JP2019197048A - ミリ波レーダー用カバー及びそれを備えるミリ波レーダーモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】ミリ波の優れた透過性を有し、さらには高硬度で耐熱性にも優れるミリ波レーダー用カバー及びそれを備えるミリ波レーダーを提供する。【解決手段】75〜81GHzのミリ波を送信及び/または受信するアンテナに備えられるカバーであって、下記式(1)で表される構造単位(A)を有する芳香族ポリカーボネート樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物からなり、比誘電率εr3.0以下、誘電正接tanδ8.0×10−3以下、かつ損失係数εr・tanδ17.0×10−3以下を満たすことを特徴とするミリ波レーダー用カバー。[式(1)中、R1及びR2は、水素原子又はメチル基であり、W1は、単結合、酸素原子、硫黄原子、及び二価の有機基から選ばれる少なくとも1種を表す。]【選択図】なし

Description

本発明は、ミリ波の優れた透過性を有すると共に高硬度で耐熱性に優れたミリ波送受信装置のビーム経路に配置されるミリ波レーダー用カバーと、このミリ波レーダー用カバーを備えるミリ波レーダーモジュールに関する。
ミリ波レーダーは、30〜300GHzの周波数の、1〜10mmの波長を持つミリ波帯の電波を発信し、かつ対象物に衝突して戻ってくる反射波を受信することによって障害物の存在や、対象物との距離や相対速度を検知するものであり、自動車の衝突防止用センサー、自動運転システム、道路情報提供システム、セキュリティシステム、医療・介護デバイス等幅広い分野で応用が期待されている。
ミリ波レーダーモジュールは、ミリ波を送信、もしくは受信するアンテナモジュールと、これを格納または保護するハウジング、レドームと呼ばれるアンテナカバーを備える。本明細書において、これらハウジング、アンテナカバーをミリ波レーダー用カバーと呼ぶ。また自動車のセンサーに適用する場合には、しばしば自動車前方に備えられるエンブレムの背面部にミリ波レーダーモジュールが搭載されることがあるが、この場合エンブレムもミリ波レーダー用カバーの一部として見做すことができる。
上述のミリ波レーダー用カバーは、通常、樹脂成形体であり、用途により種々の形状を有するが、ミリ波の透過性が十分でない場合、送受信アンテナから発信されたミリ波及び反射波が低減し、その結果対象物の検知精度が低減する。このため、ミリ波レーダーとしての十分な性能を得ることができなくなるため、よりミリ波の透過性に優れるミリ波レーダー用カバーが強く要求されている。
このようなミリ波レーダー用カバーとしては、例えば特許文献1で提案されているようなポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を用いたカバーが一般的に良く知られているが、ポリブチレンテレフタレート樹脂は寸法安定性が低く、吸水率が高いために、ミリ波透過性が安定しないという欠点を有しており、さらには耐加水分解性が低く、湿熱安定性が低いために長期信頼性に劣るという課題を有している。
また、特許文献2では、ミリ波透過性能を上げるためには一般に、比誘電率が3以下の樹脂を用いることが好ましいことが言及され、このような樹脂としてポリカーボネート、シンジオタクチックポリスチレンやABS樹脂などのスチレン系樹脂、及びポリプロピレンが挙げられている。一方で、特許文献3では、比誘電率が低いだけではミリ波透過性には不十分であり、誘電正接の低いことが好ましく、その解決策として特定のアルミナ粒子を配合したポリカーボネート樹脂組成物を用いたミリ波レーダー用カバーが提案されている。
ここで、特許文献1においては、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は比誘電率が3.1〜3.4、誘電正接が7×10−3と記載されており、特許文献3においては、ポリカーボネート樹脂の比誘電率は2.7、誘電正接は12.3×10−3、また特定のアルミナを配合したポリカーボネート樹脂組成物であっても比誘電率が3.7、誘電正接が、9.3×10−3と記載されているが、これらのカバーでは現在のミリ波レーダー用カバーに要求されているような低比誘電率と低誘電正接を共に満たすことはできず、さらにミリ波透過性の高いカバーが望まれている。
一方で、特許文献4では、比誘電率が2.5〜2.7、誘電正接が3.7〜8.5×10−3のスチレン系樹脂とポリオレフィンとの樹脂組成物からなるミリ波レドームが提案されているが、このものは耐熱性が極めて低いために実用上用いることができないという課題を有している。
特開2013−43942号公報 特開2004−312696号公報 特許5293537号公報 特開2016−121307号公報
近年、特に車載用途、社会インフラ用途、医療・介護用途においては、検知可能な対象物との距離拡大及び最大分解能の向上目的で、ミリ波レーダーの高周波数化が進んでおり、従来の22〜29GHz、60〜61GHz帯から、76〜81GHzの高周波のミリ波の活用が期待されている。
一方で、このような高周波領域においては、特にミリ波の透過減衰が大きくなるために、従来提案されているミリ波レーダー用カバーでは、十分な性能を有するミリ波レーダーモジュールを達成することができなかった。また近年のミリ波レーダーモジュールでは使用する周波数の帯域が広がっている為、使用するミリ波レーダーカバーのミリ波透過性の周波数依存性が小さいことが要求されているが、このような要求に応えるミリ波レーダーカバーも未だ達成されていない。
また、特に車載用途、交通インフラ用途に応用する場合には、上記ミリ波透過性の他にも、高硬度で傷が付きにくいことや耐熱性が求められるが、優れたミリ波透過性と優れた耐熱性、耐傷付き性を兼ね備えたミリ波レーダー用カバーも未だ見出されていなかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、76〜81GHzの高周波領域のミリ波の優れた透過性を有し、さらには高硬度で耐熱性にも優れるミリ波レーダー用カバー及びそれを備えるミリ波レーダーモジュールを提供することにある。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、特定の構造単位を有する芳香族ポリカーボネート樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物を用い、さらにその材料と、使用する周波数に応じて最適な厚みに設計することで76〜81GHzの高周波帯における優れたミリ波透過性を有し、さらには高硬度で耐熱性にも優れるミリ波レーダー用カバーを提供できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明の要旨は、以下の[1]〜[7]に存する。
