JP2019524759A5 - - Google Patents

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他の態様では、本発明は、全体的または少なくとも部分的に式2に変換される式1の構造によって表される合成物を提供するために、反応性チオール官能基の硫黄原子をそのマレイミド部分と縮合させるのに適した条件下で、式Iの化合物を、その官能基を有する標的化剤と接触させることによって調製された、リガンド薬物コンジュゲート合成物を提供する。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
リガンド薬物コンジュゲート(LDC)合成物であって、式1および/または式2

の構造、またはその薬学的に許容される塩によって表される、リガンド薬物コンジュゲート合成物[式中、
Lは、リガンド単位であり、
Sは、前記リガンド単位の硫黄原子であり、式2では、示されているコハク酸アミド(M )部分のカルボン酸官能基に対してαまたはβの炭素原子に結合しており、
は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、式2では、L−S−によって置換されている炭素に隣接している飽和炭素原子に結合しており、
下付き文字wは、0または1であり、
下付き文字nは、1、2、3または4であり、
下付き文字aは、0または1であり、
下付き文字bは、0または1であり、
ただし、下付き文字nが2、3または4である場合には、下付き文字bは、1であり、下付き文字nが1である場合には、下付き文字bは、0であり、
Aは、第1の必要に応じてのストレッチャー単位であり、
は、第2の必要に応じてのストレッチャー単位であり、
Bは、必要に応じての分枝単位であり、
A、A およびBのそれぞれは、独立に選択される単一単位であるか、または必要に応じて2つ、3つもしくは4つの独立に選択されるサブユニットから構成されるか、もしくはそれらからなり、
Yは、必要に応じて置換されているヘテロ原子、必要に応じて置換されている官能基またはスペーサー単位として必要に応じて存在し、下付き文字yが2であり、したがってY が−Y−Y’−である場合、独立に選択され、YおよびY’は、それぞれ、第1および第2の必要に応じて置換されているヘテロ原子、必要に応じて置換されている官能基またはスペーサー単位であり、
下付き文字wは、0または1であり、下付き文字wが0である場合には、Wは存在せず、あるいは下付き文字wが1である場合には、
Wは、ペプチド切断可能単位であり、または
Wは、式−Y(W’)−のグルクロニド単位であり、W’は、必要に応じて置換されているヘテロ原子を介するYとのグリコシド結合を有する炭水化物部分を表し、
ただし、W’に結合したYは、自壊スペーサー単位であり、
下付き文字yは、0、1または2であり、
ただし、Wがグルクロニド単位である場合、下付き文字yは、1または2であり、その場合、下付き文字yは、W’に結合した前記自壊スペーサー単位を含めたものであるが、Dが四級化薬物単位(D )である場合には、下付き文字yは1であり、前記グルクロニド単位のYは、Dに結合しており、
ただし、Wがペプチド切断可能単位であり、Dが四級化薬物単位(D )である場合には、下付き文字yは、1であり、Yは、DおよびWに結合した自壊スペーサー単位であり、
BUは、塩基性単位であり、R a2 は、必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキル基であり、それらは実線の曲線によって表される通り、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、第二級もしくは第三級アミン官能基の骨格の塩基性窒素原子を含有する必要に応じて置換されているスピロC 〜C 20 ヘテロシクロ、塩基性第二級もしくは第三級アミン官能基の必要に応じて置換されている塩基性窒素原子による環外置換を有する必要に応じて置換されているスピロC 〜C 20 カルボシクロ、または必要に応じて置換されているC 〜C 12 アミノアルキルによる環外置換を有する必要に応じて置換されているスピロC 〜C 20 カルボシクロ(ここで、前記アミノアルキルのアミノ部分の前記必要に応じて置換されている塩基性窒素原子は、第一級、第二級または第三級アミン官能基の窒素原子である)を有する環式塩基性単位を規定し、その必要に応じて置換されているアルキル部分と共に環外アミンまたはアミノアルキルの前記必要に応じて置換されている塩基性窒素原子は、BUに帰属可能であり、あるいは
BUは、塩基性単位であり、R a2 は、式1および/または式2に対応する、BUとR a2 の間の実線の曲線が存在しない構造の非環式塩基性単位の塩基性窒素原子に形式的に環化されるか、またはその塩基性窒素原子を有している必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキレンの炭素原子に形式的に環化される、必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキルであり、BUとR a2 は共に、前記非環式塩基性単位を構成し、したがって骨格ヘテロ原子として前記塩基性窒素原子を組み込む必要に応じて置換されているスピロC 〜C 20 ヘテロシクロを形成するか、または前記塩基性窒素原子によって直接的に置換されているか、もしくは前記形式的な環化から残った必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキレン部分を介して前記塩基性窒素原子によって間接的に置換されている、必要に応じて置換されているスピロC 〜C 20 カルボシクロを形成し、その構造は、環化部位に依存して決まり、したがっていずれの場合も、環式塩基性単位(cBU)が、実線の曲線によって示される通りに定義され、
前記環式塩基性単位の前記塩基性窒素原子は、前記塩基性窒素原子の置換度に依存して、窒素保護基によって必要に応じて適切に保護されているか、または必要に応じてプロトン化されており、
下付き文字pは、1〜24の範囲であり、
Dは、薬物単位であり、または
Dは、D と表される四級化薬物単位であり、したがって、D は、式1および式2のDを置き替え、ただし、下付き文字wは、1であり、
下付き文字wが1である場合には、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内の、グリコシダーゼによる前記グルクロニド単位の活性化、もしくはプロテアーゼによる前記ペプチド切断可能単位の活性化によって、前記薬物単位もしくは四級化薬物単位が、生物学的に活性な化合物もしくはその誘導体としてそのリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始め、
または、下付き文字wが0である場合には、生物学的に活性な化合物またはその誘導体は、Y −Dをその薬物リンカー部分の示されているL SS もしくはL 構造に結合させる、前記コンジュゲート化合物のその薬物リンカー部分内の結合が酵素的もしくは非酵素的に切断されるときに、前記合成物のリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され、
前記リガンド薬物コンジュゲート化合物は、pがp’によって置き換えられ、p’が、1〜24の範囲の整数である、式1または式2の構造に対応する]。
(項目2)
項目1に記載のリガンド薬物コンジュゲート合成物であって、

の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド薬物コンジュゲート合成物[式中、
としての[HE]は、必要に応じての加水分解促進単位であり、
下付き文字wは、1であり、
Wは、ペプチド切断可能単位であり、または
Wは、

の構造を有する式−Y(W’)−のグルクロニド単位であり、
Suは、炭水化物部分であり、−E’−は、グリコシダーゼによって切断可能なグリコシド結合の必要に応じて置換されているヘテロ原子を表し、したがって、Su−E’は、W’であり、前記グルクロニド単位構造の残部は、W’に結合した自壊スペーサー単位であり、
J’は、必要に応じて置換されている独立に選択されるヘテロ原子であり、
V、Z 、Z およびZ は、独立に、=N−または=C(R 24 )−であり、各R 24 は、独立に、水素、および必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキル、C 〜C 12 アルケニルおよびC 〜C 12 アルキニル、ハロゲン、電子求引基、電子供与基、−E’−Su、および−C(R )(R )−からなる群から選択され、
ただし、ただ1つの−C(R )(R )−部分、およびただ1つの−E’−Su部分が存在し、
V、Z 、Z およびZ のうちの1つは、=C(R 24 )−であり、そのR 24 は、−C(R )(R )−であり、V、Z 、Z およびZ のうちのもう1つは、=C(R 24 )−であり、そのR 24 は、−E’−Suであり、
ただし、前記−C(R )(R )−および−E’−Su部分は、互いにオルトまたはパラにあり、
およびR は、独立に、水素、または必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキル、C 〜C 12 アルケニルもしくはC 〜C 12 アルキニル、または必要に応じて置換されているC 〜C 20 アリールもしくはC 〜C 20 ヘテロアリールであり、あるいは
およびR は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているC 〜C 20 カルボシクロを規定し、
R’は、水素、または−NO もしくは他の電子求引基、または−OC 〜C アルキルもしくは他の電子供与基であり、
前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内の前記グリコシド結合のグリコシダーゼによる切断によって、前記薬物単位または四級化薬物単位が、生物学的に活性な化合物またはその誘導体として、そのリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始め、
J’に隣接している波線は、下付き文字aが1である場合にはAとの、または下付き文字aが0である場合には、示されているL SS もしくはL の第1のリンカーとの、前記グルクロニド単位の共有結合付着点を示し、前記−C(R )(R )−部分に隣接している波線は、下付き文字yが2である場合にはY’との、または下付き文字yが1である場合にはD/D との、前記グルクロニド単位の共有結合付着点を示す]。
(項目3)
項目2に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、Wが、グルクロニド単位であり、−W−Y −Dおよび−W−D が、それぞれ

の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物、またはその薬学的に許容される塩
[式中、点線の曲線は、D’とのR またはR y1 の必要に応じての環化を示し、
45 は、−CH OHまたは−CO Hであり、
−N(R )D’および−N (R y1 )(R y2 )D’部分は、環化されても環化されなくても、それぞれDおよびD を表し、D’は、DまたはD の残部であり、
は、D’との環化が存在しない状態では、水素もしくは必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、またはR は、D’と環化した場合には、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレンであり、
y1 は、D 内で環化していない状態では、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、またはR y1 は、D 内で環化した場合には、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレンであり、
y2 は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
E’としての−O’−は、グリコシダーゼによって切断可能なO−グリコシド結合の酸素ヘテロ原子を表し、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内の前記切断によって、そのリガンド薬物コンジュゲート化合物から、Dが、第一級もしくは第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物もしくはその誘導体として放出され始め、またはD が、第三級アミンを含有する生物学的に活性な化合物もしくはその誘導体として放出され始める]。
(項目4)
項目2に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、Wが、ペプチド切断可能単位であり、−Y −D−および−Y −D が、それぞれ

の構造を有するか、または薬学的に許容される塩形態である、リガンド−薬物コンジュゲート合成物、またはその薬学的に許容される塩[式中、
−N(R )D’および−N (R y1 )(R y2 )D’部分は、それぞれDおよびD を表し、D’は、DまたはD の残部であり、点線は、D’とのR またはR y1 の必要に応じての環化を示し、
は、水素であり、またはR は、D’との環化が存在しない状態では、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであるか、またはD’と環化した場合には、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレンであり、
y1 は、D との環化が存在しない状態では、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、またはR y1 は、D と環化した場合には、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレンであり、
y2 は、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
Jは、波線によって示される通り、Wに結合した必要に応じて置換されているヘテロ原子であり、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内のその結合の切断によって、そのリガンド薬物コンジュゲート化合物から、Dが、第一級もしくは第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物もしくはその誘導体として放出され始め、またはD が、第三級アミンを含有する生物学的に活性な化合物もしくはその誘導体として放出され始める]。
(項目5)
項目2に記載のリガンド薬物コンジュゲート合成物であって、


の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド薬物コンジュゲート合成物[式中、
Suは、炭水化物部分であり、
E’は、グリコシダーゼによって切断可能なグリコシド結合の、必要に応じて置換されている独立に選択されるヘテロ原子であり、
J’は、必要に応じて置換されている独立に選択されるヘテロ原子を表し、
Y’は、存在せず、またはY’は、−O−、−S−、−NH−もしくは−O−C(=O)−であり、ただし、Y’は、Dが四級化薬物単位(D )である場合には存在せず、
V、Z 、Z およびZ は、独立に、=N−または=C(R 24 )−であり、各R 24 は、独立に、水素、および必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、C 〜C アルケニルおよびC 〜C アルキニル、ハロゲン、電子求引基、電子供与基、−O’−Su、−C(R )(R )−Y’−D、および−C(R )(R )−D からなる群から選択され、
ただし、−C(R )(R )−Y’−Dおよび−C(R )(R )−D 部分のただ1つ、ならびにただ1つの−O’−Su部分が存在し、
V、Z 、Z およびZ のうちの1つは、=C(R 24 )−であり、そのR 24 は、−C(R )(R )−Y’−Dまたは−C(R )(R )−D であり、V、Z 、Z およびZ のうちのもう1つは、=C(R 24 )−であり、そのR 24 は、−O’−Suであり、ただし、前記−O’−Suおよび−C(R )(R )−Y’−Dまたは−C(R )(R )−D 部分は、互いにオルトまたはパラにあり、
およびR は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、C 〜C アルケニルおよびC 〜C アルキニル、または必要に応じて置換されているC 〜C 10 アリールもしくはC 〜C 10 ヘテロアリールであり、あるいはR およびR は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているスピロC 〜C カルボシクロを規定し、
前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内の前記グリコシド結合のグリコシダーゼによる切断によって、D/D が、生物学的に活性な化合物またはその誘導体としてそのリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始める]、
あるいは

の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド薬物コンジュゲート合成物[式中、
Jは、必要に応じて置換されているヘテロ原子であり、
Y’は、存在せず、またはY’は、−O−、−S−、−NH−もしくは−O−C(=O)−であり、ただし、−Y’−は、Dが四級化薬物単位(D )である場合には存在せず、
Wは、ペプチド切断可能単位であり、
V、Z 、Z およびZ は、独立に、=N−または=C(R 24 )−であり、各R 24 は、独立に、水素、および必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、C 〜C アルケニルおよびC 〜C アルキニル、ハロゲン、電子求引基、電子供与基、−C(R )(R )−Y’−D、および−C(R )(R )−D からなる群から選択され、ただし、−C(R )(R )−Y’−Dおよび−C(R )(R )−D 部分のただ1つが存在し、
V、Z 、Z およびZ のうちの1つは、=C(R 24 )−であり、R 24 は、−C(R )(R )−Y’−Dまたは−C(R )(R )−D であり、ただし、前記−C(R )(R )−Y’−Dまたは−C(R )(R )−D 部分は、Jに対してオルトまたはパラにあり、
およびR は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、C 〜C アルケニルおよびC 〜C アルキニル、または必要に応じて置換されているC 〜C 10 アリールもしくはC 〜C 10 ヘテロアリールであり、あるいはR およびR は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているスピロC 〜C カルボシクロを規定し、
D/D が、生物学的に活性な化合物またはその誘導体としてそのリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始めるように、Wに対するプロテアーゼ作用によって、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内のW−J結合が切断される]。
(項目6)
項目5に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、

の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
−O’−は、グリコシダーゼによって切断可能なO−グリコシド結合の酸素ヘテロ原子を表す]、
あるいは


の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目7)
項目6に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、

の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
R’は、水素または−NO である]、
あるいは

の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目8)
BUおよびR a2 が、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、骨格の第二級または第三級塩基性窒素原子を有する必要に応じて置換されているスピロC 〜C ヘテロシクロを規定し、前記骨格の塩基性窒素原子が、BUに帰属可能であり、前記塩基性窒素原子が、必要に応じてプロトン化されている、項目1に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目9)
項目7に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、


の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
下付き文字Pは、1または2であり、
下付き文字Qは、1〜6の範囲であり、
a3 は、−H、C 〜C アルキル、−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)、または−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、R PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、R PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
a3 に結合した塩基性窒素は、必要に応じてプロトン化されている]、
あるいは

の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
下付き文字Pは、1または2であり、
下付き文字Qは、1〜6の範囲であり、
a3 は、−H、C 〜C アルキル、−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)または−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、
PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
a3 に結合した塩基性窒素は、必要に応じてプロトン化されている]。
(項目10)
下付き文字Pが、1であり、下付き文字Qが、1、2もしくは3であり、または下付き文字Pが、2であり、Qが、1もしくは2である、項目9に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目11)
下付き文字Pが、1であり、下付き文字Qが、1である、項目10に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目12)
BUおよびR a2 が、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、第一級、第二級もしくは第三級アミンによる、または必要に応じて置換されているC 〜C −アミノアルキルによる環外置換を有する必要に応じて置換されているスピロC 〜C カルボシクロを規定し、前記アミンまたはアミノアルキルの前記塩基性窒素原子が、BUに帰属可能であり、必要に応じてプロトン化されている、項目1に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目13)
項目6に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、−O’−Suが、

の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物、またはその薬学的に許容される塩
[式中、波線は、O’と前記リガンド−薬物コンジュゲート合成物を表す構造の残部との共有結合を表し、R 45 は、−CH OHまたは−CO Hである]。
(項目14)
項目6に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、Wが、ジペプチドから構成されるペプチド切断可能単位であり、前記ジペプチドのC末端が、Jに共有結合によって結合しており、DまたはD が、生物学的に活性な化合物またはその誘導体として前記リガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始めるように、前記ジペプチドによって、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内のW−J結合の前記プロテアーゼによる切断のための、調節性プロテアーゼまたはリソソームプロテアーゼのための認識部位が提供される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目15)
項目14に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、Wの前記ジペプチドが、

の構造
[式中、R 34 は、ベンジル、メチル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、−CH(OH)CH であるか、または

の構造を有し、
アスタリスクは、ジペプチド骨格との共有結合付着点を示し、
35 は、メチルもしくは−(CH NH(C=O)NH であり、または
35 は、−(CH −NH 、−(CH NH(C=NH)NH もしくは−(CH CO Hである]、
またはその薬学的に許容される塩を有し、
波線が、前記リガンド−薬物コンジュゲート合成物を表す構造への前記ジペプチドの共有結合付着点を示す、
リガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目16)
項目15に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、Wの前記ジペプチドが、−Phe−Lys−、−Val−Ala−、−Val−Lys−、−Ala−Lys−、−Val−Cit−、−Phe−Cit−、−Leu−Cit−、−Ile−Cit−、−Phe−Arg−、−Trp−Cit−およびその薬学的に許容される塩からなる群から選択され、Citが、シトルリンである、リガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目17)
項目5に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、Dが、四級化薬物単位(D )であり、Y’が存在せず、下付き文字yが、1であり、D に結合したYが、自壊スペーサー単位である、リガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目18)
項目17に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、薬学的に許容される塩形態(複数可)の

の構造によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
a3 は、−H、C 〜C アルキル、−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)、または−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、R PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、R PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、
R’は、水素または−NO であり、
45 は、−CH OHまたは−CO Hである]、
あるいは
薬学的に許容される塩形態(複数可)の

の構造によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)または−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、
PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されている]。
(項目19)
放出される第三級アミンを含有する生物学的に活性な化合物またはその誘導体が、ツブリシン化合物であり、それによって、D が四級化ツブリシン薬物単位として規定される、項目18に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目20)
項目1に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記四級化薬物単位−D が、薬学的に許容される塩形態の、

の構造を有する四級化ツブリシン薬物単位である、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
2A は、水素もしくは必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキルであり、またはR 2A は、それが結合している酸素原子と共に、−OH以外のO−連結置換基を規定し、またはR 2A は、R と酸素原子の間の破線の曲線によって示される通り、R がその酸素原子に結合し、それによって酸素含有C 〜C −ヘテロシクロを規定している場合には、存在せず、
円で囲まれたAr部分は、5員の窒素−ヘテロアリーレンを表し、そのヘテロアリーレンに対して必要な示されている置換基は、残りの位置における必要に応じての置換と互いに1,3−関係にあり、
は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキルであり、
、R およびR は、独立に選択される必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキルであり、またはR は、−OR 2A 部分の酸素原子に結合しており、この場合、R 2A は存在せず、R およびR は、既に定義されている通りであり、
4a は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキルであり、R 4B は、必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキルであり、またはその両方は、R 4A とR 4B の間の点線の曲線によって示される通り、それらが結合している窒素と一緒になって、必要に応じて置換されている四級化窒素含有C 〜C ヘテロシクリルを規定し、
一方のR は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキルであり、他方のR は、必要に応じて置換されている(C 〜C 20 アリール)−C 〜C 12 アルキル−または(C 〜C 20 ヘテロアリール)−C 〜C 12 アルキル−であり、
波線は、合成物構造の残部とのD の共有結合付着点を示す]。
(項目21)
項目20に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、D が、薬学的に許容される塩形態の、

の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
下付き文字mは、0または1である]。
(項目22)
項目21に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、薬学的に許容される塩形態の、

の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、Zは、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレンまたは必要に応じて置換されているC 〜C アルケニレンであり、R 7A は、必要に応じて置換されているC 〜C 10 アリールまたは必要に応じて置換されているC 〜C 10 ヘテロアリールである]。
(項目23)
項目22に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、薬学的に許容される塩形態の、

の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
7A は、必要に応じて置換されているフェニルであり、R 8A およびR 8B は、独立に、水素および必要に応じて置換されているC 〜C アルキルからなる群から選択され、またはR 8A およびR 8B は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているスピロC 〜C カルボシクロを規定する]。
(項目24)
項目23に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、薬学的に許容される塩形態の、

の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
およびR は、独立に選択される天然疎水性アミノ酸のアルキル側鎖残基であり、
7B 置換基の数を示す下付き文字uは、0、1、2または3であり、
各R 7B は、存在する場合、独立に選択されるO−連結置換基であり、
8A は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C アルキルである]。
(項目25)
項目24に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、薬学的に許容される塩形態の、

の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
は、メチルであり、
下付き文字uは、0、1または2であり、
は、H、メチル、エチル、プロピル、−CH −OC(O)R 3A 、−CH CH(R 3B )C(O)R 3A または−CH(R 3B )C(O)NHR 3A であり、R 3A は、C 〜C アルキルであり、R 3B は、HまたはR 3A から独立に選択されるC 〜C アルキルであり、
2A は、それが結合している酸素原子と共に、−OCH OCH 2B 、−OCH 2B 、−OC(O)R 2B 、−OCH OC(O)R 2B 、−OC(O)N(R 2B )(R 2C )、および−OCH C(O)N(R 2B )(R 2C )からなる群から選択されるO−連結置換基であり、R 2B およびR 2C は、独立に、H、C 〜C アルキルおよびC 〜C アルケニルからなる群から選択され、
各R 7B は、存在する場合、独立に、−OHまたは−OCH である]。
(項目26)
2A が、−CH CH または−CH −CH=CH である、項目20に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目27)
−OR 2A が、−OCH CH 、−OCH −CH=CH 、−OCH C(CH )=CH 、または−OC(O)CH であり、
が、−CH であり、
7B が、−OHであるか、または存在せず、
下付き文字uが、0または1であり、
下付き文字uが1である場合には、R 7B は、−OHであり、下付き文字uが0である場合には、R 7B は存在しない、
項目25に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目28)
項目25に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、薬学的に許容される塩形態の、

の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
2A は、−C(O)R 2B 、−C(O)NHR 2D 、または−CH C(O)R 2D であり、
2B は、H、C 〜C アルキルまたはC 〜C アルケニルであり、
2D は、−H、C 〜C アルキルまたはC 〜C アルケニルであり、
は、メチル、エチルまたはプロピルであり、
7B は、−OHであるか、または存在せず、
下付き文字uは、0または1であり、
下付き文字uが1である場合には、R 7B は、−OHであり、下付き文字uが0である場合には、R 7B は存在しない]。
(項目29)
項目28に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、薬学的に許容される塩形態の、

の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
2B は、メチル、エチル、プロピルもしくは分枝C 〜C アルキルであるか、またはメチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、3−メチル−プロパ−1−イル、3,3−ジメチル−プロパ−1−イルもしくはビニルである]。
(項目30)
2B が、−CH であり、R が、−CH である、項目29に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目31)
項目28に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、薬学的に許容される塩形態の、

の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
2B は、−H、メチル、エチル、ビニルまたは−C(=CH )CH である]。
(項目32)
項目31に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、薬学的に許容される塩形態の、

の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目33)
項目23に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、薬学的に許容される塩形態(複数可)の

