(第1実施形態)
以下、図1〜図6を参照して、この発明を電子レジスタに適用した第1実施形態について説明する。
この電子レジスタは、図1〜図3に示すように、レジスタ部1と、このレジスタ部1が載置されるドロア部2と、を備えている。レジスタ部1は、レジスタ本体3を備えている。このレジスタ本体3は、手前側が低く奥側が高くなるように、上面が前下りに傾斜した形状に形成されている。
このレジスタ本体3の前側部には、図1〜図3に示すように、キーボード部4が設けられており、レジスタ本体3の右側奥部には、表示部5が設けられている。また、このレジスタ本体3の左側奥部には、プリンタ部6が設けられている。キーボード部4は、図3に示すように、キーボード本体7と複数のキーブロック8a〜8fとを備え、これらがレジスタ本体3の前側ほぼ半分の領域に配置されている。
この場合、複数のキーブロック8a〜8fのうち、第1のキーブロック8aは、図3に示すように、アルファベットなどの文字キーが配列されている。第2のキーブロック8bは、数字などのテンキーが配列されている。第3のキーブロック8cは、+、−などの演算キーが配列されている。第4のキーブロック8dは、第1のキーブロック8aの上辺部よりも上側に複数の第1ファンクションキーが配列されている。
また、これら複数のキーブロック8a〜8fのうち、第5のキーブロック8eは、図3に示すように、第2のキーブロック8bの上辺部よりも上側に複数の第2ファンクションキーが配列されている。第6のキーブロック8fは、第3のキーブロック8cの上辺部よりも上側に複数の第3ファンクションキーが配列されている。
この場合、キーボード本体7は、図3に示すように、レジスタ本体3の前側ほぼ半分の領域に配置され、複数のキーブロック8a〜8fごとに対応する複数の開口部7aが設けられた構造になっている。また、このキーボード本体7には、複数のキーブロック8a〜8f間に対応して複数の仕切部7bがそれぞれ設けられている。
これにより、複数の複数のキーブロック8a〜8fの各キートップは、図3に示すように、キーボード本体7の複数の開口部7a内に各キーブロック8a〜8fごとに配置された状態で、キーボード本体7の上面および仕切部7bの上面から上方に突出した状態で配置されている。
一方、表示部5は、図1〜図3に示すように、液晶表示パネルやEL(エレクトロ・ルミネッセンス)表示パネルなどの平面型の表示パネルであり、レジスタ本体3の奥側半分の領域における右側ほぼ半分の領域に設けられている。これにより、表示部5は、キーボード部4の入力操作に応じて入力されたデータを電気光学的に表示するように構成されている。
プリンタ部6は、図1〜図3に示すように、レジスタ本体3の奥側半分の領域における左側ほぼ半分の領域に設けられている。このプリンタ部6は、図示しないが、レジスタ本体3の内部に印字部とロール状の記録紙とを備え、印字部が記録紙に売上データなど情報を印字し、この印字された記録紙をレジスタ本体3の上面に設けられた記録紙排出口6aからレシートとして発行するように構成されている。
ところで、この電子レジスタは、図1〜図3に示すように、レジスタ部1とドロア部2とのほかに、キーボード部4を覆って配置されるキーボードカバー10を備えている。このキーボードカバー10は、上面に外部端末であるタブレット端末11が載置されるように構成されている。
このキーボードカバー10は、図1〜図4に示すように、シリコーンゴム、ウレタンゴムなどの透明または半透明の軟質合成樹脂で、好ましくはシリコーンゴムで形成されている。すなわち、このキーボードカバー10は、カバー本体12と、このカバー本体12の外周部を支持する外周支持部である外周リブ13と、キーボード部4の複数のキーブロック8a〜8f間に配置されてカバー本体12を支持する中間支持部である中間リブ14と、を備え、これらがシリコーンゴムで一体に形成されている。
この場合、外周リブ13は、図1〜図4に示すように、カバー本体12の下面における外周部に枠状に設けられ、キーボード部4における複数のキーブロック8a〜8f全体の外周に対応するキーボード本体7の上面における外周上に配置されることにより、カバー本体12の外周部を支持するように形成されている。
この外周リブ13は、図1〜図4に示すように、上下方向の高さ(厚み)が複数のキーブロック8a〜8fの各キートップの突出長さ、つまりキーボード本体7の上面から上方に突出するキートップの突出長さと同じか、それよりも少し高く(厚く)形成されている。
中間リブ14は、図1〜図4に示すように、キーボード部4の複数のキーブロック8a〜8f間に対応するカバー本体12の下面に格子状に設けられ、複数のキーブロック8a〜8f間に対応するキーボード本体7の仕切部7b上に配置されることにより、複数のキーブロック8a〜8f間に対応する箇所のカバー本体12を支持するように形成されている。
この場合にも、中間リブ14は、図4(a)および図4(b)に示すように、外周リブ13の上下方向の高さ(厚み)と同じ高さで形成されている。すなわち、この中間リブ14も、上下方向の高さ(厚み)が複数のキーブロック8a〜8fの各キートップの突出長さ、つまりキーボード本体7の仕切部7bの上面から上方に突出するキートップの突出長さと同じか、それよりも少し高く(厚く)形成されている。
