JP2019209418A - 打ち込み工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】釘打機等の打ち込み工具において、打撃ピストンの下動端での衝撃を受ける下動端ダンパについて、従来打ち込み材に対する打撃ドライバの陥入量を抑制するためにダンパを径方向に二重構造とする技術が提供されていたが、これでは径方向に大型化する問題があった。本発明では、大型化を招くことなく打撃ドライバの陥入量を抑制できるようにする。【解決手段】第1ダンパ31の内周側に衝撃吸収時の変形を許容する空間部31aを設け、この空間部31a内に、第1ダンパ31の変形を阻害しない範囲で第2ダンパ32を配置する。第1ダンパ31に打撃ピストン12を当接させ、第2ダンパ32に係合部14aを当接させて二段階で衝撃を吸収する構成とする。【選択図】図4

Description

本発明は、例えば釘打機等の打ち込み工具に関する。
圧縮エアを駆動源として用いる圧縮エア駆動式の打ち込み工具では、圧縮エアの圧力により往復動する打撃ピストンを内装した本体部を備えている。本体部の先端には、打撃ピストンに設けた打ち込み具打撃用の打撃ドライバを案内するためのドライバガイドが設けられている。ドライバガイドに供給された1本の打ち込み具が、打撃ピストンの往動(下動)により打撃ドライバで打撃されて、ドライバガイドの先端部(射出口)から打ち出される。打撃ピストンの下動端(下死点)は、フロントクッションとも称される下動端ダンパに当接させて規制される。この下動端ダンパの衝撃吸収能が適切に維持されることにより、打撃ドライバの打ち込み材への陥入量が安定化され、ひいては打ち込み部位の仕上がりをきれいにすることができる。逆に、下動端ダンパの衝撃吸収能が低下すると、打撃ドライバの打ち込み材への陥入量が大きくなって、打ち込み部位の仕上がりが悪くなる。
従来下動端ダンパに関する技術が、例えば下記の特許文献に開示されている。特許文献1には、径方向に2重構造の下動端ダンパとし、先に内周側のダンパに当接させ、後に外周側のより硬いダンパに当接させて二段階で打撃ピストンの衝撃を吸収する技術が記載されている。打撃ピストンの衝撃を二段階で受けることにより、ドライバの陥入量を安定化させて仕上がりのきれいな打ち込み作業を行うことができる。
特開2012−76154号公報
しかしながら、上記の特許文献1に開示された技術によれば、径方向に2重にダンパを配置してそれぞれ打撃ピストンの下面に当接させる構成であることから、打撃ピストン及びダンパの大型化を招きやすい問題があった。
本発明は、打撃ピストンの下動による衝撃を受けるダンパの大型化を招くことなく、打撃ドライバの打ち込み材に対する陥入量を安定化して打ち込み部位の仕上がり性を一層高めることを目的とする。
上記した課題は以下の各発明により解決される。第1の発明は、打撃ドライバを備えた打撃ピストンを下動させて打撃ドライバで打ち込み具を打撃する打ち込み工具である。第1の発明に係る打ち込み工具では、打撃ピストンの下動による衝撃を吸収する第1及び第2ダンパを備えている。第1の発明に係る打ち込み工具では、第1ダンパの内周側に衝撃吸収時の変形を許容する空間部を設け、この空間部内に第2ダンパを配置した構成となっている。
第1の発明によれば、打撃ピストンの下動による衝撃を吸収するための下動端ダンパが第1及び第2ダンパからなる二重構造を備えている。この二重構造の下動端ダンパによれば、打撃ピストンの衝撃が第1及び第2ダンパにより分散して受けられることにより、打撃ドライバの打ち込み材に対する陥入量が安定化されて打ち込み部位の仕上がり性が高められる。また、打撃ピストンの衝撃が第1及び第2ダンパで分散して受けられることにより、当該第1及び第2ダンパの耐久性を高めることができる。
第2の発明は、第1の発明において、第1及び第2ダンパは、それぞれの内周側に打撃ドライバを挿通させた円環形状を有しており、空間部内に、第1ダンパの変形を阻害しない範囲で第2ダンパを配置した打ち込み工具である。
