JP2014144391A - 液体噴霧装置及びその利用 - Google Patents

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俊範 岡田
Kaoru Higuchi
馨 樋口
Motoyasu Yoshii
基也寿 芳井
Ko Doi
航 土井
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Abstract

【課題】簡単な構成で安価に噴霧を安定化し得る液体噴霧装置を提供する。
【解決手段】タンク(3)には、外部空間の空気をタンク(3)内部へ流通する空気流路が形成され、この空気流路は、外部空間側にある外部空間開口(36)と、タンク(3)内部側にある空気流通孔(30)と、外部空間開口(36)と空気流通孔(30)との間を連結する抵抗流路(34)とが形成されている。また、空気流通孔(30)の孔径は、弾性振動板(4)の微孔の孔径よりも大きく形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体噴霧装置及びその利用に関し、より具体的には、化粧液、美容液、薬液、又は水等の液体を肌面等に吹き付けて化粧や肌のトリートメント等を行うことが可能な携帯型の液体噴霧装置及び化粧液噴霧装置に関するものである。
携帯性に優れ、どこにでも持ち運ぶことができ、使用者の顔等に化粧液のミストを噴霧して肌に潤いを与え、或いは肌の細胞組織の活性を高める美容処理を行う化粧液噴霧装置が知られている。
このような化粧液噴霧装置の従来例として例えば特許文献1には振動式スプレー構造が開示されている。この特許文献1に開示された振動式携帯スプレー100は、手軽に携帯できるように市場向けに作られてきたものであり、図8に示すように、回路基板111と電源112とをセットする主体座110と、その前、後及び上面を覆う前蓋101、後蓋102及び上蓋103とから構成され、貯液タンク113を主体座110に形成して、別に作製された蓋体114を熱圧着して一体とする。そして、貯液タンク113の下部に液体流出口115を設けて重力により振動片117に液体を供給し、超音波により霧化して噴射するようになっている。
詳細には、上記主体座110は絶縁材料からなり、後ろから前に凹入して空洞を形成するような構造となっている。主体座110における後端部の上方には、不規則形状の貯液タンク113が設けられて、横断面から見る内部の各表面は垂直又は傾斜状に設計されていることによって、貯液タンク113の中にある液体は下方の液体流出口115に向けて十分な重力作用を及ぼすように構成されている。また、貯液タンク113には上方に開口する円形の液体流入口116が設けられると共に、貯液タンク113の底部に横断面と垂直に前方向に液体流出口115が設けられ、液体自身の重力作用によって液体を振動片117と接触させて霧化した後、導孔118から噴出するようになっている。
尚、上記振動式携帯スプレー100は、必要な液体を液体流入口116から貯液タンク113に注入し、一杯になると栓119で液体流入口116が密閉される。貯液タンク113の中に入れられた液体は自身の重力作用によって液体流出口115の振動片117に達するが、振動片117のノズル口径をミクロンレベルに設定しているため、貯液された液体は溢れ出すことなく、貯液タンク113内に保存される。
実用新案登録第3161996号公報(2012年7月28日登録)
しかしながら、上記従来の特許文献1に開示された振動式スプレー構造では、必要な液体を液体流入口116から貯液タンク113に注入し、一杯になると栓119で液体流入口116を密閉させるため、液体を噴霧することによって貯液タンク113内の液体が減少することに伴い、貯液タンク113内空間の圧力が低下する。そして、貯液タンク113内空間の負圧化が進むと、振動片117のノズル口径から空気が混入し、貯液タンク113内の液体へ微小気泡が発生することによって噴霧が不安定になるという問題を有している。
そこで、上記特許文献1に開示された振動式スプレー構造では、貯液タンク113の周囲に弁構造を持つ小通気孔を設けて振動片117が振動するときに貯液タンク113内外の気圧の平衡を保ってより良い霧化効果を遂げることができると記載されている。
しかし、小通気孔のサイズや小通気孔における貯液タンク113内の位置については明確に言及されていない。例えば、小通気孔のサイズを振動片117のノズル口径の口径サイズよりも小さく形成し、かつ小通気孔の位置を液体が噴霧し終わるまで液と接触し続けるような貯液タンク113の下部又は振動片117のノズル口径付近に形成した場合、液体を噴霧することによって、貯液タンク113内の液体が減少し、貯液タンク113内空間の圧力が低下する。このため、貯液タンク113内空間の負圧化が進んだ場合、小通気孔よりも振動片117のノズル口径からの空気の混入が支配的になるため、上記と同様の理由で噴霧が不安定になるという問題がある。
また、例えば、小通気孔の位置を、液体で覆われない貯液タンク113上部に形成した場合、弁構造をもつ小通気孔では、液体を噴霧することによって、貯液タンク113内の液体が減少し、貯液タンク113内空間の圧力が低下する。したがって、貯液タンク113内空間の負圧化が進み、貯液タンク113内空間の圧力が、弁構造のクラッキング圧力以下となった場合に、空気が取り入れられるため、圧力バランスを精度良く調整できず、上記と同様の理由により噴霧が不安定になるという問題がある。
