JP5162473B2 - 核磁気共鳴信号の検出に用いる電位センサ - Google Patents

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Description

本発明は、核磁気共鳴(NMR)装置において発生する信号の検出に用いる電位センサ及びNMR信号の検出方法に関する。
本発明は、多数の領域において適用が可能である。例えば、NMRイメージング、NMRスペクトロスコピー、量子コンピュータ、および磁気共鳴映像法(MRI)などの医療用途がある。
核磁気共鳴(NMR)とは、周期的に振動している垂直方向の第2磁場が存在する中で、原子の核が磁場に置かれた場合に起きる現象であり、この現象は、被検体の物理的、化学的または生物学的特性を研究するために、NMRイメージングおよびNMRスペクトロスコピーにおいて、共通して使用される。これは、図1を参照することで理解できる。
多くの原子核種は、ゼロでない核スピン及び関連した磁気双極子モーメントを有し、それが核常磁性を生じるため、核磁気共鳴(NMR)を引き起こす。図1に示すように、核スピンを持つ被検体に静磁場Hを印加させると、さまざまな核のスピンはZ軸の方向に整列する。システムの量子力学の結果、ラーモア歳差運動方程式:
ω=γH
によって導かれる角度θ、速度ω0で、スピンはZ軸の周りを歳差運動する。ここで、γは検査中の被検体のジャイロ磁気係数である。付加的な高周波(RF)電磁場Hが、静磁場Hに対して垂直な方向において、
ωRF=ω0
の周波数で印加される場合、共鳴吸収により角度θは大きくなる。
NMR装置には、それぞれ連続波NMR装置およびパルスNMR装置として公知の2つの従来の形式があり、信号の検出は、いずれの場合においても図2に示すような誘導センサによるものである。この誘導センサは、静磁場Hに置かれた被検体12を検査するために用いる共振回路10を備える。最も簡単な実施方法では、この回路は、図示するように、印加された励起信号を被検体12に供給し、それによって生じた出力を読み取るための両方に用いられる。この目的を達成するために、RF電力は、コイル16によって被検体12に誘導的に結合されているRF電源14により供給される。
(連続波NMR)
公知の連続波NMR装置では、静磁場Hは振幅の中でゆっくりと掃引される。
ω0=ωRF
であるとき、吸収が生じ、誘導結合全体の信号電圧にディップが見られる。静磁場の振幅を調整することによって、およびRF周波数を掃引することによっても、同じ結果を得ることができる。信号電圧のディップを明らかにするためには、大きな増幅が必要となるため、信号電圧は、出力用の増幅器18に印加される。
実際には、静磁場Hの緩やかな変動は、通常、静磁場に時間変動磁場を加えることにより達成される。これは、多くの場合、追加コイルを使用することで達成される。
図3は、図2の装置を使用して得られた従来の磁気連続波NMR吸収ディップを示す。三角形のランプAは、静磁場Hに加えられる時間変動信号(変調)を示し、下方にあるトレースBは液体グリセリンの被検体の吸収ディップを示す。予想どおり、波形変調の周期ごとに、2つのディップが見られる。静磁場がω0=ωRFという結果を発生するたびに、1つのディップが見られる。
(パルスNMR)
パルスNMR装置において、RF磁場Hは、RF電力の短パルスから構成される。このRFパルスは、歳差運動スピンの角度θが90℃になるように選択された振幅によって印加され、それによってZ平面からX−Y平面に傾く。これは、図4に示される。明らかに、これは歳差運動の最大振幅に相当し、この振れを作り出すパルスは、90°またはπ/2パルスと呼ばれている。180°またはπパルスは、単にスピンを印加静磁場に対して逆平行のZ軸の方向へ反転させる。パルス幅は、
θが90°で回転する場合はπ/2
θが180°で回転する場合はπ
に指定される。RFパルスが終わると、スピンは歳差運動を続ける。しかし、歳差運動の振幅、角度θは、互いの核スピンの相互作用によって時間とともに減少する。これが、回転の歳差運動から、ラーモア歳差運動周波数で指数関数的に減衰する正弦波、いわゆる自由誘導減衰(FID)信号を引き起こす。パルスNMRにおいて検出されるのがFID信号である。
この装置の変形では、印加RF磁場Hは、近い周波数ではあるが、ラーモア歳差運動方程式ωRF=ω0を満たさない周波数を有するように選ばれる。すると、増幅およびフィルタリングがより容易である低周波出力信号を発生するミキシングが起こる。このプロセスは章動として知られている。
パルスNMR装置は、図2で示すセンサ回路とほぼ同様のセンサ回路を使用する。例外としてこの例では、静磁場H0が一定振幅である一方、RF電源14は短周期の振動パルスを供給する。図5は、標準的なNMRπ/2 RFパルスおよびパルスに続いて結果として生じるFID信号を示す。
国際公開公報WO03/048789パンフレット
公知の誘導装置は長い間使用されている。しかしながら、多くの不具合に悩まされている。
