JP2019500562A - 連続歯元面接触方式の共役歯車 - Google Patents

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Abstract

歯車システムは、各々が歯元面輪郭を有する歯車を含み、この歯元面輪郭は、凸状の歯末のたけおよび凹状の歯元のたけを含み、また、この歯元面輪郭は、噛み合い時、歯元面全体にわたる接触との共役性を得て接触線が壊されないようにオイラーサバリーの式を満たす。歯末のたけと歯元のたけとの間の部分は、インボリュートまたは他の幾何学的曲線である。

Description

本発明は、動力伝達に関する。特に、本発明は、共役型歯車対に関する。
〔関連出願の説明〕
本願は、2015年12月11日に出願された米国特許仮出願第62/266,489号および2016年9月9日に出願された米国特許仮出願第62/385,704号の権益主張出願であり、これら米国特許仮出願の各々を参照により引用し、その開示内容全体を本明細書の一部とする。
歯車の歯の接触応力を減少させるための幾つかの試みがなされており、と言うのは、接触応力が高いと、歯のピッチングおよび最終的には破損が生じるからである。これら試みのうちの多くは、ありふれたインボリュート形態に加えてワイルドハーバ(Wildhaber)またはノビコフ(Novikov)型の歯車装置を利用している。ノビコフ歯車では、横断面の輪郭は、円形の弧であり、ピニオン(小歯車)は、凸状であり、歯車(大歯車)は、凹状である。円形弧輪郭に関する問題は、これら円形の弧輪郭が共役ではないということにある。共役輪郭では、角速度比は、正確に言えば、一定である。各横断面では、噛み合いサイクル全体を通して連続した接触状態が存在し、接触点は、各輪郭に沿って駆動歯の先(歯先)に向かってかつ被動(被駆動)歯の底(歯元)に向かって動く。
可変角速度比は、許容可能ではないので、ノビコフ歯車は、常時ヘリカルに(はすば歯車の状態に)作られる。このことは、各横断面で見て、点のたった1対の対が絶えず接触状態にあることを意味している。任意の時点において、接触が起こる横断面が1つ存在し、この接触点は、歯車が回転するにつれて歯先面(以下、単に「フェース」といもいう)に沿って軸方向に動く。かかる歯車は、一般に、騒々しく、広範には用いられていない。さらに、同じ評価は、垂直断面で見て円形の弧として形作られているワイルドハーバ歯車に当てはまる。
米国特許第6,101,892号(以下「第´892号特許」という)明細書は、歯車の歯の輪郭または歯形における設計に関して、平行軸はすば歯車対の許容荷重(耐荷重)を大幅に向上させる飛躍的な技術進歩を記載している。応力がこの技術の歯元のたけと歯末のたけを最適化したことに起因して―インボリュート対の伝統的な形態に関する凸/凸に対して形状が共形であるこれら接触領域の両方(すなわち、表面のうちの一方は、凸状であり、他方の表面は、凹状である)―これら曲率の逆転が凹(歯元たけ)から凸(歯末たけ)に起こるピッチ点内かつこのピッチ点周りの領域は、幾つかの技術的課題を提供する。
したがって、第´892号特許明細書は、凹状歯元たけと凸状歯末たけとの間に位置していて歯の接触が起こらない移行域を教示している。図1および図1A(先行技術)は、歯数15個のピニオンと歯数90個の歯車の横断面輪郭形状を示し、図1Aは、移行域20a,22aに沿って接触のない先行技術の歯車対を示している。図1および図1Aの尺度および移行域の僅かでありかつ微妙な性状に起因して、図1を観察することにより、接触状態にある歯元面(以下、「フランク」ともいう)のところでは移行域に沿って接触がなされていないということを単に識別することが不可能であるということに注目することが重要である。この非接触状態は、図1Aに示されている。歯車20,22の最も右側の歯の移行域20a,20bは、互いに間隔を置いた状態で(すなわち、接触していない状態で)示されている。これら輪郭の歯末たけ20c,22cおよび歯元たけ20b,22bの部分は、第´892号特許明細書の教示に従って設計されている。
アクティブなフランク(すなわち、対向した歯車歯に接触しているフランク)が移行域(すなわち、接触が行われていないゾーン)中に入ったりこれから出たりしたりすることは、先行技術の形態では、滑らかでありかつ連続した勾配として達成された。これら接合特徴部の曲率の急変は、望ましくない表面特徴、例えばマイクロピッチングを促進する場合がある。米国特許第6,964,210号明細書(発明の名称:Gear Tooth Profile)および同第7,077,026号明細書(発明の名称:Gear Tooth Profile Curvature)は、接触状態にない移行域を開示している。
