JP2019205719A - 湯沸かし器 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、組立性を損なわず、内容器が上下方向に熱膨張しても外容器を構成する側壁部材と底壁部材との間に隙間等が生じるおそれが低い湯沸かし器を提供することである。【解決手段】本発明に係る湯沸かし器は、内筒壁部と、内筒壁部の外側を覆う外筒壁部と、内筒壁部の下端側の開口を閉塞する内筒底壁部と、内筒底壁部を内筒壁部に固定する固定部材と、内筒底壁部の下面に配設される加熱源と、中央部に開口を有する外筒底壁部と、内筒底壁部の下面等に配設される給電端子とを備える。外筒壁部は、内筒壁部の下端よりも下方に延びる。外筒底壁部は、外筒壁部の下端側の開口を覆う。給電端子は、平面視において外筒底壁部の開口の内部に位置する。また、ここで、外筒壁部と外筒底壁部とは係止される。この湯沸かし器は、内筒底壁部が下方に変位した際に、爪係止構造に対する変位の影響を緩和・抑止する構造を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、電気ケトル等の電気式湯沸かし器に関する。
近年、やかんの代替物として電気ケトルが広く普及している。ところで、この電気ケトルの構造は様々であるが、一般的には二重容器構造を有するものが多い。そして、このような二重容器構造を有する電気ケトルでは、通常、外容器を構成する側壁部材と底壁部材が爪係止構造によって係止されていると共に、内容器を構成する底壁部材(例えば、ヒータパネル等)が、外容器の底壁部材から上方に延びる支持柱等によって直接的に又は間接的に支持されている(例えば、特開2014−233476号公報等参照。)。
特開2014−233476号公報
ところで、このような二重容器構造を有する電気ケトルでは、内容器において水から湯が生成されると共に、その生成した湯が貯留される。この際、内容器を構成する側壁部材が、樹脂等の熱膨張係数(線膨張係数ともいう。)が比較的大きい材料から形成されていると、内容器の側壁部材が熱膨張し、内容器の底壁部材が僅かに下方に移動することになる。このような現象が生じると、上述の支持柱が外容器の底壁部材を押し下げ、外容器を構成する側壁部材と底壁部材との間に隙間が生じる場合がある。そして、外容器の側壁部材と底壁部材との間に隙間が生じたままにされると、内容器から湯が捨てられて内容器が冷え支持柱が収縮した際に、支持柱による内容器の底壁部材の支持が十分でなくなってしまって、内容器の側壁部と底壁部に隙間が生じ、水漏れ等が生じるおそれがある。
そこで、上記不具合を解消するために外容器の側壁部と底壁部との係止構造をより強化することが考えられるが、そのために例えば爪部と爪受け部との距離を従前よりも広げた場合、外容器の底壁部材を側壁部材に取り付ける際に爪部が爪受け部に係り難くなり、組立性が損なわれるおそれがある。
本発明の課題は、組立性を損なうことなく、内容器が下方に熱膨張しても外容器の側壁部材と底壁部材との間に隙間等が生じるおそれを低減させる或いはなくすことができる湯沸かし器を提供することである。
本発明の第1局面に係る湯沸かし器は、例えば、電気ケトル等であって、内筒壁部、外筒壁部、内筒底壁部、固定部材、加熱源、外筒底壁部および給電端子を備える。内筒壁部は、内筒底壁部と共に内容器を構成する部位である。なお、この内筒壁部は、熱膨張しやすい材料、例えば、樹脂等から形成されていてもかまわない。外筒壁部は、内筒壁部の下端よりも下方に延びている。そして、この外筒壁部は、内筒壁部の外側を覆っている。内筒底壁部は、内筒壁部の下端側の開口を閉塞するように覆っている。なお、この内筒底壁部は、例えば、金属製ヒータプレート等である。固定部材は、内筒底壁部を内筒壁部に固定している。加熱源は、内筒底壁部の下面に配設されている。外筒底壁部は、中央部に開口を有する。そして、この外筒底壁部は、外筒壁部の下端側の開口を覆っている。給電端子は、内筒底壁部の下面またはその下面より下方に配設されている。そして、この給電端子は、平面視において外筒底壁部の開口の内部に位置している。なお、この給電端子は、給電台の端子受けに対して着脱自在に嵌合される。端子受けは、外部電源に接続されている。すなわち、給電端子が端子受けに嵌合されたとき、外部電源から加熱源等に給電がなされることになる。また、この湯沸かし器では、外筒壁部と外筒底壁部とは、爪係止構造によって係止されている。なお、この爪係止構造は、爪部および爪受け部から構成されている。爪部は外筒壁部または外筒底壁部に設けられてもよい。爪受け部は、爪部が設けられない方の部材に設けられる。さらに、この湯沸かし器は、変位影響緩和等構造を有する。変位影響緩和等構造は、内筒壁部の熱膨張等により内筒底壁部が下方に向かって変位した際に、爪係止構造に対する変位の影響を緩和または抑止する。
上述の通り、この湯沸かし器では、内筒壁部の熱膨張等により内筒底壁部が下方に向かって変位した際に、変位影響緩和等構造が、爪係止構造に対する変位の影響を緩和または抑止する。このため、この湯沸かし器は、組立性を損なうことなく、内容器が下方に熱膨張しても外容器の側壁部材と底壁部材との間に隙間等が生じるおそれを低減させる或いはなくすことができる。
本発明の第2局面に係る湯沸かし器は第1局面に係る湯沸かし器であって、変位影響緩和等構造では、内筒壁部、内筒底壁部、固定部材および加熱源の少なくとも1つ部材を支持する支持部が外筒底壁部に設けられていない。また、この変位影響緩和等構造では、給電端子が自由端部位とされている。