特に、連続波NMR装置およびパルスNMR装置の両装置において、高周波励起信号はコイルによって誘導的に被検体に印加され、核歳差運動信号は、誘導結合を介して読み出される。これは必然的に、物理的にも電子的にもシステムの動作に制約を招く。物理的には、コイル形状が被検体の性質および大きさによって制限または決定されることである。更に、従来のアプローチに関連した固有の電子的な問題は、送信コイルが受信コイルに誘導的に結合されるため、受信増幅器の飽和、およびその後システムが過負荷から回復する間の不感時間を引き起こすことである。これを軽減するために、送受信コイルを互い垂直に維持すること、ダイオード保護回路を追加すること、および1/4波長送信線路を使用することを含む多くの手段が用いられた。しかしながら、これらの手段にもかかわらず、大振幅のRF送信パルスが被検体に結合されなくてはならないという問題、および小さいけれども影響するこの量が、受信コイルに誘導的に結合し、したがって増幅器システムを飽和するという内在する問題が残った。
本発明は、上述の課題を克服し、NMR信号検出の新たな手段の提供を目的とするものである。
本発明は更に、NMR装置の信号検出における従来の誘導的なアプローチを、NMR信号の電界検出に置き換えることを目的とするものである。
本発明は更に、被検体からのMNR信号の電界検出のために特別に設計された電位センサの使用を目的とする。
本発明の一態様によれば、検査対象の被検体に静磁場を印加する手段と、静磁場に略垂直に置かれた振動磁場によって被検体に誘導結合するように配置され、励起信号を被検体に印加する高周波回路と、被検体の励起を検出し、検出出力を発生する電位センサとを備え、電位センサは、振動磁場の軸に対して略垂直に位置し、電位センサを被検体に容量結合する電極を備える、核磁気共鳴装置が提供される。
本発明の別の一態様によれば、検査対象の被検体に静磁場を印加する工程と、静磁場に略垂直に置かれた振動磁場を用いて、誘導的に励起信号を被検体に印加する工程と、振動磁場の軸に対して略垂直に位置する電極を被検体に容量結合して、被検体の励起を検出し、検出出力を発生させる工程とを含む、核磁気共鳴信号の検出方法が提供される。
したがって本発明は、従来の磁性(誘導的)の読出しシステムを電気的(容量性)なシステムに置き換える。
本発明は好ましい実施形態として示す、以下の特性のいずれか一つまたは全てを更に含むことができる。
電極は、先端に取り付けられたホイル電極板を有する電極ピンを備えてもよく、薄い誘電体層により絶縁されてもよい。
電磁石を静磁場発生器として用いてよい。
装置は、連続波核磁気共鳴装置として用いられてよく、またはパルス核磁気共鳴装置として用いられてよい。
本発明の方法は、2つの電位センサを使用する工程と、2つのセンサの電極を振動磁場の軸から異なる半径方向距離に位置づける工程と、を含んでよい。
本発明の方法は、検出出力を発生する電極に接続された演算増幅器を使用する工程と、演算増幅器の入力インピーダンスを増加する正帰還素子を利用する工程と、を含んでよい。例えば、本発明の方法は、演算増幅器の回路網のそれぞれの高インピーダンス部をガードする工程および/または、DC入力バイアス電流を演算増幅器に提供する入力バイアス素子をブートストラップする工程を含んでよい。本発明の方法は、演算増幅器の利得をゼロ周波数で1に減少する工程も含んでよい。本発明の方法は、演算増幅器をゲート制御する工程も含んでよい。
本発明の方法は更に、静磁場および振動磁場のうち、いずれか一つの時間変化を発生する工程を更に含んでよい。
本発明の方法は、振動磁場を生成する高周波パルスシーケンスを発生する工程も含んでよい。この場合、本発明の方法は、パルスシーケンスの中の高周波パルス間において、高周波パルスシーケンスを発生する手段を分離する工程を含んでよい。更に、本発明の方法は、パルスシーケンスでの各パルスの端部において、振動磁場を被検体に誘導結合するために、共振回路に溜められたエネルギーを消散する工程を含んでよい。例えば、本発明の方法は、エネルギーの消散のタイミングを制御するためにブランキングパルスを発生する工程を含んでよい。
本発明の方法は、例えば分離のタイミングを制御するためにブランキングパルスを発生することで、振動磁場を被検体に誘導結合する共振回路を、パルスシーケンスでの各パルスの端部に続く検出出力から分離する工程も含んでよい。
従来技術と比べると、上述の本発明からいくつもの予想される利益が生じる。すなわち以下のとおりである。
従来装置における送信側と受信側コイルの間の交差結合の課題は回避されるため、受信システムの回復および不感時間を減らす。
フロントエンド同調回路、1/4波長線路、または受信側の交差ダイオードネットワークが必要ないため、より容易な実装が可能である。簡単な前置増幅器のゲート制御で十分であることが分かる。
同調していない(広域帯)受信器システムは、複数の核種を同時に測定可能である。
より小さなサイズのプローブを使用することにより、従来のシステムに存在する充てん率(filling factor)の課題を軽減し、非常に小さな被検体量のイメージングも可能になる。
電界プローブの固有分解能を使用することにより、高空間分解能が達成され得る。これは、イメージングの用途において、磁場勾配に関する技術よりもむしろ、ラスタスキャニングを可能にする。
(電位センサの使用の理論)
