JP2019210983A - クラッチ装置 - Google Patents

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育生 山本
本橋 信綱
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    • F16H55/36Pulleys

Abstract

【課題】クラッチ装置において、軸体側におけるコイルばねとの滑り部分の耐摩耗性を向上させる。【解決手段】クラッチ装置7は、軸体10と、回転体20と、コイルばね30と、回転体20に設けられ、コイルばね30の軸方向一方側の第一端部31を取り付けている第一座部19と、軸体10に設けられ、コイルばね30の軸方向他方側の第二端部32を、外周面16aに締まり嵌めの状態でかつ拡径方向に弾性変形可能として取り付けている第二座部15と、を備えている。第二座部15は、軸体10とは別体であって、少なくとも外周面16aに耐摩耗処理が施されてなる。【選択図】図1

Description

本発明は、クラッチ装置に関する。
例えば、自動車のエンジンの補機として用いられるオルタネータは、エンジンのクランクシャフトから回転力が伝達され駆動する構成となっている。つまり、オルタネータの回転軸にはプーリが取り付けられており、このプーリとクランクシャフト側のプーリとの間にベルトが架け渡されており、クランクシャフトの回転力がベルトを通じてオルタネータに伝達される構成となっている。
クランクシャフトの回転力は、エンジンのシリンダにおける爆発力が基となっているため、クランクシャフトの回転速度は変動する(以下、この変動を「回転変動」ともいう)。これに対して、オルタネータ側は、クランクシャフトの急激な回転変動に追従できず、クランクシャフトとオルタネータとの間で一時的に回転速度差が発生する。このような回転速度差は、ベルトをスリップさせたり、ベルトへ過大な負荷をかけたりし、異音の発生や寿命低下の原因となる。そこで、オルタネータ用のプーリ装置には、ベルトが掛けられるプーリ部を有する回転体と、軸体との間で回転力(トルク)を伝達したり遮断したりするための一方向クラッチと、コイルばねとが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−57763号公報
本発明の発明者は、回転体と軸体との間にコイルばねを設けたクラッチ装置を既に提案している(特願2017−021513)。このクラッチ装置では、図4に示すように、コイルばね90の軸方向一方側の第一端部91が、回転体99の第一座部98に取り付けられており、コイルばね90の軸方向他方側の第二端部92が、軸体95の第二座部94に取り付けられている。第一端部91は、第一座部98に形成されている凹部97の径方向外側面96a及び径方向内側面96bの双方に対して締まり嵌めの状態となって、凹部97に嵌合している。この嵌合により、コイルばね90の第一端部91は回転体99に回り止めがされた状態で固定される。コイルばね90の第二端部92は、第二座部94の外周面93に締まり嵌めの状態でかつ拡径方向に弾性変形可能として取り付けられている。
軸体95に対して回転体99が一方向に回転すると、コイルばね90が捻られて弾性的に縮径し第二端部92と第二座部94との間の締め代が大きくなって、第二端部92が第二座部94を巻き締める。このようにコイルばね90が捻られることで軸体95と回転体99との間に生じる回転変動を吸収することができる。また、軸体95に対して回転体99が他方向に回転すると、コイルばね90が捻られて弾性的に拡径し第二端部92と第二座部94との間の締め代が小さくなって、第二端部92と第二座部94との間で周方向の滑りが生じる。このように滑りが生じると、コイルばね90と一体である回転体99と軸体95とは相対回転可能な状態となり、回転体99は軸体95に対して空転する。
図4に示すクラッチ装置では、軸体95の第二座94とコイルばね90の第二端部92との間で滑りが生じるため、第二座94の外周面93が前記滑りによって摩耗し、耐久性が低下するという問題があった。
そこで、本発明は、軸体側におけるコイルばねとの滑り部分の耐摩耗性を向上させることができるクラッチ装置を提供することを目的とする。
本発明のクラッチ装置は、軸体と、前記軸体と同心状に設けられている筒形の回転体と、前記軸体と前記回転体との間に同心状に設けられているコイルばねと、前記回転体に設けられ、前記コイルばねの軸方向一方側の第一端部を取り付けている第一座部と、前記軸体に設けられ、前記コイルばねの軸方向他方側の第二端部を、外周面に締まり嵌めの状態でかつ拡径方向に弾性変形可能として取り付けている第二座部と、を備え、前記第二座部は、前記軸体とは別体であって、少なくとも前記外周面に耐摩耗処理が施されてなる。