の構造によって表されるリガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
a3 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、
2A は、−C(=O)CH 、−CH CH 、−CH CH=CH または−CH C(=CH )CH であり、
34 は、イソプロピルであり、
35 は、メチルまたは−(CH NH(C=O)NH であり、
a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されている]、
あるいは
薬学的に許容される塩形態(複数可)の

の構造によって表されるリガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
a3 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、
2A は、−C(=O)CH 、−CH CH 、−CH CH=CH または−CH C(=CH )CH であり、
a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されている]。
(項目34)
項目9に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、

の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
a3 は、−H、C 〜C アルキル、−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)、または−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、R PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、R PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、
R’は、水素または−NO であり、
45 は、−CH OHまたは−CO Hであり、
−N(R )D’は、Dを表し、D’は、Dの残部であり、点線は、D’とのR の必要に応じての環化を示し、R は、D’との環化が存在しない状態では、水素もしくは必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、またはR は、D’と環化した場合には、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレンであり、
−O’−は、グリコシダーゼによって切断可能なO−グリコシド結合の酸素ヘテロ原子を表し、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内の前記切断によって、Dが、第一級または第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物またはその誘導体としてそのリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始める]、
あるいは

またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
a3 は、−H、C 〜C アルキル、−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)、または−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、R PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、R PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、
34 は、メチルまたはイソプロピルであり、
35 は、メチル、−(CH −NH 、−(CH NH(C=O)NH 、−(CH NH(C=NH)NH 、または−(CH CO Hであり、
−N(R )D’は、合成物構造の残部との共有結合付着を有する−Dを表し、D’は、Dの残部であり、点線は、D’とのR の必要に応じての環化を示し、R は、D’との環化が存在しない状態では、水素もしくは必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、またはR は、D’と環化した場合には、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレンであり、
前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内の示されている結合のプロテアーゼによる切断によって、Dが、第一級または第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物またはその誘導体としてそのリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始める]。
(項目35)
Dから放出される第三級アミンを含有する生物学的に活性な化合物またはその誘導体によって、D が四級化アウリスタチン薬物単位として規定される、18に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目36)
Dから放出される第一級または第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物またはその誘導体が、アウリスタチン薬物化合物であり、それによって、Dがアウリスタチン薬物単位として規定される、34に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目37)
項目35または36に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、−Dまたは−D から放出される前記アウリスタチン薬物化合物が、

の構造を有するか、または薬学的に許容される塩形態である、リガンド−薬物コンジュゲート合成物、またはその薬学的に許容される塩[式中、
短剣符は、下付き文字yが2である前記合成物のリガンド薬物コンジュゲート化合物に前記アウリスタチン薬物化合物を−Dとして組み込むときには、カルバメート官能基を提供する窒素原子の共有結合付着部位を示し、その官能基の−OC(=O)−はY’であり、または下付き文字yが1である前記合成物のリガンド薬物コンジュゲート化合物に前記アウリスタチン薬物化合物を−D として組み込むときには、第四級アミン窒素をもたらす窒素原子の共有結合付着部位を示し、
10 およびR 11 は、独立に、水素およびC 〜C アルキルからなる群から選択され、ただし、R 10 、R 11 のうちの一方は、前記アウリスタチン薬物化合物が−Dとして組み込まれる場合には、水素であり、前記アウリスタチン薬物化合物が−D として組み込まれる場合には、R 10 、R 11 はどちらも水素ではなく、
12 は、水素、C 〜C アルキル、C 〜C カルボシクリル、C 〜C 24 アリール、−X −C 〜C 24 アリール、−X −(C 〜C カルボシクリル)、C 〜C ヘテロシクリルまたは−X −(C 〜C ヘテロシクリル)であり、
13 は、水素、C 〜C アルキル、C 〜C カルボシクリル、C 〜C 24 アリール、−X −C 〜C 24 アリール、−X −(C 〜C カルボシクリル)、C 〜C ヘテロシクリルおよび−X −(C 〜C ヘテロシクリル)であり、
14 は、水素もしくはメチルであり、または
13 およびR 14 は、それらが結合している炭素と一緒になって、スピロC 〜C カルボシクロを構成し、
15 は、水素またはC 〜C アルキルであり、
16 は、水素、C 〜C アルキル、C 〜C カルボシクリル、C 〜C 24 アリール、−C 〜C 24 −X −アリール、−X −(C 〜C カルボシクリル)、C 〜C ヘテロシクリルおよび−X −(C 〜C ヘテロシクリル)であり、
17 は、独立に、水素、−OH、C 〜C アルキル、C 〜C カルボシクリルおよびO−(C 〜C アルキル)であり、
18 は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
19 は、−C(R 19A −C(R 19A −C 〜C 24 アリール、−C(R 19A −C(R 19A −(C 〜C ヘテロシクリル)または−C(R 19A −C(R 19A −(C 〜C カルボシクリル)であり、C 〜C 24 アリールおよびC 〜C ヘテロシクリルは、必要に応じて置換されており、
19A は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、−OHまたは必要に応じて置換されている−O−C 〜C アルキルであり、
20 は、水素、または必要に応じて置換されているC 〜C 20 アルキル、C 〜C 24 アリールもしくはC 〜C ヘテロシクリル、または−(R 47 O) −R 48 、または−(R 47 O) −CH(R 49 であり、
21 は、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 24 アリール)もしくは−C 〜C アルキレン−(C 〜C 24 ヘテロアリール)、またはC 〜C ヒドロキシルアルキル、または必要に応じて置換されているC 〜C ヘテロシクリルであり、
Zは、O、S、NH、またはNR 46 であり、
46 は、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
下付き文字mは、1〜1000の範囲の整数であり、
47 は、C 〜C アルキルであり、
48 は、水素またはC 〜C アルキルであり、
49 は、独立に、−COOH、−(CH −N(R 50 、−(CH −SO H、または−(CH −SO −C 〜C アルキルであり、
50 は、独立に、C 〜C アルキル、または−(CH −COOHであり、
下付き文字nは、0〜6の範囲の整数であり、
は、C 〜C 10 アルキレンである]。
(項目38)
項目37に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記アウリスタチン薬物化合物が、式D E−1 、式D E−2 または式D F−1

の構造を有するか、または薬学的に許容される塩形態である、リガンド−薬物コンジュゲート合成物、またはその薬学的に許容される塩[式中、
式D E−1 または式D E−2 において、Arは、C 〜C 10 アリールまたはC 〜C 10 ヘテロアリールであり、式D F−1 において、Zは、−O−、または−NH−であり、
20 は、水素、または必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、C 〜C 10 アリールもしくはC 〜C 10 ヘテロアリールであり、
21 は、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)または−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 ヘテロアリール)である]。
(項目39)
アウリスタチン四級化薬物単位(D )として組み込まれ、放出されるアウリスタチン薬物化合物が、アウリスタチンE、アウリスタチンPE、アウリスタチンPHE、アウリスタチンPYE、アウリスタチンEFP、アウリスタチンEBおよびアウリスタチンEVBである、項目35に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目40)
前記合成物のリガンド薬物コンジュゲート化合物の−Dに組み込まれ、放出されるアウリスタチン薬物化合物が、モノメチルアウリスタチンE(MMAE)またはモノメチルアウリスタチンF(MMAF)であり、Dの共有結合付着がカルバメート官能基を介したものであり、したがって、その官能基の−OC(=O)−がY’であり、下付き文字yが2である、項目36に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目41)
項目35に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、薬学的に許容される塩形態(複数可)の

の構造によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)、−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、R PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、R PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、R a3 に結合した塩基性窒素は、必要に応じてプロトン化されており、
19B は、−CH(CH )−CH(OH)−Ph、−CH(CO H)−CH(OH)−CH 、または−CH(CO H)−CH Phであり、
34 は、イソプロピルであり、R 35 は、メチルまたは−(CH NH(C=O)NH である]、
あるいは
薬学的に許容される塩形態(複数可)の

の構造によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)、−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、
PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されている]。
(項目42)
項目36に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、

の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)、−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、
PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、
19B は、−CH(CH )−CH(OH)−Ph、−CH(CO H)−CH(OH)−CH 、または−CH(CO H)−CH Phであり、
34 は、イソプロピルであり、
35 は、メチルまたは−(CH NH(C=O)NH である]、
あるいは


の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)、−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、
PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
a3 に結合した塩基性窒素は、必要に応じてプロトン化されており、
19B は、−CH(CH )−CH(OH)−Ph、−CH(CO H)−CH(OH)−CH 、または−CH(CO H)−CH Phである]。
(項目43)
下付き文字wが、1であり、
下付き文字yが、1または2であり、
Wに結合しているYが、自壊スペーサー単位であり、
Dが、PBDダイマーのDであり、それによって、PBD薬物単位を規定する、
項目1に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目44)
項目43に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記PBD薬物単位が、

の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物、またはその薬学的に許容される塩[式中、
波線は、合成物構造の残部との前記PBD薬物単位の共有結合付着点を示し、
は、必要に応じて置換されているフェニレンまたはC 〜C ヘテロアリーレンであり、
Qa は、−O−、−S−、−C(=O)O−、−C(=O)−、−NH(C=O)−、および−N(R )−からなる群から選択され、R は、H、C 〜C アルキルおよび(C O) n’ −CH からなる群から選択され、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
(i)Q は、単結合であり、Q は、単結合および−Z−(CH −(Zは、単結合、O、SおよびNHからなる群から選択され、下付き文字nは、1〜3の範囲である)からなる群から選択されるか、または
(ii)Q は、−CH=CH−であり、Q は、単結合であるか
のいずれかであり、
12 は、C 〜C 10 アリールまたはC 〜C 10 ヘテロアリールであり、
およびR は、独立に、H、R、OH、OR、SH、SR、NH 、NHR、NRR’、ニトロおよびハロからなる群から選択され、
は、H、R、OH、OR、SH、SR、NH 、NHR、NRR’、ニトロおよびハロからなる群から選択され、
RおよびR’は、独立に、必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキル、C 〜C 20 ヘテロシクリル、C 〜C 24 アリールおよびC 〜C 24 ヘテロアリールからなる群から選択され、
(a)R 10 は、Hであり、R 11 は、OHもしくはOR (R は、C 〜C アルキルである)であるか、
(b)R 10 およびR 11 は、それらが結合している窒素原子と炭素原子との間に、窒素−炭素二重結合を形成するか、または
(c)R 10 は、Hであり、R 11 は、SO M(下付き文字zは、2もしくは3であり、Mは、一価のカチオンである)であるか
のいずれかであり、
R’’は、C 〜C 12 アルキレンであり、その炭素鎖は、必要に応じて、O、SおよびNHからなる群から選択される1つ、2つもしくは3つのヘテロ原子によって、ならびに/または芳香族環によって中断されており、
は、O、SおよびNHからなる群から選択され、
6’ 、R 7’ 、R 9’ 、およびY ’は、独立に、それぞれR 、R 、R 、およびY と同じ群から選択され、R 10’ およびR 11’ は、独立に、それぞれR 10 およびR 11 と同じ群から選択され、ただし、R 11 およびR 11’ がそれぞれSO Mである場合、各Mは、独立に選択される一価のカチオンであるか、または一緒になって二価のカチオンを表し、
必要に応じての置換は、ハロ、ニトロ、シアノ、−OR、C 〜C アルキル、C 〜C ヘテロシクリル、ジメチル−アミノプロピルオキシ、ピペラジニルおよびビス−オキシ−C 〜C アルキレンからなる群から独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基による置換であり、Rは、既に定義されている通りである]。
(項目45)
項目44に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、

の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
Aは、存在する場合、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
Wは、ペプチド切断可能単位であり、
下付き文字yは、1または2であり、Wに結合したYは、自壊スペーサー単位であり、
前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内のWとその自壊スペーサー単位との結合は、前記PBD薬物単位をPBDダイマーとしてそのリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出し始めるようにプロテアーゼによって切断可能であり、
あるいは下付き文字yは0であり、Wは、X QA に結合しており、
前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内のWとX QA との結合は、前記PBD薬物単位をPBDダイマーとしてそのリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出し始めるようにプロテアーゼによって切断可能である]。
(項目46)
項目45に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、

の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
下付き文字Pは、1または2であり、
下付き文字Qは、1〜6の範囲であり、
Qa は、−NH−であり、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)または−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、
PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されている]。
(項目47)
下付き文字Pが、1であり、下付き文字Qが、1である、項目46に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目48)
項目47に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、

の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
Qa は、−NH−であり、
a3 は、−H、C 〜C アルキルまたは−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、−CH −または−CH CH −であり、
PEG2 は、−H、−CH または−CH CH であり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されている]。
(項目49)
項目48に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、

の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
a3 は、−Hであり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されている]、
あるいは

の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
a3 は、−Hであり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されている]。
(項目50)
項目1に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、D/D が、疎水性であるかまたはSlogP<0を有する生物学的に活性な化合物またはその誘導体のD/D である場合、Aまたはそのサブユニットが、−L (PEG)−である、リガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目51)
項目50に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、−L −またはそのサブユニットが、式L −1またはL −2

の構造を有し、あるいは
−L (PEG)−またはそのPEG含有サブユニットが、式L −3または式L −4

の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物
[式中、下付き文字vは、1〜4の範囲の整数であり、
下付き文字v’は、0〜4の範囲の整数であり、
LP は、天然もしくは非天然アミノ酸側鎖によって提供されるか、または−O−、−NR LP −、−S−、−S(=O)−、−S(=O) −、−C(=O)−、−C(=O)N(R LP )−、−N(R LP )C(=O)N(R LP )−、および−N(R LP )C(=NR LP )N(R LP )−もしくはC 〜C ヘテロシクロからなる群から選択され、
各R LP は、独立に、水素および必要に応じて置換されているC 〜C アルキルからなる群から選択され、またはR LP のうちの2つは、それらが結合している炭素原子およびそれらの介在する原子と一緒になって、C 〜C ヘテロシクロを規定し、任意の残りのR LP は、既に定義されている通りであり、
Arは、必要に応じて置換されているC 〜C 10 アリーレンまたはC 〜C 10 ヘテロアリーレンであり、
各R およびR は、独立に、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレン、必要に応じて置換されているC 〜C 10 アリーレンもしくは必要に応じて置換されているC 〜C 10 ヘテロアリーレンからなる群から選択され、
またはR およびR は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているスピロC 〜C カルボシクロを規定し、もしくは隣接している炭素原子からのR およびR は、これらの原子および任意の介在する炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているC 〜C カルボシクロを規定し、任意の残りのR およびR は、既に定義されている通りであり、
波線のうちの1つは、PEG単位の共有結合付着点を示し、その他の2つの波線は、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物を表す構造内の式L −1または式L −2の共有結合付着を示す]。
(項目52)
項目51に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、式1aまたは式2a

の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルまたは必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)であり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、
19B は、−CH(CH )−CH(OH)−Ph、−CH(CO H)−CH(OH)−CH 、または−CH(CO H)−CH Phであり、
Sは、前記リガンド単位の硫黄原子であり、式2aのその硫黄原子は、示されているコハク酸アミド(M )部分のカルボン酸官能基に対してαまたはβの炭素に結合している]、
あるいは
式1bまたは式2b

の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
2A は、−C(=O)CH 、−CH CH 、−CH CH=CH または−CH C(=CH )CH であり、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルまたは必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)であり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、
下付き文字uは、0または1であり、
7B は、下付き文字uが1である場合には、−OHであり、または下付き文字uが0である場合には、存在しない]。
(項目53)
項目52に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、−X LP −PEGが、

の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物
[式中、R PEG2 は、PEGキャッピング単位であり、
下付き文字nは、2〜72の範囲である]。
(項目54)
下付き文字nが、12であり、R PEG2 が、水素または−CH である、項目53に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目55)
項目5に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、−Y’−Dが、

の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物
[式中、Y’は、メチレンカルバメート単位であり、
波線は、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物構造の残部との前記メチレンカルバメート単位の共有結合付着点を示し、
Dは、前記メチレンカルバメート単位に組み込まれた必要に応じて置換されている官能基を有する薬物単位であり、
は、前記薬物単位の官能基のヘテロ原子であり、
MA 、R M1 およびR M2 は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されているC 〜C 14 アリール、もしくは必要に応じて置換されているC−連結C 〜C ヘテロアリールであり、
またはR MA およびR M1 は、それらの両方が結合している窒素原子および炭素原子と一緒になって、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジンもしくはホモピペリジンヘテロシクロを規定し、R M2 は、水素であり、
前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内の前記グルクロニド単位またはペプチド切断可能単位の活性化によって、Dが、−T −Hから構成される官能基を有する生物学的に活性な化合物またはその誘導体としてその化合物から放出され始める]。
(項目56)
項目55に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、Dに共有結合によって付着している前記メチレンカルバメート単位が、

の構造を有し、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内の前記グルクロニド単位またはペプチド切断可能単位の活性化によって、Dが、O に相当する酸素原子を有するヒドロキシル官能基を有する生物学的に活性な化合物またはその誘導体としてその化合物から放出され始める、リガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目57)
Aまたはそのサブユニットが、式(3)または式(4)

の構造を有する[式中、
波線は、合成物構造内の共有結合付着を示し、
KおよびL’は、独立に、C、N、OまたはSであり、ただし、KまたはL’がOまたはSである場合には、Kに対するR 41 およびR 42 またはL’に対するR 43 およびR 44 は存在せず、KまたはL’がNである場合には、Kに対するR 41 、R 42 のうちの一方またはL’に対するR 42 、R 43 のうちの一方は存在せず、ただし、2つの隣接しているL’は、N、O、またはSとして独立に選択されることはなく、
下付き文字eおよびfは、0〜12の範囲の独立に選択される整数であり、下付き文字gは、1〜12の範囲の整数であり、
Gは、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、−OH、−OR PR 、−CO H、CO PR であり、R PR は、適切な保護基であり、または
Gは、−N(R PR )(R PR )であり、R PR は、独立に保護基であり、もしくはR PR は、一緒になって、適切な保護基を形成し、または
Gは、−N(R 45 )(R 46 )であり、R 45 、R 46 のうちの一方は、水素もしくはR PR であり(R PR は、適切な保護基である)、他方は、水素もしくは必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
38 は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
39 〜R 44 は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されているアリール、および必要に応じて置換されているヘテロアリールからなる群から選択され、または
39 、R 40 は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、もしくはR 41 、R 42 は、Kが炭素原子である場合には、それらの両方が結合しているKと一緒になって、C 〜C カルボシクロを規定し、R 41 〜R 44 は、本明細書で定義される通りであり、
またはR 43 、R 44 は、L’が炭素原子である場合には、それらの両方が結合しているL’と一緒になって、C 〜C カルボシクロを規定し、R 39 〜R 42 は、本明細書で定義される通りであり、
またはR 40 およびR 41 、もしくはR 40 およびR 43 、もしくはR 41 およびR 43 は、それらの両方が結合している炭素原子もしくはヘテロ原子、およびそれらの炭素原子および/もしくはヘテロ原子の間に介在する原子と一緒になって、C 〜C カルボシクロもしくはC 〜C ヘテロシクロを規定し、R 39 、R 44 およびR 40 〜R 43 の残りは、本明細書で定義される通りであり、
ただし、KがOまたはSである場合には、R 41 およびR 42 は存在せず、KがNである場合には、R 41 、R 42 のうちの一方は存在せず、L’がOまたはSである場合には、R 43 およびR 44 は存在せず、L’がNである場合には、R 43 、R 44 のうちの一方は存在しない]、あるいは
Aまたはそのサブユニットが、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基である、
項目1に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物、またはその薬学的に許容される塩。
(項目58)
式(3)または式(4)が、式(3a)または式(4a)

の構造を有する[式中、
下付き文字eおよびfは、独立に、0もしくは1である]、
あるいは
Aまたはそのサブユニットは、アルファ−アミノ酸もしくはベータ−アミノ酸の残基である、
項目57に記載の、リガンド−薬物コンジュゲート合成物、またはその薬学的に許容される塩。
(項目59)
前記リガンド単位が、抗体リガンド単位であり、それによって、抗体薬物コンジュゲート(ADC)を規定し、前記抗体リガンド単位によって標的とされる部分が、異常細胞の、到達可能な細胞表面抗原であり、前記標的とされる抗原が、結合したADCの細胞内部移行を可能にし、前記異常細胞の部位から遠方にある正常細胞と比較してより多いコピー数で前記異常細胞上に存在する、項目1に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目60)
標的化剤が、抗体であり、それによって、抗体薬物コンジュゲート(ADC)を規定し、前記抗体リガンド単位の標的部分が、異常細胞の近傍にある血管上皮細胞の、到達可能な細胞表面抗原であり、前記抗原が、結合したADCの細胞内部移行を可能にし、前記異常細胞の部位から遠方にある正常上皮細胞と比較してより多いコピー数で前記細胞上に存在する、項目59に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
(項目61)
下付き文字pが、約2、約4、または約8である、項目60に記載のリガンド薬物コンジュゲート合成物。
(項目62)
前記リガンド単位が、抗体またはその抗原結合性断片のリガンド単位であり、それによって、抗体リガンド単位を規定し、前記コハク酸(M )部分またはコハク酸アミド(M )部分に結合した前記抗体リガンド単位の硫黄原子が、前記抗体またはその抗原結合性断片のシステイン残基の硫黄原子である、項目61に記載のリガンド薬物コンジュゲート合成物。
(項目63)
項目1に記載のリガンド薬物コンジュゲート合成物、および1つ、2つ、3つまたはそれよりも多い賦形剤を含む、薬学的に許容される製剤またはその前駆体。
(項目64)
前記薬学的に許容される製剤が、対象に静脈内注射するのに適した液体であり、または前記薬学的に許容される製剤前駆体が、対象に静脈内注射するための溶液として再構成するのに適した固体である、項目63に記載の薬学的に許容される製剤。
(項目65)
前記リガンド薬物コンジュゲート合成物が、前記製剤中に、過剰増殖性疾患または状態の処置のための有効量で存在する、項目64に記載の薬学的に許容される製剤。
(項目66)
過剰増殖性疾患または状態を処置する方法であって、前記疾患または状態を有する患者に、有効量の項目1に記載のリガンド薬物コンジュゲート合成物を投与するステップを含む、方法。
(項目67)
前記過剰増殖性疾患または状態が、がんである、項目66に記載の方法。
(項目68)
前記がんが、白血病またはリンパ腫である、項目67に記載の方法。
(項目69)
腫瘍細胞またはがん細胞を、有効量の項目1に記載のリガンド薬物コンジュゲート合成物に曝露することによって、前記細胞の増殖を阻害するか、または前記細胞においてアポトーシスを引き起こす方法。
(項目70)