米国特許第6,101,892号明細書 米国特許第6,964,210号明細書 米国特許第7,077,026号明細書
第´892号特許の極めて重要な観点は、各歯元面の凸状部分と凹状部分との間の移行域が図1Aに示されているように噛み合い相手の歯車と接触関係をなしていないということにあり、図1Aの記載内容は、第´892号特許明細書から再現されている。第´892号特許の技術は、実用上の理由で、接触域のところでは歯車の表面相互間に接触があってはならないという考えのもとに開発された。正面圧力角の実際の値に関し、相対的な曲率は、高すぎるようにみなされ、これにより、高い接触応力が生じている。
さらに、第´892号特許の出願時点において、歯車の歯溝のふれにより歯車の移行域の端点が噛み合い相手の歯車の移行域の端点とは異なる箇所で噛み合い相手の歯車に接触すると考えられた。歯溝のふれは、歯車シャフト、軸受、および歯車の製造公差のため、軸受中のシャフト隙間のため、および他の理由で全ての歯車に存在する。歯溝のふれは、最大1インチ(2.54cm)の数千分の一になる場合がある。
これらの理由で、ピッチ直径の各側に位置するピニオンおよび歯車の歯の輪郭または歯形のセグメントは、これらセグメント内では接触が生じないように設計された別の曲線(その上または下に位置する接触面とは異なる曲線)で置き換えられ、かかる輪郭は、図1に示されている。ピニオンおよび歯車の歯の輪郭または歯形のこれらセグメントは、第´892号特許明細書において「移行域」と名付けられている。種々の曲線が移行域について試用された。これら曲線は、常時、移行点と呼ばれている端点のところでの輪郭および勾配の連続性を持った状態で選択された。曲率の変化が噛み合い状態にある2つの歯車の歯元面を互いに隔てる流体膜の連続性を途切れさせ、すると、それにより移行点のところに圧力ピークが生じると考えられた。加うるに、設計の製造上の圧力角に関して注意が払われなければならず、と言うのは、伝統的な歯車製造実務では低い(すなわち、小さい一桁の数字の)圧力角を回避しようとするからである。先行技術の開発例では、ピッチ直径周りの正面圧力角は、これらセグメントを移行域に置き換える前においては3°の範囲内にあった。試験結果に基づき、移行域を設計し直して圧力角が3°を超えるようにした。
先行技術の第´892号特許の凸状/凹状歯形態では、移行域によって生じる接触線に破断部があり、その結果、接触線の全長は、これら接触線が噛み合い状態にある2つのはすば歯車の歯元面を横切っているときに長さが変化する。第´892号特許の形態の共形のアクティブな歯面は、極めて低い全体的ヘルツ応力レベルに関してこの破断部の欠点を単に補償するに留まらず、結局のところ、伝統的な同一サイズのインボリュート対と比較して優れた性能を提供する。
本発明は、歯車性能を更に向上させることができ、そしてマイクロピッチングをなくしあるいはその開始を従来の考え方とは対照的に、荷重がピッチ点を通って伝達することができる場合に非常に軽減することができ、その結果、移行域(第´892号特許明細書で用いられている用語としての移行域)が存在せず、接触線が壊されないで長くされ、かくして荷重強度が減少するとともにヘルツ応力が減少することを理論化している。好ましくは、ピッチ点を通って伝達される荷重は、最も小さい実現可能なヘルツ応力が移行域にまたはその近くに存在するようにし、すなわち、オイラーサバリーの式に従って相対的曲率および同時共役性の調節を行うものであり、その結果、接触線は、連続であり、噛み合い部の荷重強度が著しく減少する。力の密度、許容荷重、第´892号特許の移行域に関する問題の解決、および旧式のインボリュート歯車の接触線が壊されないことに類似しているが応力を減少させた接触線が壊されないことは、全て、大きな経済上および性能上の技術改良に寄与する。
本明細書における開示内容は、歯末たけが歯元たけに移行する歯輪郭または歯形の好ましくはピッチ点の各側の領域を定めるものとして「移行域」という用語を用いている。「移行域」という用語の使用は、本発明の開示内容から明らかなように、この用語が本明細書において用いられるとともに第´892号特許の「移行域」の使用法(すなわち、接触関係をもたない)から区別される移行域を通る連続接触線を含む。
したがって、歯車システムは、凸状の歯末のたけおよび凹状の歯元のたけを含む歯元面輪郭を有する第1の歯車と、凸状の歯末のたけおよび凹状の歯元のたけを含む歯元面輪郭を有する噛み合いの相手の歯車とを含む。第1の歯車と噛み合い相手の歯車は、噛み合い時、接触線が壊されないように歯元面全体にわたって接触状態で共役性に関するオイラーサバリーの式を満たす。
