JP2019504840A - ハロゲン置換ジケトン、ピラゾール化合物およびピラゾール化合物の製造方法 - Google Patents

ハロゲン置換ジケトン、ピラゾール化合物およびピラゾール化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、新規ハロゲン置換ジケトン化合物、新規ピラゾール化合物、ピラゾール化合物の製造方法、および農薬または医薬化合物の製造方法に関する。【選択図】なし

Description

本出願は、欧州特許出願第16153112.4号、欧州特許出願第16162487.9号、および欧州特許出願第16196175.0号に対する優先権を主張するものであり、これらの出願の全内容は、あらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。
本発明は、新規ハロゲン置換ジケトン化合物、新規ピラゾール化合物、ピラゾール化合物の製造方法および農薬または医薬化合物の製造方法に関する。
3−ハロメチルピラゾール−4−イルカルボン酸およびエステルは、農薬および医薬活性成分の合成における有用中間体である。そのようなピラゾール構成要素を含有する農薬活性成分は例えば、例えば、国際公開第2006015866号パンフレットに記載されているような、2’−[1,1’−ビシクロプロパ−2−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチルピラゾール−4−カルボキサニリド(セダキサン(Sedaxane))、例えば、国際公開第2006087343号パンフレットに記載されているような、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[2−(3’,4’,5’−トリフルオロフェニル)フェニル]ピラゾール−4−カルボキサミド(フルキサピロキサド(Fluxapyroxad))、例えば、国際公開第2003070705号パンフレットに記載されているような、N−(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチルピラゾール−4−カルボキサミド(ビキサフェン(Bixafen))、例えば、国際公開第2004035589号パンフレットに記載されているような、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[1,2,3,4−テトラヒドロ−9−(1−メチルエチル)−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(イソピラザム(Isopyrazam))、例えば、国際公開第07048556号パンフレットに記載されているような、(RS)−N−[9−(ジクロロメチレン)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタリン−5−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(ベンゾビンジフルピル(Benzovindiflupyr))である。一般に、それらのエステルの加水分解によって多くの場合得られる、3−ハロメチルビラゾール−4−イルカルボン酸は、例えば3−ハロメチルピラゾール−4−イルカルボン酸ハロゲン化物への変換後に、カルボキサミドに変換される。カルボキサミドがエステルまたは酸から直接生み出される、他の変換もまた、国際公開第2012055864号パンフレットおよび国際公開第2007/031323号パンフレットになど、記載されている。すべての前述の引用特許出願は、あらゆる目的のために本明細書よって援用される。
欧州特許第2297111B1号明細書は、2−(アミノメチリデン)−3−オキソ酪酸エステルから出発する3−ハロメチルピラゾール−4−イルカルボン酸エステルの製造を記載している。
本発明はしたがって、式(I)
に従った化合物に関する。
残基R、R、R、RおよびYは、後続の説明において定義されるであろう。
本発明はさらに、式(II)
に従った化合物の製造方法であって、
式(I)の化合物を式(III)、(VIII)または(V)
の化合物と反応させるステップを含む方法に関するものであり、
ここで、RおよびR10は、後続の説明において詳細に記載されるであろうし、RおよびRは、後続の説明において式(I)の化合物について記載されるものと同じものである。
本発明はさらに、式(VII)
(式中、R、R、RおよびRは、後続の説明において定義される)
の化合物、ならびにそれの製造方法に関する。
別の態様において、本発明は、上で述べられた、式(II)または(VII)の化合物の製造方法、または両方の方法を含む、農薬または医薬化合物の製造方法に関する。特に、(II)中R10がHである場合に、多くの場合カルボン酸官能基は、カルボン酸ハロゲン化物もしくは酸無水物の形成によって活性化され、式(VI)NHR12Q(式中、R12は、H、C〜C12アルキル、C〜CアルケニルまたはC〜Cシクロアルキル基からなる群から選択され、ここで、HおよびC〜Cアルキルが好ましく、式中、Qは、任意選択的に置換されたアリールまたはヘテロアリール基である)のアミンとの後続の反応。式(II)の化合物の製造方法を含む、農薬または医薬化合物の別の製造方法において、R10が、C〜C12アルキル、C〜CアルケニルまたはC〜Cシクロアルキル基からなる群から選択される場合、とりわけR10がC〜Cアルキルである場合、国際公開第2012055864号パンフレットに記載されており、ここで、式(II)の化合物が、少なくとも1種の塩基の存在下で、式(VI)NR12HQ(式中、R12は、上記のように定義され、式中、Qは、任意選択的に置換されたアリールまたはヘテロアリール基である)のアミンと接触させられる。農薬または医薬化合物のその上別の製造方法において、本方法は、任意選択的に(VII)を(II)へ変換するステップ、ならびに任意選択的にR10がHである場合、例えばハロゲン化物または酸無水物への変換による(II)の活性化の後に、(VII)を式(VI)NR12HQのアミンと反応させるステップを含む。そのような方法はまた、(I)から式(VII)の化合物を製造するステップを含むことができる。特定の一実施形態において、(VII)は、任意選択的に(VI)ではない少なくとも1種の塩基の存在下で、(VI)との反応によって、相当するカルボン酸および/またはカルボン酸ハロゲン化物もしくは酸無水物への中間変換なしに農薬または医薬化合物の製造のために使用される。(VI)ではない少なくとも1種の塩基は好ましくは、ジアルキルアミンまたはトリアルキルアミン、例えばトリエチルアミンである。
本発明において、単数形での呼称は複数形を含むことが意図され;例えば、「溶媒(a solvent)」は、「2種以上の溶媒」または「複数の溶媒」も意味することが意図される。
本発明との関連で、用語「含む(comprising)」は、「からなる(consisting of)」の意味を含むことが意図される。
二重結合が特定のE/Z幾何学で描写される場合、これは、他の幾何形態のみならず、その混合物をまた意味することが意図される。波状結合は、E幾何学、Z幾何学およびそれらの任意の混合物を意味することが意図される。
本発明の第1化合物は式(I)を有する。
は、CFCl、CFH、CFCl、CFClH、CFBr、CCl、CF、CBr、およびCIからなる群から選択される。好ましくは、Rは、CFCl、CFH、CFCl、CFClHおよびCFBrからなる群から選択される。より好ましくは、Rは、CFCl、CFH、CFClおよびCFClHからなる群から選択される。さらにより好ましくは、Rは、CFClおよびCFHからなる群から選択される。最も好ましい態様において、RはCFHである。
は、CHal(ここで、Halはハロゲンであり、それぞれのHalは独立して選択される)であり;
ここで、RがCFである場合、Rは、2,1もしくはゼロ個のフッ素原子を含有するか、または
がCClである場合、Rは、2,1もしくはゼロ個の塩素原子を含有し;
好ましくは、CHalにおけるHalはすべて同じHal化学種であり;したがってCHalは好ましくは、CCl、CF、CBr、およびCI;からなる群から選択され;Rは多くの場合、CCl、CF、CBr、およびCIからなる群から選択され;好ましくは、Rは、CCl、CFおよびCBrからなる群から選択される。より好ましくは、Rは、CClおよびCFからなる群から選択される。非常に好ましい一態様において、RはCClである。別の非常に好ましい態様において、RはCFである。
Yは、S、OおよびNRからなる群から選択され、ここで、OおよびNRが好ましい。
は、H、X’、OR’、SR’、COOR’、C(O)NR’(ここで、R’は、C(O)NR’において独立して選択され、R’は、水素またはC〜C12アルキル基である)、CN、それらのそれぞれが、−R’、−X’、−OR’、−SR’、−NR’、−SiR’、−COOR’、−(C−O)R’、−CNおよび−CONR’(ここで、R’は独立して選択され、R’は、水素またはC〜C12アルキル基である)からなる群から選択される1つ以上の基で任意選択的に置換されている、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアリールからなる群から選択され、そしてX’は、F、Cl、Br、またはIであり;RがC〜C12アルキル基である場合、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−、イソ−、sec−およびt−ブチルが好ましく、メチルおよびエチルが最も好ましく;
およびRは独立して、C〜C12アルキル、C〜CアルケニルまたはC〜C10シクロアルキル基からなる群から選択され、それらのそれぞれは、−R’、−X’、−OR’、−SR’、−NR’、−SiR’、−COOR’、−CNおよび−CONR’からなる群から選択される1つ以上の基で任意選択的に置換されており、ここで、R’は、水素または、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−、イソ−、sec−およびt−ブチルからなる群から好ましくは選択される、C〜C12アルキル基であり、X’は、F、Cl、Br、またはIであるか、
または、Y=NRである場合、Rは、Rおよび2つのラジカルが結合している窒素原子と一緒に、窒素原子に加えて、環員としてO、NおよびSからなる群から選択されるさらなる1、2または3個のヘテロ原子を含有してもよい任意選択的に置換された5〜10員ヘテロ環ラジカルである。
特定の一態様において、YはSであり、ここで、Rは、水素またはC〜C12アルキル基、好ましくはC〜Cアルキル基である。
本発明の目的のためには、定義C〜C12アルキルは、アルキル基について本明細書で定義される最大範囲を含む。具体的には、この定義は、例えば、意味メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−、イソ−、sec−およびt−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、1,3−ジメチルブチル、3,3’−ジメチルブチル、n−ヘプチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシルおよびn−ドデシルを含む。多くの場合、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−、イソ−、sec−およびt−ブチルが、基C〜C12アルキルから選択される最も好ましい残基である。
用語「C〜C10シクロアルキル」は、本発明で用いられるところでは、3〜10個の炭素原子、とりわけ3〜6個の炭素原子を含む単環式、二環式または三環式炭化水素基を意味する。単環式基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチルが含まれる。二環式基の例には、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.1.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチルおよびビシクロ[3.2.1]オクチルが含まれる。三環式基の例は、アダマンチルおよびホモアダマンチルである。
用語「C〜Cアルケニル基」は、炭素鎖および少なくとも1つの二重結合を含む基を意味する。アルケニル基は、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニルまたはヘキセニルである。
基−NRの定義に関連して、用語「5〜10員ヘテロ環ラジカル」は、式(I)または(II)の化合物の残りに窒素原子を介して結合している、窒素原子に加えて、環員としてO、NおよびSからなる群から選択されるさらなる1、2または3個のヘテロ原子を有してもよい、そして非置換であるかまたは1、2または3個の置換基を有してもよい、5、6、7、8、9もしくは10環員を有する窒素単環式または二環式基を意味する。置換基は、それらがヘテロ環ラジカルの炭素原子に結合しているという条件で、ハロゲン、CN、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜CアルコキシおよびC〜Cハロアルコキシからなる群から好ましくは選択され、それらがヘテロ環ラジカルのさらなる窒素原子に結合しているという条件で、C〜CアルキルおよびC〜Cハロアルキルからなる群から好ましくは選択される。5〜10員ヘテロ環ラジカルの例は、ピロール−1−イル、ピロリジン−1−イル、オキサゾリジン−3−イル、チアゾリジン−3−イル、イミダゾール−1−イル、イミダゾリン−1−イル、3−メチルイミダゾリン−1−イル、3−エチルイミダゾリン−1−イル、3−プロピルイミダゾリン−1−イル、3−(1−メチルエチル)イミダゾリン−1−イル、3−ブチルイミダゾリン−1−イル、3−(1,1−ジメチルエチル)イミダゾリン−1−イル、ピラゾール−1−イル、ピラゾリジン−1−イル、2−メチルピラゾリジン−1−イル、2−エチルピラゾリジン−1−イル、2−プロピルピラゾリジン−1−イル、2−(1−メチルエチル)ピラゾリジン−1−イル、2−ブチルピラゾリジン−1−イル、2−(1,1−ジメチルエチル)ピラゾリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、モルホリン−4−イル、チアモルホリン−4−イル、ピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イル、4−エチルピペラジン−1−イル、4−プロピルピペラジン−1−イル、4−(1−メチルエチル)ピペラジン−1−イル、4−ブチルピペラジン−1−イル、4−(1,1−ジメチルエチル)ピペラジン−1−イル、インドール−1−イル、インドリン−1−イル、イソインドール−1−イル、イソインドリン−1−イル、インダゾール−1−イル、インダゾリン−1−イル、2−メチルインダゾリン−1−イル、インダゾリン−2−イルおよび1−メチルインダゾリン−1−イルであり、ここで、上で述べられたヘテロ環基は、非置換であるか、または環炭素原子の1、2または3個は、ハロゲン、CN、ニトロ、C〜Cアルキル、C〜CアルコキシおよびC〜Cハロアルコキシからなる群から選択される置換基を持っている。好ましいヘテロ環ラジカルは、任意選択的に置換されたピペリジニルおよび任意選択的に置換されたモルホリニルである。
本発明との関連で、アリール基は、特に定義しない限り、O、N、PおよびSからなる群から選択される1、2個以上のヘテロ原子を含有してもよい、そしてR’、−X’、−OR’、−SR’、−NR’、−SiR’、−COOR’、−(C−O)R’、−CNおよび−CONR’(ここで、R’およびX’は、上記のように定義される)からなる群から選択されるさらなる基で任意選択的に置換されていてもよい芳香族炭化水素基である。
