JP2014113536A - 超音波霧化装置 - Google Patents

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Kazuyuki Ueda
一之 植田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】厚さ方向に貫通した複数の微細孔を有する振動板を用いて、噴霧する液体の拡散性を高めることが可能な超音波霧化装置を提供する。
【解決手段】超音波霧化装置100は、吸液芯20と、超音波振動を生じる圧電振動子31の振動により吸液芯20から供給された液体8を霧化噴霧する、厚さ方向に貫通した複数の微細孔36を有する振動板32と、霧化噴霧された液体8を拡散させるファン10と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体を超音波振動によって霧化する超音波霧化装置に関する。
有効成分を含有した薬液等の液体を室内又は屋外の空間に噴霧する手段として超音波霧化装置が知られており、その一例が特許文献1、2に開示されている。
特許文献1の超音波霧化装置は、殺虫液を吸液芯の上端部にまで十分に吸収させた状態で、発振機より振動子へ信号を送り、振動子および接合片を超音波振動させる。これにより、吸液芯の上端部に対し、殺虫液の表面張力以上で且つ粘度以上の超音波振動エネルギーを与え、殺虫液を吸液芯から微小な液滴として空気中に霧化して蒸散させる。また、特許文献1には、殺虫剤を広範囲に拡散させるファンが開示されている。
特許文献2では、ユーザが、液体(芳香油および芳香液体)を液体容器の収容空間中に注入し、超音波振動装置を制御して振動を発生させることにより、収容空間内の液体が霧化している。これと同時に、ファンも運転し、ベースの通気孔から外部の気体が吸入され、気体が、導気管の集気口、排気口および逆噴射口から収容空間中に導入される。これにより、収容空間中の霧化した液体が、中空蓋の底縁開口から上縁開口へと移動し、外部空間に飛散している。
特開2004−147643号公報(2004年5月27日公開) 実用新案登録第3157544号 (2010年2月 3日登録)
しかしながら、特許文献1、2の超音波霧化装置は次のような課題を有する。
具体的には、特許文献1、2の超音波霧化装置はいずれも、超音波振動により噴霧液体を微細化し、その微細化した液体をファンにより拡散させている。このとき、特許文献1、2の超音波霧化装置はいずれも、厚さ方向に貫通した複数の微細孔を有する振動板であって、通電により超音波振動を生じる圧電振動子の振動によって液体を霧化噴霧する振動板を用いるものではない。たとえば、特許文献1の超音波霧化装置では、吸液芯の上端部に対し、殺虫液の表面張力以上で且つ粘度以上の超音波振動エネルギーを与え、殺虫液を吸液芯から微小な液滴として空気中に霧化させている。つまり、特許文献1、2の超音波霧化装置は、液体の噴霧方向、噴霧対象領域を、当該振動板に形成された、厚さ方向に貫通した複数の微細孔の形状、位置、および、当該振動板の向きにより定める振動板を使用するものではなく、また当該振動板を用いて液体の拡散性の向上を図るものでもない。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、厚さ方向に貫通した複数の微細孔を有する振動板を用いて、噴霧する液体の拡散性を高めることが可能な超音波霧化装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、液体を霧化噴霧する超音波霧化装置であって、液体貯留容器から液体を吸液する吸液芯と、超音波振動を生じる圧電振動子の振動により上記吸液芯から供給された上記液体を霧化噴霧する、厚さ方向に貫通した複数の微細孔を有する振動板と、霧化噴霧された上記液体を拡散させる送風部と、を備えることを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、液体貯留容器から液体を吸液する吸液芯を備えている。これにより、吸液芯の一端を液体貯留容器内の液体に浸漬させ、吸液芯の他端を振動板に接触させることで、液体貯留容器内の液体を振動板に供給することができる。
そして、振動板は、超音波振動を生じる圧電振動子の振動により上記吸液芯から供給された上記液体を霧化噴霧する、厚さ方向に貫通した複数の微細孔を有する。これにより、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、振動板に形成された微細孔を通して上記液体を霧化噴霧することができる。つまり、本発明の一態様に係る超音波霧化装置では、液体の噴霧方向、噴霧対象領域は、当該振動板に形成された、厚さ方向に貫通した複数の微細孔の形状、位置、および、当該振動板の向きにより定まる。
さらに、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、霧化噴霧された上記液体を拡散させる送風部を備えるため、振動板により定められた液体の噴霧方向、噴霧対象領域に対して、霧化噴霧した液体をより広範囲に拡散させることができる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、液体を霧化噴霧する超音波霧化装置であって、超音波振動を生じる圧電振動子の振動により液体貯留容器に貯留された液体を霧化噴霧する、厚さ方向に貫通した複数の微細孔を有する振動板と、霧化噴霧された上記液体を拡散させる送風部と、を備え、上記振動板は、上記液体貯留容器に貯留された上記液体と直接接触することが可能な位置に配置されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明の一態様に係る超音波霧化装置では、振動板は、上記液体貯留容器に貯留された上記液体と直接接触することが可能な位置に配置されている。そして、振動板は、超音波振動を生じる圧電振動子の振動により接液する上記液体を霧化噴霧する、厚さ方向に貫通した複数の微細孔を有する。これにより、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、振動板に形成された微細孔を通して上記液体を霧化噴霧することができる。つまり、本発明の一態様に係る超音波霧化装置では、液体の噴霧方向、噴霧対象領域は、当該振動板に形成された、厚さ方向に貫通した複数の微細孔の形状、位置、および、当該振動板の向きにより定まる。
さらに、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、霧化噴霧された上記液体を拡散させる送風部を備えるため、振動板により定められた液体の噴霧方向、噴霧対象領域に対して、霧化噴霧した液体をより広範囲に拡散させることができる。
加えて、本発明の一態様に係る超音波霧化装置では、振動板が液体貯留容器中の液体と直接接触するため、液体貯留容器から液体を吸液する吸液芯を必要としない。そのため、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、部品点数を減らし、かつ、装置設計上の複雑さを軽減することができる。
また、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、上記送風部により送風される空気を自装置の外部に排気する排気口を有し、上記排気口は、上記振動板から上記液体が霧化噴霧される噴霧方向に空気が流れるように形成されている構成であってよい。
本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、上記の構成を備えることにより、液体の噴霧方向と送風部により送風される空気の流れ方向とを一致させることができる。これにより、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、送風部により送風された空気に噴霧液体を乗せることができるため、霧化噴霧した液体をさらに広範囲に拡散させることができる。
また、本発明の一態様に係る超音波霧化装置では、上記送風部は、上記振動板から上記液体が霧化噴霧される噴霧方向に対して、送風角度を変更可能である構成であってよい。
本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、上記の構成を備えることにより、振動板から噴霧された液体を、ユーザの所望する方向に方向付けることができる。
また、本発明の一態様に係る超音波霧化装置では、上記送風部は、回転羽根を有し、上記回転羽根の回転領域の少なくとも一部は、上記液体が霧化噴霧される噴霧領域と重なる構成であってよい。
一般に、粒子径の小さな液滴(ミスト)は拡散性に優れる。この点、本発明の一態様に係る超音波霧化装置では、上記回転羽根の回転領域に進入した液体は、粒子径の小さな液滴(ミスト)のみが回転領域を通過する。
それゆえ、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、上記の構成を備えることにより、粒子径の小さな液滴を選別して噴霧することができ、液体の拡散性をさらに高めることができる。
また、本発明の一態様に係る超音波霧化装置では、上記振動板は、上記液体を霧化噴霧する錐台状の凸状部を有する構成であってよい。
上記の構成によれば、振動板は、上記液体を霧化噴霧する錐台状の凸状部を有する。これにより、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、例えばドーム型等の振動板と比べて、液体の噴霧高さを向上させることができる。
したがって、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、自装置周辺への液体の拡散性を高めることができ、例えば液体が殺虫剤である場合などに、殺虫効果を広範囲に行き渡らせることができる。
さらに、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、振動板が錐台状の凸状部を有することで、他の形状の振動板よりも耐久性を高めることができる。これにより、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、振動板の交換という手間、および交換費用など、ユーザへの負担を軽減することができる。
また、本発明の一態様に係る超音波霧化装置では、上記振動板は、上記液体を霧化噴霧する錐台状の凹状部を有する構成であってもよい。
上記の構成によれば、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、振動板が錐台状の凹状部を有することにより、ミストを狭角に噴霧し、それにより勢いよく液体を噴霧して液体の噴霧距離(高さ)を大きくすることができる。
また、本発明の一態様に係る超音波霧化装置では、上記吸液芯は、上記液体貯留容器から上記液体を吸液する吸液部と、上記吸液部から供給された上記液体を保液する保液部とからなる構成であってもよい。
