JP6131451B2 - 水加熱容器 - Google Patents

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本発明は、上方側が開口し、内部に貯留部を有する容器本体と、貯留部内の水を加熱する加熱機構と、容器本体の上方開口部を密封状態で閉鎖可能な蓋体と、外部と蓋体により密封された貯留部とを連通し、貯留部内の水を注ぎ口を介して外部に通流させる注出流路と、注出流路に設けられ、注出流路を密封状態で閉鎖可能な弁機構と、蓋体により密封された貯留部と注出流路における弁機構の下流側とを連通し、貯留部内の水から発生する蒸気を注出流路における弁機構の下流側に通流させる蒸気流路とを備えた水加熱容器に関する。
この種の水加熱容器としては、電気ケトルや電気ポット等が例示できるが、上面視で、容器本体の前後方向において、前側に注ぎ口を設け、注ぎ口の反対側である後側にハンドルを設けた構成が開示されている(特許文献1及び2参照)。
これにより、使用者がハンドルを把持し、注ぎ口がハンドルよりも下側に位置するように容器本体を傾斜させることで、加熱機構により加熱された貯留部内の湯水を、注出流路、開操作された弁機構及び注ぎ口を介して外部に注出することができる。
また、蓋体により密封された貯留部と注出流路における弁機構の下流側とを連通する蒸気流路は、貯留部内の水から発生する蒸気を注出流路における弁機構の下流側に通流させるように構成されている。
これにより、当該蒸気が、比較的長く形成された蒸気流路及び注出流路を通流する際に結露して、注ぎ口から排出される蒸気量をある程度低減することができ、子供等が注ぎ口から排出される蒸気に触れる可能性が低下するとともに、外部(室内等)の湿度の上昇を防止することができる。
特開2012−170706号公報 実開平6−38818号公報
ここで、上述の水加熱容器では、内部に貯留部を有する容器本体の上方開口部が、蓋体により密封状態で閉鎖され、注出流路も弁機構により密封状態で閉鎖されるように構成されている。また、蒸気流路は、注出流路における弁機構の下流側に連通し、注ぎ口を介して外部に連通するように構成されている。
従って、使用者がハンドルを把持し、注ぎ口がハンドルよりも下側に位置するように容器本体を傾斜させて、貯留部内の湯水を、注出流路、開操作された弁機構及び注ぎ口を介して外部に注出させると、注ぎ口が当該湯水により閉鎖されて貯留部内の圧力が負圧となる。この場合、当該注ぎ口を介して貯留部内に空気が吸引されて、注ぎ口を介して注出される湯水が脈動することとなる。
この点、特許文献1に記載の電気ケトルでは、蓋体の下面における中央部に、貯留部内が負圧となった時に開弁状態となって貯留部と蒸気流路とを連通する負圧弁が設けられているが、当該負圧弁は、注ぎ口から湯水を注出すると開弁状態となって、蒸気流路内において負圧弁に対応する箇所に形成された液溜め部に溜まった結露水を貯留部内に還流できる構成に過ぎない。即ち、当該負圧弁は、貯留部及び蒸気流路の外部から貯留部内に空気を吸引する構成ではないため、負圧弁が開弁状態となっても貯留部内の負圧を解消することができず、注ぎ口から注出される湯水の脈動を防止することはできない。
一方で、特許文献2に記載の電気ポットでは、注出流路からハンドル側に延出して容器本体の後部外面に開口する吸気流路を設けることで、注ぎ口を介して貯留部内の湯水を注出する際に、吸気流路を介して空気を注出流路及び貯留部内に吸引して、注ぎ口から注出される湯水の脈動を防止することができるとされている。
しかしながら、特許文献2に記載の電気ポットでは、貯留部内で発生した高温の蒸気が吸気流路を介して容器本体の外部に排出されるとともに、当該蒸気の排出は、貯留部内の内圧が上昇した場合に非常に顕著なものとなる虞があり、使用者が意図しない箇所から排出された蒸気により不測の事態を招来する虞がある。同様に、容器本体が転倒等した場合には、貯留部内の高温の湯水が吸気流路を介して容器本体の外部に漏出する虞があり、使用者が意図しない箇所から漏出した湯水により不測の事態を招来する虞がある。
本発明は、上述の実情に鑑みて為されたものであり、その主たる課題は、注ぎ口から注出される湯水の脈動を確実に抑制できるとともに、貯留部内の蒸気や湯水が注ぎ口以外の箇所から排出されることを確実且つ簡便に防止できる水加熱容器を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る水加熱容器は、上方側が開口し、内部に貯留部を有する容器本体と、前記貯留部内の水を加熱する加熱機構と、前記容器本体の上方開口部を密封状態で閉鎖可能な蓋体と、外部と前記蓋体により密封された前記貯留部とを連通し、前記貯留部内の水を注ぎ口を介して外部に通流させる注出流路と、前記注出流路に設けられ、前記注出流路を密封状態で閉鎖可能な弁機構と、前記蓋体により密封された前記貯留部と前記注出流路における前記弁機構の下流側とを連通し、前記貯留部内の水から発生する蒸気を前記注出流路における前記弁機構の下流側に通流させる蒸気流路とを備えた水加熱容器であって、その特徴構成は、
上面視で、前記容器本体の前後方向において、前側に前記注ぎ口が設けられるとともに、前記注ぎ口の反対側である後側にハンドルが設けられ、
前記蒸気流路の少なくとも一部を形成する壁部が、外側面が前記ハンドル側に対向する延出壁を備え、前記延出壁の内側面が、鉛直方向に延出、又は、上方側に行くにつれて前記ハンドル側に近づく形態で鉛直方向に対して傾斜する方向に延出するように形成され、
前記延出壁には、前記延出壁を前記前後方向に沿って貫通する吸気口が形成され、
前記蒸気流路内には、前記蓋体により密封された前記貯留部の内圧の変動に応じて前記吸気口における前記注ぎ口側の開口面を開閉自在な薄膜状の弾性可動弁体を備えた吸気弁が設けられている点にある。
ここで、上述の水加熱容器では、内部に貯留部を有する容器本体の上方開口部は蓋体により密封状態で閉鎖可能に構成され、注出流路は弁機構により密封状態で閉鎖可能に構成されており、また、蒸気流路は貯留部と注出流路における弁機構の下流側とを連通し、注ぎ口を介して外部に連通するように構成されている。
これにより、基本的に、貯留部内の蒸気が、比較的長く形成された蒸気流路及び注出流路を通流する際に結露して、注ぎ口から排出される蒸気量をある程度低減することができ、子供等が注ぎ口から排出される蒸気に触れる可能性が低下するとともに、外部(室内等)の湿度の上昇を防止することができる。
一方で、上面視で、容器本体の前後方向において、前側に注ぎ口が設けられるとともに、注ぎ口の反対側である後側にハンドルが設けられており、使用者がハンドルを把持し、注ぎ口側がハンドル側よりも下側に位置するように容器本体を鉛直方向に対して傾斜させて、貯留部内の湯水を、開操作された弁機構、注出流路及び注ぎ口を介して外部に注出させると、注ぎ口が当該湯水により閉鎖されて貯留部内の圧力が負圧となり、当該注ぎ口を介して貯留部内に空気が吸引されて、注ぎ口を介して注出される湯水が脈動することとなる。
そこで、上記特徴構成では、蒸気流路の少なくとも一部を形成する壁部が、外側面がハンドル側に対向する延出壁を備え、延出壁の内側面が、容器本体がテーブル等に載置された正立姿勢にある状態において、鉛直方向に延出、又は、上方側に行くにつれてハンドル側に近づく形態で鉛直方向に対して傾斜する方向に延出するように形成され、延出壁には、延出壁を前後方向に貫通する吸気口が形成され、蒸気流路内には、蓋体により密封された貯留部の内圧の変動に応じて吸気口における注ぎ口側の開口面を開閉自在な薄膜状の弾性可動弁体を備えた吸気弁が設けられている。
これにより、蓋体により密封された貯留部の内圧が上昇した際、蒸気流路内に設けられた吸気弁の弾性可動弁体が、前後方向の前側である注ぎ口側における吸気口の開口面を注ぎ口側(蒸気流路内)から閉鎖して、貯留部及び蒸気流路内の蒸気が吸気口を介して蒸気流路の外部に排出されるのを確実に防止することができる。また、貯留部内の内圧が上昇していない場合であっても、容器本体がテーブル等に載置された正立姿勢にある状態において、注ぎ口側における吸気口の開口面を開放する方向(注ぎ口側)に、弾性可動弁体の自重による力は働かないので、貯留部及び蒸気流路内の蒸気が吸気口を介して蒸気流路の外部に排出されるのを防止することができる。つまり、薄膜状の弾性可動弁体は、延出壁の内側面に位置する注ぎ口側の開口面と平行な状態で、蒸気流路内において当該開口面を覆うように配設されているので、貯留部及び蒸気流路内の蒸気が吸気口を介して蒸気流路の外部に排出されるのを防止することができる。
