以下、図面と共に本発明に係る呼制御サーバの実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
まず、図1を参照して、本実施形態に係る呼制御サーバの概要について説明する。図1は、呼制御サーバ1の概要を説明するための概念図である。呼制御サーバ1は、衛星移動通信に用いられる通信衛星2からの信号に基づいて、移動通信端末(以下、「発信側端末」という)3が位置する領域を管轄する接続先に対して呼出処理を行うサーバである。呼制御サーバ1は、1つの装置で構成されていてもよいし、互いに連携して動作する複数の装置で構成されてもよい。
例えば、図1に示されているように、海上の領域βに位置する発信側端末3によって緊急通報が行われた場合、通信衛星2は発信側端末3から発信された発呼信号を受信する。通信衛星2は、発信側端末3から発信された発呼信号と、発呼信号が発信された際の発信側端末3の位置を含むと推定される領域に関する領域情報とを地上に設置された衛星基地局4に対して送信する。例えば、通信衛星2は、上述した領域情報が付与された発呼信号を衛星基地局4に対して送信する。
本実施形態では、通信衛星2は、静止衛星、例えばN−STARc/dである。通信衛星2は、地上又は海上の予め決められた複数の領域(以下、「照射領域」という)に向けて複数のビームを照射する。ビームの照射領域に位置している発信側端末3の電源が入ると、当該発信側端末3から、複数のビームの1つを用いて通信衛星2に接続を行う。通信衛星2は、発信側端末3が接続を行ったビームを特定することで、発呼信号を発信しようとしている発信側端末3が位置していると推定される照射領域を特定することができる。通信衛星2は、発呼信号が発信された際の発信側端末3が位置していると推定される照射領域を示す領域情報(推定される照射領域に関する情報)を衛星基地局4に対して送信する。領域情報は、例えば、照射領域の座標を示す情報であってもよいし、通信衛星2から照射される複数のビームのうち、いずれのビームであるかを示す情報であってもよい。
衛星基地局4は、通信衛星2から受信した領域情報と発呼信号とをMobile−NW(Network)10に送信する。Mobile−NW10は、衛星基地局4と呼制御サーバ1とを接続する呼制御GW(Gateway)と、呼制御サーバ1とから構成されている。
呼制御サーバ1は、衛星基地局4を経由して通信衛星2から受信した領域情報に基づいて、発信側端末3が位置する領域を特定する。本実施形態では、呼制御サーバ1は、通信衛星2から受信した領域情報に基づいて、発呼信号が領域βから発信されたと推定し、推定された領域βを管轄する接続先Bに呼出処理を行う。この際、呼制御サーバ1は、領域βを管轄する接続先Bだけでなく、領域βに隣接する領域α,γをそれぞれ管轄する接続先A,Cにも呼出処理を行う。
次に、図2及び図3を参照して、呼制御サーバ1の機能的な構成について詳細に説明する。図2は、呼制御サーバ1の機能を説明するためのブロック図である。図3は、呼制御サーバに予め記憶されている管理テーブルを説明するための図である。呼制御サーバ1は、受信部11と、緊急通報判定部12と、呼出処理部13と、データベースシステム14(記憶部)と、を備えている。
受信部11は、衛星基地局4を経由して、発信側端末3から発信された発呼信号と、発呼信号が発信された際の発信側端末3の位置を含むと推定される領域に関する領域情報とを通信衛星2から受信する。本実施形態において、領域情報は、上述したように、通信衛星2からビームの照射領域を示す情報である。緊急通報判定部12は、受信部11で受信された情報に基づいて、発信側端末3における発呼信号によって特定された発呼番号が緊急通報番号「118」であるか否かを判定する。これにより、発呼信号が緊急通報であるか否かを判定する。
呼出処理部13は、緊急通報判定部12によって、発呼信号が緊急通報であると判定された場合に、接続先の電話番号(裏番号)をデータベースシステム14に問い合わせる。この際、呼出処理部13は、通信衛星2から受信した領域情報に基づいて、データベースシステム14に接続先の電話番号を問い合わせる。
データベースシステム14は、通信衛星2から受信した領域情報に基づいて接続先の電話番号を決定するための管理テーブルを予め記憶している。図3は、データベースシステム14に予め記憶されている管理テーブルの一例を示している。管理テーブルは、通信衛星2から受信した領域情報に対応するメイン管区と隣接管区との組み合わせ、メイン管区及び隣接管区のそれぞれに対応する接続先、各接続先の電話番号(裏番号)、及び呼出フラグの有無を含んでいる。「メイン管区」とは、通信衛星2から受信した領域情報が示す領域(第1領域)である。「隣接管区」とは、メイン管区に隣接する領域(第2領域)である。「呼出フラグ」とは、接続先がメイン管区とされているか否かを示すフラグである。