上記の構成によれば、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、上記吸液芯が吸液部および保液部の二層芯構造を備えることにより、短時間でより多くの液体を噴霧することができ、それにより、電池の消費量を抑えて、ランニングコストのコストダウンを図ることができる。
また、本発明の一態様に係る超音波霧化装置では、上記液体貯留容器は、上記超音波霧化装置に着脱自在に収容され、上記保液部は、上記液体貯留容器が上記超音波霧化装置に着脱されるときに、上記液体貯留容器とともに上記超音波霧化装置に着脱される構成であってもよい。
超音波霧化装置から液体貯留容器を取り出すときに保液部が振動板側に残る場合、保液部が乾燥し、かつ、超音波霧化装置を再稼動したときに、保液部に由来する繊維等によって振動板の微細孔が閉塞する懸念がある。
一方、本発明の一態様に係る超音波霧化装置では、超音波霧化装置が振動板を備え、超音波霧化装置に着脱自在に収容される液体貯留容器が、吸液部と保液部とからなる吸液芯を備える。そして、保液部は、上記液体貯留容器が上記超音波霧化装置に着脱されるときに、上記液体貯留容器とともに上記超音波霧化装置に着脱される。
つまり、超音波霧化装置から液体貯留容器を取り出すとき、保液部は、液体貯留容器とともに取り出されるため、超音波霧化装置側に残ることはない。このため、液体貯留容器中に液体がなくなり保液部が乾燥したとき、液体貯留容器を交換する際には保液部ごと交換されるため、超音波霧化装置を再稼動したときに保液部に由来する繊維等によって振動板の微細孔が閉塞することを抑制できる。
したがって、本発明に係る液体貯留容器は、上記閉塞が理由で、液体の噴霧量を不安定にさせることも、また、高いコストを要する振動板の交換をユーザに強いることも少なくなる。
このように、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、コスト面においてユーザ負担を軽減することができ、また、振動板の微細孔を閉塞させることを抑制することで、超音波霧化装置の噴霧安定性を向上させることができる。
本発明に係る超音波霧化装置は、液体貯留容器から液体を吸液する吸液芯と、超音波振動を生じる圧電振動子の振動により上記吸液芯から供給された上記液体を霧化噴霧する、厚さ方向に貫通した複数の微細孔を有する振動板と、霧化噴霧された上記液体を拡散させる送風部と、を備える構成である。
また、本発明に係る超音波霧化装置は、超音波振動を生じる圧電振動子の振動により液体貯留容器に貯留された液体を霧化噴霧する、厚さ方向に貫通した複数の微細孔を有する振動板と、霧化噴霧された上記液体を拡散させる送風部と、を備え、上記振動板は、上記液体貯留容器に貯留された上記液体と直接接触することが可能な位置に配置されている構成である。
それゆえ、本発明に係る超音波霧化装置は、噴霧する液体の拡散性を高めることが可能となるという効果を奏する。また、噴霧された液体の微粒子が落下して装置やその周辺に付着するおそれが少なくなるという効果を奏する。
本実施の一態様に係る霧化装置断面図である。 本実施の形態に係る霧化部の断面図である。 本実施の一態様に係る他の霧化装置の断面図である。 本実施の一態様に係る他の霧化装置の断面図である。 本実施の一態様に係る他の霧化装置の変形例を示す図であり、ファンを固定する軸が筐体に対して上下方向に回転可能に固定される構造を示す図である。 本実施の一態様に係る他の霧化装置の断面図である。 本実施の一態様に係る他の霧化装置の断面図である。 本実施の一態様に係る振動板の概略図であり、(a)は上面図を、(b)は断面図を示す。 本実施の一態様に係る超音波霧化装置の断面図である。 吸液部および保液部が二層一体型に構成された吸液芯の要部を説明するための図である。 本実施の一態様に係る吸液部および保液部の一体化構造の実施例を示し、(a)はキャップ構造を示し、(b)は綿棒構造を示し、(c)は差込構造を示し、(d)は芯構造を示す。 本実施の一態様に係る吸液部および保液部の一体化構造の実施例を示し、(a)は2芯綿棒構造を示し、(b)は接着構造を示し、(c)はストロー型接着構造を示し、(d)はストロー型綿棒構造を示す。 本実施の一形態に係る他の霧化装置の要部の模式図である。
本発明の一実施形態について図1等に基づいて説明すると以下の通りであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
<霧化装置100の構成>
図1は、本実施の一態様に係る超音波霧化装置100の断面図である。超音波霧化装置100は、液体ボトル(液体貯留容器)1、基板回路4、電池5、ファン(送風部)10、霧化部30、および筐体50を備える。図1は、超音波霧化装置100を起立させた様子を示し、図面下側が重力方向であり、以下の説明では、重力方向を下向き(下方向)、重力方向と反対を上向き(上方向)と称する場合もある。また、重力方向に対して垂直な方向を水平方向と称する場合もある。
超音波霧化装置100では、筐体50は、筐体50a、および筐体50bを含む。筐体50a、および筐体50bは、超音波霧化装置100の接地面から視て、筐体50a、筐体50bの順に設けられている。
筐体50aには、基板回路4、および電池5が格納されている。基板回路4、および電池5は、それぞれの長手方向が水平方向となるよう筐体50aの内部に格納されている。そして、筐体50aの高さ(図1のLa)は、基板回路4の厚み、および電池5の直径よりも僅かに大きい。また、筐体50aの幅(図1のW)は、電池5の長手方向の長さよりも僅かに長い。これにより、筐体50aは、筐体50aの幅および高さをコンパクトにし、超音波霧化装置100の小型化に寄与している。
なお、図1では、基板回路4、および電池5は、筐体50aの内部において、接地面から視て基板回路4、電池5の順に格納されているが、その逆であってもよい。
筐体50bには、筐体50aの側から順に、ファン10、液体ボトル1、霧化部30が格納されている。筐体50bの幅は、筐体50aの幅Wと同じである。ファン10の横幅(図面左右方向)、および液体ボトル1の直径は、幅Wよりも短い。これにより、ファン10が生成する空気の流れは、筐体50bと液体ボトル1との間の隙間(以下、「空気経路R1」と称する)を通って上向きに方向付けられる。なお、液体ボトル1およびファン10は、図示しない保持手段によって筐体50bに保持される。保持手段は、留め具など、限定されない公知の手段により実現されてよい。
なお、筐体50bの幅は、筐体50bと液体ボトル1との間に空気経路R1が十分に確保できれば、筐体50aの幅Wより狭くてもよい。さらに、筐体50bと液体ボトル1との間に空気経路R1が狭い方が、ファン10が生成する空気の流れは速くなり、それにより、噴霧された液体の拡散性を高めるうえで有効的である。また、それにより、超音波霧化装置100の小型化を実現することができる。
筐体50bの高さ(図1のLb)は、液体ボトル1の高さ、および、ファン10および霧化部30の厚みよりも僅かに高い。これにより、筐体50bは、筐体50bの幅および高さをコンパクトにし、筐体50aとともに、超音波霧化装置100の小型化に寄与している。
なお、筐体50aおよび筐体50bは、別々の構造、もしくは、一体構造であってもよい。
空気経路R1は、液体ボトル1および筐体50bの形状に応じて様々に変化する。超音波霧化装置100では、霧化部30において霧化される液体8が上向きに噴霧されるところ、空気経路R1は、空気経路R1を通る空気の流れが霧化される液体8と同じ上向きとなるように形成されている。具体的に、超音波霧化装置100は、ファン10により送風される空気を超音波霧化装置100の外部に排気する排気口(排気口)15を有し、排気口15は、振動板32から液体8が霧化噴霧される噴霧方向(上向き)に向かって形成されている。これにより、超音波霧化装置100では、液体8の噴霧方向と空気経路R1から排気される空気の流れ方向とを一致させている。
液体ボトル1は、霧化部30から噴射される液体8を貯留する。液体ボトル1の内部には、吸液芯20が挿入されており、液体ボトル1に貯留された液体8が吸液芯20を介して霧化部30に供給される。液体ボトル1の材質としては、合成樹脂、ガラスなどが用いられる。
液体8としては、霧の状態で用いられるものであれば、特に限定されるものではない。具体的には、水、および、各種の殺虫、殺菌、芳香等を目的とした成分を含む液体が挙げられる。
以下、超音波霧化装置100、および後述する超音波霧化装置200等にて噴霧される物質として用いられる殺虫、殺菌成分、溶剤、添加剤などを列挙する。
1)合成ピレスロイド化合物
アクリナトリン(acrinathrin)、アレスリン(allethrin)、ベータ−シフルトリン(beta−cyfluthrin)、ビフェントリン(bifenthrin)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、シフルトリン(cyfluthrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、エンペントリン(empenthrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、エトフェンプロックス(ethofenprox)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルフェンプロックス(flufenoprox)、フルメトリン(flumethrin)、フルバリネート(fluvalinate)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、イミプロトリン(imiprothrin)、ペルメトリン(permethrin)、プラレトリン(prallethrin)、ピレトリン(pyrethrins)、レスメトリン(resmethrin)、シグマ−サイパーメトリン(sigma−cypermethrin)、シラフルオフェン(silafluofen)、テフルトリン(tefluthrin)、トラロメトリン(tralomethrin)、トランスフルトリン(transfluthrin)、テトラメトリン(tetramethrin)、フェノトリン(phenothrin)、シフェノトリン(cyphenothrin)、アルファシペルメトリン(alpha−cypermethrin)、ゼータシペルメトリン(zeta−cypermethrin)、ラムダシハロトリン(lambda−cyhalothrin)、ガンマシハロトリン(gamma−cyhalothrin)、フラメトリン(furamethrin)、タウフルバリネート(tau−fluvalinate)、メトフルトリン(metofluthrin)メパフルスリン、ヘプタフルスリン、ジメフルスリン、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル=2,2−ジメチル−3−(1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(メトキシメチル)ベンジル=2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(メトキシメチル)ベンジル=2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート等;
