JP2019204883A - 誘導電器巻線の冷却構造及び誘導電器 - Google Patents

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Abstract

【課題】水平冷却路に流体を均等に分流でき、流体の圧力損失が大きくなることを抑制できるようにすること。【解決手段】本発明の冷却構造は、上下に隣り合う円板巻線(11)の間に形成された水平冷却路(15)と、内側円筒(12)と円板巻線の内周側との間に形成された内側垂直冷却路(16)と、外側円筒(13)と円板巻線の外周側との間に形成された外側垂直冷却路(17)と、内側垂直冷却路及び外側垂直冷却路を円板巻線の所定設置数毎に交互に遮断する折流部(20)とを備え、上下に隣り合う折流部の間に折流区間(21)が形成される。上下に隣り合う折流区間にて折流部を挟んで連通する内側垂直冷却路及び外側垂直冷却路に向かい、折流部の下方直近位置の円板巻線の端部より、該折流部の上方直近位置の円板巻線の端部の方が突出するよう形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、誘導電器巻線の冷却構造及び誘導電器に関し、特に、巻線を内側円筒と外側円筒との間に配置して冷却用の流体を流す誘導電器巻線の冷却構造及び誘導電器に関する。
変圧器やリアクトル等の静止誘導電器の巻線にあっては、絶縁油、SF6、空気等の流体を流すことで、運転時の損失による発熱を冷却する構成が知られている(特許文献1−3参照)。
特許文献1の誘導電器巻線は、水平流体通路となる間隔を保って高さ方向に円板状巻線層を積み重ね、かかる円板状巻線層を内側絶縁筒と外側絶縁筒との間に配置して構成されている。円板状巻線層と、内側、外側絶縁筒との間には内側、外側垂直流体通路が形成され、かかる内側、外側垂直流体通路を折流板によって交互に閉鎖して折流区間が形成されている。特許文献1では、下方の折流区間から上方の折流区間に順に、内側、外側垂直流体通路を通じて水平流体通路に流体を流すことで巻線を冷却するようになっている。
特許文献2の巻線は、上述の特許文献1の構成における内側、外側絶縁筒に流れ制御突起を設けた構成としている。流れ制御突起によって内側、外側垂直流体通路を狭小化し、流体の流量及び流速を低下させ、水平流体通路に流れる流体を分散している。
特許文献3の変圧器巻線は、上述の特許文献1の構成における内側、外側絶縁筒と円板状巻線層との間に波形コルゲートボードを配置した構成としている。波形コルゲートボードによって圧力損失を高め、偏流を抑制して水平流体通路への流体の流量を調整している。
特開昭63−305727号公報 特開平9−162040号公報 特開平8−31656号公報
特許文献1にあっては、折流板を通過した直後に内側、外側垂直流体通路を流れる流体が複数の水平流体通路に分流するにあたり、折流区間の流入部となる折流板に近い程、流体の流速及び流量が大きくなる。このため、折流区間における複数の水平流体通路で流体の流速及び流量にばらつきが生じる、という問題がある。また、特許文献1では、折流板の半径方向の長さを短くすることで、折流区間の流入部における水平流体通路での逆流を防止しているが、かかる逆流を簡単な他の構成でも防止できるようにすることが望まれている。
更に、特許文献2及び3にあっては、流れ制御突起や波形コルゲートボードによって流体の流量を調整しているが、流路抵抗が増加するために圧力損失が増加する、という問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、水平冷却路に流体を均等に分流させることができ、流体の圧力損失が大きくなることを抑制することができる誘導電器巻線の冷却構造及び誘導電器を提供することを目的の一つとする。
本発明における一態様の誘導電器巻線の冷却構造は、上下方向に複数積層された円板巻線を内側円筒と外側円筒との間の空間に配置し、該空間の下方から上方に流体を流して冷却する誘導電器巻線の冷却構造であって、上下に隣り合う前記円板巻線の間に形成された水平冷却路と、前記内側円筒と前記円板巻線の内周側との間に形成された内側垂直冷却路と、前記外側円筒と前記円板巻線の外周側との間に形成された外側垂直冷却路と、前記内側垂直冷却路及び前記外側垂直冷却路を前記円板巻線の所定設置数毎に交互に遮断するよう形成された折流部と、を備え、上下に隣り合う前記折流部の間に折流区間が形成され、上下に隣り合う前記折流区間にて前記折流部を挟んで連通する前記内側垂直冷却路及び前記外側垂直冷却路に向かい、該折流部の下方直近位置の前記円板巻線の端部より該折流部の上方直近位置の前記円板巻線の端部の方が突出するよう形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、折流部を挟んで折流部の直下で隣接する円板巻線より直上で隣接する円板巻線の方が、垂直冷却路に向かって突出して形成される。