JP2019199511A - エポキシ樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 優れた接着性及び浸透性をバランスよく両立可能なエポキシ樹脂組成物の製造方法を提供する。【解決手段】 エポキシ樹脂と、潜在性硬化剤と、前記潜在性硬化剤を除く添加剤とを含むエポキシ樹脂組成物の製造方法であって、前記エポキシ樹脂と前記添加剤とを混合することにより混合物を得ることと、前記混合物に潜在性硬化剤を配合することにより配合物を得ることとを含む製造方法。【選択図】なし
Description
本発明は、エポキシ樹脂組成物の製造方法に関する。
エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂組成物は、電子機器、電気電子部品の絶縁材料、封止材料、接着剤、導電性材料等の幅広い用途に利用されている。特に電子機器には、高機能化、小型化、薄型化に伴い、半導体チップの小型集積化、回路の高密度化と共に、生産性の大幅な改善や、電子機器のモバイル用途における可搬性、信頼性の向上等が求められている。
エポキシ樹脂組成物を硬化させる方法としては、使用時にエポキシ樹脂と硬化剤との二成分を混合して硬化させる、いわゆる二成分系エポキシ樹脂組成物(以下、「二液性エポキシ樹脂組成物」と記載することがある。)において、液状のアミン系硬化剤を使用する方法がある。
一方、二液性エポキシ樹脂組成物は、上述のように液状のアミン系硬化剤を使用すると、低温で良好に硬化し得るが、エポキシ樹脂と硬化剤とを別々に保管する必要があり、使用時には両者を計量した上で迅速かつ均一に混合する必要がある。また、エポキシ樹脂と硬化剤とを一旦混合した場合には、その後の使用可能な時間が限定されるため、典型的には、両者を予め大量に混合しておくことができない。
従来公知の二液性エポキシ樹脂組成物は、保管容易性、取り扱い性、配合頻度(製造効率)、硬化性、硬化物の物性といった全ての点において実用レベルでの要求を満たすことは、典型的には困難であり、未だ改良の余地がある。
これらの要求を満たすべく、いくつかの一成分系エポキシ樹脂組成物(以下、「一液性エポキシ樹脂組成物」と記載することがある。)が提案されている。このような一液性エポキシ樹脂組成物としては、例えば、ジシアンジアミド、BF3−アミン錯体、アミン塩、変性イミダゾール化合物等の潜在性硬化剤を、エポキシ樹脂に配合した一液性エポキシ樹脂組成物が挙げられる。従来の一成分系エポキシ樹脂組成物では、接着力等信頼性に関わる因子である、樹脂組成や添加剤等の種類を変更することで、潜在性硬化剤の信頼性改善を図っている。
特許文献1には、エポキシ樹脂と、特定の酸無水物と、特定のマイクロカプセル型硬化促進剤と、特定の溶融球状シリカとを特定の割合で含有し、特定条件下における粘度が特定値以下である電子部品封止用エポキシ樹脂組成物が開示されている。この文献によれば、上記エポキシ樹脂組成物は、反応性と貯蔵安定性を両立でき、脱型性及び成形物外観等に優れ、反りを抑制できることが開示されている。
特許文献2には、エポキシ樹脂と、チオール系硬化剤と、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンを含有するイソシアネートアダクト型マイクロカプセル化硬化促進剤とを特定の割合で含有するエポキシ樹脂組成物が開示されている。この文献によれば、上記エポキシ樹脂組成物は、100℃で20分以下、若しくは80℃60分以下の低温短時間硬化が可能であり、接着強度及びポットライフに優れることが開示されている。
しかしながら、いずれの文献のおいても優れた接着性及び浸透性をバランスよく両立させることについて検討されていない。
したがって、本発明は、優れた接着性及び浸透性をバランスよく両立可能なエポキシ樹脂組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本願発明者らは、鋭意検討した結果、エポキシ樹脂と、潜在性硬化剤と、潜在性硬化剤を除く添加剤とを含むエポキシ樹脂組成物の製造方法において、エポキシ樹脂と添加剤とを混合し、得られる混合物に潜在性硬化剤を配合すると、得られるエポキシ樹脂組成物は、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)
エポキシ樹脂と、潜在性硬化剤と、前記潜在性硬化剤を除く添加剤とを含むエポキシ樹脂組成物の製造方法であって、
前記エポキシ樹脂と前記添加剤とを混合することにより混合物を得ることと、前記混合物に潜在性硬化剤を配合することにより配合物を得ることとを含む製造方法。
(2)
配合温度が5℃以上である(1)の製造方法。
(3)
前記潜在性硬化剤が、カプセル型潜在性硬化剤h1及び非カプセル型潜在性硬化剤h2を含有し、前記非カプセル型潜在性硬化剤h2を配合した後に前記カプセル型潜在性硬化剤h1を配合する(1)又は(2)の製造方法。
(4)
前記カプセル型潜在性硬化剤h1の投入温度が25〜80℃である(3)の製造方法。
(5)
前記配合物が下記条件1を満たす(1)〜(4)のいずれかの製造方法。
(条件1)
Y/X≦5
X:前記配合物の配合直後の25℃における粘度
Y:前記配合物を40℃環境下で1週間保管した後の前記配合物の25℃における粘度
(1)
エポキシ樹脂と、潜在性硬化剤と、前記潜在性硬化剤を除く添加剤とを含むエポキシ樹脂組成物の製造方法であって、
