JP2019220873A - 電力増幅回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゲイン特性の周波数偏差を抑制することができる電力増幅回路を提供する。【解決手段】電力増幅回路100は、ベース又はゲートが信号線路に接続され、エミッタ又はソースが第1導電体B1を通じて接地され、信号線路からベース又はゲートに供給される入力信号を増幅して、コレクタ又はドレインから増幅信号を出力する第1トランジスタ10と、第1トランジスタの前段において、信号線路から分岐されるように一端が信号線路に接続され、他端が第2導電体B3を通じて接地される第1素子L1と、一端が第1トランジスタのエミッタ又はソースと第1導電体との接続点に接続され、他端が第1素子と第2導電体との接続点に接続された第1キャパシタC1と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、電力増幅回路に関する。
携帯電話等の移動体通信機においては、トランジスタを用いた電力増幅回路が搭載されている。このような電力増幅回路においては、入力端子と増幅器との間や、増幅器と増幅器の間に、インピーダンスを整合させる整合回路が設けられることが多い。例えば特許文献1には、直列に接続された2つのキャパシタと、当該2つのキャパシタの間と接地との間に接続されたインダクタと、を備える整合回路が開示されている。
このような電力増幅回路では、増幅される信号の周波数に依らずゲインが一定であることが望まれる。しかしながら、特許文献1に開示される電力増幅回路では、例えばGHz帯程度の比較的高い周波数帯域の信号において、周波数の相違によりゲイン特性に偏差が生じ得るという問題がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ゲイン特性の周波数偏差を抑制することができる電力増幅回路を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の一側面に係る電力増幅回路は、ベース又はゲートが信号線路に接続され、エミッタ又はソースが第1導電体を通じて接地され、信号線路からベース又はゲートに供給される入力信号を増幅して、コレクタ又はドレインから増幅信号を出力する第1トランジスタと、第1トランジスタの前段において、信号線路から分岐されるように一端が信号線路に接続され、他端が第2導電体を通じて接地される第1素子と、一端が第1トランジスタのエミッタ又はソースと第1導電体との接続点に接続され、他端が第1素子と第2導電体との接続点に接続された第1キャパシタと、を備える。
本発明によれば、ゲイン特性の周波数偏差を抑制することができる電力増幅回路を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電力増幅回路の構成例を示す図である。図1に示される電力増幅回路100は、例えば、携帯電話等の移動体通信機に搭載され、基地局に送信される無線周波数(RF:Radio−Frequency)信号の電力を増幅するために用いられる。電力増幅回路100は、例えば、2G(第2世代移動通信システム)、3G(第3世代移動通信システム)、4G(第4世代移動通信システム)、5G(第5世代移動通信システム)、LTE(Long Term Evolution)−FDD(Frequency Division Duplex)、LTE−TDD(Time Division Duplex)、LTE−Advanced、及びLTE−Advanced Pro等の通信規格の送信信号を増幅する。RF信号の周波数は、例えば数百MHz〜数十GHz程度である。なお、電力増幅回路100が増幅する信号の通信規格及び周波数はこれらに限られない。
本実施形態において、電力増幅回路100は、例えば、増幅器10,11、整合回路20,21、バイアス回路30,31、キャパシタC1、及びバンプB1〜B3を備える。
