JP3572457B2 - 磁気検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部磁界の大きさに応じてインピーダンスが変化する磁気インピーダンス素子に電流が印加され、外部磁界により変化した前記磁気インピーダンス素子のインピーダンスを前記磁気インピーダンス素子の周囲に巻回したコイル手段の誘起電圧に基づく電圧信号として検出する磁気検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の磁気検出器(特開平6−176930、特開2000−180521)は、磁気インピーダンス素子が外部磁界に応じてそのインピーダンスが高感度で変化するので、このインピーダンス変化を信号変換回路によって検出するものであるが、前記磁気インピーダンス素子がヒステリシス特性を有するので、測定時あるいは非測定時にかかわらず前記磁気インピーダンス素子が外部磁界に暴露された履歴によって測定値に誤差が生ずる。
【0003】
そこで従来の磁気センサ(特開2000−180521)は、前記磁気インピーダンス素子のヒステリシス特性による測定値の誤差を解消するため、図10に示されるように薄膜より成る磁気インピーダンス素子Mを用いた磁気コアに負帰還コイルNCおよびバイアスコイルBCを巻回した磁気センサにおいて、前記磁気コアの両端に高周波電流を印加する発振回路Oと前記磁気コアとの間に介挿されインピーダンスのミスマッチングを調整するバッファ回路Bと、前記磁気インピーダンス素子に印加された外部磁界に応じて変化する高周波電流の変化量から外部磁界の磁気変化量を検出する検波回路Rと、前記磁気インピーダンス素子のヒステリシスを解消するヒステリシスキャンセル回路Hとを備えるものであった。
【0004】
また上記従来の磁気センサにおいては、大きい負の外部磁界が入った場合、前記磁気インピーダンス素子のヒステリシスの影響により検出電圧が大きく変わってしまうことの対策として、一定周期で一定幅のパルスを作り出しトランジスタで前記磁気インピーダンス素子のバイアスコイルに印加していた。
【0005】
さらに上記従来の磁気センサにおいては、上記公報にも記載があるようにヒステリシスパルスを印加することで出力が不安定になると考えられるが、パルス幅およびパルス振幅をオペアンプの周波数特性以上に設定することでオペアンプを含む回路がローパスフィルタとして機能し、ヒステリシスパルスの影響を受けないようにするものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の磁気センサにおいては、上記公報に記載された図面図19が、ヒステリシスパルスによりリセット点まで磁界を加えるとそのとき高周波の振幅がほぼ最大になることを表している。
【0007】
図11を用いて時系列的に解析すると、図11の(f) に示されるヒステリシスパルスが立ち上がっている400nsの期間においては、磁気インピーダンス素子の両端の高周波電圧の振幅は、図11の(c) に示されるごとくほぼ最大値となる。
【0008】
この結果、上記公報に記載された図面図25における検出部は、高周波の振幅を直流に変換するため、図11の(d) に示されるごとく測定した磁界に対応する直流信号に前記400nsの期間最大値となった高周波の振幅に対応するパルス状の電圧が重畳することになる。
【0009】
AMP部は上述したようにローパスフィルタの機能を持つため、出力信号は、このようなパルス状の波形にはならず、図11の(e)に示されるごとく高周波の増大分に対応する平均化された直流電圧が誤差分(ノイズ)として本来の信号成分としての計測信号に重畳する。
したがって上記従来の磁気センサは、上述したように誤差分の混入により、精度の悪化を招き、精度の高い測定ができないという問題があった。
【0010】
そこで本発明者は、インピーダンス信号の検出中にヒステリシスパルスを印加する上述の従来装置における問題点を解消するために、インピーダンス信号の検出とヒステリシスパルスの印加のタイミングを異ならせて、インピーダンスの測定信号に誤差を与えないタイミングでヒステリシスパルスを前記コイル手段または磁気インピーダンス素子に印加する本発明の着目点に着目した。
【0011】