これにより、キーボードカバー10は、図4(a)および図4(b)に示すように、下面に外周リブ13と中間リブ14とで囲われた凹部12aが複数のキーブロック8a〜8fそれぞれに対応して設けられた構造になっている。この場合、凹部12aに対応するカバー本体12は、その肉厚(厚み)T1が例えば0.5mm程度と薄く形成されており、外周リブ13と中間リブ14とは、その高さ(厚み)T2が例えば4mm程度と厚く形成されている。
このため、このキーボードカバー10は、図1〜図4に示すように、キーボード部4上に配置される際に、キーボード本体7の外周に外周リブ13を対応させ、複数のキーブロック8a〜8f間に中間リブ14を対応させ、この状態で外周リブ13がキーボード本体7の上面における外周上に配置されると共に、中間リブ14が複数のキーブロック8a〜8f間に対応するキーボード本体7の仕切部7b上に配置されるように構成されている。
また、このキーボードカバー10は、図1〜図4に示すように、外周リブ13がキーボード本体7の上面における外周上に配置され、中間リブ14がキーボード本体7の仕切部7b上に配置された際に、複数のキーブロック8a〜8fの各キートップがカバー本体12の凹部12a内に配置されて、カバー本体12の下面に接触もしくは接近して配置されるように構成されている。
この場合、キーボードカバー10は、図1〜図3に示すように、外周リブ13がカバー本体12の下面における外周部に枠状に連続して設けられ、かつ外周リブ13がキーボード部4における複数のキーブロック8a〜8f全体の外周を囲んだ状態でキーボード本体7の上面における外周上に配置されていることにより、外周リブ13によって水などの液体がキーボード部4の外周から内側に浸入するのを防ぐように構成されている。
また、このキーボードカバー10は、図1〜図3に示すように、カバー本体12が透明または半透明の軟質合成樹脂であるシリコーンゴムで、凹部12aに対応するカバー本体12の厚みが薄いので、キーボード部4を覆って配置された際に、複数のキーブロック8a〜8fの各キートップがカバー本体12を通して上方から見るように構成されている。
さらに、このキーボードカバー10は、図4(a)および図4(b)に示すように、カバー本体12がシリコーンゴムで、凹部12aに対応するカバー本体12の厚みが薄く形成されているので、凹部12aに対応する箇所のカバー本体12を上方から押して弾性変形させることにより、複数のキーブロック8a〜8fの各キートップを個別に独立させて、キー操作ができるように構成されている。
ところで、タブレット端末11は、図1に示すように、外形がキーボードカバー10のカバー本体12の外形よりも小さく、かつ下面の面積が複数のキーブロック8a〜8fそれぞれの各面積よりも大きく形成されている。すなわち、このタブレット端末11は、前後方向(縦方向)の長さがキーボード部4の前後方向(縦方向)の長さとほぼ同じで、カバー本体12の前後方向(縦方向)の長さよりも短く、かつ複数のキーブロック8a〜8fそれぞれにおける各前後方向(縦方向)の長さよりも長く形成されている。
また、このタブレット端末11は、図1に示すように、左右方向(横方向)の長さがカバー本体12の左右方向(横方向)の長さよりも短い長さで、キーボード部4の左右方向(横方向)の長さよりも短く、かつ複数のキーブロック8a〜8fそれぞれにおける各左右方向(横方向)の長さよりも長く形成されている。
これにより、タブレット端末11は、図1に示すように、キーボードカバー10のカバー本体12がキーボード部4上に配置され、このカバー本体12上に載置された際に、枠状の外周リブ13および格子状の中間リブ14に跨って配置されることにより、凹部12aに対応するカバー本体12を押し下げることなく載置されるように構成されている。
この場合、キーボードカバー10は、図1〜図4に示すように、カバー本体12における手前側の辺部上に滑止め部15が突出して設けられている。この滑止め部15は、カバー本体12上に左右両端部に亘って直線状に設けられていることにより、カバー本体12に対するタブレット端末11の手前側への滑りを規制するように構成されている。また、この滑止め部15は、高さT3が外周リブ13と中間リブ14との各高さT2とほぼ同じ高さで、タブレット端末11の高さ(厚み)よりも低く形成されている。
また、このキーボードカバー10は、図1〜図4に示すように、カバー本体12における手前側の辺部にガード部16が下側に突出して設けられている。このガード部16は、ほぼ帯板状に形成され、キーボードカバー10のカバー本体12がキーボード部4上に配置された際に、キーボード部4の手前側の前面に配置されて、キーボード部4の前面を覆うように構成されている。
