JP2019517382A - 噴霧装置 - Google Patents

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バン タン ダウ
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Abstract

一実施形態に係る噴霧装置2は、噴霧すべき液体Lを貯留すると液体貯留部60と、液体貯留部に液体を供給する液体供給部58と、液体貯留部に連通しており、液体貯留部内の液体を噴霧する噴霧部62と、を備え、液体供給部の液体供給口582aは、液体貯留部内において、液体貯留部の底部68と向かいあうと共に底部と離間した状態で液体貯留部内に配置されており、上記液体貯留部は、大気に開放されている。【選択図】図12

Description

本発明は、噴霧装置に関する。
噴霧装置として、特許文献1に記載されている技術が知られている。特許文献1記載の液体噴霧装置は、液体を貯留するタンクと、多数の微孔を有している弾性振動板と、弾性振動板を超音波振動させるための超音波振動子を備えている。この液体噴霧装置では、弾性振動板を超音波振動子で超音波振動させることで、タンクから供給される液体を装置外に噴霧している。本技術分野に関する他の文献として、特許文献2,3がある。
特開2014−155908号公報 特開2007−29772号公報 特開平11−56195号公報
特許文献1に記載の技術では、タンクに貯留されている液体の液面より上側の壁部に空孔を形成している。この空孔によって、液体噴霧装置を駆動してタンク内の液体を噴霧してもタンク内外の気圧を一定に保っている。その結果、タンク内の気圧低下によって、弾性振動板に微孔から外部空気が混入することを抑制している。
しかしながら、タンク内外の気圧を一定にしても、弾性振動板を超音波振動させることで弾性振動板近傍に気泡が発生し、その気泡により噴霧が不安定になる可能性がある。
したがって、本発明は、安定した噴霧を実現可能な噴霧装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る噴霧装置は、液体を噴霧する噴霧装置であって、(A)噴霧すべき液体を貯留する液体貯留部と、(B)上記液体貯留部に上記液体を供給する液体供給部と、(C)上記液体貯留部に連通している噴霧部であって、超音波振動子と、複数の貫通孔を有しており上記超音波振動子の超音波振動によって上記液体貯留部内の上記液体を噴霧する振動板とを含む、上記噴霧部と、を備え、上記液体供給部の液体供給口は、上記液体貯留部内において、上記液体貯留部の底部と向かいあうと共に上記底部と離間した状態で上記液体貯留部内に配置されており、上記液体貯留部は、大気に開放されている。
上記噴霧装置では、液体供給部から液体貯留部に供給される液体は、液体貯留部内に貯留される。液体貯留部は、噴霧部に連通しているので、液体貯留部内の液体は、噴霧部に供給される。噴霧部に液体が供給された状態で、噴霧部に含まれる超音波振動子を動作させると、複数の貫通孔を有する振動板が超音波振動し、それによって、噴霧部から液体が噴霧される。振動板が超音波振動した際、振動板近傍の液体の圧力低下又は外気が噴霧装置内に入り込むことによって噴霧部近傍に気泡が生じる場合がある。上記噴霧装置では、噴霧部が上記液体貯留部に連通していることから、噴霧部近傍で発生した気泡は、液体貯留部に流れこむ。液体貯留部は大気に開放されているので、液体貯留部に流れ込んできた気泡は、液体貯留部を介して噴霧装置外に排出され得る。このように、噴霧部を動作させたときに生じた気泡が液体貯留部を介して噴霧装置外に排出されることから、噴霧部近傍に気泡が溜まりにくい。よって、噴霧部近傍の気泡に阻害されることなく、液体供給路を介して一定量の液体が噴霧部に供給され、その結果、安定した噴霧を実現できる。また、上記噴霧装置では、液体供給部の液体供給口が、液体貯留部に内に底部から離間して配置されている。よって、液体供給口と、底部との間の距離で、液体貯留部内の液体の液面高さを保持できることから、噴霧部に安定して液体を供給でき、結果として、安定した噴霧を実現できる。
上記底部には、突起又はスペーサが立設されており、上記液体供給口は、上記突起又はスペーサの上端に接していてもよい。これにより、液体供給口と底部との間の距離を確実に確保できる。
上記底部には、上記液体供給口の鉛直下方から上記噴霧部に向けて連続した凹部が形成されていてもよい。これにより、液体供給口から液体貯留部に供給された液体を、凹部でガイドしながら噴霧部に供給できる。
鉛直方向における上記振動板が有する噴霧領域の上端の位置は、上記液体貯留部内の液面の位置と同じか又は上記液体貯留部内の液面の位置より下方であってもよい。これにより、噴霧領域に確実に液体を供給できる。
本発明の他の側面に係る噴霧装置は、液体を噴霧する噴霧装置であって、(a)噴霧すべき液体を貯留する液体貯留部と、(b)上記液体貯留部より鉛直下方に配置されている噴霧部であって、超音波振動子と、複数の貫通孔を有しており上記超音波振動子の超音波振動によって上記液体貯留部内の上記液体を噴霧する振動板とを含む、上記噴霧部と、(c)上記液体貯留部内の液体を上記噴霧部に供給する液体供給路と、(d)上記液体供給路のうち上記噴霧部寄りの部分から分岐しており上記液体貯留部に接続されている分岐路と、を備え、上記液体貯留部は、大気に開放されている。
上記噴霧装置では、液体貯留部内の液体は、液体供給路を介して噴霧部に供給される。噴霧部に液体が供給された状態で、噴霧部に含まれる超音波振動子を動作させると、複数の貫通孔を有する振動板が超音波振動し、それによって、噴霧部から液体が噴霧される。振動板が超音波振動した際、振動板近傍の液体の圧力低下又は外気が噴霧装置内に入り込むことによって噴霧部近傍に気泡が生じる場合がある。上記噴霧装置は、液体供給路のうち噴霧部寄りの部分から分岐した分岐路を備え、その分岐路は、噴霧部より上方に位置する液体貯留部に接続されている。そのため、噴霧部近傍で発生した気泡は、分岐路に流れ込み、分岐路にガイドされて液体貯留部に流れ込む。液体貯留部は大気に開放されているので、分岐路から液体貯留部に流れ込んできた気泡は、噴霧装置外に排出され得る。このように、噴霧部を動作させたときに生じた気泡が分岐路及び液体貯留部を介して噴霧装置外に排出されるので、噴霧部近傍に気泡が溜まりにくい。よって、噴霧部近傍の気泡に阻害されることなく、液体供給路を介して一定量の液体が噴霧部を供給でき、その結果、安定した噴霧を実現可能である。
上記液体貯留部は、上記液体が外部から供給される第1室と、上記第1室の側方に配置されており大気に開放されている第2室と、を有し、上記液体供給路は、上記第1室に接続されており、上記分岐路は、上記第2室に接続されていてもよい。
この場合、第1室内の液体が液体供給路を介して噴霧部に供給される。一方、噴霧部に近傍で生じた気泡は、分岐路を介して第2室に流れ込み、第2室から大気に排出される。よって、第1室に気泡が流れ込みにくいので、噴霧部に安定して液体を供給可能である。この形態では、噴霧装置は、第1室に液体を供給する液体供給部を更に備えてもよい。
上記第1室と上記第2室とは仕切り壁を挟んで隣り合っており、鉛直方向において上記仕切り壁の下部には、上記第1室と上記第2室とを繋ぐ液体通路が形成されていてもよい。
この場合、第1室と、第2室とは、仕切り壁の下部に形成された液体通路を介して繋がっていることから、第1室内の液体は、第2室に流入し、第2室内でも貯留される。第2室内の液体の液面高さは、液体通路の第2室側の開口の最大高さで保持される。これは、液面高さが上記最大高さより低くなると、第2室が大気に開放されていることから、第2室における液面高さが、液体通路の第2室側の開口の最大高さになるように、第2室から液体通路を通して第1室側に空気が流入すると共に、第1室側からは第2室側に液体が流入するからである。第2室内の液体の液面高さは、液体通路の第2室側の開口の最大高さで保持されていることから、噴霧部に液圧の安定化が図れている。その結果、噴霧を安定して行うことが可能である。
上記分岐路は、鉛直方向において上記第2室の下側に接続されていてもよい。
上記噴霧部は、水平方向より上向きに液体を噴霧してもよい。本発明の他の側面に係る噴霧装置では、噴霧部は、鉛直方向において下向きに液体を噴霧してもよい。
上記液体貯留部の上部には、上記液体貯留部内を大気に開放する開口が形成されていてもよい。
上記噴霧装置は、上記液体貯留部内の液体の液漏れを防止する液漏れ防止部を更に備えてもよい。例えば、液漏れ防止部は、液体貯留部の上記開口を塞ぐように設けられてもよい。
この場合、例えば、液漏れ防止部を液体貯留部の上記開口を塞ぐように設けているので、仮に噴霧装置が倒れたり或いは傾いたりしても液体貯留部内の液体の液漏れが防止され得る。
上記液漏れ防止部には、大気を上記開口に通す空気経路が形成されており、上記空気経路は、少なくとも一度、曲がっていてもよい。
これにより、液漏れ防止部で開口を塞いでも、液体貯留部内は大気に開放される。また、空気経路が少なくとも一度曲がっているので、空気経路を介しても液体が漏れにくい。
上記液漏れ防止部は、収容空間を有する収容部であって、上記開口と向かいあう位置に第1貫通孔が形成されており、鉛直方向において上記第1貫通孔と反対側に第2貫通孔が形成されている、上記収容部と、鉛直方向において上記収容空間を仕切る仕切り板と、を有し、上記仕切り板には、上記第1及び第2貫通孔を繋ぐ仮想的な直線からずれた位置に、上記仕切り板の上下の領域を繋ぐ領域連結路が形成されていてもよい。
この構成では、収容部の収容空間は、鉛直方向において仕切り板で仕切られている。そのため、液体貯留部の開口と向かいあった第1貫通孔から収容空間内に液体が流入しても第1貫通孔から反対側に位置する第2貫通孔に液体が達しにくい。仕切り板には、上記領域連結路が形成されていることから、第1貫通孔、領域連結路及び第2貫通孔により空気経路が構成されているので、液体貯留部内は大気に開放され得る。
上記液漏れ防止部は、上記仕切り板を複数有し、複数の上記仕切り板は、鉛直方向において上記収容空間を複数の領域に仕切っており、複数の上記仕切り板のうち隣り合う仕切り板は、鉛直方向に対して互いに反対側に傾斜しており、複数の上記仕切り板のうち隣り合う仕切り板のそれぞれに形成された上記領域連結路は、鉛直方向から見て異なる位置に形成されていてもよい。
この構成では、複数の仕切り板で収容部の収容空間が鉛直方向に複数の領域に仕切られている。複数の仕切り板にそれぞれ形成されている領域連結路と、第1貫通孔と、第2貫通孔とにより空気経路が形成されるので、液体貯留部は、前述したように大気に開放され得る。収容部内に仕切り板が設けられていることから、液体貯留部の開口及び第1貫通孔を通して収容部内に流入した液体は外部に漏れにくい。更に、複数の仕切り板のうち隣り合う仕切り板に形成された上記領域連結路は、鉛直方向からみた場合に異なる位置に形成されていていることから、上記空気経路は複数回曲がっている。よって、この点でも、液漏れが生じにくい。また、複数の仕切り板のうち隣り合う仕切り板は、鉛直方向に対して互いに反対側に傾斜して設けられていることから、噴霧装置が傾いたり或いは倒れたりした状態から正しい位置に戻された際、収容部部内の液体は自然と液体貯留部内に戻る。
上記噴霧装置によれば、噴霧装置からの液体の噴霧を安定化し得る。