さらに、圧力バランスを精度よく調整可能な弁構造をもつ小通気孔を形成するのは非常に困難であるため、貯液タンク113の製造コストが高くなるという問題がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、簡単な構成で安価に噴霧を安定化し得る液体噴霧装置及び化粧液噴霧装置を提供することにある。
本発明の一態様に係る液体噴霧装置は、上記の課題を解決するために、液供給口を有し突出して形成された突出部及び液体を保持する液保持部からなるタンクと、ケースと、上記ケースに支持されかつ上記液供給口に装着された多数の微孔を有する弾性振動板と、超音波振動子とを備え、上記超音波振動子にて弾性振動板を超音波振動させて上記タンクに貯留された液体を液供給口から弾性振動板の多数の微孔を通して噴霧する液体噴霧装置であって、上記タンクには、外部空間の空気をタンク内部へ流通する空気流路が形成されており、上記空気流路の孔径は、上記弾性振動板の微孔の孔径よりも大きく形成されると共に、上記空気流路は、外部空間側にある外部空間開口と、タンク内部側にある空気流通孔と、上記外部空間開口と上記空気流通孔との間を連結する抵抗流路と、が形成されていることを特徴としている。
本発明の一態様に係る化粧液噴霧装置は、上記の課題を解決するために、上述の液体噴霧装置を備えていることを特徴としている。
本発明の一態様によれば、簡単な構成で安価に噴霧を安定化し得る液体噴霧装置及び化粧液噴霧装置を提供するという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る液体噴霧装置の構成を示し、液面が空気流通孔よりも上にあるときの液体噴霧装置の噴霧状態を示す断面図である。 図1の液体噴霧装置におけるタンクの構成を示し、(a)は、液供給口と反対側から見た斜視図であり、(b)は、液供給口側から見た斜視図である。 液面が空気流通孔よりも下にあるときの、図1の液体噴霧装置の噴霧状態を示す断面図である。 図1の液体噴霧装置におけるタンクの構成を示す断面図であり、液供給口が上になるようにタンクを設置し所定量の液体を注入することによって、液体をタンクに貯留したときの状態を示す。 本発明の実施形態2に係る液体噴霧装置の構成を示し、液面が空気流通孔よりも上にあるときの液体噴霧装置の噴霧状態を示す断面図である。 図5の液体噴霧装置におけるタンクの構成を示す断面図であり、液供給口が上になるようにタンクを設置し所定量の液体を注入することによって、液体をタンクに貯留したときの状態を示す。 本発明の実施形態3に係る液体噴霧装置の構成を示し、液面が空気流通孔よりも上にあるときの液体噴霧装置の噴霧状態を示す断面図である。 従来の液体噴霧装置の構成を示す分解斜視図である。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について図1〜図3に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
本実施形態における液体噴霧装置は、例えば化粧液噴霧装置に適用することができる。ただし、必ずしもこれに限らず、本発明においては、液体噴霧装置の液体として化粧液だけではなく、口臭を防止するための薬液や、傷口又は捻挫箇所等に噴霧する薬液、その他の液体の噴霧装置に適用することが可能である。以下、本実施形態の液体噴霧装置を化粧液噴霧装置に適用した場合に好適な構成について、説明する。
本実施形態の液体噴霧装置の構成について、図1〜図3に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る液体噴霧装置を示すものであって、液面が空気流通孔よりも上にあるときの液体噴霧装置の噴霧状態を示す断面図である。図2は、上記液体噴霧装置におけるタンクの構成を示し、図2の(a)は、液供給口と反対側から見た斜視図であり、図2の(b)は、液供給口側から見た斜視図である。図3は、液面が空気流通孔よりも下にあるときの液体噴霧装置の噴霧状態を示す断面図である。
本実施形態の液体噴霧装置1は、図1に示すように、ケース2、タンク3、弾性振動板4、超音波振動子5、空気流通孔30及びパッキン6を備えている。
ケース2は、タンク3、弾性振動板4、超音波振動子5及びパッキン6を支持するように配置される。ケース2は、例えばブロー成形法等の射出成形法により樹脂材料にて作製される。
タンク3は、液体噴霧装置1から噴霧される例えば化粧液等の液体7を貯留するものである。このタンク3は、図2に示すように、互いに連結された突出部としての筒状突出部31と液保持部32とを有している。そして、筒状突出部31がケース2に装着されることによって、液保持部32内の液体7が筒状突出部31を介して、液体噴霧装置1から噴霧される。尚、本実施形態では、筒状突出部31は筒状に形成されているが、本発明においては、突出部は特に筒状に限定されるものではなく、突出した形状であればよい。このように筒状突出部31が突出して設けられていることによって、タンク3を容易にケース2に取り付けることができるようになり、パッキン6も被せ易くなる。
タンク3には、図1に示すように、タンク3の内部とタンク3の外部空間(タンク3とケース2とによって形成された空間)とを連通するために空気流通孔30が形成されている。タンク3の外部空間は、大気圧である。空気流通孔30は、図2に示すように、タンク3の壁部を貫通する孔である。さらに、タンク3には、空気流通孔30と、外部空間との間に抵抗流路34が形成されている。抵抗流路34は、タンク3の外部面(壁面)に対し凹となるように掘り込まれるように形成された溝である。そして、抵抗流路34は、抵抗流路蓋35によって被せられている。抵抗流路蓋35は、前記抵抗流路34全てを覆わず、抵抗流路34の端部に外部空間開口36が形成されるように設置される。さらに、外部空間開口36は、筒状突出部31に設けられている。
