JP2019192780A - ヒートシンク及び電子部品パッケージ並びにヒートシンクの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このヒートシンクは、前記複数の筒状突起や複数の溝により、良好な放熱性能を得ることができる。
一方の面を電子部品接触面とした板状のベース部と、このベース部の他方の面から離間して該他方の面に対向する放熱片と、前記ベース部に立設されて前記放熱片を支持する支柱部とを備え、前記放熱片のベース部側の空間を側方の外部空間に連通する第一の通気路にするとともに、前記他方の面側の内部空間に、前記放熱片を貫通して前記他方の面から遠ざかる方向の外部空間へ連通する第二の通気路を形成し、これら第一の通気路と第二の通気路が連続していることを特徴とするヒートシンク。
第1の特徴は、ヒートシンクであって、一方の面を電子部品接触面とした板状のベース部と、このベース部の他方の面から離間して該他方の面に対向する放熱片と、前記ベース部に立設されて前記放熱片を支持する支柱部とを備え、前記放熱片のベース部側の空間を側方の外部空間に連通する第一の通気路にするとともに、前記他方の面側の内部空間に、前記放熱片を貫通して前記他方の面から遠ざかる方向の外部空間へ連通する第二の通気路を形成し、これら第一の通気路と第二の通気路が連続している(図1〜図25参照)。
次に、上記特徴を有する具体的な実施態様について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2に示すヒートシンクAは、一方の面を電子部品接触面11とした板状のベース部10と、このベース部10の他方の面12から離間して該他方の面12に対向するとともに所定間隔を置いて平行に配設された複数の放熱片20と、ベース部10に立設されて複数の放熱片20を支持する複数の支柱部30とを備え、放熱片20のベース部側の空間を側方の外部空間に連通する第一の通気路v1にするとともに、他方の面12側の内部空間S2に、放熱片20を貫通して他方の面12から遠ざかる方向の外部空間S1へ連通する第二の通気路v2を形成し、これら第一の通気路v1と第二の通気路v2が連続している。
このヒートシンクAの構成部材(図示例によれば、ベース部10,放熱片20及び支柱部30)は、アルミニウム、銅、ステンレス、ニッケル又はマグネシウム等を含む金属材料から形成され、必要に応じて、その表面にアルマイト処理が施される。
このベース部10の他方(反対側)の面12は、図示例によれば、貫通孔や凹凸のない平坦状に形成されるが、必要に応じて、適宜形状の放熱フィン等を設けることも可能である。
この被嵌合部13は、図示例によれば、平面視矩形凹状に形成され、その内部に支柱部30を嵌合して固着している。
複数の放熱片20の開口部aは、その内側の空間を上下に連続する内部空間S2としている。この内部空間S2は、その上方側で外部の空間に連通している。
この第一の通気路v1は、開口部a内(内部空間S2)の第二の通気路v2に連続している。そして、第二の通気路v2は、ベース部10から離れる方向へ連続して、図示の上方側の外部空間S1へ連通している。
この支柱部30は、図1及び図2に示すように、上下方向へ長尺な略帯板状に形成され、その下端部の幅方向の中央側を下方へ突出させて、ベース部10の被嵌合部13に凹凸状に嵌り合って固着する嵌合部31としている。また、この支柱部30は、その両側縁に、所定間隔置きに凹部を有し、これら両側の凹部を、放熱片20角側の被嵌合部22に嵌り合って固着する嵌合部32としている。
また、被嵌合部13(又は22)と嵌合部31(又は32)とを固着する手段は、圧入、溶接、接着、ねじ止め等とすることが可能である。
図3に示すように、ヒートシンクAのベース部10を下向きにし、このベース部10の下面(電子部品接触面11)を発熱源である電子部品Xに接触させると、開口部aの内側の空間S2には、電子部品X及びベース部10側から伝達する熱によって、上昇気流が発生する。そして、この上昇気流に、各放熱片20の下側の空間の空気が誘引され、さらに、側方の外部空間S1の空気が、各放熱片20の下側の空間(第一の通気路v1)に吸い込まれる。このため、外部空間S1から第一の通気路v1を通って内部空間S2へ向かい、さらに内部空間S2において第二の通気路v2に沿って上方へ向かう連続的な空気の流れが形成される。
よって、比較的低温な側方の外部空間S1の空気を、各放熱片20や支柱部30の表面に効果的に接触させて、効率的な熱交換を行うことができる。