従って、円板巻線の突出した部分における下面側に冷却用の流体が当たるようになり、かかる円板巻線に沿う水平冷却路に流体が流れるよう案内することができる。これにより、円板巻線の位置を調整する簡単な構成によって、逆流が発生し易い水平冷却路で流体が正常な方向に流れるよう案内でき、複数の水平冷却路に分流する流体の均等化、ひいては、流体の圧力損失抑制を図ることができる。
本発明における一態様の誘導電器巻線の冷却構造は、上下方向に複数積層された円板巻線を内側円筒と外側円筒との間の空間に配置し、該空間の下方から上方に流体を流して冷却する誘導電器巻線の冷却構造であって、上下に隣り合う前記円板巻線の間に形成された水平冷却路と、前記内側円筒と前記円板巻線の内周側との間に形成された内側垂直冷却路と、前記外側円筒と前記円板巻線の外周側との間に形成された外側垂直冷却路と、前記内側垂直冷却路及び前記外側垂直冷却路を所定の前記円板巻線の設置数毎に交互に遮断するよう形成された折流部と、を備え、上下に隣り合う前記折流部の間に折流区間が形成され、前記内側垂直冷却路及び前記外側垂直冷却路では、前記折流区間にて、複数の前記水平冷却路に流体を分流する領域で水平方向の幅が上側に向かって次第に小さくなることを特徴とする。
このような構成によれば、各垂直冷却路に流れる流体の流量が多い領域では、その水平方向の幅が大きくなり、流体の流量が少ない領域では水平方向の幅が小さくなるよう形成される。これにより、各垂直冷却路での流れ方向において流体及び流速の一定化を図ることができ、水平流体通路に分流した流体の流速及び流量のばらつきの発生を抑制することができる。この結果、突起等のように流路抵抗を増加させずに複数の水平冷却路に分流する流体の均等化を図ることができ、流体の圧力損失が大きくなることを抑制することができる。
本発明によれば、水平冷却路に流体を均等に分流させることができ、流体の圧力損失が大きくなることを抑制することができる。
実施の形態に係る変圧器の概略構成を示す断面図である。 従来構造に係る変圧器の図1と同様の断面図である。 変形例に係る変圧器の図1と同様の断面図である。 他の変形例に係る変圧器の図1と同様の断面図である。 更に他の変形例に係る変圧器の図1と同様の断面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る誘導電器巻線の冷却構造について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下においては、本発明に係る誘導電器をガス絶縁変圧器に適用する場合について説明する。しかしながら、本発明の適用対象は、ガス絶縁変圧器に限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、乾式変圧器や油入変圧器に適用することもできる。誘導機器としては変圧器の他、リアクトルとすることが例示できる。
実施の形態の変圧器(ガス絶縁変圧器)は、特に限定されるものでないが、上下方向に延在する鉄心の脚部に巻回されて同心円上に配置された外側巻線(誘導電器巻線)及び内側巻線(誘導電器巻線)を備え、それらが密閉された筐体内に配置されている。外側巻線及び内側巻線は、径寸法が異なる以外は、ほぼ同様の構成をなしており、以下においては、外側巻線だけに関する冷却構造について説明する。また、以下の説明では、外側巻線を単に「巻線」と称して説明する。
図1は、実施の形態に係る誘導電器巻線の冷却構造が採用された変圧器の部分概略断面図である。図1に示すように、巻線10は、複数の円板巻線11を上下方向に積層するように形成されている。円板巻線11は素線を円板状に巻回することによって形成される。巻線10は、絶縁性の内側円筒12と外側円筒13との間の空間Sに配置されている。巻線10、内側円筒12及び外側円筒13は、上下方向に延びる鉄心の脚部(不図示)を中心として同心に配置されている。
巻線10、内側円筒12及び外側円筒13を収容する筐体(不図示)内には、絶縁及び冷却を行うためにSF6等の絶縁性ガスとなる流体が充填されている。充填された流体は、図1の太線矢印で示すように、空間Sの内部を下方から上方に流れて循環され、巻線10が冷却されるようになる。流体の循環は、自然対流を利用する場合と、ポンプ等で強制的に循環させる場合とがあり、自然対流でも強制対流でも各円筒12、13間での流体の流れは上向きとなる。従って、流体の流れは、巻線10や各円筒12、13の「下側」が上流側となり、「上側」が下流側となる。なお、循環する流体にあっては、筐体の外部に設置された熱交換器を介して強制的に熱交換をするようにしてもよい。
