JP2019528259A - スピロ−ラクタムnmda受容体修飾因子およびその使用 - Google Patents

スピロ−ラクタムnmda受容体修飾因子およびその使用 Download PDF

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Abstract

NMDA受容体活性の修飾において効力を有する化合物が開示されている。このような化合物は、うつ病および関連する障害などの状態の処置に用いることが可能である。経口的に送達される配合物、および、静脈内配合物を含む他の薬学的に許容可能な送達形態の化合物もまた開示されている。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年6月22日に出願の米国仮特許出願第62/523,413号明細書、および、2016年8月1日に出願の米国仮特許出願第62/369,465号明細書の優先権および利益を主張するものであり;その各々の内容は、その全体が本明細書において参照によりここに援用される。
N−メチル−d−アスパルテート(「NMDA」)受容体は、とりわけ、興奮性アミノ酸であるグルタメートおよびグリシンならびに合成化合物NMDAに応答性であるシナプス後イオンチャンネル型受容体である。NMDA受容体は、受容体チャネル(receptor associated channel)を介したシナプス後神経細胞に対する二価および一価のイオンの両方の流れを制御する(Foster et al.,Nature 1987,329:395−396;Mayer et al.,Trends in Pharmacol.Sci.1990,11:254−260)。NMDA受容体は、発達中における神経構造およびシナプス結合の特定に関与しており、ならびに、経験依存的シナプス修飾に関与している可能性がある。加えて、NMDA受容体はまた、長期増強および中枢神経障害に関与していると考えられている。
NMDA受容体は、記憶獲得、記憶および学習などの多くのより高次の認知機能、ならびに、特定の認知経路および疼痛の知覚の基礎をなすシナプス可塑性において重要な役割を果たす(Collingridge et al.,The NMDA Receptor,Oxford University Press,1994)。加えて、NMDA受容体の一定の特性は、これらが、意識そのものの基礎をなす脳内における情報処置に関与し得ることを示唆している。
NMDA受容体は、幅広い範囲のCNS障害に関与していると見られているために特に関心を集めている。例えば、脳卒中または外傷性傷害によって引き起こされる脳虚血の最中に、過剰量の興奮性アミノ酸であるグルタメートが、損傷を受けたニューロンまたは酸素が欠乏しているニューロンから放出される。この過剰量のグルタメートがNMDA受容体に結合するとリガンド依存性イオンチャネルが開口し;次いで、カルシウム流入によって細胞内のカルシウムレベルが高まって生化学カスケードが活性化され、これにより、タンパク質の分解および細胞死がもたらされる。興奮毒性として知られるこの現象はまた、低血糖症および心停止から癲癇等の他の障害に付随する神経損傷の原因であると考えられている。加えて、ハンチントン病、パーキンソン病、ならびに、ジスキネジアおよびLドーパ誘発ジスキネジアおよびアルツハイマー病などのパーキンソン関連疾患の慢性神経変性における同様の関与を示す一次報告が存在している。NMDA受容体の活性化が脳卒中後痙攣の原因であることが分かっており、癲癇の一定のモデルにおいては、NMDA受容体の活性化が発作の発生に必要であることが分かっている。動物麻酔薬PCP(フェンシクリジン)によるNMDA受容体Ca++チャネルの遮断が統合失調症に似た精神病性状態をヒトにおいてもたらすために、NMDA受容体の神経精神医学的な関与もまた認識されている(Johnson,K.and Jones,S.,1990においてレビューされている)。さらに、NMDA受容体はまた、一定のタイプの空間学習に関連付けられている。
NMDA受容体は、シナプス後膜に埋まった数々のタンパク質鎖からなると考えられている。これまでに発見されたサブユニットの最初の2つのタイプは、おそらくほとんどのアロステリック結合部位を含有する大きな細胞外領域、Ca++が透過可能である孔またはチャネルを形成するようにループおよび折りたたみ構造とされた数々の膜貫通領域、ならびに、カルボキシル末端領域を形成する。チャネルの開閉は、細胞外表面に存在するタンパク質のドメイン(アロステリック部位)に対する種々のリガンドの結合によって制御される。リガンドの結合は、タンパク質の全体的構造における立体構造変化に影響を与え、これが最終的に、チャネルの開口、部分開口、部分閉口または閉口に反映されると考えられている。
NMDA受容体を修飾し、および、薬学的利益を提供することが可能である、新規であると共に、より特異的および/または強力な化合物に対する要求が、本技術分野において継続して存在している。加えて、医学技術分野においては、このような化合物の経口による送達が可能な形態に対する要求が継続して存在している。
本開示は、NMDA修飾因子であることが可能である化合物を含む。より具体的には、本開示は、式:
を有する化合物、または、その立体異性体および/もしくは薬学的に許容可能な塩を提供するものであり、式中:
は、H、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルキル−フェニル、−C(O)−R31、−C(O)−O−R32、フェニルおよび−CH(R)−C(O)−Rからなる群から選択され;ここで、フェニルは、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;
は、各出現について、H、−C〜Cアルキルおよび−C〜Cハロアルキルからなる群から独立して選択され;
、R、RおよびRは、各出現について、H、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、−C〜Cアルキルおよび−C〜Cハロアルキルからなる群から各々独立して選択され;または、RおよびRは、これらが結合している隣接する炭素と一緒になって、ハロゲン、ヒドロキシル、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、−C(O)NRおよび−NRからなる群から独立して選択される1もしくは2個の置換基により任意に置換されている3員炭素環を形成し;
5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、−C〜Cアルコキシ、−O−C〜Cアルキル−フェニル、−C〜Cアルキル、−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−O−C〜Cアルキル、−NRおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され;ここで、C〜Cアルキルは、−COOH、−C(O)NH、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、フェニル、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;ならびに、フェニルは、各出現について独立して、−C〜Cアルキル、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cアルコキシ、−NR、ヒドロキシル、シアノおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;
5bは、H、ハロゲン、シアノ、−C〜Cアルキルおよび−C〜Cハロアルキルからなる群から選択され;または
5aおよびR5bは一緒になってオキソ基を形成し;
およびR10はHおよび−C〜Cアルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NR、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、−COOH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;
およびR11は、ヒドロキシル、−C〜Cアルコキシおよび−NRからなる群から独立して選択され;
31は、水素、−C〜Cアルキル、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cシクロアルキルおよびフェニルからなる群から選択され;
32は、水素、−C〜Cアルキル、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cシクロアルキル、ベンジルおよびフェニルからなる群から選択され;ならびに
およびRは、各出現について、H、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルキル−フェニル、−C〜Cアルキル−C〜Cシクロアルキル、−C〜Cアルキル−ヘテロシクロアルキルおよび−C〜Cアルキル−ヘテロアリールからなる群から各々独立して選択され、ここで、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは、N、OおよびSから独立して選択される1、2または3個の環原子を含み、ならびに、フェニルは、ハロゲン、ヒドロキシル、−C(O)NH、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、−C1〜アルキルおよび−C1〜アルコキシから選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;または
およびRは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキルまたは5〜8員ヘテロアリールを形成する。
種々の実施形態において、本開示は、式:
を有する化合物、または、その立体異性体および/もしくは薬学的に許容可能な塩を提供するものであり、式中:
は、H、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルキル−フェニルおよび−CH(R)−C(O)−Rからなる群から選択され;ここで、フェニルは、−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;ならびに
5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、−C〜Cアルコキシ、−O−C〜Cアルキル−フェニル、−C〜Cアルキル、−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−O−C〜Cアルキル、−NRおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され;ここで、C〜Cアルキルは、−COOH、−C(O)NH、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;ならびに、フェニルは、−C〜Cアルキル、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cアルコキシ、−NR、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;
5bは、H、ハロゲン、−C〜Cアルキルおよび−C〜Cハロアルキルからなる群から選択され;または
5aおよびR5bは一緒になってオキソ基を形成し;
およびR10は、Hおよび−C〜Cアルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NR、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、−COOH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;
およびR11は、ヒドロキシル、C〜Cアルコキシおよび−NRからなる群から独立して選択され;ならびに
およびRは、各出現について、H、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルキル−フェニル、−C〜Cアルキル−C〜Cシクロアルキル、−C〜Cアルキル−ヘテロシクロアルキルおよび−C〜Cアルキル−ヘテロアリールからなる群から各々独立して選択され、ここで、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは、N、OおよびSから独立して選択される1、2または3個の環原子を含み、ならびに、フェニルは、ハロゲン、ヒドロキシル、−C(O)NH、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、−C1〜アルキルおよび−C1〜アルコキシから選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;または
およびRは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキルまたは5〜8員ヘテロアリールを形成する。
いくつかの実施形態において、本開示は、式:
を有する化合物、または、その立体異性体および/もしくは薬学的に許容可能な塩を提供するものであり、式中:
5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、−CH、−C(O)−C〜Cアルキル、−O−CH−Ph、−NH、−NH−C〜Cアルキル、−NH−C(O)−C〜Cアルキル、−NH−C(O)−O−C〜Cアルキルおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され;ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−NH、−SH、−OC(O)CH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されており;
5bはHまたはハロゲンであり;
およびR10は、HおよびC〜Cアルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NR、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、−COOH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されていてもよく;ならびに
およびR11は、ヒドロキシル、C〜Cアルコキシおよび−NRからなる群から独立して選択され;ならびに
およびRは、各出現について、H、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルキル−フェニル、−C〜Cアルキル−C〜Cシクロアルキル、−C〜Cアルキル−ヘテロシクロアルキルおよび−C〜Cアルキル−ヘテロアリールからなる群から各々独立して選択され、ここで、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは、N、OおよびSから独立して選択される1、2または3個の環原子を含み、ならびに、フェニルは、ハロゲン、ヒドロキシル、−C(O)NH、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、−C1〜アルキルおよび−C1〜アルコキシから選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;または
およびRは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキルまたは5〜8員ヘテロアリールを形成する。
本明細書においてはまた、開示の化合物、および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物が提供されている。このような組成物は、患者に対する、経口投与、非経口投与、局所投与、膣内投与、直腸内投与、舌下投与、点眼投与、経皮投与または鼻噴投与に好適であることが可能である。
種々の実施形態において、本明細書に記載の化合物は、一定のNR2サブタイプを発現するNMDA受容体に結合する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の化合物は1種のNR2サブタイプのみに結合し、他のものには結合しない。開示の化合物は、他のタンパク質目標および/または他のNMDA受容体タイプに結合し得ることが認識されている。
他の態様においては、処置を必要とする患者において、自閉症、不安、うつ病、双極性障害、注意欠陥障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、統合失調症、精神病性障害、精神病性症状、引きこもり、強迫性障害、恐怖症、心的外傷後ストレス症候群、行動障害、衝動制御傷害、物質乱用障害、睡眠障害、記憶障害、学習障害、尿失禁、多系統萎縮症、進行性核上性麻痺、フリードライヒ病、ダウン症、脆弱X症候群、結節性硬化症、オリーブ橋小脳萎縮症、レット症候群、脳性麻痺、薬物誘発性視神経炎、静脈鬱血性網膜症、糖尿病性網膜症、緑内障、認知症、エイズ認知症、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、痙性麻痺、間代性筋痙攣、筋痙攣、トゥレット症候群、癲癇、幼児痙攣、脳虚血、脳卒中、脳腫瘍、外傷性脳損傷、心停止、脊髄症、脊髄傷害、末梢神経障害、線維筋痛症、急性神経障害性疼痛および慢性神経障害性疼痛からなる群から選択される状態を処置する方法が提供されている。このような方法は、患者に、薬学的に有効な量の開示の化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、立体異性体、N−オキシドおよび水和物を投与するステップを含み得る。
いくつかの実施形態において、開示の方法は神経障害性疼痛の処置を含み、ここで、神経障害性疼痛は、ヘルペス、HIV、外傷性神経損傷、脳卒中、後虚血、慢性的背痛、帯状疱疹後神経痛、線維筋痛症、反射性交感神経性ジストロフィ、複合性局所疼痛症候群、脊髄傷害、座骨神経痛、幻肢痛、糖尿病ニューロパシーおよびがん化学療法誘発性神経障害性疼痛からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、開示の方法は、うつ病の処置を含む。例えば、うつ病は、大うつ病性障害、気分変調性障害、精神病性うつ病、分娩後うつ病、季節性感情障害、双極性障害、気分障害、または、慢性な医学的状態によって引き起こされるうつ病の1種以上を含み得る。他の実施形態において、開示の方法は統合失調症を処置し得る。このような統合失調症は、例えば、妄想型統合失調症、解体型統合失調症、緊張病型統合失調症、未分化型統合失調症、残存型統合失調症、統合失調症後抑うつまたは単純な統合失調症であり得る。
本開示は一般に、例えば、NMDA受容体アンタゴニスト、アゴニスト、または、部分アゴニスト等のNMDA受容体を修飾可能である化合物、ならびに、本開示の化合物を用いる組成物および/または方法に関する。本開示の化合物は、他のタンパク質目標および/または特異的NMDA受容体サブタイプを修飾し得ることが認識されるべきである。
本明細書において用いられる、「アルキル」という用語は、本明細書において、それぞれC〜Cアルキル、C〜CアルキルおよびC〜Cアルキルと称される1〜6、1〜4または1〜3個の炭素原子の直鎖または分岐鎖基などの、飽和直鎖または分岐鎖炭化水素を指す。例えば、「C〜Cアルキル」とは、1〜6個の炭素原子を含有する直鎖または分岐鎖飽和炭化水素を指す。C〜Cアルキル基の例としては、これらに限定されないが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチルおよびネオペンチルが挙げられる。他の例において、「C〜Cアルキル」とは、1〜4個の炭素原子を含有する直鎖または分岐鎖飽和炭化水素を指す。C〜Cアルキル基の例としては、これらに限定されないが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルが挙げられる。例示的なアルキル基としては、これらに限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−メチル−1−プロピル、2−メチル−2−プロピル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、3−メチル−2−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルおよびヘキシルが挙げられる。
本明細書において用いられる、「アルコキシ」という用語は、酸素原子に結合したアルキル基(アルキル−O−)を指す。アルコキシ基は、1〜6個または2〜6個の炭素原子を有していることが可能であり、本明細書においては、それぞれ、C〜CアルコキシおよびC〜Cアルコキシと称される。例示的なアルコキシ基としては、これらに限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロポキシおよびtert−ブトキシが挙げられる。
本明細書において用いられる、「ハロアルキル」という用語は、アルキル基の1個以上の水素原子が1個以上の独立して選択されるハロゲンで置換されているアルキル基を指す。ハロアルキル基は、1〜10個の炭素原子(すなわち、C〜C10ハロアルキル基)、例えば、1〜6個の炭素原子(すなわち、C〜Cハロアルキル基)を有していることが可能である。ハロアルキル基の例としては、−CF、−C、−CHF、−CHF、−CCl、−CHCl、−CHCl、−CHCHCl、−CHFCHClおよび−CClが挙げられる。パーハロアルキル基(すなわち、すべての水素原子がハロゲン原子で置換されているアルキル基(例えば、−CFおよび−C))は、「ハロアルキル」の定義に包含されている。
本明細書において用いられる、「カルボニル」という用語は、ラジカル−C(O)−またはC=Oを指す。
本明細書において用いられる、「シアノ」という用語は、ラジカル−CNを指す。
本明細書において用いられる、「炭素環」という句は、すべての環原子が炭素である炭化水素環系を指す。例示的な炭素環はシクロアルキルおよびフェニルを含む。
本明細書において用いられる、「シクロアルキル」という用語は、単環式飽和または部分不飽和炭化水素環(炭素環)系であって、例えば、各環が完全に飽和されているか、または、1つ以上の不飽和単位を含有しているが、環が芳香族ではないものを指す。シクロアルキルはその環系中に3〜6個または4〜6個の炭素原子を有していることが可能であり、本明細書において、それぞれ、C〜CシクロアルキルまたはC〜Cシクロアルキルと称される。例示的なシクロアルキル基としては、これらに限定されないが、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロブチルおよびシクロプロピルが挙げられる。
本明細書において用いられる、「ハロ」および「ハロゲン」という用語は、フルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)および/またはヨード(I)を指す。
本明細書において用いられる、「ヘテロ原子」という用語は、炭素または水素以外のいずれかの元素の原子を指し、例えば、窒素(N)、酸素(O)、ケイ素(Si)、硫黄(S)、リン(P)およびセレニウム(Se)が挙げられる。
本明細書において用いられる、「ヘテロシクロアルキル」という用語は、技術分野において認識されており、飽和または部分不飽和3〜8員環構造であって、環系が、窒素、酸素および/または硫黄などの1、2または3個のヘテロ原子を含むものを指す。ヘテロシクロアルキルは、1つ以上のフェニル、部分不飽和または飽和環に縮合していることが可能である。ヘテロシクロアルキルの例としては、これらに限定されないが、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニルおよびピペラジニルが挙げられる。
本明細書において用いられる、「ヘテロアリール」という用語は、1個以上のヘテロ原子、例えば、窒素、酸素および硫黄などの1〜3個のヘテロ原子を含有する単環式芳香族5〜8員環系を指す。可能である場合には、ヘテロアリールは、炭素または窒素を介して隣接するラジカルに結合していることが可能である。ヘテロアリールの例としては、これらに限定されないが、フラン、チオフェン、ピロール、チアゾール、オキサゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ピリジンおよびピリミジンが挙げられる。
本明細書において用いられる、「ヒドロキシ」および「ヒドロキシル」という用語は、ラジカル−OHを指す。
本明細書において用いられる、「オキソ」という用語は、ラジカル=O(二重結合酸素)を指す。
本明細書において用いられる、「アミノ酸」という用語は、以下のαアミノ酸のいずれか1種を含む:イソロイシン、アラニン、ロイシン、アスパラギン、リシン、アスパルテート、メチオニン、システイン、フェニルアラニン、グルタメート、スレオニン、グルタミン、トリプトファン、グリシン、バリン、プロリン、アルギニン、セリン、ヒスチジンおよびチロシン。アミノ酸はまた、βアミノ酸などの他の技術分野において認識されているアミノ酸を含むことが可能である。
本明細書において用いられる、「化合物」という用語は、記載の文脈に基づく別段の理解がない限り、または、1種の特定の形態の化合物、すなわち、化合物自体、その特定の立体異性体および/もしくは同位体標識化化合物、もしくは、薬学的に許容可能な塩、水和物、エステルもしくはN−オキシドに明確に限定されていない限り、化合物自体、および、その薬学的に許容可能な塩、水和物、エステルおよびN−オキシド(その種々の立体異性体およびその同位体標識化形態を含む)を指す。化合物は、化合物の立体異性体および/もしくは同位体標識化化合物の薬学的に許容可能な塩、または、水和物、エステルもしくはN−オキシドを指すことが可能であることが理解されるべきである。
本明細書において用いられる、「部分」という用語は、化合物または分子の部分を指す。
本開示の化合物は1つ以上のキラル中心および/または二重結合を含有していることが可能であり、従って、幾何異性体および鏡像異性体またはジアステレオマーなどの立体異性体として存在することが可能である。「立体異性体」という用語は、本明細書において用いられる場合、化合物のすべての幾何異性体、鏡像異性体および/またはジアステレオマーから構成される。例えば、化合物が特定のキラル中心と共に示されている場合、化合物の同じキラル中心および他のキラル中心についてこのようなキラリティーを伴わずに示されている化合物であって、すなわち、例えばべた塗りまたは点線のくさび形の結合で三次元的に示されているのではなく、「平坦」または「直線」の結合で二次元的に示されている化合物は、本開示の範囲に含まれる。立体特異的化合物は、不斉炭素原子を中心とした置換基の立体配置に応じて符号「R」または「S」によって示され得る。本開示は、これらの化合物の種々の立体異性体のすべておよびその混合物を包含する。鏡像異性体またはジアステレオマーの混合物は、命名において「(±)」と示されることが可能であるが、構造はキラル中心を暗示的に示すことが可能であることを、当業者は認識するであろう。例えば包括的な化学構造等の化学構造の図示は、別段の記載がない限り、特定されている化合物のすべての立体異性形態を包含することが理解される。
本開示の化合物の個々の鏡像異性体およびジアステレオマーは、不斉もしくはステレオジエン中心を含む市販されている出発材料から合成により調製可能であり、または、ラセミ混合物の調製、これに続く当業者に周知である分割方法によって調製可能である。これらの分割方法は以下により例示される:(1)鏡像異性体の混合物の不斉補助基への結合、得られるジアステレオマー混合物の再結晶またはクロマトグラフィによる分離、および、助剤からの光学的に純粋な生成物の遊離;(2)光学的に活性な分割剤による塩形成;(3)キラル液体クロマトグラフィカラムにおける光学鏡像異性体混合物の直接的な分離;または、(4)立体選択的化学物質または酵素試薬を用いる速度論的分割。ラセミ混合物はまた、キラル−フェーズガスクロマトグラフィまたはキラル溶剤中における化合物の結晶化などの周知の方法によって、構成成分である鏡像異性体に分割が可能である。新しい立体中心の形成中に、または、既存の立体中心の転移中に単一の反応体において立体異性体の一様ではない混合物が形成される化学反応または酵素反応である立体選択的合成が、技術分野において周知である。立体選択的合成は、エナンチオ選択的およびジアステレオ選択的形質転換の両方を含む。例えば、Carreira and Kvaerno,Classics in Stereoselective Synthesis,Wiley−VCH:Weinheim,2009を参照のこと。
炭素−炭素二重結合周囲の置換基の配列、または、シクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル周囲の置換基の配列からもたらされる幾何異性体もまた、本開示の化合物中において存在可能である。符号
は、本明細書に記載されているとおり単結合、二重結合または三重結合であり得る結合を示す。炭素−炭素二重結合周囲の置換基は「Z」または「E」立体配置として示され、ここで、「Z」および「E」という用語は、IUPAC基準に従って用いられる。別段の規定がある場合を除き、二重結合を示す構造は、「E」および「Z」異性体の両方を含む。
あるいは、炭素−炭素二重結合周囲の置換基は「シス」または「トランス」と称することが可能であり、ここで、「シス」は二重結合の同一側にある置換基を表し、および、「トランス」は二重結合の反対側にある置換基を表す。炭素環周囲の置換基の配列はまた、「シス」または「トランス」と示すことが可能である。「シス」という用語は環面の同一側にある置換基を表し、および、「トランス」という用語は環面の反対側にある置換基を表す。環面の同一側および反対側の両方に置換基が位置されている化合物の混合物は、「シス/トランス」と示されている。
本開示はまた、自然界において通常見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって1個以上の原子が置換されていることを除き、本明細書において言及されている化合物と同等である同位体標識化化合物を包含する。本明細書に記載の化合物に取り入れることが可能である同位体の例としては、それぞれ、H(「D」)、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clなどの水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体が挙げられる。例えば、本明細書に記載の化合物は、1個以上のH原子が重水素で置換されていることが可能である。
一定の同位体標識化化合物(例えば、Hおよび14Cで標識化されたもの)は、化合物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用であることが可能である。三重水素化(すなわち、H)および炭素−14(すなわち、14C)同位体が、調製および検出性の容易さから特に好ましい可能性がある。さらに、重水素(すなわち、H)などのより重い同位体による置換は、より大きな代謝安定性(例えば、インビボ半減期の増加または要求投与量の低減)によって一定の治療的利点をもたらす可能性があり、従って、ある状況下においては好ましい可能性がある。同位体標識化化合物は一般に、同位体標識化試薬を非同位体標識化試薬の代わりに置換することによる、例えば実施例の項におけるもの等の本明細書に開示のものと同様の手法に従うことによって調製することが可能である。
本明細書において用いられる、「薬学的に許容可能な」および「薬理学的に許容可能な」という句は、動物またはヒトに適切に投与された場合に、悪影響を及ぼす、アレルギー性等の有害反応をもたらすことがない化合物、分子化合物、組成物、材料および/または剤形を指す。ヒトへの投与については、調製物は、FDA生物学的製剤基準局(FDA Office of Biologics)基準によって要求されている無菌性、発熱原性、一般的な安全性、および、純度基準を満たすべきである。