このクラッチ装置によれば、回転体が軸体に対して所定方向に回転すると、コイルばねが捻られて弾性的に拡径し、第二端部と第二座部との間の締め代が小さくなって、第二端部と第二座部との間で周方向の滑りが生じる。その際、第二座部の外周面には耐摩耗処理が施されているので、第二座部の外周面が前記滑りによって摩耗するのを抑制することができる。これにより、第二座部におけるコイルばねとの滑り部分の耐摩耗性を向上させることができる。また、第二座部は軸体とは別体であるため、第二座部の外周面に耐摩耗処理を施すだけで、前記滑り部分の硬さを容易に調整することができる。
前記クラッチ装置は、前記第二座部よりも軸方向他方側において、前記回転体と前記軸体とを互いに相対回転可能に支持する転がり軸受をさらに備え、前記転がり軸受は、前記回転体の内周に一体に形成された外側軌道と、前記軸体の外周に一体に形成された内側軌道と、前記外側軌道と前記内側軌道との間に介在している複数の転動体と、を有するのが好ましい。
この場合、転がり軸受の外側軌道及び内側軌道が、それぞれ回転体の内周及び軸体の外周に一体に形成されるので、転がり軸受の外側軌道輪及び内側軌道輪が不要になり、転動体のサイズを大きくすることができる。これにより、転がり軸受を高負荷容量化することができる。
前記第二座部は、前記軸体の外周に嵌合されている筒形の嵌合部と、前記嵌合部から径方向内側に突出している第一突出部と、前記嵌合部から径方向外側に突出し、前記コイルばねの第二端部の端面が当接する第二突出部と、を有し、前記軸体の外周には、前記第一突出部が当接することで前記第二座部の軸方向他方側への移動を阻止する段差面が形成されているのが好ましい。
この場合、第二座部は、その第二突出部にコイルばねの第二端部の端面が当接することで、コイルばねの弾性力を受ける。そして、第二座部の第一突出部が軸体の外周に形成された段差面に当接することで、第二座部が前記弾性力により軸方向他方側へ移動するのを阻止することができる。これにより、コイルばねの第二端部が軸方向他方側へ移動するのを阻止することができる。特に、転がり軸受の内側軌道が軸体の外周に一体に形成される場合には、転がり軸受に内側軌道輪が存在しないことから、転がり軸受以外の部材でコイルばねの弾性力を受ける必要があるので、このよう場合に有効となる。
本発明によれば、軸体側におけるコイルばねとの滑り部分の耐摩耗性を向上させることができる。
本発明のクラッチ装置の実施の一形態を示す断面図である。 クラッチ装置の軸方向他方側を示す断面図である。 別の形態のクラッチ装置の軸方向他方側を示す断面図である。 従来のクラッチ装置の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のクラッチ装置の実施の一形態を示す断面図である。図1に示すクラッチ装置7は、図外のオルタネータの回転軸に取り付けられるものである。クラッチ装置7は、軸体10と、回転体20と、コイルばね30とを備えている。
軸体10は、例えば炭素鋼等からなる筒形の部材であり、その内周側において図外のオルタネータが有する回転軸と連結される。回転体20は、例えば炭素鋼等からなる筒形の部材であり、軸体10の径方向外側に設けられている。軸体10と回転体20とは同心状に配置されており、この配置とするために、クラッチ装置7は更に転がり軸受40と滑り軸受50とを備えている。
コイルばね30は、軸体10と回転体20との間に設けられており、これら軸体10及び回転体20と同心状に設けられている。コイルばね30の軸方向一方側(図1では左側)の端部(この端部を「第一端部31」という。)が、回転体20に設けられた第一座部19に取り付けられており、コイルばね30の軸方向他方側(図1では右側)の端部(この端部を「第二端部32」という。)が、軸体10に設けられた第二座部15に取り付けられている。本実施形態のコイルばね30は、クラッチ装置7に取り付けられる前の自然状態で、内径及び外径共に軸方向に沿って一定である。コイルばね30が軸体10と回転体20との間に組み付けられた状態(組み付け完了状態)では、コイルばね30は、軸方向に圧縮された状態となっている。コイルばね30の巻き方向は、回転体20の回転方向と一致している。
回転体20は、軸方向に長い筒状部21と、この筒状部21の軸方向一方側の端部から径方向内側に向かって延びる円環部22と、この円環部22の径方向内側の端部から軸方向他方側に向かって延びる内筒部23とを有している。筒状部21の軸方向他方側の外周には、図外のベルトを掛けるプーリ部24が設けられている。