前記エポキシ樹脂と前記添加剤とを混合することにより混合物を得ることと、前記混合物に潜在性硬化剤を配合することにより配合物を得ることとを含む製造方法。
(2)
配合温度が5℃以上である(1)の製造方法。
(3)
前記潜在性硬化剤が、カプセル型潜在性硬化剤h1及び非カプセル型潜在性硬化剤h2を含有し、前記非カプセル型潜在性硬化剤h2を配合した後に前記カプセル型潜在性硬化剤h1を配合する(1)又は(2)の製造方法。
(4)
前記カプセル型潜在性硬化剤h1の投入温度が25〜80℃である(3)の製造方法。
(5)
前記配合物が下記条件1を満たす(1)〜(4)のいずれかの製造方法。
(条件1)
Y/X≦5
X:前記配合物の配合直後の25℃における粘度
Y:前記配合物を40℃環境下で1週間保管した後の前記配合物の25℃における粘度
本発明によれば、優れた接着性及び浸透性をバランスよく両立可能なエポキシ樹脂組成物の製造方法を提供可能である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と言う。)について詳細に説明する。本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではなく、本発明は、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
[エポキシ樹脂組成物の製造方法]
本実施形態のエポキシ樹脂組成物の製造方法は、エポキシ樹脂と、潜在性硬化剤と、潜在性硬化剤を除く添加剤とを含むエポキシ樹脂組成物の製造方法であって、エポキシ樹脂と添加剤とを混合することにより混合物を得ること(混合工程)と、混合物に潜在性硬化剤を配合することにより配合物を得ること(配合工程)とを含む。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物の製造方法は、エポキシ樹脂と、潜在性硬化剤と、潜在性硬化剤を除く添加剤とを含むエポキシ樹脂組成物の製造方法であって、エポキシ樹脂と添加剤とを混合することにより混合物を得ること(混合工程)と、混合物に潜在性硬化剤を配合することにより配合物を得ること(配合工程)とを含む。
製造方法は、エポキシ樹脂と添加剤とを予め混合し、その後に潜在性硬化剤を配合することにより、添加剤を均一に分散できるとともに、後から配合する潜在性硬化剤の物性(例えば、潜在性及び安定性)を損なうことがない。添加剤が均一に分散していると、混合物に潜在性硬化剤を配合してもダマにならず、その結果、得られるエポキシ樹脂組成物は、基材間の隙間への良好な浸透性を発揮できる。また、潜在性硬化剤の物性が損なわれないため、得られるエポキシ樹脂組成物は、潜在性を確保でき、更には、硬化時に硬化剤が均一に分散するため、得られるエポキシ樹脂組成物は、均一に接着でき、その結果、接着性を向上できる。このため、製造方法は、優れた接着性及び浸透性をバランスよく両立可能なエポキシ樹脂組成物を製造可能である。
一方、エポキシ樹脂と、添加剤と、潜在性硬化剤とを一括で混合すると、混合系の粘度の上昇、各成分のsp値の違い等により、潜在性硬化剤及び添加剤を均一に分散できなかったり、潜在性硬化剤及び添加剤を均一に分散するまで混合すると潜在性硬化剤の物性を損なう虞があったりするため好ましくない。
エポキシ樹脂と、潜在性硬化剤とを先に混合すると、一括で混合する場合ほどではないが、潜在性硬化剤の物性を損なう虞があるため好ましくない。
配合工程における配合温度は、5℃以上が好ましく、15℃以上がより好ましく、20℃以上であることが更に好ましい。配合温度が5℃以上であることにより、潜在性硬化剤を均一に分散させるための時間を短縮できるとともに、配合物の特性を向上できる。
混合工程におけるエポキシ樹脂及び添加剤の混合時間は、特に限定されないが、例えば、1分間以上であり、3分間以上であることが好ましく、5分間以上であることがより好ましく、10分間以上であることが更に好ましく、例えば、10時間以下であり、8時間以下であることが好ましく、6時間以下であることがより好ましく、4時間以下であることが更に好ましく、2時間以下であることが特に好ましい。混合時間が3分以上であると、エポキシ樹脂と添加剤とを均一に混合する観点から好ましく、混合時間が8時間以下であると、シェア熱の発生を抑制できる観点から好ましい。
混合工程におけるエポキシ樹脂及び添加剤の質量比は、特に限定されないが、例えば、前者:後者=99:1〜5:95であり、前者:後者=90:10〜10:90であることが好ましく、前者:後者=80:20〜15:85であることがより好ましく、前者:後者=70:30〜20:80であることが更に好ましい。エポキシ樹脂の割合が高いことは、粘度の観点から好ましく、添加剤の割合が高いことは、硬化後の物性を制御できる観点から好ましい。
配合工程における、エポキシ樹脂及び添加剤の混合物と、潜在性硬化剤の配合時間は、特に限定されないが、例えば、30秒以上であり、1分間以上であることが好ましく、2分間以上であることがより好ましく、3分間以上であることが更に好ましく、5分間以上であることがより更に好ましく、10分間以上であることがより更に好ましく、例えば、10時間以下であり、8時間以下であることが好ましく、6時間以下であることがより好ましく、4時間以下であることが更に好ましく、2時間以下であることがより更に好ましく、1時間以下であることがより更に好ましい。混合時間が1分間以上であることは、混合物と潜在性硬化剤とを均一に混合する観点から好ましく、配合時間が8時間以下であることは、シェア熱の発生が低下し、かつ、潜在性が保持される観点から好ましい。