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、式2では、L−S−によって置換されている炭素に隣接している飽和炭素に結合しており、
下付き文字wは、0または1であり、
下付き文字nは、1、2、3または4であり、
下付き文字aは、0または1であり、
下付き文字bは、0または1であり、
ただし、下付き文字nが2、3または4である場合には、下付き文字bは、1であり、下付き文字nが1である場合には、下付き文字bは、0であり、
Aは、第1の必要に応じてのストレッチャー単位であり、
は、第2の必要に応じてのストレッチャー単位であり、
Bは、必要に応じての分枝単位であり、
A、A およびBのそれぞれは、独立に選択される単一単位であるか、または必要に応じて2つ、3つもしくは4つの独立に選択されるサブユニットから構成されるか、もしくはそれらからなり、
Yは、必要に応じて置換されているヘテロ原子、必要に応じて置換されている官能基またはスペーサー単位として必要に応じて存在し、下付き文字yが2であり、したがってY が−Y−Y’−である場合、独立に選択され、YおよびY’は、それぞれ、第1および第2の必要に応じて置換されているヘテロ原子、必要に応じて置換されている官能基またはスペーサー単位であり、
下付き文字wは、0または1であり、下付き文字wが0である場合には、Wは存在せず、あるいは下付き文字wが1である場合には、
Wは、ペプチド切断可能単位であり、または
Wは、式−Y(W’)−のグルクロニド単位であり、W’は、必要に応じて置換されているヘテロ原子を介するYとのグリコシド結合を有する炭水化物部分を表し、
ただし、W’に結合したYは、自壊スペーサー単位であり、
下付き文字yは、0、1または2であり、
ただし、Wがグルクロニド単位である場合、下付き文字yは、1または2であり、その場合、下付き文字yは、W’に結合した前記自壊スペーサー単位を含めたものであるが、Dが四級化薬物単位(D )である場合には、下付き文字yは1であり、前記グルクロニド単位のYは、Dに結合しており、
ただし、Wがペプチド切断可能単位であり、Dが四級化薬物単位(D )である場合には、下付き文字yは、1であり、Yは、DおよびWに結合した自壊スペーサー単位であり、
BUは、塩基性単位であり、R a2 は、必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキル基であり、それらは実線の曲線によって表される通り、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、第二級もしくは第三級アミン官能基の骨格の塩基性窒素原子を含有する必要に応じて置換されているスピロC 〜C 20 ヘテロシクロ、塩基性第二級もしくは第三級アミン官能基の必要に応じて置換されている塩基性窒素による環外置換を有する必要に応じて置換されているスピロC 〜C 20 カルボシクロ、または必要に応じて置換されているC 〜C 12 アミノアルキルによる環外置換を有する必要に応じて置換されているスピロC 〜C 20 カルボシクロ(前記アミノアルキルのアミノ部分の前記必要に応じて置換されている塩基性窒素原子は、第一級、第二級または第三級アミン官能基の窒素原子である)を有する環式塩基性単位を規定し、その必要に応じて置換されているアルキル部分と共に環外アミンまたはアミノアルキルの前記必要に応じて置換されている塩基性窒素原子は、BUに帰属可能であり、あるいは
BUは、塩基性単位であり、R a2 は、式1および/または式2に対応する、BUとR a2 の間の実線の曲線が存在しない構造の非環式塩基性単位の前記塩基性窒素原子に形式的に環化されるか、またはその塩基性窒素原子を有している必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキレンの炭素原子に形式的に環化される、必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキルであり、BUとR a2 は共に、前記非環式塩基性単位を構成し、したがって骨格ヘテロ原子として前記塩基性窒素原子を組み込む必要に応じて置換されているスピロC 〜C 20 ヘテロシクロを形成するか、または前記塩基性窒素原子によって直接的に置換されているか、もしくは前記形式的な環化から残った必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキレン部分を介して前記塩基性窒素原子によって間接的に置換されている、必要に応じて置換されているC 〜C 20 カルボシクロを形成し、その構造は、環化部位に依存して決まり、したがっていずれの場合も、環式塩基性単位(cBU)が、実線の曲線によって示される通りに定義され、
前記環式塩基性単位の前記塩基性窒素原子は、前記塩基性窒素原子の置換度に依存して、窒素保護基によって必要に応じて適切に保護されているか、または必要に応じてプロトン化されており、
Dは、薬物単位であり、または
Dは、D と表される四級化薬物単位であり、したがって、D は、式1および式2のDを置き替え、ただし、下付き文字wは、1であり、
下付き文字wが1である場合には、グリコシダーゼによる前記グルクロニド単位の活性化、もしくはプロテアーゼによる前記ペプチド切断可能単位の活性化によって、前記薬物単位もしくは四級化薬物単位が、生物学的に活性な化合物もしくはその誘導体として、前記薬物リンカー化合物から、もしくは前記薬物リンカー化合物から調製されたリガンド薬物コンジュゲート合成物のリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始め、
または、下付き文字wが0である場合には、生物学的に活性な化合物もしくはその誘導体は、前記薬物リンカー化合物もしくはリガンド薬物コンジュゲート化合物の−Y −Dと残部との間の結合が酵素的もしくは非酵素的に切断されるときに、前記薬物リンカー化合物から、もしくは前記薬物リンカー化合物から調製されたリガンド薬物コンジュゲート合成物のリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出される]。
(項目71)
項目70に記載の薬物リンカー化合物であって、

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
としての[HE]は、必要に応じての加水分解促進単位であり、
下付き文字wは、1であり、
Wは、ペプチド切断可能単位であり、または
Wは、

の構造を有する式−Y(W’)−のグルクロニド単位であり、
Suは、炭水化物部分であり、−E’−は、グリコシダーゼによって切断可能なグリコシド結合の必要に応じて置換されているヘテロ原子を表し、したがって、Su−E’は、W’であり、前記グルクロニド単位構造の残部は、自壊スペーサー単位であり、
−J’−は、必要に応じて置換されている独立に選択されるヘテロ原子であり、
V、Z 、Z およびZ は、独立に、=N−または=C(R 24 )−であり、各R 24 は、独立に、水素、および必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキル、C 〜C 12 アルケニルおよびC 〜C 12 アルキニル、ハロゲン、電子求引基、電子供与基、−E’−Su、および−C(R )(R )−からなる群から選択され、ただし、ただ1つの−C(R )(R )−部分、およびただ1つの−E’−Su部分が存在し、
V、Z 、Z およびZ のうちの1つは、=C(R 24 )−であり、そのR 24 は、−C(R )(R )−であり、V、Z 、Z およびZ のうちのもう1つは、=C(R 24 )−であり、そのR 24 は、−E’−Suであり、
ただし、前記−C(R )(R )−および−E’−Su部分は、互いにオルトまたはパラにあり、
およびR は、独立に、水素、または必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキル、C 〜C 12 アルケニルもしくはC 〜C 12 アルキニル、または必要に応じて置換されているC 〜C 20 アリールもしくはC 〜C 20 ヘテロアリールであり、あるいは
およびR は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているC 〜C 20 カルボシクロを規定し、
R’は、水素、または−NO もしくは他の電子求引基、または−OC 〜C アルキルもしくは他の電子供与基であり、
前記グリコシド結合のグリコシダーゼによる切断によって、前記薬物単位または四級化薬物単位が、生物学的に活性な化合物またはその誘導体として、前記薬物リンカー化合物から、または前記薬物リンカー化合物から調製されたリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始め、
J’に隣接している波線は、下付き文字aが1である場合にはAとの、または下付き文字aが0である場合には示されているL SS もしくはL の第1のリンカーとの、前記グルクロニド単位の結合点を示し、前記−C(R )(R )−部分に隣接している波線は、下付き文字yが2である場合にはY’との、または下付き文字yが1である場合にはD/D との、前記グルクロニド単位の共有結合付着点を示す]。
(項目72)
項目71に記載の薬物リンカー化合物であって、Wがグルクロニド単位である−W−Y −Dおよび−W−D が、それぞれ

の構造を有するか、または適切な塩形態である、薬物リンカー化合物、またはその塩[式中、
点線の曲線は、D’とのR またはR y1 の必要に応じての環化を示し、
45 は、−CH OHまたは−CO Hであり、
−N(R )D’および−N (R y1 )(R y2 )D’部分は、環化されても環化されなくても、それぞれDおよびD を表し、D’は、DまたはD の残部であり、
は、D’との環化が存在しない状態では、水素もしくは必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、またはR は、D’と環化した場合には、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレンであり、
y1 は、D 内で環化していない状態では、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、またはR y1 は、D 内で環化した場合には、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレンであり、
y2 は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
E’としての−O’−は、グリコシダーゼによって切断可能なO−グリコシド結合の酸素ヘテロ原子を表し、前記切断によって、前記薬物リンカー化合物から、または前記薬物リンカー化合物から調製されたリガンド薬物コンジュゲート化合物から、Dが、第一級もしくは第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物もしくはその誘導体として放出され始め、またはD が、第三級アミンを含有する生物学的に活性な化合物もしくはその誘導体として放出され始める]、
あるいは
Wがペプチド切断可能単位である−W−Y −Dおよび−W−D が、それぞれ

の構造を有するか、または適切な塩形態である、薬物リンカー化合物、またはその塩[式中、
−N(R )D’および−N(R y1 )(R y2 )D’ 部分は、それぞれDおよびD を表し、D’およびD’ は、DおよびD の残部であり、点線は、D’またはD’ とのR またはR y1 の必要に応じての環化を示し、
は、水素であり、またはR は、D’との環化が存在しない状態では、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであるか、またはD’と環化した場合には、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレンであり、
y1 は、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、R y2 は、D との環化が存在しない状態では、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、またはR y2 は、D と環化した場合には、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレンであり、
−J−は、隣接している波線によって示される通り、Wに結合した必要に応じて置換されているヘテロ原子であり、その結合の切断によって、前記薬物リンカー化合物から、または前記薬物リンカー化合物から調製されたリガンド薬物コンジュゲート化合物から、Dが、第一級もしくは第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物もしくはその誘導体として放出され始め、またはD が、第三級アミンを含有する生物学的に活性な化合物もしくはその誘導体として放出され始める]。
(項目73)
項目71に記載の薬物リンカー化合物であって、

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
Suは、炭水化物部分であり、
−E’−は、グリコシダーゼによって切断可能なグリコシド結合の、必要に応じて置換されている独立に選択されるヘテロ原子であり、
−J’−は、必要に応じて置換されている独立に選択されるヘテロ原子を表し、
Y’は、存在せず、またはY’は、−O−、−S−、−NH−もしくは−O−C(=O)−であり、ただし、Y’は、Dが四級化薬物単位(D )である場合には存在せず、
V、Z 、Z およびZ は、独立に、=N−または=C(R 24 )−であり、各R 24 は、独立に、水素、および必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、C 〜C アルケニルおよびC 〜C アルキニル、ハロゲン、電子求引基、電子供与基、−O’−Su、−C(R )(R )−Y’−Dおよび−C(R )(R )−D からなる群から選択され、
ただし、−C(R )(R )−Y’−Dおよび−C(R )(R )−D 部分のただ1つ、ならびにただ1つの−O’−Su部分が存在し、
V、Z 、Z およびZ のうちの1つは、=C(R 24 )−であり、そのR 24 は、−C(R )(R )−Y’−Dまたは−C(R )(R )−D であり、V、Z 、Z およびZ のうちのもう1つは、=C(R 24 )−であり、そのR 24 は、−O’−Suであり、ただし、前記−O’−Suおよび−C(R )(R )−Y’−Dまたは−C(R )(R )−D 部分は、互いにオルトまたはパラにあり、
およびR は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、C 〜C アルケニルおよびC 〜C アルキニル、または必要に応じて置換されているC 〜C 10 アリールもしくはC 〜C 10 ヘテロアリールであり、
前記薬物リンカー化合物またはその薬物リンカー化合物から調製されたリガンド薬物コンジュゲート化合物の前記グリコシド結合のグリコシダーゼによる切断によって、D/D が、生物学的に活性な化合物またはその誘導体としてそのリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始める]、
あるいは

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
Jは、必要に応じて置換されているヘテロ原子を表し、
Y’は、存在せず、またはY’は、−O−、−S−、−NH−もしくは−O−C(=O)−であり、ただし、Y’は、Dが四級化薬物単位(D )である場合には存在せず、
Wは、ペプチド切断可能単位であり、
V、Z 、Z およびZ は、独立に、=N−または=C(R 24 )−であり、各R 24 は、独立に、水素、および必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、C 〜C アルケニルおよびC 〜C アルキニル、ハロゲン、電子求引基、電子供与基、および−C(R )(R )−Y’−Dからなる群から選択され、ただし、ただ1つの−C(R )(R )−Y’−D部分が存在し、
V、Z 、Z およびZ のうちの1つは、=C(R 24 )−であり、R 24 は、−C(R )(R )−Y’−Dであり、ただし、前記−C(R )(R )−Y’−D部分は、J’に対してオルトまたはパラにあり、
およびR は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、C 〜C アルケニルおよびC 〜C アルキニル、または必要に応じて置換されているC 〜C 10 アリールもしくはC 〜C 10 ヘテロアリールであり、
D/D が、生物学的に活性な化合物またはその誘導体としてそのリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始めるように、Wに対するプロテアーゼ作用によって、前記薬物リンカー化合物またはその薬物リンカー化合物から調製されたリガンド薬物コンジュゲート化合物内のW−J’結合が切断される]。
(項目74)
項目73に記載の薬物リンカー化合物であって、

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
−O’−は、グリコシダーゼによって切断可能なO−グリコシド結合の酸素ヘテロ原子を表す]、
あるいは

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物。
(項目75)
項目74に記載の薬物リンカー化合物であって、

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
R’は、水素または−NO である]、
あるいは

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物。
(項目76)
BUおよびR a2 が、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、骨格の第二級または第三級塩基性窒素原子を有する必要に応じて置換されているC 〜C ヘテロシクロを規定し、前記骨格の塩基性窒素原子が、BUに帰属可能であり、前記塩基性窒素が、必要に応じてプロトン化されている、項目70に記載の薬物リンカー化合物。
(項目77)
項目74に記載の薬物リンカー化合物であって、

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
下付き文字Pは、1または2であり、
下付き文字Qは、1〜6の範囲であり、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)または−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、
PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、またはR a3 は、適切な窒素保護基である]、
あるいは

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
下付き文字Pは、1または2であり、
下付き文字Qは、1〜6の範囲であり、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)、または−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、
PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、またはR a3 は、適切な窒素保護基である]。
(項目78)
下付き文字Pが、1であり、下付き文字Qが、1、2もしくは3であり、または下付き文字Pが、2であり、Qが、1もしくは2である、項目77に記載の薬物リンカー化合物。
(項目79)
下付き文字Pが、1であり、下付き文字Qが、1である、項目78に記載の薬物リンカー化合物。
(項目80)
項目74に記載の薬物リンカー化合物であって、−O’−Suが、

の構造を有する、薬物リンカー化合物、またはその塩
[式中、波線は、O’と前記薬物リンカー化合物を表す構造の残部との共有結合を表し、R 45 は、−CH OHまたは−CO Hである]。
(項目81)
項目74に記載の薬物リンカー化合物であって、Wが、ジペプチドから構成されるペプチド切断可能単位であり、前記ジペプチドのC末端が、Jに共有結合によって結合しており、前記ジペプチドによって、前記プロテアーゼによるW−J結合の切断のための、調節性プロテアーゼまたはリソソームプロテアーゼのための認識部位が提供され、それによって、DまたはD が、生物学的に活性な化合物またはその誘導体として、前記薬物リンカー化合物から、または前記薬物リンカー化合物から調製されたリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始める、薬物リンカー化合物。
(項目82)
項目81に記載の薬物リンカー化合物であって、Wの前記ジペプチドが、

の構造を有する、薬物リンカー化合物
[式中、R 34 は、ベンジル、メチル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、−CH(OH)CH であるか、または

の構造を有し、アスタリスクは、ジペプチド骨格との共有結合付着点を示し、
35 は、メチルもしくは−(CH NH(C=O)NH であり、または
35 は、メチル、−(CH −NH 、−(CH NH(C=O)NH 、−(CH NH(C=NH)NH もしくは−(CH CO H、もしくはその塩であり、
波線は、前記薬物リンカー化合物への前記ジペプチドの共有結合付着点を示す]。
(項目83)
項目81に記載の薬物リンカー化合物であって、Wの前記ジペプチドが、−Phe−Lys−、−Val−Ala−、−Val−Lys−、−Ala−Lys−、−Val−Cit−、−Phe−Cit−、−Leu−Cit−、−Ile−Cit−、−Phe−Arg−、および−Trp−Cit−、またはその塩からなる群から選択され、Citが、シトルリンである、薬物リンカー化合物。
(項目84)
項目70に記載の薬物リンカー化合物であって、Dが、四級化薬物単位(−D )であり、下付き文字yが、1であり、Y’が存在せず、前記ペプチド切断可能単位またはグルクロニド単位の前記切断によって、D が、第三級アミンを含有する生物学的に活性な化合物またはその誘導体として、前記薬物リンカー化合物から、または前記薬物リンカー化合物から調製されたリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始める、薬物リンカー化合物。
(項目85)
項目84に記載の薬物リンカー化合物であって、適切な塩形態の、

の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)、もしくは−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、R PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、R PEG2 は、−HもしくはC 〜C アルキルであり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、または
a3 は、適切な窒素保護基であり、
R’は、水素または−NO であり、
45 は、−CH OHまたは−CO Hである]、
あるいは
適切な塩形態の、

の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)、もしくは−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、R PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、R PEG2 は、−HもしくはC 〜C アルキルであり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、または
a3 は、適切な窒素保護基である]。
(項目86)
放出される第三級アミンを含有する生物学的に活性な化合物またはその誘導体が、ツブリシン化合物であり、それによって、D が四級化ツブリシン薬物単位として規定される、項目84に記載の薬物リンカー化合物。
(項目87)
項目84に記載の薬物リンカー化合物であって、前記四級化薬物単位−D が、適切な塩形態の、

の構造を有する四級化ツブリシン薬物単位である、薬物リンカー化合物[式中、
2A は、水素もしくは必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキルであり、またはR 2A は、それが結合している酸素原子と共に、−OH以外のO−連結置換基を規定し、またはR 2A は、R と酸素原子の間の破線の曲線によって示される通り、R がその酸素原子に結合し、それによって酸素含有C 〜C −ヘテロシクロを規定している場合には、存在せず、
円で囲まれたAr部分は、5員の窒素−ヘテロアリーレンを表し、そのヘテロアリーレンに対して必要な示されている置換基は、残りの位置における必要に応じての置換と互いに1,3−関係にあり、
は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキルであり、
、R およびR は、独立に選択される必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキルであり、またはR は、−OR 2A 部分の酸素原子に結合しており、この場合、R 2A は存在せず、R およびR は、既に定義されている通りであり、
4a は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキルであり、R 4B は、必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキルであり、またはその両方は、R 4A とR 4B の間の点線の曲線によって示される通り、それらが結合している窒素と一緒になって、必要に応じて置換されている四級化窒素含有C 〜C ヘテロシクリルを規定し、
一方のR は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキルであり、他方のR は、必要に応じて置換されている(C 〜C 20 アリール)−C 〜C 12 アルキル−または(C 〜C 20 ヘテロアリール)−C 〜C 12 アルキル−であり、
波線は、合成物構造の残部へのD の共有結合付着点を示す]。
(項目88)
項目87に記載の薬物リンカー化合物であって、D が、適切な塩形態の、

の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
下付き文字mは、0または1である]。
(項目89)
項目88に記載の薬物リンカー化合物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、適切な塩形態の、

の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
Zは、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレンまたは必要に応じて置換されているC 〜C アルケニレンであり、R 7A は、必要に応じて置換されているC 〜C 10 アリールまたは必要に応じて置換されているC 〜C 10 ヘテロアリールである]。
(項目90)
項目89に記載の薬物リンカー化合物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、適切な塩形態の、

の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
7A は、必要に応じて置換されているフェニルであり、R 8A およびR 8B は、独立に、水素および必要に応じて置換されているC 〜C アルキルからなる群から選択され、またはR 8A およびR 8B は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているスピロC 〜C カルボシクロを規定する]。
(項目91)
項目90に記載の薬物リンカー化合物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、適切な塩形態の、

の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
およびR は、独立に選択される天然疎水性アミノ酸のアルキル側鎖残基であり、
7B 置換基の数を示す下付き文字uは、0、1、2または3であり、
各R 7B は、存在する場合、独立に選択されるO−連結置換基であり、
8A は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C アルキルである]。
(項目92)
項目91に記載の薬物リンカー化合物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、適切な塩形態の、

の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
は、メチルであり、
下付き文字uは、0、1または2であり、
は、H、メチル、エチル、プロピル、−CH −OC(O)R 3A 、−CH CH(R 3B )C(O)R 3A または−CH(R 3B )C(O)NHR 3A であり、R 3A は、C 〜C アルキルであり、R 3B は、HまたはR 3A から独立に選択されるC 〜C アルキルであり、
2A は、それが結合している酸素原子と共に、−OCH OCH 2B 、−OCH 2B 、−OC(O)R 2B 、−OCH OC(O)R 2B 、−OC(O)N(R 2B )(R 2C )、および−OCH C(O)N(R 2B )(R 2C )からなる群から選択されるO−連結置換基であり、R 2B およびR 2C は、独立に、H、C 〜C アルキルおよびC 〜C アルケニルからなる群から選択され、
各R 7B は、存在する場合、独立に、−OHまたは−OCH である]。
(項目93)
2A が、−CH CH であり、またはR 2A が、−CH −CH=CH である、項目87に記載の薬物リンカー化合物。
(項目94)
−OR 2A が、−OCH CH 、−OCH −CH=CH 、−OCH C(CH )=CH または−OC(O)CH であり、
が、−CH であり、
7B が、−OHであるか、または存在せず、
下付き文字uが、0または1であり、
下付き文字uが1である場合には、R 7B は、−OHであり、下付き文字uが0である場合には、R 7B は存在しない、
項目92に記載の薬物リンカー化合物。
(項目95)
項目92に記載の薬物リンカー化合物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、適切な塩形態の、

の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
2A は、−C(O)R 2B 、−C(O)NHR 2D 、または−CH C(O)R 2D であり、
2B は、H、C 〜C アルキルまたはC 〜C アルケニルであり、
2D は、−H、C 〜C アルキルまたはC 〜C アルケニルであり、
は、メチル、エチルまたはプロピルであり、
7B は、−OHであるか、または存在せず、
下付き文字uは、0または1であり、
下付き文字uが1である場合には、R 7B は、−OHであり、下付き文字uが0である場合には、R 7B は存在しない]。
(項目96)
項目95に記載の薬物リンカー化合物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、適切な塩形態の、

の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
2B は、メチル、エチル、プロピルもしくは分枝C 〜C アルキルであるか、またはメチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、3−メチル−プロパ−1−イル、3,3−ジメチル−プロパ−1−イルもしくはビニルである]。
(項目97)
2B が、−CH であり、R が、−CH である、項目96に記載の薬物リンカー化合物。
(項目98)
項目95に記載の薬物リンカー化合物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、適切な塩形態の、

の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
2B は、−H、メチル、エチル、ビニルまたは−C(=CH )CH である]。
(項目99)
項目98に記載の薬物リンカー化合物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、適切な塩形態の、

の構造を有する、薬物リンカー化合物、または
前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、適切な塩形態の、

の構造を有する、薬物リンカー化合物。
(項目100)
項目95に記載の薬物リンカー化合物であって、適切な塩形態の、

の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
a3 は、−H、C 〜C アルキル、または−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、−CH −、−CH CH −であり、
PEG2 は、−Hまたは−CH または−CH CH であり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
a3 に結合した塩基性窒素は、必要に応じてプロトン化されており、またはR a3 は、適切な窒素保護基であり、
2A は、−C(=O)CH 、−CH CH 、−CH CH=CH または−CH C(=CH )CH であり、
34 は、イソプロピルであり、R 35 は、メチルまたは−(CH NH(C=O)NH である]、
あるいは
適切な塩形態の、

の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
a3 は、−H、C 〜C アルキルもしくは−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、R PEG1 は、−CH −もしくは−CH CH −であり、R PEG2 は、−H、−CH もしくは−CH CH であり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、または
a3 は、適切な窒素保護基であり、
2A は、−C(=O)CH 、−CH CH 、−CH CH=CH または−CH C(=CH )CH である]。
(項目101)
項目71に記載の薬物リンカー化合物であって、