一態様において、用語「アリール」は、C〜C18アリールである。用語「C〜C18アリール」は、5〜18個の骨格原子を有するアリール基であって、炭素原子がヘテロ原子で置き換えられ、こうしてヘテロアリールを形成するアリール基について本明細書で定義される最大範囲を意味する。具体的には、この定義は、例えば、意味シクロペンタジエニル、フェニル、シクロヘプタトリエニル、シクロオクタテトラエニル、ナフチルおよびアントラセニル;2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピロリル、3−ピロリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、5−ピラゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イルおよび1,3,4−トリアゾール−2−イル;1−ピロリル、1−ピラゾリル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1−イミダゾリル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,3,4−トリアゾール−1−イル;3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、2−ピラジニル、1,3,5−トリアジン−2−イルおよび1,2,4−トリアジン−3−イルを含む。
本発明との関連で、アリールアルキル基(アラルキル基)は、特に定義しない限り、アリール基で置換されているアルキル基であり、それは、Cアルキレン鎖を有してもよく、そしてアリール骨格またはアルキレン鎖において、O、N、PおよびSからなる群から選択される1個以上のヘテロ原子で、ならびに任意選択的に、R’、−X’、−OR’、−SR’、−NR’、−SiR’、−COOR’、−(C−O)R’、−CNおよび−CONR’(ここで、N、O、PおよびSからなる群から選択される1個以上のヘテロ原子をさらに含有してもよい、R’、およびX’は、上記のように定義される)からなる群から選択されるさらなる基で置換されてもよい。
定義C〜C19アラルキル基は、骨格に合計で7〜19個の原子およびアルキレン鎖を有するアリールアルキル基について本明細書で定義される最大範囲を含む。具体的には、この定義は、例えば、意味ベンジルおよびフェニルエチルを含む。
本発明との関連で、アルキルアリール基(アルカリール基)は、特に定義しない限り、アルキル基で置換されているアリール基であり、それは、C〜Cアルキレン鎖を有してもよく、そしてアリール骨格またはアルキレン鎖において、O、N、PおよびSからなる群から選択される1個以上のヘテロ原子で、ならびに任意選択的に、R’、−X’、−OR’、−SR’、−NR’、−SiR’、−COOR’、−(C−O)R’、−CNおよび−CONR’(ここで、N、O、PおよびSからなる群から選択される1つ以上のヘテロ原子をさらに含有してもよい、R’、およびX’は、上記のように定義される)からなる群から選択されるさらなる基で置換されてもよい。
定義C〜C19アルキルアリール基は、骨格に合計7〜19個の原子およびアルキレン鎖を有するアルキルアリール基について本明細書で定義される最大範囲を含む。具体的には、この定義は、例えば、意味トリル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−または3,5−ジメチルフェニルを含む。
式(I)の化合物に関して第1の好ましい実施形態において、YはOであり、RはCFClであり、RはCClであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(I)の化合物に関して第2の好ましい実施形態において、YはOであり、RはCFClであり、RはCFであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(I)の化合物に関して第3の好ましい実施形態において、YはOであり、RはCFHであり、RはCClであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(I)の化合物に関して第4の好ましい実施形態において、YはOであり、RはCFHであり、RはCFであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(I)の化合物に関して第5の好ましい実施形態において、YはOであり、RはCFHであり、RはCBrであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(I)の化合物に関して第6の好ましい実施形態において、YはOであり、RはCFClであり、RはCFであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(I)の化合物に関して第7の好ましい実施形態において、YはNRであり、RはCFClであり、RはCClであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(I)の化合物に関して第8の好ましい実施形態において、YはNRであり、RはCFClであり、RはCFであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(I)の化合物に関して第9の好ましい実施形態において、YはNRであり、RはCFHであり、RはCClであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(I)の化合物に関して第10の好ましい実施形態において、YはNRであり、RはCFHであり、RはCFであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(I)の化合物に関して第11の好ましい実施形態において、YはNRであり、RはCFHであり、RはCBrであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(I)の化合物に関して第12の好ましい実施形態において、YはNRであり、RはCFClであり、RはCFであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(I)の化合物に関して第13の好ましい実施形態において、YはOであり、RはCFであり、RはCClであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(I)の化合物に関して第14の好ましい実施形態において、YはNRであり、RはCFであり、RはCClであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(I)の化合物に関して第15の好ましい実施形態において、実施形態7〜12の1個のメチルRは、C〜C12アルキル、C〜C10シクロアルキル、アリールまたはアラルキルで置き換えられる。
式(I)の化合物に関して第16の好ましい実施形態において、実施形態13のR中の他のメチル基は、C〜C12アルキル、C〜C10シクロアルキル、アリールまたはアラルキルで置き換えられる。
式(I)の化合物に関して第17の好ましい実施形態において、式(I)の化合物に関して第1〜第6または第13の好ましい実施形態のエチル基Rは、メチル、C〜C12アルキル、C〜C10シクロアルキル、アリールまたはアラルキルで置き換えられる。
式(I)の化合物に関して第18の好ましい実施形態において、式(I)の化合物に関して第1〜第6または第13の好ましい実施形態のエチル基Rは、メチル、C〜C12アルキル、C〜C10シクロアルキル、アリールまたはアラルキルで置き換えられる。
式(I)の化合物に関して第19の好ましい実施形態において、式(I)の化合物に関して第7〜第17の好ましい実施形態のRおよびRは、2つのラジカルが結合している窒素原子と一緒に、窒素原子に加えて、環員としてO、NおよびSからなる群から選択されるさらなる1、2または3個のヘテロ原子を含有することができる任意選択的に置換された5〜10員ヘテロ環ラジカルである。
上記の好ましい残基Y、R、R、R、RおよびRはまた、本発明の他の化合物に、特に(II)、(VII)、(XIII)、(IVa)、(IVb)、(IX)および(XII)にも適用される。
式(I)の化合物は、農薬または医薬活性成分の製造のための有用中間体である、式(II)または(VII)の化合物の製造において出発原料または中間体として特に有用であることが分かった。式(III)、(VIII)または(V)の化合物と反応させられる場合に、−C(O)R基は、環化のために必要とされる反応条件に、例えば、環化と同時に、C(O)OR10基へ変換することができる。好ましい一態様において、反応は、(III)、(VIII)および(V)以外の少なくとも1種の塩基の存在下で実施される。化合物(II)はまた、後で説明されるようにCOOR10基へのC(O)R基のその後の変換とともに、(VII)への(I)の環化によって得ることができる。式(VII)の化合物はまた、後で説明されるように、式(IX)の化合物へ変換することができる。
本発明はしたがって、式(II)
に従った化合物の製造方法であって、
式(I)の化合物を式(III)、(VIII)または(V)
の化合物と反応させるステップを含み、
ここで、(III)および(V)中のRは、または(VIII)中の互いに独立してR、R3’およびR3’’は、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルからなる群から選択され、そして、R3’およびR3’’については、Hであり、
それらのそれぞれは、−R’、−X’、−OR’、−SR’、−NR’、−SiR’、−COOR’’、−CNおよび−CONR’(ここで、R’は、水素または、−CONR’において同じもしくは異なるものであるC〜C12アルキル基であり、X’は、F、Cl、Br、またはIである)からなる群から選択される1つ以上の基で任意選択的に置換されており;
10は、H、C〜C12アルキル、C〜CアルケニルまたはC〜Cシクロアルキル基からなる群から選択され、それらのそれぞれは、−R’、−X’、−OR’、−SR’、−NR’、−SiR’、−COOR’、−(C−O)R’、−CNおよび−CONR’(ここで、R’は、水素または、−CONR’において同じもしくは異なるものであるC〜C12アルキル基であり、X’は、F、Cl、Br、またはIである)からなる群から選択される1つ以上の基で任意選択的に置換されており、ここで、R10は、HおよびC〜Cアルキルから選択されることが好ましく、R10=Hが最も好ましく;
そしてここで、(I)は、上記のように定義されたとおりである
方法に関する。
式(VIII)のN−アルキルヒドラゾンは、文献(Zhurnal Organicheskoi Khimii(1968),4(6),986−92)に記載されており、式(III)の商業的に入手可能なヒドラジンを式R3’3’’C=Oのカルボニル化合物と反応させることによって得ることができる。
は、R(ここで、Rは、C〜C12アルキルを意味する)、ORおよびNR1111’(ここで、R11およびR11’は独立して、C〜C12アルキルおよびHからなる群から選択される)からなる群から選択される。式(V)の化合物は、あらゆる目的のために参照により本明細書によって援用される、国際公開第2015097658号パンフレットに記載されている。
式(III)および(VIII)の化合物が、化合物(I)からの化合物(II)の製造において好ましい。
1つの他の好ましい態様において、式(VIII)の化合物が、化合物(I)からの化合物(II)、(VII)および/または(IX)の製造に好ましい。化合物(I)からの(II)、(VII)および/または(IX)の製造での化合物(VIII)の使用は、(II)、(VII)および/または(IX)を得るための環化において改善された位置選択性をもちらすことができる。上で述べられたように、式(VIII)中のR3’およびR’’は独立して、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルおよびHからなる群から選択される。好ましい態様において、R3’はHであり、R’’は、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルからなる群から選択され、ここで、メチル、エチル、i−プロピル、およびアリールが好ましく、アリール=ベンゼンがより好ましい。一態様において、アリール、好ましくはベンゼン残基は、例えば(VIII)の3−位におけるC原子の結合位置に対してp−位に、好ましくはNR3’’’(ここで、NHが好ましい)の1つ以上の基で、任意選択的に置換されている。(VIII)と(I)との反応中に放出されるp−アミノ−ベンズアルデヒドは、好都合なリサイクリングのために酸性/塩基性抽出法によって容易に回数することができる。式(VIII)の化合物が化合物(I)からの化合物(II)、(VII)および/または(IX)の製造に好ましい場合、(VIII)と(I)との間の反応は、好ましくは触媒、より好ましくは酸性触媒の存在下で実施される。好適な触媒は、例えば、CHCOOH、CFCOOH、KHSO、HSO、NaHSOおよびHClである。触媒は、0.95または1当量などの、化合物(I)に関して化学量論量まで用いることができる。
別の好ましい態様において、(VIII)と(I)との間の反応は好ましくは、触媒の不在下で実施される。
式(VIII)の化合物が(I)と反応させられる場合、所望の中間体(XIV)が、以下に記載されるように、一般に生じる。(XIV)が、以下に記載されるように、酸と接触させられる場合、一般に式R3’3’’C(O)の化合物が放出される。化合物、例えばベンズアルデヒドは、例えば抽出または、好ましくは、流下薄膜蒸留などの蒸留によって反応混合物から除去することができる。式R3’3’’C(O)の化合物はまた、式(XIII)の化合物を得るために中間体が酸および塩基と接触させられた後に除去することができる。この場合に、R3’3’’C(O)は、例えば、(XIII)を含有する水相の有機抽出によって除去することができる。R3’3’’C(O)はしたがって、有効にリサイクルすることができる。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第1の好ましい実施形態において、式(I)の化合物においてYはOであり、RはCFClであり、RはCClであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第2の好ましい実施形態において、式(I)の化合物においてYはOであり、RはCFClであり、RはCFであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第3の好ましい実施形態において、式(I)の化合物においてYはOであり、RはCFHであり、RはCClであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第4の好ましい実施形態において、式(I)の化合物においてYはOであり、RはCFHであり、RはCFであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第5の好ましい実施形態において、式(I)の化合物においてYはOであり、RはCFHであり、RはCBrであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第6の好ましい実施形態において、式(I)の化合物においてYはOであり、RはCFClであり、RはCFであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第7の好ましい実施形態において、式(I)の化合物においてYはOであり、RはCFであり、RはCClであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して上述の好ましい実施形態において、式(III)の化合物におけるRは好ましくはメチルである。