また、容器本体を傾斜させて注ぎ口を介して貯留部内の湯水を注出する際には、注ぎ口側がハンドル側よりも下方に位置するように容器本体を鉛直方向に対して傾斜させるので、注ぎ口側における吸気口の開口面を閉鎖していた薄膜状の弾性可動弁体を、当該弾性可動弁体の自重により注ぎ口側(蒸気流路側)に移動させ易くなり、吸気口の開口面からの離間が容易となり、吸気口を介して空気を蒸気流路内及び貯留部内に確実に吸引することができる。つまり、薄膜状の弾性可動弁体は、上述した方向に延出する内側面に位置する注ぎ口側の開口面と平行な状態で、蒸気流路内において当該開口面を覆うように配設されているので、容器本体を傾斜させて注ぎ口を介して貯留部内の湯水を注出する程度に、容器本体を鉛直方向に対して傾斜させると、当該弾性可動弁体は、当該開口面から注ぎ口側(蒸気流路側)に離間及び移動し易い構成となっている。
さらに、外側面がハンドル側に対向し、且つ、内側面が、容器本体がテーブル等に載置された正立姿勢にある状態において、鉛直方向に延出、又は、上方側に行くにつれてハンドル側に近づく形態で鉛直方向に対して傾斜する方向に延出するように形成された延出壁を備え、当該延出壁の前後方向に貫通するように、吸気口が構成されているので、吸気口を、前後方向においてハンドル側に偏倚した位置に配置でき、容器本体を傾斜させて注ぎ口を介して貯留部内の湯水を注出する際に、注ぎ口側がハンドル側よりも下方に位置するように容器本体を鉛直方向に対して傾斜させたとしても、吸気口及び吸気弁が湯水にできるだけ水没しないように構成することができる。即ち、注ぎ口から湯水を注出する際に、吸気口を介して空気を吸引できるとともに、当該吸気口を介して湯水が漏出しないように構成することができる。
一方で、仮に、弾性可動弁体の自重による注ぎ口側への移動が不十分で当該弾性可動弁体が吸気口の注ぎ口側の開口面を閉鎖している場合であっても、注ぎ口からの湯水の注出により貯留部内が負圧になることで、弾性可動弁体が注ぎ口側(蒸気流路側)に移動することとなる。つまり、注ぎ口から湯水を注出する際、弾性可動弁体の自重及び貯留部内の負圧を用いて、弾性可動弁体を開弁操作して吸気口を介して空気を貯留部内に確実に吸引することができる。
なお、容器本体が転倒した際でも、貯留部内の湯水により、吸気弁の弾性可動弁体が前後方向の前側である注ぎ口側における吸気口の開口面を注ぎ口側(蒸気流路側)から閉鎖するように移動して、貯留部の湯水が吸気口を介して外部に漏出するのを確実に防止することができる。
よって、注ぎ口から注出される湯水の脈動を確実に抑制できるとともに、貯留部内の蒸気及び湯水が注ぎ口以外の箇所から排出されることを確実且つ簡便に防止できる水加熱容器を提供できた。
本発明に係る水加熱容器の更なる特徴構成は、前記延出壁の内側面が、鉛直方向に延出するように形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、延出壁の内側面が、鉛直方向に延出するように形成されているので、容器本体を傾斜させて注ぎ口を介して貯留部内の湯水を注出する際には、注ぎ口側がハンドル側よりも下方に位置するように容器本体を鉛直方向に対して少しでも傾斜させると、注ぎ口側における吸気口の開口面を閉鎖していた薄膜状の弾性可動弁体を、当該弾性可動弁体の自重により注ぎ口側(蒸気流路側)に一層移動させ易くなり、吸気口の開口面からの離間が一層容易となり、吸気口を介して空気を蒸気流路内及び貯留部内に確実に吸引することができる。つまり、薄膜状の弾性可動弁体は、鉛直方向に延出する内側面に位置する注ぎ口側の開口面と平行な状態で、蒸気流路内において当該開口面を覆うように配設されているので、容器本体を傾斜させて注ぎ口を介して貯留部内の湯水を注出する際に、容器本体を鉛直方向に対して少しでも傾斜させると、当該弾性可動弁体は、当該開口面から注ぎ口側(蒸気流路側)に離間及び移動し易い構成となっている。
本発明に係る水加熱容器の更なる特徴構成は、前記蒸気流路には、前記貯留部からの蒸気を導入する蒸気導入口の流路断面積よりも大なる流路断面積を備えた膨出空間が形成され、
前記吸気口が、前記膨出空間を形成する前記壁部のうちの前記延出壁に形成され、前記吸気弁が、前記膨出空間内に配設されている点にある。
上記特徴構成によれば、貯留部からの蒸気を導入する蒸気導入口の流路断面積よりも大なる流路断面積を備えた膨出空間が形成されているので、貯留部から蒸気導入口を介して蒸気流路の膨出空間内に流入した蒸気は、圧力・温度・流速が低下することとなり、膨出空間内での結露が促進され、注ぎ口から排出される蒸気の量をある程度低減することができる。
そして、このような膨出空間を形成する壁部のうちの延出壁に吸気口を形成し、当該膨出空間内に吸気弁を配設しているので、主として結露を促進するために設けられた膨出空間の構成及びスペースを有効に活用して、注ぎ口から注出する湯水の脈動を防止するための構成を、装置構成の増大を伴うことなく効率的に配置することができる。
本発明に係る水加熱容器の更なる特徴構成は、前記壁部には、前記前後方向において前記ハンドル側に位置し且つ上方側に延出する筒状の上側延出壁が形成され、前記上側延出壁内には、前記膨出空間の一部を構成する上側膨出空間が形成され、
前記吸気口が、前記延出壁として機能する前記上側延出壁の一部に形成されるとともに、前記吸気弁が、前記上側膨出空間内に配設されている点にある。
上記特徴構成によれば、壁部に形成された筒状の上側延出壁が前後方向においてハンドル側に位置し且つ上方側に延出するように構成されているので、上側延出壁内に形成される上側膨出空間を、膨出空間においてハンドル側で且つ上方側に偏倚した箇所に配置することができる。なお、筒状とは、内部に空間を形成することのできる形状であり、例えば、横断面形状が円の円筒状、横断面形状が多角形の多角筒状等となる形状を含む概念である。
これにより、上側延出壁の一部に設けられる吸気口及び上側膨出空間内に配設される吸気弁を、膨出空間においてハンドル側で且つ上方側に偏倚した位置に配置でき、容器本体を傾斜させて注ぎ口を介して貯留部内の湯水を注出する際に、注ぎ口側がハンドル側よりも下方に位置するように容器本体を鉛直方向に対して傾斜させたとしても、吸気口及び吸気弁が湯水にできるだけ水没しないように構成することができる。即ち、注ぎ口から湯水を注出する際に、吸気口を介して空気を吸引できるとともに、当該吸気口を介して湯水が漏出しないように構成することができる。
本発明に係る水加熱容器の更なる特徴構成は、前記吸気口が、側面視で、前記前後方向において前記注ぎ口の前側の前側上端部と同一又は当該前側上端部よりも上方側の位置に形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、吸気口が、側面視で、前後方向において前記注ぎ口の前側の前側上端部と同一又は当該前側上端部よりも上方側の位置に形成されているので、容器本体を傾斜させて注ぎ口を介して貯留部内の湯水を注出する際に、注ぎ口側がハンドル側よりも下方に位置するように容器本体を鉛直方向に対して傾斜させたとしても、吸気口及び吸気弁が湯水にできるだけ水没しないように構成することができる。即ち、注ぎ口から湯水を注出する際に、吸気口を介して空気を吸引できるとともに、当該吸気口を介して湯水が漏出しないように構成することができる。
本発明に係る水加熱容器の更なる特徴構成は、前記吸気弁が、前記蒸気流路内において前記吸気口の周縁部に取付けられる本体部と、前記本体部から薄膜状に延出する前記弾性可動弁体とを一体的に備えるように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、吸気弁が、蒸気流路内において吸気口の周縁部に取付けられる本体部と、本体部から薄膜状に延出する弾性可動弁体とを一体的に備えるので、吸気弁の構成を簡便な構成とすることができ、しかも、本体部を蒸気流路内における吸気口の周縁部に取付けることで、弾性可動弁体が蒸気流路内における吸気口の注ぎ口側の開口面を覆うように簡便に配置することができる。