(2)有機リン化合物
アセフェート(acephate)、りん化アルミニウム(Aluminium phosphide)、ブタチオホス(butathiofos)、キャドサホス(cadusafos)、クロルエトキシホス(chlorethoxyfos)、クロルフェンビンホス(ch1orfenvinphos)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、クロルピリホスメチル(chlorpyrifos−methyl)、シアノホス(cyanophos:CYAP)、ダイアジノン(diazinon)、DCIP(dichlorodiisopropyl ether)、ジクロフェンチオン(dichlofenthion:ECP)、ジクロルボス(dichlorvos:DDVP)、ジメトエート(dimethoate)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、ジスルホトン(disulfoton)、EPN、エチオン(ethion)、エトプロホス(ethoprophos)、エトリムホス(etrimfos)、フェンチオン(fenthion:MPP)、フエニトロチオン(fenitrothion:MEP)、ホスチアゼート(fosthiazate)、ホルモチオン(formothion)、りん化水素(Hydrogen phosphide)、イソフェンホス(isofenphos)、イソキサチオン(isoxathion)、マラチオン(malathion)、メスルフェンホス(mesulfenfos)、メチダチオン(methidathion:DMTP)、モノクロトホス(monocrotophos)、ナレッド(naled:BRP)、オキシデプロホス(oxydeprofos:ESP)、パラチオン(parathion)、ホサロン(phosalone)、ホスメット(phosmet:PMP)、ピリミホスメチル(pirimiphos−methy1)、ピリダフェンチオン(pyridafenthion)、キナルホス(quinalphos)、フェントエート(phenthoate:PAP)、プロフェノホス(profenofos)、プロパホス(propaphos)、プロチオホス(prothiofos)、ピラクロホス(pyraclorfos)、サリチオン(salithion)、スルプロホス(sulprofos)、テブピリムホス(tebupirimfos)、テメホス(temephos)、テトラクロルビンホス(tetrach1orvinphos)、テルブホス(terbufos)、チオメトン(thiometon)、トリクロルホン(trichlorphon:DEP)、バミドチオン(vamidothion)、フォレート(phorate)、カズサホス(cadusafos)等;(3)カーバメート化合物
アラニカルブ(alanycarb)、ベンダイオカルブ(bendiocarb)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、BPMC、カルバリル(carbary1)、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、クロエトカルブ(cloethocarb)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、フェノブカルブ(fenobucarb)、フェノチオカルブ(fenothiocarb)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、フラチオカルブ(furathiocarb)、イソプロカルブ(isoprocarb:MIPC)、メトルカルブ(metolcarb)、 メソミル(methomyl)、メチオカルブ(methiocarb)、NAC、オキサミル(oxamyl)、ピリミカーブ(pirimicarb)、プロポキスル(propoxur:PHC)、XMC、チオジカルブ(thiodicarb)、 キシリルカルブ(xylylcarb)、アルジカルブ(aldicarb)等;
(4)ネライストキシン化合物
カルタップ(cartap)、ベンスルタップ(bensu1tap)、チオシクラム(thiocyclam)、モノスルタップ(monosultap)、ビスルタップ(bisultap)等;
(5)ネオニコチノイド化合物
イミダクロプリド(imidac1oprid)、ニテンピラム(nitenpyra
m)、アセタミプリド(acetamiprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、チアクロプリド(thiacloprid)、ジノテフラン(dinotefuran)、クロチアニジン(clothianidin)等;
(6)ベンゾイル尿素化合物
クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、ビストリフルロン(bistrifluron)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、フルアズロン(fluazuron)、フルシクロクスロン(flucycloxuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ルフェヌロン(lufenuron)、ノバルロン(novaluron)、ノビフルムロン(noviflumuron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、トリフルムロン(triflumuron)、トリアズロン(triazuron)等;
(7)フェニルピラゾール化合物
アセトプロール(acetoprole)、エチプロール(ethiprole)、フィプロニル(fiproni1)、バニリプロール(vaniliprole)、ピリプロール(pyriprole)、ピラフルプロール(pyrafluprole)等;
(8)Btトキシン殺虫剤
バチルス・チューリンゲンシス菌由来の生芽胞および産生結晶毒素、並びにそれらの混合物;
(9)ヒドラジン化合物
クロマフェノジド(chromafenozide)、ハロフェノジド(halofenozide)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、テブフェノジド(tebufenozide)等;
(10)有機塩素化合物
アルドリン(aldrin)、ディルドリン(dieldrin)、ジエノクロル(dienochlor)、エンドスルファン(endosulfan)、メトキシクロル(methoxychlor)等;
(11)天然系殺虫剤
マシン油(machine oil)、硫酸ニコチン(nicotine−sulfate);
(12)その他の殺虫剤
アベルメクチン(avermectin−B)、ブロモプロピレート(bromopropylate)、ブプロフェジン(buprofezin)、クロルフェナピル(chlorphenapyr)、シロマジン(cyromazine)、D−D(1,3−Dichloropropene)、エマメクチンベンゾエート(emamectin−benzoate)、フェナザキン(fenazaquin)、フルピラゾホス(flupyrazofos)、ハイドロプレン(hydroprene)、メトプレン(methoprene)、インドキサカルブ(indoxacarb)、メトキサジアゾン(metoxadiazone)、ミルベマイシンA(milbemycin−A)、ピメトロジン(pymetrozine)、ピリダリル(pyridalyl)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、スピノサッド(spinosad)、スルフラミド(sulfluramid)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、トリアゼメイト(triazamate)、フルベンジアミド(flubendiamide)、レピメクチン(lepimectin)、亜ひ酸(Arsenic acid)、ベンクロチアズ(benclothiaz)、石灰窒素(Calcium cyanamide)、石灰硫黄合剤(Calcium polysulfide)、クロルデン(chlordane)、DDT、DSP、フルフェネリウム(flufenerim)、フロニカミド(flonicamid)、フルリムフェン(flurimfen)、ホルメタネート(formetanate)、メタム・アンモニウム(metam−ammonium)、メタム・ナトリウム(metam−sodium)、臭化メチル(Methyl b
romide)、オレイン酸カリウム(Potassium oleate)、プロトリフェンビュート(protrifenbute)、スピロメシフェン(spiromesifen)、硫黄(Sulfur)、メタフルミゾン(metaflumizone)、スピロテトラマット(spirotetramat)、ピリフルキナゾン(pyrifluquinazone)、スピネトラム(spinetoram)、クロラントラニリプロール(chlorantraniliprole)、トラロピリル(tralopyril)等;
(13)その他の忌避剤
N,N−ジエチル−m−トルアミド、リモネン、リナロール、シトロネラール、メントール、メントン、ヒノキチオール、ゲラニオール、ユーカリプトール、インドキサカルブ、カラン−3,4−ジオール、MGK−R−326、MGK−R−874及びBAY−KBR−3023等;
(14)共力剤
5−〔2−(2−ブトキシエトキシ)エトキシメチル〕−6−プロピル−1,3−ベンゾジオキソール、N−(2−エチルヘキシル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、オクタクロロジプロピルエーテル、チオシアノ酢酸イソボルニル、N−(2−エチルへキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド等が挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのなかでは、揮散しやすく、有害生物の防除に適した成分の観点から、メトフルトリン、プロフルトリン、トランスフルトリン、メパフルスリン、ヘプタフルスリン、ジメフルスリンが好ましく、メトフルトリンがより好ましい。また、これらは、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、上記成分の濃度は、特に制限されず、例えば、液体の総質量に対して0.05〜10質量%とすることができる。上記成分の濃度は、水、ポリエチレングリコートリスチルフェニルエータル、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノールなどの溶媒を用いて調節すればよい。なお、上記液体には、防腐剤や界面活性剤等が適宜混合されてもよい。