少なくとも第1の歯車の歯末たけと歯元たけとの間に位置する移行域が噛み合い相手の歯車の移行域に接触するようになっている。好ましくは、移行域では、接触経路のピッチ点とピッチ線の真上および真下に位置する接触経路の2つの点は、直線を形成する。
好ましくは、ピッチ点のところの歯車対の圧力角は、3.0〜30.0°、より好ましくは8.0〜20.0°である。第1の歯車および噛み合い相手の歯車のヘルツ応力の計算値は、インボリュート歯形を含むとともに同一の歯数比、同一の歯数、同一の歯幅、同一の材料および熱処理状態、および同一の中心間距離を含む均等なインボリュート歯車システムのヘルツ応力計算値よりも小さい。また、第1の歯車および噛み合い相手の歯車のヘルツ応力の計算値は、第´892号特許に従って構成された歯形を含むとともに同一の歯数比、同一の歯数、同一の歯幅、同一の材料および熱処理状態、および同一の中心間距離を含む均等な歯車システムのヘルツ応力計算値よりも小さい。
移行域は、好ましくは、勾配変化がゼロの状態で両末端である歯末たけの移行点と歯元たけ移行点のところでそれぞれ歯末たけと歯元たけに接する曲線を定める。好ましくは、移行域は、インボリュート曲線から成る。移行域は、三次曲線、らせん曲線、二次曲線、直線、および歯車装置の法則およびオイラーサバリーの式を満たす特性を備えた他の噛み合い幾何学的曲線のうちの少なくとも1つまたはこれらの組み合わせを含む。さらに、「曲線」は、一方の部材については直線であるのが良く、その噛み合い相手は、その曲線と共役関係をなしあるいは両方の部材は、直線の移行域を有するのが良い。
好ましくは、移行域は、0.01正面モジュールと0.80正面モジュールとの間、好ましくは0.1正面モジュールと0.3正面モジュールとの間で変化する高さ、およびピッチ直径のところに1°〜30°の圧力角、好ましくは8°〜23°の圧力角を有する。本発明は、少なくとも、はすば歯車および平歯車を想定している。
先行技術の歯噛み合い状態を示す第´892号特許の図2の再現図(先行技術)である。 第´892号特許の図2Aであり、歯接触が生じていない移行域を含む図1の歯のピッチ点の拡大部分を示す図である。 18個の歯および33個の歯を含む歯車対を示す図であって図2の輪郭は、第´892号特許に従って設計され、そして、歯車が噛み合い域を通過しているときに3つの位置における歯車横断面輪郭を示す図である。 18個の歯および33個の歯を含む歯車対を示す図であって図3の輪郭は、本開示内容において説明する方法に従って形成されており、そして歯車が噛み合い域を通過しているときに3つの位置における歯車横断面輪郭を示す図であり、しかも移行域が存在しない(この要望が第´892号特許明細書において用いられている限りにおいて)ことを示し、接触がピッチ点の周りでかつこれを通って連続している状態を示す図である。 移行域の諸観点を示す歯車の歯の概略断面図である。 ピッチレリーフの諸観点を示す歯車歯の概略断面図である。 移行域を示す図4および図5の拡大部分を示す図である。
歯車対10は、第1の歯車12および第2の歯車14を含む。歯車12,14の各々は、凸状歯末たけ30、凹状歯元竹32、および移行域34を含む歯元面またはフランク輪郭16を有する。要するに、フランク輪郭16は、従来型歯車装置においてはフェースおよびフランクと通称されている部分ならびに移行域34を含む。図4に最も良く示されているように、各歯車歯は、歯のピッチ線(従来の定めによる)と半径方向中心線により形成される原点40を有する。移行域34の上側境界は、歯末たけ30の下端に位置する歯末たけ移行点(Addendum Transition Point:ATP)44によって画定され、歯末たけ30の下端のところでは、歯末たけ曲線と移行曲線は、ピッチ線の上方では、互いに交わり、原点40に対して+S1,−Y1の座標を有する。移行域34の下側境界は、歯元たけ32の上端に位置する歯元たけ移行点(Dedendum Transition Point:DTP)48によって画定され、歯元たけ32の上端のところでは、歯元たけ曲線と移行曲線は、ピッチ線の上方では互いに交わり、原点40に対して+S2,−Y2の座標を有する。
本発明の目的上、歯元たけ32は、歯元たけ移行点48と噛み合い相手の歯車と接触状態にある歯の下側点との間に位置するフランク16の部分として定められる。歯末たけ30は、歯末たけ移行点44と噛み合い相手の歯車と接触状態にある歯の上側点との間に位置するフランク16の部分として定められ、このフランクの部分は、一般に、歯車の外径である。
