JP2018080310A - エポキシ樹脂組成物、硬化物およびリレー - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、硬化物およびリレー Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、高温リフロー(270℃)処理後の芳香族ポリエステル樹脂に対する接着性が優れる電気部品を封止するためのエポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。【解決手段】(A)成分のエポキシ樹脂100質量部、(B)成分のN,N一ジメチル尿素誘導体系硬化剤2〜14質量部、(C)成分の潜在性硬化剤を含み、ジシアンジアミドを含まないことを特徴とする芳香族ポリエステル樹脂を構成材料の一部として用いた電気部品を封止するためのエポキシ樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、電気部品を封止するエポキシ樹脂組成物に関するものである。
リレーは、電気信号を入力して、出力側のスイッチを開閉する部品であり、通信機器の信号伝達、家電などのモータ制御、自動車に搭載されるなど多岐にわたり利用されている。また、リレーは、リフロー工程におけるフラックスのケース内への侵入や洗浄液のケース内の侵入を防止する目的でエポキシ樹脂などの封止剤が使用されている。
また、リレーの材質としては、リフロー工程に対応するために耐熱性の高い液晶ポリマーなどの芳香族ポリエステル樹脂が採用されている。しかし、芳香族ポリエステル樹脂は表面エネルギーが低いため接着することが困難な部材であり、従来のエポキシ樹脂で接着することが困難であった。
特許文献1には、(A)エポキシ樹脂および(B)12−アミノドデカン酸および(C)12−アミノドデカン酸以外の潜在性硬化剤を必須成分として含有することを特徴とする一液型エポキシ樹脂組成物によれば、芳香族ポリエステル樹脂に対する接着性が優れると開示されている。
特開2004-067963号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたエポキシ樹脂組成物は、高温(270℃)リフロー処理後に、芳香族ポリエステル樹脂に対する接着性が低下してしまい、リレーの気密性が低下するという問題があった。
そこで、本発明は、上記の状況に鑑みてされたものであり、高温リフロー処理後の芳香族ポリエステル樹脂に対する接着性が優れる、電気部品を封止するエポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は以下の要旨を有するものである。
[1] (A)成分のエポキシ樹脂100質量部、(B)成分のN,N一ジメチル尿素誘導体系硬化剤2〜14質量部、(C)成分の潜在性硬化剤を含み、ジシアンジアミドを含まないことを特徴とする芳香族ポリエステル樹脂を構成材料の一部として用いた電気部品を封止するためのエポキシ樹脂組成物。
[2]前記(A)成分100質量部に対して、前記(B)成分を4〜10質量部含有することを特徴とする[1]に記載のエポキシ樹脂組成物。
[3]前記(A)成分として、1分子中にグリシジル基を2つ有するエポキシ樹脂を少なくとも含むことを特徴とする[1]〜[2]のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
[4]前記(A)成分として、1分子中にグリシジル基を2つ有するエポキシ樹脂と1分子中にグリシジル基を3以上有する多官能エポキシ樹脂を少なくとも含むことを特徴とする[1]〜[2]のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
[5]前記(B)成分が、芳香族系N,N一ジメチル尿素誘導体であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
[6]前記(C)成分が、アミンアダクト型潜在性硬化剤、尿素アダクト化合物、ヒドラジド化合物からなる群から少なくとも1以上含むことを特徴とする[1]〜[5]のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
[7]前記(A)成分100質量部に対して、前記(C)成分を0.5〜50質量部含有することを特徴とする[1]〜[6]のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
[8]前記電気部品が、リレーであることを特徴とする[1]〜[7]のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物
[9][1]〜[8]のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物。
[10][1]〜[8]のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を使用して封止してなるリレー。