基板回路4および電池5は、ファン10、および霧化部30の圧電振動子31を制御するための部材である。超音波霧化装置100では、スイッチ(不図示)の一部が超音波霧化装置100の表面に突出している。ユーザがこの突出部を押すことにより、電池5から電力供給された基板回路4が、ファン10、および霧化部30の圧電振動子31を動作させる。電池5は、乾電池に限らず、種々の公知の電池を用いることができる。
(霧化部30)
次に、霧化部30の詳細を図2により説明する。図2は、本実施の形態に係る霧化部30の断面図である。
霧化部30は、図2に示すように、通電によって超音波振動を生じる圧電振動子31と、圧電振動子31の振動によって液体を霧化する振動板32と、圧電振動子31の上面及び振動板32の下面にそれぞれに添わせた円環状の弾性部材としての一対の弾性リング33と、この一対の弾性リング33を介して圧電振動子31及び振動板32を弾性的に挟み込んで保持するケーシング34とを備える。
圧電振動子31は、中央部に開口部35が形成された円形薄板状の圧電セラミックスによって構成されている。この圧電振動子31は、厚さ方向に分極されており、両面に形成された電極(図示せず)に高周波電圧を印加することにより、径方向への超音波振動を生じる。圧電振動子31は、例えば、厚さが0.1mm〜4.0mm、外径が6mm〜60mmであり、発振周波数が30kHz〜500kHzである圧電振動子であればよい。
振動板32は、例えばニッケル、ニッケル合金、又は鉄合金からなる円形の薄板である。振動板32は、圧電振動子31の開口部35を覆った状態で、図1において圧電振動子31の下面に対して圧電振動子31と同心に接合(固着)されている。この振動板32は、例えば、厚さが0.02mm〜2.0mm、外径が6mm〜60mmである。振動板32の外径は、圧電振動子31の開口部35の内径寸法より大きくなるように、圧電振動子31の大きさに応じて適宜選択される。
振動板32における圧電振動子31の開口部35に臨む部分には、厚さ方向に貫通した複数の微細孔36が形成されている。微細孔36の孔径は、直径3μm〜150μmであるのが好ましい。
なお、図2では、振動板32の凸状部37の上底にのみ微細孔36が形成されている。しかしながら、本実施の形態に係る振動板は、振動板の全面に微細孔36が形成されていてもよい。また、図2では、振動板32は、円錐台状の凸状部を有する。ただし、振動板32は、円錐台状に限られず、種々の形状により構成されうる。また、円錐台状の凸状部は、液体の噴霧方向と同じ方向に形成されている場合に加え、さらに、液体の噴霧方向と反対の方向に形成されている場合も含んでよい。このことは、後述する図8により詳述する。なお、凸状部37は、必ずしも円錐台状である必要はなく、例えば、平面視6角や8角等の角錐台状であってもよい。
超音波霧化装置100では、吸液芯20を介して微細孔36に液体が供給され、通電により圧電振動子31が超音波振動を生じ、その圧電振動子の振動によって振動板32に生じた超音波振動により液体が微細孔36を通って霧化される。つまり、超音波霧化装置100では、液体の噴霧方向、噴霧対象領域は、当該振動板に形成された、厚さ方向に貫通した複数の微細孔の形状、位置、および、当該振動板の向きにより定まるとも言える。
なお、霧化部30は、上記の構造のものの他に、公知のピエゾ噴霧部を用いてもよく、適宜選択されうる。また、振動板32は、その形状が、平板状、ドーム状、円錐状など、種々の形状とすることができる。
弾性リング33は一対設けられている。かかる一対の弾性リング33は、ケーシング34と圧電振動子31の上面との間、及びケーシング34と振動板32の下面との間で弾性変形した状態で、それぞれ圧電振動子31及び振動板32と同心状に、上記の上面及び下面に対して接触している。
この弾性リング33としては、線径0.5mm〜3mmのOリングが好適に用いられる。また、弾性リング33の硬さは20IRHD〜90IRHDであるのが好ましい。これにより、圧電振動子31及び振動板32を適度な弾力で保持して、圧電振動子31の振動を拘束することなく、圧電振動子31をケーシング34内の所定位置に保持することができる。このため、液体をより安定的に霧化させることができる。
なお、圧電振動子31の上面に接触させた弾性リング33と、振動板32の下面に接触させた弾性リング33とは、平均径[(内径+外径)/2]、線径、硬さ等が同一のものが好ましく、特に平均径については同じものがよい。
弾性リング33の素材としては、ニトリルゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、水素化ニトリルゴム等が挙げられる。
弾性リング33は、前記Oリングに代えて、断面形状が楕円、四角形、三角形あるいは菱形等のリングであってもよく、また、D字型、X字型、T字型等のリングであってもよい。また、この弾性リング33は、周方向に完全につながって連続している必要はなく、周方向に一箇所切れ目が入っていてもよく、周方向に数箇所間欠的に切れ目が入っていてもよい。
また、円形薄板状の振動板32が圧電振動子31の開口部35を完全に覆うものを例示したが、矩形薄板状の振動板を用い、この振動板を圧電振動子31の開口部35を跨ぐように掛け渡し、振動板の両端部を圧電振動子31の一方の面に固着するようにしてもよい。
(吸液芯20)
吸液芯20は、例えば不織布からなる直径が2mm〜6mmの円柱状のものである。吸液芯20の下部側は、液体ボトル1内の液体に浸漬されており、液体を毛細管現象によって吸液芯20の上部側に供給することができる。
吸液芯20は、円柱状のみならず、角柱状であってもよく、その形状は任意である。また、吸液芯20の太さは、圧電振動子31の開口部35、もしくは、振動板32の凸状部37の内部に挿入できる太さであればよい。
吸液芯20の材質としては、連通孔を有する多孔質体、連続気泡を有する樹脂体又は樹脂繊維の集合体が好ましいものとして例示できる。具体的には、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルホルマール、ポリスチレン等からなる連続気泡を有する樹脂体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等の樹脂微粒子を主成分として打錠焼結させた多孔質体、ポリフッ化エチレン等からなる多孔質体、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、アクリル、レーヨン、ウール等からなるフェルト部材、あるいはポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維、ポリフラール繊維、アラミド繊維等からなる不織布等の樹脂繊維の集合体、セラミック等の無機粉体を主成分として打錠焼結した多孔質の無機粉焼結体が例示できるが、何らこれらに限定されるものではない。また、これらに界面活性剤を処理したものでもよい。
(ファン10)
ファン10は、軸流ファン、多翼ファン、貫流ファンなどの種々のタイプを用いることができる。ファン10は、所定の方向に気流を生成する。また、ファン10は、回転速度を自由に調整することができる。
ここで、超音波霧化装置100では、超音波霧化装置100の運転を開始するスイッチ(不図示)を押すと、ファン10および霧化部30の圧電振動子31が同時に動作する。ただし、超音波霧化装置100の運転を開始するスイッチを押すと、ファン10が最初に起動し、所定時間が経過した後、霧化部30の圧電振動子31が動作してもよい。この構成によれば、圧電振動子31が動作する前にファン10が起動することで、圧電振動子31が動作する前に上向きの気流が生まれ、圧電振動子31が動作した直後から液体8をより高く上方向に噴霧することができる。
ファン10および霧化部30は、それぞれが独立して起動・停止できるように構成してもよい。また、ファン10を間欠駆動で、霧化部30を連続駆動とし、あるいは、ファン10を連続駆動で、霧化部30を間欠駆動としてもよい。さらに、ファン10と霧化部30の双方を間欠駆動としてもよい。
<超音波霧化装置100による効果>
超音波霧化装置100は、上記の構成を備えることで、液体8の噴霧方向と空気経路R1から排気される空気の流れ方向とを一致させている。これにより、超音波霧化装置100は、霧化部30において霧化される液体8を、同じ方向に流れる空気の流れに乗せてより高く噴霧することができる。それゆえ、超音波霧化装置100は、噴霧する液体(殺虫剤、芳香剤など)を広範囲に拡散させて、殺虫効果、芳香効果などを高めることができる。
このとき、超音波霧化装置100は、基板回路4、および電池5を格納する筐体50aの上に、液体ボトル1、ファン10、霧化部30を格納する筐体50bを配置している。これにより、超音波霧化装置100は、筐体50aの高さ(La)分だけ、液体8を、さらに高く、より広範囲に噴霧することができる。
加えて、超音波霧化装置100は、次のような効果を奏することができる。霧化部30から噴霧された液体8の一部は、超音波霧化装置100に落下する場合もある。このとき、超音波霧化装置100の幅が狭いほど、超音波霧化装置100に落下する液体8の割合は低減する。この点、超音波霧化装置100では、幅Wは、電池5の長手方向の長さよりも僅かに長い程度に抑えられている。これにより、超音波霧化装置100は、超音波霧化装置100の表面に落下する液体8の割合を低減することができる。また、空気経路R1が十分に確保出来る範囲で筐体50bの幅Wを狭めることで、装置100表面が小さくなり落下する液体8の割合をより軽減することができる。
<超音波霧化装置200の構成>
次に、本実施の形態に係る他の超音波霧化装置200を図3により説明する。図3は、本実施の一態様に係る超音波霧化装置200の断面図である。なお、図1等により説明した内容については、その説明を省略する。
超音波霧化装置200は、液体ボトル1、基板回路4、電池5、ファン10、霧化部30、および筐体51を備える。
超音波霧化装置200では、筐体51は、筐体51a、および筐体51bを含む。筐体51a、および筐体51bは、水平方向に並んで設けられている。
筐体51aには、電池5が格納されている。電池5は、その長手方向が重力方向になるよう筐体51aの内部に格納されている。そして、筐体51aの高さ(図3のW)は、電池5の長手方向よりも僅かに高い。後述の筐体51bも、その高さがWに抑えられており、これにより筐体51の高さ方向におけるコンパクト化が図られている。
筐体51bには、液体ボトル1、基板回路4、ファン10、霧化部30が格納されている。基板回路4は、その長手方向が重力方向となるように筐体51bに格納されている。ファン10は、運転時の気流が水平方向に向かうように筐体51bに格納されている。そして、超音波霧化装置200では、基板回路4、液体ボトル1、ファン10を、その順に水平方向に配置している。