配合時間は撹拌所要動力に影響を受ける。スケールが大きくなると、それに合わせたトルクの上昇が必要であるが、スケールと同程度のトルクの上昇ができないため、通常、単位体積あたりの撹拌所要動力は低下し、それに伴い撹拌の所要時間は長くなる。
エポキシ樹脂及び添加剤の混合物と、潜在性硬化剤との質量比は、特に限定されないが、例えば、前者:後者=98:2〜50:50であり、前者:後者=95:5〜60:40であることが好ましく、前者:後者=90:10〜70:30であることがより好ましい。混合物の割合が高いことは、潜在性硬化剤を配合する時の温度変化の低減及びシェア熱の低減の観点から好ましく、潜在性硬化剤の割合が高いことは、均一硬化性向上の観点から好ましい。
潜在性硬化剤成分は、カプセル型潜在性硬化剤h1及び非カプセル型潜在性硬化剤h2を含有し、配合工程において、非カプセル型潜在性硬化剤h2を配合した後にカプセル型潜在性硬化剤h1を配合することが好ましい。これにより、カプセル膜の破壊を抑制できるため、経時により接着性の低下を抑制できる。
カプセル型潜在性硬化剤h1の投入温度は、25℃以上80℃以下であることが好ましく、27℃以上60℃以下であることがより好ましく、30℃以上50℃以下であることが更に好ましい。投入温度が25℃以上であることにより、得られるエポキシ樹脂組成物の粘度が低下するため、シェア力が低下し、カプセル膜の破損が抑制されるとともに、樹脂組成物の成分が均一になるまでの時間を短縮できる。投入温度が80℃以下であることにより、硬化の進行を抑えることができる。
配合物は、下記条件1を満たすことが好ましい。
(条件1)
Y/X≦5
X:前記配合物の配合直後の25℃における粘度
Y:前記配合物を40℃環境下で1週間保管した後の前記配合物の25℃における粘度
Y/Xが5以下であることにより、潜在性硬化剤の劣化状態を抑制でき、硬化ムラが少なくなり、浸透性試験を実施した時の十分な浸透性を確保できる。同様の観点から、Y/Xは3以下であることがより好ましく、2以下であることが更に好ましい。
(条件1)
Y/X≦5
X:前記配合物の配合直後の25℃における粘度
Y:前記配合物を40℃環境下で1週間保管した後の前記配合物の25℃における粘度
Y/Xが5以下であることにより、潜在性硬化剤の劣化状態を抑制でき、硬化ムラが少なくなり、浸透性試験を実施した時の十分な浸透性を確保できる。同様の観点から、Y/Xは3以下であることがより好ましく、2以下であることが更に好ましい。
〈エポキシ樹脂〉
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂を含有する。エポキシ樹脂としては、本発明の作用効果を奏することができれば、以下に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、テトラブロモビフェニル型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ベンゾフェノン型エポキシ樹脂、フェニルベンゾエート型エポキシ樹脂、ジフェニルスルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルスルホキシド型エポキシ樹脂、ジフェニルスルホン型エポキシ樹脂、ジフェニルジスルフィド型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ヒドロキノン型エポキシ樹脂、メチルヒドロキノン型エポキシ樹脂、ジブチルヒドロキノン型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、メチルレゾルシン型エポキシ樹脂、カテコール型エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジルアニリン型エポキシ樹脂等の2官能型エポキシ樹脂類;N,N−ジグリシジルアミノベンゼン型エポキシ樹脂、o−(N,N−ジグリシジルアミノ)トルエン型エポキシ樹脂、トリアジン型エポキシ樹脂等の3官能型エポキシ樹脂類;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジアミノベンゼン型エポキシ樹脂等の4官能型エポキシ樹脂類;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ブロモ化フェノールノボラック型エポキシ樹脂等の多官能型エポキシ樹脂類;及び脂環式エポキシ樹脂類等、これらをイソシアネート等で変性したエポキシ樹脂が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂を含有する。