本明細書において用いられる、「薬学的に許容可能なキャリア」および「薬学的に許容可能な賦形剤」という句は、薬学的投与に適合する溶剤、分散媒体、コーティング、等張剤および吸収遅延剤等のいずれかおよびすべてを指す。薬学的に許容可能なキャリアとしては、リン酸緩衝生理食塩水溶液、水、エマルジョン(例えば、油/水または水/油エマルジョンなど)、および、種々のタイプの湿潤剤を挙げることが可能である。組成物はまた安定剤および防腐剤を含んでいることが可能である。
本明細書において用いられる、「医薬組成物」という句は、1種以上の薬学的に許容可能なキャリアと一緒に配合された本明細書に開示の少なくとも1種の化合物を含む組成物を指す。医薬組成物はまた、補足的、追加的、または、増強的な治療機能を提供する他の有効な化合物を含有していることが可能である。
本明細書において用いられる、「個体」、「患者」および「被検体」という用語は、同義的に用いられ、好ましくはマウス、ラット、他のげっ歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマまたは霊長類、および、より好ましくはヒト等の哺乳動物を含むいずれかの動物を含む。本開示に記載されている化合物は、ヒトなどの哺乳動物に投与可能であるが、例えば、飼育動物(例えば、イヌ、ネコ等)、家畜(例えば、雌ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ等)および実験動物(例えば、ラット、マウス、テンジクネズミ等)獣医学的処置が必要とされる動物などの他の哺乳動物にも投与可能である。本開示に記載の方法で処置される哺乳動物は、好ましくは、例えば疼痛またはうつ病の処置が所望される哺乳動物である。
本明細書において用いられる、「処置」という用語は、その1種以上の症状を含む状態、疾病、障害等の向上をもたらす、例えば緩和、軽減、修飾、寛解または排除等のいずれかの効果を含む。処置は、障害の治癒、改善、または、少なくとも部分的な寛解であることが可能である。
「障害」という用語は、別段の定めがある場合を除き、用語「疾病」、「状態」または「疾患」と同義的に称され、また、用いられる。
本明細書において用いられる、「修飾」という用語は、拮抗作用(例えば、阻害)、アゴニズム、部分的拮抗作用および/または部分的アゴニズムを指し、また、含む。
本明細書において用いられる、「治療的有効量」という句は、研究者、獣医師、医師または他の臨床医によって求められている組織、系、動物またはヒトの生物学的または医学的応答を誘発させることとなる化合物(例えば開示の化合物)の量を指す。本開示に記載の化合物は、疾病を処置するために治療的有効量で投与可能である。化合物の治療的有効量は、うつ病などの疾病症状の緩和をもたらす量などの所望の治療的および/または予防的効果を達成するために必要とされる量であることが可能である。
本明細書において用いられる、「薬学的に許容可能な塩」という句は、本開示の化合物および/または本開示の組成物において用いられる化合物中に存在していることが可能である酸性基または塩基性基の塩を指す。本開示の化合物の薬学的に許容可能な塩(例えば、酸または塩基)は、患者への投与に際して、本発明の化合物またはその活性代謝産物もしくは残渣を提供することが可能である。
塩基性の性質である本組成物中に含まれる化合物は、種々の無機酸および有機酸と広く多様な塩を形成することが可能である。このような塩基性化合物の薬学的に許容可能な酸付加塩の調製に用いられることが可能である酸は、無毒性の酸付加塩、すなわち、特にこれらに限定されないが、リンゴ酸塩、シュウ酸塩、塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチジン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩およびパモ酸塩(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート))を含む、薬理学的に許容可能なアニオンを含有する塩を形成するものである。
酸性の性質である本組成物中に含まれる化合物は、種々の薬理学的に許容可能なカチオンと塩基塩を形成することが可能である。このような塩の例としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、ならびに、特にカルシウム塩、マグネシウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、カリウム塩および鉄塩が挙げられる。
塩基性または酸性部分を含む本組成物中に含まれる化合物はまた、種々のアミノ酸と薬学的に許容可能な塩を形成することが可能である。本開示の化合物は、例えば、1個のアミノおよび1個のカルボン酸基等の酸性基および塩基性基の両方を含有可能である。このような事例において、化合物は、酸付加塩、双性イオンまたは塩基塩として存在可能である。
本明細書に開示の化合物は、水、エタノール等などの薬学的に許容可能な溶剤と溶媒和形態ならびに非溶媒和形態で存在することが可能であり、本開示は、溶媒和および非溶媒和形態の両方を包含することが意図されている。いくつかの実施形態において、化合物はアモルファスである。一定の実施形態において、化合物は単一の異形体である。種々の実施形態において、化合物は異形体の混合物である。特定の実施形態において、化合物は結晶形態である。
本明細書において用いられる、「プロドラッグ」という用語は、インビボで形質転換されて、開示の化合物、または、化合物の薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物をもたらす化合物を指す。形質転換は、種々のメカニズム(エステラーゼ、アミダーゼ、脱リン酸化酵素、酸化性および/または還元性新陳代謝によるものなど)によって、種々の場所(腸管腔中、または、腸、血液もしくは肝臓への移動中など)で生じることが可能である。プロドラッグは技術分野において周知である(例えば、Rautio,Kumpulainen et al.,Nature Reviews Drug Discovery 2008,7,255を参照のこと)。例えば、本明細書に記載の化合物、または、化合物の薬学的に許容可能な塩、水和物もしくは溶媒和物がカルボン酸官能基を含有する場合、プロドラッグは、(C〜C)アルキル、(C〜C12)アルカノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子を有する1−(アルカノイルオキシ)エチル、5〜10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)−エチル、3〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4〜7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5〜8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3〜9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4〜10個の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、γ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C〜C)アルキルアミノ(C〜C)アルキル(β−ジメチルアミノエチルなど)、カルバモイル−(C〜C)アルキル、N,N−ジ(C〜C)アルキルカルバモイル−(C〜C)アルキル、ピペリジノ−(C〜C)アルキル、ピロリジノ−(C〜C)アルキルまたはモルホリノ(C〜C)アルキルなどの基によるカルボン酸基の水素原子の置換によって形成されるエステルであることが可能である。
同様に、本明細書に記載の化合物がアルコール官能基を含有する場合、プロドラッグは、(C〜C)アルカノイルオキシメチル、1−((C〜C)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C〜C)アルカノイルオキシ)エチル(C〜C)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C〜C)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシニル、(C〜C)アルカノイル、α−アミノ(C〜C)アルカノイル、アリールアシルおよびα−アミノアシルまたはα−アミノアシル−α−アミノアシル(ここで、各α−アミノアシル基は、天然L−アミノ酸、P(O)(OH)、−P(O)(O(C〜C)アルキル)またはグリコシル(炭水化物のヘミアセタール形態の水酸基の除去により得られるラジカル)から独立して選択される)などの基によるアルコール基の水素原子の置換によって形成されることが可能である。
本明細書に記載の化合物にアミン官能基が組み込まれている場合には、プロドラッグは、例えば、アミドまたはカルバメート、N−アシルオキシアルキル誘導体、(オキソジオキソレニル)メチル誘導体、N−マンニッヒ塩基、イミンまたはエナミンの形成によって形成されることが可能である。加えて、第二級アミンは代謝的に開裂されて生理的に活性な第一級アミンを生成することが可能であり、または、第三級アミンは代謝的に開裂されて生理的に活性な第一級もしくは第二級アミンを生成することが可能である。例えば、Simplicio,et al.,Molecules 2008,13,519、および、引用されている文献を参照のこと。
別段の定義がない限り、本明細書において用いられているすべての技術用語および科学用語は、本開示が関連する技術分野における当業者によって通例理解されるものと同じ意味を有する。
本明細書を通して、組成物およびキットが特定のコンポーネントを有する、含む(including)、もしくは、含む(comprising)と記載されている場合、または、プロセスおよび方法が特定のステップを有する、含む(including)、もしくは、含む(comprising)と記載されている場合、追加的に、言及されているコンポーネントから基本的に構成されている、または、構成されている本開示の組成物およびキットが存在しており、ならびに、言及されているプロセスステップから基本的に構成されている、または、構成されている本開示に係るプロセスおよび方法が存在していることが意図されている。
本出願において、エレメントもしくはコンポーネントが、列挙されているエレメントもしくはコンポーネントのリストに含まれている、および/または、このリストから選択されると記載されている場合、このエレメントもしくはコンポーネントは、列挙されているエレメントもしくはコンポーネントのいずれか1つであることが可能であり、または、エレメントもしくはコンポーネントは、列挙されているエレメントもしくはコンポーネントの2つ以上からなる群から選択されることが可能であると理解されるべきである。
さらに、本明細書に記載の組成物または方法のエレメントおよび/または特性は、本明細書において明示的であっても暗示的であっても、本開示の趣旨および範囲から逸脱しない範囲で多様に組み合わせることが可能であると理解されるべきである。例えば、特定の化合物が参照されている場合、文脈から別段の理解がされない限りにおいては、この化合物は、本開示の組成物の種々の実施形態において、および/または、本開示の方法において用いられることが可能である。換言すると、本出願においては、実施形態は、明解かつ簡潔な適用が記載および図示可能であるよう記載および描写されているが、実施形態は、本教示および開示から逸脱することなく様々に組み合わされ、または、分離されることが可能であるよう意図され、および、認識されることとなる。例えば、本明細書において記載および描写されているすべての特性は、本明細書において記載および描写された本開示のすべての態様に適用可能であることが認識されるであろう。
冠詞物品「a」および「an」は、文脈が不適切でない限り、本開示において、その冠詞に係る1つまたは2つ以上(すなわち、少なくとも1つ)の文法上の目的語を指すために用いられる。一例として、「1つの(an)エレメント」は、1つのエレメントまたは2つ以上のエレメントを意味する。
「および/または」という用語は、本開示において、別段の記載がない限り、「および」または「または」を意味するために用いられる。
「少なくとも1つの」という表記は、文脈および使用から別段の理解がなされない限り、表記後の言及されている対象の各々の個々に含むと共に、2つ以上の言及されている対象の種々の組み合わせを含むと理解されるべきである。3つ以上の言及されている対象に関連する「および/または」という表記は、文脈から別段の理解がなされない限り、同一の意味を有すると理解されるべきである。
「を含む(include)」、「を含む(includes)」、「を含む(including)」、「を有する(have)」、「を有する(has)」、「を有する(having)」、「を含有する(contain)」、「を含有する(contains)」または「を含有する(containing)」という用語であって、これらと文法的に等しい語を含むものの使用は一般に、文脈より別段の特定的な規定または理解がなされない限り、例えば、言及されていない追加のエレメントまたはステップを排除しないオープンエンド形式であり、および、非限定的であるとして理解されるべきである。
「約」という用語が定量値に先行して用いられている場合には、本開示はまた、別段の特定的な規定がない限りは、特定の定量値自体を含む。本明細書において用いられる、「約」という用語は、別段の定めまたは推論がある場合を除き、公称値から±10%の偏差を指す。
組成物中のコンポーネントまたは材料の量に関して割合が記載されている場合、別段の定めがある場合を除き、または、文脈から別段の理解がある場合を除き、割合は、重量を基準とした割合であると理解されるべきである。
例えばポリマーの分子量が記載されており、これが絶対値ではない場合、別段の定めがある場合を除き、または、文脈から別段の理解がある場合を除き、分子量は、平均分子重量であると理解されるべきである。
ステップの順番または一定の動作を行う順番は、本開示が実施可能であり続ける限りにおいては重要ではないと理解されるべきである。しかも、2つ以上のステップまたは動作は同時に実施可能である。
本明細書における種々の箇所で、置換基は群または範囲で開示されている。記載は、このような群および範囲の構成要素の個々のサブコンビネーションの各々およびすべてを含むことが特定的に意図されている。例えば、「C1〜6アルキル」という用語は、C、C、C、C、C、C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜C、C〜CおよびC〜Cアルキルを個々に開示することが特定的に意図されている。他の例として、0〜40の範囲内の整数は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39および40を個々に開示することが特定的に意図され、ならびに、1〜20の範囲内の整数は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19および20を個々に開示することが特定的に意図されている。追加の例では、「1〜5個の置換基で任意に置換され」という句は、0、1、2、3、4、5、0〜5、0〜4、0〜3、0〜2、0〜1、1〜5、1〜4、1〜3、1〜2、2〜5、2〜4、2〜3、3〜5、3〜4および4〜5個の置換基を含んでいることが可能である化学基を個々に開示することを特定的に意図していることが包含されている。
例のいずれかおよびすべて、または、例えば「などの」もしくは「を含む(including)」等の本明細書における例示的な言語の使用は単に本開示のより良い例示を意図するものであり、特許請求されていない限りにおいては本開示の範囲について限定を提起するものではない。本明細書における言語はいずれも、いずれかの特許請求されていない構成要素を本開示の実施に必須であると示すものと理解されるべきではない。
さらに、可変要素に定義が付随していない場合には、この可変要素は、文脈から別段の異なる理解がない限り、本開示における他の箇所に見出されるとおり定義される。加えて、いずれかの構造または化合物中において複数出現している場合、可変要素および/または置換基(例えば、C〜Cアルキル、R、R、w等)の各々の定義は、同一の構造または化合物中における他の箇所の定義からは独立している。
本明細書における式および/または化合物中の可変要素および/または置換基の定義は、複数の化学基を含む。本開示は、以下の実施形態を含む:例えば、i)可変要素および/または置換基の定義は本明細書に記載の化学基から選択される単一の化学基であり;ii)定義は、本明細書に記載されているものから選択される2つ以上の化学基の集合であり;ならびに、iii)化合物は、可変要素および/または置換基であって、(i)または(ii)によって定義されている可変要素および/または置換基の組み合わせにより定義される。
本開示の種々の態様が明確にするために表題下および/または項中に本明細書に記載されているが;しかしながら、特定の一つの項に記載されている本開示のすべての態様、実施形態または特性はその特定の項に限定されるべきではなく、むしろ、本開示の態様、実施形態または特性のいずれかに適用可能であることが理解される。
化合物
開示の化合物は、式:
を有する化合物、または、その立体異性体および/もしくは薬学的に許容可能な塩を含み、式中:
は、H、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルキル−フェニル、−C(O)−R31、−C(O)−O−R32、フェニルおよび−CH(R)−C(O)−Rからなる群から選択され;ここで、フェニルは、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;
は、各出現について、H、−C〜Cアルキルおよび−C〜Cハロアルキルからなる群から独立して選択され;
、R、RおよびRは、各出現について、H、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、−C〜Cアルキルおよび−C〜Cハロアルキルからなる群から各々独立して選択され;または、RおよびRは、これらが結合している隣接する炭素と一緒になって、ハロゲン、ヒドロキシル、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、−C(O)NRおよび−NRからなる群から独立して選択される1もしくは2個の置換基により任意に置換されている3員炭素環を形成し;
5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、−C〜Cアルコキシ、−−O−C〜Cアルキル−フェニル、−C〜Cアルキル、−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−O−C〜Cアルキル、−NRおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され;ここで、C〜Cアルキルは、−COOH、−C(O)NH、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、フェニル、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;ならびに、フェニルは、各出現について独立して、−C〜Cアルキル、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cアルコキシ、−NR、ヒドロキシル、シアノおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;
5bは、H、ハロゲン、シアノ、−C〜Cアルキルおよび−C〜Cハロアルキルからなる群から選択され;または
5aおよびR5bは一緒になってオキソ基を形成し;
およびR10はHおよび−C〜Cアルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NR、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、−COOH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;
およびR11は、ヒドロキシル、−C〜Cアルコキシおよび−NRからなる群から独立して選択され;
31は、水素、−C〜Cアルキル、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cシクロアルキルおよびフェニルからなる群から選択され;
32は、水素、−C〜Cアルキル、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cシクロアルキル、ベンジルおよびフェニルからなる群から選択され;ならびに
およびRは、各出現について、H、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルキル−フェニル、−C〜Cアルキル−C〜Cシクロアルキル、−C〜Cアルキル−ヘテロシクロアルキルおよび−C〜Cアルキル−ヘテロアリールからなる群から各々独立して選択され、ここで、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは、N、OおよびSから独立して選択される1、2または3個の環原子を含み、ならびに、フェニルは、ハロゲン、ヒドロキシル、−C(O)NH、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、−C1〜アルキルおよび−C1〜アルコキシから選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;または
およびRは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキルまたは5〜8員ヘテロアリールを形成する。
一定の実施形態において、R、R、RおよびRの各々はHである。
一定の実施形態において、Rは、各出現について、Hおよびメチルからなる群から独立して選択される。
いくつかの実施形態において、RはHである。
一定の実施形態において、Rは:
からなる群から選択され、式中、RおよびRは、各出現について、水素および−C〜Cアルキルからなる群から各々独立して選択される。
いくつかの実施形態において、Rは、H、4−メトキシベンジルおよび−CH(R)−C(O)−Rからなる群から選択され;ここで、Rは、HおよびC〜Cアルキルからなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NR、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−COOH、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;ならびに、Rは、ヒドロキシル、−C〜Cアルコキシおよび−NRからなる群から選択される。
種々の実施形態において、Rは、Hおよび−C〜Cアルキルからなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NHR、−NH−C(O)−C〜Cアルキル、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−COOH、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換される。
いくつかの実施形態において、Rは、Hおよび−C〜Cアルキルからなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−COOH、−NH、−SH、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシおよびヒドロキシルから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されている。
一定の実施形態において、Rは−C〜Cアルキルであり、これは、−C(O)NH、−NH、−SH、−OC(O)CHおよびヒドロキシルから選択される1個の置換基によって任意に置換される。
一定の実施形態において、Rは、H、メチル、
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、Rは、H、メチル、
からなる群から選択される。
特定の実施形態において、R
である。
いくつかの実施形態において、Rは−NRである。
一定の実施形態において、Rは、NH
からなる群から選択される。
種々の実施形態において、RはNHである。
いくつかの実施形態において、R5bは、Hおよびハロゲンからなる群から選択される。
一定の実施形態において、R5bは、HおよびFからなる群から選択される。
特定の実施形態において、R5bはHである。
いくつかの実施形態において、R5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、C〜Cアルコキシ−フェニル、−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−O−C〜Cアルキル、−NRおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、ヒドロキシル、フェニルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されており、ならびに、ここで、フェニルは、各出現について独立して、−C〜Cアルキル、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、シアノおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されている。
いくつかの実施形態において、R5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、−C〜Cアルキル、−O−CH−Ph、−NH−C(O)−C〜Cアルキル、−NH−C(O)−O−C〜Cアルキル、−NHR、および−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−NR、−SH、−O−C(O)−C〜Cアルキル、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されている。
いくつかの実施形態において、R5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH、−NH−C〜Cアルキル、−NH−C(O)−C〜Cアルキル、−NH−C(O)−O−C〜Cアルキルおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され;ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−NH、−SH、−OC(O)CH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されており;R10は、HおよびC〜Cアルキルからなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NR、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、−COOH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されており;ならびに、R11は、ヒドロキシル、−C〜Cアルコキシおよび−NRからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、R5bはHであり;および、R5aは、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、R5bはHであり;およびR5aは、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、R5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、−C〜Cアルコキシ−フェニル、−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−O−C〜Cアルキル、−NRおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されて;R10は、HおよびC〜Cアルキルからなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NR、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されており;R11は、ヒドロキシル、−C〜Cアルコキシおよび−NRからなる群から選択され;R5bはHであり;ならびに、RはHである。
いくつかの実施形態において、R5aは、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、NH
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、R5aは、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、NH
からなる群から選択される。
一定の実施形態において、Rおよび/またはR5aは、独立して、アミノ酸、または、例えば、HN−CH(アミノ酸側鎖)−C(O)NHによって表されるα「アミノアミド」等のアミノ酸の誘導体であることが可能である。一定の実施形態において、アミノ酸またはアミノ酸誘導体のアミノ基の窒素原子は、本明細書に記載の化学式中の環窒素である。このような実施形態において、アミノ酸のカルボン酸またはアミノアミド(アミノ酸誘導体)のアミド基は、環構造中にはなく、すなわち、環原子ではない。一定の実施形態において、アミノ酸またはアミノ酸誘導体のカルボン酸基は、本明細書に開示の化学式中の環窒素とアミド結合を形成し、これにより、アミノアミドのアミノ基が環構造中にはない、すなわち、環原子ではないアミノアミドが提供される。種々の実施形態において、アミノ酸またはアミノ酸の誘導体は、適切に、かつ、当業者によって理解されるとおり、そのアミノ基、アミド基、カルボン酸基またはそのメチレンまたはより高級のアルキレン基を介して、環炭素と結合可能である。一定の実施形態において、Rおよび/またはR5aは、独立して、αアミノ酸、αアミノ酸誘導体、および/または、βアミノ酸もしくはβアミノ酸誘導体(例えばβアミノアミド)などの他のアミノ酸もしくはアミノ酸誘導体であることが可能である。
開示の化合物は、式:
を有する化合物、または、その立体異性体および/もしくは薬学的に許容可能な塩を含んでいることが可能であり、式中:
は、H、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルキル−フェニルおよび−CH(R)−C(O)−Rからなる群から選択され;ここで、フェニルは、−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;ならびに
5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、−C〜Cアルコキシ、−O−C〜Cアルキル−フェニル、−C〜Cアルキル、−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−O−C〜Cアルキル、−NRおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され;ここで、C〜Cアルキルは、−COOH、−C(O)NH、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;ならびに、フェニルは、−C〜Cアルキル、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cアルコキシ、−NR、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;