図1は、第1の実施形態に係る噴霧装置の模式図である。 図2は、図1の噴霧装置が有する噴霧部のII−II線に沿った断面図である。 図3は、第1の実施形態に係る噴霧装置の一例の具体的な構成を示す斜視図である。 図4は、図3のIV―IV線に沿った断面図である。 図5は、図3に示した噴霧装置が有するチャンバー部の上面図である。 図6は、図3に示した噴霧装置が有し得る液漏れ防止部の模式図である。 図7は、実験1,2の実験結果を示す図面である。 図8は、実験3,4の実験結果を示す図面である。 図9は、噴霧装置の変形例を示す模式図である。 図10は、噴霧装置の更に他の変形例を示す模式図である。 図11は、第2の実施形態に係る噴霧装置の一例の概略構成を示す斜視図である。 図12は、図11のXII−XII線に沿った断面構成の模式図である。 図13は、図12において液体を省略した図面である。 図14は、図11に示した噴霧装置が有するチャンバー部の分解斜視図である。 図15は、図11に示した噴霧装置が有する噴霧部の構成を説明するための図面である。 図16は、図11に示した噴霧装置が有する液漏れ防止部の模式図である。 図17は、実験5,6の実験結果を示す図面である。
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。同一の要素には同一符号を付する。重複する説明は省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
図1は、一実施形態に係る噴霧装置の構成の模式図である。図1に示したように、噴霧装置1は、液体供給部12と、液体貯留部30と、液体供給路14と、噴霧部16とを備える。噴霧装置1は、液体貯留部30に貯留された液体Lを、噴霧部16に液体供給路14を介して供給し、噴霧部16から噴霧する装置である。
液体供給部12は、液体貯留部30に液体Lを供給する液体供給源である。液体供給部12は、例えば容器であり、容器の例は、タンク又はボトルである。液体Lの例は、薬液又は水である。薬液は、噴霧装置1の用途に応じたものであればよい。薬液の例は、芳香油、医薬品、農薬、殺虫剤及び空気清浄化薬剤などを含む液、化粧液並びに美容液などを含む。
液体貯留部30は、液体供給部12から供給される液体Lを貯留する。液体貯留部30は仕切り壁32を有し、仕切り壁32により、液体貯留部30内は、第1室31と、その側方に配置された第2室33とに分けられている。鉛直方向において仕切り壁32の下部には、第1室31と第2室33とを連結しており液体Lを通す液体通路34が形成されている。
第1室31の上部には、液体供給部12が導液路13を介して接続されている。第1室31には、液体供給部12内の液体Lが流れ込む。液体Lは、第1室31で一時的に貯留される。第1室31の下部には液体供給路14が接続されており、第1室31内の液体Lは、液体供給路14を介して噴霧部16に供給される。
第2室33は、第1室31に隣接しており、第1室31と液体通路34で繋がっている。よって、第1室31に流れ込んできた液体Lは、第2室33にも貯留される。第2室33の上部には開口33aが形成されている。開口33aにより第2室33の内部空間S33は、大気に開放されている。すなわち、第2室33は大気開放室である。
液体供給路14は、液体貯留部30と噴霧部16とを接続している。液体供給路14は、液体貯留部30から噴霧部16に液体Lを供給するための流路である。具体的には、液体供給路14の一端は第1室31に接続されており、他端は噴霧部16に接続されている。液体供給路14は、図1に示したように、例えば略L字状を呈する。具体的には、液体供給路14は、液体貯留部30の第1室から鉛直下方に延びた後、鉛直方向と交差する方向に曲げられていてもよい。
噴霧部16は、液体貯留部30から供給される液体Lを霧化すると共に、噴霧装置1外に吐出する。噴霧部16は、液体供給路14の液出口側端部に取り付けられており、鉛直方向において液体貯留部30より下方に配置されている。図2を参照して、噴霧部16の構成の一例について説明する。図2は、噴霧部16の一例としてのピエゾ噴霧部の断面構成を示している。図2に示したように、噴霧部16は、圧電振動子(超音波振動子)18と、振動板20とを有する。図2に例示した噴霧部16において、圧電振動子18に対して振動板20側が液体供給路14に接続される。すなわち、振動板20側から液体Lが噴霧部16に流れてくる。
圧電振動子18は、円板状を呈しており、中央部に開口18aが形成されている。圧電振動子18は、厚さが0.1mm〜4.0mmの薄板であってよい。圧電振動子18の外径の例は6mm〜60mmである。圧電振動子18は、例えば、圧電セラミックス(例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT))から構成されており、ピエゾ素子であり得る。圧電振動子18は、径方向に超音波振動を生じるように構成されている。具体的には、圧電振動子18は、厚さ方向に分極されており、両面に形成された電極(不図示)に高周波電圧が印加されることにより、径方向に超音波振動を生じせしめる。圧電振動子18の共振周波数の例は、30kH〜500kHである。
振動板20は、円板状を呈しており、厚さが、0.02mm〜2.0mmの薄板であり得る。振動板20の外径は、圧電振動子18の開口18aの内径より大きくなるように選択されている。振動板20の外径の例は6mm〜60mmである。振動板20の材料の例は、ニッケル、ニッケル合金及び鉄合金を含む。振動板20において、圧電振動子18の開口18aに対向する領域(換言すれば、向かいあう領域)が、液体Lを噴霧する噴霧領域21である。振動板20は、圧電振動子18の開口18aを覆った状態で、圧電振動子18に対して圧電振動子18と同心に接合されている。振動板20は、図2に例示したように、その中央部或いは噴霧領域21が液体Lの噴霧方向に凸状である形状を呈してもよい。振動板20の中央部或いは噴霧領域21は、液体Lの噴霧方向と反対方向に凸状を呈していてもよい。或いは、振動板20は、平板状でもよい。
振動板20には、厚さ方向に貫通した複数の貫通孔20aが形成されている。貫通孔20aの直径の例は3μm〜150μmであり、3μm〜50μmがより好ましい。図2に示した例では、複数の貫通孔20aは、振動板20全体に形成されていている。しかしながら、複数の貫通孔20aは、噴霧領域21に形成されていればよい。
上記圧電振動子18及び振動板20は、ケース22内に収容され一対の弾性リング24に挟持されている。
ケース22は、有底筒状の第1ケース部221と有底筒状の第2ケース部222とを有する。第1ケース部221と第2ケース部222の底部の形状及び大きさは同じとし得る。圧電振動子18と振動板20を収容する収容空間を形成するように、第1ケース部221と第2ケース部222とがそれらの底部を対向するように組み合わされている。第1ケース部221及び第2ケース部222の底部において、圧電振動子18の開口18aに対応する(或いは対向する)領域には、開口221a及び開口222aがそれぞれ形成されている。開口221aは液体Lをケース22内に導入する導入口として機能し、開口222aは液体Lの噴霧口として機能する。
第1ケース部221及び第2ケース部222の固定方法は、特に限定されないが、圧電振動子18及び振動板20を取り替えられるように、それらが脱着可能な固定方法が好ましい。例えば、第1ケース部221及び第2ケース部222のうちの一方に爪部が形成されており、第1ケース部221及び第2ケース部222のうちの他方にその爪部と係わり合う部分(爪受け部)とが形成されており、それらの係わり合いによる固定方法などが例示される。ケース22には、通常、圧電振動子18への高電圧印加用の配線を通すための孔が形成されている。
一対の弾性リング24のうち一方の弾性リング24は、振動板20と第1ケース部221の底部との間に圧電振動子18及び振動板20と同心に配置されており、他方の弾性リング24は、圧電振動子18と第2ケース部222の底部との間に圧電振動子18及び振動板20と同心に配置されている。
弾性リング24の材料の例は、ゴムなどの弾性材料であり、弾性リング24の例はOリングである。振動板20と第1ケース部221の底部との間に配置された弾性リング24はそれらで押圧され弾性変形しており、圧電振動子18と第2ケース部222の底部との間に配置された弾性リング24はそれらで押圧され弾性変形している。これにより、ケース22内に流入してきた液体Lは、弾性リング24の内側に閉じ込められるので、ケース22から漏れない。
図2を参照して噴霧部16の構成の一例を具体的に説明したが、噴霧部16は、公知のピエゾ噴霧部であればよい。
図1に示したように、噴霧部16は、駆動装置26に配線Wを介して電気的に接続されている。図1では、噴霧部16と駆動装置26を電気的に接続する配線Wを一点鎖線で模式的に示している。駆動装置26は、電源261と駆動回路262とスイッチ263とを含む。
電源261は、駆動回路262を介して噴霧部16に電圧を供給する電力供給源である。電源261は、直流電源であり、乾電池などが例示される。駆動回路262は、電源261と電気的に接続されており、電源261から供給される電力に基づいて圧電振動子18を超音波振動させるための高周波電圧を生成する回路である。駆動回路262は、例えば、回路基板上に実装されている。スイッチ263は、駆動回路262に電気的に接続されている。スイッチ263は、駆動回路262の動作のON/OFFを切り替えることによって、圧電振動子18への高周波電圧の供給のON/OFFを切り替える。
噴霧装置1では、液体貯留部30内の液体Lは液体供給路14を介して噴霧部16に供給される。この状態で、駆動装置26のスイッチ263をONにして、圧電振動子18に高周波電圧を供給すると、圧電振動子18が径方向に超音波振動する。その超音波振動に伴い、振動板20がその厚さ方向に超音波振動する。これにより、複数の貫通孔20aを有する振動板20に接した液体Lが霧化され、噴霧部16(具体的には、開口222a)から噴霧装置1の外部に噴霧される。噴霧装置1では、液体Lが噴霧部16に直接供給されるので、噴霧部16からより多くの液体Lを噴霧可能である。
噴霧部16の動作時には、振動板20の超音波振動に伴って、振動板20近傍の液体Lの圧力低下が生じ、噴霧部16近傍に気泡Bが発生する場合がある。或いは、振動板20の振動により外部から気体が噴霧装置1内に入り込み、噴霧部16近傍に気泡Bが発生する場合がある。
図1に示したように、噴霧装置1は、噴霧部16近傍で気泡Bを排出するために、気泡ガイド路(分岐路)28を更に備える。
気泡ガイド路28は、液体供給路14において噴霧部16寄りの部分、具体的には、液体供給路14の噴霧部16との接続部分近傍から分岐した分岐路であり、噴霧部16より鉛直上方に配置されている液体貯留部30の第2室33に接続されている。第2室33には、第1室31から液体通路34を通って液体Lが流れ込んでいるので、第2室33と、その下側に配置されている液体供給路14の噴霧部16との接続部分近傍とを繋ぐ気泡ガイド路28内も液体Lで満たされている。
そのため、噴霧部16の動作中に、噴霧部16近傍に気泡Bが生じると、その気泡Bは、気泡ガイド路28内の液体L中を自然に上昇し、第2室33に流入する。第2室33内は、開口33aによって大気に開放されているので、気泡ガイド路28から第2室33に流れ込んできた気泡Bは、噴霧装置1外に排出される。
噴霧装置1では、主に液体供給路14によって液体供給部12から噴霧部16に液体Lを供給しながら、液体供給路14とは別の気泡ガイド路28を介して気泡Bを積極的に第2室33に誘導している。そして、気泡ガイド路28は、液体供給路14の噴霧部16近傍に接続されていることから、噴霧部16近傍で生じた気泡Bは気泡ガイド路28に効率的に流れ込み易い。したがって、噴霧部16近傍での気泡Bの滞留が抑制され、気泡Bによって噴霧部16への液体Lの供給が阻害されにくい。その結果、噴霧装置1の動作中において、安定した噴霧を実現できる。換言すれば、噴霧装置1の動作中において、一定の噴霧量を維持できる。
噴霧装置1では、気泡ガイド路28を設けることで気泡Bを除去しているので、噴霧部16近傍に気泡Bの発生自体を抑制するような部材(例えば、液体を含浸する吸液媒体等)が不要である。そのため、噴霧部16に直接液体Lを供給可能である。よって、噴霧装置1は、連続噴霧しながら、単位時間当たり多くの液体Lを噴霧できる。また、噴霧装置1は、噴霧部16に直接液体Lを供給可能であることから、例えば上述した吸液媒体などを介して噴霧部16に液体Lを供給する場合より噴霧部16への液圧を高くできるので、噴霧距離を長くし得る。