このガード部16は、図1〜図4に示すように、上下方向の長さがキーボード部4の前端部の高さとほぼ同じ長さ(高さ)で、左右方向の長さがキーボード部4の左右方向の長さ、つまりキーボードカバー10の左右方向の長さと同じ長さに形成されている。この場合、カバー本体12は、キーボード部4上に配置された際に、ガード部16を除いて、カバー本体12の外周部つまりカバー本体12の外周リブ13がキーボード部4上に配置されるように構成されている。
一方、ドロア部2は、図5および図6に示すように、ドロアケース17を備えている。このドロアケース17は、レジスタ部1が配置される四角形の箱状に形成されている。このドロアケース17は、手前側の前面が開放され、内部に引出部18が引出可能に収納されている。この引出部18は、上面が開放された箱状に形成され、内部に硬貨ボックス20と紙幣ボックス21とが収納されている。
硬貨ボックス20は、図5に示すように、引出部18内の手前側に配置され、内部が金種ごとに複数に仕切られて、硬貨を金種ごとに収納するように構成されている。紙幣ボックス21は、引出部18内の奥側に配置され、内部が金種ごとに複数に仕切られて、紙幣を金種ごとに収納するように構成されている。この場合、紙幣ボックス21内には、金種ごとに収納された紙幣をそれぞれ押える複数の紙幣押え部22が設けられている。
この紙幣押え部22は、図5および図6に示すように、紙幣ボックス21内の奥壁上部に上下方向に回転可能に取り付けられ、ばね部材22aのばね力によって紙幣ボックス21内に横倒されて紙幣を押えるように構成されている。また、この紙幣押え部22は、引出部18がドロアケース17内から引き出された状態で、紙幣ボックス21内に紙幣を収納する際、または紙幣ボックス21内から紙幣を取り出す際に、ばね部材22aのばね力に抗して起立されて、紙幣ボックス21の後方に傾いた状態で起立するように構成されている。
この場合、紙幣押え部22は、図6に示すように、引出部18がドロアケース17内から引き出された状態で、紙幣ボックス21の後方に傾いて起立した際に、紙幣押え部22の先端部(図6では上端部)がキーボード部4の上方に突出した状態で、紙幣押え部22がカバー本体12の前端部に設けられたガード部16に当接するように構成されている。このため、キーボード部4は、紙幣押え部22が紙幣ボックス21の後方に傾いた状態で起立しても、紙幣押え部22がキーボード部4の前面およびタブレット端末11の前端面に当接しないように構成されている。
次に、このような電子レジスタの作用について説明する。
この電子レジスタを使用する場合には、まず、キーボード部4上にキーボードカバー10を配置する。このときには、カバー本体12の外周リブ13をキーボード本体7の外周に対応させて、外周リブ13をキーボード本体7の上面における外周上に配置させると共に、カバー本体12の中間リブ14を複数のキーブロック8a〜8f間に対応させて、中間リブ14を複数のキーブロック8a〜8f間に対応するキーボード本体7の仕切部7b上に配置させる。
これにより、カバー本体12が複数のキーブロック8a〜8fを覆った状態でキーボードカバー10がキーボード本体7上に配置される。このときには、カバー本体12における手前側の辺部に設けられたガード部16がキーボード部4におけるキーボード本体7の手前側の前面に配置されてキーボード本体7の前面を覆う。
この状態では、外周リブ13がカバー本体12の下面における外周部に枠状に連続して設けられ、この外周リブ13がキーボード部4の外周つまり複数のキーブロック8a〜8f全体の外周を囲んだ状態でキーボード本体7の外周上に配置されている。このため、カバー本体12の外周リブ13によってキーボード本体7上における外周から内側に水などの液体が浸入するのを防ぐことができる。
また、この状態では、カバー本体12の凹部12a内に複数のキーブロック8a〜8fの各キートップが挿入されてカバー本体12の下面に接触もしくは接近した状態で配置される。この場合には、カバー本体12が透明または半透明の軟質合成樹脂であるシリコーンゴムで、凹部12aに対応するカバー本体12の厚みが薄いので、複数のキーブロック8a〜8fの各キートップがカバー本体12を通して上方から見る。
また、この場合には、カバー本体12が軟質合成樹脂であるシリコーンゴムで、凹部12aに対応するカバー本体12の厚みが薄く形成されていることにより、カバー本体12が上方から押されると、撓み変形する。このため、カバー本体12を上方から押して撓み変形させた際には、複数のキーブロック8a〜8fの各キートップを個別に独立させてキー操作させることができる。これにより、キーボード部4のキー操作を行って売上データなどの情報を良好に入力することができる。
このときには、キーボード部4上にキーボードカバー10を配置させた状態で、キーボード部4の各キートップを操作して売上データなどの情報を入力すると、その入力された情報がレジスタ本体3の表示部5に表示され、この表示された情報がプリンタ部6の印字部によってロール状の記録紙に印字され、この印字された記録紙がレジスタ本体3の記録紙排出口6aからレシートとして発行される。