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
Aは、存在する場合、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)、もしくは−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、R PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、R PEG2 は、−HもしくはC 〜C アルキルであり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、
またはR a3 は、適切な窒素保護基であり、
R’は、水素または−NO であり、
45 は、−CH OHまたは−CO Hであり、
−N(R )D’は、Dを表し、D’は、Dの残部であり、点線は、D’とのR の必要に応じての環化を示し、R は、D’との環化が存在しない状態では、水素もしくは必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、またはR は、D’と環化した場合には、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレンであり、
−O’−は、グリコシダーゼによって切断可能なO−グリコシド結合の酸素ヘテロ原子を表し、前記切断によって、Dが、第一級または第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物またはその誘導体として、前記薬物リンカー化合物から、または前記薬物リンカー化合物から調製されたリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始める]、
あるいは

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
Aは、存在する場合、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)、もしくは−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、R PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、R PEG2 は、−HもしくはC 〜C アルキルであり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、または
a3 は、適切な窒素保護基であり、
34 は、メチルまたはイソプロピルであり、
35 は、メチル、−(CH −NH 、−(CH NH(C=O)NH 、−(CH NH(C=NH)NH 、または−(CH CO Hであり、
−N(R )D’は、合成物構造の残部との共有結合付着を有する−Dを表し、D’は、Dの残部であり、点線は、D’とのR の必要に応じての環化を示し、R は、D’との環化が存在しない状態では、水素もしくは必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、またはR は、D’と環化した場合には、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレンであり、
示されている結合のプロテアーゼによる切断によって、Dが、第一級または第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物またはその誘導体として、前記薬物リンカー化合物から、または前記薬物リンカー化合物から調製されたリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始める]。
(項目102)
から放出される第三級アミン含有薬物化合物が、アウリスタチン薬物化合物であり、それによって、D が四級化アウリスタチン薬物単位として規定される、項目85に記載の薬物リンカー化合物。
(項目103)
Dから放出される第一級または第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物またはその誘導体が、アウリスタチン薬物化合物であり、それによって、Dがアウリスタチン薬物単位として規定される、項目101に記載の薬物リンカー化合物。
(項目104)
項目102または103に記載の薬物リンカー化合物であって、−Dまたは−D から放出される前記アウリスタチン薬物化合物が、

の構造を有するか、または適切な塩形態である、薬物リンカー化合物、またはその塩[式中、
短剣符は、下付き文字yが2である薬物リンカーに前記アウリスタチン薬物化合物を−Dとして組み込むときには、カルバメート官能基を提供する窒素原子の共有結合付着部位を示し、その官能基の−OC(=O)−はY’であり、または下付き文字yが1である薬物リンカー化合物に前記アウリスタチン薬物化合物を−D として組み込むときには、第四級アミン窒素をもたらす窒素原子の共有結合付着部位を示し、
10 およびR 11 は、独立に、水素およびC 〜C アルキルからなる群から選択され、ただし、R 10 、R 11 のうちの一方は、前記アウリスタチン薬物化合物が−Dとして組み込まれる場合には、水素であり、前記アウリスタチン薬物化合物が−D として組み込まれる場合には、R 10 、R 11 はどちらも水素ではなく、
12 は、水素、C 〜C アルキル、C 〜C カルボシクリル、C 〜C 24 アリール、−X −C 〜C 24 アリール、−X −(C 〜C カルボシクリル)、C 〜C ヘテロシクリルまたは−X −(C 〜C ヘテロシクリル)であり、
13 は、水素、C 〜C アルキル、C 〜C カルボシクリル、C 〜C 24 アリール、−X −C 〜C 24 アリール、−X −(C 〜C カルボシクリル)、C 〜C ヘテロシクリルおよび−X −(C 〜C ヘテロシクリル)であり、
14 は、水素もしくはメチルであり、または
13 およびR 14 は、それらが結合している炭素と一緒になって、スピロC 〜C カルボシクロを構成し、
15 は、水素またはC 〜C アルキルであり、
16 は、水素、C 〜C アルキル、C 〜C カルボシクリル、C 〜C 24 アリール、−C 〜C 24 −X −アリール、−X −(C 〜C カルボシクリル)、C 〜C ヘテロシクリルおよび−X −(C 〜C ヘテロシクリル)であり、
17 は、独立に、水素、−OH、C 〜C アルキル、C 〜C カルボシクリルおよびO−(C 〜C アルキル)であり、
18 は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
19 は、−C(R 19A −C(R 19A −C 〜C 24 アリール、−C(R 19A −C(R 19A −(C 〜C ヘテロシクリル)または−C(R 19A −C(R 19A −(C 〜C カルボシクリル)であり、C 〜C 24 アリールおよびC 〜C ヘテロシクリルは、必要に応じて置換されており、
19A は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、−OHまたは必要に応じて置換されている−O−C 〜C アルキルであり、
20 は、水素、または必要に応じて置換されているC 〜C 20 アルキル、C 〜C 24 アリールもしくはC 〜C ヘテロシクリル、または−(R 47 O) −R 48 、または−(R 47 O) −CH(R 49 であり、
21 は、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 24 アリール)もしくは−C 〜C アルキレン−(C 〜C 24 ヘテロアリール)、またはC 〜C ヒドロキシルアルキル、または必要に応じて置換されているC 〜C ヘテロシクリルであり、
Zは、O、S、NH、またはNR 46 であり、
46 は、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
下付き文字mは、1〜1000の範囲の整数であり、
47 は、C 〜C アルキルであり、
48 は、水素またはC 〜C アルキルであり、
49 は、独立に、−COOH、−(CH −N(R 50 、−(CH −SO H、または−(CH −SO −C 〜C アルキルであり、
50 は、独立に、C 〜C アルキル、または−(CH −COOHであり、
下付き文字nは、0〜6の範囲の整数であり、
は、C 〜C 10 アルキレンである]。
(項目105)
項目104に記載の薬物リンカー化合物であって、前記アウリスタチン薬物化合物が、式D E−1 、式D E−2 または式D F−1

の構造を有するか、または適切な塩形態である、薬物リンカー化合物、またはその塩[式中、
式D E−1 または式D E−2 において、Arは、必要に応じて置換されているC 〜C 10 アリールまたは必要に応じて置換されているC 〜C 10 ヘテロアリールであり、式D F−1 において、Zは、−O−、または−NH−であり、
20 は、水素、C 〜C アルキル、必要に応じて置換されているC 〜C 10 アリールまたは必要に応じて置換されているC 〜C 10 ヘテロアリールであり、
21 は、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)または必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 ヘテロアリール)である]。
(項目106)
アウリスタチン四級化薬物単位(D )として組み込まれ、放出されるアウリスタチン薬物化合物が、アウリスタチンE、アウリスタチンPE、アウリスタチンPHE、アウリスタチンPYE、アウリスタチンEFP、アウリスタチンEBおよびアウリスタチンEVBである、項目102に記載の薬物リンカー化合物。
(項目107)
カルバメート官能基を介して共有結合付着により−Dに組み込まれ、放出されるアウリスタチン薬物化合物が、モノメチルアウリスタチンE(MMAE)またはモノメチルアウリスタチンF(MMAF)である、項目103に記載の薬物リンカー化合物。
(項目108)
項目102に記載の薬物リンカー化合物であって、適切な塩形態の、

の構造によって表される、薬物リンカー化合物[式中、
下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)または−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、
PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキレンであり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、またはR a3 は、適切な窒素保護基であり、
19B は、−CH(CH )−CH(OH)−Ph、−CH(CO H)−CH(OH)−CH 、または−CH(CO H)−CH Phであり、
34 は、イソプロピルであり、
35 は、メチルまたは−(CH NH(C=O)NH である]、
あるいは
適切な塩形態の、

の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)または−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、
PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、または
a3 は、適切な窒素保護基である]。
(項目109)
項目103に記載の薬物リンカー化合物であって、

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)または−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、
PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、またはR a3 は、適切な窒素保護基であり、
19B は、−CH(CH )−CH(OH)−Ph、−CH(CO H)−CH(OH)−CH 、または−CH(CO H)−CH Phであり、
34 は、イソプロピルであり、R 35 は、メチルまたは−(CH NH(C=O)NH である]、
あるいは

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)または−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、
PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
a3 に結合した塩基性窒素は、必要に応じてプロトン化されており、またはR a3 は、適切な窒素保護基であり、
19B は、−CH(CH )−CH(OH)−Ph、−CH(CO H)−CH(OH)−CH 、または−CH(CO H)−CH Phである]。
(項目110)
下付き文字wが、1であり、
下付き文字yが、1または2であり、
Wに結合しているYが、自壊スペーサー単位であり、
Dが、PBD化合物のDであり、それによって、PBD薬物単位を規定する、
項目70に記載の薬物リンカー化合物。
(項目111)
項目110に記載の薬物リンカー化合物であって、前記PBD薬物単位が、

の構造を有する、薬物リンカー化合物、またはその塩[式中、
波線は、合成物構造の残部との前記PBD薬物単位の共有結合付着を示し、
は、必要に応じて置換されているフェニレンまたはC 〜C ヘテロアリーレンであり、
Qa は、−O−、−S−、−C(=O)O−、−C(=O)−、−NH(C=O)−、および−N(R )−からなる群から選択され、R は、H、C 〜C アルキルおよび(C O) n’ −CH からなる群から選択され、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
(i)Q は、単結合であり、Q は、単結合および−Z−(CH −(Zは、単結合、O、SおよびNHからなる群から選択され、下付き文字nは、1〜3の範囲である)からなる群から選択されるか、または
(ii)Q は、−CH=CH−であり、Q は、単結合であるか
のいずれかであり、
12 は、C 〜C 10 アリールまたはC 〜C 10 ヘテロアリールであり、
およびR は、独立に、H、R、OH、OR、SH、SR、NH 、NHR、NRR’、ニトロおよびハロからなる群から選択され、
は、H、R、OH、OR、SH、SR、NH 、NHR、NRR’、ニトロおよびハロからなる群から選択され、
RおよびR’は、独立に、必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキル、C 〜C 20 ヘテロシクリル、C 〜C 20 アリールおよびC 〜C 20 ヘテロアリールからなる群から選択され、
(a)R 10 は、Hであり、R 11 は、OHもしくはOR (R は、C 〜C アルキルである)であるか、
(b)R 10 およびR 11 は、それらが結合している窒素原子と炭素原子との間に、窒素−炭素二重結合を形成するか、または
(c)R 10 は、Hであり、R 11 は、SO M(下付き文字zは、2もしくは3であり、Mは、一価のカチオンである)であるか
のいずれかであり、
R’’は、C 〜C 12 アルキレンであり、その炭素鎖は、必要に応じて、O、SおよびNHからなる群から選択される1つ、2つもしくは3つのヘテロ原子によって、ならびに/または芳香族環によって中断されており、
は、O、SおよびNHからなる群から選択され、
6’ 、R 7’ 、R 9’ 、およびY ’は、独立に、それぞれR 、R 、R 、およびY と同じ群から選択され、R 10’ およびR 11’ は、独立に、それぞれR 10 およびR 11 と同じ群から選択され、ただし、R 11 およびR 11’ がそれぞれSO Mである場合、各Mは、独立に選択される一価のカチオンであるか、または一緒になって二価のカチオンを表し、
必要に応じての置換は、ハロ、ニトロ、シアノ、−OR、C 〜C アルキル、C 〜C ヘテロシクリル、ジメチル−アミノプロピルオキシ、ピペラジニルおよびビス−オキシ−C 〜C アルキレンからなる群から独立に選択される1つ、2つまたは3つの置換基による置換であり、Rは、既に定義されている通りである]。
(項目112)
項目111に記載の薬物リンカー化合物であって、

の構造、またはその塩によって表される、薬物リンカー化合物[式中、
Aは、存在する場合、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
Wは、ペプチド切断可能単位であり、
下付き文字yは、1または2であり、Wに結合したYは、自壊スペーサー単位であり、
前記薬物リンカー化合物または前記薬物リンカー化合物から調製されたリガンド薬物コンジュゲート化合物内のWとその自壊スペーサー単位との結合は、前記PBD薬物単位をPBDダイマーとしてその薬物リンカー化合物またはリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出し始めるようにプロテアーゼによって切断可能である、あるいは
下付き文字yは0であり、したがって、Wは、X QA に結合しており、
前記薬物リンカー化合物または前記薬物リンカー化合物から調製されたリガンド薬物コンジュゲート化合物内のWとX QA との結合は、前記PBD薬物単位をPBDダイマーとしてその薬物リンカー化合物またはリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出し始めるようにプロテアーゼによって切断可能である]。
(項目113)
項目112に記載の薬物リンカー化合物であって、

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
下付き文字Qは、1〜6の範囲であり、
Qa は、−NH−であり、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)または−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、
PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキルであり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、またはR a3 は、適切な窒素保護基である]。
(項目114)
下付き文字Pが、1であり、下付き文字Qが、1、2もしくは3であり、または下付き文字Pが、2であり、Qが、1もしくは2である、項目113に記載の薬物リンカー化合物。
(項目115)
下付き文字Pが、1であり、下付き文字Qが、1である、項目114に記載の薬物リンカー化合物。
(項目116)
項目115に記載の薬物リンカー化合物であって、

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
Qa は、−NH−であり、
a3 は、−H、C 〜C アルキルまたは−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、−CH −または−CH CH −であり、
PEG2 は、−H、CH または−CH CH であり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、またはR a3 は、適切な窒素保護基である]。
(項目117)
項目116に記載の薬物リンカー化合物であって、

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
a3 は、−Hであり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されている]、
あるいは

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
a3 は、−Hであり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されている]。
(項目118)
項目70に記載の薬物リンカー化合物であって、D、またはD としてのDが、疎水性であるかまたはSlogP<0を有する生物学的に活性な化合物またはその誘導体のDである場合、Aまたはそのサブユニットが、−L (PEG)−であり、L が単一単位であるか、または1個、2個、3個もしくは4個のサブユニットを有する、薬物リンカー化合物。
(項目119)
項目118に記載の薬物リンカー化合物であって、−L −またはそのサブユニットが、式L −1またはL −2

の構造を有し、あるいは
−L (PEG)−またはそのPEG含有サブユニットが、式L −3または式L −4の構造を有する、薬物リンカー化合物

[式中、下付き文字vは、1〜4の範囲の整数であり、
下付き文字v’は、0〜4の範囲の整数であり、
LP は、天然もしくは非天然アミノ酸側鎖によって提供されるか、または−O−、−NR LP −、−S−、−S(=O)−、−S(=O) −、−C(=O)−、−C(=O)N(R LP )−、−N(R LP )C(=O)N(R LP )−、および−N(R LP )C(=NR LP )N(R LP )−もしくはヘテロシクロからなる群から選択され、
各R LP は、独立に、水素および必要に応じて置換されているC 〜C アルキルからなる群から選択され、またはR LP のうちの2つは、それらの介在する原子と一緒になって、C 〜C ヘテロシクロを規定し、任意の残りのR LP は、既に定義されている通りであり、
Arは、必要に応じて置換されているC 〜C 10 アリーレンまたはC 〜C 10 ヘテロアリーレンであり、
各R およびR は、独立に、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレン、必要に応じて置換されているC 〜C 10 アリーレンもしくは必要に応じて置換されているC 〜C 10 ヘテロアリーレンからなる群から選択され、
またはR およびR は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているスピロC 〜C カルボシクロを規定し、もしくは隣接している炭素原子からのR およびR は、これらの原子および任意の介在する炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているC 〜C カルボシクロを規定し、任意の残りのR およびR は、既に定義されている通りであり、
波線のうちの1つは、PEG単位の共有結合付着点を示し、その他の2つの波線は、前記薬物リンカー化合物を表す構造内の式L −1または式L −2の共有結合付着を示す]。
(項目120)
項目119に記載の薬物リンカー化合物であって、

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルまたは必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)であり、R a3 に結合した塩基性窒素は、必要に応じてプロトン化されており、
19B は、−CH(CH )−CH(OH)−Ph、−CH(CO H)−CH(OH)−CH 、または−CH(CO H)−CH Phである]、
あるいは

の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
2A は、−C(=O)CH 、−CH CH 、−CH CH=CH または−CH C(=CH )CH であり、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルまたは必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)であり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、
下付き文字uは、0または1であり、
7B は、下付き文字uが1である場合には、−OHであり、または下付き文字uが0である場合には、存在しない]。
(項目121)
項目120に記載の薬物リンカー化合物であって、−X LP −PEGが、

の構造を有する、薬物リンカー化合物
[式中、R PEG2 は、PEGキャッピング単位であり、
下付き文字nは、2〜72の範囲である]。
(項目122)
下付き文字nが、12であり、R PEG2 が、水素または−CH である、項目121に記載の薬物リンカー化合物。
(項目123)
項目72に記載の薬物リンカー化合物であって、−Y’−Dが、

の構造を有する、薬物リンカー化合物
[式中、Y’は、メチレンカルバメート単位であり、
波線は、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物構造の残部との前記メチレンカルバメート単位の共有結合付着点を示し、
Dは、前記メチレンカルバメート単位に組み込まれた必要に応じて置換されている官能基を有する薬物単位であり、
は、前記薬物単位の官能基のヘテロ原子であり、
、R M1 およびR M2 は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されているC 〜C 14 アリール、または必要に応じて置換されているC−連結C 〜C ヘテロアリールであり、
あるいはR およびR M1 は、それらが結合している窒素原子および炭素原子と一緒になって、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジンまたはホモピペリジンヘテロシクロを規定し、R M2 は、水素であり、
前記薬物リンカー化合物または前記薬物リンカー化合物から調製されたリガンド薬物コンジュゲート化合物の前記グルクロニド単位またはペプチド切断可能単位の活性化によって、Dが、−T −Hから構成される官能基を有する生物学的に活性な化合物またはその誘導体として放出される]。
(項目124)
項目123に記載の薬物リンカー化合物であって、Dに共有結合によって付着している前記メチレンカルバメート単位が、

の構造を有し、前記薬物リンカー化合物から調製されたリガンド薬物コンジュゲート化合物の前記薬物リンカー化合物の前記グルクロニド単位またはペプチド切断可能単位の活性化によって、Dが、O に相当する酸素ヘテロ原子を有するヒドロキシル官能基を有する生物学的に活性な化合物またはその誘導体として放出される、薬物リンカー化合物。
(項目125)
前記第1の必要に応じてのストレッチャー単位(A)またはそのサブユニットが、式(3)または式(4)

の構造を有する[式中、
波線は、合成物構造内の共有結合付着を示し、
KおよびLは、独立に、C、N、OまたはSであり、ただし、KまたはLがOまたはSである場合には、Kに対するR 41 およびR 42 またはLに対するR 43 およびR 44 は存在せず、KまたはLがNである場合には、Kに対するR 41 、R 42 のうちの一方またはLに対するR 42 、R 43 のうちの一方は存在せず、ただし、2つの隣接しているLは、N、O、またはSとして独立に選択されることはなく、
下付き文字eおよびfは、0〜12の範囲の独立に選択される整数であり、下付き文字gは、1〜12の範囲の整数であり、
Gは、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、−OH、−OR PR 、−CO H、CO PR であり、R PR は、適切な保護基であり、または
Gは、−N(R PR )(R PR )であり、R PR は、独立に保護基であり、もしくはR PR は、一緒になって、適切な保護基を形成し、または
Gは、−N(R 45 )(R 46 )であり、R 45 、R 46 のうちの一方は、水素もしくはR PR であり(R PR は、適切な保護基である)、他方は、水素もしくは必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
38 は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
39 〜R 44 は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されているC 〜C 24 アリール、および必要に応じて置換されているC 〜C 24 ヘテロアリールからなる群から選択され、または
39 、R 40 は、それらの両方が結合している炭素と一緒になって、もしくはR 41 、R 42 は、Kが炭素原子である場合には、それらの両方が結合しているKと一緒になって、C 〜C カルボシクロを規定し、R 41 〜R 44 は、本明細書で定義される通りであり、
またはR 43 、R 44 は、Lが炭素原子である場合には、それらの両方が結合しているLと一緒になって、C 〜C シクロアルキルを規定し、R 39 〜R 42 は、本明細書で定義される通りであり、
またはR 40 およびR 41 、もしくはR 40 およびR 43 、もしくはR 41 およびR 43 は、それらが結合している炭素原子もしくはヘテロ原子、およびそれらの炭素原子および/もしくはヘテロ原子の間に介在する原子と一緒になって、C 〜C カルボシクロもしくはC 〜C ヘテロシクロを規定し、R 39 、R 44 およびR 40 〜R 43 の残りは、本明細書で定義される通りであり、
ただし、KがOまたはSである場合には、R 41 およびR 42 は存在せず、KがNである場合には、R 41 、R 42 のうちの一方は存在せず、LがOまたはSである場合には、R 43 およびR 44 は存在せず、LがNである場合には、R 43 、R 44 のうちの一方は存在しない]、あるいは
Aが、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基の構造を有する、
項目70に記載の薬物リンカー化合物、またはその塩。
(項目126)
式(3)または式(4)が、式(3a)または式(4a)

の構造を有する、[式中、
下付き文字eおよびfは、独立に、0もしくは1である]、
または
Aが、アルファ−アミノ酸もしくはベータ−アミノ酸の残基の構造を有する、
項目125に記載の薬物リンカー化合物、またはその塩。
(項目127)
リガンド薬物コンジュゲート合成物を調製する方法であって、項目70に記載の薬物リンカー化合物を、反応性チオール官能基を有する標的化剤と、前記合成物のリガンド薬物コンジュゲート化合物にリガンド単位として前記標的化剤を組み込むために薬物リンカー化合物の示されているマレイミド(M )部分に前記チオールをマイケル付加するのに適した条件下で、接触させるステップを含む、方法。
(項目128)

の構造、またはその塩を有する化合物[式中、
HEは、−C(=O)−であり、
PR は、Hまたは適切なカルボン酸保護基であり、
BUは、塩基性単位であり、R a2 は、必要に応じて置換されているC 〜C 12 アルキル基であり、それらは曲線によって表される通り、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、骨格の第二級もしくは第三級塩基性窒素原子を有する必要に応じて置換されているC 〜C 20 ヘテロシクロ、あるいは第一級、第二級もしくは第三級アミン官能基の塩基性窒素原子による環外置換または必要に応じて置換されている塩基性C 〜C 12 アミノアルキルによる環外置換を有するC 〜C 20 カルボシクロを規定し、ここで、前記アミンまたはアミノアルキルの前記塩基性窒素原子は、BUに帰属可能であり、必要に応じてプロトン化されているか、または適切な窒素保護基によって保護されており、
下付き文字aは、0または1であり、
下付き文字aが0である場合には、Aは存在せず、あるいは下付き文字aが1である場合には、Aは、式(3)または式(4)