電力増幅回路100は、2段階でRF信号の電力を増幅する。具体的に、初段(ドライブ段)の増幅器10は、入力端子T1から信号線路W1を経由して入力される入力信号RFinを増幅して、増幅信号RFout1を出力する。後段(パワー段)の増幅器11は、初段の増幅器10から出力される増幅信号RFout1を増幅して、増幅信号RFout2を出力する。本実施形態において、増幅器10,11は、それぞれヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT:Heterojunction Bipolar Transistor)等のトランジスタTr1,Tr2により構成される。なお、増幅器10,11は、HBTに代えて電界効果トランジスタ(MOSFET:Metal−oxide−semiconductor Field−Effect Transistor)により構成されてもよい。この場合、以下に説明するコレクタ、ベース、エミッタを、それぞれ、ドレイン、ゲート、ソースに読み替えればよい。
トランジスタTr1(第1トランジスタ)は、コレクタに電源端子T2から電源電圧Vccが供給され、ベースが信号線路W1に接続されるとともに入力端子T1から入力信号RFinが供給され、エミッタがバンプB1を経由して接地される。また、トランジスタTr1のベースには、バイアス回路30からバイアス電流又は電圧が供給される。これにより、トランジスタTr1のコレクタから入力信号RFinを増幅した増幅信号RFout1が出力される。なお、トランジスタTr1のゲインは、バイアス回路30から供給されるバイアス電流又は電圧により制御されてもよい。
トランジスタTr2(第2トランジスタ)は、コレクタに電源端子T3から電源電圧Vccが供給され、ベースにトランジスタTr1のコレクタから整合回路21を経由して増幅信号RFout2が供給され、エミッタがバンプB2を経由して接地される。また、トランジスタTr2のベースには、バイアス回路31からバイアス電流又は電圧が供給される。これにより、トランジスタTr2のコレクタから増幅信号RFout1を増幅した増幅信号RFout2が出力される。なお、トランジスタTr2のゲインは、バイアス回路31から供給されるバイアス電流又は電圧により制御されてもよい。
整合回路20(MN:Matching Network)は、初段の増幅器10の前段に設けられ、整合回路20の前段に設けられる回路(不図示)のインピーダンスと増幅器10のインピーダンスを整合させる。整合回路21は、初段の増幅器10と後段の増幅器11の間に設けられ、増幅器10のインピーダンスと増幅器11のインピーダンスを整合させる。
本実施形態において、整合回路20は、一例として2つのキャパシタC2,C3と1つのインダクタL1を含むT型のフィルタ回路により構成される。具体的に、キャパシタC2(第2キャパシタ)とキャパシタC3(第3キャパシタ)は、入力信号RFinが供給される信号線路W1に直列接続される。インダクタL1(第1素子)は、一端がキャパシタC2とキャパシタC3の接続点に接続され、他端がバンプB3を経由して接地される。すなわち、インダクタL1は、信号線路W1から分岐されるように、当該信号線路W1に接続されている。なお、整合回路21については、整合回路20と同様の構成とすることができるため、説明を省略する。
本実施形態では、トランジスタTr1,Tr2と整合回路20,21がいずれもHBTプロセスによる半導体チップ40に形成される。当該半導体チップ40は、いわゆるフリップチップ構造により基板(不図示)に実装される。このとき、トランジスタTr1のエミッタ、トランジスタTr2のエミッタ、及び整合回路20におけるインダクタL1の他端は、それぞれ、バンプB1〜B3により基板(不図示)に設けられた接地部と電気的に接続される。すなわち、バンプB1,B3は、それぞれ、トランジスタTr1のエミッタ及びインダクタL1の他端を基板の接地部に電気的に接続するための第1導電体及び第2導電体の一具体例である。なお、基板の接地部とは、基板に形成される電極のうち基準電位(例えば、接地電位)が供給される電極である。図1では、バンプB1〜B3及び当該バンプB1〜B3に至るまでの半導体チップ40上の配線やビア等がインダクタンス成分を有することが模擬的に示されている。バンプの構造は特に限定されないが、例えばカッパーピラーバンプであってよい。
キャパシタC1(第1キャパシタ)は、一端がトランジスタTr1のエミッタ(すなわち、トランジスタTr1のエミッタとバンプB1の接続点)に接続され、他端が整合回路20に含まれるインダクタL1の他端(すなわち、インダクタL1とバンプB3との接続点)に接続される。キャパシタC1は、例えば半導体チップ40に形成され、トランジスタTr1のエミッタからベースへと信号をフィードバックさせる機能を有する。具体的には、トランジスタTr1のエミッタを流れる増幅信号RFout1の一部が、キャパシタC1、インダクタL1及びキャパシタC3を順に経由して、トランジスタTr1のベースにフィードバックされる。これにより、以下の効果を奏する。