本発明は、添付の図面を参照しながら、例示によって更に説明される。本発明は、NMR装置の信号検出において、図2に示す公知の誘導センサ装置の代わりに、電界センサを使用することを提案する。
NMR信号の電界検出の作動原理は、核スピンの歳差磁場(B)と関連する電界(E)を利用することである。双極子の遠距離場近似の電磁気学理論により、以下の式が知られている。
Figure 0005162473
ここで、cは光速度である。本発明によれば電界センサは、NMR信号を得るために、容量性のメカニズムを介して被検体に結合するように備えられる。
電界ベクトル(E)は、磁界成分(B)に対して垂直であり、ラーモア歳差運動回転数で回転している。形式的に、2つの成分はマクスウェル方程式
Curl E=−δB/δt
によって関連付けられている。これは、電界成分を得るために、センサの電極装置を位置付けるのに必要な情報を提供する。後述するように、電極装置はRF入力を供給するコイルの軸に対して垂直に配置される。電極装置は、シグナルグラウンドに対する電位を測定するために配置された1つの電極を備えてよく、または1組の電極を備えてもよい。以下の説明において、各センサは1つの電極のみを含むこととする。雑音除去によって信号対雑音比を向上させるために、差動装置において2つの電位計またはセンサを使うと有利である。これを効果的に動作させるには、増幅する差分信号を供給するために、2つのセンサの電極がコイルの軸の中心から2つの異なる半径方向距離になくてはならない。
(電位センサを使用したNMR装置)
図6は電界センサ装置20におけるこの理論の実施を示す。これは、連続波NMRおよびパルスNMR両方の用途に適用可能である。図6の装置は、2つの電界センサE1とE2が加えられたこと以外は、図2の装置と類似している。したがって、同じ構成要素を示す同様の参照番号は、更に説明しないこととする。増幅器18は必ずしも必要ではないが、磁気信号と電気信号とを比較するために、磁気信号が電気信号と同時に得られるように保持されている。
電界NMR信号を得るために、各センサEは、図7に示すようなそれぞれの電極22による容量性のメカニズムを介して、ガラスの被検体管24を介して、被検体12に結合される。多くの用途において、容量性結合(カップリング)は非常に弱い。例えば、直径0.2mmの電極22の先端と被検体12の間における、厚さ0.5mmのガラスの被検体管24を介した結合容量は、ほぼ、わずかの数×10−14F程度と推定できる。これは、図示するように、センサ電極22の先端に小さなホイル電極板26(最大1mm)を付加することによって、0.5pFだけ増加することができる。
大幅な減衰なしに、NMR信号を得るためには、各センサEがこの結合容量と同等であるか、またはそれよりも低い入力容量を有することが必要である。更に、効果的にRF NMR信号を増幅させるために、センサが十分な帯域幅およびスルーレートを有することが必要である。本例では、動作周波数は1.5MHzから2MHzの間になるように選択されている。標準的に、NMRシステムは、数百MHzまでのRF周波数帯で動作する。
各電界センサEの内在する空間分解能が電極22の先端の物理的大きさによって制限される点に留意する必要がある。これは、広い範囲で計測可能であり、1μmから10cmまでの範囲において作動することが論証されている。原理上、分解能は用途によって原子スケール(nm)から多くのメートルに及ぶことができる。より小さな断面積を有する結合容量を維持するために、薄い壁を有する被検体管24が使用された場合、または電極22が薄い誘電体層により絶縁された場合、空間分解能は容易に改善できる。
したがって、この用途のための各電界センサEの設計は、低い入力容量および高い動作周波数帯といった所定の厳しい要件を満たさなければならない。
図8は、図6のNMR装置により、連続波NMR装置として作動した際に得られた比較データを示している。具体的には、比較データは、増幅器18からの従来の磁気NMR信号を表わす出力信号およびセンサEから得られた新しい電界NMR信号を表わす出力信号を含む。いずれの場合でも、出力が同様であることは明らかである。
(電界センサの具体的な設計)
図9は図6のセンサEのうち片方の回路図を示す。
図に示すように、入力部(入力端子)30は電極22を含み、電極からの信号を演算増幅器32に供給する。増幅器32の入力インピーダンスは、正帰還の技術であるガード技術の使用により向上される。ガード技術は、増幅器32の出力によって駆動されるガード部34で、物理的に周囲にある入力電気回路網、配線および電極22を含む回路の高インピーダンス部全てを、可能な限り完全に囲む。ガード部34の表面によって囲われ、入力部30と同じ電位で維持される。浮遊容量に対する充電の影響は、ガード部34を入力電極22と同じ電位(信号電位)に維持することにより軽減される。
増幅器32は、代表値1―100kΩを有する直列接続の2つの抵抗器、R2およびR3によって決められた電圧利得を有する、非反転増幅器として構成されている。抵抗器R2およびR3と直列のコンデンサC2(代表値を1μFとして)は、利得をゼロ周波数(DC)で1に減少させることで、ハイパスフィルタとして動作する。これが、低周波雑音の受信を大幅に減少させ、したがって、信号対雑音比およびセンサEの安定性を補助する。