筐体51bは、ファン10により水平方向に生じた気流を筐体51bの外部に導く空気経路R2を有する。超音波霧化装置200では、霧化部30において霧化される液体8は上向きに噴霧されるところ、空気経路R2は、空気経路R2を通る空気の流れが霧化される液体8と同じ上向きとなるように形成されている。具体的に、超音波霧化装置200は、ファン10により送風される空気を超音波霧化装置200の外部に排気する排気口16を有し、排気口16は、振動板32から液体8が霧化噴霧される噴霧方向(上向き)に向かって形成されている。これにより、超音波霧化装置200では、液体8の噴霧方向と空気経路R2から排気される空気の流れ方向とを一致させている。
さらに、筐体51bは、液体ボトル1の脱着が容易に可能な構造を有する。筐体51bから液体ボトル1を取り出すときには、筐体51bの下部から液体ボトル1を引き抜く。また、筐体51bに液体ボトル1を取り付けるときには、液体ボトル1を筐体51bの下部から押し込み、液体ボトル1を筐体51bに固定させる。脱着可能に液体ボトル1を筐体51bに固定する方法は、特定の方法に限定されず、周知の方法により行えばよい。
なお、筐体51aおよび筐体51bは、別々の構造、もしくは、一体構造であってもよい。
<超音波霧化装置200による効果>
超音波霧化装置200は、上記の構成を備えることで、液体8の噴霧方向と空気経路R2から排気される空気の流れ方向とを一致させている。これにより、超音波霧化装置200は、霧化部30において霧化される液体8を、同じ方向に流れる空気の流れに乗せてより高く噴霧することができる。それゆえ、超音波霧化装置200は、噴霧する液体(殺虫剤、芳香剤など)を広範囲に拡散させて、殺虫効果、芳香効果などを高めることができる。
さらに、超音波霧化装置200では、筐体51bは、液体ボトル1の脱着が可能な構造を有する。これにより、超音波霧化装置200は、液体ボトル1の交換や、液体8の補充を行うときなどに液体ボトル1の脱着を容易に行うことができる。
また、超音波霧化装置200は、電池5を格納する筐体51aと、液体ボトル1、基板回路4、ファン10、霧化部30を格納する筐体51bとを水平方向に並べる構造を有する。これにより、超音波霧化装置200は、高さ方向におけるコンパクトを実現している。
<超音波霧化装置300の構成>
次に、本実施の形態に係る他の超音波霧化装置300を図4により説明する。図4は、本実施の一態様に係る超音波霧化装置300の断面図である。なお、図1等により説明した内容については、その説明を省略する。
超音波霧化装置300は、液体ボトル1、基板回路4、電池5、ファン10、霧化部30、および筐体52を備える。
超音波霧化装置300では、筐体52は、筐体52a、および筐体52bを含む。筐体52aおよび筐体52bは、接地面から視て筐体52a、筐体52bの順に上下方向に配設されている。
筐体52aには、基板回路4、電池5、および筐体52cが格納されている。基板回路4、および電池5は、それぞれの長手方向が重力方向に対して垂直になるよう筐体52aの内部に格納されている。筐体52aは筐体52cを含み、筐体52cは、内部に液体ボトル1を格納する。液体ボトル1は、霧化部30から噴霧される液体8が上方向に噴霧されるように、筐体52cの内部に格納されている。
なお、図4では不図示であるが、超音波霧化装置300は、筐体52a、52cの底部に、開口と、当該開口を開閉自在に塞ぐことが可能な蓋とが設けられ、その開口から液体ボトル1を容易に脱着可能な構造により実現されていてもよい。液体ボトル1を超音波霧化装置から脱着可能とする構成は、例えば図1の超音波霧化装置100等においても当然に可能である。
筐体52bは、ファン10を固定する。このとき、ファン10は、運転時の気流が水平方向に向かうように、筐体52bに固定されている。
なお、筐体52a、筐体52b、および筐体52cは、別々の構造、もしくは、一体構造であってもよい。
<超音波霧化装置300による効果>
超音波霧化装置300では、ファン10は、水平方向に空気の流れを生成する。このため、超音波霧化装置300は、液体8の拡散性を水平方向において高めたい場合に有効である。
ここで、超音波霧化装置300は、次のような構成で実現されてもよい。そのことを図5により説明する。図5は、超音波霧化装置300の変形例を示す図であり、ファン10を固定する軸11が筐体52bに対して上下方向に回転可能に固定される構造を示す図である。
図示するように、ファン10は、軸11を介して筐体52bに固定されている。このとき、軸11は、筐体52bに対して上下方向に回転可能に固定されている。これにより、ファン10は、空気の流れを、水平方向に加え、斜め方向、上方向にも変更することができる。したがって、ユーザは、超音波霧化装置300を用いることで様々な方向に液体8を噴霧することができる。
なお、図4には、液体8の上方向への噴霧を抑制する噴霧抑制部材52dが筐体52bに取り付けられている。超音波霧化装置300は、この噴霧抑制部材52dを取り外し可能にしておくことで、液体8を上方向へも支障なく噴霧することができる。
このように、超音波霧化装置300は、噴霧する液体(殺虫剤、芳香剤など)を様々な方向に広範囲に拡散させて、殺虫効果、芳香効果などを高めることができる。
<超音波霧化装置400の構成>
次に、本実施の形態に係る他の超音波霧化装置400を図6により説明する。図6は、本実施の一態様に係る超音波霧化装置400の断面図である。なお、図1等により説明した内容については、その説明を省略する。
超音波霧化装置400は、超音波霧化装置100等とは次の点で相違する。具体的には、超音波霧化装置100〜300は地面や床などに据え置いて使用する据置型と言えるが、超音波霧化装置400は、ユーザが手に持って、所望の方向に液体8を噴霧することができるタイプであり、例えば水鉄砲のような態様で使用することが可能である。
超音波霧化装置400は、液体ボトル1、基板回路4、電池5、ファン10、霧化部30、筐体53、スイッチ60を備える。
筐体53は、筐体53a、および筐体53bを含む。筐体53a、および筐体53bは、水平方向(図面左右方向)に並んで設けられている。そして、筐体53a、および筐体53bが組み合わさったとき、ピストル(ガン)状の形状となる。以下、この形状に基づいて、超音波霧化装置400のタイプを「ガンタイプ」と称する場合もある。つまり、筐体53aが銃把部(グリップ)に、筐体53bが銃身部に、後述のスイッチ60が引き金部に相当するとも言える。
より具体的に、筐体53aには、基板回路4、および電池5が格納されている。基板回路4、および電池5は、それぞれの長手方向が重力方向(図面上下方向)に対して垂直になるよう筐体53aの内部に格納されている。
筐体53bには、液体ボトル1、およびファン10が格納されている。液体ボトル1は吸液芯20を含んでおらず、霧化部30は、振動板32に液体8が直接接触した状態で、圧電振動子31による動作を介して振動板32を振動させることで液体8を霧化、噴霧する。液体8が噴霧される方向は、凸状の振動板32の凸部が起立する方向である(図面左方向)。
ファン10は、液体8が噴霧される方向に空気の流れが生じるように、筐体53bの内部に固定されている。
筐体53bは、ファン10により生じた空気の流れを筐体53bの外部に排気する空気経路R4を有する。超音波霧化装置400では、凸状の振動板32の凸部が起立する方向に液体8が噴霧されるところ、空気経路R4は、空気経路R4から排気された空気が、凸状の振動板32の凸部が起立する方向に流れるように形成されている。具体的に、超音波霧化装置400は、ファン10により送風される空気を超音波霧化装置400の外部に排気する排気口17を有し、排気口17は、振動板32から液体8が霧化噴霧される噴霧方向に向かって形成されている。これにより、液体8の噴霧方向と空気経路R4から排気される空気の流れ方向とを一致させている。
なお、図6では、液体8の噴霧方向および空気経路R4から排気される空気の流れ方向は、図面左側に向かっている。
また、筐体53aおよび筐体53bは、別々の構造、もしくは、一体構造であってもよい。
スイッチ60は、筐体53aの表面に突出している。ユーザがスイッチ60を押すことにより、電池5から電力供給された基板回路4が、ファン10、および霧化部30の圧電振動子31を動作させる。
超音波霧化装置400では、超音波霧化装置400の運転を開始するスイッチ60を押すと、ファン10および霧化部30の圧電振動子31が同時に動作する。ただし、超音波霧化装置400の運転を開始するスイッチ60を押すと、ファン10が最初に起動し、所定時間が経過した後、霧化部30の圧電振動子31が動作してもよい。この構成によれば、圧電振動子31が動作する前にファン10を起動することで、霧化部30の圧電振動子31が動作する前に凸状の振動板32の凸部が起立する方向に気流が生まれ、圧電振動子31が動作した直後から液体8をより遠くへ噴霧することができる。
<超音波霧化装置400による効果>
超音波霧化装置400は、上記の構成を備えることで、液体8の噴霧方向と空気経路R4から排気される空気の流れ方向とを一致させている。これにより、超音波霧化装置400は、霧化部30において霧化される液体8を、同じ方向に向かう空気の流れに乗せてより遠くへ噴霧することができる。それゆえ、超音波霧化装置400は、噴霧する液体(殺虫剤、芳香剤など)を広範囲に拡散させて、殺虫効果、芳香効果などを高めることができる。
加えて、超音波霧化装置400は、ガンタイプの装置であることから、ユーザは所望の方向に液体8を噴霧することができる。したがって、ユーザは、ポータビリティー性に優れる超音波霧化装置400を用いることで、所望の場所に対して、所望の期間、所望量の液体8を噴霧することができる。
それゆえ、超音波霧化装置400は、例えば液体8が殺虫剤成分を含む場合には、殺虫効果を迅速に行き渡らせることができる。また、超音波霧化装置400は、例えば液体8が芳香成分を含む場合には、芳香効果を迅速に行き渡らせることができる。
<超音波霧化装置500の構成>
次に、本実施の形態に係る他の超音波霧化装置500を図7により説明する。図7は、本実施の一態様に係る超音波霧化装置500の断面図である。なお、図1等により説明した内容については、その説明を省略する。
超音波霧化装置500は、液体ボトル1、基板回路4、電池5、ファン10、霧化部30、および筐体54を備える。
超音波霧化装置500では、筐体54は、筐体54a、筐体54bを含む。筐体54aおよび筐体54bは、接地面から視て筐体54a、筐体54bの順に上下方向に配設されている。
筐体54aには、基板回路4、電池5、および筐体54cが格納されている。基板回路4、および電池5は、それぞれの長手方向が重力方向に対して垂直になるよう筐体54aの内部に格納されている。筐体54aは筐体54cを含み、筐体54cは、内部に液体ボトル1を格納する。液体ボトル1は、霧化部30から噴霧される液体8が上方向に噴霧されるように、筐体54cの内部に格納されている。