[1] 75〜81GHzのミリ波を送信及び/または受信するアンテナに備えられるカバーであって、下記式(1)で表される構造単位(A)を有する芳香族ポリカーボネート樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物からなり、比誘電率ε3.0以下、誘電正接tanδ8.0×10−3以下、かつ損失係数ε・tanδ17.0×10−3以下を満たすことを特徴とするミリ波レーダー用カバー。
Figure 2019197048
[式(1)中、R及びRは、水素原子又はメチル基であり、Wは、単結合、酸素原子、硫黄原子、及び二価の有機基から選ばれる少なくとも1種を表す。]
[2] 構造単位(A)が、下記式(3)または(4)で表されることを特徴とする[1]に記載のミリ波レーダー用カバー。
Figure 2019197048
[3] 前記芳香族ポリカーボネート樹脂中に含まれる前記構造単位(A)の含有量が、全カーボネート構造単位中、20mol%以上であることを特徴とする[1]または[2]に記載のミリ波レーダー用カバー。
[4] 厚み3mmでの75〜81GHzの周波数帯における透過減衰量が−1.20(dB)以上であることを特徴とする[1]乃至[3]の何れかに記載のミリ波レーダー用カバー。
[5] 厚み3mmでの75〜81GHzの周波数帯における透過減衰量の最大値ILMAXと最小値ILMINの差分ΔIL(|ILMAX−ILMIN|)が、0.70(dB)以下であることを特徴とする[1]乃至[4]の何れかに記載のミリ波レーダー用カバー。
[6] 75〜81GHzのミリ波を送信及び/または受信するアンテナモジュールを格納または保護するハウジング、或いはアンテナカバーであることを特徴とする[1]乃至[5]の何れかに記載のミリ波レーダー用カバー。
[7] [1]乃至[6]の何れかに記載のミリ波レーダー用カバーを備えるミリ波レーダーモジュール。
本発明のミリ波レーダー用カバーによれば、75〜81GHzという高周波数帯において優れたミリ波透過性を有し、さらに75〜81GHzにおけるミリ波透過性の変化が少なく、さらには高硬度で優れた耐熱性をも有するミリ波レーダー用カバー及びそれを備えるミリ波レーダーモジュールを提供することができる。このようなミリ波レーダーモジュールは、各種車載センサー向けミリ波レーダー、鉄道・航空機用ミリ波レーダー、交通、医療・介護、セキュリティ、情報コンテンツ伝送分野におけるミリ波レーダー等に幅広く利用することができる。
以下、本発明について実施形態及び例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施形態及び例示物等に限定して解釈されるものではない。
なお、本明細書において、「〜」とは、特に断りのない限り、その前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。また、「部」とは、特に断りのない限り、質量基準に基づく質量部を表す。
本発明のミリ波レーダー用カバーは、75〜81GHzのミリ波を送信及び/または受信するアンテナに備えられるカバーである。このような高周波帯のミリ波は、従来使用されてきた22〜61GHzのミリ波と比較し波長が小さい。アンテナや回路の大きさは波長で規定されるために、このようなミリ波を利用することで、レーダーモジュールの小型化が達成できる。また、帯域を広くとることが可能となるため、その周波数帯域の広さを活かして、距離分解能を向上させることができる。具体的には、77GHzのミリ波を利用したレーダーでは1〜2m程度の距離分解能を有し、さらには79GHzのミリ波を利用したレーダーでは20cm程度まで距離分解能を向上させることが可能となる。
ここで本発明のミリ波レーダー用カバーは、ミリ波を送信もしくは受信するアンテナモジュールを格納または保護するハウジング、アンテナカバー(レドーム)、さらにはそれらを含むミリ波レーダーモジュールとミリ波によりセンシングする対象物との経路に設置される部材(自動車のセンサーに適用する場合には、ミリ波レーダーモジュールから送受信されるミリ波の経路上に設置される、カバー、自動車外装部材、エンブレムなど)を全て含む。また、これらのカバーには、別途ミリ波を透過できるハードコートを積層したり、金属蒸着がなされていても良い。
本発明のミリ波レーダー用カバーは、75〜81GHzのミリ波を送信及び/または受信するアンテナに備えられるカバーであって、下記式(1)で表される構造単位(A)を有する芳香族ポリカーボネート樹脂(以下、「芳香族ポリカーボネート樹脂(A)」と称す場合がある。)を含む熱可塑性樹脂組成物(以下、「本発明の熱可塑性樹脂組成物」と称す場合がある。)からなり、比誘電率ε3.0以下、誘電正接tanδ8.0×10−3以下、かつ損失係数ε・tanδ17.0×10−3以下を満たすことを特徴とする。
Figure 2019197048
ここで、式(1)中、R及びRは、水素原子又はメチル基を表す。R及びRが、水素原子の場合は、本発明のミリ波レーダー用カバーの耐候性が向上する傾向にあり、またR及びRが、メチル基の場合は、本発明のミリ波レーダー用カバーの耐熱性、耐湿熱安定性が向上する傾向にあるため、R及びRは要求に応じて適宜選択すれば良いが、水素原子であることがより好ましい。
また、式(1)中、Wは、単結合、酸素原子、硫黄原子、二価の有機基から選ばれる少なくとも1種を表す。二価の有機基としては、従来公知のものであれば特に制限はなく適宜選択し用いることができるが、例えば、下記式(2a)〜(2h)で表される有機基が挙げられる。
Figure 2019197048