また、第2の発明によれば、円環形状を有する第1ダンパの内周側にその変形を阻害しない範囲で同じく円環形状を有する第2ダンパが配置されていることから、第1ダンパに相当する単一のダンパのみで衝撃を受ける従来の構成に比して大型化を招くことがなく、これにより下動端ダンパとしてのコンパクト性を阻害することなく、衝撃を分散して吸収することにより打撃ドライバの打ち込み材に対する陥入量が安定化する。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、打撃ピストン若しくは打撃ドライバに第1及び第2当接部を設け、第1当接部が第1ダンパに当接され、第2当接部が第2ダンパに当接される構成とした打ち込み工具である。
第3の発明によれば、打撃ピストンの下動に伴って、第1当接部が第1ダンパに当接して変形することにより打撃ピストンの衝撃が吸収され、第2当接部が第2ダンパに当接して打撃ピストンの衝撃が吸収される。打撃ピストンの衝撃が2箇所で吸収されることにより、打撃ドライバの陥入量の安定化が図られる。
第4の発明は、第3の発明において、先に第1当接部が第1ダンパに当接し、その後第2当接部が第2ダンパに当接する構成とした打ち込み工具である。
第4の発明によれば、時間的にずれて二段階で打撃ピストンの衝撃が受けられることにより、打撃ドライバの陥入量の安定化が図られる。
第5の発明は、第4の発明において、第2当接部は、第1ダンパの内周側を非接触で通過する構成とした打ち込み工具である。
第5の発明によれば、第2当接部は第1ダンパの内周側を非接触で通過した後、第2ダンパに当接して衝撃が吸収される。第1ダンパの内周側において第2当接部が第2ダンパに当接される構成であることにより、当該下動端ダンパの大型化を回避できる。
第6の発明は、第1〜第5の何れか一つの発明において、第1ダンパよりも第2ダンパの硬度が高い打ち込み工具である。
第6の発明によれば、打撃ピストンの衝撃を受けた際に、第1ダンパよりも小さな変形量で第2ダンパが変形して衝撃が受けられる。第2ダンパの硬度がより高く設定されることにより、第2ダンパによる打撃ピストンの下動端位置のばらつきが抑制されることにより、仕上がりのきれいな打ち込みがなされる。
第7の発明は、打撃ドライバを備えた打撃ピストンを下動させて打撃ドライバで打ち込み具を打撃する打ち込み工具である。第7の発明に係る打ち込み工具では、打撃ピストンの下動に伴う衝撃を吸収する第1及び第2ダンパを備えており、第1及び第2ダンパは、それぞれ内周側に打撃ドライバを挿通させた円環形状を有している。第7の発明に係る打ち込み工具では、第1ダンパは軸方向に変形して打撃ピストンの衝撃を吸収する一方、第2ダンパは径方向内周側に変形して打撃ドライバに当接されることにより発生する摩擦抵抗により打撃ピストンの衝撃を吸収する構成となっている。
第7の発明によれば、打撃ピストンの下動による衝撃を吸収するための下動端ダンパが第1及び第2ダンパからなる二重構造を備えている。この二重構造の下動端ダンパによれば、打撃ピストンの衝撃が第1及び第2ダンパに分散して受けられることにより、打撃ドライバの陥入量の安定化が図られる。
第7の発明によれば、軸方向に変形する第1ダンパと径方向に変形する第2ダンパの二段階で打撃ピストンの下動に伴う衝撃が吸収される。第2ダンパは、打撃ピストンの衝撃を受けて径方向内周側に変形した結果打撃ドライバに当接されることにより発生する摩擦抵抗により打撃ピストンの衝撃が受けられる。
第8の発明は、第7の発明において、第1ダンパが第2ダンパに対して軸方向に押圧されて第2ダンパが径方向に変形する構成とした打ち込み工具である。
第8の発明によれば、前記したような第2当接部を別途設けることなく、2段階で衝撃を受けることができる。