換言すれば、タンク3には、外部空間の空気をタンク3の内部へ流通するための空気流路が設けられている。図1及び図2に示す構成では、この空気流路は、タンク3の内部側の開口としての空気流通孔30と、抵抗流路34と、抵抗流路蓋35とから構成されている。抵抗流路34は、空気流通孔30に連通しかつタンク3の壁に沿って形成されている。外部空間開口36は、抵抗流路34における空気流通孔30と反対側の端部に位置しており、外部空間と抵抗流路34とを連通するために設けられている。この外部空間開口36は、抵抗流路34と抵抗流路蓋35とによって形成される。また、抵抗流路蓋35は、抵抗流路34とともに、空気流通孔30を覆うように設けられている。
空気流通孔30は、ブロー成形法の金型にて形成することができる。すなわち、金型における空気流通孔30を形成したい位置に針を設けてブロー成形することによって、所望の位置に空気流通孔30を有するタンク3を作製することができる。或いは、ブロー成形法にて作製したタンク3に、例えば二酸化炭素(CO)レーザー処理を施すことにより、タンク3の所望の位置に空気流通孔30を形成することも可能である。尚、例えば、空気流通孔30を形成するための針の形状や二酸化炭素(CO)レーザーの出力及び絞りを変更することによって、空気流通孔30の直径のサイズは数μm以上で調整可能である。空気流通孔30の孔径は、弾性振動板4の微孔の孔径よりも大きく形成されている。
また、タンク3の外部面に凹となるように掘り込まれるように形成された溝としての抵抗流路34は、ブロー成形法の金型にて形成することができる。抵抗流路34を覆う抵抗流路蓋35は、樹脂等のテープによって構成することができる。尚、テープに使用される粘着剤は、使用される化粧液等の液体7に浸食されない材料が選定される。
弾性振動板4は、筒状突出部31の液供給口33に装着されており、直径サイズが数μm〜100μm程度の図示しない微孔を多数有している。このような微孔を有する弾性振動板4は、例えば電気鋳造法によりステンレス等の金属材料にて作製される。本実施形態においては、弾性振動板4の微孔は、タンク3側の直径サイズが80〜100μmであり、噴霧側(外部側)の直径サイズが数μm〜十数μmである。そして、微孔を形成する側壁の形状がテーパー形状になっている。つまり、噴霧側(外部側)の直径サイズがタンク3側の直径サイズよりも小さくなるように絞り込んでいる。
超音波振動子5は、ウェーハ状であり、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる圧電セラミックス等の材料にて作製される。超音波振動子5を構成する圧電セラミックスは、図示しない電子回路を介して、図示しない制御用電子回路基板とリンクして制御される。これにより、通電された圧電セラミックスが発生した圧電効果によって機械的変位を生じる。その結果、弾性振動板4が前後に引いたり伸びたりする。この弾性振動板4は、例えば130KHzの超音波周波数にて前後に振動し、微孔の両側に気圧差を生じて液体7を微小霧化させ、微孔を通して化粧液を排出させる。これにより、均一かつ緻密な霧化効果が得られる。
尚、タンク3の下方には図示しない収納空間が形成されており、その収納空間内に、図示しない上記制御用電子回路基板及び図示しない電源が収納される。そして、タンク3の外側表面に設けられた図示しないスイッチによって超音波振動子5を制御する。尚、図示しない電源は、外部電源から供給されるタイプ、或いは電源を内蔵するタイプであってもよく、いずれでも本発明の効果に影響しない。
上記パッキン6は、タンク3の筒状突出部31の一部を覆うように配置されている。パッキン6は、軟性材料から作製されており、稼働中の弾性振動板4から発生した振動を緩和させると共に、液体7の漏洩をも防止する。
上記構成の液体噴霧装置1の使用方法について説明する。
まず、液体噴霧装置1のタンク3に液体7を注入する場合には、ユーザにおいて、液体噴霧装置1のケース2からタンク3を外す。そして、タンク3を液供給口33が上になるようにした後、液供給口33から化粧液等の液体7を注入する。このときの液体7の注入は、後述する図4に示すように、例えば化粧液噴霧装置メーカが使用方法として推奨する、液保持部32を満たす量までに止めることが好ましい。そうすることによって、タンク3の内部に少し空気層ができるようにすることができる。これにより、噴霧時における圧力の変動を抑えることが可能である。すなわち、タンク3の内部に液体7を満杯に貯留した場合、噴霧時における負圧の程度が高くなるから好ましくない。
尚、空気流通孔30の穴径は極めて小さい。それゆえ、図4のように、空気流通孔30が下になるようにタンク3を設置した状態で液体7を注入したとしても、空気流通孔30の壁部と液体7との間の表面張力によって、液体7が抵抗流路34へ漏れ出す可能性は低い。さらに、抵抗流路34を構成するとともに、外部空間開口36を、筒状突出部31に設け、液表面よりも高さHだけ高い位置で構成することによって、液体7が抵抗流路34へ漏れ出したとしても、外部空間開口36を超えることは無く、外へ漏れ出すことは無い。
その後、タンク3の液供給口33を上に向けた状態のまま、タンク3の液供給口33が弾性振動板4に対向するように、タンク3をケース2に装着する。これによって、液体7を貯留した液体噴霧装置1が完成する。
