JP2019207136A - 廃液処理方法、および、廃液処理装置 - Google Patents
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[1]廃液処理装置
図1は、第1実施形態に係る廃液処理装置1を模式的に示す図である。
上記した廃液処理装置を用いて実行する廃液処理方法に関して具体的に説明する。
図2に示すように、まず、放射線の測定値が所定値以下か否かの判断を実行する(ST10)。
これに対して、放射線の測定値が所定値以下でない場合(No)には、図2に示すように、放射性物質の脱離処理を実行する(ST20)。
つぎに、図2に示すように、放射性物質の沈殿化処理を実行する(ST30)。
つぎに、図2に示すように、固液分離処理を実行する(ST40)。
つぎに、図2に示すように、イオン交換処理を実行する(ST50)。
つぎに、図2に示すように、放射線の測定値が所定値以下か否かの判断を実行する(ST60)。
以上のように、本実施形態では、放射性核種を含有する有機物を含む廃液に脱離溶液を混合することによって、有機物から放射性核種が脱離した第1混合液を得る。つぎに、第1混合液に沈殿溶液を混合することによって、放射性核種が沈殿した第2混合液を得る。つぎに、第2混合液について固液分離処理を実行することによって、液体成分と固体成分とに分離する。つぎに、その分離された液体成分についてイオン交換処理を行うことによって、イオン交換処理済み液を得る。
図3は、第1実施形態の変形例に係る廃液処理装置1を模式的に示す図である。
以下より、第1実施形態に関する実施例に関して表1を用いて説明する。
[5−1−1]例A1
例A1では、まず、脱離処理を実行した(ST20)。脱離処理では、塩酸を含む脱離溶液(塩酸水溶液)を模擬廃液に混合することによって、有機物からコバルトが脱離した第1混合液を得た。ここでは、第1混合液のpHが2になるように、脱離溶液の混合を実行した。
例A2では、脱離処理(ST20)において、ギ酸を含む脱離溶液(ギ酸水溶液)をを用いた。この点を除き、例A2では、例A1の場合と同様に、各処理を実行した。
例A3では、脱離処理(ST20)において、シュウ酸を含む脱離溶液(シュウ酸水溶液)を用いた。この点を除き、例A3では、例A1の場合と同様に、各処理を実行した。
表1に示すように、例A1から例A3に関して、脱離処理を開始する前の模擬廃液のコバルト濃度(ppb)と、イオン交換処理を実行した後のイオン交換処理済み液のコバルト濃度(ppb)とを測定した。コバルト濃度(ppb)の測定は、誘導結合プラズマ質量分析計(ICP−MS)を用いて行った。
[5−2−1]例B1
例B1では、例A1と同様に、塩酸を含む脱離溶液を用いて脱離処理(ST20)を実行した。その後、例A1と同様に、水酸化ナトリウムを含む沈殿溶液を用いて沈殿化処理(ST30)を実行することで、脱離したコバルトが沈殿した第2混合液を得た。
例B2では、脱離処理(ST20)において、ギ酸を含む脱離溶液を用いた。この点を除き、例B2では、例B1の場合と同様に、各処理を実行した。
例B3では、脱離処理(ST20)において、シュウ酸を含む脱離溶液を用いた。この点を除き、例B3では、例B1の場合と同様に、各処理を実行した。
表1に示すように、例B1から例B3に関して、脱離処理を開始する前の模擬廃液のコバルト濃度(ppb)と、沈殿化処理を実行した後の第2混合液のコバルト濃度(ppb)とを測定した。第2混合液のコバルト濃度(ppb)は、変形例で示したように、第2混合液の固形分を沈降させることによって、第2混合液を上澄み液部分と沈殿物部分とに分離した後に、その第2混合液の上澄み液についてコバルト濃度(ppb)の測定を行った。コバルト濃度(ppb)の測定は、誘導結合プラズマ質量分析計(ICP−MS)を用いて行った。
[5−3−1]例C1
例C1では、例B1と同様に、塩酸を含む脱離溶液を用いて脱離処理(ST20)を実行した。ここでは、第1混合液のpHが2になるように、脱離溶液の混合を実行した。その後、例B1と同様に、水酸化ナトリウムを含む沈殿溶液を用いて沈殿化処理(ST30)を実行することで、脱離したコバルトが沈殿した第2混合液を得た。
