JP2019181317A - 集塵装置のダスト払落し方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ダスト払落し効率を高い状態に維持しつつ、集塵装置前段にダストが逆流しない集塵装置のダスト払落し方法を提供すること。【解決手段】ファン26が生成する所定の集塵風量の吸引によって含塵空気をフィルタ10の一方面から他方面に通してフィルタでダストを捕捉して除去する集塵装置1において、フィルタからダストを払落とす集塵装置のダスト払落し方法であって、前記フィルタのダスト払落し条件が成立したとき、ファンによる集塵風量を定格風量の50%以下に低下させるステップと、低下した集塵風量による吸引を行ないながら、フィルタの他方面側に加圧エアを供給し、フィルタに付着したダストをフィルタの一方面から除去するステップと、を備えている集塵装置のダスト払落し方法が提供される。【選択図】図1
Description
本発明は集塵装置のダスト払落し方法に関し、詳細には、ファンを備えた集塵装置のフィルタからダストを払落すダスト払落し方法に関する。
ファンによる吸引等で、ダストを含む含塵空気をフィルタの一方側から他方側に通し、主にフィルタの一方側でダストを捕捉して濾過する集塵装置が知られている。このような集塵装置では、所定の運転時間が経過する等して、フィルタがダストで目詰まりしフィルタの濾過性能が低下すると、ダスト除去作業が行なわれる。
このダスト除去作業として、所謂「逆洗」による払落しが知られている。この逆洗では、集塵時に含塵空気が流れる方向とは逆方向に流れるパルスジェット等の加圧エアをフィルタの他方側に供給、即ち、フィルタの他方側から一方側に向けて加圧エアを逆流させて、フィルタの一方側の面からダストを吹飛し、フィルタから払落している。
このような逆洗によるダスト払落しは、集塵運転中に行われるが、ダストの払落し効率をより高めるために、ダスト払落し中、集塵装置のファンは停止させられている(特許文献1)。
上述したように、ダスト払落しは、パルスジェット等の加圧エアを集塵時の含塵空気の流れ方向とは逆方向に流すことによって実施されるものであるため、フィルタの一方側の面から吹き飛ばされたダストは、集塵装置内で、集塵時の含塵空気の流れとは逆方向即ち上流方向に逆流することになる。
この結果、ファン停止中に逆洗によるダスト払落しを行うと、逆流したダストが、集塵装置の含塵空気取入れ口等から流出し、集塵装置によって空気の清浄化を図っていた作業空間等の集塵装置前段を汚染してしまうという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、ダスト払落し効率を高い状態に維持しつつ、集塵装置前段にダストが逆流しない集塵装置のダスト払落し方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、
ファンが生成する所定の集塵風量の吸引によって含塵空気をフィルタの一方面から他方面に通して該フィルタでダストを捕捉して除去する集塵装置において、前記フィルタからダストを払落とす集塵装置のダスト払落し方法であって、
前記フィルタのダスト払落し条件が成立したとき、前記ファンによる集塵風量を定格風量の50%以下に低下させるステップと、
低下した集塵風量による吸引を行ないながら、前記フィルタの他方面側に加圧エアを供給し、前記フィルタに付着したダストを前記フィルタの一方面から除去するステップと、を備えている、
ことを特徴とする集塵装置のダスト払落し方法が提供される。
ファンが生成する所定の集塵風量の吸引によって含塵空気をフィルタの一方面から他方面に通して該フィルタでダストを捕捉して除去する集塵装置において、前記フィルタからダストを払落とす集塵装置のダスト払落し方法であって、
前記フィルタのダスト払落し条件が成立したとき、前記ファンによる集塵風量を定格風量の50%以下に低下させるステップと、
低下した集塵風量による吸引を行ないながら、前記フィルタの他方面側に加圧エアを供給し、前記フィルタに付着したダストを前記フィルタの一方面から除去するステップと、を備えている、
ことを特徴とする集塵装置のダスト払落し方法が提供される。
このような構成によれば、ダスト払落し工程中においても、フィルタの上流側には、フィルタ方向に向けた緩やかな気流が生じているため、ダスト払落し効率を高い状態に維持しつつ、フィルタの一方面側から除去されたダストが、集塵装置の前段に逆流することが抑制される。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記ファンによる集塵風量を定格風量の50%以下に低下させるステップが、前記集塵装置の停止時に行なわれる。
前記ファンによる集塵風量を定格風量の50%以下に低下させるステップが、前記集塵装置の停止時に行なわれる。