液体7を貯留した液体噴霧装置1を使用する場合には、まず、図1に示すように、例えば、弾性振動板4が下側になるようにして、該弾性振動板4を被噴射体に向ける。このとき、タンク3の内部には、空気層を有して液体7が貯留されている。すなわち、空気流通孔30の位置よりも上側に液体7の上面(液面)が存在している。
そして、この状態のまま、タンク3の外側表面に設けられた図示しないスイッチによって超音波振動子5を駆動制御する。すなわち、超音波振動子5を駆動制御することにより、弾性振動板4による液体7の噴霧をオン・オフしたり、噴霧量を多くしたり少なくしたりする。これにより、タンク3に貯留された液体7が液供給口33から弾性振動板4の多数の微孔を通して噴霧される。この場合、噴霧によりタンク3内の負圧が大きくなる。この結果、噴霧時に弾性振動板4の微孔から空気が流入し、タンク3内の負圧を解消しようとする。弾性振動板4の微孔から空気が流入するということは、液噴霧される箇所が減少するため、噴霧量が少なくなる。さらに、微孔から流入した空気が弾性振動板4の裏面付近に存在することによって、キャビテーションが発生する。そして、このキャビテーションによっても、噴霧量が少なくなる。このような挙動が繰り返さるため、噴霧が不安定な状態になる。
そこで、本実施形態に係る液体噴霧装置1によれば、タンク3には、前記空気流通孔30と、外部空間に連通する外部空間開口36との間に抵抗流路34が形成されている。抵抗流路34は、タンク3の外部面に凹となるように掘り込まれるように形成された溝であり、抵抗流路蓋35によって被せられている。抵抗流路蓋35は、抵抗流路34全てを覆わず、抵抗流路34の端部に外部空間開口36が形成されるように設置されている。また、空気流通孔30の孔径は、弾性振動板4の微孔の孔径よりも大きく形成されている。このため、弾性振動板4による超音波振動によって、弾性振動板4の微孔から液体7が噴射されるときに、タンク3の内部における空気層は負圧領域となる。このため、液体7の噴射によって、空気流通孔30から空気が吸引される。そして、この空気流通孔30から吸引された空気は、液体7中の気泡となって、液保持部32を通してタンク3の内部における空気層まで浮力により移動する。これにより、タンク3の内部における空気層の負圧領域の負圧の程度は緩和される。
次に、図3に示すように、液体7の上面が、空気流通孔30の位置よりも下側になった場合においても、同様に、タンク3の外側表面に設けられた図示しないスイッチによって超音波振動子5を駆動制御する。これにより、タンク3に貯留された液体7が液供給口33から弾性振動板4の多数の微孔を通して噴霧される。この場合、弾性振動板4による超音波振動によって、弾性振動板4の微孔から液体7が噴射されるときに、タンク3の内部における空気層は負圧領域となる。これによって、外部空間開口36を介して、空気流通孔30からタンク3の内部へ外部空間の空気が吸引される。この空気流通孔30から吸引された空気は、直接、タンク3の内部における空気層に流入する。これにより、タンク3の内部における空気層の負圧領域の負圧の程度は緩和される。
次に、図1を参照して、タンク3に設けられた空気流通孔30の高さ位置について説明する。空気流通孔30は、その設置高さ位置Mが、液が噴霧される弾性振動板4に設けられた図示しない微孔の高さ位置に対して同一となるように構成されることが望ましい。この理由は、液が噴霧される弾性振動板4の微孔に対する水頭差が小さくなることによって、前記微孔からの液漏れの可能性を小さくすることができるからである。また、他の理由としては、次が考えられる。すなわち、空気流通孔30の孔径は、弾性振動板4の微孔の孔径よりも大きく形成されている。これによって、タンク3の内部における空気層の負圧解消のために、外部空間の空気が抵抗流路34を介して空気流通孔30からタンク3内部に吸入されやすくなる。タンク3内部に吸入される空気は、空気流通孔30の孔径に加え、高さ位置にも影響される。この高さ位置による影響を無くすためには、弾性振動板4の微孔と空気流通孔30とが同じ高さ位置Mであることが、望ましい形態である。なお、ここでいう「同一」、「同じ高さ位置」とは、空気流通孔30の高さ位置及び弾性振動板4の微孔の高さ位置の測定限界内で同一であることを意味する。本発明において、空気流通孔30の高さ位置Mは、弾性振動板4の微孔の高さ位置に対する差が±5mmであれば、「同一」とみなす。
ここで、タンク3の内部における空気層の負圧解消は、機能的に、空気流通孔30を設けることのみによって、十分実現可能である。しかし、上述の理由によって空気流通孔30の高さ位置Mを弾性振動板4の微孔の高さ位置と同一とするためには、空気流通孔30は、タンク3における弾性振動板4の微孔と対向する面に設けられる必要がある。
しかし、タンク3の前記微孔の対向面に空気流通孔30を設けた場合、タンク3に液体7を注入したときに、液体7がタンク3外部へ漏れ出るおそれがある。図4は、図1の液体噴霧装置におけるタンク3の構成を示す断面図であり、液供給口33が上になるようにタンク3を設置し所定量の液体7を注入することによって、液体7をタンク3に貯留したときの状態を示す。液供給口33が上になるようにタンク3を設置し液体7を注入したとき、液体7が空気流通孔30を介してタンク3外部へ漏れ出るおそれがある。そこで、図4に示すように、本実施形態の液体噴霧装置1では、この液体7の漏れを防止するために、前述したように、抵抗流路34および外部空間開口36が設けられている。すなわち、図4に示すように、外部空間開口36は、筒状突出部31の壁に設けられている。そして、液供給口33が上になるようにタンク3を設置したとき、液供給口33から供給される所定量の液体の液面(水位)よりも高さHだけ高い位置に設けられている。また、抵抗流路34は、空気流通孔30と外部空間開口36との間を連結するように形成されている。これによって、液体7が空気流通孔30から漏れ出したとしても、液体7は、抵抗流路34を通過して外部空間開口36まで達することは無い。それゆえ、液体7の外部空間への漏れを防止することが可能となる。