第9の発明は、第7又は第8の発明において、打撃ピストンの下面に第1ダンパが当接され、打撃ドライバに第2ダンパが当接される打ち込み工具である。
第9の発明によれば、打撃ピストンの下面に当接して第1ダンパが軸方向に変形することにより打撃ピストンの下動による衝撃が吸収され、打撃ドライバに第2ダンパが当接されて摩擦抵抗が発生することにより打撃ピストンの下動による衝撃が吸収される。
第10の発明は、第7〜第9の何れか一つの発明において、第2ダンパは、径方向外周側への変形が規制されることにより、径方向内周側へ変形する構成とした打ち込み工具である。
第10の発明によれば、第2ダンパの径方向内周側への変形がより十分になされて打撃ドライバに対する摩擦抵抗が確実に発生され、これにより打撃ピストンの衝撃が確実に吸収される。
第11の発明は、第7〜第10の何れか一つの発明において、第2ダンパは外周側よりも内周側が薄肉となるテーパ形を有する打ち込み工具である。
第11の発明によれば、第2ダンパの内周側の変形を大きくして打撃ドライバに当接させて十分な摩擦抵抗が確実に発生されるようにすることができる。
本発明の第1実施形態に係る打ち込み工具の全体縦断面図である。 第1実施形態に係る下動端ダンパ及びその周辺の拡大断面図である。本図は、第1当接部としての打撃ピストンが第1ダンパに当接する直前の状態を示している。 第1実施形態に係る下動端ダンパ及びその周辺の拡大断面図である。本図は、第1当接部としての打撃ピストンが第1ダンパに当接し始めた状態を示している。 第1実施形態に係る下動端ダンパ及びその周辺の拡大断面図である。本図は、第2当接部としての係合部が第2ダンパに当接した状態を示している。 第2実施形態に係る下動端ダンパ及びその周辺の拡大断面図である。本図は、打撃ピストンが第1ダンパに当接する直前の状態を示している。 第2実施形態に係る下動端ダンパ及びその周辺の拡大断面図である。本図は、打撃ピストンが第1ダンパに当接し始めた状態を示している。 第2実施形態に係る下動端ダンパ及びその周辺の拡大断面図である。本図は、第2ダンパが打撃ドライバに当接し始めた状態を示している。
次に、本発明の第1実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1は、第1実施形態に係る打ち込み工具1を示している。本実施形態では、打ち込み工具1として圧縮エア駆動式かつ手持ち式の釘打機を例示する。この打ち込み工具1は、円筒形の本体ハウジング11に打撃ピストン12とシリンダ13を内装した本体部10を備えている。打撃ピストン12の下面中心に長尺棒状の打撃ドライバ14が設けられている。打撃ドライバ14は、打撃ピストン12の下面中心から下方へ長く延びている。
打撃ドライバ14が延びる方向(移動方向)が打撃ピストン12の下動方向であり、従って打ち込み具の打ち込み方向となる。以下の説明では、打撃ドライバ14の軸線方向をドライバ軸方向、あるいは上下方向と称して部材及び構成等の方向を特定する。なお、部材及び構成等の前後方向については、図1に示すようにハンドル部16を把持した使用者側が後側であり、使用者から見て前方が前側となる。
本体部10の下部には、打ち込みノーズ部15が設けられている。打撃ドライバ14の下部側は、打ち込みノーズ部15の打ち込み通路内に進入している。打撃ピストン12の下動により打撃ドライバ14が打ち込み通路内を下動することにより、同じく打ち込み通路内に供給された1本の打ち込み具が打撃されて、当該打ち込みノーズ部15の先端部(射出口)から打ち出される。
本体部10の側部に、使用者が把持するハンドル部16が設けられている。ハンドル部16は、本体部10の側部から側方へ長く延びている。打ち込みノーズ部15とハンドル部16との間に跨った状態でマガジン20が設けられている。マガジン20には、多数の打ち込み具が並列状態で仮結合された連結打ち込み具が渦巻き状に巻かれた状態で装填されている。打ち込み動作に連動して連結打ち込み具がピッチ送りされることにより、打ち込み通路内に打ち込み具が1本ずつ供給される。
