JP2014073431A - 霧化装置 - Google Patents

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Tetsuo Harada
哲男 原田
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浩之 河野
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Abstract

【課題】複数方向にミストを噴射可能な霧化装置を提供する。
【解決手段】本発明の霧化装置100は、圧電素子6と振動板7と、複数の細孔12が形成されており、液体11が細孔12を通過することによって液体を霧化するオリフィスリング5とを備え、オリフィスリング5は、液室9の側面から複数の細孔12を通じて異なる方向へ液体11を霧化するように配置されており、圧電素子6が伸縮することにより、振動板7が撓み、液室9の容積が増減することで複数の細孔12からミストが噴射される。
【選択図】図1

Description

本発明は霧化装置に関する。
従来、種々の分野において霧化装置が使用されており、例えば、薬液の患部への投与;加湿;芳香剤、殺虫剤の噴射などの用途に使用されている。
霧化装置としては、例えば、特許文献1に開示されたような、超音波を利用したタイプが挙げられる。上記霧化装置は、構造の簡略化を目的としてなされたものであり、液体を一時貯留し、超音波霧化ユニットへ供給する貯留室を超音波噴霧装置に設けることで、部品点数を減らして、霧化量を多くしたものである。
特開2009−274022号公報(2009年11月26日公開)
しかしながら、近年、芳香剤、殺虫剤などを一定空間により均一に噴霧すべく、広範囲にミストを噴霧可能な霧化装置が求められている。しかしながら、特許文献1に記載のような、従来公知の噴霧装置は、所定の1方向へのみミストを噴射する構造となっており、広範囲にミストを噴霧することはできない。
上記問題に鑑み、本発明の目的は、複数方向にミストを噴射可能な霧化装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の霧化装置は、液体を霧化する霧化装置であって、
圧電素子と上記圧電素子によって端部が固定された振動板と、
複数の細孔が形成されており、液体が細孔を通過することによって液体を霧化する霧化部と、
液室へ供給される液体を貯蔵する液体貯蔵部と、
上記液体を液室液室へ供給し、上記液室から液体貯蔵部への液体の逆流を防止する逆流防止部とを備え、
上記液室は、上記逆流防止部と、圧電素子および振動板と、霧化部とによって少なくとも囲われて形成されており、
上記霧化部は、液室の側面から複数の細孔を通じて異なる方向へ液体を霧化するように配置されており、
上記圧電素子が伸縮することにより、上記振動板が撓むことを特徴としている。
本発明の霧化装置では、圧電素子の伸縮により、振動板が撓む構造となっており、液室の容積が増減する。液室の容積が増加することにより、液室内の液体が振動板側へ移動すると共に、逆流防止部を介して、液室へと液体が供給される。そして、液室の容積が減少すると、液室の側面の複数の細孔から異なる方向へ液体が霧化されて、複数方向に噴射することができる。
また、霧化される液体は液室に収容されるため、使用される液体の全重量は振動板にかからない。したがって、振動板を長期に亘り使用できる。
また、本発明の霧化装置では、上記液体貯蔵部が当該霧化装置の上部に配置されており、上記振動板が当該霧化装置の下部に配置されており、上記逆流防止部が、逆止弁を備えることが好ましい。
当該逆止弁構造は、耐久性に優れ、長寿命の霧化装置を実現できる点で好ましい。
また、本発明の霧化装置では、上記液体貯蔵部が当該霧化装置の上部に配置されており、上記振動板が当該霧化装置の下部に配置されており、上記逆流防止部が多孔質構造を有していることが好ましい。
このように液室に多孔質構造を配置することで、逆流防止部に係る構造を容易に実現できる。