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第8の好ましいにおいて、YはNRであり、RはCFClであり、RはCClであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第9の好ましいにおいて、YはNRであり、RはCFClであり、RはCFであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第10の好ましいにおいて、YはNRであり、RはCFHであり、RはCClであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第11の好ましい実施形態において、YはNRであり、RはCFHであり、RはCFであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第12の好ましい実施形態において、YはNRであり、RはCFHであり、RはCBrであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第13の好ましいにおいて、YはNRであり、RはCFClであり、RはCFであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第14の好ましいにおいて、YはNRであり、RはCFであり、RはCClであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第15の好ましい実施形態において、実施形態8〜14の(I)中の1個のメチル基Rは、C〜C12アルキル、C〜C10シクロアルキル、アリールまたはアラルキルで置き換えられる。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第16の好ましい実施形態において、実施形態15の他のメチル基Rは、C〜C12アルキル、C〜C10シクロアルキル、アリールまたはアラルキルで置き換えられる。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第17の好ましい実施形態において、式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第1〜第6の好ましい実施形態のエチル基Rは、メチル、C〜C12アルキル、C〜C10シクロアルキル、アリールまたはアラルキルで置き換えられる。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第18の好ましい実施形態において、式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して第8〜第17の好ましい実施形態のRおよびRは、2つのラジカルが結合している窒素原子と一緒に、窒素原子に加えて、環員としてO、NおよびSからなる群から選択されるさらなる1、2または3個のヘテロ原子を含有してもよい任意選択的に置換された5〜10員ヘテロ環ラジカルである。
式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造に関して好ましい実施形態の上記の好ましい残基、例えばY、R、R、R、RおよびRなどはまた、本発明の他の化合物にも、特に(I)、(VII)、(XIII)、(IVa)、(IVb)、(IX)および(XII)にも、ならびに(II)または(I)からのそれらの化合物のいずれかの製造にも適用される。
本発明による方法において、式(III)、(VIII)または(V)の化合物は多くの場合、式(I)の1モルを基準として0.8モル以上、好ましくは0.9モル以上、より好ましくは0.95モル以上の量で使用される。多くの場合、式(III)、(VIII)または(V)の化合物は、式(I)の1モルを基準として1.2モル以下、好ましくは1.1モル以下、より好ましくは1.05モル以下の量で使用される。一態様において、化合物(III)が好ましい。
式(III)または(V)、好ましくは(III)の化合物はまた、その水和物形態で、または塩形態、より特にハロゲン化物形態で用いることができる。別の態様において、式(III)の化合物は、その無水形態で使用される。その上さらに別の態様において、式(III)の化合物は、水溶液として、または溶媒と水との混合物中で使用される。これは多くの場合、式(III)がより少ない有害性形態で提供されるという利点を有する。
式(I)の化合物が式(VIII)の化合物と反応させられる場合、一般に式(XIV)の中間体が所望の中間体として生じる。
一実施形態において、本方法はさらに、(I)と(VIII)との反応によって形成された中間体(XIV)の、または(I)と(V)との反応によって形成された中間体の酸性処理のステップを含む。(I)と(VIII)との反応による(XIV)の形成は、特にY=NRである場合に、好ましい。「酸性処理」は、中間体への、水性または非水性であり得る、酸の添加を意味する。非水性酸は、例えば、HCl、HSOまたはAlClなどのルイス酸(Lewis Acid)であり得る。水性酸は、例えば、水性HSOまたは水性HCl、好ましくは水性HClであり得る。NaHSOもまた酸として使用することができる。多くの場合、(I)と(VIII)または(V)との間の反応によって環化が達成されていないかまたは十分に達成されていない場合に、触媒量の酸、例えば、化合物(I)に関して1モル%の酸が、中間体の環化を達成するのに十分である。1〜100モル%などの、より多い量の酸もまた、環化を達成するために使用することができる。
本発明はまた、式(XIV)(式中、式中、R、R、R、R、R3’およびR3’’は先のとおり定義される)の化合物、ならびに式(II)、(VII)もしくは(XIII)の化合物の製造のための式(XIV)の化合物の使用、ならびに/または農芸化学的にもしくは薬学的に活性な化合物の製造のための式(XIV)の化合物の使用に関する。式(XIV)の好ましい化合物は、表1に示される。
反応が水の存在下で行われる場合、反応混合物中の含水量は一般に、0.1重量%以上、好ましくは1重量%以上、より好ましくは5重量%以上である。多くの場合、含水量は、50重量%以下、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下である。重量百分率は、反応混合物に関しての重量百分率に関係している。これは、(I)と(III)、(VIII)または(V)との反応に関係している。
反応が水の存在下で行われる場合、反応は多くの場合、一般に−80℃以上、好ましくは−50℃以上、より好ましくは−20℃以上である温度で行われる。多くの場合、温度は、反応が水の存在下で行われる場合、100℃以下、好ましくは50℃以下、より好ましくは20℃以下である。
上に記載されたように式(VII)の化合物を得るために(XIV)が酸と接触させられる場合、本質的に無水の反応が好ましいものであり得る。反応は、周囲温度、すなわち、20〜25℃で行うことができる。好ましくは、反応は、高められた温度で行われる。多くの場合、温度は、30℃以上から、好ましくは50℃以上、より好ましくは70℃以上、さらにより好ましくは90℃以上である。一般に、温度は、200℃以下、好ましくは190℃以下、より好ましくは180℃以下である。(XIV)が酸と接触させられた後10秒〜30分の時間で反応混合物を所望の温度に加熱することが多くの場合有利である。15分以下、好ましくは10分以下、好ましくは5分以下の時間が一般に適切である。多くの場合、10秒以上、30秒以上、または60秒以上の時間が適切である。所与の時間でこの温度に加熱されるより高い温度で反応を行うと、式(VII)の化合物が形成される場合に位置選択性を改善することができる。この反応に使用される酸の量は、酸強度に依存し得るし、多くの場合1〜100モル%または化合物(XIV)である。酸の量は多くの場合、1モル%以上、10モル%以上、25モル%以上、50モル%以上、100モル%以上さえである。態様において、酸は、過剰に、例えば反応の溶媒として使用することさえできる。
式(I)の化合物と、化合物(III)、(VIII)または(V)、好ましくは(III)または(VIII)との反応は多くの場合、式(III)、(VIII)または(V)の化合物が好適な溶媒に最初に装入され、所望の反応温度が設定され、そして式(I)の化合物が、適切な場合溶液および/または準備中に得られた反応混合物の形態で、次に添加される。一態様において、式(I)の化合物は、式(I)の化合物が形成される前のステップによって得られた粗溶液の形態にある。
別の態様において、任意選択的に適切な溶媒中の溶液としての、式(I)の化合物が最初に装入され、所望の反応温度が設定され、そして式(III)、(VIII)または(V)、好ましくは(V)の化合物が、適切な場合溶液および/または準備中に得られた反応混合物の形態で、次に添加される。一態様において、式(I)の化合物は、式(I)の化合物が形成される前のステップによって得られた粗溶液の形態にある。
式(I)の化合物と、化合物(III)、(VIII)または(V)、好ましくは(III)または(VIII)との反応において、式(III)、(VIII)または(V)の化合物が、化合物(I)と同時に反応混合物および/または溶媒へ装入されるように実施することもできる。
式(I)の化合物を化合物(III)、(VIII)または(V)、好ましくは(III)または(VIII)と反応させるための好適な適切な溶媒は、例えば、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する脂肪族アルコール、とりわけメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノールもしくはtert−ブタノール(ここで、エタノールが好ましい)などの、プロトン性の極性溶媒、非極性の非プロトン性溶媒、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クメン、クロロベンゼン、ニトロベンゼンもしくはtert−ブチルベンゼンなどの、芳香族炭化水素、環式または非環式エーテル、とりわけジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル(MTBE)、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)もしくはジオキサン、環式もしくは非環式アミド、とりわけジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミド、N−メチルピロリドン、N,N’−ジメチル−N,N’−エチレン尿素(DMEU)、N,N’−ジメチル−N,N’−プロピレン尿素(DMPU)もしくはテトラメチル尿素などの、尿素、または脂肪族ニトリル、とりわけアセトニトリルもしくはプロピオニトリルなどの、非プロトン性の極性溶媒、あるいは上で述べられた溶媒の混合物である。一態様において、溶媒は、本質的に無水である。式R10−OHのアルコールが存在する場合、式(II)(式中、R10は、R10−OHにおけるものと同じである)の化合物を、特に塩基が存在する場合に、得ることができる。特定の一態様において、(II)または(VII)を製造する反応は、環化の位置選択性を高めることができる、溶媒R3’’’C(O)の存在下で行われる。
別の態様において、溶媒は、水を含むことができる。
式(XIV)の中間体が得られる場合、中間体は、単離するかまたは粗中間体として使用することができる。中間体が単離される場合、一般にこれは、存在する任意の溶媒の除去、ならびに任意選択的に、結晶化、蒸留、特に薄膜蒸留、クロマトグラフィーおよび昇華のステップの少なくとも1つによって達成することができる。好ましい一態様において、式(I)と化合物と、化合物(III)、(VIII)または(V)、好ましくは(III)との反応は、適切な場合、少なくとも1種の塩基の存在下で実施することができる。一態様において、塩基の存在が好ましい。用語「塩基」は、(III)、(VIII)または(V)ではない塩基を意味する。この目的のための好適な塩基は、有機塩基、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、tert−ブチルジメチルアミンもしくはエチルジシクロヘキシルアミンなどの、上述の非環式第三級アミン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N,N’−ジメチルピペラジン、ピリジン、コリジン、ルチジンもしくは4−ジメチルアミノピリジンなどの、上述の環式第三級アミン、またはジアザビシクロウンデセン(DBU)もしくはジアザビシクロノネン(DBN)などの、二環式アミンである。トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンが好ましく、トリメチルアミンが特に好ましい。無機化合物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムもしくは水酸化カルシウムなどの、アルカリ金属およびアルカリ土類金属水酸化物、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カルシウムもしくは酸化マグネシウムなどの、アルカリ金属およびアルカリ土類金属酸化物、炭酸リチウムもしくは炭酸カルシウムなどの、アルカリ金属およびアルカリ土類金属炭酸塩、重炭酸ナトリウムなどの、アルカリ金属重炭酸塩、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムもしくは水素化カルシウムなどの、アルカリ金属およびアルカリ土類金属水素化物、またはリチウムアミド、ナトリウムアミドもしくはカリウムアミドなどの、アルカリ金属アミドもまた、塩基として好適である。好適な塩基はまた、アルコラートである。式MOR10またはM(OR10のアルコラートが存在する場合、式(II)(式中、R10は、MOR10またはM(OR10中のものと同じものである)の化合物を得ることができる。Mは、アルカリ金属イオン、特にナトリウムまたはカリウムなどの、一塩基性金属イオンを意味することを意図する。Mは、アルカリ土類金属イオン、特にSr、CaまたはBaなどの、二塩基性金属イオンを意味することを意図する。
本発明による方法において、塩基は、化合物(I)と、(III)、(VIII)または(V)、好ましくは(III)との間の反応に存在する場合、式(I)の1モルを基準として、0.8モル以上、好ましくは0.9モル以上、より好ましくは0.95モル以上の量で多くの場合使用される。多くの場合、塩基は、式(I)の1モルを基準として1.2モル以下、好ましくは1.1モル以下、より好ましくは1.05モル以下の量で使用される。別の態様において、塩基は、例えば、化合物(I)の1モル当たり約0.001〜0.2モルの量で、化合物(I)を基準として、触媒量で使用することができる。しかし、塩基はまた、式(I)の化合物を基準として大過剰に、例えば、溶媒として用いられ得るし、または過剰の塩基は、塩基がR10を含有する場合その量に加えて触媒的もしくは等モル補助剤として(I)に基づいて計算することができる。
式(I)の化合物と、式(III)、(VIII)または(V)、好ましくは(III)の化合物との反応が、水および塩基の存在下で実施される場合、一態様において、塩基は、上で述べられた無機化合物から、具体的には上で述べられたアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩基から、特に、NaOHまたはKOHなどの、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物から好ましくは選択される。別の態様において、塩基は、アルコラートならびに第三級および第二級アミンからなる群から選択される。使用量に関しては、上に開示された量が適用される。
式(II)、(VII)または(IX)の化合物を製造するための本発明による方法の一態様において、式(I)の化合物と、式(III)、(VIII)または(V)、好ましくは(III)、より好ましくは(VIII)の化合物との反応は、本質的に無水で実施される。
本発明のためには、用語「本質的に無水の」は、溶媒、試薬、反応混合物および/または添加物が500ppm未満の、特に100ppm未満の含水量を有することを意味することが意図される。任意の反応中に放出される水は、述べられた含水量において考慮に入れられない。