例C2では、塩酸を含む脱離溶液を用いて脱離処理(ST20)を実行した。ここでは、例C1と異なり、第1混合液のpHが3になるように、脱離溶液の混合を実行した。この点を除き、例C2では、例C1の場合と同様に、沈殿化処理(ST30)を実行した。
例C3では、塩酸を含む脱離溶液を用いて脱離処理(ST20)を実行した。ここでは、例C1と異なり、第1混合液のpHが4になるように、脱離溶液の混合を実行した。この点を除き、例C3では、例C1の場合と同様に、沈殿化処理(ST30)を実行した。
表1に示すように、例C1から例C3に関して、脱離処理を開始する前の模擬廃液のコバルト濃度(ppb)と、沈殿化処理を実行した後の第2混合液のコバルト濃度(ppb)とを測定した。第2混合液のコバルト濃度(ppb)は、変形例で示したように、第2混合液の固形分を沈降させることによって、第2混合液を上澄み液部分と沈殿物部分とに分離した後に、その第2混合液の上澄み液についてコバルト濃度(ppb)の測定を行った。
[5−4−1]例D1
例D1では、例B1と同様に、塩酸を含む脱離溶液を用いて脱離処理(ST20)を実行した。ここでは、第1混合液のpHが2になるように、脱離溶液の混合を実行した。その後、水酸化ナトリウムを含む沈殿溶液を用いて沈殿化処理(ST30)を実行することで、脱離したコバルトが沈殿した第2混合液を得た。ここでは、例B1の場合と異なり、第2混合液のpHが6になるように、沈殿溶液の混合を実行した。
例D2では、例D1と同様に、脱離処理(ST20)を実行した。その後、水酸化ナトリウムを含む沈殿溶液を用いて沈殿化処理(ST30)を実行することで、脱離したコバルトが沈殿した第2混合液を得た。ここでは、例D1の場合と異なり、第2混合液のpHが7になるように、沈殿溶液の混合を実行した。
例D3では、例D1と同様に、脱離処理(ST20)を実行した。その後、水酸化ナトリウムを含む沈殿溶液を用いて沈殿化処理(ST30)を実行することで、脱離したコバルトが沈殿した第2混合液を得た。ここでは、例D1の場合と異なり、第2混合液のpHが8になるように、沈殿溶液の混合を実行した。
例D4では、例D1と同様に、脱離処理(ST20)を実行した。その後、水酸化ナトリウムを含む沈殿溶液を用いて沈殿化処理(ST30)を実行することで、脱離したコバルトが沈殿した第2混合液を得た。ここでは、例D1の場合と異なり、第2混合液のpHが9になるように、沈殿溶液の混合を実行した。
例D5では、例D1と同様に、脱離処理(ST20)を実行した。その後、水酸化ナトリウムを含む沈殿溶液を用いて沈殿化処理(ST30)を実行することで、脱離したコバルトが沈殿した第2混合液を得た。ここでは、例D1の場合と異なり、第2混合液のpHが10になるように、沈殿溶液の混合を実行した。
表1に示すように、例D1から例D5に関して、脱離処理を開始する前の模擬廃液のコバルト濃度(ppb)と、沈殿化処理を実行した後の第2混合液のコバルト濃度(ppb)とを測定した。第2混合液のコバルト濃度(ppb)は、変形例で示したように、第2混合液の固形分を沈降させることによって、第2混合液を上澄み液部分と沈殿物部分とに分離した後に、その第2混合液の上澄み液についてコバルト濃度(ppb)の測定を行った。
[1]廃液処理装置
図4は、第2実施形態に係る廃液処理装置1を模式的に示す図である。
上記した廃液処理装置1を用いて実行する廃液処理方法に関して具体的に説明する。
図5に示すように、まず、放射線の測定値が所定値以下か否かの判断を実行する(ST10)。
これに対して、放射線の測定値が所定値以下でない場合(No)には、図5に示すように、放射性物質の脱離沈殿化処理を実行する(ST20b)。
つぎに、図5に示すように、固液分離処理(ST40)、イオン交換処理(ST50)などの処理を順次実行する。
以上のように、本実施形態では、放射性核種を含有する有機物を含む廃液に脱離沈殿溶液を混合することによって、有機物から放射性核種が脱離し、その脱離した放射性核種が沈殿した混合液を得る。つぎに、その混合液にについて固液分離処理を実行することによって、液体成分と固体成分とに分離する。つぎに、その分離された液体成分についてイオン交換処理を行うことによって、イオン交換処理済み液を得る。