また、本発明の霧化装置では、上記振動板が当該霧化装置の上部に配置されており、上記液体貯蔵部が当該霧化装置の下部に配置されており、上記液体貯蔵部は、液体を逆流防止部に供給する吸液芯を備え、上記吸液芯の一方の端面は、上記逆流防止部に接触しており、上記逆流防止部のうち、上記吸液芯の一方の端面と接触した部分は、多孔質構造を有しており、上記吸液芯の一方の端面と接触した部分以外は隔壁であり、吸液芯の側面は隔壁により覆われていることが好ましい。
当該霧化装置では、振動板が上部に配置されており、液体の重量が振動板に全くかからないため、振動板を好適に長寿命化することができる。また、逆流防止部および吸液芯に隔壁を備えることにより、液体を霧化する際に液体の圧力損失を抑制でき、好適に霧化を行うことができる。
上記のように、本発明の霧化装置は、上記液室は、上記逆流防止部と、圧電素子および振動板と、霧化部とによって少なくとも囲われて形成されており、上記霧化部は、液室の側面から複数の細孔を通じて異なる方向へ液体を霧化するように配置されており、上記圧電素子が伸縮することにより、上記振動板が撓むものである。
それゆえ、本発明の霧化装置では、振動板が撓むことにより、液室の容積が増減する。液室の容積が増加することにより、液室内の液体が振動板側へ移動すると共に、逆流防止部を介して、液室へと液体が供給される。そして、液室の容積が減少すると、液室の側面の複数の細孔から異なる方向へ液体が霧化されて、複数方向に噴射することができるという効果を奏する。
本発明に係る霧化装置を示す断面図である。 図1のA−A’断面から霧化装置を示す矢視断面図である。 本発明に係る霧化装置を示す断面図である。 本発明に係る霧化装置を示す断面図である。
本発明の一実施形態について図1〜図4に基づいて説明すると以下の通りであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
<霧化装置の構成>
図1は、本発明に係る霧化装置100を示す断面図である。同図に示すように、液体貯蔵部1、隔壁(逆流防止部)2、逆止弁流路3、リードバルブ(逆止弁、逆流防止部)4、オリフィスリング(霧化部)5、圧電素子6、振動板7、保護壁8が設けられている。また、霧化装置100には、液室9および拡張室10が形成されている。
液体貯蔵部1は、液室9へ供給される液体11を貯蔵する部材である。霧化装置100は、多量の液体11を貯蔵可能なように、液体貯蔵部1が大容量となっているが、当該容量に限定されるものではない。たとえば、液体貯蔵部1の容量を小容量とし、霧化装置100の外部から液体貯蔵部1へ液体を供給可能な構造とすることも可能である。液体貯蔵部1の材質としては、合成樹脂、ガラスなどが例示される。
液体11としては、ミスト(霧)の状態で用いられるものであれば、特に限定されるものではなく、具体的には殺虫、殺菌、芳香等を目的とする有効成分を溶剤に溶解させた液体である。有効成分としては以下の公知の成分として:合成ピレスロイド化合物;有機リン化合物;カーバメート化合物;ネライストキシン化合物;ネオニコチノイド化合物;ベンゾイル尿素化合物;フェニルピラゾール化合物;ヒドラジン化合物;有機塩素化合物;天然系殺虫剤;その他の殺虫剤、忌避剤、共力剤などが挙げられる。溶剤としては、芳香族又は脂肪族炭化水素類〔キシレン、トルエン、アルキルナフタレン、フェニルキシリルエタン、ケロシン、軽油、ヘキサン、シクロヘキサン等〕;ハロゲン化炭化水素類〔クロロベンゼン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン等〕;アルコール類〔メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール等〕;エーテル類〔ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等〕;エステル類〔酢酸エチル、酢酸ブチル等〕;ケトン類〔アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等〕;ニトリル類〔アセトニトリル、イソブチロニトリル等〕;スルホキシド類〔ジメチルスルホキシド等〕;酸アミド類〔N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−ピロリドン等〕;炭酸アルキリデン類〔炭酸プロピレン等〕;植物油〔大豆油、綿実油等〕;水等が挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。本発明は、複数種の有効成分・溶剤を適宜混合して使用してもよい。