一方、キーボード部4上に配置されたキーボードカバー10のカバー本体12上に外部端末であるタブレット端末11を載置させて操作することができる。このときには、タブレット端末11の外形がカバー本体12の外形よりも小さく、かつタブレット端末11の下面の面積が複数のキーブロック8a〜8fそれぞれの各面積よりも大きく形成されている。
このため、タブレット端末11は、キーボードカバー10のカバー本体12上に載置された際に、枠状の外周リブ13および格子状の中間リブ14に跨って配置されることにより、凹部12aに対応するカバー本体12を押し下げることがなく、外周リブ13および中間リブ14によって支持されたカバー本体12上に載置される。
また、このときには、カバー本体12上に載置されたタブレット端末11の前端下部がカバー本体12における手前側の辺部上に突出して設けられた滑止め部15に当接する。このため、カバー本体12上に載置されたタブレット端末11がカバー本体12の手前側に向けて滑らないように規制される。これにより、カバー本体12上に載置されたタブレット端末11が操作中に手前側に位置ずれすることがないので、タブレット端末11を良好に操作することができる。
この状態では、タブレット端末11がプリンタ部6の記録紙排出口6aを覆い隠すことがないため、カバー本体12上にタブレット端末11を載置させた状態で、プリンタ部6で印字されたロール状の記録紙をレジスタ本体3の記録紙排出口6aからレシートとして発行することができる。
この場合、ユーザと顧客との間で現金の受け渡しを行う際には、ドロア部2のドロアケース17内から引出部18を引き出して現金の受け渡しを行う。このとき、ユーザが顧客から受け取った紙幣を収納する際、あるいはユーザが紙幣を取り出して顧客に手渡す際には、引出部18内の紙幣ボックス21内に設けられた紙幣押え部22を起立させて、紙幣ボックス21内に紙幣を収納したり、あるいは紙幣ボックス21内から紙幣を取り出したりする。そして、紙幣押え部22を横倒させて紙幣を紙幣ボックス21内に押え付ける。
この場合、紙幣ボックス21内に設けられた紙幣押え部22を起立させた際には、紙幣押え部22の先端部(図6では上端部)がキーボード部4の上方に突出した状態で、紙幣押え部22がカバー本体12の前端部に設けられたガード部16に当接する。このため、紙幣押え部22が紙幣ボックス21の後方に傾いた状態で起立しても、紙幣押え部22がキーボード部4の前面に当接することがないので、キーボード部4の前面を傷付けることがない。
また、このときには、紙幣押え部22がカバー本体12のガード部16に当接することにより、紙幣押え部22が紙幣ボックス21の後方に傾いた状態で起立しても、カバー本体12上に配置されたタブレット端末11の前面にも当接することがない。このため、起立した紙幣押え部22によってタブレット端末11の前面が傷付くことがない。
このように、この電子レジスタのキーボードカバー10によれば、キーボード部4を覆って配置され、上面に外部端末であるタブレット端末11が載置可能なカバー本体12と、このカバー本体12における手前側の辺部上に突出して設けられ、カバー本体12に対するタブレット端末11の滑りを規制する滑止め部15と、を備えていることにより、滑止め部15によってタブレット端末11の手前側への滑りを防ぐことができ、これによりタブレット端末11の操作中にタブレット端末11が滑って位置ずれを起こすことがないので、タブレット端末11の操作性を向上させることができる。
この場合、滑止め部15は、カバー本体12上に左右両端部に亘って直線状に設けられていることにより、タブレット端末11をカバー本体12の上面における左右方向のどの位置に配置しても、カバー本体12に対するタブレット端末11の滑りを規制することができる。また、この滑止め部15は、高さがタブレット端末11の高さ(厚み)よりも低いので、カバー本体12上に配置されたタブレット端末11を操作する際に、滑止め部15が邪魔にならず、タブレット端末11を良好に操作することができる。
また、このキーボードカバー10では、キーボード部4上の外周を囲む外周支持部である外周リブ13がカバー本体12の下面に枠状に設けられていることにより、カバー本体12がキーボード部4を覆った状態で外周リブ13がキーボード本体7の外周上に配置された際に、枠状の外周リブ13によってキーボード部4の複数のキーブロック8a〜8f全体の外周を囲うことができ、これによりキーボード部4上における外周から内側に水などの液体が浸入するのを確実にかつ良好に防ぐことができる。
また、このキーボードカバー10では、キーボード部4の複数のキーブロック8a〜8f間に配置される中間支持部である中間リブ14がカバー本体12の下面に格子状に設けられていることにより、カバー本体12がキーボード部4を覆った状態で中間リブ14をキーボード本体7の仕切部7b上に配置させることができるので、複数のキーブロック8a〜8f間に対応する箇所のカバー本体12を格子状の中間リブ14によって確実にかつ良好に支持することができる。