ハンドル部16の後部には、圧縮エア供給用のエアホースを接続するためのカプラ17が設けられている。カプラ17に接続されたエアホース(図示省略)を経てハンドル部16の内部に設けた蓄圧室18内に圧縮エアが供給される。ハンドル部16の基部下面側には、トリガバルブ19が設けられている。トリガバルブ19の下側には、トリガ21が上方へ引き操作可能に設けられている。ハンドル部16を把持した手の指先でトリガ21を上方へ引き操作すると、トリガバルブ19がオンして本体部10に圧縮エアが供給される。打ち込み動作完了後、トリガ21の引き操作を解除すると、トリガバルブ19がオフして本体部10の圧縮エアが排気される。
トリガバルブ19がオンして本体部10に供給された圧縮エアは、シリンダ13のシリンダ上室13aに流入する。シリンダ上室13aに流入した圧縮エアにより打撃ピストン12が下動する。打撃ピストン12が下動端に至ると、打撃ドライバ14の先端が打ち込み材Wのほぼ上面に至って1本の打ち込み具の打ち込みが完了する。
シリンダ13の下部であって本体ハウジング11の下部には、打撃ピストン12の下動による衝撃を吸収しつつその下動端位置を規制するための下動端ダンパ30が設けられている。図1では、打撃ピストン12が下動端ダンパ30に当接する直前の状態が示されている。第1実施形態では、この下動端ダンパ30が第1ダンパ31と第2ダンパ32の二つから構成されている。下動端ダンパ30の詳細については後述する。
打ち込み完了後、トリガ21の引き操作を解除すると、シリンダ上室13a内が排気されることにより、打撃ピストン12がシリンダ下室13b内に流入したリターンエアにより上動する。シリンダ13の上部であって本体ハウジング11の上部には、打撃ピストン12の上動による衝撃を吸収しつつその上動端位置を規制するための上動端ダンパ22が設けられている。
第1実施形態に係る下動端ダンパ30の詳細が図2〜図4に示されている。上記したように第1実施形態に係る下動端ダンパ30は、それぞれ弾性ゴムを素材とする第1ダンパ31と第2ダンパ32を備えている。図示するように第1ダンパ31は、上下に長い円筒形状を有している。一方、第2ダンパ32は、第1ダンパ31の内周側に収容された概ね円板形状を有している。
第1ダンパ31の上側は、シリンダ13の内部に位置しており、打撃ピストン12よりもやや小さな外径を有している。第1ダンパ31の下側ほぼ半分の領域は、シリンダ13の下部から下方へ延びており、この部分はシリンダ13とほぼ同等の外径になっている。本体ハウジング11の下部は、打ち込みノーズ部15の取り付けベース部15aで気密に塞がれている。この取り付けベース部15aの挿通孔15bに打撃ドライバ14が挿通されている。
第1ダンパ31の内周側には、下側ほど大径となるテーパ孔形の空間部31aが形成されている。内周側の空間部31aは、当該第1ダンパ31の弾性変形を阻害しないよう十分に大きく設定されている。この空間部31aの下部に、第2ダンパ32が同軸に配置されている。この第2ダンパ32によっても第1ダンパ31の弾性変形が阻害されないよう当該第2ダンパ32の大きさが適切に設定されている。第2ダンパ32は、取り付けベース部15aの上面に重ね合わされた状態に保持されている。第2ダンパ32は、第1ダンパよりも硬度が高い弾性ゴムを素材として成形されている。第1ダンパ31の空間部31a、第2ダンパ32の内周孔32aに打撃ドライバ14が挿通されている。
打撃ドライバ14の上部側には、より大径となるフランジ形の係合部14aが一体に設けられている。この係合部14aは、第1ダンパ31の空間部31aの上部側を非接触で通過可能な径で設けられている。係合部14aのドライバ軸方向の位置であって、打撃ピストン12の下面12aから係合部14aまでのドライバ軸方向の距離が適切に設定されている。
