JP2019184240A - 磁気検出器 - Google Patents

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剛健 河野
英男 荒川
Hideo Arakawa
英男 荒川
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Abstract

【課題】バイアス磁場或いは負帰還磁場に対応する電流を磁気インピーダンス素子の検出コイルに通電した場合であっても、精確な磁気信号を取得可能な磁気検出器を提供しようとするものである。【解決手段】アモルファスワイヤ10にパルス電流又は高周波電流を通電すると共に、アモルファスワイヤ10に巻き回した検出コイル11に誘起する外部磁場に対応する大きさの交流減衰振動電圧を出力する磁気インピーダンス素子1と、交流減衰振動電圧を外部磁場に対応する電圧信号に変換する検波回路4と、検出コイル11に通電して検出コイル11内に生じる磁場によってアモルファスワイヤ10に磁場を印加するデカップリング回路3とを備えた磁気検出器において、検出コイル11と検波回路4との間に、交流結合回路8を設けている。【選択図】図3

Description

本発明は磁気検出器において、特に、直流及び交流磁場の強さ、或いは磁気変動の計測並びに微小磁石などの検出に好適な磁気検出器に関するものである。
磁気検出器のセンサの一つとして用いられる磁気インピーダンスセンサは、例えば、直径20μm、長さ6mmの感磁体であるアモルファスワイヤとこのアモルファスワイヤの周囲に巻き回された検出コイルからなる磁気インピーダンス素子、この磁気インピーダンス素子に駆動信号を入力する駆動回路、磁気インピーダンス素子からの出力を処理する検波回路や増幅器などを備えている。
上記の磁気インピーダンスセンサを用いて磁場を検出する場合、アモルファスワイヤに対して駆動回路から入力信号としてパルス電流或いは高周波電流を印加し、検出コイルの両端に生じるアモルファスワイヤ周辺の外部磁場に対応する交流電圧を、検波回路によって磁気信号電圧に変換し、この磁気信号電圧を増幅器により所定の増幅度で増幅して出力する。この磁気インピーダンスセンサを利用することで、小型で且つ高感度な磁気検出器が実現可能であることが知られている。
具体的に、上記の磁気インピーダンスセンサを地磁気の微弱変動を観測する高感度磁気検出器として利用する場合、平均的な地磁気成分(例えば東京では約45000nT:ナノテスラ)が変動分(10〜100nT)よりも格段に大きいので、この地磁気の平均値成分によって磁気インピーダンスセンサの出力が飽和しないように、地磁気の平均値成分を打ち消すためのバイアス磁場を、検出コイルとは別に設けたバイアスコイルからアモルファスワイヤに印加する必要がある。
また、磁気インピーダンスセンサを利用して、直線性の優れた高精密型磁気測定器を実現する場合には、磁気インピーダンスセンサが測定対象の外部磁場内に設置されてもアモルファスワイヤに印加される磁場を常にゼロに保つことができる零位法で測定することが有効な手段ではあるが、この手段を採用する場合、上記同様検出コイルとは別に設けたフィードバックコイルから磁気インピーダンスセンサの出力信号を負帰還磁場としてアモルファスワイヤに印加する必要がある。
しかし、上記のようにバイアスコイルやフィードバックコイルを追加する構造を採用する場合、製造コストの増加や回路構造の複雑化を招くという問題が生じる。この問題を解決する手段として、例えば、特許文献1には、バイアスコイルやフィードバックコイルを追加的に設けずに、検出コイルに直接電流を通電することで、アモルファスワイヤにバイアス磁場あるいは負帰還磁場を印加する技術が記載されている。