上下に隣り合う円板巻線11の間には、不図示のスペーサを介して水平冷却路15が形成されている。内側円筒12と円板巻線11の内周側の端部との間には、不図示のスペーサを介して内側垂直冷却路16が形成され、外側円筒13と円板巻線11の外周側の端部との間には、不図示のスペーサを介して外側垂直冷却路17が形成されている。
内側垂直冷却路16及び外側垂直冷却路17には、上下に並ぶ円板巻線11の所定設置数毎に板状をなす折流部20が設けられている。本実施の形態では、折流部20は、上下に並ぶ4体の円板巻線11毎に、内側垂直冷却路16及び外側垂直冷却路17を交互に遮断するように形成されている。ここにおいて、上下に隣り合う折流部20の間の領域が、それぞれ折流区間21として形成される。
本実施の形態では、それぞれの折流区間21にて、最も上側の円板巻線11の上面が、折流部20の下面と面接触するように配設されている。そして、折流部20の先端と円板巻線11の端部とが揃うように配設されている。
それぞれの折流区間21では、その下部における折流部20の先端側が流体の流入部となり、その上部における折流部20の先端側が流体の流出部となる。例えば、図1中括弧書きにて21Bの符号を付した折流区間21Bでは、図中矢印で示すように、外側垂直冷却路17を流れる流体が水平冷却路15を流れてから内側垂直冷却路16に流入する。そして、その流体は、括弧書きにて21Cの符号を付した折流区間21Cにて、内側垂直冷却路16から水平冷却路15を経て外側垂直冷却路17を流れる。従って、上述のように折流部20を交互に設けたことで、折流区間21B、21Dの水平冷却路15では左方向に、折流区間21Cの水平冷却路15では右方向に流体が流れつつ、上方に向かってジグザグに流体が流れて効率的に各円板巻線11を冷却可能となっている。
このようにジグザグに流体を流して円板巻線11を冷却するにあたり、図2に示す比較構造にあっては、以下に述べる問題があった。図2は、従来構造に係る変圧器の図1と同様の断面図である。図2の従来構造では、上記実施の形態に対応する構成について、先頭に「1」を追加記載した符号を付すものとする。図2の従来構造においては、全ての円板巻線111の内径及び外径が同一寸法に設定されている。従って、水平方向において、全ての円板巻線111の内周側の端部が同一位置に揃って配置され、外周側の端部も同一位置に揃って配置される。
かかる構造では、例えば、折流区間121Bにて外側垂直冷却路117を流れる流体は、流入部となる下方の折流部120の先端側で流速が高くなり、上方に向かうに従って水平冷却路115への分流が生じるために流速が低下する。このため、折流区間121Bにおける各水平冷却路115にて、動圧の影響によって上側にある水平冷却路115ほど流量が増加し、特に最も下側の水平冷却路115では逆流が生じる可能性が高くなる、という問題がある。このように、従来構造では、各冷却路115−117での流体の流速や流量にばらつきが生じ、圧力損失が増大する、という問題がある。
かかる問題を解消するため、本実施の形態では、図1に示すように、複数の円板巻線11の内径及び外径寸法を以下に述べるように異ならせた構成としている。なお、本実施の形態では、複数の円板巻線11の径方向(図1中左右方向)の大きさは同一に設定される。
例えば、上下に隣り合う折流区間21として折流区間21A、21Bに着目すると、これら折流区間21A、21Bでは、外側垂直冷却路17が折流部20で遮断されずに折流部20を挟んで連通する。本実施の形態では、該折流部20の下方直近位置の円板巻線11(折流区間21Aの最上層の円板巻線11)に対し、該折流部20の上方直近位置の円板巻線11(折流区間21Bの最下層の円板巻線11)の内径及び外径寸法を異ならせている。具体的には、連通する外側垂直冷却路17側に向かって、下方の円板巻線11における外側垂直冷却路17側の端部より、上方の円板巻線11における外側垂直冷却路17側の端部の方が図1で寸法y分、突出するように形成されている。
このように寸法y分突出することで、折流区間21Bに流入する流体の一部が折流部20の上方直近位置の円板巻線11の下面に当たって該円板巻線11の下方の水平冷却路15に流れるよう案内することができる。これにより、従来構造のような逆流の発生を防止することができ、水平冷却路15を流れる流体の流速や流量の均等化を図ることができる。この結果、流体の圧力損失が増加することを抑制でき、流体による冷却効果を向上させることができる。
