ぎているため、すりおろし野菜本来のフレッシュな風味があまり感じられなかった。比較例2の酸性乳化液状調味料は、加工澱粉の配合量が多過ぎるため、すりおろし野菜本来のフレッシュな風味があまり感じられず、また、保存中に水相と油相が明らかな離水や分離を起こしており、乳化状態が保たれていなかった。
(粘度)
本発明の酸性乳化液状調味料の25℃における粘度は、0.5Pa・s以上であり、好ましくは0.8Pa・s以上であり、より好ましくは1.0Pa・s以上であり、また、10Pa・s以下であり、好ましくは8.0Pa・s以下、さらに好ましくは5.0Pa・s以下である。液状調味料に上記範囲内の粘度を付与することで、酸性乳化液状調味料の風味をより感じることができる。
なお、粘度の測定方法は、BH形粘度計を使用し、品温25℃、回転数10rpmの条件で、粘度が0.7Pa・s未満のとき:ローターNo.1、0.7Pa・s以上2.8Pa・s未満のとき:ローターNo.2、2.8Pa・s以上7Pa・s未満のとき:ローターNo.3、7Pa・s以上のとき:ローターNo.4を使用し、測定開始後ローターが2回転した時の示度により算出した値である。

Claims (7)

  1. 食用油脂、加工澱粉、およびすりおろし野菜を含有する酸性乳化液状調味料であって、
    前記食用油脂の含有量が、前記酸性乳化液状調味料の全量に対して3質量%以上40質量%以下であり、
    前記加工澱粉の含有量が、前記酸性乳化液状調味料の全量に対して0.01質量%以上1.0質量%以下であり、
    前記酸性乳化液状調味料は、水相中に油相が油滴状に分散しており、油滴の平均粒子径が、15μm以上60μm以下であり、
    前記酸性乳化液状調味料の粘度が、0.5Pa・s以上10Pa・s以下であることを特徴とする、
    酸性乳化液状調味料。
  2. 前記加工澱粉の食用油脂に対する含有比が、0.005以上0.1以下であることを特徴とする、
    請求項1に記載の酸性乳化液状調味料。
  3. 前記加工澱粉が、アルケニルコハク酸処理澱粉を含むことを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の酸性乳化液状調味料。
  4. 前記アルケニルコハク酸処理澱粉の含有量が、前記加工澱粉の全量に対して80質量%以上であることを特徴とする、
    請求項3に記載の酸性乳化液状調味料。
  5. 前記すりおろし野菜の含有量が、前記酸性乳化液状調味料の全量に対して5質量%以上であることを特徴とする、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の酸性乳化液状調味料。
  6. 卵黄の含有量が、前記酸性乳化液状調味料の全量に対して0.1質量%以下であることを特徴とする、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の酸性乳化液状調味料。
  7. 前記酸性乳化液状調味料が、卵黄を含まないことを特徴とする、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の酸性乳化液状調味料。
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