また、上記成分の濃度は、特に制限されず、例えば、液体の総質量に対して0.05〜10質量%とすることができる。上記成分の濃度は、水、ポリエチレングリコートリスチルフェニルエータル、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノールなどの溶媒を用いて調節すればよい。なお、上記液体には、防腐剤や界面活性剤等が適宜混合されてもよい。
隔壁2、リードバルブ4は、霧化装置100において、逆流防止部を形成している。逆流防止部とは、液体11を液室9を満たすよう供給し、液室9から液体11の逆流を防止する部材である。
霧化装置100では、液体貯蔵部1と液室9との間の領域には、隔壁2およびリードバルブ4が設置され、逆止弁流路3が形成されている。上記領域の中心部には逆止弁流路3が形成されており、液体貯蔵部1の液体11が液室9へと移動可能な流路が設けられている。逆止弁流路3の液室9側にはリードバルブ4が備えられている。リードバルブ4は、逆流防止部の一形態として逆止弁構造を有しており、液室9を液体11で充満させた後、液体11を液体貯蔵部1に逆流させない構造となっている。当該逆止弁構造は、耐久性に優れ、長寿命な霧化装置100を実現できる点で好ましい。液体貯蔵部1と液室9との間の領域の外周部には隔壁2が配置されており、隔壁2によって液体11の移動が防止されている。
このように、霧化装置100では、液体11が逆止弁流路3を通って液室9へ供給される構造となっていると共に、液体11がリードバルブ4によって液体貯蔵部1へ逆流しない構造となっている。また、好ましい形態として、リードバルブ4は振動板7と対向しており、後述するように、振動板7が撓んだとき、リードバルブ4から振動板7の方向へと液体11が速やかに供給される構造となっている。
液室9は、逆流防止部である隔壁2およびリードバルブ4と、圧電素子6と、振動板7と、オリフィスリング5とによって少なくとも囲われて形成されており、ミストとして噴射する前の液体11を収容するための空間である。
このように、液体11は、液体貯蔵部1に貯蔵されており、液体11の一部が液室9に供給される。すなわち、液体貯蔵部1に貯蔵された多量の液体11の重量は、リードバルブ4にかかり、振動板7にはかからない。よって、霧化装置100で消費される液体11の全重量が振動板7にかからないため、長期に亘り振動板7を使用でき、振動板7を長寿命化できる。霧化装置100はこの点でも優れている。
オリフィスリング5は、霧化装置100の周囲に亘って液室9の側面に配置されており、隔壁2と圧電素子6との間に設置されている。また、オリフィスリング5には細孔12が形成されている。オリフィスリング5は、液室9の側面から細孔12を通じて異なる方向へ液体11を霧化するために配置されている。このため、この細孔12は液室9から液体11をミストとして噴射するために、液室9と霧化装置100の外部とを繋ぐように形成されている。
オリフィスリング5は、空気が液室9に混入し難いよう、オリフィス構造を有している。すなわち、図1におけるオリフィスリング5の拡大図に示すように、細孔12は、液室9側から霧化装置100の外側へ亘って直径が小さくなるよう形成されている。当該構造により、空気が液室9へ混入することを防ぎ、液体11がミストとして細孔12から噴射される構造となっている。すなわち、液体11が細孔12を通過することによって霧化される。また、オリフィスリング5の材質としては、セラミックス;ガラス;チタン酸ジルコン酸鉛、ニッケルなどの金属類;合成樹脂などを採用することができる。
ミストは複数方向、すなわち、霧化装置100の周囲に噴霧されるため、細孔12の軸方向は、液室9の側面に沿った方向、すなわち、水平な方向であることが好ましいが、細孔12は、ミストを噴射可能な範囲で、水平から、例えば、0°を超えて、10°以下の傾斜を有するように形成されていてもよい。
細孔12の直径は、ミストを効率良く発生させる観点から、細孔12の内側(液室9側)の直径は5μm以上、120μm以下で、好ましくは直径6μm以上、50μm以下、細孔12の外側(霧化装置100の外部側)の直径は2μm以上、100μm以下で、好ましくは直径3μm以上、30μm以下ある。また、細孔12の長さは、500μm以上、1500μm以下であることが好ましい。