なお、上記では、一例として、折流区間21A、21Bを連通する外側垂直冷却路17について説明したが、外側垂直冷却路17が連通する他の折流区間21C、21D等でも同様に流体を案内することができる。また、内側垂直冷却路16が連通して上下に隣り合う折流区間21B、21Cでも、水平冷却路15を流れる流体の向きが径方向(図1中左右方向)で逆向きとなるものの、同様に流体を案内することができる。
また、本実施の形態では、例えば折流区間21Bに着目すると、該折流区間21Bにて、複数の水平冷却路15に流体を分流する外側垂直冷却路17では、水平方向の幅が上側に向かって次第に小さくなるよう円板巻線11の外径寸法を設定している。また、複数の水平冷却路15から流体が合流する内側垂直冷却路16では、水平方向の幅が上側に向かって次第に大きくなるよう円板巻線11の内径寸法を設定している。
複数の水平冷却路15に流体を分流する外側垂直冷却路17では、上方に向かうに従って流体の流量が少なくなり、これに応じて外側垂直冷却路17の幅を小さくすることで、外側垂直冷却路17の流れ方向における流速の一定化を図ることができる。また、分流する複数の水平冷却路15における流速の均等化を図ることもできる。更に、複数の水平冷却路15からの流体が合流する内側垂直冷却路16では、上方に向かうに従って流体の流量が大きくなり、これに応じて内側垂直冷却路16の幅を大きくすることで、内側垂直冷却路16の流れ方向における流速の一定化を図ることができる。このように各垂直冷却路16、17の幅を形成することで、流体の圧力損失が増加することを抑制でき、流体による冷却効果を向上させることができる。
内側垂直冷却路16及び外側垂直冷却路17の幅について、折流区間21Bを例に挙げて説明したが、折流区間21Bと同様になる折流区間21D等でも内側垂直冷却路16及び外側垂直冷却路17が同様に形成される。また、折流区間21C及びこれと同様となる他の折流区間では、内側垂直冷却路16及び外側垂直冷却路17の関係が折流区間21Bと逆になって形成され、それら垂直冷却路16、17の流速の一定化を図ることができる。
図1及び図2の構成について、数値流体シミュレーションによる試算を実施したところ、図1の実施の形態の構造では、図2の従来構造に対して同条件で圧力損失が30%減少した。
ここで、本実施の形態における円板巻線11にあっては、それぞれの折流区間21において、上下に隣り合う複数の円板巻線11がグループとされ、該グループが折流区間21内にて複数形成される。具体例を挙げると、折流区間21Bの4体の円板巻線11のうち、下方の2体の円板巻線11で第1グループG1、上方の2体の円板巻線11で第2グループG2が形成される。第1グループG1の2体の円板巻線11は内径及び外径が同一寸法に形成され、第2グループG2の2体の円板巻線11は内径及び外径が同一寸法に形成され、第1グループG1の2体の円板巻線11は、折流区間21Bで別のグループとなる第2グループG2の2体の円板巻線11と径寸法が寸法x異なって小さい内径及び外径寸法に形成されている。
このようにグループ分けして円板巻線11の内径及び外径を設定することで、上述のように各垂直冷却路16、17の幅を次第に変化させつつ、折流区間21Bにて円板巻線11の径寸法を2種類に少なくすることができる。従って、例えば、第1グループG1の2体の円板巻線11を巻回する場合は、同一のスペーサを用いて同様の要領で巻回等の作業を行うことができ、作業負担の軽減を図ることができる。
なお、図3に示すように、全ての円板巻線11において、上下に隣り合う円板巻線11にて内径及び外径が異なるように形成することを妨げるものでない。図3のようにグループ分けせずに円板巻線11の内径及び外径を設定することで、各垂直冷却路16、17の幅をより良く次第に変化させることができる。
本実施の形態では、折流区間21C、21Dにおいても、複数のグループとして第1グループG1及び第2グループG2が形成される。そして、各グループG1、G2は、内径及び外径が同一寸法の複数(2体)の円板巻線11で形成され、第1グループG1の円板巻線11と、第2グループG2の2体の円板巻線11とでは径寸法が異なっている。上記のグループ分けは、一例に過ぎないものであり、折流区間21における円板巻線11が多い場合には、グループ数を3以上としたり、各グループでの円板巻線11の形成数を3体以上としたりしてもよい。また、複数のグループのうちの何れかが単数の円板巻線11によって形成されていてもよい。
