JP2019186458A - スイッチング素子とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 上部電極のコンタクト抵抗を低減する。【解決手段】 スイッチング素子であって、上面にトレンチが設けられている半導体基板と、前記トレンチの側面を覆う側面絶縁層と、前記トレンチの底面を覆う底面絶縁層と、前記トレンチ内に配置されているゲート電極と、前記ゲート電極の上面を覆う層間絶縁層と、前記層間絶縁層よりも上側に位置する前記トレンチの前記側面において前記半導体基板に接しているとともに前記半導体基板に含まれる元素と金属との化合物によって構成されている側面金属化合物層と、前記半導体基板の前記上面において前記半導体基板に接しているとともに前記半導体基板に含まれる元素と金属との化合物によって構成されている上面金属化合物層を有する。【選択図】図2

Description

本明細書に開示の技術は、スイッチング素子とその製造方法に関する。
特許文献1に開示のスイッチング素子は、トレンチ型のゲート電極を備えている。ゲート電極の上面は、層間絶縁層によって覆われている。層間絶縁層の上面は、半導体基板の上面よりも下側に配置されている。半導体基板の上面は、金属によって構成された上部電極によって覆われている。上部電極は、層間絶縁層よりも上側の部分のトレンチ内にも配置されている。上部電極は、半導体基板の上面とトレンチの側面(より詳細には、層間絶縁層よりも上側に位置するトレンチの側面)において、半導体基板に接している。上部電極が、半導体基板の上面だけでなくトレンチの側面でも半導体基板に接していることで、上部電極と半導体基板の間のコンタクト抵抗が低減される。
特開2007−48769号公報
本明細書では、特許文献1よりもさらに上部電極のコンタクト抵抗を低減する技術を提案する。
スイッチング素子であって、上面にトレンチが設けられている半導体基板と、前記トレンチの側面を覆う側面絶縁層と、前記トレンチの底面を覆う底面絶縁層と、前記トレンチ内に配置されているとともに前記側面絶縁層と前記底面絶縁層によって前記半導体基板から絶縁されているゲート電極と、前記ゲート電極の上面を覆う層間絶縁層と、前記層間絶縁層よりも上側に位置する前記トレンチの前記側面において前記半導体基板に接しているとともに前記半導体基板に含まれる元素と金属との化合物によって構成されている側面金属化合物層と、前記半導体基板の前記上面において前記半導体基板に接しているとともに前記半導体基板に含まれる元素と金属との化合物によって構成されている上面金属化合物層を有する。前記半導体基板が、前記上面金属化合物層と前記側面金属化合物層と前記側面絶縁層に接している第1導電型の第1領域と、前記第1領域の下側で前記側面絶縁層に接している第2導電型の第2領域と、前記第2領域の下側で前記側面絶縁層に接している第1導電型の第3領域を有する。
このスイッチング素子では、側面金属化合物層と上面金属化合物層が、上部電極(または、上部電極の一部)を構成している。側面金属化合物層は、層間絶縁層よりも上側に位置するトレンチの側面において前記半導体基板に接している。上面金属化合物層は、半導体基板の上面において半導体基板に接している。すなわち、上部電極は、トレンチの側面と半導体基板の上面において、半導体基板(特に、第1領域)に接している。また、側面金属化合物層と上面金属化合物層は、半導体基板に含まれる元素と金属との化合物によって構成されている。このため、側面金属化合物層と上面金属化合物層の半導体基板に対するコンタクト抵抗は極めて低い。したがって、このスイッチング素子の構造によれば、上部電極の半導体基板(特に、第1領域)に対するコンタクト抵抗を従来よりも低減することができる。
実施例1のMOSFETの斜視図。 図1の平面IIにおける断面図。 図1の平面IIIにおける断面図。 実施例1のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例1のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例1のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例1のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例1のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例1のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例1のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例1のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例1のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例1のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例1のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例1のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例1のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例2のMOSFETの図2に対応する断面図。 実施例2のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例2のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例2のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例2のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例2のMOSFETの製造方法の説明図。 実施例3のMOSFETの図2に対応する断面図。 実施例4のMOSFETの図1に対応する斜視図。 実施例4のMOSFETの図2に対応する断面図。