噴霧装置1では、気泡ガイド路28を介して第2室33に気泡Bが流れ込むので、噴霧部16近傍に生じた気泡Bが、液体供給路14を介して第1室31及び液体供給部12に流入することも抑制されている。仮に、気泡Bが液体供給部12内に流入すると、液体供給部12内の空気圧の管理が困難となり、結果として、液圧管理が困難となる。これに対して、気泡ガイド路28を備えた噴霧装置1は、液圧管理が容易な構成を有する。
噴霧部16近傍で生じた気泡Bが液体供給部12内に流入することをより防止する観点から、気泡ガイド路28は、第2室33のうち液体通路34から一定距離離して第2室33に接続されていることが好ましい。例えば、図1では、気泡ガイド路28は、第2室33において液体通路34と対向する位置に接続されている。
上記構成の噴霧装置1において、第2室33内の液面高さ(換言すれば、液体Lの量)は、液体通路34の第2室側開口の上端34aの高さh1で保持される。第2室33内の液面高さが、上端34aより低くなると、第2室33側から液体通路34を通して第1室31側に空気が流れ込む一方、上端34aの位置まで第2室33が液体Lで満たされるように、液体Lが第1室31から第2室33に流れ込んでくるからである。
上記液体通路34の第2室側開口の上端34aの高さh1とは、液体通路34の第2室側開口の最大高さ(第2室33の底面からの最大距離)である。図1では、仕切り壁32を模式的に示しているため、上端34aは、液体通路34が形成されている領域の仕切り壁32の下端として示している。上端34aは、仕切り壁32のうち液体通路34が形成されている部分の下端で規定されることになるので、仕切り壁32は、液面保持壁として機能している。
上記のように、第2室33内の液面高さが、上端34aの高さh1で保持されていることで、噴霧部16に液圧を安定して印加できる。換言すれば、噴霧部16への液圧を上端34aの高さh1で設定できる。高さh1は、噴霧部16を動作させない状態において、噴霧部16から液漏れが生じない高さであることが好ましい。
噴霧部16から液漏れが生じないように上端34aの高さを設定する際には、鉛直方向における液体供給路14の液出口側開口の中心位置から第2室33までの距離を考慮する必要がある。具体的には、噴霧部16から液漏れが生じないように噴霧装置1内の圧力バランスがとれるように、鉛直方向において液体供給路14の液出口側開口の中心位置と上端34aとの間の距離h2を設定し、液体供給路14の液出口側開口の中心位置から第2室33までの距離を考慮して高さh1を設定しておけばよい。
噴霧装置1の構成では、噴霧部16から液体Lを噴霧し、第2室33内の液面高さが、液体通路34の第2室側開口の上端34aの高さh1より低くなると、第1室31から第2室33に液体Lが自動的に流れこむ。これにより、第2室33の液面高さは、高さh1で自然に保持され、結果として、第2室33に一定量の液体Lが常に貯留する。その結果、噴霧部16に印加される液圧の変動が抑制されるので、安定した噴霧をより一層実現できる。
前述したように、第2室33内の液面高さは、上端34aの高さh1で自動的に保持される。その結果、噴霧部16に対して一定の液圧を印加するために、水圧センサー等も不要である。すなわち、噴霧装置1では、液圧管理が容易な構成を有する。また、仕切り壁32に液体通路34を設けることで液圧管理ができているので、仕切り壁32等の材料によっては、低コストで液圧管理ができる。
噴霧装置1では、噴霧部16に印加される液圧は上端34aの高さh1で決まる。そのため、噴霧部16を動作させないときに噴霧部16から液漏れが生じないように上端34aの高さh1を設定しておくことで、噴霧部16を動作させないときに噴霧部16からの液漏れを防止できる。
次に、噴霧装置1のより具体的な構成を図3〜図6を利用して説明する。図3は、噴霧装置の一例の斜視図である。図4は、図3のIV−IV線に沿った噴霧装置の断面図である。図4では、噴霧部の駆動装置を省略している。図5は、図3に示した噴霧装置が有するチャンバー部の上面図である。図6は、図3に示した噴霧装置が有し得る液漏れ防止部の斜視図である。図3〜図6を利用して説明する噴霧装置1を噴霧装置1Aと称す。噴霧装置1Aの説明では、噴霧装置1の構成要素の具体例を例示しながら説明する。ただし、噴霧装置1Aの説明において、噴霧装置1と同様の構成要素についての説明は省略又は簡略化して説明する。
図3及び図4に示したように、噴霧装置1Aは、タンク36と、装着具38と、チャンバー部40と、液体供給管42と、噴霧部16と、気泡ガイド管29とを備える。
タンク36は、液体Lを貯留するための容器であり、噴霧装置1における液体供給部12として機能する。タンク36は、タンク本体44とキャップ46とを有する。
タンク本体44は、一端が閉じられた筒状の胴部441と、胴部441の他端に設けられた円筒部442とを有する。タンク本体44の材質は特に限定されないが、例えば、タンク本体44内の液体Lの残量が見えるような透明な樹脂である。胴部441の形状も特に限定されないが、図3に示したような角筒状が例示される。胴部441は、円筒部442に向けて窄まっている。円筒部442の外周には、キャップ46と螺合可能な雄ネジ部が形成されている。
キャップ46は、キャップ本体461に筒状部462が設けられて構成されている。キャップ46は、円筒部442に螺合されることによってタンク本体44に取り付けられている。キャップ本体461と筒状部462の材質は特に限定されないが、胴部441と同じ材質が例示される。
図4に示したように、キャップ本体461は有底筒状を呈している。キャップ本体461の円筒状の周壁には、円筒部442の雄ネジ部を受ける雌ネジ部が形成されている。キャップ本体461の円板状の底部には開口461aが形成されている。キャップ本体461の底部におけるタンク本体44側には、液漏れ防止用のシール部材463が設けられてもよい。シール部材463は、キャップ46がタンク本体44に取り付けられた際に、円筒部442の端部と接する。これにより、例えば円筒部422からキャップ46を伝って液漏れを防止できる。シール部材463は、例えば、開口461aの周囲を囲むリング状を呈する。
筒状部462は、キャップ本体461の底部の下面に、開口461aと同心で設けられている。筒状部462のキャップ本体461側の端部は開口461aの周縁部に連結されている。筒状部462は、開口461aの内径より小さい内径を有する筒状のガイド部462aを有し、キャップ本体461とガイド部462aとは、キャップ本体461側からガイド部462aに向けて先細ったテーパ部462bで連結されている。
タンク36は、鉛直方向において、キャップ46が下側である状態で装着具38を介してチャンバー部40に装着されている。図4に示したように、装着具38は、導液管48を有する。
導液管48は、タンク36内の液体Lをチャンバー部40にガイドする円筒状の管であり、図1に示した導液路13として機能する。導液管48の材質は、特に限定されないが、例えば、樹脂である。導液管48は、第1挿入部481と中間部482と第2挿入部483とを有する。第1挿入部481と中間部482と第2挿入部483は同心で一体的に連結されている。
第1挿入部481は、導液管48においてタンク36側に位置する。第1挿入部481の外径は筒状部462が有するガイド部462aの内径と同じであり、第1挿入部481は、ガイド部462aにガイドされてタンク本体44内に挿入される。第1挿入部481のうちタンク本体44側の端部は、例えば、図4に示したように尖っていてもよい。
中間部482は、第1挿入部481と第2挿入部483との間に配置されており、それらを連結している。中間部482の外径は、第1挿入部481の外径より大きい。よって、中間部482の上端位置、或いは、中間部482と第1挿入部481との連結位置で導液管48の外面には段差が形成されている。第1挿入部481をタンク36に挿入する際、ガイド部462aが中間部482の上端に接することで、第1挿入部481のタンク36への挿入が規制される。中間部482の内径は、第1挿入部481の内径と実質的に同じであり得る。
中間部482の上端からは第1挿入部481側にリング状の周壁部484が立設されていてもよい。周壁部484の内径は、図4に例示したように、ガイド部462aの外径より大きくてもよいし、或いは、同じでもよい。第1挿入部481がガイド部462aに挿入された際、それらは嵌り合っているため液漏れが生じないようになっている。しかしながら、例えば、第1挿入部481のタンク36への挿入時等に液漏れが生じる場合がある。周壁部484を設けている形態では、上記のようにして僅かに生じた液漏れの広がりを抑制できる。
第2挿入部483は、中間部482の鉛直下方に配置されており、中間部482の外径より大きい外径を有する。第2挿入部483の少なくとも一部は、チャンバー部40に挿入される。第2挿入部483内の内径は、段階的に大きくなっていてもよい。図3及び図4に示したように、第2挿入部483の外周には、フランジ部485が設けられている。フランジ部485は、装着具38をチャンバー部40に取り付けるための取付け部であり、ネジs1を通すための挿通孔が形成されている。第2挿入部483において、フランジ部485からみて中間部482と反対側がチャンバー部40に挿入される部分である。
図4に示したように、第2挿入部483のうち、チャンバー部40に挿入される部分の外周には、周方向に沿って延びる溝部が形成されている。その溝部には弾性リング50が嵌め込まれていてもよい。弾性リング50の材質は、図2に示した弾性リング24と同様とし得る。弾性リング50の厚みは、溝部の深さより僅かに長く、第2挿入部483がチャンバー部40に挿入された状態で弾性変形している。これにより、第2挿入部483とチャンバー部40との接続部分での液漏れが防止され得る。弾性リング50の例はOリングである。
図3及び図4を参照して装着具38の構成の一例を説明したが、装着具38は、図1に示した導液路13に対応する流路を有し、タンク36をチャンバー部40に装着可能な構成であればよい。
図3に示したように、チャンバー部40は、チャンバー本体401を有する。チャンバー本体401は、図1に示した噴霧装置1において説明した液体貯留部30として機能する。図3では、直方体形状のチャンバー本体401を例示している。チャンバー本体401の一側面には、例えば、噴霧装置1Aを例えば更にケースに収容する場合に、噴霧装置1Aをそのケースに固定するための固定部402が形成されていてもよい。固定部402には、噴霧装置1Aを収容するケースの壁部に固定するためのバーが挿通される挿通孔402aが形成されていてもよい。
図4に示したように、チャンバー本体401の材質は特に限定されないが、例えば、ポリアセタール、ポリエチレンといった樹脂である。
チャンバー本体401の構成を、液体貯留部30と対応する要素には同じ符号を付して具体的に説明する。チャンバー本体401は、水平方向に隣接した第1室31及び第2室33を有し、第1室31及び第2室33は仕切り壁32で仕切られている。
第1室31は、断面が円形の内部空間を有し、チャンバー本体401の上壁401a(図5参照)のうち第1室31の部分には、第1室31の内部空間の径と同じ径の開口が形成されている。この開口を介して第1室31に、第2挿入部483が挿入される。第1室31の内部空間の内径は、第2挿入部483の外径と同じである。第1室31に第2挿入部483を挿入して装着具38をチャンバー部40に固定するために、図5に示したように、チャンバー本体401の上壁401aにはフランジ部485をネジ止めするためのネジ孔401bが形成されている。