すなわち、仮に電力増幅回路100がキャパシタC1を備えないとすると、例えば入力信号RFinの周波数の上昇に伴ってゲインが低下することにより、ゲイン特性の周波数偏差が生じ得る。この点、本実施形態によると、キャパシタC1を経由して、トランジスタTr1のエミッタからベースへと信号がフィードバックされる。これにより、増幅信号RFout1の一部が入力信号として再びトランジスタTr1に供給されることとなる。従って、入力信号RFinの周波数が上昇しても、ゲインの低下を抑制することができ、結果としてゲイン特性の周波数偏差を抑制することができる。
また、キャパシタC1のキャパシタンス値を調整することにより、トランジスタTr1におけるフィードバック量を調整し、ゲイン特性を制御することができる。
なお、電力増幅回路100においては、初段の増幅器10にキャパシタC1が設けられているが、後段の増幅器11にキャパシタC1に相当する素子が設けられることを除外する意図ではない。例えば、初段に加えて、又は初段に代えて、後段の増幅器11にキャパシタC1に相当する素子が設けられていてもよい。
また、電力増幅回路は、2段に限られず3段以上の増幅器を備えていてもよい。電力増幅回路が例えば3段の増幅器を備える場合、キャパシタC1を備えなくともゲイン特性の周波数偏差を抑制し得る。しかしながら、3段構成の場合、2段構成に比べて消費電流が増加し得る。すなわち、電力増幅回路100に2段構成を採用することにより、3段構成に比べて、消費電流の増加を回避しつつゲイン特性の周波数偏差を抑制することができる。
また、整合回路20は、図1に示されるC−L−CのT型フィルタ回路に限られず、C−L−CのT型フィルタ回路に代えて、例えばL−C−LのT型フィルタ回路や、C−L−C又はL−C−Lのπ型フィルタ回路によって構成されていてもよい。整合回路20がこれらのフィルタ回路により構成される場合、信号線路W1から分岐されるように接続される素子(例えば、L−C−LのT型フィルタ回路であれば、キャパシタ)が、上述のインダクタL1と同様にバンプを経由して基板の接地部に接続され、当該素子と当該バンプとの間にキャパシタC1の他端が接続されてもよい。
図2は、本実施形態及び比較例に係る電力増幅回路におけるゲインの周波数特性のシミュレーション結果を示すグラフである。具体的に、本実施形態に係る電力増幅回路とは、図1に示されるとおり、初段の増幅器10にはキャパシタC1が設けられ、後段の増幅器11にはキャパシタC1が設けられない構成である。他方、比較例に係る電力増幅回路とは、初段の増幅器及び後段の増幅器ともにキャパシタC1が設けられない構成である。なお、本実施形態においては、キャパシタC1のキャパシタンス値を0.0pF(比較例)、1.2pF、1.6pF、2.4pFとした場合の結果が示されている。同図に示されるグラフにおいて、横軸は入力信号の周波数(Hz)を示し、縦軸は電力増幅回路のゲイン(dB)を示し、3.4GHz〜3.7GHzが増幅の対象となる信号の周波数帯域であるとする。
まず、比較例に係る電力増幅回路のゲインは、入力信号が3.4GHzのときに32dB程度であるが、入力信号の周波数の上昇に伴って低下し、3.7GHzのときに31dB程度となっている。すなわち、比較例に係る電力増幅回路によると、周波数帯域内においてゲインにバラつきが生じ、ゲイン特性の周波数偏差が生じていることが分かる。他方、電力増幅回路100では、キャパシタC1がいずれのキャパシタンス値であっても、比較例に比べて周波数の上昇に伴うゲインの低下の程度が抑制されていることが分かる。また、キャパシタC1のキャパシタンス値が大きいほどゲインの低下の程度が少なく、例えばキャパシタンス値が2.4pFの場合、3.7GHzであってもゲインは32dBの近傍に維持されている。すなわち、電力増幅回路100によると、比較例に比べてゲイン特性の周波数偏差を抑制することができると言える。
図3は、本実施形態及び比較例に係る電力増幅回路における2dBゲイン圧縮点(いわゆるP2dB)のシミュレーション結果を示すグラフである。同図に示されるグラフにおいて、横軸は周波数(Hz)を示し、縦軸はP2dB(dB)を示す。なお、図3は、図2に示されるシミュレーションに比べて、出力電力が大きい場合におけるシミュレーションの算出結果を示す。