図2は、図1のA−A’断面から霧化装置100を示す矢視断面図である。図2以降において、既出の同一部材には、同一の部材番号を付し、その説明を省略する。同図に示すように、霧化装置100では、細孔12は、霧化装置100の外周部において、8方向に向って形成されている。これにより、複数の細孔12から複数方向へミストを噴射することができる。
本明細書において、複数方向へミストを噴射するとは、少なくも2方向へミストを噴射することを指し、複数の細孔12は、少なくとも2箇所に形成されており、それぞれの細孔12は、液室9から霧化装置100の外部へ向って形成されている。図2に示すように、複数の細孔12は、オリフィスリング5の上方から平面視した場合に、1つの細孔12に対して、45°、90°、135°、180°だけ異なる方向に形成されている。
このように、複数の細孔12は異なる方向に形成されていればよいが、より広範囲にミストを噴射する観点から、少なくとも、30°以上、180°以上、異なる方向に形成されていることが好ましい。また、細孔12の形成箇所は、図2のように8箇所に限定されず、8箇所以上であってもよい。例えば、2箇所以上、100箇所以下、さらには、4箇所以上、100箇所以下であってもよい。
図1に示すように、オリフィスリング5の下面には、圧電素子6の一方の端部が固定されることで圧電素子6が設置されている。圧電素子6の他方の端部は、振動板7の端部を固定しており、圧電素子6が伸縮することにより、振動板7は所定の形状に撓む。保護壁8は、拡張室10を形成すると共に、振動板7を保護するものである。
上記圧電素子6の材質としては、窒化アルミニウムなどの公知の圧電セラミック材料を用いればよい。圧電素子6はモノモルフ構造となっており、一層の圧電素子6が、振動板7のリードバルブ4と逆側に備えられている。なお、図示しないが、圧電素子6には電極が備えられており、電極を介して圧電素子6に交流電圧を印加することで、圧電素子6を伸縮させることができ、圧電素子6は、伸張と収縮とを繰り返す。圧電素子6の変形は、例えば、図示しない基板回路による制御によってなされるよう、霧化装置100を設計すればよい。
振動板7が変形する状態を説明する。図示しない基板回路によって、圧電素子6に電圧を生じさせ、圧電素子6が振動板7に沿って伸縮することで、振動板7が圧電素子の伸縮に伴って撓む。
振動板7が、リードバルブ4から遠ざかるように撓むとき、振動板7は拡張室10の方向に移動し、液室9の容積が増加する。液室9の容積が増加することにより、液室9内の液体11が振動板7側へ移動すると共に、リードバルブ4を介して、液体貯蔵部1から液室9へと液体11が供給される。
霧化装置100では、好ましい形態として、振動板7が圧電素子6のリードバルブ4側の面に固定されており、圧電素子6が伸張する際、伸張力が振動板7に加わり易く、ミストの噴射力が増す。ただし、振動板7は、圧電素子6のリードバルブ4と逆面に固定された構成とすることも可能である。
このように、圧電素子6の変形に伴い、振動板7も変形するため、振動板7は変形し易い形状であることが好ましい。例えば、振動板7の材質として、ニッケル合金(合成樹脂、合金など)などが挙げられ、圧電振動子の厚みが0.1〜4.0mm、外径が6〜60mmであり、前記振動板の厚みが0.02〜2.0mm、外径が6〜60mmであるのが好ましい。
振動板7の形状は平板状となっているが、これに限定されず、リードバルブ4側またはリードバルブ4と逆側に向って円柱状、円錐台状または多角形状に突出した形状であってもよい。
なお、本発明に係る霧化装置100は、細孔が形成された振動板を振動させてミストを発生させるものではないため、振動板7には細孔が形成されていない。
振動板7が、リードバルブ4から近づくように撓むとき、振動板7の撓みによって、振動板7上の液体11がリードバルブ4側に移動する。リードバルブ4および隔壁2により、液体11は液体貯蔵部1側には移動できないため、液室9の側面に向って液体11が移動し、細孔12から霧化装置100の外部へミストが噴射される。細孔12は複数形成されているため、霧化装置100の周囲へミストを噴射されることとなる。
