JP2019215264A - 分注ユニット、自動分析装置及び液面検出判定方法 - Google Patents

分注ユニット、自動分析装置及び液面検出判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プローブが液体に接触したことを正確に判定することができる分注ユニット、自動分析装置及び液面検出判定方法を提供する。【解決手段】分注ユニットは、分注プローブと、液面センサと、制御部と、記憶部と、を備えている。制御部は、第1液面検出判定条件と、第2液面検出判定条件と、を有している。第1液面検出判定条件は、最新センサ出力値NViと前回センサ出力値NVi−1との差分が、第1液面判定閾値LTV1を超えたか否かを判断する。第2液面検出判定条件は、最新センサ出力値NViと数回前センサ出力値NVi−xとの差分が、第2液面判定閾値LTVxを超えたか否かを判断する。そして、制御部は、第1液面検出判定条件と第2液面検出判定条件のうちいずれかの条件を満たした場合に、分注プローブが液体の液面に接触したと判断する。【選択図】図6

Description

本発明は、液体を分注する分注ユニット、この分注ユニットを備えた自動分析装置、及び液面検出判定方法に関する。
自動分析装置は、生化学検査、輸血検査などさまざまな分野での検査に用いられ、検体に含まれる多成分を迅速に、かつ、高精度で分析する。自動分析装置は、検体や試薬等の液体を吸引及び吐出、すなわち分注する分注ユニットを有している。
この分注ユニットを用いて分注する際には、分注ユニットのプローブが液体に接触したか否かを判断する必要がある。プローブが液体に接触したか否かを判断する技術としては、例えば、特許文献1に記載されているものがある。特許文献1には、電極と容器近傍の金属板の間に生じる静電容量の変化を検知し、検知した信号に基づいて液体の液面に電極下端が接触したか否かを判定する技術が記載されている。
また、特許文献1には、所定周期で電極と液体との間に電流を入力する電流源と、所定周期で電極と液体との間の電圧値をサンプリングするサンプリング手段と、を備えた技術が記載されている。そして、特許文献1に記載された技術では、 サンプリング手段がサンプリングした電圧値から静電容量を算出し、前回サンプリング時の静電容量との差分値に基づき、検知信号がノイズか液面検知かを判定している。
特開2011−13005号公報
液面センサのセンサ出力値は、液体を収容する容器の周囲に配置された蓋等の外乱でも変化していた。そのため、従来では、外乱の影響を除外するために、判定を行う閾値を高く設定する必要があった。しかしながら、閾値を高く設定した場合、センサ出力値の変化が小さい液体には、適用することができない、という問題を有していた。
特許文献1に記載された技術においても、プローブが接触した際のセンサ出力値の変化量が小さい液体の場合、前回のセンサ出力値との差が小さいため、正確にプローブが液体に接触したことを検出することができない、という問題を有していた。
本発明の目的は、上記の問題点を考慮し、プローブが液体に接触したことを正確に判定することができる分注ユニット、自動分析装置及び液面検出判定方法を提供することにある。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、分注ユニットは、導電性の分注プローブと、液面センサと、制御部と、記憶部と、を備えている。分注プローブは、液体に接触し、吸引した液体を収容する。液面センサは、分注プローブの電気状態の変動を検出する。制御部は、液面センサが検出したセンサ出力値に応じて分注プローブが液体に接触した否かの液面検出判定を行う。記憶部は、液面センサが検出したセンサ出力値を格納する。
制御部は、第1液面検出判定条件と、第2液面検出判定条件と、を有している。第1液面検出判定条件は、液面センサが検出した最新のセンサ出力値である最新センサ出力値と、最新センサ出力値の1つ前に液面センサが検出したセンサ出力値である前回センサ出力値との差分が、予め設定した第1液面判定閾値を超えたか否かを判断する。第2液面検出判定条件は、最新センサ出力値と、前回センサ出力値よりも前に液面センサが検出したセンサ出力値である数回前センサ出力値との差分が、予め設定した第2液面判定閾値を超えたか否かを判断する。
そして、制御部は、第1液面検出判定条件と第2液面検出判定条件のうちいずれかの条件を満たした場合に、分注プローブが液体の液面に接触したと判断する。
本発明の自動分析装置は、液体が収容された複数の容器を有する収容ユニットと、液体を吸引及び吐出する分注ユニットと、を備えている。そして、分注ユニットは、上述した分注ユニットが用いられる。
さらに、本発明の液面検出判定方法は、以下(1)から(4)に示す工程を含んでいる。
(1)液体に接触し、吸引した液体を収容する導電性の分注プローブの電気状態の変動を検出する液面センサからセンサ出力値を取得する工程。
(2)液面センサが検出した最新のセンサ出力値である最新センサ出力値と、最新センサ出力値の1つ前に液面センサが検出したセンサ出力値である前回センサ出力値との差分が、予め設定した第1液面判定閾値を超えたか否かを判断する第1液面検出判定工程。
(3)最新センサ出力値と、前回センサ出力値よりも前に液面センサが検出したセンサ出力値である数回前センサ出力値との差分が、予め設定した第2液面判定閾値を超えたか否かを判断する第2液面検出判定工程。
(4)第1液面検出判定工程と第2液面検出判定工程のうちいずれかの工程で条件を満たした場合に、分注プローブが液体の液面に接触したと判断する工程。
本発明の分注ユニット、自動分析装置及び液面検出判定方法によれば、プローブが液体に接触したことを正確に判定することができる。
本発明の実施の形態例にかかる自動分析装置を模式的に示す説明図である。 本発明の実施の形態例にかかる分注ユニットを概略構成図である。 本発明の実施の形態例にかかる分注ユニットの分注プローブを示す構成図である。 本発明の実施の形態例にかかる分注ユニットの動作例を示すもので、図4Aは分注プローブを容器に挿入する状態を示す説明図、図4Bは液面センサのセンサ出力値を示すグラフである。 本発明の実施の形態例にかかる分注ユニットの動作例を示すタイムチャートである。 本発明の実施の形態例にかかる分注ユニットの動作例における液面検出判定を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態例にかかる分注ユニットの動作例における液面乖離判定を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態例にかかる自動分析装置の表示装置に表示される表示例である。