このような実施の形態によれば、冷却用の流体の圧力損失が増加することを抑制できるので、単位時間あたりに流れる流体の流量を増加することができる。これにより、冷却効果を高めることができる上、流体を循環させるためのブロワ等の消費電力、所要動力を少なくでき、設備コストやランニングコストを低減することができる。
上記実施の形態では、複数の円板巻線11の内径及び外径寸法を異ならせた構成としたが、これに限られるものでない。図4の変形例に示すように、複数の円板巻線11の内径及び外径寸法を同一に形成して路幅調整部材30を取り付けた構成としてもよい。図4において、路幅調整部材30は、それぞれの円板巻線11において、径方向両端部のうちの内側垂直冷却路16側や外側垂直冷却路17側の端部に取り付けられる。路幅調整部材30の取り付けによって、その取り付けた側の内側垂直冷却路16や外側垂直冷却路17の路幅が調整される。
具体例を挙げると、折流区間21Bにて第1グループG1の2体の円板巻線11には、外側垂直冷却路17側の端部に同じ大きさの路幅調整部材30が取り付けられる。かかる路幅調整部材30は、外側垂直冷却路17側に向かって、折流区間21Aの最上層の円板巻線11における外側垂直冷却路17側の端部より図4で寸法y分、突出するように形成されている。
また、折流区間21Bにて第2グループG2の下方の円板巻線11には、外側垂直冷却路17側の端部に対し、第1グループG1の路幅調整部材30より図4で寸法x分、外側垂直冷却路17側に向かって突出する路幅調整部材30が取り付けられる。かかる3体の路幅調整部材30を介して形成される外側垂直冷却路17は、図1の実施の形態における折流区間21Bの外側垂直冷却路17と同様の路幅に形成され、図1の実施の形態にて説明した作用効果を得ることができる。
折流区間21Bにて第2グループG2の上方の円板巻線11に取り付ける路幅調整部材30を図中点線で示したが、該路幅調整部材30は取り付けてもよいし、取り付けを省略してもよい。その理由は、かかる路幅調整部材30を省略しても、その上方に隣接する折流部20によって同等の機能を発揮し得るからである。また、折流区間21Bにて第1グループG1の2体の円板巻線11に取り付ける路幅調整部材30を図中点線で示したが、該路幅調整部材30も取り付けてもよいし、取り付けを省略してもよい。その理由は、水平冷却路15を経て合流する内側垂直冷却路16における下流側では、流速が低下するために圧力損失に対する影響を及ぼし難くなるからである。
上記にて折流区間21Bを例に挙げて路幅調整部材30を用いた構成を説明したが、折流区間21Bと同様になる折流区間21D等でも、路幅調整部材30によって内側垂直冷却路16及び外側垂直冷却路17を同様に形成できる。また、折流区間21C及びこれと同様となる他の折流区間では、内側垂直冷却路16及び外側垂直冷却路17の関係が折流区間21Bとが逆になるようにして形成することができる。
図4の構成では、路幅調整部材30の上下方向の厚みを円板巻線11と同じ厚みに形成したが、図5に示すように、円板巻線11より小さい厚み(例えば約1/3)としてもよい。
図4及び図5の構成において、路幅調整部材30の材質は、絶縁材であれば特に限定されるものでないが、セルロースを主成分としたクラフトパルプ、或いはアラミド繊維を原料とし、繊維を抄紙、積層、圧縮し、板状にしたプレスボード或いはアラミドボードを単層、又は2乃至3層重ねたものが用いられる。図4及び図5の構成においては、複数の円板巻線11の径寸法を変更することなく、路幅調整部材30を設けることによって、実施の形態と同様に流体の流速及び流量のばらつきの発生を抑制でき、圧力損失抑制を図ることができる。
本発明の実施の形態は上記の実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。更には、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。従って、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
また、上記実施の形態では、折流部20の下面に円板巻線11が接触する構成としたが、それらが離間した構成としてもよい。かかる構成では、折流部20と円板巻線11との間にも水平冷却路15が形成され、該水平冷却路15を流れる流体によって冷却を行えるようになる。
また、上記実施の形態では、折流部20の先端と円板巻線11の端部とを揃えた場合を説明したが、これに限られるものでない。折流部20の下面に円板巻線11が接触し、且つ、折流部20が遮断すべき垂直冷却路16、17を遮断する構成であれば、折流部20の先端位置を変更してもよい。