本明細書において十分に説明するように、凸状歯末たけ30と凹状歯元たけ32は、本明細書において教示されるように共形でありかつ第´892号特許の教示と一致している。図6に示されているように、歯末たけ移行点44と歯元たけ移行点48との間の移行域34は、好ましくは、対応関係にある歯車の歯元たけの対をなす相手側の部分と共役関係をなす凸状区分である上側部分62と、(好ましくは)好ましくは真っ直ぐでありかつ好ましくはピッチ線を含む中間部分64と、凹状である下側部分66とを含む。上側部分62は、曲率が(歯末たけ移行点44から)次第に減少し、ついには、上側部分は、中間部分64の上端と合体している。下側部分66は、曲率が(歯元たけ移行点48から)次第に減少し、ついには、この下側部分は、中間部分64の下端と合体している。
好ましくは、歯末たけ移行点44のところの曲線30,62、曲線62,64、曲線64,66、および歯元たけ移行点48のところの曲線66,32は各々、勾配変化がゼロの状態で接点のところで合体している。すなわち、説明のために直線30,62を用いると、好ましくは第´892号特許明細書において教示されているように構成されていて歯末たけ移行点44のところに位置する歯末たけ30の末端および移行域曲線62の末端と歯末たけ移行点44がごく僅かに間隔を置いて位置する点のところにおいて歯末たけ移行点44に達する移行域曲線62の末端は、同一の圧力角を有する。曲線62,64,66の各々は、インボリュート曲線、三次曲線、らせん曲線、二次曲線、または歯車装置の法則およびオイラーサバリーの式を満たす特性を備えた他の噛み合い幾何学的曲線のうちの1つまたは2つ以上から選択されるのが良い。曲線62,64,66の各々は、上述の曲線の2つまたは3つ以上の組み合わせであっても良い。好ましくは、中間部分64は、真っ直ぐな(すなわち、横断面で見て直線状)の部分でありまたはこれを含む。
かくして、S1は、ピッチ線上方の移行域の高さとして定められ、この点において、移行曲線は、ATP44のところで終端する。S2は、ピッチ線下方の移行域の高さとして定められ、この点において、移行曲線は、DTP48で終端する。Y1およびY2は、ATPおよびDTPのところでのそれぞれ歯中心線からの水平距離を反映する座標として定められる。「ピッチレリーフ(pitch relief)」という用語は、本明細書においては、Y1,Y2の絶対値の差に正面モジュールmt乗算した値として用いられている。
ピッチレリーフは、歯末たけもしくは歯元たけまたはこれら両方を−Y方向にシフトさせて移行域末端が接触状態でかつ勾配変化がゼロの状態で歯末たけと歯元たけを接合するのを効果的に満足させることによって可変移行域の構成において一段と融通性を提供する。噛み合い相手の歯車の歯元たけと歯末たけはそれぞれ、共役性が維持されるよう及ぼされた−Yの同一の補償値を有するはずである。−Y1および−Y2の値の変化により、上記において定めたピッチレリーフの値が変化する。これについては図5を参照されたい。かくして、−Y1、−Y2、+s1、および−s2の値を特定の設計に合わせて変更することができる状態で、移行域形態を最適性能結果が得られるよう作ることができる。
移行域高さS1,S2は、歯車の正面モジュールmtに選択された係数を乗算したものとして表わされる。係数値S1,S2は、好ましくは、同一である。本発明は、S2に等しいS1には限定されず、本発明の範囲は、S1がS2とは異なる移行域を含む。かくして、全移行高さStは、S1とS2の合計に正面モジュールを掛けた値である。
t=[S1+S2]・mt
例えば、S1=0.2かつS2=0.3の場合、St=0.5mtである。以下に詳細に説明するように、S1,S2,Y1,Y2の値は、好ましくは、選択された移行域曲線が接触状態でかつ勾配変化がゼロの状態でATPとDTPの両方と交わるよう選択される。
先行技術の問題を解決するとともに噛み合い相手の歯の歯元面全体にわたる接触状態を維持するよう歯車対を設計するため、以下の内容は、歯輪郭または歯形を創成する手順である。オイラーサバリーの式は、接触経路上の接点の位置に応じて2つの共役関係をなす歯車の歯の輪郭または歯形の曲率半径相互間の関係を与える。曲率は、曲率半径の逆数なので、この式を変形すると、曲率相互間の関係が得られる。歯車設計者が曲率相互間の第2の関係を選択した場合、この関係は、第2の式として表現でき、2つの式を解くと、2つの輪郭の共役点のところの曲率が得られる。次に、これら輪郭は、各点のところの曲率計算値を利用して僅かな増分で構成できる。選択された関係は、接点位置の任意の関数であって良いが、最も簡単な関数、すなわち一定の相対曲率は、極めて良好に働くことが判明した。
接触がピッチ点のところに位置する場合の相対曲率の値は、オイラーサバリーの式によって与えられる。
Κrelative=(1.0/sinφt)・((1.0/RP1)+(1.0/RP2))