図1〜3は、実施例1のMOSFET(metal-oxide-semiconductor field effect transistor)10を示している。MOSFET10は、半導体基板12を有している。以下では、半導体基板12の上面12aと平行な一方向をx方向といい、上面12aに平行でx方向に直交する方向をy方向といい、半導体基板12の厚み方向をz方向という。図2は、図1の平面IIにおける断面図であり、図3は図1の平面IIIにおける断面図である。図2、3に示すように、半導体基板12の上面12a上には、ソース電極70が設けられている。図1では、説明のため、ソース電極70の図示を省略している。
半導体基板12は、炭化シリコン(SiC)により構成されている。半導体基板12の上面12aには、複数のトレンチ22が設けられている。図1に示すように、複数のトレンチ22は、上面12aにおいて、互いに平行に伸びている。複数のトレンチ22は、上面12aにおいてy方向に直線状に長く伸びている。複数のトレンチ22は、x方向に間隔を開けて配列されている。各トレンチ22の内部に、ゲート絶縁層24、ゲート電極26、及び、層間絶縁層28が配置されている。
ゲート絶縁層24は、トレンチ22の内面を覆っている。ゲート絶縁層24は、トレンチ22の側面を覆う側面絶縁層24aと、トレンチ22の底面を覆う底面絶縁層24bを有している。ゲート絶縁層24は、酸化シリコンにより構成されている。
ゲート電極26は、トレンチ22内に配置されている。ゲート電極26は、ゲート絶縁層24によって半導体基板12から絶縁されている。ゲート電極26は、ポリシリコンによって構成されている。
層間絶縁層28は、ゲート電極26の上面を覆っている。層間絶縁層28は、酸化シリコンにより構成されている。
半導体基板12の下面12bには、ドレイン電極80が配置されている。ドレイン電極80は、半導体基板12の下面12bの略全体に接している。
図2、3に示すように、半導体基板12の上面12aには、ソース電極70が配置されている。ソース電極70は、上面12a上からトレンチ22内まで分布している。ソース電極70は、半導体基板12の上面12a、層間絶縁層28よりも上側のトレンチ22の側面、及び、層間絶縁層28の上面を覆っている。ソース電極70は、層間絶縁層28によってゲート電極26から絶縁されている。ソース電極70は、ニッケルシリサイド層72、チタンシリサイド層74、バリアメタル層76、及び、アルミニウム層78を有している。
チタンシリサイド層74は、層間絶縁層28の上側に配置されている。チタンシリサイド層74は、層間絶縁層28に対して上側で隣接する位置でトレンチ22の側面を覆っている。チタンシリサイド層74は、チタンとシリコンの化合物により構成されている。
ニッケルシリサイド層72は、半導体基板12の上面12a上からトレンチ22内まで伸びている。ニッケルシリサイド層72は、ニッケルとシリコンの化合物により構成されている。ニッケルシリサイド層72は、半導体基板12の上面12aを覆う上面ニッケルシリサイド層72bと、トレンチ22の側面を覆う側面ニッケルシリサイド層72aを有している。側面ニッケルシリサイド層72aは、チタンシリサイド層74の上側に配置されている。側面ニッケルシリサイド層72aは、チタンシリサイド層74に対して上側で隣接する位置でトレンチ22の側面を覆っている。側面ニッケルシリサイド層72aの厚みは、上面ニッケルシリサイド層72bの厚みよりも薄い。
バリアメタル層76は、上面ニッケルシリサイド層72b上からトレンチ22内まで伸びている。バリアメタル層76は、ニッケルシリサイド層72、チタンシリサイド層74、及び、層間絶縁層28の表面を覆っている。バリアメタル層76は、チタンを含む金属(例えば、チタン単体、または、チタンとアルミニウム)により構成されている。
アルミニウム層78は、半導体基板12の上面12aの上部からトレンチ22内まで伸びている。アルミニウム層78は、バリアメタル層76の表面を覆っている。
図1〜3に示すように、半導体基板12の内部には、複数のソース領域30、ボディ領域32、ドリフト領域34、及び、ドレイン領域35が設けられている。
各ソース領域30は、n型領域である。図1、2に示すように、隣接する2つのトレンチ22に挟まれた半導体領域(以下、トレンチ間領域という)のそれぞれに、複数のソース領域30が配置されている。図1に示すように、各トレンチ間領域において、複数のソース領域30が、y方向に間隔を開けて配置されている。図2に示すように、各ソース領域30は、半導体基板12の上面12aに臨む範囲に配置されており、ソース電極70にオーミック接触している。より詳細には、各ソース領域30は、チタンシリサイド層74、側面ニッケルシリサイド層72a、及び、上面ニッケルシリサイド層72bに対してオーミック接触している。ニッケルシリサイド層72のソース領域30に対するコンタクト抵抗は、チタンシリサイド層74のソース領域30に対するコンタクト抵抗よりも小さい。各ソース領域30は、チタンシリサイド層74の下側で側面絶縁層24aに接している。
ボディ領域32は、p型領域である。図1、3に示すように、ボディ領域32は、複数のボディコンタクト領域32aと低濃度ボディ領域32bを有している。
各ボディコンタクト領域32aは、p型不純物濃度が高いp型領域である。図1、3に示すように、各ボディコンタクト領域32aは、トレンチ間領域に設けられている。各ボディコンタクト領域32aは、半導体基板12の上面12aに臨む範囲に配置されている。各トレンチ間領域に、複数のボディコンタクト領域32aが配置されている。各トレンチ間領域において、ソース領域30とボディコンタクト領域32aが、y方向に交互に配置されている。図3に示すように、各ボディコンタクト領域32aは、ソース電極70にオーミック接触している。より詳細には、各ボディコンタクト領域32aは、チタンシリサイド層74、側面ニッケルシリサイド層72a、及び、上面ニッケルシリサイド層72bに対してオーミック接触している。チタンシリサイド層74のボディコンタクト領域32aに対するコンタクト抵抗は、ニッケルシリサイド層72のボディコンタクト領域32aに対するコンタクト抵抗よりも小さい。各ボディコンタクト領域32aは、チタンシリサイド層74の下側で側面絶縁層24aに接している。