上述の通り、この湯沸かし器の変位影響緩和等構造では、内筒壁部、内筒底壁部、固定部材および加熱源の少なくとも1つ部材を支持する支持部が外筒底壁部に設けられておらず、給電端子が自由端部位とされている。このため、この湯沸かし器は、組立性を損なうことなく、内容器が下方に熱膨張しても外容器の側壁部材と底壁部材との間に隙間等が生じるおそれをなくすことができる。
本発明の第3局面に係る湯沸かし器は第1局面に係る湯沸かし器であって、変位影響緩和等構造は、固定具受け部、固定具挿通孔および固定具を有する。固定具受け部は、給電端子の外側に取り付けられる。固定具挿通孔は、平面視において外筒底壁部の開口寄りの部位に形成されている。固定具は、固定具挿通孔を通って固定具受け部に固定されることによって外筒底壁部を給電端子に固定する。なお、ここにいう「固定具」は、例えば、ビスやリベット等である。
上述の通り、この湯沸かし器では、給電端子の外側に固定具受け部が取り付けられており、平面視において外筒底壁部の開口寄りの部位に固定具挿通孔が形成されている。すなわち、固定具挿通孔が、外筒底壁部の外筒壁部との係合箇所から遠い位置に形成されている。そして、固定具が固定具挿通孔を通って固定具受け部に固定されることによって外筒底壁部が給電端子に固定されている。このため、この湯沸かし器は、組立性を損なうことなく、内容器が下方に熱膨張しても外容器の側壁部材と底壁部材との間に隙間等が生じるおそれを低減させることができる。
本発明の第4局面に係る湯沸かし器は第1局面に係る湯沸かし器であって、変位影響緩和等構造は、弾性板部および固定具を有する。弾性板部は、弾性を有する板部であって、貫通孔を有する。そして、この弾性板部は、外筒壁部の内周面から内側に向かって延びている。なお、この弾性板部は、水平方向に沿って延びていることが好ましい。また、この弾性板部は、片端が自由端とされていることが好ましい。固定具は、弾性板部の貫通孔を通って、弾性板部を上側に向かって弾性変形させながら弾性板部を内筒壁部、内筒底壁部、固定部材、加熱源および給電端子のいずれかの部材に固定している。なお、ここにいう「固定具」は、例えば、ビスやリベット等である。
上述の通り、この湯沸かし器では、固定具が、弾性板部の貫通孔を通って、弾性板部を上側に向かって弾性変形させながら弾性板部を内筒壁部、内筒底壁部、固定部材、加熱源および給電端子のいずれかの部材に固定している。このため、この湯沸かし器では、内筒壁部が下方に熱膨張したとき、弾性板部が元の状態に戻ることによってその変位を緩和することができると共に、内筒壁部、内筒底壁部、固定部材、加熱源および給電端子を外筒壁部にしっかりと固定することができる。このため、この湯沸かし器は、組立性を損なうことなく、内容器が下方に熱膨張しても外容器の側壁部材と底壁部材との間に隙間等が生じるおそれをなくすことができる。
本発明の実施の形態にかかる電気ケトルの外観斜視図である。 本発明の実施の形態にかかる電気ケトルを構成するケトル本体の側面図である。 本発明の実施の形態にかかるケトル本体の上面図である。 図3に示すケトル本体のA−A断面図である。 本発明の実施の形態にかかるケトル本体の蓋ユニットの主要な構成部品を示す斜視図である。 本発明の実施の形態にかかる蓋ユニットのスチームカバーの外観構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態にかかる蓋ユニットの底板部材の外観構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態にかかるケトル本体の上方部分の断面構成を示す断面図である。この図では、開閉弁が開の状態が示されている。 本発明の実施の形態にかかるケトル本体の上方部分の断面構成を示す断面図である。この図では、開閉弁が閉の状態が示されている。 本発明の実施の形態にかかるケトル本体が転倒したときに蓋ユニットの底板部材上の液体の流れを示す模式図である。 本発明の実施の形態にかかるケトル本体が転倒したときに蒸気流通空間内の液体の流れを示す模式図である。 変形例(A)に係るケトル本体の部分断面図である。 変形例(A)の他の例に係るケトル本体の部分断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
本発明の実施の形態では、電気ケトル100を例に挙げて説明する。図1には、電気ケトル100の外観を示す。電気ケトル100は、主として、ケトル本体200と電源台500とで構成されている。図2には、ケトル本体200の側面の構成を示す。
(電気ケトルの全体構成)
ケトル本体200は、電源台500に着脱自在に載置されている。電気ケトル100の使用者は、お湯を沸かしたいときにケトル本体200を電源台500上に載置し、お湯を使用するときにケトル本体200を電源台500から取り外すことができる。
ケトル本体200は、主として、本体ユニット300と蓋ユニット250とで構成されている。なお、ケトル本体200には、上方の一端部に湯などの液体の注ぎ口301が設けられている。また、ケトル本体200を上方側から見て、注ぎ口301と対向する位置に把持部401が設けられている。
ケトル本体200内の液体を注ぐ際には、使用者は把持部401を把持し、ケトル本体200を注ぎ口301が下方に向くように傾けることで、注ぎ口301から液体を吐出させることができる。なお、本明細書では、説明の便宜上、注ぎ口301が配置されている側をケトル本体200の前方側と呼び、把持部401が配置されている側をケトル本体200の後方側と呼ぶ。また、ケトル本体200を電源台500上に載置した状態で、蓋ユニット250が位置する側をケトル本体200の上方側と呼び、本体ユニット300の底部材331が位置する側をケトル本体200の下方側と呼ぶ(図2参照)。