上記の特許文献1の技術についてさらに説明する。特許文献1の図4に記載の磁気検出器は、電圧源又は電流源Eからデカップリング回路3を介して検出コイル11へ通電することでアモルファスワイヤ10にバイアス磁場を印加するように構成されている。また、特許文献1の図6に記載の磁気検出器は、増幅器5の出力である磁気信号を、デカップリング回路3を介して検出コイル11へ通電してアモルファスワイヤ10に負帰還磁場を印加するように構成されている。ここでいうデカップリング回路3は、後述する交流電圧Vacが、電圧源または電流源E、あるいは増幅器5へ流れることを妨げるためのものである。
特許文献1のような技術(回路構造)を採用すると、従来の磁気インピーダンスセンサに対して、バイアスコイルやフィードバックコイル等の検出コイルとは別のコイルを設ける必要がなくなるので、追加コイルを起因とする製造コストの増加や回路構造の複雑化を抑制することができる、というメリットがある。
特開2015−145800号公報
ところで、上記の特許文献1の図4及び図6におけるパルス発振器2と磁気インピーダンス素子1の回路部分のみを、本願の図8に簡易的に示しているが、実際上、図8に示すように、検出コイル11を形成する銅線には、巻線抵抗成分rがあるので、検出コイル11にバイアス磁場或いは負帰還磁場に対応する電流iを通電すると、巻線抵抗成分rと電流iとの積、すなわち、r×i=vという電圧vが検出コイルの内部に生じてしまう。
このため、検出コイル11の両端には、外部磁場を検出した交流信号Vacに対して、この巻線抵抗成分rによって生じる電圧vが重畳したVac+vが出力されることになる。すると、検出コイル11からVac+vが後段の検波回路へ入力されて検波され、増幅器で増幅されて出力されることになるので、電圧vの成分が誤差分となり磁気信号電圧に重畳されてしまい、精確な磁気の値を得ることができなくなる虞がある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、バイアス磁場或いは負帰還磁場に対応する電流を磁気インピーダンス素子の検出コイルに通電した場合であっても、精確な磁気信号を取得可能な磁気検出器を提供しようとするものである。
本発明はバイアス磁場や負帰還磁場を印加するために検出コイルに通電する電流iの周波数成分が直流から数10kHzであることに対して、検出コイルに誘起する外部磁場に対応する交流電圧Vacの周波数成分が数MHz〜数百MHz以上と格段に高いことに着目して、検出コイルと検波回路との間を、ハイパスフィルタ(高周波通過濾波回路)などの交流結合回路で接続することで、低周波成分をカットし、高周波成分の交流電圧Vacのみを検波回路に入力するものである。
以上の検討の結果得られた本発明の磁気検出器は、アモルファスワイヤにパルス電流又は高周波電流を通電すると共に、前記アモルファスワイヤに巻き回した検出コイルに誘起する外部磁場に対応する大きさの交流減衰振動電圧を出力する磁気インピーダンス素子と、前記交流減衰振動電圧を外部磁場に対応する電圧信号に変換する検波回路と、前記検出コイルに通電して該検出コイル内に生じる磁場によって前記アモルファスワイヤに磁場を印加するデカップリング回路とを備えた磁気検出器において、前記検出コイルと前記検波回路との間に、交流結合回路を設けたことを特徴としている。
上記の磁気検出器によれば、検出コイルと検波回路との間に交流結合回路を設けたことで、デカップリング回路を介して検出コイルにバイアス磁場や負帰還磁場を印加するための電流に対応する低い周波数成分の電圧については、検波回路に入力されることがないので、従来からあるバイアスコイルやフィードバックコイルを追加的に設けず検出コイルで兼用する構造であっても、精確な磁気検出が可能になる。
第1実施形態の磁気検出器の要部を示すブロック回路図である。 第2実施形態の磁気検出器の要部を示すブロック回路図である。 第1実施例の磁気検出器の詳細を示す詳細回路図である。 第2実施例の磁気検出器の詳細を示す詳細回路図である。 第3実施例の磁気検出器の詳細を示す詳細回路図である。 第4実施例の磁気検出器の詳細を示す詳細回路図である。 第4実施例の磁気検出器の磁場に対する出力の関係を示すグラフである。 従来構造の磁気検出器の要部を示す回路図である。