筒状部21は、その内周側において、軸方向一方側から軸方向他方側に向かって順に、取り付け筒部21b、本体筒部21c、及び支持筒部21dを有している。取り付け筒部21bと本体筒部21cと支持筒部21dとは一体である。取り付け筒部21bの内径は、本体筒部21cの内径よりも小さくなっている。支持筒部21dの最内径は、本体筒部21cの内径よりも小さくなっている。取り付け筒部21bの内周面、本体筒部21cの内周面、支持筒部21dの最内周面、及び内筒部23の外周面は、それぞれクラッチ装置7の中心軸C0を中心とする円筒面により構成されている。
取り付け筒部21bと、円環部22と、内筒部23とによって囲まれた領域に、コイルばね30の第一端部31が取り付けられている。コイルばね30が自然状態で、第一端部31における外径は、取り付け筒部21bの内径よりも僅かに大きくなっている。第一端部31における内径は、内筒部23の外径よりも僅かに小さくなっている。これにより、第一端部31は、外周側の取り付け筒部21b及び内周側の内筒部23それぞれに対して締まり嵌めの状態となっており、第一端部31は径方向に圧縮された状態となっている。このため、第一端部31は、第一座部19との間で相対回転が不能となっており、更に、第一端部31は、縮径不能かつ拡径不能となって回転体20に固定された状態となる。また、第一端部31は、円環部22に軸方向から接触しており、前記のとおりコイルばね30は軸方向に圧縮した状態で取り付けられていることから、コイルばね30の軸方向一方側への弾性力を円環部22が受けている。
以上より、取り付け筒部21b、円環部22、及び内筒部23が、コイルばね30の第一端部31を回転体20に取り付けるための第一座部19となっている。なお、本実施形態の第一座部19は、回転体20(取り付け筒部21b、円環部22、及び内筒部23)と一体に形成されているが、回転体20とは別体に設けられていてもよい。
軸体10は、その外周側において、軸方向一方側から軸方向他方側に向かって順に、第一支持軸部11、軸本体部12、及び第二支持軸部13を有している。第一支持軸部11と軸本体部12と第二支持軸部13とは一体である。軸本体部12の外径は第一支持軸部11の最外径よりも大きくなっており、また、第二支持軸部13の最外径は軸本体部12の外径よりも大きくなっている。第一支持軸部11の最外周面、軸本体部12の外周面、及び第二支持軸部13の最外周面は、それぞれ中心軸C0を中心とする円筒面により構成されている。
図2は、クラッチ装置7の軸方向他方側(図1において右側)を示す断面図である。第二支持軸部13の軸方向一方側の最外周面には、軸体10とは別体の第二座部15が取り付けられている。第二座部15は、例えば冷間圧延鋼板や熱間圧延鋼板等をプレス加工して作製されたものである。第二座部15は、第二支持軸部13の最外周面に嵌合されている筒形の嵌合部16と、嵌合部16の軸方向一方側の端部から径方向内側に突出している円環状の第一突出部17と、嵌合部16の軸方向他方側の端部から径方向外側に突出している円環状の第二突出部18とを有している。嵌合部16と第一突出部17と第二突出部18とは一体である。
軸体10の外周には、軸本体部12と第二支持軸部13との間に、中心軸C0に対して垂直な段差面14が形成されている。この段差面14には、第二座部15の第一突出部17が当接している。なお、第一突出部17および第二突出部18は、嵌合部16の円周方向の一部分のみに形成されていてもよい。
第二座部15の少なくとも嵌合部16の外周面16aには、耐摩耗処理が施されている。耐摩耗処理として、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティング等の表面処理や、焼入れ等の熱処理を採用することができる。本実施形態では、前記熱処理を施す場合、第二座部15が軸体10と別体であるため、この第二座部15のみを熱処理すればよく、効率的である。
第二座部15の嵌合部16における外周面16aの外径D1は、コイルばね30の第二端部32の内径D2よりも僅かに大きくなっている(D1>D2)。これにより、第二端部32は、第二座部15(外周面16a)に対して締まり嵌めの状態となって、第二座部15に取り付けられている。つまり、第二端部32は、第二座部15に締め代を有して嵌合しており、軸体10(第二座部15)に固定された状態となる。第二端部32の外径D3は、回転体20の本体筒部21cの内径D4よりも充分に小さく(D3<D4)、第二端部32と本体筒部21cとの間には筒状の空間が設けられている。