反応が本質的に無水で実施される場合、反応は多くの場合、一般に−80℃以上、好ましくは−60℃以上、より好ましくは−10℃以上である温度で行われる。多くの場合、温度は、反応が水の存在下で行われる場合、100℃以下、好ましくは60℃以下、より好ましくは40℃以下である。
式(I)の化合物と、式(III)、(VIII)または(V)、好ましくは(III)との反応が、本質的に無水で実施される場合、一態様において、塩基は、アルカリ土類金属およびアルカリ金属炭酸塩ならびに上で述べられた有機塩基の中から、特に有機塩基の中から、具体的には、ピリジンまたはトリエチルアミンなどの、上で述べられたピリジン類および非環式第三級アミンの中から好ましくは選択される。別の態様において、塩基はアルコラートである。用いられる量に関しては、上で言われたものが適用される。
化合物(II)は、カルボキシレ−ト(XIII)の形態で存在することができる。一態様において、化合物(II)は、式(I)の化合物を式(III)、(VIII)または(V)の化合物と反応させるステップの後にカルボキシレ−ト(XIII)の形態で存在することができる。これは、式(I)の化合物を式(III)、(VIII)または(V)の化合物と反応させることによる(I)からの(II)の製造方法において塩基が存在する場合に、またはそのステップ後に反応生成物に塩基が添加される場合に、または式(I)の化合物と、式(III)、(VIII)または(V)の化合物との間の反応によって形成された任意の中間体の環化後に反応混合物に塩基が添加される場合に特に事実であり得る。
カルボキシレ−ト(XIII)の対イオンは好ましくは、式(I)の化合物を式(III)、(VIII)または(V)の化合物と反応させることによる反応物中に存在する塩基、またはそのステップ後に添加される塩基に相当する塩基性カチオンB、例えば、アルカリ金属およびアルカリ土類金属水酸化物が塩基として使用される場合、アルカリ金属およびアルカリ土類金属カチオンであり得る。特に、カチオンBは、群Na、K、Li、Ca2+ およびMg2+から選択することができ、ここで、KおよびNaが好ましい。カチオンはまた、第四級アンモニウムカチオンまたは式NR43 (式中、それぞれのR43は独立して、Hまたは、例えばメチル、エチル、n−もしくはi−プロピルまたはi−、n−もしくはtert−ブチルから選択される、有機ラジカルである)のカチオンなどの、有機塩基のカチオンであり得る。
(I)からの化合物(II)の製造方法は、R10=Hの遊離カルボン酸(II)を得るために、カルボキシレ−ト(XIII)を含む反応混合物の酸性化のステップを含むことができる。酸性化は、好適な酸、特に、HCl、HSOもしくはHNOなどの、無機酸であってもよい、水性酸、またはクエン酸などの、有機酸の添加によって達成される。用語「酸性化」は一般に、pH7以下、好ましくはpH5以下の値への酸の添加による反応混合物のpHの調整を意味する。「酸性化」は一般に、1以上の値へのpH値の調整を意味する。例えば、1〜2のpH値が好適であり得る。
得られた反応混合物のワーク−アップおよび式(II)の化合物の単離は、お決まりの方法で、例えば減圧下に、例えば溶媒を除去することによって、水性抽出ワーク−アップによって、またはこれらの方法の組み合わせによって実施される。さらなる精製は、例えば、結晶化によってまたはクロマトグラフィーによって実施されてもよい。頻繁に、生成物は、さらなる精製ステップを不必要にする純度でとっくに得られる。
本発明の一実施形態において、化合物(II)の製造方法は、還元脱ハロゲン化のステップを含み、ここで、RはR1’は、還元脱ハロゲン化ステップの前にCFClであり、そしてRはR1’’は、還元脱ハロゲン化ステップ後にCHFである。一態様において、式(I)の化合物において、RはR1’は、CClFであり、化合物(I)は、RがR1’がCClFである式(II)の化合物を形成するために式(III)の化合物と反応させられ;その後、式(II)の化合物は、RがR1’’がCHFである式(II)の化合物を形成するために還元脱ハロゲン化のステップにかけられる。そのようなステップについて、反応条件および試薬は、その中に式(II)の化合物のための還元脱ハロゲン化について開示されているような、あらゆる目的のために参照により本明細書によって援用される、国際公開第2012010692号パンフレットに記載されている。
本発明の別の実施形態において、式(II)の化合物の製造方法は、還元脱ハロゲン化のステップを含み、ここで、RはR1’は、還元脱ハロゲン化ステップ前にCFClであり、そしてRはR1’’は、還元脱ハロゲン化ステップ後にCHFであり、ここで、式(I)の化合物において、RはR1’は、CClFであり、式(I)の化合物は、RがR1’’がCHFである式(I)の化合物を形成するために還元脱ハロゲン化ステップにかけられる。その後、RがR1’’がCHFである化合物(I)は、RがCClFである式(II)の化合物を形成するために式(III)の化合物と反応させられる。そのようなステップについて、反応条件および試薬は、その中に式(II)の化合物のための還元脱ハロゲン化について開示されているような、あらゆる目的のために参照により本明細書よって援用される、国際公開第2012010692号パンフレットから、またはあるいは、その中に開示されたRCFClC(O)Clのエステル化ケテン付加体のための還元脱ハロゲン化について開示されているような、あらゆる目的のために参照により本明細書によって援用される、国際公開第2009021987号パンフレットから選び取ることができる。
本発明の一実施形態において、式(I)と式(III)、(VIII)または(V)、好ましくは(III)の化合物とを反応させるステップを含む、式(II)の化合物の製造方法は、式(I)の化合物を製造するステップをさらに含む。一態様において、化合物(I)を製造するステップは、式(IVa)の化合物を式(Va)または(Vb)の化合物と反応させて化合物(I)を得るステップを含む。
別の態様において、化合物(I)を製造するステップは、式(IVb)の化合物を式(Vc)または(Vd)の化合物と反応させて、化合物(I)を得るステップを含む。
上の実施形態において、Y、RおよびRは、Y=NRである場合、上で(I)についてのとおり定義される。X’’は、F、Cl、BrおよびIからなる群から選択される。好ましくは、X’’は、FまたはClである。安定性、反応性、入手可能性および反応条件下でのその物理的特性に依存し得る、いくつかの態様において、FがX’’として好ましい。他の場合には、ClがX’’であることが好ましい。R、RおよびRは、式(I)の化合物について上に既に開示されたとおり定義される。
式Vaおよび式Vcの化合物は、カルボン酸ハロゲン化物であることが公知である。式Vaおよび式Vcの下に入る多くの化合物が、十分に確立され、かつ、商業的に入手可能である。ジフルオロアセチルフルオリドの製造は、例えば、あらゆる目的のために参照により本明細書によって援用される欧州特許第694523号明細書および米国特許第5,905,169号明細書に開示されている。ジフルオロクロロアセチルクロリドの製造は、トリフルオロアセチルクロリドの製造と同様に、例えば、あらゆる目的のために参照により本明細書によって援用される、米国特許第5,545,298号明細書または米国特許第5,569,782号明細書に開示されている。VbおよびVdなどのハロゲン化カルボン酸無水物の製造は、例えば、あらゆる目的のために参照により本明細書によって援用される、国際公開第2014195929号パンフレットから公知である。一態様において、式(IVe)R−C(O)−O−C(O)−Rの化合物もまた、化合物(I)の製造のために使用することができる。混合酸無水物の製造は、例えば、あらゆる目的のために参照により本明細書によって援用される、国際公開第200117939号パンフレットに記載されており、式(IVe)の化合物にまた適用することができる。
化合物(I)を化合物(IVa)または(IVb)から製造するステップは一般に、好適な溶媒または好適な溶媒の混合物の存在下で行われる。好適な溶媒は、例えば、非極性の非プロトン性溶媒、例えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの、芳香族炭化水素、またはヘキサン、シクロヘキサンなどの、(シクロ)脂肪族炭化水素、およびまた上で述べられた溶媒の混合物である。好適な有機溶媒の例は同様に、非プロトン性の極性溶媒、例えば、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル(MTBE)、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)もしくはジオキサンなどの、環状および非環状エーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの、環状もしくは非環状アミド、N,N’−ジメチル−N,N’−エチレン尿素(DMEU)、N,N’−ジメチル−N,N’−プロピレン尿素(DMPU)もしくはテトラメチル尿素などの、尿素、またはアセトニトリルもしくはプロピオニトリルなどの、脂肪族ニトリルである。クロロホルムもしくはジクロロメタンなどの、ハロゲン化炭化水素溶媒もまた、好適な溶媒であり得る。酢酸エチル、トルエン、ジクロロメタンおよびクロロホルムが、好ましい溶媒である。
別の態様において、化合物(I)を化合物(IVa)または(IVb)から製造するステップは、溶媒の不在下で行うことができる。
一態様において、化合物(I)を化合物(IVa)または(IVb)から製造するステップは、好ましい、少なくとも1種の塩基の存在下で行われる。この塩基は、Y=NRである場合の式(IVa)または(IVb)の塩基とは異なる。トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ピリジン、ピリミジン、トリメチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、tert−ブチルジメチルメチルアミン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N,N’−ジメチルピペラジン、コリジン、ルチジンもしくは4−ジメチルアミノピリジン、およびジアザビシクロウンデセン(DBU)またはジアザビシクロノネン(DBN)などの、二環式アミンなどの、有機環式および非環式、芳香族または非芳香族塩基が特に好適である。無機塩基、例えば、炭酸リチウムもしくは炭酸カルシウムなどの、アルカリ金属およびアルカリ土類金属炭酸塩、重炭酸ナトリウムなどの、アルカリ金属重炭酸塩、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カルシウムもしくは酸化マグネシウムなどの、アルカリ金属およびアルカリ土類金属酸化物、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムもしくは水素化カルシウムなどの、アルカリ金属およびアルカリ土類金属水素化物、またはリチウムアミド、ナトリウムアミドもしくはカリウムアミドなどの、アルカリ金属アミドもまた、化合物(I)を化合物(IVa)から製造するステップに存在するための塩基として好適である。DMFまたはアセトアミドなどの、中性有機塩基が、塩基として特に好適である。塩基の存在は、(IVa)または(IVb)中のY=NRである場合に特に有利である。
一態様において、化合物(I)を化合物(IVa)または(IVb)から製造するステップは、塩基の不在下で行われる。反応が塩基の不在下で行われる場合、形成され得るHX’’との副反応を避けるために希釈しておよびより低い温度で作業することが有利である。10〜40℃、好ましくは20〜25℃の反応温度が、塩基が不在である場合に好ましい。
式(I)の化合物を式(IVa)または(IVb)の化合物から製造するための本発明による方法の一態様において、本質的に無水で実施される。
本発明のためには、用語「本質的に無水の」は、溶媒、試薬、反応混合物および/または添加物が500ppm未満の、特に100ppm未満の含水量を有することを意味することが意図される。反応中に放出される水は、述べられた含水量において考慮に入れられない。
化合物(I)を化合物(IVa)または(IVb)から製造するステップは多くの場合、一般に−80℃以上、好ましくは−70℃以上、より好ましくは−60℃以上である温度で行われる。多くの場合、温度は、80℃以下、好ましくは60℃以下、より好ましくは40℃以下である。
化合物(I)を化合物(IVa)または(IVb)から製造するステップにおいて、式Va、Vb、Vc、VdまたはVeの化合物は多くの場合、式(IVa)または(IVb)の1モルを基準として0.8モル以上、好ましくは0.9モル以上、より好ましくは0.95モル以上の量で使用される。多くの場合、式(IVa)または(IVb)の化合物は、式(IVa)または(IVb)の1モルを基準として1.2モル以下、好ましくは1.1モル以下、より好ましくは1.05モル以下の量で使用される。3、5、またはそれ以上のモル当量の量のVa、Vb、Vc、Vdをまた、これらの化合物が溶媒として使用されるように、使用することができる。いくつかの場合には、これは反応を加速できることが示されている。過剰量は、例えば、抽出および/または蒸留による回収後に反応へリサイクルすることができる。
本発明による方法において、塩基は、化合物(I)を化合物(IVa)または(IVb)から製造するステップに存在する場合、式(IVa)または(IVb)の1モルを基準として0.8モル以上、好ましくは0.9モル以上、より好ましくは0.95モル以上の量で多くの場合使用される。多くの場合、塩基は、式(IVa)または(IVb)の1モルを基準として1.2モル以下、好ましくは1.1モル以下、より好ましくは1.05モル以下の量で使用される。別の態様において、塩基は、化合物(I)を基準として、触媒量で、例えば、化合物(IVa)または(IVb)の1モル当たり約0.001〜0.2モルの量で使用することができる。しかし、塩基はまた、式(IVa)または(IVb)の化合物を基準として大過剰に、例えば溶媒として用いられてもよい。
(Va)または(Vc)中でX’’=Fである場合、LiClまたはCaClなどの、好適なCl源の存在によって、反応中にその場でX’’をClへ変換することが有利であり得る。これは、例えば、(Va)または(Vc)がジフルオロアセチルフルオリドまたはトリフルオロアセチルフルオリドである場合に事実であり得る。反応は多くの場合、それが本質的に無水で行われる場合に効率的である。
化合物(I)を化合物(IVa)または(IVb)から製造するステップにおいて、反応は、周囲圧力でまたは、好適な場合、高圧で用いることができる。これは、反応剤の1つが反応温度でガス状である場合に特に有利である。好適な高圧は、例えば、1バール超〜10バールである。
一態様において、式(I)の化合物はさらに、例えば化合物の式(II)の製造において、(IVa)または(IVb)から製造される場合に粗反応生成物として使用される。反応生成物はまた、反応で生成する任意の塩から、例えば、濾過、洗浄、デカンティングまたはスピンニングによって分離されてもよく、次にさらなる精製なしにさらに反応させられる。必要に応じて、粗反応混合物はまた、例えば、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーまたは蒸留によって精製することができる。
一実施形態において、式(I)の化合物からの式(II)の化合物の製造方法は、Y=NR)の、式(IVa)または(IVb)化合物を、式(VIa)または(VIb)の化合物から製造するステップをさらに含む。