図4及び図5に示したように、チャンバー本体401の上壁401aのうち第2室33の部分には、開口33aが形成されており、開口33aにより、第2室33内が大気に開放されている。
図5に示したように、第2室33において第1室31側の内側面33bは第2室33の内側に湾曲している。内側面33bの湾曲率は、第1室31の内周面の湾曲率と実質的に同じとし得る。内側面33bと対向する内側面33cは平面であり得る。第2室33のうち内側面33b,33cを繋ぐ一対の内側面33d,33eも平面であり得る。内側面33d,33eの間の距離は、第1室31の内径と同じとし得る。以下、特に断らない限り、内側面33c,33d,33eは平面である。
第2室33の形状は限定されないが、第1室31側の内側面33bを、第1室31に応じて湾曲させておくことで、チャンバー本体401の小型化を図りながら、第2室33における所望の体積を確保できる。その結果、上記構成は噴霧装置1Aの小型化に資する。
図4及び図5に示したように、第1室31と第2室33との間のチャンバー本体401の部分が、第1室31と第2室33とを仕切る仕切り壁32として機能する。仕切り壁32の第2室33側の面が、第2室33の内部空間を画成する内側面33bである。
仕切り壁32の下部には、第1室31と第2室33とを連結する液体通路34が形成されている。液体通路34において、仕切り壁32の厚さ方向(第1室31から第2室33に向かう方向)に直交する断面の形状は、例えば、矩形である。第2室33の内側面33d(又は内側面33e)の法線方向の液体通路34の長さは、内側面33d及び内側面33e間の距離に実質的に等しくてもよい。図4に示した形態では、液体通路34の高さは、第1室31側から第2室33に向けて低くなっている。液体通路34の第2室側開口の上端34aは、仕切り壁32の第2室33側の面(内側面33b)の下端に対応する。以下の説明において、上端34aの高さh1は、内側面33d(又は内側面33e)の法線方向において一定である。
液体供給管42は、第1室31から液体Lを噴霧部16に流すための流路であり、図1に示した液体供給路14として機能する。液体供給管42における液流入口側の端部42aは、第1室31と同心で、チャンバー本体401の底壁に接続されている。液体供給管42の端部42bには、噴霧部16が取り付けられている。液体供給管42の材質は、チャンバー本体401と同じ材質とし得る。
液体供給管42は、第1室31から鉛直下方に延びた後、鉛直方向と交差する方向に屈曲している。よって、液体供給管42はL字状を呈する。図4では、液体供給管42は、鉛直方向に延びた後に屈曲される際、水平方向に対して若干下向きに曲げられている。液体供給管42の内径は、第1室31の内径より小さい。そのため、液体供給管42のチャンバー本体401との接続部近傍では、チャンバー本体401から離れるにつれて先細りしたテーパ形状を有する。
液体供給管42の液出口側の端部42bが有する端面(以下、「液出口側端面」とも称す)は、水平面Hに対して傾斜している。液体供給管42の液出口側端面は、その垂線Nが水平面Hに対して角度θ1をなすように傾斜している。角度θ1は0°〜90°であればよいが、例えば、約30°である。液体供給管42の端部42bには、噴霧部16を安定して支持するために、径方向に張り出したフランジ部421が設けられていてもよい。
噴霧部16は、図2を利用して説明した噴霧部である。そのため、噴霧部16の構成の説明は省略する。噴霧部16は、ケース22の開口221aが液体供給管42の液出口に対向するように配置されている。液体供給管42の液出口側端面の垂線Nの方向は、水平面Hに対して角度θ1だけ傾いている為、噴霧部16から液体Lは、水平面H(水平方向)から角度θ1の方向に噴霧される。よって、角度θ1が前述した30°のように0°より大きければ、水平面Hに対して上方向に液体Lは噴霧される。
図3に示したように、噴霧装置1Aにおいて、噴霧部16(具体的には、圧電振動子18)は、噴霧部16の駆動装置26に配線Wを介して電気的に接続されている。駆動装置26は、図1を利用して説明したように、電源261と、駆動回路262と、スイッチ263とを有する。図3に示した例では、電源261及び駆動回路262は筐体264内に収容されており、スイッチ263は筐体264の壁部に固定されている。例えば、噴霧装置1Aを更にケースに収容する場合には、そのケースに対して電源261、駆動回路262及びスイッチ263を設置していればよい。
図3及び図4に示したように、気泡ガイド管29は、液体供給管42から分岐し、第2室33に接続されており、図1に示した噴霧装置1における気泡ガイド路28として機能する。気泡ガイド管29の材質は特に限定されないが、例えば、樹脂である。気泡ガイド管29の材質は、例えば、液体供給管42の材質と同じとし得る。気泡ガイド管29の液体供給管42側の端部29aは、液体供給管42において液体供給管42の端部42b寄り(噴霧部16近傍)に接続されており、気泡ガイド管29の端部29aと反対側の端部29bは、第2室33に接続されている。この場合、チャンバー本体401において内側面33cを有する壁部には、気泡ガイド管29を通す又は気泡ガイド管29と第2室33とを繋ぐ貫通孔が形成されていることになる。
通常、気泡ガイド管29は、第2室33内の液体Lが気泡ガイド管29に流れ込む位置に接続されている。図3及び図4に例示した構成では、気泡ガイド管29の第2室側開口は、液体通路34の第2室側開口と対向している。具体的には、気泡ガイド管29の第2室側開口の上端が、鉛直方向において液体通路34の上端34aと実質的に同じ高さになるように気泡ガイド管29は、第2室33に接続されている。
チャンバー部40、液体供給管42及び気泡ガイド管29が同じ樹脂から構成されている形態では、それらは一体成形されてもよい。或いは、液体供給管42及び気泡ガイド管29を一体成形すると共に、チャンバー部40を成形した後に、一体化された液体供給管42及び気泡ガイド管29を、チャンバー部40に固定してもよい。
液体供給管42及び気泡ガイド管29が固定されたチャンバー部40は、図3及び図4に示したように、例えば、架台52で支持されてもよい。架台52は、チャンバー部40の底壁を保持する枠部521と、枠部521の4つの角部に設けられた4つの脚部522とを有し得る。これにより、チャンバー部40の下方に液体供給管42が配置されていても、チャンバー部40の上壁401aが水平面Hと平行になるように噴霧装置1Aを設置できる。
一実施形態において、図3及び図4に示したように、第2室33上には、液漏れ防止部(液漏れ防止機構)54が設けられていてもよい。液漏れ防止部54が設けられている形態について説明する。この場合、液漏れ防止部54は、第2室33の開口33aを塞ぐように、チャンバー本体401の上壁401aに固定されている。図3に例示した形態では、液漏れ防止部54は、ネジs2により、チャンバー本体401に固定されている。このように液漏れ防止部54をチャンバー本体401にネジ止めするために、図5に例示したように、チャンバー本体401の上壁401aには、ネジs2を受けるネジ孔401cが形成されている。
図3、図4及び図6を参照して液漏れ防止部54の構成の一例について説明する。液漏れ防止部54は、底板541と、4つの側壁542a,542b,542c,542dと、天板543と、複数の仕切り板544とを有する。図6では、液漏れ防止部54の内部構造を説明するために、側壁542dの図示を省略している。
底板541は、平板状を呈しており、一方向に延在している。底板541は、厚さ方向に底板541を貫通する貫通孔(第1貫通孔)541aが形成されている。貫通孔541aは、液漏れ防止部54がチャンバー本体401に取り付けられた際、開口33aと対向する位置(換言すれば、開口33aと向かいあう位置)に形成されている。底板541の長手方向において両端部近傍には、液漏れ防止部54をチャンバー本体401にネジ止めするためのネジを通す挿通孔541bが形成されている。
図5に示したように内側面33bが湾曲している形態では、液漏れ防止部54をチャンバー本体401に取り付けた場合において、底板541のうち第2室33の内側面33bに対応する部分(側壁542aと側壁542bとの間の部分)は、内側面33bの湾曲状態に応じて湾曲していてもよい。
図6に示したように、液漏れ防止部54の4つの側壁542a,542b,542c,542dのうち対向する一対の側壁542a,542bは、底板541の長手方向において、貫通孔541aの両側に立設されている。4つの側壁542a,542b,542c,542dのうち他の対向する一対の側壁542c,542dは、一対の側壁542a,542bを連結している。図6に示した形態では、側壁542cは、第2室33の内側面33bの湾曲状態に応じて湾曲している。
天板543は、底板541に対向して配置されており、4つの側壁542a,542b,542c,542dの底板541と反対側の端部に固定されている。天板543には、厚さ方向に天板543を貫通する貫通孔(第2貫通孔)543aが形成されている。
4つの側壁542a,542b,542c,542d、底板541のうち一対の側壁542a,542bで挟まれた部分及び天板543とは、複数の仕切り板544を収容する収容部56を構成している。
複数の仕切り板544は、鉛直方向に配置されている。各仕切り板544は、一対の側壁542a,542bの間に掛け渡されており、一対の側壁542c,542dの間の長さと同じ幅を有する。鉛直方向において隣り合う仕切り板544,544は、鉛直方向に対して互いに反対側に傾斜して配置されている。
各仕切り板544の4つの角部のうちの一つには切欠き部544aが形成されている。鉛直方向からみた場合、鉛直方向において隣り合う仕切り板544の切り欠き部524aの位置は異なっている。各切欠き部544aは仕切り板544の角部に形成されているため、収容部56の内面と切欠き部544aとで孔が形成されていることになる。各切欠き部544aは、仕切り板544の両側の領域を繋ぐ領域連結路として機能する。
上記構成の液漏れ防止部54では、収容部56の収容空間(内部空間)S56に3つの仕切り板544が収容されており、収容空間S56は、鉛直方向において3つの仕切り板544によって4つの領域に仕切られている。そして、各仕切り板544に形成された切欠き部544aと、貫通孔541a及び貫通孔543aとによって、図6に模式的に一点鎖線で示したように、大気(空気)を開口33aに通す空気経路APが形成されている。よって、液漏れ防止部54を、第2室33上に設け液漏れ防止部54で第2室33の開口33aを塞いでも、開口33aは空気経路APにより大気に連通している。その結果、第2室33は大気に開放されている。この空気経路APは、各仕切り板544に形成された領域連結路としての切欠き部544aを繋ぐようにして形成されているので、仕切り板544毎に屈曲していることになる。
噴霧装置1Aは、例えば、次のようにして組立てられる。ここでは、液漏れ防止部54を有する場合について説明する。液体供給管42及び気泡ガイド管29が一体的に形成されたチャンバー部40を準備する。この際、液体供給管42に噴霧部16を取り付けておく。噴霧部16は例えば接着剤を利用して液体供給管42に接合され得る。その後、チャンバー部40のチャンバー本体401に形成された第1室31に装着具38を介してタンク36をネジ止めして固定すると共に、チャンバー本体401に液漏れ防止部54をネジ止めすることで、噴霧装置1Aが得られる。
上記組立て方は一例であり、噴霧装置1Aが組み立てられれば、組立方法は特に限定されない。例えば、タンク36をチャンバー本体401に取り付ける際には、装着具38をチャンバー本体401にネジ止めした後に、液体Lが貯留されたタンク36を装着具38に取り付けてもよいし、装着具38をタンク36に取り付けた後に、装着具38をチャンバー本体401にネジ止めしてもよい。噴霧部16と駆動装置26の接続は、液体供給管42に噴霧部16を取り付ける前又は後の何れでもよい。