次に、本発明に係るヒートシンクの他の実施態様について説明する。なお、以下に示す実施態様は、上述した実施態様を一部変更したものであるため、主にその変更部分について詳述し、共通部分の詳細説明を適宜省略する。
このヒートシンクBは、上記ヒートシンクAと略同材質の材料から形成され、電子部品接触面41を電子部品Xに接触させて電子部品パッケージを構成する。
このベース部40の他方(反対側)の面42は、図示例によれば、貫通孔や凹凸のない平坦状に形成される。この面42おける角側には、後述する支柱部60の下端部が固着される。
この支柱部60における立設方向の途中箇所には、所定間隔を置いた複数の嵌合部61が設けられる。各嵌合部61は、放熱片50の各被嵌合部52の輪郭に沿う凹状に形成され、被嵌合部52に嵌合して固着される。
また、被嵌合部52と嵌合部61との凹凸関係は図示と逆にしてもよい。すなわち、被嵌合部52を凹部とし、嵌合部61を凸部にすることも可能である。
また、ベース部40と支柱部60とを固着する手段、及び各被嵌合部52と各嵌合部61を固着する手段は、圧入、溶接、接着、ねじ止め等とすることが可能である。
図6〜図7に示すヒートシンクCは、おおまかには、上記ヒートシンクAにおけるベース部と各支柱部とを一体化したものである。
詳細に説明すれば、このヒートシンクCは、一方の面を電子部品接触面11’とした板状のベース部10’と、このベース部10’の他方の面12’から離間して該他方の面12’に対向するとともに間隔を置いて複数配設された放熱片20と、ベース部10’に立設されて複数の放熱片20を支持する複数の支柱部30’とを備え、各放熱片20のベース部側の空間を側方の外部空間S1に連通する第一の通気路v1にするとともに、この第一の通気路v1を、各放熱片20に形成した開口部a内の内部空間S2(第二の通気路v2)にも連通している。
突片部m2は、上記支柱部30と同様に、長尺な略帯板状に形成され、その両側縁に所定間隔置きに凹部を有し、これら両側の凹部を、放熱片20角側の被嵌合部22に嵌り合って固着する嵌合部32としている。
また、平板部m1は、複数の突片部m2(支柱部30’)の下端側に位置して、ベース部10’を構成する。
しかも、支柱部30’とベース部10’の接続強度が十分に得られる上、生産性も良好である。
図9〜図10に示すヒートシンクDは、一方の面を電子部品接触面71aとした板状のベース部71と、このベース部71の他方の面71bから離間して該他方の面71bに対向するとともに所定間隔を置いて複数配設された放熱片72と、ベース部71に立設されて複数の放熱片72を支持する支柱部73と、各放熱片72をベース部側から支持して各放熱片72のベース部側の空間を確保する環状のスペーサ74とを備える。
この支柱部73の頭部73aは、ベース部71における支持孔71cの座ぐり加工部分に埋没され、電子部品接触面71aから突出しない。
この支柱部73のネジ部73bには、ナット状部材73cが螺合され締め付けられている。
このスペーサ74は、ベース部71と該ベース部71に対向する放熱片72との間、および隣接する二つの放熱片72,72の間に挟まれるようにして配設され、これらの間に第一の通気路v1となる空間を確保する。
<第五の実施態様>
図11〜図12に示すヒートシンクEは、一方の面を電子部品接触面81aとした板状のベース部81と、このベース部81の他方の面81bから離間して該他方の面81bに対向するとともに所定間隔を置いて複数配設された放熱片82,83,84と、ベース部81の角側にそれぞれに立設されて複数の放熱片82,83,84を支持する支柱部85とを備える。
最もベース部81寄りの放熱片82は、その四角側の各々に、係止孔82cを有する。
ベース部81側から遠ざかった二つ目の放熱片83は、その四角側の各々に、係止孔82cよりも小さい径の係止孔83cを有する。
同様に、ベース部81側からさらに遠ざかった三つ目の放熱片84は、その四角側の各々に、係止孔83cよりも小さい径の係止孔84cを有する。
すなわち、複数の放熱片82,83,84は、ベース部81から遠いものほど、係止孔82c,83c,84cの内径が小さい。
詳細に説明すれば、この支柱部85は、ベース部81から遠ざかる方向(図示例によれば上方)へ向かって断面積を段階的に縮小する段付き円柱状に形成される。
そして、この支柱部85は、一段目の段部85aよりも上側の部分を放熱片82の係止孔82cに挿通するとともに、該段部85aによって係止孔82cの内縁を受けている。