以下より、第2実施形態に関する実施例に関して表2を用いて説明する。
[4−1−1]例E1
例E1では、脱離沈殿化処理(ST20b)を実行せずに、模擬廃液に関して、固液分離処理を実行した(ST40)。ここでは、濾過度が0.45μmであるフィルタを用いて固液分離処理を実行することによって、模擬廃液を液体成分(ろ液)と固体成分(ろ物)とに分離した。
例E2では、例E1と異なり、まず、脱離沈殿化処理を実行した(ST20b)。脱離沈殿化処理では、炭酸カリウムを含む脱離沈殿溶液(炭酸カリウム水溶液)を模擬廃液に混合することによって、有機物から放射性核種が脱離し、その脱離した放射性核種が沈殿した混合液を得た。ここでは、混合液において炭酸カリウムの濃度が0.01mol/Lになるように、脱離沈殿溶液の混合を実行した。
例E3では、脱離沈殿化処理(ST20b)において、炭酸水素ナトリウムを含む脱離沈殿溶液(炭酸水素ナトリウム水溶液)を用いた。ここでは、混合液において炭酸水素ナトリウムの濃度が0.01mol/Lになるように、脱離沈殿溶液の混合を実行した。この点を除き、例E3では、例E2の場合と同様に、各処理を実行した。
例E4では、脱離沈殿化処理(ST20b)において、炭酸ナトリウムを含む脱離沈殿溶液(炭酸ナトリウム水溶液)を用いた。ここでは、混合液において炭酸ナトリウムの濃度が0.01mol/Lになるように、脱離沈殿溶液の混合を実行した。この点を除き、例E4では、例E2の場合と同様に、各処理を実行した。
例E5では、脱離沈殿化処理(ST20b)において、炭酸カルシウムを含む脱離沈殿溶液(炭酸カルシウム水溶液)を用いた。ここでは、混合液において炭酸カルシウムの濃度が0.01mol/Lになるように、脱離沈殿溶液の混合を実行した。この点を除き、例E5では、例E2の場合と同様に、各処理を実行した。
例E6では、脱離沈殿化処理(ST20b)において、塩化カルシウムを含む脱離沈殿溶液(塩化カルシウム水溶液)を用いた。ここでは、混合液において塩化カルシウムの濃度が0.01mol/Lになるように、脱離沈殿溶液の混合を実行した。この点を除き、例E6では、例E2の場合と同様に、各処理を実行した。
例E7では、脱離沈殿化処理(ST20b)において、塩化マグネシウムを含む脱離沈殿溶液(塩化マグネシウム水溶液)を用いた。ここでは、混合液において塩化マグネシウムの濃度が0.01mol/Lになるように、脱離沈殿溶液の混合を実行した。この点を除き、例E7では、例E2の場合と同様に、各処理を実行した。
表2に示すように、例E1から例E7に関して、模擬廃液のコバルト濃度(ppb)と、イオン交換処理を実行した後のイオン交換処理済み液のコバルト濃度(ppb)とを測定した。コバルト濃度(ppb)の測定は、誘導結合プラズマ質量分析計(ICP−MS)を用いて行った。
[4−2−1]例F1
例F1では、例E4と同様に、脱離沈殿化処理(ST20b)において、炭酸ナトリウムを含む脱離沈殿溶液(炭酸ナトリウム水溶液)を用いた。ここでは、例E4の場合と異なり、混合液において炭酸ナトリウムの濃度が0.1mol/Lになるように、脱離沈殿溶液の混合を実行した。この点を除き、例F1では、例E4の場合と同様に、各処理を実行した。
例F2では、例F1と同様に、脱離沈殿化処理(ST20b)において、炭酸ナトリウムを含む脱離沈殿溶液(炭酸ナトリウム水溶液)を用いた。ここでは、例F1の場合と異なり、混合液において炭酸ナトリウムの濃度が0.01mol/Lになるように、脱離沈殿溶液の混合を実行した。この点を除き、例F2では、例F1の場合と同様に、各処理を実行した。
例F3では、例F1と同様に、脱離沈殿化処理(ST20b)において、炭酸ナトリウムを含む脱離沈殿溶液(炭酸ナトリウム水溶液)を用いた。ここでは、例F1の場合と異なり、混合液において炭酸ナトリウムの濃度が0.001mol/Lになるように、脱離沈殿溶液の混合を実行した。この点を除き、例F3では、例F1の場合と同様に、各処理を実行した。
表2に示すように、例F1から例F3に関して、脱離処理を開始する前の模擬廃液のコバルト濃度(ppb)と、脱離沈殿化処理を実行した後の混合液のコバルト濃度(ppb)とを測定した。