このように、噴霧装置1では、タンク36は装着具38を介してチャンバー部40に装着されている。よって、タンク36は、チャンバー部40に対して脱着自在である。よって、タンク36内の液体Lが無くなれば、タンク36を取り替えることで容易に液体Lの補充が可能である。
キャップ46に設けられたシール部材463は、開口461aの周囲に設けられているとしたが、例えば、装着具38をキャップ46に取り付ける前には、シール部材463は、開口461aも被覆していてもよい。この場合、装着具38の第1挿入部481をキャップ46に取り付ける際に、第1挿入部481の先端でシール部材463を破断すればよい。この場合、装着具38をチャンバー本体401に事前に取り付けておき、その後、タンク36を装着具38に取り付ければ、タンク36からの液漏れを確実に防止しながら、タンク36をチャンバー本体401に装着可能である。
噴霧装置1Aにおいて、タンク36、チャンバー本体401及び液体供給管42のそれぞれは、噴霧装置1における液体供給部12、液体貯留部30及び液体供給路14として機能する。よって、噴霧装置1Aは、噴霧装置1と同様にして、噴霧部16から液体Lを噴霧できる。
更に、噴霧装置1Aの気泡ガイド管29は、噴霧装置1における気泡ガイド路28して機能し、チャンバー本体401が有しており大気に開放された第2室33に接続されている。更に、噴霧装置1Aにおいても、第2室33は、第1室31と仕切り壁32を隔てて配置されており、仕切り壁32には、液体通路34が形成されている。よって、噴霧装置1Aは、噴霧装置1と少なくとも同様の作用効果を有する。
すなわち、噴霧部16を動作させた際に生じる気泡Bを、気泡ガイド管29を介して第2室33に効率的に逃がすことができ、その結果、安定した噴霧を実現可能である。更に、液体通路34の第2室33側の上端34aで第2室33内の液体Lの液面高さを規定できるので、噴霧部16にかかる液圧を一定の値に維持可能である。その結果、一定の噴霧量を更に維持できる。
上端34aの高さh1を、液体供給管42の液出口の中心位置と上端34aとの鉛直方向における距離h2を考慮して設定することで、噴霧部16の非動作時における液漏れも防止できる。
図3及び図4に示したように、噴霧装置1Aが、液漏れ防止部54を有する形態では、例えば、噴霧装置1Aが倒れたり或いは傾いたりしても噴霧装置1Aからの液漏れを防止できる。この点について説明する。
噴霧装置1Aは、通常、平坦面に載置された状態で使用され、例えば、チャンバー本体401の厚さ方向が鉛直方向に実質的に一致している状態で使用される。しかしながら、噴霧装置1Aが傾いたり、更に、倒れたりする可能性もある。ここでは噴霧装置1Aが倒れた場合を想定して、液漏れ防止部54の作用効果について説明する。
噴霧装置1Aが倒れると、第2室33に貯留されている液体Lは、開口33aから貫通孔541aを通して液漏れ防止部54に流入する。液漏れ防止部54の収容部56の収容空間S56は、一定の体積を有しているので、液漏れ防止部54(より具体的には収容部56)は、予備タンク或いはバッファー室として機能し得る。その結果、噴霧装置1Aが倒れても、液漏れが生じにくい。また、収容部56の収容空間S56は、仕切り板544で鉛直方向において仕切られているので、仕切り板544が液体Lの貫通孔543aへの流れを阻害する。この点でも液漏れが生じにくい。
液漏れ防止部54には、第2室33を大気に開放させるために、仕切り板544に切欠き部544aを設け、貫通孔541a及び貫通孔543aと共に、開口33aを大気に繋げる空気経路APを形成している。隣り合う仕切り板544において、切欠き部544aは、鉛直方向から見て異なる位置に形成されているので、上記空気経路APは、複数回屈曲しており、迷路状に形成されていることになる。そのため、例えば、噴霧装置1Aが倒れて液漏れ防止部54に液体Lが流入しても空気経路APを介して液体Lが貫通孔543aから外部に流出し難い。よって、液漏れ防止部54では、第2室33を空気経路APによって大気に開放しながら、液漏れを一層防止できている。
仕切り板544は、鉛直方向に傾斜して収容部56内に設けられており、隣り合う仕切り板544は、鉛直方向に対して反対側に傾斜している。そのため、噴霧装置1Aが倒れて液漏れ防止部54に流入した液体Lは、噴霧装置1Aを正常な配置に戻した際に、仕切り板544に沿って自然と重力落下して第2室33内に戻りやすい。
次に、気泡ガイド管を備える噴霧装置で、安定した噴霧を実現可能な点について、実験1〜実験4の実験結果を利用して具体的に説明する。
(実験1)
実験1では、図3に示した形態の噴霧装置1Aを利用した。よって、実験1は実施例に対応する。実験1では、タンク36に貯留した液体Lを水とした。実験1では、噴霧装置1Aを、質量計(ザルトリウス社製の電子天秤 BP221S)の上に載せた状態で、噴霧装置1Aを駆動し、噴霧部16から液体Lを連続的に噴霧した。そして、実験開始時及び実験開始から1分毎に質量計で示される質量を記録し、実験開始時の質量と各所定期間で計測した質量との差を質量損失(g)として算出した。実験1では実験開始から11分後までのデータを得た。
(実験2)
実験2では、実験1と同じ噴霧装置1Aを実験1で使用した質量計に載せて実験1と同様にして実験を行った。よって、実験2も実施例に対応する。実験2では、タンク(液体貯留部)36に貯留した液体Lをエタノールとした。実験2では、実験開始時、実験開始から2分後、その後は、1分毎に質量計で示される質量を記録し、質量損失(g)を算出した。実験2では、実験開始から8分後までのデータを得た。
(実験3)
実験3では、図3に示した噴霧装置1Aにおいて、気泡ガイド管29を塞いだ装置を利用した。すなわち、実験3では、噴霧装置1Aにおいて、実質的に気泡ガイド管29を有さない装置を利用したことになる。よって、実験3は比較例に対応する。実験3では、気泡ガイド管29を塞いだ状態の噴霧装置1Aを、実験1で使用した質量計に載せて実験1と同様にして実験を行った。よって、実験3でも液体Lは水である。実験3では、実験開始から30秒毎に、質量計で示される質量を記録し、質量損失(g)を算出した。実験3では、実験開始から10分後までのデータを得た。
(実験4)
実験4では、実験3と同様の噴霧装置、すなわち、噴霧装置1Aにおいて、実質的に気泡ガイド管29を有さない装置を、実験1で使用した質量計に載せて実験1と同様にして実験を行った。よって、実験4も比較例に対応する。実験4では、タンク36に貯留した液体Lをエタノールとした。実験4では、実験3の場合と同様に、実験開始から30秒毎に、質量計で示される質量を記録し、質量損失(g)を算出した。実験4では、実験開始から10分後までのデータを得た。
(実験結果)
実験1,2の結果は図7に示した通りであり、実験3,4の結果は図8に示した通りであった。図7及び図8の横軸は時間(分)を示している。図7及び図8の縦軸は、質量損失(g)を示している。
実験1,2の結果と実験3,4の結果とを比較すると、気泡ガイド管29を機能させている実験1,2の方が、気泡ガイド管29を塞いでその機能を停止させている実験3,4よりも質量損失(g)が大きいことがわかる。したがって、実験1,2の方がより多くの液体Lを噴霧できていることになる。これを数値的に確かめるために、実験1〜4に対して直線フィッティングを行い、近似式を算出した。実験1〜4の実験データを直線フィッティングして得られる直線式の傾きは1分当たりの噴霧量を示している。得られた噴霧量は、実験1では、1.70g/分であり、実験2では、1.13g/分であった。一方、実験3では、0.22g/分であり、実験4では、0.09g/分であった。このように、液体Lとして水を使用した実験1,3では、実験1の方が、噴霧量が多くなっており、液体Lとしてエタノールを使用した実験2,4では、実験2の方が、噴霧量が多くなっていたことが確かめられた。
実験1〜4の結果の違いは次の理由による。実験3,4では、実験時間の経過と共に、噴霧部16近傍で発生した気泡Bが噴霧部16近傍に留まり、噴霧部16への液体Lの供給を阻害している。一方、実験1,2では、気泡ガイド管29の作用により、そのような気泡Bによる噴霧部16への液体Lの供給の阻害が防止されている。
実験1,2では、図7に示したように、質量損失が一定の割合で増大している、すなわち、直線的に増大している。一方、実験3,4では、図8に示したように、質量損失の増加割合に変動が生じている。これは、噴霧部16において発生した気泡Bを実験1,2では気泡ガイド管29を介してより確実に除去できている一方、実験3,4では、噴霧部16近傍に気泡Bが留まり噴霧部16への液体Lの供給を不安定にさせているためと思われる。
以上説明した実験1〜4の結果より、気泡ガイド管29を備えることで、噴霧部16近傍で生じた気泡Bを除去でき、一定の噴霧量を安定して実現できることが理解される。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る噴霧装置について、図11〜図15を利用して説明する。図11は、第2の実施形態に係る噴霧装置2の概略構成を示す斜視図である。図12は、図11のXII−XII線に沿った断面図である。図13は、図12において液体Lの図示を省略した場合の図面である。図14は、図11に示した噴霧装置が有するチャンバー部(液体貯留部)の分解斜視図である。図14では、液体貯留部に噴霧部が取り付けられた構成を図示している。図15は、図11に示した噴霧装置が有する噴霧部の構成を説明するための図面である。
図11〜図13に模式的に示したように、第2の実施形態に係る噴霧装置2は、液体供給部58と、チャンバー部60と、噴霧部62とを備える。噴霧装置2は、液体供給部58から供給されチャンバー部60に貯留された液体Lを、噴霧部62が噴霧する装置である。液体Lの例は、第1の実施形態の場合と同様とし得る。
液体供給部58は、両端が閉じられた角筒状の胴部581と胴部581の一端に設けられた円筒部582とを含む容器を有し、胴部581内の液体Lを、円筒部582からチャンバー部60に供給する。容器の例は、タンク又はボトルである。液体供給部58の材質は限定されないが、例えば、第1の実施形態のタンク本体44と同様の材料(具体的には、樹脂)とし得る。胴部581の一端は、円筒部582との連結部に開口を有し、それによって、胴部581の内部空間と円筒部582の内部空間とが繋がっている。液体供給部58は、円筒部582の胴部581と反対側の開口端部582aが、チャンバー部60内に位置するように、チャンバー部60に取り付けられている。
チャンバー部60は、枠体64と、天板(上壁)66と、底板(底部又は底壁)68とを有する。チャンバー部60は、箱状を呈し、枠体64の中心軸線方向の両端部に位置する2つの開口をそれぞれ天板66及び底板68で塞がれることによって構成されている。チャンバー部60は、液体供給部58から供給される液体Lを貯留する液体貯留部である。チャンバー部60の材質は、第1の実施形態のチャンバー本体401の材質と同様とし得る。
枠体64は、4つの側壁641,642,643,644を有し、側壁641,642,643,644は、一体的に連結されている。枠体64の中心軸線に直交する断面の形状は限定されないが、第2の実施形態において矩形である。側壁641と側壁642とは対向しており、側壁643と側壁644とは対向している。
天板66は、枠体64の中心軸線方向において枠体64の一方の開口端部を塞いでいる。第2の実施形態において天板66は、脱着自在に枠体64に固定されており、蓋部として 機能する。天板66の枠体64への固定方法は特に限定されない。例えば、図12〜図14に示したように、天板66は、枠体64にネジs3によってネジ止めされてもよい。この場合、天板66には、ネジs3を通す挿通孔66a(図14参照)が形成され、枠体64には、ネジs3を受けるネジ孔64aが形成されていればよい。或いは、天板66は、枠体64に嵌め合わされてもよいし、若しくは、接着剤などで接合されてもよい。更に、天板66は、枠体64と一体的に成形されていてもよい。