低濃度ボディ領域32bは、各ボディコンタクト領域32aよりもp型不純物濃度が低いp型領域である。図1〜3に示すように、低濃度ボディ領域32bは、各ソース領域30及び各ボディコンタクト領域32aの下側に配置されている。低濃度ボディ領域32bは、各ソース領域30及び各ボディコンタクト領域32aに対して下側から接している。低濃度ボディ領域32bは、各ソース領域30及び各ボディコンタクト領域32aの下側の全域に分布している。図2、3に示すように、低濃度ボディ領域32bは、各ソース領域30及び各ボディコンタクト領域32aの下側で、側面絶縁層24aに接している。低濃度ボディ領域32bの下端は、ゲート電極26の下端よりも上側に配置されている。
ドリフト領域34は、n型不純物濃度が低いn型領域である。図1〜3に示すように、ドリフト領域34は、ボディ領域32(より詳細には、低濃度ボディ領域32b)の下側に配置されている。ドリフト領域34は、低濃度ボディ領域32bに対して下側から接している。ドリフト領域34は、低濃度ボディ領域32bによって各ソース領域30から分離されている。ドリフト領域34は、各トレンチ間領域から各トレンチ22よりも下側の領域まで分布している。ドリフト領域34は、低濃度ボディ領域32bの下側で側面絶縁層24aに接している。また、ドリフト領域34は、底面絶縁層24bに接している。
ドレイン領域35は、ドリフト領域34よりもn型不純物濃度が高いn型領域である。図1〜3に示すように、ドレイン領域35は、ドリフト領域34の下側に配置されている。ドレイン領域35は、ドリフト領域34に対して下側から接している。ドレイン領域35は、半導体基板12の下面12bに臨む範囲に設けられており、ドレイン電極80にオーミック接触している。
次に、MOSFET10の動作について説明する。MOSFET10の使用時に、ドレイン電極80の電位はソース電極70の電位よりも高い。ゲート電極26に閾値以上の電位を印加すると、側面絶縁層24aに隣接する範囲の低濃度ボディ領域32bにチャネルが形成される。すると、ソース電極70から、ソース領域30、チャネル、ドリフト領域34、及び、ドレイン領域35を介して、ドレイン電極80へ電子が流れる。すなわち、MOSFET10がオンする。ソース領域30が、半導体基板12の上面12aだけでなくトレンチ22の側面でもソース電極70にオーミック接触しているので、ソース領域30とソース電極70の間のコンタクト抵抗が小さい。特に、半導体基板12の上面12aとトレンチ22の側面に亘って、ソース領域30とソース電極70の界面にシリサイド層(すなわち、チタンシリサイド層74とニッケルシリサイド層72)が設けられているので、ソース領域30とソース電極70の間のコンタクト抵抗が極めて小さい。さらに、側面ニッケルシリサイド層72aの厚みが上面ニッケルシリサイド層72bの厚みよりも薄いので、側面ニッケルシリサイド層72aによってソース領域30とソース電極70の間のコンタクト抵抗がより低減されている。したがって、MOSFET10では、オン抵抗が小さい。
また、このMOSFET10では、ボディコンタクト領域32aがソース電極70にオーミック接触している。すなわち、低濃度ボディ領域32bが、ボディコンタクト領域32aを介してソース電極70に接続されている。このため、低濃度ボディ領域32bの電位が安定しており、MOSFET10が安定して動作することができる。特に、ボディコンタクト領域32aが、半導体基板12の上面12aだけでなくトレンチ22の側面でもソース電極70にオーミック接触しているので、ボディコンタクト領域32aとソース電極70の間のコンタクト抵抗が小さい。特に、半導体基板12の上面12aとトレンチ22の側面に亘って、ボディコンタクト領域32aとソース電極70の界面にシリサイド層(すなわち、チタンシリサイド層74とニッケルシリサイド層72)が設けられているので、ボディコンタクト領域32aとソース電極70の間のコンタクト抵抗が極めて小さい。したがって、MOSFET10では、ボディコンタクト領域32aとソース電極70の間でキャリアが移動するときに生じる損失が小さい。
また、このMOSFET10では、トレンチ22の側面にチタンシリサイド層74と側面ニッケルシリサイド層72aが設けられている。また、トレンチ22の長手方向に沿って、ソース領域30とボディコンタクト領域32aが交互に繰り返し設けられている。このため、ソース領域30とボディコンタクト領域32aが、チタンシリサイド層74と側面ニッケルシリサイド層72aに接している。チタンシリサイド層74はボディコンタクト領域32aに対して特に低いコンタクト抵抗を有し、ニッケルシリサイド層72はソース領域30に対して特に低いコンタクト抵抗を有する。したがって、この構成によれば、ソース領域30とボディコンタクト領域32aを、ソース電極70に対して極めて低いコンタクト抵抗で接触させることができる。
次に、図4〜16を用いて、MOSFET10の製造方法について説明する。なお、図4〜16は、図2に相当する断面を示している。MOSFET10は、ドリフト領域34によって構成された半導体基板12(加工前の半導体基板12)から製造される。まず、図4に示すように、半導体基板12内に、低濃度ボディ領域32bとソース領域30を形成する。また、図示していないが、図3の断面に相当する位置に、ボディコンタクト領域32aを形成する。ボディコンタクト領域32a、低濃度ボディ領域32b、及び、ソース領域30は、エピタキシャル成長、イオン注入等によって形成することができる。
次に、図5に示すように、半導体基板12の上面12aを選択的にエッチングすることによって、トレンチ22を形成する。ここでは、トレンチ22が、ソース領域30、ボディコンタクト領域32a、及び、低濃度ボディ領域32bを貫通してドリフト領域34に達するように、トレンチ22を形成する。