本発明に係る水加熱容器の更なる特徴構成は、前記壁部により形成される前記蒸気流路内には、前記本体部を前記吸気口の周縁部に位置決めする位置決め部材が、前記壁部と一体形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、壁部により形成される蒸気流路内には、本体部を吸気口の周縁部に位置決めする位置決め部材が、壁部と一体形成されているので、吸気弁の本体部を位置決めする位置決め部材を別途用意する必要がなく、しかも、本体部を位置決め部材に取付けるだけで吸気口の周縁部に位置させることができ、吸気弁の取付け及び位置決めが簡便なものとなる。
本発明に係る水加熱容器の更なる特徴構成は、前記壁部が、上側壁部材と下側壁部材とを組み付けることにより内部に前記蒸気流路の少なくとも一部を形成するように構成され、
前記位置決め部材が、前記蒸気流路内において、前記上側壁部材の下面に形成され且つ前記本体部を内嵌する筒部と、前記下側壁部材の上面に形成され且つ前記本体部を下方側から支持する支持部とを備えている点にある。
上記特徴構成によれば、壁部が、上側壁部材と下側壁部材とを組み付けることにより内部に蒸気流路の少なくとも一部を形成するように構成されているので、蒸気流路の少なくとも一部を非常に簡便且つ確実に形成することができる。
特に、壁部と一体形成される位置決め部材が、蒸気流路内において、上側壁部材の下面に形成され且つ本体部を内嵌する筒部と、下側壁部材の上面に形成され且つ本体部を下方側から支持する支持部とを備えているので、吸気弁の本体部を上側壁部材の下面に形成された筒部に内嵌した状態(弾性可動弁体が、注ぎ口側における吸気口の開口面を覆う状態)で、上側壁部材と下側壁部材とを組み付けると、下側壁部材の上面に形成された支持部が筒部に内嵌された本体部を下方側から支持することができる。これにより、上側壁部材と下側壁部材とを組み付けるだけで、吸気弁の本体部及び弾性可動弁体を所定位置に簡便且つ確実に位置決めしつつ、蒸気流路の一部を簡便且つ確実に形成することができる。なお、筒部とは、内部に空間を形成することのできる形状に形成された部位であり、例えば、横断面形状が円の円筒部、横断面形状が多角形の多角筒部等となる形状に形成された部位を含む概念である。
電気ケトルの外観を示す斜視図 ケトル本体が電源プレートから持ち上げられた状態での電気ケトルの斜視図 ケトル本体の縦断側面図 蓋カバーを省略した状態でのケトル本体の上方から見た分解斜視図 蒸気流路形成部材の斜視図 蒸気流路形成部材の下側壁部材及び吸気弁の斜視図 図5のVII−VII方向視図 図5のVIII−VIII方向視図 ケトル本体を傾斜させて、注ぎ口から湯水を注出する状態を示す概略概念図
以下、本発明を電気ケトル(水加熱容器の一例)に適用した場合の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図2に示すように、電気ケトルは、電源プレートSとケトル本体Kとを備えて構成されている。
電源プレートSは、概略円盤状に構成され、その上面の中心部に給電機構Psが備えられている。
図1〜図3に示すように、ケトル本体Kは、上部が開口し、加熱対象の湯水を貯留する有底筒状の内容器(貯留部の一例)1を内部に有する本体ボディ(容器本体の一例)2と、内容器1内の湯水(水の一例)を加熱する電熱ヒータ(加熱機構の一例)3と、本体ボディ2の概略円形の上方開口部4(内容器1の上部開口にて形成される)を密封状態で閉鎖可能な蓋体5等とを備えて構成されている。
本体ボディ2の底部の外面には、電源プレートSの給電機構Psから出力される電力を受電可能な受電機構Prが設けられている。本体ボディ2の底部には、電熱ヒータ3への通電を許容する通電状態と遮断する通電遮断状態とに切り換え自在なスイッチ機構Bが設けられている。
ケトル本体Kを電源プレートSに載置すると、給電機構Psと受電機構Prとが電気的に接続されて、後述するスイッチ切換機構Aによりスイッチ機構Bを通電状態に切り換えることで、給電機構Psから受電機構Prを介して電熱ヒータ3等に給電されて、内容器1内の湯水が加熱される構成となっている。以下では、蓋体5の上面を上方側に向けた状態で、ケトル本体Kを電源プレートSに載置、或いは、ケトル本体Kをテーブル等に載置した姿勢を正立姿勢とし、蓋体5の上面が上下方向に略平行となった姿勢を転倒姿勢として説明する。
図1〜図3に示すように、蓋体5は、その主要部分が概略円盤状に構成され、周方向における所定の相対位置関係で、本体ボディ2の上方開口部4に着脱自在に構成されて、蓋体5が本体ボディ2の上方開口部4に装着されることにより、上方開口部4が閉鎖される。
蓋体5は、外周部に注ぎ口6を備え、注ぎ口6は、蓋体5における概略円盤状の主要部分の外周部に径方向外方に突出する状態で設けられている。そして、蓋体5が上方開口部4に装着された状態で、上面視で、注ぎ口6を前側とする前後方向において、注ぎ口6とは反対側である後側に対応する本体ボディ2には、ハンドル7が設けられている。
蓋体5には、蓋体5が本体ボディ2の上方開口部4に装着された状態で、蓋体5を本体ボディ2に保持するための左右一対のフック部材8が設けられている。
蓋体5には、外部と蓋体5により密封された内容器1とを連通し、内容器1内の湯水を注ぎ口6を介して外部に通流させる注出流路9と、注出流路9に設けられ、注出流路9を密封状態で閉鎖可能な弁機構10と、蓋体5により密封された内容器1と注出流路9における弁機構10の下流側とを連通し、内容器1内の湯水から発生する蒸気を注出流路9における弁機構10の下流側に通流させる導出用蒸気流路(蒸気流路の一例)11とが設けられている。
更に、蓋体5には、弁機構10を開閉操作する弁開閉操作部材12と、蓋体5の上方に配置されて、注ぎ口6の上方に当接して当該注ぎ口6の上方を覆う注ぎ口閉状態と注ぎ口6から上方に離間した注ぎ口開状態とに切り換え操作自在な注ぎ口開閉部材13とが設けられている。
本体ボディ2内の底部には蒸気検知部Cが設けられ、電熱ヒータ3の加熱により内容器1内の湯水が沸騰して発生する蒸気を蒸気検知部Cに導く検知用蒸気流路(蒸気流路の一例)14が、蓋体5と本体ボディ2とにわたって設けられている。なお、本実施形態では、蒸気検知部Cが設定温度(100℃近傍)に加熱されることにより、蒸気を検知するように構成されている。
ハンドル7は、本体ボディ2の外周部に設けられ、ハンドル7を把持してケトル本体Kを持ち上げて、弁開閉操作部材12により弁機構10を開操作し、注ぎ口6側がハンドル7側よりも下側となるように傾けることにより、内容器1内の湯水を注ぎ口6から注ぐことができるように構成されている。
なお、以下では、上面視で、注ぎ口6とハンドル7とを結ぶ方向を前後方向とし、注ぎ口6側を前側、ハンドル7側を後側として説明し、また、上面視で、本体ボディ2における前後方向に直交する方向を左右方向とし、図3の紙面奥側を右側、紙面手前側を左側として説明し、さらに、縦断側面視で、本体ボディ2における内容器1の底部と蓋体5とを結ぶ方向を上下方向とし、内容器1の底部側を下側、蓋体5側を上側として説明する。
ここで、前後方向には、上面視で、注ぎ口6側とハンドル7側とを結ぶ基準直線に対して、45度未満の角度で交差する直線方向も含む概念であり、左右方向には、前後方向に直交する基準直線に対して、45度未満の角度で交差する直線方向も含む概念であり、上下方向には、縦断側面視で、本体ボディ2における内容器1の底部と蓋体5とを結ぶ基準直線に対して、45度未満の角度で交差する直線方向も含む概念である。なお、後述する鉛直方向は、容器本体4の正立姿勢において、縦断側面視で、本体ボディ2における内容器1の底部と蓋体5とを結ぶ基準直線と平行な方向と一致する。
以下、電気ケトルの各部について、説明する。
先ず、内容器1及び本体ボディ2について、説明する。
図3に示すように、内容器1は、上方側の内容器上部と下方側の内容器下部との間に、それらよりも小径の首部を備えた形状に構成されている。