以下、本発明の分注ユニット、自動分析装置及び液面検出判定方法の実施の形態例について、図1〜図8を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
1.実施の形態例
1−1.自動分析装置の構成
まず、本発明の実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかる自動分析装置について図1を参照して説明する。
図1は、本例の自動分析装置を模式的に示す説明図である。
図1に示す装置は、本発明の自動分析装置の一例として適用する生化学分析装置1である。生化学分析装置1は、血液や尿などの生体試料に含まれる特定の成分の量を自動的に測定する装置である。
生化学分析装置1は、サンプルターンテーブル2と、希釈ターンテーブル3と、第1試薬容器収容ユニット4と、第2試薬容器収容ユニット5と、反応ターンテーブル6と、を備えている。また、生化学分析装置1は、サンプル希釈ユニット7と、サンプリングユニット8と、希釈撹拌装置9と、希釈洗浄装置11と、第1分注ユニット12と、第2分注ユニット13と、第1反応撹拌装置14と、第2反応撹拌装置15と、多波長光度計16と、反応容器洗浄装置18と、を備えている。さらに、生化学分析装置1は、装置全体を制御する制御装置を備えている。
サンプルターンテーブル2は、軸方向の一端が開口した略円筒状をなす容器状に形成されている。このサンプルターンテーブル2には、複数の検体容器21と、複数の希釈液容器22が収容されている。検体容器21には、血液や尿等からなる検体(サンプル)Lが収容される。希釈液容器22には、通常の希釈液である生理食塩水以外の特別な希釈液が収容される。
複数の検体容器21は、サンプルターンテーブル2の周方向に所定の間隔を開けて並べて配置されている。また、サンプルターンテーブル2の周方向に並べられた検体容器21の列は、サンプルターンテーブル2の半径方向に所定の間隔を開けて2列セットされている。
複数の希釈液容器22は、複数の検体容器21の列よりもサンプルターンテーブル2の半径方向の内側に配置されている。複数の希釈液容器22は、複数の検体容器21と同様に、サンプルターンテーブル2の周方向に所定の間隔を開けて並べて配置されている。そして、サンプルターンテーブル2の周方向に並べられた希釈液容器22の列は、サンプルターンテーブル2の半径方向に所定の間隔を開けて2列セットされている。また、サンプルターンテーブル2には、ユニットを覆う蓋部材2aが設けられている(図4A参照)。
なお、複数の検体容器21及び複数の希釈液容器22の配列は、2列に限定されるものではなく、1列でもよく、あるいはサンプルターンテーブル2の半径方向に3列以上配置してもよい。
サンプルターンテーブル2は、不図示の駆動機構によって周方向に沿って回転可能に支持されている。そして、サンプルターンテーブル2は、不図示の駆動機構により、周方向に所定の角度範囲ごとに、所定の速度で回転する。また、サンプルターンテーブル2の周囲には、希釈ターンテーブル3が配置されている。
希釈ターンテーブル3及び反応ターンテーブル6は、サンプルターンテーブル2と同様に、軸方向の一端が開口した略円筒状をなす容器状に形成されている。希釈ターンテーブル3及び反応ターンテーブル6は、不図示の駆動機構により、その周方向に所定の角度範囲ずつ、所定の速度で回転する。
希釈ターンテーブル3には、複数の希釈容器23が希釈ターンテーブル3の周方向に並べて収容されている。希釈容器23には、サンプルターンテーブル2に配置された検体容器21から吸引され、希釈された検体(以下、「希釈検体」という)が収容される。
第1試薬容器収容ユニット4には、複数の第1試薬容器24が第1試薬容器収容ユニット4の周方向に並べて収容されている。また、容器収容ユニットを示す第2試薬容器収容ユニット5には、複数の第2試薬容器25が第2試薬容器収容ユニット5の周方向に並べて収容されている。そして、第1試薬容器24には、第1試薬が収容され、第2試薬容器25には、第2試薬が収容される。
さらに、第1試薬容器収容ユニット4、第1試薬容器24、第2試薬容器収容ユニット5及び第2試薬容器25は、保冷機構17によって所定の温度に保たれている。そのため、第1試薬容器24に収容された第1試薬と、第2試薬容器25に収容された第2試薬は、所定の温度で保冷される。
反応ターンテーブル6は、希釈ターンテーブル3と、第1試薬容器収容ユニット4及び第2試薬容器収容ユニット5の間に配置されている。反応ターンテーブル6には、複数の反応容器26が反応ターンテーブル6の周方向に並べて収容されている。反応容器26には、希釈ターンテーブル3の希釈容器23からサンプリングした希釈検体と、第1試薬容器収容ユニット4の第1試薬容器24からサンプリングした第1試薬と、第2試薬容器収容ユニット5の第2試薬容器25からサンプリングした第2試薬が注入される。そして、この反応容器26内において、希釈検体と、第1試薬及び第2試薬が撹拌され、反応が行われる。
分注ユニットの一例を示すサンプル希釈ユニット7は、サンプルターンテーブル2と希釈ターンテーブル3の周囲に配置される。サンプル希釈ユニット7は、駆動部112(図2参照)により、分注プローブ103(図2参照)がサンプルターンテーブル2及び希釈ターンテーブル3の軸方向(例えば、上下方向)に移動可能に支持されている。
また、サンプル希釈ユニット7のプローブは、駆動機構により、サンプルターンテーブル2及び希釈ターンテーブル3の開口と略平行をなす水平方向に沿って回動可能に支持されている。そして、サンプル希釈ユニット7は、水平方向に沿って回動することで、サンプルターンテーブル2と希釈ターンテーブル3の間を往復運動する。なお、サンプル希釈ユニット7がサンプルターンテーブル2と希釈ターンテーブル3の間を移動する際、サンプル希釈ユニット7の分注プローブ103プローブは、不図示の洗浄装置を通過する。
ここで、サンプル希釈ユニット7の動作について説明する。