上式において、φtは、正面圧力角であり、RP1およびRP2は、ピッチ円半径である。基準値(カッパ)Κrelative(なお、relativeは、「相対」の意)は、正面圧力角φtが20.0°である場合にKrelativeの値として定められた。一定の相対曲率の値は、基準相対曲率の分数(小数)として、通常0.3〜0.5として選択された。Krelativeは、任意の接触点のところでの第1の歯曲率と第2の歯曲率の合計として定められた相対曲率である。上記の式から、φtが小さいと、その結果として、Κrelativeが増大するはずであり、したがって、ヘルツ応力が増大するはずである。しかしながら、試行錯誤により、相対曲率の増大を、移行域を通る全接触の結果として長い接触線によって得られる荷重強度の減少により、単に補償しただけでなかった。正味の結果、以下に詳細に説明するようにヘルツ応力の実際の減少である。この発見は、第´892号特許によって定められた輪郭については決して認識されることはなかった。
任意の歯車対のための制限トルクは、主として、位置s、ピニオンのφtおよび歯車の歯末たけプロフィール開始点で決まることが判明しており、ここで、sは、ピッチ点から接触線に沿う距離であり、φtは、この点における歯車対の圧力角である。sについて考えられる値は、0.01・mt〜0.3・mtであり、mtは、正面モジュール(すなわち、歯直角モジュールをねじれ角のコサインで除算した値)である。φtに関する値は、8.0〜20.0であり、正面圧力角が極めて小さい場合に歯車の研削が問題となる場合があるので小さい方の値である8.0が選択される。
位置sがどこであれ、考えられる一手順に関し、φtは、接触経路上のピニオン歯末たけ開始点について選択され、歯車の歯末たけ開始点は、sについては負の値を持つとともにφtについては同一の値を有するピッチ点の反対側に位置する。これら2つの点相互間の接触経路は、直線によって完成され、その結果、ピッチ点は、s=0.0のところに位置する。接触経路上には初期歯末たけ輪郭と歯元たけ輪郭との間に1つしか点がないので、移行域は存在しない。接触経路上の直線内に位置する3つの点は、ピニオンおよび歯車の正面輪郭のインボリュートセグメントを作ることが考えられる。しかしながら、3つの点は、インボリュートを定めるには十分ではない。これらの点は、円もしくはサイクロイド、または任意他の凸曲線の一部であるのが良い。接触経路上のこの点の選択は、ピニオンおよび歯車の歯の輪郭または歯形上の点と一致しており、ピッチ直径のところおよび特定の歯厚さのところに位置する。
ピッチ点のところの歯輪郭または歯形の相対曲率は、上述のオイラーサバリーの式によって与えられ、基準値よりも極めて大きく、その結果、通常は接触応力が高い。しかしながら、これは、今や移行域を通って接触状態が存在すると言うことによって補償される。接触領域における接触線の全長は、非接触移行域が存在する接触線よりも長く、したがって、荷重強度が低い。この手順の結果として、良好に設計されるはすば歯車対が得られ、かかる手順は、かさ歯車、ラック・ピニオン、および内部リング歯車対ならびに平歯車を含むよう改造できる。
さらに、本発明は、その別の開発により、以下に詳細に説明するように歯末たけと歯元たけとの間の精巧なインボリュート曲線―または歯車設計技術に精通した当業者によって理解されるように必要な運動学的対象および応力対象を満足させるよう本明細書において説明するように設計された他の曲線―を追加した状態で互いに噛み合う歯車の歯末たけおよび歯元たけならびに上述の壊されていない歯接触状態に関して第´892号特許の教示を用いて歯車対の許容荷重を高めると考えられる。
1対の共役輪郭は、本願に教示されているように定められるのが良い。この点に関し、共役輪郭をピニオンの歯の輪郭または歯形か、歯車の歯の輪郭または歯形か、基本的カッター輪郭か、接触経路の形状かのいずれかによって定めることができる。これら4つの形状のうちの任意の1つが既知である場合、他の3つの形状を計算することが可能である。これら形状を見出す方法は、従来型歯車設計およびエンジニアリングに精通した当業者によって理解されるように、バッキンガム(Buckingham),「アナリティカル・メカニクス・オブ・ギアズ(Analytical Mechanics of Gears)」,米国ニューヨーク州,マグロウヒル(McGraw-Hill),1949年版(なお、ニューヨーク州,ドーヴァー(Dover),1963年再版)に記載されている。1対の輪郭を定める最もありふれた方法は、基本的カッターの形状を選択することである。例えば、基本的カッター輪郭が真っ直ぐである場合、インボリュート歯車が得られる。それほど一般的ではないが、一方の歯輪郭形状が選択される。例えば、ジェロータ(Gerotor)型内接歯車ポンプでは、外側ロータのローブは円形である。さらにそれほど一般的ではないが、接触経路の形状が選択される。例えば、サイクロイド歯車は、接触経路が2つの円弧から成る輪郭を有するものとして定義できる。