以下、本発明の最良の実施形態について、実施形態及び実施例に基づき図面を用いて説明する。
(実施形態1)
本第1実施形態の磁気検出器は、図1に示されるように、発振器2、この発振器2から駆動信号が入力されるアモルファスワイヤ10及び外部磁場に対応した信号を出力する検出コイル11からなる磁気インピーダンス素子1、検出コイル11からの出力を処理する信号処理回路であって、交流結合回路8、検波回路4及び増幅器5からなる信号処理回路、検出コイル11の一端に接続されたインピーダンス回路網としてのデカップリング回路3、このデカップリング回路3に接続された電圧源(または電流源)Eなど備えている。
磁気インピーダンス素子1において、発振器2からアモルファスワイヤ10にパルス電流又は高周波電流が通電されると、アモルファスワイヤ10に巻き回した検出コイル11に誘起する外部磁場に対応する大きさの交流減衰振動電圧を出力する。検出コイル11から出力される交流減衰振動電圧は、交流結合回路8によって直流成分(低周波成分)が遮断され、交流成分(高周波成分)のみの交流減衰振動電圧は、検波回路4によって外部磁場に対応する電圧信号(磁気信号)に変換され、さらに増幅器5によって所定の大きさの電圧に増幅されることで、外部磁場に対応する磁気信号を出力する。
また、検出コイル11の一端には、所定の抵抗値を含むデカップリング回路3を介して電圧源(又は電流源)Eに接続されている。検出コイル11から出力される交流減衰振動電圧は、デカップリング回路3が接続されているので、交流減衰振動電圧の電流がデカップリング回路3側へ殆ど流出することがない。一方、電圧源Eからデカップリング回路3を介して電流が検出コイル11に流入すると、検出コイル11内に磁場が生じるので、アモルファスワイヤ10に任意に磁気バイアスを印加することができる。
(実施形態2)
本第2実施形態の磁気検出器は、図2に示されるように、発振器2、この発振器2から駆動信号が入力されるアモルファスワイヤ10及び外部磁場に対応した信号を出力する検出コイル11からなる磁気インピーダンス素子1、検出コイル11からの出力を処理する信号処理回路であって、交流結合回路8、検波回路4及び増幅器5からなる信号処理回路、検出コイル11の入力端子に接続されると共に増幅器5の出力端子に接続されたフィードバック回路としてのデカップリング回路3などを備えている。
また、検出コイル11の一端は、所定の抵抗値を含むデカップリング回路3を介して電圧源Eとしての増幅器5の出力端子に接続されている。検出コイル11から出力される交流減衰振動電圧は、デカップリング回路3が接続されているので、交流減衰振動電圧の電流がデカップリング回路3側へ殆ど流出することがない。
本第2実施形態の磁気検出器においては、検出した磁気に対応する電圧信号を増幅器5により増幅し、その出力をアモルファスワイヤ10に磁気的にフィードバックする。つまり、増幅器5の出力の一部が、電流としてデカップリング回路3を介して検出コイル11に流入する。すると、検出コイル11内に磁場が生じるので、アモルファスワイヤ10に任意に負帰還磁気を印加することができる。尚、必要に応じて、増幅器5とデカップリング回路3との間に周波数選択回路を設け、アモルファスワイヤ10に対して周波数選択したフィードバック磁場を印加するようにしても良い。
ところで、第1実施形態及び第2実施形態の検出コイル11は、銅線で形成されており、巻き線部分の巻線抵抗成分rを有しているので、検出コイル11にバイアス磁場に対応する電流iを通電すると、巻線抵抗成分rと電流iとの積、すなわち、r×i=vという電圧vが検出コイル11の内部に生じてしまう。
しかし、交流減衰振動電圧に含まれる上記の電圧vは、後述するように、交流結合回路8によって遮断されるので、検波回路4には交流減衰振動電圧の高周波成分のみが入力され、変換された磁気信号を増幅器5で増幅して出力することができる。尚、図1、図2では、検出コイル11の巻線抵抗成分rの図示は省略している。