図1〜図3に示すように、本体ボディ2は、内容器1における内容器上部の上下方向の中間部から下方の部分を全体にわたって覆うように構成されている。つまり、内容器1における内容器上部の上部側の部分が、本体ボディ2から外部に露呈している。
次に、図3に示すように、スイッチ切換機構A、スイッチ機構B及び蒸気検知部Cについて、説明する。
公知のシーズヒータからなる電熱ヒータ3、受電機構Prから電熱ヒータ3への通電を断続自在なスイッチ機構B、及び、蒸気検知部Cは、内容器1の底部と本体ボディ2の底部との間の空間に設けられている。
スイッチ機構Bは、電気ケトルにおいて広く用いられていて、周知であるので、図示及び詳細な説明を省略するが、蒸気検知部Cのバイメタル15が設定温度に加熱されて(即ち、蒸気を検知して)変形するのに伴って、オン状態(通電状態)からオフ状態(通電遮断状態)に切り換えられるように構成されている。
スイッチ切換機構Aは、本体ボディ2のハンドル7の上部に設けられた概略くの字状の押ボタン16と、押ボタン16が押し操作されたときの押ボタン16の動きによりスイッチ機構Bを通電遮断状態から通電状態に切り換え、且つ、スイッチ機構Bが通電状態から通電遮断状態に切り換えられるのに伴って押ボタン16を元の位置に戻すように、押ボタン16とスイッチ機構Bとを連結するリンク機構Dとを備えて構成されている。そして、リンク機構Dが、押ボタン16に連結されるボタン側リンク部17とスイッチ機構Bに連結されるスイッチ側リンク部18とを、互いに枢支連結された状態で備えて構成されている。
従って、ケトル本体Kを電源プレートSに載置して、押ボタン16のボタン部16aを下方に押すと、押ボタン16の動きに連動して、リンク機構Dの作用により、スイッチ機構Bが通電遮断状態から通電状態に切り換えられる。この状態では、スイッチ機構Bが通電状態に保持される保持力により、押ボタン16のボタン部16aが下降した状態で維持される。これにより、給電機構Psから受電機構Prを介して電熱ヒータ6等に給電されて、内容器1内の湯水が加熱される。
その後、内容器1内の湯水が沸騰して、内容器1内で蒸気が発生すると、その蒸気が、後述する2つの転倒止水弁Gを通過して、導出用蒸気流路11の膨出空間30を介して検知用蒸気流路14を通流し、蒸気検知部Cのバイメタル15が加熱される。そして、バイメタル15が設定温度に加熱されて変形すると、その変形に連動して、スイッチ機構Bが通電状態から通電遮断状態に切り換えられ、リンク機構Dの作用により、押ボタン16がそのボタン部16aが上昇する方向に揺動する。これにより、電熱ヒータ3への通電が遮断されて、内容器1内の湯水の加熱が終了する。
次に、蓋体5の主要部について、説明する。
図3に示すように、蓋体5は、本体ボディ2の上方開口部4に着脱自在な蓋本体19と、この蓋本体19に上方から被さる蓋カバー20とを備えて構成されている。蓋本体19及び蓋カバー20夫々の主要部分は、平面視での外形形状が概略円形状になるように構成されている。蓋本体19の外周側下端部には、上方開口部4に装着された蓋本体19と上方開口部4との間を全周に亘って密封状態で閉鎖(シール)する環状シール材19Aが設けられている。
蓋本体19内には、その下面(蓋本体19が本体ボディ2の上方開口部4に装着された状態において、蓋本体19における内容器1内に臨む面)に開口する弁機構10の弁室21が設けられ、更に、蓋本体19には、概略筒状の注ぎ口形成部材22が、基端が弁室21に連通し且つ先端側ほど上位に位置する斜め上向き姿勢で径方向外方に突出する状態で設けられている。
この注ぎ口形成部材22の先端面は、ケトル本体Kが水平な台上に載置された状態で、略水平状となるように、注ぎ口形成部材22の軸心に対して傾斜している。
注ぎ口形成部材22は、先端からの軸心方向視で、下方側に対応する部分が概略V字状に尖った形状に構成されている。
そして、ケトル本体Kが水平な台上に載置された状態で、注ぎ口形成部材22の先端開口部が略垂直方向上方を向くようになり、この注ぎ口形成部材22の先端開口部により、前端側がV字状に尖った形状の注ぎ口6が形成される。従って、前後方向において注ぎ口形成部材22の先端開口部の前側に位置する部分が、前後方向において注ぎ口6の前側の前側上端部22aとして機能する。なお、弁室21と注ぎ口形成部材22とにより、注出流路9が形成される。
次に、弁機構10及び弁機構10を開閉するための構成について、説明する。
弁機構10は、蓋本体19に設けられ、弁室21と、弁室21における蓋本体19の下面での開口部の縁部にて機能させる弁座23と、上下方向に移動自在で、上方に移動して弁座23に当接した密封状態で湯水の流出を阻止する弁体24と、この弁体24を上方側(即ち、閉状態側)に付勢するスプリング25とを備えて構成されている。
注ぎ口開閉部材13は、細長状に構成され、注ぎ口開閉部材13が、長手方向を前後方向に沿わせて、長手方向の中間箇所が蓋カバー20の上部に左右方向に沿う注ぎ口開閉軸心A1にて枢支された状態で、蓋体5の上方に配置されている。
そして、注ぎ口開閉部材13における前後方向の後端側の操作部13aを上下方向に移動操作することにより、注ぎ口開閉部材13における前後方向の前端側の蓋部13bが上下方向に揺動して、注ぎ口6の上方に当接して被さる注ぎ口閉状態と注ぎ口6から上方に離間した注ぎ口開状態とに切り換えられるように構成されている。
更に、蓋体5の蓋本体19には、注ぎ口開閉部材13の操作部13aが上下方向に移動操作されて、注ぎ口開閉部材13が注ぎ口閉状態と注ぎ口開状態とに切り換え操作されるのに伴って、弁機構10を開閉操作するように注ぎ口開閉部材13と弁機構10とを連結する弁開閉レバー26が設けられている。
弁開閉レバー26は、弁体24の後方側において、前後方向の中間部が左右方向に沿う弁開閉軸心A2にて枢支された状態で設けられている。
弁開閉レバー26の前端部の作用部26aが、弁体24の上方に位置し、後端部の係止部26bが、注ぎ口開閉部材13における注ぎ口開閉軸心A1での枢支箇所よりも前方側の箇所から下方に突出する引っ掛け部13cにより持ち上げ可能に配置されている。
そして、注ぎ口開閉部材13の操作部13aを下方に押すのに伴って、注ぎ口開閉部材13の引っ掛け部13cによって弁開閉レバー26の係止部26bが上方に持ち上げられると共に、作用部26aが下方に移動され、作用部26aにより弁体24がスプリング25の付勢力に抗して下方に押し下げられて、弁機構10が開弁されるように構成されている。又、注ぎ口開閉部材13の操作部13aを下方に押す力を開放すると、スプリング25の付勢力により弁体24が上昇して弁機構10が閉弁されると共に、注ぎ口開閉部材13の操作部13aが上方に戻るように構成されている。
次に、導出用蒸気流路11及び検知用蒸気流路14について、説明する。
導出用蒸気流路11は、蓋体5により密封された内容器1と注出流路9における弁機構10の下流側とを連通し、内容器1内の湯水から発生する蒸気を注出流路9における弁機構10の下流側に通流させるように構成されている。具体的には、導出用蒸気流路11は、蓋体5内において、内容器1側から、転倒止水弁Gの第1錘体収容室35A及び第2錘体収容室35B(蒸気流入孔28、錘体収納用窪み部27、蒸気導入口29)、膨出空間30、導出口31、貫通孔19Bを経て、注出流路9の弁機構10の下流側である弁室21に連通するように構成されている。
検知用蒸気流路14は、蒸気導入口29を介して膨出空間30内に流入した蒸気の一部を、検知側蒸気導入口2hを介して蒸気検知部Cに通流させるように構成され、蓋体5と本体ボディ2に亘って設けられている。
先ず、導出用蒸気流路11について、説明する。
図3及び図4に示すように、導出用蒸気流路11に設けられる転倒止水弁Gの錘体収納用窪み部27は、蓋本体19の上面から下方側に窪み形成されるとともに、左右方向に並列する状態で一対設けられており、左側に第1錘体収納用窪み部27a、右側に第2錘体収納用窪み部27bが配設されている。なお、左右方向における第1錘体収納用窪み部27aと第2錘体収納用窪み部27bとの間には、両錘体収納用窪み部27a、27bを区画する区画壁27cが設けられている(図4参照)。又、両錘体収納用窪み部27a、27bの上方がシール部材33を介して下側壁部材34で覆われ、更に、下側壁部材34の上方が上側壁部材35にて覆われている。なお、詳細は後述するが、下側壁部材34と上側壁部材35とにより蒸気流路形成部材(蒸気流路の少なくとも一部を形成する壁部の一例)Eが形成されている。