また、上記実施の形態では、折流部20を挟んで上方の円板巻線11が下方の円板巻線11より寸法y分突出する構成と、垂直冷却路16、17の路幅が次第に変化する構成との両方を備えたものとしたが、これに限られるものでない。それらの構成のうちの何れか一方を備えるようにしてもよく、その場合には、それぞれの構成について説明した流体の圧力損失抑制作用を得ることができる。
上記において、本発明の実施の形態及び変形例を説明したが、本発明の他の実施の形態として、上記実施の形態及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
10 巻線(誘導電器巻線)
11 円板巻線
12 内側円筒
13 外側円筒
15 水平冷却路
16 内側垂直冷却路
17 外側垂直冷却路
20 折流部
21 折流区間
30 路幅調整部材
G1 第1グループ(グループ)
G2 第2グループ(グループ)
S 空間

Claims (7)

  1. 上下方向に複数積層された円板巻線を内側円筒と外側円筒との間の空間に配置し、該空間の下方から上方に流体を流して冷却する誘導電器巻線の冷却構造であって、
    上下に隣り合う前記円板巻線の間に形成された水平冷却路と、
    前記内側円筒と前記円板巻線の内周側との間に形成された内側垂直冷却路と、
    前記外側円筒と前記円板巻線の外周側との間に形成された外側垂直冷却路と、
    前記内側垂直冷却路及び前記外側垂直冷却路を前記円板巻線の所定設置数毎に交互に遮断するよう形成された折流部と、を備え、
    上下に隣り合う前記折流部の間に折流区間が形成され、
    上下に隣り合う前記折流区間にて前記折流部を挟んで連通する前記内側垂直冷却路及び前記外側垂直冷却路に向かい、該折流部の下方直近位置の前記円板巻線の端部より該折流部の上方直近位置の前記円板巻線の端部の方が突出するよう形成されていることを特徴とする誘導電器巻線の冷却構造。
  2. 前記内側垂直冷却路及び前記外側垂直冷却路では、前記折流区間にて、複数の前記水平冷却路に流体を分流する領域で水平方向の幅が上側に向かって次第に小さくなることを特徴とする請求項1に記載の誘導電器巻線の冷却構造。
  3. 上下方向に複数積層された円板巻線を内側円筒と外側円筒との間の空間に配置し、該空間の下方から上方に流体を流して冷却する誘導電器巻線の冷却構造であって、
    上下に隣り合う前記円板巻線の間に形成された水平冷却路と、
    前記内側円筒と前記円板巻線の内周側との間に形成された内側垂直冷却路と、
    前記外側円筒と前記円板巻線の外周側との間に形成された外側垂直冷却路と、
    前記内側垂直冷却路及び前記外側垂直冷却路を所定の前記円板巻線の設置数毎に交互に遮断するよう形成された折流部と、を備え、
    上下に隣り合う前記折流部の間に折流区間が形成され、
    前記内側垂直冷却路及び前記外側垂直冷却路では、前記折流区間にて、複数の前記水平冷却路に流体を分流する領域で水平方向の幅が上側に向かって次第に小さくなることを特徴とする誘導電器巻線の冷却構造。
  4. 前記内側垂直冷却路及び前記外側垂直冷却路では、前記折流区間にて、複数の前記水平冷却路から流体が合流する領域で水平方向の幅が上側に向かって次第に大きくなることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の誘導電器巻線の冷却構造。
  5. 上下に隣り合う複数の前記円板巻線をグループとして、該グループが前記折流区間内にて複数形成され、
    各前記グループの前記円板巻線の内径及び外径が同一寸法に形成され、且つ、前記折流区間で別の前記グループの前記円板巻線の内径及び外径と異なる寸法に形成されていることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の誘導電器巻線の冷却構造。
  6. 前記円板巻線における前記内側垂直冷却路及び前記外側垂直冷却路側の端部に、それらの幅を調整するための路幅調整部材が取り付けられていることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の誘導電器巻線の冷却構造。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の誘導電器巻線の冷却構造を用いたことを特徴とする誘導電器。
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