JP2019196775A - 直動伸縮機構及びそれを備えたロボットアーム機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】目的は、直動伸縮機構においてアーム部の軽量化を図りながら強度低下を抑えること。【解決手段】直動伸縮機構は、互いに前後端において屈曲可能に連結される複数の第1コマ53と、互いに底板前後端において屈曲可能に連結される複数の第2コマ54と、第1、第2コマの先頭どうしとを結合する結合部55と、第1、第2コマを前後移動自在に支持するとともに第1、第2コマが前方に移動するとき第1、第2コマを接合させ、第1、第2コマが後方に移動するとき分離させる支持部25とを具備する。第1、第2コマは互いに接合されたとき硬直し、互いに分離されたとき屈曲状態に復帰する。第1、第2コマは互いに幅が異なる。【選択図】 図7
Description
本発明の実施形態は直動伸縮機構及びそれを備えたロボットアーム機構に関する。
従来から多関節ロボットアーム機構が産業用ロボットなど様々な分野で用いられている。発明者らは直動伸縮機構の実用化を達成した(特許文献1)。この直動伸縮機構は、肘関節を不要とする極座標形ロボットアーム機構の可動領域を拡大して実用性を高める非常に有益な構造である。
直動伸縮機構は、屈曲自在に連結された複数の平板形状のコマと、同様に屈曲自在に底板側で連結された複数のコ字溝形状のコマとを有してなり、これらが互いに接合することで直線状に硬直され一定の剛性を有する柱状のアーム部が構成される。直動伸縮機構のモータが順回転すると硬直して柱状体となったアーム部がアーム支持部から送り出され、逆回転するとアーム部は引き戻される。アーム支持部の後方ではコマの接合状態は解除され、硬直状態から屈曲状態に回復する。屈曲状態に回復した2種類のコマはその一方のコマの底部側に屈曲され、支柱部内部に収容される。
この直動伸縮機構は上述のように多数のコマを必要とするためアーム部の重量が増加する傾向にある。コマを小型軽量化してアーム部の軽量化を図ると、コマ自体の強度低下、さらにコマを連結するヒンジ構造の強度低下が生じるおそれがあり、アーム部の強度が低下してしまう。その一方で、アーム部の強度を向上させようとすると、コマの重量が増加し、アーム部の重量化も避けられない。このようにアーム部の軽量化と強度向上とはトレーとオフの関係にあった。
目的は、直動伸縮機構においてアーム部の軽量化を図りながら強度低下を抑えることにある。
本実施形態に係る直動伸縮機構は、互いに前後端において屈曲可能に連結される複数の第1コマと、互いに底板前後端において屈曲可能に連結される複数の第2コマと、第1、第2コマの先頭どうしとを結合する結合部と、第1、第2コマを前後移動自在に支持するとともに第1、第2コマが前方に移動するとき第1、第2コマを接合させ、第1、第2コマが後方に移動するとき分離させる支持部とを具備する。第1、第2コマは互いに接合されたとき硬直し、互いに分離されたとき屈曲状態に復帰する。第1、第2コマは互いに幅が異なる。
以下、図面を参照しながら本実施形態に係る直動伸縮機構及びそれを備えたロボットアーム機構を説明する。
図1、図2は本実施形態に係る直動伸縮機構を備えた極座標形のロボットアーム機構の外観図である。図3は直動伸縮機構の内部構造を示している。図4はロボットアーム機構を図記号で表している。ロボットアーム機構は、複数、ここでは6つの関節部J1,J2,J3,J4,J5,J6を有する。複数の関節部J1,J2,J3,J4,J5,J6は基台1から順番に配設される。一般的に、第1、第2、第3関節部J1,J2,J3は根元3軸と呼ばれ、第4、第5、第6関節部J4,J5,J6は主にエンドエフェクタ(手先効果器)の姿勢を変化させる手首3軸と呼ばれる。根元3軸を構成する関節部J1,J2,J3の少なくとも一つは直動伸縮機構である。ここでは第3関節部J3が直動伸縮機構として構成される。