第1錘体収納用窪み部27aの底面には、内容器1から蒸気が流入する第1蒸気流入孔28aが形成され、第2錘体収納用窪み部27bの底面には、内容器1から蒸気が流入する第2蒸気流入孔28bが形成され、第1蒸気流入孔28aの開口面積は、第2蒸気流入孔28bの開口面積よりも大きく設定されている。
又、下側壁部材34には、第1錘体収納用窪み部27aに対して開口する第1蒸気導入口29Aが形成され、第2錘体収納用窪み部27bに対して開口する第2蒸気導入口29Bが形成され、第1蒸気導入口29Aの開口面積は、第2蒸気導入口29Bの開口面積よりも大きく設定されている。
第1錘体収納用窪み部27a及び第2錘体収納用窪み部27bとそれらの上方を覆う下側壁部材34により、第1蒸気流入孔28a及び第1蒸気導入口29Aを有する概略箱状の第1錘体収容室36Aと、第2蒸気流入孔28b及び第2蒸気導入口29Bを有する概略箱状の第2錘体収容室36Bとが形成され、第1錘体収容室36Aには球状の第1錘体37aが収納され、第2錘体収容室36Bには球状の第2錘体37bが収納されている。
これにより、ケトル本体Kが転倒していない正立姿勢では、各錘体37a、37bが各錘体収納室36A、36Bの底面で受けられて、各錘体収納室36A、36Bの天井面(即ち、下側壁部材34の下面)から離間した状態となり、各蒸気流入孔28a、28b及び各蒸気導入口29A、29Bが開放されて、内容器1からの蒸気が各錘体収納室36A、36B内を通過可能となる。なお、各錘体37a、37bが各錘体収納室36A、36Bの底面で受けられている状態では、各錘体37a、37bと各錘体収納室36A、36Bの底面とが接触する箇所以外の箇所に、各蒸気流入孔28a、28bが形成されている。
一方で、ケトル本体Kが転倒した転倒姿勢では、各錘体37a、37bが各錘体収納室36A、36Bの天井面(即ち、下側壁部材34の下面)で受けられて、各錘体37a、37bにより各蒸気導入口29A、29Bが塞がれ、各錘体収納室36A、36Bを通しての湯水の通過が阻止されて、内容器1内の湯水の注ぎ口6からの漏出が防止される。
導出用蒸気流路11の膨出空間30は、蒸気流路形成部材Eとしての下側壁部材34とその上方を覆う上側壁部材35とを組み付けることにより、当該蒸気流路形成部材Eの内部に形成される。
この膨出空間30は、上流側である各蒸気導入口29A、29Bから導入された蒸気の一部を、下流側である下側壁部材34の導出口31及び蓋本体19の貫通孔19Bを介して注出流路9の弁室21に通流可能に形成されるとともに、当該蒸気の他部を、当該膨出空間30に連通する検知用蒸気流路14に通流可能に形成されている。又、この膨出空間30は、各蒸気導入口29A、29Bの流路断面積及び導出口31の流路断面積よりも大きな流路断面積を備えるように形成されている。
なお、上面視で、蓋本体19においてハンドル7側に位置し且つ弁座23の上部に対応する箇所には、当該蓋本体19を上下方向に貫通する貫通孔19Bが形成され、貫通孔19Bの上部周縁部には上方に突出するリブ(図示せず)が形成されている。当該リブが下側壁部材34の導出口31に内嵌された状態で、貫通孔19Bが導出口31に連通するように構成されており、当該貫通孔19Bが導出用蒸気流路11の下流側端部に形成された蒸気導出口32として機能する。
図4〜図8に示すように、蒸気流路形成部材Eは、平面視での外形が略相似形状で左右方向に長い板状部材である下側壁部材34及び上側壁部材35を備えて構成されており、下側壁部材34及び上側壁部材35は、注ぎ口6とハンドル7との間で且つ蓋本体19における転倒止水弁G及び貫通孔19Bの上部に位置するように、複数のビス(図示せず)により装着固定される。なお、この装着固定は、下側壁部材34及び上側壁部材35において左右方向の両側及び前後方向の前側に形成された取付けフランジ部(図示せず)にビスを挿通し、当該ビスを蓋本体19に設けられたネジ孔(図示せず)に螺合させる形態で行われる。
下側壁部材34の上面側と上側壁部材35の下面側とを当接させて組み付けると、下側壁部材34と上側壁部材35とにより、平面視で、前後方向の後側(ハンドル7側)に延出する筒状部38が形成される。この筒状部38の後側(ハンドル7側)には、ハンドル7側に向かって開口する開口部38Aが形成され、検知用蒸気流路14と連通するように構成されている。この筒状部38には、シリコーンゴムにより構成されたパッキン部材39が外嵌装着され、内容器1においてハンドル7の前側に貫通形成された検知側蒸気導入口2hの周縁部を密封することができるように構成されている。
下側壁部材34は、左右方向に長い板状部材であり、第1蒸気導入口29A及び第2蒸気導入口29Bが左右方向に沿って並列するように配置されている。下側壁部材34の上面の外周部において後側に位置する開口部34c以外の全周に亘って、当該上面から上方に突出する突出外壁34a及び突出内壁34bが形成されている。突出外壁34a及び突出内壁34bの内側には、第1蒸気導入口29A及び第2蒸気導入口29Bの両方を、後側(開口部34c)以外の3方向(前側、左右側)で囲繞する空間が形成される。なお、開口部34cは、下側壁部材34において左右方向の中央部に位置するように開口形成されている。
下側壁部材34の突出外壁34aと突出内壁34bとの間には、厚み方向の中央部に、後述する上側壁部材35の突出外壁35a及び突出内壁35bの嵌合凸部(図示せず)を嵌合できる嵌合溝(図示せず)が形成されている。
下側壁部材34内において、左右方向の中央部で且つ注ぎ口6側(前側)の端部位置には、上面から下方側に貫通する導出口31が形成され、蓋本体19の貫通孔19Bと連通するように構成されている。
また、下側壁部材34内において、左右方向の中央部よりも若干右側に偏倚し且つ両蒸気導入口29A、29Bを結ぶ直線よりも若干後側に偏倚した位置には、下板壁部材34の上面から上方側に一体的に突出形成された棒状の支持部34dが形成されている。
また、下側壁部材34の下面には、蓋本体19の上部に装着された状態で、転倒止水弁Gにおける両錘体収容室36A、36Bの外周縁部に形成された位置決め用リブ(図示せず)を嵌合可能な環状溝(図示せず)が窪み形成されており、下側壁部材34を蓋本体19の上部に装着する際に、環状溝を位置決め用リブに嵌合させることで容易に位置決めできるように構成されている。また、位置決め用リブの外周側にはシール材33が設けられており、転倒止水弁Gの外周縁部と下側壁部材34の下面との間は密封される。
上側壁部材35は、左右方向に長い板状部材であり、上側壁部材35の板状部材の下面側の外周部において後側に位置する開口部35c以外の全周に亘って、当該下面から下方に突出する突出外壁35a及び突出内壁35bが形成されている。従って、突出外壁35a及び突出内壁35bの内側には、後側(開口部35c)以外の3方向(前側、左右側)で囲繞する空間が形成される。なお、開口部35cは、上側壁部材35において左右方向の中央部に位置するように開口形成されている。
上側壁部材35の突出外壁35aと突出内壁35bとの間には、厚み方向の中央部に、下側壁部材34の突出外壁34a及び突出内壁34bの嵌合溝(図示せず)に嵌合できる嵌合凸部(図示せず)が形成されている。
また、上側壁部材35の上面(外面)において、左右方向の中央部で且つ下側壁部材34の両蒸気導入口29A、29Bを結ぶ直線よりも若干後側に偏倚した位置には、上方側に延出する上側延出壁40が形成されている。上側延出壁40は、平面視で、本体ボディ2において、当該本体ボディ2の中心よりもハンドル7側に偏倚した位置に位置し、上側壁部材35においてもハンドル7側に偏倚した位置に位置するように形成されている。
上側延出壁40は、上部が閉鎖され且つ下部が開放された有底筒状に形成され、平面視で、左右方向に長い概略長方形状に形成(即ち、四角筒状に形成)されている。