[4−3−1]例G1
例G1では、例E2と同様に、脱離沈殿化処理(ST20b)において、炭酸カリウムを含む脱離沈殿溶液(炭酸カリウム水溶液)を用いた。ここでは、混合液において炭酸カリウムの濃度が0.01mol/Lになるように、脱離沈殿溶液の混合を実行した。
例G2では、例E3と同様に、脱離沈殿化処理(ST20b)において、炭酸水素ナトリウムを含む脱離沈殿溶液(炭酸水素ナトリウム水溶液)を用いた。ここでは、混合液において炭酸水素ナトリウムの濃度が0.01mol/Lになるように、脱離沈殿溶液の混合を実行した。
例G3では、例E4と同様に、脱離沈殿化処理(ST20b)において、炭酸ナトリウムを含む脱離沈殿溶液(炭酸ナトリウム水溶液)を用いた。ここでは、混合液において炭酸ナトリウムの濃度が0.01mol/Lになるように、脱離沈殿溶液の混合を実行した。
表2に示すように、例G1から例G3に関して、脱離処理を開始する前の模擬廃液のコバルト濃度(ppb)と、脱離沈殿化処理を実行した後の混合液のコバルト濃度(ppb)とを測定した。混合液のコバルト濃度(ppb)は、混合液の固形分を沈降させることによって、混合液を上澄み液部分と沈殿物部分とに分離した後に、その混合液の上澄み液についてコバルト濃度(ppb)の測定を行った。
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階では、上述した実施例以外にも様々な形態で実施することができる。本発明は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、追加、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
Claims (18)
- 放射性核種を含有する有機物を含む廃液を処理する廃液処理装置であって、
前記廃液を貯蔵する、廃液タンクと、
前記有機物から前記放射性核種を脱離させる脱離溶液を貯蔵する脱離溶液タンクと、
前記有機物から脱離した前記放射性核種を沈殿させる沈殿溶液を貯蔵する沈殿溶液タンクと、
前記廃液タンクから供給された前記廃液に、前記脱離溶液タンクから供給された前記脱離溶液を混合することによって第1混合液を形成した後に、前記沈殿溶液タンクから供給された前記沈殿溶液を前記第1混合液に混合することによって第2混合液を形成する処理タンクと、
前記処理タンクにおいて形成された前記第2混合液について固液分離処理を実行することによって、液体成分と固体成分とに分離する固液分離部と、
前記固液分離部において分離された液体成分についてイオン交換処理を行うことによって、イオン交換処理済み液を得るイオン交換部と
を有する、
廃液処理装置。 - 前記廃液タンクに貯蔵された前記廃液について放射線を測定する第1の放射線測定部
を有し、
前記第1の放射線測定部で測定された放射線の値が、予め定めた値以上である場合に、前記廃液タンクから前記廃液を前記処理タンクへ供給する、
請求項1に記載の廃液処理装置。 - 前記イオン交換部で得られたイオン交換処理済み液を受ける受けタンクと、
前記廃液タンクに貯蔵された前記イオン交換処理済み液について放射線を測定する第2の放射線測定部と
を有し、
前記第2の放射線測定部で測定された放射線の値が、予め定めた値以上である場合に、前記受けタンクから前記イオン交換処理済み液を前記廃液として前記処理タンクへ戻す、
請求項1または2に記載の廃液処理装置。 - 前記固液分離部を迂回するように、前記処理タンクと前記イオン交換部との間を連通するバイパス流路が設けられており、
前記処理タンクに収容された前記第2混合液の固形分を沈降させることによって、第2混合液を上澄み液部分と沈殿物部分とに分離させた後に、前記バイパス流路を介在して前記上澄み液を前記イオン交換部に供給する、
請求項1から3のいずれかに記載の廃液処理装置。 - 前記第1混合液は、pHが4以下である、
請求項1から4のいずれかに記載の廃液処理装置。 - 前記脱離溶液は、塩酸とギ酸とシュウ酸とのうち少なくとも1つを含む水溶液である、