5bは、H、ハロゲン、−C〜Cアルキルおよび−C〜Cハロアルキルからなる群から選択され;または
5aおよびR5bは一緒になってオキソ基を形成し;
およびR10は、Hおよび−C〜Cアルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NR、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、−COOH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;
およびR11は、ヒドロキシル、C〜Cアルコキシおよび−NRからなる群から独立して選択され;ならびに
およびRは、各出現について、H、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルキル−フェニル、−C〜Cアルキル−C〜Cシクロアルキル、−C〜Cアルキル−ヘテロシクロアルキルおよび−C〜Cアルキル−ヘテロアリールからなる群から各々独立して選択され、ここで、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは、N、OおよびSから独立して選択される1、2または3個の環原子を含み、ならびに、フェニルは、ハロゲン、ヒドロキシル、−C(O)NH、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、−C1〜アルキルおよび−C1〜アルコキシから選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;または
およびRは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキルまたは5〜8員ヘテロアリールを形成する。
いくつかの実施形態において、Rは、Hまたは−CH(R)−C(O)−Rであり;Rは、Hおよび−C〜Cアルキルからなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−NH、−SH、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシおよびヒドロキシルから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されており;ならびに、Rは、ヒドロキシル、−C〜Cアルコキシおよび−NRからなる群から独立して選択されている。
いくつかの実施形態において、Rは、H、メチル、
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、RはHである。
いくつかの実施形態において、R5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH、−NH−C〜Cアルキル、−NH−C(O)−C〜Cアルキル、−NH−C(O)−O−C〜Cアルキルおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され;ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−NH、−SH、−OC(O)CH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されており;ならびに、R5bはHまたはハロゲンである。
いくつかの実施形態において、R5bはHまたはハロゲンであり;およびR5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、R5bはHまたはハロゲンであり;およびR5aは、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、RはHであり;R5bはHであり;およびR5aは、
からなる群から選択される。
開示の化合物は、式:
を有する化合物、または、その立体異性体および/もしくは薬学的に許容可能な塩を含んでいることが可能であり、式中:
は、H、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルキル−フェニルおよび−CH(R)−C(O)−Rからなる群から選択され;ここで、フェニルは、−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;ならびに
5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、−C〜Cアルコキシ、−O−C〜Cアルキル−フェニル、−C〜Cアルキル、−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−O−C〜Cアルキル、−NRおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され;ここで、C〜Cアルキルは、−COOH、−C(O)NH、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;ならびに、フェニルは、−C〜Cアルキル、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cアルコキシ、−NR、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;
5bは、H、ハロゲン、−C〜Cアルキルおよび−C〜Cハロアルキルからなる群から選択され;または
5aおよびR5bは一緒になってオキソ基を形成し;
およびR10は、Hおよび−C〜Cアルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NR、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、−COOH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;
およびR11は、ヒドロキシル、C〜Cアルコキシおよび−NRからなる群から独立して選択され;ならびに
およびRは、各出現について、H、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルキル−フェニル、−C〜Cアルキル−C〜Cシクロアルキル、−C〜Cアルキル−ヘテロシクロアルキルおよび−C〜Cアルキル−ヘテロアリールからなる群から各々独立して選択され、ここで、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは、N、OおよびSから独立して選択される1、2または3個の環原子を含み、ならびに、フェニルは、ハロゲン、ヒドロキシル、−C(O)NH、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、−C1〜アルキルおよび−C1〜アルコキシから選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;または
およびRは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキルまたは5〜8員ヘテロアリールを形成する。
いくつかの実施形態において、R5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH、−NH−C〜Cアルキル、−NH−C(O)−C〜Cアルキルおよび−NH−C(O)−O−C〜Cアルキルからなる群から選択され;ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−NH、−SH、−OC(O)CH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されている。
いくつかの実施形態において、R5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、R5bはHまたはハロゲンであり;およびR5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、Rは、H、メチル、
からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、Rは−NHである。
いくつかの実施形態において、開示の化合物は、実施例または表1に記載されている化合物から選択され、ならびに、その薬学的に許容可能な塩および/または立体異性体を含む。
いくつかの実施形態において、開示の化合物は:





またはその立体異性体および/もしくは薬学的に許容可能な塩からなる群から選択される。
本開示の化合物およびその配合物は複数のキラル中心を有していてもよい。各キラル中心は独立して、R、Sであり得、または、RおよびSのいずれかの混合物であり得る。例えば、いくつかの実施形態において、キラル中心は、約100:0〜約50:50(「ラセミ体」)、約100:0〜約75:25、約100:0〜約85:15、約100:0〜約90:10、約100:0〜約95:5、約100:0〜約98:2、約100:0〜約99:1、約0:100〜50:50、約0:100〜約25:75、約0:100〜約15:85、約0:100〜約10:90、約0:100〜約5:95、約0:100〜約2:98、約0:100〜約1:99、約75:25〜25:75、および、約50:50のR:S比を有し得る。1種以上の異性体(すなわち、Rおよび/またはS)に係る大きな比を含む本開示の化合物の配合物は、開示の化合物または化合物の混合物のラセミ配合物に対して高い治療的特徴を有し得る。いくつかの事例において、化学式は、べた塗りまたは点線のくさびにさらに結合している記述子「−(R)−」または「−(S)−」を含有する。この記述子は、3個の他の置換基に結合しており、および、示されているRまたはS立体配置を有するメチン炭素(CH)を示すことが意図されている。
開示の化合物は、NMDA受容体における効率的なカチオンチャネル開口をもたらし得、例えば、NMDA受容体のグルタメート部位またはグリシン部位または他の修飾部位に結合または会合してカチオンチャネルの開口を補助する。本開示の化合物は、アゴニストまたはアンタゴニストとしての作用を介してNMDA受容体の制御(活性化または不活性化)に用いられ得る。
本明細書に記載の化合物は、いくつかの実施形態において、特定のNMDA受容体サブタイプに結合し得る。例えば、開示の化合物は1種のNMDAサブタイプに結合し、他のものには結合しなくてもよい。他の実施形態において、開示の化合物は、1種または2種以上のNMDAサブタイプに結合し得、および/または、一定の他のNMDAサブタイプに対して有する結合活性は実質的に少なくてもよい(または、実質的になくてもよい)。
本明細書に記載の化合物はNMDA受容体に結合し得る。開示の化合物は、NMDA受容体に結合して一定の投薬範囲にわたってアゴニスト様活性(促進)をもたらし得、および/または、NMDA受容体に結合して一定の投薬範囲にわたってアンタゴニスト様活性(阻害)をもたらし得る。いくつかの実施形態において、開示の化合物は、既存のNMDA受容体修飾因子の活性の10倍以上の効力を有し得る。
本開示の化合物は高い治療指数を有し得る。本明細書において用いられる、治療指数とは、個体群の50%に毒性をもたらす投与量(すなわち、TD50)と個体群の50%に最小限の効果をもたらす投与量(すなわち、ED50)との比を指す。それ故、治療指数=(TD50):(ED50)。いくつかの実施形態において、開示の化合物は、少なくとも約10:1、少なくとも約50:1、少なくとも約100:1、少なくとも約200:1、少なくとも約500:1または少なくとも約1000:1の治療指数を有し得る。
組成物
他の態様においては、開示の化合物および任意に薬学的に許容可能な賦形剤を含む薬学配合物または医薬組成物が提供されている。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、1種以上の本開示の化合物のラセミ混合物、または、様々な立体異性混合物を含む。
配合物は、薬学技術分野において公知である、投与を必要とし得る患者に活性薬剤を投与するためのものなどの、使用のための多様な形態のいずれかで調製可能である。例えば、本開示の医薬組成物は、以下に適用するものを含む固体または液体形態における投与のために配合可能である:(1)例えば水薬(水性または非水溶液または懸濁液)、錠剤(例えば、口腔吸収、舌下吸収および/または体内吸収を目的とするもの)、ボーラス、粉末、顆粒、および、舌への適用のためのペースト等の経口投与;(2)例えば無菌溶液または懸濁液または持効性配合物としての例えば皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内または硬膜外注射による非経口投与;(3)例えば、皮膚に適用されるクリーム、軟膏剤または徐放パッチまたはスプレーとしての局所投与;(4)例えば膣座薬、クリームまたはフォームとしての膣内または直腸内投与;(5)舌下投与;(6)点眼投与;(7)経皮投与;または、(8)鼻噴投与。
例えば、本開示の医薬組成物は、眼、すなわち、眼球への送達に好適であることが可能である。関連する方法は、薬学的に有効な量の開示の化合物、または、開示の化合物を含む医薬組成物を、必要としている患者であって、例えば患者の眼に投与するステップを含むことが可能であり、ここで、投与は、局所的、結膜下に、テノン嚢下、硝子体内、眼球後、眼球周囲、前房内および/または全身的であることが可能である。
配合物中の本明細書に記載の開示の化合物の量は、個々の疾病状態、年齢、性別および体重などの要因に応じて様々であり得る。投与計画は、最適な治療応答がもたらされるよう調節し得る。例えば、単一ボーラスで投与し得、経時的に複数回に分けた投与量で投与し得、または、投与量は、治療状況の緊急性によって示されるとおり比例的に低減もしくは増加させ得る。投与の容易さ、および、投与量の均一性のために、投与量単位形態の非経口組成物を配合することが特に有利である。本明細書において用いられる、投与量単位形態とは、処置されるべき哺乳類の被検体への単一投与量として好適である物理的に分離した単位を指し;各単位は、必要とされる薬学キャリアと共に所望の治療効果がもたらされるよう算出された所定の量の有効な化合物を含有する。
投与量単位形態の内訳は、(a)選択される化合物の固有の特徴および達成されるべき特定の治療効果、ならびに、(b)個体における感受性の処置のためのこのような有効な化合物に係る調剤技術分野における固有の限界によって指定され、および、これらに直接的に応じる。
治療的組成物は、典型的には、製造および保管の条件下で無菌および安定でなければならない。組成物は、溶液、マイクロエマルジョン、リポソーム、または、高薬物濃度に好適な他の秩序構造として配合可能である。キャリアは、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコール等)、および、これらの好適な混合物を含有する分散体媒体、または、溶剤であることが可能である。適切な流動度は、例えば、レシチンなどのコーティングを用いることにより、分散体の場合には要求される粒径の管理を行うことにより、および、界面活性剤を用いることにより維持可能である。多くの事例において、例えば、糖質、マンニトールやソルビトールなどのポリアルコールまたは塩化ナトリウム等の等張剤が組成物に含まれていることが好ましいであろう。注射組成物の持続的な吸収は、例えばモノステアリン酸塩およびゼラチン等の吸収を遅らせる薬剤を組成物中に含有させることによってもたらすことが可能である。
化合物は、例えば緩効性ポリマーを含む組成物中における、持続放出型配合物で投与可能である。この化合物は、急速な放出から化合物を保護することとなるキャリアと共に調製可能であり(徐放性配合物など)、移植およびマイクロカプセル送達系が含まれる。エチレン酢酸ビニル、ポリ酸無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、ポリ乳酸およびポリ乳酸、ポリグリコールコポリマー(PLG)などの生分解性、生体適合性ポリマーを用いることが可能である。このような配合物を調製するための多くの方法が当業者に一般に公知である。
無菌注射溶液は、化合物を、必要とされる量で、上記に列挙された処方成分の1種またはその組み合わせと共に適切な溶剤中において混和させ、必要に応じて、その後ろ過滅菌を行うことにより調製可能である。一般に、分散体は、有効な化合物を、基本的な分散体媒体、および、上記に列挙された必要とされる他の処方成分を含有する無菌ビヒクルに混和させることにより調製される。無菌注射溶液を調製するための無菌粉末の場合には、好ましい調製方法は、活性処方成分と、既述のその無菌−ろ過溶液からのいずれかの追加の所望される処方成分との粉末をもたらす真空乾燥および凍結乾燥である。
代替的な態様によれば、化合物は、化合物の溶解度を高める1種以上の追加の化合物と配合され得る。
治療的に効果的な投与量の本明細書に記載の化合物を投与することによる処置を必要とする患者における状態を処置する方法が提供されている。いくつかの実施形態において、状態は、精神的な状態であり得る。例えば、精神病を処置し得る。他の態様において、神経系状態を処置し得る。例えば、中枢神経系、末梢神経系、および/または、眼に影響を及ぼす状態を処置し得る。いくつかの実施形態においては、神経変性疾病を処置し得る。
いくつかの実施形態において、この方法は、自閉症、不安、うつ病、双極性障害、注意欠陥障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、統合失調症、精神病性障害、精神病性症状、引きこもり、強迫性障害(OCD)、恐怖症、心的外傷後ストレス症候群、行動障害、衝動制御傷害、物質乱用障害(例えば、禁断症状、アヘン剤中毒、ニコチン中毒およびエタノール中毒)、睡眠障害、記憶障害(例えば、欠損、喪失、または、新しい記憶の形成能力の低下)、学習障害、尿失禁、多系統萎縮症、進行性核上性麻痺、フリードライヒ病、ダウン症、脆弱X症候群、結節性硬化症、オリーブ橋小脳萎縮症、脳性麻痺、薬物誘発性視神経炎、静脈鬱血性網膜症、糖尿病性網膜症、緑内障、認知症、エイズ認知症、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、痙性麻痺、間代性筋痙攣、筋痙攣、幼児痙攣、トゥレット症候群、癲癇、脳虚血、脳卒中、脳腫瘍、外傷性脳損傷、心停止、脊髄症、脊髄傷害、末梢神経障害、急性神経障害性疼痛、および慢性神経障害性疼痛を患う患者を処置するために化合物を投与するステップを含む。
いくつかの実施形態においては、加齢、統合失調症、特別学習障害、発作、脳卒中後痙攣、脳虚血、低血糖症、心停止、癲癇、レヴィー小体痴呆、偏頭痛、エイズ認知症、ハンチントン舞踏病、パーキンソン病、初期アルツハイマー病およびアルツハイマー病に伴う記憶障害を処置するための方法が提供されている。
一定の実施形態においては、統合失調症を処置する方法が提供されている。例えば、妄想型統合失調症、解体型統合失調症(すなわち、破瓜型統合失調症)、緊張病型統合失調症、未分化型統合失調症、残存型統合失調症、統合失調症後抑うつ、および、単純な統合失調症を本明細書に開示の方法および組成物を用いて処置し得る。統合失調感情障害、妄想障害、短期精神病性障害、共有精神病性障害、および、妄想または幻覚を伴う精神病性障害などの精神病性障害もまた、本明細書に開示の化合物および組成物を用いて処置し得る。
妄想型統合失調症は、妄想または幻聴が存在するが、思考障害、解体行動または情動の平板化が伴わないと特徴付けられ得る。妄想は被害妄想および/または誇大妄想であり得るが、これらに追加して、嫉妬、狂信または身体化などの他のテーマも存在し得る。解体型統合失調症は、思考障害および平坦な情動が一緒に存在すると特徴付けられ得る。緊張病型統合失調症は、患者が、ほぼ不動であるか、または、興奮した無意味な行動を示すと特徴付けられ得る。症状は、緊張病性昏迷およびろう屈症を含むことが可能である。未分化型統合失調症は、精神病性症状が存在するが、妄型想、解体型または緊張型に係る判断基準には満たしていないと特徴付けられ得る。残存型統合失調症は、陽性症状が低レベルでのみ存在すると特徴付けられ得る。統合失調症後抑うつは、いくらかの低レベルの統合失調症状がいまだ存在し得る統合失調症疾患の後遺症において、うつ病エピソードが生じると特徴付けられ得る。単純統合失調症は、精神病性エピソードの履歴を伴わない、顕著な陰性症状の潜行性で進行性の発生と特徴付けられ得る。
いくつかの実施形態においては、特にこれらに限定されないが、双極性障害、境界人格障害、薬物中毒症および薬物誘発性精神病を含む他の精神障害に存在し得る精神病性症状を処置するための方法が提供されている。種々の実施形態においては、例えば妄想障害に存在し得る妄想(例えば、「奇異でない妄想」)を処置するための方法が提供されている。
種々の実施形態においては、特にこれらに限定されないが、社交不安障害、回避性人格障害および統合失調症型人格障害を含む状態における引きこもりを処置するための方法が提供されている。
いくつかの実施形態において、本開示は、処置を必要としている患者におけるシナプス機能不全に関連する神経発達障害を処置するための方法を提供し、ここで、この方法は一般的に、患者に、治療的有効量の開示の化合物、または、開示の化合物を含む医薬組成物を投与するステップを含む。一定の実施形態において、シナプス機能不全に関連する神経発達障害は、脳萎縮性高アンモニア血症(cerebroatrophic hyperammonemia)としても知られているレット症候群、MECP2重複症候群(例えば、MECP2障害)、CDKL5症候群、脆弱X症候群(例えば、FMR1障害)、結節性硬化症(例えば、TSC1障害および/またはTSC2障害)、神経線維腫症(例えばNF1障害)、アンゲルマン症候群(例えばUBE3A障害)、PTEN過誤腫症候群、フェラン−マクダーミド症候群(例えばSHANK3障害)または幼児痙攣であることが可能である。特定の実施形態において、神経発達障害は、ニューロリジン(例えば、NLGN3障害および/またはNLGN2障害)および/またはニューレキシン(例えば、NRXN1障害)における突然変異によって引き起こされる可能性がある。
いくつかの実施形態においては、神経障害性疼痛を処置するための方法が提供されている。神経障害性疼痛は急性または慢性的であることが可能である。いくつかの場合において、神経障害性疼痛は、ヘルペス、HIV、外傷性神経損傷、脳卒中、後虚血、慢性的背痛、帯状疱疹後神経痛、線維筋痛症、反射性交感神経性ジストロフィ、複合性局所疼痛症候群、脊髄傷害、座骨神経痛、幻肢痛、糖尿病末梢神経障害(「DPN」)などの糖尿病ニューロパシーおよびがん化学療法誘発性神経障害性疼痛などの状態に関連していることが可能である。一定の実施形態において、疼痛緩和を高め、および、患者に鎮痛をもたらす方法もまた提供されている。
種々の実施形態において、本開示の方法は、必要としている患者における自閉症および/または自閉症スペクトラム障害を処置する方法であって、有効量の化合物を患者に投与するステップを含む方法を含む。いくつかの実施形態において、必要としている患者における自閉症の症状を低減するための方法が提供されており、この方法は、有効量の開示の化合物を患者に投与するステップを含む。例えば、投与に際して、化合物は、アイコンタクトの回避、社会化の失敗、注意欠陥、不機嫌、多動性、異常な音に対する感受性、不相応な発語、睡眠の中断および固執などの自閉症の1つ以上の症状の発生率を低減させ得る。このような発生率の低減は、未処置の個体における発生率に対して計測され得る。
また、本明細書においては、細胞における自閉症目的遺伝子発現の修飾方法であって、細胞に有効量の本明細書に記載の化合物を接触させるステップを含む方法が提供されている。自閉症遺伝子発現は、例えばABAT、APOE、CHRNA4、GABRA5、GFAP、GRIN2A、PDYNおよびPENKから選択され得る。一定の実施形態においては、シナプス可塑性関連障害を患っている患者におけるシナプス可塑性を修飾する方法であって、患者に有効量の化合物を投与するステップを含む方法が提供されている。
いくつかの実施形態において、必要としている患者において、アルツハイマー病を処置する方法、または、例えば、初期アルツハイマー病を例えば伴う記憶喪失を処置する方法であって、化合物を投与するステップを含む方法が提供されている。また、本明細書においては、アルツハイマー病アミロイドタンパク質(例えば、βアミロイドペプチド、例えばアイソフォームAβ1−42)をインビトロまたはインビボ(例えば細胞内)で修飾する方法であって、タンパク質を有効量の化合物と接触させるステップを含む方法が開示されている。例えば、いくつかの実施形態において、化合物は、このようなアミロイドタンパク質の能力をブロックして、海馬切片ならびにアポトーシス神経細胞死における長期の強化作用を阻害し得る。いくつかの実施形態において、開示の化合物は、必要としているアルツハイマー患者に神経保護特性を提供し得、例えば、後期のアルツハイマー関連神経細胞死に治療効果をもたらし得る。
一定の実施形態において、開示の方法は、脳卒中、筋萎縮性側索硬化症(ALSまたはルー・ゲーリッグ病)、多発性硬化症、外傷性脳損傷、アルツハイマー病、認知症および/またはパーキンソン病などの他の状態によって誘発される精神病または情動調節障害(「PBA」)を処置するステップを含む。このような方法は、本開示の他の方法と同様に、薬学的に有効な量の開示の化合物を必要としている患者に対する投与を含む。
いくつかの実施形態において、方法本明細書に記載の化合物を投与するステップを含むうつ病の処置方法が提供されている。いくつかの実施形態において、この処置は、挙動または運動協調性に影響を与えることなく、かつ、発作活性を誘発または促進させることなく、うつ病またはうつ病の症状を緩和させ得る。本態様によって処置されることが予期される例示的なうつ病状態としては、これらに限定されないが、大うつ病性障害、気分変調性障害、精神病性うつ病、分娩後うつ病、月経前症候群、月経前不快気分障害、季節性感情障害(SAD)、双極性障害(bipolar disorder)(または双極性障害(manic depressive disorder))、気分障害、ならびに、がんまたは慢性疼痛などの慢性的医学的状態、化学療法、慢性的ストレスおよび心的外傷後ストレス障害によって引き起こされるうつ病が挙げられる。加えて、いずれかの形態のうつ病を患う患者は、度々不安を経験する。不安に関連する種々の症状としては、とりわけ、不安、パニック、心臓の動悸、息切れ、疲労、吐き気および頭痛が挙げられる。不安またはそのいずれかの症状は、本明細書に記載の化合物を投与することにより処置し得る。
また、本明細書においては、処置抵抗性の患者であって、例えば、少なくとも1種、または、少なくとも2種の他の化合物または療法の適切な過程に対して応答を示さない、および/または、応答を示していない精神的または中枢神経系状態を患っている患者における状態を処置するための方法が提供されている。例えば、本明細書においては、処置抵抗性の患者におけるうつ病を処置する方法が提供されており、この方法は、a)任意に、患者を処置抵抗性と識別するステップ、および、b)有効な投与量の化合物を前記患者に投与するステップを含む。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の化合物は、患者の急性治療に用いられ得る。例えば、化合物は、本明細書に開示されている状態の特定のエピソード(例えば重篤なエピソード)を処置するために患者に投与され得る。
また、本明細書においては、1種以上の他の活性薬剤との組み合わせで化合物を含む併用治療が提供されている。例えば、化合物は、三環系抗うつ剤(MAO−I、SSRI)、ならびに、二重および三重取り込み阻害剤および/または抗不安薬などの1種以上の抗うつ剤と組み合わされ得る。化合物との組み合わせで用いられ得る例示的な薬物としては、Anafranil、Adapin、Aventyl、Elavil、Norpramin、Pamelor、Pertofrane、Sinequan、Surmontil、Tofranil、Vivactil、Parnate、Nardil、Marplan、Celexa、Lexapro、Luvox、Paxil、Prozac、Zoloft、Wellbutrin、Effexor、Remeron、Cymbalta、Desyrel(トラゾドン)およびLudiomillが挙げられる。他の例において、化合物は、抗精神病薬と組み合わされ得る。抗精神病薬の非限定的な例としては、ブチロフェノン、フェノチアジン、チオキサンテン、クロザピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、ジプラシドン、アミスルプリド、アセナピン、パリペリドン、イロペリドン、ゾテピン、セルチンドール、ルラシドンおよびアリピプラゾールが挙げられる。化合物と、1種以上の上記の療法との組み合わせを、いずれかの好適な状態の処置に用い得、および、抗うつ剤または抗精神病薬としての使用に限定はされないことが理解されるべきである。
以下の実施例は、単なる例示を目的として提供されており、本開示の範囲を限定することは意図されていない。
以下の略語が本明細書において用いられており、表記されている定義を有する:Acはアセチル(−C(O)CH)であり、AIDSは後天性免疫不全症候群であり、BocおよびBOCはtert−ブトキシカルボニルであり、BocOは二炭酸ジ−tert−ブチルであり、Bnはベンジルであり、BOM−Clはベンジルオキシメチルクロリドであり、CANは硝酸セリウムアンモニウムであり、Cbzはカルボキシベンジルであり、DCMはジクロロメタンであり、DIADはジイソプロピルアゾジカルボキシレートであり、DIPEAはN,N−ジイソプロピルエチルアミンであり、DMAPは4−ジメチルアミノピリジンであり、DMFはN,N−ジメチルホルムアミドであり、DMSOはジメチルスルホキシドであり、EDCおよびEDCIは1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドヒドロクロリドであり、ESIは電気スプレー電離であり、EtOAcは酢酸エチルであり、Glyはグリシンであり、hは時間であり、HATUは2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸であり、HIVはヒト免疫不全ウイルスであり、HPLCは高速液体クロマトグラフィであり、LCMSは液体クロマトグラフィ/質量分光測定であり、LiHMDSはヘキサメチルジシラザンリチウムであり、MTBEはメチルtert−ブチルエーテルであり、NMDARはN−メチル−d−アスパラ銀酸受容体であり、NMPはN−メチル−2−ピロリドンであり、NMRは核磁気共嗚であり、Pd/Cはパラジウム炭素であり、PMBはp−メトキシベンジルであり、RTは室温(例えば約20℃〜約25℃)であり、TBSおよびTBDMSはtert−ブチルジメチルシリルであり、TEAはトリエチルアミンであり、TLCは薄層クロマトグラフィであり、TFAトリフルオロ酢酸であり、THFはテトラヒドロフランであり、TMSはトリメチルシリルであり、TMSCNはトリメチルシリルシアニドであり、および、TPPはトリフェニルホスフィンである。
実施例1:化合物AAの合成
シクロヘキサンカルボン酸エチル(1)の合成:
シクロヘキサンカルボン酸(SM−1)(20g、156.2mmol)のエタノール(200mL)中の溶液に、硫酸(8.5mL、156.2mmol)を0℃で窒素雰囲気下に添加し、5分間撹拌した。反応混合物を12時間で80℃に加熱した。反応をRTに冷却し、揮発物を減圧下で濃縮した。粗混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、水(20mL)、NaHCO溶液(20mL)および塩水溶液(20mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して化合物1(15g、61%)を無色の液体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ 4.03(q,J=7.5Hz,2H),2.29−2.24(m,1H),1.81−1.78(m,2H),1.67−1.56(m,3H),1.37−1.16(m,8H).