このため、コイルばね30の第二端部32側は、拡径方向に弾性変形することが可能となっており、また、このように弾性変形しても本体筒部21cには非接触となる。なお、コイルばね30は(図1参照)、第一端部31側を除く他の部分(第二端部32側を含む。)では、弾性変形して拡径しても、回転体20に非接触である。以上より、コイルばね30の第二端部32は、軸体10の外周側に設けられている第二座部15の外周面16aに締まり嵌めの状態で、かつ拡径方向に弾性変形可能として取り付けられている。
コイルばね30の第二端部32の端面32aは、第二座部15の第二突出部18の軸方向一方側の側面に当接している。コイルばね30は軸方向に圧縮した状態で取り付けられていることから、第二端部32の端面32aが第二座部15の第二突出部18に当接することで、コイルばね30の軸方向他方側への弾性力を第二座部15が受ける。そして、第二座部15の第一突出部17は、軸体10の段差面14に当接しているので、前記弾性力による第二座部15の軸方向他方側への移動が阻止される。
このように、第二座部15によってコイルばね30の第二端部32が軸方向他方側へ移動するのを阻止しているので、軸体10と回転体20とがガタつくのを防ぐことができる。これにより、コイルばね30は、第一座部19と第二座部15との間において、軸方向長さが一定となるように拘束されていることから、回転体20と軸体10との間に生じるトルクによって、コイルばね30は巻き方向に捻られると縮径方向に弾性変形し、また、巻き方向と反対方向に捻られると拡径方向に弾性変形する。
転がり軸受40は、第二座部15よりも軸方向他方側において、回転体20の支持筒部21dと軸体10の第二支持軸部13との間に設けられており、回転体20と軸体10とを互いに相対回転可能に支持している。転がり軸受40は、支持筒部21dの内周に一体に形成された外側軌道41と、軸体10の第二支持軸部13の外周に一体に形成された内側軌道42と、これら外側軌道41と内側軌道42との間に介在している複数の転動体とを備えている。前記転動体は玉43であり、本実施形態の転がり軸受40は深溝玉軸受である。転がり軸受40は、回転体20と軸体10との間の径方向の荷重を支持可能である。
以上より、回転体20の支持筒部21dは、転がり軸受40の外側軌道41が形成された外側軌道輪部として機能する。また、軸体10の第二支持軸部13は、第二座部15が嵌合される外周面13cを有する座支持部13aと、支持筒部21dに対向して形成されるとともに転がり軸受40の内側軌道42が形成された内側軌道輪部13bとを備えている。本実施形態では、座支持部13aの外径D5と、内側軌道輪部13bの最外径(肩部の外径)D6とは同一である(D5=D6)。これにより、研削砥石を用いて座支持部13a及び内側軌道輪部13bを同時に研削加工することができるので、外周面13c及び内側軌道42を高精度に加工することができる。
転がり軸受40は、複数の玉43を保持している環状の保持器44と、軸受内部のグリースが軸方向他方側に流出するのを防ぐシール部材45と、軸受内部のグリースが軸方向一方側に流出するのを防ぐシールド46とを更に備えている。シールド46は、例えば普通鋼等からなる断面L字形状の部材であり、円環状の環状板部47と、環状板部47の外周端から軸方向一方側に延びる円筒部48とを有している。
円筒部48の外周面48aは、本体筒部21cの内周面に嵌合されている。また、環状板部47の軸方向他方側の側面47aは、径方向外側において支持筒部21dの軸方向一方側の端面に当接している。環状板部47の内周面47bと座支持部13aの外周面13cとの間にはラビリンス隙間が形成されている。このような構成により、シールド46の外周側では、環状板部47及び円筒部48が回転体20(本体筒部21c及び支持筒部21d)に密着しているため、軸受内部のグリースが遠心力によって径方向外側に移動しても、環状板部47及び円筒部48と回転体20との密着部分によって、グリースが軸方向一方側に流出するのを確実に防ぐことができる。
図1において、滑り軸受50は、回転体20の内筒部23と軸体10の第一支持軸部11との間に設けられており、回転体20と軸体10との相対回転を自在としている。本実施形態の滑り軸受50は、環状のブッシュにより構成されており、回転体20と軸体10との間の径方向の荷重を支持可能である。