次に、図6に示すように、半導体基板12の上面12a上とトレンチ22の内面を覆うように、酸化シリコンによって構成された絶縁層90を形成する。トレンチ22の底面を覆う絶縁層90が底面絶縁層24bであり、トレンチ22の側面を覆う絶縁層90が側面絶縁層24aである。
次に、図6に示すように、絶縁層90の表面に、ポリシリコンを堆積させる。これによって、ゲート電極26を形成する。ゲート電極26は、半導体基板12の上面12aよりも上側とトレンチ22内に形成される。
次に、ゲート電極26をエッチングする。これによって、図7に示すように、半導体基板12の上面12aの上部のゲート電極26を除去する。また、トレンチ22内にゲート電極26を残存させる。ここでは、残存するゲート電極26の上面が、半導体基板12の上面12aよりも下側に位置するように、ゲート電極26をエッチングする。また、残存するゲート電極26の上面が、ソース領域30の下端よりも上側に位置するように、ゲート電極26をエッチングする。
次に、図8に示すように、絶縁層90の表面とゲート電極26の上面に、酸化シリコンによって構成された絶縁層92を堆積させる。すなわち、トレンチ22の内部と半導体基板12の上面12aの上部に、絶縁層92を堆積させる。以下では、絶縁層92と絶縁層90が一体化した絶縁層を、絶縁層94という。
次に、絶縁層94をエッチングする。これによって、図9に示すように、半導体基板12の上面12aの上部の絶縁層94を除去する。また、トレンチ22内(すなわち、ゲート電極26上)に絶縁層94を残存させる。トレンチ22内に残存する絶縁層94が、層間絶縁層28である。ここでは、層間絶縁層28の上面が、半導体基板12の上面12aよりも下側に位置するように、絶縁層94をエッチングする。なお、ここでは、反応性イオンエッチング(RIE:reactive ion etching)により絶縁層94をエッチングする。絶縁層94をエッチングする際には、半導体基板12の上面12aの上部の絶縁層94が除去された後に、トレンチ22内の絶縁層94がエッチングされる。このため、トレンチ22内の絶縁層94をエッチングしているときに、露出している半導体基板12の上面12aにイオンが衝突し、上面12a近傍の半導体層に結晶欠陥が形成される。
次に、図10に示すように、半導体基板12の表面と層間絶縁層28の上面に、ニッケル層96を堆積させる。ここでは、50〜100nmの厚さでニッケル層96を堆積させる。ニッケル層96は、半導体基板12の上面12aとトレンチ22の内面(より詳細には、層間絶縁層28の上面よりも上側のトレンチ22の内面)を覆うように形成する。
次に、半導体基板12を加熱する。ここでは、700〜1100℃の温度で半導体基板12を熱処理する。すると、ニッケル層96中のニッケルと半導体基板12中のシリコンが反応する。その結果、図11に示すように、ニッケル層96と半導体基板12の界面にニッケルシリサイド層72が形成される。上述したように、絶縁層94をエッチングする工程において、上面12a近傍の半導体層に結晶欠陥が形成される。このため、上面ニッケルシリサイド層72bの厚みが、側面ニッケルシリサイド層72aの厚みよりも厚くなる。上面12a近傍の半導体層に形成される結晶欠陥の量の製造ばらつきが大きいので、上面ニッケルシリサイド層72bの厚みの製造ばらつきは大きい。これに対し、トレンチ22の側面近傍の半導体層には結晶欠陥があまり形成されないので、側面ニッケルシリサイド層72aの厚みの製造ばらつきは小さい。したがって、側面ニッケルシリサイド層72aを、上面ニッケルシリサイド層72bよりも、安定して薄い厚みで形成することができる。
次に、図12に示すように、シリサイド化しなかったニッケル層96をエッチングにより除去する。
次に、図13に示すように、層間絶縁層28の上面をエッチングすることによって、層間絶縁層28の上面を下側へ移動させる。その結果、トレンチ22の側面のうち、層間絶縁層28の上側であって側面ニッケルシリサイド層72aの下側の範囲60に、半導体基板12(すなわち、SiC層)が露出する。
次に、図14に示すように、層間絶縁層28の上面、層間絶縁層28の上面よりも上側のトレンチ22の側面、及び、上面ニッケルシリサイド層72bの上面を覆うようにバリアメタル層76(チタンを含む金属の層)を堆積させる。したがって、範囲60内の半導体基板12の表面が、バリアメタル層76によって覆われる。ここでは、50〜100nmの厚さで、バリアメタル層76を形成する。
次に、半導体基板12を加熱する。ここでは、700〜950℃の温度で半導体基板12を熱処理する。すると、範囲60内において、バリアメタル層76中のチタンと半導体基板12中のシリコンが反応する。その結果、図15に示すように、バリアメタル層76と半導体基板12の界面にチタンシリサイド層74が形成される。
次に、図16に示すように、バリアメタル層76の表面(すなわち、上面12aの上部とトレンチ22内)に、アルミニウム層78を堆積させる。これによって、ソース電極70が完成する。
その後、ドレイン領域35とドレイン電極80を形成することで、図1〜3に示すMOSFET10が完成する。
以上に説明したように、この製造方法によれば、層間絶縁層28よりも上側のトレンチ22の側面と半導体基板12の上面12aにシリサイド層(ニッケルシリサイド層72とチタンシリサイド層74)が設けられたMOSFET10を製造することができる。したがって、ソース電極70をソース領域30及びボディコンタクト領域32aに低いコンタクト抵抗で接触させることができる。特に、ニッケルシリサイド層72をソース領域30に接触させ、チタンシリサイド層74をボディコンタクト領域32aに接触させることができるので、ソース領域30及びボディコンタクト領域32aの両方に対して低いコンタクト抵抗でソース電極70を接触させることができる。
また、この製造方法では、側面ニッケルシリサイド層72aを、上面ニッケルシリサイド層72bよりも、安定して薄い厚みで形成することができる。したがって、トレンチ22の側面において、極めて低いコンタクト抵抗でソース電極70をソース領域30に接触させることができると共に、ソース電極70のソース領域30に対するコンタクト抵抗の製造ばらつきを抑制することができる。