LGは、好適な脱離基であり、好ましくはLGは、アルコキシRO−またはアリールオキシArO−である。Rは、C〜C12アルキルまたはC〜C10シクロアルキル基からなる群から選択され、それらのそれぞれは、−R’、−X’、−OR’、−SR’、−NR’、−SiR’、−COOR’、−(C−O)R’、−CNおよび−CONR’(ここで、R’は、水素またはC〜C12アルキル基であり、X’は、F、Cl、Br、またはIである)からなる群から選択される1つ以上の基で任意選択的に置換されている。好ましくは、Rは、メチル、エチル、n−もしくはi−プロピルまたはi−、n−もしくはtert−ブチルであり、ここで、メチルおよびエチルが最も好ましいRである。特に好ましい態様において、化合物(IVb)は、(VIb)(式中、RはCClであり、LGはEtO−である)から製造される。別の特に好ましい態様において、化合物(IVb)は、(VIb)(式中、RはCFであり、LGはEtO−である)から製造される。4−エトキシ−1,1,1−トリフルオロ−3−ブテン−2−オン(ETFBO)などの、式(VIb)および(VIa)の化合物は商業的に入手可能であり、それらの製造は、例えば、あらゆる目的のために参照により本明細書によって援用される、国際公開第2010000871号パンフレット(ETFBO)、またはTietze,L.F.ら,Organic Syntheses,69,238−244;1990(4−エトキシ−1,1,1−トリクロロ−3−ブテン−2−オンETCBO)から、当業者に公知である。
(IVa)または(IVb)を式(VIa)または式(VIb)の化合物から製造するステップにおけるRおよびRは、式(I)の化合物についてと同じ意味を有する。好ましい態様において、RおよびRは、メチルまたはエチルである。
別の態様において、本発明は、農薬または医薬化合物の製造方法であって、上で述べられた式(II)、(VII)または(I)の化合物の製造方法を含む方法に関する。特に、R10がHである場合、多くの場合カルボン酸官能基は、式(IX)
(式中、Qは、任意選択的に置換されたアリールまたはヘテロアリール基である)
の化合物を得るために、カルボン酸ハロゲン化物もしくは酸無水物の形成によって活性化され、式(VI)NR12HQ(式中、R12は、H、C〜C12アルキル、C〜CアルケニルまたはC〜Cシクロアルキル基からなる群から選択され、ここで、HおよびC1〜C4アルキルが好ましい)のアミンとの後続の反応。アリールまたはヘテロアリール基はまた、二環式または三環式であるこができ、ここで、アリールまたはヘテロアリール基に結合している1つ以上の環は、非芳香族であり得る。一般に、Qは、フェニル、ナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、2,3−ジヒドロ−1H−インデン、1,3−ジヒドロイソベンゾフラン、1,3−ジヒドロベンゾ[c]チオフェン、6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン、チオフェン、フラン、チオアゾール、チアジアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、テトラジン、チアジン、アゼピンおよびジアゼピンからなる群から選択され、それらのそれぞれは、任意選択的に置換されている。
特定の態様において、Qは、ここで以下に定義されるQ1〜Q38:
{式中、R42は、水素、C1〜12アルキル、C2〜12アルケニルもしくはC2〜12アルキニル基であり、これらは、1〜6個の置換基で置換されていてもよく、それぞれの置換基は、ハロゲン、シアノ、C1〜4アルコキシ、C1〜4チオアルキル、COO−C1〜4アルキル、=N−OH、=N−O−(C1〜4アルキル)、C3〜8シクロアルキルから独立して選択され、これはそれ自体、1〜3個の置換基で置換されていてもよく、それぞれは、C1〜4アルキル、ハロゲン、C1〜4アルコキシおよびC1〜4ハロアルコキシ、ならびにC4〜8シクロアルキルから独立して選択され、これはそれ自体、1〜3個の置換基で置換されていてもよく、それぞれは、C1〜4アルキル、ハロゲン、C1〜4アルコキシおよびC1〜4ハロアルコキシから独立して選択され;
またはR42は、C3〜8シクロアルキル、C4〜8シクロアルケニルもしくはC5〜8シクロアルカジニル基であり、これらは、1〜3個の置換基で置換されていてもよく、それぞれは、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4チオアルキル、C3〜6シクロアルキルから独立して選択され、これはそれ自体、1〜3個の置換基で置換されていてもよく、それぞれは、C1〜4アルキル、ハロゲン、C1〜4アルコキシおよびC1〜4ハロアルコキシ、ならびにフェニルから独立して選択され、これはそれ自体、1〜5個の独立して選択されるハロゲン原子で置換されていてもよく;
またはR42は、C6〜12ビシクロアルキル、C6〜12ビシクロアルケニルもしくはC6〜12ビシクロアルカジエニル基であり、これらは、1〜3個の置換基で置換されていてもよく、それぞれは、ハロゲン、C1〜4アルキルおよびC1〜4ハロアルキルから独立して選択され;
またはR42は、フェニルであり、これは、1〜3個の置換で置換されていてもよく、それぞれは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキルチオ、C(H)=N−OH、C(H)=N−O(C1〜6アルキル)、C(C1〜6アルキル)=N−OH、C(C1〜6アルキル)=N−O−(C1〜6アルキル)、(E)C≡CR、(E)CR34=CR3233、フェニルから独立して選択され、これはそれ自体、1〜3個の置換基で置換されていてもよく、それぞれは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキルチオ、C(H)=N−OH、C(H)=N−O(C1〜6アルキル)、C(C1〜6アルキル)=N−OHおよびC(C1〜6アルキル)=N−O−(C1〜6アルキル)、ならびにチエニルから独立して選択され、これはそれ自体、1〜3個の置換基で置換されていてもよく、それぞれは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキルチオ、C(H)=N−OH、C(H)=N−O(C1〜6アルキル)、C(C1〜6アルキル)=N−OHおよびC(C1〜6アルキル)=N−O−(C1〜6アルキル)から独立して選択され;
またはR42は、5〜6員ヘテロ環式環であり、ここで、ヘテロ環式環は、1〜3個のヘテロ原子を含有し、それぞれのヘテロ原子は、酸素、硫黄および窒素から独立して選択され、ここで、ヘテロ環式環は、1〜3個の置換基で置換されていてもよく、それぞれは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルチオ、C1〜4ハロアルコキシ、C(H)=N−O−(C1〜6アルキル)およびC(C1〜6アルキル)=N−O−(C1〜6アルキル)、C2〜5アルケニル、C2〜5アルキニル、CHO、COOC〜Cアルキル、CrCアルコキシ−C〜Cアルキル、CrCハロアルコキシ−C〜Cアルキル、(E)C≡CR、(E)CR34=CR3233、フェニルから独立して選択され、これはそれ自体、1〜3個の置換基で置換されていてもよく、それぞれが、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキルチオ、C(H)=N−OH、C(H)=N−O(C1〜6アルキル)、C(C1〜6アルキル)=N−OHおよびC(C1〜6アルキル)=N−O−(C1〜6アルキル)、ならびにチエニルから独立して選択され、これはそれ自体、1〜3個の置換基で置換されていてもよく、それぞれは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキルチオ、C(H)=N−OH、C(H)=N−O(C1〜6アルキル)、C(C1〜6アルキル)=N−OHおよびC(C1〜6アルキル)=N−O−(C1〜6アルキル)から独立して選択され、ここで、5〜6員ヘテロ環式環の隣接炭素原子上の2個の置換基は一緒に、基−CR42a−CR42a=CR42a−CR42a−を形成してもよく、ここで、それぞれのR42aは、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4ハロアルキルチオ、C(H)=N−OH、C(H)=N−O(C1〜6アルキル)、C(C1〜6アルキル)=N−OHおよびC(C1〜6アルキル)=N−O−(C1〜6アルキル)から独立して選択され;
またはR42は、3〜13個の炭素原子および少なくとも1個のケイ素原子を含有する脂肪族飽和もしくは不飽和基であり、ここで、脂肪族基は、1〜3個のヘテロ原子を含有してもよく、それぞれのヘテロ原子は、酸素、窒素および硫黄から独立して選択され、そして脂肪族基は、1〜4個の、独立して選択されるハロゲン原子で置換されていてもよく;
またはR42は、(CR−Cy−(CR−Aであり;
またはR42は、C1〜6アルコキシ、C1〜6ハロアルコキシ、C2〜6アルケニルオキシ、C2〜6ハロアルケニルオイシ、C2〜6アルキニルオキシ、C3〜6シクロアルコキシ、C1〜4アルキル−C3〜7シクロアルキルオキシ、C5〜7シクロアルケニルオキシもしくはC1〜4アルキル−C5〜7シクロアルケニルオキシであり;
Eは、C1〜4アルキレンであり;
pは、0または1であり;
31は、水素、ハロゲン、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ(C1〜4)アルキル、C1〜4ハロアルコキシ(C1〜4)アルキルまたはSi(C1〜4アルキル)であり;
32およびR33はそれぞれ、独立して、水素、ハロゲン、C1〜4アルキルまたはC1〜4ハロアルキルであり;
31は、水素、C1〜4アルキルまたはC1〜4ハロアルキルであり;
、R、RおよびRはそれぞれ、独立して、水素またはC1〜4アルキル基であり、これは、1〜6個の置換基で置換されていてもよく、それぞれの置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、エチルスルホニル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオおよびトリフルオロチオメトキシから独立して選択され;
Cyは、炭素環式またはヘテロ環式3〜7員環であり、これは、飽和、不飽和または芳香族であってもよく、および環員としてケイ素原子を含有してもよく、ここで、(CRおよび(CRは、Cyの同じ炭素もしくはケイ素原子か、1、2または3つの環員で分離された異なる原子かのどちらかに結合していてもよく、ここで、炭素環式またはヘテロ環式3〜7員環は、1〜6個の置換基で置換されていてもよく、それぞれの置換基は、ハロゲン、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシおよびハロ−C1〜4アルコキシから独立して選択され;
は、Si(Op1)(O)(O≦E)であり、そしてCyが環員としてケイ素原子を含有するという条件で、Aはまた、水素原子であってもよく;
およびEは、独立して、メチルまたはエチルであり;
は、C1〜4アルキルまたはC2〜4アルケニル基であり、これらは、O、SおよびNから選択される1個のヘテロ原子で割り込まれていてもよく、ここで、C1〜4アルキルまたはC2〜4アルケニル基は、1〜3個の、独立して選択されるハロゲン原子で置換されていてもよく;
mおよびnはそれぞれ独立して、0、1、2または3であり;
p1、qおよびsは、それぞれ独立して、0または1であり;
13、R14、R15、R16、R17、R18およびR18aはそれぞれ、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4チオアルキルまたはC1〜4チオハロアルキルであり;
19、R20、R21、R22およびR23はそれぞれ、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜4アルキル、C(O)CH、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C1〜4チオアルキル、C1〜4チオハロアルキル、ヒドロキシメチルまたはC1〜4アルコキシメチルであり;
Tは、単結合または二重結合であり;
Aは、O、N(R24)、Sまたは(CR2526)(CR2728m1(CR2930n1であり;
24は、水素、C1〜4アルキル、ホルミル、C1〜4アルコキシ(C1〜4)アルキル、C(=O)C1〜4アルキルであり、これらは、ハロゲン、C1〜4アルコキシまたはCNで置換されていてもよく;
25、R26、R27、R28、R29およびR30は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜6アルキルであり、これらは、ハロゲン、ヒドロキシ、=O、C1〜4アルコキシ、O−C(O)−C1〜4アルキル、フェニル、ナフチル、アントラシル、フルオレニル、インダニルまたは3〜7員炭素環式環(これはそれ自体、1〜3個のメチル基で置換されていてもよい)、C1〜6アルケニル[これは、ハロゲン、ヒドロキシ、=O、C1〜4アルコキシ、O−C(O)−C1〜4アルキル、フェニル、ナフチル、アントラシル、フルオレニル、インダニルまたは3〜7員炭素環式環(これはそれ自体、1〜3個のメチル基で置換されていてもよい)、もしくは3〜7員炭素環式環(これは、窒素および酸素から選択される1個のヘテロ原子を含有してもよく、ここで、3〜7員炭素環式環は、1〜3個のメチル基で置換されていてもよい)から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい]から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
またはR25、R26は、それらが結合している炭素原子と一緒に、カルボニル基、3〜5員炭素環式環(これは、1〜3個のメチル基で置換されていてもよい)、C1〜6アルキリデン(これは、1〜3個のメチル基で置換されていてもよい)、またはC3〜6シクロアルキリデン(これは、1〜3個のメチル基で置換されていてもよい)を形成し;
は、0または1であり;
は、0または1であり;
19aは、C〜Cアルキル、C〜CアルケニルまたはC〜Cアルキニル基であり、これらは、1〜6個の置換基で置換されていてもよく、それぞれの置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1〜4アルコキシカルボニル、ホルミル、ニトロ、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、HC(OR35)=N−およびR3637NN=C(H)−から独立して選択され;
35、R36およびR37は、互いに独立して、水素またはC〜Cアルキルであり;
19bは、C〜Cアルキル基であり、これは、1〜6個の置換基で置換されていてもよく、それぞれの置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1〜4アルコキシカルボニル、ホルミル、ニトロ、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、HC(OR38)=NおよびR3940NN=C(H)−から独立して選択され;
38、R39およびR30は、互いに独立して、水素またはC〜Cアルキルであり;
19cは、水素またはハロゲンである};およびこれらの化合物の互変異性体/異性体/エナンチオマーから選択される。
式(II)、(I)または(VII)の化合物の製造方法を含む化合物(IX)の製造方法に関して第1の具体的な好ましい実施形態において、Qは、式Q39
(式中、R41、R42b 42cおよびR42dはそれぞれ、独立して、水素またはハロゲンであり、前記ハロゲンは、とりわけ塩素またはフッ素である)
の基である。
式(II)、(I)または(VII)の化合物の製造方法を含む化合物(IX)の製造方法に関して第2の具体的な好ましい実施形態において、Qは、式Q40
の基である。
式(II)、(I)または(VII)の化合物の製造方法を含む化合物(IX)の製造方法に関して第3の具体的な好ましい実施形態において、Qは、式Q41またはQ43
の基である。
式(II)、(I)または(VII)の化合物の製造方法を含む化合物(IX)の製造方法に関して第4の具体的な好ましい実施形態において、好ましくはRがCFである場合に、Qは、式Q42
の基である。
式(II)、(I)または(VII)の化合物の製造方法を含む化合物(IX)の製造方法に関して第5の具体的な好ましい実施形態において、好ましくはRがCFである場合に、Qは、国際公開第2007009717号パンフレットの表Wの式Aの基、特に、化合物W.145またはW.146に関連して国際公開第2007009717号パンフレットの表Wに開示されている基Aである。