図3に示すように打撃ピストン12が下動端付近にまで下動すると、先に打撃ピストン12の下面が第1ダンパ31に当接される。この段階では、係合部14aは、第2ダンパ32にまで至っていない。先に打撃ピストン12の下面12aが第1ダンパ31に当接して押圧され、その結果図3中白抜き矢印(1)で示すように第1ダンパ31がドライバ軸方向下向きに弾性変形することで打撃ピストン12の下動に伴う衝撃が吸収される。
打撃ピストン12の下動に伴う衝撃が第1ダンパ31の弾性変形により吸収されつつ、当該打撃ピストン12が図4に示すようにさらに下動した段階で、係合部14aが第2ダンパ32に当接される。図4中白抜き矢印(2)で示すように係合部14aがドライバ軸方向下向きに押圧されて第2ダンパ32が軸方向に弾性変形することにより、打撃ピストン12の下動に伴う残余の衝撃が吸収されて、打撃ピストン12が下動端にて停止される。
このように、打撃ピストン12の下動に伴う衝撃が第1ダンパ31と第2ダンパ32の二段階で受けられてその下動端が規制され、この段階で1本の打ち込み具の打ち込みが完了する。その後、トリガ21の引き操作を解除するとシリンダ上室13aが排気されて、打撃ピストン12が上動端に戻されて、一連の打ち込み動作が完了する。
以上のように構成した第1実施形態の打ち込み工具1によれば、打撃ピストン12の下動による衝撃を吸収するための下動端ダンパ30が第1ダンパ31と第2ダンパ32からなる二重構造を備えている。この二重構造の下動端ダンパ30によれば、打撃ピストン12の衝撃が第1ダンパ31と第2ダンパ32により分散して受けられることにより、打撃ドライバ14の打ち込み材Wに対する陥入量の安定化が図られる。打撃ドライバ14の打ち込み材Wに対する陥入量が安定化することにより打ち込み部位の仕上がり性(見栄え)が高められる。また、下動端の衝撃が分散して受けられることにより、当該第1ダンパ31と第2ダンパ32の耐久性を高めることができる。
また、例示した下動端ダンパ30によれば、第1ダンパ31の内周側の空間部31a内にその弾性変形を阻害しない範囲で第2ダンパ32が配置されていることから、第1ダンパ31に相当する単一のダンパのみで衝撃を受ける従来の構成に比して大型化を招くことがなく、これにより下動端ダンパ30としてのコンパクト性を阻害することなく、衝撃を分散して吸収することにより、打撃ドライバ14の打ち込み材Wに対する陥入量の安定化が図られ、また当該下動端ダンパ30としての耐久性を高めることができる。
また、例示した下動端ダンパ30によれば、打撃ピストン12の下動に伴って、第1当接部としての下面12aが第1ダンパ31に当接して変形することにより打撃ピストン12の衝撃が吸収される。その後、第2当接部としての係合部14aが第2ダンパ32に当接して打撃ピストン12の残余の衝撃が吸収される。このように打撃ピストン12の衝撃が時間的にずれて二段階で吸収されることにより、打撃ドライバ14の打ち込み材Wに対する陥入量の安定化が図られるとともに、当該下動端ダンパ30の弾性吸収能が高められてその耐久性が高められる。
さらに、第2ダンパ32は、第1ダンパ31よりも硬度が高い弾性ゴムを素材としていることから、第2ダンパ32による打撃ピストン12の下動端位置のばらつきが抑制され、これにより打撃ドライバ14の打ち込み材Wに対する陥入量のばらつきを抑制して打ち込み部位をよりきれいに仕上げることができる。
以上説明した実施形態には種々変更を加えることができる。例えば、第2ダンパ32をより硬くする構成を例示したが、先に衝撃を受ける第1ダンパを後から衝撃を受ける第2ダンパよりも硬くする構成としてもよい。また、第1ダンパと第2ダンパの硬度を同じ設定にしてもよい。