また、SiCによって構成された半導体基板12では、ソース領域30をn型不純物のイオン注入によって形成する場合、上面12aにおけるn型不純物濃度が、深い位置におけるn型不純物濃度よりも低くなる。このため、トレンチ22の側面においてソース領域30がソース電極70に接触すると、上面12aよりもn型不純物濃度が高い部分でソース領域30がソース電極70に接触する。これによっても、ソース電極70のソース領域30に対するコンタクト抵抗が低減される。
図17は、実施例2のMOSFETの図2に対応する断面図を示している。実施例2のMOSFETは、バリアメタル層76を有さない点と、ニッケルシリサイド層72とチタンシリサイド層74の位置が入れ替わっている点で、実施例1のMOSFET10と異なる。実施例2のMOSFETのその他の構成は、実施例1のMOSFET10と等しい。
実施例2のMOSFETでは、ニッケルシリサイド層72が、層間絶縁層28に対して上側で隣接する位置で、トレンチ22の側面を覆っている。また、実施例2のMOSFETでは、チタンシリサイド層74が、ニッケルシリサイド層72に対して上側で隣接する位置で、トレンチ22の側面を覆っている。また、チタンシリサイド層74は、半導体基板12の上面12aも覆っている。
実施例2の構成でも、ソース領域30及びボディコンタクト領域32aが、低いコンタクト抵抗でソース電極70に接触することができる。
実施例2のMOSFETの製造工程では、実施例1の製造方法と同様の方法によって図9に示す段階まで加工を行う。次に、図18に示すように、チタンを含む金属によって構成された金属層62を堆積させる。ここでは、半導体基板12の上面12aとトレンチ22の内面を覆うように金属層62を形成する。ここでは、50〜100nmの厚さで金属層62を形成する。
次に、半導体基板12を加熱する。ここでは、700〜1100℃の温度で半導体基板12を熱処理する。すると、金属層62中のチタンと半導体基板12中のシリコンが反応する。その結果、図19に示すように、金属層62と半導体基板12の界面にチタンシリサイド層74が形成される。ここでは、トレンチ22の側面近傍の半導体層中に存在する結晶欠陥が少ないので、側面チタンシリサイド層74aの厚みが、上面チタンシリサイド層74bの厚みよりも薄くなる。したがって、側面チタンシリサイド層74aの抵抗を低減することができる。その後、反応しなかった金属層62をエッチングにより除去する。
次に、図20に示すように、層間絶縁層28の上面をエッチングすることによって、層間絶縁層28の上面を下側へ移動させる。すると、トレンチ22の側面のうち、層間絶縁層28と側面チタンシリサイド層74aの間の範囲64において、半導体基板12が露出する。
次に、図21に示すように、層間絶縁層28の上面、層間絶縁層28の上面よりも上側のトレンチ22の側面、及び、上面チタンシリサイド層74bの上面を覆うようにニッケル層98を堆積させる。ここでは、50〜100nmの厚さでニッケル層98を形成する。
次に、半導体基板12を加熱する。ここでは、700〜950℃の温度で半導体基板12を熱処理する。すると、範囲64内において、ニッケル層98中のニッケルと半導体基板12中のシリコンが反応する。その結果、図22に示すように、ニッケル層98と半導体基板12の界面にニッケルシリサイド層72が形成される。次に、反応しなかったニッケル層98を除去する。その後、アルミニウム層78、ドレイン領域35、及び、ドレイン電極80を形成することで、図17に示すMOSFETが完成する。
図23は、実施例3のMOSFETを示している。実施例1、2のMOSFETは、ニッケルシリサイド層72とチタンシリサイド層74を有していた。これに対し、実施例3のMOSFETは、ニッケルシリサイド層72を有する一方で、チタンシリサイド層74を有していない。また、実施例3のMOSFETは、バリアメタル層76を有していない。実施例3のMOSFETのその他の構成は、実施例1のMOSFETと等しい。
実施例3のMOSFETでは、ソース電極70と半導体基板12の界面全体に、ニッケルシリサイド層72が設けられている。ニッケルシリサイド層72は、n型のソース領域30に対して極めて低いコンタクト抵抗を有する一方で、p型のボディコンタクト領域32aに対しても比較的低いコンタクト抵抗を有する。実施例3のMOSFETでも、半導体基板12の上面12aに加えて、トレンチ22の内面でも、ソース電極70がソース領域30及びボディコンタクト領域32aに対して低いコンタクト抵抗で接触する。したがって、実施例3のMOSFETでも、損失が生じ難い。
実施例3のMOSFETの製造工程では、実施例1の製造方法と同様の方法によって図12に示す段階まで加工を行う。次に、ニッケルシリサイド層72の表面と層間絶縁層28の上面を覆うように、アルミニウム層78を形成することで、図23に示すソース電極70が完成する。その後、ドレイン領域35、及び、ドレイン電極80を形成することで、図23に示すMOSFETが完成する。
図24、25は、実施例4のMOSFETを示している。なお、図24では、ソース電極70の図示を省略している。図25に示すように、実施例4のMOSFETのソース電極70は、実施例3のMOSFETのソース電極70と同じ構造を備えている。実施例4のMOSFETでは、実施例3のMOSFETと同様の製造方法で、ソース電極70を形成することができる。図24、25に示すように、実施例4のMOSFETでは、ソース領域30とボディコンタクト領域32aの配置が、実施例3のMOSFETとは異なる。実施例4のMOSFETのその他の構成は、実施例3のMOSFETと等しい。
実施例3のMOSFETでは、図1のように、ソース領域30とボディコンタクト領域32aがy方向において交互に繰り返し設けられていた。これに対し、実施例4のMOSFETでは、図24に示すように、ソース領域30が、トレンチ22の側面に沿ってy方向に長く伸びている。ボディコンタクト領域32aは、トレンチ22の側面に接しない位置に配置されている。このため、層間絶縁層28よりも上側のトレンチ22の側面の略全域において、ソース電極70(すなわち、側面ニッケルシリサイド層72a)が、ソース領域30と接触する。この構成によれば、ソース電極70をソース領域30に対してより低いコンタクト抵抗で接触させることができる。