本発明者は、上記着目点に基づき、外部磁界の大きさに応じてインピーダンスが変化する磁気インピーダンス素子に電流が印加され、外部磁界により変化した前記磁気インピーダンス素子のインピーダンスを前記磁気インピーダンス素子の周囲に巻回されたコイル手段の誘起電圧に基づく電圧信号として検出する磁気検出装置において、前記インピーダンス信号の検出に先立ち、前記コイル手段または前記磁気インピーダンス素子にヒステリシス補償用パルスを印加して、前記磁気インピーダンス素子のヒステリシス特性の一方の特性における前記インピーダンス信号の検出を可能にして、前記磁気インピーダンス素子のヒステリシスを補償するという本発明の技術的思想に着眼し、更に研究開発を重ねた結果、前記磁気インピーダンス素子のヒステリシスに基づく誤差分の混入を防止することにより、精度の悪化を防止し、精度の高い測定を可能にするという目的を達成する本発明に到達した。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1に記載の第1発明)の磁気検出装置は、
外部磁界の大きさに応じてインピーダンスが変化する磁気インピーダンス素子の周囲にコイル手段を巻回した磁気センサーと、
前記磁気インピーダンス素子に電流が印加され、外部磁界により変化した前記磁気インピーダンス素子のインピーダンスを前記コイル手段を構成する検出コイルの誘起電圧に基づく電圧信号として検出する検出回路と、
前記インピーダンス信号の検出に先立ち、前記コイル手段または前記磁気インピーダンス素子にヒステリシス補償用パルスを印加して、前記磁気インピーダンス素子のヒステリシス特性の一方の特性における前記インピーダンス信号の検出を可能にするヒステリシス補償回路と
から成るものである。
【0013】
本発明(請求項2に記載の第2発明)の磁気検出装置は、
前記第1発明において、
前記ヒステリシス補償回路が、アモルファスワイヤによって構成された前記磁気インピーダンス素子の周囲に巻回された前記コイル手段を構成する前記検出コイルに、前記磁気インピーダンス素子に電流が印加されていない時にヒステリシス補償用パルスを印加するとともに、
前記検出回路としてのサンプルホールド回路によって、前記ヒステリシス特性の一方の特性における前記インピーダンス信号を、電流の印加タイミングに同期して前記検出コイルの誘起電圧に基づく電圧信号としてサンプルホールドすることにより検出する
ものである。
【0014】
本発明(請求項3に記載の第3発明)の磁気検出装置は、
前記第1発明において、
前記ヒステリシス補償回路が、アモルファスワイヤによって構成された前記磁気インピーダンス素子の周囲に巻回された前記コイル手段を構成する負帰還コイルに、電源投入に同期して負帰還電流に基づきヒステリシス補償用パルスを印加するとともに、
前記検出回路としてのサンプルホールド回路によって、前記ヒステリシス特性の一方の特性における前記インピーダンス信号を、前記磁気インピーダンス素子の電流の印加タイミングに同期して前記コイル手段を構成する検出コイルの誘起電圧に基づく電圧信号としてサンプルホールドすることにより検出する
ものである。
【0015】
【発明の作用および効果】
上記構成より成る第1発明の磁気検出装置は、外部磁界の大きさに応じてインピーダンスが変化する磁気インピーダンス素子に電流が印加され、外部磁界により変化した前記磁気インピーダンス素子のインピーダンスを前記磁気インピーダンス素子の周囲に巻回された前記コイル手段を構成する検出コイルの誘起電圧に基づき電圧信号として検出回路によって検出されるものであるが、上述の前記インピーダンス信号の検出に先立ち、前記コイル手段または前記磁気インピーダンス素子にヒステリシス補償用パルスを印加して、前記磁気インピーダンス素子のヒステリシス特性の一方の特性における前記インピーダンス信号の検出を可能にするので、前記磁気インピーダンス素子のヒステリシスに基づく誤差分の混入を防止することによって、前記磁気インピーダンス素子のヒステリシスを補償することにより、精度の悪化を防止し、精度の高い測定を可能にするという効果を奏する。
【0016】
上記構成より成る第2発明の磁気検出装置は、前記第1発明において、前記ヒステリシス補償回路が、アモルファスワイヤによって構成された前記磁気インピーダンス素子の周囲に巻回された前記コイル手段を構成する前記検出コイルに、前記磁気インピーダンス素子に電流が印加されていない時にヒステリシス補償用パルスを印加するとともに、前記検出回路としてのサンプルホールド回路によって、前記ヒステリシス特性の一方の特性における前記インピーダンス信号を、電流の印加タイミングに同期して前記検出コイルの誘起電圧に基づく電圧信号としてサンプルホールドすることにより検出するので、前記アモルファスワイヤによる高感度な磁気測定を可能にするとともに、従来装置のように測定した磁界に対応する直流信号にヒステリシスキャンセルパルスを平均化した直流成分が重畳することを防止して、精度の高い測定を可能にするという効果を奏する。