LCMS(ESI):m/z 157.3 [M
エチル1−((ベンジルオキシ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(2)の合成:
ジイソプロピルアミン(6.7mL、47.4mmol)のTHF(50mL)中の撹拌溶液に、n−BuLi(THF中の1.6M溶液、30mL、48.1mmol)を−70℃で滴下した。反応混合物を−20℃に温め、30分間撹拌した。−70℃に再度冷却し、化合物1(5g、32.1mmol)を添加し、−50℃に温め、30分間撹拌した。これにBOM−クロリド(8.4mL、63.6mmol)を−70℃で添加し、−50℃に温め、30分間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応をNHCl水溶液(50mL)で失活させ、EtOAc(2×100mL)で抽出した。組み合わせた有機層を水(2×50mL)、続いて、塩水溶液(2×50mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して粗化合物を得、これを、5%EtOAc/ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して化合物2(7g、粗化合物)を明るい黄色のシロップ剤として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ 7.37−7.24(m,5H),4.42(s,2H),4.09−4.02(m,2H),3.40(s,2H),1.98−1.92(m,2H),1.48(s,2H),1.30−1.12(m,9H).
LCMS(ESI):m/z 277.4 [(M+1)]
1−((ベンジルオキシ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸(3)の合成:
化合物2(7g、25.3mmol)のEtOH:THF(40mL、1:1)中の撹拌溶液に、NaOH溶液(20mL HO中に10g)をRTで添加した。反応混合物を80℃に加熱し、12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、揮発物を減圧下で蒸発させ、粗化合物を水(100mL)で希釈し、EtO(2×100mL)で抽出した。分離した水性層を、2N HCl溶液(pH約2〜3)を用いて酸性化し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。組み合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して粗化合物を得、これを、10%EtOAc/ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物3(2.5g、40%)を粘性のシロップ剤として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ 12.08(s,1H),7.35−7.25(m,5H),4.44(s,2H),3.41(s,2H),1.92−1.89(m,2H),1.55−1.47(m,3H),1.35−1.23(m,5H).
LCMS(ESI):m/z 247.2 [M−1]
1−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸(4)の合成:
化合物3(2.5g、1.01mmol)のメタノール(50mL)中の撹拌溶液に、含水率50%の10%Pd/C(1g)をRTで添加し、H雰囲気下(風船圧力)で12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、パッドをEtOAc(50mL)で洗浄した。得られたろ液を減圧下で濃縮して、化合物4(1.3g、81%)をオフホワイトの固体として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ 12.04(s,1H),3.36(s,2H),1.88−1.85(m,2H),1.51−1.48(m,3H),1.32−1.15(m,5H).
LCMS(ESI):m/z 157.0 [M−1]
ベンジルO−ベンジル−N−(1−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン−1−カルボニル)−L−トレオニネート(5)の合成:
化合物4(1g、6.3mmol)のDCM(20mL)中の撹拌溶液に、DIPEA(3.2mL、7.5mmol)、HATU(3.6g、9.4mmol)およびInt−D(2.5g、7.5mmol)を0℃で窒素雰囲気下に添加した。反応混合物をRTに温め、12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をCHCl(20mL)で希釈し、飽和NaHCO溶液、2N HCl溶液および塩水溶液で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを20%EtOAc/ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物5(1g、47%)を粘性のシロップ剤として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ 7.51(d,J=8.5Hz,1H),7.31−7.20(m,10H),5.16(t,J=5.0Hz,1H),5.10(s,2H),4.55−4.49(m,1H),4.33−4.30(m,1H),4.05(s,2H),3.41(d,J=5.0Hz,2H),1.40−1.23(m,10H),1.18−1.13(m,3H).
LCMS(m/z):440.5 [M+1]
ベンジル(2S,3R)−3−(ベンジルオキシ)−2−(1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)ブタノエート(6)の合成:
TPP(864mg、3.3mmol)のTHF(20mL)中の溶液に、DIAD(690mg、3.4mmol)をRTで窒素雰囲気下に添加し、反応混合物を20分間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、RTに温めたTHF(10mL)中の化合物5(1g、2.2mmol)を添加し、4時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、揮発物を減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを10%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物6(1.4g、粗化合物)を粘性のシロップ剤として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ 7.31−7.21(m,10H),5.12(s,2H),4.55(s,2H),4.29−4.26(m,1H),4.18−4.16(m,1H),3.35−3.28(m,2H),1.36−1.12(m,13H).
LCMS(ESI):m/z 422.4 [(M+1)]
(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−(1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)ブタン酸(7)の合成:
化合物6(1.4g、3.3mmol)のメタノール(30mL)中の撹拌溶液に、含水率50%の10%Pd/C(600mg)をRTで添加し、H雰囲気下(風船圧力)で12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、メタノール(50mL)で洗浄した。得られたろ液を減圧下で濃縮して、化合物7(700g、粗化合物)を粘着性のシロップ剤として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ 4.89−4.73(m,2H),4.18−4.16(m,1H),3.16(s,2H),1.23−1.08(m,13H).
LCMS(m/z):242.2 [M+1]
(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−(1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)ブタンアミド(AA)の合成:
化合物7(700mg、2.9mmol)のDMF(5mL)中の撹拌溶液に、DIPEA(1.5mL、8.7mmol)、NHCl(388mg、7.2mmol)およびHATU(1.65g、4.3mmol)を0℃で窒素雰囲気下に添加した。反応混合物をRTで12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を氷冷水(30mL)で希釈し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水溶液で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗材料を5%MeOH/CHClで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、分取HPLCによりさらに精製して、AA(80mg、11.4%)を粘性のシロップ剤として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ 7.45(s,1H),7.06(s,1H),4.88(d,J=4.4Hz,1H),3.98−3.94(m,1H),3.90(d,J=5.2Hz,1H),3.31−3.23(m,2H),1.66−1.60(m,6H),1.47(br s,1H),1.37−1.23(m,3H),1.06(d,J=4.4Hz,3H).
LCMS(ESI):m/z 241.1 [M+1]
HPLC:98.89%
(2S,3R)−ベンジル2−アミノ−3−(ベンジルオキシ)ブタノエート(中間体D)の合成:
化合物C(290g、0.74mol)のジエチルエーテル(500mL)中の撹拌溶液に、ジエチルエーテル(1L)中の2M HClを0℃で添加し、RTで10時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮した。粗材料をジエチルエーテル/n−ペンタン(100mL/100mL)で倍散させ、減圧下で乾燥させて化合物D(187g、86%)を白色の固体(HCl塩)として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ 8.59(s,2H),7.50−7.25(m,10H),5.23(d,J=12.5Hz,1H),5.16(d,J=12.5Hz,1H),4.54(d,J=12.0Hz,1H),4.36(d,J=12.0Hz,1H),4.12−4.09(m,1H),4.09−3.99(m,1H),1.29(d,J=6.5Hz,3H)
質量(ESI):m/z 299.4[M+1]
実施例2:化合物ABの合成
シクロヘキサンカルボン酸エチル(1)の合成:
シクロヘキサンカルボン酸(SM−1)(10g、78.1mmol)のエタノール(100mL)中の溶液に、硫酸(4.2mL、78.1mmol)を0℃で窒素雰囲気下に添加し、5分間撹拌した。次いで、80℃に16時間かけて加熱した。反応混合物をRTに冷却し、揮発物を減圧下で濃縮した。粗混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、水(10mL)、NaHCO溶液(10mL)および塩水溶液(10mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して、化合物1(7g、61%)を無色の液体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ 4.03(q,J=7.5Hz,2H),2.29−2.25(m,1H),1.81−1.78(m,2H),1.67−1.56(m,3H),1.37−1.16(m,8H).
2−アザスピロ[3.5]ノナン−1−オン(AB)の合成:
化合物1(2g、12.8mmol)のTHF(20mL)中の溶液に、パラホルムアルデヒド(460mg、15.3mmol)をRTで添加し、5分間撹拌した。反応混合物を−70℃に冷却し、LiHMDS(THF中の1M溶液)(38.4mL、38.4mmol)を添加し、RTに温め、12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、水(20mL)で失活させ、EtOAc(2×20mL)で抽出した。組み合わせた有機層を水(10mL)、続いて、塩水溶液(10mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して粗化合物を得、これを、30%EtOAc/ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製し、分取HPLCによりさらに精製して、AB(200mg、11%)をオフホワイトの固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ 7.62(s,1H),2.94(s,2H),1.67−1.54(m,6H),1.48−4.46(m,1H),1.35−1.26(m,3H).
LCMS(ESI):m/z 140.0 [(M+1)]
実施例3−化合物ACの合成
2−(4−メトキシベンジル)−7−メチル−2−アザスピロ[3.5]ノナン−1−オン(AC)の合成:
4−メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸(SM−1)(500mg、3.52mmol)のCHCl(3mL)中の溶液に、塩化オキサリル(0.6mL、69.9mmol)および触媒量のDMFを0℃で窒素雰囲気下に添加し、RTに温め、2時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、揮発物を減圧下で濃縮した。得られた粗材料をCHCl(3mL)中に溶解し、EtN(2.2mL、17.6mmol)を−40℃でゆっくりと添加し、10分間撹拌した。他のフラスコ中に、Int−A(620mg、1.41mmol)のCHCl(3mL)中の溶液にBF.OEt(0.46mL、3.52mmol)をRTで滴下し、30分間撹拌した。次いで、この混合物に粗材料−EtN混合物を−40℃で添加し、温度をゆっくりとRTに昇温させ、3時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応を水(20mL)で希釈し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。組み合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗材料を得、これを20%EtOAc/ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物AC(600mg、66%)を粘性のシロップ剤として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.17−7.12(m,2H),6.94−6.89(m,2H),4.21(s,2H),3.74(s,3H),2.81(s,2H),1.87−1.80(m,2H),1.59−1.49(m,4H),1.45−1.34(m,3H),0.88(d,J=5.9Hz,3H).
LCMS(ESI):m/z 274.38 [M+1]
HPLC:99.10%
キラルHPLC:100.00%
実施例4−化合物ADの合成
4−メチルシクロヘキサン−1−塩化カルボニル(1)の合成:
4−メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸(SM1)(2g、14.1mmol)のCHCl(20mL)中の撹拌溶液に、塩化オキサリル(2.48mL、28.1mmol)および触媒量のDMF(0.2mL)を0℃で添加し;RTに温め、3時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、揮発物を減圧下で濃縮して粗化合物1(2g)を白色の固体として得、これをさらなる精製をまったく行わずに次のステップで用いた。
2−(3,4−ジメチルベンジル)−7−メチル−2−アザスピロ[3.5]ノナン−1−オン(2)の合成:
粗化合物1(2g、12.5mmol)のCHCl(15mL)中の撹拌溶液に、EtN(7.2mL、50.0mmol)を−40℃でゆっくりと添加し、10分間撹拌した。他のフラスコ中に、Int−A(2.21g、4.12mmol)のCHCl(15mL)中の溶液に、BF.OEt(3.5mL、25.0mmol)をRTで滴下し、15分間撹拌した。次いで、この混合物を化合物1混合物に−40℃で添加し、温度をゆっくりとRTに昇温させ、16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応を水(50mL)で希釈し、CHCl(3×30mL)で抽出した。組み合わせた有機層を1N HCl溶液(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗材料を得、これを20%EtOAc/ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物2(1g、26%)を無色のシロップ剤として得た。
LCMS(ESI):m/z 304.3 [(M+1)]
7−メチル−2−アザスピロ[3.5]ノナン−1−オン(AD)の合成:
化合物2(500mg、1.65mmol)のACN:HO(16mL、1:1)中の撹拌溶液に、ACN:HO(4mL、1:1)中のCAN(1.8g、3.30mmol)を0℃で添加し、同一の温度で1時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、NaHCO水溶液(20mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して粗化合物を得、これを、10%EtOAc/ヘキサンで溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、ラセミ化合物AD(45mg、18%)をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.52(br s,1H),2.86(s,2H),1.93−1.80(m,2H),1.61−1.52(m,4H),1.47−1.36(m,3H),0.88(d,J=5.9Hz,3H)
LCMS(ESI):m/z 154.3 [M+1]
HPLC:94.17%
Int−Aの調製
1,3,5−トリス(3,4−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジナン(Int−A)の合成:
(2,4−ジメトキシフェニル)メタンアミン(10g、59.8mmol)のエタノール(100mL)中の撹拌溶液に、ホルマリン溶液(6mL)をRTで添加し、2時間撹拌を継続した。出発材料が消費された後(TLCによる)、揮発物を減圧下で濃縮した。得られた粗生成物をEtOAc(100mL)中に溶解し、水(2×50mL)で洗浄し、減圧下で濃縮した。粗材料をEtOH:n−ヘキサン(1:1)で倍散させ、乾燥させてInt−A(10g、93%)をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(400MHz,CDCl):δ 7.19(d,J=8.0Hz,3H),6.44−6.37(m,6H),3.80(s,9H),3.77(s,9H),3.70−3.60(m,6H),3.48(br s,3H).
LCMS(ESI):m/z 537.66 [M+1]
HPLC:93.4%.
実施例5−化合物AE、AF、AGおよびAHの合成
メチル4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボキシレート(1)の合成:
4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸(SM−1)(15g、104.1mmol)のメタノール(30mL)中の撹拌懸濁液に、硫酸(0.9mL、15.6mmol)を室温で窒素雰囲気下に滴下し、RTで5時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応を水(50mL)で失活させ、EtOAc(2×100mL)で抽出した。組み合わせた有機層を飽和NaHCO溶液および塩水溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して化合物1(13.5g、82%)を液体として得た。
H NMR(500MHz,DMSO−d):δ 4.38(d,J=3.5Hz,1H),3.65(br d,J=3.5Hz,1H),3.59(s,3H),2.40−2.32(m,1H),1.88−1.74(m,4H),1.55−1.44(m,2H),1.39−1.28(m,1H),1.20−1.09(m,1H).
LCMS(m/z):159.1 [M+1]
メチル4−(ベンジルオキシ)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(2)の合成:
化合物1(6g、37.9mmol)のヘキサン:クロロホルム(45mL、2:1)中の撹拌溶液に、0℃で、ベンジルトリクロロアセトイミデート(11.04mL、56.9mmol)を添加し、続いて、トリフリック酸(0.5mL、5.69mmol)を滴下した。反応混合物をRTに温め、24時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応をEtOAc(50mL)で希釈し、飽和NaHCO溶液および塩水溶液で洗浄した。有機層を分離し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを10%EtOAc/ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物2(6.5g、69%)を液体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.39−7.21(m,5H),4.51−4.44(m,2H),3.61−3.52(m,4H),2.4 −2.37(m,1H),2.07−1.86(m,1H),1.81−1.67(m,3H),1.65−1.48(m,3H),1.43−1.18(m,1H).
LCMS(ESI):m/z 249.1 [(M+1)
7−(ベンジルオキシ)−2−(4−メトキシベンジル)−2−アザスピロ[3.5]ノナン−1−オン(AE、AF)の合成:
化合物2(2g、8.06mmol)の乾燥THF(15mL)中の溶液に、LiHMDS(THF中に1.0M)(16mL、16.1mmol)を−50℃で、窒素雰囲気下に添加した。1時間撹拌した後、Int−A(1.4g、8.06mmol)を−50℃で添加し、RTに温め、6時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応を氷水(20mL)で失活させ、EtOAc(2×30mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水溶液(2×10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して粗化合物を得、これを、20%EtOAc/ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して化合物AE(1gの異性体混合物)を得、および、30%EtOAc/ヘキサンで溶出して化合物AF(500mgの異性体混合物)をオフホワイトの固体として得、(500mg、異性体混合物)を順相HPLC精製によるさらなる精製に供して、160mgのAEおよび250mgのAFを白色の固体として得た。
AE:
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.36−7.22(m,5H),7.16(d,J=8.6Hz,2H),6.92(d,J=8.6Hz,2H),4.48(s,2H),4.23(s,2H),3.74(s,3H),3.44−3.34(m,1H),2.94(s,2H),2.04−1.93(m,2H),1.78−1.69(m,2H),1.63−1.53(m,2H),1.38−1.25(m,2H)
LCMS(ESI):m/z 366.1 [M+1];
HPLC:92.30%
キラルHPLC:91.20%
AF:
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.38−7.30(m,4H),7.30−7.23(m,1H),7.16(d,J=8.6Hz,2H),6.95−6.89(m,2H),4.48(s,2H),4.23(s,2H),3.74(s,3H),3.50−3.46(m,1H),2.91(s,2H),1.93−1.75(m,4H),1.69−1.58(m,2H),1.53−1.43(m,2H)
LCMS(ESI):m/z 366.1 [M+1];
HPLC:95.72%
キラルHPLC:98.27%
7−ヒドロキシ−2−(4−メトキシベンジル)−2−アザスピロ[3.5]ノナン−1−オン(AH)の合成:
AF(100mg、0.27mmol)のMeOH(10mL)中の撹拌溶液に、10%Pd/C(50mg)をRTで、N雰囲気下に添加した。次いで、反応混合物をH雰囲気下で1時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ液を減圧下で濃縮して、AH(60mg、79%)を粘性のシロップ剤として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.15(d,J=8.5Hz,2H),6.92(d,J=8.5Hz,2H),4.45(d,J=3.8Hz,1H),4.21(s,2H),3.74(s,3H),3.58−3.53(m,1H),2.86(s,2H),1.92−1.83(m,2H),1.67−1.51(m,4H),1.49−1.44(m,2H)
LCMS(ESI):m/z 275.9 [M+1];
HPLC:99.41%
キラルHPLC:99.31%
実施例6−化合物AI、AJ、AKおよびALの合成
メチル4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボキシレート(1)の合成:
4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸(SM−1)(15g、104.1mmol)のメタノール(30mL)中の撹拌懸濁液に、硫酸(0.9mL、15.6mmol)をRTで滴下し、5時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応を水(50mL)で失活させ、EtOAc(2×100mL)で抽出した。組み合わせた有機層を飽和NaHCO溶液および塩水溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、化合物1(13.5g、82%)を液体として得た。
H NMR(500MHz,DMSO−d):δ 4.38(d,J=3.5Hz,1H),3.65(br d,J=3.5Hz,1H),3.59(s,3H),2.40−2.32(m,1H),1.88−1.74(m,4H),1.55−1.44(m,2H),1.39−1.28(m,1H),1.20−1.09(m,1H).
LCMS(m/z):159.2 [M+1]
メチル4−(ベンジルオキシ)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(2)の合成:
化合物1(6g、37.9mmol)のヘキサン:クロロホルム(45mL、2:1)中の撹拌溶液に、0℃で、ベンジルトリクロロアセトイミデート(11.04mL、56.9mmol)を添加し、続いて、トリフリック酸(0.5mL、5.69mmol)を滴下した。反応混合物をRTに温め、24時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応をEtOAc(50mL)で希釈し、飽和NaHCO溶液および塩水溶液で洗浄した。有機層を分離し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを10%EtOAc/ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物2(6.5g、69%)を液体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.39−7.21(m,5H),4.51−4.44(m,2H),3.61−3.52(m,4H),2.4 −2.37(m,1H),2.07−1.86(m,1H),1.81−1.67(m,3H),1.65−1.48(m,3H),1.43−1.18(m,1H).
LCMS(ESI):m/z 249.1 [(M+1)
7−(ベンジルオキシ)−2−アザスピロ[3.5]ノナン−1−オン(AIおよびAJ)の合成:
化合物2(5g、20.1mmol)の乾燥THF(50mL)中の撹拌溶液に、パラホルムアルデヒド(665g、22.1mmol)およびLiHMDS(THF中に1.0M)(60mL、60.4mmol)を−50℃で窒素雰囲気下に添加した。反応混合物をRTとし、6時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応を氷水(20mL)で失活させ、EtOAc(2×30mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水溶液(2×10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して粗化合物を得、これを、30%EtOAc/ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製してラセミAI、AJ(600mg、12%)をオフホワイトの固体として得、これを順相HPLC精製により分離して120mgのAIおよび222mgのAJを白色の固体として得た。
AI:
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.68(br s,1H),7.37−7.23(m,5H),4.49(s,2H),3.43−3.34(m,1H),2.99(s,2H),2.04−1.95(m,2H),1.79−1.74(m,2H),1.60−1.50(m,2H),1.38−1.25(m,2H).