図3は、本発明の歯車対実施形態を示している。歯車のうちの一方は、18個の歯を有する。他方の歯車は、33個の歯を有する。これらの図は、歯車対を、図3Aでは接触点がピッチ点である前のロール角で示し、図3Bではピッチ点Pに接触するよう対応したロール角で示し、図3Cではピッチ点のところでの接触直後におけるロール角で示している。歯底、凹状歯元たけ、および凸状歯末たけがこれらの図において識別される。
例示の歯車対は、設計を比較するために例示の歯車対を解析した。先行技術のインボリュート歯車対(以下の表においてAとして示されている)は、18個および33個の歯、170.0mmの中心間距離、および28.8011°のねじれ角を有し、それにより1.05のフェース接触比が与えられている。本明細書で用いられるフェース接触比という用語は、この対のねじれ角によって提供される接触比である。これら実施形態のフェース接触比は、広範なばらつきがあるが、実際には、一般に、整数を基準として僅かなオーバーラップを加えた数、例えば2.05、1.10などである。
第´892号特許の歯車対(以下の表ではBとして示されている)は、インボリュート歯車対と同じ歯数、同じ中心間距離および同じねじれ角を有する。材料は、グレード2浸炭鋼であり、その許容可能な応力は、接触については1551.32MPa、曲げについて482.63MPaである。荷重分布係数は、1.25に選択され、動的係数は、1.1に選択され、したがって、許容可能な応力と比較する前に、接触応力の計算値には1.172604が乗算され、曲げ応力には1.375が乗算されている。変更された応力の一方または他方が許容可能な値に等しい場合、制限トルクに達する。
通常の圧力角が20.0°の先行技術のインボリュート歯車対(A)は、制限トルクが2350.12Nmであることが判明した。インボリュート歯車対と同じ歯数および同じ全体的寸法を有するとともに第´892号特許に従って設計された移行域を有する先行技術の第´892号特許の歯車対(B)は、制限トルクが2623.65Nmであり、12%の増大が得られている。
本発明に従って設計された(すなわち、本明細書において説明する方法を用いて設計された)18個および33個の歯を有する歯車対(以下の表においてCで示されている)に関し、最適歯車対は、sの値が0.15*mt、正面圧力角が8.0°、制限トルクが3093.27Nm、第´892号特許の方法に従って設計された歯車対に対して18%の増大分を有する状態で見出された。
好ましい実施形態によれば、本発明は、歯末たけと歯元たけとの間のインボリュート曲線(歯末たけおよび歯元たけに接しかつ好ましくは勾配がゼロである)の変化を追加した状態で、互いに噛み合っている歯車の歯末たけおよび歯元たけについて第´892号特許の教示および上述の壊れない歯接触を用いて歯車対(以下の表においてDで示されている)の許容荷重を高めたと思われる。
新規な歯の形態のインボリュート部分は、好ましくは、歯末たけと歯元たけの移行点に接し、好ましくは、勾配変化がゼロの状態で起こる。上述の開示内容は、移行域の高さモジュールで記載し、当初、その高さは、ゼロに近く(すなわち、0.01mt〜0.03mtまたは別の場合には0.0であり)、第´892号特許では、ピッチ線のところの圧力角は、1°〜3°であった。歯車分野において、圧力角が小さいということは、効率的な製造にとって好都合ではなく、約8°を超える圧力角がより望ましいことが理解されている。上述したようなゼロに近い値から移行域高さを1.0モジュールという高い値まで(ほぼ全体でインボリュートの形状を作る)増大させることに加えて、8°の数値および最高23°までについて行われた最近の研究結果により、「許容可能なトルク」の計算に基づいて以下の性能データが示された。「許容可能なトルク」という表現は、最初に許容可能なヘルツ(接触)応力または許容可能な曲げ応力に達する歯車対への入力トルクとして定義される。
これら計算におけるディレーティング係数は全て、許容可能なトルクの信憑性のある比較を示すとみなされる全ての対について等しく保たれた。移行域高さゼロに近い状態で8°から23°までのばらつきがあった圧力角の結果として、最大値に達した許容可能なトルクのばらつきが生じるが、23°を超えると、許容可能なトルクが減少した。23°を超える圧力角が幾つかの形態では実行可能である場合があり、かくして実際の限度が特定の用途について選択された特定の歯車パラメータで決まることが推定される。