これにより、このキーボードカバー10では、カバー本体12がキーボード部4上を覆って配置された際に、カバー本体12が軟質合成樹脂であるシリコーンゴムで形成されても、枠状の外周リブ13および格子状の中間リブ14によってカバー本体12をキーボード部4の上側に確実にかつ良好に支持することができる。
この場合、キーボードカバー10のカバー本体12上に載置されるタブレット端末11は、外形がカバー本体12の外形よりも小さく、かつタブレット端末11の下面の面積が複数のキーブロック8a〜8fそれぞれの各面積よりも大きく形成されていることにより、タブレット端末11をカバー本体12上に載置させた際に、タブレット端末11を枠状の外周リブ13および格子状の中間リブ14に跨って配置させることができる。
このため、このキーボードカバー10では、カバー本体12上に外部端末であるタブレット端末11を載置しても、このタブレット端末11によって、凹部12aに対応するカバー本体12が押し下げられることがないので、キーボード部4の各キートップが押されることがなく、カバー本体12上にタブレット端末11を良好に載置して操作することができる。
この場合、このキーボードカバー10では、枠状の外周リブ13および格子状の中間リブ14によって囲われたカバー本体12の箇所に凹部12aが複数のキーブロック8a〜8fそれぞれに対応して設けられていることにより、これら凹部12a内に複数のキーブロック8a〜8fの各キートップを挿入させてカバー本体12の下面に接触もしくは接近させた状態で良好に配置させることができる。
このため、このキーボードカバー10では、カバー本体12が軟質合成樹脂であるシリコーンゴムで、凹部12aに対応するカバー本体12の厚みが薄く形成されていることにより、カバー本体12を上方から押した際に、凹部12aに対応するカバー本体12を良好に弾性変形させることができる。これにより、複数のキーブロック8a〜8fの各キートップを個別に独立させてキー操作することができるので、キーボード部4のキートップを良好に操作して確実に情報を入力することができる。
また、このキーボードカバー10では、カバー本体12が透明または半透明の軟質合成樹脂であるシリコーンゴムで形成されていることにより、カバー本体12を通して複数のキーブロック8a〜8fの各キートップを上方から見ることができる。この場合、キーボードカバー10の枠状の外周リブ13および格子状の中間リブ14によって囲われた凹部12aに対応するカバー本体12の厚みが薄いので、複数のキーブロック8a〜8fの各キートップを上方から確実にかつ良好に見ることができる。
この場合、このキーボードカバー10では、カバー本体12が透明なシリコーンゴムで形成されていれば、キーボード部4の各キートップのキー表示を鮮明に視認することができる。また、このキーボードカバー10では、カバー本体12が半透明のシリコーンゴムで形成されていれば、キーボード部4の各キートップのキー表示を鮮明に視認することが難しくなるため、キーボード部4上にキーボードカバー10が配置されることを確実にかつ良好に視認することができる。
(第2実施形態)
次に、図7〜図11を参照して、この発明を電子レジスタに適用した第2実施形態について説明する。なお、図1〜図6に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この電子レジスタは、図7〜図11に示すように、外部端末であるタブレット端末30とキーボードカバー31とが第1実施形態と異なる構造であり、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構造になっている。
このタブレット端末30は、図7に示すように、外形が第1実施形態のタブレット端末11の外形よりも大きく形成されている。すなわち、このタブレット端末30は、前後方向(縦方向)の長さがキーボード部4のキーボード本体7における前後方向の長さよりも長く、かつ左右方向(横方向)の長さがキーボード部4のキーボード本体7における左右方向の長さよりも短く形成されている。
このため、キーボードカバー31は、図7〜図11に示すように、上面にタブレット端末30を載置させるために、カバー本体32がキーボード部4上に配置された際に、キーボード部4のキーボード本体7における手前側に延長された大きさに形成されている。すなわち、このキーボードカバー31は、カバー本体32における手前側の辺部に、キーボード部4の手前側の前面を覆うガード部33が、キーボード部4の前面からドロア部2の前面よりも手前側に向けて延長されて設けられた構造になっている。
これにより、キーボードカバー31は、図7〜図11に示すように、カバー本体32がキーボード部4上に配置された際に、カバー本体32の手前側の辺部に設けられたガード部33がドロア部2の前面よりも手前側に延長された状態で配置されることにより、タブレット端末30がキーボードカバー31上から前後方向に突出することなく載置されるように構成されている。