式(2a)中、R、及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜24の一価炭化水素基、又は炭素数1〜24のアルコキシ基を表すが、なかでも炭素数1〜24の一価炭化水素基であることが好ましい。
上記炭素数1〜24の一価炭化水素基としては、炭素数1〜24のアルキル基、炭素数2〜24のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜24のアリール基、炭素数7〜24のアリールアルキル基等が挙げられる。
炭素数1〜24のアルキル基としては、直鎖状、分岐状のアルキル基、一部環状構造を有するアルキル基などが挙げられるが、なかでも直鎖状のアルキル基であることが好ましい。このような炭素数1〜24のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基等が挙げられるが、メチル基であることが好ましい。
炭素数2〜24のアルケニル基としては、直鎖状、分岐状のアルケニル基、一部環状構造を有するアルケニル基などが挙げられるが、なかでも直鎖状のアルケニル基であることが好ましい。このような炭素数2〜24のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、n−プロぺニル基、n−ブテニル基、n−ペンテニル基、n−ヘキセニル基、n−へプテニル基、n−オクテニル基等が挙げられるが、ビニル基であることが好ましい。
炭素数6〜24のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基などのアルキル基等の置換基を有していてもよいアリール基が挙げられる。炭素数7〜24のアリールアルキル基等としては、ベンジル基などが挙げられる。
炭素数1〜24のアルコキシ基としては、直鎖状、分岐状、一部環状構造を有するアルコキシ基などが挙げられるが、なかでも直鎖状のアルコキシ基が好ましい。具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
式(2b)中、Xは酸素原子またはNRを表す。ここで、Rは上述のR及びRと同定義である。
式(2c)中、Xは、炭素数3〜18の二価炭化水素基を表し、例えば、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシニレン基などが挙げられ、それぞれさらに置換基を有していてもよい。置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、フェニル基などが挙げられる。さらに一部架橋構造を有していてもよい。
式(2h)中、Xは、炭素数1〜7のアルキレン基を表す。このようなアルキレン基は、直鎖であっても分岐鎖であってもよく、環状構造を有していてもよく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられる。
また、mは1〜500の整数を表すが、なかでも5〜300であることが好ましく、10〜100であることがより好ましい。
このような構造単位(A)の具体例としては、例えば、
ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、
ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)エタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ブタン、
1,3−ビス(2−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−プロピル)ベンゼン、
1,4−ビス(2−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−プロピル)ベンゼン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)シクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ジフェニルメタン、
9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、
ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルホン、
3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フタリド、
2−メチル−3,3’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フタルイミジン、
2−フェニル−3,3’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フタルイミジン、
4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルビフェニル、
4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル
等の芳香族ジヒドロキシ化合物(a)に由来する構造単位が挙げられる。この芳香族ジヒドロキシ化合物(a)としては、なかでも2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが好ましく、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパンがより好ましく、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパンがさらに好ましい。すなわち下記式(3)〜(4)で表される構造単位(A)がより好ましく、下記式(3)で表される構造単位(A)がさらに好ましい。
Figure 2019197048
このような芳香族ジヒドロキシ化合物(a)に由来する構造単位(A)を有することで本発明のミリ波レーダー用カバーのミリ波透過性、耐熱性、強度が優れるようになる。