図1、図2は本実施形態に係る直動伸縮機構を備えた極座標形のロボットアーム機構の外観図である。図3は直動伸縮機構の内部構造を示している。図4はロボットアーム機構を図記号で表している。ロボットアーム機構は、複数、ここでは6つの関節部J1,J2,J3,J4,J5,J6を有する。複数の関節部J1,J2,J3,J4,J5,J6は基台1から順番に配設される。一般的に、第1、第2、第3関節部J1,J2,J3は根元3軸と呼ばれ、第4、第5、第6関節部J4,J5,J6は主にエンドエフェクタ(手先効果器)の姿勢を変化させる手首3軸と呼ばれる。根元3軸を構成する関節部J1,J2,J3の少なくとも一つは直動伸縮機構である。ここでは第3関節部J3が直動伸縮機構として構成される。
第1関節部J1は、基台1の接地面に対して垂直な第1回転軸RA1を中心としたねじり関節である。第2関節部J2は第1回転軸RA1に対して垂直に配置される第2回転軸RA2を中心とした曲げ関節である。第3関節部J3は第2回転軸RA2に対して垂直に配置される第3軸(移動軸)RA3を中心として直線的にアーム部5が伸縮する直動伸縮機構である。第4関節部J4は第3移動軸RA3と略一致する第4回転軸RA4を中心としたねじり関節である。第5関節部J5は第4回転軸RA4に対して垂直に配置される第5回転軸RA5を中心とした曲げ関節である。第6関節部J6は第4回転軸RA4と第5回転軸RA5とに対して垂直に配置される第6回転軸RA6を中心とした曲げ関節である。
図4に示すように、第2関節部J2は第1関節部J1に対して回転軸RA1と回転軸RA1に直交する軸との2方向に関してオフセットされる。第2関節部J2の回転軸RA2は、第1関節部J1の回転軸RA1には交差しない。第3関節部J2は第2関節部J2に対して回転軸RA1と回転軸RA1に直交する軸との2方向に関してオフセットされる。第3関節部J3の回転軸RA3は、第2関節部J2の回転軸RA2には交差しない。複数の関節部J1−J6の根元3軸のうちの一つの曲げ関節部を直動伸縮関節部J3に換装し、第1関節部J1に対して第2関節部J2を2方向にオフセットさせ、第2関節部J2に対して第3関節部J3を2方向にオフセットさせることにより、ロボットアーム機構は、特異点姿勢を構造上解消している。
ロボットアーム機構の基台1には概略的に円筒体をなす支柱部2が設置される。支柱部2は上下に分離され、下部2−1と上部2−2は第1関節部J1で接続される。第1関節部J1はねじり回転軸RA1を備える。回転軸RA1は例えば鉛直方向に平行である。第1関節部J1の回転によりアーム部5は水平に旋回する。支柱下部2−1は第1関節部J1の固定部に接続される。支柱上部2−2は上部フレーム22を有する。上部フレーム22は、第1関節部J1の回転部に接続され、回転軸RA1を中心に軸回転する。円筒体をなす支柱部2の内部中空には後述する第3関節部J3の第1、第2コマ列51,52が収納される。支柱上部2−2には第2関節部J2を収容する起伏部4が設置される。第2関節部J2の回転軸RA2は例えば水平である。起伏部4は、第2関節部J2の固定部としての一対のサイドフレーム23を有する。一対のサイドフレーム23は、上部フレーム22に連結される。一対のサイドフレーム23にモータハウジングを兼用する第2関節部J2の回転部としてのドラム体24が支持される。ドラム体24の周面には、支持部(送り出し機構)25が取り付けられる。送り出し機構25は、ローラユニット58、ドライブギア56、ガイドローラ57を支持する。後述するが、送り出し機構25は、第1、第2コマ53,54を前後移動自在に支持するとともに、第1、第2コマ53,54が前方に移動するとき第1、第2コマ53,54を接合させ、第1、第2コマ53,54が後方に移動するとき第1、第2コマ53,54を分離させる。ドラム体24の軸回転に伴って送り出し機構25は回動し、送り出し機構25に支持されたアーム部5が起伏する。