振動板7がリードバルブ4側に撓むと、液室9の容量減少と共に、液体11への振動は、複数の細孔12へ均等に伝達されることとなる。これにより、複数の細孔12から、同じ量のミストが噴射され、霧化装置100の周囲に偏りなく、ミストを噴射することができる。
以上説明したように、霧化装置100では、液体11の液室9への供給は、リードバルブ4の逆止弁構造によりなされ、当該構造は簡略となっている。また、ミストの噴射は、振動板7が撓むことによりなされ、液体11は細孔12から、霧化装置100の周囲へと噴射されるという、簡略な構造となっている。このように、霧化装置100は、周囲にミストを噴射可能であると共に、簡略な構造も実現している。
<逆流防止部の変形例>
図3に逆流防止部の変形例に係る霧化装置200を示す。図3は、霧化装置200を示す断面図である。霧化装置200では、霧化装置100の隔壁2、逆止弁流路3およびリードバルブ4に代えて、逆止弁膜13が備えられている。リードバルブ4と同様に、逆止弁膜13は液室9を液体11で充満させた後、液体11を液体貯蔵部1に逆流させない構造となっている。その他の構造は、霧化装置100と同様である。
逆止弁膜13はオリフィス構造を有しており、多孔質構造を有している。図3中の拡大図に示すように、逆止弁膜13には細孔14が形成されている。この細孔14は、液体貯蔵部1側から液室9に亘って直径が小さくなるよう形成されている。当該構造により、液体貯蔵部1への液体11の逆流が防止され、振動板7へ液体11の全重量がかからない構造となっており、当該構造によって振動板7を長寿命化することができる。
また、霧化装置200には、液体貯蔵部1と液室9との間に逆止弁膜13を配置することで、液体11の逆流防止可能な構造を容易に実現できるという利点がある。
なお、一例として、上記細孔14の液体貯蔵部1側の直径は30〜200μmであり、上記細孔14の液室9側の直径は1〜30μmである。また、上記逆止弁膜13の材質としては、セラミックス、ガラス、金属、合成樹脂などを採用できる。
<吸液芯を有する霧化装置>
霧化装置100・200では、液体貯蔵部が霧化装置の上部に配置されており、振動板が霧化装置の下部に配置されているが、これらの配置を逆にすることもできる。図4は、本発明の変形例に係る霧化装置300を示す断面図である。
図4に示すように、振動板7が霧化装置300の上部に配置されており、液体貯蔵部1が霧化装置300の下部に配置されている。液体11は、逆止弁膜13を介して液室9に供給されるため、液体貯蔵部1は霧化装置300の底部に配置されている。
液体貯蔵部1には、液体11を液室9へ供給する吸液芯15が備えられており、吸液芯15の側面は、隔壁2aにより覆われている。隔壁2aにより、振動板7が逆止弁膜13側に撓んだ際、吸液芯15において液体11の圧力損失の発生を抑制することができ、好適に液体11をミストとして噴射することができる。また、特に、液体11の残量が少量となった場合、吸液芯15による吸液中に液体11が揮発しないため、液体11の残量が少量であっても、吸液芯15により液体11を液室9へより確実に供給可能である。
吸液芯15の一方の端部は逆止弁膜13に接触しており、液体貯蔵部1の液体11が吸液芯15を伝って、逆止弁膜13を通り、液室9へと供給される。この霧化装置300では、振動板7が上部に配置されており、液体11の重量が振動板7に全くかからないため、振動板7を好適に長寿命化することができる。また、液体貯蔵部1が下部に配置されており、より上部に液室9が配置されているため、液体11の漏れが生じないという利点がある。
吸液芯15は、例えば不織布からなり、直径が2mm以上、6mm以下の円柱状である。吸液芯15の他方の端部は、液体貯蔵部1内の液体11に浸漬されており、液体11を毛細管現象によって液室9に供給することができる。吸液芯15は、上述した円柱状のみならず、角柱状であってもよく、その形状は任意である。また、吸液芯15の太さおよび長さは、液体貯蔵部1の容量および逆止弁膜13の大きさなどによって、適宜変更すればよい。