図3に示されるように、比較例に係る電力増幅回路では、周波数が3.4GHzのときにP2dBが30.4dB程度であるが、3.7GHzのときには29dB程度まで低下している。他方、本実施形態に係る電力増幅回路100によると、周波数が3.4GHz及び3.6GHzともP2dBは30.6dB程度を維持しており、3.7GHzにおいてやや低下するものの、30dB程度に留まっている。このことから、電力増幅回路100によると、出力電力が比較的大きくても、比較例に比べてゲイン特性の周波数偏差を抑制することができると言える。
なお、キャパシタC1のキャパシタンス値は、過度に小さければフィードバック量が減少し、キャパシタC1を設ける効果が薄れるが、過度に大きければフィードバック量が増大し、トランジスタTr1の発振を招くおそれがある。従って、キャパシタC1のキャパシタンス値は、適切な範囲内とすることが好ましい。この点について、図4及び図5を参照しつつ説明する。
図4は、キャパシタC1のキャパシタンス値とゲインとの関係を示すグラフである。具体的に、同図は、電力増幅回路100において、入力信号RFinの周波数を3.4GHz、3.6GHz、3.7GHzとし、キャパシタC1のキャパシタンス値を0.0pF(比較例)、2.4pF、3.9pF,5.4pFとした場合におけるゲインの算出結果を示す。同図に示されるグラフにおいて、横軸はキャパシタC1のキャパシタンス値(pF)を示し、縦軸はゲイン(dB)を示す。
図4に示されるように、キャパシタC1のキャパシタンス値が0.0pFから増加するに伴いゲインも上昇する。しかしながら、例えば当該キャパシタンス値が4.0pFを超えると、特に周波数が3.7GHzの場合にゲインが低下し始める。従って、キャパシタC1のキャパシタンス値は、2.0pF〜4.0pF程度とすることが好ましい。
図5は、図4に示されるシミュレーションにおいて、キャパシタC1をインピーダンスにより表現した場合におけるインピーダンス値とゲインとの関係を示すグラフである。なお、キャパシタC1のインピーダンス値Zは、Z=1/2πfC(f:周波数、C:キャパシタンス値)により求められる。図5に示されるグラフにおいて、横軸はキャパシタC1のインピーダンス値(−jΩ)を示し、縦軸はゲイン(dB)を示す。
図5に示されるように、キャパシタC1をインピーダンスにより表現すると、インピーダンス値が−10jΩ〜−20jΩ程度である場合に、ゲイン特性が32dB〜34dB程度の範囲内に留まり、好ましいことが分かる。
なお、上述の実施形態においては、半導体チップ40がフリップチップ構造により基板に実装される例について説明したが、これに代えて、半導体チップ40はいわゆるワイヤボンディング構造により基板に実装されてもよい。この場合、トランジスタTr1のエミッタとインダクタL1の他端は、それぞれ、バンプB1,B3に代えて、半導体基板に形成されたビアホールによって基板の接地部と電気的に接続されていてもよい。すなわち、これらのビアホールもまた、第1導電体及び第2導電体の一具体例である。このような構成であっても、上述の実施形態と同様の効果を奏する。
図6は、電力増幅回路100が備える構成のうち、バンプB1,B3に代えてビアホールを備えた電力増幅回路及び比較例に係る電力増幅回路におけるゲインの周波数特性のシミュレーション結果を示すグラフである。具体的に、図6は、入力信号RFinの周波数を3.2GHz〜4.0GHzとし、キャパシタC1のキャパシタンス値を0.0pF(比較例)、2.4pF、3.9pFとした場合におけるゲインの算出結果を示す。また、図6に示されるグラフにおいて、横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸はゲイン(dB)を示す。
図6から、ワイヤボンディング構造であっても、比較例に係る電力増幅回路に比べて、3.4GHz〜3.7GHzの周波数帯域におけるゲイン特性の周波数偏差が抑制されていることが分かる。なお、トランジスタTr1のエミッタ及びインダクタL1の他端を基板の接地部に接続する導電体は、バンプ又はビアホールに限られず、ワイヤ等の他の導電性材料であってもよい。