蓋ユニット250は、本体ユニット300に着脱自在に装着されている。電気ケトル100の使用者は、蓋ユニット250の上部に設けられたロック機構252を解除状態にすることで、本体ユニット300から蓋ユニット250を取り外すことができる。そして、お湯を沸かすための水等を電気ケトル内の液体容器320(図4参照)に入れることができる。また、お湯を沸かす際には、蓋ユニット250を本体ユニット300に装着させて、液体容器320内を閉空間とする。
電源台500は、電気ケトル100へ電気を供給する給電部の役割を果たすともに、電気ケトル100の台座の役割を果たす。電源台500には、ケトル本体200内のヒータユニット340と電気的に接続される接続端子、電源コード、電源プラグなどが設けられている。電源台500については、従来公知の電気ケトルの電源台と同様の構成が適用できる。
以下、ケトル本体200の各構成部材の具体的な構成について説明する。図3には、ケトル本体200を上方側から見た図を示す。また、図4には、ケトル本体200の断面構成を示す。図4は、図3に示すケトル本体200のA−A線部分の断面構成を示す図である。
(本体ユニットについて)
本体ユニット300は、主な構成部材として、外側壁部材310、液体容器320、ヒータユニット340、底部材331、および取っ手ユニット400などを備えている。
外側壁部材310は、樹脂で形成された部材であって、本体ユニット300の外周面を形成する。なお、本実施形態では、外側壁部材310は、略円筒形状の部材の周面の一部が切り取られた形状すなわち部分円筒形状を有している。そして、この切り取られた部分すなわちスリット部分に、取っ手ユニット400の本体接続部402が嵌め込まれている。すなわち、本体ユニット300の外周面は、その大部分が外側壁部材310で構成され、一部分が取っ手ユニット400の本体接続部402で構成されている。また、外側壁部材310の前方側の上部には、前側突出部311が設けられている。前側突出部311は、他の構成部材とともに注ぎ口301の一部を構成している。また、この外側壁部材310の下端近傍の内周面には、内周側に向かって突起する爪受け部(図示せず)が形成されている。そして、この爪受け部に底部材331の爪部(図示せず)が係止され、複数の爪係止構造が形成されることによって外側壁部材310の下側に底部材331が取り付けられる。
液体容器320は、その内部に水などの液体を溜めることができる部材であって、外側壁部材310の内側に配置されている。そして、この液体容器320は、内側壁部材321、ヒータプレート334、Oリング332、および固定リング333から構成されている。
内側壁部材321は、樹脂製の部材であって、図4に示されるように液体容器320の側壁を構成している。図4に示されるように、内側壁部材321の中段部位MPの下端付近には、係止爪325が形成されている。この係止爪325は、後述する取っ手ユニット400の爪受け部407に係止される。なお、この係止爪325は、図4に示されるように、爪受け部407に係止された状態において、上下方向に爪受け部407と隙間ができるように設計されている。このため、液体容器320が湯熱によって下方に膨張した場合であっても、取っ手ユニット400に過大な力がかからないようになっている。
ヒータプレート334は、金属製の板材であって、内側壁部材321の下側の開口を閉塞するように覆っている。また、このヒータプレート334の下面の外周部位には、ヒータユニット340の一構成部品であるシーズヒータ341が取り付けられている。なお、ここで、液体容器320の内側壁部材321の内周面およびヒータプレート334の上面には、フッ素樹脂等の耐蝕性樹脂(図示せず)が塗装されていてもよい。
Oリング332は、ゴムやエラストマーから形成される円環状の弾性部材であって、図4に示されるように固定リング333と協働してヒータプレート334の外周部位を内側壁部材321の中段部位MPの下端面に押し付けている。
固定リング333は、略円筒形状を呈する部材であって、Oリング332を介してヒータプレート334を内側壁部材321の中段部位MPの下端面に押し付けて固定するためのものである。この固定リング333は、内側壁部材321の下段部位LPの内側に嵌め込まれることによって、ヒータプレート334を内側壁部材321の下端面に押し付けて固定する。また、この固定リング333の一部には、後述する取っ手ユニット400の固定リング固定部404のネジ穴TBを通ってくるネジが螺入される(図4参照)。
ヒータユニット340は、図4に示されるように、主に、シーズヒータ341、給電端子342、ネジ受け部RPおよび過昇温防止機構343から構成されており、ヒータプレート334の下面に取り付けられている。給電端子342は、電源台500に設けられた接続端子と電気的に接続された際、外部電源からシーズヒータ341へ電気を供給する媒介する。ネジ受け部RPは、底面視において後述する底部材331に形成されるネジ穴THと一致する位置に配設されている。そして、このネジ受け部RPには、同ネジ穴THを通ってくるネジが螺入される。過昇温防止機構343は、バイメタルや、ヒューズ、サーモスタット等から構成されており、ヒータプレート334の温度が規定温度を超過した場合、シーズヒータ341への通電を遮断する役割を担っている。なお、このヒータユニット340としては、従来公知の電気ケトルのヒータユニットを適用することができる。