また、液体噴霧装置1の使用環境が変わり、周囲温度が変化する場合、特に、周囲温度が温かくなった場合、タンク3の内部における空気層や液体7が体積膨張する。タンク3において空気流通孔30と外部空間開口36との間に抵抗流路34が形成されない場合、上記体積膨張によって、空気流通孔30から液体7が漏れ出すか、あるいは噴霧される弾性振動板4の微孔から液体7が漏れ出してしまう。しかし、本実施形態の液体噴霧装置1のように、空気流通孔30と外部空間開口36との間に抵抗流路34が形成されている場合、抵抗流路34内の空気がバッファとなり、液体7の外部への漏れ出しを緩和することができる。
尚、本実施形態の液体噴霧装置1では、タンク3には、タンク内部と外部空間とを連通するための空気流通孔30が非弁構造にて形成されている。このため、弁構造とした場合の弁の故障による圧力バランスの不具合を招来することがなく、かつ弁構造を採用しておらず、タンク3に空気流通孔30を形成するだけであるので、構成が簡単であり、安価である。また、抵抗流路34を構成するタンク3の外部面に凹となるように掘り込まれるように形成された溝は、ブロー成形法の金型にて形成することができる。また、抵抗流路34を構成する溝へ被せられる抵抗流路蓋35は、樹脂等のテープで構成することができるため、構成が簡単であり、安価である。
この結果、本実施形態における液体噴霧装置1の要点を纏めると、弁構造のような複雑な機構を必要としない空気流通孔30をタンク3に設けると共に、外部空間の空気をタンク3内部へ流通する空気流路を、この空気流通孔30と外部空間開口36と抵抗流路34とによって構成する。これによって、液体7の漏洩が無く、安価で、噴霧安定性に富んだ液体噴霧装置1を提供することができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について図5および図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施形態において説明すること以外の構成は、上記実施形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図5は、本実施形態に係る液体噴霧装置1を示すものであって、液面が空気流通孔よりも上にあるときの液体噴霧装置の噴霧状態を示す断面図である。
タンク3には、図5に示すように、タンク3の内部とタンク3の外部空間とを連通するために空気流通孔30が形成されている。タンク3の外部空間は、大気圧である。さらに、タンク3には、前記空気流通孔30と、外部空間との間に抵抗流路34が形成されている。前記抵抗流路34は、管状に形成される。抵抗流路34の端部には、外部空間開口36が形成される。
換言すれば、図5に示す本実施形態に係る液体噴霧装置1において、外部空間の空気をタンク3の内部へ流通するための空気流路は、タンク3における液保持部32の壁部からタンク3内部へ向かって側方に突出した管として形成されている。また、この管状の空気流路は、液体噴霧装置1の液体7の噴霧方向に対し平行になるように設けられている。そして、この空気流路には、タンク3の内部側の開口としての空気流通孔30、抵抗流路34、及び外部空間側の開口としての外部空間開口36が形成されている。抵抗流路34は、空気流通孔30と外部空間開口36との間を連通する流路である。外部空間開口36は、液保持部32における弾性振動板4と対向する壁面に形成されている。
また、管状の上記空気流路の高さ位置Mは、弾性振動板4の微孔の高さ位置と同一になっている。また、上記空気流路は、空気流通孔30が、タンク3における弾性振動板4の微孔と対向するように設けられている。これによって、液が噴霧される弾性振動板4の微孔に対する水頭差が小さくなる。その結果、前記微孔からの液漏れの可能性を小さくすることができる。
図6は、図5の液体噴霧装置におけるタンクの構成を示す断面図であり、液供給口33が上になるようにタンク3を設置し所定量の液体7を注入することによって、液体7をタンク3に貯留したときの状態を示す。本実施形態に係る液体噴霧装置1の構成によれば、図6に示すように、空気流通孔30は、液供給口33が上になるようにタンク3を設置したとき、液供給口33から供給される所定量の液体の液面(水位)よりも高さHだけ高い位置に設けられている。これによって、タンク3を液供給口33が上になるようにして液供給口33から化粧液等の液体7を注入した際においても、空気流通孔30が液表面より高さHだけ高い位置にあるため、液体7が外へ漏れ出すことは無い。また、液体7が空気流通孔30にかかったとしても(空気流通孔30の高さまで達しても)、空気流通孔30の穴径は小さいので、空気流通孔30の壁部と液体7との間の表面張力によって、液体7が抵抗流路34へ漏れ出す可能性は低い。