エポキシ樹脂としては、本発明の作用効果を奏することができれば、以下に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、テトラブロモビフェニル型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ベンゾフェノン型エポキシ樹脂、フェニルベンゾエート型エポキシ樹脂、ジフェニルスルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルスルホキシド型エポキシ樹脂、ジフェニルスルホン型エポキシ樹脂、ジフェニルジスルフィド型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ヒドロキノン型エポキシ樹脂、メチルヒドロキノン型エポキシ樹脂、ジブチルヒドロキノン型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、メチルレゾルシン型エポキシ樹脂、カテコール型エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジルアニリン型エポキシ樹脂等の2官能型エポキシ樹脂類;N,N−ジグリシジルアミノベンゼン型エポキシ樹脂、o−(N,N−ジグリシジルアミノ)トルエン型エポキシ樹脂、トリアジン型エポキシ樹脂等の3官能型エポキシ樹脂類;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジアミノベンゼン型エポキシ樹脂等の4官能型エポキシ樹脂類;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ブロモ化フェノールノボラック型エポキシ樹脂等の多官能型エポキシ樹脂類;及び脂環式エポキシ樹脂類等、これらをイソシアネート等で変性したエポキシ樹脂が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
〈潜在性硬化剤〉
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、潜在性硬化剤を含有する。潜在性硬化剤とは、エポキシ樹脂と配合した後に25℃で24時間保存したときの粘度倍率が5倍以下のものをいう。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、潜在性硬化剤を含有する。潜在性硬化剤とは、エポキシ樹脂と配合した後に25℃で24時間保存したときの粘度倍率が5倍以下のものをいう。
潜在性硬化剤としては、本発明の作用効果を奏することができれば、以下に限定されるものではないが、例えば、カプセル型硬化剤、アミン系硬化剤、アミド系硬化剤、酸無水物系硬化剤、フェノール系硬化剤、及び触媒型硬化剤が挙げられる。潜在性硬化剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。カプセル型硬化剤としては、例えば、イミダゾール類、イミダゾールアダクト、アミンアダクトをカプセル化したものが挙げられる。これらは市販品を用いることもでき、以下に限定されるものではないが、例えば、「HX−3088」、「HX−3941」、「HX−3742」等のノバキュアシリーズ(旭化成社製)が挙げられる。
アミン系硬化剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、芳香族アミンが挙げられる。
芳香族アミンとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン、ジエチルトルエンジアミン、トリメチレンビス(4−アミノベンゾエート)、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート等が挙げられる。
アミド系硬化剤としては、以下に限定されるものではないが、ジシアンジアミドやその誘導体であるグアニジン化合物、又はアミン系硬化剤に酸無水物を付加させたもの、ヒドラジド系化合物が挙げられる。
ヒドラジド系化合物からなるヒドラジド系硬化剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジドテレフタル酸ジヒドラジド、p−オキシ安息香酸ヒドラジド、サリチル酸ヒドラジド、フェニルアミノプロピオン酸ヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド等が挙げられる。
グアニジン化合物からなるグアニジン系硬化剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ジシアンジアミド、メチルグアニジン、エチルグアニジン、プロピルグアニジン、ブチルグアニジン、ジメチルグアニジン、トリメチルグアニジン、フェニルグアニジン、ジフェニルグアニジン、トルイルグアニジン等が挙げられる。
酸無水物系硬化剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
フェノール系硬化剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、クレゾールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ビフェニル変性フェノール樹脂、ビフェニル変性フェノールアラルキル樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、アミノトリアジン変性フェノール樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトール−フェノール共縮合ノボラック樹脂、ナフトール−クレゾール共縮合ノボラック樹脂、アリルアクリルフェノール樹脂等が挙げられる。