図12〜図14に示したように、天板66には、2つの開口66b、66cが形成されている。開口66bにより、チャンバー部60の内部空間S60が大気に開放されている。よって、チャンバー部60は、大気開放部でもある。開口66bの大きさは、内部空間S60を大気に開放できれば限定されないが、チャンバー部60内に貯留される液体Lが漏れにくい程度の大きさが好ましい。
開口66cは、図12及び図13に示したように、液体供給部58が有する円筒部582をチャンバー部60内に挿入するための孔である。開口66cの内径は、円筒部582の外径より大きければ限定されないが、第2の実施形態において開口66cの内径は、円筒部582の外径と実質的に等しい。開口66cには、底板68に向けて円筒部582をガイドするための円筒状のガイド部70が一体的に設けられている。ガイド部70の長さ(天板66の厚さ方向の長さ)は、底板68と天板66との間の距離よりも短い。ガイド部70の内径は、液体供給部58の円筒部582の外径と実質的に同じであり得る。
図12〜図14に示したように、底板68は、枠体64の他方の開口端部、すなわち、天板66で塞がれた上記一方の開口端部と反対側の開口端部を塞いでいる。底板68は、枠体64に一体的に設けられている。換言すれば、枠体64の4つの側壁641,642,643,644は、底板68の4つの縁部に一体的に立設されている。第2の実施形態において、底板68と、側壁641,642,643,644とのなす角度は、実質的に90°である。ただし、液体Lを貯留可能なチャンバー部60を構成できれば、底板68と、側壁641,642,643,644とのなす角度は90°に限定されない。
底板68には、円筒部582の開口端部582aの鉛直下方から(具体的には、開口端部582aと対向する領域から)側壁641に向けて連続した凹部681が形成されている。凹部681の側壁641と反対側の端部の周りには、円筒部582の開口端部582aを支持するための5つのスペーサ72が立設されている。スペーサ72は板状部材であり、5つのスペーサ72は、円筒部582(又はガイド部70)の中心軸線周りに離間して配置されている。これにより、液体供給部58が、チャンバー部60に取り付けられた際、円筒部582の開口端部582aは、スペーサ72の上端72aに接し、底板68から離間している。第2の実施形態において、開口端部582aと、底板68の上面との距離h3は、スペーサ72の高さ(底板68の厚さ方向の長さ)に等しい。
上記構成では、スペーサ72で開口端部582aと底板68との間の距離h3を調整している。よって、図11,図12及び図13では、一例として、円筒部582の長さを、天板66の上面とスペーサ72との間の距離と同じとしているが、円筒部582の長さは、天板66の上面とスペーサ72との間の距離以上であり得る。
第2の実施形態において、凹部681が底板68に形成されている形態を例示しているが、底板68に凹部681は形成されていなくてもよい。第2の実施形態では、底板68に5つのスペーサ72が立設された形態を例示しているが、スペーサ72は、少なくとも一つ設けられていればよい。また、例えば、図11,図12及び図13に示したように、胴部581が天板66の上面に当接するように胴部581が構成されている場合には、スペーサ72を設けなくてもよい。円筒部582の長さを調整することで、距離h3を規定(或いは確保)できるからである。底板68には、スペーサ72の代わりに例えば突起が形成されていてもよい。
上記構成では、液体供給部58は、円筒部582を開口66c及びガイド部70に挿入することでチャンバー部60に取り付けられる。この際、例えば、ガイド部70と、円筒部582とは螺合するように構成されていてもよい。
液体供給部58をチャンバー部60に取り付ける際の液漏れを防止するために、液漏れ防止機構を設けてもよい。液漏れ防止機構は、例えば、開口端部582aをシール部材でシールしておき、チャンバー部60に取り付けた際に、シール部材が破断し、液体供給部58内の液体Lがチャンバー部60に流入するように構成され得る。或いは、液漏れ防止機構は、円筒部582の開口端部582a側に、弁機能を有するキャップを設けておき、チャンバー部60に液体供給部58を取り付けた際に、弁が開き液体供給部58内の液体Lがチャンバー部60に流入するように構成され得る。
噴霧部62は、チャンバー部60の側壁641に設けられており、チャンバー部60から供給される液体Lを霧化すると共に、噴霧装置2外に吐出する。図15を更に参照して、噴霧部62の構成の一例について説明する。図15は、噴霧部62の一例としてのピエゾ噴霧部の断面構成を示している。図15には、チャンバー部60内の液体Lを噴霧部62に流すための連結管76も図示している。
図15に示したように、噴霧部62は、噴霧部16と同様に、開口18aを有する圧電振動子(超音波振動子)18と、複数の貫通孔20aを有する振動板20とを有し、圧電振動子18と振動板20とはケース74内に収容されている。図15に例示した噴霧部62において、圧電振動子18からみて振動板20側が側壁641に取り付けられる。すなわち、振動板20側から噴霧部62に液体Lが流れてくる。
噴霧部62は、ケース74の構成が噴霧部16のケース22の構成と異なる点以外は、噴霧部16の構成と同様である。したがって、圧電振動子18及び振動板20の説明は省略する。
ケース74は、ケース本体741と蓋部742とを有する。ケース本体741は、有底筒状を呈しており、蓋部742は、ケース本体741の開口端部を塞ぐように、ケース本体741に固定されている。これにより、ケース74内に圧電振動子18及び振動板20を収容する収容空間が形成されている。第2の実施形態において、ケース本体741の開口端部は円形であり、蓋部742は円板状である。
ケース本体741の底部及び蓋部742において、圧電振動子18の開口18aに対応する(或いは対向する)領域には、開口741a及び開口742aがそれぞれ形成されている。開口741aは液体Lの噴霧口として機能し、開口742aは液体Lをケース22内に導入する導入口として機能する。
第2の実施形態では、ケース本体741と蓋部742とはネジ止めにより固定されている。図11、図14及び図15に示したように、蓋部742の側周壁には離散的にネジs4を支持するネジ支持部742bが外側に張り出すように設けられている。一方、ケース本体741の側周壁においてネジ支持部742bに対向する領域には、ネジs4を受けネジs4と螺合するネジ受け部741bが外側に張り出すように設けられている。これにより、ネジ支持部742bにネジs4を通し、ネジ受け部741bにネジs4を螺合させることによって、蓋部742がケース本体741に固定されている。ただし、ケース本体741及び蓋部742の固定方法は、それらが固定されれば限定されない。圧電振動子18及び振動板20を取り替えられるように、それらが脱着可能な固定方法が好ましい。
圧電振動子18及び振動板20は、一対の弾性リング24に挟持されてケース74内に収容されている。一対の弾性リング24のうち一方の弾性リング24は、圧電振動子18とケース本体741の底部との間に圧電振動子18及び振動板20と同心に配置されており、他方の弾性リング24は、振動板20と蓋部742との間に圧電振動子18及び振動板20と同心に配置されている。弾性リング24の材料等は、第1の実施形態の場合と同様であるため、説明を省略する。
図11に示したように、噴霧部62は、噴霧部62を駆動する駆動装置26に配線Wを介して電気的に接続されている。そのため、ケース74には、配線Wを通すための孔が形成されている。駆動装置26の構成は第1の実施形態と同様であり、電源261と駆動回路262とスイッチ263とを含む。図12及び図13では、駆動装置26の図示を省略している。
噴霧部62の構成の一例を具体的に説明したが、噴霧部62は、公知のピエゾ噴霧部であればよい。噴霧部62の構成は、噴霧部16と同様の構成であってもよい。
図12,図13及び図15に示したように、噴霧部62は、連結管76を介して側壁641に設けられており、連結管76が、チャンバー部60の内部空間S60に連通している。第2の実施形態において、連結管76は、その中心軸線が水平面H内にあるように、側壁641に設けられている。具体的には、側壁641の厚さ方向と連結管76の中心軸線が一致するように、側壁641に設けられている。連結管76の形状は限定されないが、第2の実施形態において、連結管76は円筒状を呈する。連結管76は、チャンバー部60内の液体Lを噴霧部62に流すための液体通路(又は液体流路)として機能する。
連結管76の液出口側端部は、蓋部742に接続されている。連結管76の液出口側端部が有する端面(以下、「液出口側端面」とも称す)は、連結管76の中心軸線或いは水平面Hに対して傾斜している。詳細には、連結管76の液出口側端面は、その垂線Nが水平面Hに対して角度θ2をなすように傾斜している。角度θ2は0°〜90°であればよい。第2の実施形態では角度θ2は、約30°のように0°より大きい角度である。
連結管76の液出口側端部は、蓋部742の開口742aに連結されており、連結管76の液出口の内径は開口742aの内径と実質的に同じである。ただし、連結管76の液出口側端部は、蓋部742の開口742aに連結されていれば、連結管76の端部における液出口の内径は開口742aの内径とは異なっていてもよい。
図11〜図14では、一例として、噴霧部62をネジ止めにより側壁641に固定する形態を示している。この場合、ケース74が有するケース本体741の外周には径方向に外側に張り出しておりネジs5(図11及び図14参照)を支持するネジ支持部741cが設けられており、側壁641において、ネジ支持部741cに対向する領域にネジ受け部641bが形成されている。これにより、ネジ支持部741cにネジs5を通し、そのネジs5をネジ受け部641bに螺合させることで、噴霧部62は側壁641に固定されている。
図12及び図13に示したように、連結管76と側壁641の接続部の周囲であって側壁641の内側には、Oリングといったシール部材78を収容する収容部80が形成されている。シール部材78は、噴霧部62が側壁641に固定された際、連結管76の液入口側の外周に設けられた押圧部(或いはフランジ部)761(図12,図13及び図15参照)によって押圧される。これによって、連結管76と側壁641との接続部での液漏れ防止が図られている。
図12及び図13では、連結管76は、側壁641の底板68寄り(底板68側の端部近傍)に接続されており、第2の実施形態において収容部80は円環状をなしている。よって、収容部80の一部は、底板68から外側に張り出している。したがって、噴霧装置2を所定の設置場所に設置した際に、底板68が水平状態(或いは、鉛直方向に直交した状態)を保つように、底板68の外面にはチャンバー支持部82が設けられている。第2の実施形態において、チャンバー支持部82は、枠状を呈しているが、チャンバー部60を水平に支持できれば、その形状は限定されない。
図11に示したように、噴霧装置2は、液漏れ防止部(液漏れ防止機構)84を更に備える。液漏れ防止部84が設けられている形態について説明する。この場合、液漏れ防止部84は、チャンバー部60の開口66bを塞ぐように、天板66の上面に固定されている。図11に例示した形態では、液漏れ防止部84は、ネジs2により、チャンバー部60に固定されている。このように液漏れ防止部84をチャンバー部60にネジ止めするために、図14に例示したように、天板66の上には、ネジs2と螺合するネジ孔66dが形成されている。
図11、図12、図13及び図16を参照して液漏れ防止部84の構成の一例について説明する。液漏れ防止部84は、底板841と、4つの側壁842a,842b,842c,842dと、天板843と、複数の仕切り板844とを有する。図16では、液漏れ防止部84の内部構造を説明するために、側壁842dの図示を省略している。