本実施形態では、タンク3には、前記空気流通孔30と外部空間開口36との間に抵抗流路34が形成されている。すなわち、抵抗流路34の空気流通孔30と反対側の端部に外部空間開口36が形成されている。また、空気流通孔30の孔径は、弾性振動板4の微孔の孔径よりも大きく形成されている。このため、弾性振動板4による超音波振動によって、弾性振動板4の微孔から液体7が噴射されるときに、タンク3の内部における空気層は負圧領域となる。このとき、外部空間の空気は、液体7の噴射によって、外部空間開口36から抵抗流路34へ流入し、空気流通孔30からタンク3の内部へ吸引される。この空気流通孔30から吸引された空気は、液保持部32を通してタンク3の内部における空気層まで浮力により移動する。これにより、タンク3の内部における空気層の負圧領域の負圧の程度は緩和される。
この結果、本実施形態における液体噴霧装置1の要点を纏めると、弁構造のような複雑な機構を必要としない空気流通孔30をタンク3に設けると共に、外部空間の空気をタンク3内部へ流通する管状の空気流路を、この空気流通孔30と外部空間開口36と抵抗流路34とで構成する。これによって、液体7の漏洩が無く、安価で、噴霧安定性に富んだ液体噴霧装置1を提供することができる。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施形態において説明すること以外の構成は、前記実施形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図7は、本実施形態に係る液体噴霧装置1を示すものであって、液面が空気流通孔よりも上にあるときの液体噴霧装置の噴霧状態を示す断面図である。
タンク3には、図7に示すように、タンク3の内部とタンク3の外部空間とを連通するために空気流通孔30が形成されている。タンク3の外部空間は、大気圧である。さらに、タンク3には、前記空気流通孔30と、外部空間との間に抵抗流路34が形成されている。前記抵抗流路34は、管状に形成される。抵抗流路34の空気流通孔30と反対側の端部側である筒状突出部31には、外部空間開口36が形成される。
換言すれば、図7に示す本実施形態に係る液体噴霧装置1において、外部空間の空気をタンク3の内部へ流通するための空気流路は、タンク3における筒状突出部31の壁部からタンク3内部へ向かって下方に突出した管として形成されている。また、この管状の空気流路は、液体噴霧装置1の液体7の噴霧方向に対し垂直になるように設けられている。そして、この空気流路には、タンク3の内部側の開口としての空気流通孔30、抵抗流路34、及び外部空間側の開口としての外部空間開口36が形成されている。抵抗流路34は、空気流通孔30と外部空間開口36との間を連通する流路である。外部空間開口36は、弾性振動板4よりも上側に位置する筒状突出部31の壁面に形成されている。
また、空気流通孔30の高さ位置Mは、弾性振動板4の微孔の高さ位置と同一になっている。これによって、液が噴霧される弾性振動板4の微孔に対する水頭差が小さくなる。その結果、前記微孔からの液漏れの可能性を小さくすることができる。
本実施形態に係る液体噴霧装置1の構成によれば、空気流通孔30は、液供給口33が上になるようにタンク3を設置したとき、液供給口33から供給される所定量の液体の液面(水位)よりも高い位置に設けられている。これによって、液体噴霧装置1のタンク3に液体7を注入する場合、タンク3を液供給口33が上になるようにして液供給口33から化粧液等の液体7を注入した際においても、空気流通孔30は、液表面より高い位置にあるため、液体7が外へ漏れ出すことは無い。また、液体7が空気流通孔30にかかったとしても、空気流通孔30の穴径は小さいので、空気流通孔30の壁部と液体7との間の表面張力によって、液体7が抵抗流路34へ漏れ出す可能性は低い。
本実施形態では、タンク3には、前記空気流通孔30と外部空間開口36との間に抵抗流路34が形成されている。すなわち、抵抗流路34の空気流通孔30と反対側の端部に外部空間開口36が形成されている。また、空気流通孔30の孔径は、弾性振動板4の微孔の孔径よりも大きく形成されている。このため、弾性振動板4による超音波振動によって、弾性振動板4の微孔から液体7が噴射されるときに、タンク3の内部における空気層は負圧領域となる。このとき、外部空間の空気は、液体7の噴射によって、外部空間開口36から抵抗流路34へ流入し、空気流通孔30からタンク3の内部へ吸引される。この空気流通孔30から吸引された空気は、液保持部32を通してタンク3の内部における空気層まで浮力により移動する。これにより、タンク3の内部における空気層の負圧領域の負圧の程度は緩和される。
この結果、本実施形態における液体噴霧装置1の要点を纏めると、弁構造のような複雑な機構を必要としない空気流通孔30をタンク3に設けると共に、外部空間の空気をタンク3内部へ流通する管状の空気流路を、この空気流通孔30と外部空間開口36と抵抗流路34とで構成する。これによって、液体7の漏洩が無く、安価で、噴霧安定性に富んだ液体噴霧装置1を提供することができる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る液体噴霧装置は、液供給口33を有し突出して形成された突出部(筒状突出部31)及び液体7を保持する液保持部32からなるタンク3と、ケース2と、上記ケース2に支持されかつ上記液供給口33に装着された多数の微孔を有する弾性振動板4と、超音波振動子5とを備え、上記超音波振動子5にて弾性振動板4を超音波振動させて上記タンク3に貯留された液体を液供給口33から弾性振動板4の多数の微孔を通して噴霧する液体噴霧装置1であって、上記タンク3には、外部空間の空気をタンク3内部へ流通する空気流路が形成されており、上記空気流路の孔径は、上記弾性振動板4の微孔の孔径よりも大きく形成されると共に、上記空気流路には、外部空間側にある外部空間開口36と、タンク3内部側にある空気流通孔30と、上記外部空間開口36と上記空気流通孔30との間を連結する抵抗流路34と、が形成されている。