ブートストラップという形での他の正帰還の技術も、信号周波数における増幅器32の効果的な入力インピーダンスを増加させるために使用される。より具体的には、入力部30に接続されている抵抗器R1(代表値として1MΩから100GΩの範囲)が、抵抗器R4およびR5(代表値として1〜100kΩ)を介して、増幅器32の安定した動作に必要なDC入力バイアス電流を供給する。コンデンサC1は、増幅器32の出力電圧を抵抗器R1およびR4の接合部に印加するために利用され、それにより入力電圧は、上方の抵抗器R1の両方の端子に現れ、ゼロ電流フローおよび無限インピーダンスという結果をもたらす。したがって、抵抗器R1は、コンデンサC1(代表値として10nF〜100μF)によって供給される正帰還信号によってブートストラップされる。これは、信号周波数における抵抗器R1両端の電位が可能な限り小さく保たれることを確実にする。したがって、抵抗値R1の値をしばしば効果的に増加またはブートストラップする。抵抗器R5の調整によって、増幅器32のDC動作点がゼロに合わせられる。コンデンサC1は、抵抗器R4およびR5と共に、ブートストラップが効果的に動作する周波数の範囲に制限することで、ハイパスフィルタとして動作する。
センサEは、増幅器32を急速にゲート制御することも可能である。パルスNMR装置におけるセンサとしての用途において、これが被検体12に印加された大きな振幅RFパルスから装置20を保護する。したがって、NMRスペクトロメータの受信側と従来関連付けられていた複雑な保護回路を省くことができる。増幅器32のゲート制御は、増幅器32のイネーブルピン36に印加された適切な電圧信号を使用して達成される。図9に示す+および−記号は、増幅器32の電源接続を示している。
図6に示すNMR装置での使用における試験用電界センサは、評価目的のために、図9の設計に従って、以下の仕様を有する一般向けの演算増幅器を基礎として作製された。
利得帯域幅積 − 200MHz
スルーレート − 200V/μs
入力容量 − 0.5pF
ゲート制御機能 − オフ 25ns、オン 200ns
電圧雑音
Figure 0005162473
図に示す回路を使用すると、動作帯域幅は代表値5kHz〜10MHzであり、次の開路電圧雑音を有する。
Figure 0005162473
ここで使用するセンサEの設計の特有の利点は、増幅器32のゲート制御が可能な点である。これにより、送信器パルス間に、通常は必要となるダイオード回路または1/4波長線路のいずれも必要とすることなく、受信器系列が分離されるようになる。原理上は、この手順におけるオンおよびオフの時間は、それぞれ順に25nsおよび200nsであり、従来システムのNMR回復時間の標準に比べて極めて早い。
(本発明に係る連続波NMRシステム)
図10は、本発明に係る連続波NMRシステムのブロック図を示す。ここで、連続波励起信号は、従来のマージナル発振器によって供給され、静磁場Hは、簡単な電磁石によって生成される。より具体的には、RF電源および信号増幅器の機能は、被検体12を囲む共振回路42に接続されたマージナル発振器40に含まれる。システムの静磁場部は、定電流を保つために設計されたフィードバック安定化電源(PSU)44を含み、それ故、電磁石48のコイル46を介して定磁場を保つ。この目的で、PSU44のフィードバックループ50は、PSU制御回路を備え、PSU44の出力はローパスフィルタ54によってコイル46に供給される。この静磁場に、関数発生器48によって生成されたゆっくりとした時間変動磁場が加えられ、電磁石48の棒状の部分58にはめ込まれた第2の一対のコイル56に供給される。上述の、図6および図9に示されている2つの電界検出センサ20は、差動演算増幅器60に接続され、差動演算増幅器60の出力はバンドパスフィルタ62へ供給され、そこから精密整流器64と、ローパスフィルタ66およびハイパスフィルタ68を介して、出力70へと供給される。
(本発明に係るパルスNMRシステム)
本発明による他のNMRシステムはパルスNMRシステムを備え、図11に示されている。このパルスNMRシステムは、図10に示す連続波NMRシステムといくつかの同じ部分を備える。同じ部分は同じ参照符号により示し、更なる説明の必要はないとする。具体的には、図11のパルスNMRシステムは、連続波システムに使用される静磁場電源部分と同じものを備える。しかしながら、パルスシステムを実装するにあたり、RF電子機器は、高出力(10W程度)コヒーレント光源、パルス変調器、適切なダイオード分離回路、および共鳴送信プローブ用のアクティブQダンピングメカニズムを備えるように、変更されなければならない。加えて、パルス振幅および持続時間ならびにパルスシーケンスのマーク周波数とスペース周波数との振幅比などのパラメータを最適化することが必要である。