以上の構成を備えているクラッチ装置7の機能について説明する。回転体20が一定速度で一方向に回転している場合、この回転体20のトルクはコイルばね30を介して軸体10に伝えられ、軸体10も回転体20と同じ速度で同じ方向に回転する(この状態を「定常回転状態」という。)。この定常回転状態では、コイルばね30は前記トルクに応じた捻り量で捻られており、非回転状態と比較して僅かに弾性変形し縮径している。この際、コイルばね30の第二端部32と軸体10の第二座部15とは締め代を有して嵌合しており、第二端部32が第二座部15を締め付ける力によってこれら第二端部32と第二座部15(外周面16a)との間には周方向の滑りが生じず、これらは一体回転する。
定常回転状態から、回転体20が加速された場合、回転体20は軸体10に対して一方向(回転方向)に更に回転しようとする。このような加速側に回転変動が生じると(これを「加速回転状態」という。)、加速により増加したトルクに応じた捻り量でコイルばね30は更に捻られ、定常回転状態と比較して僅かに弾性変形し更に縮径する。このため、第二端部32が第二座部15を締め付ける力によってこれら第二端部32と第二座部15との間には周方向の滑りが生じず、これらは一体回転を継続する。このようにコイルばね30が縮径すると締め付け力の増大によって第二端部32と第二座部15との間の摩擦力(面圧)が大きくなり第二端部32と第二座部15とが相対回転不能な状態(つまり、ロック状態)となる。そして、回転体20が加速されることによる回転変動は、コイルばね30が弾性変形することによって吸収される。これにより、プーリ部24に掛けられている図外のベルトをスリップさせたり、このベルトへ過大な負荷をかけたりするのを防ぐことが可能となる。以上のようにして、加速側の回転変動がコイルばね30によって吸収される。
定常回転状態(又は加速回転状態)から、回転体20が減速された場合、回転体20は軸体10に対して他方向に回転しようとする。このような減速側に回転変動が生じると(これを「減速回転状態」という。)、コイルばね30は加速回転状態の場合と反対方向(つまり、巻き方向と反対の方向)に捻られ、定常回転状態と比較して弾性変形し拡径する。すると、第二端部32においても拡径することから、第二座部15との間における締め代が小さくなり、第二端部32による第二座部15への締め付け力が(定常回転状態よりも)小さくなって、第二端部32と第二座部15(外周面16a)との間において周方向の滑りが生じる。このようにコイルばね30が拡径すると前記締め付け力の減少によって第二端部32と第二座部15との間の摩擦力(面圧)が小さくなり、コイルばね30と一体である回転体20と軸体10とは相対回転可能な状態(つまり、ロック解除状態)となる。つまり、回転体20は軸体10に対して空転することができる。このように、回転体20は、減速すると軸体10に対して空転することができるので、減速に起因する回転変動によってプーリ部24に掛けられている図外のベルトがスリップしたり、このベルトへ過大な負荷が作用したりするのを防ぐことが可能となる。以上のようにして、減速側の回転変動についてもコイルばね30によって解消される。
以上のように、軸体10に対して回転体20が一方向(コイルばね30の巻き方向)に回転するとコイルばね30が捻られて弾性的に縮径し、第二端部32と第二座部15との間の締め代が大きくなり、第二端部32が第二座部15を巻き締める。これに対して、軸体10に対して回転体20が他方向に回転するとコイルばね30が捻られて弾性的に拡径し、第二端部32と第二座部15との間の締め代が小さくなって、第二端部32と第二座部15との間の滑りが許容される。つまり、軸体10に対して回転体20が一方向に回転すると、これら軸体10と回転体20とをばね性を持たせて一体回転させることができ、軸体10に対して回転体20が他方向に回転すると、前記滑りにより軸体10に対して回転体20を空転させることができる。このため、係合子を有する一方向クラッチが無くても、本実施形態のクラッチ装置7はその機能(一方向クラッチの機能)を備えることができる。
以上、説明したように、本実施形態のクラッチ装置7によれば、回転体20が軸体10に対して所定方向に回転すると、コイルばね30が捻られて弾性的に拡径し、第二端部32と第二座部15との間の締め代が小さくなって、第二端部32と第二座部15との間で周方向の滑りが生じる。その際、第二座部15の外周面16aには耐摩耗処理が施されているので、第二座部15の外周面16aが前記滑りによって摩耗するのを抑制することができる。これにより、第二座部15におけるコイルばね30との滑り部分の耐摩耗性を向上させることができる。また、第二座部15は軸体10とは別体であるため、第二座部15の外周面に耐摩耗処理を施すだけで、コイルばね30との滑り部分の硬さを容易に調整することができる。
また、転がり軸受40の外側軌道41及び内側軌道42が、それぞれ回転体20の内周及び軸体10の外周に一体に形成されるので、外側軌道輪及び内側軌道輪が不要になり、転動体43のサイズを大きくすることができる。これにより、転がり軸受40を高負荷容量化することができる。