筐体54bは、ファン10を固定する。このとき、ファン10は、運転時の気流が上方向に向かうように、筐体54bに固定されている。また、ファン10は、霧化部30から液体8が噴射される真上にファン10の羽根10aが位置するように、筐体54bに固定されている。ただし、ファン10は、羽根10aの回転領域の少なくとも一部が、液体8が霧化噴霧される噴霧領域と重なるように筐体54bに固定されていればよい。
なお、筐体54a、筐体54b、および筐体54cは、別々の構造、もしくは、一体構造であってもよい。
<超音波霧化装置500による効果>
超音波霧化装置500は、上記の構成を備えることで、液体8の噴霧方向とファン10により生じる空気の流れ方向とを上方向に一致させている。これにより、霧化部30によってある程度の高さまで飛ばされた液体8は、さらに、ファン10によって、短時間でより高い地点まで噴霧される。それゆえ、超音波霧化装置500は、液体8の拡散性をさらに高めることができる。
加えて、超音波霧化装置500では、ファン10は、霧化部30から液体8が噴射される真上にファン10の羽根10aが位置するように、筐体54bに固定されている。したがって、霧化部30から噴霧された液体8は、粒子径が小さなミストだけがファン10の羽根10aを通過することができる。つまり、ファン10の羽根10aが回転することで液体8の粒子径をフィルタリングすることができる。これにより、超音波霧化装置500は、液体8の拡散性をさらに高めることができる。
なお、ファン10は、羽根10aの回転領域の少なくとも一部が、液体8が霧化噴霧される噴霧領域と重なるように筐体54bに固定されていればよい。これにより、超音波霧化装置500は、羽根10aの回転領域を通過した液体8のうち粒子径が小さなミストのみを拡散させることができ、液体8の拡散性を高めるという効果を得ることができる。
以上、本実施の形態に係る種々の超音波霧化装置等を説明した。上述したように、本実施の形態に係る超音波霧化装置は、種々の形態により液体の拡散性を高めることができる。ただし、これらの形態は、本実施の形態の一例を示すものであって、ここで説明した形態を組み合わせることも可能である。
<振動板47について>
次に、本実施の形態に係る振動板の変形例を図8に示す。図8は、振動板47の概略図であり、図8(a)は上面図を、図8(b)は断面図を示す。
振動板47は、振動板32と次の点で相違する。つまり、振動板32は、噴霧方向に凸状部37が形成されているのに対して、振動板47では、噴霧方向と反対方向に凸状部37が形成されている。言い換えれば、振動板47では、液体を霧化噴霧する錐台状の凹状部が形成されている。これにより、超音波霧化装置100をはじめとする上述した本実施の形態に係る超音波霧化装置は、振動板47が凹状部を有することにより、ミストを狭角に噴霧し、それにより勢いよく液体を噴霧し、かつ、液体の噴霧距離(高さ)を大きくすることができる。このように、本実施の形態に係る超音波霧化装置は、振動板32等に加え、振動板47を用いることもできる。
ここで、超音波霧化装置100、200、400、500に振動板47が用いられた場合には、液体8が噴霧される方向、および、ファン10により生じた空気の流れは、振動板47の凸状部37が起立する方向とは反対方向になり、液体8の噴霧方向と空気経路から排気される空気の流れ方向とが一致する。これにより、超音波霧化装置100等は、振動板47を用いることにより、ミストを狭角に噴霧し、それにより勢いよく液体を噴霧し、かつ、液体の噴霧距離(高さ)を大きくすることができる。
また、図8では、振動板47の凸状部37の上底にのみ微細孔36が形成されている。しかしながら、振動板47は、上記構成のほかに、上底に加え、凸状部37の側面部、または当該側面部を含む振動板47の全体に複数の微細孔36が形成されていてもよい。このことは、振動板32においても同様である。
また、上記の説明では、振動板47は錐台状であるものとして説明した。しかしながら、振動板47は、円錐台、4角錐台、8角錐台、16角錐台等により形成されていてもよい。
<超音波霧化装置600の構成>
次に、超音波霧化装置400の変形例である、本実施の形態に係る他の超音波霧化装置600を図9により説明する。図9は、本実施の一態様に係る超音波霧化装置600の断面図である。なお、図6等により説明した内容については、その説明を省略する。
超音波霧化装置600は、超音波霧化装置400と次の点で相違する。具体的には、超音波霧化装置400では、液体ボトル1は、その全体が筐体53bの内部に格納されている。
これに対して、超音波霧化装置600は、互いに連通する液体ボトル2aおよび液体ボトル2bを有し、液体ボトル2aは筐体53bの外部に配置され、液体ボトル2bは筐体53bの内部に配置されている。そして、超音波霧化装置600は、液体ボトル2aに貯留された液体8が重力により液体ボトル2bへと流れる構造になっている。
ここで、液体ボトル2aは、地面や床などに超音波霧化装置600を据え置いたときに、筐体53aの上側に位置することが好ましい。これにより、液体ボトル2aの内部に貯留された液体を重力により液体ボトル2bへ通液させることができる。
液体ボトル2bは、霧化部30と連結し、液体ボトル2aから流入した液体を霧化部30へと導くのであれば、その形状は特に限定されない。
なお、不図示であるが、超音波霧化装置600は、液体ボトル2aから液体ボトル2bへの通液を遮断するバルブ等を液体ボトル2aと液体ボトル2bとの間に設けてもよい。これにより、液体ボトル2aから液体ボトル2bへの通液を任意のタイミングで止めることができる。さらに、超音波霧化装置600では、液体ボトル2aを筐体53bから取り外し可能な構造としてもよい。
<超音波霧化装置600による効果>
上述したように、超音波霧化装置600は、液体ボトル2aに貯留された液体8が重力により液体ボトル2bへと流れる構造であり、かつ、液体ボトル2bは、霧化部30と連結し、液体ボトル2aから流入した液体を霧化部30へと導く構造である。これにより、超音波霧化装置600は、液体ボトル2a、および液体ボトル2b中の液体を使い切ることができ、無駄なく液体を消費することができる。
さらに、超音波霧化装置600では、筐体53bから液体ボトル2aを容易に取り外し可能な構造とすることもできる。これにより、超音波霧化装置600では、液体ボトル2aを新品の液体ボトルに容易に取り替えることができ、ユーザにとって使いやすい超音波霧化装置を実現することができる。
また、超音波霧化装置600では、液体ボトル2bは、霧化部30と連結し、液体ボトル2aから流入した液体を霧化部30へと導くのであれば、その形状は特に限定されない。これにより、筐体53bの内部において液体ボトル2bを小さくすることができ、液室として機能させることができる。
<超音波霧化装置700の構成>
次に、本実施の形態に係る他の超音波霧化装置700を図13により説明する。図13は、本実施の一態様に係る超音波霧化装置700の要部の模式図である。なお、すでに説明した内容については、同一の符号を付してその説明を省略する。
超音波霧化装置700は、ファン10が霧化部30の上方に配置され、ファン10の回転中心が吸液芯20の軸心と略同心状となるように構成されている。ファン10の中心部には、軸方向に貫通する貫通孔10Cが形成されており、霧化部30で噴霧された液体8は、貫通孔10Cを通過して上昇する。
ファン10の上方には、外装の一部を兼ねる導風板701が設けられており、この導風板701によって、ファン10により生じた空気の流れが中心部に集められる。
霧化部30で噴霧された液体8は、貫通孔10Cを通過した後、ファン10で生じた空気の流れによって、より高く上昇する。
<超音波霧化装置700による効果>
上述したように、超音波霧化装置700では、ファン10が霧化部30の直近に設けられているため、ファン10により生じた空気の流れを噴霧された液体8の上昇に効率よく利用することができる。
また、超音波霧化装置700では、噴霧された液体8が落下することがあっても、ファン10の羽根10aは、導風板701で覆われているため、落下した液体8が羽根10aに付着するのを防止することができる。
なお、中心部に貫通孔10Cが形成されたファン10は、図6に示す超音波霧化装置400や図9に示す超音波霧化装置600のように、吸液芯20を備えていない超音波霧化装置においても採用することができる。
(振動板の形状による効果)
次に、以下の実施例により、本実施の形態に係る超音波霧化噴霧装置をさらに詳しく説明する。
(超音波霧化装置の作製)
以下の仕様の超音波霧化装置を作製した。
(1)圧電振動子31:外径15mm、内径5mm、厚さ0.4mmの圧電セラミックス
(2)印加電圧:30Vp−p
(3)圧電振動子31(超音波励振機)の周波数:110kHz
(実施例)
実施例として、ニッケルからなる振動板32および振動板40を用いた。振動板32は上底にのみ微細孔36が形成されており、振動板40は振動板の全体に微細孔36が形成されている。振動板32および振動板40は、微細孔直径が6.0μmのものを使用し、振動板32および振動板40の寸法は、凸状部上底直径2.5mm、凸状部下底直径5.0mm、凸状部高さ0.2mmのものを使用した。なお、本試験に用いられる液体はエタノール(粘度1.17mPa・s(20℃))である。これは、以下の比較例においても同様である。
(比較例)
比較例として、ニッケルからなるドーム状の振動板Aおよび振動板Bを用いた。ここで、ドーム状とは、凸状部が液体の噴霧方向へ湾曲した形状をいう。ここで、振動板Aは、ドームを形成する表面にのみ微細孔が形成されている。また、振動板Bは、振動板Bの全体に微細孔が形成されている。振動板AおよびBは、微細孔直径が6μmのものを使用し、振動板AおよびBの寸法は、凸状部の基端部の直径3mm、凸状部高さ0.2mmのものを使用した。
上記の条件のもと、実施例および比較例において液体を噴霧し、噴霧口から観測できるミストの最高到達点までの高さを目視にて測定した。なお、測定値は10回の測定結果の平均を採用した。
その結果、(実施例)におけるミストの最高到達点は、振動板32では41.3cm、振動板40では33.1cmであった。一方、(比較例)におけるミストの最高到達点は、振動板Aでは24.3cm、振動板Bでは23.8cmであった。
つまり、ミストの最高到達点は、実施例にかかる円錐台状タイプの振動板32および振動板40の方が、比較例におけるドーム状の振動板Aおよび振動板Bよりも高いことが示された。数値で比較すると、振動板32は振動板Aおよび振動板Bの約1.7倍、振動板40は振動板Aおよび振動板Bの約1.4倍の液体噴霧高さを実現できることが示された。
このことから、上記の実施例は、比較例に比べて、噴霧高さを高めることで液体の拡散性を改善することが可能になること、その結果、液体の効果(加湿効果、芳香効果、殺虫殺菌効果等)が広範囲に行き渡り、即効性を出すことができることが実証された。したがって、上記の実施例は、即効性が要求される殺虫剤等の目的に使用される場合に特に有効である。
さらに、本願発明者らは、本実施例によって、振動板の耐久性が高まることを見出した。