また芳香族ポリカーボネート樹脂(A)は、本発明のミリ波レーダー用カバーの特徴を損なわない範囲で、上述の構造単位(A)以外の構造単位(B)を含んでいても良い。構造単位(B)としては、例えば下記式(5)〜(6)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 2019197048
上記式(5)中、Wは、前述のWと同義である。
Figure 2019197048
上記式(6)中、R、R、R、R、R及びR10はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基から選ばれる少なくとも1種を表すが、なかでも炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。このような式(6)で表される構造単位(B)としては、R、R、R、及びRがメチル基であり、R及びR10が水素原子である構造単位が好ましい。
このような構造単位(B)としては、具体的には、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン等の芳香族ジヒドロキシ化合物(b)に由来する構造単位が挙げられるが、芳香族ジヒドロキシ化合物(b)としては、なかでも、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダンがより好ましい。
なお、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)は、上述の1種の構造単位(A)のみからなる所謂ホモポリマーであっても、2種以上の構造単位(A)を含む所謂コポリマー(共重合体)であってもよく、さらには、それらホモポリマーとホモポリマー、ホモポリマーとコポリマー、コポリマーとコポリマーのブレンド物であっても良い。
また、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)が構造単位(A)の他に、構造単位(B)を含む場合は、1種または2種以上の構造単位(A)と1種または2種以上の構造単位(B)を含むコポリマーであっても良く、1種または2種以上の構造単位(A)を含む芳香族ポリカーボネート樹脂と、1種または2種以上の構造単位(B)を含む芳香族ポリカーボネート樹脂と、1種または2種以上の構造単位(A)と1種または2種以上の構造単位(B)を含む芳香族ポリカーボネート樹脂とを任意の割合で含むブレンド物であっても良い。但し、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)は構造単位(A)を特定量含むため、1種または2種以上の構造単位(B)のみを含む芳香族ポリカーボネート樹脂のみからなる芳香族ポリカーボネート樹脂は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)には含まれない。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)中に含まれる前記構造単位(A)の含有量は、本発明のミリ波レーダー用カバーの特徴を損なわない範囲であれば特に制限はなく、適宜選択することができるが、好ましくは全カーボネート構造単位(構造単位(A)と構造単位(B)の合計)を100mol%としたときに、構造単位(A)の含有量(以下、全カーボネート構造単位中の構造単位(A)の含有割合(mol%)を単に「構造単位(A)の割合」と称す場合がある。)は、10mol%以上であり、より好ましくは20mol%以上、さらに好ましくは30mol%以上、特に好ましくは40mol%以上、最も好ましくは50mol%以上である。このような範囲とすることで、ミリ波透過減衰量が低減し、好適なミリ波レーダー用カバーを得やすくなるメリットがある。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の分子量は、本発明の目的を損なわない範囲であれば特に制限はなく適宜選択することができるが、溶液粘度から換算した粘度平均分子量(Mv)で、通常10,000〜50,000である。粘度平均分子量が上記下限値未満の場合は、本発明のミリ波レーダー用カバーの機械強度、耐熱性が低下する傾向にあるため好ましくない。また粘度平均分子量が上記上限値を超える場合は、流動性が極端に低下し、本発明のミリ波レーダー用カバーの寸法精度が低下する傾向があるため好ましくない。このような観点より、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量(Mv)は、好ましくは11,000以上、より好ましくは12,000以上、さらに好ましくは13,000以上であり、特に好ましくは14,000以上である。また好ましくは40,000以下、より好ましくは35,000以下、さらに好ましくは30,000以下であり、特に好ましくは28,000以下である。
なお、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量を上記範囲に制御する際には、粘度平均分子量の異なる2種類以上の芳香族ポリカーボネート樹脂(A)を混合して用いてもよく、この場合には、粘度平均分子量が上記の好適な範囲外である芳香族ポリカーボネート樹脂(A)を混合し、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量(Mv)を制御してもよい。
なお上述の芳香族ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量(Mv)は、溶媒として塩化メチレンを使用し、ウベローデ粘度計を用いて温度20℃での固有粘度(極限粘度)[η](単位dL/g)を求め、Schnellの粘度式、すなわち、η=1.23×10−4Mv0.83、から算出される値を意味する。また固有粘度(極限粘度)[η]とは、各溶液濃度[C](g/dL)での比粘度[ηsp]を測定し、下記式により算出した値である。
Figure 2019197048