なお、上述した実施例1〜4では、半導体基板12がSiCにより構成されていたが、半導体基板が他の材料により構成されていてもよい。例えば、半導体基板がガリウム系材料(GaN、GaAs、GaP等)により構成されている場合には、ソース電極と半導体基板との界面に、半導体基板を構成する材料(例えば、ガリウム)と金属(例えば、チタン)の化合物により構成された金属化合物層を設けることができる。
また、上述した実施例1〜4では、ソース領域30、ボディコンタクト領域32a、及び、低濃度ボディ領域32bを、トレンチ22を形成する前に形成した。しかしながら、ソース領域30、ボディコンタクト領域32a、及び、低濃度ボディ領域32bの少なくとも1つを、トレンチ22を形成した後に形成してもよい。
また、上述した実施例1〜4では、MOSFETについて説明したが、MOSFET以外のスイッチング素子(例えば、IGBT(insulated gate bipolar transistor)等)に本明細書に開示の技術を適用してもよい。
以下に、実施例の構成要素と請求項の構成要素との関係について説明する。実施例の側面ニッケルシリサイド層72aは、請求項の側面金属化合物層の一例である。実施例1の側面ニッケルシリサイド層72aは、請求項の第1側面金属化合物層の一例である。実施例1の上面ニッケルシリサイド層72bは、請求項の上面金属化合物層の一例である。実施例1のチタンシリサイド層74は、請求項の第2側面金属化合物層の一例である。実施例2の側面チタンシリサイド層74aは、請求項の第1側面金属化合物層の一例である。実施例2の上面チタンシリサイド層74bは、請求項の上面金属化合物層の一例である。実施例2のニッケルシリサイド層72は、請求項の第2側面金属化合物層の一例である。実施例3、4の側面ニッケルシリサイド層72aは、請求項の側面金属化合物層の一例である。実施例3、4の上面ニッケルシリサイド層72bは、請求項の上面金属化合物層の一例である。実施例1〜4のソース領域30は、請求項の第1領域の一例である。実施例1〜4のボディ領域32は、請求項の第2領域の一例である。実施例1〜4のドリフト領域34は、請求項の第3領域の一例である。実施例1〜4のボディコンタクト領域32aは、請求項のコンタクト領域の一例である。実施例1〜4の低濃度ボディ領域32bは、請求項の低濃度領域の一例である。実施例1のニッケル層96は、請求項の上面金属層及び第1側面金属層の一例である。実施例2の金属層62は、請求項の上面金属層及び第1側面金属層の一例である。実施例1のバリアメタル層76は、請求項の第2側面金属層の一例である。実施例2のニッケル層98は、請求項の第2側面金属層の一例である。
本明細書が開示する技術要素について、以下に列記する。なお、以下の各技術要素は、それぞれ独立して有用なものである。
本明細書が開示する一例のスイッチング素子では、側面金属化合物層の厚みが、上面金属化合物層の厚みよりも薄くてもよい。
側面金属化合物層の厚みを上面金属化合物層の厚みよりも薄くすることで、側面金属化合物層の抵抗を低減することができる。この構造によれば、上部電極をより低抵抗化することができる。
本明細書が開示する一例のスイッチング素子では、半導体基板が、シリコンを含んでいてもよい。また、側面金属化合物層と上面金属化合物層が、シリサイドにより構成されていてもよい。
シリサイドによれば、側面金属化合物層及び上面金属化合物層の半導体基板に対するコンタクト抵抗を低減することができる。
本明細書が開示する一例のスイッチング素子では、側面金属化合物層が、半導体基板に含まれる元素と第1金属との化合物によって構成されている第1側面金属化合物層と、半導体基板に含まれる元素と第1金属とは異なる第2金属との化合物によって構成されている第2側面金属化合物層を有していてもよい。第2領域が、コンタクト領域と、コンタクト領域に接するとともにコンタクト領域よりも第2導電型不純物濃度が低い低濃度領域を有していてもよい。第1領域が、第1側面金属化合物層に接していてもよい。コンタクト領域が、第2側面金属化合物層に接していてもよい。低濃度領域が、第1領域の下側で側面絶縁層に接していてもよい。
この構成によれば、第1側面金属化合物層を第1領域に対するコンタクト抵抗が低い金属化合物により構成し、第2側面金属化合物層をコンタクト領域に対するコンタクト抵抗が低い金属化合物により構成することができる。第1領域及びコンタクト領域の両方に対して、低いコンタクト抵抗を実現することができる。
本明細書が開示する一例のスイッチング素子では、第2側面金属化合物層が、第1側面金属化合物層の下側に配置されていてもよい。
本明細書が開示する一例のスイッチング素子では、半導体基板が、SiCにより構成されていてもよい。第1側面金属化合物層と上面金属化合物層が、ニッケルシリサイドにより構成されていてもよい。第2側面金属化合物層が、チタンシリサイドにより構成されていてもよい。
この構成によれば、第1領域及びコンタクト領域の両方に対して、低いコンタクト抵抗を実現することができる。
本明細書が開示する一例のスイッチング素子では、半導体基板の上面において、第1領域とコンタクト領域が、トレンチの長手方向に沿って交互に繰り返し設けられていてもよい。
本明細書は、新たなスイッチング素子の製造方法を提案する。この製造方法は、半導体基板の上面にトレンチを形成する工程と、前記トレンチの側面を覆う側面絶縁層と前記トレンチの底面を覆う底面絶縁層を形成する工程と、前記トレンチ内と前記半導体基板の前記上面の上部にゲート電極を堆積させる工程と、前記ゲート電極をエッチングする工程であって、前記半導体基板の前記上面の上部の前記ゲート電極を除去し、前記トレンチ内に残存する前記ゲート電極の上面が前記半導体基板の前記上面よりも下側に位置するように前記トレンチ内に前記ゲート電極を残存させる工程と、前記トレンチ内に残存する前記ゲート電極の前記上面の上部と前記半導体基板の前記上面の上部に層間絶縁層を堆積させる工程と、前記層間絶縁層をエッチングする工程であって、前記半導体基板の前記上面の上部の前記層間絶縁層を除去するとともに前記トレンチ内に残存する前記層間絶縁層の上面が前記半導体基板の前記上面よりも下側に位置するように前記トレンチ内に前記層間絶縁層を残存させる工程と、前記半導体基板の前記上面を覆う上面金属層及び前記トレンチ内に残存する前記層間絶縁層の前記上面よりも上側の前記トレンチの前記側面を覆う第1側面金属層を形成する工程と、前記半導体基板を加熱する工程であって、前記第1側面金属層と前記半導体基板とを反応させることによって第1側面金属化合物層を形成するとともに前記上面金属層と前記半導体基板とを反応させることによって上面金属化合物層を形成する工程を有する。前記スイッチング素子が、前記上面金属化合物層と前記第1側面金属化合物層と前記側面絶縁層に接している第1導電型の第1領域と、前記第1領域の下側で前記側面絶縁層に接している第2導電型の第2領域と、前記第2領域の下側で前記側面絶縁層に接している第1導電型の第3領域を有する。