以下、具体的に説明する。上記の(実施例)および(比較例)で用いた振動板を用い、かつ、装置の駆動条件を、2秒ON−8秒OFF、20時間連続で空駆動したときの、振動板の劣化率をそれぞれ比較した。ここで、振動板の劣化とは、試験前後で噴霧量が50%以上低下した場合をいう。
この試験の結果、実施例において、振動板32は、9回の実験において劣化したものは0であった。つまり、劣化率は0%であった。また、振動板40は、9回の実験において劣化したものは2であった。つまり、劣化率は2/9=22%であった。
一方、比較例において、振動板Aおよび振動板Bともに、5回の実験において劣化したものは3であった。つまり、劣化率は、いずれも60%であった。
この結果より、振動板の劣化率は、本実施例に係る円錐台状の振動板が、比較例に係るドーム状の振動板よりも低いことが示された。特に、上底にのみ微細孔36が形成された振動板32は劣化率が0%であるのに対して、比較例では劣化率が60%であったことから、振動板32の耐久性の高さが際立っている。
振動板32の円錐台状の凸状部37や振動板A(B)のドーム部は、いずれも微細孔が形成された平板状の振動版にプレス加工を施すことで形成される。振動板A(B)は、ドーム部全体、特にドーム部の頂部にプレス時の加工ひずみが大きく発生する。これに対して、振動板32(40)の円錐台状の凸状部37では、上底にはプレス時の加工ひずみは殆ど発生しないため、円錐台状の凸状部37の上底よりもドーム部の頂部の方が、駆動時の振動により亀裂が発生し易く、振動板の劣化率が高くなるものと考えられる。
液体ボトル1を設置していない状態でユーザが気付かないうちに電源をONにしてしまうことや、装置使用時に液体がなくなる(液体ボトル1が空になる)ことは十分にありえることであり、そのときに振動板の劣化を抑制することができれば、装置の寿命を伸ばすことができる。つまり、装置の耐久性を高めることで、コスト面においてもユーザ負担を軽減することが可能になる。
このように、実施例にかかる振動板は、比較例にかかる振動板よりも、ミストの最高到達点を高くすることができ、これにより、液体の拡散性を高めることができる。そして、液体の効果(加湿効果、芳香効果、殺虫殺菌効果等)が広範囲に行き渡ることで、高い即効性が期待できる。
加えて、実施例に係る振動板は、比較例に係る振動板よりも、振動板の劣化率を著しく低下させることができる。これにより、同一の材料を使用するのであれば、実施例に係る振動板を用いることで装置寿命を延ばすことができ、装置の交換頻度を低下させて、コスト面でのユーザ負担を軽減することができる。
このように、本実施の形態に係る超音波霧化装置は、ファン10の利用に加え、さらに振動板の形状に工夫を加えることにより、液体8の拡散性を高めることができる。
<吸液芯(吸液部および保液部の二層一体型構造)について>
次に、吸液芯20の他の構造を図10により説明する。図10は、吸液部および保液部が二層一体型に構成された吸液芯の要部を説明するための図である。
図示するように、吸液芯20は、液体ボトル1から液体を吸液する吸液部21と、吸液部21から供給された液体を保液する保液部22とを備える。保液部22は振動時には振動板32と接触しており、振動板32は、保液部22から供給された液体を霧化噴霧する。
このとき、液体ボトル1は、ボトル本体と、吸液部21および保液部22からなる吸液芯20とを備え、本実施の形態に係る超音波霧化装置100等に着脱自在に収容される。
吸液部21は、例えば不織布からなる直径が2mm〜6mmの円柱状のものである。吸液部21の下部側は、ボトル本体内の薬液に浸漬されており、薬液を毛細管現象によって吸液部21の上部側に供給することができる。その吸液部21の上部側には保液部22が設けられている。
吸液部21は、円柱状のみならず、角柱状であってもよく、その形状は任意である。また、吸液部21の太さは、圧電振動子31の開口部35に挿入できる太さであればよい。
保液部22は、吸液部21の上部側において吸液部21と一体に設けられている。つまり、保液部22は、液体ボトル1が超音波霧化装置に着脱されるときに、液体ボトル1とともに超音波霧化装置に着脱される。保液部22は、振動板32の凸状部37に近接又は接触しており、その凸状部37に、吸液部21が吸液した薬液を供給する。これにより振動板32から薬液を噴霧でき、また、その噴霧量の安定性を保つことができる。このことを後述の効果確認試験で詳述する。
なお、吸液部21と保液部22との一体化構造は、様々な形態によって実現することができ、その幾つかの例を図11、図12を用いて後述する。また、以下の説明では、吸液部21と保液部22との一体化構造を「二芯一体化構造」と称する場合もある。
また、本実施の形態では、「一体」は、同一の構造のようになっていること、あるいは、一つにまとまっている状態を含む表現として用いる。
吸液部21および/または保液部22は、ボトル本体に固定され、かつ、液体ボトル1に対して着脱可能に取り付けられる。
なお、吸液部21および保液部22の材質としては、連通孔を有する多孔質体、連続気泡を有する樹脂体又は樹脂繊維の集合体が好ましいものとして例示できる。具体的には、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルホルマール、ポリスチレン等からなる連続気泡を有する樹脂体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等の樹脂微粒子を主成分として打錠焼結させた多孔質体、ポリフッ化エチレン等からなる多孔質体、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、アクリル、レーヨン、ウール等からなるフェルト部材、あるいはポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維、ポリフラール繊維、アラミド繊維等からなる不織布等の樹脂繊維の集合体、セラミック等の無機粉体を主成分として打錠焼結した多孔質の無機粉焼結体が例示できるが、何らこれらに限定されるものではない。また、これらに界面活性剤を処理したものでもよい。さらに吸液部21および保液部22の材質は同じであっても異なるものであってもよい。
超音波霧化装置への液体ボトル1の収容方式は、液体ボトル1が超音波霧化装置内に着脱自在に収容され、超音波霧化装置内に液体ボトル1を収容した状態で保液部22と振動板32の凸状部37とが近接または接触するような方式であれば特に限定されない。例えば、液体ボトル1を横方向から水平に移行させて嵌合させる方式や液体ボトル1を横方向からわずかな回転角度をともなって嵌合させる方式などがある。
(吸液部21および保液部22の一体化構造について)
次に、吸液部21および保液部22の一体化構造の実施例を図11、図12により説明する。図11および図12は、吸液部21および保液部22の一体化構造の実施例を示す。このうち、図11(a)はキャップ構造を示し、図11(b)は綿棒構造を示し、図11(c)は差込構造を示し、図11(d)は芯構造を示す。また、図12(a)は2芯綿棒構造を示し、図12(b)は接着構造を示し、図12(c)はストロー型接着構造を示し、図12(d)はストロー型綿棒構造を示す。
なお、図11、図12は、各実施例の基本的な形状を示すものであって、長さ、奥行き、幅、吸液部21と保液部22との相対的な大きさ、位置関係などは適宜変更することができる。また、図11、図12において、図面上側に振動板32が配置され、図面下側に液体ボトル1が配置される。したがって、保液部22は、図面上側の振動板32(不図示)と近接又は接触する。
最初に、図11(a)のキャップ構造を説明する。キャップ構造では、保液部22aは吸液部21aの上にコの字型(凹状)に被せられ、その凹状部に吸液部21aの一端が嵌合される。これにより、保液部22aは、吸液部21aの上記一端に蓋をするような状態で、吸液部21aと一体に設けられる。図2の保液部22はこのキャップ構造を用いている。この場合、保液部22の保液力により、図面上側の振動板32(不図示)に安定的に薬液が供給される。
次に、図11(b)の綿棒構造について説明する。図示するように、綿棒構造では、保液部22bは吸液部21aと一体に設けられ、このとき、吸液部21aおよび保液部22bの外形により規定される形状が綿棒に類似する。このとき、保液部22bは、その保液力により図面上側の振動板32に安定的に薬液を供給することができ、かつ、振動板32の凸型形状に対応する形状を形成できる。
図11(c)の差込構造について説明する。図示するように、差込構造では、保液部22cは、T字状の断面形状を有し、T字を形成する棒状部分が吸液部21bに差し込まれている。この場合、保液部22cを吸液部21bに構造的に安定に保持することができる。
図11(d)の2芯構造について説明する。2芯構造では、円柱状の保液部22dが、吸液部21cの内部に、吸液部21cの軸方向にわたって嵌挿されている。つまり、保液部22dは、吸液部21cの一端から他端に至るまで嵌挿されており、一端がボトル本体の薬液に浸漬している。これにより、2芯構造では、吸液部21cおよび保液部22dがボトル本体から薬液を吸収(吸液)する。そして、保液部22dは、ボトル本体側とは異なる側の一端において振動板32と近接または接触するため、吸液部21cが吸液した薬液を振動板32に供給する役割を果たす。この場合、薬液の吸収速度が遅い保液部22d、例えば空隙率が低い保液部22dを用いた場合であっても、薬液の吸液速度が速い吸液部21c、例えば空隙率が高い吸液部21cを用いることにより、振動板32(不図示)に安定的に薬液を供給することができる。
なお、ここで述べる空隙率は、1−(吸液芯または保液部の重量)/(吸液芯または保液部の体積)×(吸液芯または吸液体の材質の密度)×100により算出されるものである。このことは、後述する実施例においても同様である。
図12(a)の2芯綿棒構造について説明する。図示するように、2芯綿棒構造は、図11(b)の綿棒構造と図11(d)の2芯構造とを組み合わせた構造である。2芯綿棒構造は、吸液部21cと、保液部22dと、保液部22eとを用いる。保液部22dおよび保液部22eは、同じ材質であっても、異なる材質であってもよい。この場合、薬液の吸液速度が遅い保液部22d、例えば空隙率が低い保液部22dを用いた場合であっても、薬液の吸液速度が速い吸液部21c、例えば空隙率が高い吸液部21cを用いることで、振動板32に安定的に薬液を供給することができる。また、保液部22eは、その保液力により振動板32に安定的に薬液を供給することができ、かつ、振動板32の凸型形状に対応する形状を形成できる。
図12(b)の接着構造について説明する。接着構造では、保液部22fは吸液部21aに接着剤等の接着部材を用いて接着されている。接着部材は、吸液部21aから保液部22fへの薬液の供給を阻害しない特性を有することが好ましい。なお、接着部材は、吸液部21aと保液部22fの接触面の全面に用いられてもよいし、当該接触面の一部にのみ用いられてもよい。この場合、材料コストを抑えることができる。