式(II)の化合物の製造方法を含む、農薬または医薬化合物の別の製造方法において、R10が、C〜C12アルキル、C〜CアルケニルまたはC〜Cシクロアルキル基からなる群から選択される場合、とりわけR10がC〜Cアルキルである場合、式(II)の化合物は、NR12HQではない、少なくとも1種の塩基(この少なくとも1種の塩基は、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシドなどの、立体障害のあるアルコラート、リチウム化合物およびケイ素化合物からなる群から好ましくは選択される)の存在下で、式(VI)NR12HQ(式中、R12は上記のように定義され、式中、Qは上記のように定義される)のアミンと接触させられる。そのような手順の詳細は、例えば、国際公開第2012055864号パンフレットに記載されている。
式(II)の化合物の製造方法を含む、農薬または医薬化合物の別の製造方法において、R10が、C〜C12アルキル、C〜CアルケニルまたはC〜Cシクロアルキル基からなる群から選択される場合、とりわけR10がC〜Cアルキルである場合、国際公開第2012055864号パンフレットに記載されており、ここで、式(II)の化合物は、少なくとも1種のルイス酸の存在下で、好ましくは、少なくとも1つのハロゲン配位子を含む少なくとも1種のルイス酸の存在下で、式(VI)NR12HQ(式中、R12は上記のように定義され、式中、Qは上記のように定義される)のアミンと接触させられる。
上に記載されたような農薬の製造方法において、例えばN−(3’,4’−ジクロル−5−フルオルビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオルメチル)−1−メチルピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[2−(3’,4’,5’−トリフルオロフェニル)フェニル]ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(2−ビシクロプロピル−2−イルフェニル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミド、3−(ジフルオルメチル)−1−メチル−N−[1,2,3,4−テトラヒドロ−9−(1−メチルエチル)−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドまたはN−[(1RS,4SR)−9−(ジクロロメチリデン)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(および異性体)などの化合物が得られる。
本発明はまた、式(VII)
(式中、R、R、RおよびRは上に記載されたとおりである)
の化合物に関する。(VII)の例は表2に示される。
本発明はさらに、式(VII)
に従った化合物の製造方法であって、
式(I)の化合物を式(III)、(VIII)または(V)
(式中、R、R、R、R、R3’、R3’’およびRは、上記のように定義される)
の化合物と反応させるステップを含む方法に関する。
式(I)の化合物を式(III)、(VIII)または(V)の化合物と反応させるステップを含む(VII)の製造方法において、式(I)の化合物を式(III)、(VIII)または(V)の化合物と反応させるステップは好ましくは、(III)、(VIII)または(V)以外の塩基の不在下に行われる。溶媒、温度または化学量論などの、他の反応条件に関しては、(II)の製造について記載されたような条件が適用される。別の態様において、(VII)の製造方法は、本質的に無水で実施される。
(I)と(VIII)との反応において、先に記載されたように、多くの場合、所望の中間体(XIV)が形成される。この反応は、好ましくは無水で実施される。
本発明はまた、式(VII)の化合物を塩基と接触させるステップを含む、式(II)の化合物の製造方法に関する。塩基は、無機塩基または有機塩基であり得る。好適な無機塩基は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムもしくは水酸化カルシウムなどの、アルカリ金属およびアルカリ土類金属水酸化物、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カルシウムもしくは酸化マグネシウムなどの、アルカリ金属およびアルカリ土類金属酸化物、炭酸リチウムもしくは炭酸カルシウムなどの、アルカリ金属およびアルカリ土類金属炭酸塩、重炭酸ナトリウムなどの、アルカリ金属重炭酸塩、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムもしくは水素化カルシウムなどの、アルカリ金属およびアルカリ土類金属水素化物、またはリチウムアミド、ナトリウムアミドもしくはカリウムアミドなどの、アルカリ金属アミドである。好適な有機塩基は、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、tert−ブチルジメチルアミンもしくはエチルジシクロヘキシルアミンなどの、第一級、第二級もしくは第三級アミン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N,N’−ジメチルピペラジン、ピリジン、コリジン、ルチジンもしくは4−ジメチルアミノピリジンなどの、上述の環式第三級アミン、またはジアザビシクロウンデセン(DBU)もしくはジアザビシクロノネン(DBN)などの、二環式アミンである。本発明はまた、式(VII)の化合物を、水および/またはアルコールの存在下で塩基と接触させるステップを含む、式(II)の化合物の製造方法であって、化合物(II)が上記のように定義され、式(VII)の化合物が上記のように定義される方法に関する。好ましくは、塩基はアミンであり、好ましくは、トリエチルアミンなどの、トリアルキルアミンである。別の態様では、塩基は、例えば、ナトリウムエタノラートなどの、アルコラートである。塩基はまた、上に定義されている、R10がHではない、式MOR10またはM(OR10のアルコラートであり得る。アルコールは、存在する場合、R10がHではない、式R10OHのアルコールであり得る。
化合物(II)は、式(VII)の化合物を塩基と接触させるステップの後にカルボキシレ−トの形態で存在することができる。
カルボキシレ−ト(XIII)の対イオンは好ましくは、式(VII)の化合物を塩基と接触させるステップに存在する塩基に相当する塩基性カチオンB、例えば、アルカリ金属およびアルカリ土類金属水酸化物が塩基として使用される場合、アルカリ金属およびアルカリ土類金属カチオンであり得る。特に、カチオンBは、Na、K、Li、Ca2+ およびMg2+からなる群から選択することができ、ここで、KおよびNaが好ましい。カチオンはまた、第四級アンモニウムカチオンまたは式NR43 (式中、それぞれのR43は独立して、Hまたは、例えばメチル、エチル、n−もしくはi−プロピルまたはi−、n−もしくはtert−ブチルから選択される)のカチオンなどの、有機塩基のカチオンであってもよい。
(VII)からの化合物(II)の製造方法は、R10=Hの遊離カルボン酸(II)を得るためにカルボキシレ−ト(XIII)を含む反応混合物の酸性化のステップを含むことができる。酸性化は、好適な酸、特に、HCl、HSO、NaHSOもしくはHNOなどの、無機酸であってもよい、水性酸、またはクエン酸などの、有機酸の添加によって達成される。用語「酸性化」は一般に、pH以下、好ましくはpH5以下の値までの酸の添加による反応混合物のpHの調整を意味する。「酸性化」は一般に、1以上の値までのpH値の調整を意味する。例えば、1〜2のpH値が好適であり得る。
式(VII)の化合物はまた、BFとの式(X)の化合物の反応によって得ることができる、式(XI)の化合物と式(IVb)の化合物との反応によって得ることができ、その結果式(XII)の化合物が得られる。(XII)は次に、式(VII)の化合物を得るために、式(III)、(VIII)または(V)の化合物(ここで、(III)が好ましい)と反応させられる。式(X)の化合物は、好ましくは1,1,2,2−テトラフルオロ−N,N−ジメチルエチルアミンまたは1,1,2,2,2−ペンタフルオロ−N,N−ジメチルエタンアミンである。(XII)中のYは、好ましくはNRである。RおよびRは、化合物(I)について上記のように定義される。フルオロアシル化のためのイミニウム塩の生成およびさらなる適用は、例えば、E.Schmittら,Org.Lett.,2015,17(18),pp4510−4513または国際公開第2008152138パンフレットに記載されている。一態様において、RはCFHであり、RはCFまたはCClであり、ここで、CClが好ましく、RはHである。別の態様において、RはCFであり、RはCFまたはCClであり、ここで、CClが好ましく、RはHである。両方の態様において、Yは好ましくは、RおよびR=メチルで、NRである。また、両方の態様において、RおよびRは、ピロリジニルまたはピペリジニルなどの、環を形成することができる。(X)、(XI)または(XII)中の窒素原子上のメチル基はまた、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシクロアルキル、ベンジルもしくはフェニルで独立して置き換えることができるか、またはそれらが結合している窒素原子と一緒に3〜8員ヘテロサイクルを表す。BFは、別のルイス酸で置き換えることができる。
少なくとも1種の塩基が(XII)と(III)、(VIII)または(V)との反応において存在する場合、(II)、または(XIII)の形態の(II)を直接得ることができる。
本発明はさらに、式(XII)(式中、Y、R、R、RおよびRは、上記のように定義される)の化合物に関する。
式(XII)の化合物に関して第1の好ましい実施形態において、YはOであり、RはCFClであり、RはCClであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(XII)の化合物に関して第2の好ましい実施形態において、YはOであり、RはCFClであり、RはCFであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(XII)の化合物に関して第3の好ましい実施形態において、YはOであり、RはCFHであり、RはCClであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(XII)の化合物に関して第4の好ましい実施形態において、YはOであり、RはCFHであり、RはCFであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(XII)の化合物に関して第5の好ましい実施形態において、YはOであり、RはCFHであり、RはCBrであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(XII)の化合物に関して第6の好ましい実施形態において、YはOであり、RはCFClであり、RはCFであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(XII)の化合物に関して第7の好ましい実施形態において、YはNRであり、RはCFClであり、RはCClであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(XII)の化合物に関して第8の好ましい実施形態において、YはNRであり、RはCFClであり、RはCFであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(XII)の化合物に関して第9の好ましい実施形態において、YはNRであり、RはCFHであり、RはCClであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(XII)の化合物に関して第10の好ましい実施形態において、YはNRであり、RはCFHであり、RはCFであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(XII)の化合物に関して第11の好ましい実施形態において、YはNRであり、RはCFHであり、RはCBrであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(XII)の化合物に関して第12の好ましい実施形態において、YはNRであり、RはCFClであり、RはCFであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(XII)の化合物に関して第13の好ましい実施形態において、YはOであり、RはCFであり、RはCClであり、RはHであり、Rはエチルである。
式(XII)の化合物に関して第14の好ましい実施形態において、YはNRであり、RはCFであり、RはCClであり、RはHであり、RおよびRはCHである。
式(XII)の化合物に関して第15の好ましい実施形態において、実施形態7〜12の1個のメチル基Rは、C〜C12アルキル、C〜C10シクロアルキル、アリールまたはアラルキルで置き換えられる。
式(XII)の化合物に関して第16の好ましい実施形態において、実施形態13のR中の他のメチル基は、C〜C12アルキル、C〜C10シクロアルキル、アリールまたはアラルキルで置き換えられる。
式(XII)の化合物に関して第17の好ましい実施形態において、式(XII)の化合物に関して第1〜第6または第13の好ましい実施形態のエチル基Rは、メチル、C〜C12アルキル、C〜C10シクロアルキル、アリールまたはアラルキルで置き換えられる。
式(XII)の化合物に関して第18の好ましい実施形態において、式(XII)の化合物に関して第1〜第6または第13の好ましい実施形態のエチル基Rは、メチル、C〜C12アルキル、C〜C10シクロアルキル、アリールまたはアラルキルで置き換えられる。
式(XII)の化合物に関して第19の好ましい実施形態において、式(XII)の化合物に関して第7〜第17の好ましい実施形態のRおよびRは、2つのラジカルが結合している窒素原子と一緒に、窒素原子に加えて、環員としてO、NおよびSからなる群から選択されるさらなる1、2または3個のヘテロ原子を含有することができる任意選択的に置換された5〜10員ヘテロ環ラジカルである。
本発明はまた、式(II)、(VII)または(XIII)の化合物の製造のための式(XII)の化合物の使用に関する。
本発明はさらに、式(II)、(VII)または(XIII)の化合物の製造方法であって、式(XII)の化合物を式(III)、(VIII)または(V)の化合物と反応させるステップを含み、式(XIII)の化合物を含む反応混合物の酸性化のステップを任意選択的に含む方法に関する。
本発明はまた、農薬または医薬化合物の製造方法であって、式(II)、(VII)または(XIII)の化合物の製造のための化合物の使用を含むか、または式(II)、(VII)または(XIII)の化合物の製造方法を含み、式(XII)の化合物を式(III)、(VIII)または(V)の化合物と反応させるステップを含み、塩基の存在下で任意選択的に行われ、そして式(XIII)の化合物を含む反応混合物の酸性化のステップを任意選択的に含む方法に関する。
一実施形態において、本発明は、農薬または医薬化合物の製造方法であって、化合物(VII)が、式(VI)NR12HQ(式中、R12は、H、C〜C12アルキル、C〜CアルケニルまたはC〜Cシクロアルキル基からなる群から選択され、ここで、HおよびC〜Cアルキルが好ましく、式中、Qは上記のように定義される)の少なくとも1種のアミンと反応させられる方法に関する。好ましい一実施形態において、(VII)中のRはCClであり、Rは、CFH、CClFまたはCFであり、ここで、CFHが好ましく、RはHであり、Rはメチルである。好ましい一実施形態において、(VII)中のRはCFであり、Rは、CFH、CClFまたはCFであり、ここで、CFHおよびCF3が好ましく、RはHであり、Rはメチルである。一態様において、本方法はさらに、上に記載されたような式(VII)に従った化合物の製造方法に関する。具体的な実施形態において、本発明は、農薬または医薬化合物の製造方法であって、(VII)が、式(IX)