なお、第1領域、第2領域及び第3領域は、どのようなタイミングで形成されてもよい。例えば、第1領域、第2領域及び第3領域の一部または全部を、トレンチよりも先に形成してもよいし、ゲート電極を形成した後に形成してもよい。
この製造方法によれば、側面金属化合物層と上面金属化合物層を有するスイッチング素子を製造することができる。
本明細書が開示する一例の製造方法においては、層間絶縁層をエッチングする工程では、反応性イオンエッチングによって層間絶縁層をエッチングしてもよい。また、第1側面金属化合物層の厚みが、上面金属化合物層の厚みよりも薄くてもよい。
この製造方法では、層間絶縁膜をエッチングする工程において、半導体基板の上面にダメージが加わる一方で、トレンチの側面にはダメージがほとんど加わらない。このため、第1側面金属化合物層と上面金属化合物層を形成する工程では、第1側面金属層が上面金属化合物層よりも薄く形成される。第1側面金属化合物層の厚みを上面金属化合物層の厚みよりも薄くすることで、側面金属化合物層の抵抗を低減することができる。
本明細書が開示する一例の製造方法においては、半導体基板がシリコンを含んでおり、第1側面金属化合物層と上面金属化合物層がシリサイドにより構成されていてもよい。
シリサイドによれば、側面金属化合物層及び上面金属化合物層の半導体基板に対するコンタクト抵抗を低減することができる。
本明細書が開示する一例の製造方法においては、第1側面金属化合物層と上面金属化合物層を形成する工程の後にトレンチ内に残存する層間絶縁層をエッチングすることによって層間絶縁層の上面を下側へ移動させる工程と、層間絶縁層の上面を下側へ移動させることでトレンチの側面に露出した半導体基板の表面を覆うとともに第1側面金属層とは異なる金属によって構成されている第2側面金属層を形成する工程と、半導体基板を加熱して第2側面金属層と半導体基板とを反応させることによって第2側面金属化合物層を形成する工程をさらに有していてもよい。第2領域が、コンタクト領域と、コンタクト領域に接するとともにコンタクト領域よりも第2導電型不純物濃度が低い低濃度領域を有していてもよい。コンタクト領域が、第2側面金属化合物層に接していてもよい。低濃度領域が、第1領域の下側で側面絶縁層に接していてもよい。
この構成によれば、第1側面金属化合物層を第1領域に対するコンタクト抵抗が低い金属化合物により構成し、第2側面金属化合物層をコンタクト領域に対するコンタクト抵抗が低い金属化合物により構成することができる。第1領域及びコンタクト領域の両方に対して、低いコンタクト抵抗を実現することができる。
本明細書が開示する一例の製造方法においては、半導体基板がSiCにより構成されており、第1側面金属化合物層と上面金属化合物層がニッケルシリサイドにより構成されており、第2側面金属化合物層がチタンシリサイドにより構成されていてもよい。
この構成によれば、第1領域及びコンタクト領域の両方に対して、低いコンタクト抵抗を実現することができる。
本明細書が開示する一例の製造方法においては、半導体基板の上面において、第1領域とコンタクト領域が、トレンチの長手方向に沿って交互に繰り返し設けられていてもよい。
以上、実施形態について詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独あるいは各種の組み合わせによって技術有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの1つの目的を達成すること自体で技術有用性を持つものである。
12 :半導体基板
22 :トレンチ
24 :ゲート絶縁層
24a :側面絶縁層
24b :底面絶縁層
26 :ゲート電極
28 :層間絶縁層
30 :ソース領域
32 :ボディ領域
32a :ボディコンタクト領域
32b :低濃度ボディ領域
34 :ドリフト領域
35 :ドレイン領域
70 :ソース電極
72 :ニッケルシリサイド層
72a :側面ニッケルシリサイド層
72b :上面ニッケルシリサイド層
74 :チタンシリサイド層
76 :バリアメタル層
78 :アルミニウム層
80 :ドレイン電極

Claims (13)

  1. スイッチング素子であって、
    上面にトレンチが設けられている半導体基板と、
    前記トレンチの側面を覆う側面絶縁層と、
    前記トレンチの底面を覆う底面絶縁層と、
    前記トレンチ内に配置されており、前記側面絶縁層と前記底面絶縁層によって前記半導体基板から絶縁されているゲート電極と、
    前記ゲート電極の上面を覆う層間絶縁層と、
    前記層間絶縁層よりも上側に位置する前記トレンチの前記側面において前記半導体基板に接しており、前記半導体基板に含まれる元素と金属との化合物によって構成されている側面金属化合物層と、
    前記半導体基板の前記上面において前記半導体基板に接しており、前記半導体基板に含まれる元素と金属との化合物によって構成されている上面金属化合物層、
    を有し、
    前記半導体基板が、
    前記上面金属化合物層と前記側面金属化合物層と前記側面絶縁層に接している第1導電型の第1領域と、
    前記第1領域の下側で前記側面絶縁層に接している第2導電型の第2領域と、
    前記第2領域の下側で前記側面絶縁層に接している第1導電型の第3領域、