このような構成によれば、集塵装置の停止時、すなわち集塵作業が完了時において、ダストの装置外への流出を抑制しつつ、ダスト払落し作業を行なうことができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記除去ステップにおいて、前記加圧エアは、パルスジェットを間欠的に前記フィルタの他方面側に噴射することによって供給される。
前記除去ステップにおいて、前記加圧エアは、パルスジェットを間欠的に前記フィルタの他方面側に噴射することによって供給される。
このような構成によれば、間欠的に噴射されたパルスジェットによってフィルタから離脱したダスト、特に微小なダストが、集塵装置の前段に逆流することが抑制される。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記ファンが、インバータ制御で作動するモータによって駆動される。
前記ファンが、インバータ制御で作動するモータによって駆動される。
このような構成によれば、ダスト払落し効率を低下させずにダストの逆流を防止する程度の吸引量に、ファンの集塵風量を容易に低下させることができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記ダスト払落し条件が、前記フィルタのフィルタ差圧に基づいて設定されている。
前記ダスト払落し条件が、前記フィルタのフィルタ差圧に基づいて設定されている。
本発明によれば、ダスト払落し効率を高い状態に維持しつつ、集塵装置前段にダストが逆流しない集塵装置のダスト払落し方法が提供される。
以下、本発明の好ましい実施形態の集塵装置のダスト払落し方法を図面に沿って説明する。図1は、本発明の好ましい実施形態の集塵装置のダスト払落し方法が実施される集塵装置1の構成を示す概略図である。
図1に示されているように、集塵装置1は、筺体2を備えている。筐体2の内部空間は、セルプレート4によって、下方側の集塵室6と上方側の清浄室8とに区切られている。セルプレート4の周縁は、筐体2の内壁面と気密状態で接続されている。
セルプレート4の下方側の空間である集塵室6は、複数本の筒状のフィルタ10を収容するとともに、吸気口12によって外部空間に連通している。一方、セルプレート4の上方側の空間である清浄室8は、排気口14によって外部空間に連通している。
本実施態様の集塵装置1では、フィルタ10は、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、耐熱ナイロン繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、四フッ化エチレン繊維、木綿繊維、ガラス繊維、セラミックス繊維、黒鉛化繊維、などあらゆる繊維状物質からなる群から選ばれた少なくとも1種よりなる織布又は不織布により構成された有底円筒状フィルタ(濾布)である。
各フィルタ10は、上端部が、セルプレート4に形成された円形開口に連結されることにより、セルプレート4から集塵室6に下方に向かって垂下している。
本実施態様の集塵機1では、8本のフィルタ10からなるフィルタ列が、複数列、配置されている(図1では、2本のみを図示)。
本実施態様の集塵機1では、8本のフィルタ10からなるフィルタ列が、複数列、配置されている(図1では、2本のみを図示)。
各フィルタ10は、上端部が、セルプレート4に形成された開口に気密状態に接続され、セルプレート4の下方側の空間である集塵室6内に垂下するように配置されている。本実施態様の集塵機1では、セルプレート4の下方側の空間である集塵室6とセルプレート4の上方側の空間である清浄室8とが、フィルタ10とセルプレート4等によって、気密的に隔離されている。この結果、円筒状のフィルタ10は、外周面が集塵室6に面し、内周面側の空間が清浄室8に連通することになる。
本実施態様の集塵装置1は、フィルタ10に付着した粉塵を除去するパルスジェット式粉塵払落機構16を備えている。このパルスジェット式粉塵払落機構16は、第1の吐出部18、第2の吐出部20等の複数の吐出部(第1の吐出部18、第2の吐出部20のみを図示)を有するマニホールド22を備えている。第1の吐出部18および第2の吐出部20等の吐出部は、フィルタ10の一端側開口からフィルタ10の内部に向けてパルスジェットを吐出するように構成されている。
第1の吐出部18および第2の吐出部20等の吐出部には、マニホールド22を介して、パルスジェット式粉塵払落機構16を構成するエアタンク21およびエアバルブ23からのパルスジェットが、集塵装置1の作動を制御するマイコン等を有する制御装置24の制御によって、間欠的に供給されるように構成されている。