上側延出壁40内には上側膨出空間41が形成され、上側膨出空間41は、上述の膨出空間30と連通し、当該膨出空間30の一部を構成している。
上方側に延出する上側延出壁40には、外側面42aがハンドル7側に対向するハンドル側延出壁42が形成され、ハンドル側延出壁42の内側面42bが鉛直方向に延出するように形成されている。また、ハンドル側延出壁42には、ハンドル側延出壁42を、前後方向に貫通する円形状の吸気口43が形成されている。吸気口43は、ハンドル側延出壁42において、一端側が上側膨出空間41側に開口し、他端側がハンドル7側(導出用蒸気流路11の外部)に開口するように形成されており、本実施形態では、少なくとも上側膨出空間41側の開口面は、鉛直方向及び左右方向に対して平行な面となるように形成されている。
吸気口43は、側面視で、注ぎ口6の前側上端部22a(注ぎ口形成部材22の先端開口部)と略同一位置に位置し、後面視で、左右方向において左側に偏倚し且つ上下方向において中央部よりも若干下方に偏倚した位置に形成されている。
ちなみに、吸気口43が、ハンドル側延出壁42に形成されることで、吸気口43が、導出用蒸気流路11の少なくとも一部(膨出空間30)を形成する壁部のうち、鉛直方向に延出し外側面42aがハンドル7側に対向する延出壁に形成されていることとなる。
上側延出壁40のうち外側面が注ぎ口6側に対向する注ぎ口側延出壁44の内面には、横断面視で、左右方向の中間位置において当該内面からハンドル7側に突出する区画リブ44aが形成されている。
横断面視で、区画リブ44aの先端はハンドル側延出壁42の内面に当接せず、後述する吸気弁50の薄膜状の弾性可動弁体52を、区画リブ44aの先端とハンドル側延出壁42の内面との間の隙間に挿入可能に構成されている。又、縦断面視で、区画リブ44aは、上下方向において、注ぎ口側延出壁44の内面の上端から中央部より若干下方位置(吸気口43の下端よりも若干下方位置)にまで延出するように構成されている。これにより、上側膨出空間41内の上側部分は、区画リブ44aにより左右方向の中央位置で区画されて、右側空間41bと左側空間41aとを備えることとなるが、右側空間41bと左側空間41aとは上述の隙間(図示せず)を介して連通した状態となっている。なお、上述の吸気口43は、左側空間41aに連通するようにハンドル側延出壁42に貫通形成される。
又、右側空間41bを形成する上側延出壁40の内面には、内方側に向けて突出する複数のリブ(本実施形態では、3つ)45が形成されており、後述する吸気弁50の本体部51を、複数のリブ45、区画リブ44a及び右側空間41bを形成する上側延出壁40の内面に当接させた状態で、右側空間41bに内嵌可能に構成されている。
つまり、複数のリブ45、区画リブ44a及び右側空間41bを形成する上側延出壁40の内面が、吸気弁50の本体部51を内嵌する筒部47として機能する。なお、筒部47は、断面が概略四角形状を備えた有底筒状の四角筒状に形成されている。
吸気弁50は、ゴム等の弾性材料により構成され、導出用蒸気流路11内に設けられることで、蓋体5により密封された内容器1の内圧の変動に応じて吸気口43における注ぎ口6側の開口面を開閉自在な薄膜状の弾性可動弁体52を備えて構成される。
具体的には、吸気弁50は、シリコーンゴムにより形成され、概略矩形状の本体部51と、本体部51から薄膜状に延出する弾性可動弁体52とを一体的に備えるように構成されている。この薄膜状の弾性可動弁体52は、上述のように内容器1の内圧の変動に応じて吸気口43における注ぎ口6側の開口面を開閉自在であることに加えて、本体ボディ2が鉛直方向に対して注ぎ口6側がハンドル7側よりも下側に位置するように傾斜した際に、自重で吸気口43における注ぎ口6側の開口面から離間することができる厚み、材質、形状等を備えている。
概略矩形状に形成された本体部51は、上述の筒部47として機能する右側空間41b内に内嵌可能で、内嵌した状態で、複数のリブ45、区画リブ44a及び右側空間41bを形成する上側延出壁40の内面に当接可能な大きさに形成されている。
又、薄膜状に形成された弾性可動弁体52は、区画リブ44aの先端とハンドル側延出壁42の内面との間に形成された隙間に挿入可能な厚さで且つ吸気口43の注ぎ口6側の開口面の全体を覆うことができる大きさに形成されている。
これにより、本体部51が右側空間41bに内嵌されて吸気口43の右側に位置する状態で、弾性可動弁体52は、区画リブ44aを介して左側空間41a内に位置し、鉛直方向に対して平行で且つ吸気口43における注ぎ口6側の開口面と平行な状態で、当該開口面の全体を覆うことができるように構成されている。
従って、吸気弁50の弾性可動弁体52が左側空間41a内において吸気口43の注ぎ口6側の開口面の全体を覆う状態で、本体部51を右側空間41bに内嵌し、上側壁部材35の突出外壁35a及び突出内壁35bの嵌合凸部が下側壁部材34の突出外壁34a及び突出内壁34bの嵌合溝に嵌合する密封状態で組み付けられると、下側壁部材34の棒状の支持部34dの先端が本体部51の下端面を上方側に押圧支持し、本体部51が右側空間41b内において吸気口43の右側に位置するように、前後方向、左右方向及び上下方向に対して位置決めされる。これに伴い、本体部51に一体形成される弾性可動弁体52も吸気口43の注ぎ口6側の開口面の全体を覆う状態で、前後方向、左右方向及び上下方向に対して位置決めされる。つまり、棒状の支持部34d、複数のリブ45、区画リブ44a及び右側空間41bを形成する上側延出壁40の内面が、本体部51を、導出用蒸気流路11内において吸気口43の周縁部に位置決めする位置決め部材として機能する。
下側壁部材34と上側壁部材35とが嵌合した箇所においては、下側壁部材34と上側壁部材35とが密封された状態となっている。又、下側壁部材34の開口部34cと上側壁部材35の開口部35cとが合わさることで開口部38Aが形成されている。開口部38Aを形成する筒状部38には、開口部38Aを密封するようにパッキン部材39が装着される。そして、このように組み付けられた蒸気流路形成部材Eを蓋体5の蓋本体19の上面に装着し、当該蓋体5を本体ボディ2の上方開口部4に取り付けると、蒸気流路形成部材Eの内部に、上述の膨出空間30が形成される。
次に、検知用蒸気流路14について、説明する。
検知用蒸気流路14は、検知側蒸気導入口2hと内容器1の底部に設けられた蒸気検知部Cとにわたって延びるように、内容器1の外部に設けられている。
検知用蒸気導入口2hは、内容器1の内容器上部において、前側の部分よりも高く形成され且つ膨出空間30の後側に隣接する状態にまで立ち上がるように形成された後側の部分に形成され、膨出空間30に連通接続されている。
具体的には、長手方向に直交する方向での横断面形状が概略コの字状の細長状の検知用蒸気流路形成体46が、後側から検知側蒸気導入口2hを覆うとともに、蒸気検知部Cに連通する状態で、開口部を内容器1の外面の後側の部分に上下方向に沿わせて当て付けて設けられ、内容器1の外面と検知用蒸気流路形成体46との間に、検知用蒸気流路14が形成される。尚、検知用蒸気流路形成体46は、横断面形状が概略コの字状となると共に、長手方向が内容器1の外面に上下方向に沿う形状となるように、樹脂成型により形成されて、内容器1の外面に密着させて設けることが可能なように構成されている。
次に、上記のように構成された電気ケトルを用いて、内容器1内の湯水を加熱し、加熱された湯水を注ぎ口6から注出する際の状態について、説明する。
使用者が、本体ボディ2を電源プレートS上に載置し、内容器1内の湯水を加熱するために押ボタン16のボタン部16aを押圧すると、給電機構Psから受電機構Prを介して電熱ヒータ3に電力が供給され、電熱ヒータ3により内容器1内の湯水が加熱される。
当該加熱に伴って内容器1内の湯水から蒸気が発生すると、当該蒸気は順次上昇して蓋本体19の蒸気流入孔28及び蒸気導入口29を介して膨出空間30内に導入されることとなる。そして、膨出空間30内に導入された蒸気の一部は、蒸気流路形成部材Eの筒状部38、開口部38A及び検知側蒸気導入口2hを介して検知用蒸気流路14に流入し、蒸気検知部Cに導かれ、当該蒸気の他部は、膨出空間30から導出口31及び貫通孔19Bを介して注出流路9において弁機構10の下流側に導かれ、結露していない蒸気が注ぎ口6から排出される。