次に0.02モジュールの値で、すなわち、本質的にまたはほぼゼロの高さ移行域で開始し、0.20モジュール、0.40モジュールおよび最高1.0モジュールまで増大させて移行域高さの作用効果を研究したが、かかる最後の値である1.0モジュールでは、歯高さの大部分がインボリュートにほぼ等しい歯高さであった。次に、圧力角について20°の値を選択し、移行域高さを変化させて最大許容トルクが起こるのがどこであるかを求めた。この高さは、特定の設計パラメータが考慮されている状態で変化するであろう。移行域高さを0.05モジュールから0.50モジュールに変化させ、圧力角をこの場合もまた20°近くの値から変化させて最大許容トルクを見出した。圧力角選択は、設計および製造上の選択肢の関数である。許容可能なトルクの予備値の概要が以下に示されている。
対定義
・ピニオン歯の数 18
・歯車歯の数 33
・中心間距離 170mm
・歯幅 40mm
・材質/熱処理 浸炭鋼
・ディレーティング係数 全ての場合について同一

評価対象の歯車装置 許容可能なトルクの数値
A.最適インボリュート(先行技術) 2340Nm
B.第´892号特許の対(先行技術) 2650Nm
C.本発明の対 3093Nm
D.本発明の対(インボリュート曲線) 3250Nm
歯車対Dに従ってインボリュート曲線を移行域に組み込むと、幾つかの欠点が生じる。一欠点は、インボリュート曲線を歯車対の両方の部材によって組み込んだ移行域領域は、先行技術の第´892号特許の設計の歯末たけと歯元たけについて計算されたヘルツ応力数値よりも高いヘルツ応力数値(凸/凸特性を備えたインボリュート曲線噛み合い)を示し、かくして第´892号特許のアクティブな歯面の低い圧力特性が軽減される。
第´892号特許の設計例における接触線の破断部とは対照的に、噛み合い曲線全体を通じて共役性との連続接触線の方が有利である。この破断部(先行技術の形態における場合)では、歯車分野における技術者による会議をもって観察されていることに加えて、移行域を第´892号特許の設計例の歯末たけおよび歯元たけと適正に調和させるために多大な関心および設計上の技能が必要である。設計の際にかかる技能がない場合、歯車噛み合い特性の弊害が先行技術の設計において生じる可能性がある。
本発明の実施形態は、インボリュート移行域設計について接触線を著しく長くすることを含むのが良く、それにより、妥当な歯車対の中心間距離の範囲にわたって許容可能な伝達誤差パラメータを有する状態で、第´892号特許の設計と上述したほぼゼロの移行域の両方と比較して許容可能なトルクの著しい増大が得られる。また、中心間距離の変化および歯車部材のピッチ直径偏心度の作用効果に容易に対応すると同時に両方の歯車対部材のフランクの全体的接触状態を維持することが推定される。歯車およびピニオンの規定された精度、すなわち、歯車取り付け特徴部(例えば、ハウジング)の製造公差による歯車対の中心間距離の変化とともにこれらの許容偏心度は、両方とも、歯車歯形エンジニアリングに精通した当業者によって理解されるように、歯車設計技術者により選択される移行域高さの値への入力となることができる。
第´892号特許の教示に合わせて設計されるとともに構成された歯車対の噛み合い特性について行われた総合試験の結果の示すところによれば、歯形接触比は、代表的には、1.0未満であった。このことは、ピッチ線をまたぐ歯形の歯末たけ部分と歯元たけ部分との間に位置していて互いに噛み合う歯接触が行われない非接触移行域の存在に起因していた。先行技術の歯車装置では、1.0未満のこの典型的なプロフィール接触比は、平歯車装置、すなわち、先行技術の対について0.0°のねじり角を備えた歯車対の可能性をなくした。この点に関し、共役性に関するオイラーサバリーの式は、移行域の領域では維持されず、この場合、不十分な相対的角運動が生じた。本明細書で用いられるプロフィール接触比という用語は、正面接触比とも呼ばれており、横断面で見て噛み合い状態の歯車の歯形で決まり、しかも接触状態にあるそれぞれの部材歯元面の接触比である。プロフィール接触比については、ジェイ・アール・コルボーネ(J. R. Colbourne),「ザ・ジオメトリ−・オブ・インボリュート・ギアズ(The Geometry of Involute Gears)」,p.384において説明されているように、接触経路の長さを正面基礎円ピッチで除算した値として定められており、この定義については、この非特許文献を参照により引用し、その記載内容を本明細書の一部とする。平歯車に関し、プロフィール接触比は、好ましくは、特定の設計パラメータに従って実行可能である場合、1.0を超え、より好ましくは1.2〜1.5以上である。