LCMS(ESI):m/z 246.0 [M+1];
HPLC:96.16%
AJ:
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.65(br s,1H),7.38−7.24(m,5H),4.48(s,2H),3.51−3.47(m,1H),2.96(s,2H),1.93−1.76(m,4H),1.69−1.60(m,2H),1.55−1.46(m,2H)
LCMS(ESI):m/z 246.0 [M+1];
HPLC:98.09%
キラルHPLC:97.15%
7−ヒドロキシ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−1−オン(AK)の合成:
AI(55mg、0.22mmol)のメタノール(10mL)中の撹拌溶液に、10%Pd/C(20mg)をRTでN雰囲気下に添加した。次いで、反応混合物をH雰囲気下(風船圧力)で1時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ液を減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを2%MeOH/CHClにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物AK(28mg、80%)を白色の固体として得た。
H NMR(500MHz,DMSO−d):δ 7.66(br s,1H),4.53(d,J=4.3Hz,1H),3.44−3.35(m,1H),2.97(s,2H),1.85−1.76(m,2H),1.74−168(m,2H),1.55−1.48(m,2H),1.21−1.10(m,2H).
LCMS(ESI):m/z 156.3 [M+1];
HPLC:94.53%
7−ヒドロキシ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−1−オン(AL)の合成:
AJ(140mg、0.57mmol)のメタノール(20mL)中の撹拌溶液に、10%Pd/C(75mg)をRTでN雰囲気下に添加した。次いで、反応混合物をH雰囲気下(風船圧力)で1時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ液を減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを5%MeOH/CHClにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、AL(38mg、43%)を白色の固体として得た。
H NMR(500MHz,DMSO−d):δ 7.61(br s,1H),4.43(d,J=3.8Hz,1H),3.59−3.51(m,1H),2.91(s,2H),1.92−1.87(m,2H),1.67−1.52(m,4H),1.51−1.43(m,2H)
LCMS(ESI):m/z 156.2 [M+1];
HPLC:99.63%
実施例7−化合物AMの合成
メチル4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボキシレート(1)の合成:
4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸(SM−1)(25g、173.6mmol)のメタノール(100mL)中の撹拌溶液に、触媒量の硫酸(1.5mL、26.1mmol)をRTで添加した。反応混合物をRTで16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水で失活させ、EtOAc(2×100mL)で抽出した。分離した有機層を飽和NaHCO溶液および塩水溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮し、n−ペンタンで倍散させて、化合物1(22.5g、80%)を白色の固体として得た。
H NMR(500MHz,DMSO−d):δ 4.38(d,J=3.5Hz,1H),3.65(br d,J=3.5Hz,1H),3.59(s,3H),2.40−2.32(m,1H),1.88−1.74(m,4H),1.55−1.44(m,2H),1.39−1.28(m,1H),1.20−1.09(m,1H).
メチル4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(2)の合成:
化合物1(10g、63.2mmol)のDMF(50mL)中の撹拌溶液に、イミダゾール(10.7g、158mmol)およびTBDMS−Cl(10.6g、70.7mmol)を0℃で添加した。反応混合物をRTに温め、16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応を氷水(50mL)で失活させ、ジエチルエーテル(2×50mL)で抽出した。組み合わせた有機層をクエン酸溶液および塩水溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを10%EtOAc/ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物2(12g、69%)を油状の液体として得た。
H NMR(500MHz,DMSO−d):δ 3.61(s,3H),3.59−3.54(m,1H),2.29−2.20(m,1H),1.90−1.71(m,3H),1.60−1.46(m,5H),0.86(s,9H),0.02(s,6H).
メチル1−((ベンジルオキシ)メチル)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(3)の合成:
化合物2(11g、40.4mmol)の乾燥THF(60mL)中の撹拌溶液に、LiHMDS(THF中に1.0M)(80mL、80.8mmol)を−50℃で窒素雰囲気下に添加し、1時間撹拌した。次いで、BOM−クロリド(8.3mL、60.6mmol)を−50℃で滴下した)。反応混合物をRTとし、1時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応を氷水(10mL)で失活させ、ジエチルエーテル(2×50mL)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して粗化合物を得、これを、10%EtOAc/ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物3(14g、88%)を液体として得た。
H NMR(500MHz,DMSO−d):δ 7.36−7.24(m,5H),4.37(s,2H),3.60(s,3H),3.58−3.52(m,1H),3.34(s,2H),2.08−2.02(m,2H),1.67−1.61(m,2H),1.28−1.16(m,4H),0.84(s,9H),0.01(s,6H).
1−((ベンジルオキシ)メチル)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)シクロヘキサン−1−カルボン酸(4)の合成:
化合物3(6.5g、16.5mmol)のTHF:HO(30mL、2:1)中の撹拌溶液に、NaOH溶液(6.6g、165.8mmol)を0℃で添加した。反応混合物を48時間で80℃に加熱した。反応混合物をRTとし、揮発物を減圧下で蒸発させた。粗材料を水(20mL)および塩水溶液で希釈した。水性層のpHをクエン酸溶液で4に調節し、エーテル(2×50mL)で抽出した。組み合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して、化合物4(5g、88%)を液体として得た。
H NMR(500MHz,DMSO−d):δ 7.36−7.21(m,5H),4.40(s,2H),3.62−3.54(m,1H),3.43(s,2H),2.07−2.01(m,2H),1.70−1.61(m,2H),1.31−1.18(m,4H),0.82(s,9H),0.00(s,6H).
4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸(5)の合成:
化合物4(5g、13.2mmol)のメタノール(50mL)中の撹拌溶液に、含水率50%の10%Pd/C(2.5g)をRTで窒素雰囲気下に添加し、次いで、H雰囲気下(風船圧力)で12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、EtOAc(50mL)で洗浄した。得られたろ液を減圧下で濃縮して、化合物5(1.3g、34%)をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 11.82(br s,1H),4.43(br s,1H),3.36−3.27(m,3H),1.98−1.92(m,2H),1.71−1.62(m,2H),1.23−1.07(m,4H),0.84(s,9H),0.01(s,6H).
N−((2S,3R)−1−アミノ−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−オキソブタン−2−イル)−4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(6)の合成:
化合物5(1.3g、4.51mmol)のCHCl(15mL)中の撹拌溶液に、Int A(1.04g、4.51mmol)、HATU(2.05g、5.41mmol)およびDIPEA(1.6mL、9.02mmol)を0℃で窒素雰囲気下に添加した。反応混合物をRTに温め、16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(10mL)で希釈し、CHCl(2×10mL)で抽出した。分離した有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを40%EtOAc/ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物6(800mg、35%)を液体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.30(s,1H),7.12(s,1H),6.81(d,J=8.9Hz,1H),5.36(t,J=5.1Hz,1H),4.44−4.31(m,1H),4.14−4.04(m,1H),3.62(d,J=8.7Hz,1H),3.46−3.33(m,1H),3.28(br d,J=5.4Hz,1H),2.09−1.92(m,2H),1.84−1.19(m,6H),1.10(br d,J=6.3Hz,3H),0.86(s,9H),0.820(s,9H),0.04(s,6H),−0.01(s,6H).
(2S,3R)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−(7−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)ブタンアミド(7)の合成:
DIAD(1.65mL、8.34mmol)のTHF(20mL)中の撹拌溶液に、TPP(2.2mg、8.34mmol)をRTで窒素雰囲気下に添加し、反応混合物を10分間撹拌した。次いで、THF(5mL)中の化合物6(2.8g、5.53mmol)をRTで添加し、6時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、水(2mL)を反応混合物に添加し、減圧下で濃縮して粗材料を得、これを50%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物7(1.2g、44%)を固体として得た。
H NMR(500MHz,DMSO−d):δ 7.29(s,1H),7.10(s,1H),4.36−4.24(m,1H),4.01(d,J=3.5Hz,1H),3.78(br s,1H),3.46(d,J=5.8Hz,1H),3.20(d,J=5.8Hz,1H),1.97−1.89(m,2H),1.69−1.45(m,6H),1.09(d,J=6.1Hz,3H),0.84(s,9H),0.82(s,9H),0.03(s,6H),0.00(s,6H).
(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−(7−ヒドロキシ−1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)ブタンアミド(AM)の合成
化合物7(600mg、1.23mmol)のメタノール(10mL)中の撹拌溶液に、NIS(140mg、0.62mmol)をRTで添加し、3日間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮し、粗混合物をEtOAc/エーテルで倍散させて、AM(120mg、37%)を白色の固体として得た。
H NMR(500MHz,DMSO−d):δ 7.44(br s,1H),7.05(br s,1H),4.87(br d,J=4.9Hz,1H),4.42(br s,1H),3.98−3.85(m,2H),3.54(br s,1H),3.24−3.15(m,2H),1.94−1.80(m,2H),1.66−1.39(m,6H),1.05(d,J=6.1Hz,3H).
LCMS(ESI):m/z 257.2 [M+1];
HPLC:95.92%
実施例8−化合物ANの合成
メチル4−メチルシクロヘキサン−1−カルボキシレート(1)の合成:
4−メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸(SM−1)(5g、35.1mmol)のメタノール(25mL)中の溶液に、塩化チオニル(5.1mL、70.3mmol)を0℃で窒素雰囲気下に添加し、次いで、室温で16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、揮発物を減圧下で蒸発させた。粗混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、水(20mL)、飽和NaHCO溶液(20mL)および塩水溶液(20mL)で洗浄した。分離した有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して、化合物1(4.5g、83%)を無色の液体として得た。
H NMR:(400MHz,DMSO−d):δ 3.57(s,3H),2.24−2.18(tt,J=3.6,12.2Hz,1H),1.89−1.81(m,2H),1.72−1.64(m,2H),1.38−1.24(m,3H),0.98−0.88(m,2H),0.85(d,J=6.5Hz,3H).
LCMS(m/z):157.12 [M+1]
メチル1−((ベンジルオキシ)メチル)−4−メチルシクロヘキサン−1−カルボキシレート(2)の合成:
ジイソプロピルアミン(4.7mL、34.6mmol)のTHF(25mL)中の撹拌溶液に、n−BuLi(THF中に1.6M、21mL、34.6mmol)を−78℃で窒素雰囲気下に滴下した。反応混合物を−40℃に温め、1時間撹拌した。−78℃に再度冷却し、化合物1(4.5g、28.8mmol)を添加し、同一の温度で1時間撹拌した。次いで、BOM−クロリド(5.1mL、37.4mmol)を−78℃で添加し、1時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応をNHCl水溶液(50mL)で失活させ、EtO(2×100mL)で抽出した。組み合わせた有機層を水(2×50mL)、続いて、塩水溶液(2×50mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して粗化合物を得、これを、5%EtOAc/ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物2(6.3g、79%)をシロップ剤として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.37−7.31(m,3H),7.30−7.22(m,2H),4.42(s,2H),3.60(s,3H),3.35(s,2H),2.09(br d,J=13.1Hz,2H),1.58−1.49(m,2H),1.33−1.25(m,1H),1.19(dt,J=3.6,13.3Hz,2H),0.97−0.85(m,2H),0.82(d,J=6.5Hz,3H).
LCMS(ESI):m/z 277.0 [M+1]
1−((ベンジルオキシ)メチル)−4−メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸(3)の合成:
化合物2(6.3g、22.8mmol)のMeOH:THF(40mL、1:1)中の撹拌溶液に、NaOH溶液(20mL HO中に2.7g)をRTで添加した。反応混合物を60℃に加熱し、16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、揮発物を減圧下で蒸発させ、粗化合物を水(50mL)で希釈し、EtO(2×50mL)で洗浄した。水性層を6N HCl溶液(pH約2〜3)を用いて酸性化し、CHCL(2×50mL)で抽出した。組み合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、化合物3(4.1g、69%)をシロップ剤として得た。
LCMS(ESI):m/z261.16[M−1]
1−(ヒドロキシメチル)−4−メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸(4)の合成:
化合物3(5g、19.06mmol)のメタノール(50mL)中の撹拌溶液に、含水率50%の10%Pd/C(2.5g)をRTで窒素雰囲気下に添加した。反応混合物をRTでH雰囲気下に16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、パッドをメタノール(20mL)で洗浄した。得られたろ液を減圧下で濃縮して、化合物4(3g、91%)を白色の固体として得た。
H NMR:(500MHz,DMSO−d):δ 12.15(br s,1H),4.84(br s,1H),3.58(s,2H),1.98(br d,J=12.7Hz,2H),1.52(br d,J =10.7Hz,2H),1.25(ddd,J=3.8,7.2,10.7Hz,1H),1.09(dt,J=3.2,13.2Hz,2H),1.00−0.89(m,2H),0.82(d,J=6.4Hz,3H).
LCMS(ESI):m/z 173.22 [M+1]
ベンジルO−ベンジル−N−(1−(ヒドロキシメチル)−4−メチルシクロヘキサン−1−カルボニル)−L−トレオニネート(5)の合成:
化合物4(3g、17.4mmol)のCHCL(30mL)中の撹拌溶液に、DIPEA(6.2mL、34.8mmol)、HATU(7.9g、20.8mmol)およびInt D(5.2g、17.4mmol)を0℃で窒素雰囲気下に添加した。反応混合物をRTとし、16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(20mL)で失活させ、CHCL(2×20mL)で抽出した。分離した有機層を2N HCl溶液および塩水溶液で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを20%EtOAc/n−ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物5(4.3g、54%)を粘性のシロップ剤として得た。
H NMR(500MHz,DMSO−d):δ 7.34−7.17(m,10H),5.10(s,2H),5.01(t,J=5.2Hz,1H),4.58−4.47(m,2H),4.32(d,J=12.1Hz,1H),4.09−4.06(m,1H),3.29(s,1H),2.01−1.96(m,2H),1.49−1.42(m,2H),1.24−1.21(m,1H),1.19−1.07(m,7H),0.76(d,J=6.4Hz,3H).
LCMS(m/z):454.58 [M+1]
ベンジル(2S,3R)−3−(ベンジルオキシ)−2−(7−メチル−1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)ブタノエート(6)の合成:
TPP(3.2g、12.3mmol)のTHF(30mL)中の溶液に、DIAD(2.4g、12.3mmol)をRTで窒素雰囲気下に添加し、反応混合物を10分間撹拌した。反応混合物を5℃に冷却し、THF(10mL)中の化合物5(4.3g、9.48mmol)をRTで添加し、2時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を氷で失活させ、揮発物を減圧下で濃縮した。得られた粗材料を10%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物6(1.6g、39%)を無色の粘性のシロップ剤として得た。
H NMR:(500MHz,DMSO−d):δ 7.34−7.29(m,6H),7.28−7.24(m,2H),7.19(d,J=6.9Hz,2H),5.15(q,J=12.4Hz,2H),4.58−4.51(m,2H),4.27(d,J=11.9Hz,1H),4.17(dd,J=3.3,6.2Hz,1H),3.23(d,J=5.5Hz,1H),3.10(d,J=5.8Hz,1H),1.90−1.81(m,2H),1.61−1.47(m,4H),1.36−1.31(m,3H),1.19(d,J=6.4Hz,3H),0.87(d,J=4.6Hz,3H).
LCMS(ESI):m/z 436.5(M+1]
(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−(7−メチル−1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)ブタン酸(7)の合成:
化合物6(1.6g、3.67mmol)のメタノール(50mL)中の撹拌溶液に、含水率50%の10%Pd/C(800mg)をRTで窒素雰囲気下に添加した。反応混合物をRTでH雰囲気下に(風船雰囲気)16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、パッドをメタノール(50mL)で洗浄した。得られたろ液を減圧下で濃縮し、生成物をジエチルエーテルで倍散させて、化合物7(800g、85%)を白色の固体として得た。
H NMR(500MHz,DMSO−d):δ 4.21−4.15(m,1H),4.04(d,J=3.5Hz,1H),3.25(d,J=5.5Hz,1H),3.18(d,J=5.5Hz,1H),1.94−1.85(m,2H),1.63−1.52(m,4H),1.38(br s,3H),1.10(d,J=6.4Hz,3H),0.88(d,J=4.6Hz,3H).
LCMS(m/z):256.15 [M+1]
(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−(7−メチル−1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)ブタンアミド(AN)の合成:
化合物7(500mg、1.96mmol)のCHCl(10mL)中の撹拌溶液に、DIPEA(0.8mL、4.90mmol)、NHCl(209mg、3.92mmol)およびHATU(894mg、2.35mmol)を0℃で窒素雰囲気下に添加した。反応混合物をRTで16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(20mL)で失活させ、CHCl(2×30mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水溶液で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗材料を5%MeOH/CHCLで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製して、ラセミ化合物AN(180mg、36%)を白色の固体として得た。
H NMR(500MHz,DMSO−d):δ 7.46(br s,1H),7.06(br s,1H),4.87(d,J=5.5Hz,1H),3.98−3.86(m,2H),3.20−3.13(m,2H),1.94−1.83(m,2H),1.59−1.48(m,4H),1.39−1.34(m,3H),1.07(d,J=6.1Hz,3H),0.88(d,J=4.9Hz,3H).
LCMS(ESI):m/z 255.16 [M+1];
HPLC:98.80%
中間体合成
(2S,3R)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシ酪酸(A)の合成:
SM−2(300g、2.52mol)の水(2L)中の撹拌溶液に、NaHCO(801g、3.78mol)をRTで数回に分けて添加し、30分間撹拌した。次いで、1,4−ジオキサン(1L)添加し、0℃に冷却した。Boc−無水物(867mL、3.78mol)を反応混合物に滴下し、RTで16時間撹拌を継続した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を水(200mL)で希釈し、4N HClを用いて酸性化した(pH約2)。水性層をEtOAc(2×300mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水(1×200mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、化合物A(480g、86%)を粘性のシロップ剤として得た。
H−NMR(500MHz,DMSO−d):δ 12.5(br s,1H),6.30(d,J=8.5Hz,1H),4.50(br s,1H),4.05−4.02(m,1H),3.88−3.86(m,1H),1.39(s,9H),1.08(d,J=6.0Hz,3H);
LCMS(m/z):218.1 [M−1]
(2S,3R)−3−(ベンジルオキシ)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ブタン酸(B)の合成:
化合物A(250g、1.44mol)のDMF(1L)中の撹拌溶液に、60%NaH(68g、2.85mol)を−20℃でN雰囲気下に数回に分けて添加し、2時間撹拌した。これに、臭化ベンジル(167mL、1.36mol)を滴下し、反応混合物をRTで3時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を氷冷水で失活させ、ジエチルエーテル(2×250mL)で洗浄した。分離した水性層を、クエン酸溶液を用いて酸性化し(pH約2)、EtOAc(2×300mL)で抽出した。組み合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、化合物B(320g、90%)を粘性のシロップ剤として得た。
H−NMR(500MHz,DMSO−d):δ 12.64(br s,1H),7.34−7.25(m,5H),6.46(d,J=8.5Hz,1H),4.53(d,J=11.5Hz,1H),4.39(d,J=12.0Hz,1H),4.00−3.98(m,2H),1.39(s,9H),1.15(d,J=6.0Hz,3H);
(2S,3R)−ベンジル3−(ベンジルオキシ)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ブタノエート(C)の合成:
化合物B(290g、0.93mol)のDMF(1.4L)中の撹拌溶液に、KCO(388g、2.81mol)を0℃でN雰囲気下に添加し、30分間撹拌した。これに、臭化ベンジル(138mL、1.12mol)を0℃で滴下し、RTで16時間撹拌した。反応混合物を氷冷水で失活させ、ジエチルエーテル(2×250mL)で抽出した。分離した有機層を塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗材料を20%EtOAc/n−ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物C(319g、85%)を粘性のシロップ剤として得た。
H−NMR(500MHz,DMSO−d):δ 7.37−7.18(m,10H),6.81(d,J=9.0Hz,1H),5.08(s,2H),4.49(d,J=12.0Hz,1H),4.32(d,J=12.0Hz,1H),4.25−4.22(m,1H),4.01−3.98(m,1H),1.38(s,9H),1.15(d,J=6.0Hz,3H).
質量(ESI):m/z399.4[M];
(2S,3R)−ベンジル2−アミノ−3−(ベンジルオキシ)ブタノエート(D)の合成:
化合物C(290g、0.74mol)のジエチルエーテル(500mL)中の撹拌溶液に、2Mジエチルエーテル.HCl(1L)を0℃で添加し、RTで10時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮した。粗材料をジエチルエーテル/n−ペンタン(100mL/100mL)で倍散させ、減圧下で乾燥させて、化合物D(187g、86%)を白色の固体(HCl塩)として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d):δ 8.59(s,2H),7.50−7.25(m,10H),5.23(d,J=12.5Hz,1H),5.16(d,J=12.5Hz,1H),4.54(d,J=12.0Hz,1H),4.36(d,J=12.0Hz,1H),4.12−4.09(m,1H),4.09−3.99(m,1H),1.29(d,J=6.5Hz,3H).
質量(ESI):m/z336.14[M+1];
実施例9−化合物AOの合成
エチル4−オキソシクロヘキサン−1−カルボキシレート(1)の合成:
4−オキソシクロヘキサン−1−カルボン酸(SM−1)(1g、6.41mmol)のエタノール(10mL)中の溶液に、塩化チオニル(0.56mL、7.69mmol)を0℃で滴下し;RTに温め、3時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、揮発物を減圧下で蒸発させた。得られた粗材料をEtOAc(20mL)中に溶解し、NaHCO水溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して、化合物1(1g、84%)を茶色の液体として得た。
H NMR(500MHz,CDCl):δ 4.16(q,J=7.0Hz,2H),2.77−2.70(m,1H),2.50−2.43(m,2H),2.38−2.30(m,2H),2.23−2.16(m,2H),2.05−1.95(m,2H),1.26(t,J=7.1Hz,3H).
LCMS(m/z):171.3 [M+1]
エチル4,4−ジフルオロシクロヘキサン−1−カルボキシレート(2)の合成:
化合物1(3g、17.6mmol)の四塩化炭素(45mL)中の溶液に、DAST(4.6mL、35.2mmol)を0℃で滴下し、次いで、RTで5時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を氷水で0℃で失活させ、EtO(2×50mL)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して化合物2(2.8g、粗化合物)を得、これをさらなる精製をまったく行わずに次のステップで用いた。
H NMR(500MHz,CDCl):δ 4.16(q,J=7.2Hz,2H),2.56−2.46(m,1H),2.44−2.19(m,2H),2.15−2.05(m,2H),2.04−1.96(m,1H),1.92−1.71(m,3H),1.27(t,J=7.1Hz,3H).