底部材331は、樹脂で形成された部材であって、本体ユニット300の底部を構成している。底部材331は、上述の通り、爪係止構造を介して外側壁部材310に係止されている。そして、この底部材331がヒータユニット340の下側を覆っている。また、この底部材331の中央部には開口OPが形成されており、その開口OPの近傍に複数のネジ穴THが形成されている。そして、上述の通り、このネジ穴THを通るネジは、ネジ受け部RPに螺入する。すなわち、底部材331は、ネジ受け部材RPを介して給電端子342に結合されている。なお、ここで、底部材331には、内側壁部材321、ヒータプレート334、固定リング333およびシーズヒータ341を下側から支持するための部位は一切設けられていない。このため、液体容器320が湯熱によって下方に膨張した場合、底部材331の外側でなく内側が下方に押されることになり、その結果、外側壁部材310と底部材331との間に隙間等が生じるおそれが低減される。
取っ手ユニット400は、ケトル本体200の後方側を構成している。取っ手ユニット400は、主な構成部材として、把持部401、本体接続部402、固定リング固定部404および電源スイッチ機構420などを有している。
把持部401は、樹脂などで形成された部材であって、使用者がケトル本体200を持ち運ぶ際の持ち手となる部分である。把持部401は、本体接続部402から突出するように、本体接続部402と一体的に形成されている。把持部401の上方には、電源スイッチ機構420の一構成部品である電源ボタン421が配置されている。
本体接続部402は、上述したように、本体ユニット300の外周面の一部を構成している。言い換えると、取っ手ユニット400は、本体接続部402によって本体ユニット300の外側壁部材310と連結されている。
固定リング固定部404は、図4に示されるように本体接続部402の下端から少し上側の位置から内側に向かって延びている。この固定リング固定部404には、図4に示されるようにネジ穴TBが形成されている。そして、このネジ穴TBを通るネジは、固定リング333に螺入されている。すなわち、内側壁部材321は、固定リング333および固定リング固定部404を介して取っ手ユニット400の本体接続部402に支持されている。なお、この固定リング固定部404は、図4に示されるように片持ち構造となっている(すなわち内側端が自由端となっている)と共に、ネジ螺入前、固定リング333との間に隙間が空くように配設されている。このため、ネジがネジ穴TBを通って固定リング333に螺入する際、固定リング固定部404が上側に持ち上げられることになる。したがって、液体容器320が湯熱によって下方に膨張した場合、固定リング固定部404が下方に戻るだけで、本体接続部402に過大な力がかからない。また、この固定リング固定部404は、取っ手ユニット400が底部材331から外れることを防止する役目も果たしている。
電源スイッチ機構420は、主として、電源ボタン421、蒸気検知部422、電源スイッチ(図示せず)などを備えている。電源スイッチは、ケトル本体200の底部に設けられたヒータユニット340内の給電部と、電源台500内の接続端子との接続状態を切り換えるためのスイッチである。
電源ボタン421は、把持部401の上面から突出するように配置されている。電源ボタン421は、把持部401の内部で電源スイッチと連結されている。ケトル本体200を電源台500上に載置した状態で、使用者が電源ボタン421を押し下げると、把持部401内の電源スイッチはON(接続)状態となり、ヒータユニット340は電源台500と通電される。これにより、ヒータユニット340には電気が供給され、液体容器320内に貯められた水は温められる。
蒸気検知部422は、例えば、薄い板状のバイメタルスイッチを有している。蒸気検知部422は、液体容器320から発生した蒸気を検知すると、押し下げられている電源ボタン421を上方側へ押し返すように動作する。電源ボタン421が上方へ押し上げられると、把持部401内の電源スイッチはOFF(切断)状態となり、ヒータユニット340への通電が停止される。
なお、電源スイッチ機構420は、従来公知の電気ケトルの電源スイッチ機構の構成を適用することができる。
(蓋ユニットについて)
続いて、蓋ユニット250の具体的な構成について説明する。図5は、蓋ユニット250を構成する主要な部品を分解した状態で示す斜視図である。図6は、蓋ユニット250を構成するスチームカバー270の下面側を示す斜視図である。図7は、蓋ユニット250を構成する底板部材260を後方上側から見た斜視図である。
図8および図9は、蓋ユニット250の内部構成を示す断面図である。図8および図9は、図3に示すケトル本体200のA−A断面図である。図8は、開閉弁280が開の状態(すなわち、注水可能な状態)を示す。図8は、開閉弁280が閉の状態(すなわち、注水できない状態)を示す。なお、図7および図8では、コイルスプリング289などの比較的小さな部品の図示は省略している。
蓋ユニット250は、本体ユニット300の上方を覆う着脱自在の略円柱形の蓋体である。蓋ユニット250は、主として、上面部材251、底板部材260、スチームカバー270、開閉弁280などで構成されている。
上面部材251は、蓋ユニット250の上面を形成している。上面部材251には、開閉ボタン253、ロック機構252などが設けられている。