このため、タブレット端末30は、図7〜図11に示すように、キーボードカバー31上に載置された際に、タブレット端末30の手前側の辺部がカバー本体32のガード部33上から手前側に突出することがなく配置される。また、このタブレット端末30は、キーボードカバー31上に載置された際に、タブレット端末30の奥側の辺部がカバー本体32上から奥側に突出することがなく、かつプリンタ部6の記録紙排出口6aを塞ぐことがなく配置されるように構成されている。
この場合にも、キーボードカバー31は、第1実施形態と同様、カバー本体32がシリコーンゴム、ウレタンゴムなどの透明または半透明の軟質合成樹脂で、好ましくはシリコーンゴムで形成されている。このキーボードカバー31のガード部33は、図11に示すように、ドロア部2の前面よりも手前側に突出して配置され、キーボード部4の手前側の前面を覆うように形成されている。
この場合、ガード部33の内部には、図9(a)〜図9(c)に示すように、空間部33aがキーボード部4の前面側および下面側に向けて開放された状態でガード部33の左右方向(横方向)に沿って設けられている。この空間部33a内には、複数の補強リブ34がガード部33の左右方向に沿って等間隔で設けられている。これら複数の補強リブ34は、空間部33a内の前部および上部に板状に設けられて、奥側に露出する端部がキーボード部4の前面に当接するように構成されている。
この場合にも、キーボードカバー31は、図7〜図11に示すように、第1実施形態と同様、カバー本体32の下面に、キーボード部4における複数のキーブロック8a〜8f全体の外周を囲う枠状の外周リブ13と、複数の複数のキーブロック8a〜8f間に配置される格子状の中間リブ14と、が設けられた構造になっている。これにより、キーボードカバー31は、第1実施形態と同様、枠状の外周リブ13と格子状の中間リブ14とで囲われた箇所に凹部32aが設けられている。
また、カバー本体32の手前側の上面、つまりガード部33の手前側の上面には、図8〜図11に示すように、第1実施形態と同様、滑止め部15が上方に突出して設けられている。さらに、レジスタ部1は、第1実施形態と同様、内部に引出部18が収納されたドロア部2上に配置されている。
この場合、レジスタ部1は、図11に示すように、レジスタ本体3上に配置されたキーボード部4の手前側の前面が、ドロア部2の前面とほぼ同じ位置で、ドロア部2上に配置されている。また、ドロア部2の引出部18は、第1実施形態と同様、内部に硬貨ボックス20と紙幣ボックス21とが収納されており、紙幣ボックス21内には、複数の紙幣押え部22が設けられている。
次に、このような電子レジスタの作用について説明する。
この電子レジスタを使用する場合には、まず、キーボード部4上にキーボードカバー31を配置する。このときには、第1実施形態と同様、カバー本体32の外周リブ13をキーボード部4のキーボード本体7の外周に対応させて、外周リブ13をキーボード本体7の外周上に配置させると共に、カバー本体32の中間リブ14を複数のキーブロック8a〜8f間に対応させて、中間リブ14を複数のキーブロック8a〜8f間に対応するキーボード本体7の仕切部7b上に配置させる。
これにより、カバー本体32が複数のキーブロック8a〜8fを覆った状態でキーボード部4のキーボード本体7上に配置される。このときには、カバー本体32における手前側の辺部に設けられたガード部33が、キーボード部4の手前側の前面に配置されてキーボード部4の前面を覆う。この場合には、ガード部33内の空間部33a内に設けられた複数の補強リブ34の外端部がキーボード部4の前面に押し当てられた状態で、ガード部33がキーボード部4の前面からドロア部2の前面側に突出して配置される。
この状態では、キーボードカバー31の外周リブ13がカバー本体32の下面における外周部に枠状に連続して設けられ、この外周リブ13がキーボード部4における複数のキーブロック8a〜8f全体の外周を囲んだ状態でキーボード本体7の外周上に配置される。このため、第1実施形態と同様、カバー本体32の外周リブ13によってキーボード部4上における外周から内側に水などの液体が浸入するのを防ぐことができる。
また、この状態では、第1実施形態と同様、カバー本体32の凹部32a内に複数のキーブロック8a〜8fの各キートップが挿入されてカバー本体32の下面に接触もしくは接近した状態で配置される。この場合にも、カバー本体32が透明または半透明の軟質合成樹脂であるシリコーンゴムで、凹部32aに対応するカバー本体32の厚みが薄いので、複数のキーブロック8a〜8fの各キートップがカバー本体32を通して上方から見える。
また、この場合にも、カバー本体32が軟質合成樹脂であるシリコーンゴムで、凹部32aに対応するカバー本体32の厚みが薄く形成されていることにより、カバー本体32が上方から押されると、撓み変形する。このため、カバー本体32を上方から押して撓み変形させた際には、複数のキーブロック8a〜8fの各キートップを個別に独立させてキー操作ができる。これにより、キーボード部4のキー操作を行って売上データなどの情報を良好に入力することができる。