【0017】
上記構成より成る第3発明の磁気検出装置は、前記第1発明において、前記ヒステリシス補償回路が、アモルファスワイヤによって構成された前記磁気インピーダンス素子の周囲に巻回された前記コイル手段を構成する負帰還コイルに、電源投入に同期して負帰還電流に基づきヒステリシス補償用パルスを印加するとともに、前記検出回路としてのサンプルホールド回路によって、前記ヒステリシス特性の一方の特性における前記インピーダンス信号を、前記磁気インピーダンス素子の電流の印加タイミングに同期して前記コイル手段を構成する検出コイルの誘起電圧に基づく電圧信号としてサンプルホールドすることにより検出するので、前記アモルファスワイヤによる高感度な磁気測定を可能にし、前記負帰還コイルに負帰還電流を印加して前記磁気インピーダンス素子をゼロ磁界に保つとともに、従来装置のように測定した磁界に対応する直流信号にヒステリシスキャンセルパルスを平均化した直流成分が重畳することを防止して、精度の高い測定を可能にするという効果を奏する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態につき、図面を用いて説明する。
【0019】
(第1実施形態)
本第1実施形態の磁気検出装置は、図1に示されるように外部磁界の大きさに応じてインピーダンスが変化するアモルファスワイヤによって構成された磁気インピーダンス素子11の周囲にコイル手段としての検出コイル12を巻回した磁気センサー1と、前記磁気インピーダンス素子11にパルス電流が印加され、外部磁界により変化した前記磁気インピーダンス素子11のインピーダンスを前記検出コイル12の誘起電圧に基づく電圧信号として検出する検出回路40と、前記インピーダンス信号の検出に先立ち、前記磁気インピーダンス素子11にパルス電流が印加されていない時にヒステリシス補償用パルスを印加して、前記磁気インピーダンス素子のヒステリシス特性の一方の特性における前記インピーダンス信号の検出を可能にするヒステリシス補償回路7とから成るものである。
【0020】
本第1実施形態における電子回路は、上述の回路に前記磁気インピーダンス素子11にパルス電流を印加するパルス電源3と、前記ヒステリシス補償回路としての初期化励磁回路7に励磁タイミングおよび期間の信号を与えるタイマー回路5を具備する。
【0021】
前記磁気インピーダンス素子(MI素子)11は、導電性を有する磁性体であって、通常直径20〜30μm で長さ数mmのアモルファスワイヤ(線)、薄膜構造あるいはその他のものが採用され、本第1実施形態においては一例としてアモルファスワイヤを採用した。MI素子は前述のごとく外部の磁界に対応してそのインピーダンスが変化する。該MI素子は一般的には数10MHz 以上の高周波に対して磁気インピーダンス効果が高く現れる。本第1実施形態においてはC−MOS ロジック素子を利用して、15nsのパルス幅でパルス駆動することで近似的に高周波駆動している。以下に図2に示されるタイムチャート図を用いて動作を説明する。
【0022】
パルス電源3は、マルチバイブレータ31を原発振器としてその発振周波数で繰り返すP1、P2の二つのパルスを出力する。本第1実施形態においては該マルチバイブレータ31の発振周波数は一例として1MHzに設定した。
【0023】
第1のパルスP1は、前記マルチバイブレータの矩形波を微分器33およびインバータ34により波形整形して、図2の(e) のごとくパルス幅15nsのパルスを出力する。第2のパルスP2はマルチバイブレータの出力を遅延回路32を通じた後微分回路35およびインバータ36により図2の(b)のパルス幅15nsのパルスP2を出力する。
【0024】
前記遅延回路32は、C−MOS インバータを2つ直列接続することにより、4ns の遅延時間を得ている。したがってパルスP2から見るとP1は4ns 先行していることになる。パルスP2はMI素子に接続されているので図2の(b) のごときパルスが発生するとMI素子に外部の磁界(周囲磁場) で決定されるインピーダンスに対応した電流が流れる。
【0025】
検出コイル12は、図2の(c) のごとくMI素子との電磁気的な結合によりMI素子のインピーダンスに対応した電圧を誘起する。この検出コイル12の( d) の波形は減衰振動となるがこれは検出コイルのインダクタンスと浮遊容量および損失から決まるものである。ここで図2の(c) の波形においてMI素子のインピーダンスすなわち外部の磁界に対応する最もふさわしい電圧はp点すなわち最大値である。