サンプル希釈ユニット7がサンプルターンテーブル2における開口の上方の所定位置に移動した際、サンプル希釈ユニット7は、サンプルターンテーブル2の軸方向に沿って下降し、その先端に設けた分注プローブ103を検体容器21内に挿入する。このとき、サンプル希釈ユニット7は、ポンプ111(図2参照)が作動して検体容器21内に収容された検体を所定量吸引する。次に、サンプル希釈ユニット7は、サンプルターンテーブル2の軸方向に沿って上昇して分注プローブ103を検体容器21内から抜き出す。そして、サンプル希釈ユニット7は、水平方向に沿って回動し、希釈ターンテーブル3における開口の上方の所定位置に移動する。
次に、サンプル希釈ユニット7は、希釈ターンテーブル3の軸方向に沿って下降して、分注プローブ103を所定の希釈容器23内に挿入する。そして、サンプル希釈ユニット7は、吸引した検体と、サンプル希釈ユニット7自体から供給される所定量の希釈液(例えば、生理食塩水)を希釈容器23内に吐出する。その結果、希釈容器23内で、検体が所定倍数の濃度に希釈される。その後、サンプル希釈ユニット7は、洗浄装置によって洗浄される。
分注ユニットの一例を示すサンプリングユニット8は、希釈ターンテーブル3と反応ターンテーブル6の間に配置されている。サンプリングユニット8は、不図示の駆動機構により、サンプル希釈ユニット7と同様に、プローブが希釈ターンテーブル3の軸方向(上下方向)と水平方向に移動及び回動可能に支持されている。そして、サンプリングユニット8は、希釈ターンテーブル3と反応ターンテーブル6の間を往復運動する。
このサンプリングユニット8は、希釈ターンテーブル3の希釈容器23内にプローブを挿入して、所定量の希釈検体を吸引する。そして、サンプリングユニット8は、吸引した希釈検体を反応ターンテーブル6の反応容器26内に吐出する。
分注ユニットの一例を示す第1分注ユニット12は、反応ターンテーブル6と第1試薬容器収容ユニット4の間に配置され、第2分注ユニット13は、反応ターンテーブル6と第2試薬容器収容ユニット5の間に配置されている。第1分注ユニット12は、分注プローブ103が駆動機構101(図2参照)により、反応ターンテーブル6の軸方向(上下方向)と水平方向に移動及び回動可能に支持されている。そして、第1分注ユニット12は、第1試薬容器収容ユニット4と反応ターンテーブル6の間を往復運動する。
第1分注ユニット12は、分注プローブを第1試薬容器収容ユニット4の第1試薬容器24内にユニットを挿入して、所定量の第1試薬を吸引する。そして、第1分注ユニット12は、吸引した第1試薬を反応ターンテーブル6の反応容器26内に吐出する。
分注ユニットの一例を示す第2分注ユニット13は、不図示の駆動機構により、第1分注ユニット12と同様に、分注プローブが反応ターンテーブル6の軸方向(上下方向)と水平方向に移動及び回動可能に支持されている。そして、第2分注ユニット13は、第2試薬容器収容ユニット5と反応ターンテーブル6の間を往復運動する。
第2分注ユニット13は、第2試薬容器収容ユニット5の第2試薬容器25内に分注プローブを挿入して、所定量の第2試薬を吸引する。そして、第2分注ユニット13は、吸引した第2試薬を反応ターンテーブル6の反応容器26内に吐出する。
希釈撹拌装置9及び希釈洗浄装置11は、希釈ターンテーブル3の周囲に配置されている。希釈撹拌装置9は、不図示の撹拌子を希釈容器23内に挿入し、検体と希釈液を撹拌する。
希釈洗浄装置11は、サンプリングユニット8によって希釈検体が吸引された後の希釈容器23を洗浄する装置である。この希釈洗浄装置11は、複数の希釈容器洗浄ノズルを有している。複数の希釈容器洗浄ノズルは、不図示の廃液ポンプと、不図示の洗剤ポンプに接続されている。希釈洗浄装置11は、希釈容器洗浄ノズルを希釈容器23内に挿入し、廃液ポンプを駆動させて挿入した希釈容器洗浄ノズルによって希釈容器23内に残留する希釈検体を吸い込む。そして、希釈洗浄装置11は、吸い込んだ希釈検体を不図示の廃液タンクに排出する。
その後、希釈洗浄装置11は、洗剤ポンプから希釈容器洗浄ノズルに洗剤を供給し、希釈容器洗浄ノズルから希釈容器23内に洗剤を吐出する。この洗剤によって希釈容器23内を洗浄する。その後、希釈洗浄装置11は、洗剤を希釈容器洗浄ノズルによって吸引し、希釈容器23内を乾燥させる。
第1反応撹拌装置14、第2反応撹拌装置15及び反応容器洗浄装置18は、反応ターンテーブル6の周囲に配置されている。第1反応撹拌装置14は、不図示の撹拌子を反応容器26内に挿入し、希釈検体と第1試薬を撹拌する。これにより、希釈検体と第1試薬との反応が均一かつ迅速に行われる。なお、第1反応撹拌装置14の構成は、希釈撹拌装置9と同一であるため、ここではその説明は省略する。
第2反応撹拌装置15は、不図示の撹拌子を反応容器26内に挿入し、希釈検体と、第1試薬と、第2試薬とを撹拌する。これにより、希釈検体と、第1試薬と、第2試薬との反応が均一かつ迅速に行われる。なお、第2反応撹拌装置15の構成は、希釈撹拌装置9と同一であるため、ここではその説明は省略する。
反応容器洗浄装置18は、検査が終了した反応容器26内を洗浄する装置である。この反応容器洗浄装置18は、複数の反応容器洗浄ノズルを有している。複数の反応容器洗浄ノズルは、希釈容器洗浄ノズルと同様に、不図示の廃液ポンプと、不図示の洗剤ポンプに接続されている。なお、反応容器洗浄装置18における洗浄工程は、上述した希釈洗浄装置11と同様であるため、その説明は省略する。
また、多波長光度計16は、反応ターンテーブル6の周囲における反応ターンテーブル6の外壁と対向するように配置されている。多波長光度計16は、反応容器26内に注入され、第1試薬及び第2試薬と反応した希釈検体に対して光学的測定を行って、検体中の様々な成分の量を「吸光度」という数値データとして出力し、希釈検体の反応状態を検出するものである。
さらに、反応ターンテーブル6の周囲には、不図示の恒温槽が配置されている。この恒温槽は、反応ターンテーブル6に設けられた反応容器26の温度を常時一定に保持するように構成されている。
1−2.分注ユニットの構成
次に、分注ユニットの詳細な構成について図2及び図3を参照して説明する。