図5〜図7には、第2実施形態に係る下動端ダンパ35が示されている。打ち込み工具1としての基本的な構成については変更を要しない。第2実施形態に係る下動端ダンパ35は、打撃ピストン12の下動端における衝撃を吸収する第1ダンパ36と第2ダンパ37を備えた二重構造を有している。第1ダンパ36は、内周側に打撃ドライバ12を挿通させた円筒形状を有している。第1ダンパ36の上部側は、シリンダ13の内周側に位置し、下部側はシリンダ13の下部から下方へ張り出している。張り出し部分の外径及び内径は、やや大径のテーパ形に形成されている。
第2ダンパ37は、内周側に打撃ドライバ12を挿通させた円環形状を有しており、第1ダンパ36と同軸に配置されている。第2ダンパ37は、取り付けベース部15aの上面に重ね合わされた状態に保持されている。図示するように第2ダンパ37の内周側には、外周側の外縁部37bよりも薄肉となるテーパ形の内縁部37aが形成されている。外縁部37bの拡径方向への変形は取り付けベース部15aにより規制されている。
第2実施形態では、第1ダンパ36はドライバ軸方向に変形して打撃ピストン12の衝撃を吸収する。この点も第1実施形態と同じである。これに対して、第2実施形態の第2ダンパ37は径方向内周側に変形して打撃ドライバ14に当接されることにより発生する摩擦抵抗により打撃ピストン12の衝撃を吸収する機能を有しており、この点で第1実施形態とは異なっている。
図6に示すように打撃ピストン12の下動に伴ってその下面12aが第1ダンパ36に当接し、これにより第1ダンパ36が図6中白抜き矢印(3)で示すようにドライバ軸方向下向きに弾性変形することにより打撃ピストン12の衝撃が吸収される。第1ダンパ36の下部は、第2ダンパ37の外縁部37bの上面に当接されている。このため、打撃ピストン12の当接により第1ダンパ36がドライバ軸方向下向きに変形すると、図7中白抜き矢印(4)で示すようにその下部が第2ダンパ37の外縁部37bの上面に強く押圧される。第2ダンパ37の外縁部37bが、打撃ピストン12の推力に相当する外力で強く押圧されることにより、当該第2ダンパ37の内縁部37aは同じく図7中白抜き矢印(5)で示すように縮径方向に変形して打撃ドライバ14に強く押圧される。
打撃ドライバ14に第2ダンパ37の内縁部37aが強く押圧されることにより大きな摩擦抵抗が発生し、この摩擦抵抗が打撃ドライバ14に下動抵抗として作用することにより打撃ピストン12の下動端が規制される。
以上のように構成した第2実施形態に係る打ち込み工具1によれば、打撃ピストン12の下動による衝撃を吸収するための下動端ダンパ35が第1ダンパ36と第2ダンパ37からなる二重構造を備えている。第1実施形態と同じく、この二重構造の下動端ダンパ35によれば、打撃ピストン12の衝撃が第1ダンパ36と第2ダンパ37に分散して受けられることにより、打撃ドライバ14の打ち込み材Wに対する陥入量の安定化が図られて打ち込み部位の仕上がり性が高められる。
また、第2実施形態によれば、ドライバ軸方向に変形する第1ダンパ36と縮径方向に変形する第2ダンパ37の二段階で打撃ピストン12の下動に伴う衝撃が吸収される。打撃ピストン12の衝撃を受けて第1ダンパ36がドライバ軸方向に変形し、その結果第1ダンパ36の下部が外縁部37bに強く押圧されることにより、第2ダンパ37の内縁部37aが縮径方向に変形して打撃ドライバ14に強く押圧され、これにより発生する摩擦抵抗により打撃ピストン12の残余の衝撃が受けられる。第2ダンパ37で残余の衝撃が吸収されることにより、打撃ピストン12の下動端が規制されて、打撃ドライバ14の打ち込み材Wに対する陥入量が規制される。
さらに、第2実施形態によれば、第2ダンパ37の外縁部37bの拡径方向(外周側)への変形が取り付けベース部15aにより規制され、且つ内縁部37aが外縁部37bよりも薄肉に形成されていることにより、当該第2ダンパ37の径方向内周側への変形がより十分になされて打撃ドライバ14に対する摩擦抵抗が確実に発生され、これにより打撃ピストン12の衝撃が確実に吸収されて打ち込み材Wへの過剰なドライバ陥入が抑制されて、きれいな仕上がりの打ち込みがなされる。