の構造を有し、
波線は、前記化合物構造内の共有結合付着を示し、
KおよびLは、独立に、C、N、OまたはSであり、ただし、KまたはLがOまたはSである場合には、Kに対するR 41 およびR 42 またはLに対するR 43 およびR 44 は存在せず、KまたはLがNである場合には、Kに対するR 41 、R 42 のうちの一方またはLに対するR 42 、R 43 のうちの一方は存在せず、ただし、2つの隣接しているLは、N、O、またはSとして独立に選択されることはなく、
下付き文字eおよびfは、0〜12の範囲の独立に選択される整数であり、下付き文字gは、1〜12の範囲の整数であり、
Gは、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、−OH、−OR PR 、−CO H、CO PR であり、R PR は、適切な保護基であり、または
Gは、−N(R PR )(R PR )であり、R PR は、独立に保護基であり、もしくはR PR は、一緒になって、適切な保護基を形成し、または
Gは、−N(R 45 )(R 46 )であり、R 45 、R 46 のうちの一方は、水素もしくはR PR であり(R PR は、適切な保護基である)、他方は、水素もしくは必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
38 は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
39 〜R 44 は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されているアリール、および必要に応じて置換されているヘテロアリールからなる群から選択され、または
39 、R 40 は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、もしくはR 41 、R 42 は、Kが炭素原子である場合には、それらの両方が結合しているKと一緒になって、C 〜C カルボシクロを規定し、R 41 〜R 44 は、本明細書で定義される通りであり、
またはR 43 、R 44 は、Lが炭素原子である場合には、それらの両方が結合しているLと一緒になって、C 〜C シクロアルキルを規定し、R 39 〜R 42 は、本明細書で定義される通りであり、
またはR 40 およびR 41 、もしくはR 40 およびR 43 、もしくはR 41 およびR 43 は、それらの両方が結合している炭素原子もしくはヘテロ原子、およびそれらの炭素原子および/もしくはヘテロ原子の間に介在する原子と一緒になって、C 〜C カルボシクロもしくはC 〜C ヘテロシクロを規定し、R 39 、R 44 およびR 40 〜R 43 の残りは、本明細書で定義される通りであり、
ただし、KがOまたはSである場合には、R 41 およびR 42 は存在せず、KがNである場合には、R 41 、R 42 のうちの一方は存在せず、Lが、OまたはSである場合には、R 43 およびR 44 は存在せず、LがNである場合には、R 43 、R 44 のうちの一方は存在せず、
あるいは
Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基である]。
(項目129)
式(3)または式(4)が、式(3a)または式(4a)

の構造を有する
[式中、下付き文字eおよびfは、独立に、0もしくは1であり]、
または
Aが、アルファ−アミノ酸もしくはベータ−アミノ酸の残基である、
項目128に記載の化合物。
(項目130)
BUおよびR a2 が、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、骨格の第二級または第三級塩基性窒素原子を有する必要に応じて置換されているC 〜C ヘテロシクロを規定し、前記塩基性窒素原子が、BUに帰属可能であり、必要に応じてプロトン化されているか、または適切な窒素保護基によって保護されている、項目128に記載の化合物。
(項目131)
項目128に記載の化合物であって、

の構造、またはその塩を有する、化合物[式中、
下付き文字Pは、1または2であり、
下付き文字Qは、1〜6の範囲であり、
a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)または−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、C 〜C アルキレンであり、
PEG2 は、−HまたはC 〜C アルキレンであり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
a3 に結合した塩基性窒素は、必要に応じてプロトン化されており、またはR a3 は、酸に不安定な窒素保護基である]。
(項目132)
下付き文字Pが、1であり、下付き文字Qが、1、2もしくは3であり、または下付き文字Pが、2であり、Qが、1もしくは2である、項目131に記載の化合物。
(項目133)
下付き文字Pが、1であり、下付き文字Qが、1である、項目132に記載の化合物。
(項目134)
項目128に記載の化合物であって、

の構造、またはその塩を有する、化合物
[式中、下付き文字Pは、1または2であり、下付き文字Qは、1または2であり、
a3 は、H、C 〜C アルキル、−CH Ph、−CH CH Phまたは−R PEG1 −O−(CH CH O) n’ −R PEG2 であり、
PEG1 は、−CH −または−CH CH −であり、
PEG2 は、−H、−CH または−CH CH であり、
下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
フェニルは、必要に応じて置換されており、R a3 に結合した塩基性窒素は、必要に応じてプロトン化されており、またはR a3 は、−C(=O)−t−Bu(BOC)である]。
(項目135)
前記化合物が、

の構造を有する、134に記載の化合物。

Claims (85)

  1. リガンド薬物コンジュゲート(LDC)合成物であって、式1および/または式2

    の構造、またはその薬学的に許容される塩によって表される、リガンド薬物コンジュゲート合成物[式中、
    Lは、リガンド単位であり、
    Sは、前記リガンド単位の硫黄原子であり、式2では、示されているコハク酸アミド(M)部分のカルボン酸官能基に対してαまたはβの炭素原子に結合しており、
    は、水素または必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、式2では、L−S−によって置換されている炭素に隣接している飽和炭素原子に結合しており、
    下付き文字wは、0または1であり、
    下付き文字nは、1、2、3または4であり、
    下付き文字aは、0または1であり、
    下付き文字bは、0または1であり、
    ただし、下付き文字nが2、3または4である場合には、下付き文字bは、1であり、下付き文字nが1である場合には、下付き文字bは、0であり、
    Aは、第1の必要に応じてのストレッチャー単位であり、
    は、第2の必要に応じてのストレッチャー単位であり、
    Bは、必要に応じての分枝単位であり、
    A、AおよびBのそれぞれは、独立に選択される単一単位であるか、または必要に応じて2つ、3つもしくは4つの独立に選択されるサブユニットから構成されるか、もしくはそれらからなり、
    Yは、必要に応じて置換されているヘテロ原子、必要に応じて置換されている官能基またはスペーサー単位として必要に応じて存在し、下付き文字yが2であり、したがってYが−Y−Y’−である場合、独立に選択され、YおよびY’は、それぞれ、第1および第2の必要に応じて置換されているヘテロ原子、必要に応じて置換されている官能基またはスペーサー単位であり、
    下付き文字wは、0または1であり、下付き文字wが0である場合には、Wは存在せず、あるいは下付き文字wが1である場合には、
    Wは、ペプチド切断可能単位であり、または
    Wは、式−Y(W’)−のグルクロニド単位であり、W’は、必要に応じて置換されているヘテロ原子を介するYとのグリコシド結合を有する炭水化物部分を表し、
    ただし、W’に結合したYは、自壊スペーサー単位であり、
    下付き文字yは、0、1または2であり、
    ただし、Wがグルクロニド単位である場合、下付き文字yは、1または2であり、その場合、下付き文字yは、W’に結合した前記自壊スペーサー単位を含めたものであるが、Dが四級化薬物単位(D)である場合には、下付き文字yは1であり、前記グルクロニド単位のYは、Dに結合しており、
    ただし、Wがペプチド切断可能単位であり、Dが四級化薬物単位(D)である場合には、下付き文字yは、1であり、Yは、DおよびWに結合した自壊スペーサー単位であり、
    BUは、塩基性単位であり、Ra2は、必要に応じて置換されているC〜C12アルキル基であり、それらは実線の曲線によって表される通り、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、BUに帰属可能である第二級もしくは第三級アミン官能基の骨格の塩基性窒素原子を含有する必要に応じて置換されているスピロC〜C20ヘテロシクロを有する環式塩基性単位を規定し、
    前記環式塩基性単位の前記塩基性窒素原子は、前記塩基性窒素原子の置換度に依存して、窒素保護基によって必要に応じて適切に保護されているか、または必要に応じてプロトン化されており、
    下付き文字pは、1〜24の範囲であり、
    Dは、薬物単位であり、または
    Dは、Dと表される四級化薬物単位であり、したがって、Dは、式1および式2のDを置き替え、ただし、下付き文字wは、1であり、
    下付き文字wが1である場合には、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内の、グリコシダーゼによる前記グルクロニド単位の活性化、もしくはプロテアーゼによる前記ペプチド切断可能単位の活性化によって、前記薬物単位もしくは四級化薬物単位が、生物学的に活性な化合物として放出され始め、
    または、下付き文字wが0である場合には、生物学的に活性な化合物は、Y−Dをその薬物リンカー部分の示されているLSSもしくはL構造に結合させる、前記コンジュゲート化合物のその薬物リンカー部分内の結合が酵素的もしくは非酵素的に切断されるときに、前記合成物のリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され、
    前記リガンド薬物コンジュゲート化合物は、pがp’によって置き換えられ、p’が、1〜24の範囲の整数である、式1または式2の構造に対応する]。
  2. 請求項1に記載のリガンド薬物コンジュゲート合成物であって、

    の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド薬物コンジュゲート合成物[式中、
    HE]は、必要に応じての加水分解促進単位であり、
    下付き文字wは、1であり、
    Wは、ペプチド切断可能単位であり、または
    Wは、

    の構造を有する式−Y(W’)−のグルクロニド単位であり、
    Suは、炭水化物部分であり、−E’−は、グリコシダーゼによって切断可能なグリコシド結合の必要に応じて置換されているヘテロ原子を表し、したがって、Su−E’は、W’であり、前記グルクロニド単位構造の残部は、W’に結合した自壊スペーサー単位であり、
    J’は、必要に応じて置換されている独立に選択されるヘテロ原子であり、
    V、Z、ZおよびZは、独立に、=N−または=C(R24)−であり、各R24は、独立に、水素、および必要に応じて置換されているC〜C12アルキル、C〜C12アルケニルおよびC〜C12アルキニル、ハロゲン、および他の電子求引基、−E’−Su、および−C(R)(R)−からなる群から選択され、
    ただし、ただ1つの−C(R)(R)−部分、およびただ1つの−E’−Su部分が存在し、
    V、Z、ZおよびZのうちの1つは、=C(R24)−であり、そのR24は、−C(R)(R)−であり、V、Z、ZおよびZのうちのもう1つは、=C(R24)−であり、そのR24は、−E’−Suであり、
    ただし、前記−C(R)(R)−および−E’−Su部分は、互いにオルトまたはパラにあり、
    およびR のうちの一方は水素であり、他方は、水素、または必要に応じて置換されているC〜C12アルキル、C〜C12アルケニルもしくはC〜C12アルキニル、または必要に応じて置換されているC〜C20アリールもしくはC〜C20ヘテロアリールであり
    R’は、水素、または−NOもしくは他の電子求引基であり、
    前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内の前記グリコシド結合のグリコシダーゼによる切断によって、前記薬物単位または四級化薬物単位が、生物学的に活性な化合物として放出され始め、
    J’に隣接している波線は、下付き文字aが1である場合にはAとの、または下付き文字aが0である場合には、示されているLSSもしくはL 部分との、前記グルクロニド単位の共有結合付着点を示し、前記−C(R)(R)−部分に隣接している波線は、下付き文字yが2である場合にはY’との、または下付き文字yが1である場合にはD/Dとの、前記グルクロニド単位の共有結合付着点を示す]。
  3. 請求項2に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、Wが、グルクロニド単位であり、−W−Y−Dおよび−W−Dが、それぞれ

    の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物、またはその薬学的に許容される塩
    [式中、点線の曲線は、D’とのRまたはRy1の必要に応じての環化を示し、
    45は、−CHOHまたは−COHであり、
    −N(R)D’および−N(Ry1)(Ry2)D’部分は、環化されても環化されなくても、それぞれDおよびDを表し、D’は、DまたはDの残部であり、
    は、D’との環化が存在しない状態では、水素もしくは必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、またはRは、D’と環化した場合には、必要に応じて置換されているC〜Cアルキレンであり、
    y1は、D内で環化していない状態では、必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、またはRy1は、D内で環化した場合には、必要に応じて置換されているC〜Cアルキレンであり、
    y2は、水素または必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、
    E’としての−O’−は、グリコシダーゼによって切断可能なO−グリコシド結合の酸素原子を表し、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内の前記切断によって、Dが、第一級もしくは第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物として放出され始め、またはDが、第三級アミンを含有する生物学的に活性な化合物として放出され始める]。
  4. 請求項2に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、Wが、ペプチド切断可能単位であり、−Y−D−および−Y−Dが、それぞれ

    の構造を有するか、または薬学的に許容される塩形態である、リガンド−薬物コンジュゲート合成物、またはそれぞれその薬学的に許容される塩[式中、
    −N(R)D’および−N(Ry1)(Ry2)D’部分は、それぞれDおよびDを表し、D’は、DまたはDの残部であり、点線は、D’とのRまたはRy1の必要に応じての環化を示し、
    は、水素であり、またはRは、D’との環化が存在しない状態では、必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであるか、またはD’と環化した場合には、必要に応じて置換されているC〜Cアルキレンであり、
    y1は、Dとの環化が存在しない状態では、必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、またはRy1は、Dと環化した場合には、必要に応じて置換されているC〜Cアルキレンであり、
    y2は、必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、
    Jは、波線によって示される通り、Wに結合した必要に応じて置換されているヘテロ原子であり、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内のその結合の切断によって、Dが、第一級もしくは第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物として放出され始め、またはDが、第三級アミンを含有する生物学的に活性な化合物として放出され始める]。
  5. 請求項2に記載のリガンド薬物コンジュゲート合成物であって、


    の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド薬物コンジュゲート合成物[式中、
    Suは、炭水化物部分であり、
    E’は、グリコシダーゼによって切断可能なグリコシド結合の、必要に応じて置換されている独立に選択されるヘテロ原子であり、
    J’は、必要に応じて置換されている独立に選択されるヘテロ原子を表し、
    Y’は、存在せず、またはY’は、−O−、−S−、−NH−もしくは−O−C(=O)−であり、ただし、Y’は、Dが四級化薬物単位(D)である場合には存在せず、
    V、Z、ZおよびZは、独立に、=N−または=C(R24)−であり、各R24は、独立に、水素、および必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、ハロゲン、および他の電子求引基、−O’−Su、−C(R)(R)−Y’−D、および−C(R)(R)−Dからなる群から選択され、
    ただし、−C(R)(R)−Y’−Dおよび−C(R)(R)−D部分のただ1つ、ならびにただ1つの−O’−Su部分が存在し、
    V、Z、ZおよびZのうちの1つは、=C(R24)−であり、そのR24は、−C(R)(R)−Y’−Dまたは−C(R)(R)−Dであり、V、Z、ZおよびZのうちのもう1つは、=C(R24)−であり、そのR24は、−O’−Suであり、ただし、前記−O’−Suおよび−C(R)(R)−Y’−Dまたは−C(R)(R)−D部分は、互いにオルトまたはパラにあり、
    およびR のうちの一方は水素であり、他方は、水素または必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、
    前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内の前記グリコシド結合のグリコシダーゼによる切断によって、D/Dが、生物学的に活性な化合物として放出され始める]、
    あるいは

    の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド薬物コンジュゲート合成物[式中、
    Jは、必要に応じて置換されているヘテロ原子であり、
    Y’は、存在せず、またはY’は、−O−、−S−、−NH−もしくは−O−C(=O)−であり、ただし、−Y’−は、Dが四級化薬物単位(D)である場合には存在せず、
    Wは、ペプチド切断可能単位であり、
    V、Z、ZおよびZは、独立に、=N−または=C(R24)−であり、各R24は、独立に、水素、および必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、電子供与基、−C(R)(R)−Y’−D、および−C(R)(R)−Dからなる群から選択され、ただし、−C(R)(R)−Y’−Dおよび−C(R)(R)−D部分のただ1つが存在し、
    V、Z、ZおよびZのうちの1つは、=C(R24)−であり、R24は、−C(R)(R)−Y’−Dまたは−C(R)(R)−Dであり、ただし、前記−C(R)(R)−Y’−Dまたは−C(R)(R)−D部分は、Jに対してオルトまたはパラにあり、
    およびR のうちの一方は水素であり、他方は、水素または必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、
    D/Dが、生物学的に活性な化合物として放出され始めるように、Wに対するプロテアーゼ作用によって、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内のW−J結合が切断される]。
  6. 請求項5に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、

    の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    −O’−は、グリコシダーゼによって切断可能なO−グリコシド結合の酸素ヘテロ原子を表す]、
    あるいは


    の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物。
  7. 請求項6に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、

    の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    R’は、水素または−NOである]、
    あるいは

    の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物。
  8. 請求項7に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、


    の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    下付き文字Pは1であり、下付き文字Qは1、2または3であるか、または下付き文字Pは2であり、下付き文字Qは1または2であり、
    a3は、−H、C〜Cアルキル、−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)、または−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、RPEG1は、C〜Cアルキレンであり、RPEG2は、−HまたはC〜Cアルキルであり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
    a3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されている]、
    あるいは

    の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    下付き文字Pは1であり、下付き文字Qは1、2または3であるか、または下付き文字Pは2であり、下付き文字Qは1または2であり、
    a3は、−H、C〜Cアルキル、−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)または−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、
    PEG1は、C〜Cアルキレンであり、
    PEG2は、−HまたはC〜Cアルキルであり、
    下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
    a3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されている]。
  9. 下付き文字Pが1であり、下付き文字Qが1である、請求項に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
  10. 請求項6、7または8に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、−O’−Suが、

    の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物またはその薬学的に許容される塩
    [式中、波線は、O’と前記リガンド−薬物コンジュゲート合成物を表す構造の残部との共有結合を表し、R45は、−CHOHまたは−COHである]、あるいは
    Wが、ジペプチドから構成されるペプチド切断可能単位であり、前記ジペプチドのC末端が、Jに共有結合によって結合しており、DまたはD が、生物学的に活性な化合物として前記リガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始めるように、前記ジペプチドによって、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内のW−J結合の前記プロテアーゼによる切断のための、調節性プロテアーゼまたはリソソームプロテアーゼのための認識部位が提供され、Wの前記ジペプチドが、

    の構造
    [式中、R 34 は、ベンジル、メチル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、−CH(OH)CH であるか、または

    の構造を有し、
    アスタリスクは、ジペプチド骨格との共有結合付着点を示し、
    35 は、メチルもしくは−(CH NH(C=O)NH であり、または
    35 は、−(CH −NH 、−(CH NH(C=NH)NH もしくは−(CH CO Hである]、
    またはその薬学的に許容される塩を有し、
    波線が、前記リガンド−薬物コンジュゲート合成物を表す構造への前記ジペプチドの共有結合付着点を示す、リガンド−薬物コンジュゲート合成物
  11. 請求項10に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、Wの前記ジペプチドが、−Phe−Lys−、−Val−Ala−、−Val−Lys−、−Ala−Lys−、−Val−Cit−、−Phe−Cit−、−Leu−Cit−、−Ile−Cit−、−Phe−Arg−、−Trp−Cit−およびその薬学的に許容される塩からなる群から選択され、Citが、シトルリンである、リガンド−薬物コンジュゲート合成物。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、Dが、四級化薬物単位(D)であり、そうすることでY’が存在せず、下付き文字yが、1であり、Dに結合したYが、自壊スペーサー単位である、リガンド−薬物コンジュゲート合成物。
  13. 請求項12に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、薬学的に許容される塩形態(複数可)の

    の構造によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    ’は、水素または−NOであり、
    45は、−CHOHまたは−COHである]、
    あるいは
    薬学的に許容される塩形態(複数可)の

    の構造によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    上記合成物構造のどちらにおいても、
    a3は、−H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)または−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、
    PEG1は、C〜Cアルキレンであり、
    PEG2は、−HまたはC〜Cアルキルであり、
    下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
    a3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されている]。
  14. 請求項1、12または13に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記四級化薬物単位−Dが、薬学的に許容される塩形態の、

    の構造を有する四級化ツブリシン薬物単位である、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    下付き文字mは、0または1であり、
    2Aは、水素もしくは必要に応じて置換されているC〜C12アルキルであり、またはR2Aは、それが結合している酸素原子と共に、−OH以外のO−連結置換基を規定し
    円で囲まれた部分は、5員の窒素含有ヘテロアリーレンを表し、そのヘテロアリーレンに対して必要な示されている置換基は、残りの位置における必要に応じての置換と互いに1,3−関係にあり、
    は、水素または必要に応じて置換されているC〜C12アルキルであり、
    、RおよびRは、独立に選択される必要に応じて置換されているC〜C12アルキルであり、
    一方のRは、水素または必要に応じて置換されているC〜C12アルキルであり、他方のRは、必要に応じて置換されている(C〜C20アリール)−C〜C12アルキル−または(C〜C20ヘテロアリール)−C〜C12アルキル−であり、
    波線は、合成物構造の残部とのDの共有結合付着点を示す]。
  15. 請求項14に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−Dが、薬学的に許容される塩形態の、

    の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、Zは、必要に応じて置換されているC〜Cアルキレンまたは必要に応じて置換されているC〜Cアルケニレンであり、R7Aは、必要に応じて置換されているC〜C10アリールまたは必要に応じて置換されているC〜C10ヘテロアリールである]。
  16. 請求項15に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−Dが、薬学的に許容される塩形態の、

    の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    7Aは、必要に応じて置換されているフェニルであり、R8AおよびR8Bは、独立に、水素および必要に応じて置換されているC〜Cアルキルからなる群から選択され、またはR8AおよびR8Bは、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているスピロC〜Cカルボシクロを規定する]。
  17. 請求項16に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−Dが、薬学的に許容される塩形態の、

    の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    およびRは、独立に選択される天然疎水性アミノ酸のアルキル側鎖残基であり、
    7B置換基の数を示す下付き文字uは、0、1、2または3であり、
    各R7Bは、存在する場合、独立に選択されるO−連結置換基であり、
    8Aは、水素または必要に応じて置換されているC〜Cアルキルである]。
  18. 請求項17に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−Dが、薬学的に許容される塩形態の、

    の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    は、メチルであり、
    下付き文字uは、0、1または2であり、
    は、H、メチル、エチル、プロピル、−CH−OC(O)R3A、−CHCH(R3B)C(O)R3Aまたは−CH(R3B)C(O)NHR3Aであり、R3Aは、C〜Cアルキルであり、R3Bは、HまたはR3Aから独立に選択されるC〜Cアルキルであり、
    2Aは、それが結合している酸素原子と共に、−OCHOCH2B、−OCH2B、−OC(O)R2B、−OCHOC(O)R2B、−OC(O)N(R2B)(R2C)、および−OCHC(O)N(R2B)(R2C)からなる群から選択されるO−連結置換基であり、R2BおよびR2Cは、独立に、H、C〜CアルキルおよびC〜Cアルケニルからなる群から選択され、
    各R7Bは、存在する場合、独立に、−OHまたは−OCHである]。
  19. 2Aが、−CHCHまたは−CH−CH=CHである、請求項14〜18のいずれか一項に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
  20. −OR2Aが、−OCHCH、−OCH−CH=CH、−OCHC(CH)=CH、または−OC(O)CHであり、
    が、−CHであり、
    7Bが、−OHであるか、または存在せず、
    下付き文字uが、0または1であり、
    下付き文字uが1である場合には、R7Bは、−OHであり、下付き文字uが0である場合には、R7Bは存在しない、
    請求項14〜18のいずれか一項に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
  21. 請求項18に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−Dが、薬学的に許容される塩形態の、

    の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    2Aは、−C(O)R2B、−C(O)NHR2D、または−CHC(O)R2Dであり、
    2Bは、H、C〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、
    2Dは、−H、C〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、
    は、メチル、エチルまたはプロピルであり、
    7Bは、−OHであるか、または存在せず、そうすることでR 7B は水素で置き換えられており、
    下付き文字uは、0または1であり、
    下付き文字uが1である場合には、R7Bは、−OHであり、下付き文字uが0である場合には、R7B水素で置き換えられている]。
  22. 請求項21に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−Dが、薬学的に許容される塩形態の、

    の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    は、−CH または−CH CH CH であり、
    2Bは、−CH 、−CH CH 、−CH CH CH 、−CH(CH 、−CH CH(CH 、−CH C(CH である]、または
    前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、薬学的に許容される塩形態の、

    の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    2B は、−H、メチル、エチル、ビニルまたは−C(=CH )CH である]
  23. 請求項13に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、薬学的に許容される塩形態(複数可)の

    の構造によって表されるリガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
    a3は、−HまたはC〜Cアルキルであり、
    2Aは、−C(=O)CH、−CHCH、−CHCH=CHまたは−CHC(=CH)CHであり、
    34は、イソプロピルであり、
    35は、メチルまたは−(CHNH(C=O)NHであり、
    a3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されている]、
    あるいは
    薬学的に許容される塩形態(複数可)の