の化合物を得るために、式(VI)NR12HQ(式中、R12は、H、C〜C12アルキル、C〜CアルケニルまたはC〜Cシクロアルキル基からなる群から選択され、ここで、HおよびC〜Cアルキルが好ましい)のアミンと反応させられる方法に関する。
好ましくは、上に記載されたような方法において、(VI)ではない少なくとも1種の追加塩基が、反応において存在する。好ましくは、(VI)と(VII)との間の反応において存在する、(IV)ではない、少なくとも追加の1種の塩基は、非求核塩基である。少なくとも1種の追加の非求核塩基は、有機もしくは無機塩基であり得る。好適である非求核性の有機塩基は、例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロウンデカ−7−エン(DBU)、2,6−ジ−tert−ブチルピリジン、t−Bu−Pなどの、ホスファゼン塩基、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(TMG)、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDTA)、1,1,4,7,10,10−ヘキサメチルトリエチレンテトラアミン;N、N、N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA);N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン(TEEDA)、一般に、トリエチルアミンなどの、第三級アミン、またはジイソプロピルアミンもしくはN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの、立体障害のある第二級アミンである。有機非求核塩基のうち、TMG、トリエチルアミン、PMDTAおよびジイソプロピルアミンが好ましい。TMGが最も好ましい。好適である非求核性の無機塩基は、例えば、カリウムもしくはナトリウムtert−ブトキシド、ナトリウムもしくはカリウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウムテトラメチルピペリジド、水素化ナトリウムおよび水素化カリウムである。反応物中に存在する少なくとも1種の、好ましくは非求核性の、追加塩基は通常、化合物(VII)に関して、累積準化学量論量で存在する。「累積」は、反応物中に存在するすべての非求核性の、追加塩基の合計を示すことを意図する。多くの場合、反応物中に存在する少なくとも1種の、好ましくは非求核性の、追加塩基は、化合物(VII)に関して、1モル%以上、好ましくは5モル%以上、より好ましくは10モル%以上の累積量で存在する。20モル%以上または30モル%さえの量が同様に好適である。一般に、反応物中に存在する少なくとも1種の、好ましくは非求核性の、追加塩基は、化合物(VII)に関して、100モル%未満、好ましくは50モル%以下、より好ましくは40モル%以下の累積量で存在する。別の態様において、反応物中に存在する少なくとも1種の、好ましくは非求核性の、追加塩基はまた、反応物中に存在する(VII)の量以上である累積量で用いることができる。少なくとも1種の追加塩基は、例えば、2または3倍モル過剰に存在することができる。少なくとも1種の追加塩基は、溶媒として働くことができる。
化合物(VII)が式(VI)のアミンと反応させられる、農薬または医薬化合物の製造方法は多くの場合、少なくとも1種の溶媒の存在下で行われる。少なくとも1種の溶媒は有利には、非求核性の、非プロトン性溶媒である。好適な溶媒は例えば、例えばキシレン、ベンゼンもしくはトルエンなどの、任意選択的に置換された芳香族炭化水素、ヘキサンなどの、任意選択的に置換された脂肪族炭化水素またはクロロホルムなどのハロカーボン、ジエチルエーテルもしくはTHFなどのエーテル、ヘキサメチルホスホルアミド(HMPT)、ジメチルスルホキシド(DMSO)またはジメチルホルムアミド(DMF)である。好ましくは、少なくとも1種の溶媒は、トルエンである。好ましくは、反応は、90:10〜20:80の溶媒:(VII)の比で実施される。好ましくは、溶媒/(VII)の比は、40:60〜60:40である。化合物(VII)が式(VI)のアミンと反応させられる、農薬または医薬化合物の製造方法は多くの場合、−40℃〜110℃の温度で行われる。一般に、反応は、−40℃以上、好ましくは−30℃以上の、より好ましくは−20℃超の温度で実施される。多くの場合、反応は、110℃以下、好ましくは90℃以下、より好ましくは−70℃以下の温度で実施される。一態様において、反応剤は、所与の区間内の第1温度で先ず接触させられ、反応剤の添加完了後、任意選択的に第1反応温度での一定時間後に、所与の温度区間内の第2温度で、反応させられる。反応剤の添加完了後の反応時間は一般に、10分〜48時間である。多くの場合、反応剤の添加完了後の反応時間は、10分以上、好ましくは30分以上、より好ましくは1時間超である。多くの場合、反応剤の添加完了後の反応時間は、48時間以下、好ましくは24時間以下、より好ましくはまたは12時間未満である。いくつかの場合には、3時間の反応時間が有利である。一般に、反応混合物は、例えば真空および/または加熱下に、揮発性物質の除去によってワーク−アップされ、多くの場合水または水相の添加がこれに続く。ヘキサンなどの、脂肪族または芳香族炭化水素の添加がまた、有利であり得る。多くの場合固体の生成物は、水および/またはヘキサンなどの脂肪族炭化水素で粉末化することができる。化合物(VII)が式(VI)のアミンと反応させられる、農薬または医薬化合物の製造方法において、式(VI)のアミンは多くの場合、わずかに化学量論的過剰に使用される。多くの場合、式(VI)のアミンは、量(VII)を基準として、1.05モル当量以上、好ましくは1.1モル当量以上、より好ましくは1.1モル当量以上の量で存在する。一般に、式(VI)のアミンは、量(VII)を基準として、2モル当量以下、好ましくは1.9モル当量以下、より好ましくは1.8モル当量以下の量で存在する。
農薬のそのような製造方法において、例えば、N−(3’,4’−ジクロル−5−フルオルビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオルメチル)−1−メチルピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[2−(3’,4’,5’−トリフルオロフェニル)フェニル]ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(2−ビシクロプロピル−2−イルフェニル)−3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミド、3−(ジフルオルメチル)−1−メチル−N−[1,2,3,4−テトラヒドロ−9−(1−メチルエチル)−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−[2−(1,3−ジメチルブチル)チエン−3−イル]−1−メチル−3−トリフルオルメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(ペンチオピラド(Penthiopyrad))またはN−[(1RS,4SR)−9−(ジクロロメチリデン)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(および異性体)などの化合物が得られる。
本発明の一実施形態において、式(VI)の2つ以上の化合物が、式(IX)の少なくとも2つの化合物の混合物を得るために式(VII)の化合物と反応させられる。式(VI)の少なくとも2つ以上の化合物の比は、化合物(IX)の意図される比に依存し、例えば、10:90、20:80、30:70、40:60、50:50、60:40、70:30、80:20または90:10であってもよい。
本新規化合物および本発明による方法は、農薬および医薬化合物の効率的な合成を可能にする。農芸化学的にまたは薬学的に活性な成分またはそれらの中間体を得るための本方法は一般に、現在利用可能な方法よりも少ないステップを含み、経済的におよび生態学的に有利な製造を可能にする。多くの場合、本プロセスステップは、良好から優れた収率および選択性を示す。廃棄物を多くの場合減らすことができる。
参照により本明細書に援用される特許、特許出願、および刊行物のいずれかの開示が用語を不明瞭にさせ得る程度まで本出願の記載と矛盾する場合、本記載が優先するものとする。
以下の実施例は、本発明を限定することなく本発明をさらに説明することが意図される。
4−エトキシ−1,1,1−トリフルオロブタ−3−エン−2−オン(ETFBO)は、欧州特許第1644306B1号明細書、実施例2に記載されている方法によって得られる。4−エトキシ−1,1,1−トリクロロブタ−3−エン−2−オン(ETCBO)は、トリフルオロアセチルクロリドをトリクロロアセチルクロリドと交換することによって同じ方法で得られる。ジフルオロアセチルフルオリド(DFAF)およびクロロジフルオロアセチルクロリド(CDAC)は、商業的供給源から得るか、または本明細書に引用される刊行物に従って製造することができる。3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−アミン、3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−アミンおよび2−(ビ(シクロプロパン)−2−イル)アニリンは、商業的供給源から得ることができる。
実施例1:4−(ジメチルアミノ)−1,1,1−トリフルオロブタ−3−エン−2−オン
4−エトキシ−1,1,1−トリフルオロブタ−3−エン−2−オン(ETFBO、20g、0.12モル)を120mLのジクロロメタンと混合し、−5℃に冷却する。40%v/vの水性ジメチルアミン(1.1当量)を添加し、混合物を−5℃で10分間攪拌し、氷浴を取り除くことによって室温に温め、室温で1時間攪拌する。混合物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、揮発性物質を真空で除去する。生成物は、さらなる精製なしに使用するか、または冷EtO/ヘキサン(1:50)から再結晶することもできる。
実施例2:3−((ジメチルアミノ)メチレン)−1,1,1,5,5−ペンタフルオロペンタン−2,4−ジオン
実施例1の20gの生成物を、140mLのジクロロメタンと混合する。ピリジン(1.05当量)を添加し、混合物を−15℃に冷却する。ジフルオロアセチルフルオリド(DFAF、1.05当量)を、60分の期間にわたって導入する。混合物を20分間−15℃で攪拌し、室温にゆっくり温め、次に24時間50℃に加熱する。混合物を20℃に冷却し、水(80mL)で希釈し、十分に混合し、相を分離し、水相をジクロロメタンで2回抽出する。合わせた抽出物を真空で濃縮して揮発性物質を除去する。
実施例3:3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸
モノメチルヒドラジン(水中40%v/v、1.05当量)、実施例2の15gの生成物および2N水性KOH(1.1当量)を、80mLのアセトニトリルと混合する。混合物を14時間室温で撹拌する。混合物を次に30分間80℃に加熱し、室温に冷却し、揮発性物質を真空で除去する。有機相を酢酸エチルで2回洗浄し、有機相を捨てる。水相を2N HClで酸性化し、結果として生じた懸濁液を濾過し、固形分を冷水で洗浄して生成物を得る。
実施例4:1−クロロ−3−(エトキシメチレン)−1,1,5,5,5−ペンタフルオロペンタン−2,4−ジオン
20gのETFBOを140mLのジクロロメタンと混合する。ピリジン(1.05当量)を添加し、混合物を−15℃に冷却する。ジクロロメタン中のクロロジフルオロアセチルクロリド(CDAC、1.05当量)を、60分の期間にわたって添加する。混合物を20分間−15℃で攪拌し、室温にゆっくり温め、次に24時間50℃に加熱する。混合物を20℃に冷却し、水(80mL)で希釈し、十分に混合し、相を分離し、水相をジクロロメタンで2回抽出する。合わせた抽出物をNaSOで乾燥させ、真空で濃縮して揮発性物質を除去する。
あるいは、反応混合物を水性抽出ステップにかけず、任意選択的に不完全なまたは完全な濃縮後に、実施例5などの環化反応に直接使用する。
実施例5:1−(3−(クロロジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−2,2,2−トリフルオロエタノン
モノメチルヒドラジン(水中40%v/v、1.05当量)およびおおよそ20mLのジクロロメタン中の15gの実施例4の生成物を、80mLのアセトニトリルで希釈する。ジクロロメタンを真空で除去する。混合物を14時間室温で撹拌する。揮発性物質を真空で除去する。混合物をテトラヒドロフランで希釈し、THF相をブラインで洗浄する。有機相をNaSOで乾燥させ、揮発性物質を真空で除去する。
実施例6:1,1,1−トリクロロ−3−(エトキシメチレン)−5,5−ジフルオロペンタン−2,4−ジオン
20gのETCBOを40mLのピリジンに溶解させ、混合物を−15℃冷却する。ジフルオロアセチルフルオリド(DFAF、2当量)を、60分の期間にわたって導入する。混合物を20分間−15℃で攪拌し、室温にゆっくり温め、次に50℃に加熱し、もう24時間50℃で攪拌する。反応生成物を、任意選択的に不完全なまたは完全な濃縮後に、実施例7に粗生成物として使用する。
実施例7:2,2,2−トリクロロ−1−(3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)エタノン
モノメチルヒドラジン(MMH、水中40%v/v、1.05当量)を−20℃に冷却し、おおよそ45mLのジクロロメタン中の15gの実施例6の粗生成物をMMHに添加する。1時間後に、混合物を室温にゆっくり温め、20mLの水で希釈する。混合物を1N HClで酸性化し、有機相を分離し、NaSOで乾燥させ、揮発性物質を真空で除去する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:ヘキサン2:3)によって精製する。
実施例8:3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸
モノメチルヒドラジン(水中40%v/v、1.05当量)、15gの実施例7の生成物および2N水性KOH(1.1当量)を、80mLのアセトニトリルと混合する。混合物を14時間室温で撹拌する。混合物を次に30分間80℃に加熱し、室温に冷却し、揮発性物質を真空で除去する。有機相を酢酸エチルで2回洗浄し、有機相を捨てる。水相を2N HClで酸性化し、結果として生じた懸濁液を濾過し、固形分を冷水で洗浄して生成物を得る。
実施例9:ビキサフェン(N−(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド)
実施例7の生成物(5.0g、18ミリモル)および3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−アミン(4.6g、18ミリモル)を30mLの乾燥トルエンに溶解させる。この溶液に、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(TMG、0.2当量)を添加し、混合物を16時間室温で攪拌する。結果として生じた黄色懸濁液の揮発性物質を蒸発させ、残留物を冷水で粉末化して灰色懸濁液を得る。固形分を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、粗ビキサフェンを得る。
実施例10:フルキサピロキサド(3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド)