本実施例においては、図6と図9を参照して上述のとおり、およびこれらの図に示すとおり、単一の電界センサ20を備え、NMR信号は、容量性結合を介して電界センサ20に結合している。センサ20は、パルスシーケンス発生器70により、可調整トランジスタ−トランジスタ論理(TTL)パルス遅延回路72を介して供給されたゲートパルスによって、電子的にゲート制御される。パルスシーケンス発生器70は、以下に説明する共振回路42内のQダンピング回路のQダンピングパルスと共に、センサ分離スイッチまたはセンサ分離回路74を制御するブランキングパルスを供給する。従来の磁気信号受信器(誘導結合システム)は、大きなRFパルスを破壊から、または少なくとも受信用電子機器の飽和から防ぐために、精巧な計測を必要としたことに留意する必要がある。それに対し、電界センサは、電子的ゲート制御が高精度であり、かつ、実装するのがより簡単であるため、そのような保護は必要ない。
センサ20の出力部(出力端子)は、センサ20の出力部と次の増幅段76に対する入力部との間に位置する分離回路74に接続される。この分離回路74はTTLパルス遅延回路72によって供給されるブランキングパルスによって制御され、RFパルスを共振回路42に加える間、およびその直後に、システムの出力側を分離する役割を果す。このような分離は、RFパルスが途絶えたあと、次段の増幅器の回復を補助する。この場合、信号前置増幅器78および増幅器80を含む更なる2つの増幅段階が使用され、その後に不要な雑音を除去するために設計されたバンドパスフィルタ82が続く。バンドパスフィルタ82の出力は、システムの出力部84を構成する。
図12は、図11の分離回路74を示す。分離回路74は、過負荷および飽和から増幅器80、82を保護するために、および回復を補助するために、電位センサ20の後で使われる。図に示すように、回路74は並列接続の交差ダイオード110、112および低インピーダンス終端において大パルスを発生させるFET114を備える。(ダイオードはこれらの条件下で伝導し、FET114は、ブランキング信号によってRFパルス間に作動するためである)。これと、電位センサ20のゲート制御は、電界NMR信号を得るために必要な、主たる保護手段であり、従来の磁気信号の手法よりも極めて簡単である。更に、電界センサ20の前に追加回路網は必要ないが、従来のNMRシステムでは前置増幅器段を過負荷から保護するために、および回復信号を補助するために、回路が必要であったことにも注目しなければならない。
図11のシステム内のRFパルスは、位相ロックされた2つのRFシンセサイザ86、88を使用して生成する。このようなシンセサイザ86は、RFパルスを供給する発生器として作動し、もう一方のシンセサイザ88は、パルス発生器86に基準周波数を供給する。第1のシンセサイザ86からの連続RF出力は、パルスシーケンス発生器70によって生成されたTTLパルスを使用して制御されるパルス変調器90へ供給される。結果として生じるRFパルスは、その後、必要な電力を生成するために増幅される。これは、一般の電力増幅器92、演算増幅器に基づいた電圧増幅器94、および50Ω整合変成器98と併せて第2の電力増幅器96を使用して達成される。RFパルスは、その後、ダイオードネットワーク100を通過し、共振回路42へ向かう。このネットワーク100は、パルスが停止している際に、多段の電力増幅器から共振回路42を分離するために配置される。
このRFパルスダイオード分離ネットワーク100は、更に図13に示され、パルスが停止している間およびNMR信号を取得している間に、共振回路42に結合されたRF電力増幅器96を雑音から保護するよう設計された交差ダイオード群を備える。図に示すように、ネットワーク100は低インピーダンスを大信号(0.6Vまでの順方向のターンオン電圧より大きい)に対して発生させ、比較的高いインピーダンスを小信号(例えば、増幅器雑音)に対して発生させる、交差ダイオード122、124のペア120を備える。この高インピーダンスは、それぞれ代表値として470Ωの抵抗を有するペアの抵抗器126、128の並列接続により効果的な分圧器を形成する。ペアのダイオード122、124それぞれは、直列の総合効果が−60dB程度であるような、更なる減衰を与える。
すでに述べたように、パルスシーケンス発生器70および関連したTTLパルス遅延装置72はセンサ20をゲート制御するために一連のゲートパルスを、および分離回路74を制御するために一連のブランキングパルスを発生する。これらは、共振回路42内のQダンピング回路を制御するために使用される一連のQダンピングパルスも生成する。Qダンピングは、各RFパルスの端部において、できる限り急速に、共振回路42に蓄えられたエネルギーをダンピング(投棄)する工程である。つまり、各QダンピングパルスはRFパルスの端部において開始するように、およびダンピングされる共振回路に蓄積されたエネルギーと調和できるうちで最短時間として最適化された期間分、持続するように調整される。これは、非常に小さな自由誘導減衰信号がより容易に見られることを可能にし、臨界減衰の基準を満たす抵抗器を有する共振回路による励起を停止するために、FETスイッチを使うことで達成される。