よって、デカップリング回路3によって検出コイル11にバイアス磁場又はフィードバック磁場を印加するための電流に対応する低い周波数成分の電圧については、交流結合回路8によって検波回路4に入力されることがないので、バイアスコイルやフィードバックコイルを追加的に設けない構造であっても、精確な磁気検出が可能になる。尚、デカップリング回路の種々の具体的な構造については、特開2015−145800号公報に開示されているものと同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
本第1実施例の磁気検出器は、第1実施形態、請求項1に記載の第1発明及び請求項2に記載の第2発明に基づくものであり、図3に示すように、パルス発振器2と、このパルス発振器2から駆動信号が入力されるアモルファスワイヤ10及び検出コイル11からなる磁気インピーダンス素子1、この磁気インピーダンス素子1の検出コイル11からの出力を処理するハイパスフィルタ8、アナログスイッチSWを備えた検波回路4及び増幅器5からなる信号処理回路、検出コイル11の入力端子に接続されるインピーダンス回路網(デカップリング回路)3、このインピーダンス回路網3に接続された電圧源Eなどを備えている。
パルス発振器2は、マルチバイブレータ型パルス発振回路によって構成され、アモルファスワイヤ10に所定の周期のパルス電流を印加している。パルス発振器2は、ロジックIC即ち論理回路I1及びI2と、ロジックICの各入力及び出力端子間に接続された抵抗器r1及びコンデンサC1によって構成されるマルチバイブレータから成る。パルス発振器2の出力端子には、パルス発振器2から印加されるパルス電流と同期して所定のタイミングでアナログスイッチSWを開閉するスイッチ信号が出力されるタイミング回路40が接続されている。
タイミング回路40は、パルス発振器2の出力端子に一端が接続されたコンデンサC2と、コンデンサC2の他端とロジック素子I3の入力端および回路電源Qに接続された抵抗r2と、アナログスイッチSWに接続されたロジック素子I3とから回路構成されている。そして、このタイミング回路40によりパルス発振回路2から印加されるパルス電流と同期して所定のタイミングでアナログスイッチSWを開閉するスイッチ信号が出力される。
インピーダンス回路網3は、設定された出力電圧または出力電流が出力される電圧源Eに接続された抵抗器Rから成る。インピーダンス回路網3は、検出コイル11の出力端子に接続され、電圧源Eからの設定された出力電圧または出力電流が検出コイル11に対して出力される。
ここで、本発明の特徴である交流結合回路について説明する。
図3に示すように、交流結合回路としてのハイパスフィルタ8は、検出コイル11の出力端子に一端が接続されたコンデンサCfと、このコンデンサCfの他端とアナログスイッチSWの入力端子及びアースに接続された抵抗Rfとから回路構成されている。このハイパスフィルタ8は、インピーダンス回路網3から通電される直流電流iによって検出コイル11の内部に生じる低周波成分の電圧vが検波回路4側へ流入するのを防止するので、検波回路4には外部磁気に対応した交流減衰振動電圧のみが入力される。
検波回路4は、検出コイル11の出力端子に接続され、タイミング回路40からのスイッチ信号によって、所定のタイミングでアナログスイッチSWを開閉することにより、ハイパスフィルタ8によって低周波成分の電圧vが遮断された検出コイル11の検知出力、即ち交流減衰振動電圧をサンプルホールドして磁気信号に対応する電圧信号に変換し、ホールドコンデンサChに電圧として蓄積するようになっている。
増幅器5は、一方の入力端子は検波回路4の出力端子に接続され、他方の入力端子はアースとの間に抵抗r3が接続される共に出力端子との間に抵抗r4が接続されたOPアンプから成る。増幅器5は、ホールドコンデンサChに蓄積された磁気信号としての電圧信号を所定の大きさに増幅して出力端子Pより出力するようになっている。