以上説明した実施形態にはさらに変更を加えることができる。例えば、例示した2重構造の下動端ダンパ30,35は、圧縮エア駆動式の打ち込み工具に限らず、電動式やガス式の打ち込み工具にも同様に適用することができる。また、釘打機に限らず、タッカやビス打ち機についても同様に適用することができる。
1…打ち込み工具
W…打ち込み材
10…本体部
11…本体ハウジング
12…打撃ピストン、12a…下面
13…シリンダ
13a…シリンダ上室、13b…シリンダ下室
14…打撃ドライバ
14a…係合部
15…打ち込みノーズ部
15a…取り付けベース部、15b…挿通孔
16…ハンドル部
17…カプラ
18…蓄圧室
19…トリガバルブ
20…マガジン
21…トリガ
22…上動端ダンパ
30…下動端ダンパ
31…第1ダンパ、31a…空間部
32…第2ダンパ、32a…内周孔

Claims (11)

  1. 打撃ドライバを備えた打撃ピストンを下動させて前記打撃ドライバで打ち込み具を打撃する打ち込み工具であって、
    前記打撃ピストンの下動による衝撃を吸収する第1及び第2ダンパを備えており、
    前記第1ダンパの内周側に衝撃吸収時の変形を許容する空間部を設け、該空間部内に前記第2ダンパを配置した打ち込み工具。
  2. 請求項1記載の打ち込み工具であって、前記第1及び第2ダンパは、それぞれの内周側に前記打撃ドライバを挿通させた円環形状を有しており、前記空間部内に、前記第1ダンパの変形を阻害しない範囲で前記第2ダンパを配置した打ち込み工具。
  3. 請求項1又は2記載の打ち込み工具であって、前記打撃ピストン若しくは前記打撃ドライバに第1及び第2当接部を設け、前記第1当接部が前記第1ダンパに当接され、前記第2当接部が前記第2ダンパに当接される構成とした打ち込み工具。
  4. 請求項3記載の打ち込み工具であって、先に前記第1当接部が前記第1ダンパに当接し、その後前記第2当接部が前記第2ダンパに当接する構成とした打ち込み工具。
  5. 請求項4記載の打ち込み工具において、前記第2当接部は、前記第1ダンパの内周側を非接触で通過する構成とした打ち込み工具。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載した打ち込み工具であって、前記第1ダンパよりも前記第2ダンパの硬度が高い打ち込み工具。
  7. 打撃ドライバを備えた打撃ピストンを下動させて前記打撃ドライバで打ち込み具を打撃する打ち込み工具であって、
    前記打撃ピストンの下動端における衝撃を吸収する第1及び第2ダンパを備えており、
    前記第1及び第2ダンパは、それぞれ内周側に打撃ドライバを挿通させた円環形状を有しており、
    前記第1ダンパは軸方向に変形して前記打撃ピストンの衝撃を吸収する一方、前記第2ダンパは径方向内周側に変形して前記打撃ドライバに当接されることにより発生する摩擦抵抗により前記打撃ピストンの衝撃を吸収する構成とした打ち込み工具。
  8. 請求項7記載の打ち込み工具であって、前記第1ダンパが前記第2ダンパに対して軸方向に押圧されて該第2ダンパが径方向に変形する構成とした打ち込み工具。
  9. 請求項7又は8記載の打ち込み工具であって、前記打撃ピストンの下面に前記第1ダンパが当接され、前記打撃ドライバに前記第2ダンパが当接される打ち込み工具。
  10. 請求項7〜9の何れか1項に記載した打ち込み工具であって、前記第2ダンパは、径方向外周側への変形が規制される構成とした打ち込み工具。
  11. 請求項7〜10の何れか1項に記載した打ち込み工具であって、前記第2ダンパは外周側よりも内周側が薄肉となるテーパ形を有する打ち込み工具。
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