図14は、更に、被検体12を調べるために使用される、アクティブQダンピング回路を含む共振回路42を示す。回路の共振周波数はインダクタンスLと静電容量C2の並列接続によって決められる。この例に関して、L及びC2の標準値はそれぞれ順に10μHおよび470pFの範囲ある。入力/出力を共振回路42へ供給するキャパシタC1は、共振回路42と、RF電力増幅器92および信号前置増幅器78に接続するために使用される伝送線路(50Ω)との間に、最適インピーダンス整合を供給するために選択される。標準的には、C1は約39pFであってもよい。FET130は、通常はオン状態にあるが、Qダンピングの過程中はオフになる。この動作は、FET130に並列接続された抵抗器R1が共振回路42と直列接続に切り替えられるという結果をもたらす。R1の値は、臨界ダンピング条件(R2=4L/C)を満たすように選ばれ、典型的には、およそ250Ωであってもよい。R1の値は、RFパルスの端部において共振回路42に蓄えられたエネルギーの急速な消散(dissipation)という結果をもたらす。
RFパルスは標準的には、短い(例えば20μs)パルスとそれに続く長い(1msから10s)ギャップから成り、センサ信号はその間に得られる。このパルスシンセサイザ/発生器86は、図11のシステムのA点における出力としての短パルスを供給し、位相ロックのシンセサイザ88は、パルス遅延回路72と連動して、システムのB1点、およびB2点における出力としての遅延パルスを生成する。B1点のパルスは、センサ20を制御するためのゲートパルスから成り、B2点のパルスは、分離回路74のFET分離スイッチ114を制御するために使用される。Qダンピングパルスは、システムのC点において、パルス遅延回路72の他の出力として発生し、事実上、短パルスと遅延ブランキングパルスとの間の重なりからなる。したがって、Qダンピングパルスは、RFパルスの端部とブランキングパルスの端部との間の時間間隔において存在する。Qダンピングパルスの持続時間は、RFパルスの端部において共振回路に最小回復時間を与えるために最適化される。図15に示すタイミングチャートは、これらのパルスの関係を示し、遅延パルスとダンピングパルスが、センサ20がゲート制御され、出力増幅器78、80がRFパルスから分離されて、共振回路42に蓄えられたエネルギーが消散し、システムが自由減衰誘導信号を得る準備が整った時点で、一緒に停止することを明示している。
周波数帯域幅制限フィルタ82は、不要な雑音を除去し、それによって信号雑音比を改善するために含まれる。データの信号加算平均もまた、信号雑音比を改善するために使用される。パルスシーケンス発生器86が第2のRF周波数シンセサイザ88に位相ロックされているゆえに可能である。つまりこれは、各パルスに含まれるRFの位相が同じであり、それによってデータはゼロまでの時間平均よりむしろ、本来の結果を供給するために蓄積されることを意味する。
上述の本発明に係る電界センサ装置は、従来の磁気装置よりも、NMR信号を得るための極めて簡単な選択を提供している点に留意すべきである。図16および図17は、同様のRFパルスを発生する回路装置、電磁石48については同様だがセンサの手法が異なる装置の両装置における同種の結果を示す。いずれのグラフも結果は平均値100程度である。図16は、バイアス静磁界の中における、前述同様のグリセリン被検体の相対的な電気信号と磁気信号を示す。図17は、バイアス静磁界がない中での信号を示す。明らかに、後者の場合は、トレースの開始時に共振回路の回復のみが見られ、その後NMR遅延信号(FID信号)は見られなかった。
情報は歳差運動周波数に含まれているため、例えば、被検体のNMRスペクトラムを得るフーリエ変換(FET)手段によって、データを周波数領域の中に表わすのが通例である。図16に示す電界データのフーリエ変換の結果は、図18に示す。
グリセリン被検体において、NMR信号に応じた一つの明らかな共鳴のピークは、予想どおり、1.825MHzで表示された。他の全てのピークは、少なくとも1000倍は小さく、雑音またはシステムにおける非線形の挙動のいずれかによる結果である。
出力電界信号の振幅の測定は、以下のとおりに行うことができる。まず、上述のような従来の磁気システムでは、方程式:
Figure 0005162473
を使って、観測された自由誘導減衰信号による共振(共鳴)プローブコイルの中の磁界(B)を測定するために、磁気チャネルからの出力電圧(V)を使ってよい。ここで、
Figure 0005162473
であるとき、Φはコイルの磁束、Qは共振プローブ回路の線質係数、Aはコイルの断面積、fは歳差運動周波数である。
Figure 0005162473
これらの従来システムを使って得た典型的なデータは、B=1.8×10−10Tに対応する。次に、このような結果は平面波近似を使って、電界(E)に変換できる。
Figure 0005162473
ここで、cは光速度である。これは、54mV/mの電場を発生させる。最後の工程は、方程式:
Figure 0005162473
を使って、この電界による本発明の電気センサの電圧を計算する。ここで、dは電気センサの間隔である。ここで使用された例では、センサの入力における電圧は予測どおりの6μVという結果となった。これは、電界チャネルの予測出力電圧の最大180mVに対応し、観測された出力の最大150mVと一致している。
上述の実施例へのさまざまな修正は、本発明の範囲内において可能である。