このときにも、キーボード部4上にカバー本体32を配置させた状態で、キーボード部4の各キートップを操作して売上データなどの情報を入力すると、その入力された情報がレジスタ本体3の表示部5に表示され、この表示された情報がプリンタ部6の印字部によってロール状の記録紙に印字され、この印字された記録紙がレジスタ本体3の記録紙排出口6aからレシートとして発行される。
ところで、キーボード部4上に配置されたキーボードカバー31上に外部端末であるタブレット端末30を載置させる場合には、タブレット端末30の前後方向の長さが、キーボード部4の前後方向の長さよりも長く、かつキーボードカバー31の前後方向の長さとほぼ同じで、タブレット端末30の左右方向の長さがキーボードカバー31の左右方向の長さよりも短いので、キーボードカバー31からタブレット端末30がはみ出すことがなく良好に載置される。
すなわち、タブレット端末30は、手前側の辺部がカバー本体32のガード部33上にその手前側に突出することなく配置され、奥側の辺部がカバー本体32の奥側の辺部上にその奥側に突出することなく配置されることにより、キーボードカバー31からタブレット端末30の前後方向の各辺部がはみ出すことなく載置される。
このため、タブレット端末30は、キーボードカバー31のカバー本体32上に載置された際に、第1実施形態と同様、枠状の外周リブ13および格子状の中間リブ14に跨って配置されることにより、凹部32aに対応するカバー本体32を押し下げることがなく、外周リブ13および中間リブ14によって支持されたカバー本体32上に載置される。
また、このときには、キーボードカバー31上に載置されたタブレット端末30の前面下部がカバー本体32のガード部33の手前側の辺部上に突出して設けられた滑止め部15に当接する。このため、キーボードカバー31上に載置されたタブレット端末30がカバー本体32の手前側に向けて滑らないように規制される。これにより、カバー本体32上に載置されたタブレット端末30が操作中に手前側に位置ずれすることがないので、タブレット端末30を良好に操作することができる。
この状態では、タブレット端末30がプリンタ部6の記録紙排出口6aを覆い隠すことがないため、カバー本体32上にタブレット端末30を載置させた状態で、プリンタ部6で印字されたロール状の記録紙をレジスタ本体3の記録紙排出口6aからレシートとして発行することができる。この場合、ユーザと顧客との間で現金の受け渡しを行う際には、第1実施形態と同様、ドロア部2のドロアケース17内から引出部18を引き出して現金の受け渡しを行う。
このとき、ユーザが顧客から受け取った紙幣を収納する際、あるいはユーザが紙幣を取り出して顧客に手渡す際には、引出部18内の紙幣ボックス21内に設けられた紙幣押え部22を起立させて、紙幣ボックス21内に紙幣を収納したり、あるいは紙幣ボックス21内から紙幣を取り出したりする。そして、紙幣押え部22を横倒させて紙幣を紙幣ボックス21内に押え付ける。
この場合、紙幣ボックス21内に設けられた紙幣押え部22を起立させた際には、紙幣押え部22の先端部(図11では上端部)がキーボード部4の上方に突出した状態で、紙幣押え部22がカバー本体32の前端部に設けられたガード部33に当接する。このため、紙幣押え部22が紙幣ボックス21内から上方に起立しても、紙幣押え部22がキーボード部4の前面に当接することがないので、キーボード部4の前面が傷付くことがない。
また、このときには、紙幣押え部22がカバー本体32のガード部33に当接することにより、紙幣押え部22が紙幣ボックス21内から上方に起立しても、キーボードカバー31上に載置されたタブレット端末30の前面にも当接することがない。このため、起立した紙幣押え部22によってタブレット端末30の前面が傷付くことがない。
このように、この電子レジスタのキーボードカバー31によれば、第1実施形態と同様の作用効果があるほか、キーボード部4の手前側の辺部から手前側に向けて延長された延長部としてのガード部33を備え、このガード部33における手前側の辺部上に滑止め部15が設けられていることにより、外部端末であるタブレット端末30をキーボードカバー31上に良好に載置させることができると共に、タブレット端末30の手前側への滑りを防いでタブレット端末30の操作性を向上させることができる。
すなわち、このキーボードカバー31では、カバー本体32がキーボード部4の手前側の辺部から手前側に向けて延長された延長部としてのガード部33を備えているので、外部端末であるタブレット端末30がキーボード部4の前後方向の長さよりも長くても、ガード部33によってキーボードカバー31の前後方向の長さをタブレット端末30の前後方向の長さとほぼ同じ長さに形成することができ、これによりタブレット端末30をキーボードカバー31上に確実にかつ良好に配置させることができる。
また、このキーボードカバー31では、ガード部33における手前側の辺部上に滑止め部15が設けられているので、この滑止め部15によってタブレット端末30の手前側への滑りを確実に防ぐことができ、これにより第1実施形態と同様、タブレット端末30の操作中にタブレット端末30が滑って位置ずれを起こすことがないので、タブレット端末30の操作性を向上させることができる。