第3関節部J3を成す直動伸縮機構は発明者らが新規に開発した構造を備えており、従前の直動範囲が限定的であって、直動範囲と同長の引き込み範囲を備えたソリッドな直動関節とは明確に区別される。第3関節部J3によりアーム部(柱状体)5がその中心軸(伸縮中心軸RA3)に沿って直線的剛性を維持した状態で前後に伸縮する。アーム部5は第1コマ列51と第2コマ列52とを有する。第1コマ列51は屈曲自在に連結された複数の第1コマ53からなる。図5に示すように、典型的には第1コマ53は略平板形に構成される。第1コマ53は平板形状に限定されることはなく、溝状体又は筒状体であってもよく、さらにその横断面形状も、その横断面形状は、コ字形状、ロ字形状といった四角形(矩形)に限定されることはなく、三角形や五角形などの多角形状、さらに円形、楕円形、円や楕円の一部が切り欠かれた円弧形状であっても良い。ここでは第1コマ53は略平板形に構成されるものとして説明する。
第2コマ列52は屈曲自在に連結された複数の第2コマ54からなる。第2コマ54は典型的には図6に示すように横断面コ字形状の溝状体をなす。第2コマ54は横断面コ字形状の溝状体に限定されることはなく、他の様々な横断面形状の溝状体又は筒状体を採用する事ができる。例えば第2コマ54は横断面ロ字形状の筒状体であってもよい。第2コマ54は溝状体又は筒状体をなし、その横断面形状は、四角形(矩形)に限定されることはなく、三角形や五角形などの多角形状、さらに円形、楕円形、円や楕円の一部が切り欠かれた円弧形状であっても良い。ここでは第2コマ54は横断面コ字形状の溝状体に構成されるものとして説明する。
後述の通り、第1コマ53と第2コマ54は接合される。上述した第1コマ53と第2コマ54の各形状のもとで、第1コマ53と第2コマ54が接合された状態での横断面の全体形状としては、四角形、三角形、ひし形、台形、それ以外の多角形、H形、円形、楕円形をなす。
第2コマ54は底板どうしで屈曲自在に連結される。第2コマ列52の屈曲は、第2コマ54の側板の端面どうしが当接する位置で制限される。その位置では第2コマ列52は直線的に配列する。第1コマ列51のうち先頭の第1コマ53と、第2コマ列52のうち先頭の第2コマ54とは結合コマ55により接続される。
結合コマ55はその上部が下部よりも後方に突出した形状を有するブロックである。上部の下部に対する突出長は、第2コマ54の長さの半分の長さである。上部は第1コマ53と同厚、下部は第2コマ54と同厚である。上部に先頭の第1コマ53が屈曲可能に接続され、下部に先頭の第2コマ54が屈曲可能に接続される。第1コマ53同士の連結位置は、第2コマ54同士の連結位置に対して1/2長ずれている。前後の第2コマ54の開閉位置(連結位置)は第1コマ53の前後中央に位置する。この位置に後述するロック機構が装備される。
第1、第2コマ列51,52は四角筒体形状のローラユニット58の上下ローラ59に押圧されて接合される。接合された第1、第2コマ列51,52は柱状のアーム部5を構成する。なお、第1、第2コマ53,54がそれぞれ上述した典型的な横断面形状であれば、第1、第2コマ53,54は接合により硬直して直線的な柱状体をなす。しかし、第1、第2コマ53,54の平面形状が台形形状又は円環形状の一部形状であれば、第1、第2コマ53,54は接合により硬直して曲線的な柱状体をなす。