底板841は、平板状を呈しており、一方向に延在している。底板841は、厚さ方向に底板841を貫通する貫通孔(第1貫通孔)841aが形成されている。貫通孔841aは、液漏れ防止部84がチャンバー部60に取り付けられた際、開口66bと対向する位置に形成されている。底板841の長手方向において両端部近傍には、液漏れ防止部84をチャンバー部60にネジ止めするためのネジs2を通す挿通孔841bが形成されている。
図16に示したように、液漏れ防止部84の4つの側壁842a,842b,842c,842dのうち対向する一対の側壁842a,842bは、底板841の長手方向において、貫通孔841aの両側に立設されている。4つの側壁842a,842b,842c,842dのうち他の対向する一対の側壁842c,842dは、一対の側壁842a,842bを連結している。
天板843は、底板841に対向して配置されており、4つの側壁842a,842b,842c,842dの底板841と反対側の端部に固定されている。天板843には、厚さ方向に天板843を貫通する貫通孔(第2貫通孔)843aが形成されている。
4つの側壁842a,842b,842c,842d、底板841のうち一対の側壁842a,842bで挟まれた部分及び天板843とは、複数の仕切り板844を収容する収容部86を構成している。
複数の仕切り板844は、鉛直方向に配置されている。各仕切り板844は、一対の側壁842a,842bの間に掛け渡されており、一対の側壁842c,842dの間の長さと同じ幅を有する。鉛直方向において隣り合う仕切り板844,844は、鉛直方向に対して互いに反対側に傾斜して配置されている。
各仕切り板844の4つの角部のうちの一つには切欠き部844aが形成されている。鉛直方向からみた場合、鉛直方向において隣り合う仕切り板844の切欠き部844aの位置は異なっている。各切欠き部844aは仕切り板844の角部に形成されているため、収容部86の内面と切欠き部844aとで孔が形成されていることになる。各切欠き部844aは、仕切り板844の両側の領域を繋ぐ領域連結路として機能する。
上記構成の液漏れ防止部84では、収容部86の収容空間(内部空間)S86に3つの仕切り板844が収容されており、収容空間S86は、鉛直方向において3つの仕切り板844によって4つの領域に仕切られている。そして、各仕切り板844に形成された切欠き部844aと、貫通孔841a及び貫通孔843aとによって、図16に模式的に一点鎖線で示したように、大気(空気)を開口66bに通す空気経路APが形成されている。よって、液漏れ防止部84をチャンバー部60上に設け、液漏れ防止部84でチャンバー部60の開口66bを塞いでも、開口66bは空気経路APにより大気に連通している。その結果、チャンバー部60は大気に開放されている。この空気経路APは、各仕切り板844に形成された領域連結路としての切欠き部844aを繋ぐようにして形成されているので、仕切り板844毎に屈曲していることになる。
噴霧装置2において、液体供給部58をチャンバー部60に取り付けると、液体Lは、液体供給部58からチャンバー部60に流入する。チャンバー部60を構成する側壁641には、噴霧部62が取り付けられており、噴霧部62とチャンバー部60内とは連結管76を介して繋がっている。よって、チャンバー部60内の液体Lは、噴霧部62に供給される。この状態で、駆動装置26のスイッチ263をONにして、圧電振動子18に高周波電圧を供給すると、圧電振動子18が径方向に超音波振動する。その超音波振動に伴い、振動板20がその厚さ方向に超音波振動する。これにより、複数の貫通孔20aを有する振動板20に接した液体Lが霧化され、噴霧部62(具体的には、開口741a)から噴霧装置2の外部に噴霧される。噴霧装置2では、液体Lが噴霧部62に直接供給されるので、噴霧部62からより多くの液体Lを噴霧可能である。
噴霧部62は、連結管76を介して側壁641に設けられている。そして、連結管76の液出口側端部の端面は、その垂線Nが、水平面Hに対して角度θ2を為すように傾斜しており、連結管76の液出口側端部に噴霧部62が設けられている。よって、液体Lは、水平面Hに対して角度θ2の方向に向けて噴霧部62から噴霧される。第2の実施形態では、角度θ2は、30°といった0°より大きい角度であるため、液体Lは、水平面Hに対して斜め上方に噴霧される。
チャンバー部60内に液体Lは、液体供給部58から供給される。液体供給部58が有する円筒部582の開口端部582aは、チャンバー部60内に位置しており、ガイド部70の底板68側の端部より、底板68に向けて突出している。よって、液体Lは、開口端部582aからチャンバー部60内に供給される。したがって、円筒部582は、チャンバー部60に液体Lを供給する液体供給路として機能し、底板68と向き合う(換言すれば底板68と対向する)開口端部582aは、液体供給口として機能している。
液体供給部58からチャンバー部60内に液体Lが流入した際、チャンバー部60内は開口66bを介して大気に開放されているため、チャンバー部60内の液面高さ(換言すれば、液体Lの量)は、開口端部582aと底板68の上面との間の距離h3で保持される。チャンバー部60内の液面高さが、開口端部582aより低くなると、チャンバー部60から液体供給部58に空気が流れ込む一方、開口端部582aの位置までチャンバー部60が液体Lで満たされるように、液体Lが液体供給部58からチャンバー部60に流れ込んでくるからである。よって、第2の実施形態では、円筒部582の周壁が液面保持壁として機能する。なお、開口端部582a近傍において、液体Lは、表面張力の影響で円筒部582の外面に沿って若干鉛直上方に上昇しており、いわゆるフィレットを形成している。よって、実際には、円筒部582の外面に沿って表面張力で鉛直上方に上昇しているフィレットの最上端が開口端部582aより下がった際に、液体供給部58からチャンバー部60内に液体Lが流入してくる。
上記のように、円筒部582の周壁が液面保持壁として機能していることから、チャンバー部60内に貯留された液体Lの液面高さは、距離h3で自然に保持され、結果として、チャンバー部60に一定量の液体Lが常に貯留している。その結果、噴霧部62に印加される液圧の変動が抑制されるので、安定した噴霧をより実現できる。
チャンバー部60内に貯留された液体Lの液面高さは、開口端部582aと底板68との距離h3で自動的に保持されることから、噴霧部62に対して一定の液圧を印加するために、水圧センサー等も不要である。すなわち、噴霧装置2では、液圧管理が容易な構成となっている。また、開口端部582aの位置で液圧管理ができているので、低コストで液圧管理ができている。
開口端部582aの位置は、鉛直方向において、噴霧領域21の上端21a(図13及び図15参照)の位置以上に設定され得る。これにより、噴霧領域21の上端21aの鉛直方向における位置は、鉛直方向において液面位置と同じかそれ以下になる。そのため、噴霧領域21に確実に液体Lが供給されるので、安定した噴霧が実現できる。例えば、図12及び図13に示したように、距離h3は、底板68の上面が水平面Hに平行である状態で、鉛直方向において、振動板20の噴霧領域21の上端21aと底板68の上面との距離h4と実質的に等しいか又は距離h4以上に設定され得る。
噴霧部62の動作時には、振動板20の超音波振動に伴って、振動板20近傍の液体Lの圧力低下が生じ、噴霧部62近傍に気泡Bが発生する場合がある。或いは、振動板20の振動により外部から気体が噴霧装置2内に入り込み、噴霧部62近傍に気泡Bが発生する場合がある。
噴霧部62は、チャンバー部60の側壁641に取り付けられているので、噴霧部62近傍に気泡B(図12参照)が生じると、その気泡Bは、チャンバー部60に流れ込む。チャンバー部60の内部空間S60は、開口66bを介して大気に開放されていることから、チャンバー部60内に戻ってきた気泡Bは、チャンバー部60内に貯留された液体Lの液面から大気に排出される。よって、気泡Bが噴霧部62近傍に滞留しにくい。そのため、第1の実施形態と同様に、噴霧部62から安定的に液体Lを噴霧可能である。
噴霧部62に印加される液圧は、噴霧部62より(具体的には、鉛直方向において振動板20の中心位置より)上方に位置する液体Lの量に依存している。噴霧装置2の構成では、チャンバー部60の側壁641に(より具体的には、側壁641の底板68寄りに)噴霧部62が取り付けられている。したがって、チャンバー部60の更に鉛直下方に噴霧部62を配置する場合より、噴霧部62に印加される液圧を小さくできる。その結果、噴霧装置2の噴霧部62が非動作状態、すなわち、液体Lを噴霧しない状態で、噴霧部62から液漏れが生じにくい。
液体供給部58の開口端部582aと底板68との距離h3(すなわち、スペーサ72の高さ)を、噴霧部62が非動作状態(すなわち、液体Lを噴霧しない状態)で、噴霧部62から液漏れが生じない値に設定しておけば、噴霧部62が非動作状態での液漏れをより確実に防止できる。上記距離h3は、例えば、使用する液体Lの密度、及び、振動板20の貫通孔20aにおける液体Lの漏れにくさに応じて設定される。上記「振動板20の貫通孔における液体の漏れにくさ」は、液体Lの表面張力及び振動板20の貫通孔20aの大きさに依存する。前述したように、第2の実施形態では、距離h3と鉛直方向において、振動板20の噴霧領域21の上端21aと底板68の上面との距離h4とは実質的に等しい。よって、上記液漏れが生じないように距離h3が設定されている場合は、距離h4が距離h3に等しくなるように噴霧部62の大きさ及び設置状態を調整すればよい。
噴霧装置2では、底板68に凹部681が形成されている。凹部681は、液体供給部58の開口端部582aに対向する領域から側壁641に向けて延在している。側壁641には、噴霧部62が取り付けられているので、液体供給部58からチャンバー部60内に供給され、貯留された液体Lは、凹部681にガイドされ、噴霧部62に向かい易い。よって、噴霧部62に確実に液体Lを供給できる。
噴霧装置2は、液漏れ防止部84を備えている。液漏れ防止部84の構成は、底板841、天板843、及び仕切り板844がそれぞれ湾曲している領域を有さない点以外は、第1の実施形態の液漏れ防止部54の構成と同様である。よって、噴霧装置2が、液漏れ防止部84を備えていることによる作用効果は、液漏れ防止部54の作用効果と同様である。
次に、第2の実施形態に係る噴霧装置で、安定した噴霧を実現可能な点について、実験5及び実験6の実験結果を利用して具体的に説明する。
(実験5)
実験5では、図11に示した形態の噴霧装置2を利用した。よって、実験5は実施例に対応する。実験5では、液体供給部58に貯留した液体Lを水とした。実験5では、噴霧装置2を、質量計(ザルトリウス社製の電子天秤 BP221S)の上に載せた状態で、噴霧装置2を駆動し、噴霧部62から液体Lを連続的に噴霧した。そして、実験開始時及び実験開始から30秒毎に質量計で示される質量を記録し、実験開始時の質量と各所定期間で計測した質量との差を質量損失(g)として算出した。実験5では実験開始から10分後までのデータを得た。
(実験6)
実験6では、実験5と同じ噴霧装置2を実験5で使用した質量計に載せて実験5と同様にして実験を行った。よって、実験6も実施例に対応する。実験6では、液体供給部58に貯留した液体Lをエタノールとした。実験6では、実験開始時及び実験開始から30秒毎に質量計で示される質量を記録し、実験開始時の質量と各所定期間で計測した質量との差を質量損失(g)として算出した。実験6では実験開始から10分後までのデータを得た。
(実験結果)
実験5,6の結果は図17に示した通りであった。図17の横軸は時間(分)を示している。図17の縦軸は、質量損失(g)を示している。