同様に、支柱部85は、二段目の段部85bよりも上側の部分を放熱片83の係止孔83cに挿通するとともに、該段部85bによって係止孔83cの内縁を受け、さらに、三段目の段部85cよりも上側の部分を放熱片84の係止孔84cに挿通するとともに、該段部85cによって係止孔84cの内縁を受けている。
しかも、放熱能力を増大する場合には、支柱部85を長くして段数を増加するとともに、その段部に対応して放熱片を増やせばよいので、ベース部81の側方へ突出部分のない省スペースな形状にすることができる。
図13〜図15に示すヒートシンクFは、一方の面を電子部品接触面91aとした板状のベース部91と、このベース部91の他方の面91bから離間して該他方の面91bに対向するとともに所定間隔を置いて複数配設された放熱片92と、放熱片92毎に該放熱片92のベース部側に設けられた支柱部93と具備する。
なお、前記嵌合箇所は、圧入、溶接、接着等によって固着されている。
しかも、放熱能力を増大する場合には、放熱片92とそのベース部側の支柱部93を、ベース部91から遠ざかる方向(図示例によれば上方)へ積み重ねて行けばよいので、ベース部91の側方へ突出物のない省スペースな形状にすることができる上、生産性も良好である。
このようにすれば、ベース部91の上方に前記放熱ユニットを順次に積み重ねるようにしてヒートシンクFを組み立てることができる。また、放熱能力を増大する場合には、積み重ねる前記放熱ユニットの数を上方へ増やせばよいので、対応が容易な上、省スペースな構成にすることができる。
図16〜図17に示すヒートシンクGは、一方の面を電子部品接触面101とした板状のベース部100と、このベース部100の他方の面102から離間して該他方の面102に対向する放熱片110と、ベース部100に立設されて放熱片110を支持する支柱部120とを備え、上述した他の実施態様と同様に、第一の通気路v1及び第二の通気路v2を形成している。
支柱部120となる突片部n2は、帯板状に形成され、その突端側に、幅寸法を狭めるようにして段部121が形成される。
各係止孔112は、図17に示すように、各支柱部120の突端側に環状に装着され、その内縁部が段部121によって受けられる。各支柱部120の突端側は、係止孔112に挿通された後に、放熱片110の角側に固定される。
なお、放熱片110を支柱部120に固定する手段は、溶接や、圧入、接着等とする。
図18〜図19に示すヒートシンクHは、一方の面を電子部品接触面131とした板状のベース部130と、このベース部130の他方の面132から離間して該他方の面132に対向する単数又は複数の放熱片140と、ベース部130に立設されて放熱片140を支持する支柱部150とを備え、上述した他の実施態様と同様に、第一の通気路v1及び第二の通気路v2を形成している。
平板状部材Pは、ベース部130となる矩形平板状の平板部p1と、この平板部p1の端側の各辺部から、平板部p1の面に沿う方向へ突出する突片部p2とを有する。そして、各突片部p2には、放熱片14を形成するための単数又は複数の凹状貫通孔p22が設けられる。
また、四辺側に位置する四つの放熱片140は、これらの内縁部により形成される開口部aの内側の内部空間S2を、上方の外部空間S1へ連通する第二の通気路v2にする。開口部aは、ベース部130の中央側に対応して位置している。
図21〜図23に示すヒートシンクIは、一方の面を電子部品接触面161とした板状のベース部160と、このベース部160の他方の面162から離間して該他方の面162に対向する放熱片170と、ベース部160に立設されて放熱片170を支持する支柱部180とを備え、上述した他の実施態様と同様に、第一の通気路v1及び第二の通気路v2を形成している。
詳細に説明すれば、この支柱部180は、平板状の放熱片170の角側部分に対し、塑性加工(例えばプレス加工等)を施すことで、該部分をベース部側へ突出させたものであり、図22に示す一例によれば、有底筒状に形成され、その底壁部に、凸部163に嵌り合う貫通状の係止孔181を有する。
係止孔181は、前記塑性加工の工程中で打ち抜かれた孔としてもよいし、前記塑性加工の後に別加工によって設けられた孔としてもよい。
図24〜図25に示すヒートシンクJは、一方の面を電子部品接触面191とした板状のベース部190と、このベース部190の他方の面192から離間して該他方の面192に対向する単数又は複数の放熱片210と、ベース部190に立設されて放熱片210を支持する支柱部220とを備え、上述した他の実施態様と同様に、第一の通気路v1及び第二の通気路v2を形成している。