開閉ボタン253は、後述する開閉弁280の軸部282と連結されている。また、開閉ボタン253は、軸部282を取り囲むように配置されたコイルスプリング289によって上方に向かって付勢されている。そして、電気ケトル100の使用者によってコイルスプリング289の付勢力に抗して開閉ボタン253が下方に向かって押圧されると、その押圧動作に連動して開閉弁280が下方に移動する。これにより、開閉弁280は、図7に示すような開状態となる。
開閉弁280が開状態になると、液体容器320から注ぎ口301までの液体流路が開放状態となる。なお、このとき、図示しない係止機構によって開閉弁280の開状態が維持される。そして、使用者は、このように液体流路が開放された状態でケトル本体200を注ぎ口301側に傾けることにより、液体容器320内部の液体を湯飲みや茶碗等の他の容器等に注ぐことができる。その後、使用者によって開閉ボタン253がもう一度押圧されると、係止機構による開閉弁280の係止が解除され、コイルスプリング289の付勢力によって開閉弁280および開閉ボタン253が上方に押し戻される。これにより、開閉弁280によって液体流路が閉状態とされる。このとき、使用者がケトル本体200を注ぎ口側に傾けても、液体容器320内部の液体は、開閉弁280によって堰き止められる。
ロック機構252は、蓋ユニット250を本体ユニット300に係止するための機構である。ロック機構252は、主として、一対のロックレバーと、各ロックレバーと連結されたコイルスプリングとで構成されている。ロックレバーは、電気ケトル100の使用者が本体ユニット300から蓋ユニット250を取り外す際に指を触れる操作部分として使用される。一対のロックレバーは、コイルスプリングによって左右外方に向かって付勢されている。そして、蓋ユニット250が本体ユニット300に装着されている状態では、ロックレバーの一部が本体ユニット300に嵌まり込んだ状態となり、蓋ユニット250は本体ユニット300に係止される。
使用者が本体ユニット300から蓋ユニット250を取り外したい場合には、使用者はコイルスプリングの付勢力に抗して一対のロックレバーを中央に寄せるように挟み込んで、本体ユニット300に対するロックレバーの嵌め込みを解除する。この状態で、蓋ユニット250を上方に引き上げることで、本体ユニット300から蓋ユニット250が取り外される。
底板部材260は、蓋ユニット250の下側の部分を主に構成している。図7に示すように、底板部材260は、円筒形容器の概略形状を有する樹脂製の部材である。底板部材260の外形は、主に、略円環状の壁部261と底面部262とで形成されている。
壁部261は、蓋ユニット250の側面を主に構成する。壁部261の上端部に、上面部材251が載置される。壁部261の前方側には、流路形成部264が形成されている。流路形成部264は、ケトル本体200の注ぎ口301へ向かって開口している。流路形成部264によって、液体容器320内の液体を注ぎ口301へと導く吐出経路Aが形成される。
より具体的には、図8などに示すように、流路形成部264の内部は、分割壁269によって、大口径の空間と小口径の空間とに分割されている。大口径の空間は、吐出経路Aを形成しており、開閉弁280が開状態となったときに、液体流路の一部を構成する。図8では、液体吐出時の液体の流れを実線の矢印で示している。
小口径の空間は、大口径の空間の上方に位置する。小口径の空間は、後述する蒸気流通空間(気体流路)290と連通しており、液体の吐出時に外気を取り込む吸気口Bとなっている。液体容器320内の液体の吐出時に、吸気口Bから取り込まれた外気は、蒸気流通空間290内を流れた後、液体容器320内に到達する。図8では、吸気口Bから取り込まれた外気の流れを破線の矢印で示している。これにより、液体吐出時の脈動を抑え、液体容器320内の液体の流出をスムーズに行うことができる。なお、吸気口Bは、液体容器320内で発生した蒸気を排出するための蒸気口としても機能する。
壁部261の後方側(具体的には、流路形成部264との対向位置側)には、後方側蒸気口266が形成されている(図7参照)。後方側蒸気口266は、液体容器320内で発生した蒸気を蒸気検知部422側へ誘導する開口部である。
底面部262は、蓋ユニット250の下面を構成している。本体ユニット300に蓋ユニット250を取り付けた状態では、底面部262の下面は、液体容器320の内部空間の天面となる。
底面部262は、底面部262よりも一段盛り上がっている第2隆起部262bと、第2隆起部262bからさらに盛り上がっている第1隆起部262aとを有している。第1隆起部262aおよび第2隆起部262bは、開閉弁280に対応する位置に形成されている。開閉弁280が閉状態のとき、開閉弁280のパッキン285は、第2隆起部262bの下面に当接する。これにより、液体容器320の内部が閉空間となる。また、開閉弁280が開状態のとき、開閉弁280のパッキン285と第2隆起部262bの下面との間に隙間が形成される。これにより、第1隆起部262aの下面に液体が流入可能となり、液体流路の一部が形成される。
また、底面部262には、中央開口部263、蒸気口265、連通穴267、および小孔(孔部)291などの開口部が形成されている。中央開口部263は、第1隆起部262aに形成されている。中央開口部263は、円筒形状を有しており、その内部を開閉弁280の軸部282が貫通している。蒸気口265は、蒸気流通空間290と液体容器320の内部との間に設けられた開口部である。蒸気口265は、底面部262の後方側の第2隆起部262bに形成されている。蒸気口265は、後方側蒸気口266とともに、液体容器320内で発生した蒸気を蒸気検知部422側へ誘導する開口部である。