本発明は、高温リフロー(270℃)処理後の芳香族ポリエステル樹脂に対する接着性が優れる電気部品を封止するエポキシ樹脂組成物を提供するものである。
以下に発明の詳細を説明する。
<(A)成分>
本発明の(A)成分であるエポキシ樹脂は、1分子中にグリシジル基を2以上有する化合物であれば、特に限定なく使用することができる。(A)成分としては、例えば、1分子中にグリシジル基を2つ有するエポキシ樹脂と1分子中にグリシジル基を3以上有する多官能エポキシ樹脂などが挙げられる。本発明において、(A)成分はリフロー後の芳香族ポリエステル樹脂に対する接着性が優れるという観点から1分子中にグリシジル基を2つ有するエポキシ樹脂と1分子中にグリシジル基を3以上有する多官能エポキシ樹脂を併用することが好ましい。前記の1分子中にグリシジル基を2つ有するエポキシ樹脂は、常温で液体でも固体でも使用可能であるが、リレーの隙間に流れ込み易いという観点から、好ましくは、常温で液体のものが好ましい。
前記の1分子中にグリシジル基を2つ有するエポキシ樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノール型エポキシ樹脂、1,2−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,3−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、2,3−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,5−ペンタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテルなどのアルキレングリコール型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中でも、芳香族ポリエステル樹脂に対する接着性に優れ、流れ性が優れているという観点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましく用いられる。また、これらは単独あるいは混合で使用してもよい。
前記1分子中にグリシジル基を3以上有する多官能エポキシ樹脂としては、特に限定されないが、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂;N,N?ジグリシジル?4?グリシジルオキシアニリン、4,4’?メチレンビス(N,N?ジグリシジルアニリン)、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン等のグリシジルアミン化合物;グリシジル基を4つ有するナフタレン型エポキシ樹脂などを挙げることができる。これらの化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、また2種類以上を混合して用いてもよい。
(A)の公知の市販品としては、例えばjER828、1001、801、806、807、152、604、630、871、YX8000、YX8034、YX4000(三菱化学株式会社製);エピクロン830、850、830LVP、850CRP、835LV、HP4032D、703、720、726、820(DIC株式会社製);EP4100、EP4000、EP4080,EP4085、EP4088、EPU6、EPU7N、EPR4023、EPR1309、EP4920(株式会社ADEKA製)、TEPIC(日産化学工業株式会社製);KF−101、KF−1001、KF−105、X−22−163B、X−22−9002(信越化学工業株式会社製);デナコールEX411、314、201、212、252(ナガセケムテックス株式会社製);DER−331、332、334、431、542(ダウケミカル社製)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
<(B)成分>
本発明の(B)成分であるN,N一ジメチル尿素誘導体系硬化剤とは、本発明の(A)成分を架橋させるための成分である。また、(B)成分は本発明のその他成分と組み合わせることにより、リフロー後の芳香族ポリエステル樹脂に対する接着性が優れるという顕著な効果をもたらすものである。(B)成分としては好ましくは芳香族系N,N一ジメチル尿素誘導体系硬化剤である。芳香族系N,N一ジメチル尿素誘導体系硬化剤としては、特に限定されないが、例えば、N−フェニル−N’,N’−ジメチルウレア、N−(4−クロロフェニル)−N’,N’−ジメチルウレア、N−(3,4−ジクロロフェニル)−N’,N’−ジメチルウレア、N−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−N’,N’−ジメチルウレア、2,4−ビス(N’,N’−ジメチルウレイド)トルエンなどが挙げられる。中でも、リフロー後の芳香族ポリエステル樹脂に対する接着性が優れるという観点からN−フェニル−N’,N’−ジメチルウレア、N−(3,4−ジクロロフェニル)−N’,N’−ジメチルウレア、2,4−ビス(N’,N’−ジメチルウレイド)トルエンが好ましい。これらは単独あるいは混合で使用してもよい。