また、第二座部15は、その第二突出部18にコイルばね30の第二端部32の端面32aが当接することで、コイルばね30の弾性力を受ける。そして、第二座部15の第一突出部17が軸体10の外周に形成された段差面14に当接することで、第二座部15が前記弾性力により軸方向他方側へ移動するのを阻止することができる。これにより、コイルばね30の第二端部32が軸方向他方側へ移動するのを阻止することができる。特に、転がり軸受40の内側軌道42が軸体10の外周に一体に形成される場合には、転がり軸受40に内側軌道輪が存在しないことから、転がり軸受40以外の部材でコイルばね30の弾性力を受ける必要があるので、このような場合に有効となる。
図3は、別の形態のクラッチ装置7の軸方向他方側を示す断面図である。図3に示すクラッチ装置7では、シールド46の形状が、図2に示すクラッチ装置7のシールド46の形状と異なる。図3に示すシールド46は、円環状の板部材のみで構成されており、シールド46の外周面46aは、支持筒部21dの軸方向一方側の最内周面に嵌合されている。シールド46の内周面46bと、内側軌道輪部13bの軸方向一方側の最外周面との間にはラビリンス隙間が形成されている。なお、図3に示すクラッチ装置7の他の構成は、図2に示すクラッチ装置7と同様であるため、説明を省略する。
以上のとおり開示した実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。つまり、本発明のクラッチ装置は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。例えば、前記実施形態の転がり軸受40を、玉軸受として説明したが、転動体をころとしたころ軸受としてもよい。
また、軸体10と回転体20とを相対回転可能として支持している軸受に関して、前記実施形態では、転がり軸受40と滑り軸受50との組み合わせとしたが、これ以外であってもよく、図1に示す軸方向一方側(左側)の軸受を転がり軸受としたり、図1に示す軸方向他方側(右側)の軸受を滑り軸受としたりすることができる。
また、第二座部15の軸方向他方側への移動を阻止する手段として、本実施形態では第二座部15の第一突出部17を軸体10の段差面14に当接させているが、他の手段を用いてもよい。例えば、第二座部15をピンやボルト等により軸体10に固定してもよい。
また、本発明のクラッチ装置を、オルタネータに設けた場合を説明したが、その他の機器に適用することもできる。
7:クラッチ装置 10:軸体 11:軸本体部
14:段差面 15:第二座部 16:嵌合部
16a:外周面 17:第一突出部 18:第二突出部
19:第一座部 20:回転体 30:コイルばね
31:第一端部 32:第二端部 32a:端面
40:転がり軸受 41:外側軌道 42:内側軌道
43:玉(転動体)

Claims (3)

  1. 軸体と、
    前記軸体と同心状に設けられている筒形の回転体と、
    前記軸体と前記回転体との間に同心状に設けられているコイルばねと、
    前記回転体に設けられ、前記コイルばねの軸方向一方側の第一端部を取り付けている第一座部と、
    前記軸体に設けられ、前記コイルばねの軸方向他方側の第二端部を、外周面に締まり嵌めの状態でかつ拡径方向に弾性変形可能として取り付けている第二座部と、を備え、
    前記第二座部は、前記軸体とは別体であって、少なくとも前記外周面に耐摩耗処理が施されてなる、クラッチ装置。
  2. 前記第二座部よりも軸方向他方側において、前記回転体と前記軸体とを互いに相対回転可能に支持する転がり軸受をさらに備え、
    前記転がり軸受は、
    前記回転体の内周に一体に形成された外側軌道と、
    前記軸体の外周に一体に形成された内側軌道と、
    前記外側軌道と前記内側軌道との間に介在している複数の転動体と、を有する、請求項1に記載のクラッチ装置。
  3. 前記第二座部は、
    前記軸体の外周に嵌合されている筒形の嵌合部と、
    前記嵌合部から径方向内側に突出している第一突出部と、
    前記嵌合部から径方向外側に突出し、前記コイルばねの第二端部の端面が当接する第二突出部と、を有し、
    前記軸体の外周には、前記第一突出部が当接することで前記第二座部の軸方向他方側への移動を阻止する段差面が形成されている、請求項1又は2に記載のクラッチ装置。
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