ローラ59の列の後方にはドライブギア(ピニオン)56が設けられる。ドライブギア56は減速器を介して図示しないモータに接続される。図5(b)に示すように第1コマ53の内壁の幅中央には前後にわたってリニアギア539が設けられている。複数の第1コマ53が直線状に整列されたときに前後のリニアギア539は直線状につながって長いリニアギア(ラック)を構成する。ドライブギア(ピニオン)56は、直線状のリニアギア539に噛合される。直線状につながったリニアギア539はドライブギア56とともにラックアンドピニオン機構を構成する。ドライブギア56が順回転するときアーム部5が前方に伸長する。ドライブギア56が逆回転するときアーム部5が起伏部4の内部に引き戻され収縮する。ローラユニット58の後方まで引き戻され、上下ローラ59による押圧から開放された第1、第2コマ列51,52は互いに分離する。分離した第1、第2コマ列51,52はそれぞれ屈曲可能な状態に復帰する。屈曲可能な状態に復帰した第1、第2コマ列51,52は、起伏部4内でともに同じ方向(第2コマ54の底板側)に屈曲し、支柱部2の内部に収納される。このとき、第1コマ列51は第2コマ列52に略平行な状態で収納される。
アーム部5の先端には手首部6が取り付けられる。手首部6は第4〜第6関節部J4〜J6を装備する。第4〜第6関節部J4〜J6は直交3軸の回転軸RA4〜RA6を備える。第4関節部J4は伸縮中心軸RA3と略一致する第4回転軸RA4を中心としたねじり回転関節であり、この第4関節部J4の回転によりエンドエフェクタは揺動回転される。第5関節部J5は第4回転軸RA4に対して垂直に配置される第5回転軸RA5を中心とした曲げ回転関節であり、この第5関節部J5の回転によりエンドエフェクタは前後に傾動回転される。第6関節部J6は第4回転軸RA4と第5回転軸RA5とに対して垂直に配置される第6回転軸RA6を中心としたねじり回転関節であり、この第6関節部J6の回転によりエンドエフェクタは軸回転される。
エンドエフェクタは、手首部6の第6関節部J6の回転部下部に設けられたアダプタ7に取り付けられる。エンドエフェクタは、第1、第2、第3関節部J1,J2,J3により任意位置に移動され、第4、第5、第6関節部J4,J5,J6により任意姿勢に配置される。特に第3関節部J3のアーム部5の伸縮距離の長さは、基台1の近接位置から遠隔位置までの広範囲の対象にエンドエフェクタを到達させることを可能にする。第3関節部J3はそれを構成する直動伸縮機構により実現される直線的な伸縮動作とその伸縮距離の長さとが特徴的である。
図5(a)は第1コマ列51を構成する第1コマ53の側面図、図5(b)は第1コマ53の下方斜視図、図5(c)は第1コマ53の上方斜視図である。図5(d)は第1コマ53の正面図である。第1コマ53の本体部530は同幅の矩形平板形状をなし、その両側は本体部530よりも厚い縁部531で補強されている。なお、第1コマ53は縁部531の無い平板形状であってもよい。
本体部530の前方には縁部531から延設した状態で一対の軸受ブロック532が設けられる。本体部530の後方には軸受ブロック533が縁部531の間に設けられる。第1コマ53の前端の一対の軸受ブロック532の間に、他の第1コマ53の後端の軸受ブロック533が嵌め込まれる。前端の軸受ブロック532には、第1コマ53の幅方向と平行に軸孔534が貫通されている。後端の軸受ブロック533にも、第1コマ53の幅方向と平行に軸孔535が貫通されている。前後の第1コマ53において、後方の第1コマ53の軸受ブロック532の間に、前方の第1コマ53の軸受ブロック533が差し込まれる状態で軸孔535と軸孔534とは連通する。連通する軸孔535と軸孔534にはシャフトが挿入される。一対の軸受ブロック532、軸受ブロック533及びシャフトからなるヒンジ構造により、第1コマ53は屈曲可能に連結される。