(B)成分の市販品としては、オミキュア94、オミキュア24(PTIジャパン社製)、エピクロンB605IM(
DIC株式会社製)などが挙げられる。
(B)成分の含有量は、(A)成分の100質量部に対して、2〜14質量部であり、更に好ましくは3〜12質量部であり、特に好ましくは4〜10質量部である。(C)成分の含有量が上記範囲内であることで、リフロー後の芳香族ポリエステル樹脂に対する接着性が優れる。
(B)成分の含有量は、後述する(C)成分の1質量部に対して、好ましくは0.5〜10質量部であり、特に好ましくは1〜3.5質量部である。(C)成分の含有量が上記範囲内であることで、リフロー後の芳香族ポリエステル樹脂に対する接着性が優れる。
<(C)成分>
本発明の(C)成分は、前記(B)成分やジシアンジアミドを除く潜在性硬化剤である。また、本発明の(A)成分を架橋させるための成分である。(C)成分としては、特に限定されないが、例えば、アミンアダクト型潜在性硬化剤、尿素アダクト型潜在性硬化剤、ヒドラジド化合物等が挙げられる。これらの中でも、アミンアダクト型潜在性硬化剤、尿素アダクト型潜在性硬化剤が好ましく用いられる。これらは、単独あるいは2種以上を併用することができる。また、(C)成分は、貯蔵安定性に優れるという観点で、常温で固体であることが好ましい。
前記アミンアダクト型潜在性硬化剤としては、例えば、アミキュアPN−23、PN−23J、PN−31、PN−31J、PN−40J、PN−H、PN−R、MY−24、MY−R(味の素ファインテクノ株式会社製)等が挙げられ、前記尿素アダクト型潜在性硬化剤としては、例えば、フジキュアーFXE−1000、FXR−1030、FXR−1020、FXR−1121、FXR−1032、FXR−1131、FXR−1081(T&KTOKA社製)等が挙げられる。前記ヒドラジド化合物としては、例えば、VDH、VDH−J、UDH(味の素ファインテクノ株式会社製)が挙げられる。
(C)成分の軟化点は、好ましくは70〜135℃の範囲が好ましく、特に好ましくは80〜130℃である。70℃未満であると貯蔵安定性が劣るというおそれがあり、135℃を超えると、高温リフロー処理後の芳香族ポリエステル樹脂に対する接着性が劣るおそれがあり、更にリレーの隙間に流れ込み易すぎてしまい、接着箇所以外の範囲まで封止剤が広がり、接点部などに付着することにより、リレーの特性に悪影響を与えるおそれがある。なお、本発明における軟化点は、融点測定装置により測定されたものである。
(C)成分の平均粒径(50%平均粒径)は、0.1〜50μmが好ましく、更に好ましくは1〜30μmであり、特に好ましくは3〜20μmである。0.1μm未満であると、貯蔵安定性が劣るおそれがあり、50μmを超えると流れ性試験において流れ過ぎてしまう為、作業性に劣るおそれがある。上記平均粒径の測定方法は、レーザー回折・散乱法である。
(C)成分の含有量は、(A)成分の100質量部に対して、好ましくは0.5〜50質量部であり、更に好ましくは1〜20質量部であり、特に好ましくは1.5〜15質量部である。(C)成分の含有量が上記範囲内であることで、芳香族ポリエステル樹脂に対する接着性が優れることから好ましい。
<任意成分>
本発明に対し、本発明の特性を損なわない範囲で、無機充填剤、ゴム粒子、ポリイミド樹脂類、ポリエステル樹脂類、ポリビニルブチラール樹脂、保存安定剤、HALS等の光安定剤、酸化防止剤、燐系化合物等の難燃剤、光開始剤、反応性希釈剤、可塑剤、有機溶剤、消泡剤、グリシジル基含有シランカップリング剤等のカップリング剤、界面活性剤、レベリング剤、レオロジーコントロール剤、顔料、染料などの着色剤等を使用することができる。
前記無機充填材としては、ガラス、フュームドシリカ、アルミナ、マイカ、セラミックス、シリコーンゴム粉体、炭酸カルシウム、窒化アルミ、カーボン粉、カオリンクレー、乾燥粘土鉱物、乾燥珪藻土等が挙げられる。無機質粉体の配合量は、(A)成分100質量部に対し、0.1〜300質量部程度が好ましい。0.1質量部より少ないと効果が小さく、300質量部より大きいと硬化性樹脂組成物の流動性が乏しくなり、作業性が低下する。また、無機充填材は、脂肪酸、シラン化合物等で表面処理したものでもよい。
前記フュームドシリカは、硬化性樹脂組成物の粘度調整又は硬化物の機械的強度を向上させる目的で配合できる。好ましくは、オルガノクロロシラン類、ポリオルガノシロキサン、ヘキサメチルジシラザンなどで疎水化処理したものなどが用いることができる。フュームドシリカの具体例としては、例えば、アエロジル製のR974、R972、R972V、R972CF、R805、R812、R812S、R816、R8200、RY200、RX200、RY200S、R202等の市販品が挙げられる。