【0026】
そこでMI素子にパルスP2 が印加されるより以前に閉としていた検出回路40としてのサンプルホールド回路4のアナログスイッチS1を前記検出コイル12の誘起電圧の最大時点すなわち前記p点の時刻で前記パルスP1に基づき開とする。これによりMI素子のインピーダンスに対応するすなわち外部磁界の大きさに対応する測定信号をコンデンサCにおいて記憶する。
【0027】
この測定信号は、次回のパルスP2が印加されるまでサンプルホールド回路4で保持される図2の(d)とともにアンプ6で所定の電圧に増幅されて出力される。なお前記パルスP1がP2より4ns 先行しているのは、スイッチS1の実際の開閉動作(図2の(f))が、図2の(e)の駆動パルスP1より4ns 遅れるためで、検出コイル12の波形の最大値p点の電圧をコンデンサCにおいて記憶することにより、サンプルホールド回路4が検出コイル12の電圧に十分追従して精度よく最大値を保持させることができる。
【0028】
しかしながら、前記磁気インピーダンス素子11としてのMI素子にはわずかなヒステリシス現象があり前記図1の回路の出力信号は図4に示すごとく外部磁界が負から正へ大きく変化(矢印A)するときと正から負へ変化(矢印B) するときではヒステリシスループが発現し、磁界に対する感度はほぼ一定であるが零点移動(オフセット) が現れる。すなわちMI素子あるいはMI素子を含んだ磁気測定装置が過去にいかなる磁界に曝されてきたかによって同じ磁界を測定しても指示値が異なるということが生じる。たとえば、実験結果を示す図5においてH1という外部磁界に対して出力電圧は、a 点、b 点の二つの異なった値をとる。
【0029】
初期化励磁回路7は、スイッチS3と電流調整用の抵抗R7から成り、励磁スイッチS3はタイマ回路5のパルス信号P3により所定の時刻に所定の期間前記検出コイル12に電子回路の直流電源から電流を印加することによりMI素子を初期化励磁する。
【0030】
パルス電源3の各出力とタイマー回路5の出力P3の関係を図3に示す。パルス電源3の出力は、P1がP2に対して数(ns)先行している。P1およびP2のパルス幅は共に例えば15ns程度で、パルスの繰り返し期間はたとえば約1μs である。したがってMI素子の初期化励磁は、前記1μs の期間のほぼどのタイミングでも可能であるが、本第1実施形態においてはタイマ回路5を前記遅延回路32に接続してトリガーとなる信号を得ているためパルスP1およびP2の繰り返しのほぼ中央の時刻すなわちパルスP1、P2が立ち上がる約0.5 μs 手前でタイマー5が作動するような設定としている。またタイマー5のパルス幅は、MI素子11の磁気特性と巻回した検出コイル12の過渡特性により決定されるが、ここでは一例として100ns の例を示した。
【0031】
P1、P2およびタイマー5のパルスP3は、ともに同期関係にあるためつねにタイマー5のパルスのタイミングでMI素子が初期化されてから磁界測定が行われるので、安定かつ高精度な測定を可能にすることができる。
【0032】
すなわち図3において初期化励磁をするためのタイマー5のパルスP3が図3の(a) のごとく正に立ち上がると初期化励磁回路7のスイッチS3が閉となる。これにより電源Vdd に接続されている初期化励磁回路7の抵抗R7を通じて初期化励磁のための電流が図3の(d) に示すごとく検知コイル12に流れ込む。この電流は主としてコイルのインダクタンスと抵抗R7によりなる時定数で電流の立ち上がりが決まるので一次遅れになる。この最終値が、往路(下側の特性線)LCと復路(上側の特性線)UCの曲線にオフセットが生ずる図4に示されるヒステリシスループにおける一例として下側の特性線LCを測定に用いるためにヒステリシスループよりも大なる負の磁界Haを初期化励磁としてMI素子に付与する。そしてパルスP3が終了すると、周囲磁場がゼロであれば図4のヒステリシスループの下側の特性線LC上のQ点が動作点となりMI素子の初期化が完了する。
【0033】
したがって、1 μs 周期のP1、P2のパルスで磁界の測定が行われる毎直前0.5 μs の時刻にこの初期化が実施されるのでヒステリシスの影響のない精度の高い測定が可能である。
【0034】
本第1実施形態において、図6はヒステリシスの影響がなくなったことを確認するための実験例を示す。図6の横軸は試験のために外部から与えた正および負の磁界、そして縦軸は測定信号であるが、ヒステリシスループは見られずオフセット誤差が消滅していることが分かる。