ここで、膨出空間30の流路断面積が、第1蒸気導入口29A及び第2蒸気導入口29Bの流路断面積よりも大きく形成されているので、蒸気が、膨出空間30内に導入されると、圧力、温度、流速が低下し、結露を促進することができる。
一方で、内容器1内の湯水から発生する蒸気により、内容器1内及び導出用蒸気流路11の膨出空間30内の圧力が徐々に上昇すると、吸気弁50の弾性可動弁体52が吸気口43の注ぎ口6側の開口面に押圧されて、当該開口面を密着状態で閉鎖することとなる。
これにより、蓋体5により密封された内容器1の内圧が上昇した際、導出用蒸気流路11内に設けられた吸気弁50の弾性可動弁体52が、前後方向の前側である注ぎ口6側における吸気口43の開口面を注ぎ口6側(導出用蒸気流路11内)から閉鎖して、内容器1及び導出用蒸気流路11内の蒸気が吸気口43を介して導出用蒸気流路11の外部に排出されるのを確実に防止することができる。この際、弾性可動弁体52は、薄膜状に形成され、鉛直方向に対して平行で且つ吸気口43における注ぎ口6側の開口面と平行な状態で、導出用蒸気流路11内において当該開口面を覆うように配設されているので、吸気口43を密封状態で確実に閉鎖することができる。
その後、内容器1内の湯水の加熱が終了して、加熱された湯水を注ぎ口6を介して外部に排出する際には、図9に示すように、使用者はハンドル7を把持しながら注ぎ口開閉部材13の操作部13aを操作し、本体ボディ2を鉛直方向に対して注ぎ口6側がハンドル7側よりも下方となるように傾けることにより、内容器1内の湯水を注ぎ口6から外部に通流させることができる。
この際には、ハンドル側延出壁42の内側面42bが、容器本体4が正立姿勢にある状態において鉛直方向に延出するように形成されているので、容器本体4を傾斜させて注ぎ口6を介して内容器1内の湯水を注出する際には、注ぎ口6側がハンドル7側よりも下方に位置するように容器本体4を鉛直方向に対して少しでも傾斜させると、注ぎ口6側における吸気口43の開口面を閉鎖していた薄膜状の弾性可動弁体52を、当該弾性可動弁体52の自重により注ぎ口6側(膨出空間30側)に移動させて、吸気口43の開口面から容易に離間させることができ、吸気口43を介して空気を膨出空間30及び内容器1内に確実に吸引することができる。つまり、薄膜状の弾性可動弁体52は、鉛直方向に延出する内側面42bに位置する注ぎ口6側の開口面と平行な状態で、上側膨出空間41内において当該開口面を覆うように配設されているので、容器本体4を傾斜させて注ぎ口6を介して内容器1内の湯水を注出する際に、容器本体4を鉛直方向に対して少しでも傾斜させると、当該弾性可動弁体52は、当該開口面から注ぎ口6側(上側膨出空間41側)に確実に移動し、離間する構成となっている。
さらに、吸気口43は、鉛直方向に延出し且つ外側面42aがハンドル7側に対向する上側延出壁40を前後方向に貫通するように構成され、筒状の上側延出壁40が前後方向においてハンドル7側に位置し且つ上方側に延出するように構成されているので、上側延出壁40内に形成される上側膨出空間41を、膨出空間30においてハンドル7側で且つ上方側に偏倚した箇所に配置することができる。
これにより、上側延出壁40のハンドル側延出壁42に設けられる吸気口43及び上側膨出空間41内に配設される吸気弁50を、膨出空間30においてハンドル7側で且つ上方側に偏倚した位置に配置でき、本体ボディ2を傾斜させて注ぎ口6を介して内容器1内の湯水を注出する際に、注ぎ口6側がハンドル7側よりも下方に位置するように本体ボディ2を傾斜させたとしても、吸気口43及び吸気弁50ができるだけ湯水に水没しないように構成することができる。即ち、注ぎ口6から湯水を注出する際に、吸気口43を介して空気を吸引できるとともに、当該吸気口43を介して湯水が漏出しないように構成することができる。
なお、本体ボディ2が転倒した際でも、内容器1内の湯水により、吸気弁50の弾性可動弁体52が前後方向の前側である注ぎ口6側における吸気口43の開口面を注ぎ口6側(膨出空間30側)から閉鎖して、内容器1の湯水が吸気口43を介して外部に漏出するのを確実に防止することができる。ちなみに、本体ボディ2が転倒した際でも、上述の転倒止水弁Gが設けられているので、湯水が注ぎ口6から外部に漏出することも防止されている。又、結露を促進するために設けられた膨出空間30の構成及びスペースを有効に活用して、注ぎ口6から注出する湯水の脈動を防止するための構成を、装置構成の増大を伴うことなく効率的に配置することができる。
よって、注ぎ口6から注出される湯水の脈動を確実に抑制できるとともに、内容器1内の蒸気及び湯水が注ぎ口6以外の箇所から排出されることを確実且つ簡便に防止できる。
〔別実施形態〕
(A)上記実施形態では、吸気弁50を、概略矩形状の本体部51と、本体部51から薄膜状に延出する弾性可動弁体52とを一体的に備える構成としたが、薄膜状の弾性可動弁体52が、導出用蒸気流路11内に設けられ、蓋体5により密封された内容器1の内圧の変動に応じて吸気口43における注ぎ口6側の開口面を開閉自在で、しかも、鉛直方向に対して平行で且つ吸気口43における注ぎ口6側の開口面と平行な状態で、当該開口面を覆うように配設したが、容器本体4を鉛直方向に対して傾斜させて注ぎ口6から湯水を注出する際、注出される湯水の脈動を確実に抑制でき、且つ、内容器1内の蒸気及び湯水が注ぎ口6以外の箇所から排出されることを確実且つ簡便に防止できる構成であれば、その他の構成を採用することができる。
例えば、ハンドル側延出壁42の内側面42bの延出方向を、鉛直方向ではなく、上方側に行くにつれてハンドル7側に近づく形態で鉛直方向に対して傾斜する方向に延出するように構成してもよい。この場合、薄膜状の弾性可動弁体52を、ハンドル側延出壁42の内側面42bの延出方向に対して平行で且つ吸気口43における注ぎ口6側の開口面と平行な状態で、当該開口面を覆うように配設するように構成することとなる。これにより、容器本体4を傾斜させて注ぎ口6を介して内容器1内の湯水を注出する程度に、容器本体4を鉛直方向に対して傾斜させると、当該弾性可動弁体52は、当該開口面から注ぎ口6側(上側膨出空間41側)に離間及び移動し易い構成とすることができる。
ここで、ハンドル側延出壁42の内側面42bの鉛直方向に対する傾斜角度(上方側に行くにつれてハンドル7側に近づく形態の傾斜角度)は、注ぎ口6を介して内容器1内の湯水を注出できる程度に容器本体4を鉛直方向に対して傾斜させた際、当該ハンドル側延出壁42の内側面42bが、鉛直方向に重なる傾斜角度、或いは、上方側が注ぎ口6側に近づく形態で当該鉛直方向に対して傾斜する傾斜角度と同一角度に設定することができる。具体的には、ハンドル側延出壁42の内側面42bの鉛直方向に対する傾斜角度(上方側に行くにつれてハンドル7側に近づく形態の傾斜角度)は、上方側がハンドル7側に近づく形態で鉛直方向に対して0度よりも大きく90度未満の角度範囲、より好ましくは、0度よりも大きく45度以下の角度範囲に設定することができる。
これにより、容器本体4を傾斜させて注ぎ口6を介して内容器1内の湯水を注出する程度に、容器本体4を鉛直方向に対して傾斜させると、注ぎ口6側における吸気口43の開口面を閉鎖していた薄膜状の弾性可動弁体52を、当該弾性可動弁体52の自重により注ぎ口6側(上側膨出空間41側)に移動させ易くなり、吸気口43の開口面からの離間が容易となり、吸気口を介して空気を蒸気流路内及び貯留部内に確実に吸引することができる。更に、仮に、弾性可動弁体52の自重による注ぎ口6側への移動が不十分で、当該弾性可動弁体52が吸気口43の注ぎ口6側の開口面を閉鎖している場合であっても、注ぎ口6からの湯水の注出により内容器1内が負圧になることで、自重及び負圧により弾性可動弁体52が注ぎ口6側(上側膨出空間41側)に移動することとなる。つまり、注ぎ口6から湯水を注出する際、弾性可動弁体52の自重及び内容器1内の負圧を用いて、弾性可動弁体52を開弁操作して吸気口43を介して空気を内容器1内に確実に吸引することができる。