呼出処理部13は、データベースシステム14の管理テーブルを参照し、通信衛星2から受信した領域情報に基づいて、当該領域情報に対応するメイン管区及び隣接管区、並びに、メイン管区及び隣接管区に対応する接続先の電話番号を決定する。呼出処理部13は、データベースシステム14から、接続先の電話番号、及び、呼出フラグの有無を示す情報を含む接続先情報を取得する。具体的には、呼出処理部13は、データベースシステム14から、メイン管区を管轄する接続先(メイン管区に対応する接続先)の接続先情報として、呼出フラグ有りであることを示す情報及び決定されたメイン管区の電話番号を示す情報を取得する。呼出処理部13は、データベースシステム14から、隣接管区を管轄する接続先(隣接管区に対応する接続先)の接続情報として、呼出フラグ無しであることを示す情報及び決定された隣接管区の電話番号を示す情報を取得する。
例えば、通信衛星2から受信した領域情報が領域βを示している場合、呼出処理部13は、図3に示されている管理テーブルを参照して、メイン管区を管轄する接続先として接続先Bを決定し、隣接管区を管轄する接続先として接続先A及び接続先Cを決定する。呼出処理部13は、接続先Bが呼出フラグ有りであること及び接続先Bの電話番号「XXXX」を示す接続情報と、接続先Aが呼出フラグ無しであること及び接続先Aの電話番号「YYYY」を示す接続情報と、接続先Cが呼出フラグ無しであること及び接続先Cの電話番号「ZZZZ」を示す接続情報とを取得する。
呼出処理部13は、データベースシステム14から受信した接続先情報に基づいて、メイン管区を管轄する接続先及び隣接管区を管轄する接続先に対してそれぞれ呼出処理を行う。本実施形態では、呼出処理部13は、メイン管区を管轄する接続先及び隣接管区を管轄する接続先とで異なる呼出処理を行う。具体的には、呼出処理部13は、メイン管区を管轄する接続先に呼出処理を開始した後、所定時間待機する。呼出処理部13は、所定時間待機した後に、隣接管区を管轄する接続先に呼出処理を開始する。換言すれば、呼出処理部13は、隣接管区に対応する接続先に対して、メイン管区に対応する接続先よりも遅らせて呼出処理を行う。
また、呼出処理部13は、メイン管区を管轄する接続先に呼出フラグ有りを示す情報を送信し、隣接管区を管轄する接続先に呼出フラグ無しを示す情報を送信する。これによって、各接続先は、呼出フラグの有無に応じて異なる着信処理を行うことができる。例えば、接続先において、呼出フラグ有りと呼出しフラグ無しとで異なる音が鳴動するように処理が行われてもよい。なお、呼出処理部13は、各接続先に、メイン管区とされているか隣接管区とされているかを区別できる情報を送信すればよく、この情報の形式は呼出フラグの有無に限定されない。
呼出処理部13は、呼出処理を行った接続先のいずれかの接続先からの応答を検知して接続処理を開始した後、他の接続先に対する呼出処理を停止する。具体的には、呼出処理部13は、応答があった番号に対して発信側端末と呼接続処理を実施し、他の番号にセッション解放のためにキャンセル処理を実施する。呼出処理部13は、2以上の接続先に応答処理を行ってもよい。
次に、図4を参照して、呼制御サーバ1を含む呼制御システムが行う呼制御方法について詳細に説明する。図4は、呼制御方法を説明するためのシーケンス図である。
まず、ユーザによって発信側端末3の電源が入ると、通信衛星2と発信側端末3とが接続される(ステップS1)。通信衛星2は、発信側端末3と接続されると、接続したビームの照射領域に基づいて発信側端末が位置する領域を推定する(ステップS2)。
続いて、通信衛星2は、発信側端末3から発信された発呼信号を受信すると(ステップS3)、領域情報を付与した発呼信号を衛星基地局4へ送信する(ステップS4)。この際、通信衛星2が送信する発呼信号は、発信側端末3から発信された発呼信号であり、通信衛星2が送信する領域情報は、発呼信号が発信された際の発信側端末3の位置を含むと推定される領域(メイン管区)の領域情報である。
続いて、衛星基地局4は、通信衛星2から受信した発呼信号及び領域情報を呼制御GWへ送信する(ステップS5)。呼制御GWは、衛星基地局4から受信した発呼信号及び領域情報を含む信号SIP_INVITEを呼制御サーバ1へ送信する(ステップS6)。呼制御サーバ1は、受信部11によって、信号SIP_INVITEを受信する。これにより、呼制御サーバ1は、発信側端末3から送信された発呼信号と当該発呼信号が発信された際の発信側端末3の位置を含むと推定される領域(メイン管区)に関する領域情報とを通信衛星から受信する。
続いて、呼制御サーバ1は、緊急通報判定部12によって、発信側端末3からの発呼信号によって特定された発呼番号が緊急通報番号「118」であるか否かを判定する(ステップS7)。呼制御サーバ1は、発信側端末3からの発呼信号によって特定された発呼番号が緊急通報番号「118」であると判定されると、呼出処理部13によって、データベースシステム14の管理テーブルを参照して、領域情報に基づいて接続先の電話番号を決定する。