連通穴267は、中央開口部263と蒸気口265との間に位置する。連通穴267は、底面部262の第1隆起部262aと第2隆起部262bとの境界部分に形成されている。蒸気口265と同様に、連通穴267は、蒸気流通空間290と液体容器320の内部との間に設けられ、各空間を連通している。なお、蒸気口265は、常時開状態となっているのに対して、連通穴267は、開閉弁280の動作に応じて開状態と閉状態との間で変化する。すなわち、開閉弁280が閉状態のとき、連通穴267の周囲は開閉弁280のパッキン285と当接し、閉じられた状態となる。
小孔291は、底面部262の前方側であって、流路形成部264の真後ろに形成されている。小孔291は、蒸気流通空間290と中間液体流路Cとの間に設けられた開口部である。中間液体流路Cは、吐出経路Aと液体容器320内の空間との間に形成されている。これにより、小孔291は、吐出経路Aと蒸気流通空間290とを間接的に連通している。
また、底面部262の上面上には、規制壁部268(具体的には、高壁部268a、低壁部268b)が設けられている。規制壁部268は、底面部262の上面に対して略垂直に立設している。このような規制壁部268が設けられていることで、ケトル本体200が転倒したときに蒸気口265から蒸気流通空間290内を経由して吸気口Bから漏れ出る湯など液体の量を減らしたり、漏れ出る液体の勢いを弱めたりすることができる。上述の小孔291は、規制壁部268で囲まれた領域内に形成されている。
スチームカバー270は、上面部材251と底板部材260との間に配置されている。スチームカバー270は、図5に示すような形状を有する樹脂成形部品である。スチームカバー270は、板状部271、空間形成部277、および中央開口部278などを有している。
板状部271は、スチームカバー270の外縁部および左右両側を主に形成している板状の部材である。
空間形成部277は、中央開口部278の周囲に、板状部271から盛り上がるように形成されている。底板部材260の底面部262上にスチームカバー270を重ねるように配置させると、主に底面部262と空間形成部277とで区画された空間が形成される。この空間が、蒸気流通空間290となる。
中央開口部278は、板状部271の中央部分に形成された開口部である。開閉弁280の軸部282および底板部材260の中央開口部263は、この中央開口部278内を貫通している。
また、図6に示すように、スチームカバー270の下面には、流入規制壁部272、および蒸気誘導部273などが形成されている。
流入規制壁部272は、スチームカバー270の前方側に設けられている。流入規制壁部272は、底板部材260に形成された高壁部268aと対応する位置に形成されている。底板部材260上にスチームカバー270を載置すると、流入規制壁部272の頂部と高壁部268aの頂部とが接触する。
蒸気誘導部273は、スチームカバー270の後方側に設けられている。蒸気誘導部273は、液体容器320から蒸気口265を介して流入した蒸気を、後方側蒸気口266を経由して蒸気検知部422へと導く経路を形成する。
開閉弁280は、蓋ユニット250の底板部材260と、ケトル本体200の液体容器320との境界付近に配置されている。上述したように、開閉弁280は、開閉ボタン253の押圧動作によって、上下方向に移動する。
開閉弁280が上方に位置しているときは、開閉弁280は閉状態となり、液体容器320の内部は閉空間となる。すなわち、液体流路は、遮断された状態となる(図4および図9参照)。一方、開閉弁280が下方に位置しているときは、開閉弁280は開状態となり、液体容器320の上部が開放された状態となる。これにより、液体流路が形成される(図8参照)。
図5に示すように、開閉弁280は、弁本体部281、軸部282、およびパッキン285などを有している。弁本体部281は、略円盤形状を有している。軸部282は、弁本体部281の上面から略垂直に突出する棒状の部材であり、弁本体部281と一体的に形成されている。軸部282の先端は、開閉ボタン253と接続されている。
パッキン285は、弁本体部281の外周を取り囲むように取り付けられている。開閉弁280が閉状態のときには、パッキン285が底板部材260の下面と密着した状態となる。これにより、液体容器320内は、概ね閉鎖された空間となる。そのため、開閉弁280が閉状態のときにケトル本体200が傾いても、開閉弁280と底板部材260の下面との間から吐出経路Aへ直接液体が流れることがなくなる。そのため、誤ってケトル本体200を転倒させてしまった場合に、大量の液体が注ぎ口301から漏れ出すことを抑制することができる。
なお、開閉弁280が閉状態のとき、液体容器320は、完全な密閉空間とはなっていない。これは、底板部材260には、常時開状態となっている蒸気口265が設けられているためである。すなわち、開閉弁280が閉状態のとき、液体容器320内の空間は、底板部材260に形成された蒸気口265のみで他の空間(すなわち、蒸気流通空間290)と連通している。
(液体吐出時の液体および気体の流れについて)
続いて、注ぎ口301から液体を注ぐとき(液体吐出時)の液体の流れと、そのときに外部からケトル本体200に取り込まれる気体の流れについて、図8を参照しながら説明する。図8では、開閉弁280が開の状態(すなわち、注水可能な状態)のときに蓋ユニット250の内部を通過する液体(実線)および気体(破線)の流れを矢印で示す。なお、図8では、コイルスプリング289などの比較的小さな部品の図示は省略している。