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の製造方法は、公知の手法であれば特に制限はなく適宜選択し用いることができる。このような製造方法としては、例えば、溶融エステル交換法、界面重合法、ピリジン法、環状カーボネート化合物の開環重合法、プレポリマーの固相エステル交換法などを挙げることができるがなかでも溶融エステル交換法、界面重合法が好ましく、溶融エステル交換法がより好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、所望の諸物性を著しく損なわない限り、必要に応じて、上述した芳香族ポリカーボネート樹脂(A)以外にその他の成分を含有していてもよい。その他の成分の例を挙げると、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)以外の樹脂、各種樹脂添加剤などが挙げられる。なお、その他の成分は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A)以外の樹脂としては、例えば、
ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT樹脂)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)等の熱可塑性ポリエステル樹脂;
ポリスチレン樹脂(PS樹脂)、高衝撃ポリスチレン樹脂(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−アクリルゴム共重合体(ASA樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプロピレン系ゴム−スチレン共重合体(AES樹脂)等のスチレン系樹脂;
ポリエチレン樹脂(PE樹脂)、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)、環状シクロオレフィン樹脂(COP樹脂)、環状シクロオレフィン共重合体(COP)樹脂等のポリオレフィン樹脂;
脂肪族ポリカーボネート樹脂;
ポリアミド樹脂(PA樹脂);ポリイミド樹脂(PI樹脂);ポリエーテルイミド樹脂(PEI樹脂);ポリウレタン樹脂(PU樹脂);ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂);ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂);ポリスルホン樹脂(PSU樹脂);ポリメタクリレート樹脂(PMMA樹脂);液晶ポリマー(LCP)等が挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、これら芳香族ポリカーボネート樹脂(A)以外の樹脂の1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
なお、本発明の熱可塑性樹脂組成物が芳香族ポリカーボネート樹脂(A)以外の樹脂を含む場合、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)を含むことによる本発明の効果をより有効に得る上で、本発明の熱可塑性樹脂組成物に含まれる全樹脂成分中の芳香族ポリカーボネート樹脂(A)の割合が20質量%以上となるようにすることが好ましい。
樹脂添加剤としては、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、離型剤、紫外線吸収剤、染顔料、難燃剤、滴下防止剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、流動性改良剤、可塑剤、分散剤、抗菌剤、ガラス繊維、炭素繊維、無機フィラー、有機繊維などが挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、これらの樹脂添加剤の1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法に制限はなく、公知の熱可塑性樹脂組成物の製造方法を広く採用できる。具体的には、バンバリーミキサー、ロール、単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダーなどの混合機で溶融混練する方法が挙げられる。
本発明のミリ波レーダー用カバーは、上述の熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とするが、このようなミリ波レーダー用カバーの形状、模様、色彩、寸法などに制限はなく、そのミリ波レーダー用カバーの用途に応じて適宜選択することができる。
本発明のミリ波レーダー用カバーは、温度:25℃、周波数77GHzの条件で測定した比誘電率εが、3.0以下、誘電正接tanδが、8.0×10−3以下、かつ損失係数ε・tanδが、17.0×10−3以下であることを特徴とする。
比誘電率εは、真空の誘電率との比率を表し、数値が大きいと誘電体であるカバーの静電容量が大きくなるため、ミリ波透過性が悪化する。このような観点より、本発明のミリ波レーダー用カバーの比誘電率εは、2.9以下であることが好ましく、2.8以下であることがより好ましく、2.7以下であることがさらに好ましく、2.65以下であることが特に好ましく、2.6以下であることが最も好ましい。
また、誘電正接tanδは、ミリ波が、誘電体であるカバーを通過する際に、その一部が熱になって損失する程度を表し、誘電正接tanδが小さい方が、ミリ波の減衰が小さいため好ましい。このような観点より、本発明のミリ波レーダー用カバーの誘電正接tanδは、7.0×10−3以下であることが好ましく、6.0×10−3以下であることがより好ましく、5.0×10−3以下であることがさらに好ましく、4.0×10−3以下であることが特に好ましく、3.0×10−3以下であることが最も好ましい。
さらに、本発明者は、上述の比誘電率ε、誘電正接tanδだけでなく、その積である、損失係数ε・tanδも低いことが実用上最もミリ波透過性の良いミリ波レーダー用カバーを提供できることを見出した。誘電体損失、つまり単位体積あたりの誘電体内で熱となって消費される電力Pは、ω・ε・C・V・tanδ(ω:周波数、C:真空中の静電容量、V:電圧)で表され、周波数や電圧が同じであれば、カバーの発熱のしやすさは、損失係数ε・tanδに依存し、すなわち損失係数ε・tanδが小さいほど、抵抗成分による損失エネルギーが少なく、自己発熱の少ない優れたミリ波透過性を発揮できると言える。このような観点から、本発明のミリ波レーダー用カバーの損失係数ε・tanδは、15.0×10−3以下であることが好ましく、13.0×10−3以下であることがより好ましく、12.0×10−3以下であることがさらに好ましく、10.0×10−3以下であることが特に好ましく、9.0×10−3以下であることが最も好ましい。