図6(a)は第2コマ54の斜視図、図6(b)は第2コマ54の側面図、図6(c)は第2コマ54の正面図、図6(d)は第2コマ54の背面図である。第2コマ54は底板541と一対の側板540からなる全体として同幅の断面コ字形の溝形状(鞍形状)を有する。底板541の後方には軸受(ベアリング)545を支持する軸受ブロック543が一対の側板540の間に設けられる。底板541の前方には側板540から延設する状態で軸受544を支持する一対の軸受ブロック542が設けられる。前後の第2コマ54において、前方の第2コマ54の一対の軸受ブロック542の間に、後方の第2コマ54の軸受ブロック543が嵌め込まれる。前方の第2コマ54の軸受ブロック542の軸受544は、後方の第2コマ54の軸受ブロック543の軸受545と連通する。連通する軸受544,545に図示しないシャフトが挿入される。一対の軸受ブロック542、軸受ブロック543及びシャフトからなるヒンジ構造により、第2コマ54は屈曲可能に連結される。なお、第2コマ列52は内側(底板541の表面側)には屈曲可能であり、その反対側には前後の第2コマ54はそれら側板540の端面同士が当接する直線的に配列する位置で係止する。
上述のようにアーム部5の剛性を高めるためには第1、第2コマ列51,52を接合状態を堅持することが必要とされる。そのために第1、第2コマ53,54には接合状態を堅持するためのロック機構が設けられる。ロック機構として、第1コマ53には第2コマ54に対峙する側の面(裏面、内面)の両側にピンホールブロック536が突設けられ、ピンホールブロック536を挟み込むように第2コマ54の前後にチャックブロック548とロックピンブロック546とが分設されてなる。ピンホールブロック536は側面形状が一方の底角が直角である直角台形を示す四角柱形をなす小片であって、前後方向に沿ってピンホール537が形成されている。
アーム部5が伸長するとき、前後の第2コマ54のチャックブロック548とロックピンブロック546とが第1コマ53のピンホールブロック536をその前後から挟み込み、またロックピンブロック546の前方に突出するロックピン547がピンホールブロック536のピンホール537に差し込まれる。それにより第1、第2コマ53、54は強固に締結され、接合状態が堅持される。アーム部5が収縮するとき、ローラユニット58の後方において、第2コマ54は屈曲可能な状態に復帰し、重力により下方に引かれる。一方、第1コマ53はドライブギア56により水平姿勢を維持した状態で後方に引かれる。第2コマ54が下方に引かれ、第1コマ53が後方に引かれることで、第1コマ53のピンホール537から第2コマ54のロックピン547が抜け、前後の第2コマ54の受け部は、第1コマ53のピンホールブロック536を開放し、これにより第1、第2コマ53,54の接合状態が解除され、互いに屈曲可能に分離される。
図7に示すように第2コマ54の外側の幅(外幅)W2outは、第1コマ53の外幅W1outよりも広く構成される。つまり、第2コマ54の一方の側板540の外面から他方の側板540の外面までの距離W2outは第1コマ53の一方の縁部531の外面から他方の縁部531の外面までの距離W1outよりも広い。換言すると第1コマ53の外側の幅(外幅)W1outは、第2コマ54の外幅W2outよりも広く構成される。
第1コマ53を連結するヒンジ構造(一対の軸受ブロック532、軸受ブロック533及びシャフト)の幅、具体的には一対の軸受ブロック532の一方の外面から他方の外面までの距離は、第1コマ53の外幅W1outに同一に構成される。同様に、第2コマ54を連結するヒンジ構造(一対の軸受ブロック542、軸受ブロック543及びシャフト)の幅、具体的には一対の軸受ブロック542の一方の外面から他方の外面までの距離も、第2コマ54の外幅W2outに同一に構成される。従って、第2コマ54を連結するヒンジ構造の幅は、第1コマ53を連結するヒンジ構造の幅よりも広い。しかし、第2コマ54を連結するヒンジ構造の幅は、第1コマ53を連結するヒンジ構造の幅と同一に構成することを否定するものではない。