フルキサピロキサドは、3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−アミンを3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−アミンの代わりに使用する、実施例9の手順を用いて得られる。
実施例11:セダキサン(N−(2−(ビ(シクロプロパン)−2−イル)フェニル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド)
セダキサンは、2−(ビ(シクロプロパン)−2−イル)アニリンを3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−アミンの代わりに使用する、実施例9の手順を用いて得られる。
実施例12:1,1,1−トリクロロ−3−(エトキシメチレン)−5,5,5−トリフルオロペンタン−2,4−ジオン
20gのETCBOをハステロイ反応器中で40mLのピリジンと混合する。反応器を密封し、トリフルオロアセチルクロリド(TFAC、2当量)を60分の期間にわたって導入する。混合物を50℃の温度にし、16時間攪拌する。反応生成物は、任意選択的に不完全なまたは完全な濃縮後に、実施例13に粗生成物として使用する。
実施例13:2,2,2−トリクロロ−1−(1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−イル)エタノン
モノメチルヒドラジン(水中40%v/v、1.05当量)および15gの実施例12の生成物を、室温で80mLのアセトニトリルと混合する。混合物を14時間室温で撹拌する。揮発性物質を真空で除去して粗反応生成物を得る。
実施例14:1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸
1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸は、実施例13の生成物を実施例7の生成物の代わりに使用する、実施例8の手順を用いて得られる。
実施例15:3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸
1,1,1−トリクロロ−4−エトキシブタ−3−エン−2−オンとジメチルアミンとの間の反応によって得られた、0.231モルの1,1,1−トリクロロ−4−(ジメチルアミノ)−ブタ−3−エン−2−オンを、NaCOの存在下でジメチルホルムアミドおよび酢酸エチル中で0.46モルのジフルオロアセチルクロリドと反応させて、水性ワークアップ、合わせた有機相の乾燥および揮発性物質の蒸発後に、1,1,1−トリクロロ−3−((ジメチルアミノ)メチレン)−5,5−ジフルオロペンタン−2,4−ジオンを黄色結晶として得た。0.178モル(1当量)の1,1,1−トリクロロ−3−((ジメチルアミノ)メチレン)−5,5−ジフルオロペンタン−2,4−ジオンをエタノールに懸濁させ、8時間室温で1当量のNaHSO4の存在下で1当量の1−ベンジリデン−2−メチルヒドラジンと反応させた。結果として生じた懸濁液を水にクエンチし、結果として生じた懸濁液を濾過し、水で洗浄し、乾燥させて(3−(2−ベンジリデン−1−メチルヒドラジニル)メチレン)−1,1,1−トリクロロ−5,5−ジフルオロペンタン−2,4−ジオンを淡黄色固体として得た。0.162モルの(3−(2−ベンジリデン−1−メチルヒドラジニル)メチレン)−1,1,1−トリクロロ−5,5−ジフルオロペンタン−2,4−ジオンをジメトキシエタンに懸濁させ、63mLの2.5M水性HClを添加した。混合物を室温で20時間攪拌し、次に酢酸エチルに希釈した。合わせた有機相を水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、蒸発させて2,2,2−トリクロロ−1−(3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)エタノンを黄色液体として得た。0.1497(1当量)の2,2,2−トリクロロ−1−(3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)エタノンをトルエンに希釈し、10%水溶液としての1.1当量の水性NaOHを添加した。混合物を一晩、室温で撹拌した。トルエン相を分離し、水相をトルエンで抽出し、合わせた有機相を捨てた。水相を氷で冷却し、約18mLの32%HClを激しい攪拌下に添加して1〜2のpHに達した。結果として生じた懸濁液を濾過し、冷水で洗浄し、真空で乾燥させた。3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸が固体として+99%純度で得られ、位置異性体をまったく含有しなかった。1,1,1−トリクロロ−3−((ジメチルアミノ)メチレン)−5,5−ジフルオロペンタン−2,4−ジオンから出発して3ステップにわたっての、総合収率は77%であった。
実施例16:2,2,2−トリクロロ−1−(3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)エタノン
窒素下に、アセトニトリル中のBFの17.73g(49,49ミリモル)の19%溶液を0℃に冷却し、7.38g(50.22ミリモル)の1,1,2,2−テトラフルオロ−N,N−ジメチルエタンアミン(TFEDMA)を添加する。混合物を23℃にゆっくり温め、この温度で2時間攪拌し、0℃に冷却する。10mLの無水アセトニトリル中の、1,1,1−トリクロロ−4−エトキシブタ−3−エン−2−オンとジメチルアミンとの間の反応によって得られた、10.74g(50ミリモル)の1,1,1−トリクロロ−4−(ジメチルアミノ)−ブタ−3−エン−2−オンの溶液をゆっくり添加する。混合物を23℃にゆっくり温め、この温度で2時間攪拌する。中間生成物ビナミジニウム塩をさらなる精製なしに使用することができる。溶液を氷で冷却し、アセトニトリル中の2.73g(59.33ミリモル)のメチルヒドラジンを添加する。混合物を23℃に温め、48時間この温度で攪拌する。混合物を飽和NaHCO3溶液でクエンチし、相を分離し、水相を酢酸エチルで2回抽出する。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、溶媒を除去する。生成物2,2,2−トリクロロ−1−(3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)エタノンが、粗生成物として得られる。

Claims (23)

  1. 式(I)
    [式中、
    は、CFCl、CFH、CFCl、CFClH、CFBr、CCl、CF、CBr、およびCIからなる群から選択され;
    はCHal(ここで、Halはハロゲンであり、それぞれのHalは独立して選択される)であり;
    ここで、RがCFである場合、Rは、2、1もしくはゼロ個のフッ素原子を含有するか、または
    がCClである場合、Rは、2、1もしくはゼロ個の塩素原子を含有し、
    Yは、S、OおよびNRからなる群から選択され、ここで、OおよびNRが好ましく、
    は、H、X’、COOR’、OR’、SR’、C(O)NR’(ここで、R’は、C(O)NR’において独立して選択され、R’は、水素またはC〜C12アルキル基である)、CN、それらのそれぞれが任意選択的に置換されている、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアリールからなる群から選択され、そしてX’は、F、Cl、Br、またはIであり;
    およびRは独立して、それらのそれぞれが任意選択的に置換されている、C〜C12アルキル、C〜CアルケニルまたはC〜C10シクロアルキル基からなる群から選択されるか;
    または、Y=NRである場合、Rは、Rおよび2つのラジカルが結合している窒素原子と一緒に、窒素原子に加えて、環員としてO、NおよびSからなる群から選択されるさらなる1、2または3個のヘテロ原子を含有してもよい、任意選択的に置換された5〜10員ヘテロ環ラジカルである]
    の化合物。
  2. が、CCl、CF、CBr、およびCIからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. がCFClであり、YがOであり、RがCClであり、RがHであり、Rがエチルであるか、または
    がCFClであり、YがOであり、RがCFであり、RがHであり、Rがエチルであるか、または
    がCFHであり、YがOであり、RがCClであり、RがHであり、Rがエチルであるか、または
    がCFHであり、YがOであり、RがCFであり、RがHであり、Rがエチルであるか、または
    がCFHであり、YがOであり、RがCBrであり、RがHであり、Rがエチルであるか、または
    がCFClであり、YがOであり、RがCFであり、RがHであり、Rがエチルであるか、または
    がCFClであり、YがNRであり、RがCClであり、RがHであり、RおよびRがCHであるか、または
    がCFClであり、YがNRであり、RがCFであり、RがHであり、RおよびRがCHであるか、または
    がCFHであり、YがNRであり、RがCClであり、RがHであり、RおよびRがCHであるか、または
    がCFHであり、YがNRであり、RがCFであり、RがHであり、RおよびRがCHであるか、または
    がCFHであり、YがNRであり、RがCBrであり、RがHであり、RおよびRがCHであるか、または
    がCFであり、YがOであり、RがCClであり、RがHであり、Rがエチルであるか、または
    がCFであり、YがNRであり、RがCClであり、RがHであり、RおよびRがCHであるか、または
    がCFClであり、YがNRであり、RがCFであり、RがHであり、RおよびRがCHである、
    請求状1または2に記載の化合物。
  4. 式(II)
    の化合物の製造方法であって、
    式(I)の化合物を式(III)、(VIII)または(V)
    の化合物と反応させるステップを含み、
    ここで、(III)および(V)中のR、または(VIII)中の互いに独立したR、R3’およびR3’’が、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルからなる群から選択され、そしてR3’およびR3’’Hについては、それらのそれぞれが任意選択的に置換されており、
    10が、H、C〜C12アルキル、C〜CアルケニルまたはC〜Cシクロアルキル基からなる群から選択され、それらのそれぞれが、任意選択的に置換されており、
    が、R=C〜C12アルキル、ORおよびNR1111’、N,N−ジイソプロピルエチルアミンからなる群から選択され、ここで、R11およびR11’が独立して、C〜C12アルキルおよびHからなる群から選択され、
    そして(I)が、請求項1〜3のいずれか一項に定義されたとおりである方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、少なくとも1種の塩基の存在下で行われる方法。
  6. 式(VII)
    (式中、R、R、RおよびRは、請求項1〜4のいずれか一項に定義されたとおりである)
    の化合物。
  7. 式(VII)
    の化合物の製造方法であって、
    式(I)の化合物を式(III)、(VIII)または(V)
    の化合物と反応させるステップを含み、
    ここで、(III)および(V)中のR、または(VIII)中の互いに独立したR、R3’およびR3’’が、C〜C12アルキル、C〜Cアルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルからなる群から選択され、そしてR3’およびR3’’Hについては、それらのそれぞれが任意選択的に置換されており、
    10が、H、C〜C12アルキル、C〜CアルケニルまたはC〜Cシクロアルキル基からなる群から選択され、それらのそれぞれが任意選択的に置換されており;
    が、R=C〜C12アルキル、ORおよびNR1111’からなる群から選択され、ここで、R11およびR11’が独立して、C〜C12アルキルおよびHからなる群から選択され、
    そして(I)が、請求項1〜3のいずれか一項に定義されたとおりである方法。
  8. 式(VII)の化合物を塩基と接触させるステップを含む、式(II)の化合物の製造方法であって、前記化合物(II)が請求項4に定義されており、式(VII)の前記化合物が請求項5に定義されている方法。
  9. 請求項4、5または8のいずれか一項に記載の方法であって、式(II)の前記化合物がカルボキシレ−ト(XIII)の形態で存在し、そして式(XIII)の前記化合物を含む反応混合物が、R10=Hの遊離カルボン酸(II)を得るために酸性化にかけられる方法。
  10. が、CFCl、CFH、CFCl、CFClH、CFおよびCFBrからなる群から選択される、請求項4、5、7、8または9に記載の方法。
  11. が、CCl、CFおよびCBrからなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 化合物(I)を得るために式(IVa)の化合物を式(Va)または(Vb)の化合物と反応させるステップ
    を含むか、
    または化合物(I)を得るために式(IVb)の化合物を式(Vc)または(Vd)の化合物と反応させるステップ
    を含む、請求項4、5または7〜11のいずれか一項に記載の方法であって、R、R、RおよびRが、請求項1〜11のいずれか一項におけるように定義される方法。
  13. 式(IVa)の化合物を式(Va)または(Vb)の化合物と反応させるステップ、または式(IVb)の化合物を式(Vc)または(Vd)の化合物と反応させるステップが、少なくとも1種の塩基の存在下で行われる、請求項12に記載の方法。
  14. 次の反応スキーム
    に従って、式(IVa)または(IVb)の化合物を得るために式(VIa)または(VIb)の化合物を反応させるステップをさらに含む、請求項12または13に記載の方法であって、(IVa)および(IVb)中、Y=NRであり、LGが好適な脱離基であり、R、R、RおよびRが請求項1〜3のいずれか一項に従って定義されたとおりである方法。
  15. 請求項1、2、3もしくは6のいずれか一項に記載の化合物の使用を含むか、または請求項4、5もしくは7〜14のいずれか一項に記載の方法を含む、農薬または医薬化合物の製造方法。
  16. 請求項6に記載の前記化合物(VII)が、式(VI)NR12HQ(式中、R12は、H、C〜C12アルキル、C〜CアルケニルまたはC〜Cシクロアルキル基からなる群から選択され、ここで、HおよびC〜Cアルキルが好ましく、そして式中、Qは、任意選択的に置換されたアリールまたはヘテロアリール基である)の少なくとも1種のアミンと反応させられる、農薬または医薬化合物の製造方法。
  17. が、CFH、CFおよびCClHからなる群から選択される、請求項15または16に記載の方法。
  18. 式(XII)
    (式中、R、R、R、Y、RおよびRは、上記のように定義される)
    の化合物。
  19. 式(II)、(VII)または(XIII)の化合物の製造のための式(XII)の化合物の使用。
  20. 式(II)、(VII)または(XIII)の化合物の製造方法であって、式(XII)の化合物を式(III)、(VIII)または(V)の化合物と反応させるステップを含み、塩基の存在下で任意選択的に行われ、そして式(XIII)の化合物を含む反応混合物の酸性化のステップを任意選択的に含む方法。
  21. 農薬または医薬化合物の製造方法であって、請求項18に記載の化合物の使用を含む、または請求項20に記載の方法を含む方法。
  22. 式(XIV)
    (式中、R、R、R、R、R3’およびR3’’は、上記のように定義される)
    の化合物。
  23. 式(II)、(VII)または(XIII)の化合物の製造のための式(XIV)の化合物の使用。
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