図12(c)のストロー型接着構造について説明する。ストロー型接着構造では、吸液部21aがストロー様の筒25に嵌挿されている。保液部22fは、ストロー様の筒25に嵌挿された吸液部21aの一端(振動板側)において、吸液部21aと一体に設けられる。筒25は、薬液を吸収しない材質からなる。この場合、薬液を図面下側の一端からのみ吸い上げることができるため、容器底面からの薬液面の高さによる吸液速度への影響をなくすことができ、かつ、吸液芯25からの自然蒸散を防ぐことができる。
図12(d)のストロー型綿棒構造について説明する。図示するように、ストロー型綿棒構造は、図12(c)のストロー型接着構造の保液部22fを図11(b)の綿棒構造の保液部22bに置き換えた構造である。ストロー型綿棒構造は、吸液部21aと、保液部22bと、筒25とを用いる。ストロー型綿棒構造では、保液部22bは、吸液部21aの一端からのみ薬液を吸い上げることができるため、容器底面からの薬液面の高さによる吸液速度への影響をなくすことができる。また、筒25によって吸液部21aからの自然蒸散が抑えられる。さらに、ストロー型綿棒構造では、保液部22bは、その保液力により振動板32に安定的に薬液を供給することができ、かつ、振動板32の凸型形状に対応する形状を形成することができる。
以上、図11および図12により種々の実施例を説明した。このように、保液部22は、種々の形状、構造によって吸液部21と一体に設けられる。
さらに、図11および図12に示すように、保液部22は、振動板32との接触面が、凸状、凹状、または平坦など、種々の形状で形成されてよい。ただし、保液部22は、振動板32との接触面が、保液部22と接触する振動板32の接触面に対応する形状であることが好ましい。つまり、薬液の噴霧方向とは反対の側の振動板32の形状が凹状、凸状、または平坦である場合に、保液部22は、振動板32との接触面が、凸状、凹状、または平坦等であることが好ましい。
これにより、保液部22は、振動板32と保液部22との接触状態を良好に保つことができ、振動板32と保液部22とを強く接触させたり、振動板32と保液部22との接触が不十分であるなど、薬液噴霧の安定性に影響を与える原因を軽減、排除することができる。このように、吸液部21および/または保液部22は、振動板32の形状や特性に応じて一体化構造の種類を変更してよく、それによって最適な薬液噴霧を実現できる。
また、吸液部21および/または保液部22は、液体ボトル1に固定されているものの、液体ボトル1に対して着脱可能に付設されてよい。これにより、例えば吸液部21および/または保液部22に不具合が認められ、液体ボトル1中に薬液が残っているような場合に、吸液部21および/または保液部22のみ交換することにより超音波霧化装置1を噴霧の安定性を保ちつつ運転することができる。そして、これにより、部品(部材)の交換コストの低減、および薬剤の有効利用という付加価値をユーザに提供することができる。
また、振動板32の代わりに、二層一体型構造型の吸液芯と振動板47とを組み合わせて用いることも可能である。
(効果確認試験)
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
(超音波霧化装置の作製)
以下の仕様の超音波霧化装置を作製した。
(1)圧電振動子31:外径15mm、内径5mm、厚さ0.4mmの圧電セラミックス
(2)振動板32:凸型振動板
(3)印加電圧:30Vp−p
(4)圧電振動子31(超音波励振機)の周波数:110kHz
(二層一体化構造芯の作製)
以下の仕様の二層一体化構造芯を作製した。なお、本効果確認試験で用いた二層一体化構造芯は、図11(a)に示すキャップ構造に対応する。
(1)吸液部21:内径4.5mmのポリプロピレン樹脂繊維及びポリエチレン樹脂繊維集合体
(2)保液部22:木材パルプと合成繊維の集合体(製品名:AY−80(王子キノクロス社製))
(3)一体化構造:吸液部21に保液部22を被せ、シールチューブで挟持
(実施例)
薬液(エクソールD110(エクソンモービル社製))を充填したボトル本体に上記の二層一体化構造芯を中栓で挟持し、超音波霧化装置を用いて薬液を1秒間噴霧させた。10回噴霧させた後、噴霧前後の重量変化から1回噴霧当りの噴霧量を算出した。また、4反復の試験結果から相対標準偏差を算出した。その結果、噴霧量は13.0mg/sprayであり、相対標準偏差は0.6%であった。
(比較例1)
薬液(エクソールD110)を充填したボトル本体に吸液部21を中栓で挟持し、超音波霧化装置を用いて薬液を1秒間で噴霧させた。10回噴霧させた後、噴霧前後の重量変化から1回噴霧当りの噴霧量を算出した。また、4反復の試験結果から相対標準偏差を算出した。その結果、噴霧量は8.7mg/sprayであり、相対標準偏差は5.0%であった。
実施例および比較例1の結果を比較すると、二層一体化構造芯(実施例)は、吸液部21のみを用い、保液部22を用いない構造(比較例1)よりも噴霧量が多く、かつ、噴霧の安定性を実現できることが分かった。
(比較例2)
薬液(エクソールD110)を充填したボトル本体に吸液部21を中栓で挟持し、振動板32側に保液部22を配置した(以下、この構造を二層分割型構造芯と称する)。超音波霧化装置を用いて薬液を1秒間噴霧させ、10回噴霧させた後、噴霧前後の重量変化から1回噴霧当りの噴霧量を算出した。また、4反復の試験結果から相対標準偏差を算出した。その結果、噴霧量は13.4mg/sprayであり、相対標準偏差は0.7%であった。
本実施例と比較例2とを比較すると、二層一体化構造芯と二層分割型構造芯とでは、噴霧量及び噴霧安定性に特段の差が認められないことが分かった。
以上の結果から、本実施例の二芯一体化構造は、二層分割型構造芯と比べても噴霧量および噴霧の安定性において遜色がないこと、比較例1の構造(吸液芯のみ用いる構造)よりも噴霧量および噴霧の安定性の点で優れており、そのことを、吸液芯に一体に設けられた保液部の構造を用いることで実現していることを明らかにした。また、その結果、二層一体化構造芯は、電池の消費量を抑えて、ランニングコストのコストダウンを図ることも可能である。
さらに、液体ボトル1は、超音波霧化装置に着脱自在に収容され、保液部22は、液体ボトル1が超音波霧化装置に着脱されるときに、液体ボトル1とともに超音波霧化装置に着脱される構成であることが好ましい。
超音波霧化装置から液体ボトル1を取り出すときに保液部22が振動板32側に残る場合、保液部22が乾燥し、かつ、超音波霧化装置を再稼動したときに、保液部22に由来する繊維等によって振動板32の微細孔36が閉塞する懸念がある。
これに対して、保液部22が、液体ボトル1が超音波霧化装置に着脱されるときに、液体ボトル1とともに超音波霧化装置に着脱されることにより、液体ボトル1中に液体がなくなり保液部22が乾燥したとき、液体ボトル1を交換する際には保液部22ごと交換されるため、超音波霧化装置を再稼動したときに保液部22に由来する繊維等によって振動板32の微細孔36が閉塞することを抑制できる。これにより、液体ボトル1は、閉塞が理由で、液体の噴霧量を不安定にさせることも、また、高いコストを要する振動板の交換をユーザに強いることも少なくなる。
加えて、超音波霧化装置に霧化部30を残した状態で超音波霧化装置から液体ボトル1を取り出すことにより、液体ボトル1の交換に伴って圧電振動子31および振動板32まで交換する必要がなく、それにより液体ボトル1の交換コストを低く抑えることができる。
このように、本発明の一態様に係る超音波霧化装置は、コスト面においてユーザ負担を軽減することができ、また、振動板32の微細孔36を閉塞させることを抑制することで、超音波霧化装置の噴霧安定性を向上させることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、加湿、芳香、差中殺菌のために用いられる超音波霧化装置に好適に適用される。
1、2a、2b 液体ボトル(液体貯留容器)
4 基板回路
5 電池
8 液体
10 ファン(送風部)
10a 羽根(回転羽根)
15、16、17 開口(排気口)
20 吸液芯
21 吸液部
22 保液部
30 霧化部
31 圧電振動子
32、40、47 振動板
33 弾性リング
34 ケーシング
35 開口部
36 微細孔
37 凸状部
50〜54 筐体
60 スイッチ
100、200、300、400、500、600、700 霧化装置
701 導風板

Claims (9)

  1. 液体を霧化噴霧する超音波霧化装置であって、
    液体貯留容器から液体を吸液する吸液芯と、
    超音波振動を生じる圧電振動子の振動により上記吸液芯から供給された上記液体を霧化噴霧する、厚さ方向に貫通した複数の微細孔を有する振動板と、
    霧化噴霧された上記液体を拡散させる送風部と、を備えることを特徴とする超音波霧化装置。
  2. 液体を霧化噴霧する超音波霧化装置であって、
    超音波振動を生じる圧電振動子の振動により液体貯留容器に貯留された液体を霧化噴霧する、厚さ方向に貫通した複数の微細孔を有する振動板と、
    霧化噴霧された上記液体を拡散させる送風部と、を備え、
    上記振動板は、上記液体貯留容器に貯留された上記液体と直接接触することが可能な位置に配置されていることを特徴とする超音波霧化装置。
  3. 上記送風部により送風される空気を自装置の外部に排気する排気口を有し、
    上記排気口は、上記振動板から上記液体が霧化噴霧される噴霧方向に空気が流れるように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の超音波霧化装置。
  4. 上記送風部は、上記振動板から上記液体が霧化噴霧される噴霧方向に対して、送風角度を変更可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の超音波霧化装置。
  5. 上記送風部は、回転羽根を有し、
    上記回転羽根の回転領域の少なくとも一部は、上記液体が霧化噴霧される噴霧領域と重なることを特徴とする請求項1または2に記載の超音波霧化装置。
  6. 上記振動板は、上記液体を霧化噴霧する錐台状の凸状部を有することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の超音波霧化装置。
  7. 上記振動板は、上記液体を霧化噴霧する錐台状の凹状部を有することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の超音波霧化装置。
  8. 上記吸液芯は、
    上記液体貯留容器から上記液体を吸液する吸液部と、
    上記吸液部から供給された上記液体を保液する保液部とからなることを特徴とする請求項1に記載の超音波霧化装置。
  9. 上記液体貯留容器は、上記超音波霧化装置に着脱自在に収容され、
    上記保液部は、上記液体貯留容器が上記超音波霧化装置に着脱されるときに、上記液体貯留容器とともに上記超音波霧化装置に着脱されることを特徴とする請求項8に記載の超音波霧化装置。


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