磁気インピーダンス素子1の周囲に平均的な地磁気成分と検出するべき微弱な磁気変動成分が存在するとき、これに対応するアモルファスワイヤ10の内部の磁場Bwは、Be(平均磁場対応成分)とBs(変動磁場対応成分)の和、即ちBe+Bsとなる。
インピーダンス回路網3が、抵抗Rのみによって構成される場合は、検出コイル11のインピーダンスよりも高いインピーダンス(抵抗値)であると共に、所定の磁気バイアスを実現するため所定の電流が設定される抵抗値を用い、かかるインピーダンス回路網3を通じて電源Eから電流が検出コイル11に対して通電される。
磁気インピーダンス素子1の検出コイル11によりアモルファスワイヤ10内に地磁気の平均値と大きさが等しく逆方向の磁気バイアス−Bbが生成される(|Bb|=|Be|)ので、以下の数式に示される関係となる。
Bw=Be+Bs−Bb=Bs・・・数1
この結果、アモルファスワイヤ10の内部の平均磁場Beと検出コイル11によるバイアス磁場Bbが相殺されるので、アモルファスワイヤ10の内部には変動磁場Bsのみになり、変動磁場Bsに対応する交流振動減衰電圧が検出コイルから出力される。
次に、本第1実施例の磁気検出器の作用及び効果について説明する。
先ずは、I1、I2、c1、r1から成るバルス発振器2によってアモルファスワイヤ10にパルス電流が通電されると共に、インピーダンス回路網3から検出コイル11にバイアス磁場に対応する電流が通電されると、検出コイル11の両端に、変動磁場Bsに対応する交流減衰振動電圧Tと巻線抵抗成分rと電流iとの積に対応する電圧vが生じるが、この電圧vはハイパスフィルタ8によって遮断される。
次に、I3、c2、r2から成るタイミング回路40により所定のタイミングでアナログスイッチSWが開閉されるので、ホールドコンデンサChからなる検波回路4は、変動磁場Bsに対応する磁気信号電圧のみがホールドコンデンサChに蓄積するため、蓄積された変動磁場Bsに対応する磁気信号電圧が増幅器5によって所定の大きさに増幅され、出力端子Pから出力される。
このように、検出コイル11と検波回路4との間にハイパスフィルタ8を設けたことで、インピーダンス回路網3によって検出コイル11にバイアス磁場を印加するための電流に対応する低周波成分の電圧については、ハイパスフィルタ8によって検波回路4に入力されることがないので、バイアスコイルを追加的に設けない構造であっても、精確な磁気検出が可能になる。
また、電圧源Eから抵抗Rを通じて直流電流iを検出コイル11に通電してアモルファスワイヤ10に直流バイアス磁場を印加するので、この直流電流iを所定の値に設定することで、例えば、アモルファスワイヤ10に印加される地磁気の平均値成分を打ち消すことができるので、磁気検出器の出力が飽和することがなく、所定の増幅度に設定した増幅器5によって、地磁気の微弱変動のみを高感度で観測することが可能になる。
本第2実施例の磁気検出器は、第2実施形態、請求項1に記載の第1発明及び請求項3に記載の第3発明に基づくものであり、図4に示すように、パルス発振器2、このパルス発振器2から駆動信号が入力されるアモルファスワイヤ10及び検出コイル11からなる磁気インピーダンス素子1、この磁気インピーダンス素子1の検出コイル11からの出力を処理するハイパスフィルタ8、アナログスイッチSWを備えた検波回路4及び増幅器5からなる信号処理回路、検出コイル11の入力端子に接続されると共に増幅器5の出力端子に接続されるフィードバック回路(デカップリング回路)3などを備えている。
本第2実施例は、第1実施例の構成と大部分は共通するため、以下の説明では、相違点についてのみ説明する。本第2実施例の磁気検出器は、図4に示すように、検出コイル11と検波回路4との間を交流結合回路としてのハイパスフィルタ8で接続すると共に、図3の回路における抵抗Rの一方の端子を増幅器5の出力端子に接続してフィードバック回路を構成することで、増幅器5が出力する磁気信号に対応する電流を検出コイル11に通電して、アモルファスワイヤ10に負帰還磁場を印加するように構成されている。