以下の説明では、分注ユニットとしてサンプル希釈ユニット7の構成について説明する。以下、サンプル希釈ユニット7を単に分注ユニット7と称す。しかしながら、分注ユニットとしては、サンプル希釈ユニット7に限定されるものではなく、サンプリングユニット8や、第1分注ユニット12、第2分注ユニット13を適用できるものである。
図2は、分注ユニット7を示す概略構成図、図3は、分注ユニット7の分注プローブ103を示す構成図である。
図2及び図3に示すように、分注ユニット7は、駆動機構101と、支持アーム102と、分注プローブ103と、ポンプ111と、制御機構30と、表示装置40を有している。支持アーム102は、駆動機構101に上下方向に移動可能に支持され、かつ水平方向に回動可能に支持されている。支持アーム102における駆動機構101に支持された端部とは反対側の端部には、分注プローブ103が設けられている。また、駆動機構101には、支持アーム102を介して分注プローブ103を移動させる駆動部112が設けられている。
分注プローブ103は、支持アーム102に固定部材を介して着脱可能に取り付けられている。そして、分注プローブ103は、支持アーム102に端部から上下方向の下方に向けて突出している。
図3に示すように、分注プローブ103は、内筒103aと、外筒103cと、内筒103aと外筒103cの間に介在される絶縁部材103bとを有している。なお、内筒103aは、導電性の部材により構成されている。内筒103aにおける支持アーム102側の端部には、不図示の樹脂チューブが接続されている。樹脂チューブは、ポンプ111に接続されている。そして、ポンプ111が駆動すると、樹脂チューブを介して内筒103aの筒孔に検体Lが吸引され、内筒103aの筒孔内に吸引された検体Lが収容される。
1−3.分注ユニットの制御系
次に、分注ユニットの制御系の構成について説明する。
図2に示すように、制御機構30は、制御部31と、液面センサ32と、操作部33と、記憶部34を備えている。制御部31、液面センサ32、操作部33、記憶部34は、不図示のシステムバスによって接続されている。また、制御機構30は、駆動機構101、ポンプ111及び表示装置40に接続されており、駆動機構101及びポンプ111の駆動を制御する。
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)等によって構成されている。制御部31は、記憶部34に記憶されたプログラムを読み込んで各部の動作を制御する。
液面センサ32は、分注プローブ103の内筒103a及び外筒103cに接続されている。そして、液面センサ32は、内筒103aと外筒103cの静電容量の値を検出する。液面センサ32が検出した値は、制御部31に出力される。そして、制御部31は、液面センサ32が検出した値(センサ出力値)に応じて、分注プローブ103が検体Lに接触した(接液)か否かを判定する。また、制御部31は、液面センサ32のセンサ出力値に応じて吸引動作時のエラー判定に用いる閾値を演算する。
なお、本例では、液面センサ32として内筒103aと外筒103cの静電容量の値を検出する例を説明したが、これに限定されるものではない。液面センサ32としては、内筒103aの電気状態の変動を検出可能なセンサであればよい。
操作部33は、ユーザーによって行われる分注ユニット7に対する操作入力に応じた入力信号を生成し、入力信号を制御部31に出力する。この操作部33には、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル等が用いられる。
記憶部34は、分注動作を行うための、プログラム、情報、パラメータのテーブル等を記憶保持している。また、記憶部34には、液面センサ32のセンサ出力値や制御部31が演算した各種閾値が格納される。さらに、記憶部34には、第1液面検出判定フラグ及び第2液面検出判定フラグが格納されている。
表示装置40として、例えば、液晶ディスプレイ装置等が用いられる。この表示装置40には、液面センサ32が検出したセンサ出力値や、検体に関する情報、検体容器21の収容された検体Lに関する情報等が表示される。なお、表示装置40に表示される表示例については、後述する。
なお、制御機構30は、第1分注ユニット7のみを制御する制御機構に限定されるものではなく、生化学分析装置1全体を制御する制御機構であってもよい。
2.分注ユニットの動作例
次に、上述した構成を有する分注ユニット7の動作例について図4A〜図8を参照して説明する。なお、以下の説明では、分注ユニット7が検体を吸引する動作例について説明する。
図4Aは、分注ユニット7の検体容器21に挿入する状態を示す説明図、図4Bは液面センサ32のセンサ出力値を示すグラフである。また、図5は、分注ユニット7の動作例を示すタイムチャートである。
まず、制御部31は、駆動機構101の駆動部112を制御し、分注プローブ103を検体容器21の上下方向の上部に移動させる。分注プローブ103が検体容器21の上部まで移動すると、制御部31は、駆動機構101の駆動部112を制御し、分注プローブ103の下降を開始させる。
図4Aに示すように、検体容器21の上下方向の上方には、蓋部材2aが配置されている。そして、分注プローブ103は、蓋部材2aに設けられた開口部2bを通過して、検体容器21に接近する。このとき、図4Bに示すように、液面センサ32のセンサ出力値は、分注プローブ103が蓋部材2aの開口部2bを通過する際に、蓋部材2a等の外乱によりセンサ出力値RVとして徐々に上昇する。そして、液面センサ32のセンサ出力値は、検体Lの液面に接触すると急激に上昇する。
[液面検出判定]
次に、分注プローブ103が検体Lの液面に接触したか否かの判定、すなわち液面検出判定について図5及び図6を参照して説明する。
まず、図5を参照して液面検出判定の概要を説明する。なお、図5では、分注プローブ103が蓋部材2aの開口部2bを通過する際に生じるセンサ出力値の緩やかな上昇は省略する。
図5に示すように、時間t0で制御部31が検体容器21の上部から分注プローブ103の下降を開始させると、液面センサ32のセンサ出力値は徐々に上昇を開始する(図4B参照)。そして、検体Lの液面に分注プローブ103が接近した時点で、図5に示すように、液面センサ32のセンサ出力値は急激な上昇を示す。このように変化するセンサ出力値を制御部31は、液面センサ32から所定の時間間隔で次々と受信し、記憶部34に記憶する。