この場合、延長部であるガード部33は、内部に空間部33aがキーボード部4の前面側および下面側に向けて開放されて設けられ、この空間部33a内に複数の補強リブ34が設けられていることにより、ガード部33がキーボード部4の手前側の辺部から手前側に向けて突出して設けられていても、空間部33aによってキーボードカバー31の材料を削減することができると共に、ガード部33の内部に空間部33aを設けても、複数の補強リブ34によってガード部33の強度を確保することができる。
すなわち、このガード部33は、内部に設けられた空間部33aによってキーボードカバー31の材料を削減することによって、キーボードカバー31の重量を軽くして軽量化を図ることができると共に、低価格化を図ることができる。また、このガード部33は、内部に空間部33aを設けても、複数の補強リブ34によってガード部33の強度を確保することができるので、キーボード部4の前面を確実にかつ良好に保護することができる。
なお、上述した第2実施形態では、キーボード部4の手前側の辺部よりも手前側に向けて延長された延長部としてのガード部33の内部に空間部33aを設け、この空間部33a内に複数の補強リブ34を設けた場合について述べたが、この発明は、必ずしもガード部33の内部に空間部33aおよび補強リブ34を設ける必要はなく、単純にキーボード部4の手前側の辺部よりも手前側に向けて延長されたガード部であっても良い。
また、上述した第1、第2実施形態では、滑止め部15がカバー本体12上、またはカバー本体32のガード部33上に直線状に設けられている場合について述べたが、この発明は、これに限らず、例えばカバー本体12上、またはカバー本体32のガード部33上に直線に沿って不連続状態で部分的に設けられた構造であっても良い。
また、上述した第1、第2実施形態では、キーボードカバー10、31のカバー本体12、32上に配置される外部端末としてタブレット端末11、30を用いた場合について述べたが、この発明は、これに限らず、例えば携帯情報端末や事務端末などの電子機器であっても良い。
さらに、上述した第1、第2実施形態では、電子レジスタに適用した場合について述べたが、この発明は、必ずしも電子レジスタである必要はなく、例えばキーボード部を備えたノート型のパーソナルコンピュータ、あるいはキーボードを備えた据置型のパーソナルコンピュータなどのキーボードを備えた電子機器にも適用することができる。
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は、これらに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
請求項1に記載の発明は、キーボードを覆って配置され、上面に外部端末が載置可能なカバー本体と、前記カバー本体における手前側の辺部上に突出して設けられ、前記カバー本体に対する前記外部端末の滑りを規制する滑止め部と、を備えていることを特徴とするキーボードカバーである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のキーボードカバーにおいて、前記滑止め部は、前記カバー本体上に直線状に設けられていることを特徴とするキーボードカバーである。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のキーボードカバーにおいて、前記滑止め部は、前記カバー本体上に直線に沿って不連続状態で部分的に設けられていることを特徴とするキーボードカバーである。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のキーボードカバーにおいて、前記カバー本体は、前記キーボードの前記辺部から手前側に向けて延長された延長部を備えており、前記滑止め部は、前記延長部における手前側の辺部上に設けられていることを特徴とするキーボードカバーである。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のキーボードカバーにおいて、前記カバー本体の下面には、前記キーボードの外周を囲む外周支持部が設けられていることを特徴とするキーボードカバーである。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のキーボードカバーにおいて、前記カバー本体の下面には、前記キーボードの複数のキーブロック間に配置される中間支持部が設けられていることを特徴とするキーボードカバーである。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載のキーボードカバーにおいて、前記カバー本体は、透明または半透明の軟質合成樹脂で形成されていることを特徴とするキーボードカバーである。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれかに記載されたキーボードカバーを備えていることを特徴とする電子レジスタである。