以上、本発明の例示的な実施形態について説明した。電力増幅回路100は、ベース又はゲートが信号線路W1に接続され、エミッタ又はソースがバンプB1を通じて接地され、信号線路W1からベース又はゲートに供給される入力信号RFinを増幅して、コレクタ又はドレインから増幅信号RFout1を出力するトランジスタTr1と、トランジスタTr1の前段において、信号線路W1から分岐されるように一端が信号線路W1に接続され、他端がバンプB3を通じて接地されるインダクタL1と、一端がトランジスタTr1のエミッタ又はソースとバンプB1との接続点に接続され、他端がインダクタL1とバンプB3との接続点に接続されたキャパシタC1と、を備える。これにより、キャパシタC1を経由して、トランジスタTr1のエミッタからベースへと信号がフィードバックされる。従って、入力信号RFinの周波数が上昇しても、ゲインの低下を抑制することができ、ゲイン特性の周波数偏差を抑制することができる。
また、電力増幅回路100では、バンプB1,B3に代えて、ビアホールによりトランジスタTr1のエミッタとインダクタL1の他端が接地されてもよい。
また、電力増幅回路100において、整合回路20の構成は特に限定されないが、例えば信号線路W1に直列接続されたキャパシタC2及びキャパシタC3と、一端がキャパシタC2とキャパシタC3との接続点に接続されたインダクタを含んでいてもよい。
また、電力増幅回路100は、トランジスタTr1の後段に設けられたトランジスタTr2を備え、トランジスタTr1にはキャパシタC1が接続されるが、トランジスタTr2にはキャパシタC1に相当する素子が接続されない。これにより、キャパシタC1を接続する際の位相等のばらつきの影響を抑制することができる。
以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更又は改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。即ち、各実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、各実施形態が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
100…電力増幅回路、10,11…増幅器、20,21…整合回路、30,31…バイアス回路、40…半導体チップ、Tr1,Tr2…トランジスタ、C1〜C3…キャパシタ、L1…インダクタ、T1…入力端子、T2,T3…電源端子、B1〜B3…バンプ
Claims (5)
- ベース又はゲートが信号線路に接続され、エミッタ又はソースが第1導電体を通じて接地され、前記信号線路から前記ベース又はゲートに供給される入力信号を増幅して、コレクタ又はドレインから増幅信号を出力する第1トランジスタと、
前記第1トランジスタの前段において、前記信号線路から分岐されるように一端が前記信号線路に接続され、他端が第2導電体を通じて接地される第1素子と、
一端が前記第1トランジスタのエミッタ又はソースと前記第1導電体との接続点に接続され、他端が前記第1素子と前記第2導電体との接続点に接続された第1キャパシタと、
を備える、電力増幅回路。 - 前記第1導電体は、前記第1トランジスタのエミッタ又はソースを基板に設けられた接地部に電気的に接続するバンプを含み、
前記第2導電体は、前記第1素子の前記他端を前記接地部に電気的に接続するバンプを含む、
請求項1に記載の電力増幅回路。 - 前記第1導電体は、前記第1トランジスタのエミッタ又はソースを基板に設けられた接地部に電気的に接続するビアホールを含み、
前記第2導電体は、前記第1素子の前記他端を前記接地部に電気的に接続するビアホールを含む、
請求項1に記載の電力増幅回路。 - 前記第1トランジスタの前段において、前記信号線路に直列接続された第2キャパシタ及び第3キャパシタをさらに備え、
前記第1素子は、一端が前記第1キャパシタと前記第2キャパシタとの接続点に接続されたインダクタを含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載の電力増幅回路。 - 前記第1トランジスタの後段に設けられた第2トランジスタをさらに備える、
請求項1から4のいずれか一項に記載の電力増幅回路。
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