そして、制御部31は、センサ出力値を受信する度に、受信した最新のセンサ出力値(最新センサ出力値)NViと最新センサ出力値NViの1つ前に受信した前回センサ出力値NVi−1との差分(NVi−NVi−1)、及び最新センサ出力値NViと最新センサ出力値NViのx個前(xは少なくとも2)に受信した数回前センサ出力値NVi−xとの差分(NVi−NVi−x)を算出し、それぞれの差分と予め設定した閾値とを比較する。
このようにして求めた2つの差分値のうち前者(NVi−NVi−1)についての閾値との比較は、上述した特許文献1に記載された技術に対応するものである。これにより、分注プローブ103の検体Lの液面への接近あるいは接触を判定することができる。しかしながら、センサ出力値の上昇が緩やかで差分値が閾値を超えることがない場合には、分注プローブ103の検体Lの液面への接近あるいは接触を検知することができないことは上述した。
これに対して本例の液面検出判定は、数回前センサ出力値NVi−xを用いた差分値(NVi−NVi−x)を新たに導入するものである。そのため、1つ前のセンサ出力値との差分では閾値を超えない場合であっても、2個前、3個前(x個前)のセンサ出力値に比べて閾値を超える上昇が見られる場合には、分注プローブ103の検体Lの液面への接近あるいは接触と判定する。
すなわち、いずれかの差分が予め設定した閾値を超えた場合(時間t1)には、制御部31は、分注プローブ103が検体Lの液面に接触したと判断し、分注プローブ103を減速停止させる。その後(時間t2)、制御部31は、ポンプ111を動作させて、検体容器21から検体Lを分注プローブ103で吸引する。
いずれの差分も予め設定した閾値を超えなかった場合には、制御部31は、分注プローブ103が検体Lの液面には接触していないと判断する。そして、制御部31は、引き続き分注プローブ103を下降させ、次に受信するセンサ出力値を最新センサ出力値NViとして上述した演算処理を行い、液面検出判定を行う。
以上のように、最新センサ出力値NViと数回前センサ出力値NVi−xとの差分を液面検出判定に用いることで、分注プローブ103が検体Lの液面に接触した際に、センサ出力値が緩やかに上昇し、最新センサ出力値NViと前回センサ出力値NVi−1との差分が小さい場合でも、正確に分注プローブ103の接液を判定することができる。
次に、液面検出判定の詳細について図5及び図6を参照して説明する。
図6は、分注ユニット7における液面検出判定を示すフローチャートである。
まず、図6に示すように、制御部31は、記憶部34に格納している第1液面検出判定フラグ及び第2液面検出判定フラグの値を「0」に更新する(ステップ11)。ステップS11の処理により、液面検出判定の準備が完了する。分注プローブ103の下降が開始されると、センサ出力値は徐々に上昇を開始し、やがて検体Lの液面に分注プローブ103が接近した時点で急激な上昇を示す。このように変化するセンサ出力値を制御部31は、所定の時間間隔で連続して受信し、順次記憶する。制御部31は、センサ出力値を受信する度に以下の処理を行う。そして、制御部31は、液面センサ32から最新センサ出力値NViを受信し、記憶する(ステップS12)。
なお、記憶部34には、最新センサ出力値NViの1つ前に受信したセンサ出力値、すなわち前回センサ出力値NVi−1と、予め設定した第1液面判定閾値LTV1が格納されている。そして、制御部31は、最新センサ出力値NViと読み出した前回センサ出力値NVi−1との差分を算出し、算出した値と第1液面判定閾値LTV1とを比較する。すなわち、制御部31は、最新センサ出力値NViと前回センサ出力値Bi−1との差分が、第1液面判定閾値LTV1以上か否かを判断する(ステップS13)。このステップS13の処理が第1液面検出判定条件(第1液面検出判定工程)である。
ステップS13の第1液面検出判定条件の判定処理において、制御部31は、最新センサ出力値NViと前回センサ出力値NVi−1との差分が、第1液面判定閾値LTV1以上であると判断した場合(ステップS13のYES判定)、前回センサ出力値NVi−1を第1乖離判定リファレンス値DRV1として記憶部34に格納する。さらに、制御部31は、第1液面検出判定フラグの値を「1」に更新する(ステップS14)。そして、ステップS14の処理が終了すると、制御部31は、後述するステップS15の処理を行う。
また、ステップS13の第1液面検出判定条件の判定処理において、制御部31は、最新センサ出力値NViと前回センサ出力値NVi−1との差分が第1液面判定閾値LTV1未満であると判断した場合(ステップS13のNO判定)、ステップS15の処理を行う。
ここで、記憶部34には、最新センサ出力値NViよりもx個前に受信したセンサ出力値、すなわち数回前センサ出力値NVi−xと、予め設定した第2液面判定閾値LTVxが格納されている。なお、xは、少なくとも2である。
そして、制御部31は、最新センサ出力値NViと読み出した数回前センサ出力値NVi−xとの差分を算出し、算出した値と第2液面判定閾値LTVxとを比較する。すなわち、制御部31は、最新センサ出力値NViと数回前センサ出力値NVi−xとの差分が、第2液面判定閾値LTVx以上か否かを判断する(ステップS15)。このステップS15の処理が第2液面検出判定条件(第2液面検出判定工程)である。
ステップS15の第2液面検出判定条件の判定処理において、制御部31は、最新センサ出力値NViと数回前センサ出力値NVi−xの差分が、第2液面判定閾値LTVx以上であると判断した場合(ステップS15のYES判定)、数回前センサ出力値NVi−xを第2乖離判定リファレンス値DRVxとして記憶部34に格納する。さらに、制御部31は、第2液面検出判定フラグの値を「1」に更新する(ステップS16)。そして、ステップS16の処理が終了すると、制御部31は、後述するステップS17の処理を行う。
また、ステップS15の第2液面検出判定条件の判定処理において、制御部31は、最新センサ出力値NViと数回前センサ出力値NVi−xの差分が、第2液面判定閾値LTVx未満であると判断した場合(ステップS15のNO判定)、ステップS17の処理を行う。