触媒型硬化剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、カチオン系熱硬化触媒、BF3−アミン錯体、イミダゾール類、イミダゾール系潜在性硬化剤やアミンアダクトをカプセル化したもの等が挙げられる。これらは市販品を用いることもでき、市販品としては、以下に限定されるものではないが、例えば、「PN23」、「PN40」、「PN−H」といったアミキュアシリーズ(味の素ファインテクノ社製)等が挙げられる。
これらの硬化剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
〈添加剤〉
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は添加剤を含む。添加剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、有機充填剤、無機充填剤、希釈剤、反応性希釈剤、非反応性希釈剤、顔料、染料、流れ調整剤、増粘剤、強化剤、離型剤、湿潤剤、難燃剤、界面活性剤、有機溶剤、導電性微粒子、結晶性アルコール、及び樹脂類が挙げられる。添加剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は添加剤を含む。添加剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、有機充填剤、無機充填剤、希釈剤、反応性希釈剤、非反応性希釈剤、顔料、染料、流れ調整剤、増粘剤、強化剤、離型剤、湿潤剤、難燃剤、界面活性剤、有機溶剤、導電性微粒子、結晶性アルコール、及び樹脂類が挙げられる。添加剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
有機充填剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、トリブロック共重合体のような熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、炭素繊維、セルロース、ポリエチレン粉、及びポリプロピレン粉からなる群より選ばれる1種の有機充填剤が挙げられる。
無機充填剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、タルク、窒化ケイ素、窒化アルミ、コールタール、ガラス繊維、アスベスト繊維、ほう素繊維、石英紛、鉱物性ケイ酸塩、雲母、アスベスト粉、スレート粉等が挙げられる。
これらの充填剤は、例えば、熱硬化性樹脂組成物の粘弾性を変化させて、粘度、貯蔵弾性率、及びチキソトロープ性を適正化する機能があり、さらには熱硬化性樹脂組成物の硬化物の破壊靭性の向上、硬化収縮の低減機能がある。本実施形態のエポキシ樹脂組成物における充填剤の含有量は、本実施形態の効果が得られる範囲であれば特に限定されないが、本実施形態のエポキシ樹脂組成物の90質量%以下であることが好ましい。充填剤の含有量を上記範囲内とすることにより、エポキシ樹脂組成物の粘度が十分低く、取扱性に優れる傾向にある。
希釈剤としては、以下に限定されないが、例えば、反応性希釈剤、非反応性希釈剤が挙げられる。
反応性希釈剤としては、以下に限定されないが、例えば、クレゾール、エチルフェノール、プロピルフェノール、p−ブチルフェノール、p−アミルフェノール、ヘキシルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、オクタデシルフェノール、テルペンフェノールが挙げられる。
また、非反応性希釈剤としては、以下に限定されないが、例えば、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ベンジルアルコール等が挙げられる。
顔料としては、以下に限定されないが、例えば、カオリン、酸化アルミニウム三水和物、水酸化アルミニウム、チョーク粉、石こう、炭酸カルシウム、三酸化アンチモン、ペントン、シリカ、エアロゾル、リトポン、バライト、二酸化チタン等が挙げられる。
染料としては、以下に限定されないが、例えば、茜、藍等の植物由来の染料や、黄土、赤土等の鉱物由来の染料といった天然染料、アリザリン、インディゴ等の合成染料の他、蛍光染料等が挙げられる。
流れ調整剤としては、以下に限定されないが、例えば、シランカップリング剤;チタンテトライソプロポキシドやチタンジイソプロポキシビス(アセチルアセトネート)のような有機チタン化合物;ジルコニウムテトラノルマルブトキシドやジルコニウムテトラアセチルアセトネート等の有機ジルコニウム化合物等が挙げられる。
増粘剤としては、以下に限定されないが、例えば、ゼラチンのような動物性増粘剤;多糖類やセルロースのような植物性増粘剤;ポリアクリル系、変性ポリアクリル系、ポリエーテル系、ウレタン変性ポリエーテル系、カルボキシメチルセルローズのような化学合成系増粘剤等が挙げられる。
強化剤としては、以下に限定されないが、例えば、住友化学社製の「スミカエクセルPES」等のポリエチレンスルホンパウダー;カネカ社製の「カネエースMX」等のナノサイズの官能基変性コアシェルゴム粒子、ポリオルガノシロキサン等のシリコーン系強化剤等が挙げられる。