ケトル本体200内の湯をカップや湯飲みなどの容器に注ぐとき、使用者は、先ず開閉ボタン253を押し下げ、図8に示す状態にする。開閉ボタン253の押圧動作により、開閉弁280は下方に移動し、蓋ユニット250の底板部材260の下面と開閉弁280との間に隙間が形成される。このとき、連通穴267も開状態となる。
その後、使用者は、把持部401を持ってケトル本体200を電源台500から持ち上げ、容器に注ぎ口301を近づけるようにケトル本体200を傾ける。この動作により、液体容器320内の液体は、図8の実線矢印で示すように、開閉弁280と蓋ユニット250の底板部材260との隙間から、底面部262の第1隆起部262aの下面に形成された液体流路を流れる。そして、蓋ユニット250の前方側の流路形成部264内の吐出経路Aを通り、最終的には、液体容器320の上部の吐出口形成部323で形成された注注ぎ口301から吐出される。
なお、流路形成部264の内部の上方側には、吸気口Bを形成するための分割壁269が設けられている。これにより、液体吐出時、流路形成部264の内部の上方側には、液体が流れない空間が形成される。一方、液体吐出時、液体容器320内は、液体が流出することによって陰圧となる。
ここで、液体容器320の天面を構成する底板部材260には、底板部材260とスチームカバー270とで形成されている蒸気流通空間290に通じる連通穴267が形成されている。そのため、液体容器320内が陰圧になると、蒸気流通空間290も陰圧となる。また、蒸気流通空間290は、吐出経路Aに隣接して設けられた吸気口Bに通じている。
したがって、液体吐出時に、吐出経路Aの上方に設けられている吸気口Bからは、外気が流入する。吸気口Bから流入した外気は、蒸気流通空間290を通って連通穴267から液体容器320内に入る(図8の破線矢印参照)。
以上のように、注ぎ口301からの液体吐出時には、吸気口Bから液体容器320内へスムーズに気体を流入させることのできる流路が形成される。これにより、液体吐出時の脈動を抑えることができ、液体容器320内の液体をスムーズに吐出させることができる。
(ケトル本体転倒時の液体の流れについて)
続いて、湯沸時および貯湯時などの開閉弁280が閉状態のときに、ケトル本体200が転倒した場合に蒸気流通空間290へ流入する液体の流れについて、図9から図11を参照しながら説明する。ここで、湯沸時および貯湯時などの開閉弁280が閉状態の場合を、非吐出時と呼ぶ。
非吐出時にケトル本体200が転倒すると、液体容器320内の液体は、蒸気口265から蒸気流通空間290へ流入する。図9には、ケトル本体200が転倒したときに、蒸気口265から蒸気流通空間290内へ流入する液体の流れを矢印で示す。図9に示すように、ケトル本体200の後方側に位置する蒸気口265から流入した液体は、ケトル本体200の前方側へと流れ、最終的に吸気口Bおよび吐出経路Aから外部へと漏れ出す。
なお、ケトル本体200は、一般的に、取っ手ユニット400が設けられている後方側の方が前方側に比べて高重量となっている。そのため、人が誤って接触するなどして転倒したケトル本体200は、最終的に図11に示すような状態で床面上に置かれる可能性が高い。
そして、蒸気口265から蒸気流通空間290内へ侵入した液体は、一旦、蒸気誘導部273から蒸気検知部422側へ流れた後に、図10において矢印で示すような経路で、前方側の吐出経路Aまで流れる。なお、蒸気流通空間290の前方側へ流れた液体の一部は、吐出経路Aに隣接する吸気口Bから外部へ流出する。また、前方側へ流れた液体の一部は、小孔291から中間液体流路C内へ流入する。そして、液体の一部は、中間液体流路C内に貯められる。中間液体流路C内に入りきらない液体は、吐出経路Aから外部へ流出する。
このように、蒸気流通空間290内へ侵入した液体の一部は、最終的には、注ぎ口301から外部へ漏れ出すことになる。ここで、電気ケトルの信頼性および安全性をより高めるためには、転倒時に注ぎ口301から漏れ出す液体の量を減らしたり、転倒してから注ぎ口301から液体が漏れ出るまでの時間を遅らせたりすることが望まれる。
上述したように、電気ケトル100には、蒸気流通空間290の内部に、蒸気口265から前方側の注ぎ口301(具体的には、注ぎ口301と直接または間接的に連通している小孔291および吸気口B)へと流れる液体の流れを規制する規制壁部が設けられている。本実施形態では、規制壁部は、底板部材260に形成された高壁部268aおよび低壁部268bと、スチームカバー270に形成された流入規制壁部272とで構成されている。
ここで、例えば、高壁部268aの高さはH1であり、低壁部268bの高さはH2であり、H1>H2となっている。また、流入規制壁部272の高さはH3である。ここで、各壁部の高さとは、電気ケトル100の上下方向の長さを意味する。
そして、底板部材260上にスチームカバー270を載置すると、流入規制壁部272の頂部と高壁部268aの頂部とが接触する。すなわち、H1+H3の長さは、蒸気流通空間290の対応部分の上下方向の長さと略同じとなる。これにより、蒸気口265から蒸気流通空間290内へ流入した液体は、例えば、図11の矢印Aで示すような経路で前方側へ流れるが、図11のBで示す高壁部268aの箇所では、小孔291側の領域へ侵入することができず、上方側へ回り込むように流れる。