次に、制御部31は、最新センサ出力値NViを前回センサ出力値NVi−1に更新し、さらに、数回前センサ出力値NVi−xの次に受信したセンサ出力値NVi−x+1を数回前センサ出力値NVi−xに更新して、記憶部34に格納する(ステップS17)。すなわち、液面センサ32から次のセンサ出力値が取得されると、現在の最新センサ出力値NViが次の液面検出判定に使用される。
次に、制御部31は、第1液面検出判定フラグの値が「1」か、又は第2液面検出判定フラグの値が「1」か否かを判断する(ステップS18)。ステップS18の処理において、制御部31は、第1液面検出判定フラグ及び第2液面検出判定フラグの値が両方とも「0」であると判断した場合(ステップS18のNO判定)、ステップS13の処理に戻り、第1液面検出判定条件及び第2液面検出判定条件で判定処理を行う。
また、ステップS18の処理において、制御部31は、第1液面検出判定フラグ及び第2液面検出判定フラグのうちいずれか一方の値が「1」であると判断した場合(ステップS18のYES判定)、制御部31は、分注プローブ103が検体Lの液面に接触したと液面検出判定を行う(ステップS19)。これにより、液面検出判定が終了する。
このように、本例の液面判定では、第1液面検出判定条件だけでなく、数回前のセンサ出力値を用いた第2液面検出判定条件で判定処理を行っている。そして、第1液面検出判定条件と第2液面検出判定条件のうちいずれかが条件を満たした場合に、制御部31は、液面検出判定を行っている。
これにより、第1液面検出判定条件では接液の判定ができない程、分注プローブ103が接触してもセンサ出力値の変化が小さい検体Lを吸引する場合でも、正確に接液を判定することができる。さらに、図4A及び図4Bに示すように、検体容器21の周囲に配置された蓋部材2a等の外乱によって接液する前にセンサ出力値が変化しても、正確に分注プローブ103の接液を判定することができる。
図5に示すように、液面検出判定が終了すると、制御部31は、駆動機構101の駆動部112を制御し、分注プローブ103の下降動作を減速停止させる。さらに、制御部31は、ポンプ111を駆動させて、分注プローブ103による検体Lの吸引を開始する。
なお、制御部31は、確実に所定量の検体Lを吸引するために、吸引動作中に、分注プローブ103が検体Lの液面から離れていないか否かを監視する、いわゆる液面乖離判定処理を行う。液面センサが検出したセンサ出力値が設定した閾値の範囲内に入ったか否かを判断することで液面乖離判定が行われる。
また、従来の液面乖離判定では、分注プローブ103が下降を開始する直後、又は直前のセンサ出力値、いわゆるリファレンス値に乖離判定閾値を引いた値から、リファレンス値に乖離判定閾値を足した値までを閾値の範囲に設定していた。しかしながら、吸引動作中に分注プローブ103が検体Lの液面から離れると、分注プローブ103は蓋部材2aの開口部2bを貫通した状態であるため、その時のセンサ出力値は、蓋部材2a等の外乱の影響を受けた値(図4に示すセンサ出力値RV)まで下降する。そのため、分注プローブ103の下降開始直後、又は直前のセンサ出力値をリファレンス値として、そのリファレンス値に基づいて液面乖離判定を行うと、正確に乖離判定を行うことができなかった。
[液面乖離判定]
次に、上述した問題点を解決した本例の分注ユニット7の液面乖離判定について図7を参照して説明する。
図7は、分注ユニット7における液面乖離判定を示すフローチャートである。
まず、図7に示すように、制御部31は、液面センサ32から最新センサ出力値NViを受信する(ステップS21)。次に、制御部31は、第2液面検出判定フラグの値が「1」であるか否かを判断する(ステップS22)。ステップS22の処理において、制御部31は、第2液面検出判定フラグの値が「1」であると判断した場合(ステップS22のYES判定)、液面検出判定が第2液面検出判定条件を満たしたと判断する。
次に、制御部31は、液面検出判定処理のステップS16の処理で記憶部34に格納した第2乖離判定リファレンス値DRVxを取得する。そして、制御部31は、第2乖離判定リファレンス値DRVxに予め設定した第2乖離判定閾値DTVxを足した値(第2乖離上限値)と、第2乖離判定リファレンス値DRVxに第2乖離判定閾値DTVxを引いた値(第2乖離下限値)を算出する。
そして、制御部31は、ステップS21の処理で取得した最新センサ出力値NViが、第2乖離上限値と第2乖離下限値の範囲内に入っているか否かを判断する(ステップS23)。ステップS23の処理において、制御部31は、最新センサ出力値NViが第2乖離上限値と第2乖離下限値の範囲内であると判断した場合(ステップS23のYES判定)、制御部31は、分注プローブ103が検体Lの液面から離れている、すなわち液面乖離検出を行う(ステップS25)。
また、ステップS23の処理において、制御部31は、最新センサ出力値NViが第2乖離上限値と第2乖離下限値の範囲内でないと判断した場合(ステップS23のNO判定)、制御部31は、ステップS21の処理に戻り、液面センサ32から最新センサ出力値NViを受信する。
また、ステップS22の処理において、制御部31は、第2液面検出判定フラグの値が「1」でないと判断した場合(ステップS22のNO判定)、液面検出判定が第2液面検出判定条件では判定処理が行われていないと判断する。すなわち、液面検出判定は、第1液面検出判定条件のみ条件を満たしていると判断する。
次に、制御部31は、液面検出判定処理のステップS14の処理で記憶部34に格納した第1乖離判定リファレンス値DRV1を取得する。そして、制御部31は、第1乖離判定リファレンス値DRV1に予め設定した第1乖離判定閾値DTV1を足した値(第1乖離上限値)と、第1乖離判定リファレンス値DRV1に第1乖離判定閾値DTV1を引いた値(第1乖離下限値)を算出する。
そして、制御部31は、ステップS21の処理で取得した最新センサ出力値NViが、第1乖離上限値と第1乖離下限値の範囲内に入っているか否かを判断する(ステップS24)。ステップS24の処理において、制御部31は、最新センサ出力値NViが第1乖離上限値と第1乖離下限値の範囲内であると判断した場合(ステップS24のYES判定)、制御部31は、分注プローブ103が検体Lの液面から離れている、すなわち液面乖離検出を行う(ステップS25)。
また、ステップS24の処理において、制御部31は、最新センサ出力値NViが第1乖離上限値と第1乖離下限値の範囲内でないと判断した場合(ステップS24のNO判定)、制御部31は、ステップS21の処理に戻り、液面センサ32から最新センサ出力値NViを受信する。