前記ゴム粒子とは、アクリル系ゴム、ジエン系ゴム、ウレタン系ゴムなどが挙げられる。また、リレーに用いられる部材である芳香族ポリエステル樹脂に対する接着性が優れるという観点からコアシェルを有するゴム粒子が好ましく、特に好ましくは、コアシェルを有するアクリル系ゴムである。前記コアシェルを有する粒子とは、ゴム状ポリマーのコア部をガラス状ポリマーのシェル部でコートしている粒子である。コアを形成するポリマーのガラス転移温度は、25℃以下であることが好ましく、より好ましくは5℃以下である。シェルを形成するポリマーのガラス転移温度は、25℃以上が好ましく、より好ましくは、70℃以上である。
本発明は、硬化剤として、(B)成分、(C)成分以外に、ジシアンジアミドを含めないことを特徴としている。これはジシアンジアミドを含めると、理由は定かでないが、LCPに対する接着性(リフロー処理後)が低下してしまうからである。
<製造方法>
本発明のリレー用封止剤組成物の製造方法は、通常のエポキシ樹脂組成物の製造方法と同様な一般的な撹拌混合設備が適用される。使用される設備としては、3本ロール、プラネタリーミキサ−等である。撹拌混合の時間は必要により定めればよい。
<硬化物>
本発明のエポキシ樹脂組成物は、例えば、170℃以下、好ましくは150℃以下、特に好ましくは120℃以下の温度で加熱することにより硬化させることができる。加熱時間としては特に限定されないが、6時間以下であり、好ましくは2時間以下であり、特に好ましくは1時間以下である。このようにして加熱して得られた硬化物もまた本発明に該当する。
<電気部品>
芳香族ポリエステル樹脂を構成材料の一部として用いた電気部品としては、特に限定されないが、例えば、リレー、カメラモジュール、光ピックアップモジュールなどが挙げられる。中でも、リレー、カメラモジュールが好ましく、特に好ましくはリレーが挙げられる。
<リレー>
本発明のエポキシ樹脂組成物を使用して封止してなるリレーもまた本発明に該当する。リレーとは、電気信号を入力して、出力側のスイッチを開閉する部品であり、ケース、ベース、端子部から構成されるものである。また、耐リフロー性が優れるという観点から構成材料が液晶ポリマー(LCP)などの芳香族ポリエステル樹脂であるリレーが好ましい。封止箇所としては、特に限定されないが、端子部、ケース部周辺などが挙げられる。
以下に実施例によって本発明について具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により制約されるものではない。
<エポキシ樹脂組成物の調製>
各成分を表1に示す質量部で採取し、常温にてプラネタリーミキサーで60分混合し、エポキシ樹脂組成物を調製し、各種物性に関して次のようにして測定した。
<(A)成分>
a1:常温で液状であるビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製jER807)
a2:常温で液状であるビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製jER828)
a3:1分子中にグリシジル基を3以上有するノボラックエポキシ樹脂(ザ・ダウ・ケミカルカンパニー社製DEN431)
a4:N,N?ジグリシジル?4?グリシジルオキシアニリン(三菱化学株式会社製jER630)
<(B)成分>
b1:N−フェニル−N’,N’−ジメチルウレア(PTIジャパン社製オミキュア94)
b2:2,4−ビス(N’,N’−ジメチルウレイド)トルエン(PTIジャパン社製オミキュア24)
b3:N−(3,4−ジクロロフェニル)−N’,N’−ジメチルウレア(DIC株式会社製エピクロンB605IM)
<(C)成分>
c1:軟化点100℃、50%平均粒径11μmのアミンアダクト系硬化剤(味の素 ファインテクノ株式会社製PN−23)
c2:軟化点120℃、50%平均粒径7μm、尿素アミンアダクト型潜在性硬化剤(株式会社T&KTOKA社製FXE−1000)
<比較成分>
ジシアンジアミド:50%平均粒径10μmのジシアンジアミド(PTIジャパン社製オミキュアDDA5)
<その他成分>
充填剤:炭酸カルシウム
実施例及び比較例において使用した試験法は下記の通りである。
<LCP(液晶ポリマー)/LCP 引張せん断接着強さ試験(初期)>
幅25mm×長さ100mm×厚さ3mmのLCP製テストピース(ポリプラスチックス株式会社製 VECTRA E130i)に、実施例、比較例のエポキシ樹脂組成物を塗布する。その後、別のLCP製テストピースをオ−バーラップ面が25mm×10mmになりように貼り合わせる。そして、110℃に設定した試験片を270℃に設定した恒温槽にて10分加熱し硬化後、取り出して25℃に冷却し、試験片を得た。次に、試験片を用いて25℃にて万能引張試験機(引っ張り速度10mm/min.)にてせん断接着強さ(単位はMPa)をJIS K 6850に従い測定した。結果を表1に示す。