離型剤としては、以下に限定されないが、例えば、フッ素系離型剤、シリコーン型離型剤、(メタ)アクリル酸グリシジルと炭素数16〜22の直鎖アルキル(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体からなるアクリル系離型剤等が挙げられる。
湿潤剤としては、以下に限定されないが、例えば、アクリルポリリン酸エステルのような、酸性基を有する不飽和ポリエステルコポリマー系湿潤剤等が挙げられる。
難燃剤としては、以下に限定されないが、例えば、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、塩素化合物や臭素化合物等のハロゲン系難燃剤、縮合リン酸エステル等のリン系難燃剤、三酸化アンチモンや五酸化アンチモン等のアンチモン系難燃剤、シリカフィラー等の無機酸化物等が挙げられる。
界面活性剤としては、以下に限定されないが、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩やアルキルポリオキシエチレン硫酸塩等のアニオン性界面活性剤、アルキルジメチルアンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤、アルキルジメチルアミンオキシドやアルキルカルボキシベタイン等の両性界面活性剤、炭素数25以上の直鎖状アルコールや脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
有機溶剤としては、以下に限定されないが、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、酢酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられる。
導電性微粒子としては、以下に限定されないが、例えば、カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ、フラーレン、酸化鉄、金、銀、アルミニウム粉、鉄粉、ニッケル、銅、亜鉛、クロム、半田、ナノサイズの金属結晶、金属間化合物等が挙げられる。
結晶性アルコールとしては、以下に限定されないが、例えば、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ショ糖、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
樹脂類としては、以下に限定されないが、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテル樹脂、メラミン樹脂や、ウレタン変性エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、アルキッド変性エポキシ樹脂等の変性エポキシ樹脂が挙げられる。
これらの添加する成分は、機能的に等価な量で添加でき、例えば、顔料及び/又は染料は、本実施形態のエポキシ樹脂組成物に所望の色を付与可能な量で添加することができる。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物において、前記充填剤以外の添加剤の総量は、好ましくは、0〜20質量%であり、より好ましくは0.3〜10質量%であり、さらに好ましくは0.5〜5質量%である。
〈用途〉
本実施形態の製造方法により製造されたエポキシ樹脂組成物は、例えば、接着剤、接合用ペースト、導電性材料、異方導電性材料、絶縁性材料、封止材料、コーティング用材料、塗料組成物、プリプレグ、熱伝導性材料、燃料電池用セパレータ材、及びフレキシブル配線基板用オーバーコート材等として好適に用いることができる。
本実施形態の製造方法により製造されたエポキシ樹脂組成物は、例えば、接着剤、接合用ペースト、導電性材料、異方導電性材料、絶縁性材料、封止材料、コーティング用材料、塗料組成物、プリプレグ、熱伝導性材料、燃料電池用セパレータ材、及びフレキシブル配線基板用オーバーコート材等として好適に用いることができる。
以下の手順に従い、物性の測定及び評価を行った。
(1)粘度倍率
E型粘度計を用いて、下記X及びYのそれぞれの粘度を求めた。Yについては、バイアル管に配合物を入れて、40℃オーブン内で1週間保管した後の配合物の粘度を求めた。
Y/X
X:配合物の配合直後の25℃における粘度
Y:配合物を40℃環境下で1週間保管した後の配合物の25℃における粘度
E型粘度計を用いて、下記X及びYのそれぞれの粘度を求めた。Yについては、バイアル管に配合物を入れて、40℃オーブン内で1週間保管した後の配合物の粘度を求めた。
Y/X
X:配合物の配合直後の25℃における粘度
Y:配合物を40℃環境下で1週間保管した後の配合物の25℃における粘度
(2)せん断接着性
配合直後25℃にて3日放置した配合物(エポキシ樹脂組成物)を用いて、JIS K6850に従ってせん断接着性を評価した。すなわち、引張せん断接着強さ試験片を5サンプル作製し、140℃×10分で硬化させ、25℃恒温恒湿室内で引張試験機を用いて試験を行い、平均値を求めた。
配合直後25℃にて3日放置した配合物(エポキシ樹脂組成物)を用いて、JIS K6850に従ってせん断接着性を評価した。すなわち、引張せん断接着強さ試験片を5サンプル作製し、140℃×10分で硬化させ、25℃恒温恒湿室内で引張試験機を用いて試験を行い、平均値を求めた。