実験5,6では、図17に示したように、質量損失が一定の割合で増大している、すなわち、直線的に増大している。これは、噴霧部16において発生した気泡Bを、大気開放部としてのチャンバー部60によって確実に除去できているためと考えられる。実験5,6の結果に対して直線フィッティングを行い、近似式を算出した。実験5,6の実験データを直線フィッティングして得られる直線式の傾きは1分当たりの噴霧量を示している。得られた噴霧量は、実験5では、0.73g/分であり、実験6では、0.58g/分であった。
以上説明した実験5,6の結果より、チャンバー部60によって、噴霧部62近傍で生じた気泡Bを除去でき、一定の噴霧量を安定して実現できることが理解される。
以上、本発明の種々の実施形態を説明したが、例示した種々の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、噴霧部16は、水平面(或いは水平方向)Hに対して角度θ1(θ1は、0°以上90°以下)を為す方向に液体Lを噴霧する形態について主に説明したが、図9に示した噴霧装置1Bのように、噴霧部16が液体Lを鉛直下方に噴霧してもよい。図9は、下向きに液体を噴霧する場合の噴霧装置の構成の一例を示す図面である。噴霧装置1Bでは、噴霧部16から鉛直方向において下向きに液体Lを噴霧可能なように、液体供給路14が形成されており、その液体供給路14の液出口側の端部に噴霧部16が取り付けられている。
噴霧装置1Bの構成は、噴霧部16による液体Lの噴霧方向が異なる点以外は、噴霧装置1の構成と実質的に同様である。噴霧部16から鉛直下方に液体Lを噴霧する場合、気泡ガイド路28は、噴霧部16近傍で生じた気泡Bを効率的に収集可能なように液体供給路14に接続しておけばよい。
例えば、図9に示したように、気泡ガイド路28の液体供給路14側の端部を、液体供給路14内に挿入し、噴霧部16の直上近傍に配置しておけばよい。この際、気泡ガイド路28の端部を噴霧部側が広がったラッパ状に形成しておけば、気泡Bが気泡ガイド路28内に流入し易い。噴霧装置1Bの構成は、噴霧部16による液体Lの噴霧方向が異なる点以外は、噴霧装置1の構成と同様であることから、噴霧装置1Bは、噴霧装置1と同様の作用効果を有する。噴霧装置1Bは、噴霧装置1Aと同様に液漏れ防止部54を有していてもよい。
噴霧装置1Bのような構成では、噴霧部16の非動作時に噴霧部16からの液漏れを防止する観点からチキソトロピー性を有する液体Lを採用することが好ましい。或いは、例えば、噴霧装置1Bは、噴霧部16の非動作時での液漏れを防止する観点から、噴霧部16の非動作時に開口222aを閉じるシャッター機構を有していてもよい。
噴霧装置1は、液体貯留部30に液体供給部12が取り付けられた構成、すなわち、液体供給部12を備える構成を有する。しかしながら、図10に示した噴霧装置1Cのように、噴霧装置1Cは、液体供給部12を有さなくてもよい。
噴霧装置1Cにおいても、気泡ガイド路28及び第2室33を備えているので、噴霧装置1と同様に、噴霧部16近傍で生じた気泡Bを効率的に除去でき、噴霧の安定化が図れている。また、液体供給部12と第2室33とが仕切り壁32で仕切られており、仕切り壁32の下部に液体通路34が形成されているので、噴霧装置1と同様に、第2室33における液体Lの液面高さを、液体通路34の第2室33側の上端34aの高さで保持できる。その結果、噴霧装置1,1Aの場合と同様に、噴霧部16での液圧を一定にできるので、より一層噴霧を安定化できる。噴霧装置1Cは、噴霧装置1Aと同様に液漏れ防止部54を有していてもよい。更に、噴霧装置1Cにおいても、図9に示したように、噴霧部16から鉛直方向において下向きに液体Lを噴霧する構成とし得る。
噴霧装置1の変形例として噴霧装置1B及び噴霧装置1Cを説明したが、同様の変形は、噴霧装置1Aにも適用可能である。
第2の実施形態では、液体供給部は、液体貯留部であるチャンバー部60に脱着自在に設けられていたが、液体貯留部と液体供給部とは分離しないように構成されていてもよい。この場合、例えば、液体供給部内に補充するための補充口が、液体貯留部と反対側に設けられていればよい。
第2の実施形態では、円筒部582の開口端部582aがガイド部70より底板68側に突出している形態を説明した。しかしながら、開口端部582aは、ガイド部70より底板68側に突出していなくてもよい。この場合、ガイド部70の底板68側の開口端部から液体Lが、大気開放部としてのチャンバー部60に供給される。よって、ガイド部70も液体供給部の一部として機能し、ガイド部70の底板68側の開口端部が液体供給口として機能する。第2の実施形態では、ガイド部70を備えなくてもよい。
図3、図4及び図6並びに図11,図12、図13及び図16に例示した液漏れ防止部54,84が有する仕切り板544,844には、角部に、領域連結路として機能する切欠き部544a,844aが形成されていた。しかしながら、隣り合う仕切り板544,844のそれぞれに形成された切欠き部544a,844aが、鉛直方向から見て異なる位置に形成されていれば、切欠き部544a,844aの位置は角部に限定されない。
液漏れ防止部が、収容部に収容される仕切り板を有する形態では、仕切り板には、切欠き部の代わりに仕切り板を厚さ方向に貫通する貫通孔が形成されていてもよい。この場合、貫通孔が領域連結路として機能する。収容部に収容される仕切り板の数は、液漏れを防止する観点から複数であることが好ましいが、1枚でもよい。この場合、仕切り板に形成される領域連結路は、収容部に形成される第1及び第2貫通孔を繋ぐ仮想的な直線上とは異なる位置に形成されていればよい。このような構成であれば、空気経路APが一度屈曲又は湾曲するからである。
液漏れ防止部の構成は、液体貯留部内を大気に開放可能に構成されていれば図6を利用して説明した構成に限定されない。液漏れを効果的に防止するために、液漏れ防止部には、少なくとも一度曲がった空気経路APが形成されていることが好ましく、その空気経路APは、複数回屈曲又は湾曲していることがより好ましく、迷路状に構成されていることがより一層好ましい。
第2の実施形態で説明した噴霧装置2は液漏れ防止部84を備えていたが、噴霧装置2は、液漏れ防止部84を備えていなくてもよい。
1,1A,1B,1C…噴霧装置、2…噴霧装置、12…液体供給部、14…液体供給路、16…噴霧部、18…圧電振動子(超音波振動子)、20…振動板、20a…貫通孔、21…噴霧領域、21a…噴霧領域の上端、28…気泡ガイド路(分岐路)、29…気泡ガイド管(分岐路)、30…液体貯留部、31…第1室、32…仕切り壁、33…第2室、33a…開口、34…液体通路、36…タンク(液体供給部)、42…液体供給管(液体供給路)、54…液漏れ防止部、56…収容部、58…液体供給部、60…チャンバー部(液体貯留部)、62…噴霧部、68…底板(底部)、72…スペーサ、72a…上端、86…収容部、401…チャンバー本体(液体貯留部)、544,844…仕切り板、544a,844a…切欠き部、582a…開口端部(液体供給口)、AP…空気経路、B…気泡、L…液体、S56…収容空間、S86…収容空間。

Claims (16)

  1. 液体を噴霧する噴霧装置であって、
    噴霧すべき液体を貯留する液体貯留部と、
    前記液体貯留部に前記液体を供給する液体供給部と、
    前記液体貯留部に連通している噴霧部であって、超音波振動子と、複数の貫通孔を有しており前記超音波振動子の超音波振動によって前記液体貯留部内の前記液体を噴霧する振動板とを含む、前記噴霧部と、
    を備え、
    前記液体供給部の液体供給口は、前記液体貯留部内において、前記液体貯留部の底部と向かいあうと共に前記底部と離間した状態で前記液体貯留部内に配置されており、
    前記液体貯留部は、大気に開放されている、
    噴霧装置。
  2. 前記底部には、突起又はスペーサが立設されており、
    前記液体供給口は、前記突起又はスペーサの上端に接している、
    請求項1に記載の噴霧装置。
  3. 前記底部には、前記液体供給口の鉛直下方から前記噴霧部に向けて連続した凹部が形成されている、
    請求項1又は2に記載の噴霧装置。
  4. 鉛直方向における前記振動板が有する噴霧領域の上端の位置は、前記液体貯留部内の液面の位置と同じか又は前記液体貯留部内の液面の位置より下方である、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の噴霧装置。
  5. 液体を噴霧する噴霧装置であって、
    噴霧すべき液体を貯留する液体貯留部と、
    前記液体貯留部より鉛直下方に配置されている噴霧部であって、超音波振動子と、複数の貫通孔を有しており前記超音波振動子の超音波振動によって前記液体貯留部内の前記液体を噴霧する振動板とを含む、前記噴霧部と、
    前記液体貯留部内の液体を前記噴霧部に供給する液体供給路と、
    前記液体供給路のうち前記噴霧部寄りの部分から分岐しており前記液体貯留部に接続されている分岐路と、
    を備え、
    前記液体貯留部は、大気に開放されている、
    噴霧装置。
  6. 前記液体貯留部は、
    前記液体が外部から供給される第1室と、
    前記第1室の側方に配置されており大気に開放されている第2室と、
    を有し、
    前記液体供給路は、前記第1室に接続されており、
    前記分岐路は、前記第2室に接続されている、
    請求項5に記載の噴霧装置。
  7. 前記第1室と前記第2室とは仕切り壁を挟んで隣り合っており、
    鉛直方向において前記仕切り壁の下部には、前記第1室と前記第2室とを繋ぐ液体通路が形成されている、
    請求項6に記載の噴霧装置。
  8. 前記分岐路は、鉛直方向において前記第2室の下側に接続されている、
    請求項6又は7に記載の噴霧装置。
  9. 前記第1室に前記液体を供給する液体供給部を更に備える、
    請求項6〜8の何れか一項に記載の噴霧装置。
  10. 前記噴霧部は、水平方向より上向きに前記液体を噴霧する、
    請求項1〜9の何れか一項に記載の噴霧装置。
  11. 前記噴霧部は、鉛直下方に前記液体を噴霧する、
    請求項5〜9の何れか一項に記載の噴霧装置。
  12. 前記液体貯留部の上部には、前記液体貯留部内を大気に開放する開口が形成されている、
    請求項1〜11の何れか一項に記載の噴霧装置。
  13. 前記開口を塞ぐように前記液体貯留部に設けられており、前記液体貯留部内の液体の液漏れを防止する液漏れ防止部を更に備える、
    請求項12に記載の噴霧装置。
  14. 前記液漏れ防止部には、大気を前記開口に通す空気経路が形成されており、
    前記空気経路は、少なくとも一度、曲がっている、
    請求項13に記載の噴霧装置。
  15. 前記液漏れ防止部は、
    収容空間を有する収容部であって、前記開口と向かいあう位置に第1貫通孔が形成されており、鉛直方向において前記第1貫通孔と反対側に第2貫通孔が形成されている、前記収容部と、
    鉛直方向において前記収容空間を仕切る仕切り板と、
    を有し、
    前記仕切り板には、前記第1及び第2貫通孔を繋ぐ仮想的な直線からずれた位置に、前記仕切り板の上下の領域を繋ぐ領域連結路が形成されている、
    請求項13又は14に記載の噴霧装置。
  16. 前記液漏れ防止部は、前記仕切り板を複数有し、
    複数の前記仕切り板は、鉛直方向において前記収容空間を複数の領域に仕切っており、
    複数の前記仕切り板のうち隣り合う仕切り板は、鉛直方向に対して互いに反対側に傾斜しており、
    複数の前記仕切り板のうち隣り合う仕切り板のそれぞれに形成された前記領域連結路は、鉛直方向から見て異なる位置に形成されている、
    請求項15に記載の噴霧装置。

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