上記構成より成る第2実施例の磁気検出器は、検出した磁気出力信号を増幅器5の出力から検出コイル11に対して通電することでアモルファスワイヤ10に磁気的に負帰還して零位法で測定することができるので、入力磁場に対する出力信号の直線性に極めて優れた高精密磁気測定器が実現できる。
上記の第2実施例の別の態様として第3実施例は、図5に示すごとく図3における電圧源Eを除いた残りすべての電気回路をひとつの電子回路基板20に実装すると共に、抵抗Rの一方の電極を基板20の電極端子Pbに接続して、外部から電圧を供給できるように構成したものである。
この第3実施例の構成によれば、磁気検出器のユーザーが所有している可変電源装置から任意の値にバイアス磁場を印加することができるので高感度磁場計測システムとして測定対象ごとに容易にバイアスのセッティングができるという利便性が向上する。
上記の第3実施例の別の態様として第4実施例は、図6に示すごとく増幅器5の後段に演算増幅器OPiと抵抗器Ri並びにキャパシタCiからなる積分回路6を挿入し、この積分回路6の出力端を、磁気信号の出力端子Pとすると共に、この出力端子から抵抗Rを介して検出コイル11に通電してアモルファスワイヤ10に磁気的に積分負帰還するように構成したものである。
この第4実施例の構成によれば、積分負帰還によってアモルファスワイヤ10に印加される外部磁場成分が極力打消されて、エラー(打消し誤差)が殆どゼロになるので、さらなる高精密磁気検出器が実現できる。また、増幅器5を積分回路とすることもできる。
図7には、本第4実施例による磁気検出器の磁場に対する出力の関係を示すが図示しない方法で非直線性誤差を測定すると±0.01%以下であった。尚、図6において積分回路6を追加することによって信号の極性が反転(プラスがマイナスに、マイナスがプラス)するが、これに対応して検出コイル11の巻き方向を逆方向に巻回するか、または極性をもう一度反転するための位相反転目的の図示しない増幅器を積分器の後段に用いることで負帰還状態を構築しても良い。
尚、実施例1〜4において、インピーダンス回路網3またはフィードバック回路網3を構成する抵抗器Rは、検出コイル11へバイアス磁場またはフィードバック磁場を印加するための電流を設定する抵抗器を兼ねている。
その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態を包含するものである。
1 磁気インピーダンス素子
2 発信器
3 デカップリング回路(インピーダンス回路網、フィードバック回路)
4 検波回路
5 増幅器
8 交流結合回路
10 アモルファスワイヤ
11 検出コイル

Claims (3)

  1. アモルファスワイヤにパルス電流又は高周波電流を通電すると共に、前記アモルファスワイヤに巻き回した検出コイルに誘起する外部磁場に対応する大きさの交流減衰振動電圧を出力する磁気インピーダンス素子と、
    前記交流減衰振動電圧を外部磁場に対応する電圧信号に変換する検波回路と、
    前記検出コイルに通電して該検出コイル内に生じる磁場によって前記アモルファスワイヤに磁場を印加するデカップリング回路とを備えた磁気検出器において、
    前記検出コイルと前記検波回路との間に、交流結合回路を設けたことを特徴とする磁気検出器。
  2. 前記デカップリング回路は、前記検出コイルに対して直流電流又は低周波電流を通電することで、前記アモルファスワイヤにバイアス磁場を印加するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気検出器。
  3. 前記デカップリング回路は、前記検出コイルに対して前記検波回路から増幅されて出力される電気信号を通電することで、前記アモルファスワイヤに負帰還磁場を印加するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気検出器。

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