制御部31は、分注ユニット7における吸引動作が終了するまで、上述した液面乖離判定処理を行う。なお、本例の液面乖離判定処理では、閾値を設定するリファレンス値として液面検出判定処理で取得した前回センサ出力値NVi−1と、数回前センサ出力値NVi−xを用いている。前回センサ出力値NVi−1は、分注プローブ103が検体Lに接液する直前のセンサ出力値であり、蓋部材2a等の外乱の影響を受けた値(図4に示すセンサ出力値RV)と同程度の値である。
さらに、数回前センサ出力値NVi−xについても、xを所定の数に設定した場合は、分注プローブ103が検体Lに接液する直前のセンサ出力値であり、蓋部材2a等の外乱の影響を受けた値(図4に示すセンサ出力値RV)と同程度の値である。例えば、分注プローブ103の下降速度を1mm/1msec、センサ出力値を受信する時間間隔を0.5msec、数回前センサ出力値NVi−xのxを10以下とした場合、数回前センサ出力値NVi−xは、分注プローブ103が検体Lに接液する直前(検体Lの液面から5mm以内の位置)の値となる。なお、検体容器21と蓋部材2aの間隔は、5mm以上離れている。そのため、数回前センサ出力値NVi−xのxの値は、分注プローブ103の下降速度、センサ出力値を受信する時間間隔や、検体容器21とその周囲に配置された部材(例えば、蓋部材2a)との間隔等に応じて設定することが好ましい。
以上のことから、液面乖離判定処理で仕様するリファレンス値は、蓋部材2a等の外乱の影響を受けた値(図4に示すセンサ出力値RV)と同程度の値であり、検体容器21の周囲に配置された蓋部材2a等によって液面乖離判定処理が影響を受けることを抑制することができる。
さらに、2つの閾値を用いることで、分注プローブ103が接触してもセンサ出力値の変化が小さい検体Lを吸引する場合でも、正確に乖離判定を行うことができる。
ここで、センサ出力値の変化が小さい検体Lの場合、前回センサ出力値NVi−1と最新センサ出力値NViの差が小さく、分注プローブ103が検体Lの液面から離れていない場合がある。これに対して、上述した液面乖離判定処理では、ステップ22の処理で示すように、前回センサ出力値NVi−1からなる第1乖離判定リファレンス値DRV1より、数回前センサ出力値NVi−xからなる第2乖離判定リファレンス値DRVxを優先的に用いている。これにより、分注プローブ103が検体Lの液面から確実に離れているときのセンサ出力値を用いることで、液面乖離判定処理の精度を高めることができる。
そして、所定量の検体Lを吸引した後、制御部31は、ポンプ111の駆動を停止させて、分注プローブ103による検体Lの吸引動作を停止させる。次に、制御部31は、駆動部112を駆動させて、分注プローブ103を上昇動作させ、分注プローブ103を検体容器21から離反させる。これにより、分注ユニット7の吸引動作が完了する。
3.表示例
次に、表示装置40に表示される表示例について図8を参照して説明する。
図8は、表示装置40に表示される表示例である。
図8に示すように、表示装置40の表示画面40aには、分注ユニット7の吸引動作時の各種情報が表示される。表示画面40aには、例えば、センサ出力波形表示エリア41と、リファレンス値表示エリア42と、バイアス値表示エリア43と、液面検出値表示エリア44と、判定ロジック表示エリア45と、検体情報表示エリア46が設けられている。
センサ出力波形表示エリア41には、液面センサ32が検出したセンサ出力値が表示される。また、リファレンス値表示エリア42には、液面検出判定処理で用いた前回センサ出力値NVi−1又は、数回前センサ出力値NVi−xが表示される。
第1液面検出判定条件のみ条件を満たした場合は、前回センサ出力値NVi−1がリファレンス値表示エリア42に表示される。また、第2液面検出判定条件のみ条件を満たした場合、数回前センサ出力値NVi−xがリファレンス値表示エリア42に表示される。なお、第1液面検出判定条件及び第2液面検出判定条件の両方の条件を満たした場合、数回前センサ出力値NVi−xがリファレンス値表示エリア42に優先的に表示される。
バイアス値表示エリア43には、液面検出判定処理で用いられた第1液面判定閾値LTV1又は第2液面判定閾値LTVxが表示される。第1液面検出判定条件のみで判定処理が行われた場合は、第1液面判定閾値LTV1が表示され、第2液面検出判定条件のみで判定処理が行われた場合は、第2液面判定閾値LTVxが表示される。なお、第1液面検出判定条件及び第2液面検出判定条件の両方で判定処理が行われた場合は、第2液面判定閾値LTVxが優先的に表示される。
液面検出値表示エリア44には、液面検出判定処理で液面検出判定が行われた際の最新センサ出力値NViが表示される。判定ロジック表示エリア45には、液面検出判定処理で用いられた液面検出判定条件が表示される。なお、第1液面検出判定条件及び第2液面検出判定条件の両方で判定処理が行われた場合は、第2液面検出判定条件が優先的に表示される。
検体情報表示エリア46には、分注ユニット7によって分注を行った検体容器21に関する情報、及び分注を行った日時が表示される。そして、検体情報表示エリア46に表示された情報を選択すると、センサ出力波形表示エリア41、リファレンス値表示エリア42、バイアス値表示エリア43、液面検出値表示エリア44、判定ロジック表示エリア45には、分注ユニット7が吸引動作を行った際の情報が表示される。
なお、本発明は上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、自動分析装置として、血液や尿の生体試料の分析に用いられる生化学分析装置に適用した例を説明したが、これに限定されるものでなく、水質や、食品等のその他各種の分析を行う装置に適用することができるものである。
なお、本明細書において、「平行」及び「直交」等の単語を使用したが、これらは厳密な「平行」及び「直交」のみを意味するものではなく、「平行」及び「直交」を含み、さらにその機能を発揮し得る範囲にある、「略平行」や「略直交」の状態であってもよい。