LCMS(m/z):192.1 [M+1]
エチル1−((ベンジルオキシ)メチル)−4,4−ジフルオロシクロヘキサン−1−カルボキシレート(3)の合成:
粗化合物2(2.8g、14.5mmol)のTHF(50mL)中の撹拌溶液に、LiHMDS(THF中に1M)(21.8mL、21.8mmol)を−78℃で添加し、1時間撹拌した。これに、BOM−クロリド(2.42mL、17.4mmol)を−78℃で滴下し;RTに温め、RTで4時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応をNHCl溶液(50mL)で失活させ、EtOAc(2×100mL)で抽出した。組み合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して、化合物3(2.5g、55%)を無色の液体として得た。
H NMR(500MHz,CDCl)δ 7.40−7.21(m,5H),4.49(s,2H),4.22−4.09(m,2H),3.52(s,1H),3.45(s,1H),2.33−2.21(m,2H),2.19−1.93(m,2H),1.93−1.77(m,2H),1.63−1.51(m,2H),1.27(t,J=7.1Hz,3H).
LCMS(m/z):313.2 [M+1]
1−((ベンジルオキシ)メチル)−4,4−ジフルオロシクロヘキサン−1−カルボン酸(4)の合成:
化合物3(2.5g、8.01mmol)のMeOH:THF:HO(13mL、5:3:5)中の溶液に、NaOH(1.6g、40.06mmol)を添加し、RTで10分間撹拌した。反応混合物を70℃に加熱し、3時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をRTとし、揮発物を蒸発させた。粗材料を水(20mL)で希釈し、EtO(2×50mL)で抽出した。分離した水性層を、1N HCl溶液を用いて酸性化し(pH約3)、EtOAc(2×50mL)で抽出した。組み合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して化合物4(2g、88%)を無色の液体として得た。
H NMR(500MHz,DMSO−d):δ 12.58(br s,1H),7.34−7.25(m,5H),4.45(s,2H),3.47(s,2H),2.23−2.09(m,1H),2.08−1.88(m,4H),1.88−1.68(m,2H),1.55−1.46(m,1H).
LCMS(ESI):m/z 284.1 [(M+1)
4,4−ジフルオロ−1−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸(5)の合成:
化合物4(2g、7.04mmol)のメタノール(80mL)中の撹拌溶液に、含水率50%の10%Pd−C(600mg)をRTで添加し、H雰囲気下(風船圧力)で5時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、パッドをCHOH(25mL)で洗浄した。得られたろ液を減圧下で濃縮して、化合物5(1.2g、88%)を無色の液体として得た。
H NMR(500MHz,DMSO−d−DO Exc):δ 3.42−3.30(m,2H),1.97−1.88(m,3H),1.87−1.65(m,2H),1.46−1.36(m,2H),1.26−1.16(m,1H).
N−((2S,3R)−1−アミノ−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−オキソブタン−2−イル)−4,4−ジフルオロ−1−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン−1−カルボキサミド(6)の合成:
化合物5(1.2g、6.18mmol)およびInt−E(1.7g、7.42mmol)のCHCL(60mL)中の撹拌溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(3.4mL、18.5mmol)およびHATU(3.5g、9.27mmol)を0℃で窒素雰囲気下に添加した。反応混合物をRTとし、16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(20mL)で希釈し、CHCl(2×40mL)で抽出した。有機層を5%クエン酸溶液で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを10%MeOH/CHCLにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物6(1.8g、72%)をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(500MHz,DMSO−d):δ 7.29−7.09(m,3H),5.52(t,J=5.2Hz,1H),4.33(dd,J=1.7,6.4Hz,1H),4.13(dd,J=1.7,8.7Hz,1H),3.50−3.38(m,2H),2.06−1.75(m,6H),1.59−1.54(m,1H),1.48−1.35(m,1H),1.07(d,J=6.1Hz,3H),0.84(s,9H),0.03(s,3H),0.01(s,3H).
LCMS(m/z):409.4 [M+1]
(2S,3R)−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−(7,7−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)ブタンアミド(7)の合成:
トリフェニルホスフィン(1.7g、6.61mmol)のTHF(50mL)中の溶液に、DIAD(1.3mL、6.61mmol)をRTで窒素雰囲気下に滴下し、5分間撹拌した。これに、THF(20mL)溶液中の化合物6(1.8g、4.41mmol)を滴下し、RTで4時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、揮発物を減圧下で蒸発させた。得られた粗材料を70%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物7(1.2g、70%)をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.34(s,1H),7.17(s,1H),4.36(br dd,J=3.5,6.2Hz,1H),4.05(d,J=3.4Hz,1H),3.57(d,J=6.2Hz,1H),2.17−1.79(m,8H),1.26−1.07(m,4H),0.84(s,9H),0.05(s,3H),0.03(s,3H).
LCMS(ESI):m/z 391 [M+1]
(2S,3R)−2−(7,7−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)−3−ヒドロキシブタンアミド(AO)の合成:
化合物7(500mg、1.28mmol)およびCsF(195mg、1.28mmol)のTHF(5mL)中の撹拌溶液に、TBAF(THF中に1M)(0.12mL、0.128mmol)をRTで窒素雰囲気下に添加した。反応混合物をRTで16時間撹拌した。揮発物を減圧下で蒸発させた。得られた粗材料を5%MeOH/CHClで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィ、続いて、分取HPLC精製により精製し、AO(70mg、20%)を粘性のシロップ剤として得た。
H−NMR:(400MHz,CDOD):δ 4.18−4.07(m,2H),4.45−4.39(m,2H),2.18−2.09(m,2H),2.03−1.87(m,6H),1.24(t,J=6.8Hz,3H).
LCMS(M/Z)m/z:277.13 [M+1]
HPLC:99.0%
(2S,3R)−2−アミノ−3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブタンアミド(Int−E)の合成:
(2S,3R)−2−アミノ−3−ヒドロキシブタンアミド(7g、0.593mmol)のNMP(70mL)中の撹拌溶液に、TEA(12g、0.118mmol)およびTBS−Cl(13.34g、0.0889モル)を0℃で添加し、16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、RMを減圧下で蒸発させ、これを30%EtOAc/ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物Int−E(5.9g、42.8%)をオフホワイトの固体として得た。
質量(ESI):m/z234.2[M+1]
実施例10−化合物APおよびAQの合成
メチル4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボキシレート(1)の合成:
4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸(SM)(25g、0.173mol)のメタノール(100mL)中の撹拌懸濁液に、硫酸(1.5mL、0.26mol)を室温で滴下した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応を水(100mL)で失活させ、EtOAc(3×100mL)で抽出した。組み合わせた有機層を飽和NaHCO溶液および塩水溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、化合物1(20g、73%)を液体として得た。
H NMR(500MHz,DMSO−d):δ 4.38(d,J=3.5Hz,1H),3.65(br d,J=3.5Hz,1H),3.59(s,3H),2.40−2.32(m,1H),1.88−1.74(m,4H),1.55−1.44(m,2H),1.39−1.28(m,1H),1.20−1.09(m,1H).
LCMS(m/z):159.20 [M+1]
7−ヒドロキシ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−1−オン(2)の合成:
化合物1(10g、0.063mol)の乾燥THF(100mL)中の撹拌溶液に、パラホルムアルデヒド(2g、0.063mol)およびLiHMDS(THF中に1.0M)(190mL、0.189mol)を−50℃で窒素雰囲気下に添加した。反応混合物をRTに温め、16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応を氷水(50mL)で失活させ、EtOAc(3×100mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水溶液(2×10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して粗化合物を得、これを、5%MeOH/CHClにより溶出するカラムクロマトグラフィ、続いて、combiflashクロマトグラフィにより精製して、化合物2(3.7g、37%)をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.61(br s,1H),4.46−4.42(m,1H),3.59−3.53(m,1H),2.91(s,2H),1.69−1.42(m,8H).
LCMS(ESI):m/z 156.20 [M+1];
2−アザスピロ[3.5]ノナン−1,7−ジオン(3)の合成:
化合物2(3.7g、0.023mol)のCHCL(100mL)中の撹拌溶液に、デス・マーチン・ペルヨージナン(12.14g、0.028mol)を0℃で窒素雰囲気下に数回に分けて添加した。得られた反応混合物を室温で4時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(50mL)で希釈し、CHCL(2×50mL)で抽出した。分離した有機層を飽和NaHCO溶液(20mL)および塩水溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して粗化合物を得、これを、5%MeOH/CHCLにより溶出するカラムクロマトグラフィ、続いて、Combiflashクロマトグラフィにより精製して、化合物3(1.2g、33%)を液体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.85(br s,1H),3.17(s,2H),2.45−2.31(m,4H),2.05−1.96(m,4H).
LCMS(ESI):m/z 153.38 [M+1];
(2S,3R)−3−ヒドロキシ−2−((1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−7−イル)アミノ)ブタンアミド(APおよびAQ)の合成:
化合物3(700mg、4.57mmol)およびInt−A(650mg、5.49mmol)のメタノール(20mL)中の撹拌混合物に、NaCNBH(574mg、9.15mmol)およびAcOH(cat.)(0.01mL)を0℃で窒素雰囲気下に添加した。得られた反応混合物を室温で24時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを逆相カラムクロマトグラフィ、続いて、キラルカラムクロマトグラフィにより精製して、AP(134mg、11%)およびAQ(115mg、10%)を白色の固体として得た。
AP:
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.66(s,1H),7.27(br d,J=2.4Hz,1H),7.02(br d,J=2.0Hz,1H),4.53(br s,1H),3.60(t,J=5.8Hz,1H),2.98(s,2H),2.83(d,J=5.9Hz,1H),2.34−2.25(m,1H),1.90−1.84(m,1H),1.81−1.66(m,3H),1.53−1.43(m,2H),1.16−0.93(m,5H).
LCMS(ESI):m/z 256.2 [M+1];
HPLC:96.93%
キラルHPLC:99.02%
AQ:
H NMR(500MHz,DMSO−d):δ 7.60(s,1H),7.26(s,1H),7.01(s,1H),4.56(br s,1H),3.61(t,J=6.1Hz,1H),2.90(s,2H),2.81(d,J=6.1Hz,1H),2.42−2.37(m,1H),1.92−1.86(m,2H),1.68−1.44(m,6H),1.06(d,J=6.4Hz,3H).
LCMS(ESI):m/z 256.2 [M+1];
HPLC:91.06%
キラルHPLC:98.18%。
実施例11−化合物ASおよびATの合成:
シクロヘキサンカルボン酸エチル(1)の合成:
シクロヘキサンカルボン酸(SM、50g、390.6mmol)のエタノール(500mL)中の溶液に、硫酸(38g、390.6mmol)を0℃で窒素雰囲気下に滴下した。反応混合物を80℃に加熱し、16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応をRTとし、揮発物を減圧下で濃縮した。粗混合物をEtOAc(500mL)で希釈し、水(2×500mL)、NaHCO水溶液(200mL)および塩水溶液(200mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、化合物1(41g、67%)を無色の液体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ 4.03(q,J=7.5Hz,2H),2.29−2.24(m,1H),1.81−1.78(m,2H),1.67−1.56(m,3H),1.37−1.16(m,8H).
LCMS(ESI):m/z 198.0 [(M+1+ACN)]
エチル1−((ベンジルオキシ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(2)の合成:
ジイソプロピルアミン(53.9mL、394.2mmol)のTHF(200mL)中の撹拌溶液に、n−BuLi(THF中に1M、394mL、394.2mmol)を−78℃で窒素雰囲気下に滴下した。反応混合物を−50℃に温め、30分間撹拌した。−78℃に再度冷却し、THF(210mL)中の化合物1(41g、262.8mmol)を添加し、30分間撹拌した。次いで、BOM−クロリド(54.8mL、394.2mmol)を添加し、−50℃に温め、30分間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応を水性NHCl(200mL)で失活させ、EtOAc(2×500mL)で抽出した。組み合わせた有機層を水(200mL)、続いて、塩水溶液(200mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを10%EtOAc/n−ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物2(70g、粗化合物)を茶色のシロップ剤として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ 7.37−7.24(m,5H),4.42(s,2H),4.09−4.02(m,2H),3.40(s,2H),1.98−1.92(m,2H),1.48(s,2H),1.30−1.12(m,9H).
LCMS(ESI):m/z 277.4 [M+1]
1−((ベンジルオキシ)メチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸(3)の合成:
粗化合物2(70g、253.6mmol)のEtOH(70mL):THF(240mL)中の撹拌溶液に、HO(70mL)中のNaOH溶液(50.7g、1268.1mmol)を0℃で添加した。反応混合物を70℃に加熱し、16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、揮発物を減圧下で蒸発させ、粗化合物を水(500mL)で希釈し、EtO(2×200mL)で洗浄した。水性層を2N HCl溶液を用いて酸性化し(pH約2〜3)、EtOAc(2×500mL)で抽出した。組み合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、化合物3(92g、粗化合物)を粘性のシロップ剤として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ 12.09(s,1H),7.28−7.21(m,5H),4.43(s,2H),3.42(s,2H),1.90−1.87(m,2H),1.53−1.45(m,3H),1.31−1.17(m,5H).
LCMS(ESI):m/z 247.0 [M−1]
1−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸(4)の合成:
粗化合物3(12g、48.3mmol)のMeOH(240mL)中の撹拌溶液に、10%Pd/C(含水率50%、6g)をRTで添加し、H雰囲気下で12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、パッドをMeOH(100mL)で洗浄した。得られたろ液を減圧下で濃縮して粗化合物を得、これをペンタンで倍散させて、化合物4(6g、78%)をオフホワイトの固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ 11.93(s,1H),4.62(s,1H),3.35(s,1H),1.86−1.81(m,2H),1.46−1.41(m,3H),1.27−1.20(m,2H),1.18−1.07(m,3H).
LCMS(ESI):m/z 157.0 [M−1]
ベンジルO−ベンジル−N−(1−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン−1−カルボニル)−L−セリネート(5)の合成:
化合物4(10g、63.2mmol)のDCM(200mL)中の撹拌溶液に、DIPEA(16.5mL、94.9mmol)、HATU(36g、94.9mmol)およびベンジルO−ベンジル−L−セリネートヒドロクロリド(D、20g、63.2mmol)を0℃で窒素雰囲気下に添加した。反応混合物をRTとし、16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(100mL)で希釈し、DCM(2×100mL)で抽出した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗化合物を得、これを40%EtOAc/n−ヘキサンにより溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物5(19g、70%)を粘性のシロップ剤として得た。
H−NMR:(400MHz,DMSO−d):δ 7.81−7.76(m,1H),7.34−7.5.23(m,10H),5.17−5.08(m,2H),4.93−4.88(m,1H),4.66−4.57(m,1H),4.46(s,2H),4.82−4.76(m,1H),4.68−4.66(m,1H),3.36−3.32(m,2H),1.86−1.79(m,2H),1.37−1.23(m,8H).
LCMS(m/z):424.5 [M−1]
ベンジル3−(ベンジルオキシ)−2−(1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)プロパノエート(6−F1および6−F2)の合成:
PhP(17.1g、65.2mmol)のTHF(150mL)中の溶液に、DIAD(12.82mL、65.2mmol)をRTで窒素雰囲気下に添加し、反応混合物を20分間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、THF(30mL)中の化合物5(18.5g、43.5mmol)、および、RTで4時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗材料を10%EtOAc/ヘキサンにより溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物6−F1および6−F2を混合物(15g、84%)として、粘性のシロップ剤として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ 7.36−7.5.22(m,10H),5.18(s,2H),4.67−4.62(m,1H),4.56−4.42(m,2H),3.87−4.76(m,2H),3.14−3.07(m,2H),1.85−1.76(m,6H),1.44−1.37(m,1H),1.29−1.07(m,3H).
LCMS(ESI):m/z 430.1 [M+Na]
3−ヒドロキシ−2−(1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)プロパン酸(7−F1および7−F2)の合成:
化合物6−F1および6−F2(15g、36.8mmol)のMeOH(150mL)中の撹拌溶液に、10%Pd/C(含水率50%、7.5g)をRTで添加し、H雰囲気下で16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、パッドをMeOH(500mL)で洗浄した。得られたろ液を減圧下で濃縮して粗化合物を得、これをペンタンで倍散させて、化合物7−F1および7−F2(9g、粗化合物)を白色の固体として得た。
H−NMR:(500MHz,DMSO−d):δ 12.83(br s,1H),5.07(br s,1H),4.24−4.18(m,1H),3.73−3.67(m,2H),3.17(s,2H),1.77−1.64(m,6H),1.47−1.43(m,1H),1.25−1.16(m,3H).
LCMS:(m/z)228.2 [M+1]
3−ヒドロキシ−2−(1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)プロパンアミド(ASおよびAT)の合成:
粗化合物7−F1および7−F2(5g、22.0mmol)のDMF(25mL)中の撹拌溶液に、HATU(12.5g、33.0mmol)を0℃で窒素雰囲気下に添加した。10分間撹拌した後、DIPEA(11.5mL、66.0mmol)およびNHCl(2.94g、55.0mmol)を添加した。反応混合物をRTで16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を氷水(100mL)で希釈し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。組み合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗材料を5%MeOH/DCMを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製して、ラセミASおよびAT(2g)を茶色のシロップ剤として得、これを先ずは逆相精製により、続いて、キラル分取HPLC精製により精製して、AS(210mg)およびAT(190mg)を白色の固体として得た。
AS
H−NMR:(400MHz,DO):δ 4.34−4.26(m,1H),3.91−3.88(m,2H),3.29(s,2H),1.68−1.55(m,6H),1.49−1.42(m,1H),1.28−1.15(m,3H).
LCMS(ESI):m/z 227.0 [M+1]
HPLC:99.03%
キラルHPLC:>99%
SOR:−8.25(C=MeOH中に0.5%)
AT
H−NMR:(400MHz,DO):δ 4.45−4.36(m,1H),4.03−3.90(m,2H),3.42(s,2H),1.78−1.67(m,6H),1.59−1.53(m,1H),1.43−1.26(m,3H).
LCMS(ESI):m/z 227.0 [M+1]
HPLC:99.15%
キラルHPLC:97.39%
SOR:+12.96(c=MeOH中に0.5%)。
実施例12−化合物BCの合成:
ホルムアルデヒドO−ベンジルオキシム(Int−A)の合成
SM−1(15.0g、94.0mmol)のHO(150mL)中の溶液に、パラホルムアルデヒド(5.2g、180mmol)を添加し、RTで2時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(2×250mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮してInt−A(12.0g、75%)を得、これを、精製をまったく行わずに次のステップでそのまま用いた。
2−(ベンジルオキシ)−7−メチル−2−アザスピロ[3.5]ノナン−1−オン(1)の合成:
SM−2(5.0g、32.0mmol)のTHF(50mL)中の撹拌溶液に、LiHMDS(THF中の1M溶液、50mL、48.0mmol)を−78℃で添加し、室温で30分間撹拌した。Int−A(4.75g、35.0mmol)を反応混合物に−50℃で添加し、RTで2時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をNHCl飽和溶液(150mL)で失活させ、EtOAc(2×300mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して1(2.2g、30%)を得た。粗化合物を、精製をまったく行わずに次のステップでそのまま用いた。
LCMS(ESI):m/z 260 [M+1]
7−メチル−2−アザスピロ[3.5]ノナン−1−オン(2)の合成:
1(0.6g、2.30mmol)のMeOH(15mL)中の撹拌溶液にラネーNi(0.7g、9.20mmol)を添加し、反応混合物を室温で12時間、H雰囲気下で撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトを通してろ過し、MeOH(20mL)で洗浄した。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣を30%EtOAc/ヘキサンを用いるカラムクロマトグラフィにより精製して2(0.4g、42%)を得た。
LCMS(ESI):m/z 154 [M+1]
エチル2−(7−メチル−1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)アセテート(3)の合成:
2(1.5g、9.40mmol)のアセトニトリル(10mL)中の撹拌溶液に、CsCO(3.8g、11.6mmol)を0℃で添加し、エチル2−ブロモ酢酸(1.78g、10.7mmol)をゆっくりと添加した。反応混合物の温度をRTに温め、16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をろ過し、ろ液を減圧下で濃縮して3(2.0g、粗化合物)をシロップ剤として得、これを、精製をまったく行わずに次のステップでそのまま用いた。
2−(7−メチル−1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)アセトアミド(BC)の合成:
化合物3(2.0g、8.0mmol)のMeOH(5mL)中の撹拌溶液中に、0℃で飽和するまで約20分間アンモニアガスをパージし、RTで10時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を蒸発させて残渣を得た。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製して、BC(0.3g、17.8%)を薄い黄色の固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 7.39(s,1H),7.08(s,1H),3.66(s,2H),3.00(s,2H),1.91(d,J =11.2,Hz,2H),1.55−1.53(m,4H),1.37−1.35(m,3H),0.85(d,J =4.4,Hz,3H).
LCMS(ESI):m/z 211 [M+1]
HPLC:98.2%
実施例13−化合物BEおよびBFの合成:
(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタミン酸(A)の合成:
SM−1(100g、680mmol)の1、4ジオキサン/HO(400mL/300mL)中の撹拌溶液に、NaOH(81.6g、2.04mol)、BocO(178g、816mmol)を0℃で添加した。反応混合物をRTで16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を2N HClで酸性化し(pH約4)、EtOAc(5×500mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、Int A(75g、44.6%)を黄色のシロップ剤として得た。
H NMR(400MHz,CDCl):δ 5.34−5.29(m,1H),4.43−4.17(m,1H),2.51(td,J=2.4,7.1Hz,2H),2.28−2.18(m,1H),2.07−2.01(m,1H),1.45(s,9H).
LCMS(ESI):(m/z)246.0 [M−1]
ジベンジル(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート(B)の合成:
Int A(75.0g、303mmol)のDMF(500mL)中の撹拌溶液に、KCO(125g、910mmol)を0℃で添加し、臭化ベンジル(114g、668mmol)をゆっくりと添加した。反応混合物の温度をRTに温め、12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を冷やした水(200mL)に注ぎ入れ、ジエチルエーテル(3×250mL)で抽出した。組み合わせた有機層を水(3×250mL)で洗浄した。有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮してInt B(60g、46%)を茶色のシロップ剤として得、これを、精製をまったく行わずに次のステップでそのまま用いた。
H NMR(500MHz,CDCl):δ 7.38−7.30(m,10H),5.16(s,2H),5.10(s,2H),4.70(d,J=4.0Hz,1H),4.38(d,J=4.6Hz,1H),2.49−2.35(m,2H),2.21(dd,J=6.2,12.9Hz,1H),2.02−1.93(m,1H),1.42(s,9H).
ジベンジルL−グルタメートヒドロクロリド(Int−C)の合成:
Int B(60.0g、140mmol)のエーテル中の撹拌溶液に、HCl(250mL)を0℃で添加し、RTで12時間撹拌した。得られた沈殿物をろ過し、ジエチルエーテル(3×100mL)およびヘキサン(3×200mL)で倍散させた。ろ過した化合物を減圧下で乾燥させて、Int−C(30g、58.8%)を白色の固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d):δ 8.66(s,2H),7.41−7.30(m,10H),5.26(s,2H),5.15(s,2H),4.16(t,J=6.6Hz,1H),2.64− 2.48(m,2H),2.26−2.16(m,2H).