    を有するスイッチング素子。
  2. 前記側面金属化合物層の厚みが、前記上面金属化合物層の厚みよりも薄い請求項1のスイッチング素子。
  3. 前記半導体基板が、シリコンを含んでおり、
    前記側面金属化合物層と前記上面金属化合物層が、シリサイドにより構成されている請求項1または2のスイッチング素子。
  4. 前記側面金属化合物層が、前記半導体基板に含まれる元素と第1金属との化合物によって構成されている第1側面金属化合物層と、前記半導体基板に含まれる元素と前記第1金属とは異なる第2金属との化合物によって構成されている第2側面金属化合物層を有し、
    前記第2領域が、コンタクト領域と、前記コンタクト領域に接するとともに前記コンタクト領域よりも第2導電型不純物濃度が低い低濃度領域を有し、
    前記第1領域が、前記第1側面金属化合物層に接しており、
    前記コンタクト領域が、前記第2側面金属化合物層に接しており、
    前記低濃度領域が、前記第1領域の下側で前記側面絶縁層に接している、
    請求項1〜3のいずれか一項のスイッチング素子。
  5. 前記第2側面金属化合物層が、前記第1側面金属化合物層の下側に配置されている請求項4のスイッチング素子。
  6. 前記半導体基板が、SiC(炭化シリコン)により構成されており、
    前記第1側面金属化合物層と前記上面金属化合物層が、ニッケルシリサイドにより構成されており、
    前記第2側面金属化合物層が、チタンシリサイドにより構成されている、
    請求項4または5のスイッチング素子。
  7. 前記半導体基板の前記上面において、前記第1領域と前記コンタクト領域が、前記トレンチの長手方向に沿って交互に繰り返し設けられている請求項4〜6のいずれか一項のスイッチング素子。
  8. スイッチング素子の製造方法であって、
    半導体基板の上面にトレンチを形成する工程と、
    前記トレンチの側面を覆う側面絶縁層と前記トレンチの底面を覆う底面絶縁層を形成する工程と、
    前記トレンチ内と前記半導体基板の前記上面の上部に、ゲート電極を堆積させる工程と、
    前記ゲート電極をエッチングする工程であって、前記半導体基板の前記上面の上部の前記ゲート電極を除去し、前記トレンチ内に残存する前記ゲート電極の上面が前記半導体基板の前記上面よりも下側に位置するように前記トレンチ内に前記ゲート電極を残存させる工程と、
    前記トレンチ内に残存する前記ゲート電極の前記上面の上部と前記半導体基板の前記上面の上部に、層間絶縁層を堆積させる工程と、
    前記層間絶縁層をエッチングする工程であって、前記半導体基板の前記上面の上部の前記層間絶縁層を除去し、前記トレンチ内に残存する前記層間絶縁層の上面が前記半導体基板の前記上面よりも下側に位置するように前記トレンチ内に前記層間絶縁層を残存させる工程と、
    前記半導体基板の前記上面を覆う上面金属層、及び、前記トレンチ内に残存する前記層間絶縁層の前記上面よりも上側の前記トレンチの前記側面を覆う第1側面金属層を形成する工程と、
    前記半導体基板を加熱する工程であって、前記第1側面金属層と前記半導体基板とを反応させることによって第1側面金属化合物層を形成するとともに前記上面金属層と前記半導体基板とを反応させることによって上面金属化合物層を形成する工程、
    を有し、
    前記スイッチング素子が、
    前記上面金属化合物層と前記第1側面金属化合物層と前記側面絶縁層に接している第1導電型の第1領域と、
    前記第1領域の下側で前記側面絶縁層に接している第2導電型の第2領域と、
    前記第2領域の下側で前記側面絶縁層に接している第1導電型の第3領域、
    を有することを特徴とするスイッチング素子の製造方法。
  9. 前記層間絶縁層をエッチングする工程では、反応性イオンエッチングによって前記層間絶縁層をエッチングし、
    前記第1側面金属化合物層の厚みが、前記上面金属化合物層の厚みよりも薄い、
    ことを特徴とする請求項8のスイッチング素子の製造方法。
  10. 前記半導体基板が、シリコンを含んでおり、
    前記第1側面金属化合物層と前記上面金属化合物層が、シリサイドにより構成されている、
    ことを特徴とする請求項8または9のスイッチング素子の製造方法。
  11. 前記第1側面金属化合物層と前記上面金属化合物層を形成する工程の後に前記トレンチ内に残存する前記層間絶縁層をエッチングすることによって、前記層間絶縁層の前記上面を下側へ移動させる工程と、
    前記層間絶縁層の前記上面を下側へ移動させることで前記トレンチの前記側面に露出した前記半導体基板の表面を覆い、前記第1側面金属層とは異なる金属によって構成されている第2側面金属層を形成する工程と、
    前記半導体基板を加熱して前記第2側面金属層と前記半導体基板とを反応させることによって、第2側面金属化合物層を形成する工程、
    をさらに有し、
    前記第2領域が、コンタクト領域と、前記コンタクト領域に接するとともに前記コンタクト領域よりも第2導電型不純物濃度が低い低濃度領域を有し、
    前記コンタクト領域が、前記第2側面金属化合物層に接しており、
    前記低濃度領域が、前記第1領域の下側で前記側面絶縁層に接している、
    ことを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項のスイッチング素子の製造方法。
  12. 前記半導体基板が、SiC(炭化シリコン)により構成されており、
    前記第1側面金属化合物層と前記上面金属化合物層が、ニッケルシリサイドにより構成されており、
    前記第2側面金属化合物層が、チタンシリサイドにより構成されている、
    ことを特徴とする請求項11のスイッチング素子の製造方法。
  13. 前記半導体基板の前記上面において、前記第1領域と前記コンタクト領域が、前記トレンチの長手方向に沿って交互に繰り返し設けられている、
    ことを特徴とする請求項11または12のスイッチング素子の製造方法。
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