    の構造によって表されるリガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
    a3は、−HまたはC〜Cアルキルであり、
    2Aは、−C(=O)CH、−CHCH、−CHCH=CHまたは−CHC(=CH)CHであり、
    a3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されている]。
  24. 請求項9に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、

    の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
    a3は、−H、C〜Cアルキル、−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)、または−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、RPEG1は、C〜Cアルキレンであり、RPEG2は、−HまたはC〜Cアルキルであり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、Ra3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、
    R’は、水素または−NOであり、
    45は、−CHOHまたは−COHであり、
    −N(R)D’は、Dを表し、D’は、Dの残部であり、点線は、D’とのRの必要に応じての環化を示し、Rは、D’との環化が存在しない状態では、水素もしくは必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、またはRは、D’と環化した場合には、必要に応じて置換されているC〜Cアルキレンであり、
    −O’−は、グリコシダーゼによって切断可能なO−グリコシド結合の酸素ヘテロ原子を表し、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内の前記切断によって、Dが、第一級または第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物として放出され始める]、
    あるいは

    またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
    a3は、−H、C〜Cアルキル、−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)、または−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、RPEG1は、C〜Cアルキレンであり、RPEG2は、−HまたはC〜Cアルキルであり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、Ra3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、
    34は、メチルまたはイソプロピルであり、
    35は、メチル、−(CH−NH、−(CHNH(C=O)NH、−(CHNH(C=NH)NH、または−(CHCOHであり、
    −N(R)D’は、合成物構造の残部との共有結合付着を有する−Dを表し、D’は、Dの残部であり、点線は、D’とのRの必要に応じての環化を示し、Rは、D’との環化が存在しない状態では、水素もしくは必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、またはRは、D’と環化した場合には、必要に応じて置換されているC〜Cアルキレンであり、
    前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内の示されている結合のプロテアーゼによる切断によって、Dが、第一級または第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物としてから放出され始める]。
  25. 請求項24に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、−Dから放出される前記生物学的に活性な化合物が、

    の構造を有するアウリスタチン薬物化合物か、または薬学的に許容される塩形態である、リガンド−薬物コンジュゲート合成物、またはその薬学的に許容される塩[式中、
    短剣符は、−N(R )D’に前記カルバメート官能基を提供する前記アウリスタチン化合物の第二級アミンの窒素原子の共有結合付着部位を示し
    10およびR11 の一方は水素であり、他方は〜Cアルキルであり
    12は、水素、C〜Cアルキル、C〜Cカルボシクリル、C〜C24アリール、−X−C〜C24アリール、−X−(C〜Cカルボシクリル)、C〜Cヘテロシクリルまたは−X−(C〜Cヘテロシクリル)であり、
    13は、水素、C〜Cアルキル、C〜Cカルボシクリル、C〜C24アリール、−X−C〜C24アリール、−X−(C〜Cカルボシクリル)、C〜Cヘテロシクリルおよび−X−(C〜Cヘテロシクリル)であり、
    14は、水素もしくはメチルであり、または
    13およびR14は、それらが結合している炭素と一緒になって、スピロC〜Cカルボシクロを構成し、
    15は、水素またはC〜Cアルキルであり、
    16は、水素、C〜Cアルキル、C〜Cカルボシクリル、C〜C24アリール、−C〜C24−X−アリール、−X−(C〜Cカルボシクリル)、C〜Cヘテロシクリルおよび−X−(C〜Cヘテロシクリル)であり、
    17は、独立に、水素、−OH、C〜Cアルキル、C〜CカルボシクリルおよびO−(C〜Cアルキル)であり、
    18は、水素または必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、
    19は、−C(R19A−C(R19A−C〜C24アリール、−C(R19A−C(R19A−(C〜Cヘテロシクリル)または−C(R19A−C(R19A−(C〜Cカルボシクリル)であり、C〜C24アリールおよびC〜Cヘテロシクリルは、必要に応じて置換されており、
    19Aは、独立に、水素、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、−OHまたは必要に応じて置換されている−O−C〜Cアルキルであり、
    20は、水素、または必要に応じて置換されているC〜C20アルキル、C〜C24アリールもしくはC〜Cヘテロシクリル、または−(R47O)−R48、または−(R47O)−CH(R49であり、
    21は、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C24アリール)もしくは−C〜Cアルキレン−(C〜C24ヘテロアリール)、またはC〜Cヒドロキシルアルキル、または必要に応じて置換されているC〜Cヘテロシクリルであり、
    Zは、O、S、NH、またはNR46であり、
    46は、必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、
    下付き文字mは、1〜1000の範囲の整数であり、
    47は、C〜Cアルキルであり、
    48は、水素またはC〜Cアルキルであり、
    49は、独立に、−COOH、−(CH−N(R50、−(CH−SOH、または−(CH−SO−C〜Cアルキルであり、
    50は、独立に、C〜Cアルキル、または−(CH−COOHであり、
    下付き文字nは、0〜6の範囲の整数であり、
    は、C〜C10アルキレンである]。
  26. 請求項13に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、D から放出される前記生物学的に活性な化合物が、

    の構造を有するアウリスタチン薬物化合物か、または薬学的に許容される塩形態である、リガンド−薬物コンジュゲート合成物、またはその薬学的に許容される塩[式中、
    短剣符は、前記合成物のリガンド薬物コンジュゲート化合物に前記アウリスタチン薬物化合物を−D として組み込むときには、前記アウリスタチン化合物の第二級アミンの窒素原子の共有結合付着部位を示し、前記合成物のリガンド薬物コンジュゲート化合物に前記アウリスタチン薬物化合物を−D として組み込むときには、第四級アミン窒素をもたらす窒素原子の共有結合付着部位を示し、
    10 およびR 11 は、独立に、選択されたC 〜C アルキルであり、
    12 は、水素、C 〜C アルキル、C 〜C カルボシクリル、C 〜C 24 アリール、−X −C 〜C 24 アリール、−X −(C 〜C カルボシクリル)、C 〜C ヘテロシクリルまたは−X −(C 〜C ヘテロシクリル)であり、
    13 は、水素、C 〜C アルキル、C 〜C カルボシクリル、C 〜C 24 アリール、−X −C 〜C 24 アリール、−X −(C 〜C カルボシクリル)、C 〜C ヘテロシクリルおよび−X −(C 〜C ヘテロシクリル)であり、
    14 は、水素もしくはメチルであり、または
    13 およびR 14 は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、スピロC 〜C カルボシクロを構成し、
    15 は、水素またはC 〜C アルキルであり、
    16 は、水素、C 〜C アルキル、C 〜C カルボシクリル、C 〜C 24 アリール、−C 〜C 24 −X −アリール、−X −(C 〜C カルボシクリル)、C 〜C ヘテロシクリルおよび−X −(C 〜C ヘテロシクリル)であり、
    17 は、独立に、水素、−OH、C 〜C アルキル、C 〜C カルボシクリルおよびO−(C 〜C アルキル)であり、
    18 は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
    19 は、−C(R 19A −C(R 19A −C 〜C 24 アリール、−C(R 19A −C(R 19A −(C 〜C ヘテロシクリル)または−C(R 19A −C(R 19A −(C 〜C カルボシクリル)であり、C 〜C 24 アリールおよびC 〜C ヘテロシクリルは、必要に応じて置換されており、
    19A は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、−OHまたは必要に応じて置換されている−O−C 〜C アルキルであり、
    20 は、水素、または必要に応じて置換されているC 〜C 20 アルキル、C 〜C 24 アリールもしくはC 〜C ヘテロシクリル、または−(R 47 O) −R 48 、または−(R 47 O) −CH(R 49 であり、
    21 は、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 24 アリール)もしくは−C 〜C アルキレン−(C 〜C 24 ヘテロアリール)、またはC 〜C ヒドロキシルアルキル、または必要に応じて置換されているC 〜C ヘテロシクリルであり、
    Zは、O、S、NH、またはNR 46 であり、
    46 は、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
    下付き文字mは、1〜1000の範囲の整数であり、
    47 は、C 〜C アルキルであり、
    48 は、水素またはC 〜C アルキルであり、
    49 は、独立に、−COOH、−(CH −N(R 50 、−(CH −SO H、または−(CH −SO −C 〜C アルキルであり、
    50 は、独立に、C 〜C アルキル、または−(CH −COOHであり、
    下付き文字nは、0〜6の範囲の整数であり、
    は、C 〜C 10 アルキレンである]。
  27. 請求項25または26に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、前記アウリスタチン薬物化合物が、式DE−1、式DE−2または式DF−1

    の構造を有するか、または薬学的に許容される塩形態である、リガンド−薬物コンジュゲート合成物、またはその薬学的に許容される塩[式中、
    式DE−1または式DE−2において、Arは、C〜C10アリールまたはC〜C10ヘテロアリールであり、式DF−1において、Zは、−O−、または−NH−であり、
    20は、水素、または必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、C〜C10アリールもしくはC〜C10ヘテロアリールであり、
    21は、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)または−C〜Cアルキレン−(C〜C10ヘテロアリール)である]。
  28. 出される前記生物学的に活性な化合物が、アウリスタチンE、アウリスタチンPE、アウリスタチンPHE、アウリスタチンPYE、アウリスタチンEFP、アウリスタチンEBおよびアウリスタチンEVBである、請求項26に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
  29. 出される前記生物学的に活性な化合物が、モノメチルアウリスタチンE(MMAE)またはモノメチルアウリスタチンF(MMAF)である、請求項25に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
  30. 請求項13に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、薬学的に許容される塩形態(複数可)の

    の構造によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
    a3は、−H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)、−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、RPEG1は、C〜Cアルキレンであり、RPEG2は、−HまたはC〜Cアルキルであり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、Ra3に結合した塩基性窒素は、必要に応じてプロトン化されており、
    19Bは、−CH(CH)−CH(OH)−Ph、−CH(COH)−CH(OH)−CH、または−CH(COH)−CHPhであり、
    34は、イソプロピルであり、R35は、メチルまたは−(CHNH(C=O)NHである]、
    あるいは
    薬学的に許容される塩形態(複数可)の

    の構造によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
    a3は、−H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)、−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、
    PEG1は、C〜Cアルキレンであり、
    PEG2は、−HまたはC〜Cアルキルであり、
    下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
    a3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されている]。
  31. 請求項24に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、

    の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
    a3は、−H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)、−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、
    PEG1は、C〜Cアルキレンであり、
    PEG2は、−HまたはC〜Cアルキルであり、
    下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
    a3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、
    19Bは、−CH(CH)−CH(OH)−Ph、−CH(COH)−CH(OH)−CH、または−CH(COH)−CHPhであり、
    34は、イソプロピルであり、
    35は、メチルまたは−(CHNH(C=O)NHである]、
    あるいは


    の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
    a3は、−H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)、−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、
    PEG1は、C〜Cアルキレンであり、
    PEG2は、−HまたはC〜Cアルキルであり、
    下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
    a3に結合した塩基性窒素は、必要に応じてプロトン化されており、
    19Bは、−CH(CH)−CH(OH)−Ph、−CH(COH)−CH(OH)−CH、または−CH(COH)−CHPhである]。
  32. 請求項24に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、式1aおよび/または式2a

    の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    a3は、−H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキルまたは必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)であり、Ra3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、
    19Bは、−CH(CH)−CH(OH)−Ph、−CH(COH)−CH(OH)−CH、または−CH(COH)−CHPhであり、
    Sは、前記リガンド単位の硫黄原子であり、式2aのその硫黄原子は、示されているコハク酸アミド(M)部分のカルボン酸官能基に対してαまたはβの炭素に結合しており、
    は並列コネクター単位であり、
    PEGはPEG単位であり、
    下付き文字vは、1〜4の範囲の整数であり、
    下付き文字v’は、0〜4の範囲の整数であり、
    各R およびR は、独立に、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレン、必要に応じて置換されているC 〜C 10 アリーレンもしくは必要に応じて置換されているC 〜C 10 ヘテロアリーレンからなる群から選択され、
    またはR およびR は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているスピロC 〜C カルボシクロを規定し、もしくは隣接している炭素原子からのR およびR は、これらの原子および任意の介在する炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているC 〜C カルボシクロを規定し、任意の残りのR およびR は、既に定義されている通りであり、
    LP は、天然もしくは非天然アミノ酸側鎖によって提供されるか、または−O−、−NR LP −、−S−、−S(=O)−、−S(=O) −、−C(=O)−、−C(=O)N(R LP )−、−N(R LP )C(=O)N(R LP )−、および−N(R LP )C(=NR LP )N(R LP )−もしくはC 〜C ヘテロシクロからなる群から選択され、
    各R LP は、独立に、水素および必要に応じて置換されているC 〜C アルキルからなる群から選択され、またはR LP のうちの2つは、それらが結合している炭素原子およびそれらの介在する原子と一緒になって、C 〜C ヘテロシクロを規定し、任意の残りのR LP は、既に定義されている通りである]。
  33. 請求項24に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、式1bおよび/または式2b

    の構造、またはその薬学的に許容される塩(複数可)によって表される、リガンド−薬物コンジュゲート合成物[式中、
    2A は、−C(=O)CH 、−CH CH 、−CH CH=CH または−CH C(=CH )CH であり、
    a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルまたは必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)であり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、
    7B は、−OHまたは存在せず、
    下付き文字uは、0または1であり、
    7B は、下付き文字uが1である場合には、−OHであり、または下付き文字uが0である場合には、存在せず、そうすることでR 7B は水素で置き換えられており、
    は並列コネクター単位であり、
    PEGはPEG単位であり、
    下付き文字vは、1〜4の範囲の整数であり、
    下付き文字v’は、0〜4の範囲の整数であり、
    各R およびR は、独立に、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレン、必要に応じて置換されているC 〜C 10 アリーレンもしくは必要に応じて置換されているC 〜C 10 ヘテロアリーレンからなる群から選択され、
    またはR およびR は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているスピロC 〜C カルボシクロを規定し、もしくは隣接している炭素原子からのR およびR は、これらの原子および任意の介在する炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているC 〜C カルボシクロを規定し、任意の残りのR およびR は、既に定義されている通りであり、
    LP は、天然もしくは非天然アミノ酸側鎖によって提供されるか、または−O−、−NR LP −、−S−、−S(=O)−、−S(=O) −、−C(=O)−、−C(=O)N(R LP )−、−N(R LP )C(=O)N(R LP )−、および−N(R LP )C(=NR LP )N(R LP )−もしくはC 〜C ヘテロシクロからなる群から選択され、
    各R LP は、独立に、水素および必要に応じて置換されているC 〜C アルキルからなる群から選択され、またはR LP のうちの2つは、それらが結合している炭素原子およびそれらの介在する原子と一緒になって、C 〜C ヘテロシクロを規定し、任意の残りのR LP は、既に定義されている通りである]。
  34. 請求項32または33に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、−XLP−PEGが、

    の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物
    [式中、RPEG2は、PEGキャッピング単位であり、
    下付き文字nは、2〜72の範囲である、あるいは
    下付き文字nが12であり、R PEG2 が水素または−CH である]。
  35. 請求項5〜11のいずれか一項に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、−Y’−Dが、

    の構造を有する、リガンド−薬物コンジュゲート合成物
    [式中、Y’は、メチレンカルバメート単位であり、
    波線は、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物構造の残部との前記メチレンカルバメート単位の共有結合付着点を示し、
    Dは、前記メチレンカルバメート単位に組み込まれた必要に応じて置換されている官能基を有する薬物単位であり、
    は、前記薬物単位の官能基のヘテロ原子であり、
    MA、RM1およびRM2は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されているC〜C14アリール、もしくは必要に応じて置換されているC−連結C〜Cヘテロアリールであり、
    またはRMAおよびRM1は、それらの両方が結合している窒素原子および炭素原子と一緒になって、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジンもしくはホモピペリジンヘテロシクロを規定し、RM2は、水素であり、
    前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内の前記グルクロニド単位またはペプチド切断可能単位の活性化によって、Dが、−T−Hから構成される官能基を有する生物学的に活性な化合物としてその化合物から放出され始める]。
  36. 請求項35に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物であって、Dに共有結合によって付着している前記メチレンカルバメート単位が、

    の構造を有し、前記リガンド薬物コンジュゲート合成物の化合物内の前記グルクロニド単位またはペプチド切断可能単位の活性化によって、Dが、Oに相当する酸素原子を有するヒドロキシル官能基を有する生物学的に活性な化合物としてその化合物から放出され始める、リガンド−薬物コンジュゲート合成物。
  37. Aまたはそのサブユニットが、式(3)または式(4)

    の構造を有する[式中、
    波線は、合成物構造内の共有結合付着を示し、
    KおよびL’は、独立に、C、N、OまたはSであり、ただし、KまたはL’がOまたはSである場合には、Kに対するR41およびR42またはL’に対するR43およびR44は存在せず、KまたはL’がNである場合には、Kに対するR41、R42のうちの一方またはL’に対するR42、R43のうちの一方は存在せず、ただし、2つの隣接しているL’は、N、O、またはSとして独立に選択されることはなく、
    下付き文字eおよびfは、0〜12の範囲の独立に選択される整数であり、下付き文字gは、1〜12の範囲の整数であり、
    Gは、水素、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、−OH、−ORPR、−COH、COPRであり、RPRは、適切な保護基であり、または
    Gは、−N(RPR)(RPR)であり、RPRは、独立に保護基であり、もしくはRPRは、一緒になって、適切な保護基を形成し、または
    Gは、−N(R45)(R46)であり、R45、R46のうちの一方は、水素もしくはRPRであり(RPRは、適切な保護基である)、他方は、水素もしくは必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、
    38は、水素または必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、
    39〜R44は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されているアリール、および必要に応じて置換されているヘテロアリールからなる群から選択され、または
    39、R40は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、もしくはR41、R42は、Kが炭素原子である場合には、それらの両方が結合しているKと一緒になって、C〜Cカルボシクロを規定し、R41〜R44は、本明細書で定義される通りであり、
    またはR43、R44は、L’が炭素原子である場合には、それらの両方が結合しているL’と一緒になって、C〜Cカルボシクロを規定し、R39〜R42は、本明細書で定義される通りであり、
    またはR40およびR41、もしくはR40およびR43、もしくはR41およびR43は、それらの両方が結合している炭素原子もしくはヘテロ原子、およびそれらの炭素原子および/もしくはヘテロ原子の間に介在する原子と一緒になって、C〜CカルボシクロもしくはC〜Cヘテロシクロを規定し、R39、R44およびR40〜R43の残りは、本明細書で定義される通りであり、
    ただし、KがOまたはSである場合には、R41およびR42は存在せず、KがNである場合には、R41、R42のうちの一方は存在せず、L’がOまたはSである場合には、R43およびR44は存在せず、L’がNである場合には、R43、R44のうちの一方は存在しない]、あるいは
    Aまたはそのサブユニットが、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基である、
    請求項1〜31、35および36のいずれか一項に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物、またはその薬学的に許容される塩。
  38. 前記第1の必要に応じてのストレッチャー単位(A)またはそのサブユニットが存在し、式(3)または式(4)が、式(3a)または式(4a)

    の構造を有する[式中、
    下付き文字eおよびfは、独立に、0もしくは1であり、
    Gは、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、−OH、−OR PR 、−CO H、CO PR であり、R PR は、適切な保護基であり、または
    Gは、−N(R PR )(R PR )であり、R PR は、独立に保護基であり、もしくはR PR は、一緒になって、適切な保護基を形成し、または
    Gは、−N(R 45 )(R 46 )であり、R 45 、R 46 のうちの一方は、水素もしくはR PR であり(R PR は、適切な保護基である)、他方は、水素もしくは必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
    38 は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
    39 〜R 44 は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されているアリール、および必要に応じて置換されているヘテロアリールからなる群から選択され、または
    39 、R 40 は、それらの両方が結合している炭素と一緒になって、およびR 41 〜R 44 は、本明細書で定義される通りであり、または
    41 、R 42 は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、C 〜C カルボシクロを規定し、R 39 、R 40 、R 43 およびR 44 は、本明細書で定義される通りであり、
    またはR 43 、R 44 は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、C 〜C シクロアルキルを規定し、R 39 〜R 42 は、本明細書で定義される通りであり、
    またはR 40 およびR 41 、もしくはR 40 およびR 43 、もしくはR 41 およびR 43 は、それらが結合している炭素原子、およびそれらの炭素原子の間に介在する原子と一緒になって、C 〜C カルボシクロを規定し、R 39 、R 44 およびR 40 〜R 43 の残りは、本明細書で定義される通りである]、
    あるいは
    Aまたはそのサブユニットは、アルファ−アミノ酸もしくはベータ−アミノ酸の残基である、
    請求項37に記載の、リガンド−薬物コンジュゲート合成物、またはその薬学的に許容される塩。
  39. 前記リガンド単位が、抗体リガンド単位であり、それによって、抗体薬物コンジュゲート(ADC)を規定し、
    前記抗体リガンド単位によって標的とされる部分が、異常細胞の、到達可能な細胞表面抗原であり、前記標的とされる抗原が、結合したADCの細胞内部移行を可能にし、前記異常細胞の部位から遠方にある正常細胞と比較してより多いコピー数で前記異常細胞上に存在する、または
    前記抗体リガンド単位の標的部分が、異常細胞の近傍にある血管上皮細胞の、到達可能な細胞表面抗原であり、前記抗原が、結合したADCの細胞内部移行を可能にし、前記異常細胞の部位から遠方にある正常上皮細胞と比較してより多いコピー数で前記細胞上に存在する、
    請求項1〜38のいずれか一項に記載のリガンド−薬物コンジュゲート合成物。
  40. 下付き文字pが、約2、約4または約8であり、
    コハク酸アミド(M)部分に結合した前記抗体リガンド単位の硫黄原子が、前記抗体またはその抗原結合性断片のシステイン残基の硫黄原子である、請求項39に記載のリガンド薬物コンジュゲート合成物。