メチル4−メチルシクロヘキサン−1−カルボキシレート(1)の合成:
4−メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸(50.0g、352mmol)のMeOH(500mL)中の撹拌溶液に、塩化チオニル(50.6mL、704mmol)を添加し、60℃で16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して、1(52g、粗化合物)を粘性の油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ 3.68(s,3H),2.51(t,J=4.8Hz,2H),2.0−1.96(m,4H),1.23−1.20(m,4H),0.90(d,J=6.4,Hz,3H).
メチル1−((ベンジルオキシ)メチル)−4−メチルシクロヘキサン−1−カルボキシレート(2)の合成:
1(5.0g、32.05mmol)の乾燥THF(50mL)中の撹拌溶液に、LiHMDS(THF中の1M溶液、70.5mL、70.5mmol)を−45℃で添加し、同一の温度で2時間撹拌した。ベンジルオキシメチルクロリド(7.5g、48.0mmol)を滴下した。反応混合物をRTで2時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をNHCl飽和溶液(300mL)で失活させ、EtOAc(3×300mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製して、2(7.0g、79%)を粘性の油として得た。
LCMS(ESI):m/z 277.15 [M+1]
1−((ベンジルオキシ)メチル)−4−メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸(3)の合成:
2(7.0g、25.3mmol)のTHFおよびMeOH(5:1、30mL)中の撹拌溶液に、水(5mL)中のNaOH(3.1g、77.5)を添加し、80℃で16時間加熱した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を1N HCl溶液でpH4〜5に酸性化し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、3(5.25g、粗化合物)を粘性の油として得た。
LCMS(ESI):m/z 261 [M−1]
4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(4)の合成:
3(5.2g、19.8mmol)のMeOH(60mL)中の撹拌溶液に、10%Pd/C(含水率50%、1.0g)を室温で添加し、H雰囲気下で(風船)12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、MeOH(50mL)で洗浄した。ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をn−ペンタンによる倍散により精製して、4(3.2g、粗化合物)を無色の固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.2(s,1H),4.70(t,J=8Hz,1H),3.32−3.31(m,1H),1.96(d,J=6Hz,2H),1.54(d,J=10.8Hz,1H),1.36(d,J=12Hz,2H),1.12−1.06(m,1H),1.02− 0.98(m,2H),0.96−0.81(m,5H).
ジベンジル(1−(ヒドロキシメチル)−4−メチルシクロヘキサン−1−カルボニル)−L−グルタメート(5)の合成:
4(1.5g、8.72mmol)のDMF(25mL)中の撹拌溶液に、Int−C(3.3g、9.15mmol)、HATU(4.4g、13.0mmol)およびDIPEA(4.6mL、26.1mmol)を0℃で窒素雰囲気下に添加し、室温で12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(100mL)で失活させ、EtOAc(2×75mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィにより精製して、5(2.3g、55%)をオフホワイトの固体として得た。
LCMS(ESI):m/z 482 [M+1]
ジベンジル2−(7−メチル−1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)ペンタンジオエート(6−F1および6−F2)の合成:
トリフェニルホスフィン(0.92g、3.51mmol)のTHF(15mL)中の撹拌溶液に、DIAD(0.7mL、3.51mmol)を0℃で窒素雰囲気下に滴下し、15分間撹拌した。得られる反応混合物に、5(1.3g、2.70mmol)のTHF(10mL)中の溶液を滴下し、RTで4時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(150mL)で失活させ、EtOAc(2×100mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィにより精製して、6−F1および6−F2(1.0g、84%)を粘性の油として得た。
LCMS(ESI):m/z 464 [M+1]
2−(7−メチル−1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)ペンタン二酸(7−F1および7−F2)の合成:
6−F1および6−F2(0.9g、1.94mmol)のEtOAc(30mL)中の撹拌溶液に、10%Pd/C(含水率50%、0.4g)を室温で添加し、H雰囲気下で(風船)12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、MeOH(10mL)で洗浄した。ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をn−ペンタンによる倍散により精製して、7−F1および7−F2(0.63g、粗固体)を得た。
LCMS(ESI):m/z 284 [M+1]
2−(7−メチル−1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)ペンタンジアミド(BEおよびBF)の合成:
7−F1および7−F2(0.62g、2.18mmol)のDCM(6mL)中の撹拌溶液に、HOBt(0.89g、6.56mmol)、EDC.HCl(1.2g、6.56mmol)、NHCl(0.7g、13.1mmol)およびDIPEA(2.2mL、13.1mmol)を0℃で窒素雰囲気下に添加し、RTで12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(100mL)で失活させ、EtOAc(2×75mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物の混合物(BEおよびBF)(0.4g)を無色の固体として得た。混合物を分取HPLC、続いて、キラルHPLCにより精製して、BE(82mg)およびBF(190mg)をオフホワイトの固体として得た。
BE:H NMR(400MHz,DMSO−d)δ 7.45(s,1H),7.32(s,1H),7.07(s,1H),6.77(s,1H),4.05(dd,J=9.6,5.4Hz,1H),3.09(d,J=5.3Hz,1H),2.99(d,J=5.3Hz,1H),2.11−1.97(m,2H),1.93−1.70(m,4H),1.54(t,J=9.8Hz,4H),1.37(s,3H),0.88(d,J=4.7Hz,3H).
LCMS(ESI):m/z 282 [M+1]
HPLC:99.7%
BF:H NMR(400MHz,DMSO−d)δ 7.45(s,1H),7.32(s,1H),7.07(s,1H),6.77(s,1H),4.05(dd,J=9.6,5.4Hz,1H),3.09(d,J=5.3Hz,1H),2.99(d,J=5.3Hz,1H),2.11−1.97(m,2H),1.94−1.70(m,4H),1.54(t,J=9.8Hz,4H),1.37(s,3H),0.88(d,J=4.7Hz,3H).
LCMS(ESI):m/z 282 [M+1]
HPLC:99.9%
実施例14−化合物EMおよびENの合成:
(S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシプロパン酸(A)の合成:
SM−2(76g、723mmol)の1、4ジオキサン/HO(350mL/300mL)中の撹拌溶液に、NaOH(61g、1.51mmol)、BocO(190mL、868mmol)を0℃で添加した。反応混合物をRTで16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を2N HClで酸性化し(pH約4)、EtOAc(5×500mL)で抽出した。組み合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、Int A(100g、67.5%)を黄色のシロップ剤として得た。
H NMR:(400MHz,CDCl):δ 6.54(br s,1H),5.77(br s,1H),4.35−4.04(m,1H),3.87−3.84(m,2H),1.45(s,9H).
(S)−3−(ベンジルオキシ)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)プロパン酸(B)の合成:
Int A(50g、245mmol)のDMF(650mL)中の撹拌溶液に、NaH(60%)(23g、563mmol)を−15℃で添加し、2時間撹拌した。臭化ベンジル(32.8mL、269mmol)をゆっくりと添加した後、反応混合物をRTに温め、12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を冷やした水(200mL)に注ぎ入れ、ジエチルエーテル(2×250mL)で抽出した。水性層をクエン酸(pH約4)で酸性化し、EtOAc(2×500mL)で抽出した。組み合わせた有機層を水(3×250mL)で洗浄した。有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、Int B(54g、75%)を茶色のシロップ剤として得た。
H NMR:(400MHz,CDCl):δ 7.32−7.26(m,5H),5.43(d,J=7.6Hz,1H),4.70−4.46(m,1H),4.45(s,2H),4.13−3.91(m,1H),3.73−3.70(m,1H),1.44(s,9H)
(S)−ベンジル3−(ベンジルオキシ)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノエート(C)の合成:
Int B(36g、122mmol)のDMF(250mL)中の撹拌溶液に、NaCO(20g、183mmol)を0℃で添加し、臭化ベンジル(18mL、146mmol)をゆっくりと添加した。反応混合物の温度をRTに温め、12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を冷やした水(200mL)に注ぎ入れ、ジエチルエーテル(2×250mL)で抽出した。組み合わせた有機層を水(3×250mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮してInt C(42g、91%)を茶色のシロップ剤として得、これを、精製をまったく行わずに次のステップでそのまま用いた。
(S)−ベンジル2−アミノ−3−(ベンジルオキシ)プロパノエートヒドロクロリド(D)の合成:
Int C(10g、25.9mmol)のエーテル中の撹拌溶液に、HCl(50mL)を0℃で添加し、RTで12時間撹拌した。得られた沈殿物をろ過し、ジエチルエーテル(2×100mL)で倍散させた。ろ過した化合物を減圧下で乾燥させて、Int D(5g、60%)を白色の固体として得た。
H NMR:(400MHz,DMSO−d):δ 8.66(s,2H),7.38−7.27(m,10H),5.29−5.22(m,2H),4.57−4.44(m,3H),3.91−3.81(m,2H).
メチル4−メチルシクロヘキサン−1−カルボキシレート(1)の合成:
4−メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸(50.0g、352mmol)のMeOH(500mL)中の撹拌溶液に、塩化チオニル(50.6mL、704mmol)を添加し、60℃で16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して、1(52g、粗化合物)を粘性の油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ 3.68(s,3H),2.51(t,J=4.8Hz,2H),2.0−1.96(m,4H),1.23−1.20(m,4H),0.90(d,J=6.4,Hz,3H).
メチル1−((ベンジルオキシ)メチル)−4−メチルシクロヘキサン−1−カルボキシレート(2)の合成:
1(5.0g、32.05mmol)の乾燥THF(50mL)中の撹拌溶液に、LiHMDS(THF中の1M溶液、70.5mL、70.5mmol)を−45℃で添加し、同一の温度で2時間撹拌した。ベンジルオキシメチルクロリド(7.5g、48.0mmol)を滴下した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をNHCl飽和溶液(300mL)で失活させ、EtOAc(3×300mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製して、2(7.0g、79%)を粘性の油として得た。
LCMS(ESI):m/z 277.15 [M+1]
1−((ベンジルオキシ)メチル)−4−メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸(3)の合成:
2(7.0g、25.3mmol)のTHFおよびMeOH(5:1、30mL)中の撹拌溶液に、水(5mL)中のNaOH(3.1g、77.5)を添加し、80℃で16時間加熱した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を1N HCl溶液でpH4〜5に酸性化し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して3(5.25g、粗化合物)を粘性の油として得た。
LCMS(ESI):m/z 261 [M−1]
4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(4)の合成:
3(5.2g、19.8mmol)のMeOH(60mL)中の撹拌溶液に、10%Pd/C(含水率50%、1.0g)を室温で添加し、H雰囲気下で(風船)12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、MeOH(50mL)で洗浄した。ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をn−ペンタンによる倍散により精製して、4(3.2g、粗化合物)を無色の固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.2(s,1H),4.70(t,J=8Hz,1H),3.32−3.31(m,1H),1.96(d,J=6Hz,2H),1.54(d,J=10.8Hz,1H),1.36(d,J=12Hz,2H),1.12−1.06(m,1H),1.02− 0.98(m,2H),0.96−0.81(m,5H).
ベンジルO−ベンジル−N−(1−(ヒドロキシメチル)−4−メチルシクロヘキサン−1−カルボニル)−L−セリネート(5)の合成:
4(1.6g、9.3mmol)のDMF(25mL)中の撹拌溶液に、Int D(3.3g、10.2mmol)、HATU(4.6g、12.0mmol)およびDIPEA(4.8mL、27.9mmol)を0℃で窒素雰囲気下に添加し、RTで12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(100mL)で失活させ、EtOAc(2×75mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィにより精製して、5(3.0g、75%)をオフホワイトの固体として得た。
LCMS(ESI):m/z 440 [M+1]
ベンジル(S)−3−(ベンジルオキシ)−2−(7−メチル−1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)プロパノエート(6−F1および6−F2)の合成:
トリフェニルホスフィン(2.12g、8.09mmol)のTHF(35mL)中の撹拌溶液に、DIAD(1.6mL、8.09mmol)を室温で窒素雰囲気下に滴下し、15分間撹拌した。5(3.0g、6.23mmol)のTHF(10mL)中の溶液を滴下し、RTで4時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(150mL)で失活させ、EtOAc(2×100mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィにより精製して、6−F1および6−F2混合物(2.63g、91%)を粘性の油として得た。
LCMS(ESI):m/z 422[M+1]
3−ヒドロキシ−2−(7−メチル−1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)プロパン酸(EMおよびEN)の合成:
6−F1および6−F2(2.6g、6.16mmol)のEtOAc(50mL)中の撹拌溶液に、10%Pd/C(含水率50%、520mg)を室温で添加し、H雰囲気下で(風船)12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、MeOH(50mL)で洗浄した。ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィにより精製して、化合物EMおよびENの混合物(1.43g)を無色の固体として得た。混合物を分取HPLCにより、続いて、キラルHPLCにより精製して、EM(307mg)およびEN(200mg)をオフホワイトの固体として得た。
EM:H NMR(400MHz,DMSO−d)δ 12.88(s,1H),4.20(t,J=5.3Hz,1H),3.72(dd,J=5.4,2.3Hz,2H),3.15−3.02(m,2H),1.90(d,J=12.1Hz,2H),1.56−1.55(m,4H),1.46−1.31(m,3H),0.88(d,J=4.4Hz,3H).
LCMS(ESI):m/z 242 [M+1]
HPLC:97.1%
EN:H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 12.91(s,1H),4.20(t,J=5.2Hz,1H),3.72(dd,J=5.4,2.3Hz,2H),3.15−3.02(m,2H),1.90(d,J=12.2Hz,2H),1.56−1.55(m,4H),1.46−1.31(m,3H),0.88(d,J=4.4Hz,3H).
LCMS(ESI):m/z 242 [M+1]
HPLC:93.7%
実施例15−化合物EQの合成:
(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタミン酸(A)の合成:
SM−2(100g、680mmol)の1,4−ジオキサン(400mL)およびHO(300mL)中の溶液に、NaOH(81.6g、2.04mol)、BocO(178g、816mmol)を0℃で添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水性2N HClで酸性化し(pH約4)、EtOAc(5×500mL)で抽出した。組み合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、Int A(75g、44.6%)を黄色のシロップ剤として得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ 5.34−5.29(m,1H),4.43−4.17(m,1H),2.51(td,J=2.4,7.1Hz,2H),2.28−2.18(m,1H),2.07−2.01(m,1H),1.45(s,9H).
LCMS(ESI):(m/z)246.0 [M−1]
ジベンジル(tert−ブトキシカルボニル)−L−グルタメート(B)の合成:
Int A(75.0g、303mmol)のDMF(500mL)中の溶液に、KCO(125g、910mmol)を0℃で添加し、臭化ベンジル(114g、668mmol)を滴下し、反応混合物の温度を室温で12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を冷やした水(200mL)に注ぎ入れ、ジエチルエーテル(3×250mL)で抽出した。組み合わせた有機層を水(3×250mL)で洗浄した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、Int B(60g、46%)を茶色のシロップ剤として得た。粗化合物を、精製をまったく行わずに次のステップで用いた。
H NMR(500MHz,CDCl)δ 7.38−7.30(m,10H),5.16(s,2H),5.10(s,2H),4.70(d,J=4.0Hz,1H),4.38(d,J=4.6Hz,1H),2.49−2.35(m,2H),2.21(dd,J=6.2,12.9Hz,1H),2.02−1.93(m,1H),1.42(s,9H).
ジベンジルL−グルタメートヒドロクロリド(C)の合成:
Int B(60.0g、140mmol)のエーテル(250mL)中の溶液に、HClを0℃で添加し、室温で12時間撹拌した。得られた沈殿物をろ過し、ジエチルエーテル(3×100mL)およびヘキサン(3×200mL)で倍散させた。残渣を減圧下で乾燥させて、C(30g、58.8%)を白色の固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ 8.66(s,2H),7.41−7.30(m,10H),5.26(s,2H),5.15(s,2H),4.16(t,J=6.6Hz,1H),2.64−2.48(m,2H),2.26−2.16(m,2H).
メチル4−メチルシクロヘキサン−1−カルボキシレート(1)の合成:
4−メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸(50.0g、352mmol)のMeOH(500mL)中の溶液に、塩化チオニル(50.6mL、704mmol)を添加し、60℃で16時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を減圧下で濃縮して、1(52g、粗化合物)を粘性の油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ 3.68(s,3H),2.51(t,J=4.8Hz,2H),2.0−1.96(m,4H),1.23−1.20(m,4H),0.90(d,J=6.4,Hz,3H).
メチル1−((ベンジルオキシ)メチル)−4−メチルシクロヘキサン−1−カルボキシレート(2)の合成:
1(5.0g、32.05mmol)の乾燥THF(50mL)中の溶液に、LiHMDS(THF中の1M溶液、70.5mL、70.5mmol)を−45℃で添加し、同一の温度で2時間撹拌した。ベンジルオキシメチルクロリド(7.5g、48.0mmol)を滴下し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を飽和水性NHCl(300mL)で失活させ、EtOAc(3×300mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製して、2(7.0g、79%)を粘性の油として得た。
LCMS(ESI):m/z 277.15 [M+1]
1−((ベンジルオキシ)メチル)−4−メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸(3)の合成:
2(7.0g、25.3mmol)のTHFおよびMeOH(5:1、30mL)中の溶液に、水(5mL)中のNaOH(3.1g、77.5)を添加し、80℃で16時間加熱した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を1N HCl溶液でpH4〜5に酸性化し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、3(5.25g、粗化合物)を粘性の油として得た。
LCMS(ESI):m/z 261 [M−1]
4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(4)の合成:
3(5.2g、19.8mmol)のMeOH(60mL)中の溶液に、10%Pd/C(含水率50%、1.0g)を室温で添加し、H雰囲気下で(風船)12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、MeOH(50mL)で洗浄した。ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をn−ペンタンによる倍散により精製して、4(3.2g、粗化合物)を無色の固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ 12.2(s,1H),4.70(t,J=8Hz,1H),3.32−3.31(m,1H),1.96(d,J=6Hz,2H),1.54(d,J=10.8Hz,1H),1.36(d,J=12Hz,2H),1.12−1.06(m,1H),1.02−0.98(m,2H),0.96−0.81(m,5H).
ジベンジル(1−(ヒドロキシメチル)−4−メチルシクロヘキサン−1−カルボニル)−L−グルタメート(5)の合成:
4(1.5g、8.72mmol)のDMF(25mL)中の溶液に、Int−C(3.3g、9.15mmol)、HATU(4.4g、13.0mmol)およびDIPEA(4.6mL、26.1mmol)を0℃で窒素雰囲気下に添加し、室温で12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(100mL)で失活させ、EtOAc(2×75mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィにより精製して、5(2.3g、55%)をオフホワイトの固体として得た。
LCMS(ESI):m/z 482 [M+1]
ジベンジル(S)−2−(7−メチル−1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)ペンタンジオエート(6)の合成:
トリフェニルホスフィン(0.92g、3.51mmol)のTHF(15mL)中の溶液に、DIAD(0.7mL、3.51mmol)を0℃で窒素雰囲気下に滴下し、15分間撹拌した。5(1.3g、2.70mmol)のTHF(10mL)中の溶液を反応混合物に滴下し、室温で4時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物を水(150mL)で失活させ、EtOAc(2×100mL)で抽出した。組み合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィにより精製して、6(1.0g、84%)を粘性の油として得た。
LCMS(ESI):m/z 464 [M+1]
(S)−2−(7−メチル−1−オキソ−2−アザスピロ[3.5]ノナン−2−イル)ペンタン二酸(EQ)の合成:
6(0.8g、1.72mmol)のEtOAc(20mL)中の溶液に、10%Pd/C(含水率50%、0.1g)を室温で添加し、H雰囲気下で(風船)12時間撹拌した。出発材料が消費された後(TLCによる)、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、MeOH(10mL)で洗浄した。ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をジエチルエーテルおよびn−ペンタンによる倍散で精製してEQ(0.46g、94.2%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ 12.60−12.40(m,2H),4.17−4.13(m,1H),3.00−2.96(m,2H),2.25(t,J=7.2Hz,2H),2.02−1.99(m,1H),1.88−1.71(m,3H),1.53−1.51(m,4H),1.31−1.29(m,3H),1.15−1.01(m,2H).