第1コマ53の内側の幅(内幅)W1inは、第2コマ54の内幅W2inと同寸に構成される。つまり、第1コマ53の一方の縁部531の内面から他方の縁部531の内面までの距離W1inは、第2コマ54の一方の側板540の内面から他方の側板540の内面までの距離W2inと同一に構成される。
第2コマ54の側板540は第1コマ53の縁部531よりも厚く構成される。また、第2コマ54の底板541は第1コマ53の本体部530よりも厚く構成される。第1コマ53の内側の幅(内幅)W1inと第2コマ54の内幅W2inとを同寸に構成することにより、接合する第1、第2コマ53、54の内部空間を四角筒形状に構成することができ、その形状は手首部6に装備される3つの関節部J4,J5,J6への電力/制御電気ケーブルの挿通に好適である。
なお、第1コマ53の内幅W1inは、第2コマ54の内幅W2inよりも狭く構成されてもよい。第1コマ53の縁部531は、第2コマ54の側板540と同厚に構成されてもよい。第2コマ54の底板541は第1コマ53の本体部530と同厚に構成してもよい。
上述したように本実施形態の目的は、直動伸縮機構においてアーム部の軽量化を図りながら強度低下を抑えることにある。上述したような寸法設計のもとでは第2コマ54を第1コマ53よりも比重が軽い材料で形成しながらも第2コマ54の強度を確保して第1、第2コマ53,54をともにアルミニウムまたはアルミニウム合金等の金属で構成する場合と同等のコマ強度を確保し、それによるアーム部5の強度を確保しながらそれとともにアーム部5の軽量化を図ることを実現し得る。また第2コマ54のヒンジ構造の幅を第1コマ53のヒンジ構造の幅よりも広く構成することにより、樹脂製の第2コマ54のヒンジ構造に金属製の第1コマ53のそれと同等の強度を確保させる事ができる。
典型的には第2コマ54は合成樹脂で構成される。この場合、第2コマ54の製造コストを金属製の場合よりも低減させる事が可能となる。第2コマ54の材料としては例えば、耐摩擦磨耗性に優れるPAI樹脂、強い剛性、耐衝撃性に優れるPEEK樹脂、寸法安定性の高いPEI樹脂、耐疲労性、耐クリープ性、寸法安定性に優れるPPS樹脂、優れた機械強度を発揮するPFA樹脂、密度あたりの強度が金属に匹敵するPA樹脂、PET樹脂、ABS樹脂などの硬質樹脂がロボットアーム機構の用途、使用環境に応じて選択される。また樹脂製の第2コマ54の耐久性を向上させるために、第1コマ53との接合面にHANARL(登録商標)等の潤滑剤を塗布することが好ましい。
なお、本実施形態の目的は、図8に示す例であっても実現され得る。図8に示すように第1コマ53の外幅W1outは第2コマ54の外側の幅(外幅)W2outよりも広く構成される。換言すると第2コマ54の外幅W2outは第1コマ53の外側の幅(外幅)W1outはよりも狭く構成される。この場合も典型的には第1コマ53の内側の幅(内幅)W1inは、第2コマ54の内幅W2inと同寸に構成される。第1コマ53の縁部531は第2コマ54の側板540よりも厚く構成される。第1コマ53の本体部530は第2コマ54の底板541よりも厚く構成される。
第1コマ53を連結するヒンジ構造(一対の軸受ブロック532、軸受ブロック533及びシャフト)の幅は、第1コマ53の外幅W1outに同一に構成される。同様に、第2コマ54を連結するヒンジ構造(一対の軸受ブロック542、軸受ブロック543及びシャフト)の幅も、第2コマ54の外幅W2outに同一に構成される。従って、第1コマ53を連結するヒンジ構造の幅は、第2コマ54を連結するヒンジ構造の幅よりも広い。しかし、第1コマ53を連結するヒンジ構造の幅は、第2コマ54を連結するヒンジ構造の幅と同一に構成することを否定するものではない。