制御装置24には、差圧センサ25からフィルタ差圧信号が入力される。フィルタ差圧信号は、差圧センサ25によって検出された集塵室6の静圧と清浄室8の静圧の差であるフィルタ差圧を示す信号である。
さらに、集塵装置1は、含塵空気を集塵装置1の筐体2内に吸入するファン26を備えている。ファン26は、制御装置24によってインバータ制御されるモータ28によって、回転数を変化させることができるように構成されている。
図2は、本実施態様のダスト払落し方法を含む集塵装置1の動作を示すフローチャートである。図2のフローチャートに沿って、集塵装置1の動作を説明する。
集塵装置1は、通常作業すなわち集塵運転(ステップS1)時には、制御装置24の制御によって、所定の集塵風量が生じるようにファン26が作動させられる。通常運転時のファン26の作動によって、工場等の作業環境内の含塵空気が、図1に矢印Aで示されるように、集塵装置1の給気口12から集塵室6内に吸引され、フィルタ10で濾過され清浄空気となる。清浄空気は、その後、清浄室8に導入され、図1に矢印Bで示されるように、排気口14を通して集塵装置1の外部に排出される。
集塵運転中に、ステップS2でダスト払落し条件が満たされているか(成立しているか)否かが、制御装置24によって、判断される。
本実施態様では、ダスト払落し条件の成立は、差圧センサ25からのフィルタ差圧信号に基づいて判断される。具体的には、フィルタ差圧信号が示すフィルタ差圧が、所定値(例えば、1.5kPa)以上のときに、ダスト払落し条件が成立するとしている。しかしながら、所定値として、他の値を採用してもよい。
ステップS2で、ダスト払落し条件が成立していないと判断された場合は、ステップS1に戻り、集塵作業が継続される。
ステップS2で、ダスト払落し条件が成立していると判断された場合は、ステップS3に進み、ダスト払落し作業が開始される。ダスト払落し作業では、まず、ステップS3で、制御装置24の制御によって、ファン26を作動させるモータ28の回転数が低下させられ、ファン26の集塵風量が低下させられる。ファンの集塵風量は、例えば、定格風量の50%以下に低下させられるのが好ましい。
次いで、ステップS4に進み、ファン26の集塵風量が低下させられた状態で、各フィルタ10の内部空間に、第1の吐出部18と第2の吐出部20等の吐出部から、パルスジェットが間欠的に供給され、フィルタ10からのダスト払落しが実行される。
具体的には、制御装置24の制御で、エアバルブ23を間欠的に作動させることによってエアタンク21の加圧空気が、マニホールド22の第1の吐出部18と第2の吐出部20等の吐出部から、フィルタ10の内部空間に向けて間欠的に吐出され、フィルタ10の外表面側からダストが離脱させられる。
尚、ステップS3とステップS4は、同時平行で実施されてもよい。
尚、ステップS3とステップS4は、同時平行で実施されてもよい。
所定回数のパルスジェットの供給が終了すると、ステップS1に戻り、集塵風量が回復し、集塵運転が再開される。なお、S1ないしS4は、集塵装置1が停止信号等で停止されるまで継続する。
このような作動によれば、ダスト払落し作業中においても、ファン26の作動によって、集塵装置1の上流端(吸気口12)から、下流端(排気口14)に向かう緩やかな気流が生成されているので、フィルタ10の外表面(一方面)から離脱したダストが逆流して、集塵装置1の吸気口12から集塵装置1外に流出することが抑制される。
次に、本発明の他の実施形態のダスト払落し方法を含む集塵装置の作動を、図3に沿って説明する。図3は、ダスト払落し工程を含む集塵装置1の動作を示すフローチャートである。
集塵装置1は、通常作業すなわち集塵運転(ステップS21)時には、制御装置24の制御によって、所定の集塵風量が生じるようにファン26が作動させられる。通常運転時のファン26の作動によって、工場等の作業環境内の含塵空気が、図1に矢印Aで示されるように、集塵装置1の給気口12から集塵室6内に吸引され、フィルタ10で濾過され清浄空気となる。清浄空気は、その後、清浄室8に導入され、図1に矢印Bで示されるように、排気口14を通して集塵装置1の外部に排出される。
集塵運転中に、所定のダスト払落し条件が満たされた場合には、ダスト払落し作業が行なわれる。このダスト払落し作業では、集塵風量を下げることなく、通常の集塵風量を維持した状態で、各フィルタ10の内部空間に、第1の吐出部18と第2の吐出部20等の吐出部から、パルスジェットが間欠的に供給され、フィルタ10からのダスト払落しが実行される。
通常作業すなわち集塵運転中に、集塵装置の停止ボタン、又は他の装置等からの停止信号が、制御装置24に入力されたか否か継続的に判断されている(ステップS22)。
ステップS22でNOの場合、即ち集塵装置1の運転を継続すべき場合には、ステップS21に戻り、集塵作業が継続される。