上記の構成によれば、液体噴霧装置1は、超音波振動子5にて弾性振動板4を超音波振動させてタンク3に貯留された液体7を液供給口33から弾性振動板4の多数の微孔を通して噴霧する。この場合、噴霧によりタンク3内の負圧の程度が変動する。この結果、負圧の程度の変動により噴霧が不安定になると共に、噴霧時に弾性振動板4の微孔から空気が流入するので、これによっても噴霧が不安定になる。
これに対して、本発明の態様1に係る液体噴霧装置では、上記タンク3の突出部(筒状突出部31)には、外部空間の空気をタンク3内部へ流通する空気流路が形成されている。さらに、上記空気流路には、外部空間側にある外部空間開口36と、タンク3内部側にある空気流通孔30と、上記外部空間開口36と上記空気流通孔30との間を連結する抵抗流路34と、が形成されている。このため、噴霧時に、外部空間の空気が、外部空間開口36を介して抵抗通路を通過して空気流通孔30から流入し、タンク3内の気圧バランスを保つことができる。さらに、噴霧時に弾性振動板4の微孔から空気が流入することもなくなる。
また、上記空気流通孔30の孔径は、上記弾性振動板4の微孔の孔径よりも大きく形成されている。これによって、噴霧時には、弾性振動板4の微孔からよりも空気流通孔30から優先的に空気が流入される。この結果、噴霧時における弾性振動板4の微孔から空気が流入するのを抑制することができ、噴霧が不安定になるのを抑制することができる。
したがって、噴霧を安定化し得る液体噴霧装置1を提供することができる。
本発明の態様2に係る液体噴霧装置は、上記態様1において、上記タンク3には、上記液供給口33を介して所定量の液体7が供給されており、上記空気流通孔30および上記外部空間開口36の少なくとも一方の開口は、上記液供給口33が上になるように上記タンク3を設置したとき、上記所定量の液体7の液面よりも高い位置に設けられていることが好ましい。
液供給口33が上になるようにタンク3を設置し所定量の液体7を供給したとき、液体7が空気流通孔30を介してタンク3外部へ漏れ出るおそれがある。そこで、上記の構成によれば、この液体7の漏れを防止するために、前述したように、上記空気流通孔30および上記外部空間開口36の少なくとも一方の開口は、上記液供給口33が上になるように上記タンク3を設置したとき、上記所定量の液体7の液面よりも高い位置に設けられている。上記空気流通孔30が上記所定量の液体7の液面よりも低い位置に設けられ、上記外部空間開口36が上記所定量の液体7の液面よりも高い位置に設けられている場合、液体7が上記空気流通孔30から漏れ出したとしても、液体7は、抵抗流路34を通過して外部空間開口36まで達することは無い。また、上記空気流通孔30が上記所定量の液体7の液面よりも高い位置に設けられ、上記外部空間開口36が上記所定量の液体7の液面よりも低い位置に設けられている場合、液体7が上記空気流通孔30から外部空間へ漏れ出ることは無い。また、上記空気流通孔30および上記外部空間開口36の両方が上記所定量の液体7の液面よりも高い位置に設けられている場合も、液体7が上記空気流通孔30から外部空間へ漏れ出ることは無い。
それゆえ、上記の構成によれば、液体7の外部空間への漏れを防止することが可能となる。
本発明の態様3に係る液体噴霧装置は、上記態様1または2において、上記空気流通孔30は、非弁構造にて形成されていることが好ましい。
例えば、空気流通孔30を設けて弁構造を採用した場合には、タンク内空間の負圧化が進み、弁構造のクラッキング圧力以下となった場合に、空気が取り入れられるため、圧力バランスを精度良く調整できないという問題が発生する。しかし、本発明の空気流通孔30は非弁構造にて形成されており、弁構造を採用していないので、このような問題が発生することはない。この結果、噴霧が安定する。
また、本発明では、弁構造を採用しておらず、タンク3に空気流通孔30を含む空気流路を形成するだけであるので、構成が簡単であり、安価である。
したがって、簡単な構成で安価に噴霧を安定化し得る液体噴霧装置1を提供することができる。
本発明の態様4に係る液体噴霧装置は、上記態様1〜3において、上記空気流通孔30の高さ位置Mは、弾性振動板4の微孔の高さ位置と同一になっていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記空気流通孔30の高さ位置Mは、弾性振動板4の微孔の高さ位置と同一になっているので、液が噴霧される弾性振動板4の微孔に対する水頭差が小さくなる。その結果、前記微孔からの液漏れの可能性を小さくすることができる。
本発明の態様5に係る液体噴霧装置は、上記態様1〜4において、上記空気流路は、上記タンク3の壁を貫通する上記空気流通孔と、上記空気流通孔及び上記抵抗流路34の両方を覆う抵抗流路蓋35とを備え、上記抵抗流路34は、上記空気流通孔30に連通し、かつタンク3の壁に沿って形成されている構成であってもよい。なお、この外部空間開口36は、抵抗流路34と抵抗流路蓋35とによって形成される。
上記態様5において、特に、上記タンク3には、上記液供給口33を介して所定量の液体7が供給されており、上記液供給口33が上になるように上記タンク3を設置したとき、上記空気流通孔30は、上記所定量の液体7の液面よりも低い位置に設けられている一方、上記外部空間開口36は、上記所定量の液体7の液面よりも高い位置に設けられている構成であることが好ましい。