  41. の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    は、水素または必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、式2では、L−S−によって置換されている炭素原子に隣接している飽和炭素に結合しており、
    下付き文字wは、0または1であり、
    下付き文字nは、1、2、3または4であり、
    下付き文字aは、0または1であり、
    下付き文字bは、0または1であり、
    ただし、下付き文字nが2、3または4である場合には、下付き文字bは、1であり、下付き文字nが1である場合には、下付き文字bは、0であり、
    Aは、第1の必要に応じてのストレッチャー単位であり、
    は、第2の必要に応じてのストレッチャー単位であり、
    Bは、必要に応じての分枝単位であり、
    A、AおよびBのそれぞれは、独立に選択される単一単位であるか、または必要に応じて2つ、3つもしくは4つの独立に選択されるサブユニットから構成されるか、もしくはそれらからなり、
    Yは、必要に応じて置換されているヘテロ原子、必要に応じて置換されている官能基またはスペーサー単位として必要に応じて存在し、下付き文字yが2であり、したがってYが−Y−Y’−である場合、独立に選択され、YおよびY’は、それぞれ、第1および第2の必要に応じて置換されているヘテロ原子、必要に応じて置換されている官能基またはスペーサー単位であり、
    下付き文字wは、0または1であり、下付き文字wが0である場合には、Wは存在せず、あるいは下付き文字wが1である場合には、
    Wは、ペプチド切断可能単位であり、または
    Wは、式−Y(W’)−のグルクロニド単位であり、W’は、必要に応じて置換されているヘテロ原子を介するYとのグリコシド結合を有する炭水化物部分を表し、
    ただし、W’に結合したYは、自壊スペーサー単位であり、
    下付き文字yは、0、1または2であり、
    ただし、Wがグルクロニド単位である場合、下付き文字yは、1または2であり、その場合、下付き文字yは、W’に結合した前記自壊スペーサー単位を含めたものであるが、Dが四級化薬物単位(D)である場合には、下付き文字yは1であり、前記グルクロニド単位のYは、Dに結合しており、
    ただし、Wがペプチド切断可能単位であり、Dが四級化薬物単位(D)である場合には、下付き文字yは、1であり、Yは、DおよびWに結合した自壊スペーサー単位であり、
    BUは、塩基性単位であり、Ra2は、必要に応じて置換されているC〜C12アルキル基であり、それらは実線の曲線によって表される通り、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、BUに帰属可能である第二級もしくは第三級アミン官能基の骨格の塩基性窒素原子を含有する必要に応じて置換されているスピロC〜C20ヘテロシクロを有する環式塩基性単位を規定し
    前記環式塩基性単位の前記塩基性窒素原子は、前記塩基性窒素原子の置換度に依存して、窒素保護基によって必要に応じて適切に保護されているか、または必要に応じてプロトン化されており、
    Dは、薬物単位であり、または
    Dは、Dと表される四級化薬物単位であり、したがって、Dは、式1および式2のDを置き替え、ただし、下付き文字wは、1であり、
    下付き文字wが1である場合には、グリコシダーゼによる前記グルクロニド単位の活性化、もしくはプロテアーゼによる前記ペプチド切断可能単位の活性化によって、前記薬物単位もしくは四級化薬物単位が、生物学的に活性な化合物として、前記薬物リンカー化合物から、もしくは前記薬物リンカー化合物から調製された請求項1に記載のリガンド薬物コンジュゲート合成物のリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始め、
    または、下付き文字wが0である場合には、生物学的に活性な化合物は、前記薬物リンカー化合物もしくはリガンド薬物コンジュゲート化合物の−Y−Dと残部との間の結合が酵素的もしくは非酵素的に切断されるときに、前記薬物リンカー化合物から、もしくは前記薬物リンカー化合物から調製された請求項1に記載のリガンド薬物コンジュゲート合成物のリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出される]。
  42. 請求項41に記載の薬物リンカー化合物であって、

    の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    HE]は、必要に応じての加水分解促進単位であり、
    下付き文字wは、1であり、
    Wは、ペプチド切断可能単位であり、または
    Wは、

    の構造を有する式−Y(W’)−のグルクロニド単位であり、
    Suは、炭水化物部分であり、−E’−は、グリコシダーゼによって切断可能なグリコシド結合の必要に応じて置換されているヘテロ原子を表し、したがって、Su−E’は、W’であり、前記グルクロニド単位構造の残部は、自壊スペーサー単位であり、
    −J’−は、必要に応じて置換されている独立に選択されるヘテロ原子であり、
    V、Z、ZおよびZは、独立に、=N−または=C(R24)−であり、各R24は、独立に、水素、および必要に応じて置換されているC〜C12アルキル、C〜C12アルケニルおよびC〜C12アルキニル、ハロゲン、および他の電子求引基、−E’−Su、および−C(R)(R)−からなる群から選択され、ただし、ただ1つの−C(R)(R)−部分、およびただ1つの−E’−Su部分が存在し、
    V、Z、ZおよびZのうちの1つは、=C(R24)−であり、そのR24は、−C(R)(R)−であり、V、Z、ZおよびZのうちのもう1つは、=C(R24)−であり、そのR24は、−E’−Suであり、
    ただし、前記−C(R)(R)−および−E’−Su部分は、互いにオルトまたはパラにあり、
    およびR のうちの一方は水素であり、他方は、水素、または必要に応じて置換されているC〜C12アルキル、C〜C12アルケニルもしくはC〜C12アルキニル、または必要に応じて置換されているC〜C20アリールもしくはC〜C20ヘテロアリールであり、
    R’は、水素、または−NOもしくは他の電子求引基であり、
    前記グリコシド結合のグリコシダーゼによる切断によって、前記薬物単位または四級化薬物単位が、生物学的に活性な化合物として、前記薬物リンカー化合物から、または前記リガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始め、
    J’に隣接している波線は、下付き文字aが1である場合にはAとの、または下付き文字aが0である場合には示されているLSS 部分との、前記グルクロニド単位の結合点を示し、前記−C(R)(R)−部分に隣接している波線は、下付き文字yが2である場合にはY’との、または下付き文字yが1である場合にはD/Dとの、前記グルクロニド単位の共有結合付着点を示す]。
  43. 請求項42に記載の薬物リンカー化合物であって、Wがグルクロニド単位である−W−Y−Dおよび−W−Dが、それぞれ

    の構造を有するか、または塩形態である、薬物リンカー化合物、またはその塩[式中、
    点線の曲線は、D’とのRまたはRy1の必要に応じての環化を示し、
    45は、−CHOHまたは−COHであり、
    −N(R)D’および−N(Ry1)(Ry2)D’部分は、環化されても環化されなくても、それぞれDおよびDを表し、D’は、DまたはDの残部であり、
    は、D’との環化が存在しない状態では、水素もしくは必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、またはRは、D’と環化した場合には、必要に応じて置換されているC〜Cアルキレンであり、
    y1は、D内で環化していない状態では、必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、またはRy1は、D内で環化した場合には、必要に応じて置換されているC〜Cアルキレンであり、
    y2は、水素または必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、
    E’としての−O’−は、グリコシダーゼによって切断可能なO−グリコシド結合の酸素原子を表し、前記切断によって、前記薬物リンカー化合物から、または前記リガンド薬物コンジュゲート化合物から、Dが、第一級もしくは第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物として放出され始め、またはDが、第三級アミンを含有する生物学的に活性な化合物として放出され始める]、
    あるいは
    Wがペプチド切断可能単位である−W−Y−Dおよび−W−Dが、それぞれ

    の構造を有するか、または適切な塩形態である、薬物リンカー化合物、またはその塩[式中、
    −N(R)D’および−N(Ry1)(Ry2)D’部分は、それぞれDおよびDを表し、D’およびD’は、DおよびDの残部であり、点線は、D’またはD’とのRまたはRy1の必要に応じての環化を示し、
    は、水素であり、またはRは、D’との環化が存在しない状態では、必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであるか、またはD’と環化した場合には、必要に応じて置換されているC〜Cアルキレンであり、
    y1は、必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、Ry2は、Dとの環化が存在しない状態では、必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、またはRy2は、Dと環化した場合には、必要に応じて置換されているC〜Cアルキレンであり、
    −J−は、隣接している波線によって示される通り、Wに結合した必要に応じて置換されているヘテロ原子であり、その結合の切断によって、前記薬物リンカー化合物から、または前記リガンド薬物コンジュゲート化合物から、Dが、第一級もしくは第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物として放出され始め、またはDが、第三級アミンを含有する生物学的に活性な化合物として放出され始める]。
  44. 請求項42に記載の薬物リンカー化合物であって、

    の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    Suは、炭水化物部分であり、
    −E’−は、グリコシダーゼによって切断可能なグリコシド結合の、必要に応じて置換されている独立に選択されるヘテロ原子であり、
    −J’−は、必要に応じて置換されている独立に選択されるヘテロ原子を表し、
    Y’は、存在せず、またはY’は、−O−、−S−、−NH−もしくは−O−C(=O)−であり、ただし、Y’は、Dが四級化薬物単位(D)である場合には存在せず、
    V、Z、ZおよびZは、独立に、=N−または=C(R24)−であり、各R24は、独立に、水素、および必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、−O’−Su、−C(R)(R)−Y’−Dおよび−C(R)(R)−Dからなる群から選択され、
    ただし、−C(R)(R)−Y’−Dおよび−C(R)(R)−D部分のただ1つ、ならびにただ1つの−O’−Su部分が存在し、
    V、Z、ZおよびZのうちの1つは、=C(R24)−であり、そのR24は、−C(R)(R)−Y’−Dまたは−C(R)(R)−Dであり、V、Z、ZおよびZのうちのもう1つは、=C(R24)−であり、そのR24は、−O’−Suであり、ただし、前記−O’−Suおよび−C(R)(R)−Y’−Dまたは−C(R)(R)−D部分は、互いにオルトまたはパラにあり、
    およびR のうちの一方は水素であり、他方は、水素または必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、
    前記薬物リンカー化合物または前記リガンド薬物コンジュゲートの前記グリコシド結合のグリコシダーゼによる切断によって、D/Dが、生物学的に活性な化合物として放出され始める]、
    あるいは

    の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    Jは、必要に応じて置換されているヘテロ原子を表し、
    Y’は、存在せず、またはY’は、−O−、−S−、−NH−もしくは−O−C(=O)−であり、ただし、Y’は、Dが四級化薬物単位(D)である場合には存在せず、
    Wは、ペプチド切断可能単位であり、
    V、Z、ZおよびZは、独立に、=N−または=C(R24)−であり、各R24は、独立に、水素、および必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、電子供与基、および−C(R)(R)−Y’−Dからなる群から選択され、ただし、ただ1つの−C(R)(R)−Y’−D部分が存在し、
    V、Z、ZおよびZのうちの1つは、=C(R24)−であり、R24は、−C(R)(R)−Y’−Dであり、ただし、前記−C(R)(R)−Y’−D部分は、J’に対してオルトまたはパラにあり、
    に対するプロテアーゼ作用によって、前記薬物リンカー化合物または前記リガンド薬物コンジュゲート化合物内のW−J’結合が切断され、D/D が、生物学的に活性な化合物として放出され始める]。
  45. 請求項44に記載の薬物リンカー化合物であって、

    の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    −O’−は、グリコシダーゼによって切断可能なO−グリコシド結合の酸素ヘテロ原子を表す]、
    あるいは

    の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物。
  46. 請求項45に記載の薬物リンカー化合物であって、

    の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    R’は、水素または−NOである]、
    あるいは

    の構造、またはその塩を有し、
    いずれの化合物においても、
    BUおよびR a2 が、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、骨格の第二級または第三級塩基性窒素原子を有する必要に応じて置換されているC 〜C ヘテロシクロを規定し、前記骨格の塩基性窒素原子が、BUに帰属可能であり、前記塩基性窒素が、必要に応じてプロトン化されている、薬物リンカー化合物。
  47. 請求項46に記載の薬物リンカー化合物であって、

    の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    下付き文字Pは1であり、下付き文字Qは1、2または3であるか、または下付き文字Pは2であり、下付き文字Qは1または2であり、
    a3は、−H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)または−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、
    PEG1は、C〜Cアルキレンであり、
    PEG2は、−HまたはC〜Cアルキルであり、
    下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
    a3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、またはRa3は、適切な窒素保護基である]、
    あるいは

    の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    下付き文字Pは1であり、下付き文字Qは1、2または3であるか、または下付き文字Pは2であり、下付き文字Qは1または2であり、
    下付き文字Qは、1〜6の範囲であり、
    a3は、−H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)、または−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、
    PEG1は、C〜Cアルキレンであり、
    PEG2は、−HまたはC〜Cアルキルであり、
    下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
    a3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、またはRa3は、適切な窒素保護基である]。
  48. 下付き文字Pが1であり、下付き文字Qが1である、請求項47に記載の薬物リンカー化合物。
  49. 請求項46、47または48に記載の薬物リンカー化合物であって、−O’−Suが、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物、またはその塩
    [式中、波線は、O’と前記薬物リンカー化合物を表す構造の残部との共有結合を表し、R45は、−CHOHまたは−COHである]、または
    Wが、ジペプチドから構成されるペプチド切断可能単位であり、前記ジペプチドのC末端が、Jに共有結合によって結合しており、前記ジペプチドによって、前記プロテアーゼによるW−J結合の切断のための、調節性プロテアーゼまたはリソソームプロテアーゼのための認識部位が提供され、それによって、DまたはD が、生物学的に活性な化合物またはその誘導体として、前記薬物リンカー化合物から、または前記薬物リンカー化合物から調製されたリガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始め、Wの前記ジペプチドが、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物
    [式中、R 34 は、ベンジル、メチル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、−CH(OH)CH であるか、または

    の構造を有し、アスタリスクは、ジペプチド骨格との共有結合付着点を示し、
    35 は、メチルもしくは−(CH NH(C=O)NH であり、または
    35 は、メチル、−(CH −NH 、−(CH NH(C=O)NH 、−(CH NH(C=NH)NH もしくは−(CH CO H、もしくはその塩であり、
    波線は、前記薬物リンカー化合物への前記ジペプチドの共有結合付着点を示す]
  50. 請求項49に記載の薬物リンカー化合物であって、Wの前記ジペプチドが、−Phe−Lys−、−Val−Ala−、−Val−Lys−、−Ala−Lys−、−Val−Cit−、−Phe−Cit−、−Leu−Cit−、−Ile−Cit−、−Phe−Arg−、および−Trp−Cit−、またはその塩からなる群から選択され、Citが、シトルリンである、薬物リンカー化合物。
  51. 請求項41〜50のいずれか一項に記載の薬物リンカー化合物であって、Dが、四級化薬物単位(−D)であり、下付き文字yが、1であり、そうすることでY’が存在せず、前記ペプチド切断可能単位またはグルクロニド単位の前記切断によって、Dが、第三級アミンを含有する生物学的に活性な化合物として、前記薬物リンカー化合物から、または前記リガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始める、薬物リンカー化合物。
  52. 請求項51に記載の薬物リンカー化合物であって、塩形態の、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中
    R’は、水素または−NOであり、
    45は、−CHOHまたは−COHである]、
    あるいは
    形態の、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    34 は、ベンジル、メチル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、−CH(OH)CH であるか、または

    の構造を有し、アスタリスクは、ジペプチド骨格との共有結合付着点を示し、
    35 は、メチルもしくは−(CH NH(C=O)NH であり、または
    35 は、メチル、−(CH −NH 、−(CH NH(C=O)NH 、−(CH NH(C=NH)NH もしくは−(CH CO H、もしくはその塩であり、
    いずれの化合物においても、
    a3は、−H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)、もしくは−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、RPEG1は、C〜Cアルキレンであり、RPEG2は、−HもしくはC〜Cアルキルであり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、Ra3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、または
    a3は、適切な窒素保護基である]。
  53. 請求項41、51または52に記載の薬物リンカー化合物であって、前記四級化薬物単位−D、塩形態の、

    の構造を有する四級化ツブリシン薬物単位である、薬物リンカー化合物[式中、
    下付き文字mは、0または1であり、
    2Aは、水素もしくは必要に応じて置換されているC〜C12アルキルであり、またはR2Aは、それが結合している酸素原子と共に、−OH以外のO−連結置換基を規定し、
    円で囲まれた部分は、5員の窒素含有ヘテロアリーレンを表し、そのヘテロアリーレンに対して必要な示されている置換基は、残りの位置における必要に応じての置換と互いに1,3−関係にあり、
    は、水素または必要に応じて置換されているC〜C12アルキルであり、
    、RおよびRは、独立に選択される必要に応じて置換されているC〜C12アルキルであり
    一方のRは、水素または必要に応じて置換されているC〜C12アルキルであり、他方のRは、必要に応じて置換されている(C〜C20アリール)−C〜C12アルキル−または(C〜C20ヘテロアリール)−C〜C12アルキル−であり、
    波線は、合成物構造の残部へのDの共有結合付着点を示す]。
  54. 請求項53に記載の薬物リンカー化合物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D、塩形態の、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    Zは、必要に応じて置換されているC〜Cアルキレンまたは必要に応じて置換されているC〜Cアルケニレンであり、R7Aは、必要に応じて置換されているC〜C10アリールまたは必要に応じて置換されているC〜C10ヘテロアリールである]。
  55. 請求項54に記載の薬物リンカー化合物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D、塩形態の、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    7Aは、必要に応じて置換されているフェニルであり、R8AおよびR8Bは、独立に、水素および必要に応じて置換されているC〜Cアルキルからなる群から選択され、またはR8AおよびR8Bは、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているスピロC〜Cカルボシクロを規定する]。
  56. 請求項55に記載の薬物リンカー化合物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D、塩形態の、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    およびRは、独立に選択される天然疎水性アミノ酸のアルキル側鎖残基であり、
    7B置換基の数を示す下付き文字uは、0、1、2または3であり、
    各R7Bは、存在する場合、独立に選択されるO−連結置換基であり、
    8Aは、水素または必要に応じて置換されているC〜Cアルキルである]。
  57. 請求項56に記載の薬物リンカー化合物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D、塩形態の、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    は、メチルであり、
    下付き文字uは、0、1または2であり、
    は、H、メチル、エチル、プロピル、−CH−OC(O)R3A、−CHCH(R3B)C(O)R3Aまたは−CH(R3B)C(O)NHR3Aであり、R3Aは、C〜Cアルキルであり、R3Bは、HまたはR3Aから独立に選択されるC〜Cアルキルであり、
    2Aは、それが結合している酸素原子と共に、−OCHOCH2B、−OCH2B、−OC(O)R2B、−OCHOC(O)R2B、−OC(O)N(R2B)(R2C)、および−OCHC(O)N(R2B)(R2C)からなる群から選択されるO−連結置換基であり、R2BおよびR2Cは、独立に、H、C〜CアルキルおよびC〜Cアルケニルからなる群から選択され、
    各R7Bは、存在する場合、独立に、−OHまたは−OCHである]。
  58. 2Aが、−CHCHであり、またはR2Aが、−CH−CH=CHである、請求項53〜57のいずれか一項に記載の薬物リンカー化合物。
  59. −OR2Aが、−OCHCH、−OCH−CH=CH、−OCHC(CH)=CHまたは−OC(O)CHであり、
    が、−CHであり、
    7Bが、−OHであるか、または存在せず、
    下付き文字uが、0または1であり、
    下付き文字uが1である場合には、R7Bは、−OHであり、下付き文字uが0である場合には、R7Bは存在しない、
    請求項53〜57のいずれか一項に記載の薬物リンカー化合物。
  60. 請求項57に記載の薬物リンカー化合物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−Dが、適切な塩形態の、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    2Aは、−C(O)R2B、−C(O)NHR2D、または−CHC(O)R2Dであり、
    2Bは、H、C〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、
    2Dは、−H、C〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、
    は、メチル、エチルまたはプロピルであり、
    7Bは、−OHであるか、または存在せず、そうすることでR 7B は水素で置き換えられており、
    下付き文字uは、0または1であり、
    下付き文字uが1である場合には、R7Bは、−OHであり、下付き文字uが0である場合には、R7B水素で置き換えられている]。
  61. 請求項60に記載の薬物リンカー化合物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D、塩形態の、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    は、−CH −または−CH CH CH であり、
    2B は、−CH 、−CH CH 、−CH CH CH 、−CH(CH 、−CH CH(CH 、−CH C(CH である]、または
    前記四級化ツブリシン薬物単位−D が、適切な塩形態の、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    2B は、−H、メチル、エチル、ビニルまたは−C(=CH )CH である]
  62. 請求項61に記載の薬物リンカー化合物であって、前記四級化ツブリシン薬物単位−D、塩形態の、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物、または
    前記四級化ツブリシン薬物単位−D、塩形態の、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物。
  63. 請求項52に記載の薬物リンカー化合物であって、塩形態の、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
    a3は、−H、C〜Cアルキル、または−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、
    PEG1は、−CH−、−CHCH−であり、
    PEG2は、−Hまたは−CHまたは−CHCHであり、
    下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
    a3に結合した塩基性窒素は、必要に応じてプロトン化されており、またはRa3は、適切な窒素保護基であり、
    2Aは、−C(=O)CH、−CHCH、−CHCH=CHまたは−CHC(=CH)CHであり、
    34は、イソプロピルであり、R35は、メチルまたは−(CHNH(C=O)NHである]、
    あるいは
    適切な塩形態の、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
    a3は、−H、C〜Cアルキルもしくは−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、RPEG1は、−CH−もしくは−CHCH−であり、RPEG2は、−H、−CHもしくは−CHCHであり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、Ra3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、または
    a3は、適切な窒素保護基であり、
    2Aは、−C(=O)CH、−CHCH、−CHCH=CHまたは−CHC(=CH)CHである]。
  64. 請求項41に記載の薬物リンカー化合物であって、

    の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    Aは、存在する場合、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
    a3は、−H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)、もしくは−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、RPEG1は、C〜Cアルキレンであり、RPEG2は、−HもしくはC〜Cアルキルであり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、Ra3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、
    またはRa3は、適切な窒素保護基であり、
    R’は、水素または−NOであり、
    45は、−CHOHまたは−COHであり、
    −N(R)D’は、Dを表し、D’は、Dの残部であり、点線は、D’とのRの必要に応じての環化を示し、Rは、D’との環化が存在しない状態では、水素もしくは必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、またはRは、D’と環化した場合には、必要に応じて置換されているC〜Cアルキレンであり、
    −O’−は、グリコシダーゼによって切断可能なO−グリコシド結合の酸素ヘテロ原子を表し、前記切断によって、Dが、第一級または第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物として、前記薬物リンカー化合物から、または前記リガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始める]、
    あるいは

    の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    Aは、存在する場合、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
    a3は、−H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)、もしくは−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、RPEG1は、C〜Cアルキレンであり、RPEG2は、−HもしくはC〜Cアルキルであり、下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、Ra3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、または
    a3は、適切な窒素保護基であり、
    34は、メチルまたはイソプロピルであり、
    35は、メチル、−(CH−NH、−(CHNH(C=O)NH、−(CHNH(C=NH)NH、または−(CHCOHであり、
    −N(R)D’は、合成物構造の残部との共有結合付着を有する−Dを表し、D’は、Dの残部であり、点線は、D’とのRの必要に応じての環化を示し、Rは、D’との環化が存在しない状態では、水素もしくは必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、またはRは、D’と環化した場合には、必要に応じて置換されているC〜Cアルキレンであり、
    示されている結合のプロテアーゼによる切断によって、Dが、第一級または第二級アミンを含有する生物学的に活性な化合物として、前記薬物リンカー化合物から、または前記リガンド薬物コンジュゲート化合物から放出され始める]。
  65. 請求項64に記載の薬物リンカー化合物であって、から放出される前記生物学的に活性な化合物が、