【0035】
上記従来の磁気センサーにおいては、MI素子を最大感度にするためにバイアスコイルに直流を常時流す必要があり、バッテリの消耗が早く不利であり、ヒステリシスキャンセルのための励磁はこのバイアスコイルを流用しており、励磁のための専用回路を備えているとともに、磁界の検出は薄膜コアとしてのMI素子の両端の電圧降下から検出しており、検出コイルを備えていない。
【0036】
本第1実施形態においては、MI素子としてのアモルファスワイヤが高感度であるため微弱な磁界の検出も可能にするとともに、感度が一様なためバイアスコイルは不要であり、余分な直流電流を流す必要がないとともに、検出コイルの一方の端子を任意の電圧に接続できるので単電源動作させるための部品が少なく設計が容易であり、初期化のためにヒステリシス補償用励磁電流を流すのに流用しているのでバイアスコイルあるいは専用の励磁コイルは不要であるという利点を有する。
【0037】
また従来の磁気センサーにおいては、検出回路が、ダイオードによる整流回路であり、電圧の減衰を補償するため直流電流を流している。しかしながら温度変化に対してダイオードの直流電流の最適値は変化し、また非直線性は補償されず直流信号への変換精度が劣る。
【0038】
本第1実施形態においては、アナログスイッチによるサンプルホールド回路によって検出回路を構成するものであるため、非直線特性がないので、信号の大小にかかわらず直流信号への変換精度が良く、かつ余分な直流電流を流したりそのための回路部品が不要であり、また温度変化に対する精度が良いという利点を有する。
【0039】
さらに従来の磁気センサーは、高周波電流を連続して印加する計測時にヒステリシスキャンセルパルスを一定の繰り返しで印加するものであるため、上述したように計測信号に直流分としてのノイズが重畳して残る。
【0040】
本第1実施形態においては、前記検出コイル12に検出電流が印加されていない時にヒステリシス補償用パルスを印加するものであるため、計測信号にヒステリシス補償用パルスがノイズとして重畳しないという利点を有する。
【0041】
また従来の磁気センサーにおいては、高周波発振回路としてC−MOS IC、発振子、ローパスフィルタから成るサイン波発振器から成るものであるが、本第1実施形態においては、C−MOS ロジックICのみでパルス発振器を構成するものであるため、少ない安価な部品によって電圧および周波数の安定度が良好であるという利点を有する。
【0042】
さらに従来の磁気センサーにおいては、MI素子の駆動をバッファ回路によって行うため、トランジスタの温度特性を補償する回路を必要とし、部品が多量になり、回路構成が複雑になるのに対して、本第1実施形態においては、ロジックICのみで直接駆動するものであるため、バッファ回路が不要であり、電圧安定度が高く、温度変化に左右されないとともに、部品が少量になり、回路構成がシンプルになるという利点を有する。
【0043】
(第2実施形態)
本第2実施形態の磁気検出装置は、図7に示されるようにヒステリシス補償回路7が、アモルファスワイヤによって構成された前記磁気インピーダンス素子11の周囲に巻回された前記コイル手段としての負帰還コイル13に、電源投入に同期して負帰還電流に基づきヒステリシス補償用パルスを印加するとともに、検出回路40としてのサンプルホールド回路44によって、前記ヒステリシス特性の一方の特性における前記インピーダンス信号を、前記磁気インピーダンス素子11の電流の印加タイミングに同期して前記コイル手段としての検出コイル12の誘起電圧に基づく電圧信号としてサンプルホールドすることにより検出する点が、前記第1実施形態との相違点であり、以下相違点を中心に説明し、同一部分については同一符号を付し、説明を省略する。
【0044】
本第2実施形態の磁気検出装置は、上述した第1実施形態の磁気検出装置よりさらに高精度の測定装置を実現すべく構成されている。前記磁気インピーダンス素子11としてのMI素子のインピーダンス変化から電圧に変換した信号を前記MI素子に巻回した第2のコイルである負帰還コイル13に電流負帰還することでMI素子の内部の磁界を打ち消し、外部磁界の大きさにかかわらずつねにMI素子の内部の磁界を零に保ちながら磁気測定するものである。またMI素子の内部磁界を零に保つための帰還電流は外部磁場の大きさに正確に対応するため帰還電流を電圧に変換すれば磁場の測定信号とすることができる。MI素子をつねに磁界零に保つということはMI素子をつねに一点で動作させることでありMI素子の非直線性の問題がなくなるので非常に高い直線性が期待できる。