(3)浸透性試験
20μmの厚さを有するフッ素樹脂製シール2枚を30mm間隔で挟んだ2枚のガラス板を、130℃のホットプレート上に水平に置き、上部ガラス片の温度が125℃に達したところで、エポキシ樹脂組成物をガラス板の隙間部に垂らして15分間保持し、エポキシ樹脂組成物が浸透した距離を測定した。評価は以下の基準で行った。
◎:浸透距離が30mm以上100mm以下であり、均一に硬化した。
○:浸透距離が15mm以上30mm未満であり、均一に硬化した。
△:浸透距離が30mm以上100mm以下であるが、硬化物の濁りやムラが発生した。
×:浸透距離が15mm未満である、又は硬化せずに100mmを超えて流れた。
20μmの厚さを有するフッ素樹脂製シール2枚を30mm間隔で挟んだ2枚のガラス板を、130℃のホットプレート上に水平に置き、上部ガラス片の温度が125℃に達したところで、エポキシ樹脂組成物をガラス板の隙間部に垂らして15分間保持し、エポキシ樹脂組成物が浸透した距離を測定した。評価は以下の基準で行った。
◎:浸透距離が30mm以上100mm以下であり、均一に硬化した。
○:浸透距離が15mm以上30mm未満であり、均一に硬化した。
△:浸透距離が30mm以上100mm以下であるが、硬化物の濁りやムラが発生した。
×:浸透距離が15mm未満である、又は硬化せずに100mmを超えて流れた。
以下に配合物(エポキシ樹脂組成物)を製造するために使用した成分を示す。 AER260(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、旭化成株式会社製)
YED216(1,6ヘキサンジオール型エポキシ樹脂、三菱ケミカル社製)
YL983U(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、三菱ケミカル社製)
HXA3932HP(カプセル型硬化剤、旭化成株式会社製)
HX−3088(カプセル型硬化剤、旭化成株式会社製)
ジシアンジアミド(紛体状潜在性硬化剤、WAKO純薬工業社製)
MEH8000H(液状フェノール樹脂、明和化成社製)
AC−5V(平均粒径5μmシリカ、龍森社製)
ウルテアWD2(リン酸ジルコニウムフィラー、東亜合成製)
YED216(1,6ヘキサンジオール型エポキシ樹脂、三菱ケミカル社製)
YL983U(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、三菱ケミカル社製)
HXA3932HP(カプセル型硬化剤、旭化成株式会社製)
HX−3088(カプセル型硬化剤、旭化成株式会社製)
ジシアンジアミド(紛体状潜在性硬化剤、WAKO純薬工業社製)
MEH8000H(液状フェノール樹脂、明和化成社製)
AC−5V(平均粒径5μmシリカ、龍森社製)
ウルテアWD2(リン酸ジルコニウムフィラー、東亜合成製)
[実施例1]
25℃の「AER260」90質量部、25℃の「YED216」10質量部、及び「AC−5V」40質量部をジャケット温度30℃に設定した2Lのプラネタリーミキサーにて5分間撹拌した。その後、30℃の「HXA3932HP」30質量部を投入し、2分間撹拌したところ、均一な樹脂組成物Aを得た。
25℃の「AER260」90質量部、25℃の「YED216」10質量部、及び「AC−5V」40質量部をジャケット温度30℃に設定した2Lのプラネタリーミキサーにて5分間撹拌した。その後、30℃の「HXA3932HP」30質量部を投入し、2分間撹拌したところ、均一な樹脂組成物Aを得た。
[実施例2]
25℃の「AER260」100質量部、「AC−5V」40質量部、及びジシアンジアミド8質量部をジャケット温度25℃に設定したプラネタリーミキサーにて5分間撹拌した。その後、50℃の「HXA3932HP」30質量部を投入し、1分間撹拌したところ、均一な樹脂組成物Bを得た。
25℃の「AER260」100質量部、「AC−5V」40質量部、及びジシアンジアミド8質量部をジャケット温度25℃に設定したプラネタリーミキサーにて5分間撹拌した。その後、50℃の「HXA3932HP」30質量部を投入し、1分間撹拌したところ、均一な樹脂組成物Bを得た。
[実施例3]
25℃の「AER260」100質量部、「AC−5V」40質量部、及び「MEH8000H」40質量部をジャケット温度25℃に設定したプラネタリーミキサーにて5分間撹拌した。その後、9℃の「HXA3932HP」30質量部を投入し、3分間撹拌したが、一部混合ムラがあったため、更に追加で3分間撹拌して、樹脂組成物Cを得た。
25℃の「AER260」100質量部、「AC−5V」40質量部、及び「MEH8000H」40質量部をジャケット温度25℃に設定したプラネタリーミキサーにて5分間撹拌した。その後、9℃の「HXA3932HP」30質量部を投入し、3分間撹拌したが、一部混合ムラがあったため、更に追加で3分間撹拌して、樹脂組成物Cを得た。
[実施例4]
3℃の「AER260」90質量部、3℃の「YED216」10質量部、及び「AC−5V」40質量部をジャケット温度3℃に設定したプラネタリーミキサーにて5分間撹拌した。その後、3℃の「HXA3932HP」30質量部を投入し、3分間撹拌したところ、混合不十分であったため、均一になるまで20分撹拌して、樹脂組成物Dを得た。