平板状部材Qは、ベース部190となる矩形平板状の平板部q1と、この平板部q1の端側の各辺部から、平板部q1の面に沿う方向へ突出する突片部q2とを有する。そして、各突片部q2には、第一の通気路v1となる単数又は複数の貫通孔q22が設けられる。
また、四辺側に位置する四つの放熱片210は、これらの内縁部により形成される開口部aの内側の内部空間S2を、上方の外部空間S1へ連通する第二の通気路v2にする。開口部aは、ベース部190の中央側に対応して位置している。
上記実施の形態のベース部及び放熱片は、図示する好ましい一例によれば、平面視四角形状に形成したが、他例としては、四角形以外の多角形状や、円形状、楕円形状等、四角形以外の形状とすることも可能である。
例えば、図13に二点鎖線で示すように、上記ヒートシンクFにおいて、各放熱片92の各辺側に、開口部aとは別の開口部bを追加するようにしてもよい。この態様では、開口部bによってベース部91上方側の空気流量を増大し、いっそう放熱性の向上をはかることができる。
20,50,72,82,83,84,92,110,140,170:放熱片
30,60,73,85,93,150,180,220:支柱部
85a,85b,85c,121:段部
74:スペーサ
S1:外部空間
S2:内部空間
a,b:開口部
m1(10’),n1(100),p1(130),q1(190);平板部
m2(30’),n2(120),p2,q2(210):突片部
v1:第一の通気路
v2:第二の通気路
A〜J:ヒートシンク
Claims (11)
- 一方の面を電子部品接触面とした板状のベース部と、このベース部の他方の面から離間して該他方の面に対向する放熱片と、前記ベース部に立設されて前記放熱片を支持する支柱部とを備え、
前記放熱片のベース部側の空間を側方の外部空間に連通する第一の通気路にするとともに、前記他方の面側の内部空間に、前記放熱片を貫通して前記他方の面から遠ざかる方向の外部空間へ連通する第二の通気路を形成し、これら第一の通気路と第二の通気路が連続していることを特徴とするヒートシンク。 - 前記放熱片は、前記ベース部の面に沿う平板状に形成され、前記ベース部の中央側に対応する位置に前記第二の通気路となる開口部を確保していることを特徴とする請求項1記載のヒートシンク。
- 前記放熱片の端部側が、前記支柱に対し凹凸状に嵌合していることを特徴とする請求項1又は2記載のヒートシンク。
- 前記放熱片には、前記支柱部を挿通して係止する係止孔が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のヒートシンク。
- 前記支柱部には、前記放熱片をベース部側から支持して前記放熱片のベース部側の空間を確保するスペーサが環状に設けられていることを特徴とする請求項4記載のヒートシンク。
- 前記支柱部の側面には、段部が設けられ、
前記支柱部は、前記放熱片の前記係止孔に挿通され、その係止孔の内縁を前記段部によって受けていることを特徴とする請求項4記載のヒートシンク。 - 前記放熱片が、前記ベース部の前記他方の面から遠ざかる方向へ間隔を置いて複数設けられ、
前記支柱部は、前記放熱片毎に該放熱片のベース部側に設けられ、前記ベース部と該ベース部に対向する前記放熱片を連結するとともに、隣接する二つの放熱片を連結していることを特徴とする請求項1又は2記載のヒートシンク。 - 前記ベース部の電子部品接触面に、電子部品が接触していることを特徴とする請求項1〜7何れか1項記載のヒートシンクを用いた電子部品パッケージ。
- 平板部と該平板部の端部から突出する突片部とを有する平板状原材について、前記突片部を前記平板部に対し折り曲げることで、前記平板部を前記ベース部として構成するとともに前記突片部を前記支柱部として構成することを特徴とする請求項1〜6何れか1項記載のヒートシンクの製造方法。
- 平板部と該平板部の端部から突出する突片部とを有する平板状原材について、
前記突片部に対しその一部分を折り曲げることで前記放熱片を形成する工程と、前記平板部に対し前記突片部を折り曲げることで前記支柱部を形成する工程とを含むことを特徴とする請求項1又は2記載のヒートシンクの製造方法。 - 平板状の前記放熱片に、その厚み方向の塑性加工を施して前記支柱部を一体的に形成する工程を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のヒートシンクの製造方法。
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