また、例えば、本体部51の形状等や、弾性可動弁体52の厚さ、材質及び形状等を変更することができ、又、本体部51と弾性可動弁体52とを夫々別体で形成することもできる。
(B)上記実施形態では、上側壁部材35の上面(外面)に、前後方向においてハンドル7側に位置し且つ上方側に延出する筒状の上側延出壁40を設け、上側延出壁40のハンドル側延出壁42に吸気口43を形成したが、特にこの構成に限定されるものではなく、上側壁部材35の外面に、前後方向においてハンドル7側に位置し且つ下方側に延出する筒状の下側延出壁を設け、この下側延出壁に吸気口43を形成する構成としてもよい。なお、筒状とは、内部に空間を形成することのできる形状であり、例えば、横断面形状が円の円筒状、横断面形状が多角形の多角筒状等となる形状を含む概念である。
また、筒状に構成された上側延出壁40に吸気口43を設けるのではなく、上側壁部材35や下側壁部材34において、上下方向に延出し且つ外側面がハンドル側に対向する延出壁(筒状であるかは問わない)が存在する場合には、当該延出壁に吸気口43を設ける構成とすることもできる。
(C)上記実施形態では、吸気口43を上側延出壁40のうちハンドル側延出壁42に形成し、吸気弁50の本体部51を上側膨出空間41内において吸気口43の右側(周縁部の一例)に位置するように配置し、弾性可動弁体52を吸気口43の注ぎ口6側の開口面を覆うように配置したが、弾性可動弁体52が吸気口43の注ぎ口6側の開口面を覆うことができ、容器本体4を傾斜させて注ぎ口6を介して内容器1内の湯水を注出する程度に、容器本体4を鉛直方向に対して傾斜させた際に、当該弾性可動弁体52の自重により注ぎ口6側(導出用蒸気流路11側)に移動させ易くなり、吸気口43の開口面からの離間が容易となり、吸気口43を介して空気を導出用蒸気流路11内及び内容器1内に確実に吸引することができる構成であれば、本体部51を吸気口43の周縁部の何れかの位置に配置する構成としてもよい。例えば、本体部51を、吸気口43の周縁部である上側、下側、左側、右上側等に配置することもできる。
(D)上記実施形態では、吸気弁50の本体部51の位置決め部材として、下側壁部材34の支持部34d、上側壁部材35のリブ45、区画リブ44a及び右側空間41bの内面を採用する構成としたが、本体部51を位置決めすることができる構成であれば、その他の構成を採用することができる。
(E)上記実施形態では、吸気弁50を1つ設け、転倒止水弁Gを2つ設ける構成としたが、それらの配置数は、適宜増減することができる。
(F)上記実施形態では、蒸気流路形成部材Eとして、下側壁部材34及び上側壁部材35を組み付けて、蒸気流路の一部である膨出空間30を形成する構成としたが、内部に蒸気流路の一部を形成できる構成であれば、蒸気流路形成部材Eの構成を変更することができ、例えば、下側壁部材34及び上側壁部材35とを一体物として構成したり、下側壁部材34及び上側壁部材35の構成を更に分割した構成とすることができる。又、膨出空間30を省略して、流路断面積が略一定の蒸気流路を形成する構成としてもよい。
(G)上記実施形態では、液体を貯留可能な内容器(貯留部の一例)1を本体ボディ2内に設けた二重構造の電気ケトルについて説明したが、本体ボディ2内に内容器1を設けない一重構造の電気ケトル、即ち、当該本体ボディ2の内部(貯留部の一例)に液体を直接貯留する構成としてもよい。
(H)上記実施形態では、水加熱容器の一例としての電気ケトルに本発明を適用したが、その他の機器であってもよく、例えば、電気ポットであってもよい。
なお、上記の実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
以上説明したように、注ぎ口から注出される湯水の脈動を確実に抑制できるとともに、貯留部内の蒸気や湯水が注ぎ口以外の箇所から排出されることを確実且つ簡便に防止できる水加熱容器を提供することができる。
1 内容器(貯留部)
2 本体ボディ(容器本体)
3 電熱ヒータ(加熱機構)
4 上方開口部
5 蓋体
6 注ぎ口
7 ハンドル
9 注出流路
10 弁機構
11 導出用蒸気流路(蒸気流路)
14 検知用蒸気流路
22a 前側上端部(注ぎ口)
29 蒸気導入口
29A 第1蒸気導入口
29B 第2蒸気導入口
30 膨出空間
34 下側壁部材(壁部)
34d 支持部(位置決め部材)
35 上側壁部材(壁部)
40 上側延出壁(延出壁、壁部)
41 上側膨出空間(膨出空間)
42 ハンドル側延出壁(上側延出壁)
42a 外側面
42b 内側面
43 吸気口
47 筒部(位置決め部材)
50 吸気弁
51 本体部
52 弾性可動弁体
E 蒸気流路形成部材(壁部)

Claims (8)

  1. 上方側が開口し、内部に貯留部を有する容器本体と、前記貯留部内の水を加熱する加熱機構と、前記容器本体の上方開口部を密封状態で閉鎖可能な蓋体と、外部と前記蓋体により密封された前記貯留部とを連通し、前記貯留部内の水を注ぎ口を介して外部に通流させる注出流路と、前記注出流路に設けられ、前記注出流路を密封状態で閉鎖可能な弁機構と、前記蓋体により密封された前記貯留部と前記注出流路における前記弁機構の下流側とを連通し、前記貯留部内の水から発生する蒸気を前記注出流路における前記弁機構の下流側に通流させる蒸気流路とを備えた水加熱容器であって、
    上面視で、前記容器本体の前後方向において、前側に前記注ぎ口が設けられるとともに、前記注ぎ口の反対側である後側にハンドルが設けられ、
    前記蒸気流路の少なくとも一部を形成する壁部が、外側面が前記ハンドル側に対向する延出壁を備え、前記延出壁の内側面が、鉛直方向に延出、又は、上方側に行くにつれて前記ハンドル側に近づく形態で鉛直方向に対して傾斜する方向に延出するように形成され、
    前記延出壁には、前記延出壁を前記前後方向に貫通する吸気口が形成され、
    前記蒸気流路内には、前記蓋体により密封された前記貯留部の内圧が上昇した際、前記注ぎ口側における前記吸気口の開口面を閉じ、前記注ぎ口から湯水を抽出する際、前記貯留部内の負圧を用いて前記吸気口の前記開口面を開く薄膜状の弾性可動弁体を備えた吸気弁が設けられている水加熱容器。
  2. 前記延出壁の内側面が、鉛直方向に延出するように形成されている請求項1に記載の水加熱容器。
  3. 前記蒸気流路には、前記貯留部からの蒸気を導入する蒸気導入口の流路断面積よりも大なる流路断面積を備えた膨出空間が形成され、
    前記吸気口が、前記膨出空間を形成する前記壁部のうちの前記延出壁に形成され、前記吸気弁が、前記膨出空間内に配設されている請求項1又は2に記載の水加熱容器。
  4. 前記壁部には、前記前後方向において前記ハンドル側に位置し且つ上方側に延出する筒状の上側延出壁が形成され、前記上側延出壁内には、前記膨出空間の一部を構成する上側膨出空間が形成され、
    前記吸気口が、前記延出壁として機能する前記上側延出壁の一部に形成されるとともに、前記吸気弁が、前記上側膨出空間内に配設されている請求項3に記載の水加熱容器。
  5. 前記吸気口が、側面視で、前記前後方向において前記注ぎ口の前側の前側上端部と同一又は当該前側上端部よりも上方側の位置に形成されている請求項1〜4の何れか一項に記載の水加熱容器。
  6. 前記吸気弁が、前記蒸気流路内において前記吸気口の周縁部に取付けられる本体部と、前記本体部から薄膜状に延出する前記弾性可動弁体とを一体的に備えるように構成されている請求項1〜5の何れか一項に記載の水加熱容器。
  7. 前記壁部により形成される前記蒸気流路内には、前記本体部を前記吸気口の周縁部に位置決めする位置決め部材が、前記壁部と一体形成されている請求項6に記載の水加熱容器。
  8. 前記壁部が、上側壁部材と下側壁部材とを組み付けることにより内部に前記蒸気流路の少なくとも一部を形成するように構成され、
    前記位置決め部材が、前記蒸気流路内において、前記上側壁部材の下面に形成され且つ前記本体部を内嵌する筒部と、前記下側壁部材の上面に形成され且つ前記本体部を下方側から支持する支持部とを備えている請求項7に記載の水加熱容器。
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