3℃の「AER260」90質量部、3℃の「YED216」10質量部、及び「AC−5V」40質量部をジャケット温度3℃に設定したプラネタリーミキサーにて5分間撹拌した。その後、3℃の「HXA3932HP」30質量部を投入し、3分間撹拌したところ、混合不十分であったため、均一になるまで20分撹拌して、樹脂組成物Dを得た。
[実施例5]
25℃の「AER260」7.5質量部、25℃の「YED216」7.5質量部、「AC−5V」85質量部を3本ロールミルにて均一に混合した。その後、50℃に加熱し更にジャケット温度50℃に設定した2Lのプラネタリーミキサーに混合物を投入後、60℃の「HX−3088」を5質量部投入し、2分間撹拌したところ、均一な樹脂組成物Eを得た。
25℃の「AER260」7.5質量部、25℃の「YED216」7.5質量部、「AC−5V」85質量部を3本ロールミルにて均一に混合した。その後、50℃に加熱し更にジャケット温度50℃に設定した2Lのプラネタリーミキサーに混合物を投入後、60℃の「HX−3088」を5質量部投入し、2分間撹拌したところ、均一な樹脂組成物Eを得た。
[実施例6]
25℃の「AER260」10質量部、25℃の「YED216」5質量部、及び「AC−5V」85質量部を3本ロールにて均一に混合した。その後、50℃に加熱し更にジャケット温度50℃に設定した2Lのプラネタリーミキサーに混合物を投入後、50℃に加熱した「MEH8000」7質量部を投入し、10分撹拌した後に、更に60℃の「HXA3932HP」5質量部を投入し、3分間撹拌したところ、均一な樹脂組成物Fを得た。
25℃の「AER260」10質量部、25℃の「YED216」5質量部、及び「AC−5V」85質量部を3本ロールにて均一に混合した。その後、50℃に加熱し更にジャケット温度50℃に設定した2Lのプラネタリーミキサーに混合物を投入後、50℃に加熱した「MEH8000」7質量部を投入し、10分撹拌した後に、更に60℃の「HXA3932HP」5質量部を投入し、3分間撹拌したところ、均一な樹脂組成物Fを得た。
[実施例7]
25℃の「YL983U」95質量部、25℃の「YED216」5質量部、及び「ウルテアWD2」20質量部をジャケット温度25℃に設定した2Lのプラネタリーミキサーに投入後、25℃の「HXA3932HP」5質量部を投入し、20分間撹拌したところ、均一な樹脂組成物Gを得た。
25℃の「YL983U」95質量部、25℃の「YED216」5質量部、及び「ウルテアWD2」20質量部をジャケット温度25℃に設定した2Lのプラネタリーミキサーに投入後、25℃の「HXA3932HP」5質量部を投入し、20分間撹拌したところ、均一な樹脂組成物Gを得た。
[比較例1]
25℃の「AER260」100質量部、25℃の「HXA3932HP」30質量部、及び「AC−5V」40質量部、及びジシアンジアミド8質量部を25℃環境下で3本ロールミルにて均一混合し、樹脂組成物Hを得た。
25℃の「AER260」100質量部、25℃の「HXA3932HP」30質量部、及び「AC−5V」40質量部、及びジシアンジアミド8質量部を25℃環境下で3本ロールミルにて均一混合し、樹脂組成物Hを得た。
[比較例2]
25℃の「AER260」100質量部、ジシアンジアミド8質量部、及び25℃の「HXA3932HP」30質量部をジャケット温度30℃に設定したプラネタリーミキサーにて5分間撹拌した。その後、「AC−5V」40質量部を投入し、更に3分間撹拌し、樹脂組成物Iを得た。
25℃の「AER260」100質量部、ジシアンジアミド8質量部、及び25℃の「HXA3932HP」30質量部をジャケット温度30℃に設定したプラネタリーミキサーにて5分間撹拌した。その後、「AC−5V」40質量部を投入し、更に3分間撹拌し、樹脂組成物Iを得た。
[実施例1〜7及び比較例1〜2]
得られた樹脂組成物A〜Fを用いて、表1のとおり各物性を評価した。
得られた樹脂組成物A〜Fを用いて、表1のとおり各物性を評価した。
表1に示すように配合時の樹脂投入の順序や樹脂の温度により、粘度倍率やせん断接着力が大きく改善できることがわかった。
Claims (5)
- エポキシ樹脂と、潜在性硬化剤と、前記潜在性硬化剤を除く添加剤とを含むエポキシ樹脂組成物の製造方法であって、
前記エポキシ樹脂と前記添加剤とを混合することにより混合物を得ることと、前記混合物に前記潜在性硬化剤を配合することにより配合物を得ることとを含む製造方法。 - 配合温度が5℃以上である請求項1記載の製造方法。
- 前記潜在性硬化剤が、カプセル型潜在性硬化剤h1及び非カプセル型潜在性硬化剤h2を含有し、前記非カプセル型潜在性硬化剤h2を配合した後に前記カプセル型潜在性硬化剤h1を配合する請求項1又は2記載の製造方法。
- 前記カプセル型潜在性硬化剤h1の投入温度が25〜80℃である請求項3記載の製造方法。
- 前記配合物が下記条件1を満たす請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
(条件1)
Y/X≦5
X:前記配合物の配合直後の25℃における粘度
Y:前記配合物を40℃環境下で1週間保管した後の前記配合物の25℃における粘度
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-
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