荷重負担移行域を作ることは、新規な教示に従って設計された1対の歯車相互間の一定の相対的角運動を維持する。加うるに、歯かみ合わせサイクル全体を通じて連続接触線が作られる。本発明による歯車対のプロフィール接触比を等式番号1に従って計算した場合、この重要な歯車パラメータの値が約1.2〜1.5であることが分かる。意図的に1.0を超えるかかる値は、平歯車対を唯一のものではないようにするが、新規な教示のもとにおける主として共形の噛み合い特性に起因して、均等な、すなわち、同一の比、同一の中心間距離、同一の歯幅、同一の材料、および同一の熱処理が施されたインボリュート対の接触応力レベルよりも低い接触応力レベルを示すであろう。
特定の実施形態を参照して本発明を説明した。本発明は、本明細書に開示した特定の実施形態には限定されず、これとは異なり、特許請求の範囲に記載された本発明の全範囲に及ぶ。

Claims (20)

  1. 歯車システムであって、
    凸状の歯末のたけおよび凹状の歯元のたけを含む歯元面輪郭を有する第1の歯車と、
    凸状の歯末のたけおよび凹状の歯元のたけを含む歯元面輪郭を有する噛み合いの相手の歯車と、を含み、
    前記第1の歯車と前記噛み合い相手の歯車は、噛み合い時、接触線が壊されないように前記歯元面全体にわたって接触状態で共役性に関するオイラーサバリーの式を満たす、歯車システム。
  2. 少なくとも前記第1の歯車の前記歯末たけと前記歯元たけとの間に位置する移行域を更に含み、前記移行域は前記噛み合い相手の歯車の移行域と接触するようになっている、請求項1記載の歯車システム。
  3. 前記接触経路のピッチ点とピッチ線の真上および真下に位置する前記接触経路の2つの点は、直線を形成する、請求項2記載の歯車システム。
  4. 前記ピッチ点のところの前記歯車対の圧力角は、3.0〜30.0°である、請求項2記載の歯車システム。
  5. 前記ピッチ点のところの前記歯車対の圧力角は、8.0〜20.0°である、請求項2記載の歯車システム。
  6. 前記第1の歯車および前記噛み合い相手の歯車のヘルツ応力の計算値は、インボリュート歯形を含むとともに同一の歯数比、同一の歯数、同一の歯幅、同一の材料および熱処理状態、および同一の中心間距離を含む均等なインボリュート歯車システムのヘルツ応力計算値よりも小さい、請求項2記載の歯車システム。
  7. 前記第1の歯車および前記噛み合い相手の歯車のヘルツ応力の計算値は、米国特許第6,101,892号に従って構成された歯形を含むとともに同一の歯数比、同一の歯数、同一の歯幅、同一の材料および熱処理状態、および同一の中心間距離を含む均等な歯車システムのヘルツ応力計算値よりも小さい、請求項2記載の歯車システム。
  8. 前記移行域は、勾配変化がゼロの状態で前記歯末たけの移行点のところで前記歯末たけに接するとともに勾配変化がゼロの状態で前記歯元たけ移行点のところで前記歯元たけに接する曲線を定める、請求項2記載の歯車システム。
  9. 前記移行域は、インボリュート曲線から成る、請求項2記載の歯車システム。
  10. 前記第2の歯車の歯末たけと歯元たけとの間に位置する移行域を更に含み、前記第2の歯車の移行域は、インボリュート曲線から成る、請求項9記載の歯車システム。
  11. 前記インボリュート曲線は、勾配変化がゼロの状態で、前記歯末たけ移行点のところで前記歯末たけに接するとともに前記歯元たけ移行点のところで前記歯元たけに接する、請求項10記載の歯車システム。
  12. 前記移行域は、0.01正面モジュールと0.80正面モジュールとの間で変化する高さを有する、請求項2記載の歯車システム。
  13. 前記移行域は、0.1正面モジュールと0.3正面モジュールとの間で変化する高さを有する、請求項2記載の歯車システム。
  14. 前記インボリュート曲線は、ピッチ直径のところに1°〜30°の圧力角を有する、請求項2記載の歯車システム。
  15. 前記インボリュート曲線は、ピッチ直径のところに8°〜23°の圧力角を有する、請求項2記載の歯車システム。
  16. 噛み合い曲線である前記第1の歯車の前記歯末たけと前記歯元たけとの間に位置する前記移行域は、三次曲線、らせん曲線、二次曲線、直線、および歯車装置の法則およびオイラーサバリーの式を満たす特性を備えた噛み合い幾何学的曲線のうちの少なくとも1つを含む、請求項2記載の歯車システム。
  17. 前記噛み合い曲線は、勾配変化がゼロの状態で、前記歯末たけ移行点のところで前記歯末たけに接するとともに勾配変化がゼロの状態で前記歯元たけ移行点のところで前記歯元たけに接する、請求項16記載の歯車システム。
  18. 前記噛み合い曲線は、直線である、請求項17記載の歯車システム。
  19. 前記第1の歯車および前記噛み合い相手の歯車は、はすば歯車である、請求項2記載の歯車システム。
  20. 前記第1の歯車および前記噛み合い相手の歯車は、平歯車である、請求項2記載の歯車システム。
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