本発明のミリ波レーダー用カバーにおいて比誘電率ε、誘電正接tanδ、及び損失係数ε・tanδを上述の範囲にするためには、上述の特定の芳香族ポリカーボネート樹脂(A)を用いることが必須であるが、それだけではなく、その他に配合する成分を適切に選択することが重要であり、例えば金属やシリカ、アルミナ、イットリア、ジルコニア等のセラミックは比誘電率を上げて、損失係数を上げる傾向にあるため、その配合は避けるべきである。また、使用する樹脂だけでなく、使用する周波数に応じて、最適なミリ波レーダー用カバーの厚みを適切に設計することも重要であるが、当業者であればミリ波減衰量を測定することで最適な厚みは容易に決定することができる。
本発明においてミリ波レーダー用カバーの厚みは、希望する形状、要求する機械強度及び上述の損失係数ε・tanδを勘案し適宜選択する必要があり、一義的に決まるものではないが、好ましくは1〜10mm、より好ましくは1.2〜8mm、さらに好ましくは1.5〜7mm、特に好ましくは2〜6mm、最も好ましくは2.5〜5mmである。
また、本発明のミリ波レーダー用カバーは、厚さ3mm(例えば厚さ2.7〜3.3mm)での75〜81GHzの周波数帯における透過減衰量が、−1.20(dB)以上であることが好ましい。透過減衰量は、ミリ波がミリ波レーダー用カバーを透過する際に減衰する量を表しており、この値が0に近い方がミリ波透過性に優れ良好であることを表す。このような観点より、この透過減衰量は、−1.16(dB)以上であることがより好ましく、−1.15(dB)以上であることがさらに好ましく、−1.13(dB)以上であることが特に好ましく、−1.11(dB)以上であることがより特に好ましく、−1.05(dB)以上であることが最も好ましい。なお、この値は、ミリ波レーダー用カバーに用いる材料、周波数、カバーの厚み等が影響する。
さらに、本発明のミリ波レーダー用カバーは、厚さ3mm(例えば厚さ2.7〜3.3mm)での75〜81GHzの周波数帯において、1GHzごとに測定した透過減衰量の最大値ILMAXと最小値ILMINの差分ΔIL(|ILMAX−ILMIN|:絶対値)が、0.70(dB)以下であることが好ましい。ミリ波レーダーモジュールが使用する周波数帯域(周波数の幅)は、対象物のセンシング精度を向上させるために、近年0.5GHzから1GHz、さらには4GHzと広がっており、ミリ波レーダー用カバーにおいては、ミリ波の透過減衰量ができるだけ低いことに加え、より広い周波数帯域において上記透過減衰量の振れが小さいことが求められる。このような観点より、上記ΔILは、0.50(dB)以下であることがより好ましく、0.35(dB)以下であることがさらに好ましく、0.20(dB)以下であることが特に好ましく、0.10(dB)以下であることが最も好ましい。
ここで、本発明におけるミリ波レーダー用カバーの比誘電率ε、誘電正接tanδ、損失係数ε・tanδ、透過減衰量は、ミリ波レーダー用カバーとしての値であるが、本発明の熱可塑性樹脂組成物を上述のカバーと同様の厚みにして測定した値を代用して用いることができる。
本発明において75〜81GHzの周波数帯における透過減衰量、及び同じ周波数帯における1GHzごとに測定した透過減衰量の最大値ILMAXと最小値ILMINの差分ΔIL(|ILMAX−ILMIN|:絶対値)は厚さ3mmでの値として規定されている。熱可塑性樹脂組成物の厚さを3mm丁度に成形することは困難であるため、実際には厚さ2.7〜3.3mmの範囲内であればよいが、厚さ2.85〜3.15mmの範囲内がより好ましい。
また、測定方法は、フリースペース周波数変化法にて、25℃、測定周波数70〜90GHzの測定条件で、透過減衰量と位相変化量を測定し、その結果と厚みより、比誘電率ε、誘電正接tanδ、損失係数ε・tanδを計算する。なお、本発明において比誘電率ε、誘電正接tanδ、損失係数ε・tanδについては周波数77GHzの条件下の値を採用する。その他の詳細測定条件は、実施例に記載する。
また、本発明のミリ波レーダー用カバーに用いる熱可塑性樹脂組成物の耐熱性は、ISO75−2に準拠し、高荷重(1.80MPa)の条件で測定した荷重たわみ温度(単位:℃)で、90℃以上であることが好ましい。この荷重たわみ温度は、一定の応力下での熱変形温度であり、高い方が耐熱性に優れることを意味し好ましい。特に本発明のミリ波レーダー用カバーを車載用ミリ波レーダーモジュールなどに応用する場合は、高い耐熱性が求められるために、一般的な、ABS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂などのスチレン系樹脂(荷重たわみ温度:76〜85℃)、ポリプロピレン樹脂(荷重たわみ温度:50〜60℃)などの汎用樹脂では不十分である。このような観点より、本発明のミリ波レーダー用カバーに用いる熱可塑性樹脂組成物の耐熱性は、上記荷重たわみ温度で、95℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることがさらに好ましく、110℃以上であることが特に好ましく、120℃以上であることが最も好ましい。
本発明のミリ波レーダー用カバーに用いる熱可塑性樹脂組成物は耐擦傷性を有することが好ましい。組成物の成形体としての硬度は、JIS K5600−5−4に準拠し、1,000g荷重の条件で測定した鉛筆硬度でF以上であることが好ましい。鉛筆硬度が低すぎると、樹脂組成物を製品とした際の表面硬度が低く、製品使用中に表面が傷付きやすくなってしまう。鉛筆硬度は中でもH以上、特には2H以上であることが好ましい。鉛筆硬度が好ましい値であると、ミリ波レーダー用カバーを布で拭いたり、手荒に扱っても表面に傷が付きにくい。