    の構造を有するアウリスタチン薬物化合物か、または適切な塩形態である、薬物リンカー化合物、またはその塩[式中、
    短剣符は、下付き文字yが2である薬物リンカー化合物に前記アウリスタチン薬物化合物を−N(R )D’によって表される−Dとして組み込むときには、前記カルバメート官能基を提供する前記アウリスタチン化合物の第二級アミンの窒素原子の共有結合付着部位を示し、
    10およびR11 のうちの一方は水素であり、他方は〜Cアルキルであり
    12は、水素、C〜Cアルキル、C〜Cカルボシクリル、C〜C24アリール、−X−C〜C24アリール、−X−(C〜Cカルボシクリル)、C〜Cヘテロシクリルまたは−X−(C〜Cヘテロシクリル)であり、
    13は、水素、C〜Cアルキル、C〜Cカルボシクリル、C〜C24アリール、−X−C〜C24アリール、−X−(C〜Cカルボシクリル)、C〜Cヘテロシクリルおよび−X−(C〜Cヘテロシクリル)であり、
    14は、水素もしくはメチルであり、または
    13およびR14は、それらが結合している炭素と一緒になって、スピロC〜Cカルボシクロを構成し、
    15は、水素またはC〜Cアルキルであり、
    16は、水素、C〜Cアルキル、C〜Cカルボシクリル、C〜C24アリール、−C〜C24−X−アリール、−X−(C〜Cカルボシクリル)、C〜Cヘテロシクリルおよび−X−(C〜Cヘテロシクリル)であり、
    17は、独立に、水素、−OH、C〜Cアルキル、C〜CカルボシクリルおよびO−(C〜Cアルキル)であり、
    18は、水素または必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、
    19は、−C(R19A−C(R19A−C〜C24アリール、−C(R19A−C(R19A−(C〜Cヘテロシクリル)または−C(R19A−C(R19A−(C〜Cカルボシクリル)であり、C〜C24アリールおよびC〜Cヘテロシクリルは、必要に応じて置換されており、
    19Aは、独立に、水素、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、−OHまたは必要に応じて置換されている−O−C〜Cアルキルであり、
    20は、水素、または必要に応じて置換されているC〜C20アルキル、C〜C24アリールもしくはC〜Cヘテロシクリル、または−(R47O)−R48、または−(R47O)−CH(R49であり、
    21は、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C24アリール)もしくは−C〜Cアルキレン−(C〜C24ヘテロアリール)、またはC〜Cヒドロキシルアルキル、または必要に応じて置換されているC〜Cヘテロシクリルであり、
    Zは、O、S、NH、またはNR46であり、
    46は、必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、
    下付き文字mは、1〜1000の範囲の整数であり、
    47は、C〜Cアルキルであり、
    48は、水素またはC〜Cアルキルであり、
    49は、独立に、−COOH、−(CH−N(R50、−(CH−SOH、または−(CH−SO−C〜Cアルキルであり、
    50は、独立に、C〜Cアルキル、または−(CH−COOHであり、
    下付き文字nは、0〜6の範囲の整数であり、
    は、C〜C10アルキレンである]。
  66. 請求項52に記載の薬物リンカー化合物であって、D から放出される前記生物学的に活性な化合物が、

    の構造を有するアウリスタチン薬物化合物か、または薬学的に許容される塩形態である、リガンド−薬物コンジュゲート合成物、またはその薬学的に許容される塩[式中、
    短剣符は、前記合成物のリガンド薬物コンジュゲート化合物に前記アウリスタチン薬物化合物を−D として組み込むときには、前記アウリスタチン化合物の第二級アミンの窒素原子の共有結合付着部位を示し、前記合成物のリガンド薬物コンジュゲート化合物に前記アウリスタチン薬物化合物を−D として組み込むときには、第四級アミン窒素をもたらす窒素原子の共有結合付着部位を示し、
    10 およびR 11 は、独立に、C 〜C アルキルであり、
    12 は、水素、C 〜C アルキル、C 〜C カルボシクリル、C 〜C 24 アリール、−X −C 〜C 24 アリール、−X −(C 〜C カルボシクリル)、C 〜C ヘテロシクリルまたは−X −(C 〜C ヘテロシクリル)であり、
    13 は、水素、C 〜C アルキル、C 〜C カルボシクリル、C 〜C 24 アリール、−X −C 〜C 24 アリール、−X −(C 〜C カルボシクリル)、C 〜C ヘテロシクリルおよび−X −(C 〜C ヘテロシクリル)であり、
    14 は、水素もしくはメチルであり、または
    13 およびR 14 は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、スピロC 〜C カルボシクロを構成し、
    15 は、水素またはC 〜C アルキルであり、
    16 は、水素、C 〜C アルキル、C 〜C カルボシクリル、C 〜C 24 アリール、−C 〜C 24 −X −アリール、−X −(C 〜C カルボシクリル)、C 〜C ヘテロシクリルおよび−X −(C 〜C ヘテロシクリル)であり、
    17 は、独立に、水素、−OH、C 〜C アルキル、C 〜C カルボシクリルおよびO−(C 〜C アルキル)であり、
    18 は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
    19 は、−C(R 19A −C(R 19A −C 〜C 24 アリール、−C(R 19A −C(R 19A −(C 〜C ヘテロシクリル)または−C(R 19A −C(R 19A −(C 〜C カルボシクリル)であり、C 〜C 24 アリールおよびC 〜C ヘテロシクリルは、必要に応じて置換されており、
    19A は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、−OHまたは必要に応じて置換されている−O−C 〜C アルキルであり、
    20 は、水素、または必要に応じて置換されているC 〜C 20 アルキル、C 〜C 24 アリールもしくはC 〜C ヘテロシクリル、または−(R 47 O) −R 48 、または−(R 47 O) −CH(R 49 であり、
    21 は、必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 24 アリール)もしくは−C 〜C アルキレン−(C 〜C 24 ヘテロアリール)、またはC 〜C ヒドロキシルアルキル、または必要に応じて置換されているC 〜C ヘテロシクリルであり、
    Zは、O、S、NH、またはNR 46 であり、
    46 は、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
    下付き文字mは、1〜1000の範囲の整数であり、
    47 は、C 〜C アルキルであり、
    48 は、水素またはC 〜C アルキルであり、
    49 は、独立に、−COOH、−(CH −N(R 50 、−(CH −SO H、または−(CH −SO −C 〜C アルキルであり、
    50 は、独立に、C 〜C アルキル、または−(CH −COOHであり、
    下付き文字nは、0〜6の範囲の整数であり、
    は、C 〜C 10 アルキレンである]。
  67. 請求項65または66に記載の薬物リンカー化合物であって、前記アウリスタチン薬物化合物が、式DE−1、式DE−2または式DF−1

    の構造を有するか、または適切な塩形態である、薬物リンカー化合物、またはその塩[式中、
    式DE−1または式DE−2において、Arは、必要に応じて置換されているC〜C10アリールまたは必要に応じて置換されているC〜C10ヘテロアリールであり、式DF−1において、Zは、−O−、または−NH−であり、
    20は、水素、C〜Cアルキル、必要に応じて置換されているC〜C10アリールまたは必要に応じて置換されているC〜C10ヘテロアリールであり、
    21は、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)または必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10ヘテロアリール)である]。
  68. アウリスタチン四級化薬物単位(D)として組み込まれ、放出されるアウリスタチン薬物化合物が、アウリスタチンE、アウリスタチンPE、アウリスタチンPHE、アウリスタチンPYE、アウリスタチンEFP、アウリスタチンEBおよびアウリスタチンEVBである、請求項66に記載の薬物リンカー化合物。
  69. カルバメート官能基を介して共有結合付着により−Dに組み込まれ、放出されるアウリスタチン薬物化合物が、モノメチルアウリスタチンE(MMAE)またはモノメチルアウリスタチンF(MMAF)である、請求項65に記載の薬物リンカー化合物。
  70. 請求項66に記載の薬物リンカー化合物であって、塩形態の、

    の構造によって表される、薬物リンカー化合物[式中、
    下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
    a3は、−H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)または−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、
    PEG1は、C〜Cアルキレンであり、
    PEG2は、−HまたはC〜Cアルキレンであり、
    下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
    a3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、またはRa3は、適切な窒素保護基であり、
    19Bは、−CH(CH)−CH(OH)−Ph、−CH(COH)−CH(OH)−CH、または−CH(COH)−CHPhであり、
    34は、イソプロピルであり、
    35は、メチルまたは−(CHNH(C=O)NHである]、
    あるいは
    形態の、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
    a3は、−H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)または−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、
    PEG1は、C〜Cアルキレンであり、
    PEG2は、−HまたはC〜Cアルキルであり、
    下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
    a3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、または
    a3は、適切な窒素保護基である]。
  71. 請求項65に記載の薬物リンカー化合物であって、

    の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
    a3は、−H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)または−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、
    PEG1は、C〜Cアルキレンであり、
    PEG2は、−HまたはC〜Cアルキルであり、
    下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、Ra3に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、またはRa3は、適切な窒素保護基であり、
    19Bは、−CH(CH)−CH(OH)−Ph、−CH(COH)−CH(OH)−CH、または−CH(COH)−CHPhであり、
    34は、イソプロピルであり、R35は、メチルまたは−(CHNH(C=O)NHである]、
    あるいは

    の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    下付き文字aは、1であり、したがってAが存在し、Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基であり、
    a3は、−H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)または−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、
    PEG1は、C〜Cアルキレンであり、
    PEG2は、−HまたはC〜Cアルキルであり、
    下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
    a3に結合した塩基性窒素は、必要に応じてプロトン化されており、またはRa3は、適切な窒素保護基であり、
    19Bは、−CH(CH)−CH(OH)−Ph、−CH(COH)−CH(OH)−CH、または−CH(COH)−CHPhである]。
  72. 請求項65に記載の薬物リンカー化合物であって、

    の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    a3は、−H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキルまたは必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)であり、Ra3に結合した塩基性窒素は、必要に応じてプロトン化されており、
    19Bは、−CH(CH)−CH(OH)−Ph、−CH(COH)−CH(OH)−CH、または−CH(COH)−CHPhであり、
    は並列コネクター単位であり、
    PEGはPEG単位であり、
    下付き文字vは、1〜4の範囲の整数であり、
    下付き文字v’は、0〜4の範囲の整数であり、
    各R およびR は、独立に、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレン、必要に応じて置換されているC 〜C 10 アリーレンもしくは必要に応じて置換されているC 〜C 10 ヘテロアリーレンからなる群から選択され、
    またはR およびR は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているスピロC 〜C カルボシクロを規定し、もしくは隣接している炭素原子からのR およびR は、これらの原子および任意の介在する炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているC 〜C カルボシクロを規定し、任意の残りのR およびR は、既に定義されている通りであり、
    LP は、天然もしくは非天然アミノ酸側鎖によって提供されるか、または−O−、−NR LP −、−S−、−S(=O)−、−S(=O) −、−C(=O)−、−C(=O)N(R LP )−、−N(R LP )C(=O)N(R LP )−、および−N(R LP )C(=NR LP )N(R LP )−もしくはC 〜C ヘテロシクロからなる群から選択され、
    各R LP は、独立に、水素および必要に応じて置換されているC 〜C アルキルからなる群から選択され、またはR LP のうちの2つは、それらが結合している炭素原子およびそれらの介在する原子と一緒になって、C 〜C ヘテロシクロを規定し、任意の残りのR LP は、既に定義されている通りである]。
  73. 請求項66に記載の薬物リンカー化合物であって、

    の構造、またはその塩を有する、薬物リンカー化合物[式中、
    a3 は、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキルまたは必要に応じて置換されている−C 〜C アルキレン−(C 〜C 10 アリール)であり、R a3 に結合した塩基性窒素原子は、必要に応じてプロトン化されており、
    19B は、−CH(CH )−CH(OH)−Ph、−CH(CO H)−CH(OH)−CH または−CH(CO H)−CH Phであり、
    は並列コネクター単位であり、
    PEGはPEG単位であり、
    下付き文字vは、1〜4の範囲の整数であり、
    下付き文字v’は、0〜4の範囲の整数であり、
    各R およびR は、独立に、−H、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されているC 〜C アルキレン、必要に応じて置換されているC 〜C 10 アリーレンもしくは必要に応じて置換されているC 〜C 10 ヘテロアリーレンからなる群から選択され、
    またはR およびR は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているスピロC 〜C カルボシクロを規定し、もしくは隣接している炭素原子からのR およびR は、これらの原子および任意の介在する炭素原子と一緒になって、必要に応じて置換されているC 〜C カルボシクロを規定し、任意の残りのR およびR は、既に定義されている通りであり、
    LP は、天然もしくは非天然アミノ酸側鎖によって提供されるか、または−O−、−NR LP −、−S−、−S(=O)−、−S(=O) −、−C(=O)−、−C(=O)N(R LP )−、−N(R LP )C(=O)N(R LP )−、および−N(R LP )C(=NR LP )N(R LP )−もしくはC 〜C ヘテロシクロからなる群から選択され、
    各R LP は、独立に、水素および必要に応じて置換されているC 〜C アルキルからなる群から選択され、またはR LP のうちの2つは、それらが結合している炭素原子およびそれらの介在する原子と一緒になって、C 〜C ヘテロシクロを規定し、任意の残りのR LP は、既に定義されている通りである]。
  74. 請求項72または73に記載の薬物リンカー化合物であって、−XLP−PEGが、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物
    [式中、RPEG2は、PEGキャッピング単位であり、
    下付き文字nは、2〜72の範囲である、または
    PEG2 が、水素または−CH であり、下付き文字nが12である]。
  75. 請求項44〜50のいずれか一項に記載の薬物リンカー化合物であって、−Y’−Dが、

    の構造を有する、薬物リンカー化合物
    [式中、Y’は、メチレンカルバメート単位であり、
    波線は、前記薬リンカー化合物構造の残部との前記メチレンカルバメート単位の共有結合付着点を示し、
    Dは、前記メチレンカルバメート単位に組み込まれた必要に応じて置換されている官能基を有する薬物単位であり、
    は、前記薬物単位の官能基のヘテロ原子であり、
    、RM1およびRM2は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されているC〜C14アリール、または必要に応じて置換されているC−連結C〜Cヘテロアリールであり、
    あるいはRおよびRM1は、それらが結合している窒素原子および炭素原子と一緒になって、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジンまたはホモピペリジンヘテロシクロを規定し、RM2は、水素であり、
    前記薬物リンカー化合物または前記リガンド薬物コンジュゲート化合物の前記グルクロニド単位またはペプチド切断可能単位の活性化によって、Dが、−T−Hから構成される官能基を有する生物学的に活性な化合物として放出される]。
  76. 請求項75に記載の薬物リンカー化合物であって、Dに共有結合によって付着している前記メチレンカルバメート単位が、

    の構造を有し、前記リガンド薬物コンジュゲート化合物の前記薬物リンカー化合物の前記グルクロニド単位またはペプチド切断可能単位の活性化によって、Dが、Oに相当する酸素ヘテロ原子を有するヒドロキシル官能基を有する生物学的に活性な化合物として放出される、薬物リンカー化合物。
  77. 前記第1の必要に応じてのストレッチャー単位(A)またはそのサブユニットが、式(3)または式(4)

    の構造を有する[式中、
    波線は、合成物構造内の共有結合付着を示し、
    KおよびLは、独立に、C、N、OまたはSであり、ただし、KまたはLがOまたはSである場合には、Kに対するR41およびR42またはLに対するR43およびR44は存在せず、KまたはLがNである場合には、Kに対するR41、R42のうちの一方またはLに対するR42、R43のうちの一方は存在せず、ただし、2つの隣接しているLは、N、O、またはSとして独立に選択されることはなく、
    下付き文字eおよびfは、0〜12の範囲の独立に選択される整数であり、下付き文字gは、1〜12の範囲の整数であり、
    Gは、水素、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、−OH、−ORPR、−COH、COPRであり、RPRは、適切な保護基であり、または
    Gは、−N(RPR)(RPR)であり、RPRは、独立に保護基であり、もしくはRPRは、一緒になって、適切な保護基を形成し、または
    Gは、−N(R45)(R46)であり、R45、R46のうちの一方は、水素もしくはRPRであり(RPRは、適切な保護基である)、他方は、水素もしくは必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、
    38は、水素または必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、
    39〜R44は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されているC〜C24アリール、および必要に応じて置換されているC〜C24ヘテロアリールからなる群から選択され、または
    39、R40は、それらの両方が結合している炭素と一緒になって、もしくはR41、R42は、Kが炭素原子である場合には、それらの両方が結合しているKと一緒になって、C〜Cカルボシクロを規定し、R41〜R44は、本明細書で定義される通りであり、
    またはR43、R44は、Lが炭素原子である場合には、それらの両方が結合しているLと一緒になって、C〜Cシクロアルキルを規定し、R39〜R42は、本明細書で定義される通りであり、
    またはR40およびR41、もしくはR40およびR43、もしくはR41およびR43は、それらが結合している炭素原子もしくはヘテロ原子、およびそれらの炭素原子および/もしくはヘテロ原子の間に介在する原子と一緒になって、C〜CカルボシクロもしくはC〜Cヘテロシクロを規定し、R39、R44およびR40〜R43の残りは、本明細書で定義される通りであり、
    ただし、KがOまたはSである場合には、R41およびR42は存在せず、KがNである場合には、R41、R42のうちの一方は存在せず、LがOまたはSである場合には、R43およびR44は存在せず、LがNである場合には、R43、R44のうちの一方は存在しない]、あるいは
    Aが、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基の構造を有する、
    請求項41〜71、75および76のいずれか一項に記載の薬物リンカー化合物、またはその塩。
  78. 前記第1の必要に応じてのストレッチャー単位(A)またはそのサブユニットが存在し、式(3a)または式(4a)

    の構造を有する、[式中、
    下付き文字eおよびfは、独立に、0もしくは1である
    Gは、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、−OH、−OR PR 、−CO H、CO PR であり、R PR は、適切な保護基であり、または
    Gは、−N(R PR )(R PR )であり、R PR は、独立に保護基であり、もしくはR PR は、一緒になって、適切な保護基を形成し、または
    Gは、−N(R 45 )(R 46 )であり、R 45 、R 46 のうちの一方は、水素もしくはR PR であり(R PR は、適切な保護基である)、他方は、水素もしくは必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
    38 は、水素または必要に応じて置換されているC 〜C アルキルであり、
    39 〜R 44 は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC 〜C アルキル、必要に応じて置換されているC 〜C 24 アリール、および必要に応じて置換されているC 〜C 24 ヘテロアリールからなる群から選択され、または
    39 、R 40 は、それらの両方が結合している炭素と一緒になって、および、R 41 〜R 44 は、本明細書で定義される通りであり、
    41 、R 42 は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、C 〜C カルボシクロを規定し、R 39 、R 40 、R 43 およびR 44 は、本明細書で定義される通りであり、
    またはR 43 、R 44 は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、C 〜C シクロアルキルを規定し、R 39 〜R 42 は、本明細書で定義される通りであり、
    またはR 40 およびR 41 、もしくはR 40 およびR 43 、もしくはR 41 およびR 43 は、それらが結合している炭素原子、およびそれらの炭素原子の間に介在する原子と一緒になって、C 〜C カルボシクロを規定し、R 39 、R 44 およびR 40 〜R 43 の残りは、本明細書で定義される通りである]、
    または
    Aが、アルファ−アミノ酸もしくはベータ−アミノ酸の残基の構造を有する、
    請求項77に記載の薬物リンカー化合物、またはその塩。
  79. 請求項1に記載のリガンド薬物コンジュゲート合成物を調製する方法であって、請求項41に記載の薬物リンカー化合物を、反応性チオール官能基を有する標的化剤と、前記合成物のリガンド薬物コンジュゲート化合物にリガンド単位として前記標的化剤を組み込むために薬物リンカー化合物の示されているマレイミド(M)部分に前記チオールをマイケル付加するのに適した条件下で、接触させるステップを含む、方法。

  80. の構造、またはその塩を有する化合物[式中、
    HEは、−C(=O)−であり、
    PRは、Hまたは適切なカルボン酸保護基であり、
    BUは、塩基性単位であり、Ra2は、必要に応じて置換されているC〜C12アルキル基であり、それらは曲線によって表される通り、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、骨格の第二級もしくは第三級塩基性窒素原子を有する必要に応じて置換されているC〜C20ヘテロシクロを規定し、ここで、前記アミンまたはアミノアルキルの前記塩基性窒素原子は、BUに帰属可能であり、必要に応じてプロトン化されているか、または適切な窒素保護基によって保護されており、
    下付き文字aは、0または1であり、
    下付き文字aが0である場合には、Aは存在せず、あるいは下付き文字aが1である場合には、Aは、式(3)または式(4)

    の構造を有し、
    波線は、前記化合物構造内の共有結合付着を示し、
    KおよびLは、独立に、C、N、OまたはSであり、ただし、KまたはLがOまたはSである場合には、Kに対するR41およびR42またはLに対するR43およびR44は存在せず、KまたはLがNである場合には、Kに対するR41、R42のうちの一方またはLに対するR42、R43のうちの一方は存在せず、ただし、2つの隣接しているLは、N、O、またはSとして独立に選択されることはなく、
    下付き文字eおよびfは、0〜12の範囲の独立に選択される整数であり、下付き文字gは、1〜12の範囲の整数であり、
    Gは、水素、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、−OH、−ORPR、−COH、COPRであり、RPRは、適切な保護基であり、または
    Gは、−N(RPR)(RPR)であり、RPRは、独立に保護基であり、もしくはRPRは、一緒になって、適切な保護基を形成し、または
    Gは、−N(R45)(R46)であり、R45、R46のうちの一方は、水素もしくはRPRであり(RPRは、適切な保護基である)、他方は、水素もしくは必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、
    38は、水素または必要に応じて置換されているC〜Cアルキルであり、
    39〜R44は、独立に、水素、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されているアリール、および必要に応じて置換されているヘテロアリールからなる群から選択され、または
    39 、R 40 は、それらの両方が結合している炭素原子と一緒になって、およびR 41 〜R 44 は、本明細書で定義される通りであり、もしくは
    41、R42は、Kが炭素原子である場合には、それらの両方が結合しているKと一緒になって、C〜Cカルボシクロを規定し、 39 、R 40 、R 43 および44は、本明細書で定義される通りであり、
    またはR43、R44は、Lが炭素原子である場合には、それらの両方が結合しているLと一緒になって、C〜Cシクロアルキルを規定し、R39〜R42は、本明細書で定義される通りであり、
    またはR40およびR41、もしくはR40およびR43、もしくはR41およびR43は、それらの両方が結合している炭素原子もしくはヘテロ原子、およびそれらの炭素原子および/もしくはヘテロ原子の間に介在する原子と一緒になって、C〜CカルボシクロもしくはC〜Cヘテロシクロを規定し、R39、R44およびR40〜R43の残りは、本明細書で定義される通りであり、
    ただし、KがOまたはSである場合には、R41およびR42は存在せず、KがNである場合には、R41、R42のうちの一方は存在せず、Lが、OまたはSである場合には、R43およびR44は存在せず、LがNである場合には、R43、R44のうちの一方は存在せず、
    あるいは
    Aは、アルファ−アミノ酸、ベータ−アミノ酸または別のアミン含有酸の残基である]。
  81. 前記第1の必要に応じてのストレッチャー単位(A)またはそのサブユニットが存在し、式(3a)または式(4a)

    の構造を有する
    [式中、下付き文字eおよびfは、独立に、0もしくは1であり]、
    または
    Aが、アルファ−アミノ酸もしくはベータ−アミノ酸の残基である、
    請求項80に記載の化合物。
  82. 請求項80または81に記載の化合物であって、

    の構造、またはその塩を有する、化合物[式中、
    下付き文字Pは1であり、下付き文字Qは1、2または3であるか、または下付き文字Pは2であり、下付き文字Qは1または2であり、
    a3は、−H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、必要に応じて置換されている−C〜Cアルキレン−(C〜C10アリール)または−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、
    PEG1は、C〜Cアルキレンであり、
    PEG2は、−HまたはC〜Cアルキレンであり、
    下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
    a3に結合した塩基性窒素は、必要に応じてプロトン化されており、またはRa3は、酸に不安定な窒素保護基である]。
  83. 下付き文字Pが、1であり、下付き文字Qが、1である、請求項82に記載の化合物。
  84. 請求項80に記載の化合物であって、

    の構造、またはその塩を有する、化合物
    [式中、下付き文字Pは、1または2であり、下付き文字Qは、1または2であり、
    a3は、H、C〜Cアルキル、−CHPh、−CHCHPhまたは−RPEG1−O−(CHCHO)n’−RPEG2であり、
    PEG1は、−CH−または−CHCH−であり、
    PEG2は、−H、−CHまたは−CHCHであり、
    下付き文字n’は、1〜36の範囲であり、
    フェニルは、必要に応じて置換されており、Ra3に結合した塩基性窒素は、必要に応じてプロトン化されており、またはRa3は、−C(=O)−t−Bu(BOC)である]。
  85. 前記化合物が、

    の構造を有する、請求項84に記載の化合物。
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