また、スチームカバー270側の低壁部268bに対応する位置には、壁部は形成されておらず、低壁部268bの頂部とスチームカバー270との間に小さな隙間が形成される。これにより、高壁部268aの形成位置で侵入を阻まれた液体は、低壁部268bの頂部から小孔291側の領域へ侵入する。
以上のように、高壁部268aおよび流入規制壁部272は、液体を迂回させるための迂回壁としての役割を果たす。また、低壁部268bは、小孔291側の領域へ流入する液体の流れを弱めるための障壁としての役割を果たす。なお、低壁部268bの形成位置では、スチームカバー270との間に小さな隙間が形成されているため、蒸気や外気などの気体の流通は大きく阻害されることはない。
(本実施形態のまとめ)
本発明の実施の形態にかかる電気ケトル100のケトル本体200では、給電端子342の外側にネジ受け部RPが取り付けられており、平面視において底部材331のOPの近傍部位にネジ穴THが形成されている。すなわち、ネジ穴THが、底部材331の外側壁部材310との爪係止構造から遠い位置に形成されている。そして、ネジがネジ穴THを通ってネジ受け部RPに螺入されることによって底部材331がネジ受け部RPを介して給電端子342に結合されている。このため、この電気ケトル100は、組立性を損なうことなく、液体容器320が下方に熱膨張しても外側壁部材310と底部材331との間に隙間等が生じるおそれを低減させることができる。
(変形例)
(A)
先の実施の形態に係る電気ケトル100のケトル本体200では底部材331がネジ受け部RPを介して給電端子342に結合されていたが、底部材331と給電端子342とが結合されなくてもよい。すなわち、給電端子342が底部材331に対して自由端部となってもよい。かかる場合、図12に示されるように、ネジ受け部RPおよびネジ穴THが不要となる。この構造では、ケトル本体200の組立性が損なわれず、液体容器320が下方に熱膨張しても外側壁部材310と底部材331との間に隙間等が生じるおそれがなくなる。
また、かかる場合、図13に示されるように固定リング固定部404を円筒状のリング部404aに代えると共に底部材331に円柱部331aを設け、円柱部331aの外側にリング部404aを嵌め込む構造としてもよい。このようにすれば、給電端子342は、底部材331のみならず外側壁部材310に対しても自由端部となる。また、このリング部404aは、取っ手ユニット400が底部材331から外れることを防止する役目も果たしている。
(C)
先の実施の形態に係る電気ケトル100のケトル本体200では、内側壁部材321へのヒータプレート334の取り付けが、略円筒形状を呈する固定リング333によって行われていたが、複数のクリップ等によって行われてもかまわない。なお、本変形例は変形例(A)に係るケトル本体200にも適用されてもかまわない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、本明細書で説明した異なる実施形態の構成を互いに組み合わせて得られる構成についても、本発明の範疇に含まれる。
310 外側壁部材(外筒壁部)
321 内側壁部材(内筒壁部)
331 底部材(外筒底壁部)
333 固定リング(固定部材)
334 ヒータプレート(内筒底壁部)
341 シーズヒータ(加熱源)
342 給電端子
402 本体接続部(外筒壁部)
404 固定リング固定部(固定具受け部)
OP 開口
RP ネジ受け部(固定具受け部)
TB ネジ穴(貫通孔)
TH ネジ穴(固定具挿通孔)

Claims (4)

  1. 内筒壁部と、
    前記内筒壁部の下端よりも下方に延びており、前記内筒壁部の外側を覆う外筒壁部と、
    前記内筒壁部の下端側の開口を閉塞するように覆う内筒底壁部と、
    前記内筒底壁部を前記内筒壁部に固定する固定部材と、
    前記内筒底壁部の下面に配設される加熱源と、
    中央部に開口を有すると共に、前記外筒壁部の下端側の開口を覆う外筒底壁部と、
    前記内筒底壁部の下面または前記下面より下方に配設され、平面視において前記外筒底壁部の前記開口の内部に位置する給電端子と
    を備え、
    前記外筒壁部と前記外筒底壁部とは、爪係止構造によって係止されており、
    前記内筒底壁部が下方に向かって変位した際に、前記爪係止構造に対する前記変位の影響を緩和または抑止する変位影響緩和等構造を有する
    湯沸かし器。
  2. 前記変位影響緩和等構造では、前記内筒壁部、前記内筒底壁部、前記固定部材および前記加熱源の少なくとも1つ部材を支持する支持部が前記外筒底壁部に設けられておらず、前記給電端子が自由端部位とされている
    請求項1に記載の湯沸かし器。
  3. 前記変位影響緩和等構造は、
    前記給電端子の外側に取り付けられる固定具受け部と、
    平面視において前記外筒底壁部の開口寄りの部位に形成される固定具挿通孔と、
    前記固定具挿通孔を通って前記固定具受け部に固定されることによって前記外筒底壁部を前記給電端子に固定する固定具と
    を有する、請求項1に記載の湯沸かし器。
  4. 前記変位影響緩和等構造は、
    貫通孔を有し、前記外筒壁部の内周面から内側に向かって延びる弾性板部と、
    前記弾性板部の前記貫通孔を通って、前記弾性板部を上側に向かって弾性変形させながら前記弾性板部を前記内筒壁部、前記内筒底壁部、前記固定部材、前記加熱源および前記給電端子のいずれかの部材に固定する固定具と
    を有する、請求項1に記載の湯沸かし器。
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