LCMS(ESI):m/z 283.95 [M+1]
HPLC:97.01%
実施例16−
上記の手法に従って、以下の化合物を調製した(または、調製する)。第1の欄中の化合物は、第2の欄中の化合物由来の異なる立体異性体、例えば異なる鏡像異性体および/または異なるジアステレオマーであることが認識されるべきである。
































実施例17
この実施例は、ポジティブ情動性学習(positive emotional learning)(PEL)テストを実証する。実験は、Burgdorf et al.,“The effect of selective breeding for differential rates of 50−kHz ultrasonic vocalizations on emotional behavior in rats,”Devel.Psychobiol.,51:34−46(2009)に記載のとおり実施した。ラットの50kHz超音波発声(快不快尺度USV)は、ポジティブ情動状態の研究について有効性が立証されたモデルであり、遊び(rough−and−tumble play)によってもっとも誘発される。50kHz超音波発声はラットの報酬性および欲求社会的行動に正に相関しており、ならびに、ポジティブ情動状態を反映することが既に分かっている。
PELアッセイは、社会的刺激、異種特異的な遊び(rough−and−tumble play)刺激に対する、ポジティブな(快不快尺度)50kHz超音波発声(USV)の取得を計測する。異種特異的な遊び(rough−and−tumble play)刺激は実験者の右手で与えた。テスト化合物またはビヒクル陰性対照(0.95無菌生理食塩水中の0.5%カルボキシルメチルセルロースナトリウム)を投与した1時間後に、動物には3分間の異種特異的な遊び(rough−and−tumble play)を与え、これは、交互する15秒間ブロックの異種特異的な遊びと、15秒間の無刺激とみなされる。高周波超音波発声(USV)を記録し、Burgdorf et al.,“Positive emotional learning is regulated in the medial prefrontal cortex by GluN2B−containing NMDA receptors,”Neuroscience,192:515−523(2011)によって既に記載されているとおり、Avasoft SASlab Pro(Germany)を用いてソノグラムにより分析した。各無刺激期間の最中に生じた周波数変調50kHz USVを定量化してPELを計測した。動物は、テスト以前には遊び刺激に対して習慣化していなかった。ポジティブ情動性学習は、くすぐり無条件刺激(UCS)治験に先行する条件刺激(CS)治験中に計測した。動物に、6回のCSおよび6回のUCS治験(各々が15秒間の治験)(合計で3分間)を与えた。
以下の表に所見を要約する。各実験にはそれ自体のビヒクル群が含まれているため、例示的(典型的)ビヒクルスコアを示す。最大の効果(15秒間当たりの50kHz USVの平均数)は、^:<6.0;:6〜10.9;**:11〜16.9;***:17〜22と報告されている。
実施例18
アッセイを、Moskal et al.,“GLYX−13:a monoclonal antibody−derived peptide that acts as an N−methyl−D−aspartate receptor modulator,”Neuropharmacology,49,1077−87,2005に記載のとおり実施した。これらの研究は、[H]MK−801結合の増加による計測で、NMDAR2A、NMDAR2B、NMDAR2CまたはNMDAR2D発現HEK細胞膜におけるNMDAR活性化を促進するようテスト化合物が作動するかを測定するよう設計した。
このアッセイにおいて、300μgのNMDAR発現HEK細胞膜抽出タンパク質を、飽和濃度のグルタメート(50μM)および様々な濃度のテスト化合物(1×10−15M〜1×10−7M)または1mMのグリシンの存在下に、15分間、25℃でプレインキュベートした。0.3μCiの[H]MK−801(22.5Ci/mmol)を添加した後、再度、反応を15分間、25℃でインキュベートした(非平衡状態)。結合および遊離[H]MK−801を、Brandel製の装置を用いる急速ろ過により分離した。
データの分析において、フィルタ上に残った[H]MK−801のDPM(崩壊/分間)を、テスト化合物の各濃度について、または、1mMのグリシンについて計測した。リガンドの各濃度(N=2)についてのDPM値を平均化した。GraphPadプログラムを用いてモデル化したDPM値の最良適合曲線からベースライン値を決定し、次いで、対数(アゴニスト)対応答(3種のパラメータ)アルゴリズムを、データセット中のすべての点から差し引いた。次いで、%最大[H]MK−801結合を、1mMのグリシンのものと比較して算出した:すべてのベースラインを差し引いたDPM値を、1mMのグリシンに係る平均値により除した。次いで、EC50および%最大活性を、GraphPadプログラムを用いてモデル化した最大[H]MK−801結合データの最良適合曲線、および、対数(アゴニスト)対応答(3種のパラメータ)アルゴリズムから得た。
以下の表に、野生型NMDARアゴニストNMDAR2A、NMDAR2B、NMDAR2CおよびNMDAR2Dに係る結果、ならびに、化合物が、アゴニストではない(−)か、アゴニストである(+)か、または、強アゴニストである(++)かを要約する。ここで、欄Aは1mMのグリシンに比した%最大[H]MK−801結合に基づいており(−=0;<100%=+;および、>100%=++);および、欄Bはlog EC50値に基づいていた(0=−;≧1×10−9M(例えば−8)=+;および、<1×10−9M(例えば−10)=++)。

実施例19
スプラーグドーリーラットに、以下の表中に示した化合物を2mg/kgで含有する通常生理食塩水配合物を用いて、静脈内投薬した(5%NMP、5%Solutol(登録商標)HSおよび90%通常生理食塩水配合物で送達した、アスタリスク(「」)を付した化合物を除く)。以下の表にIV薬物動態学の結果を要約する。
他の実験において、スプラーグドーリーラットに、以下の表に示した化合物を10mg/kgで含有する通常生理食塩水配合物を用いて、経口投与で投薬した(5%NMP、5%Solutol(登録商標)HSおよび90%通常生理食塩水配合物で送達した、アスタリスク(「」)を付した化合物を除く)。血漿、脳およびCSFサンプルを、種々の時点で24時間の期間にわたって分析した。以下の表に経口薬物動態学の結果を要約する。
実施例20
機械的鎮痛に係るBennettモデルを用い、肢逃避反応閾値による計測で化合物の鎮痛効果を評価した。Bennett GJ,Xie YK,“A peripheral mononeuropathy in rat that produces disorders of pain sensation like those seen in man,”Pain 33:87−107,1988。坐骨神経絞扼性神経損傷手術を動物に行い、手術から回復したが、von Freyフィラメントの適用後に肢逃避反応を未だ低閾値で示す動物に鎮痛反応テストを行う。ビヒクル動物に手術を施し、次いで、テスト化合物ではなくビヒクルを与える。動物を、テスト化合物またはビヒクル投与から1時間、24時間および1週間後にテストした。
オスの2〜3月齢のスプラーグドーリーラットを用いた。Harlanがすべての研究に対するサプライヤであった。ラットは、ハコヤナギのチップを敷いたLuciteのケージ中に入れ、12:12明暗サイクル(午前5時に点灯)で飼育し、ならびに、研究を通して、Purina lab chow(米国)および水道水を無制限に与えた。
ラットはイソフルラン(2.5%)を吸入させて麻酔下とした。坐骨神経絞扼性神経損傷手術を既述のとおり行った(Bennett and Xie,1988)。右後肢背面側の皮膚にメスの刃で、大腿骨に対して平行および後部に切開(約1.5cm長)を行った。小型の尖った止血鉗子を用いて、大腿二頭筋と表在殿筋とを分離した。湾曲した先の鈍い鉗子を用いて、総坐骨神経を単離して露出させた。機械鎮痛研究のために、坐骨神経全体を結紮した。止血鉗子/鉗子およびクロミックガット(5−0)を用いて、神経をこま結びで緩く結紮した;3本の結紮糸を1mm間隔で神経に配置した。結紮糸を、縫合によって神経が上下にずれない程度まで締めた。このプロトコルで神経の部分的な機能欠損をもたらした。テストは手術後およそ2週間で行った。
テスト中、ラットは、吊り下げたワイヤ網状格子(1cm×1cm、ワイヤは直径0.3cm)の表面に15〜20分間順応させた。Von Freyフィラメントの各々をもっとも細いものから開始して、わずかに曲がるまで患部側(同側)の後肢の足底面に対して直角に押し付け、次いで、6秒間保持した。フィラメントを引いた直後に明らかな後方への逃避反応またはしり込みする挙動が観察されなかった場合には、次に太いフィラメントを同様に用いた。応答があった場合には、より細いフィラメントを用いた。これを6回の応答が収集されるまで繰り返した。
すべての研究について、動物を、異痛症テストの研究開始に先だってベースライン化した(5未満の肢逃避反応閾値と定義)。動物のサブセットをガバペンチン(150mg/kg、PO)でテストして少なくとも50%の鎮痛を保証した。研究開始に動物の準備ができたことを確認したら、動物を複数のグループ間でバランスをとった。すべての研究の研究者は処置条件を知らされていなかった。動物に0.1、1または10mg/kgのテスト化合物を強制経口投与(PO)で投薬し、対照群の動物には、ガバペンチン(150mg/kg、PO)またはビヒクル(0.9%無菌生理食塩水中の0.5%Na−CMC、PO)を投薬した。テストは投薬から1時間後に行い、動物を投薬から24時間および1週間後に再度テストした。各動物に係る鎮痛率の計算を以下の式を用いて行った:%鎮痛=[(log(x)−y)/((log(z)−y)]×100、式中、x=薬物処置動物に係る肢逃避反応閾値(グラム)、y=ビヒクル処置群に対するlog(x)値の平均、および、z=無処置の動物に対する肢逃避反応閾値(グラム)(15の履歴値を用いた)。
結果を以下の表に示すが、ここで、鎮痛率は、化合物の投与から1時間、24時間および1週間後に計測されている。各研究にはそれ自体のガバペンチン対照群が含まれていたため、ガバペンチン対照値の例が示されている。すべての研究について、ガバペンチンは効果的であることが確認された(投与後1時間で少なくとも50%の鎮痛を実証)。ガバペンチンとビヒクルに差異はなく、投与から24時間および1週間後に鎮痛をもたらさなかった(<5%)。

実施例21
非臨床インビボ薬理学研究(ポーソルトアッセイ)を行って抗うつ剤様効果を計測した。陰性対照(0.9%無菌生理食塩水ビヒクル中の0.5%カルボキシルメチルセルロースナトリウム)および陽性対照(フルオキセチン)をテスト化合物に対する比較に示す。本研究では、5分間の水泳テストの最中におけるラットの応答(無動時間の短縮)による評価で、ポーソルト強制水泳テストにおける各化合物の効果の評価を行った。
オスの2〜3月齢のスプラーグドーリーラットを用いた(Harlan,Indianapolis,IN)。ラットは、ハコヤナギのチップを敷いたLuciteのケージ中に入れ、12:12明暗サイクル(午前5時に点灯)で飼育し、ならびに、研究を通して、Purina lab chow(米国)および水道水を無制限に与えた。
ポーソルト強制水泳テストのラットにおける使用への適応は、以下に記載されているとおり行った:Burgdorf et al.,(The long−lasting antidepressant effects of rapastinel (GLYX−13)are associated with a metaplasticity process in the medial prefrontal cortex and hippocampus.Neuroscience 308:202−211,2015)。第1日目(習慣化)に、動物を30cmまで水道水(23±1℃)で満たした高さ46cm×直径20cmの透明なガラスチューブ中に15分間入れ、その後のテスト日には5分間入れた。テスト前に、陽性対照フルオキセチンを3回(24時間、5時間および1時間)投薬した。動物を、投薬から1時間または24時間後にテスト化合物またはビヒクルでテストした。動物に、5分間テストの1日前に15分間の習慣化のセッションを受けさせた。投薬から1時間後にテストした化合物サブセットを、投薬から1週間後に、同一の動物群で再度テストした。動物1匹毎に換水した。動物を動画で記録し、動物の頭を水面上に維持するために必要とされる最低限の量の労力と定義される浮いている時間を、高い検者間信頼性(ピアソンのr>.9)を有する条件を知らされていない実験者によってオフラインでスコア化した。
テスト化合物に対する結果を以下の表に示す。投与量レベルでテストした各化合物を示す。各実験に係る有意性対ビヒクル群にマークを付す。「Yes」とした化合物は、示されている投与量レベルでビヒクルと比して統計的に有意(p≦0.05)であることが見出された。「No」とした化合物は、ビヒクルと比して統計的に有意ではなかった。データをテスト化合物およびビヒクル群(群当たりNおよそ8)について平均化した。ビヒクルで処置した群に比したテスト化合物で処置した群に係る浮遊の減少率を示す。

均等性
当業者は、単に日常的な実験を利用することで、本明細書に記載の本発明の特定の実施形態に対する多くの均等性を認識することとなるか、または、確認することが可能となる。このような均等性は以下の特許請求の範囲によって包含されていることが意図されている。
参照による援用
本明細書において言及されているすべての特許、公開特許出願、ウェブサイトおよび他の文献の全内容は、その全体が参照により、本明細書において明確に援用されている。

Claims (48)

  1. 式:
    (式中:
    は、H、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルキル−フェニル、−C(O)−R31、−C(O)−O−R32、−O−C〜Cアルキル−フェニル、フェニルおよび−CH(R)−C(O)−Rからなる群から選択され;ここで、フェニルは、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;
    は、各出現について、H、−C〜Cアルキルおよび−C〜Cハロアルキルからなる群から独立して選択され;
    、R、RおよびRは、各出現について、H、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、−C〜Cアルキルおよび−C〜Cハロアルキルからなる群から各々独立して選択され;または、RおよびRは、これらが結合している隣接する炭素と一緒になって、ハロゲン、ヒドロキシル、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、−C(O)NRおよび−NRからなる群から独立して選択される1もしくは2個の置換基により任意に置換されている3員炭素環を形成し;
    5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、−C〜Cアルコキシ、−−O−C〜Cアルキル−フェニル、−C〜Cアルキル、−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−O−C〜Cアルキル、−NRおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され;ここで、C〜Cアルキルは、−COOH、−C(O)NH、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、フェニル、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;ならびに、フェニルは、各出現について独立して、−C〜Cアルキル、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cアルコキシ、−NR、ヒドロキシル、シアノおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;
    5bは、H、ハロゲン、シアノ、−C〜Cアルキルおよび−C〜Cハロアルキルからなる群から選択され;または
    5aおよびR5bは一緒になってオキソ基を形成し;
    およびR10はHおよび−C〜Cアルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NR、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、−COOH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;
    およびR11は、ヒドロキシル、−C〜Cアルコキシおよび−NRからなる群から独立して選択され;
    31は、水素、−C〜Cアルキル、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cシクロアルキルおよびフェニルからなる群から選択され;
    32は、水素、−C〜Cアルキル、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cシクロアルキル、ベンジルおよびフェニルからなる群から選択され;ならびに
    およびRは、各出現について、H、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルキル−フェニル、−C〜Cアルキル−C〜Cシクロアルキル、−C〜Cアルキル−ヘテロシクロアルキルおよび−C〜Cアルキル−ヘテロアリールからなる群から各々独立して選択され、ここで、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは、N、OおよびSから独立して選択される1、2または3個の環原子を含み、ならびに、フェニルは、ハロゲン、ヒドロキシル、−C(O)NH、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、−C1〜アルキルおよび−C1〜アルコキシから選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;または
    およびRは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキルまたは5〜8員ヘテロアリールを形成する)
    を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩および/もしくは立体異性体。
  2. 、R、RおよびRの各出現がHである、請求項1に記載の化合物。
  3. が、各出現について、Hおよびメチルからなる群から独立して選択される、請求項1または2に記載の化合物。
  4. の各出現がHである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. が:
    からなる群から選択され、式中、RおよびRは、各出現について、水素および−C〜Cアルキルからなる群から各々独立して選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. が、H、4−メトキシベンジルおよび−CH(R)−C(O)−Rからなる群から選択され;
    がHおよびC〜Cアルキルからなる群から選択され、ならびに、前記C〜Cアルキルは、−C(O)NR、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−COOH、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されていてもよく;ならびに
    が、ヒドロキシル、C〜Cアルコキシおよび−NRからなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
  7. が、Hおよび−C〜Cアルキルからなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NHR、−NH−C(O)−C〜Cアルキル、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−COOH、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換される、請求項6に記載の化合物。
  8. が、Hおよび−C〜Cアルキルからなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−COOH、−NH、−SH、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシおよびヒドロキシルから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換される、請求項6に記載の化合物。
  9. がC〜Cアルキルであり、前記C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−COOH、−NH、−SH、−OC(O)CHおよびヒドロキシルから選択される1個の置換基によって任意に置換され得る、請求項6に記載の化合物。
  10. が、H、メチル、
    からなる群から選択される、請求項6に記載の化合物。
  11. が、H、メチル、
    からなる群から選択される、請求項6に記載の化合物。

  12. である、請求項6に記載の化合物。
  13. が−NRである、請求項6〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  14. が、−NH
    からなる群から選択される、請求項13に記載の化合物。
  15. がNHである、請求項14に記載の化合物。
  16. 5bがHおよびハロゲンから選択される、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
  17. 5bがHおよびFから選択される、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
  18. 5bがHである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
  19. 5aが、H、ヒドロキシル、ハロゲン、O−C〜Cアルキル−フェニル、−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−O−C〜Cアルキル、−NRおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、ヒドロキシル、フェニルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されており、ならびに、ここで、フェニルは、各出現について独立して、−C〜Cアルキル、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、シアノおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されている、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物。
  20. 5aが、H、ヒドロキシル、ハロゲン、−C〜Cアルキル、−O−CH−Ph、−NH−C(O)−C〜Cアルキル、−NH−C(O)−O−C〜Cアルキル、−NHRおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−NR、−SH、−O−C(O)−C〜Cアルキル、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されている、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物。
  21. 5aが、H、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH、−NH−C〜Cアルキル、−NH−C(O)−C〜Cアルキル、−NH−C(O)−O−C〜Cアルキルおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−NH、−SH、−OC(O)CH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されており;
    10がHおよびC〜Cアルキルからなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NR、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、−COOH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されており;ならびに
    11が、ヒドロキシル、−C〜Cアルコキシおよび−NRからなる群から選択される、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物。
  22. 5bがHであり;および
    5aが、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH
    からなる群から選択される、請求項21に記載の化合物。
  23. 5bがHであり;および
    5aが、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH
    からなる群から選択される、請求項22に記載の化合物。
  24. 5aが、H、ヒドロキシル、ハロゲン、C〜Cアルコキシ−フェニル、−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−O−C〜Cアルキル、−NRおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され、ここで、−NR−C(O)−C〜Cアルキルである各R5aは、−C(O)NH、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されていてもよく;
    10がHおよびC〜Cアルキルからなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NR、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換され;
    11が、ヒドロキシル、−C〜Cアルコキシおよび−NRからなる群から選択され;
    5bがHであり;および
    がHである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  25. 5aが、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH
    からなる群から選択される、請求項24に記載の化合物。
  26. 5aが、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH
    からなる群から選択される、請求項23に記載の化合物。
  27. 式:
    (式中:
    は、H、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルキル−フェニルおよび−CH(R)−C(O)−Rからなる群から選択され;ここで、フェニルは、−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;ならびに
    5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、−C〜Cアルコキシ、−O−C〜Cアルキル−フェニル、−C〜Cアルキル、−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR−C(O)−O−C〜Cアルキル、−NRおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され;ここで、C〜Cアルキルは、−COOH、−C(O)NH、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;ならびに、フェニルは、−C〜Cアルキル、−C〜Cハロアルキル、−C〜Cアルコキシ、−NR、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;
    5bは、H、ハロゲン、−C〜Cアルキルおよび−C〜Cハロアルキルからなる群から選択され;または
    5aおよびR5bは一緒になってオキソ基を形成し;
    およびR10は、Hおよび−C〜Cアルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NR、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、−COOH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;
    およびR11は、ヒドロキシル、C〜Cアルコキシおよび−NRからなる群から独立して選択され;ならびに
    およびRは、各出現について、H、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルキル−フェニル、−C〜Cアルキル−C〜Cシクロアルキル、−C〜Cアルキル−ヘテロシクロアルキルおよび−C〜Cアルキル−ヘテロアリールからなる群から各々独立して選択され、ここで、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは、N、OおよびSから独立して選択される1、2または3個の環原子を含み、ならびに、フェニルは、ハロゲン、ヒドロキシル、−C(O)NH、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、−C1〜アルキルおよび−C1〜アルコキシから選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;または
    およびRは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキルまたは5〜8員ヘテロアリールを形成する)
    を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩および/もしくは立体異性体。
  28. が、Hまたは−CH(R)−C(O)−Rであり;
    が、HおよびC〜Cアルキルからなる群から選択され、ここで、−C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−NH、−SH、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−C〜Cアルコキシ、−COOHおよびヒドロキシルから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されており;ならびに
    が、ヒドロキシル、−C〜Cアルコキシおよび−NRからなる群から独立して選択されている、請求項27に記載の化合物。
  29. が、H、メチル、
    からなる群から選択される、請求項27または28に記載の化合物。
  30. がHである、請求項27〜29のいずれか一項に記載の化合物。
  31. 5aが、H、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH、−NH−C〜Cアルキル、−NH−C(O)−C〜Cアルキル、−NH−C(O)−O−C〜Cアルキルおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され;ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−NH、−SH、−OC(O)CH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されており;ならびに
    5bがHまたはハロゲンである、請求項27〜30のいずれか一項に記載の化合物。
  32. 5bがHまたはハロゲンであり;ならびに
    5aが、H、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH
    からなる群から選択される、請求項27〜31のいずれか一項に記載の化合物。
  33. 5bがHまたはハロゲンであり;ならびに
    5aが、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH
    からなる群から選択される、請求項27〜31のいずれか一項に記載の化合物。
  34. がHであり;
    5bがHであり;ならびに
    5a
    からなる群から選択される、請求項33に記載の化合物。
  35. 式:
    (式中:
    5aは、H、ヒドロキシル、ハロゲン、−CH、−C(O)−C〜Cアルキル、−O−CH−Ph、−NH、−NH−C〜Cアルキル、−NH−C(O)−C〜Cアルキル、−NH−C(O)−O−C〜Cアルキルおよび−NRCH(R10)−C(O)−R11からなる群から選択され;ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−NH、−SH、−OC(O)CH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されており;
    5bはHまたはハロゲンであり;
    およびR10は、HおよびC〜Cアルキルからなる群から独立して選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NR、−NR−C(O)−C〜Cアルキル、−NR、−SH、−C(O)−C〜Cアルキル、−C(O)−O−C〜Cアルキル、−O−C(O)−C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、−COOH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されていてもよく;ならびに
    およびR11は、ヒドロキシル、C〜Cアルコキシおよび−NRからなる群から独立して選択され;ならびに
    およびRは、各出現について、H、−C〜Cアルキル、−C〜Cアルキル−フェニル、−C〜Cアルキル−C〜Cシクロアルキル、−C〜Cアルキル−ヘテロシクロアルキルおよび−C〜Cアルキル−ヘテロアリールからなる群から各々独立して選択され、ここで、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールは、N、OおよびSから独立して選択される1、2または3個の環原子を含み、ならびに、フェニルは、ハロゲン、ヒドロキシル、−C(O)NH、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、−C1〜アルキルおよび−C1〜アルコキシから選択される1、2または3個の置換基によって任意に置換されており;または
    およびRは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキルまたは5〜8員ヘテロアリールを形成する)
    を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩および/もしくは立体異性体。
  36. 5aが、H、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH、−NH−C〜Cアルキル、−NH−C(O)−C〜Cアルキルおよび−NH−C(O)−O−C〜Cアルキルからなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキルは、−C(O)NH、−NH、−SH、−OC(O)CH、ヒドロキシルおよびハロゲンから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基によって任意に置換されている、請求項35に記載の化合物。
  37. 5aが、H、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH
    からなる群から選択される、請求項35に記載の化合物。
  38. 5bがHまたはハロゲンであり;ならびに
    5aが、H、ヒドロキシル、ハロゲン、メチル、−O−CH−Ph、−NH
    からなる群から選択される、請求項35に記載の化合物。
  39. が、H、メチル、
    からなる群から選択される、請求項35〜38のいずれか一項に記載の化合物。
  40. が−NHである、請求項35〜39のいずれか一項に記載の化合物。







  41. からなる群から選択される化合物、または、その薬学的に許容可能な塩および/もしくは立体異性体。
  42. 前記化合物が、表1中に記載されている化合物、または、その薬学的に許容可能な塩および/もしくは立体異性体から選択される、請求項1に記載の化合物。
  43. 請求項1〜42のいずれか一項に記載の化合物;および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物。
  44. 経口投与、非経口投与、局所投与、膣内投与、直腸内投与、舌下投与、点眼投与、経皮投与または鼻噴投与に好適である、請求項43に記載の医薬組成物。
  45. うつ病、アルツハイマー病、注意欠陥障害、統合失調症または不安の処置を、それを必要とする患者において行う処置方法であって、有効量の請求項1〜42のいずれか一項に記載の化合物、または、請求項43または44に記載の医薬組成物を前記患者に投与するステップを含む方法。
  46. 偏頭痛の処置を、それを必要とする患者において行う方法であって、有効量の請求項1〜42のいずれか一項に記載の化合物、または、請求項43または44に記載の医薬組成物を前記患者に投与するステップを含む方法。
  47. 神経障害性疼痛の処置を、それを必要とする患者において行う方法であって、有効量の請求項1〜42のいずれか一項に記載の化合物、または、請求項43または44に記載の医薬組成物を前記患者に投与するステップを含む方法。
  48. シナプス機能不全に関連する神経発達障害の処置を、それを必要とする患者において行う方法であって、治療的有効量の請求項1〜42のいずれか一項に記載の化合物、または、請求項43または44に記載の医薬組成物を前記患者に投与するステップを含む方法。
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