例えば、図6の実施例は、2つの電界センサを有すると説明されているが、図11の実施例では、電界センサが1つと説明されている。実際には、1以上であれば任意の数のセンサを備えてもよい。しかしながら、このように個別に用いた2つのセンサを使用することは、1つのセンサのみを用いた装置と比較して、信号対雑音比を改善するという利点がある。
更に、図9の回路に含まれているDC入力バイアスを供給する抵抗器R1は、同じ目的を有するいくつかの他の構成部材と置き換えられてもよい。例えば、ダイオードまたは電界効果トランジスタなどである。
上述したように、本発明は連続波NMR装置とパルスNMR装置との両方に適用可能であり、従来のNMR信号検出の誘導的な手法と比べて、いくつかの重要な利点を提供する。
特に、従来装置における送受信コイルの間の交差結合の課題は回避されるため、回復および不感時間を減らす。更に、電界センサの実装は、従来の誘導センサに比べておおいに簡易化され、フロントエンド同調回路、1/4波長線路、または受信側の交差ダイオードネットワークを必要としない。簡単な前置増幅器のゲート制御が、センサを保護するのに充分であることが明らかである。
従来のシステムに比べて、サイズの小さいプローブを使用することも可能である。センサは被検体の比較的小さい部分に強固に結合される。これが、非常に小さな被検体容量を使用する際に従来のシステムでは存在していた、充てん率の課題を、軽減することが見込まれる。本発明は、したがって、非常に小さな被検体容量のイメージングを容易にする。
加えて、高空間分解能は、電界プローブの固有分解能を使用することで達成され得る。
更に、センサの電極は同調しないので、本質的に広帯域である。同調しない(広帯域)受信器システムは、いくつかの核種を同時に測定可能にする。
核磁気共鳴(NMR)の現象を示す図である。 従来のNMR装置の回路図である。 連続波NMR装置として作動するように設定されたときに、図2の装置から得られた出力信号を示す信号図である。 パルスNMR装置におけるRF電力の短パルスを示す図である。 パルスNMR装置として作動するように設定されたときに、図2の装置から得られた出力信号を示す信号図である。 本発明によるNMR装置の回路図である。 図6の装置の電極の図である。 図6の装置の出力信号と、連続波作動に設定された図2の装置の出力信号とを比較した信号図である。 図6の電位センサの回路図である。 本発明による連続波NMRシステムのブロック図である。 本発明によるパルスNMRシステムのブロック図である。 図11に示す特定の1区画の回路図である。 図11に示す特定の1区画の回路図である。 図11に示す特定の1区画の回路図である。 図11のシステムのさまざまなポイントにおける信号を示している信号図である。 従来のパルスNMR装置と図11のパルスNMRシステムを使って得たパルスNMRデータの比較を示すグラフである。両方の場合において自由誘導減衰信号を示す。 従来のパルスNMR装置と図11のパルスNMRシステムを使って得たパルスNMRデータの比較を示すグラフである。静磁場がない状態におけるグラフであるため、両方の場合において自由誘導減衰信号が見られない。 図11の装置から得た図16に示すデータのフーリエ変換を示すグラフである。

Claims (36)

  1. 検査対象の被検体に静磁場を印加する手段と、
    前記静磁場に略垂直に置かれた振動磁場によって前記被検体に誘導結合するように配置され、核スピンの歳差磁場を発生させるために励起信号を前記被検体に印加する高周波回路と、
    前記励起信号に応答する前記被検体の励起を検出し、核スピンの歳差磁場と関連する電界に基づいて検出出力を発生することで信号の検出に用いる電位センサとを備え、
    前記電位センサは、前記振動磁場の軸に対して略垂直に位置し、前記電位センサを前記被検体に容量結合する電極を備える、核磁気共鳴装置。
  2. 2つの前記電位センサを備え、前記2つの電位センサの電極が前記軸に対して略垂直に位置し、前記軸から異なる半径方向距離に位置する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記電位センサが、
    前記電極に接続された入力部を有し、検出出力を供給するように調整された演算増幅器と、
    前記演算増幅器の入力インピーダンスを増加する正帰還素子と
    を備える、請求項1に記載の装置。
  4. 前記正帰還素子がセンサ回路網の高インピーダンス部を囲むガード部を備え、前記ガード部は前記演算増幅器の出力によって駆動される、請求項3に記載の装置。
  5. 前記ガード部は、前記電極、および前記演算増幅器への入力部を囲む、請求項4に記載の装置
  6. 前記正帰還素子はブートストラップ回路を備える、請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の装置
  7. 前記ブートストラップ回路が、
    DC入力バイアス電流を前記演算増幅器に供給する入力バイアス素子と、
    抵抗器の両端の電位を最小化するために前記演算増幅器の出力電圧を前記入力バイアス素子に印加するコンデンサと
    を備える、請求項6に記載の装置