【0045】
図7に示される回路において、検出コイル12に誘起された電圧は、サンプルホールド回路44において記憶される。サンプルホールド回路44の二つの抵抗は、本電子回路を単極電源で動作させるための第一の基準電位を発生するものである。増幅回路66は、4 個のオペレーショナルアンプOP1 〜OP4 を含む回路から成り、OP1 〜OP3 は計装アンプ回路を構成している。該計装アンプの機能は、電子回路が単極電源で動作するための第2 の基準電位を発生するとともに該基準電位をベースに前記サンプルホールド44の信号を高倍率で増幅して出力することである。
【0046】
また、OP4は、増幅されたOP2 の出力を前記負帰還コイル3に電流を通じるための電位がVdd/2 となる第3の基準電位発生器である。測定信号は、電流負帰還の源流となるOP2 の出力端子c点から電圧として取り出すことができる。
【0047】
しかしながら本第2磁気検出装置が計測を行わない休止期間すなわち電源が投入されていない時に、運搬したりあるいは放置しておく間に大きな外部磁界に曝されると、MI素子のヒステリシス効果が発現し電源を投入した後の動作点すなわち零点は以前に計測を実施したときとは必ずしも同じとはならず、オフセット誤差を生じることになる。そこで本第2実施形態におけるMI素子の初期化励磁回路の重要性について説明する。
【0048】
本第2の実施形態において、前記第1実施形態におけるタイマー回路5や初期化励磁回路7の機能は、タイミングコンデンサDとOP2 およびOP4 からなる負帰還回路の一部を利用して実現している。
【0049】
次にタイマー回路と初期化励磁回路の構成と動作について説明する。OP4 の回路は前記したごとく第3 の基準電位発生器であるがこの基準電位はOP4 の正極入力端子に接続されている二つの抵抗器R15 、R16 によってVdd/2 となるべく設定されている。タイミングコンデンサDは、電源の正の電極と前記二つの抵抗R15 、R16 の接続点との間に挿入されておりコンデンサDの値を適切に選ぶことにより所望の1次遅れ時定数を設定することができる。
【0050】
図8において、(A) のごとく電源スイッチSBが投入された直後を考える。OP4 の正極入力端子a 点は(B) に示すごとくタイミングコンデンサDによって瞬時に正の電源電圧Vdd まで上昇し、その後抵抗R15 、R16 およびコンデンサDによる時定数でVdd/2 に向かって減衰する。このときOP4 の出力端子b 点は図8の(C) のごとく所定の期間出力電圧が飽和して一定値を保つが、やがて入力電圧の減衰とともにVdd/2 へ移行する。このタイミングコンデンサDと抵抗R15 、R16 およびOP4 からなる回路が、前記タイマ5の機能を実現している。
【0051】
一方OP2 の出力端子C 点は、その入力端子以前の回路に遅れ要素がないため(D) のごとく電源スイッチが投入されると瞬時にVdd/2 に静定する。この結果電源投入直後に負帰還コイル3 には図8の(E) に示すごとくb点からc点へ負帰還コイル3および抵抗R5、R6を通じて電流が流れる。これにより前記図4の負の初期化励磁HaをMI素子に付与し、動作点を下側の特性線LC上Q点に移行させることができる。かかる特性線LC上において、図8の(F) および(G) に示されるP1、P2によって磁界測定を行うものである。
【0052】
本第2実施形態においては、前記負帰還によりMI素子を常にゼロ磁界に保つためつまり動作点が移動しないため、ヒステリシスの影響が現れない。したがって測定中は初期化励磁を行う必要がなく、また最少の部品点数で高精度の磁界測定ができるとともに、その他第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0053】
本第2実施形態における効果を確認する実験を実施した。初期化励磁回路を用いた場合と用いない場合について、それぞれ同一条件で50回の電源投入直後の信号の指示値を頻度でまとめた。その結果を図9の(a) 、(b) に示す。これより初期化励磁を用いた場合(b) においては、用いない場合(a) よりも指示値すなわちオフセットのばらつきの幅が1/6に減少する結果が得られた。以上から明らかなように本第2実施形態が、精度の高い磁気計測を実現するものである。
【0054】
また本第2実施形態においては、初期化励磁のコイルの役割を負帰還コイルが兼ねているので、負帰還用のアンプ回路(OP2、OP4)は初期化励磁に必要な電流容量を十分満たすため、これを兼用させることで部品数を減らし、回路構成をシンプルにするという利点を有する。