第1コマ53のヒンジ構造の幅を第2コマ54のヒンジ構造の幅よりも広く構成することにより、樹脂製の第1コマ53のヒンジ構造に金属製の第2コマ54のそれと同等の強度を確保させる事ができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
53…第2コマ、54…第2コマ、530…本体部、531…縁部、540…側板、541…底板、532,533,542,543…軸受ブロック。
Claims (10)
- 互いに前後端において屈曲可能に連結される複数の第1コマと、
互いに底板前後端において屈曲可能に連結される複数の第2コマと、
前記複数の第1コマの先頭と前記複数の第2コマの先頭とを結合する結合部と、
前記第1、第2コマを前後移動自在に支持するとともに、前記第1、第2コマが前方に移動するとき前記第1、第2コマを接合させ、前記第1、第2コマが後方に移動するとき前記第1、第2コマを分離させる支持部とを具備し、
前記第1、第2コマは、前記第1コマが前記第2コマに接合されたとき硬直し、前記第1、第2コマは互いに分離されたとき屈曲状態に復帰し、
前記第1、第2コマは互いに幅が異なることを特徴とする直動伸縮機構。 - 前記第2コマは前記第1コマよりも幅が広いことを特徴とする請求項1記載の直動伸縮機構。
- 前記第2コマを屈曲可能に連結するヒンジ構造の幅は前記第1コマのそれよりも広い又は同じであることを特徴とする請求項2記載の直動伸縮機構。
- 前記第2コマは前記第1コマよりも比重が軽い材料で形成されることを特徴とする請求項2記載の直動伸縮機構。
- 前記第2コマは樹脂製であり、前記第1コマは金属製であることを特徴とする請求項4記載の直動伸縮機構。
- 前記第1コマは前記第2コマよりも幅が広いことを特徴とする請求項1記載の直動伸縮機構。
- 前記第1コマを屈曲可能に連結するヒンジ構造の幅は前記第2コマのそれよりも広い又は同じであることを特徴とする請求項6記載の直動伸縮機構。
- 前記第1コマは前記第2コマよりも比重が軽い材料で形成されることを特徴とする請求項6記載の直動伸縮機構。
- 前記第1コマは樹脂製であり、前記第2コマは金属製であることを特徴とする請求項8記載の直動伸縮機構。
- 基台に旋回回転関節部を備えた支柱部が支持され、前記支柱部上には起伏回転関節部を備えた起伏部が載置され、前記起伏部には直動伸縮性のアーム部を備えた直動伸縮機構が設けられ、前記アーム部の先端にはエンドエフェクタを装着可能な手首部が装備され、前記手首部には前記エンドエフェクタの姿勢を変更するための少なくとも一の回転関節部が装備されてなるロボットアーム機構において、
前記直動伸縮機構は、
互いに前後端において屈曲可能に連結される複数の第1コマと、
互いに底板前後端において屈曲可能に連結される複数の第2コマと、
前記複数の第1コマの先頭と前記複数の第2コマの先頭とを結合する結合部と、
前記第1、第2コマを前後移動自在に支持するとともに、前記第1、第2コマが前方に移動するとき前記第1、第2コマを接合させ、前記第1、第2コマが後方に移動するとき前記第1、第2コマを分離させる支持部とを具備し、
前記第1、第2コマは、前記第1コマが前記第2コマに接合されたとき硬直し、前記第1、第2コマは互いに分離されたとき屈曲状態に復帰し、
前記第1、第2コマは互いに幅が異なることを特徴とするロボットアーム機構。
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