  8. 前記電位センサは、前記演算増幅器の利得をゼロ周波数で1に減少するハイパスフィルタを備える、請求項3に記載の装置。
  9. 前記電位センサは、前記演算増幅器に用いるゲート制御素子を更に備える、請求項3に記載の装置。
  10. 前記電極は、先端に取り付けられたホイル電極板を有する電極ピンを備える、請求項1に記載の装置
  11. 前記電極は、薄い誘電体層により絶縁されている、請求項1に記載の装置
  12. 静磁場発生器としての電磁石を備える、請求項1に記載の装置
  13. 連続波核磁気共鳴装置として用いられる、請求項1に記載の装置
  14. 前記静磁場に時間変化を供給する関数発生器を備え、
    前記高周波回路は、高周波源を供給するマージナル発振器を備える、請求項13に記載の装置。
  15. 検出出力を供給する差動演算増幅器に接続された2つの前記電位センサを備える、請求項13に記載の装置。
  16. パルス核磁気共鳴装置として使用される、請求項1に記載の装置。
  17. 前記高周波回路は、位相ロックされた高周波シンセサイザを含む高周波発生器およびパルス変調器を備える、請求項16に記載の装置。
  18. 前記高周波回路は、
    高周波パルスシーケンスを発生する高周波発生器と、
    前記被検体に対する誘導結合を供給する共振回路と、
    この高周波パルスシーケンスでの高周波パルスの間において、高周波発生器を前記共振回路から分離するパルス分離ネットワークと
    を備える、請求項16に記載の装置。
  19. 前記高周波回路は、
    高周波パルスシーケンスを発生する高周波発生器と、
    前記被検体に対する誘導結合を供給する共振回路と、
    前記共振回路に蓄えられたエネルギーを、この高周波パルスシーケンスにおける各パルスの端部において消散するQダンピング回路と
    を備える、請求項16に記載の装置。
  20. 前記Qダンピング回路を制御するためにブランキングパルスを発生する手段を更に備える、請求項19に記載の装置
  21. 前記電位センサの出力部において、以後の信号処理段を保護するように配置されたセンサ分離回路を更に備える、請求項16に記載の装置。
  22. センサ分離回路を制御するためにブランキングパルスを発生する手段を更に備える、請求項20に記載の装置
  23. 検査対象の被検体に静磁場を印加する工程と、
    前記静磁場に略垂直に置かれた振動磁場を用いて、核スピンの歳差磁場を発生させるために誘導的に励起信号を前記被検体に印加する工程と、
    信号検出のための電位センサを用いて、前記励起信号に応答した前記被検体の励起を検出する工程であって、前記検出する工程は、前記電位センサの電極を前記振動磁場の軸に対して略垂直に位置づける工程と前記被検体に前記電極を容量結合する工程とを含む前記工程と
    核スピンの歳差磁場と関連する電界に基づいて検出出力を発生させる工程と、
    を含む、核磁気共鳴信号の検出方法。
  24. 2つの前記電位センサを使用する工程と
    前記2つの電位センサの前記電極を前記軸に対して略垂直に位置づけ、前記軸から異なる半径方向距離に位置づける工程と
    を含む、請求項23に記載の方法
  25. 前記電極に接続された演算増幅器を用いて前記検出出力を発生する工程と
    正帰還を用いて前記演算増幅器の入力インピーダンスを増加させる工程と
    を含む、請求項23に記載の方法。
  26. 前記演算増幅器の回路網のそれぞれの高インピーダンス部をガードする工程を含む、請求項25に記載の方法
  27. DC入力バイアス電流を前記演算増幅器に供給する入力バイアス素子をブートストラップする工程を含む、請求項25に記載の方法
  28. 前記演算増幅器の利得をゼロ周波数で1に減少する工程を含む、請求項25に記載の方法。
  29. 前記演算増幅器をゲート制御する工程を含む、請求項25に記載の方法
  30. 前記静磁場および前記振動磁場のうち、いずれか1つの時間変化を発生する工程を含む、請求項23に記載の方法
  31. 前記振動磁場を生成する高周波パルスシーケンスを発生する工程を含む、請求項23に記載の方法
  32. 前記高周波パルスシーケンスでの高周波パルス間において、前記高周波パルスシーケンスを発生する手段を分離する工程を含む、請求項31に記載の方法
  33. 前記高周波パルスシーケンスでの各パルスの端部において、前記振動磁場を前記被検体に誘導結合するために、共振回路に溜められたエネルギーを消散する工程を含む、請求項31に記載の方法
  34. 前記エネルギーの消散のタイミングを制御するためにブランキングパルスを発生する工程を更に含む、請求項33に記載の方法。
  35. 前記振動磁場を前記被検体に誘導結合する共振回路を、高周波パルスシーケンスでの各パルスの端部に続く前記検出出力から分離する工程を更に含む、請求項23に記載の方法。
  36. 前記分離のタイミングを制御するためにブランキングパルスを発生する工程を更に含む、請求項35に記載の方法
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