【0055】
上述の実施形態は、説明のために例示したもので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【0056】
上述の実施形態においては、磁気センサーに対する電流の印加について、一例として前記磁気インピーダンス素子に直接印加する例について説明したが、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、前記磁気インピーダンス素子に巻回されたコイル手段に電流を印加して、間接的に磁気インピーダンス素子の動作を実現する実施形態を採用する技術的な余地がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の磁気検出装置を示す回路図である。
【図2】本第1実施形態のパルス電源、磁気インピーダンス素子、検出コイルにおける波形を示すタイムチャート図である。
【図3】本第1実施形態における磁気インピーダンス素子の印加パルスおよび初期化パルスの関係を示すタイムチャート図である。
【図4】本第1実施形態における磁気インピーダンス素子のヒステリシスループの測定時に利用する特性線を説明するための線図である。
【図5】本第1実施形態における磁気インピーダンス素子のヒステリシス補償を行う前の実験によって得られたヒステリシスループを示す線図である。
【図6】本第1実施形態における磁気インピーダンス素子のヒステリシス補償を行った場合の実験によって得られたヒステリシスループを示す線図である。
【図7】本発明の第2実施形態の磁気検出装置を示す回路図である。
【図8】本第2実施形態の磁気検出装置における回路上の各点の波形を示すタイムチャート図である。
【図9】本第2実施形態の磁気検出装置における電源投入直後の初期化励磁を用いた場合と用いない場合の指示値のバラツキの実験結果を示す線図である。
【図10】従来の磁気センサーを示すブロック回路図である。
【図11】従来の磁気センサーにおける回路上の各部の波形を示すタイムチャート図である。
【符号の説明】
1 磁気センサー
11 磁気インピーダンス素子
12 検出コイル
40 検出回路
7 ヒステリシス補償回路

Claims (3)

  1. 外部磁界の大きさに応じてインピーダンスが変化する磁気インピーダンス素子の周囲にコイル手段を巻回した磁気センサーと、
    前記磁気インピーダンス素子に電流が印加され、外部磁界により変化した前記磁気インピーダンス素子のインピーダンスを前記コイル手段を構成する検出コイルの誘起電圧に基づく電圧信号として検出する検出回路と、
    前記インピーダンス信号の検出に先立ち、前記コイル手段または前記磁気インピーダンス素子にヒステリシス補償用パルスを印加して、前記磁気インピーダンス素子のヒステリシス特性の一方の特性における前記インピーダンス信号の検出を可能にするヒステリシス補償回路と
    から成ることを特徴とする磁気検出装置。
  2. 請求項1において、
    前記ヒステリシス補償回路が、アモルファスワイヤによって構成された前記磁気インピーダンス素子の周囲に巻回された前記コイル手段を構成する前記検出コイルに、前記磁気インピーダンス素子に電流が印加されていない時にヒステリシス補償用パルスを印加するとともに、
    前記検出回路としてのサンプルホールド回路によって、前記ヒステリシス特性の一方の特性における前記インピーダンス信号を、電流の印加タイミングに同期して前記検出コイルの誘起電圧に基づく電圧信号としてサンプルホールドすることにより検出する
    ことを特徴とする磁気検出装置。
  3. 請求項1において、
    前記ヒステリシス補償回路が、アモルファスワイヤによって構成された前記磁気インピーダンス素子の周囲に巻回された前記コイル手段を構成する負帰還コイルに、電源投入に同期して負帰還電流に基づきヒステリシス補償用パルスを印加するとともに、
    前記検出回路としてのサンプルホールド回路によって、前記ヒステリシス特性の一方の特性における前記インピーダンス信号を、前記磁気インピーダンス素子の電流の印加タイミングに同期して前記コイル手段を構成する検出コイルの誘起電圧に基づく電圧信号としてサンプルホールドすることにより検出する
    ことを特徴とする磁気検出装置。
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