具体的には、呼制御サーバ1は、呼出処理部13によって、データベースシステム14に接続先の電話番号を問い合わせる(ステップS8)。この際、呼出処理部13は、通信衛星2から受信した領域情報に基づいて、データベースシステム14に接続先の電話番号を問い合わせる。呼出処理部13は、データベースシステム14から、決定された接続先の電話番号と呼フラグの有無を示す情報とを含む接続先情報を取得する(ステップS10)。
続いて、呼制御サーバ1は、呼出処理部13によって呼出し処理を行う(ステップS11,ステップS13,ステップS14)。具体的には、呼出処理部13は、データベースシステム14から受信した接続先情報に基づいて、メイン管区を管轄する接続先及び隣接管区を管轄する接続先に対してそれぞれ呼出処理を行う。本実施形態では、呼出処理部13は、メイン管区を管轄すると接続先として接続先Bに、隣接管区を管轄する接続先として接続先A,Cにそれぞれ呼出処理を行う。
本実施形態では、呼出処理部13は、接続先Bに接続する網に対して呼出信号SIP_INVITE#Xを送信し(ステップS11)、所定時間待機した後に(ステップS12)、接続先A,Cに接続する網に対してそれぞれ呼出信号SIP_INVITE#Y,SIP_INVITE#Zを送信する(ステップS13,ステップS14)。すなわち、呼出処理部13は、隣接管区を管轄する接続先に対して、メイン管区を管轄する接続先よりも遅らせて呼出処理を行う。
続いて、呼出処理部13からの呼出信号に応じて、各網において接続先A,Cに対して着信処理が行われる(ステップS15,ステップS16,ステップS17)。メイン管区を管轄する接続先Bは、呼出フラグ有りを認識して、着信時に呼出フラグ有りの場合の音を鳴動する(ステップS18)。隣接管区を管轄する接続先A,Cは、呼出フラグ無しを認識して、着信時に呼出フラグ無しの場合の音を鳴動する(ステップS19,ステップS20)。例えば、メイン管区を管轄する接続先Bは着信時に着信側端末を「ブブブ・・・」と鳴動させ、隣接管区を管轄する接続先A,Cは着信時に着信側端末を「ブーブー・・・」と鳴動させる。
続いて、接続先のいずれかで応答が行われると(ステップS21)、応答が行われた接続先が属する網から応答信号SIP_183が呼制御サーバ1に送信される(ステップS22)。呼制御サーバ1は、応答信号SIP_183を受けると、応答があった番号に対して発信側端末3との呼接続処理(応答処理)を行い、他の番号に対してセッション解放のためのキャンセル処理を行う(ステップS23)。その後、応答した接続先と発信側端末3との通信が実行される(ステップS24)。
次に、図5を参照して、本実施形態に係る呼制御サーバ1の主な作用及び効果について説明する。
図5では、領域βに位置する発信側端末3から緊急通報が行われた場合を示している。呼制御サーバ1は、発信側端末3から発信された発呼信号と当該発呼信号が発信された際の発信側端末3の位置を含むと推定される領域(メイン管区)に関する領域情報とを通信衛星から受信する。このため、通信衛星2からの領域情報のみによって、発呼信号が発信された際の発信側端末3の位置を含むと推定される領域を特定することができる。したがって、当該領域を管轄する接続先に対して、より短時間で呼出処理を行うことができる。
通信衛星2からのビームの照射領域は、熱による部品の変形、通信衛星2に加わる太陽及び月の引力、太陽風などの影響によって、図5に示されているように、数キロ〜数十キロ単位のブレが生じるおそれがある。このため、通信衛星2から送信される領域情報が示す領域(メイン管区)は、発信側端末3が位置している領域βと異なるおそれがある。
呼制御サーバ1は、受信された情報に基づいて、メイン管区を管轄する接続先B、及び当該メイン管区に隣接する隣接管区に対応する接続先A,Cに呼出処理を行う。このため、発信側端末3が実際に位置する領域βから、通信衛星2から送信される領域情報が示す領域(メイン管区)がズレていたとしても、より適確に所望の接続先に対して呼出処理を行うことができる。
データベースシステム14は、管理テーブルとして、メイン管区と隣接管区との組み合わせ、及びメイン管区及び隣接管区のそれぞれを管轄する接続先を予め記憶している。呼出処理部13は、データベースシステム14に記憶されている管理テーブルに基づいて、呼出処理を行う接続先を決定する。このため、簡易な処理で所望の接続先に対して呼出処理を行うことができる。
呼出処理部13は、メイン管区及び隣接管区のそれぞれを管轄する接続先のうち、少なくとも1つの接続先に対して接続処理を開始した後、他の接続先に対する呼出処理を停止する。このため、速やかにセッションを解放することができる。