なお、本発明において小型電子部品または電気部品を封止するためには、4.5MPa以上であることが好ましく、特に好ましくは5.0MPa以上である。
<LCP/LCP 引張せん断接着強さ試験(リフロー処理後)>
幅25mm×長さ100mm×厚さ3mmのLCP製テストピース(ポリプラスチックス株式会社製 VECTRA E130i)に、実施例、比較例のエポキシ樹脂組成物を塗する。その後、別のLCP製テストピースをオ−バーラップ面が25mm×10mmになりように貼り合わせる。そして、110℃に設定した恒温槽にて10分硬化させ試験片を得た。次に、試験片を270℃に設定した恒温槽にて10分加熱後、取り出して25℃に冷却した。そして、リフロー処理後の試験片を用いて25℃にて万能引張試験機(引っ張り速度10mm/min.)にてせん断接着強さ(単位はMPa)をJIS K 6850に従い測定した。結果を表1に示す。
なお、本発明において電気部品を封止するためには、4.5MPa以上であることが好ましく、特に好ましくは5.0MPa以上である。
実施例1〜8により、本発明は、LCPに対する接着性(初期)およびLCPに対する接着性(リフロー処理後)ともに優れるエポキシ樹脂組成物であることがわかる。
比較例1は、本発明の(B)成分の含有量の範囲外である(A)成分100質量部に対して1質量部を含むエポキシ樹脂組成物であるが、LCPに対する接着性(初期)およびLCPに対する接着性(リフロー処理後)が劣る結果であった。比較例2は、本発明の(B)成分の含有量の範囲外である(A)成分100質量部に対して15質量部を含むエポキシ樹脂組成物であるが、LCPに対する接着性(リフロー処理後)が劣る結果であった。また、比較例3、6は、本発明の(B)成分を非含有のエポキシ樹脂組成物であるが、LCPに対する接着性(リフロー処理後)が劣る結果であった。また、比較例4は、本発明の(C)成分の代わりにジシアンジアミドを含有するエポキシ樹脂組成物であるが、LCPに対する接着性(リフロー処理後)が劣る結果であった。また、比較例5は、本発明の(B)成分の代わりにジシアンジアミドを含有するエポキシ樹脂組成物であるが、LCPに対する接着性(リフロー処理後)が劣る結果であった。比較例7は、本発明の(A)〜(C)成分を含むエポキシ樹脂組成物に対して、更にジシアンジアミドを含めた組成物であるが、理由は定かでないが、LCPに対する接着性(リフロー処理後)が低下してしまうという結果であった。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、高温リフロー(270℃)処理後の芳香族ポリエステル樹脂に対する接着性が優れることから、電気部品を封止するエポキシ樹脂組成物として極めて有効であり、広い分野に適用可能であることから産業上有用である。

Claims (10)

  1. (A)成分のエポキシ樹脂100質量部、(B)成分のN,N一ジメチル尿素誘導体系硬化剤2〜14質量部、(C)成分の潜在性硬化剤を含み、ジシアンジアミドを含まないことを特徴とする芳香族ポリエステル樹脂を構成材料の一部として用いた電気部品を封止するためのエポキシ樹脂組成物。
  2. 前記(A)成分100質量部に対して、前記(B)成分を4〜10質量部含有することを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 前記(A)成分として、1分子中にグリシジル基を2つ有するエポキシ樹脂を少なくとも含むことを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 前記(A)成分として、1分子中にグリシジル基を2つ有するエポキシ樹脂と1分子中にグリシジル基を3以上有する多官能エポキシ樹脂を少なくとも含むことを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 前記(B)成分が、芳香族系N,N一ジメチル尿素誘導体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 前記(C)成分が、アミンアダクト型潜在性硬化剤、尿素アダクト型潜在性硬化剤、ヒドラジド化合物からなる群から少なくとも1以上含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 前記(A)成分100質量部に対して、前記(C)成分を0.5〜50質量部含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 前記電気部品が、リレーであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を使用して封止してなるリレー。
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