従来耐擦傷性の改良のためには、熱可塑性樹脂組成物の表面に各種コーティングを施すことが行なわれているが、耐擦傷性を有し、鉛筆硬度が好ましい値を示す組成物を使用することにより、コーティング等の処理における加工のためのコストと手間を削減することもできる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物をミリ波レーダー用カバーに加工する手法としては、特に制限はないが、射出成形によって得ることが寸法精度、量産性に優れることより好ましい。またその射出成形の方法は、特に限定されず、熱可塑性樹脂について一般に採用されている成形法を任意に採用できる。その例を挙げると、超高速射出成形法、射出圧縮成形法、二色成形法、ガスアシスト等の中空成形法、断熱金型を使用した成形法、急速加熱冷却金型を使用した成形法、発泡成形(超臨界流体も含む)、インサート成形、IMC(インモールドコーティング成形)成形法などが挙げられる。また、ホットランナー方式を使用した成形法を用いることも出来る。
本発明のミリ波レーダーモジュールは、上述のミリ波レーダー用カバーを備えることを特徴とする。このようなミリ波レーダー用モジュールは、ブレーキ自動制御装置、車間距離制御装置、歩行者事故低減ステアリング装置、誤発信抑制制御装置、ペダル踏み間違い時加速抑制装置、接近車両注意喚起装置、車線維持支援装置、被追突防止警報装置、駐車支援装置、車両周辺障害物注意喚起装置などに用いられる車載用ミリ波レーダー;ホーム監視/踏切障害物検知装置、電車内コンテンツ伝送装置、路面電車/鉄道衝突防止装置、滑走路内異物検知装置などに用いられる鉄道・航空用ミリ波レーダー;交差点監視装置、エレベータ監視装置などの交通インフラ向けミリ波レーダー;各種セキュリティ装置向けミリ波レーダー;子供、高齢者見守りシステムなどの医療・介護用ミリ波レーダー;各種情報コンテンツ伝送用ミリ波レーダー;等に好適に利用することができる。
以下、実施例を示して本発明について更に具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。なお、下記の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限又は下限の好ましい値としての意味を持つものであり、好ましい範囲は前記した上限又は下限の値と下記実施例の値または実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。また、以下の説明において「部」とは、特に断らない限り質量基準に基づく「質量部」を表す。
[製造例1〜7:芳香族ポリカーボネート樹脂の製造例]
構造単位(A)を有する芳香族ポリカーボネート樹脂ホモポリマー:PC(A1)、PC(A2)、PC(A3)、及びコポリマーPC(A4)、PC(A5)、PC(A8)、PC(B3)の製造例を示す。
表1中の芳香族ジヒドロキシ化合物(a1,a2,b1,b2,b3)とジフェニルカーボネート(DPC)及び触媒である炭酸セシウム(Cat)を、表2に記載の割合で精秤し、混合物を調製した。次に、該混合物を、攪拌機、熱媒ジャケット、真空ポンプ、還流冷却器を具備した内容量200Lの第1反応器に投入した。
Figure 2019197048
次に、第1反応器内を1.33kPa(10Torr)に減圧し、続いて、窒素で大気圧に復圧する操作を5回繰り返し、第1反応器の内部を窒素置換した。窒素置換後、熱媒ジャケットに温度230℃の熱媒を通じて第1反応器の内温を徐々に昇温させ、混合物を溶解させた。その後、55rpmで撹拌機を回転させ、熱媒ジャケット内の温度をコントロールして、第1反応器の内温を220℃に保った。そして、第1反応器の内部で行われる芳香族ジヒドロキシ化合物とDPCのオリゴマー化反応により副生するフェノールを留去しながら、40分間かけて第1反応器内の圧力を絶対圧で101.3kPa(760Torr)から13.3kPa(100Torr)まで減圧した。
続いて、第1反応器内の圧力を13.3kPaに保持し、フェノールをさらに留去させながら、80分間、エステル交換反応を行った。
その後、系内を窒素で絶対圧で101.3kPaに復圧の上、ゲージ圧で0.2MPaまで昇圧し、予め200℃以上に加熱した移送配管を経由して、第1反応器内のオリゴマーを、第2反応器に圧送した。尚、第2反応器は内容量200Lであり、攪拌機、熱媒ジャケット、真空ポンプ並びに還流冷却管を具備しており、内圧は大気圧、内温は240℃に制御した。
次に、第2反応器内に圧送したオリゴマーを16rpmで攪拌し、熱媒ジャケットにて内温を昇温し、第2反応器内を40分かけて絶対圧で101.3kPaから13.3kPaまで減圧した。その後、昇温を継続し、さらに40分かけて、内圧を絶対圧で13.3kPaから399Pa(3Torr)まで減圧し、留出するフェノールを系外に除去した。さらに、昇温を続け、第2反応器内の絶対圧が70Pa(約0.5Torr)に到達後、70Paを保持し、重縮合反応を行った。第2反応器内の最終的な内部温度は285℃であった。第2反応器の攪拌機が予め定めた所定の攪拌動力となったときに、重縮合反応を終了した。
次いで、第2反応器内を、窒素により絶対圧で101.3kPaに復圧の上、ゲージ圧で0.2MPaまで昇圧し、第2反応器の槽底から芳香族ポリカーボネート樹脂をストランド状で抜き出し、水槽で冷却しながら、回転式カッターを使用してペレット化した。
得られたペレットと、炭酸セシウムに対して4倍mol量のp−トルエンスルホン酸ブチルとをブレンドし、二軸押出機に供給し、押出機のダイを通してストランド上に押出し、カッターで切断することで重合触媒を失活した芳香族ポリカーボネート樹脂PC(A1)〜PC(A5)、PC(A8)、PC(B3)を得た。なお、得られたPC(A1)〜PC(A5)、PC(A8)、PC(B3)の粘度平均分子量Mvの測定結果を表2に示す。
Figure 2019197048
[その他の樹脂原料と添加剤]
構造単位(A)を有さず、構造単位(B)を有する芳香族ポリカーボネート樹脂PC(B1)、PC(B2)及び芳香族ポリカーボネート樹脂以外の樹脂原料と、各種樹脂添加剤を下記表3に示す。
Figure 2019197048
[製造例8〜11:樹脂組成物の製造例]
構造単位(A)を有する芳香族ポリカーボネート樹脂ブレンド物、及び熱可塑性樹脂組成物の製造例を示す。