一方、ステップS22でYESの場合、即ち集塵装置の運転を停止すべきと判断された場合には、終了モードに入る。まず、ステップS23で集塵機が終了モードに入った時に、ダスト払落し条件が満たされているか(成立しているか)否かが、制御装置24によって、判断される。
本実施態様では、ダスト払落し条件の成立は、差圧センサ25からのフィルタ差圧信号に基づいて判断される。具体的には、フィルタ差圧信号が示すフィルタ差圧が、所定値(例えば、1.5kPa)以上のときに、ダスト払落し条件が成立するとしている。しかしながら、所定値として、他の値を採用してもよい。
ステップS23で、ダスト払落し条件が成立していないと判断された場合は、制御装置24の制御で、ファン26が停止され、集塵装置1の運転が終了する。
ステップS23で、ダスト払落し条件が成立していると判断された場合は、ステップS24に進み、終了モードにおけるダスト払落し作業が開始される。終了モードにおけるダスト払落し作業では、まず、ステップS24で、制御装置24の制御によって、ファン26を作動させるモータ28の回転数が低下させられ、ファン26の集塵風量が低下させられる。ファンの集塵風量は、例えば、定格風量の50%以下に低下させられるのが好ましい。
次いで、ステップS25に進み、ファン26の集塵風量が低下させられた状態で、各フィルタ10の内部空間に、第1の吐出部18と第2の吐出部20等の吐出部から、パルスジェットが間欠的に供給され、フィルタ10からのダスト払落しが実行される。
具体的には、制御装置24の制御で、エアバルブ23を間欠的に作動させることによって、エアタンク21の加圧空気が、マニホールド22の第1の吐出部18と第2の吐出部20等の吐出部から、フィルタ10の内部空間に向けて間欠的に吐出され、フィルタ10の外表面側からダストが離脱させられる。
尚、ステップS24とステップS25は、同時平行で実施されてもよい。
尚、ステップS24とステップS25は、同時平行で実施されてもよい。
所定回数のパルスジェットの供給が終了すると、制御装置24は、ファン26を停止させ、集塵装置1の運転が終了する。
このような作動によれば、ダスト払落し作業中においても、ファン26の作動によって、集塵装置1の上流端(吸気口12)から、下流端(排気口14)に向かう緩やかな気流が生成されているので、フィルタ10の外表面(一方面)から離脱したダストが逆流して、集塵装置1の吸気口12から集塵装置1の外部に流出することが抑制される。
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内で種々の変更、変形が可能である。
本発明は、上記構成の集塵装置1に限定されものでなく、他の構成を有する集塵装置にも適用可能である。
1:集塵装置
2:筺体
4:セルプレート
6:集塵室
8:清浄室
10:フィルタ
12:吸気口
14:排気口
16:パルスジェット式粉塵払落機構
18:第1の吐出部
20:第2の吐出部
21:エアタンク
22:マニホールド
23:エアバルブ
24:制御装置
26:ファン
28:モータ
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26:ファン
28:モータ
Claims (5)
- ファンが生成する所定の集塵風量の吸引によって含塵空気をフィルタの一方面から他方面に通して該フィルタでダストを捕捉して除去する集塵装置において、前記フィルタからダストを払落とす集塵装置のダスト払落し方法であって、
前記フィルタのダスト払落し条件が成立したとき、前記ファンによる集塵風量を定格風量の50%以下に低下させるステップと、
低下した集塵風量による吸引を行ないながら、前記フィルタの他方面側に加圧エアを供給し、前記フィルタに付着したダストを前記フィルタの一方面から除去するステップと、を備えている、
ことを特徴とする集塵装置のダスト払落し方法。 - 前記ファンによる集塵風量を定格風量の50%以下に低下させるステップが、前記集塵装置の停止時に行なわれる、
請求項1に記載の集塵装置のダスト払落し方法。 - 前記除去ステップにおいて、前記加圧エアは、パルスジェットを間欠的に前記フィルタの他方面側に噴射することによって供給される、
請求項1または2に記載の集塵装置のダスト払落し方法。 - 前記ファンが、インバータ制御で作動するモータによって駆動される、
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の集塵装置のダスト払落し方法。 - 前記ダスト払落し条件が、前記フィルタのフィルタ差圧に基づいて設定されている、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の集塵装置のダスト払落し方法。
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