逆止弁膜13は、吸液芯15の一方の端面(上方の端面)と接触している部分に配置されている。そして、液体貯蔵部1とオリフィスリング5との間、および、吸液芯15の上方の端面を除く液体貯蔵部1と液室9との間には、隔壁2が備えられている。すなわち、逆流防止部のうち、吸液芯15の一方の端面と接触した部分は、逆止弁膜13となっており、吸液芯15の一方の端面と接触した部分以外は隔壁となっている。これにより、液体11の圧力損失を抑制し、好適に液体11をミストとして噴射することができる。
吸液芯15の材質としては、連通孔を有する多孔質体、連続気泡を有する樹脂体又は樹脂繊維の集合体が好ましいものとして例示できる。具体的には、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルホルマール、ポリスチレン等からなる連続気泡を有する樹脂体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等の樹脂微粒子を主成分として打錠焼結させた多孔質体、ポリフッ化エチレン等からなる多孔質体、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、アクリル、レーヨン、ウール等からなるフェルト部材、あるいはポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維、ポリフラール繊維、アラミド繊維等からなる不織布等の樹脂繊維の集合体、セラミック等の無機粉体を主成分として打錠焼結した多孔質の無機粉焼結体が例示できるが、何らこれらに限定されるものではない。また、これらに界面活性剤を処理したものでもよい。
吸液芯15は、複数層構造とすることができ、吸液芯15の軸を含む内部層よりも、外周層の方が、液体11の吸液速度が速い構造とすることができる、これにより、液室9へ安定して液体11を供給することができる。吸液速度の変更は、吸液芯15の各層において、材質を変更すること、空隙率を変更することなどによってなし得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、液体をミスト状に噴射する霧化装置に好適に利用することができる。
1 液体貯蔵部
2・2a 隔壁
3 逆止弁流路
4 リードバルブ(逆流防止部)
5 オリフィスリング(霧化部)
6 圧電素子
7 振動板
8 保護壁
9 液室
10 拡張室
11 液体
12 細孔
13 逆止弁膜(逆流防止部)
14 細孔
15 吸液芯
100・200・300 霧化装置

Claims (4)

  1. 液体を霧化する霧化装置であって、
    圧電素子と
    上記圧電素子によって端部が固定された振動板と、
    複数の細孔が形成されており、液体が細孔を通過することによって液体を霧化する霧化部と、
    液室へ供給される液体を貯蔵する液体貯蔵部と、
    上記液体を上記液室へ供給し、上記液室から液体貯蔵部への液体の逆流を防止する逆流防止部とを備え、
    上記液室は、上記逆流防止部と、圧電素子および振動板と、霧化部とによって少なくとも囲われて形成されており、
    上記霧化部は、液室の側面から複数の細孔を通じて異なる方向へ液体を霧化するように配置されており、
    上記圧電素子が伸縮することにより、上記振動板が撓むことを特徴とする霧化装置。
  2. 上記液体貯蔵部が当該霧化装置の上部に配置されており、
    上記振動板が当該霧化装置の下部に配置されており、
    上記逆流防止部が、逆止弁を備えることを特徴とする請求項1に記載の霧化装置。
  3. 上記液体貯蔵部が当該霧化装置の上部に配置されており、
    上記振動板が当該霧化装置の下部に配置されており、
    上記逆流防止部が多孔質構造を有していることを特徴とする請求項1に記載の霧化装置。
  4. 上記振動板が当該霧化装置の上部に配置されており、
    上記液体貯蔵部が当該霧化装置の下部に配置されており、
    上記液体貯蔵部は、液体を逆流防止部に供給する吸液芯を備え、
    上記吸液芯の一方の端面は、上記逆流防止部に接触しており、
    上記逆流防止部のうち、上記吸液芯の一方の端面と接触した部分は、多孔質構造を有しており、上記吸液芯の一方の端面と接触した部分以外は隔壁であり、
    吸液芯の側面は隔壁により覆われていることを特徴とする請求項1に記載の霧化装置。
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