1…生化学分析装置(自動分析装置)、 2…サンプルターンテーブル、 3…希釈ターンテーブル、 4…第1試薬容器収容ユニット、 5…第2試薬容器収容ユニット、 6…反応ターンテーブル、 7…サンプル希釈ユニット(分注ユニット)、 8…サンプリングユニット(分注ユニット) 12…第1分注ユニット(分注ユニット)、 13…第2分注ユニット、 17…保冷機構、 21…検体容器(容器)、 22…希釈液容器、 23…希釈容器、 24…第1試薬容器、 25…第2試薬容器、 26…反応容器、 30…制御機構、 31…制御部、 32…液面センサ、 33…操作部、 34…記憶部、 40…表示装置、 101…駆動機構、 102…支持アーム、 103…分注プローブ、 103a…内筒、 103c…外筒、 103b…絶縁部材、 111…ポンプ、 112…駆動部

Claims (9)

  1. 液体に接触し、吸引した前記液体を収容する導電性の分注プローブと、
    前記分注プローブの電気状態の変動を検出する液面センサと、
    前記液面センサが検出したセンサ出力値に応じて前記分注プローブが前記液体に接触した否かの液面検出判定を行う制御部と、
    前記液面センサが検出したセンサ出力値を格納する記憶部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記液面センサが検出した最新のセンサ出力値である最新センサ出力値と、前記最新センサ出力値の1つ前に前記液面センサが検出したセンサ出力値である前回センサ出力値との差分が、予め設定した第1液面判定閾値を超えたか否かを判断する第1液面検出判定条件と、
    前記最新センサ出力値と、前記前回センサ出力値よりも前に前記液面センサが検出したセンサ出力値である数回前センサ出力値との差分が、予め設定した第2液面判定閾値を超えたか否かを判断する第2液面検出判定条件と、を有し、
    前記第1液面検出判定条件と前記第2液面検出判定条件のうちいずれかの条件を満たした場合に、前記分注プローブが前記液体の液面に接触したと判断する
    分注ユニット。
  2. 前記液面センサは、前記分注プローブの静電容量を検出するセンサである
    請求項1に記載の分注ユニット。
  3. 前記制御部は、前記液面センサから次のセンサ出力値を取得すると、前記最新センサ出力値を前記前回センサ出力値に更新する
    請求項1又は2に記載の分注ユニット。
  4. 前記液面検出判定の情報を表示する表示装置を備えた
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の分注ユニット。
  5. 前記制御部は、前記液面センサが検出したセンサ出力値に応じて、前記分注プローブが前記液体に接触した後に行う前記液体を吸引する吸引動作時に、前記分注プローブが前記液体の液面から離れていないか否かを監視する液面乖離判定を行う
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の分注ユニット。
  6. 前記制御部は、
    前記液面検出判定において前記第1液面検出判定条件を満たした場合、前記前回センサ出力値を第1乖離判定リファレンス値として前記記憶部に格納し、
    前記液面検出判定において前記第2液面検出判定条件を満たした場合、前記数回前センサ出力値を第2乖離判定リファレンス値として前記記憶部に格納する
    請求項5に記載の分注ユニット。
  7. 前記制御部は、
    前記液面検出判定において前記第1液面検出判定条件のみ条件を満たした場合、前記第1乖離判定リファレンス値を用いて前記液面乖離判定を行い、
    前記液面検出判定において前記第2液面検出判定条件を満たした場合、前記第2乖離判定リファレンス値を用いて前記液面乖離判定を行い、
    前記液面検出判定において前記第1液面検出判定条件と前記第2液面検出判定条件の両方を満たした場合、前記第2乖離判定リファレンス値を用いて前記液面乖離判定を行う
    請求項6に記載の分注ユニット。
  8. 液体が収容された複数の容器を有する収容ユニットと、
    前記液体を吸引及び吐出する分注ユニットと、を備え、
    前記分注ユニットは、
    前記液体に接触し、吸引した前記液体を収容する導電性の分注プローブと、
    前記分注プローブの電気状態の変動を検出する液面センサと、
    前記液面センサが検出したセンサ出力値に応じて前記分注プローブが前記液体に接触した否かの液面検出判定を行う制御部と、
    前記液面センサが検出したセンサ出力値を格納する記憶部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記液面センサが検出した最新のセンサ出力値である最新センサ出力値と、前記最新センサ出力値の1つ前に前記液面センサが検出したセンサ出力値である前回センサ出力値との差分が、予め設定した第1液面判定閾値を超えたか否かを判断する第1液面検出判定条件と、
    前記最新センサ出力値と、前記前回センサ出力値よりも前に前記液面センサが検出したセンサ出力値である数回前センサ出力値との差分が、予め設定した第2液面判定閾値を超えたか否かを判断する第2液面検出判定条件と、を有し、
    前記第1液面検出判定条件と前記第2液面検出判定条件のうちいずれかの条件を満たした場合に、前記分注プローブが前記液体の液面に接触したと判断する
    自動分析装置。
  9. 液体に接触し、吸引した前記液体を収容する導電性の分注プローブの電気状態の変動を検出する液面センサからセンサ出力値を取得する工程と、
    前記液面センサが検出した最新のセンサ出力値である最新センサ出力値と、前記最新センサ出力値の1つ前に前記液面センサが検出したセンサ出力値である前回センサ出力値との差分が、予め設定した第1液面判定閾値を超えたか否かを判断する第1液面検出判定工程と、
    前記最新センサ出力値と、前記前回センサ出力値よりも前に前記液面センサが検出したセンサ出力値である数回前センサ出力値との差分が、予め設定した第2液面判定閾値を超えたか否かを判断する第2液面検出判定工程と、
    前記第1液面検出判定工程と前記第2液面検出判定工程のうちいずれかの工程で条件を満たした場合に、前記分注プローブが前記液体の液面に接触したと判断する工程と、を含む
    液面検出判定方法。
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