上記表2、表3に記した各成分を、下記表4に記した割合(質量比)で配合し、タンブラーにて20分混合した後、1ベントを備えた日本製鋼所社製φ30mm二軸押出機(TEX30α)に供給し、スクリュー回転数200rpm、吐出量15kg/時間、バレル温度280℃の条件で混練し、ストランド状に押出された溶融樹脂を水槽にて急冷し、ペレタイザーを用いてペレット化し、熱可塑性樹脂組成物PC(A6)、PC(A7)、PC(A9)、PC(A10)のペレットを得た。
Figure 2019197048
[実施例1〜9、比較例1、2]
<比誘電率ε、誘電正接tanδ、損失係数ε・tanδ及び透過減衰量測定>
上述の方法で得られた構造単位(A)を有する芳香族ポリカーボネート樹脂(PC(A1)、PC(A3)〜PC(A10))及び構造単位(A)を有さない芳香族ポリカーボネート樹脂(PC(B1))を、熱風乾燥機を用いて100℃で、6時間乾燥させた後、ファナック社製ROBOSHOT S−2000i 150B型射出成形機を用いて、100mm×150mm×3mm又は5mm厚さの成形品を成形した。
このようにして得られた成形品をφ80mm径の試料台に設置し、Virginia Diodes社製WR10−VNAX型ミリ波モジュールと、KEYSIGHT社製N5227A型ネットワークアナライザー、及びキーコム株式会社製誘電体レンズ付き透過減衰測定治具を備えたキーコム株式会社製DPS10−02型ミリ波・マイクロ波測定装置システムを用いて、フリースペース周波数変化法にて、23℃、測定周波数70〜90GHzの測定条件で、透過減衰量と位相変化量をN=3で測定した。
また、シンワ社製デジタルマイクロメーターにて測定した成形品の正確な厚みを測定し、上述の透過減衰量と位相変化量、及び厚み測定結果を元に、周波数77GHzの条件下における比誘電率εと誘電正接tanδ及び損失係数ε・tanδを求めた。
<ΔIL>
上述測定で得られた、75、76、77、78、79、80及び81GHzの周波数における透過減衰量の値のうち、その最大値ILMAXと最小値ILMINの差分の絶対値を、ΔIL(|ILMAX−ILMIN|)として算出した。
<荷重たわみ温度測定>
上述の方法で得られた構造単位(A)を有する芳香族ポリカーボネート樹脂(PC(A1)、PC(A3)〜PC(A10))及び構造単位(A)を有さない芳香族ポリカーボネート樹脂(PC(B1))を、熱風乾燥機を用いて100℃で6時間乾燥させた後、日本製鋼所社製J55AD型射出成形機を用いて、シリンダー温度280℃、金型温度80℃の条件で、ISO179−1,2に基づく4mm厚の成形品を成形した。このようにして得られた成形品を試験片とし、東洋精機社製6A−2型HDT測定装置を用いて、ISO75−2に準拠し、高荷重(1.80MPa)の条件で荷重たわみ温度(単位:℃)を測定した。
<鉛筆硬度>
上述の方法で得られた構造単位(A)を有する芳香族ポリカーボネート樹脂(PC(A1)、PC(A3)〜PC(A10))及び構造単位(A)を有さない芳香族ポリカーボネート樹脂(PC(B1))を、熱風乾燥機を用いて100℃で6時間乾燥させた後、住友重機械工業株式会社製「SE100DU」を用い、シリンダー温度280℃、金型温度80℃の条件で、厚み2mm、縦100mm、横100mmのプレートを射出成形した。得られたプレートについて、JIS K5600−5−4に準拠し、鉛筆硬度試験機(東洋精機株式会社製)を用い、1,000g荷重にて鉛筆硬度を測定した。
上記各測定結果を表5に示す。
Figure 2019197048
表5より、芳香族ポリカーボネート樹脂(A)を用いた本発明のミリ波レーダー用カバーは、76〜81GHzの高周波帯における優れたミリ波透過性を有すると共に、高硬度で耐熱性に優れることが分かる。また、同じ芳香族ポリカーボネート樹脂(A)を用いた場合でも厚さの調整でミリ波透過性能を制御できることが分かる。

Claims (7)

  1. 75〜81GHzのミリ波を送信及び/または受信するアンテナに備えられるカバーであって、下記式(1)で表される構造単位(A)を有する芳香族ポリカーボネート樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物からなり、比誘電率ε3.0以下、誘電正接tanδ8.0×10−3以下、かつ損失係数ε・tanδ17.0×10−3以下を満たすことを特徴とするミリ波レーダー用カバー。
    Figure 2019197048
    [式(1)中、R及びRは、水素原子又はメチル基であり、Wは、単結合、酸素原子、硫黄原子、及び二価の有機基から選ばれる少なくとも1種を表す。]
  2. 構造単位(A)が、下記式(3)または(4)で表されることを特徴とする請求項1に記載のミリ波レーダー用カバー。
    Figure 2019197048
  3. 前記芳香族ポリカーボネート樹脂中に含まれる前記構造単位(A)の含有量が、全カーボネート構造単位中、20mol%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のミリ波レーダー用カバー。
  4. 厚み3mmでの75〜81GHzの周波数帯における透過減衰量が−1.20(dB)以上であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のミリ波レーダー用カバー。
  5. 厚み3mmでの75〜81GHzの周波数帯における透過減衰量の最大値ILMAXと最小値ILMINの差分ΔIL(|ILMAX−ILMIN|)が、0.70(dB)以下であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のミリ波レーダー用カバー。
  6. 75〜81GHzのミリ波を送信及び/または受信するアンテナモジュールを格納または保護するハウジング、或いはアンテナカバーであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のミリ波レーダー用カバー。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載のミリ波レーダー用カバーを備えるミリ波レーダーモジュール。
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