本発明の態様6に係る液体噴霧装置は、上記態様1〜4において、上記空気流路は、上記タンク3における上記液保持部32の壁部からタンク3内部へ向かって側方に突出した管として形成されている構成であってもよい。
上記態様6において、特に、上記タンク3には、上記液供給口33を介して所定量の液体7が供給されており、上記液供給口33が上になるように上記タンク3を設置したとき、上記空気流通孔30は、上記所定量の液体7の液面よりも高い位置に設けられている一方、上記外部空間開口36は、上記所定量の液体7の液面よりも低い位置に設けられている構成であることが好ましい。
本発明の態様7に係る液体噴霧装置は、上記態様1〜4において、上記空気流路は、上記タンク3における上記突出部(筒状突出部31)の壁部からタンク3内部へ向かって下方に突出した管として形成されている構成であってもよい。
上記態様7において、特に、上記タンク3には、上記液供給口33を介して所定量の液体7が供給されており、上記液供給口33が上になるように上記タンク3を設置したとき、上記空気流通孔30及び上記外部空間開口36の両方は、上記所定量の液体7の液面よりも高い位置に設けられている構成であることが好ましい。
また、本発明の態様8に係る液体噴霧装置1は、上記態様1〜7において、上記突出部(筒状突出部31)は、筒状に突出して形成された筒状突出部31からなっていると共に、上記筒状突出部31には、パッキン6が嵌められているとすることができる。
上記の構成によれば、パッキン6によって、筒状突出部31の液供給口33から液が漏れるのを防止することができる。
本発明の態様9に係る化粧液噴霧装置は、上記態様1〜8の液体噴霧装置1を備えている構成である。これによって、簡単な構成で安価に噴霧を安定化し得る化粧液噴霧装置を提供することができる。
〔本発明の別の表現〕
なお、本発明は、液体噴霧装置として、以下の(1)・(2)のように表現することができる。
(1)液供給口を有し突出して形成された突出部及び液体を保持する液保持部からなるタンクと、ケースと、上記ケースに支持されかつ上記液供給口に装着された多数の微孔を有する弾性振動板と、超音波振動子とを備え、上記超音波振動子にて弾性振動板を超音波振動させて上記タンクに貯留された液体を液供給口から弾性振動板の多数の微孔を通して噴霧する液体噴霧装置であって、上記タンクの突出部には、タンク内部と外部空間とを連通する空気流通孔が形成されており、上記空気流通孔の孔径は、上記弾性振動板の微孔の孔径よりも大きく形成されると共に、前記空気流通孔には、外部との間に抵抗流路が形成され、その端部に外部空間開口が形成されていることを特徴とする液体噴霧装置。
(2)前記抵抗流路における外部空間との境界位置は、上記タンクを横にして、タンクに供給され貯留された液体表面高さよりも高い位置に形成されていることを特徴とする(1)記載の液体噴霧装置。
尚、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、超音波振動子にて弾性振動板を超音波振動させてタンクに貯留された液体を液供給口から弾性振動板の多数の微孔を通して噴霧する液体噴霧装置及び化粧液噴霧装置に適用が可能である。また、液体噴霧装置の液体としては、化粧液だけではなく、口臭を防止するための薬液や、傷口又は捻挫箇所等に噴霧する薬液、その他の液体の噴霧装置にも適用が可能である。
1 液体噴霧装置
2 ケース
3 タンク
4 弾性振動板
5 超音波振動子
6 パッキン
7 液体
30 空気流通孔
31 筒状突出部(突出部)
32 液保持部
33 液供給口
34 抵抗流路
35 抵抗流路蓋
36 外部空間開口

Claims (4)

  1. 液供給口を有し突出して形成された突出部及び液体を保持する液保持部からなるタンクと、ケースと、上記ケースに支持されかつ上記液供給口に装着された多数の微孔を有する弾性振動板と、超音波振動子とを備え、上記超音波振動子にて弾性振動板を超音波振動させて上記タンクに貯留された液体を液供給口から弾性振動板の多数の微孔を通して噴霧する液体噴霧装置であって、
    上記タンクには、外部空間の空気をタンク内部へ流通する空気流路が形成されており、
    上記空気流路の孔径は、上記弾性振動板の微孔の孔径よりも大きく形成されると共に、上記空気流路には、外部空間側にある外部空間開口と、タンク内部側にある空気流通孔と、上記外部空間開口と上記空気流通孔との間を連結する抵抗流路と、が形成されていることを特徴とする液体噴霧装置。
  2. 上記タンクには、上記液供給口を介して所定量の液体が供給されており、
    上記空気流通孔および上記外部空間開口の少なくとも一方の開口は、上記液供給口が上になるように上記タンクを設置したとき、上記所定量の液体の液面よりも高い位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴霧装置。
  3. 上記空気流通孔は、非弁構造にて形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の液体噴霧装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の液体噴霧装置を備えていることを特徴とする化粧液噴霧装置。
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