請求項1から5のいずれかに記載の廃液処理装置。 - 前記第2混合液は、pHが8を超える、
請求項1から6のいずれかに記載の廃液処理装置。 - 前記沈殿溶液は、アルカリ性溶液である、
請求項1から7のいずれかに記載の廃液処理装置。 - 前記沈殿溶液は、水酸化ナトリウム水溶液である、
請求項1から8のいずれかに記載の廃液処理装置。 - 放射性核種を含有する有機物を含む廃液を処理する廃液処理方法であって、
前記廃液に脱離溶液を混合することによって、前記有機物から前記放射性核種が脱離した第1混合液を得る、脱離処理ステップと、
前記第1混合液に沈殿溶液を混合することによって、前記脱離処理ステップにおいて脱離した前記放射性核種が沈殿した第2混合液を得る、沈殿化処理ステップと、
前記第2混合液について固液分離処理を実行することによって、液体成分と固体成分とに分離する、固液分離ステップと、
前記固液分離ステップにおいて分離された液体成分についてイオン交換処理を行うことによって、イオン交換処理済み液を得るイオン交換ステップと
を有する、
廃液処理方法。 - 放射性核種を含有する有機物を含む廃液を処理する廃液処理装置であって、
前記廃液を貯蔵する廃液タンクと、
前記有機物から前記放射性核種を脱離させると共に、当該脱離した前記放射性核種を沈殿させる脱離沈殿溶液を貯蔵する脱離沈殿溶液タンクと
前記廃液タンクから供給された前記廃液に、前記脱離沈殿溶液タンクから供給された前記脱離沈殿溶液を混合することによって混合液を形成する処理タンクと、
前記処理タンクにおいて形成された前記混合液について固液分離処理を実行することによって、液体成分と固体成分とに分離する固液分離部と、
前記固液分離部において分離された液体成分についてイオン交換処理を行うことによって、イオン交換処理済み液を得るイオン交換部と
を有する、
廃液処理装置。 - 前記廃液タンクに貯蔵された前記廃液について放射線を測定する第1の放射線測定部
を有し、
前記第1の放射線測定部で測定された放射線の値が、予め定めた値以上である場合に、前記廃液タンクから前記廃液を前記処理タンクへ供給する、
請求項11に記載の廃液処理装置。 - 前記イオン交換部で得られたイオン交換処理済み液を受ける受けタンクと、
前記廃液タンクに貯蔵された前記イオン交換処理済み液について放射線を測定する第2の放射線測定部と
を有し、
前記第2の放射線測定部で測定された放射線の値が、予め定めた値以上である場合に、前記受けタンクから前記イオン交換処理済み液を前記廃液として前記処理タンクへ戻す、
請求項11または12に記載の廃液処理装置。 - 前記固液分離部を迂回するように、前記処理タンクと前記イオン交換部との間を連通するバイパス流路が設けられており、
前記処理タンクに収容された前記混合液の固形分を沈降させることによって、第2混合液を上澄み液部分と沈殿物部分とに分離させた後に、前記バイパス流路を介在して前記上澄み液を前記イオン交換部に供給する、
請求項11から13のいずれかに記載の廃液処理装置。 - 前記脱離沈殿溶液は、炭酸塩を含む水溶液である、
請求項11から14のいずれかに記載の廃液処理装置。 - 前記脱離沈殿溶液は、炭酸塩として、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムのうち少なくとも1つを含む、
請求項15に記載の廃液処理装置。 - 前記混合液において、炭酸塩の濃度は、0.001mol/L以上である、
請求項15または16に記載の廃液処理装置。 - 放射性核種を含有する有機物を含む廃液を処理する廃液処理方法であって、
前記廃液に脱離沈殿溶液を混合することによって、前記有機物から前記放射性核種が脱離し、当該脱離した前記放射性核種が沈殿した混合液を得る、脱離沈殿化処理ステップと、
前記混合液について固液分離処理を実行することによって、液体成分と固体成分とに分離する、固液分離ステップと、
前記固液分離ステップにおいて分離された液体成分についてイオン交換処理を行うことによって、イオン交換処理済み液を得るイオン交換ステップと
を有する、
廃液処理方法。
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