呼出処理部13は、呼出処理として、メイン管区を管轄する接続先と隣接管区を管轄する接続先とで異なる処理を行う。具体的には、呼出処理部13は、隣接管区を管轄する接続先に対して、メイン管区を管轄する接続先よりも遅らせて呼出処理を行う。これにより、メイン管区を管轄する接続先が応答する確率を高めることができると共に、隣接管区での着信音等の煩わしさを低減することができる。
また、呼出処理部13は、呼出処理において、メイン管区を管轄する接続先と隣接管区を管轄する接続先とに異なる情報を送信する。これにより、接続先の端末は、メイン管区としての着信か隣接管区としての着信かを判別できる。この結果、接続先の端末は、例えば、メイン管区としての着信時と隣接管区としての着信時とで異なる音を鳴動することができる。
なお、上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施の形態における呼制御サーバ1は、本実施形態における処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図6は、本発明の一実施の形態に係る呼制御サーバ1のハードウェア構成の一例を示す図である。呼制御サーバ1は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。呼制御サーバ1のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
呼制御サーバ1における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、呼制御サーバ1における緊急通報判定部12、呼出処理部13、データベースシステム14などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、緊急通報判定部12、呼出処理部13、データベースシステム14は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベースシステム、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。呼制御サーバ1は、通信装置1004による外部との通信によってストレージ1003の内部のデータを書き換えてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、呼制御サーバ1は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
本実施形態では、隣接管区が2つである場合を示したが、隣接管区は3つ以上であってもよい。また、メイン管区と隣接管区とは、離間していてもよい。
本実施形態では、データベースシステム14に記憶されている管理テーブルが、メイン管区と隣接管区との組み合わせ、及び各管区に対応する接続先、各接続先の電話番号(裏番号)、及び呼出フラグの有無が含まれている例を示した。しかし、これらはそれぞれ別のテーブルとして保存されてもよいし、それぞれ異なるストレージに記憶されてもよい。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書において特定の装置によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。例えば、特定の装置が基地局であった場合においては、当該基地局を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局および/または基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MMEまたはS−GWなどが考えられるが、これらに限られない)によって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MMEおよびS−GW)であってもよい。
情報等は、上位レイヤ(または下位レイヤ)から下位レイヤ(または上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で説明したデータは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
移動通信端末(発信側端末3)は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースシステムまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本明細書で「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した場合においては、その要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1および第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示の全体において、文脈から明らかに単数を示したものではなければ、複数のものを含むものとする。